JPH04319202A - 厚膜導体形成用組成物 - Google Patents
厚膜導体形成用組成物Info
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- JPH04319202A JPH04319202A JP11097491A JP11097491A JPH04319202A JP H04319202 A JPH04319202 A JP H04319202A JP 11097491 A JP11097491 A JP 11097491A JP 11097491 A JP11097491 A JP 11097491A JP H04319202 A JPH04319202 A JP H04319202A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温焼成のセラミック
基板に、優れた接着強度と半田付け性を有する厚膜導体
を形成しうる厚膜導体形成用組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】回路の高速化、高密度化の要求に応える
ためハイブリッドICなどに代表されるセラミックス厚
膜回路基板において多層化が進んでいる。従来から行わ
れているアルミナ基板による多層化は、アルミナを主材
としたグリーンシート上に所定の導体回路を印刷形成し
、複数層重ねて1500〜1600℃の高温で焼成する
ものであり、導体材料としてはMo、Wなどの高融点金
属の導電粉末が使用されている。しかしながらこれらの
導電粉末は比較的高抵抗であり、アルミナの誘電率が大
きいため、高速化の要望には十分応えられていなかった
。この高速化の問題を解決するために、近年ガラスとセ
ラミックスを主材とし900℃以下の低温で焼成が可能
な低温焼成多層基板が種々開発されている。このような
低温焼成基板にはAu、Ag、Ag/Pd、Cu等の導
電粉末を含む低抵抗導体膜が使用出来、しかも基板自体
が低誘電率を有するため信号伝播の飛躍的な高速化が図
れる。 【0003】低温焼成基板を用いて多層セラミックス回
路基板を作る場合には、まずガラスとセラミックスを主
材としたグリーンシート上にAu、Ag、Ag/Pd、
Cu等の導電粉末を含有するペーストを印刷し、積層、
焼成する。この多層基板の表面に必要な導体、抵抗体を
形成し、ガラスでオーバーコートし、各種部品を実装す
ればハイブリッドICとすることができる。しかしなが
ら、一般に市販されているAu、Ag、Ag/Pd、C
u等を導電粉末とするアルミナ基板用導体ペーストを、
表面用の導体として適用すると、半田濡れが著しく悪く
、リード端子の取付が出来ず、又基板との接着が高温環
境下での使用により著しく低下してしまい、使用出来な
かった。 【0004】一般に厚膜導体の接着強度の環境信頼性試
験として150℃での長時間放置(以後熱エージングと
呼ぶ)と、高温(80〜150℃)と低温(−25〜−
40℃)に交互に一定時間さらすサイクル試験(以後冷
熱サイクルと呼ぶ)がある。通常、銀系導体は熱エージ
ングを経ると半田付け部の強度が劣化する。原因は、半
田中の錫が導体膜中へ拡散することにより銀と錫の金属
間化合物が形成され、導体膜が膨張するため、基板と導
体膜との間に形成されているガラス接合層が破壊される
ことによると考えられている。又、冷熱サイクルでは、
以上の破壊に加えて急激な温度変化により、基板と半田
の熱膨張係数差から生ずる応力がかかるため、導体膜を
基板に接合するガラス接合層の破壊はより顕著になる。 【0005】接着強度の劣化を防ぐにはガラス接合層の
基板との接着を強固にする必要がある。そのためにZn
O−PbO−SiO2等の結晶化ガラスやSiO2含有
量の高いホウケイ酸ガラス等を無機結合剤として用いる
のが効果的である。しかし、これらのガラスは低温焼成
基板上では基板側に沈みにくいため、銀の焼結前に基板
と導体界面まで移動出来ず膜中に取り込まれてしまい、
銀の焼結と共に膜表面に絞り出され、半田付け性を阻害
