JPH0437698B2 - - Google Patents
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- JPH0437698B2 JPH0437698B2 JP59263869A JP26386984A JPH0437698B2 JP H0437698 B2 JPH0437698 B2 JP H0437698B2 JP 59263869 A JP59263869 A JP 59263869A JP 26386984 A JP26386984 A JP 26386984A JP H0437698 B2 JPH0437698 B2 JP H0437698B2
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- cooked rice
- drying
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Description
本発明は乾燥後における米粒どうしの付着程度
を弱くして、少しの外力によつて単一の米粒にす
ることが可能となり、且つ熱水等の注加により復
元後の食感、風味が乾燥前の食感、風味とほとん
ど変わらないまでに短時間で復元する即席乾燥米
飯の製造法に関する。 従来より熱水等の注加により簡単に復元させる
ことができる即席乾燥米飯に関する技術は数多く
開発されている。本発明者等も復元性、殊に復元
後の食感に優れた即席乾燥米飯を得るための技術
として、食品の減圧膨化乾燥法を開発した(特開
昭58−40057号)。上記食品の減圧膨化乾燥法の要
旨は、食品を、該食品が膨化するに充分な速度で
かつ該食品中の水分が氷結する程度の急速減圧状
態下におき、該食品中の水分が氷結した後加熱乾
燥し、次いで常圧に戻すことを特徴とする食品の
減圧膨化乾燥法にある。しかしながら、この方法
で米飯を乾燥し即席乾燥米飯とした場合、米飯の
粒どうしが相互に付着して塊を形成した状態にな
つたものについては、該塊を崩壊して米粒を一粒
ずつに離すことが困難になる、という欠点があつ
た。 本発明者等はかかる欠点を解消するための方法
について研究した。その結果、米飯を水洗した後
予備乾燥し、その後、上記食品の減圧膨化乾燥法
を採用することが有効である、という知見を得、
即席乾燥米飯の製造法として先に出願した(特開
昭59−31659号)。しかし、この方法によると、米
飯を予め水洗するために米飯の風味が溶出し、最
終製品の風味を若干ではあるが低下させる、とい
う現象がみられた。そこで、更に鋭意研究し、米
飯を予備乾燥するよりも減圧下での乾燥条件、殊
に乾燥温度を高温にすることによつて、上記した
問題を解決することができる、という知見を得る
に到つた。 こうした知見によつて完成された本発明の要旨
は、米飯を、該米飯が膨化するに充分な速度で、
この米飯中の水分が自己氷結する程度の減圧状態
下におき、この米飯中の水分が自己氷結した後直
ちにあるいは20分以内に加熱乾燥を開始し、その
米飯の中心品温が100〜150℃になるまで加熱乾燥
した後米飯が焦げない条件で水分含量が10重量%
以下になるまで保持し、次いで常圧に戻すことを
特徴とする即席乾燥米飯の製造法にある。 以下本発明方法について詳述する。 本発明方法においては、まず常法によつて炊飯
した米飯を減圧下におく。ただし、該米飯を減圧
下におくに当つては、少くとも次の二つの条件を
満足しなければならない。 第1の条件は米飯を膨化が起るに充分な速さで
特定の減圧下におくことである。米飯を減圧下に
おくと、米飯注の水の沸点は当然低下し、それに
よつて該米飯中の水分、殊に自由水分の蒸散現象
が起る。このような蒸散現象が短時間に且つ急速
に起ることによつて上記米飯は膨化する。このこ
とから本発明にいう米飯の膨化が起るに充分な速
度とは、米飯中の水分を短時間で且つ急速に蒸散
せしめるに充分な速さをいう。具体的には1秒以
