JPH0453979B2 - - Google Patents
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- JPH0453979B2 JPH0453979B2 JP59028039A JP2803984A JPH0453979B2 JP H0453979 B2 JPH0453979 B2 JP H0453979B2 JP 59028039 A JP59028039 A JP 59028039A JP 2803984 A JP2803984 A JP 2803984A JP H0453979 B2 JPH0453979 B2 JP H0453979B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- treatment
- weight loss
- polyester fibers
- subjected
- properties
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Description
本発明は、アクリル酸エステル系ポリエチレン
オキシド誘導体と非重合性ガスの低温プラズマを
用いて行う、ポリエステル系繊維の改質方法に関
するものである。 ポリエステル系繊維は、木綿、羊毛等の天然繊
維と比べ、強力、ウオツシユ・アンド・ウエア
性、速乾性など多くのすぐれた性能を有している
が、一方制電性、吸水性、ソイルリリーズ性など
の特性が劣り、その用途に限界があつた。 これらの欠点を改良するため、今日まで種々の
試みがなされてきたが、未だ洗濯耐久性の良好な
制電性、吸水性を有するポリエステル系繊維を得
る方法は見出されていない。特に、最近ポリエス
テル織物にアルカリ減量を施して、風合を向上さ
せる処理が、高級織物を中心に行われているが、
このアルカリ減量処理を行つた織物に洗濯耐久性
のある制電性、吸水性を付与することは極めて困
難であつた。 一方、最近新しい試みとして、低温プラズマ処
理を利用してポリエステル系繊維を改質すること
が行われている。例えば、Acta Polymerica第
30巻、241頁(1979年)、及び同第31巻757頁
(1980年)によれば、ポリエステル繊維を低温プ
ラズマ処理を行つた後、アクリル酸、アクリルア
ミドなどのモノマーで処理することによつてグラ
フト重合させて、表面改質を行つている。又特開
昭53−61789号公報において、繊維を低温プラズ
マ処理した後、分子中に繰返し単位4以上のポリ
エチレンオキシド鎖を有するラジカル重合可能な
モノマー溶液で処理することにより改質する方法
が提案されている。しかしながら、本発明者の研
究によれば、これらの方法では、ポリエステル系
繊維に30回以上の洗濯に耐えうる耐久性を有する
制電性、吸水性をそなえさせる表面改質を行うこ
とは困難であつた。さらにアルカリ減量処理を行
つたポリエステル系繊維に対しては、前記と同様
に特に困難であつた。 本発明明者等は、プラズマ処理した後のポリエ
ステル系繊維に、アクリル酸エステル系ポリエチ
レンオキシド誘導体を付与しても、洗濯耐久性を
有する制電性及び吸水性を付与しえない理由を考
察したところ、以下のような結論に到達した。即
ち、プラズマ処理した後、アクリル酸エステル系
ポリエチレンオキシド誘導体を付与する迄の間
に、プラズマ処理によつて生成した、ポリエステ
ル系繊維表面のラジカルが消失してしまうからで
あると考えた。 そこで、本発明は、アルカリ減量処理を行つた
ポリエステル系繊維に、アクリル酸エステル系ポ
リエチレンオキシド誘導体を付与した後、プラズ
マ処理を施すことにより、洗濯耐久性を有する制
電性及び吸水性を付与しうることを見出し、本発
明に到達したのである。 なお、プラズマ処理に代えて、電子線照射処理
を施すことも考えられるが、電子線照射処理は、
プラズマ処理に比べて、エネルギー分布が狭く、
アルカリ減量処理を施したポリエステル系繊維表
面に良好にラジカルを生成させにくいので、本発
