JPH0451527B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0451527B2
JPH0451527B2 JP57006085A JP608582A JPH0451527B2 JP H0451527 B2 JPH0451527 B2 JP H0451527B2 JP 57006085 A JP57006085 A JP 57006085A JP 608582 A JP608582 A JP 608582A JP H0451527 B2 JPH0451527 B2 JP H0451527B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spiro
imidazolidine
dione
compound
chroman
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP57006085A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58213717A (ja
Inventor
Koichiro Ueda
Satoru Tanaka
Keiichi Nomura
Hideki Ono
Kazumasa Ootsuka
Tsuneo Wakabayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eisai Co Ltd filed Critical Eisai Co Ltd
Priority to JP608582A priority Critical patent/JPS58213717A/ja
Publication of JPS58213717A publication Critical patent/JPS58213717A/ja
Publication of JPH0451527B2 publication Critical patent/JPH0451527B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ヒダントイン誘導体を含有する治療
用薬剤に関する。更に詳しく述べれば、 一般式 (式中X1およびX2は同一または異なつてそれ
ぞれ水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、
または低級アルコキシ基を意味し、Yは酸素原子
または硫黄原子を意味し、R1およびR2は同一ま
たは異なつてそれぞれ水素原子、低級アルキル
基、フエニル基、または両者とそれらに結合して
いる炭素原子とで環を形成する。但し、R1およ
びR2が同時に水素原子である場合は除く。nは
0または1の整数を意味する。)で表わされるヒ
ダントイン誘導体およびその塩を有効成分とする
糖尿病にともなう慢性症状・合併症状の治療・予
防剤に関するものである。 上記一般式〔I〕において、X1,X2,R1,お
よびR2の定義中にみられる低級アルキル基また
は低級アルコキシ基とは炭素数1〜6の直鎖若し
くは分枝状のアルキル基、例えばメチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、
イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソ
アミル、n−ヘキシル基などのアルキル基若しく
は、これに基づくアルコキシ基を意味する。また
X1およびX2の定義中にみられるハロゲン原子と
は具体的には塩素、臭素、ヨウ素、フツ素を意味
する。また、R1およびR2の定義中にみられる両
者とそれらに結合している炭素原子とで環を形成
する場合の例を具体的に述べれば、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル基などを意
味する。 本発明においてその塩とは、医薬として許容で
きる塩を意味し、具体的には、ナトリウム、カリ
ウム、カルシウム、マグネシウムなどの陽イオン
との塩を意味する。 また本発明化合物は、その構造上1ないし2個
の不斉炭素原子を有するため2個の立体異性体、
およびそれぞれの光学異性体が存在しうるが、本
発明においてはそれらのいずれをも含むことはい
うまでもない。 本発明によつて提供されるヒダントイン誘導体
は、糖尿病に伴う種々の慢性症状、すなわち、糖
尿病の合併症たとえば糖尿病性白内障、糖尿病性
神経障害、糖尿病性腎症などの細小血管障害、糖
尿病性網膜症、および糖尿病に起因する種々の動
脈硬化性血管障害;先天性ガラクトース血症に伴
なう白内障などの治療および予防に優れた効果を
有する。 本発明において、糖尿病にともなう慢性症状・
合併症状とは、例えば糖尿病性白内障;糖尿病性
神経障害;糖尿病性腎症または糖尿病性網膜症な
どの細小血管障害;および糖尿病に起因する種々
の動脈硬化性血管障害;先天性ガラクトース血症
に伴なう白内障などを意味するが、糖尿病に起因
する疾患であればいずれをも包含するものであ
る。 従来、スルホニルウレア剤、メゾ蓚酸塩剤、グ
アニジン誘導体など多数の糖尿病治療薬が市場に
だされているが、これらは過血糖に対する対症的
な治療薬で、決定的な糖尿病治療薬はない。 殊に、糖尿病にともなう種々の慢性症状、合併
症状、たとえば糖尿病性白内障、糖尿病性神経障
害、糖尿病性網膜症などの治療剤は、ほとんどな
く、有効な治療法は全くないといつても過言では
ないのが実情である。殊に水晶体の混濁である白
内障については薬剤による有効な治療法はほとん
どない。 上記のような実情から、このような難治性疾患
に有効な治療薬の研究が長年にわたつておこなわ
れてきたが、未だ成功した例はほとんどない。 その研究の一方向としてはアルドース リダク
ターゼ(Aldose reductase)阻害物質の探索で
ある。すなわち、1973年J.H.Kinoshitaら
(Sciense,182,1146−8,1973)は、糖尿病性
白内障患者において、眼水晶体中のアルドース
リダクターゼの活性が高まり、流入するグルコー
ス、ガラクトースなどの糖がその酵素により還元
されてソルビトール、ガラクチトールなどのポリ
オールとなり、これらのポリオールの蓄積が水晶
体などの基質障害を起す主たる原因であるとの説
を発表した。それ以来このJ.H.Kinoshitaの理論
に基づくアルドース リダクターゼ阻害物質の探
索が広くおこなわれてきた。 かくして、レインハード・サージエスは特定の
ヒダントイン誘導体にアルドース リダクターゼ
阻害作用があることを見い出し(特許公開昭和53
年第53653号など)、これらの中で特にd−6−フ
ルオロースピロー〔クロマン−4,4′−イミダゾ
リジン〕−2′,5′−ジオン(一般名ソルビニル)
が提案されている。 本発明者等も、上述の如く従来大変困難とされ
ていたこの種の難治性疾患、すなわち糖尿病にと
もなう種々の慢性症状、合併症状の治療薬の研
究・開発を目的として、長年とりくみ各種の無数
の化合物の探索した。有効な化合物の発見は極め