内であることが好ましい。 第2の条件は、第1の条件で述べた特定の減圧
度を米飯中の水分が自己氷結するに充分な程度の
減圧度にすることである。本発明でいう米飯中の
水分が自己氷結するに充分な程度の真空度は一般
に約609パスカル以下であり、好ましくは約106パ
スカル以下である。 上記二つの条件を満足させて米飯を減圧下にお
いた後、該米飯中の水分が自己氷結するまでに保
持する。この処理によつて膨化した米飯の形状を
そのままの状態に保持させ最終的に得られる乾燥
米飯を膨化状態となすことにより、熱水等による
復元を速めることが可能となる。上記二つの条件
を満足するための減圧方法としては以下の二つが
ある。 第1の方法は、米飯の膨化と該米飯中の水分の
自己氷結を1段階で行う方法、即ち米飯中の水分
が自己氷結する程度の減圧度下に、米飯を膨化が
起るに充分な速さでおく方法である。この方法に
よると、米飯の膨化と米飯中の水分の自己氷結と
はほとんど瞬時に起ることになる。 第2の方法は、米飯の膨化と米飯中の水分の自
己氷結を2段階で行う方法、即ち米飯を膨化が起
るに充分な速さで減圧下(米飯中の水分が自己氷
結するに充分な減圧度に至らない程度の減圧下)
において米飯を膨化させ、その後減圧程度を米飯
中の水分が自己氷結するに充分な減圧下にまで下
げる方法がある。この方法によると、米飯の膨化
と米飯中の水分の自己氷結とは別個に時間的経緯
を経て起ることになる。 本発明の目的を達成する上からは上記いずれの
方法を用いても何ら差し支えなく、本発明の減圧
状態には両者とも含まれる。米飯中の水分を自己
氷結させた後は伝熱加熱、赤外線加熱、マイクロ
波加熱等の常法の加熱手段によつて加熱乾燥する
が、該加熱乾燥処理の開始時期としては、米飯中
の水分が自己氷結した後直ちにあるいは20分以内
好ましくは2〜7以内である。米飯中の水分が自
己氷結したか否かは、米飯の中心品温の変遷をみ
ることによつて容易に確認することができる。第
1図は減圧膨化処理時の米飯の中心品温の経時的
推移の概略を示すものである。第1図に示す如
く、米飯を減圧膨化処理条件で処理すると、米飯
の中心品温は急速に低下して過冷却状態となる
が、その後、上記米飯の中心品温はやや上昇す
る。そして、その上昇が停止した時が米飯中の水
分が氷結した時である。これとは別に米飯が略完
全に白濁したか否かで外観的に判断することもで
きる。即ち、米飯中の水分が自己氷結していくに
したがつて米飯は徐々に白濁していく。米飯中の
水分の自己氷結の終了時期は、主に減圧度と減圧
速度に依存するが、減圧を開始した後約3分程度
で米飯中の水分は概ね自己氷結する。従つて、上
記加熱乾燥の開始時期を別の見方からすると、減
圧開始後3〜23分間程度好ましくは5〜10分間程
度経過した時ということになる。加熱乾燥の開始
時期が早すぎると、自己氷結が完全に終了してい
ないにもかかわらず乾燥されることになるために
乾燥やせが顕著に現われてくることになる。反対
に、加熱乾燥の開始時期が遅すぎると、自己氷結
による米粒どうしの付着が強くなると共にその表
面が徐々に乾燥していくことになり、その結果乾
燥して得られた乾燥米粒どうしの付着が強く少し
の衝撃では容易に壊れなくなつてくる。 この加熱乾燥によつて米飯中の氷結した水分を
除去させるが、この場合米飯の中心品温の昇温速
度をできる限り速くすることが本発明の目的を達
成する上で極めて重要である。即ち、米飯の中心
品温を急速に上昇させて該米飯中の水分を急激に
蒸散させることによつて、米飯内部に多きな空洞
を形成させると共に、該米飯を乾燥する。 このようにして得られた乾燥米飯は、塊状にな
つているものでも、その米粒間の付着程度が弱
く、わずかの外的衝撃によつて容易に単一粒状に
崩壊することができる。 尚、本発明における米飯の中心品温とは、米飯
に温度センサーを挿入し、その温度センサーによ
つて検知された温度をいう。 こうした効果を有する乾燥米飯を得るに当つて
の上記加熱乾燥条件としては、米飯に焦げが発生
