JPH04323328A - 鋼帯の連続焼鈍温度制御方法 - Google Patents
鋼帯の連続焼鈍温度制御方法Info
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- JPH04323328A JPH04323328A JP8861791A JP8861791A JPH04323328A JP H04323328 A JPH04323328 A JP H04323328A JP 8861791 A JP8861791 A JP 8861791A JP 8861791 A JP8861791 A JP 8861791A JP H04323328 A JPH04323328 A JP H04323328A
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- Japan
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- steel strip
- temperature
- width direction
- continuous annealing
- cooling
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- Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)
- Control Of Heat Treatment Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ローラハース横型連続
焼鈍炉を用いた連続焼鈍時に鋼帯の幅方向の端部で発生
する耳波を、効果的に防止することができる鋼帯の連続
焼鈍温度制御方法に関する。
焼鈍炉を用いた連続焼鈍時に鋼帯の幅方向の端部で発生
する耳波を、効果的に防止することができる鋼帯の連続
焼鈍温度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷間圧延が行われた冷延鋼帯には、主と
して結晶組織の調整または内部応力の除去を目的として
、焼鈍が施される。一般に、かかる焼鈍は、縦型炉やロ
ーラハース横型炉などの多帯式の連続焼鈍炉 (鋼帯の
進行方向から加熱帯、均熱帯、徐冷帯および冷却帯をこ
の順に配置されてなる焼鈍炉)を用いて行われる。とこ
ろが、例えば板厚が1mm以下の薄い鋼帯に焼鈍を行う
場合、図6に示すように、ローラハース型連続焼鈍炉に
より焼鈍された鋼帯1には耳波2といわれる形状不良が
発生し易い。耳波とは、ライン方向の伸び歪が鋼帯の幅
方向の中央部よりも鋼帯の幅方向の端部で大きいために
、前記端部にライン方向の圧縮応力が作用することによ
り生ずる座屈変形である。発生した耳波の一例の断面形
状を図7に示す。同図において、耳波の波形の急峻度λ
〔λ= (h/L)×100 %、ただしh:波高さ、
L:波のピッチ〕は1%以上にも達することがあり、従
来この耳波が生じると、鋼帯1の耳波発生部は最終的に
切断してスクラップとせざるを得ず、鋼帯1の製造コス
トを増加する原因の一つとなっていた。
して結晶組織の調整または内部応力の除去を目的として
、焼鈍が施される。一般に、かかる焼鈍は、縦型炉やロ
ーラハース横型炉などの多帯式の連続焼鈍炉 (鋼帯の
進行方向から加熱帯、均熱帯、徐冷帯および冷却帯をこ
の順に配置されてなる焼鈍炉)を用いて行われる。とこ
ろが、例えば板厚が1mm以下の薄い鋼帯に焼鈍を行う
場合、図6に示すように、ローラハース型連続焼鈍炉に
より焼鈍された鋼帯1には耳波2といわれる形状不良が
発生し易い。耳波とは、ライン方向の伸び歪が鋼帯の幅
方向の中央部よりも鋼帯の幅方向の端部で大きいために
、前記端部にライン方向の圧縮応力が作用することによ
り生ずる座屈変形である。発生した耳波の一例の断面形
状を図7に示す。同図において、耳波の波形の急峻度λ
〔λ= (h/L)×100 %、ただしh:波高さ、
L:波のピッチ〕は1%以上にも達することがあり、従
来この耳波が生じると、鋼帯1の耳波発生部は最終的に
切断してスクラップとせざるを得ず、鋼帯1の製造コス
トを増加する原因の一つとなっていた。
【0003】耳波の発生を防止するため、従来より様々
な提案がなされており、本発明者等も、例えば特開平1
− 58217号公報において、鋼帯が連続焼鈍炉の冷
却帯に入る以前に鋼帯に発生あるいは残存した耳波を、
冷却帯にて、鋼帯の幅方向の中央部を相対的に強冷却す
ることにより、鋼帯の幅方向の中央部にライン方向の塑
性伸びを与えて、耳波を矯正する技術を提案した。
な提案がなされており、本発明者等も、例えば特開平1
− 58217号公報において、鋼帯が連続焼鈍炉の冷
却帯に入る以前に鋼帯に発生あるいは残存した耳波を、
冷却帯にて、鋼帯の幅方向の中央部を相対的に強冷却す
ることにより、鋼帯の幅方向の中央部にライン方向の塑
性伸びを与えて、耳波を矯正する技術を提案した。
【0004】また、図8に示すような、鋼帯1の幅方向
の中央部で生じる縦じわ (縦波) であるヒートバッ
クルの発生を抑制することができる技術として、特開昭
59−23826 号公報には、ロールに鋼帯を巻き付
け接触させて冷却を行う縦型連続焼鈍炉において、ロー
ル1本当りの鋼帯の温度降下量を特定することにより、
鋼帯の幅方向における温度不均一を低減する技術が、特
開昭61−183414号公報には、幅方向に分割した
ガスジェット冷却装置により鋼帯の幅方向に関する温度
分布を均一化する技術が、さらに特開昭60−4632
7 号公報には、冷却ロールの冷却能力を調整すること
により、鋼帯のライン方向に関する温度勾配を制御して
、鋼帯の幅方向の中央部における幅方向圧縮応力を座屈
応力以下に抑える技術がそれぞれ提案されている。
の中央部で生じる縦じわ (縦波) であるヒートバッ
クルの発生を抑制することができる技術として、特開昭
59−23826 号公報には、ロールに鋼帯を巻き付
け接触させて冷却を行う縦型連続焼鈍炉において、ロー