て困難性をきわめたが、ようやく次の一般式 (式中X1およびX2は同一または異なつてそれ
ぞれ水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、
または低級アルコキシ基を意味し、Yは酸素原子
または硫黄原子を意味し、R1およびR2は同一ま
たは異なつてそれぞれ水素原子、低級アルキル
基、フエニル基、または両者とそれらに結合して
いる炭素原子とで環を形成する。但し、R1およ
びR2が同時に水素原子である場合は除く。nは
0または1の整数を意味する。)で表わされるヒ
ダントイン誘導体が、この難治性疾患に極めて有
効であることを見い出し、本発明を完成したもの
である。 本発明によつて提供される化合物群はアルドー
ス リダクターゼ阻害活性が極めて強いのみなら
ず、特記すべきことは生体(in vivo)において、
驚くべき強力な作用を発揮することである。更に
本発明によつて提供される化合物群は、毒性も極
めて弱く、中枢作用等他の作用も極めて弱い。こ
のことは臨床的に投与量が極めて少なくてよいこ
とを意味しており、本発明の適応症である糖尿病
性白内障;糖尿病性神経障害;糖尿病性網膜症、
糖尿病性腎症などの細小血管障害;および糖尿病
に起因する種々の動脈硬化性血管障害などのイン
スリン非依存性組織障害に基づく糖尿病慢性症
状・合併症状においては必然的に連続投与が余儀
なくされることを考慮すると極めて重要なことで
ある。 また、上述の如くこの種の難治性疾患に現在治
療薬がほとんどないことから、本発明による化合
物は極めて価値の高いものである。 よつて、本発明の目的は、糖尿病にともなうイ
ンスリン非依存性組織障害に基づく種々の慢性症
状、合併症状、たとえば糖尿病性白内障;糖尿病
性神経障害;糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症など
の細小血管障害および糖尿病に起因する種々の動
脈硬化性血管障害などに有効な新規薬剤を提供す
るにある。 本発明化合物は、種々の方法によつて製造され
るが、その代表的な方法を示せば次のとおりであ
る。 (式中X1,X2,R1,R2,Yおよびnは前記の
意味を有する。) すなわち、本発明の化合物は、(1)上記の〔〕
式で示される化合物と、(2)シアン化ナトリウム、
シアン化カリウムの如きアルカリ金属シアン化
物、および(3)炭酸アンモニウムの三者を縮合させ
ることにより製造される。 本反応の際用いる好ましい溶媒の例をあげれ
ば、アセチルアミドの如き低級アルカノアミド、
メタノール、エタノール、プロパノールの如き水
と混和するアルカノール、ジオキサンおよびテト
ラヒドロフランの如き環状エーテル、エチレング
リコール、トリメチレングリコールの如き低級ア
ルキレングリコール、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジエチルホルムアミドの如きN,
N−ジアルキルアミドなどをあげることができ
る。 反応は上記〔〕式で示される出発物質の違い
によつて左右されるが、好ましい温度としては通
常50〜150℃の温度で約4時間〜約4日間おこな
われる。 反応に際し、上述の出発物質(1)、(2)、(3)の量的
関係については、好ましくは通常(1)の化合物に対
し、少なくともわずかに過剰の(2)のアルカリ金属
シアン化物、および(3)の炭酸アンモニウムを用い
る。本発明の目的物質〔I〕は、反応完結後、通
常の方法例えばまず水で反応混合物を希釈し、次
いで得られた水溶液を室温に冷却した後、酸性に
することにより目的物質〔I〕を容易に回収でき
る沈殿物の形で単離される。 目的物質〔I〕において、R1およびR2のいず
れかが水素である2−モノ置換誘導体の場合に不
斉炭素2個の存在に基づく2種の立体異性体の生
成が予想されるが、本製造方法によれば、一方の
異性体が立体特異的優勢さで製造され、しかもそ
の異性体が後述するソルビトール蓄積抑制率など
活性が高いのできわめて好ましい方法といえる。 この製造方法において出発物質である一般式
〔〕の化合物は種々の方法で製造できる。本発
明においてはいかなる製造方法で製造されたもの
でも使用できることはいうまでもない。 例えば上記の一般式〔〕において、X1=H,
X2=6−F,R1=H,R2=CH3,n=1,Y=
0である6−フルオロ−2−メチル−4−クロマ
ノンは、P−フルオロフエノールとクロトン酸を
ポリリン酸の存在下で縮合閉環させることにより
得られる。また一般式〔〕において、X1=H,
X2=6−Cl,n=1,Y=0,R1およびR2がシ
クロヘキサン環を形成する場合である6−クロロ
−2−スピロ−シクロヘキサン−4−クロマノン
は、2−ハイドロキシ−5−クロロアセトフエノ
ンとシクロヘキサノンを、ピロリジンなどの存在
下で縮合閉環することにより得られる。 また一般式〔〕において、X1=H,X2=5
−Cl,n=0,Y=0,R1=R2=CH3である場
合である5−クロロ−2,2−ジメチル−3−ベ
ンゾフラノンは、例えば次の反応式により合成さ
れる。 また一般式〔〕において、X1=H,X2=5
−Cl,n=0,Y=0,R1=H,R2=CH3であ
る場合である5−クロロ−2−メチル−3−ベン
ゾフラノンは、上記の5−クロロ−2,2−ジメ
チル−3−ベンゾフラノンに準じた方法により、
例えば次の反応式により合成する。 また一般式〔〕において、X1=H,X2=6
−Cl,n=1,Y=S,R1=H,R2=CH3であ
る6−クロロ−2−メチル−4−チオクロマノン
は、P−クロロチオフエノールとクロトン酸をポ
リリン酸の存在下で縮合閉環させることにより得
られる。 更に一般式〔〕においてX1=H,X2=6−
Cl,n=1,Y=0,R1=H,R2=フエニル基
である6−クロロ−2−フエニル−4−クロマノ
ンは例えば次の反応式により合成する。 本発明の代表的な化合物としては例えば以下の
化合物があげられる。 ・6−フルオロ−2−メチル−スピロ−〔クロマ
ン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン ・6−クロロ−2−メチル−スピロ−〔クロマン
−4,4′−イミダゾリジン〕2′,5′−ジオン ・6−クロロ−2,2−ジメチル−スピロ−〔ク
ロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジ
オン ・6−フルオロ−2,2−ジメチル−スピロ−
〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
5′−ジオン ・5−クロロ−2,2−ジメチル−スピロ−〔ベ
ンゾフラン−3,4′−イミダゾリジン〕−2′,
5′−ジオン ・5−フルオロ−2,2−ジメチル−スピロ−
〔ベンゾフラン−3,4′−イミダゾリジン〕−
2′,5′−ジオン ・5−クロロ−2−メチル−スピロ−〔ベンゾフ
ラン−3,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオ
ン ・5−フルオロ−2−メチル−スピロ−〔ベンゾ