してしまう。半田付け性はガラス添加量を低減すること
で改良されるが、それではガラス接合層が不足し十分な
接着強度が保てなくなる。従って、半田付け性と接着強
度を両立させるためにはガラスを適当な添加量で尚且つ
銀の焼結前に基板側へ移動するようにしなくてはならな
い。ガラスの面から考えると、PbOやB2O3、Ca
O等を添加若しくは増量することにより、軟化点を40
0℃程度までに低下させ、銀の焼結前に基板側へガラス
を移動させる方法があるが、これではガラス接合層が脆
くなり、接着強度の低下を招く恐れがある。このように
接着強度と半田付け性を両立させる厚膜導体は未だ得ら
れておらず低温焼成基板の実用化が困難な一因となって
いた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、ガラスとセ
ラミックスを主材とする低温焼成基板に、接着強度を維
持しつつ半田付け性の良い厚膜導体を形成し得る厚膜導
体形成用組成物を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明による課題を解決
するための手段は、銀粉末又は少なくとも銀粉末を含む
導電粉末と、ガラス粉末又はガラス粉末を含む無機結合
剤粉末と、有機ビヒクルとからなり、前記の銀粉末の一
次粒子が、形状係数6〜6.5の球状であるガラスとセ
ラミックスを主材とする基板用の厚膜導体形成用組成物
、及び前記の無機結合剤粉末として、銅粉、亜鉛粉の一
方又は両方をCuO、ZnO換算で導電粉末100重量
部に対して0.3〜5.0重量部を含有するものである
。 【0008】粒子の直径をd1とし、単位重量の粉末中
における直径d1の粒子がn1個、d2がn2個、di
がni個、‥‥よりなる粒子群の全表面をS、全体積を
V、平均表面積径をds、平均体積径をdvとすれば、
粉末の形状係数は以下のように定義される。(窯業工学
ハンドブック;社団法人窯業協会編集より) 表面積形状係数:φs=S/Σnidi2=S/d
s2・Σni 体積形状係数 :φv=V/Σni
di3=V/dv3・Σni 形状係数
:φ =φs/φv 形状係数の正確な決定は非常に難しいが、Heyw
oodの方法により以下のような手順で推定することが
出来る(粉体工学ハンドブック:井伊谷鋼一編集:朝倉
書店より)。1個の粒子が安定した位置で静止している
ときの短径b、長径l、厚みtを測定し、長短度n=l
/b、偏平度m=b/tを求める。次に以下の式により
φを算出する。 φv=Ke/(m√n) φs=1.57+Cφv4/3((n+1)/n1/3
)φ=φs/φv ここでKeは均斉粒子についての体積形状係数でC
の値と共に幾何学的な形状の分類により与えられている
。 実際の推定では走査型電子顕微鏡によりb、l、tを求
め、Heywoodにより与えられたKeとCによりφ
を算出した。又、1品種につき100個のφを求め、そ
の平均値をその品種のφとした。理論的には球状粒子で
は形状係数は6となるが、6.5から下でほぼ球状を呈
する。不規則形状粒子では6.5を超え〜8位が普通で
ある。 【0009】本発明に使用する銀粉は形状係数が6.5
から下であれば、直径0.1〜3.0μmのいずれの銀
粉も使用できるが、緻密な膜を作るためには直径0.2
〜1.0μmのものが望ましい。導電粒子としては銀の
みでも良いが耐半田食われ性や耐マイグレーションの為
にパラジウム又は白金のうち少なくとも一つを導電粉末
中に1〜30重量%加えたほうが良い。パラジウム、白
金は平均粒径0.01〜1.0μmのものを用いるのが
良い。無機結合剤粉末としてのガラスはZnO−PbO
−SiO2等の結晶化ガラスやSiO2含有量の高い平
均粒径0.1〜5.0μmのホウケイ酸ガラスが好まし
い。接着強度を向上させるために無機結合粉としてガラ
ス粉末以外に各種の添加剤を使用することが出来る。こ
れには特にZn粉末とCu粉末が効果的である。しかし
これらの酸化物であるZnO、CuO若しくは亜鉛や銅
の有機金属化合物で良い。その他、Bi2O3を添加す
ると良い。これらは固体粉末では平均粒径0.1〜8.