ル1本当りの鋼帯の温度降下量を特定することにより、
鋼帯の幅方向における温度不均一を低減する技術が、特
開昭61−183414号公報には、幅方向に分割した
ガスジェット冷却装置により鋼帯の幅方向に関する温度
分布を均一化する技術が、さらに特開昭60−4632
7 号公報には、冷却ロールの冷却能力を調整すること
により、鋼帯のライン方向に関する温度勾配を制御して
、鋼帯の幅方向の中央部における幅方向圧縮応力を座屈
応力以下に抑える技術がそれぞれ提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らが特開平1
− 58217号公報により提案した技術は、極めて有
効でしかも十分に実用性のある技術であるが、この技術
によっても耳波を完全に矯正して鋼帯の形状を平坦にす
ることは容易ではない。本技術とともに、連続焼鈍炉内
での耳波の発生を防止することができる技術の開発が望
まれる。また、特開昭59−23826 号公報、特開
昭61−183414号公報または特開昭60−463
27 号公報により提案された技術は、縦型連続焼鈍炉
で発生するヒートバックルを防止するための技術であっ
て、ヒートバックルとはその発生機構が異なるローラハ
ース横型連続焼鈍炉での耳波の発生防止には適用できな
い。
− 58217号公報により提案した技術は、極めて有
効でしかも十分に実用性のある技術であるが、この技術
によっても耳波を完全に矯正して鋼帯の形状を平坦にす
ることは容易ではない。本技術とともに、連続焼鈍炉内
での耳波の発生を防止することができる技術の開発が望
まれる。また、特開昭59−23826 号公報、特開
昭61−183414号公報または特開昭60−463
27 号公報により提案された技術は、縦型連続焼鈍炉
で発生するヒートバックルを防止するための技術であっ
て、ヒートバックルとはその発生機構が異なるローラハ
ース横型連続焼鈍炉での耳波の発生防止には適用できな
い。
【0006】これらの提案以外に、鋼帯の耳波の発生を
極力抑制するために、従来より、■鋼帯のライン方向張
力を小さくすること、■鋼帯温度をライン方向、幅方向
共に可及的に均一な状態に保ちつつ加熱および冷却を行
うこと等が実施されてきた。しかし、■については、ラ
イン張力を小さくし過ぎると (通常、0.2kgf/
mm2以下程度にすると) 鋼帯を通板できなくなった
り、または焼鈍炉中で鋼帯が自重によってハースロール
間で懸垂してハースロールと鋼帯との接触時間が長くな
るためにハースロール表面に低融点合金のビルドアップ
が生じ、鋼帯に表面疵が発生するという問題が生じる。 また、■については、そもそも連続焼鈍工程であるため
に鋼帯の温度をライン方向に均一に保つことはかなりむ
ずかしく、たとえ、これを何らかの手段により実現した
と仮定すると、鋼帯の温度を幅方向に均一に保ち、かつ
冷却速度を極力小さくする必要があるが、いたずらに冷
却速度を小さくすることは、炉長の不要な増大を招き、
設備費低減の観点から好ましくない。
極力抑制するために、従来より、■鋼帯のライン方向張
力を小さくすること、■鋼帯温度をライン方向、幅方向
共に可及的に均一な状態に保ちつつ加熱および冷却を行
うこと等が実施されてきた。しかし、■については、ラ
イン張力を小さくし過ぎると (通常、0.2kgf/
mm2以下程度にすると) 鋼帯を通板できなくなった
り、または焼鈍炉中で鋼帯が自重によってハースロール
間で懸垂してハースロールと鋼帯との接触時間が長くな
るためにハースロール表面に低融点合金のビルドアップ
が生じ、鋼帯に表面疵が発生するという問題が生じる。 また、■については、そもそも連続焼鈍工程であるため
に鋼帯の温度をライン方向に均一に保つことはかなりむ
ずかしく、たとえ、これを何らかの手段により実現した
と仮定すると、鋼帯の温度を幅方向に均一に保ち、かつ
冷却速度を極力小さくする必要があるが、いたずらに冷
却速度を小さくすることは、炉長の不要な増大を招き、
設備費低減の観点から好ましくない。
【0007】このように、従来の技術では、ローラハー
ス横型連続焼鈍炉での鋼帯の連続焼鈍の際に、鋼帯に耳
波が発生し易く、特に鋼帯の焼鈍の際の最高到達温度が
高い場合にその傾向が顕著である。ここに、発明の目的
は、上記問題点に対し、ローラハース横型連続焼鈍炉で
鋼帯を連続焼鈍する場合の耳波の発生を鋼種に関係なく
防止することができ、効果的で経済的な鋼帯の連続焼鈍
温度制御方法を提供することにある。
ス横型連続焼鈍炉での鋼帯の連続焼鈍の際に、鋼帯に耳
波が発生し易く、特に鋼帯の焼鈍の際の最高到達温度が
高い場合にその傾向が顕著である。ここに、発明の目的
は、上記問題点に対し、ローラハース横型連続焼鈍炉で
鋼帯を連続焼鈍する場合の耳波の発生を鋼種に関係なく
防止することができ、効果的で経済的な鋼帯の連続焼鈍
温度制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これまで
耳波の発生を防止できなかった最大の原因は、ローラハ
ース横型連続焼鈍炉での焼鈍条件 (冷却速度やライン
張力) の決定に関して、既に多数の提案がなされてい
る縦型炉でのヒートバックル防止条件といったような、
耳波の発生の防止のための定量的な条件が不明なためで
あると考え、まず耳波の発生機構を解明するために検討
を重ねた。前述のように、耳波は、鋼帯の幅方向の端部
における部分的な座屈変形であると捉えることができる
。すなわち、連続焼鈍終了時の耳波発生部には座屈限界
を越えた大きさの圧縮応力が作用しているが、このこと
は、連続焼鈍炉内で、鋼帯の幅方向の端部にライン方向
に関する引張応力が作用し、鋼帯の幅方向中央部と比較
して相対的に大きな非弾性伸び歪が生じたことを意味し
ている。
耳波の発生を防止できなかった最大の原因は、ローラハ
ース横型連続焼鈍炉での焼鈍条件 (冷却速度やライン
張力) の決定に関して、既に多数の提案がなされてい
る縦型炉でのヒートバックル防止条件といったような、
耳波の発生の防止のための定量的な条件が不明なためで
