JPH043947B2 - - Google Patents
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- JPH043947B2 JPH043947B2 JP1411084A JP1411084A JPH043947B2 JP H043947 B2 JPH043947 B2 JP H043947B2 JP 1411084 A JP1411084 A JP 1411084A JP 1411084 A JP1411084 A JP 1411084A JP H043947 B2 JPH043947 B2 JP H043947B2
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- diaphorase
- strain
- culture
- bacterial cells
- bacillus stearothermophilus
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
本発明は、還元型ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド:(ジクロロフエノールインドフエノ
ール)オキシド レダクターゼを高濃度に含有す
る新規なバチルス ステアサーモフイラス
(Bacillus stearothemophilus)UK563菌株に関
するものである。 還元型ニコチンアミドアデニンヌクレオチド:
(ジクロロフエノールインドフエノール)オキシ
ド レダクターゼは通常ジアホラーゼと呼ばれ、
動物組織、酵母、微生物などに見い出され、還元
型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以後
NADHと称す)を基質としてメナジオン、フエ
リシアニド、ニトロテトラゾリウムブルー、2.6
−ジクロロフエノールインドフエノールなどを還
元発色させる酵素である。そのため、臨床検査で
NADHの関与する各種分析キツトの発色系の酵
素として汎用されており、例えばグルコース、ク
レアチン、乳酸、ピルビン酸、胆汁酸などの測定
に使用されている。かかるジアホラーゼの製造に
関しては、成育速度が速いことや大量生産のしや
すさから、もつぱら微生物菌体より分離精製され
ているが、ジアホラーゼは菌体内酵素であるた
め、菌体を破壊して目的のジアホラーゼのみを精
製するためには夾雑する他の蛋白をすべて除外す
る複雑な工程が必要である。そのため、純度の高
いジアホラーゼは著しく高価なものとなり、経済
的な点で産業上大きな問題となつている。 かかる問題を解決するためにジアホラーゼ含有
量の高い菌株を自然界より分離し、使用に供する
努力がなされてきており、例えばジヤーナル オ
ブ アプライド バイオケミストリー 1巻247
〜258頁1979年(Journal of Applied
Biochemistry)には、約10万ユニツト/Kg乾燥
菌体のジアホラーゼを含有するバチルス ステア
ロサーモフイラスNCA1503株が報告されている。
また、バイオケミカル ジヤーナル 191巻457〜
465頁1980年(Biochem.J.1980)には、約50万ユ
ニツト/Kg乾燥菌体のジアホラーゼを含有するバ
チルス ステアロサーモフイラスPH24について
報告がなされている。後者の場合、一見含有量が
高いようであるが、酵素含有量の測定温度が55℃
で行われており、酵素反応速度は10℃低下すると
約1/2になることから、臨床検査で用いられる測
定温度30℃では、約6〜8万ユニツト/Kg乾燥菌
体と計算され、工業生産上両者とも含有量が低く
困難が予想される。 本発明者等は、ジアホラーゼ含有量の高い好熱
性細菌を求めて広く自然界を対象に寒天平板法で
スクリーニングを行つた結果、京都府宇治市小桜
の土壌より、バチルス ステアロサーモフイラス