しない程度で極力高温で実施する方が好ましく、
具体的には米飯の中心品温が100〜150℃好ましく
は120〜140℃になるまで実施する。中心品温が
100℃に至る前に加熱乾燥を終了すると、乾燥や
せが現われてくることになる。反対に中心品温が
150℃以上になつてくると、米飯に焦げが著しく
発生してくる。上記条件による加熱乾燥を実施す
るに当つては、米飯の中心品温の昇温速度はでき
るだけ速い方がよく、具体的には5〜7℃/分で
あることが好ましい。 米飯の中心品温が100〜150℃になつた後は米飯
が焦げない条件でその水分含量が10重量%以下に
なるまで保持する。これにより乾燥米飯の長期間
の保存が可能となる。この場合、加熱手段として
伝熱加熱を採用する場合は、熱源を停止してもか
なりの高温状態が持続されることになり、結果的
に米飯の焦げが生ずる原因になる可能性があるの
で、適宜手段によつて強制的に冷却する方が好ま
しい。 上記の如くして加熱乾燥を終了した後常圧に戻
して即席乾燥米飯を得る。 次に本発明方法を実施するに当り使用し得る具
体的装置の一例について第2図を基に説明する。 1は乾燥室を示し、乾燥室1の内部には処理物
Aを置くための棚2が設けられている。棚2の下
方および上方にはヒーター3,4が設置されてい
る。乾燥室1の側壁にはパイプ5を介してコール
ドトラツプ6が接続されており、該コールドトラ
ツプ6はパイプ7を介して真空ポンプ8と接続さ
れている。一方、前記パイプ5,7にはバルブ
9,10が設けられており、該パイプ5の前後に
はパイプ11,12を介してリザーバータンク1
3が接続されている。そして、該パイプ11,1
2にはそれぞれバルブ14,15が設けられてい
る。乾燥処理後、乾燥室1を常圧に戻すための空
気供給パイプ16は、該乾燥室1の上面に設置さ
れており、該空気供給パイプ16にはニードルバ
ルブ17が設けられている。 上記装置を使用して以下のとおり実施した。 実施例 1 粳米200gを30分間水浸漬し、常法通り電気釜
で炊飯した。このようにして得られた米飯100g
をトレイに入れ、ニードルバルブ17を閉じた状
態で乾燥室1の棚2上に置いた。これとは別にバ
ルブ9,14を閉じ、バルブ10,15を開いた
状態で真空ポンプ8を稼働せしめてリザーバータ
ンク13内を約30パスカルにまで減圧にする。そ
の後、バルブ15を閉じバルブ14を開いて乾燥
室1内を瞬時に約400パスカルにまで減圧した。
その後、バルブ14,15を閉じ、バルブ9,1
0を開の状態にして真空ポンプ8によつて乾燥室
1内の真空度を約40パスカルにした。減圧開始後
ほぼ3分間で自己氷結を終了し、その後2分後に
ヒーター3,4にスイツチを入れてトレイ中の自
己氷結した米飯を加熱乾燥した。この時の加熱乾
燥条件は、米飯の中心品温の昇温速度は6.5℃/
分となるような条件である。上記米飯の中心品温
が120℃になつた時に上記ヒーター3,4のスイ
ツチを切り、乾燥室1の外から冷却水を流して1
℃/分の冷却速度で40分間冷却して加熱乾燥を終
了した。この時の乾燥室1内の真空度は約80パス
カルであつた。その後、バルブ9,10を閉じ、
真空ポンプ8を停止し、乾燥室1上面のニードル
バルブ17を徐々に開いて空気供給パイプ16か
ら乾燥室1内に空気を供給して該乾燥室1内を常
圧に戻した後、該乾燥室1内からトレイを取り出
して水分含量約5重量%の即席乾燥米飯を得た。
このようにして得られた即席乾燥米飯の効果を確
認するために、以下のような比較例について実施
した。 比較例 1 減圧下における米飯の加熱乾燥条件として、米
飯の中心品温の昇温速度が1℃/分であること、
及び加熱乾燥終了時点の米飯の中心品温が50℃で
あること以外はすべて上記実施例と同一の方法お
よび条件で実施した。 比較例 2 加熱乾燥を開始する時間が自己氷結後27分後で
あること以外はすべて上記実施例と同一の方法お
よび条件で実施した。 比較例 3 加熱開始時間が自己氷結後27分後であること、