0μmのものを用いるのが良い。以上の原料のペースト
化に際しては、ペーストに適当な印刷性を与えるように
、導電粉末100重量部に対し有機ビヒクル12〜50
重量部を用いれば良い。有機ビヒクルとしては通常この
種の組成物に用いられているエチルセルロースのターピ
ネオール溶液などを用いる。 【0010】 【作用】球状の銀粉は、従来の銀粉に比べ表面積が小さ
いので、表面の活性が小さく、焼結開始温度が高温側へ
シフトするため、銀の焼結前にガラスを基板側へ移動さ
せることが出来る。無機結合剤粉末としてのガラス粉末
の含有量は導電粉末100重量部に対して0.3〜10
.0重量部が適当である。0.3重量部未満では基板と
の十分な強度が得られず、10.0重量部を超えると導
電粉末の焼結を阻害するため抵抗値が著しく増大したり
、過剰なガラスが導体表面に絞り出されるため導体の半
田付け性を悪化させる。 【0011】接着強度を向上させるために添加するガラ
ス粉末以外の無機結合剤粉末として添加する亜鉛や銅は
、基板と反応してスピネル化合物を形成し強固な接合層
を形成する。含有量はZnとCuの一方若しくは両方を
それぞれZnO、CuOとして計算して合計で導電粉末
100重量部に対して0.3〜5重量部が適当である。 0.3重量部未満では基板との結合が不十分であり、5
重量部を超えると基板との反応に寄与しない過剰な分が
膜中及び膜表面に残存し、半田付け性を劣化させる。 【0012】Bi2O3は導電粉末100重量部に対し
て0.5〜10重量部の範囲で含有せしめることができ
る。導体表面に浮き出た極微量のBi2O3は半田と導
体の濡れを良くするフラックスの働きをする。0.5重
量部未満では半田付け性が十分でなく、10重量部を超
えると導体表面に過剰なBi2O3が残存して逆に半田
付け性を阻害する。 【0013】 【実施例】 (1) 使用基板 SiO2 20重量部、PbO 30重量部、B2O3
5重量部、CaO 10重量部、BaO 20重量部
、Al2O3 15重量部からなる平均粒径0.8μm
のガラス粉末50重量部と、平均粒径1.0μmのアル
ミナ粉末50重量部とを混合して調製した粉末100重
量部を、ブチラール樹脂10重量部及び90重量部のタ
ーピネオールからなる有機ビヒクル30重量部にボール
ミルにより分散せしめ、スラリーとした。このスラリー
をドクターブレード法によりグリーンシートとし、3枚
重ねてプレスし、一辺が約3cmの正方形に裁断した後
900℃で30分間焼成し低温焼成基板を得た。 【0014】(2) 導体ペーストの調製表1に示す
組成で導電粉末、平均粒径0.8μmのガラス粉末、平
均粒径5.0μmのBi2O3粉末、平均粒径1.0μ
mの亜鉛粉末、平均粒径0.8μmの銅粉末を12重量
部のエチルセルロースを、88重量部のターピネオール
に溶解させて調製した有機ビヒクルと混合し、3本ロー
ルにより十分混練して表1に示す組成の導体ペーストを
得た。パラジウム粉末としては平均粒径0.04μmの
ものを、白金粉末としては平均粒径0.05μmのもの
を用いた。 【0015】 【表1】 (重量部)導体 Ag 導電金属
成分量 添加物成分量
ビヒクル名 粉 Ag
Pd Pt ガラス種 ガラス B
i2O3 Zn Cu 量────────────
────────────────────────A
A1 100 − −
G2 0.5 1.0
− 0.5 28B A1
99 − 1 G1
1.5 2.0 1 1 2
5C A2 85 15 −
G1 3.5 9.
5 2 1 25D A3
100 − − G2
1 2 − 1
25 E A2 80 20
− G2 3.0
10 3 2 25 F
A1 85 10 5
G1 10 5.0
0.3 − 28─────────────
───────────────────────
a B1 85 15 −
G1 3.5 10
2 1 27 b B1
99 − 1
G2 1.5 2.0 1
1 30 c B2 100
− − G2
1 2 − 1 30
d B2 85 15 −
G1 3.5 1
0 3 − 25A1:直径約0.2
μmの球状Ag粉(球状係数6.3)A2:直径約0.