に属すると考えられる新菌株を発見し、その新菌
株がジクロロフエノールインドフエノールを水素
受容体とした場合に特異的にNADHオキシドレ
ダクターゼ作用を示す酵素を驚くべきことに従来
菌株の50〜80倍、すなわち少なくとも500万ユニ
ツト/Kg乾燥菌体含有する好熱性細菌であること
を見い出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち本発明は、バチルス ステアロサーモ
フイラスに属し、NADH:(ジクロロフエノール
インドフエノール)オキシド レダクターゼを少
なくとも500万ユニツト/Kg湿菌体含有する
UK563株である。 本発明のUK563菌株は、ジアホラーゼが0.06m
Mジクロロフエノールインドフエノール及び1m
M還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
を含む50mMのリン酸緩衝液(30℃、PH7.5)を
加えたときの600nmの吸光度の単位時間当りの
減少量を測定し、1分間当り吸光度を6減少せし
める酵素活性を1ユニツトとした時に、少なくと
も500万ユニツト/Kg乾燥菌体を含有している。 次に本発明の菌株の菌学的性質を示す。この菌
学的性質の検討には、マニユアル・オブ・マイク
ロバイオロジカル・メソツズ(Manual of
Micro−biological Methods;Society of
American Bacteriologists、Mcgraw−Hill
Book Company)、微生物の分類と同定(長谷川
武治編著、東京大学出版会)及び培地学各論(坂
崎利一著、納谷書店)に記載されている方法、培
地組成を用いた。また、寒天培地の場合には、寒
天を3%(重量)を加えた。 〔形態的所見〕60℃、24時間培養 1 細胞の形及び大きさ:桿状、(0.5〜0.8)×
(1〜2)ミクロン 2 多形成:なし 3 運動性:あり 4 胞子:円筒形の内生胞子を細胞中央ないしは
先端に形成する。胞子のうはふくれない。 5 グラム染色:陽性 6 抗酸性:なし 〔生育状態〕60℃、24時間培養 1 肉汁寒天平板培養 形状:円形 周縁:波状 隆起:偏平 光沢:なし 表面:平滑 色調:透明 2 肉汁寒天斜面培養 生育度:良好 形状:糸状 3 肉汁液体培養 表面生育:わずかに菌環を形成する。 濁度:混濁 沈渣:少量 着色、脱色:なし 4 肉汁ゼラチン穿刺培養 ゼラチン30%添加、60℃で適時培養した後、冷
却して固化状態を判定:ゼラチン液化 5 肉汁寒天穿刺培養 形状:念珠状 表面生育:良好 6 リトマス、ミルク リトマス退色PH6.0、ミルクは固化された後、
液化される。 〔生理学的性質〕60℃、1〜2日培養 1 硫酸塩の還元:あり 2 脱窒反応:陰性 3 MRテスト:陽性 4 VPテスト:陽性 5 インドールの生成:なし 6 硫化水素の生成:弱い陽性 7 デンプンの加水分解:あり 8 クエン酸の利用:なし 9 硝酸塩の利用:なし 10 アンモニウム塩の利用:なし 11 色素の生成:なし 12 ウレアーゼ活性:なし 13 オキシダーゼ活性:あり 14 カタラーゼ活性:あり 15 生育PH:5.0〜8.5 至適PH:6.0〜7.5 16 生育温度:40〜70℃ 至適温度:50〜63℃ 17 酸素に対応する態度 好気的で良く生育するが、嫌気下でも弱い生育
が見られる。 18 O−Fテスト:陰性 19 フエニルアラニンの脱アミノ反応:陰性 20 塩化ナトリウムの耐性:5%では生育する
が、7%では生育できない。 21 ビタミン要求性:あり。ビオチン及びビタミ
ンB群 22 チロジンの分解性:なし 〔炭素源からの酸及びガスの生成〕60℃、1〜2
日培養
クレオチド:(ジクロロフエノールインドフエノ
ール)オキシド レダクターゼを高濃度に含有す
る新規なバチルス ステアサーモフイラス
(Bacillus stearothemophilus)UK563菌株に関