あると考え、まず耳波の発生機構を解明するために検討
を重ねた。前述のように、耳波は、鋼帯の幅方向の端部
における部分的な座屈変形であると捉えることができる
。すなわち、連続焼鈍終了時の耳波発生部には座屈限界
を越えた大きさの圧縮応力が作用しているが、このこと
は、連続焼鈍炉内で、鋼帯の幅方向の端部にライン方向
に関する引張応力が作用し、鋼帯の幅方向中央部と比較
して相対的に大きな非弾性伸び歪が生じたことを意味し
ている。
【0009】したがって、本発明者らは、耳波を発生さ
せないためには、鋼帯の幅方向の端部でのライン方向に
関する引張応力の発生に寄与する連続焼鈍時の諸要因を
解明し、これらの要因と引張応力の大きさとの関係を明
らかにすることが必要であると考え、さらに検討を重ね
た。鋼帯の幅方向の端部でのライン方向に関する引張応
力は、鋼帯の温度分布から生じる熱応力σT とライン
張力σu との和として表される。
せないためには、鋼帯の幅方向の端部でのライン方向に
関する引張応力の発生に寄与する連続焼鈍時の諸要因を
解明し、これらの要因と引張応力の大きさとの関係を明
らかにすることが必要であると考え、さらに検討を重ね
た。鋼帯の幅方向の端部でのライン方向に関する引張応
力は、鋼帯の温度分布から生じる熱応力σT とライン
張力σu との和として表される。
【0010】本発明者らは、熱応力の理論解析の結果か
ら、ライン方向の熱応力σT は、一般に幅方向に温度
分布が存在する場合に生じるが、鋼帯の温度分布が幅方
向にたとえ均一な場合であってもライン方向の温度勾配
: dT/dx が変化する場合には、温度勾配の変化
点を中心として生じ、その値は、ライン方向の温度勾配
変化量:ΔdT/dx =〔 (dT/dx)a −
(dT/dx)b 〕と鋼帯幅:Wとに比例することを
知見した。本発明者らは、連続焼鈍炉内では鋼帯の変形
の発生防止や材質の均一化を図ることを目的として、通
常、鋼帯の幅方向について均一な温度分布となるように
加熱および冷却が制御されているため、まず鋼帯の幅方
向に温度勾配が発生していない場合のσT を算出する
方法について検討した。
ら、ライン方向の熱応力σT は、一般に幅方向に温度
分布が存在する場合に生じるが、鋼帯の温度分布が幅方
向にたとえ均一な場合であってもライン方向の温度勾配
: dT/dx が変化する場合には、温度勾配の変化
点を中心として生じ、その値は、ライン方向の温度勾配
変化量:ΔdT/dx =〔 (dT/dx)a −
(dT/dx)b 〕と鋼帯幅:Wとに比例することを
知見した。本発明者らは、連続焼鈍炉内では鋼帯の変形
の発生防止や材質の均一化を図ることを目的として、通
常、鋼帯の幅方向について均一な温度分布となるように
加熱および冷却が制御されているため、まず鋼帯の幅方
向に温度勾配が発生していない場合のσT を算出する
方法について検討した。
【0011】図9(a) は、鋼帯の幅方向には温度勾
配は発生しておらず、ライン方向に温度勾配の変化があ
る場合(−3℃/m→−14.7℃/m) のライン方
向の温度分布の一例を示すグラフであり、図9(b)
は、このときの鋼帯の幅方向中央部〜幅方向端部におけ
る熱応力σT の分布を示す略式説明図である。図9(
a) および図9(b)は、鋼帯冷却時の例であるが、
加熱時についてもライン方向の温度分布が上に凸、すな
わち温度勾配の変化量が負の場合は鋼帯の幅方向の端部
にライン方向の引張による熱応力 (σT >0) を
生じる。逆に、ライン方向の温度分布が下に凸、すなわ
ち温度勾配の変化量が正の場合は、鋼帯の幅方向の端部
の熱応力σT は圧縮による熱応力 (σT <0)
となる。ライン方向に関する温度勾配の変化によって、
このようにライン方向の熱応力σT が生じる理由は、
鋼帯の幅方向の端面部がいわば自由端だからである。
配は発生しておらず、ライン方向に温度勾配の変化があ
る場合(−3℃/m→−14.7℃/m) のライン方
向の温度分布の一例を示すグラフであり、図9(b)
は、このときの鋼帯の幅方向中央部〜幅方向端部におけ
る熱応力σT の分布を示す略式説明図である。図9(
a) および図9(b)は、鋼帯冷却時の例であるが、
加熱時についてもライン方向の温度分布が上に凸、すな
わち温度勾配の変化量が負の場合は鋼帯の幅方向の端部
にライン方向の引張による熱応力 (σT >0) を
生じる。逆に、ライン方向の温度分布が下に凸、すなわ
ち温度勾配の変化量が正の場合は、鋼帯の幅方向の端部
の熱応力σT は圧縮による熱応力 (σT <0)
となる。ライン方向に関する温度勾配の変化によって、
このようにライン方向の熱応力σT が生じる理由は、
鋼帯の幅方向の端面部がいわば自由端だからである。
【0012】そこで、本発明者らは、ライン方向の熱応
力σT に影響を及ぼす要因を、様々な条件のもとで検
討した結果、下記(a) ないし(d) に列記する結
果を得た。 (a)σT の値は、ΔdT/dx の値に正比例し、
温度勾配の変化点の前後の一定温度勾配部の長さには殆
ど影響されないこと、(b)σT の値は、鋼帯幅Wに
比例し、Wが大きいほどσT も大きくなるが、板厚に
依っては変化しないこと、(c)σT の値は、温度勾
配の変化点の温度における鋼帯の縦弾性率:E、熱線膨
脹係数:αの値に比例すること、および(d)ポアソン
比の影響は小さく、ポアソン比は殆どの鋼材で約 0.
3であり、温度による変化も小さいため、無視すること
ができること。
力σT に影響を及ぼす要因を、様々な条件のもとで検
討した結果、下記(a) ないし(d) に列記する結
果を得た。 (a)σT の値は、ΔdT/dx の値に正比例し、
温度勾配の変化点の前後の一定温度勾配部の長さには殆
ど影響されないこと、(b)σT の値は、鋼帯幅Wに
比例し、Wが大きいほどσT も大きくなるが、板厚に
依っては変化しないこと、(c)σT の値は、温度勾
配の変化点の温度における鋼帯の縦弾性率:E、熱線膨
脹係数:αの値に比例すること、および(d)ポアソン
比の影響は小さく、ポアソン比は殆どの鋼材で約 0.
