JPH0440342B2 - - Google Patents
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- JPH0440342B2 JPH0440342B2 JP62003747A JP374787A JPH0440342B2 JP H0440342 B2 JPH0440342 B2 JP H0440342B2 JP 62003747 A JP62003747 A JP 62003747A JP 374787 A JP374787 A JP 374787A JP H0440342 B2 JPH0440342 B2 JP H0440342B2
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- C07D201/02—Preparation of lactams
- C07D201/04—Preparation of lactams from or via oximes by Beckmann rearrangement
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Description
【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野>
本発明はε−カプロラクタムの製法に関し、詳
しくはシクロヘキサノンオキシムからε−カプロ
ラクタムを製造するに当り、特定の結晶性メタロ
シリケート触媒を用いることを特徴とするε−カ
プロラクタムの製法に関するものである。 <従来の技術> ε−カプロラクタムはナイロン等の原料として
用いられている重要な基幹化学原料であり、その
製造方法としては従来より、触媒として硫酸を用
い、液相下にシクロヘキサノンオキシムを転位さ
せる方法が採用されている。 また触媒として固体酸を用い、気相下に転位さ
せる方法も種々提案されている。例えばホウ酸系
触媒(特開昭53−37686号、同46−12125号公報)、
シリカ・アルミナ系触媒(英国特許第881927号)、
固体リン酸触媒(英国特許第881926号)、複合金
属化物触媒(日本化学会誌(1977)No.1、77)、
Y型ゼオライト触媒(Journal of Catalysis6
247(1966))、結晶性アルミノシリケート触媒(特
開昭57−139062号公報)等を用いる方法が知られ
ている。 <発明が解決しようとする問題点> 前記の硫酸を用いる方法では多量の発煙硫酸を
必要とするのみならず硫安を大量に副生するとい
う問題、更には発煙硫酸による装置の腐食等の問
題がある。 一方、このような問題点を解決する方法とし
て、前記のような種々の固体酸を用いる方法が提
案されているが、いずれの方法も目的物であるε
−カプロラクタムの反応選択率、触媒寿命あるい
は触媒当りの生産性などの点で問題を残してい
る。 例えば前記特開昭57−139062号公報には触媒と
して40〜60のSi/Al原子比を有するZMS−5等
の結晶性アルミノシリケートを用いる具体例が示
されてはいるが、ε−カプロラクタムへの選択率
については全く記載されてはいない。一方、シク
ロヘキサノンオキシムの転化率は定量的と記載さ
れてはいるものの、その場合の重量空間速度(以
下WHSVと略称する)は約2.5hr-1と著しく低く、
また触媒寿命も15〜20時間と短い結果が示されて
いる。 本発明者らも該公報に記載されているような
Si/Al原子比のZSM系ゼオライトを触媒として
実際に検討したが、触媒の寿命のみならずε−カ
プロラクタムへの選択率も充分な値を示さず、殊
に実用的なWHSV、例えば約10hr-1以上の条件
下では触媒寿命が極めて短く、しかも選択率が著
しく低いことを確認した。 このように固体酸触媒を用いた公知の方法もオ
キシムの転化率、ラクタムへの選択率、触媒寿命
等を同時満足するものではなく、また生産性の面
でも充分ではなく、更に一層の改良が望まれてい
た。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らはこのような現状に鑑み、より優れ
たε−カプロラクタムの製法を見出すべく、種々
の結晶性メタロシリケート触媒について鋭意検討
を重ねた結果、特定のケイ素/金属原子比を有す
る結晶性メタロシリケート触媒を使用すればオキ
シムの転化率およびラクタムへの選択率が著しく
向上するのみならず触媒寿命も著しく伸び、その
上生産性をも向上し得ることを見出すとともに、
更に種々の検討を加え本発明に至つた。 すなわち本発明は気相反応条件下にシクロヘキ
サノンオキシムよりε−カプロラクタムを製造す
るに当り、触媒として結晶骨格中のケイ素/金属
原子比が500以上である結晶性メタロシリケート
(但し、結晶性アルミノシリケートは除く)を使
用することを特徴とする工業的に極めて優れたε
−カプロラクタムの製法を提供するものである。 結晶性メタロシリケートとしては、その結晶骨
格中に金属元素を構成々分として含む結晶性ゼオ
ライト系化合物であつて、具体的には該金属が
Ga、Fe、B、Zn、Cr、Be、Co、La、Ti、Zr、
Hf、V、Ni、Sb、Bi、Cu、Nb等から選ばれた
少なくとも1種の元素を構成金属成分とする結晶
性メタロシリケートが挙げられる。より具体的に
は、ゼオライト構造を有する結晶性のガロシリケ
ート、フエロシリケート、ボロシリケート、ジン
クシリケート、クロムシリケート、ベリリウムシ
リケート、コバルトシリケート、ランタンシリケ
ート、チタンシリケート、ジルコニウムシリケー
ト、ハフニウムシリケート、バナドシリケート、
ニツケルシリケート、アンチモンシリケート、ビ
スマスシリケート、カツパーシリケート、ニオブ