するものである。 還元型ニコチンアミドアデニンヌクレオチド:
(ジクロロフエノールインドフエノール)オキシ
ド レダクターゼは通常ジアホラーゼと呼ばれ、
動物組織、酵母、微生物などに見い出され、還元
型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以後
NADHと称す)を基質としてメナジオン、フエ
リシアニド、ニトロテトラゾリウムブルー、2.6
−ジクロロフエノールインドフエノールなどを還
元発色させる酵素である。そのため、臨床検査で
NADHの関与する各種分析キツトの発色系の酵
素として汎用されており、例えばグルコース、ク
レアチン、乳酸、ピルビン酸、胆汁酸などの測定
に使用されている。かかるジアホラーゼの製造に
関しては、成育速度が速いことや大量生産のしや
すさから、もつぱら微生物菌体より分離精製され
ているが、ジアホラーゼは菌体内酵素であるた
め、菌体を破壊して目的のジアホラーゼのみを精
製するためには夾雑する他の蛋白をすべて除外す
る複雑な工程が必要である。そのため、純度の高
いジアホラーゼは著しく高価なものとなり、経済
的な点で産業上大きな問題となつている。 かかる問題を解決するためにジアホラーゼ含有
量の高い菌株を自然界より分離し、使用に供する
努力がなされてきており、例えばジヤーナル オ
ブ アプライド バイオケミストリー 1巻247
〜258頁1979年(Journal of Applied
Biochemistry)には、約10万ユニツト/Kg乾燥
菌体のジアホラーゼを含有するバチルス ステア
ロサーモフイラスNCA1503株が報告されている。
また、バイオケミカル ジヤーナル 191巻457〜
465頁1980年(Biochem.J.1980)には、約50万ユ
ニツト/Kg乾燥菌体のジアホラーゼを含有するバ
チルス ステアロサーモフイラスPH24について
報告がなされている。後者の場合、一見含有量が
高いようであるが、酵素含有量の測定温度が55℃
で行われており、酵素反応速度は10℃低下すると
約1/2になることから、臨床検査で用いられる測
定温度30℃では、約6〜8万ユニツト/Kg乾燥菌
体と計算され、工業生産上両者とも含有量が低く
困難が予想される。 本発明者等は、ジアホラーゼ含有量の高い好熱
性細菌を求めて広く自然界を対象に寒天平板法で
スクリーニングを行つた結果、京都府宇治市小桜
の土壌より、バチルス ステアロサーモフイラス
に属すると考えられる新菌株を発見し、その新菌
株がジクロロフエノールインドフエノールを水素
受容体とした場合に特異的にNADHオキシドレ
ダクターゼ作用を示す酵素を驚くべきことに従来
菌株の50〜80倍、すなわち少なくとも500万ユニ
ツト/Kg乾燥菌体含有する好熱性細菌であること
を見い出し、本発明を完成するに至つた。 すなわち本発明は、バチルス ステアロサーモ
フイラスに属し、NADH:(ジクロロフエノール
インドフエノール)オキシド レダクターゼを少
なくとも500万ユニツト/Kg湿菌体含有する
UK563株である。 本発明のUK563菌株は、ジアホラーゼが0.06m
Mジクロロフエノールインドフエノール及び1m
M還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
を含む50mMのリン酸緩衝液(30℃、PH7.5)を
加えたときの600nmの吸光度の単位時間当りの
減少量を測定し、1分間当り吸光度を6減少せし
める酵素活性を1ユニツトとした時に、少なくと
も500万ユニツト/Kg乾燥菌体を含有している。 次に本発明の菌株の菌学的性質を示す。この菌
学的性質の検討には、マニユアル・オブ・マイク
ロバイオロジカル・メソツズ(Manual of
Micro−biological Methods;Society of
American Bacteriologists、Mcgraw−Hill
Book Company)、微生物の分類と同定(長谷川