フラン−3,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジ
オン ・6−メチル−2,2−ジメチル−スピロ−〔ク
ロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジ
オン ・6−メトキシ−2,2−ジメチル−スピロ−
〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
5′−ジオン ・6,8−ジクロロ−2,2−ジメチル−スピロ
−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
5′−ジオン ・6−ブロモ−2,2−ジメチル−スピロ−〔ク
ロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジ
オン ・6−フルオロ−2,2−ジエチル−スピロ−
〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
5′−ジオン ・6−クロロ−2−エチル−スピロ−〔クロマン
−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン ・6−クロロ−2−n−プロピル−スピロ−〔ク
ロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジ
オン ・6−フルオロ−2−エチル−スピロ−〔クロマ
ン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン ・6−フルオロ−2−n−プロピル−スピロ−
〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
5′−ジオン ・6−クロロ−2−イソブチル−スピロ−〔クロ
マン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオ
ン ・6−クロロ−2−イソプロピル−スピロ−〔ク
ロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジ
オン ・6−クロロ−2−n−ブチル−スピロ−〔クロ
マン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオ
ン ・6−メトキシ−2−メチル−スピロ−〔クロマ
ン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン ・7−クロロ−2−メチル−スピロ−〔クロマン
−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン ・6−メチル−2−メチル−スピロ−〔クロマン
−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン ・6,7−ジクロロ−2−メチル−スピロ−〔ク
ロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジ
オン ・2,2−ジメチル−スピロ−〔クロマン−4,
4′−イミダゾリジン〕2′,5′−ジオン ・2−メチル−スピロ−〔クロマン−4,4′−イ
ミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン ・2,2−ジメチル−スピロ−〔チオクロマン−
4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン ・6−クロロ−2−フエニル−スピロ−〔クロマ
ン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン ・6−フルオロ−2−メチル−スピロ−〔チオク
ロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジ
オン ・6−フルオロ−2,2−ジメチル−スピロ−
〔チオクロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−
2′,5′ジオン ・6−クロロ−2−メチル−スピロ−〔チオクロ
マン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオ
ン ・6−クロロ−2,2−ジエチル−スピロ−〔チ
オクロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
5′−ジオン ・6−フルオロ−2,2−ジメチル−スピロ−
〔チオクロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−
2′,5′−ジオン ・6,8−ジクロロ−2,2−ジメチル−スピロ
−〔チオクロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−
2′,5′−ジオン ・6−フルオロ−2−n−ペンチル−スピロ−
〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
5′−ジオン ・6−クロロ−2−n−ヘキシル−スピロ−〔ク
ロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジ
オン ・シクロヘキサン〈スピロ−2〉−6−メチル−
スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕
−2′,5′−ジオン ・シクロヘキサン〈スピロ−2〉−6−クロロ−
スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕
−2′,5′−ジオン ・シクロペンタン〈スピロ−2〉−6−クロロ−
スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕
−2′,5′−ジオン ・シクロペンタン〈スピロ−2〉−6−メトキシ
−スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジ
ン〕−2′,5′−ジオン ・シクロペンタン〈スピロ−2〉−6−メチル−
スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕
−2′,5′−ジオン 本発明によつて提供される化合物は、上述の如
く難治性疾患である糖尿病にともなう種々の慢性
症状、合併症状、たとえば糖尿病性白内障;糖尿
病性神経障害;糖尿病に起因する種々の動脈硬化
性血管障害;および糖尿病性腎炎、糖尿病性網膜
症などの細小血管障害などの治療・予防に有用で
あるので、本発明は極めて価値の高いものである
が、以下にその効果を更に詳細に説明する。 本発明による化合物は、下記に示す実験例1に
よつて明らかな如く、糖尿病ラツトの水晶体およ
び坐骨神経のソルビトール蓄積をかなり高度に低
下、阻害する。対照化合物として特許出願公開昭
和53年第53653号に記載されている代表化合物6