5μmの球状Ag粉(球状係数6.2)A3:直径約0
.9μmの球状Ag粉(球状係数6.3)B1:直径約
0.2μmの不定形Ag粉(球状係数7.9)B2:直
径約0.5μmの不定形Ag粉(球状係数6.6)G1
:60%ZnO−20%PbO−15%SiO2−5%
B2O3 G2:45%PbO−45%SiO2−1
0%B2O3【0016】(3) 評価方法 表1に示す導体ペーストを用いて、前記低温焼成セラミ
ックス基板上に厚さ40μmに印刷し個別焼成にて厚さ
約10μmの導体膜を形成し以下に示す方法にて下記の
各評価を行った。 ■熱エージング後の接着強度 基板上に2mm×2mmの大きさで形成された膜厚約1
0μmの導体部を約230℃の2Ag/62Sn/36
Pb半田中に5秒間浸漬して半田を付与し、続いて同組
成の半田を用いて直径0.65mmのSnメッキ銅線を
導体部に半田付けし、150℃の恒温槽中に放置し、1
000時間経過後取り出して銅線を80mm/分の速度
で引っ張り、基板から銅線が剥離したときの強度を測定
した。 ■冷熱サイクル後の接着強度 上記と同様の方法で銅線を付与した試料片を−40℃と
150℃の恒温槽にそれぞれ30分ずつ交互にさらし、
これを1サイクルとして1000サイクル経過後上記と
同様の方法で接着強度を測定した。 ■半田広がり率 10mm×10mmの大きさで膜厚約10μmの導体膜
を形成した基板をホットプレート上で約230℃に加熱
し、温度が一定となったら導体膜上に直径1mmの2A
g/62Sn/36Pb半田ボールを乗せ、ボール溶融
時から10秒間保持し放冷した後、溶融して広がった半
田ボールの直径を測定し以下の計算により広がり率を求
めた。半田広がり率=(溶融後の半田ボールの直径−1
)×100 【0017】(4) 比較例 表1のabcdの組成で(2)により調製されたペース
トを用いて(1)により得られた基板上に印刷焼成にて
導体を形成し、(3)の方法により比較評価を行った。 その結果を実施例のABCDEFと共に表2に示した。 表2から、本発明の組成により調製された導体膜は、市
販導体組成物を用いた場合に比べて熱エージング後の接
着強度を維持しつつ半田付け性の向上に非常に効果的で
あることが判る。 【0018】 【表2】 実験 使用 接着強度(
kg/2mm□) 半田広がり 備
番号 導体 冷熱サイクル 熱エ
ージング 率(%) 考 ─────
─────────────────────────
── 1 A
1.7 2.1
101
2 B 1.5
2.3 89
本 3 C
1.9 2.1
92 発
4 D 1.
0 1.3 11
0 明 5
E 1.8
2.0 105 例
6 F
2.0 2.2
98 ─────────────
──────────────────
7 a 0.9
1.1 75
8 b
1.3 1.6
65 比
9 c 1.0
1.2 78
較 10 d
1.4 1.9
59 例
【0019】 【発明の効果】本発明によれば、ガラスとセラミックス
を主材とする低温焼成基板上に、接着強度を維持しつつ
半田付け性の良い厚膜導体を形成し得る厚膜導体形成用
組成物を提供出来る。
基板に、優れた接着強度と半田付け性を有する厚膜導体
を形成しうる厚膜導体形成用組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】回路の高速化、高密度化の要求に応える
ためハイブリッドICなどに代表されるセラミックス厚
膜回路基板において多層化が進んでいる。従来から行わ
れているアルミナ基板による多層化は、アルミナを主材
としたグリーンシート上に所定の導体回路を印刷形成し