明においては使用できない。 本発明は、以上のごとき現状において、アルカ
リ減量処理を行つたポリエステル系繊維につい
て、洗濯耐久性にすぐれた制電性、吸水性を付与
しうる改質方法を提供することを目的とするもの
である。 即ち、本発明は、アルカリ減量処理を施したポ
リエステル系繊維に、アクリル酸エステル系ポリ
エチレンオキシド誘導体を付与した後、非重合性
ガスの低温プラズマで処理することを特徴とする
ポリエステル系繊維の改質方法である。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明では、まずポリエステル系繊維にアクリ
ル酸エステル系ポリエチレンオキシド誘導体を付
与する。 本発明でいうポリエステル系繊維とは、ポリエ
チレンテレフタレート繊維、又はテレフタル酸と
エチレングライコールにイソフタル酸等の第三成
分を共重合させたポリエステル繊維を意味し、そ
の形態は糸、織物、編物、不織布等、いかなる形
態のものであつてもよい。 また、このポリエステル系繊維は、アクリル酸
エステル系ポリエチレンオキシド誘導体を付与す
る前に、予めアルカリ減量処理が施されたもので
ある。本発明は、アルカリ減量処理が施されたポ
リエステル系繊維に、洗濯耐久性の良好な制電性
及び吸水性を付与することを目的としているた
め、予めポリエステル系繊維にアルカリ減量処理
をしておくのである。 又本発明に用いるアクリル酸エステル系ポリエ
チレンオキシド誘導体とは、末端の一方又は両方
にアクリル酸エステル又はメタアクリル酸エステ
ルの官能基を有し、分子内に繰返単位が3以上の
ポリエチレンオキシド鎖を有する親水性基と疎水
性基とを有するアクリル酸エステル系モノマーで
あり、その化学構造式は次のとおりである。すな
わち、 (R1…アルキル基、アルキルアリル基; R2…H,CH3;n…3以上)又は (R1…ビスフエノール基,(CH2−CH2−
CH2O)m(但しm>3);R2…H,CH3;n…
3以上)である。 ポリエステル系繊維に対するアクリル酸エステ
ル系ポリエチレンオキシド誘導体(純分)の付着
量は、後工程におけるプラズマ処理条件にり若干
異なるが、通常は0.5〜5.0重量%が適当である。
アクリル酸エステル系ポリエチレンオキシド誘導
体のポリエステル系繊維への付与は、その水溶液
をパツド・ニツプ法又はスプレー法により行い、
次いて乾燥する。 本発明は、次にアクリル酸エステル系ポリエチ
レンオキシド誘導体をポリエステル系繊維に固
着、反応させるため、低温プラズマ処理を行う。 低温プラズマ処理を行うガスの種類は、空気、
酸素、窒素、アルゴンなど、プラズマ重合をおこ
さない非重合性ガスであればいずれでもよいが、
通常は経済性を考慮して、空気又は酸素で十分で
ある。低温プラズマの発生は、ポリエステル系繊
維を収容した容器を真空ポンプにて減圧し、圧力
0.1〜2.0Torrに調整した後、電気エネルギーを印
加してグロー放電を起こすことにより得られる。
このときの電気エネルギー源としては、直流電
圧、交流電圧(1KHz〜3000MHz)のいずれの印
加でもよいが、プラズマの発生の安定性、均一
性、電波法の規制などから一般には13.56MHzが
使われる。出力は0.1〜1.0ワツト/cm2、処理時間
は10〜180秒で、本発明の目標とする性能を得る
ことができる。 本発明の方法によれば、アルカリ減量処理を行
つたポリエステル系繊維に対して、洗濯耐久性の
あるすぐれた制電性と吸水性をを付与することが
できるが、その理由については未だ理論的には十
分解明されていないが、本発明者は次のごとく推
定している。 即ち、アルカリ減量処理を行つていないポリエ
ステル系繊維は、その繊維表面部に結晶部分と共
にアモルフアス部分及び/又は分子末端部分が共
存しており、それらの部分は結晶部分に比べて反
応性に富み、しかも改質剤がある程度存在しうる
空隙があり、改質剤を付与した後低温プラズマな
どのエネルギーを与えれば容易に反応し、耐久性
のある改質を行うことが可能である。しかしなが