武治編著、東京大学出版会)及び培地学各論(坂
崎利一著、納谷書店)に記載されている方法、培
地組成を用いた。また、寒天培地の場合には、寒
天を3%(重量)を加えた。 〔形態的所見〕60℃、24時間培養 1 細胞の形及び大きさ:桿状、(0.5〜0.8)×
(1〜2)ミクロン 2 多形成:なし 3 運動性:あり 4 胞子:円筒形の内生胞子を細胞中央ないしは
先端に形成する。胞子のうはふくれない。 5 グラム染色:陽性 6 抗酸性:なし 〔生育状態〕60℃、24時間培養 1 肉汁寒天平板培養 形状:円形 周縁:波状 隆起:偏平 光沢:なし 表面:平滑 色調:透明 2 肉汁寒天斜面培養 生育度:良好 形状:糸状 3 肉汁液体培養 表面生育:わずかに菌環を形成する。 濁度:混濁 沈渣:少量 着色、脱色:なし 4 肉汁ゼラチン穿刺培養 ゼラチン30%添加、60℃で適時培養した後、冷
却して固化状態を判定:ゼラチン液化 5 肉汁寒天穿刺培養 形状:念珠状 表面生育:良好 6 リトマス、ミルク リトマス退色PH6.0、ミルクは固化された後、
液化される。 〔生理学的性質〕60℃、1〜2日培養 1 硫酸塩の還元:あり 2 脱窒反応:陰性 3 MRテスト:陽性 4 VPテスト:陽性 5 インドールの生成:なし 6 硫化水素の生成:弱い陽性 7 デンプンの加水分解:あり 8 クエン酸の利用:なし 9 硝酸塩の利用:なし 10 アンモニウム塩の利用:なし 11 色素の生成:なし 12 ウレアーゼ活性:なし 13 オキシダーゼ活性:あり 14 カタラーゼ活性:あり 15 生育PH:5.0〜8.5 至適PH:6.0〜7.5 16 生育温度:40〜70℃ 至適温度:50〜63℃ 17 酸素に対応する態度 好気的で良く生育するが、嫌気下でも弱い生育
が見られる。 18 O−Fテスト:陰性 19 フエニルアラニンの脱アミノ反応:陰性 20 塩化ナトリウムの耐性:5%では生育する
が、7%では生育できない。 21 ビタミン要求性:あり。ビオチン及びビタミ
ンB群 22 チロジンの分解性:なし 〔炭素源からの酸及びガスの生成〕60℃、1〜2
日培養
【表】
以上の菌学的性質から、バージイのマニユアル
オブ・デイタミネイテイブ・バクテリオロジー第
8版(Bergey′s Manual of Determinative
Bacteri−ology 8ed.)に基づき検索した結果、
バチルスステアロサーモフイラス(Bacillus
stearothermo−phillusに大略一致した。そこで
バチルス ステアロサーモフイラスの標準菌株、
IAM 11001、11002、11003、11004(以上東京大
学応用微生物研究所保管株)、IFO12550(財団法
人発酵研究所保管株)との対比を行つたところ、
2,3,の生理学的性質において、上記標準菌株
と互いに異なつており、本菌株はバチルス ステ
アロサーモフイラスに属するものであるが、既存
菌株とは異なつており、特にジアホラーゼ含有量
が著しく高いことから新菌株と判定できるので、
バチルス ステアロサーモフイラスUK563と命
名し、昭和58年9月29日に通産省工業技術院微生
物工業技術研究所へ寄託した。その微生物受託番
号は微工研菌寄第7275号(FERM P−7275)で
ある。 本発明のUK563菌株を培養するに際して用い
られる培地としては、細菌の一般的培地であれば
よく、特に液体培地を用いることが好ましい。こ
の培地の栄養源において炭素源としては、例えば
グルコース、シユークロス、フルクトース、殿
粉、加水分解物、糖密、亜硫酸パルプ廃液の糖
類、酢酸、乳酸等の有機酸類、さらにUK563菌
株が資化しうるアルコール類、油脂、脂肪類及び
グリセリン等が使用でき、窒素源として、例えば
アミノ酸、ペプトン、肉エキス、酵母エキス等の
有機物が使用でき、必要に応じて無機の窒素源を
加えても良い。さらに無機塩類として、例えばカ
リウム、ナトリウム、リン酸、亜鉛、鉄、マグネ