、複数層重ねて1500〜1600℃の高温で焼成する
ものであり、導体材料としてはMo、Wなどの高融点金
属の導電粉末が使用されている。しかしながらこれらの
導電粉末は比較的高抵抗であり、アルミナの誘電率が大
きいため、高速化の要望には十分応えられていなかった
。この高速化の問題を解決するために、近年ガラスとセ
ラミックスを主材とし900℃以下の低温で焼成が可能
な低温焼成多層基板が種々開発されている。このような
低温焼成基板にはAu、Ag、Ag/Pd、Cu等の導
電粉末を含む低抵抗導体膜が使用出来、しかも基板自体
が低誘電率を有するため信号伝播の飛躍的な高速化が図
れる。 【0003】低温焼成基板を用いて多層セラミックス回
路基板を作る場合には、まずガラスとセラミックスを主
材としたグリーンシート上にAu、Ag、Ag/Pd、
Cu等の導電粉末を含有するペーストを印刷し、積層、
焼成する。この多層基板の表面に必要な導体、抵抗体を
形成し、ガラスでオーバーコートし、各種部品を実装す
ればハイブリッドICとすることができる。しかしなが
ら、一般に市販されているAu、Ag、Ag/Pd、C
u等を導電粉末とするアルミナ基板用導体ペーストを、
表面用の導体として適用すると、半田濡れが著しく悪く
、リード端子の取付が出来ず、又基板との接着が高温環
境下での使用により著しく低下してしまい、使用出来な
かった。 【0004】一般に厚膜導体の接着強度の環境信頼性試
験として150℃での長時間放置(以後熱エージングと
呼ぶ)と、高温(80〜150℃)と低温(−25〜−
40℃)に交互に一定時間さらすサイクル試験(以後冷
熱サイクルと呼ぶ)がある。通常、銀系導体は熱エージ
ングを経ると半田付け部の強度が劣化する。原因は、半
田中の錫が導体膜中へ拡散することにより銀と錫の金属
間化合物が形成され、導体膜が膨張するため、基板と導
体膜との間に形成されているガラス接合層が破壊される
ことによると考えられている。又、冷熱サイクルでは、
以上の破壊に加えて急激な温度変化により、基板と半田
の熱膨張係数差から生ずる応力がかかるため、導体膜を
基板に接合するガラス接合層の破壊はより顕著になる。 【0005】接着強度の劣化を防ぐにはガラス接合層の
基板との接着を強固にする必要がある。そのためにZn
O−PbO−SiO2等の結晶化ガラスやSiO2含有
量の高いホウケイ酸ガラス等を無機結合剤として用いる
のが効果的である。しかし、これらのガラスは低温焼成
基板上では基板側に沈みにくいため、銀の焼結前に基板
と導体界面まで移動出来ず膜中に取り込まれてしまい、
銀の焼結と共に膜表面に絞り出され、半田付け性を阻害
してしまう。半田付け性はガラス添加量を低減すること
で改良されるが、それではガラス接合層が不足し十分な
接着強度が保てなくなる。従って、半田付け性と接着強
度を両立させるためにはガラスを適当な添加量で尚且つ
銀の焼結前に基板側へ移動するようにしなくてはならな
い。ガラスの面から考えると、PbOやB2O3、Ca
O等を添加若しくは増量することにより、軟化点を40
0℃程度までに低下させ、銀の焼結前に基板側へガラス
を移動させる方法があるが、これではガラス接合層が脆
くなり、接着強度の低下を招く恐れがある。このように
接着強度と半田付け性を両立させる厚膜導体は未だ得ら
れておらず低温焼成基板の実用化が困難な一因となって
いた。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、ガラスとセ
ラミックスを主材とする低温焼成基板に、接着強度を維
持しつつ半田付け性の良い厚膜導体を形成し得る厚膜導