ら、アルカリ減量処理を行つたポリエステル系繊
維においては、その表面部はアモルフアス部分が
分解、除去されて結晶部分のみの状態となり、こ
のような状態においては従来公知の処理剤と方法
によりかなりの高エネルギーを与えても反応性が
乏しく、かつアモルフアス部分で起こると考えら
れる改質剤のアンカー効果も期待できず、従つて
耐久性の乏しい結果しか得られない。 これに対し、本発明の方法においては、改質剤
として末端にビニル基を有する反応性に富むアク
リル酸エステル系ポリエチレンオキシド誘導体を
用い、しかも該処理剤の存在下で、エネルギー分
布の狭い電子線照射ではなく、エネルギー分布の
広い低温プラズマ処理を行うため、アルカリ減量
処理を行つて、表面部のアモルフアス部分が除去
された繊維に対しても、効率よく反応を進めるこ
とができ、洗濯耐久性のすぐれた改質が可能とな
る。 本発明は、上記のごとき構成からなり、アルカ
リ減量処理を行つたポリエステル系繊維に対し、
極めて効率的に親水性基を導入することができ
て、容易に洗濯耐久性のあるすぐれた制電性と吸
水性を保有させることができる。 次に実施例によつて、さらに本発明を説明する
が、実施例における処理布帛の性能の測定は次の
方法によつて行つた。 1 洗濯耐久性(ホームランドリー法(H・L
法)) 浴比…1:40、洗濯温度…40℃、洗濯時間…10
分使用洗剤…ザブ(花王石鹸製、弱アルカリ性
アニオン活性剤)、標準使用量(1.3g/)、
洗濯工程…洗濯→すすぎ→脱水→乾燥(但し、
繰返し洗濯の場合の乾燥は最終洗濯後のみに行
う。) 2 制電性(温度20℃、湿度40%RH) 半減期…JISL−1094A法 帯電圧…JISL−1094B法 3 吸水性…JISL−1096バイレツク法により10
分後の吸上長(mm)を測定した。 又、実施例で使用した処理剤(アクリル酸エス
テル系ポリエチレンオキシド誘導体)の記号と
化学構造式は次のとおりである。 実施例 1 ポリエステルマルチフイラメント75d/36f、ト
ライアングル異型断面糸を用いた羽二重(経糸密
度105本/吋、緯糸密度90本/吋)の、精練、減
量加工(苛性ソーダ処理により10%減量)、染色、
乾燥後のものに対し、前記処理剤A,B,CDを
それぞれバツド・ドライ法により4重量%付与し
た。 次にこれらの織物を下記処理条件にて、低温プ
ラズマ処理を施した。 低温プラズマ処理条件 使 用 気 体;空気 圧 力 ;1Torr 高周波周波数 ;13.56MHz 高周波出力 ;0.6W/cm2 処 理 時 間;60秒 上記低温プラズマ処理を施した織物は、処理後
のもの、10回洗濯後のもの及び30回洗濯後のもの
について、それぞれ制電性及び吸水性を測定し
た。 別に比較例として、処理前織物及び特開昭53−
61789号公報に開示された方法、即ち低温プラズ
マ前処理を行つた後、前記処理剤A,B,C,D
の各溶液でそれぞれ処理する方法を行つた織物に
ついても、同様にその性能を測定した。 これらの結果を第1表(1),(2)に示す。 第1表の記載から明らかなごとく、アクリル酸
エステル系ポリエチレンオキシド誘導体を付与し
て低温プラズマ処理を行う、本発明の方法の場合
には30回の洗濯にも耐えうる耐久性のある制電
性、吸水性を有する織物を得ることができた。 これに対し、比較例の織物の制電性、吸水性は
洗濯耐久性が非常に劣つていた。
オキシド誘導体と非重合性ガスの低温プラズマを
用いて行う、ポリエステル系繊維の改質方法に関
するものである。 ポリエステル系繊維は、木綿、羊毛等の天然繊
維と比べ、強力、ウオツシユ・アンド・ウエア
性、速乾性など多くのすぐれた性能を有している
が、一方制電性、吸水性、ソイルリリーズ性など
の特性が劣り、その用途に限界があつた。 これらの欠点を改良するため、今日まで種々の
試みがなされてきたが、未だ洗濯耐久性の良好な
制電性、吸水性を有するポリエステル系繊維を得
る方法は見出されていない。特に、最近ポリエス
テル織物にアルカリ減量を施して、風合を向上さ
せる処理が、高級織物を中心に行われているが、