−フルオロ−スピロ−〔クロマン−4,4′−イミ
ダゾリジン〕−2′,5′−ジオンを選択したが、下
記の実験例に示す如く、本発明化合物は、対照化
合物と比較してソルビトール蓄積抑制率において
極めて優れている。特に下記の表1に示す如く、
本発明化合物である6−フルオロ−2−メチル−
スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン−
2′,5′−ジオンおよび6−クロロ−2−メチル−
スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン−
2′,5′−ジオンは、対照化合物と比較して、ソル
ビトール蓄積抑制率において約2〜10倍の優れた
効果を示す。更に詳しく述べれば本発明化合物は
特に坐骨神経におけるソルビトール蓄積抑制率に
おいて極めて優れているので、神経系により強く
作用することが考えられる。このことは、糖尿病
合併症中の難病の一つである末梢神経炎(ニユー
ロパチー)などに特に有利である。 上述の如くソルビトール蓄積抑制において極め
て優れた効果を示すことは、本発明の如き糖尿病
性白内障、糖尿病性神経障害などの糖尿病性合併
症のような慢性的難病においては、連続投与が余
儀なくされるので、極めて少量の投与量で効果を
示すことを意味しており、非常に重要なことであ
る。 このことはガラクトース白内障ラツトにおける
後述の実験例2においても全く同様である。すな
わち、本発明化合物は、ガラクトース血症ラツト
の白内障の形成を著しく遅延させ、水晶体および
坐骨神経中のガラクチトール蓄積をかなり高度に
低下、阻害する。そして、実験例2で明らかな如
く、本発明化合物は対照化合物と比較して、白内
障の出現率が極めて低く、またガラクチトール蓄
積抑制率において5倍以上すぐれている。 また後述の実験例3において明らかな如く、本
発明化合物は、アルドース リダクターゼ阻害作
用においても極めて優れている。 更に、本発明によつて提供される化合物は、中
枢作用の一つの指標である抗メトラゾール作用が
対照化合物と比較して弱いことが判明しており、
結局、より中枢作用が弱いため、副作用が少なく
臨床的メリツトは極めて大きい。 上述した如く疾患の性質から長期連用投与が必
要とされるので、本発明化合物はこの点からも価
値の高いものである。 次に本発明化合物の優れた薬理作用を本発明の
代表的化合物について以下に実験例にて具体的に
説明する。 実験例 1 ストレプトゾトシン誘発糖尿病ラツトの水晶体
および坐骨神経へのソルビトールの蓄積を低下ま
たは阻害する活性の測定 ストレプトゾトシン誘発糖尿病ラツトの水晶体
および坐骨神経のソルビトールの蓄積の低下また
は阻害する能力を表1および表2に示す化合物に
ついてM.J.Peterson et al;Metabolism,Vol
28,No.4,Suppl.1(April),1979,456〜461に記
載の方法により試験した。対照化合物としては、
前述した特許出願公開昭和53年第53653号に記載
されている代表的化合物6−フルオロ−スピロ
〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−
ジオンを選択した。実験は、ラツトの水晶体およ
び坐骨神経中のソルビトール蓄積量を、糖尿病誘
発後28時間にわたり測定することによりおこなわ
れた。すなわち、ストレプトゾトシン投与後、
4,8,25時間後に、表1および表2に示す化合
物をそれぞれの投与量にて投与した。すなわち表
1の実験は0.2mg/Kg、1mg/Kgおよび5mg/Kg
の投与量での実験で、表2は10mg/Kgの投与量で
の実験である。結果を表1および表2に示す。表
1および表2における抑制率とは、コントロール
と比較して試験化合物によつて達成される阻害%
を示す。 なお表1および表2における化合物において、
6−フルオロ−2−メチル−スピロ−〔クロマン
−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオンおよ
び6−クロロ−2−メチル−スピロ−〔クロマン
−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオンは、
後述の合成例1および合成例2において優勢に生
成する化合物、すなわち、それぞれ融点233〜235
℃、融点283〜285℃を有する結晶を意味する。
【表】
【表】
【表】 実験例 2 ラツトガラクトース白内障に対する効果 4週令雄性SDラツトを使用し、30%ガラクト
ース含有粉末食給餌下において、6−フルオロ−
スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−
2′,5′−ジオン(対照化合物)および6−クロロ
−2,2−ジメチル−スピロ−〔クロマン−4,
4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン(本発明化
合物)をそれぞれ1日1回、1,5,25mg/Kg強
制経口投与した。ガラクトース食給餌16日目(最
終投与24時間後)に、水晶体混濁状態を観察し、
更に水晶体、坐骨神経摘出し、糖質の含量を測定
した。 測定結果 (1) 白内障発生抑制効果 結果を図1及び表3に示す。 図1は、ガラクトース白内障ラツトにおいて対
照化合物と本発明化合物の白内障に対する効果を
示す。横軸は30%ガラクトース食投与開始後の日
数を示し、縦軸は白内障出現率を示す。図1中、
◎印は、コントロールの場合、 ●印は、対照化合物1mg/Kg投与の場合、 ▲印は、対照化合物5mg/Kg投与の場合、 ○印は、本発明化合物1mg/Kg投与の場合、を示
す。 図1で明らかな如く、対照群(コントロール)
でガラクトース食給餌3日目より白濁が生じたの
に対し、薬物投与群では、白内障発生遅延または
阻止作用が認められた。なお、図1に表示されて
いない投与量(対照化合物25mg/Kg、本発明化合
物5mg/Kg、25mg/Kg)では、ガラクトース食給
餌16日目においても水晶体の混濁は認められなか
つた。 次に、表3に、ガラクトース食給餌16日目にお
いて、水晶体混濁状態を肉眼で観察した結果を示
す。表3において、−は混濁を生じなかつた場合
を示し、+,,は混濁の程度を示す。
【表】
【表】 図1および表3から本発明化合物は、対照化合
物と比較して優れていることが明白である。 (2) 水晶体及び坐骨神経におけるガラクチトール
蓄積抑制効果結果を表4に示す。
【表】 表4から明らかな如く、本発明化合物は、対照
化合物と比較してガラクチトール蓄積抑制率にお
いて著しく優れており、特に坐骨神経において
は、対照化合物に比べ、5倍以上優れている。 実験例 3 アルドース リダクターゼ阻害作用 Haymanらの方法〔S.Hayman and J.K.
Kinoshita,Journal of Biological Chemi−
stry,Vol.240,877(1965)〕に準じてアルドース
リダクターゼを調整し、Gabbayらの方法〔K.