減圧下における米飯の加熱乾燥条件として、米飯
の中心品温の昇温速度が1℃/分であること、及
び加熱乾燥終了時点の米飯の中心品温が50℃であ
ること以外はすべて上記実施例と同一の方法およ
び条件で実施した。 比較結果を第1表に示す。 尚、比較項目は次の4項目である。 1 即席乾燥米飯の米粒付着程度 2 即席乾燥米飯の膨化程度 3 即席乾燥米飯の吸水速度 4 即席乾燥米飯の復元後の食感 5 即席乾燥米飯の外観
を弱くして、少しの外力によつて単一の米粒にす
ることが可能となり、且つ熱水等の注加により復
元後の食感、風味が乾燥前の食感、風味とほとん
ど変わらないまでに短時間で復元する即席乾燥米
飯の製造法に関する。 従来より熱水等の注加により簡単に復元させる
ことができる即席乾燥米飯に関する技術は数多く
開発されている。本発明者等も復元性、殊に復元
後の食感に優れた即席乾燥米飯を得るための技術
として、食品の減圧膨化乾燥法を開発した(特開
昭58−40057号)。上記食品の減圧膨化乾燥法の要
旨は、食品を、該食品が膨化するに充分な速度で
かつ該食品中の水分が氷結する程度の急速減圧状
態下におき、該食品中の水分が氷結した後加熱乾
燥し、次いで常圧に戻すことを特徴とする食品の
減圧膨化乾燥法にある。しかしながら、この方法
で米飯を乾燥し即席乾燥米飯とした場合、米飯の
粒どうしが相互に付着して塊を形成した状態にな
つたものについては、該塊を崩壊して米粒を一粒
ずつに離すことが困難になる、という欠点があつ
た。 本発明者等はかかる欠点を解消するための方法
について研究した。その結果、米飯を水洗した後
予備乾燥し、その後、上記食品の減圧膨化乾燥法
を採用することが有効である、という知見を得、
即席乾燥米飯の製造法として先に出願した(特開
昭59−31659号)。しかし、この方法によると、米
飯を予め水洗するために米飯の風味が溶出し、最
終製品の風味を若干ではあるが低下させる、とい
う現象がみられた。そこで、更に鋭意研究し、米
飯を予備乾燥するよりも減圧下での乾燥条件、殊
に乾燥温度を高温にすることによつて、上記した
問題を解決することができる、という知見を得る
に到つた。 こうした知見によつて完成された本発明の要旨
は、米飯を、該米飯が膨化するに充分な速度で、
この米飯中の水分が自己氷結する程度の減圧状態
下におき、この米飯中の水分が自己氷結した後直
ちにあるいは20分以内に加熱乾燥を開始し、その
米飯の中心品温が100〜150℃になるまで加熱乾燥
した後米飯が焦げない条件で水分含量が10重量%
以下になるまで保持し、次いで常圧に戻すことを
特徴とする即席乾燥米飯の製造法にある。 以下本発明方法について詳述する。 本発明方法においては、まず常法によつて炊飯
した米飯を減圧下におく。ただし、該米飯を減圧
下におくに当つては、少くとも次の二つの条件を
満足しなければならない。 第1の条件は米飯を膨化が起るに充分な速さで
特定の減圧下におくことである。米飯を減圧下に
おくと、米飯注の水の沸点は当然低下し、それに
よつて該米飯中の水分、殊に自由水分の蒸散現象
が起る。このような蒸散現象が短時間に且つ急速
に起ることによつて上記米飯は膨化する。このこ
とから本発明にいう米飯の膨化が起るに充分な速
度とは、米飯中の水分を短時間で且つ急速に蒸散
せしめるに充分な速さをいう。具体的には1秒以
内であることが好ましい。 第2の条件は、第1の条件で述べた特定の減圧
度を米飯中の水分が自己氷結するに充分な程度の
減圧度にすることである。本発明でいう米飯中の
水分が自己氷結するに充分な程度の真空度は一般
に約609パスカル以下であり、好ましくは約106パ
スカル以下である。 上記二つの条件を満足させて米飯を減圧下にお
いた後、該米飯中の水分が自己氷結するまでに保
持する。この処理によつて膨化した米飯の形状を
そのままの状態に保持させ最終的に得られる乾燥
米飯を膨化状態となすことにより、熱水等による
復元を速めることが可能となる。上記二つの条件