このアルカリ減量処理を行つた織物に洗濯耐久性
のある制電性、吸水性を付与することは極めて困
難であつた。 一方、最近新しい試みとして、低温プラズマ処
理を利用してポリエステル系繊維を改質すること
が行われている。例えば、Acta Polymerica第
30巻、241頁(1979年)、及び同第31巻757頁
(1980年)によれば、ポリエステル繊維を低温プ
ラズマ処理を行つた後、アクリル酸、アクリルア
ミドなどのモノマーで処理することによつてグラ
フト重合させて、表面改質を行つている。又特開
昭53−61789号公報において、繊維を低温プラズ
マ処理した後、分子中に繰返し単位4以上のポリ
エチレンオキシド鎖を有するラジカル重合可能な
モノマー溶液で処理することにより改質する方法
が提案されている。しかしながら、本発明者の研
究によれば、これらの方法では、ポリエステル系
繊維に30回以上の洗濯に耐えうる耐久性を有する
制電性、吸水性をそなえさせる表面改質を行うこ
とは困難であつた。さらにアルカリ減量処理を行
つたポリエステル系繊維に対しては、前記と同様
に特に困難であつた。 本発明明者等は、プラズマ処理した後のポリエ
ステル系繊維に、アクリル酸エステル系ポリエチ
レンオキシド誘導体を付与しても、洗濯耐久性を
有する制電性及び吸水性を付与しえない理由を考
察したところ、以下のような結論に到達した。即
ち、プラズマ処理した後、アクリル酸エステル系
ポリエチレンオキシド誘導体を付与する迄の間
に、プラズマ処理によつて生成した、ポリエステ
ル系繊維表面のラジカルが消失してしまうからで
あると考えた。 そこで、本発明は、アルカリ減量処理を行つた
ポリエステル系繊維に、アクリル酸エステル系ポ
リエチレンオキシド誘導体を付与した後、プラズ
マ処理を施すことにより、洗濯耐久性を有する制
電性及び吸水性を付与しうることを見出し、本発
明に到達したのである。 なお、プラズマ処理に代えて、電子線照射処理
を施すことも考えられるが、電子線照射処理は、
プラズマ処理に比べて、エネルギー分布が狭く、
アルカリ減量処理を施したポリエステル系繊維表
面に良好にラジカルを生成させにくいので、本発
明においては使用できない。 本発明は、以上のごとき現状において、アルカ
リ減量処理を行つたポリエステル系繊維につい
て、洗濯耐久性にすぐれた制電性、吸水性を付与
しうる改質方法を提供することを目的とするもの
である。 即ち、本発明は、アルカリ減量処理を施したポ
リエステル系繊維に、アクリル酸エステル系ポリ
エチレンオキシド誘導体を付与した後、非重合性
ガスの低温プラズマで処理することを特徴とする
ポリエステル系繊維の改質方法である。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明では、まずポリエステル系繊維にアクリ
ル酸エステル系ポリエチレンオキシド誘導体を付
与する。 本発明でいうポリエステル系繊維とは、ポリエ
チレンテレフタレート繊維、又はテレフタル酸と
エチレングライコールにイソフタル酸等の第三成
分を共重合させたポリエステル繊維を意味し、そ
の形態は糸、織物、編物、不織布等、いかなる形
態のものであつてもよい。 また、このポリエステル系繊維は、アクリル酸
エステル系ポリエチレンオキシド誘導体を付与す
る前に、予めアルカリ減量処理が施されたもので
ある。本発明は、アルカリ減量処理が施されたポ
リエステル系繊維に、洗濯耐久性の良好な制電性
及び吸水性を付与することを目的としているた
め、予めポリエステル系繊維にアルカリ減量処理
をしておくのである。 又本発明に用いるアクリル酸エステル系ポリエ
チレンオキシド誘導体とは、末端の一方又は両方
にアクリル酸エステル又はメタアクリル酸エステ
ルの官能基を有し、分子内に繰返単位が3以上の
ポリエチレンオキシド鎖を有する親水性基と疎水
性基とを有するアクリル酸エステル系モノマーで
あり、その化学構造式は次のとおりである。すな
わち、 (R1…アルキル基、アルキルアリル基; R2…H,CH3;n…3以上)又は (R1…ビスフエノール基,(CH2−CH2−