シリケートなどが挙げられる。 かかる結晶性メタロシリケートには種々の結晶
型が知られているが、いわゆるペンタシル型構造
に属するものが特に好ましく用いられる。 本発明で使用される触媒は上記のような結晶性
メタロシリケートであつて、結晶骨格中のケイ
素/金属原子比が500以上の高シリカ領域のもの
であるが、ケイ素/金属原子比は通常の分析手
段、例えば原子吸光法、螢光X線法等により求め
ることができる。ケイ素/金属原子比は500以上
が必要であり、かかる高シリカ領域の結晶性メタ
ロシリケートを用いることにより、反応成績が著
しく向上する。特にε−カプロラクタムへの選択
率と触媒寿命が著しく向上する。 また該結晶性アルミノシリケートの細孔外表面
積も反応成績に大きな影響を示す。特に細孔外表
面積が5m2/g以上の場合は触媒活性(オキシム
転化率)を向上せしめるのみならず触媒寿命、ラ
クタムへの転化率をより一層向上せしめるので、
細孔外表面積が5m2/g以上のものを用いるのが
好ましい。かかる結晶性メタロシリケートを走査
型電子顕微鏡で観察したところ、その1次結晶粒
径は0.5μ以下の細かなものになつており、この事
が細孔外表面積の増加ひいては反応成績の向上と
関連あるものと推定される。 細孔外表面積は、結晶性ゼオライトの結晶内細
孔を有機または無機の分子で充填し、外部表面へ
の窒素またはクリプトンの吸着量からBET法に
より細孔外表面積を算出すると云つた通常の“細
孔充填法”が採用される。この際細孔を充填する
分子としては、ブタン、ヘキサン、ベンゼン等の
有機分子や水を使う方法(日本触媒学会第7回
(1984年)及び第8回(1985年)参照触媒討論会
資料)あるいはゼオライトの水熱合成時に結晶化
調整剤として使用した有有アミンやテトラアルキ
ルアンモニウムカチオンを利用する方法がある。 ここで後者の方法について補足説明すると、結
晶性メタロシリケートを水熱合成で得るために
は、通常、有機アミンやテトラアルキルアンモニ
ウムカチオンを結晶化調整剤に使うが、水熱合成
直後は、これ等の結晶化調整剤が生成ゼオライト
の細孔を充填した形で存在する。従つて水熱合成
直後のゼオライトを120℃以下の温度で十分に乾
燥しただけの状態でBET表面積を測定すれば、
その値は細孔外表面積に相当することになる。 本発明に使用される結晶性メタロシリケートは
公知の方法、例えばJ.of Molecular Catalysis、
31、355〜370(1985)、特開昭55−7598号公報、特
開昭60−32719号公報等に準拠した方法により製
造したものの中から選定することができる。 触媒を製造するにあたつて、ケイ素源としては
不純物Al含量の極端に少ない高純度原料を用い
ることが大切であり、そのような高純度ケイ素源
としては、例えばテトラアルキルシリケート、ア
エロジル、コロイダルシリカ、ケイ酸ソーダ(3
号水ガラス)等を挙げることができる。また金属
源としてはGa、Fe、B、Zn、Be、Cr、Co、Ti、
La、Zr、Hf、V、Ni、Sb、Bi、Cu、Nbなどの
酸化物、水酸化物、アルコキシ誘導体、硝酸塩、
酢酸塩等が用いられる。 水熱合成して得られる結晶性メタロシリケート
は通常、結晶化調整剤としての有機アミンカチオ
ン及びアルカリ金属カチオン(Na+、K+等)を
含むので、空気中焼成して有機アミンカチオンを
除去した後に、塩化アンモニア水や希塩酸水でイ
オン交換後再焼成して、H+型に交換したものを
用いるか、あるいは、塩化アンモニア水や希塩酸
水の代わりに、Ca2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+等のア
ルカリ土類金属イオンを含む水溶液またはLa2+、
Ce3+等のランタノイド類金属イオンを含む水溶
液でイオン交換し、各々対応する多価金属イオン
交換型として使う事も出来る。 次に本発明に於ける反応方法について述べる。
反応は通常の固定床又は流動床方式の気相接触反
応で行なう。原料のシクロヘキサノンオキシムは
原料気化器を通して気化させ、気体状態で触媒床
と接触反応せしめるが、その際、シクロヘキサノ
ンオキシム単独で供給しても良いが、ベンゼンや
トルエン溶液として希釈供給するのが好ましい。 ベンゼンもしくはトルエン溶液として供給、反
応させる場合、反応キヤリヤーガスは使わなくて
もよいが、N2、CO2等の不活性ガスをキヤリヤ
ーガスとして用いてもよい。 キヤリヤーガスを使うとラクタムへの選択率を
向上させる傾向が見られ、特にCO2キヤリヤーに
その効果が著るしい。 接触転位反応温度は通常250℃〜500℃、特に好
ましくは300℃〜450℃の範囲である。原料フイー
ド速度はWHSV=0.1〜100hr-1、好ましくは1〜
50hr-1より好ましくは5〜40hr-1の範囲から選ば
れる。 長期間の使用によつて活性の低下した触媒は、
空気々流中450〜550℃で焼成することにより容易
に元の性能に賦活でき、繰返し使用される。 反応混合物からのε−カプロラクタムの単離
は、例えば反応混合ガスを冷却して凝縮せしめ、
次で蒸留あるいは再結晶などにより未反応原料等
と分離される。 <発明の効果> かくしてε−カプロラクタムが製造されるが、
本発明によれば従来技術に比し、シクロヘキサノ
ンオキシムの転化率が向上するのみならずε−カ
プロラクタムへの選択率が著しく向上し、しかも
触媒上の炭素析出も極めて少く触媒の寿命も著し
く伸び、期間にわたり高い成績でε−カプロラク
タムが得られる。即ち、触媒活性、選択性、寿命
という工業触媒に必須の3要件がバランス良く保
たれるのである。 また本発明によれば、より高いWHSVをも採
用でき触媒当りの生産性を著しく向上し得る点、
更には長期間の反応によつて反応成績が低下した