体形成用組成物を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明による課題を解決
するための手段は、銀粉末又は少なくとも銀粉末を含む
導電粉末と、ガラス粉末又はガラス粉末を含む無機結合
剤粉末と、有機ビヒクルとからなり、前記の銀粉末の一
次粒子が、形状係数6〜6.5の球状であるガラスとセ
ラミックスを主材とする基板用の厚膜導体形成用組成物
、及び前記の無機結合剤粉末として、銅粉、亜鉛粉の一
方又は両方をCuO、ZnO換算で導電粉末100重量
部に対して0.3〜5.0重量部を含有するものである
。 【0008】粒子の直径をd1とし、単位重量の粉末中
における直径d1の粒子がn1個、d2がn2個、di
がni個、‥‥よりなる粒子群の全表面をS、全体積を
V、平均表面積径をds、平均体積径をdvとすれば、
粉末の形状係数は以下のように定義される。(窯業工学
ハンドブック;社団法人窯業協会編集より) 表面積形状係数:φs=S/Σnidi2=S/d
s2・Σni 体積形状係数 :φv=V/Σni
di3=V/dv3・Σni 形状係数
:φ =φs/φv 形状係数の正確な決定は非常に難しいが、Heyw
oodの方法により以下のような手順で推定することが
出来る(粉体工学ハンドブック:井伊谷鋼一編集:朝倉
書店より)。1個の粒子が安定した位置で静止している
ときの短径b、長径l、厚みtを測定し、長短度n=l
/b、偏平度m=b/tを求める。次に以下の式により
φを算出する。 φv=Ke/(m√n) φs=1.57+Cφv4/3((n+1)/n1/3
)φ=φs/φv ここでKeは均斉粒子についての体積形状係数でC
の値と共に幾何学的な形状の分類により与えられている
。 実際の推定では走査型電子顕微鏡によりb、l、tを求
め、Heywoodにより与えられたKeとCによりφ
を算出した。又、1品種につき100個のφを求め、そ
の平均値をその品種のφとした。理論的には球状粒子で
は形状係数は6となるが、6.5から下でほぼ球状を呈
する。不規則形状粒子では6.5を超え〜8位が普通で
ある。 【0009】本発明に使用する銀粉は形状係数が6.5
から下であれば、直径0.1〜3.0μmのいずれの銀
粉も使用できるが、緻密な膜を作るためには直径0.2
〜1.0μmのものが望ましい。導電粒子としては銀の
みでも良いが耐半田食われ性や耐マイグレーションの為
にパラジウム又は白金のうち少なくとも一つを導電粉末
中に1〜30重量%加えたほうが良い。パラジウム、白
金は平均粒径0.01〜1.0μmのものを用いるのが
良い。無機結合剤粉末としてのガラスはZnO−PbO
−SiO2等の結晶化ガラスやSiO2含有量の高い平
均粒径0.1〜5.0μmのホウケイ酸ガラスが好まし
い。接着強度を向上させるために無機結合粉としてガラ
ス粉末以外に各種の添加剤を使用することが出来る。こ
れには特にZn粉末とCu粉末が効果的である。しかし
これらの酸化物であるZnO、CuO若しくは亜鉛や銅
の有機金属化合物で良い。その他、Bi2O3を添加す
ると良い。これらは固体粉末では平均粒径0.1〜8.
0μmのものを用いるのが良い。以上の原料のペースト
化に際しては、ペーストに適当な印刷性を与えるように
、導電粉末100重量部に対し有機ビヒクル12〜50
重量部を用いれば良い。有機ビヒクルとしては通常この
種の組成物に用いられているエチルセルロースのターピ
ネオール溶液などを用いる。 【0010】 【作用】球状の銀粉は、従来の銀粉に比べ表面積が小さ
いので、表面の活性が小さく、焼結開始温度が高温側へ
シフトするため、銀の焼結前にガラスを基板側へ移動さ