CH2O)m(但しm>3);R2…H,CH3;n…
3以上)である。 ポリエステル系繊維に対するアクリル酸エステ
ル系ポリエチレンオキシド誘導体(純分)の付着
量は、後工程におけるプラズマ処理条件にり若干
異なるが、通常は0.5〜5.0重量%が適当である。
アクリル酸エステル系ポリエチレンオキシド誘導
体のポリエステル系繊維への付与は、その水溶液
をパツド・ニツプ法又はスプレー法により行い、
次いて乾燥する。 本発明は、次にアクリル酸エステル系ポリエチ
レンオキシド誘導体をポリエステル系繊維に固
着、反応させるため、低温プラズマ処理を行う。 低温プラズマ処理を行うガスの種類は、空気、
酸素、窒素、アルゴンなど、プラズマ重合をおこ
さない非重合性ガスであればいずれでもよいが、
通常は経済性を考慮して、空気又は酸素で十分で
ある。低温プラズマの発生は、ポリエステル系繊
維を収容した容器を真空ポンプにて減圧し、圧力
0.1〜2.0Torrに調整した後、電気エネルギーを印
加してグロー放電を起こすことにより得られる。
このときの電気エネルギー源としては、直流電
圧、交流電圧(1KHz〜3000MHz)のいずれの印
加でもよいが、プラズマの発生の安定性、均一
性、電波法の規制などから一般には13.56MHzが
使われる。出力は0.1〜1.0ワツト/cm2、処理時間
は10〜180秒で、本発明の目標とする性能を得る
ことができる。 本発明の方法によれば、アルカリ減量処理を行
つたポリエステル系繊維に対して、洗濯耐久性の
あるすぐれた制電性と吸水性をを付与することが
できるが、その理由については未だ理論的には十
分解明されていないが、本発明者は次のごとく推
定している。 即ち、アルカリ減量処理を行つていないポリエ
ステル系繊維は、その繊維表面部に結晶部分と共
にアモルフアス部分及び/又は分子末端部分が共
存しており、それらの部分は結晶部分に比べて反
応性に富み、しかも改質剤がある程度存在しうる
空隙があり、改質剤を付与した後低温プラズマな
どのエネルギーを与えれば容易に反応し、耐久性
のある改質を行うことが可能である。しかしなが
ら、アルカリ減量処理を行つたポリエステル系繊
維においては、その表面部はアモルフアス部分が
分解、除去されて結晶部分のみの状態となり、こ
のような状態においては従来公知の処理剤と方法
によりかなりの高エネルギーを与えても反応性が
乏しく、かつアモルフアス部分で起こると考えら
れる改質剤のアンカー効果も期待できず、従つて
耐久性の乏しい結果しか得られない。 これに対し、本発明の方法においては、改質剤
として末端にビニル基を有する反応性に富むアク
リル酸エステル系ポリエチレンオキシド誘導体を
用い、しかも該処理剤の存在下で、エネルギー分
布の狭い電子線照射ではなく、エネルギー分布の
広い低温プラズマ処理を行うため、アルカリ減量
処理を行つて、表面部のアモルフアス部分が除去
された繊維に対しても、効率よく反応を進めるこ
とができ、洗濯耐久性のすぐれた改質が可能とな
る。 本発明は、上記のごとき構成からなり、アルカ
リ減量処理を行つたポリエステル系繊維に対し、
極めて効率的に親水性基を導入することができ
て、容易に洗濯耐久性のあるすぐれた制電性と吸
水性を保有させることができる。 次に実施例によつて、さらに本発明を説明する
が、実施例における処理布帛の性能の測定は次の
方法によつて行つた。 1 洗濯耐久性(ホームランドリー法(H・L
法)) 浴比…1:40、洗濯温度…40℃、洗濯時間…10
分使用洗剤…ザブ(花王石鹸製、弱アルカリ性
アニオン活性剤)、標準使用量(1.3g/)、
洗濯工程…洗濯→すすぎ→脱水→乾燥(但し、
繰返し洗濯の場合の乾燥は最終洗濯後のみに行
う。) 2 制電性(温度20℃、湿度40%RH) 半減期…JISL−1094A法 帯電圧…JISL−1094B法 3 吸水性…JISL−1096バイレツク法により10
分後の吸上長(mm)を測定した。 又、実施例で使用した処理剤(アクリル酸エス
テル系ポリエチレンオキシド誘導体)の記号と