場合でも、触媒を空気中で焼成せしめることによ
り容易に元の反応成績に戻すことができ、触媒を
繰り返し使用できる点も本発明の利点である。 <実施例> 以下、実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は、これらのみに限定されるものでは
ない。 触媒調製剤1(高シリカ・ガロシリケートの合成) 1.5のテスンレス製オートクレーブに、高純
度アエロジル(日本アエロジル社製、Al≦
8.8ppm)を70g、蒸留水を600g、テトラ−n−
プロピル−アンモニウムブロマイド34gを溶かし
た水溶液150ml及び硝酸ガリウムを0.488gを仕込
み激しく撹拌した。更にカ性ソーダ7.4gを溶か
した水溶液100mlを一気に加えた後、30分間激し
く撹拌を行つた。この混合ゲル溶液のPHは12.8で
あつた。続いてオートクレーブを密閉した後、内
温を190℃迄昇温し、その温度に保持したまま
400r.p.m.以上での撹拌を50hrs継続し水熱合成を
行なつた。水熱合成終了時のPHは11.66であつた。 続いて、白色固体生成物を過し、液のPHが
7付近になる迄、蒸留水で連続的に洗浄した。得
られた結晶を120℃で16時間乾燥した。この段階
の結晶を、窒素ガス吸着法によりBET表面積を
測定したところ、細孔外表面積として1.9m2/g
の値を得た。 この乾燥された結晶を更に500〜550℃で4時
間、空気々流下で焼成し、70gの白色粉末状結晶
を得た。このものの粉末X線回折の結果、ZSM
−5と類似構造を有する結晶性ガロシリケートと
同定された。原子吸光法による元素分析の結果、
Si/Ga原子比=890であつた。 この結晶10gに5%−NH4Cl水溶液100gを加
え、50〜60℃で1時間イオン交換処理を行ない、
続いてろ別した。このイオン交換処理を計4回行
なつた後、結晶をCl-が検出されなくなるまで蒸
留水で洗浄した。続いて120℃、16時間乾燥した。
得られたNH4型の結晶を、24〜48meshに造粒し
た後500℃、4時間、焼成し、H型のガロシリケ
ートを得た。 尚このものの表面酸強度は、指示薬法で測定し
てpKia−3であつた。また350℃での4−メチル
キノリン(以後4MQと略す)吸着量から計算し
た細孔外酸量は4.87μ当量/gであつた。 実施例 1 (固定床気相反応による触媒活性テスト) 長さ32cm、内径1cmの石英ガラス製反応管中
に、触媒調製例1で調製した24〜48メツシユ粒径
のH型ガロシリケート触媒を0.6g(1.04ml)充
填し、N2気流下350℃で1時間予熱処理した。次
いで8.0wt%シクロヘキサノンオキシム/ベンゼ
ン溶液をWHSV(重量空間速度)=11.7hr-1の速度
で気化器を通してフイードし反応させた。触媒床
の温度(反応温度は)350℃であつた。 反応生成物は水冷下トラツプして捕集し、ガス
クロマトグラフイー(カラム:20%silicone SE
−30/chromosorb AW−DMCS(60/80M)
2m:glass coumn、内部標準:プソイドキユメ
ン)にて分析した。 得られた結果を表−1に示す。 【表】 触媒調製例 2 (高シリカ・ガロシリケートの合成) 1.5のステンレス製オートクレーブに、高純
度のテトラエチルオルソシリケート(Al<
10ppm以下)を100g、10%の水酸化テトラ−n
−プロピルアンモニウム水溶液を217.5gを仕込
みよく撹拌した。この混合液に、予め調製した硝
酸ガリウムのエチレングリコール溶液214g(Ga
(NO3)3を100mg含む)を加え、30分間激しく撹拌
した。尚、混合溶液のPHは12.5であつた。オート
クレーブのフタを締めつけた後、内温を105℃に
保つた。同時に、400r.p.m以上の回転で撹拌を行
ないながら、120時間、水熱合成を行なつた。オ
ートクレーブの圧力は2〜2.5Kg/cm2に達した。
尚水熱合成終了時のPHは11.88であつた。 続いて、触媒調製例1の後半部に準じて過洗
浄、乾燥を行ない、この階段でBET表面積を測
定したところ、細孔外表面積として、9.3m2/g
の値を得た。この乾燥された結晶を更に、500〜
550℃で4時間空気々下焼成し、28gの粉末状白
色結晶を得た。このものの粉末X線回折の結果
ZSM−5と類似構造を有する結晶性ガロシリケ
ートと同定された。 原子吸光法による元素分析の結果、Si/Ga原
子比=2.030であつた。触媒調製例1に準じ
NH4Clイオン交換、洗浄、焼成を経てH型ガロ
シリケートを得た。尚このものの表面酸強度は指
示薬法で測定してpKa=−3.0を示し、又4MQの
吸着量から計算された細孔外酸量は3.9μ当量/g
であつた。 実施例 2 触媒調製例2で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性ガロシリケート触媒を用いる他は実施
例1と同様に転位反応を行なつた。得られた結果
を表−2に示す。 【表】 【表】 触媒調製例 3 硝酸ガリウムに代えて塩化第三鉄(無水)39mg
を用いる他は、触媒調製例2に準じて水熱合成を
行なつた。過、洗浄、乾燥を行ない、この段階
でBET表面積を測定したところ、細孔外表面積
として、7.3m2/gの値を得た。このものを焼成
し28gの粉末状白色結晶を得た。X線回折の結
果、ZSM−5と類似構造を有する結晶性フエ
ロ・シリケートと同定された。原子吸光法による
元素分析の結果、Si/Fe原子比=1600であつた。 次いで触媒調製例1に準じNH4Clイオン交換、
洗浄、焼成を経てH型フエロ・シリケートを得
た。尚このものの表面酸強度は指示薬法で測定し
てpKa=−3.0を示し、また4MQの吸着量から計