シウム、マンガン、銅、カルシウム、コバルト等
の各塩類、微量金属塩、コーン・ステープ・リカ
ー、ビタミン類、核酸等を使用してもよく、細菌
の一般的栄養源が使用できる。これらの培地を用
いて、UK563株を20℃〜80℃、好ましくは40℃
〜70℃、最適には50℃〜63℃で約2〜6時間、好
気的に培養すればよい。この場合、回分培養法及
び連続培養法のどちらでも菌体を得ることができ
る。 本発明のUK563菌株は、ジアホラーゼ含有量
が著しく高いため、ジアホラーゼを効率良く得る
ことが可能で、精製法も簡略化でき、工業生産上
メリツトが大きい。実際にジアホラーゼを単離精
製するには、菌体を緩衝液に懸濁させ、通常の方
法で破砕後、塩あるいは界面活性剤を含む溶液な
どで抽出し、核酸の除去、硫酸アンモニウムを用
いた塩析による分画などを行つた後、種々の担体
を用いたカラムクロマトグラフイーを実施すれば
よい。カラムクロマトグラフイーとしては、特に
高価なアフイニテイークロマトグラフイーを必要
とせず、一般によく用いられているDEAE(ジエ
チルアミノエチル)−セルロースのようなイオン
交換クロマトグラフイー、フエニルアガロースの
ような疎水性クロマトグラフイー及びゲル濾過ク
ロマトグラフイーを行うことにより、高純度のジ
アホラーゼを得ることができる。 次に本発明の菌株から得られるジアホラーゼの
理化学的性質を示す。 (1) 作用:次の反応を触媒する。 NADH+ジクロロフエノールインドフエノー
ル→NAD+還元型ジクロロフエノールインド
フエノール (2) 基質特異性:2,6−ジクロロフエノールイ
ドフエノールの活性値を100%とすると、メナ
ジオンで18%、フエリシアン化カリでおよそ
1.5%、p−アイオドニトロテトラゾリウムで
およそ1%、ニトロテトラゾリウムブルーでお
よそ0.1%である。 (3) 至適PH:約PH7.5(温度30℃) (4) 安定PH範囲:PH7.0〜11.0で4℃、24時間の
処理でほとんど失活が起こらない。 (5) 作用適温の範囲:PH7.5で、25℃より65℃ま
での温度の上昇とともに活性は増大する。通常
は30℃において反応を行わしめる。 (6) 耐熱性:60℃、15分間の加熱に対して100%
の活性を保持し安定である。 (7) 分子量:セフアデツクスG−75ゲルクロマト
グラフイーから約30000であつた。 (8) 活性の測定法:0.06mMの2,6−ジクロロ
フエノールインドフエノール及び1mMの
NADHを含む50mMのリン酸緩衝液(PH7.5)
にジアホラーゼを加えたときの600nmの吸光
度の単位時間当りの減少量を測定し(30℃)、
1分間当り吸光度を6減少せしめる酵素活性を
1ユニツトとした。 (9) 単一性:精製標品にはアクリルアミドデイス
ク電気泳動法により陽極側に移動し、単一なバ
ンドを与えた。 本発明の菌株は、ジアホラーゼ含有量が著しく
高いため、カラムクロマトグラフイーなどの精製
工程が大幅に小型化、簡略化でき、操業性、収率
が向上し、ジアホラーゼを効率良く、かつ工業生
産に適した経済性でもつて製造することができ
る。 次に本発明を実施例によつて具体的に説明す
る。 実施例1、比較例1 グルコース0.175%(W/W、以下同様)、酵母
エキス0.15%、ペプトン0.10%、KH2PO40.10%、
Na2HPO4・12H2O0.10%、MgSO4・7H2O0.05%
の組成よりなるPH7.4の培地100mlを500ml三角フ
ラスコに入れ、1気圧加圧下、121℃で湿熱滅菌
した。これに同組成の寒天培地で生育させたバチ
ルス ステアロサーモフイラスUK563株(微工
研菌寄第7275号)を植菌し、58℃で回転振盪培養
(高崎製作所、RGR No.2型180rpm)を開始し
た。約3時間で菌の増殖が対数増殖後期となつた
ので、培養を中止し、8000G5分間遠心分離(ト
ミー製作所、RS71型)を行つて菌体を集菌した。 こうして得られた湿菌体1g(乾燥菌体200mg