H.Gabbay and J.H.Kinoshita,Method in
Enzymology,Vol.41,159(1975)〕に準じてア
ルドース リダクターゼ阻害活性を測定した。 その結果を表5.に示す。表5中、ID50とは、ア
ルドース リダクターゼ50%阻害濃度を示す。
【表】 本発明によつて提供される化合物は、難治性疾
患である糖尿病にともなう種々の慢性症状、合併
症状、例えば糖尿病性白内障、末梢神経炎(ニユ
ーロパチー)などの糖尿病性神経障害、糖尿病に
起因する種々の動脈硬化性血管障害、および糖尿
病性腎炎、糖尿病性網膜症などの細小血管障害な
どの治療・予防に有用であるので、本発明は極め
て価値の高いものである。 本発明化合物を糖尿病にともなう種々の慢性症
状、合併症状の治療・予防剤として使用する場合
は、経口投与若しくは非経口投与(筋肉内、皮
下、静脈内等)により投与される。投与量は、疾
患の相違、症状の程度、年令などにより異なり、
特に限定されないが、通常成人1日あたり約1〜
100mg、好ましくは約2〜20mgである。 本発明の化合物を製剤化するためには、製剤の
技術分野における通常の方法で錠剤、顆粒剤、散
剤、カプセル剤、注射剤、坐薬等の剤型とする。 すなわち、経口用固形製剤を調製する場合は主
薬に賦形剤、更に必要に応じて結合剤、崩壊剤、
滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤などを加えた後、常
法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセ
ル剤などとする。 賦形薬としては、例えば乳糖、コーンスター
チ、白糖、ブドウ糖、ソルビツト、結晶セルロー
スなどが、結合剤としては例えば、ポリビニルア
ルコール、ポリビニールエーテル、エチルセルロ
ース、メチルセルロース、アラビアゴム、トラガ
ント、ゼラチン、シエラツク、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ポ
リビニルピロリドンなどが、崩壊剤としては例え
ば、デンプン、寒天、ゼラチン末、結晶セルロー
ス、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエ
ン酸カルシウム、デキストリン、ペクチン等が、
滑沢剤としては例えば、ステアリン酸マグネシウ
ム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ、
硬化植物油等が、着色剤としては医薬品に添加す
ることが許可されているものが、矯味矯臭剤とし
ては、ココア末、ハツカ脳、芳香酸、ハツカ油、
竜脳、桂皮末等が用いられる。これらの錠剤、顆
粒剤には糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適
宜コーテイングすることはもちろんさしつかえな
い。 注射剤を調製する場合には、主薬に必要により
PH調整剤、緩衝剤、安定化剤、保存剤などを添加
し、常法により皮下、筋肉内、静脈内用注射剤と
する。 次に本発明の経口投与での毒性試験の結果を表
6に示す。
【表】 本発明化合物は、表6より非常に安全性の高い
化合物である。本発明化合物を糖尿病にともなう
慢性症状・合併症状の治療に用いる際、疾患の性
質上長期連用を余儀なくされるものであるが、上
述の如く本発明化合物が極めて安全性の高いこと
は極めて重要なことである。 次に本発明化合物の合成例を示す。 合成例 1 6−フルオロ−2−メチル−スピロ−〔クロマ
ン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン (1) 6−フルオロ−2−メチル−4−クロマノン
の合成 パラーフルオロフエノール11.2g(0.1モル)お
よびクロトン酸17.2g(0.2モル)をポリリン酸100
mlに溶解し、激しく攪拌下120℃で8時間反応さ
せる。冷却後氷と2N−水酸化ナトリウム450mlに
注ぎ、クロロホルム500mlで抽出する。クロロホ
ルム層を、2N−水酸化ナトリウムで洗い、次い
で水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒
を留去する。残渣をn−ヘキサン約10倍量で再結
晶して標題の6−フルオロ−2−メチル−4−ク
ロマノン5.8g(収率32%)を得る。融点:68〜69
℃ (2) 6−フルオロ−2−メチル−スピロ−〔クロ
マン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン
の合成 (1)の方法で得られた6−フルオロ−2−メチル
−4−クロマノン10.8g(0.06モル)、酢酸アミド
120g、シアン化カリウム11.7g(0.18モル)、およ
び炭酸アンモニウム37.4g(0.39モル)を300mlオ
ートクレーブに仕込み、70℃、24時間加熱し反応
させる。反応終了後、水600mlにとかし、その溶
液を塩酸で酸性とした。析出した結晶を取した
後、結晶を2N−水酸化ナトリウム水溶液600mlに
溶かし、次いでこれに活性炭を加える。活性炭を
別した後、液を塩酸で酸性とし、析出結晶を
取し、水洗後、乾燥し、次いでエチルアルコー
ルで再結晶して、次に示す融点、元素分析値を有
する標題の6−フルオロ−2−メチル−スピロ−
〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−
ジオン5.8g(収率39%)を得る。 融点:233〜235℃ 元素分析値:C12H11FN2O3として C H N 理論値(%) 57.60 4.43 11.20 実測値(%) 57.53 4.44 11.21 なお、再結晶母液より、融点230〜232℃を有す
る標題化合物の一方のジアステレオマーである結
晶を得た。 前記との結晶の比率は10:1であつた。これら
のジアステレオマーのうち、優勢に製造される結
晶、すなわち、前記の融点233〜235℃を有する結
晶の方が融点230〜232℃を有する結晶にくらべて
ソルビトール蓄積抑制率などの活性が3〜5倍高
いことが判明している。 合成例 2 6−クロロ−2−メチル−スピロ−〔クロマン
−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン (1) 6−クロロ−2−メチル−4−クロマノンの
合成 合成例1の(1)の方法と同様の操作により標題の 6−クロロ−2−メチル−4−クロマノン5.8g
(収率30.0%)を得る。融点:100〜102℃ (2) 6−クロロ−2−メチル−スピロ−〔クロマ
ン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオンの
合成 (1)の方法で得られた6−クロロ−2−メチル−
4−クロマノンを用いて、合成例1の(2)の方法と
同様の操作により次に示す融点、元素分析値を有