算された細孔外酸量はほぼ零であつた。 実施例 3 触媒調製例3で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性フエロ・シリケート触媒を用いる他
は、実施例1と同様に転位反応を行なつた。得ら
れた結果を表−3に示す。 【表】 【表】 実施例 4 (高いWHSV条件での反応) 長さ82cm、内径1cmの石英ガラス製反応管中
に、触媒調製例1で調製した24〜48メツシユ粒径
のH型結晶性ガロ・シリケート触媒0.3g(0.5
ml)充填し、350℃でN2気流下、1hr.予熱処理し
た。次いで8wt%シクロヘキサノンオキシム/ベ
ンゼン溶液WHSV=38.5-1の速度で気化器を通し
て供給し、反応させた。触媒床の温度は350℃で
あつた。反応生成物は水冷下トラツプして捕集
し、ガスクロマトグラフイーにて分析した。得ら
れた結果を表−4に示した。 【表】 実施例 5 触媒調製例2で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性ガロ・シリケート触媒に用いる他は実
施例4に準じ転位反応を行なつた。得られた結果
を表−5に示す。 【表】 触媒調製例 4 硝酸ガリウムに代えてコバルト()アセチル
アセトナート(Co(AcAc)3)85mgを用いる他は、
触媒調製例2に準じて水熱合成を行なつた。
過、洗浄、乾燥を行ない、この段階でBET表面
積を測定したところ、細孔外表面積として10.7
m2/gの値を得た。このものを焼成し28gの粉末
状白色結晶を得た。 X線回折の結果、ZSM−5と類似構造を有す
る結晶性コバルトシリケートと同定された。原子
吸光法における元素分析の結果、コバルトSi/
Co原子比=1.310であつた。触媒調製例1に準じ
NH4Clイオン交換、洗浄、焼成を経てH型コバ
ルトシリケートを得た。尚、このものの表面酸強
度は指示薬法で測定したところpKa=+3.3を示
し、又、4MQの吸着から計算された細孔外酸量
は2.5μ当量/gであつた。 実施例 6 触媒調製例4で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性コバルトシリケートを触媒に用いる他
は実施例4に準じ、転位反応を行なつた。得られ
た結果を表−6に示す。 【表】 【表】 触媒調製例 5、6および7 触媒調製例1に於ける硝酸ガリウムの量を表−
8に示す量に変える他は、触媒調製例1と同様に
水熱合成、乾燥、焼成、NH4Clイオン交換、乾
燥、焼成を行ないSi/Ga比の異なるH型結晶性
ガロシリケートを得た。得られた結果を表−7に
示す。 【表】 実施例 7 触媒調製例5で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性ガロシリケートを触媒に用いる他は、
実施例4に準じ、転位反応を行なつた。得られた
結果を表−8に示す。 【表】 触媒調製例 8 触媒調製例1における硝酸ガリウムに代えて、
硫酸アルミニウム〔Al2(SO4)3・16H2O〕を0.68
g用いる他は触媒調製例1に準じて水熱合成、乾
燥、焼成、NH4Clイオン交換、焼成を経て、H
型の結晶性アルミノシリケートゼオライト
(ZSM−5)を得た。このもののSi/Al原子比は
49.2であつた。 比較例 1 触媒調製例8で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性アルミノシリケート(ZSM−5)を
触媒に用いる他は、実施例4に準じ転位反応を行
なつた。得られた結果を表−9に示す。 【表】 比較例 2 触媒調製例6で調製した24〜48メツシユ粒径の
Si/Ga原子比=450のH型結晶性ガロシリケート
を触媒に用いる他は実施例4に準じ反位反応を行
なつた。得られた結果を表−10に示す。 【表】 【表】 比較例 3 触媒調製例7で調製した24〜48メツシユ粒径の
Si/Ga原子比=50のH型結晶性ガロシリケート
を触媒に用いる他は、実施例4に準じ、転位反応
を行なつた。得られた結果を表−11に示す。 【表】 触媒調製例9 1.5のステンレス製オート・クレーブに、10
%の水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム水
溶液を217.5g、エタノール214g、酸化ニオブ・
NH3錯体107.5mgを含む水溶液2ml、高純度のテ
トラエチルオルソシリケート(Al<10ppm以下)
100gをこの順に仕込み、1時間、よく撹拌した。
この混合液のPHは12.5であつた。オートクレーブ
のフタを閉め、内温を105℃に保ち、400r.p.m以
上の回転で撹拌を行ないながら、48時間水熱合成
を行なつた。オートクレーブの圧力は約2.5Kg/
cm2に達した。 水熱合成終了後、触媒調製例1の後半部に準じ
て、過、洗浄、乾燥を行ない、この段階で
BET表面積を測定したところ、細孔外表面積と
して10.0m2/gの値を得た。この乾燥された結晶
を更に500〜550℃で4時間空気々流下焼成し、
28.4gの粉末状白色結晶を得た。このものの粉末
X線回折の結果、ZSM−5と類似構造を有する
ニオブ・シリケートと同定された。原子吸光法に
よる元素分析の結果、Si/Nb原子比=2.964であ
つた。触媒調製例1に準じ、NH4Clイオン交換、
洗浄、焼成を経てH型ニオブ・シリケートを得
た。尚このものの表面酸強度は指示薬法でpKa=
+1.5を示し、又4MQの吸着量から計算された細
孔外酸量は1.97μ当量/gであつた。 触媒調製例 10〜13 触媒調製例9に於ける酸化ニオブ・NH3錯体
に代えて、表−12に示す各元素含有化合物を所定
量用いる他は、触媒調製例9に準じて、各メタロ
シリケート・ゼオライト触媒を調製した。得られ