に相当)を20mlの0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5)に
懸濁し、超音波破砕機(久保田商事200M型)を
用いて破砕し、菌体中のジアホラーゼ含有量を測
定したところ、530万ユニツト/Kg乾燥菌体の高
含有量値を示した。 なお、比較のため、バチルス ステアロサーモ
フイラスIAM 11003株(東京大学応用微生物研
究所より入手、バチルス ステアトサーモフイラ
スNCA 1503株と同じ菌株。)を用いる以外は、
上記と全く同様にして湿菌体を得、上記と全く同
様にして菌体中のジアホラーゼ含有量を測定した
ところ、28万ユニツト/Kg乾燥菌体であつた。 実施例 2 実施例1と同様にして500ml三角フラスコで培
養を行つた後、三角フラスコ10本分の培養液を同
組成の培地20を入れ、あらかじめ湿熱滅菌
(121℃、1気圧加圧下10分)した30容ジヤーフ
アーメンター(丸菱理化装置、MSJ−U型、平
羽根タービン式)に接種した。通気量20/分、
回転数400rpm、温度60℃で培養を開始したとこ
ろ、直ちに菌の生育がみられ増殖に伴いPHの低下
が起こつたので、4N NaOHでPHを6.8〜7.2に調
整しつつ培養を続けたところ、約2時間で波長
660nmにおける吸光度が1.2に達し、ほぼ培地中
の主要炭素減であるグルコースを消費しつくした
ので、炭素源制限型の連続培養の実施した。連続
培養はバツチ培養に用いたものと同組成の培地を
20/Hrの速度下で供給すると同時に、同速度
で培養液をジヤーフアーメンターから抜き出し、
希釈率を1.0hr-1に設定して実施した。 連続培養移行後、3時間目の菌体のジアホラー
ゼ含有量を測定したところ、560万ユニツト/Kg
乾燥菌体であり、連続培養によつてもジアホラー
ゼ高含有量の菌体が得られることが確認された。
オブ・デイタミネイテイブ・バクテリオロジー第
8版(Bergey′s Manual of Determinative
Bacteri−ology 8ed.)に基づき検索した結果、
バチルスステアロサーモフイラス(Bacillus
stearothermo−phillusに大略一致した。そこで
バチルス ステアロサーモフイラスの標準菌株、
IAM 11001、11002、11003、11004(以上東京大
学応用微生物研究所保管株)、IFO12550(財団法
人発酵研究所保管株)との対比を行つたところ、
2,3,の生理学的性質において、上記標準菌株
と互いに異なつており、本菌株はバチルス ステ
アロサーモフイラスに属するものであるが、既存
菌株とは異なつており、特にジアホラーゼ含有量
が著しく高いことから新菌株と判定できるので、
バチルス ステアロサーモフイラスUK563と命
名し、昭和58年9月29日に通産省工業技術院微生
物工業技術研究所へ寄託した。その微生物受託番
号は微工研菌寄第7275号(FERM P−7275)で
ある。 本発明のUK563菌株を培養するに際して用い
られる培地としては、細菌の一般的培地であれば
よく、特に液体培地を用いることが好ましい。こ
の培地の栄養源において炭素源としては、例えば
グルコース、シユークロス、フルクトース、殿
粉、加水分解物、糖密、亜硫酸パルプ廃液の糖
類、酢酸、乳酸等の有機酸類、さらにUK563菌
株が資化しうるアルコール類、油脂、脂肪類及び
グリセリン等が使用でき、窒素源として、例えば
アミノ酸、ペプトン、肉エキス、酵母エキス等の
有機物が使用でき、必要に応じて無機の窒素源を
加えても良い。さらに無機塩類として、例えばカ
リウム、ナトリウム、リン酸、亜鉛、鉄、マグネ
シウム、マンガン、銅、カルシウム、コバルト等
の各塩類、微量金属塩、コーン・ステープ・リカ
ー、ビタミン類、核酸等を使用してもよく、細菌
の一般的栄養源が使用できる。これらの培地を用
いて、UK563株を20℃〜80℃、好ましくは40℃