せることが出来る。無機結合剤粉末としてのガラス粉末
の含有量は導電粉末100重量部に対して0.3〜10
.0重量部が適当である。0.3重量部未満では基板と
の十分な強度が得られず、10.0重量部を超えると導
電粉末の焼結を阻害するため抵抗値が著しく増大したり
、過剰なガラスが導体表面に絞り出されるため導体の半
田付け性を悪化させる。 【0011】接着強度を向上させるために添加するガラ
ス粉末以外の無機結合剤粉末として添加する亜鉛や銅は
、基板と反応してスピネル化合物を形成し強固な接合層
を形成する。含有量はZnとCuの一方若しくは両方を
それぞれZnO、CuOとして計算して合計で導電粉末
100重量部に対して0.3〜5重量部が適当である。 0.3重量部未満では基板との結合が不十分であり、5
重量部を超えると基板との反応に寄与しない過剰な分が
膜中及び膜表面に残存し、半田付け性を劣化させる。 【0012】Bi2O3は導電粉末100重量部に対し
て0.5〜10重量部の範囲で含有せしめることができ
る。導体表面に浮き出た極微量のBi2O3は半田と導
体の濡れを良くするフラックスの働きをする。0.5重
量部未満では半田付け性が十分でなく、10重量部を超
えると導体表面に過剰なBi2O3が残存して逆に半田
付け性を阻害する。 【0013】 【実施例】 (1) 使用基板 SiO2 20重量部、PbO 30重量部、B2O3
5重量部、CaO 10重量部、BaO 20重量部
、Al2O3 15重量部からなる平均粒径0.8μm
のガラス粉末50重量部と、平均粒径1.0μmのアル
ミナ粉末50重量部とを混合して調製した粉末100重
量部を、ブチラール樹脂10重量部及び90重量部のタ
ーピネオールからなる有機ビヒクル30重量部にボール
ミルにより分散せしめ、スラリーとした。このスラリー
をドクターブレード法によりグリーンシートとし、3枚
重ねてプレスし、一辺が約3cmの正方形に裁断した後
900℃で30分間焼成し低温焼成基板を得た。 【0014】(2) 導体ペーストの調製表1に示す
組成で導電粉末、平均粒径0.8μmのガラス粉末、平
均粒径5.0μmのBi2O3粉末、平均粒径1.0μ
mの亜鉛粉末、平均粒径0.8μmの銅粉末を12重量
部のエチルセルロースを、88重量部のターピネオール
に溶解させて調製した有機ビヒクルと混合し、3本ロー
ルにより十分混練して表1に示す組成の導体ペーストを
得た。パラジウム粉末としては平均粒径0.04μmの
ものを、白金粉末としては平均粒径0.05μmのもの
を用いた。 【0015】 【表1】 (重量部)導体 Ag 導電金属
成分量 添加物成分量
ビヒクル名 粉 Ag
Pd Pt ガラス種 ガラス B
i2O3 Zn Cu 量────────────
────────────────────────A
A1 100 − −
G2 0.5 1.0
− 0.5 28B A1
99 − 1 G1
1.5 2.0 1 1 2
5C A2 85 15 −
G1 3.5 9.
5 2 1 25D A3
100 − − G2
1 2 − 1
25 E A2 80 20
− G2 3.0
10 3 2 25 F
A1 85 10 5
G1 10 5.0
0.3 − 28─────────────
───────────────────────
a B1 85 15 −
G1 3.5 10
2 1 27 b B1
99 − 1
G2 1.5 2.0 1
1 30 c B2 100
− − G2
1 2 − 1 30
d B2 85 15 −
G1 3.5 1
0 3 − 25A1:直径約0.2
μmの球状Ag粉(球状係数6.3)A2:直径約0.