た結晶はX線回折の結果、ZSM−5と類似構造
を有する事が確認された。各メタロシリケートの
分析値を表−12に示す。 【表】 実施例 8〜12 触媒調製例9〜13で調製した、24〜28メツシユ
粒径のH型結晶性メタロシリケートを触媒に用い
る他は、実施例4に準じて転位反応を行なつた。
得られた結果を表−13〜17に示す。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】
しくはシクロヘキサノンオキシムからε−カプロ
ラクタムを製造するに当り、特定の結晶性メタロ
シリケート触媒を用いることを特徴とするε−カ
プロラクタムの製法に関するものである。 <従来の技術> ε−カプロラクタムはナイロン等の原料として
用いられている重要な基幹化学原料であり、その
製造方法としては従来より、触媒として硫酸を用
い、液相下にシクロヘキサノンオキシムを転位さ
せる方法が採用されている。 また触媒として固体酸を用い、気相下に転位さ
せる方法も種々提案されている。例えばホウ酸系
触媒(特開昭53−37686号、同46−12125号公報)、
シリカ・アルミナ系触媒(英国特許第881927号)、
固体リン酸触媒(英国特許第881926号)、複合金
属化物触媒(日本化学会誌(1977)No.1、77)、
Y型ゼオライト触媒(Journal of Catalysis6
247(1966))、結晶性アルミノシリケート触媒(特
開昭57−139062号公報)等を用いる方法が知られ
ている。 <発明が解決しようとする問題点> 前記の硫酸を用いる方法では多量の発煙硫酸を
必要とするのみならず硫安を大量に副生するとい
う問題、更には発煙硫酸による装置の腐食等の問
題がある。 一方、このような問題点を解決する方法とし
て、前記のような種々の固体酸を用いる方法が提
案されているが、いずれの方法も目的物であるε
−カプロラクタムの反応選択率、触媒寿命あるい
は触媒当りの生産性などの点で問題を残してい
る。 例えば前記特開昭57−139062号公報には触媒と
して40〜60のSi/Al原子比を有するZMS−5等
の結晶性アルミノシリケートを用いる具体例が示
されてはいるが、ε−カプロラクタムへの選択率
については全く記載されてはいない。一方、シク
ロヘキサノンオキシムの転化率は定量的と記載さ
れてはいるものの、その場合の重量空間速度(以
下WHSVと略称する)は約2.5hr-1と著しく低く、
また触媒寿命も15〜20時間と短い結果が示されて
いる。 本発明者らも該公報に記載されているような
Si/Al原子比のZSM系ゼオライトを触媒として
実際に検討したが、触媒の寿命のみならずε−カ
プロラクタムへの選択率も充分な値を示さず、殊
に実用的なWHSV、例えば約10hr-1以上の条件
下では触媒寿命が極めて短く、しかも選択率が著
しく低いことを確認した。 このように固体酸触媒を用いた公知の方法もオ
キシムの転化率、ラクタムへの選択率、触媒寿命
等を同時満足するものではなく、また生産性の面
でも充分ではなく、更に一層の改良が望まれてい
た。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らはこのような現状に鑑み、より優れ
たε−カプロラクタムの製法を見出すべく、種々
の結晶性メタロシリケート触媒について鋭意検討
を重ねた結果、特定のケイ素/金属原子比を有す
る結晶性メタロシリケート触媒を使用すればオキ
シムの転化率およびラクタムへの選択率が著しく
向上するのみならず触媒寿命も著しく伸び、その
上生産性をも向上し得ることを見出すとともに、
更に種々の検討を加え本発明に至つた。 すなわち本発明は気相反応条件下にシクロヘキ
サノンオキシムよりε−カプロラクタムを製造す
るに当り、触媒として結晶骨格中のケイ素/金属
原子比が500以上である結晶性メタロシリケート
(但し、結晶性アルミノシリケートは除く)を使
用することを特徴とする工業的に極めて優れたε
−カプロラクタムの製法を提供するものである。 結晶性メタロシリケートとしては、その結晶骨
格中に金属元素を構成々分として含む結晶性ゼオ
ライト系化合物であつて、具体的には該金属が
Ga、Fe、B、Zn、Cr、Be、Co、La、Ti、Zr、
Hf、V、Ni、Sb、Bi、Cu、Nb等から選ばれた
少なくとも1種の元素を構成金属成分とする結晶
性メタロシリケートが挙げられる。より具体的に
は、ゼオライト構造を有する結晶性のガロシリケ
ート、フエロシリケート、ボロシリケート、ジン
クシリケート、クロムシリケート、ベリリウムシ
リケート、コバルトシリケート、ランタンシリケ
ート、チタンシリケート、ジルコニウムシリケー
ト、ハフニウムシリケート、バナドシリケート、
ニツケルシリケート、アンチモンシリケート、ビ
スマスシリケート、カツパーシリケート、ニオブ
シリケートなどが挙げられる。 かかる結晶性メタロシリケートには種々の結晶
型が知られているが、いわゆるペンタシル型構造
に属するものが特に好ましく用いられる。 本発明で使用される触媒は上記のような結晶性
メタロシリケートであつて、結晶骨格中のケイ
素/金属原子比が500以上の高シリカ領域のもの
であるが、ケイ素/金属原子比は通常の分析手
段、例えば原子吸光法、螢光X線法等により求め
ることができる。ケイ素/金属原子比は500以上
が必要であり、かかる高シリカ領域の結晶性メタ
ロシリケートを用いることにより、反応成績が著
しく向上する。特にε−カプロラクタムへの選択
率と触媒寿命が著しく向上する。 また該結晶性アルミノシリケートの細孔外表面
積も反応成績に大きな影響を示す。特に細孔外表
面積が5m2/g以上の場合は触媒活性(オキシム
転化率)を向上せしめるのみならず触媒寿命、ラ
クタムへの転化率をより一層向上せしめるので、