を満足するための減圧方法としては以下の二つが
ある。 第1の方法は、米飯の膨化と該米飯中の水分の
自己氷結を1段階で行う方法、即ち米飯中の水分
が自己氷結する程度の減圧度下に、米飯を膨化が
起るに充分な速さでおく方法である。この方法に
よると、米飯の膨化と米飯中の水分の自己氷結と
はほとんど瞬時に起ることになる。 第2の方法は、米飯の膨化と米飯中の水分の自
己氷結を2段階で行う方法、即ち米飯を膨化が起
るに充分な速さで減圧下(米飯中の水分が自己氷
結するに充分な減圧度に至らない程度の減圧下)
において米飯を膨化させ、その後減圧程度を米飯
中の水分が自己氷結するに充分な減圧下にまで下
げる方法がある。この方法によると、米飯の膨化
と米飯中の水分の自己氷結とは別個に時間的経緯
を経て起ることになる。 本発明の目的を達成する上からは上記いずれの
方法を用いても何ら差し支えなく、本発明の減圧
状態には両者とも含まれる。米飯中の水分を自己
氷結させた後は伝熱加熱、赤外線加熱、マイクロ
波加熱等の常法の加熱手段によつて加熱乾燥する
が、該加熱乾燥処理の開始時期としては、米飯中
の水分が自己氷結した後直ちにあるいは20分以内
好ましくは2〜7以内である。米飯中の水分が自
己氷結したか否かは、米飯の中心品温の変遷をみ
ることによつて容易に確認することができる。第
1図は減圧膨化処理時の米飯の中心品温の経時的
推移の概略を示すものである。第1図に示す如
く、米飯を減圧膨化処理条件で処理すると、米飯
の中心品温は急速に低下して過冷却状態となる
が、その後、上記米飯の中心品温はやや上昇す
る。そして、その上昇が停止した時が米飯中の水
分が氷結した時である。これとは別に米飯が略完
全に白濁したか否かで外観的に判断することもで
きる。即ち、米飯中の水分が自己氷結していくに
したがつて米飯は徐々に白濁していく。米飯中の
水分の自己氷結の終了時期は、主に減圧度と減圧
速度に依存するが、減圧を開始した後約3分程度
で米飯中の水分は概ね自己氷結する。従つて、上
記加熱乾燥の開始時期を別の見方からすると、減
圧開始後3〜23分間程度好ましくは5〜10分間程
度経過した時ということになる。加熱乾燥の開始
時期が早すぎると、自己氷結が完全に終了してい
ないにもかかわらず乾燥されることになるために
乾燥やせが顕著に現われてくることになる。反対
に、加熱乾燥の開始時期が遅すぎると、自己氷結
による米粒どうしの付着が強くなると共にその表
面が徐々に乾燥していくことになり、その結果乾
燥して得られた乾燥米粒どうしの付着が強く少し
の衝撃では容易に壊れなくなつてくる。 この加熱乾燥によつて米飯中の氷結した水分を
除去させるが、この場合米飯の中心品温の昇温速
度をできる限り速くすることが本発明の目的を達
成する上で極めて重要である。即ち、米飯の中心
品温を急速に上昇させて該米飯中の水分を急激に
蒸散させることによつて、米飯内部に多きな空洞
を形成させると共に、該米飯を乾燥する。 このようにして得られた乾燥米飯は、塊状にな
つているものでも、その米粒間の付着程度が弱
く、わずかの外的衝撃によつて容易に単一粒状に
崩壊することができる。 尚、本発明における米飯の中心品温とは、米飯
に温度センサーを挿入し、その温度センサーによ
つて検知された温度をいう。 こうした効果を有する乾燥米飯を得るに当つて
の上記加熱乾燥条件としては、米飯に焦げが発生
しない程度で極力高温で実施する方が好ましく、
具体的には米飯の中心品温が100〜150℃好ましく
は120〜140℃になるまで実施する。中心品温が
100℃に至る前に加熱乾燥を終了すると、乾燥や
せが現われてくることになる。反対に中心品温が
150℃以上になつてくると、米飯に焦げが著しく
発生してくる。上記条件による加熱乾燥を実施す
るに当つては、米飯の中心品温の昇温速度はでき
るだけ速い方がよく、具体的には5〜7℃/分で
あることが好ましい。 米飯の中心品温が100〜150℃になつた後は米飯
が焦げない条件でその水分含量が10重量%以下に