5μmの球状Ag粉(球状係数6.2)A3:直径約0
.9μmの球状Ag粉(球状係数6.3)B1:直径約
0.2μmの不定形Ag粉(球状係数7.9)B2:直
径約0.5μmの不定形Ag粉(球状係数6.6)G1
:60%ZnO−20%PbO−15%SiO2−5%
B2O3 G2:45%PbO−45%SiO2−1
0%B2O3【0016】(3) 評価方法 表1に示す導体ペーストを用いて、前記低温焼成セラミ
ックス基板上に厚さ40μmに印刷し個別焼成にて厚さ
約10μmの導体膜を形成し以下に示す方法にて下記の
各評価を行った。 ■熱エージング後の接着強度 基板上に2mm×2mmの大きさで形成された膜厚約1
0μmの導体部を約230℃の2Ag/62Sn/36
Pb半田中に5秒間浸漬して半田を付与し、続いて同組
成の半田を用いて直径0.65mmのSnメッキ銅線を
導体部に半田付けし、150℃の恒温槽中に放置し、1
000時間経過後取り出して銅線を80mm/分の速度
で引っ張り、基板から銅線が剥離したときの強度を測定
した。 ■冷熱サイクル後の接着強度 上記と同様の方法で銅線を付与した試料片を−40℃と
150℃の恒温槽にそれぞれ30分ずつ交互にさらし、
これを1サイクルとして1000サイクル経過後上記と
同様の方法で接着強度を測定した。 ■半田広がり率 10mm×10mmの大きさで膜厚約10μmの導体膜
を形成した基板をホットプレート上で約230℃に加熱
し、温度が一定となったら導体膜上に直径1mmの2A
g/62Sn/36Pb半田ボールを乗せ、ボール溶融
時から10秒間保持し放冷した後、溶融して広がった半
田ボールの直径を測定し以下の計算により広がり率を求
めた。半田広がり率=(溶融後の半田ボールの直径−1
)×100 【0017】(4) 比較例 表1のabcdの組成で(2)により調製されたペース
トを用いて(1)により得られた基板上に印刷焼成にて
導体を形成し、(3)の方法により比較評価を行った。 その結果を実施例のABCDEFと共に表2に示した。 表2から、本発明の組成により調製された導体膜は、市
販導体組成物を用いた場合に比べて熱エージング後の接
着強度を維持しつつ半田付け性の向上に非常に効果的で
あることが判る。 【0018】 【表2】 実験 使用 接着強度(
kg/2mm□) 半田広がり 備
番号 導体 冷熱サイクル 熱エ
ージング 率(%) 考 ─────
─────────────────────────
── 1 A
1.7 2.1
101
2 B 1.5
2.3 89
本 3 C
1.9 2.1
92 発
4 D 1.
0 1.3 11
0 明 5
E 1.8
2.0 105 例
6 F
2.0 2.2
98 ─────────────
──────────────────
7 a 0.9
1.1 75
8 b
1.3 1.6
65 比
9 c 1.0
1.2 78
較 10 d
1.4 1.9
59 例
【0019】 【発明の効果】本発明によれば、ガラスとセラミックス
を主材とする低温焼成基板上に、接着強度を維持しつつ
半田付け性の良い厚膜導体を形成し得る厚膜導体形成用
組成物を提供出来る。
Claims (2)
- 【請求項1】 銀粉末又は少なくとも銀粉末を含む導
電粉末と、ガラス粉末又はガラス粉末を含む無機結合剤
粉末と、有機ビヒクルとからなり、前記の銀粉末の一次
粒子が、形状係数6〜6.5の球状であるガラスとセラ
ミックスを主材とする基板用の厚膜導体形成用組成物。 - 【請求項2】 無機結合剤粉末として、銅粉、亜鉛粉
の一方又は両方をCuO、ZnO換算で導電粉末100
重量部に対して0.3〜5.0重量部を含有する請求項
1に記載の厚膜導体形成用組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11097491A JPH04319202A (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 厚膜導体形成用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11097491A JPH04319202A (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 厚膜導体形成用組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04319202A true JPH04319202A (ja) | 1992-11-10 |
Family
ID=14549215
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11097491A Pending JPH04319202A (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 厚膜導体形成用組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04319202A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006278160A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | 導電性ペースト |
| JP2011114170A (ja) * | 2009-11-27 | 2011-06-09 | Kyocera Corp | 配線基板および電子部品実装基板 |
| JP2012221765A (ja) * | 2011-04-11 | 2012-11-12 | Tdk Corp | 導体用ペースト、ガラスセラミックス基板および電子部品モジュール |
-
1991
- 1991-04-16 JP JP11097491A patent/JPH04319202A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006278160A (ja) * | 2005-03-29 | 2006-10-12 | Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk | 導電性ペースト |
| JP2011114170A (ja) * | 2009-11-27 | 2011-06-09 | Kyocera Corp | 配線基板および電子部品実装基板 |
| JP2012221765A (ja) * | 2011-04-11 | 2012-11-12 | Tdk Corp | 導体用ペースト、ガラスセラミックス基板および電子部品モジュール |
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