細孔外表面積が5m2/g以上のものを用いるのが
好ましい。かかる結晶性メタロシリケートを走査
型電子顕微鏡で観察したところ、その1次結晶粒
径は0.5μ以下の細かなものになつており、この事
が細孔外表面積の増加ひいては反応成績の向上と
関連あるものと推定される。 細孔外表面積は、結晶性ゼオライトの結晶内細
孔を有機または無機の分子で充填し、外部表面へ
の窒素またはクリプトンの吸着量からBET法に
より細孔外表面積を算出すると云つた通常の“細
孔充填法”が採用される。この際細孔を充填する
分子としては、ブタン、ヘキサン、ベンゼン等の
有機分子や水を使う方法(日本触媒学会第7回
(1984年)及び第8回(1985年)参照触媒討論会
資料)あるいはゼオライトの水熱合成時に結晶化
調整剤として使用した有有アミンやテトラアルキ
ルアンモニウムカチオンを利用する方法がある。 ここで後者の方法について補足説明すると、結
晶性メタロシリケートを水熱合成で得るために
は、通常、有機アミンやテトラアルキルアンモニ
ウムカチオンを結晶化調整剤に使うが、水熱合成
直後は、これ等の結晶化調整剤が生成ゼオライト
の細孔を充填した形で存在する。従つて水熱合成
直後のゼオライトを120℃以下の温度で十分に乾
燥しただけの状態でBET表面積を測定すれば、
その値は細孔外表面積に相当することになる。 本発明に使用される結晶性メタロシリケートは
公知の方法、例えばJ.of Molecular Catalysis、
31、355〜370(1985)、特開昭55−7598号公報、特
開昭60−32719号公報等に準拠した方法により製
造したものの中から選定することができる。 触媒を製造するにあたつて、ケイ素源としては
不純物Al含量の極端に少ない高純度原料を用い
ることが大切であり、そのような高純度ケイ素源
としては、例えばテトラアルキルシリケート、ア
エロジル、コロイダルシリカ、ケイ酸ソーダ(3
号水ガラス)等を挙げることができる。また金属
源としてはGa、Fe、B、Zn、Be、Cr、Co、Ti、
La、Zr、Hf、V、Ni、Sb、Bi、Cu、Nbなどの
酸化物、水酸化物、アルコキシ誘導体、硝酸塩、
酢酸塩等が用いられる。 水熱合成して得られる結晶性メタロシリケート
は通常、結晶化調整剤としての有機アミンカチオ
ン及びアルカリ金属カチオン(Na+、K+等)を
含むので、空気中焼成して有機アミンカチオンを
除去した後に、塩化アンモニア水や希塩酸水でイ
オン交換後再焼成して、H+型に交換したものを
用いるか、あるいは、塩化アンモニア水や希塩酸
水の代わりに、Ca2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+等のア
ルカリ土類金属イオンを含む水溶液またはLa2+、
Ce3+等のランタノイド類金属イオンを含む水溶
液でイオン交換し、各々対応する多価金属イオン
交換型として使う事も出来る。 次に本発明に於ける反応方法について述べる。
反応は通常の固定床又は流動床方式の気相接触反
応で行なう。原料のシクロヘキサノンオキシムは
原料気化器を通して気化させ、気体状態で触媒床
と接触反応せしめるが、その際、シクロヘキサノ
ンオキシム単独で供給しても良いが、ベンゼンや
トルエン溶液として希釈供給するのが好ましい。 ベンゼンもしくはトルエン溶液として供給、反
応させる場合、反応キヤリヤーガスは使わなくて
もよいが、N2、CO2等の不活性ガスをキヤリヤ
ーガスとして用いてもよい。 キヤリヤーガスを使うとラクタムへの選択率を
向上させる傾向が見られ、特にCO2キヤリヤーに
その効果が著るしい。 接触転位反応温度は通常250℃〜500℃、特に好
ましくは300℃〜450℃の範囲である。原料フイー
ド速度はWHSV=0.1〜100hr-1、好ましくは1〜
50hr-1より好ましくは5〜40hr-1の範囲から選ば
れる。 長期間の使用によつて活性の低下した触媒は、
空気々流中450〜550℃で焼成することにより容易
に元の性能に賦活でき、繰返し使用される。 反応混合物からのε−カプロラクタムの単離
は、例えば反応混合ガスを冷却して凝縮せしめ、
次で蒸留あるいは再結晶などにより未反応原料等
と分離される。 <発明の効果> かくしてε−カプロラクタムが製造されるが、
本発明によれば従来技術に比し、シクロヘキサノ
ンオキシムの転化率が向上するのみならずε−カ
プロラクタムへの選択率が著しく向上し、しかも
触媒上の炭素析出も極めて少く触媒の寿命も著し
く伸び、期間にわたり高い成績でε−カプロラク
タムが得られる。即ち、触媒活性、選択性、寿命
という工業触媒に必須の3要件がバランス良く保
たれるのである。 また本発明によれば、より高いWHSVをも採
用でき触媒当りの生産性を著しく向上し得る点、
更には長期間の反応によつて反応成績が低下した
場合でも、触媒を空気中で焼成せしめることによ
り容易に元の反応成績に戻すことができ、触媒を
繰り返し使用できる点も本発明の利点である。 <実施例> 以下、実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は、これらのみに限定されるものでは
ない。 触媒調製剤1(高シリカ・ガロシリケートの合成) 1.5のテスンレス製オートクレーブに、高純
度アエロジル(日本アエロジル社製、Al≦
8.8ppm)を70g、蒸留水を600g、テトラ−n−
プロピル−アンモニウムブロマイド34gを溶かし
た水溶液150ml及び硝酸ガリウムを0.488gを仕込
み激しく撹拌した。更にカ性ソーダ7.4gを溶か
した水溶液100mlを一気に加えた後、30分間激し
く撹拌を行つた。この混合ゲル溶液のPHは12.8で
あつた。続いてオートクレーブを密閉した後、内
温を190℃迄昇温し、その温度に保持したまま