する標題の6−クロロ−2−メチル−スピロ−
〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−
ジオン8.8g(収率55%)を得る。 融点:283〜285℃ 元素分析値:C12H11ClN2O3として C H N 理論値(%) 4.05 4.16 10.50 実測値(%) 54.10 3.71 10.55 なお、再結晶母液より、融点223〜228℃を有す
る標題化合物の一方のジアステレオマーである結
晶を得た。 前記との結晶の比率は8:1であつた。これら
のジアステレオマーのうち優勢に製造される結
晶、すなわち、前記の283〜285℃を有する結晶の
方が、融点223〜228℃を有する結晶に比べてソル
ビトール蓄積抑制率などの活性が3〜5倍高いこ
とが判明している。 合成例 3 6−クロロ−2,2−ジメチル−スピロ−〔ク
ロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオ
ン (1) 6−クロロ−2,2−ジメチル−4−クロマ
ノンの合成 5−クロロ−2−ハイドロキシアセトフエノン
34.6g(0.203モル)とアセトン15.5g(0.258モル)
を200ml4径フラスコに仕込み、ベンゼン60mlに
溶かし、その混合物に室温でビロリジン4.1g
(0.0577モル)を滴下する。1時間攪拌した後、
水分離器付冷却管をつけ、還流した後、アセトン
8〜12mlを追加し、更に3時間還流する。反応後
反応混合物を2N−NaOH150mlで3回洗浄し水洗
する。次いで更に2N−HClで3回洗浄し、水洗
後MgSO4で乾燥し、溶媒を留去後、真空蒸留し
て標題の6−クロロ−2,2−ジメチル−4−ク
ロマノン26.8g(収率62.6%)を得る。沸点95〜
100℃/0.2〜0.3mm/Hg (2) 6−クロロ−2,2−ジメチル−スピロ−
〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−
ジオンの合成 (1)の方法で得られた6−クロロ−2,2−ジメ
チル−4−クロマノン10g(0.0474mol)とシアン
化カリウム(KCN)9.6g(0.148mol)、炭酸アン
モニウム((NH42CO3)30g(0.313mol)および
アセトアミド190gを300mlオートクレーブに仕込
み、70℃、24時間、次いで110℃、24時間加熱す
る。冷却後、水950mlに溶解し、濃塩酸で酸性と
し析出した結晶を取する。結晶を2N−NaOH
水溶液400mlにとかし、過し、液を濃塩酸で
酸性とし、一夜放置する。析出結晶を取し乾燥
し、エチルアルコールで再結晶して標題の6−ク
ロロ−2,2−ジメチル−スピロ−〔クロマン−
4,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン8.3g
(収率61%)を得た。 融点:281〜283℃ 元素分析値: C H N 理論値(%) 55.60 4.66 9.77 実測値(%) 55.72 4.78 10.17 合成例 4 シクロヘキサン〈スピロ−2〉−6−メチル−
スピロ〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−
2′,5′−ジオン (1) シクロヘキサン〈スピロ−2〉−4−クロマ
ノンの合成 水分離器を付けた4径平底フラスコに、2−
ハイドロキシ−5−メチルアセトフエノン8g
(0.06mol)、シクロヘキサノン7.65g
(0.078mol)、およびトルエン15mlを仕込み、
室温下ピロリジン1.2g(0.017mol)を滴下し、
30分〜1時間攪拌後、13時間還流する。反応終
了後冷却し、2N−NaOH200mlで洗い、次いで
水洗する。次に2N−HClで洗浄し、次いで水
洗した後、MgSO4で乾燥後、活性炭処理する。
過後溶媒を留去し、標題のシクロヘキサン
〈スピロ−2〉−4−クロマノン7.7g(収率55.8
%)を得る。 (2) シクロヘキサン〈スピロ−2〉−6−メチル
−スピロ〔クロマン−4,4′−イミダゾリジ
ン〕−2′,5′−ジオンの合成 100mlオートクレーブに、(1)の方法で得られた
シクロヘキサン〈スピロ−2〉−4−クロマノン
4.6g(0.02mol)、シアン化カリウム(KCN)4g
(0.06mol)、炭酸アンモニウム((NH42CO3
12.6g(0.13mol)、および酢酸アミド(CH3
CONH2)80gを仕込み、60℃24時間、次いで110
℃24時間反応させる。冷却後反応混合物を水400
mlに溶解した後、濃塩酸を加え酸性にし、析出し
た結晶を取する。結晶を更に2N−NaOH200ml
にとかし、過し、液を濃塩酸で酸性とし、析
出した結晶を取し、乾燥する。エタノールによ
り再結晶し、標題のシクロヘキサン〈スピロ−
2〉−6−メチル−スピロ〔クロマン−4,4′−
イミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン1.8g(収率30%)
を得る。 融点:267〜269℃ 元素分析値:C17H20N2O3として C H N 理論値(%) 67.97 6.71 9.32 実測値(%) 67.25 6.97 8.77 合成例 5 5−クロロ−2,2−ジメチル−スピロ−〔ベ
ンゾフラン−3,4′−イミダゾリジン〕−2′,5′−
ジオン (1) 5−クロロ−2,2−ジメチル−3−ベンゾ
フラノンの合成 100mlの無水エタノールに氷冷攪拌下、3gの金
属ナトリウムを加えて溶解する。次いで加熱還流
下(内温80℃)、これに4−クロロ−2−(2−ブ
ロモイソブチリル)フエノール12.5g(0.045mol)
を60mlのベンゼンに溶解したものを約15分間にわ
たつて滴加する。滴加終了後30〜60分間加熱攪拌
した後、反応液を約1/3量に減圧濃縮し、大量の
水を加えて希釈後エーテル抽出する。エーテル層
を水洗後減圧濃縮乾固し、標題の5−クロロ−
2,2−ジメチル−4−ベンゾフランの粗結晶
10gを得た。次いで更にメタノールで再結晶し、
標題化合物7.3g(収率82.5%)の無色柱状晶を得
た。 融点:73.5〜74.5℃ (2) 5−クロロ−2,2−ジメチル−スピロ−
〔ベンゾフラン−3,4′−イミダゾリジン〕−
2′,5′−ジオンの合成 (1)の方法によつて得られた5−クロロ−2,2
−ジメチル−3−ベンゾフラン6.9g(0.035モル)、
シアン化カリウム(KCN)7.0g(0.107モル)、炭
酸アンモニウム((NH42CO3)20g(0.21モル)
および酢酸アミド70gを油浴上で85〜95℃で20時
間、次いで105〜110℃で9時間反応させる。反応
混合物を氷水に注いで溶解後、塩酸酸性とし、約
3時間攪拌し、析出した結晶を取する。液は
酢酸エチルで抽出する。析出した結晶と酢酸エチ
ル層をあわせ、加熱還流し、酢酸エチル不溶物を
去する。酢酸エチル可溶部は、濃縮後メタノー