3であり、温度による変化も小さいため、無視すること
ができること。
【0013】本発明者らは、これらの結果に基づいて、
熱応力σT を算出可能な次式■を導いた。 σT =A・W・α・E・ΔdT/dx ・・・・・
・・■但し、A:定数 W:鋼帯幅 (m) α:熱線膨脹係数 (1/℃) E:縦弾性係数 (kgf/mm2) ΔdT/dx:鋼帯のライン方向温度勾配変化量 (℃
/m)σu :ライン張力(kgf/mm2)である。 ここで定数Aは鋼板の幅によって−0.13〜−0.1
5程度変化するが、場合が1m程度の場合は、実用上A
=−0.14としてよい。
熱応力σT を算出可能な次式■を導いた。 σT =A・W・α・E・ΔdT/dx ・・・・・
・・■但し、A:定数 W:鋼帯幅 (m) α:熱線膨脹係数 (1/℃) E:縦弾性係数 (kgf/mm2) ΔdT/dx:鋼帯のライン方向温度勾配変化量 (℃
/m)σu :ライン張力(kgf/mm2)である。 ここで定数Aは鋼板の幅によって−0.13〜−0.1
5程度変化するが、場合が1m程度の場合は、実用上A
=−0.14としてよい。
【0014】次に、連続焼鈍炉においては殆ど起こり得
ないが、鋼帯の幅方向について温度分布が存在し、ライ
ン方向に関する温度勾配の変化が無い場合、鋼帯の幅方
向の端部の熱応力σT ’ は、例えば図10に示す温
度分布に対し、材料力学の公式より、 σT ’ =α・E・δT・ (γ−1)・・・・・・
・■と表される。但し、δTは鋼帯の幅方向に関する温
度偏差であり、鋼帯の幅方向の端部の温度:Te、幅中
央部の温度:Tcを用いて、δT=Te−Tcとした。 γは、図10に示すように、温度Te部分の幅Weと1
/2Wとの比、すなわち2We/W である。式■は、
δTの符号に関わらず適用することができ、δT>0で
σT ’ は圧縮による熱応力となり、δT<0でσT
’ は引張による熱応力となる。
ないが、鋼帯の幅方向について温度分布が存在し、ライ
ン方向に関する温度勾配の変化が無い場合、鋼帯の幅方
向の端部の熱応力σT ’ は、例えば図10に示す温
度分布に対し、材料力学の公式より、 σT ’ =α・E・δT・ (γ−1)・・・・・・
・■と表される。但し、δTは鋼帯の幅方向に関する温
度偏差であり、鋼帯の幅方向の端部の温度:Te、幅中
央部の温度:Tcを用いて、δT=Te−Tcとした。 γは、図10に示すように、温度Te部分の幅Weと1
/2Wとの比、すなわち2We/W である。式■は、
δTの符号に関わらず適用することができ、δT>0で
σT ’ は圧縮による熱応力となり、δT<0でσT
’ は引張による熱応力となる。
【0015】次に、ライン方向の温度勾配の変化と幅方
向の温度分布とがともに存在する場合、鋼帯の幅方向の
端部の熱応力σT ’’は、鋼帯幅方向の平均温度Tm
を用いて、式■と同様の式で表される温度勾配の変化に
起因した熱応力と■式により表される熱応力との和とし
て、次式■で表されることがわかった。 σT ’’=A・W・α・E・ΔdTm/dx+α
・E・δT・ (γ−1)・・・■なお、δT=0の場
合、式■は式■と同一となる。
向の温度分布とがともに存在する場合、鋼帯の幅方向の
端部の熱応力σT ’’は、鋼帯幅方向の平均温度Tm
を用いて、式■と同様の式で表される温度勾配の変化に
起因した熱応力と■式により表される熱応力との和とし
て、次式■で表されることがわかった。 σT ’’=A・W・α・E・ΔdTm/dx+α
・E・δT・ (γ−1)・・・■なお、δT=0の場
合、式■は式■と同一となる。
【0016】よって、本発明者らは、式■ならびに式■
から、連続焼鈍炉内での鋼帯の幅方向の端部での応力σ
は、ライン方向の熱応力σT またはσT ’’にライ
ン張力σu を加えて、 (鋼帯幅方向に温度分布が均一である場合)σ=σT
+σu ・・・
・・・・■(鋼帯幅端部と幅中央部とで温度偏差がある
場合)σ=σT’’+σu
・・・・・・・■と表され、鋼帯に耳波を発生
させないためには、鋼帯の端部に塑性伸び歪を発生させ
なければよいため、耳波の発生を防止する条件は、式■
および式■中のσに対して、それぞれ σY >σ
・・・・・・・■となるように、連続焼鈍炉の
操業条件 (加熱および冷却条件) を制御すればよい
ことを知見して、本発明を完成した。
から、連続焼鈍炉内での鋼帯の幅方向の端部での応力σ
は、ライン方向の熱応力σT またはσT ’’にライ
ン張力σu を加えて、 (鋼帯幅方向に温度分布が均一である場合)σ=σT
+σu ・・・
・・・・■(鋼帯幅端部と幅中央部とで温度偏差がある
場合)σ=σT’’+σu
・・・・・・・■と表され、鋼帯に耳波を発生
させないためには、鋼帯の端部に塑性伸び歪を発生させ
なければよいため、耳波の発生を防止する条件は、式■
および式■中のσに対して、それぞれ σY >σ
・・・・・・・■となるように、連続焼鈍炉の
操業条件 (加熱および冷却条件) を制御すればよい
ことを知見して、本発明を完成した。
【0017】ここに、本発明の要旨とするところは、鋼
帯に加熱および冷却を行って連続焼鈍を行う際に、鋼帯
のライン方向温度勾配変化量ΔdT/dx (℃/m)
が下記式を満足するとともに、前記鋼帯の幅方向温度
分布が均一になるように、前記加熱および冷却を制御す
ることを特徴とする鋼帯の連続焼鈍温度制御方法である
。 σY >A・W・α・E・ΔdT/dx+σu ・・・
・・・・■ また、鋼帯に加熱および冷却を行って連続焼鈍を行う際
に、鋼帯の幅方向に温度偏差δT(=Te−Tc)(℃
) を設け、かつ鋼帯の幅方向の材料平均温度Tm (
℃) のライン方向温度勾配変化量ΔdTm/dx (
℃/m) が下記式を満足するように、前記加熱および
冷却を制御してもよい。
帯に加熱および冷却を行って連続焼鈍を行う際に、鋼帯
のライン方向温度勾配変化量ΔdT/dx (℃/m)
が下記式を満足するとともに、前記鋼帯の幅方向温度
分布が均一になるように、前記加熱および冷却を制御す
ることを特徴とする鋼帯の連続焼鈍温度制御方法である
。 σY >A・W・α・E・ΔdT/dx+σu ・・・
・・・・■ また、鋼帯に加熱および冷却を行って連続焼鈍を行う際