400r.p.m.以上での撹拌を50hrs継続し水熱合成を
行なつた。水熱合成終了時のPHは11.66であつた。 続いて、白色固体生成物を過し、液のPHが
7付近になる迄、蒸留水で連続的に洗浄した。得
られた結晶を120℃で16時間乾燥した。この段階
の結晶を、窒素ガス吸着法によりBET表面積を
測定したところ、細孔外表面積として1.9m2/g
の値を得た。 この乾燥された結晶を更に500〜550℃で4時
間、空気々流下で焼成し、70gの白色粉末状結晶
を得た。このものの粉末X線回折の結果、ZSM
−5と類似構造を有する結晶性ガロシリケートと
同定された。原子吸光法による元素分析の結果、
Si/Ga原子比=890であつた。 この結晶10gに5%−NH4Cl水溶液100gを加
え、50〜60℃で1時間イオン交換処理を行ない、
続いてろ別した。このイオン交換処理を計4回行
なつた後、結晶をCl-が検出されなくなるまで蒸
留水で洗浄した。続いて120℃、16時間乾燥した。
得られたNH4型の結晶を、24〜48meshに造粒し
た後500℃、4時間、焼成し、H型のガロシリケ
ートを得た。 尚このものの表面酸強度は、指示薬法で測定し
てpKia−3であつた。また350℃での4−メチル
キノリン(以後4MQと略す)吸着量から計算し
た細孔外酸量は4.87μ当量/gであつた。 実施例 1 (固定床気相反応による触媒活性テスト) 長さ32cm、内径1cmの石英ガラス製反応管中
に、触媒調製例1で調製した24〜48メツシユ粒径
のH型ガロシリケート触媒を0.6g(1.04ml)充
填し、N2気流下350℃で1時間予熱処理した。次
いで8.0wt%シクロヘキサノンオキシム/ベンゼ
ン溶液をWHSV(重量空間速度)=11.7hr-1の速度
で気化器を通してフイードし反応させた。触媒床
の温度(反応温度は)350℃であつた。 反応生成物は水冷下トラツプして捕集し、ガス
クロマトグラフイー(カラム:20%silicone SE
−30/chromosorb AW−DMCS(60/80M)
2m:glass coumn、内部標準:プソイドキユメ
ン)にて分析した。 得られた結果を表−1に示す。 【表】 触媒調製例 2 (高シリカ・ガロシリケートの合成) 1.5のステンレス製オートクレーブに、高純
度のテトラエチルオルソシリケート(Al<
10ppm以下)を100g、10%の水酸化テトラ−n
−プロピルアンモニウム水溶液を217.5gを仕込
みよく撹拌した。この混合液に、予め調製した硝
酸ガリウムのエチレングリコール溶液214g(Ga
(NO3)3を100mg含む)を加え、30分間激しく撹拌
した。尚、混合溶液のPHは12.5であつた。オート
クレーブのフタを締めつけた後、内温を105℃に
保つた。同時に、400r.p.m以上の回転で撹拌を行
ないながら、120時間、水熱合成を行なつた。オ
ートクレーブの圧力は2〜2.5Kg/cm2に達した。
尚水熱合成終了時のPHは11.88であつた。 続いて、触媒調製例1の後半部に準じて過洗
浄、乾燥を行ない、この階段でBET表面積を測
定したところ、細孔外表面積として、9.3m2/g
の値を得た。この乾燥された結晶を更に、500〜
550℃で4時間空気々下焼成し、28gの粉末状白
色結晶を得た。このものの粉末X線回折の結果
ZSM−5と類似構造を有する結晶性ガロシリケ
ートと同定された。 原子吸光法による元素分析の結果、Si/Ga原
子比=2.030であつた。触媒調製例1に準じ
NH4Clイオン交換、洗浄、焼成を経てH型ガロ
シリケートを得た。尚このものの表面酸強度は指
示薬法で測定してpKa=−3.0を示し、又4MQの
吸着量から計算された細孔外酸量は3.9μ当量/g
であつた。 実施例 2 触媒調製例2で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性ガロシリケート触媒を用いる他は実施
例1と同様に転位反応を行なつた。得られた結果
を表−2に示す。 【表】 【表】 触媒調製例 3 硝酸ガリウムに代えて塩化第三鉄(無水)39mg
を用いる他は、触媒調製例2に準じて水熱合成を
行なつた。過、洗浄、乾燥を行ない、この段階
でBET表面積を測定したところ、細孔外表面積
として、7.3m2/gの値を得た。このものを焼成
し28gの粉末状白色結晶を得た。X線回折の結
果、ZSM−5と類似構造を有する結晶性フエ
ロ・シリケートと同定された。原子吸光法による
元素分析の結果、Si/Fe原子比=1600であつた。 次いで触媒調製例1に準じNH4Clイオン交換、
洗浄、焼成を経てH型フエロ・シリケートを得
た。尚このものの表面酸強度は指示薬法で測定し
てpKa=−3.0を示し、また4MQの吸着量から計
算された細孔外酸量はほぼ零であつた。 実施例 3 触媒調製例3で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性フエロ・シリケート触媒を用いる他
は、実施例1と同様に転位反応を行なつた。得ら
れた結果を表−3に示す。 【表】 【表】 実施例 4 (高いWHSV条件での反応) 長さ82cm、内径1cmの石英ガラス製反応管中
に、触媒調製例1で調製した24〜48メツシユ粒径
のH型結晶性ガロ・シリケート触媒0.3g(0.5
ml)充填し、350℃でN2気流下、1hr.予熱処理し
た。次いで8wt%シクロヘキサノンオキシム/ベ
ンゼン溶液WHSV=38.5-1の速度で気化器を通し
て供給し、反応させた。触媒床の温度は350℃で
あつた。反応生成物は水冷下トラツプして捕集
し、ガスクロマトグラフイーにて分析した。得ら