ルで再結晶し、標題化合物5−クロロ−2,2−
ジメチル−スピロ−〔ベンゾフラン−3,4′−イ
ミダゾリジン〕−2′,5′−ジオン5.63g(収率60.3
%)を得る。 融点:228.5〜229℃ 元素分析値: C H N 理論値(%) 54.04 4.16 10.50 実測値(%) 54.14 4.05 10.52 合成例 6〜30 合成例1〜5の方法に準じた方法により次の表
7に示される化合物が得られる。 但し表7において、構造式中にみられるX1
よびX2の置換基の位置は、n=0の場合とn=
1の場合とで異なるが、下記に示す如き番号に基
づいて置換基の位置を示す。 ()n=0の場合 ()n=1の場合
【式】
【式】 また下記の表6の合成例21〜24にみられるシク
ロヘキサン、シクロペンタン環は、上記の構造の
2の位置でスピロ結合していることを示す。
【表】
【表】 次に本発明を実施する際の製剤例の具体例を実
施例1および2で述べる。 実施例1 錠剤 6−クロロ−2−メチル−スピロ−〔クロマン
−4,4′−イミダゾリジン〕2′,5′−ジオン 10g コーンスターチ 20g 乳糖 75g カルボキシメチルセルロースカルシウム 20g ポリビニルピロリドン 10g タルク 10g 微結晶セルロース 55g 常法にしたがつて、上記各成分を混和し、顆粒
状とし、圧縮成形して1錠200mgの錠剤とする。 実施例2 カプセル剤 6−フルオロ−2−メチル−スピロ−〔クロマ
ン−4,4′−イミダゾリジン〕2′,5′−ジオン 10g 乳糖 70g トウモロコシデンプン 20g 上記の処方により、常法にしたがつて1個100
mgのカプセル剤を調製する。
【図面の簡単な説明】
図1は、ガラクトース白内障ラツトにおける対
照化合物と本発明化合物の白内障に対する効果を
示すグラフである。横軸は日数を示し、縦軸は白
内障の発生率を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中X1およびX2は同一または異なつてそれ
    ぞれ水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、
    または低級アルコキシ基を意味し、Yは酸素原子
    または硫黄原子を意味し、R1およびR2は同一ま
    たは異なつてそれぞれ水素原子、低級アルキル
    基、フエニル基、または両者とそれらに結合して
    いる炭素原子とで環を形成する。但し、R1およ
    びR2が同時に水素原子である場合は除く。nは
    0または1の整数を意味する。)で表わされるヒ
    ダントイン誘導体およびその塩を有効成分とする
    糖尿病にともなう慢性症状・合併症状の治療・予
    防剤。 2 化合物が、一般式 (式中X1およびX2は同一または異なつてそれ
    ぞれ水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、
    または低級アルコキシ基を意味し、R1およびR2
    は同一または異なつてそれぞれ水素原子、低級ア
    ルキル基、フエニル基、または両者とそれらに結
    合している炭素原子とで環を形成する。但し、
    R1およびR2が同時に水素原子である場合は除く。
    nは0または1の整数を意味する。)で表わされ
    る化合物およびその塩である特許請求の範囲第1
    項記載の糖尿病にともなう慢性症状・合併症状の
    治療・予防剤。 3 化合物が、一般式 (式中X1およびX2は同一または異なつてそれ
    ぞれ水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、
    または低級アルコキシ基を意味し、R1およびR2
    は同一または異なつてそれぞれ水素原子、低級ア
    ルキル基、フエニル基、または両者とそれらに結
    合している炭素原子とで環を形成する。但し、
    R1およびR2が同時に水素原子である場合は除
    く。)で表わされる化合物およびその塩である特
    許請求の範囲第1項記載の糖尿病にともなう慢性
    症状・合併症状の治療・予防剤。 4 化合物が、6−フルオロ−2−メチル−スピ
    ロ−〔クロマン−4,4´−イミダゾリジン〕−2′,
    5′−ジオンおよびその塩である特許請求の範囲第
    1項記載の糖尿病にともなう慢性症状・合併症状
    の治療・予防剤。 5 化合物が、6−クロロ−2−メチル−スピロ
    −〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
    5′−ジオンおよびその塩である特許請求の範囲第
    1項記載の糖尿病にともなう慢性症状・合併症状
    の治療・予防剤。 6 化合物が6−クロロ−2,2−ジメチル−ス
    ピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−
    2′,5′−ジオンおよびその塩である特許請求の範
    囲第1項記載の糖尿病にともなう慢性症状・合併
    症状の治療・予防剤。 7 化合物が6−フルオロ−2,2−ジメチル−
    スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−
    2′,5′−ジオンおよびその塩である特許請求の範
    囲第1項記載の糖尿病にともなう慢性症状・合併
    症状の治療・予防剤。 8 化合物が6,8−ジクロロ−2,2−ジメチ
    ル−スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジ
    ン〕−2′,5′−ジオンおよびその塩である特許請
    求の範囲第1項記載の糖尿病にともなう慢性症
    状・合併症状の治療・予防剤。 9 化合物が、5−クロロ−2−メチル−スピロ
    −〔ベンゾフラン−3,4′−イミダゾリジン〕−
    2′,5′−ジオンおよびその塩である特許請求の範
    囲第1項記載の糖尿病にともなう慢性症状・合併
    症状の治療・予防剤。 10 化合物が、6−ブロモ−2,2−ジメチル
    −スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕
    −2′,5′−ジオンおよびその塩である特許請求の
    範囲第1項記載の糖尿病にともなう慢性症状・合
    併症状の治療・予防剤。 11 化合物が、6,7−ジクロロ−2−メチル
    −スピロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕
    −2′,5′−ジオンおよびその塩である特許請求の
    範囲第1項記載の糖尿病にともなう慢性症状・合
    併症状の治療・予防剤。 12 化合物が、7−クロロ−2−メチル−スピ
    ロ−〔クロマン−4,4′−イミダゾリジン〕−2′,