に、鋼帯の幅方向に温度偏差δT(=Te−Tc)(℃
) を設け、かつ鋼帯の幅方向の材料平均温度Tm (
℃) のライン方向温度勾配変化量ΔdTm/dx (
℃/m) が下記式を満足するように、前記加熱および
冷却を制御してもよい。
【0018】
σY >A・W・α・E・ΔdTm/dx+α・E
・δT ・ (γ−1)+σu ・・・■前記式■およ
び式■において、 σY : 温度勾配変化点の温度における鋼材の降伏応
力(kgf/mm2) A: 定数 W: 鋼帯幅 (m) α: 熱線膨脹係数 (1/℃) E: 縦弾性係数 (kgf/mm2)Te、Tc:
それぞれ幅方向の端部温度、幅方向の中央部温度 (℃
) γ: Te部分の幅WeとW/2 の比、すなわち2W
e/Wσu : ライン張力(kgf/mm2)である
。
・δT ・ (γ−1)+σu ・・・■前記式■およ
び式■において、 σY : 温度勾配変化点の温度における鋼材の降伏応
力(kgf/mm2) A: 定数 W: 鋼帯幅 (m) α: 熱線膨脹係数 (1/℃) E: 縦弾性係数 (kgf/mm2)Te、Tc:
それぞれ幅方向の端部温度、幅方向の中央部温度 (℃
) γ: Te部分の幅WeとW/2 の比、すなわち2W
e/Wσu : ライン張力(kgf/mm2)である
。
【0019】
【作用】以下、本発明を作用効果とともに詳述する。上
記式■および式■において、σY は、着目するライン
方向の温度勾配の変化点での鋼帯の幅方向の端部の温度
における材料の降伏応力である。連続焼鈍炉内における
鋼帯の温度は、直接測定してもよいし、予め鋼帯の板厚
、板幅、通板速度と炉内温度との関係を調査しておき、
炉内温度の測定値から間接的に求めてもよい。
記式■および式■において、σY は、着目するライン
方向の温度勾配の変化点での鋼帯の幅方向の端部の温度
における材料の降伏応力である。連続焼鈍炉内における
鋼帯の温度は、直接測定してもよいし、予め鋼帯の板厚
、板幅、通板速度と炉内温度との関係を調査しておき、
炉内温度の測定値から間接的に求めてもよい。
【0020】鋼帯の鋼種、幅、ライン張力が求められれ
ば、式■または式■における不等号を等号に置き換えて
、耳波を発生させないライン方向温度勾配変化量の上限
値を求めることができる。本発明の方法に従って、この
上限値未満の値となるように、ライン方向温度勾配変化
量を抑制すれば、連続焼鈍の際に生じていた耳波の発生
を防止することができる。実用的には、鋼材の降伏応力
のばらつきを勘案して、前記上限値の80%以下の温度
勾配変化量とすることが安定的かつ確実に耳波の発生を
防止するという観点からは望ましい。
ば、式■または式■における不等号を等号に置き換えて
、耳波を発生させないライン方向温度勾配変化量の上限
値を求めることができる。本発明の方法に従って、この
上限値未満の値となるように、ライン方向温度勾配変化
量を抑制すれば、連続焼鈍の際に生じていた耳波の発生
を防止することができる。実用的には、鋼材の降伏応力
のばらつきを勘案して、前記上限値の80%以下の温度
勾配変化量とすることが安定的かつ確実に耳波の発生を
防止するという観点からは望ましい。
【0021】式■を用いる本発明において、鋼帯の幅方
向の端部の温度を幅方向の中央部の温度よりも高くなる
ようにして加熱および冷却を行うのは、式■により示し
たように、幅方向の温度分布により幅方向の端部に圧縮
による熱応力が生じることを利用して、鋼帯の幅方向の
端部の引張応力の値を減少するためである。このことに
よって、鋼帯を幅方向に均一な温度で加熱・冷却する場
合よりも、ライン方向の温度勾配の変化量の上限値を大
きくすることができるからである。すなわち、ライン方
向温度勾配の変化量を大きくすることができれば、鋼帯
の加熱および冷却の際の温度勾配を短いライン長さ範囲
で大きくすることが可能となり、炉長を短くでき、設備
の小型化および操業コストの削減が可能となる。
向の端部の温度を幅方向の中央部の温度よりも高くなる
ようにして加熱および冷却を行うのは、式■により示し
たように、幅方向の温度分布により幅方向の端部に圧縮
による熱応力が生じることを利用して、鋼帯の幅方向の
端部の引張応力の値を減少するためである。このことに
よって、鋼帯を幅方向に均一な温度で加熱・冷却する場
合よりも、ライン方向の温度勾配の変化量の上限値を大
きくすることができるからである。すなわち、ライン方
向温度勾配の変化量を大きくすることができれば、鋼帯
の加熱および冷却の際の温度勾配を短いライン長さ範囲
で大きくすることが可能となり、炉長を短くでき、設備
の小型化および操業コストの削減が可能となる。
【0022】ライン張力の決定方法は、通常の連続焼鈍
過程で行われているように、鋼帯の最高到達温度におけ
る降伏応力よりも小さくする。さらに、通常、通板上の
問題や表面疵の発生の問題から張力の下限値が定められ
る (0.2kgf/mm2程度) が、ライン張力は
、これらの上下限値の範囲内からなるべく下限値に近い
値を選択することが望ましい。なぜならば、式■および
式■からわかるように、ライン張力が小さいほどライン
方向の温度勾配の変化量を大きく設定することが可能と
なるからである。
過程で行われているように、鋼帯の最高到達温度におけ
る降伏応力よりも小さくする。さらに、通常、通板上の
問題や表面疵の発生の問題から張力の下限値が定められ
る (0.2kgf/mm2程度) が、ライン張力は
、これらの上下限値の範囲内からなるべく下限値に近い
値を選択することが望ましい。なぜならば、式■および
式■からわかるように、ライン張力が小さいほどライン
方向の温度勾配の変化量を大きく設定することが可能と
なるからである。
【0023】なお、通常の連続焼鈍炉においては、加熱
帯は炉長が十分に長く、ライン方向の温度勾配の変化が
小さいこと、ならびに加熱帯内の鋼帯温度が低く、発生
する応力に比べて降伏応力が大きいことから、耳波の原
因となる塑性伸び歪が鋼帯の幅方向の端部に発生するこ
とは殆どない。本発明者らが、実験ならびに理論計算か
ら特定したところ、鋼帯の幅方向の端部の塑性伸び歪が
生じるのは、鋼帯の温度が高い、均熱帯の出側から徐冷