なるまで保持する。これにより乾燥米飯の長期間
の保存が可能となる。この場合、加熱手段として
伝熱加熱を採用する場合は、熱源を停止してもか
なりの高温状態が持続されることになり、結果的
に米飯の焦げが生ずる原因になる可能性があるの
で、適宜手段によつて強制的に冷却する方が好ま
しい。 上記の如くして加熱乾燥を終了した後常圧に戻
して即席乾燥米飯を得る。 次に本発明方法を実施するに当り使用し得る具
体的装置の一例について第2図を基に説明する。 1は乾燥室を示し、乾燥室1の内部には処理物
Aを置くための棚2が設けられている。棚2の下
方および上方にはヒーター3,4が設置されてい
る。乾燥室1の側壁にはパイプ5を介してコール
ドトラツプ6が接続されており、該コールドトラ
ツプ6はパイプ7を介して真空ポンプ8と接続さ
れている。一方、前記パイプ5,7にはバルブ
9,10が設けられており、該パイプ5の前後に
はパイプ11,12を介してリザーバータンク1
3が接続されている。そして、該パイプ11,1
2にはそれぞれバルブ14,15が設けられてい
る。乾燥処理後、乾燥室1を常圧に戻すための空
気供給パイプ16は、該乾燥室1の上面に設置さ
れており、該空気供給パイプ16にはニードルバ
ルブ17が設けられている。 上記装置を使用して以下のとおり実施した。 実施例 1 粳米200gを30分間水浸漬し、常法通り電気釜
で炊飯した。このようにして得られた米飯100g
をトレイに入れ、ニードルバルブ17を閉じた状
態で乾燥室1の棚2上に置いた。これとは別にバ
ルブ9,14を閉じ、バルブ10,15を開いた
状態で真空ポンプ8を稼働せしめてリザーバータ
ンク13内を約30パスカルにまで減圧にする。そ
の後、バルブ15を閉じバルブ14を開いて乾燥
室1内を瞬時に約400パスカルにまで減圧した。
その後、バルブ14,15を閉じ、バルブ9,1
0を開の状態にして真空ポンプ8によつて乾燥室
1内の真空度を約40パスカルにした。減圧開始後
ほぼ3分間で自己氷結を終了し、その後2分後に
ヒーター3,4にスイツチを入れてトレイ中の自
己氷結した米飯を加熱乾燥した。この時の加熱乾
燥条件は、米飯の中心品温の昇温速度は6.5℃/
分となるような条件である。上記米飯の中心品温
が120℃になつた時に上記ヒーター3,4のスイ
ツチを切り、乾燥室1の外から冷却水を流して1
℃/分の冷却速度で40分間冷却して加熱乾燥を終
了した。この時の乾燥室1内の真空度は約80パス
カルであつた。その後、バルブ9,10を閉じ、
真空ポンプ8を停止し、乾燥室1上面のニードル
バルブ17を徐々に開いて空気供給パイプ16か
ら乾燥室1内に空気を供給して該乾燥室1内を常
圧に戻した後、該乾燥室1内からトレイを取り出
して水分含量約5重量%の即席乾燥米飯を得た。
このようにして得られた即席乾燥米飯の効果を確
認するために、以下のような比較例について実施
した。 比較例 1 減圧下における米飯の加熱乾燥条件として、米
飯の中心品温の昇温速度が1℃/分であること、
及び加熱乾燥終了時点の米飯の中心品温が50℃で
あること以外はすべて上記実施例と同一の方法お
よび条件で実施した。 比較例 2 加熱乾燥を開始する時間が自己氷結後27分後で
あること以外はすべて上記実施例と同一の方法お
よび条件で実施した。 比較例 3 加熱開始時間が自己氷結後27分後であること、
減圧下における米飯の加熱乾燥条件として、米飯
の中心品温の昇温速度が1℃/分であること、及
び加熱乾燥終了時点の米飯の中心品温が50℃であ
ること以外はすべて上記実施例と同一の方法およ
び条件で実施した。 比較結果を第1表に示す。 尚、比較項目は次の4項目である。 1 即席乾燥米飯の米粒付着程度 2 即席乾燥米飯の膨化程度 3 即席乾燥米飯の吸水速度 4 即席乾燥米飯の復元後の食感 5 即席乾燥米飯の外観
【表】
水分含量を測定した。
測定条件は105℃、16時間である。
第1表の実施例1と比較例1とを対比すること
により、自己氷結させた米飯の乾燥条件として米