化学構造式は次のとおりである。 実施例 1 ポリエステルマルチフイラメント75d/36f、ト
ライアングル異型断面糸を用いた羽二重(経糸密
度105本/吋、緯糸密度90本/吋)の、精練、減
量加工(苛性ソーダ処理により10%減量)、染色、
乾燥後のものに対し、前記処理剤A,B,CDを
それぞれバツド・ドライ法により4重量%付与し
た。 次にこれらの織物を下記処理条件にて、低温プ
ラズマ処理を施した。 低温プラズマ処理条件 使 用 気 体;空気 圧 力 ;1Torr 高周波周波数 ;13.56MHz 高周波出力 ;0.6W/cm2 処 理 時 間;60秒 上記低温プラズマ処理を施した織物は、処理後
のもの、10回洗濯後のもの及び30回洗濯後のもの
について、それぞれ制電性及び吸水性を測定し
た。 別に比較例として、処理前織物及び特開昭53−
61789号公報に開示された方法、即ち低温プラズ
マ前処理を行つた後、前記処理剤A,B,C,D
の各溶液でそれぞれ処理する方法を行つた織物に
ついても、同様にその性能を測定した。 これらの結果を第1表(1),(2)に示す。 第1表の記載から明らかなごとく、アクリル酸
エステル系ポリエチレンオキシド誘導体を付与し
て低温プラズマ処理を行う、本発明の方法の場合
には30回の洗濯にも耐えうる耐久性のある制電
性、吸水性を有する織物を得ることができた。 これに対し、比較例の織物の制電性、吸水性は
洗濯耐久性が非常に劣つていた。
【表】
【表】
実施例 2
実施例1で用いたと同じポリエステルマルチフ
イラメント羽二重を使用し、精練を行つた後、苛
性ソーダ処理を施して減量率1%及び10%の織物
を作製した。これらの織物を実施例1と同様に染
色、乾燥した後、前記処理剤A,Bをそれぞれパ
ツド・ドライ法により織物重量に対し4%付与し
た。 比較例として、減量処理を行わないものにも、
実施例2と同様に処理剤を付与した。更に、他の
比較例として、処理剤にポリエチレングライコー
ル(分子量600)を用いて、それぞれパツド・ド
ライ法により、織物重量に対して4%付与した。 前記の各織物を、実施例1と同一条件で低温プ
ラズマ処理を行い、加工後のもの及び30回洗濯後
のものについて、それぞれ制電性及び吸水性を測
定した。その結果を第2表(1),(2)に示す。 第2表の記載から明らかなごとく、比較例にお
いて処理された織物の制電性の洗濯耐久性は、処
理前のアルカリ減量処理の有無ににり大きく左右
される。即ちアルカリ減量処理の無い場合は、ポ
リエチレングライコールを処理剤として用いて
も、
イラメント羽二重を使用し、精練を行つた後、苛
性ソーダ処理を施して減量率1%及び10%の織物
を作製した。これらの織物を実施例1と同様に染
色、乾燥した後、前記処理剤A,Bをそれぞれパ
ツド・ドライ法により織物重量に対し4%付与し
た。 比較例として、減量処理を行わないものにも、
実施例2と同様に処理剤を付与した。更に、他の
比較例として、処理剤にポリエチレングライコー
ル(分子量600)を用いて、それぞれパツド・ド
ライ法により、織物重量に対して4%付与した。 前記の各織物を、実施例1と同一条件で低温プ
ラズマ処理を行い、加工後のもの及び30回洗濯後
のものについて、それぞれ制電性及び吸水性を測
定した。その結果を第2表(1),(2)に示す。 第2表の記載から明らかなごとく、比較例にお
いて処理された織物の制電性の洗濯耐久性は、処
理前のアルカリ減量処理の有無ににり大きく左右
される。即ちアルカリ減量処理の無い場合は、ポ
リエチレングライコールを処理剤として用いて
も、
【表】
洗濯耐久性のある制電性を付与できるが、アル
カリ減量の有る場合は、ポリエチレングライコー
ルを用いたのでは全く効果が認められない。 これに対して、アルカリ減量処理を行つた織物
でも、本発明の方法、即ちアクリル酸エステル系
ポリエチレンオキシド誘導体を付着させ、次いで
低温プラズマ処理を施すことにより、洗濯耐久性
のすぐれた制電性を付与することができた。な
お、アルカリ減量処理を行つていないポリエステ