帯、冷却帯の入側までである。よって、通常の連続焼鈍
炉において耳波の発生を防止するためには、耳波の発生
のおそれがある均熱帯、徐冷帯、冷却帯において本発明
を適用すればよい。但し、加熱帯においても、急激な加
熱を余儀なくされ、耳波の発生が懸念される場合には、
本発明の方法が有効であることはいうまでもない。
帯は炉長が十分に長く、ライン方向の温度勾配の変化が
小さいこと、ならびに加熱帯内の鋼帯温度が低く、発生
する応力に比べて降伏応力が大きいことから、耳波の原
因となる塑性伸び歪が鋼帯の幅方向の端部に発生するこ
とは殆どない。本発明者らが、実験ならびに理論計算か
ら特定したところ、鋼帯の幅方向の端部の塑性伸び歪が
生じるのは、鋼帯の温度が高い、均熱帯の出側から徐冷
帯、冷却帯の入側までである。よって、通常の連続焼鈍
炉において耳波の発生を防止するためには、耳波の発生
のおそれがある均熱帯、徐冷帯、冷却帯において本発明
を適用すればよい。但し、加熱帯においても、急激な加
熱を余儀なくされ、耳波の発生が懸念される場合には、
本発明の方法が有効であることはいうまでもない。
【0024】なお、本発明において、加熱および冷却を
制御するためには、例えば、均熱帯に設けたラジアント
チューブ加熱装置の燃焼ガス量制御、冷却帯の冷却ガス
ジェットの風量制御、さらには徐冷帯に設けた電気ヒー
ター等を用いて、行えばよく、何ら制限は要さない。さ
らに、本発明を実施例を参照しながら説明するが、これ
はあくまでも本発明の例示であって、これにより本発明
が限定されるものでない。
制御するためには、例えば、均熱帯に設けたラジアント
チューブ加熱装置の燃焼ガス量制御、冷却帯の冷却ガス
ジェットの風量制御、さらには徐冷帯に設けた電気ヒー
ター等を用いて、行えばよく、何ら制限は要さない。さ
らに、本発明を実施例を参照しながら説明するが、これ
はあくまでも本発明の例示であって、これにより本発明
が限定されるものでない。
【0025】
【実施例】図1に模式的に示すローラハース横型連続焼
鈍炉を使用し、本発明の方法、比較法 (従来法) に
よる焼鈍を行い、焼鈍後の鋼帯形状を調べた。ここで、
比較法とは、均熱帯(SF)、徐冷帯(CZ)、冷却帯
(JC)において、前記式■または式■を満足しないも
のである。
鈍炉を使用し、本発明の方法、比較法 (従来法) に
よる焼鈍を行い、焼鈍後の鋼帯形状を調べた。ここで、
比較法とは、均熱帯(SF)、徐冷帯(CZ)、冷却帯
(JC)において、前記式■または式■を満足しないも
のである。
【0026】
【実施例1】図2に示す降伏応力を有する鋼種aの鋼帯
を、前記式■を用いる本発明にかかる方法を用いて、均
熱帯、徐冷帯および冷却帯の各ヒートパターンを決定し
、焼鈍温度950 ℃で連続焼鈍した。鋼帯幅は1.0
mと1.2mとの2水準、鋼帯板厚は0.5mm と0
.35mmとの2水準、ライン張力は鋼種aの950
℃における降伏応力よりも小さな値である0.4kgf
/mm2と0.3kgf/mm2の2水準とした。 なお、ラインスピードは50m/min とした。本発
明の方法を用いたヒートパターンの決定方法を表1のケ
ース1を例にとって説明する。
を、前記式■を用いる本発明にかかる方法を用いて、均
熱帯、徐冷帯および冷却帯の各ヒートパターンを決定し
、焼鈍温度950 ℃で連続焼鈍した。鋼帯幅は1.0
mと1.2mとの2水準、鋼帯板厚は0.5mm と0
.35mmとの2水準、ライン張力は鋼種aの950
℃における降伏応力よりも小さな値である0.4kgf
/mm2と0.3kgf/mm2の2水準とした。 なお、ラインスピードは50m/min とした。本発
明の方法を用いたヒートパターンの決定方法を表1のケ
ース1を例にとって説明する。
【0027】先ず、鋼帯温度が最も高くなる、SF出側
でのライン方向温度勾配の変化量の上限値を求める。す
なわち、950 ℃における降伏応力σY :0.5
kgf/mm2 、鋼帯幅W:1.2m、板厚:0.5
mmならびに予め測定していた縦弾性率E、線膨脹係
数αを式■に代入して、ΔdT/dx <−4.4 ℃
/mを得た。なお、定数Aは−0.14とした。この上
限値の0.8 倍、すなわち−4.4 ×0.8 ≒−
3.5(℃/m) を許容する温度勾配変化量とした。 この温度勾配変化量を、SFでの加熱温度勾配ならびに
CZでの冷却温度勾配として、図3に示すようにdT/
dx =−3.5/2 =−1.75℃/mずつ等分に
均熱帯および徐冷帯に振り分けた。なお、SF出側での
温度勾配変化点を第0変化点、CZでの温度勾配変化点
を、ライン進行方向に向かって、第1+、第2+、・・
・変化点とし、SFでの温度勾配変化点を、ライン逆方
向に向かって、第1−、第2−、・・・変化点と略称す
る。
でのライン方向温度勾配の変化量の上限値を求める。す
なわち、950 ℃における降伏応力σY :0.5
kgf/mm2 、鋼帯幅W:1.2m、板厚:0.5
mmならびに予め測定していた縦弾性率E、線膨脹係
数αを式■に代入して、ΔdT/dx <−4.4 ℃
/mを得た。なお、定数Aは−0.14とした。この上
限値の0.8 倍、すなわち−4.4 ×0.8 ≒−
3.5(℃/m) を許容する温度勾配変化量とした。 この温度勾配変化量を、SFでの加熱温度勾配ならびに
CZでの冷却温度勾配として、図3に示すようにdT/
dx =−3.5/2 =−1.75℃/mずつ等分に
均熱帯および徐冷帯に振り分けた。なお、SF出側での
温度勾配変化点を第0変化点、CZでの温度勾配変化点
を、ライン進行方向に向かって、第1+、第2+、・・
・変化点とし、SFでの温度勾配変化点を、ライン逆方
向に向かって、第1−、第2−、・・・変化点と略称す
る。
【0028】第1+、および第1−変化点でのΔdT/
dx を、第0変化点と同じく−3.5 ℃/mとすれ
ば (第1+、第1−変化点においては鋼帯温度が第0
変化点よりも低く、σY が大きいため、これら変化点
でのΔdT/dx の上限値は第0変化点よりも大きい
。よって第1+、第1−変化点でのΔdT/dx を第
0変化点と同じにすることは本発明の範囲を満たすこと
になる) 、第1+変化点以後のdT/dxは、−1.