飯の中心品温の昇温速度が速く且つ該米飯の乾燥
終了時点の中心品温を高くすることによつて、乾
燥時の米飯の縮みを防止することができる、とい
うことが明白になる。次に、実施例1と比較例2
とを対比することによつて、自己氷結させた米飯
の加熱乾燥開始時期を速くすることによつて、米
粒どうしの付着程度を弱くすることができるとい
うことが明白になる。次に、実施例1と比較例3
とを対比することによつて、自己氷結させた米飯
の乾燥開始時を速くし且つ米飯の中心品温の昇温
速度を速くすること、更には該米飯の乾燥終了時
の中心品温を高くすることによつて、米粒の付
着、膨化程度、復元性、復元後食感の全てを満足
することができる、ということが明らかとなる。 次に第3図〜第6図は実施例1と比較例3とに
よつて得られた即席乾燥米飯の米粒の断面組織の
電子顕微鏡写真である。第3図は実施例1の即席
乾燥米飯の米粒の断面組織全体を示すものであ
り、第4図はその部分的拡大写真である。第5図
は比較例3の即席乾燥米飯の米粒の断面組織全体
を示すものであり、第6図はこの部分的拡大図で
ある。 まず、第3図と第5図とを対比すると、米粒内
の空洞は実施例1の方が比較例3よりも大きくな
つている。このことから本発明の方が比較例3よ
りも吸水性・保水性に優れていること、その結果
復元性に優れている、ということが明確になる。
次に、第4図と第6図とを対比すると、実施例1
の方が米粒表面の肉厚が薄く且つ緻密になつてお
り、このことから、本発明の方が吸水性に優れて
いると共に復元後の食感に弾力性を付与し得る、
ということが明確になる。 以上のように、本発明の方法によつて得られる
即席乾燥米飯は、乾燥後における米粒どうしの付
着程度が弱く、少しの外力によつて一粒ずつの米
粒にすることが可能となり、且つ熱水等の注加に
より、復元後の食感、風味が乾燥前の米飯の食
感、風味とほとんど変わらない状態に短時間で復
元することができる。
測定条件は105℃、16時間である。
第1表の実施例1と比較例1とを対比すること
により、自己氷結させた米飯の乾燥条件として米
飯の中心品温の昇温速度が速く且つ該米飯の乾燥
終了時点の中心品温を高くすることによつて、乾
燥時の米飯の縮みを防止することができる、とい
うことが明白になる。次に、実施例1と比較例2
とを対比することによつて、自己氷結させた米飯
の加熱乾燥開始時期を速くすることによつて、米
粒どうしの付着程度を弱くすることができるとい
うことが明白になる。次に、実施例1と比較例3
とを対比することによつて、自己氷結させた米飯
の乾燥開始時を速くし且つ米飯の中心品温の昇温
速度を速くすること、更には該米飯の乾燥終了時
の中心品温を高くすることによつて、米粒の付
着、膨化程度、復元性、復元後食感の全てを満足
することができる、ということが明らかとなる。 次に第3図〜第6図は実施例1と比較例3とに
よつて得られた即席乾燥米飯の米粒の断面組織の
電子顕微鏡写真である。第3図は実施例1の即席
乾燥米飯の米粒の断面組織全体を示すものであ
り、第4図はその部分的拡大写真である。第5図
は比較例3の即席乾燥米飯の米粒の断面組織全体
を示すものであり、第6図はこの部分的拡大図で
ある。 まず、第3図と第5図とを対比すると、米粒内
の空洞は実施例1の方が比較例3よりも大きくな
つている。このことから本発明の方が比較例3よ
りも吸水性・保水性に優れていること、その結果
復元性に優れている、ということが明確になる。
次に、第4図と第6図とを対比すると、実施例1
の方が米粒表面の肉厚が薄く且つ緻密になつてお
り、このことから、本発明の方が吸水性に優れて
いると共に復元後の食感に弾力性を付与し得る、
ということが明確になる。 以上のように、本発明の方法によつて得られる
即席乾燥米飯は、乾燥後における米粒どうしの付
着程度が弱く、少しの外力によつて一粒ずつの米
粒にすることが可能となり、且つ熱水等の注加に
より、復元後の食感、風味が乾燥前の米飯の食