〜70℃、最適には50℃〜63℃で約2〜6時間、好
気的に培養すればよい。この場合、回分培養法及
び連続培養法のどちらでも菌体を得ることができ
る。 本発明のUK563菌株は、ジアホラーゼ含有量
が著しく高いため、ジアホラーゼを効率良く得る
ことが可能で、精製法も簡略化でき、工業生産上
メリツトが大きい。実際にジアホラーゼを単離精
製するには、菌体を緩衝液に懸濁させ、通常の方
法で破砕後、塩あるいは界面活性剤を含む溶液な
どで抽出し、核酸の除去、硫酸アンモニウムを用
いた塩析による分画などを行つた後、種々の担体
を用いたカラムクロマトグラフイーを実施すれば
よい。カラムクロマトグラフイーとしては、特に
高価なアフイニテイークロマトグラフイーを必要
とせず、一般によく用いられているDEAE(ジエ
チルアミノエチル)−セルロースのようなイオン
交換クロマトグラフイー、フエニルアガロースの
ような疎水性クロマトグラフイー及びゲル濾過ク
ロマトグラフイーを行うことにより、高純度のジ
アホラーゼを得ることができる。 次に本発明の菌株から得られるジアホラーゼの
理化学的性質を示す。 (1) 作用:次の反応を触媒する。 NADH+ジクロロフエノールインドフエノー
ル→NAD+還元型ジクロロフエノールインド
フエノール (2) 基質特異性:2,6−ジクロロフエノールイ
ドフエノールの活性値を100%とすると、メナ
ジオンで18%、フエリシアン化カリでおよそ
1.5%、p−アイオドニトロテトラゾリウムで
およそ1%、ニトロテトラゾリウムブルーでお
よそ0.1%である。 (3) 至適PH:約PH7.5(温度30℃) (4) 安定PH範囲:PH7.0〜11.0で4℃、24時間の
処理でほとんど失活が起こらない。 (5) 作用適温の範囲:PH7.5で、25℃より65℃ま
での温度の上昇とともに活性は増大する。通常
は30℃において反応を行わしめる。 (6) 耐熱性:60℃、15分間の加熱に対して100%
の活性を保持し安定である。 (7) 分子量:セフアデツクスG−75ゲルクロマト
グラフイーから約30000であつた。 (8) 活性の測定法:0.06mMの2,6−ジクロロ
フエノールインドフエノール及び1mMの
NADHを含む50mMのリン酸緩衝液(PH7.5)
にジアホラーゼを加えたときの600nmの吸光
度の単位時間当りの減少量を測定し(30℃)、
1分間当り吸光度を6減少せしめる酵素活性を
1ユニツトとした。 (9) 単一性:精製標品にはアクリルアミドデイス
ク電気泳動法により陽極側に移動し、単一なバ
ンドを与えた。 本発明の菌株は、ジアホラーゼ含有量が著しく
高いため、カラムクロマトグラフイーなどの精製
工程が大幅に小型化、簡略化でき、操業性、収率
が向上し、ジアホラーゼを効率良く、かつ工業生
産に適した経済性でもつて製造することができ
る。 次に本発明を実施例によつて具体的に説明す
る。 実施例1、比較例1 グルコース0.175%(W/W、以下同様)、酵母
エキス0.15%、ペプトン0.10%、KH2PO40.10%、
Na2HPO4・12H2O0.10%、MgSO4・7H2O0.05%
の組成よりなるPH7.4の培地100mlを500ml三角フ
ラスコに入れ、1気圧加圧下、121℃で湿熱滅菌
した。これに同組成の寒天培地で生育させたバチ
ルス ステアロサーモフイラスUK563株(微工
研菌寄第7275号)を植菌し、58℃で回転振盪培養
(高崎製作所、RGR No.2型180rpm)を開始し
た。約3時間で菌の増殖が対数増殖後期となつた
ので、培養を中止し、8000G5分間遠心分離(ト
ミー製作所、RS71型)を行つて菌体を集菌した。 こうして得られた湿菌体1g(乾燥菌体200mg
に相当)を20mlの0.1Mリン酸緩衝液(PH7.5)に
懸濁し、超音波破砕機(久保田商事200M型)を
用いて破砕し、菌体中のジアホラーゼ含有量を測
定したところ、530万ユニツト/Kg乾燥菌体の高