れた結果を表−4に示した。 【表】 実施例 5 触媒調製例2で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性ガロ・シリケート触媒に用いる他は実
施例4に準じ転位反応を行なつた。得られた結果
を表−5に示す。 【表】 触媒調製例 4 硝酸ガリウムに代えてコバルト()アセチル
アセトナート(Co(AcAc)3)85mgを用いる他は、
触媒調製例2に準じて水熱合成を行なつた。
過、洗浄、乾燥を行ない、この段階でBET表面
積を測定したところ、細孔外表面積として10.7
m2/gの値を得た。このものを焼成し28gの粉末
状白色結晶を得た。 X線回折の結果、ZSM−5と類似構造を有す
る結晶性コバルトシリケートと同定された。原子
吸光法における元素分析の結果、コバルトSi/
Co原子比=1.310であつた。触媒調製例1に準じ
NH4Clイオン交換、洗浄、焼成を経てH型コバ
ルトシリケートを得た。尚、このものの表面酸強
度は指示薬法で測定したところpKa=+3.3を示
し、又、4MQの吸着から計算された細孔外酸量
は2.5μ当量/gであつた。 実施例 6 触媒調製例4で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性コバルトシリケートを触媒に用いる他
は実施例4に準じ、転位反応を行なつた。得られ
た結果を表−6に示す。 【表】 【表】 触媒調製例 5、6および7 触媒調製例1に於ける硝酸ガリウムの量を表−
8に示す量に変える他は、触媒調製例1と同様に
水熱合成、乾燥、焼成、NH4Clイオン交換、乾
燥、焼成を行ないSi/Ga比の異なるH型結晶性
ガロシリケートを得た。得られた結果を表−7に
示す。 【表】 実施例 7 触媒調製例5で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性ガロシリケートを触媒に用いる他は、
実施例4に準じ、転位反応を行なつた。得られた
結果を表−8に示す。 【表】 触媒調製例 8 触媒調製例1における硝酸ガリウムに代えて、
硫酸アルミニウム〔Al2(SO4)3・16H2O〕を0.68
g用いる他は触媒調製例1に準じて水熱合成、乾
燥、焼成、NH4Clイオン交換、焼成を経て、H
型の結晶性アルミノシリケートゼオライト
(ZSM−5)を得た。このもののSi/Al原子比は
49.2であつた。 比較例 1 触媒調製例8で調製した24〜48メツシユ粒径の
H型結晶性アルミノシリケート(ZSM−5)を
触媒に用いる他は、実施例4に準じ転位反応を行
なつた。得られた結果を表−9に示す。 【表】 比較例 2 触媒調製例6で調製した24〜48メツシユ粒径の
Si/Ga原子比=450のH型結晶性ガロシリケート
を触媒に用いる他は実施例4に準じ反位反応を行
なつた。得られた結果を表−10に示す。 【表】 【表】 比較例 3 触媒調製例7で調製した24〜48メツシユ粒径の
Si/Ga原子比=50のH型結晶性ガロシリケート
を触媒に用いる他は、実施例4に準じ、転位反応
を行なつた。得られた結果を表−11に示す。 【表】 触媒調製例9 1.5のステンレス製オート・クレーブに、10
%の水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム水
溶液を217.5g、エタノール214g、酸化ニオブ・
NH3錯体107.5mgを含む水溶液2ml、高純度のテ
トラエチルオルソシリケート(Al<10ppm以下)
100gをこの順に仕込み、1時間、よく撹拌した。
この混合液のPHは12.5であつた。オートクレーブ
のフタを閉め、内温を105℃に保ち、400r.p.m以
上の回転で撹拌を行ないながら、48時間水熱合成
を行なつた。オートクレーブの圧力は約2.5Kg/
cm2に達した。 水熱合成終了後、触媒調製例1の後半部に準じ
て、過、洗浄、乾燥を行ない、この段階で
BET表面積を測定したところ、細孔外表面積と
して10.0m2/gの値を得た。この乾燥された結晶
を更に500〜550℃で4時間空気々流下焼成し、
28.4gの粉末状白色結晶を得た。このものの粉末
X線回折の結果、ZSM−5と類似構造を有する
ニオブ・シリケートと同定された。原子吸光法に
よる元素分析の結果、Si/Nb原子比=2.964であ
つた。触媒調製例1に準じ、NH4Clイオン交換、
洗浄、焼成を経てH型ニオブ・シリケートを得
た。尚このものの表面酸強度は指示薬法でpKa=
+1.5を示し、又4MQの吸着量から計算された細
孔外酸量は1.97μ当量/gであつた。 触媒調製例 10〜13 触媒調製例9に於ける酸化ニオブ・NH3錯体
に代えて、表−12に示す各元素含有化合物を所定
量用いる他は、触媒調製例9に準じて、各メタロ
シリケート・ゼオライト触媒を調製した。得られ
た結晶はX線回折の結果、ZSM−5と類似構造
を有する事が確認された。各メタロシリケートの
分析値を表−12に示す。 【表】 実施例 8〜12 触媒調製例9〜13で調製した、24〜28メツシユ
粒径のH型結晶性メタロシリケートを触媒に用い
る他は、実施例4に準じて転位反応を行なつた。
得られた結果を表−13〜17に示す。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 気相反応条件下にシクロヘキサノンオキシム
よりε−カプロラクタムを製造するに当り、触媒
として結晶骨格中のケイ素/金属原子比が500以
上である結晶性メタロシリケート(但し、結晶性
アルミノシリケートは除く)を用いることを特徴
とするε−カプロラクタムの製法。 2 結晶性メタロシリケートの細孔外表面積が5
m2/g以上である特許請求の範囲第1項記載のε
−カプロラクタムの製法。
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