75−3.5 =−5.25℃/m、第1−変化点以前
のdT/dx は、1.75+3.5 =5.25℃/
mと決定することができる。同様に、第2+、第2−変
化点の以前、以後のdT/dx も決定した。(表1参
照)
dx を、第0変化点と同じく−3.5 ℃/mとすれ
ば (第1+、第1−変化点においては鋼帯温度が第0
変化点よりも低く、σY が大きいため、これら変化点
でのΔdT/dx の上限値は第0変化点よりも大きい
。よって第1+、第1−変化点でのΔdT/dx を第
0変化点と同じにすることは本発明の範囲を満たすこと
になる) 、第1+変化点以後のdT/dxは、−1.
75−3.5 =−5.25℃/m、第1−変化点以前
のdT/dx は、1.75+3.5 =5.25℃/
mと決定することができる。同様に、第2+、第2−変
化点の以前、以後のdT/dx も決定した。(表1参
照)
【0029】
【表1】
【0030】ここでは、ΔdT/dx の上限値が第0
変化点のものと同じ値を用いたが、これらの変化点にお
ける鋼帯温度からΔdT/dx を求め、第0変化点と
異なる値を用いても良い。本実施例では、図1に示すよ
うにCZを10個、SFを8個のサブゾーンに分け、必
要に応じて各サブゾーンにおいてΔdT/dx の値を
再計算し変更した。また、一般に、第n+、第n−温度
勾配変更点での温度は、異なった値であっても良い。
変化点のものと同じ値を用いたが、これらの変化点にお
ける鋼帯温度からΔdT/dx を求め、第0変化点と
異なる値を用いても良い。本実施例では、図1に示すよ
うにCZを10個、SFを8個のサブゾーンに分け、必
要に応じて各サブゾーンにおいてΔdT/dx の値を
再計算し変更した。また、一般に、第n+、第n−温度
勾配変更点での温度は、異なった値であっても良い。
【0031】以上のように求めたヒートパターンは、S
Fにおいてはラジアントチューブ加熱装置の燃焼ガス量
を制御することにより、また、JCにおいては、冷却ガ
スジェットの風量を制御することにより、実現した。ま
た、CZにおいては通常、積極的な加熱・冷却は行われ
ないが、本実施例のヒートパターンを実現するために、
電気ヒータとファン冷却機構を設置し、要求する温度勾
配が得られるように制御した。非接触式温度計を用いて
測定した、本発明例であるケース1と従来法による温度
変化を比較して図4に示す。また、図5は、図4の温度
変化から鋼帯のライン方向の応力を再計算したものであ
る。 従来法では、一定温度勾配での加熱・冷却域が長いため
に、温度勾配が変わる点でのΔdT/dx が大きくな
り、SF内からCZ入側部ならびに、JC入側部での応
力がσY を越えているのに対し、本発明であるケース
1では、温度勾配変化が適正範囲に制御されており、σ
Y を越える応力は発生していない。同様にして行った
他の実施例の結果 (ケース2ないしケース4) を表
1に併せて示す。従来法で見られた耳波の発生が、本発
明例では皆無であった。
Fにおいてはラジアントチューブ加熱装置の燃焼ガス量
を制御することにより、また、JCにおいては、冷却ガ
スジェットの風量を制御することにより、実現した。ま
た、CZにおいては通常、積極的な加熱・冷却は行われ
ないが、本実施例のヒートパターンを実現するために、
電気ヒータとファン冷却機構を設置し、要求する温度勾
配が得られるように制御した。非接触式温度計を用いて
測定した、本発明例であるケース1と従来法による温度
変化を比較して図4に示す。また、図5は、図4の温度
変化から鋼帯のライン方向の応力を再計算したものであ
る。 従来法では、一定温度勾配での加熱・冷却域が長いため
に、温度勾配が変わる点でのΔdT/dx が大きくな
り、SF内からCZ入側部ならびに、JC入側部での応
力がσY を越えているのに対し、本発明であるケース
1では、温度勾配変化が適正範囲に制御されており、σ
Y を越える応力は発生していない。同様にして行った
他の実施例の結果 (ケース2ないしケース4) を表
1に併せて示す。従来法で見られた耳波の発生が、本発
明例では皆無であった。
【0032】
【実施例2】図2に示す降伏応力を有する鋼種b、幅1
.2m、板厚0.5 mmの鋼帯を、式■を用いる本発
明にかかる方法を用いて、実施例1と同じ連続焼鈍炉を
用いて、焼鈍温度:1075℃で連続焼鈍した。鋼帯の
幅方向温度偏差付与は、SFにおいては、鋼帯の幅方向
の端部側からサイドバーナ加熱を併用することにより、
CZにおいては、電気ヒータの加熱強さならびにファン
冷却の強さを幅方向に変化させ、JCにおいては、ガス
ジェット風量を幅方向に変化させることにより行い、幅
方向の端部約200 mm部を、鋼帯の幅方向の中央部
に比較して約5℃ほど高温になるように制御した。結果
を表2に示す。
.2m、板厚0.5 mmの鋼帯を、式■を用いる本発
明にかかる方法を用いて、実施例1と同じ連続焼鈍炉を
用いて、焼鈍温度:1075℃で連続焼鈍した。鋼帯の
幅方向温度偏差付与は、SFにおいては、鋼帯の幅方向
の端部側からサイドバーナ加熱を併用することにより、
CZにおいては、電気ヒータの加熱強さならびにファン
冷却の強さを幅方向に変化させ、JCにおいては、ガス
ジェット風量を幅方向に変化させることにより行い、幅
方向の端部約200 mm部を、鋼帯の幅方向の中央部
に比較して約5℃ほど高温になるように制御した。結果
を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】耳波の発生は皆無であった。幅方向に温度
偏差を付与すると、付与しない場合に比較して、ΔdT
/dx の上限値を約3倍まで大きくすることができ、
本実施例では実施していないが、炉長の大幅な短縮が可
能となることが理解されよう。
偏差を付与すると、付与しない場合に比較して、ΔdT
/dx の上限値を約3倍まで大きくすることができ、
本実施例では実施していないが、炉長の大幅な短縮が可
能となることが理解されよう。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の連続焼鈍
温度制御方法によれば、鋼帯の鋼種、幅に関わらず、耳
波の発生を安定して確実に防止することができる。従っ