ル織物は、良好な制電性及び吸水性を示したが、
アルカリ減量処理を行つたポリエステル織物に比
べると、若干制電性が劣つていた。
カリ減量の有る場合は、ポリエチレングライコー
ルを用いたのでは全く効果が認められない。 これに対して、アルカリ減量処理を行つた織物
でも、本発明の方法、即ちアクリル酸エステル系
ポリエチレンオキシド誘導体を付着させ、次いで
低温プラズマ処理を施すことにより、洗濯耐久性
のすぐれた制電性を付与することができた。な
お、アルカリ減量処理を行つていないポリエステ
ル織物は、良好な制電性及び吸水性を示したが、
アルカリ減量処理を行つたポリエステル織物に比
べると、若干制電性が劣つていた。
Claims (1)
- 1 予めアルカリ減量処理を施したポリエステル
系繊維に、アクリル酸エステル系ポリエチレンオ
キシド誘導体を付与した後、非重合性ガスの低温
プラズマ処理することを特徴とするポリエステル
系繊維の改質方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2803984A JPS60173170A (ja) | 1984-02-16 | 1984-02-16 | ポリエステル系繊維の改質方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2803984A JPS60173170A (ja) | 1984-02-16 | 1984-02-16 | ポリエステル系繊維の改質方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60173170A JPS60173170A (ja) | 1985-09-06 |
| JPH0453979B2 true JPH0453979B2 (ja) | 1992-08-28 |
Family
ID=12237594
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2803984A Granted JPS60173170A (ja) | 1984-02-16 | 1984-02-16 | ポリエステル系繊維の改質方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60173170A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6233877A (ja) * | 1985-08-02 | 1987-02-13 | 小松精練株式会社 | 繊維材料の親水化加工方法 |
| JPH01201582A (ja) * | 1988-02-02 | 1989-08-14 | Seiren Co Ltd | 表面活性ポリエステル系繊維構造物とその製造方法 |
| JPH02229266A (ja) * | 1989-02-28 | 1990-09-12 | Toshio Yoshimura | 消臭ポリエステル繊維 |
| JP5311251B2 (ja) * | 2008-08-28 | 2013-10-09 | Jnc株式会社 | 合成樹脂成形品表面の親水性疎水性制御法および合成樹脂成形品 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS49132395A (ja) * | 1973-04-23 | 1974-12-19 | ||
| JPS5361789A (en) * | 1976-11-11 | 1978-06-02 | Toray Industries | Fiber treating |
-
1984
- 1984-02-16 JP JP2803984A patent/JPS60173170A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60173170A (ja) | 1985-09-06 |
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