    5′−ジオンおよびその塩である特許請求の範囲第
    1項記載の糖尿病にともなう慢性症状・合併症状
    の治療・予防剤。 13 糖尿病にともなう慢性症状・合併症状が糖
    尿病性白内障である特許請求の範囲第1項記載の
    糖尿病性白内障の治療・予防剤。 14 糖尿病にともなう慢性症状・合併症状が糖
    尿病性神経障害である特許請求の範囲第1項記載
    の糖尿病性神経障害の治療・予防剤。
JP608582A 1982-01-20 1982-01-20 ヒダントイン誘導体を含有する治療用薬剤 Granted JPS58213717A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP608582A JPS58213717A (ja) 1982-01-20 1982-01-20 ヒダントイン誘導体を含有する治療用薬剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP608582A JPS58213717A (ja) 1982-01-20 1982-01-20 ヒダントイン誘導体を含有する治療用薬剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58213717A JPS58213717A (ja) 1983-12-12
JPH0451527B2 true JPH0451527B2 (ja) 1992-08-19

Family

ID=11628700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP608582A Granted JPS58213717A (ja) 1982-01-20 1982-01-20 ヒダントイン誘導体を含有する治療用薬剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58213717A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61200991A (ja) * 1985-03-04 1986-09-05 Sanwa Kagaku Kenkyusho:Kk スピロ―3―ヘテロアゾリジン化合物、その製法及びそれを有効成分とする糖尿病合併症の予防及び治療剤
JPS6357588A (ja) * 1986-08-28 1988-03-12 Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd ヒダントイン誘導体、その塩並びに該化合物を有効成分とする糖尿病合併症の予防及び治療剤
ATE96668T1 (de) * 1989-02-22 1993-11-15 Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Pharmazeutische zusammensetzung, die ein hydantoin-derivat enthaelt.

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA1088945A (en) * 1976-10-18 1980-11-04 Pfizer Limited Hydantoin derivatives as therapeutic agents

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58213717A (ja) 1983-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4874869A (en) Hydantoin derivatives and medicines containing the same
CA1088073A (en) Hydantoin therapeutic agents
US4210667A (en) Pharmaceutical preparations containing coumarin carboxylic acid derivatives
CS199690B2 (cs) Způsob výroby spiro-hydantoinových derivátů
EP0030861B1 (en) Isoquinoline acetic acids and pharmaceutical compositions thereof
JPS5940388B2 (ja) ヒダントイン誘導体治療剤
JPS6144868B2 (ja)
EP0008229B1 (en) Spiro-furanohydantoin derivatives, process for their preparation and pharmaceutical compositions containing them
JPH05213940A (ja) 新規なベンゾピラン誘導体
US4134991A (en) Derivatives of 2-(3-phenyl-2-aminopropionyloxy)-acetic acid
JPS62252774A (ja) フタラジン誘導体およびその製造法
EP0718289B1 (en) Novel parabanic acid derivatives as aldose reductase inhibitors
JPH0451527B2 (ja)
KR20000017411A (ko) 조폴레스태트 일수화물의 동질이상체
EP0718290B1 (en) Carboxyalkyl heterocyclic derivatives
EP0127412B1 (en) Imidazolidinedione derivatives
JPS5840959B2 (ja) アルド−ス還元酵素阻害剤スピロ−キノリルヒダントイン誘導体
KR870001267B1 (ko) 5-(2-알콕시페닐)티아졸 리딘디온의 제조방법
US4177282A (en) Hydantoin therapeutic agents
US4226860A (en) Spiroindolones
EP0193855B1 (en) Hydantoin derivatives, processes for preparing them and pharmaceutical compositions containing them
US4464385A (en) Treatment of diabetic complications with hydantoins
JPS63280080A (ja) 置換キノキサリル‐イミダゾリジン‐2,4‐ジオン
JPH04270273A (ja) チアゾリジン−2,4−ジオン誘導体とその塩及びその製造法
KR830001244B1 (ko) 스피로-폴리사이클릭 이미다졸리딘 디온 유도체의 제조방법