て、耳波部分の切捨てによる歩留まり低下を防止できる
うえ、炉長の短縮化が可能になり、鋼帯の製造コストの
削減が可能になるといったように、本発明の工業的価値
はきわめて大きい。
温度制御方法によれば、鋼帯の鋼種、幅に関わらず、耳
波の発生を安定して確実に防止することができる。従っ
て、耳波部分の切捨てによる歩留まり低下を防止できる
うえ、炉長の短縮化が可能になり、鋼帯の製造コストの
削減が可能になるといったように、本発明の工業的価値
はきわめて大きい。
【図1】実施例で使用したローラハース横型連続焼鈍炉
の模式断面図である。
の模式断面図である。
【図2】実施例で用いた鋼種aおよび鋼種bの降伏応力
と温度との関係を示す略式説明図である。
と温度との関係を示す略式説明図である。
【図3】温度勾配の設定方法を説明するための略式説明
図である。
図である。
【図4】実施例1における鋼帯のライン方向に関する温
度分布を示すグラフである。
度分布を示すグラフである。
【図5】実施例1における鋼帯幅方向の端部の熱応力の
分布を示すグラフである。
分布を示すグラフである。
【図6】鋼帯に生じる耳波変形を示す略式説明図である
。
。
【図7】鋼帯に生じる耳波変形部の断面形状を示すと共
に急峻度λを定義するための説明図である。
に急峻度λを定義するための説明図である。
【図8】縦型連続焼鈍炉で生じるヒートバックルの発生
状況を示すとともに、横型炉での耳波との違いを説明す
るための略式説明図である。
状況を示すとともに、横型炉での耳波との違いを説明す
るための略式説明図である。
【図9】ライン方向温度勾配変化によって鋼帯に生じる
、ライン方向の熱応力の分布を示すための説明図であり
、図9(a) は、鋼帯の幅方向には温度勾配は発生し
ておらず、ライン方向に温度勾配の変化がある場合のラ
イン方向の温度分布の一例を示すグラフであり、図9(
b) は、このときの鋼帯の幅方向中央部〜幅方向端部
における熱応力σT の分布を示す略式説明図である。
、ライン方向の熱応力の分布を示すための説明図であり
、図9(a) は、鋼帯の幅方向には温度勾配は発生し
ておらず、ライン方向に温度勾配の変化がある場合のラ
イン方向の温度分布の一例を示すグラフであり、図9(
b) は、このときの鋼帯の幅方向中央部〜幅方向端部
における熱応力σT の分布を示す略式説明図である。
【図10】幅方向の温度偏差を定義するための略式説明
図である。
図である。
1:鋼帯
2:耳波
Claims (2)
- 【請求項1】 鋼帯に加熱および冷却を行って連続焼
鈍を行う際に、鋼帯のライン方向温度勾配変化量ΔdT
/dx (℃/m) が下記式を満足するとともに、前
記鋼帯の幅方向温度分布が均一になるように、前記加熱
および冷却を制御することを特徴とする鋼帯の連続焼鈍
温度制御方法。σY >A・W・α・E・ΔdT/dx
+σu ただし、σY : 温度勾配変化点の温度にお
ける鋼材の降伏応力(kgf/mm2) A: 定数 W: 鋼帯幅 (m) α: 熱線膨脹係数 (1/℃) E: 縦弾性係数 (kgf/mm2)σu : ライ
ン張力 (kgf/mm2) - 【請求項2】 鋼帯に加
熱および冷却を行って連続焼鈍を行う際に、鋼帯の幅方
向に温度偏差δT(=Te−Tc)(℃) を設け、か
つ鋼帯の幅方向の材料平均温度Tm (℃) のライン
方向温度勾配変化量ΔdTm/dx (℃/m) が下
記式を満足するように、前記加熱および冷却を制御する
ことを特徴とする鋼帯の連続焼鈍温度制御方法。 σY >A・W・α・E・ΔdTm/dx+α・E
・δT ・ (γ−1)+σu ただし、σY : 温
度勾配変化点の温度における鋼材の降伏応力(kgf/
mm2) A: 定数 W: 鋼帯幅 (m) α: 熱線膨脹係数 (1/℃) E: 縦弾性係数 (kgf/mm2)Te 、Tc:
それぞれ幅方向の端部温度、幅方向の中央部温度(℃
) γ: Te部分の幅WeとW/2 の比、すなわち2W
e/Wσu : ライン張力(kgf/mm2)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8861791A JPH04323328A (ja) | 1991-04-19 | 1991-04-19 | 鋼帯の連続焼鈍温度制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8861791A JPH04323328A (ja) | 1991-04-19 | 1991-04-19 | 鋼帯の連続焼鈍温度制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04323328A true JPH04323328A (ja) | 1992-11-12 |
Family
ID=13947769
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8861791A Withdrawn JPH04323328A (ja) | 1991-04-19 | 1991-04-19 | 鋼帯の連続焼鈍温度制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH04323328A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013544970A (ja) * | 2010-11-26 | 2013-12-19 | 宝山鋼鉄股▲分▼有限公司 | 良好な磁気的性能を有する粒配向珪素鋼の製造方法 |
-
1991
- 1991-04-19 JP JP8861791A patent/JPH04323328A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013544970A (ja) * | 2010-11-26 | 2013-12-19 | 宝山鋼鉄股▲分▼有限公司 | 良好な磁気的性能を有する粒配向珪素鋼の製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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