含有量値を示した。 なお、比較のため、バチルス ステアロサーモ
フイラスIAM 11003株(東京大学応用微生物研
究所より入手、バチルス ステアトサーモフイラ
スNCA 1503株と同じ菌株。)を用いる以外は、
上記と全く同様にして湿菌体を得、上記と全く同
様にして菌体中のジアホラーゼ含有量を測定した
ところ、28万ユニツト/Kg乾燥菌体であつた。 実施例 2 実施例1と同様にして500ml三角フラスコで培
養を行つた後、三角フラスコ10本分の培養液を同
組成の培地20を入れ、あらかじめ湿熱滅菌
(121℃、1気圧加圧下10分)した30容ジヤーフ
アーメンター(丸菱理化装置、MSJ−U型、平
羽根タービン式)に接種した。通気量20/分、
回転数400rpm、温度60℃で培養を開始したとこ
ろ、直ちに菌の生育がみられ増殖に伴いPHの低下
が起こつたので、4N NaOHでPHを6.8〜7.2に調
整しつつ培養を続けたところ、約2時間で波長
660nmにおける吸光度が1.2に達し、ほぼ培地中
の主要炭素減であるグルコースを消費しつくした
ので、炭素源制限型の連続培養の実施した。連続
培養はバツチ培養に用いたものと同組成の培地を
20/Hrの速度下で供給すると同時に、同速度
で培養液をジヤーフアーメンターから抜き出し、
希釈率を1.0hr-1に設定して実施した。 連続培養移行後、3時間目の菌体のジアホラー
ゼ含有量を測定したところ、560万ユニツト/Kg
乾燥菌体であり、連続培養によつてもジアホラー
ゼ高含有量の菌体が得られることが確認された。
Claims (1)
- 1 バチルス ステアロサーモフイラスに属し、
還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド:
(ジクロロフエノールインドフエノール)オキシ
ド レダクターゼを少なくとも500万ユニツト/
Kg乾燥菌体含有するUK563菌株。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1411084A JPS60156381A (ja) | 1984-01-27 | 1984-01-27 | Uk563菌株 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1411084A JPS60156381A (ja) | 1984-01-27 | 1984-01-27 | Uk563菌株 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60156381A JPS60156381A (ja) | 1985-08-16 |
| JPH043947B2 true JPH043947B2 (ja) | 1992-01-24 |
Family
ID=11851974
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1411084A Granted JPS60156381A (ja) | 1984-01-27 | 1984-01-27 | Uk563菌株 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60156381A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2796551A4 (en) | 2011-12-21 | 2015-06-17 | Toyo Boseki | diaphorase |
-
1984
- 1984-01-27 JP JP1411084A patent/JPS60156381A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60156381A (ja) | 1985-08-16 |
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