感、風味とほとんど変わらない状態に短時間で復
元することができる。
第1図は減圧膨化処理時の米飯の中心品温の経
時的推移の概略を示す図面である。第2図は本発
明を実施するに当り使用し得る具体的装置の一例
を示す。第3図及び第4図は実施例1で得られた
即席乾燥米飯内部の繊維の形状を示す電子顕微鏡
写真であり、その倍率は第3図が30倍、第4図が
150倍である。第5図及び第6図は比較例3で得
られた即席乾燥米飯内部の繊維の形状を示す電子
顕微鏡写真であり、その倍率は第5図が30倍、第
6図が150倍である。 1……乾燥室、2……棚、3,4……ヒータ
ー、5,7,11,12……パイプ、6……コー
ルドトラツプ、8……真空ポンプ、9,10,1
4,15……バルブ、16……空気供給パイプ、
17……ニードルバルブ。
時的推移の概略を示す図面である。第2図は本発
明を実施するに当り使用し得る具体的装置の一例
を示す。第3図及び第4図は実施例1で得られた
即席乾燥米飯内部の繊維の形状を示す電子顕微鏡
写真であり、その倍率は第3図が30倍、第4図が
150倍である。第5図及び第6図は比較例3で得
られた即席乾燥米飯内部の繊維の形状を示す電子
顕微鏡写真であり、その倍率は第5図が30倍、第
6図が150倍である。 1……乾燥室、2……棚、3,4……ヒータ
ー、5,7,11,12……パイプ、6……コー
ルドトラツプ、8……真空ポンプ、9,10,1
4,15……バルブ、16……空気供給パイプ、
17……ニードルバルブ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 米飯を、該米飯が膨化するに充分な速度で、
この米飯中の水分が自己氷結する程度の減圧状態
下におき、この米飯中の水分が自己氷結した後直
ちにあるいは20分以内に加熱乾燥を開始し、その
米飯の中心品温が100〜150℃になるまで加熱乾燥
した後、米飯が焦げない条件で水分含量が10重量
%以下になるまで保持し、次いで常圧に戻すこと
を特徴とする即席乾燥米飯の製造法。 2 加熱乾燥条件が米飯の中心品温上昇が5〜7
℃/分となる条件であることを特徴とする特許請
求の範囲第1項記載の即席乾燥米飯の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59263869A JPS61141850A (ja) | 1984-12-14 | 1984-12-14 | 即席乾燥米飯の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59263869A JPS61141850A (ja) | 1984-12-14 | 1984-12-14 | 即席乾燥米飯の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61141850A JPS61141850A (ja) | 1986-06-28 |
| JPH0437698B2 true JPH0437698B2 (ja) | 1992-06-22 |
Family
ID=17395371
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59263869A Granted JPS61141850A (ja) | 1984-12-14 | 1984-12-14 | 即席乾燥米飯の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61141850A (ja) |
-
1984
- 1984-12-14 JP JP59263869A patent/JPS61141850A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61141850A (ja) | 1986-06-28 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |