JPH0454736B2 - - Google Patents
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- JPH0454736B2 JPH0454736B2 JP58104277A JP10427783A JPH0454736B2 JP H0454736 B2 JPH0454736 B2 JP H0454736B2 JP 58104277 A JP58104277 A JP 58104277A JP 10427783 A JP10427783 A JP 10427783A JP H0454736 B2 JPH0454736 B2 JP H0454736B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- carburizing
- steel
- parts
- carbon potential
- hardness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Description
この発明は浸炭用鋼に関し、とくに浸炭処理後
の表面の浸炭層硬さが大であり、耐ピツチング性
および疲労強度に優れた浸炭部品の素材に適する
浸炭用鋼に関するものである。 従来、機械構造用部品、例えばギヤ、コンロツ
ド、ピニオン、ラツク、ベアリング、ベアリング
レース、ステアリング部品等の構造部品は、表面
の耐摩耗性および疲労強度を高めるために、浸炭
処理を施すことが多い。このような浸炭処理が施
される部品の素材としては、従来、JISに規定す
るSC材、SCr材、SCM材、SMn材、SNC材、
SNCM材等の構造用鋼が使用されるのが普通で
ある。 一方、近年とくに自動車の走行性能および燃料
経済性の向上をはかるために、自動車部品の軽量
化が指向されるようになつてきており、特に浸炭
処理して使用される上記ギヤ、コンロツド等のパ
ワートレーン系部品においてもそれらの小型化が
求められるようになつてきている。しかしなが
ら、前記した従来の構造用鋼に対して通常の浸炭
処理を施したときには、特に部品が小型化されて
いる場合に十分な強度が得られないという問題が
あつた。 そのため、小型化した部品の強度とくに耐ピツ
チング性や疲れ強さを高めることが望まれてお
り、なかでも耐ピツチング性を向上させるために
表面硬度を高める過剰浸炭を施すことも考えられ
た。しかしながら、上述した従来の構造用鋼に対
して過剰浸炭を施そうとする場合には、雰囲気の
カーボンポテンシヤルがおよそ3%以上となるよ
うにする必要があるため、通常の浸炭処理の範疇
から外れることとなり、浸炭処理作業性が著しく
低下するという問題があつた。 このような高いカーボンポテンシヤルで過剰浸
炭を行うことを特徴とした特殊用途鋼の開発もあ
るが、これは圧延ロール等の大型部品を対象とし
たものであつて、Cr、Moを多量に含有するもの
であり、価格が高いという欠点を有しているほ
か、特に自動車部品等の小型部品にこの特殊用途
鋼を適用した場合には、上述したようにCr、Mo
の含有量が多いために焼入性が良すぎるので、浸
炭処理時に部品の中心部まで焼入れされることと
なり、例えばギヤに適用したときには歯元の残留
応力が少なくなるためその強度が低下するという
問題があつた。 この発明は上記したような従来の問題点に着目
してなされたもので、浸炭雰囲気のカーボンポテ
ンシヤルが2.5%以下程度の通常の浸炭処理を施
したときでも過剰浸炭が可能であり、表面の硬度
を著しく高めることが可能であつて、耐ピツチン
グ性や疲労強度に優れた浸炭部品を得ることが可
能である浸炭用鋼を提供することを目的としてい
る。 この発明による浸炭用鋼は、重量%で、C:
0.1〜0.3%、Mn:0.2〜1.5%、Cr:1〜3%で且
つMn+Cr≦3%を含み、さらに、Si:0.5〜1.5
%、Al:0.2〜1.5%を含有し、必要に応じて、
Mo:0.1〜0.5%、V:0.1〜0.5%、Ti:0.1〜0.5
%、Zr:0.1〜0.5%、Nb+Ta(いずれか一方が0
の場合を含む):0.1〜0.5%のうちの1種または
2種以上を含有し、残部Feおよび不純物からな
り、より望ましくはカーボンポテンシヤルが1.0
〜2.5%の浸炭雰囲気中での浸炭処理後の浸炭層
に微細な球状炭化物が析出することを特徴として
いる。 次に、この発明による浸炭用鋼の成分範囲(重
量%)の限度理由について説明する。 C:0.1〜0.3% Cは構造部品として必要な強度ならびに浸炭処
理後の表面硬さを得るために含有させる元素であ
るが、含有量が0.1%よりも少ないと上記した必
要な強度ならびに表面硬さを得ることができず、
0.3%を超えると靭性ならびに冷鍛性が低下する
ので、0.1〜0.3%の範囲とした。 Mn:0.2〜1.5% Mnは鋼溶製時の脱酸および脱硫元素として有
効であるが、0.2%よりも少ないと上記の脱酸お
よび脱硫効果が小さく、また浸炭処理後の表面硬
さも十分なものが得られない。一方、1.5%を超
えると焼入性の制御が困難になるとともに加工性
ならびに被削性が劣化する。したがつて、Mn含
有量は0.2〜1.5%の範囲とした。 Cr:1〜3% Crは炭化物を析出して浸炭処理後の浸炭層の
硬度を高めるために有効な元素であり、このよう
な効果を得るために1%以上含有させる。しか
し、Cr含有量が多くなりすぎると焼入性の制御
が困難になるので、1〜3%の範囲とした。 Mn+Cr≦3% MnおよびCr含有量が多すぎると、上記したよ
うに鋼の焼入制の制御が困難となり、例えばギヤ
等に適用する場合に焼入性が過大であるため歯元
の残留応力が小さくなつて強度が低下するので、
MnおよびCrの合計量についても上限を設定する
必要があり、Mn+Crの合計を3%以下とした。 Si:0.5〜1.5% Al:0.2〜1.5% SiおよびAlはいずれもCr炭化物の析出を促進
して浸炭層硬さを十分に確保するのに必要であつ
て、このためには、Siについては0.5%以上、Al
については0.2%以上含有させる必要がある。し
かし、含有量が多すぎると靭性を劣化するので、
Siについては1.5%以下、Alについても1.5%以下
とする必要がある。 Mo:0.1〜0.5%、V:0.1〜0.5%、Ti:0.1〜
0.5%、Zr:0.1〜0.5%、Nb+Ta:0.1〜0.5%の
うちの1種または2種以上 Mo、V、Ti、Nb、Taはいずれも高温での浸
炭処理時にオーステナイト結晶粒の粗大化を防止
するのに有効な元素であるので、必要に応じて
各々0.1%以上含有させることが好ましい。しか
し、含有量が各々0.5%を超えると結晶粒粗大化
の防止効果がかえつて低下するため、それぞれ
0.1〜0.5%(Nb、Taはいずれか一方が0である
場合を含む。)の範囲とする。 このように成分調整した鋼を素材とし、ギヤ、
ボールジヨイント、ドライブシヤフト、カムシヤ
フト、ステアリング部品、ベアリング、ベアリン
グレース等の構造部品を成形加工し、その後より
望ましくは浸炭雰囲気のカーボンポテンシヤルが
1.0〜2.5%である雰囲気中で浸炭処理を施すこと
によつて、表面の浸炭層に微細な球状炭化物が析
出しており、表面硬度が大であつて耐ピツチング
性や疲労強度等に優れ、寸法精度の良好な構造部
品を得る。ここで、浸炭雰囲気のカーボンポテン
シヤルが1.0〜2.5%であることがより望ましいの
は、カーボンポテンシヤルが低すぎると過剰浸炭
が困難となり、浸炭によつて表面の硬度を高める
ことができなくなるためであり、他方、カーボン
ポテンシヤルが高すぎると通常の簡便な浸炭処理
ができなくなり、処理コストが著しく高くなるた
めである。 以下、この発明の実施例を比較例とともに説明
する。 第1表に示す化学成分の鋼を溶製したのち造塊
し、次いで分塊圧延、製品圧延して直径25mm、長
さ75mmの試験片を作製した。次に、各試験片を第
2表に示すカーボンポテンシヤルの浸炭雰囲気中
で925℃×5時間加熱→830℃油冷(油温70℃)→
170℃×1時間加熱→空冷の条件で浸炭焼入れ。
焼もどし処理を行い、各試験片の浸炭層を組織観
察すると共に、表層より深さ0.1mmにおける浸炭
層硬さを測定した。この結果を第2表に示す。
の表面の浸炭層硬さが大であり、耐ピツチング性
および疲労強度に優れた浸炭部品の素材に適する
浸炭用鋼に関するものである。 従来、機械構造用部品、例えばギヤ、コンロツ
ド、ピニオン、ラツク、ベアリング、ベアリング
レース、ステアリング部品等の構造部品は、表面
の耐摩耗性および疲労強度を高めるために、浸炭
処理を施すことが多い。このような浸炭処理が施
される部品の素材としては、従来、JISに規定す
るSC材、SCr材、SCM材、SMn材、SNC材、
SNCM材等の構造用鋼が使用されるのが普通で
ある。 一方、近年とくに自動車の走行性能および燃料
経済性の向上をはかるために、自動車部品の軽量
化が指向されるようになつてきており、特に浸炭
処理して使用される上記ギヤ、コンロツド等のパ
ワートレーン系部品においてもそれらの小型化が
求められるようになつてきている。しかしなが
ら、前記した従来の構造用鋼に対して通常の浸炭
処理を施したときには、特に部品が小型化されて
いる場合に十分な強度が得られないという問題が
あつた。 そのため、小型化した部品の強度とくに耐ピツ
チング性や疲れ強さを高めることが望まれてお
り、なかでも耐ピツチング性を向上させるために
表面硬度を高める過剰浸炭を施すことも考えられ
た。しかしながら、上述した従来の構造用鋼に対
して過剰浸炭を施そうとする場合には、雰囲気の
カーボンポテンシヤルがおよそ3%以上となるよ
うにする必要があるため、通常の浸炭処理の範疇
から外れることとなり、浸炭処理作業性が著しく
低下するという問題があつた。 このような高いカーボンポテンシヤルで過剰浸
炭を行うことを特徴とした特殊用途鋼の開発もあ
るが、これは圧延ロール等の大型部品を対象とし
たものであつて、Cr、Moを多量に含有するもの
であり、価格が高いという欠点を有しているほ
か、特に自動車部品等の小型部品にこの特殊用途
鋼を適用した場合には、上述したようにCr、Mo
の含有量が多いために焼入性が良すぎるので、浸
炭処理時に部品の中心部まで焼入れされることと
なり、例えばギヤに適用したときには歯元の残留
応力が少なくなるためその強度が低下するという
問題があつた。 この発明は上記したような従来の問題点に着目
してなされたもので、浸炭雰囲気のカーボンポテ
ンシヤルが2.5%以下程度の通常の浸炭処理を施
したときでも過剰浸炭が可能であり、表面の硬度
を著しく高めることが可能であつて、耐ピツチン
グ性や疲労強度に優れた浸炭部品を得ることが可
能である浸炭用鋼を提供することを目的としてい
る。 この発明による浸炭用鋼は、重量%で、C:
0.1〜0.3%、Mn:0.2〜1.5%、Cr:1〜3%で且
つMn+Cr≦3%を含み、さらに、Si:0.5〜1.5
%、Al:0.2〜1.5%を含有し、必要に応じて、
Mo:0.1〜0.5%、V:0.1〜0.5%、Ti:0.1〜0.5
%、Zr:0.1〜0.5%、Nb+Ta(いずれか一方が0
の場合を含む):0.1〜0.5%のうちの1種または
2種以上を含有し、残部Feおよび不純物からな
り、より望ましくはカーボンポテンシヤルが1.0
〜2.5%の浸炭雰囲気中での浸炭処理後の浸炭層
に微細な球状炭化物が析出することを特徴として
いる。 次に、この発明による浸炭用鋼の成分範囲(重
量%)の限度理由について説明する。 C:0.1〜0.3% Cは構造部品として必要な強度ならびに浸炭処
理後の表面硬さを得るために含有させる元素であ
るが、含有量が0.1%よりも少ないと上記した必
要な強度ならびに表面硬さを得ることができず、
0.3%を超えると靭性ならびに冷鍛性が低下する
ので、0.1〜0.3%の範囲とした。 Mn:0.2〜1.5% Mnは鋼溶製時の脱酸および脱硫元素として有
効であるが、0.2%よりも少ないと上記の脱酸お
よび脱硫効果が小さく、また浸炭処理後の表面硬
さも十分なものが得られない。一方、1.5%を超
えると焼入性の制御が困難になるとともに加工性
ならびに被削性が劣化する。したがつて、Mn含
有量は0.2〜1.5%の範囲とした。 Cr:1〜3% Crは炭化物を析出して浸炭処理後の浸炭層の
硬度を高めるために有効な元素であり、このよう
な効果を得るために1%以上含有させる。しか
し、Cr含有量が多くなりすぎると焼入性の制御
が困難になるので、1〜3%の範囲とした。 Mn+Cr≦3% MnおよびCr含有量が多すぎると、上記したよ
うに鋼の焼入制の制御が困難となり、例えばギヤ
等に適用する場合に焼入性が過大であるため歯元
の残留応力が小さくなつて強度が低下するので、
MnおよびCrの合計量についても上限を設定する
必要があり、Mn+Crの合計を3%以下とした。 Si:0.5〜1.5% Al:0.2〜1.5% SiおよびAlはいずれもCr炭化物の析出を促進
して浸炭層硬さを十分に確保するのに必要であつ
て、このためには、Siについては0.5%以上、Al
については0.2%以上含有させる必要がある。し
かし、含有量が多すぎると靭性を劣化するので、
Siについては1.5%以下、Alについても1.5%以下
とする必要がある。 Mo:0.1〜0.5%、V:0.1〜0.5%、Ti:0.1〜
0.5%、Zr:0.1〜0.5%、Nb+Ta:0.1〜0.5%の
うちの1種または2種以上 Mo、V、Ti、Nb、Taはいずれも高温での浸
炭処理時にオーステナイト結晶粒の粗大化を防止
するのに有効な元素であるので、必要に応じて
各々0.1%以上含有させることが好ましい。しか
し、含有量が各々0.5%を超えると結晶粒粗大化
の防止効果がかえつて低下するため、それぞれ
0.1〜0.5%(Nb、Taはいずれか一方が0である
場合を含む。)の範囲とする。 このように成分調整した鋼を素材とし、ギヤ、
ボールジヨイント、ドライブシヤフト、カムシヤ
フト、ステアリング部品、ベアリング、ベアリン
グレース等の構造部品を成形加工し、その後より
望ましくは浸炭雰囲気のカーボンポテンシヤルが
1.0〜2.5%である雰囲気中で浸炭処理を施すこと
によつて、表面の浸炭層に微細な球状炭化物が析
出しており、表面硬度が大であつて耐ピツチング
性や疲労強度等に優れ、寸法精度の良好な構造部
品を得る。ここで、浸炭雰囲気のカーボンポテン
シヤルが1.0〜2.5%であることがより望ましいの
は、カーボンポテンシヤルが低すぎると過剰浸炭
が困難となり、浸炭によつて表面の硬度を高める
ことができなくなるためであり、他方、カーボン
ポテンシヤルが高すぎると通常の簡便な浸炭処理
ができなくなり、処理コストが著しく高くなるた
めである。 以下、この発明の実施例を比較例とともに説明
する。 第1表に示す化学成分の鋼を溶製したのち造塊
し、次いで分塊圧延、製品圧延して直径25mm、長
さ75mmの試験片を作製した。次に、各試験片を第
2表に示すカーボンポテンシヤルの浸炭雰囲気中
で925℃×5時間加熱→830℃油冷(油温70℃)→
170℃×1時間加熱→空冷の条件で浸炭焼入れ。
焼もどし処理を行い、各試験片の浸炭層を組織観
察すると共に、表層より深さ0.1mmにおける浸炭
層硬さを測定した。この結果を第2表に示す。
【表】
【表】
第1表および第2表から明らかなように、この
発明による浸炭溶鋼(No.2〜13)では、カーボン
ポテンシヤルが1.25%の浸炭雰囲気中で浸炭した
場合に、浸炭層に微細な球状炭化物が析出してお
り、浸炭層の硬さも著しく大きなものとなつてお
り、ギヤ等に適用した場合に耐ピツチング性や疲
労強度をかなり高めることができるという結果が
得られた。一方、浸炭雰囲気中のカーボンポテン
シヤルが低すぎる場合には過剰浸炭による表面硬
さの増大が得られないこともわかつた。さらに、
この発明の成分範囲を満足しない鋼(No.1)では
浸炭雰囲気中のカーボンポテンシヤルを1.25%と
しても過剰浸炭層が形成されず、十分な表面硬さ
を得ることができなかつた。 次に、一般のガス浸炭においてカーボンポテン
シヤルを高めたときにはスーテイングが発生しや
すいが、真空浸炭ではこのようなスーテイングの
発生はないので、カーボンポテンシヤルを比較的
容易に高めることが可能である。したがつて、こ
のような観点からは過剰浸炭させる場合に真空浸
炭を施すことがより望ましく、以下に真空浸炭し
た場合の実施例を比較例と共に説明する。 まず、第1表に示すNo.1、2、5、6、8、10
の鋼から前記実施例および比較例と同様にして作
製した直径25mm、長さ75mmの各試験片をカーボン
ポテンシヤルが1.7%の浸炭雰囲気中で真空浸炭
処理を行つた。この真空浸炭処理では、上記雰囲
気中で、1040℃×1.5時間加熱→830℃油冷の焼入
れ→170℃×1時間の焼もどしの条件で行つた。
その後、各試験片の浸炭層を組織観察すると共
に、表層より深さ0.1mmにおける浸炭層硬さを測
定した。この結果を第3表に示す。
発明による浸炭溶鋼(No.2〜13)では、カーボン
ポテンシヤルが1.25%の浸炭雰囲気中で浸炭した
場合に、浸炭層に微細な球状炭化物が析出してお
り、浸炭層の硬さも著しく大きなものとなつてお
り、ギヤ等に適用した場合に耐ピツチング性や疲
労強度をかなり高めることができるという結果が
得られた。一方、浸炭雰囲気中のカーボンポテン
シヤルが低すぎる場合には過剰浸炭による表面硬
さの増大が得られないこともわかつた。さらに、
この発明の成分範囲を満足しない鋼(No.1)では
浸炭雰囲気中のカーボンポテンシヤルを1.25%と
しても過剰浸炭層が形成されず、十分な表面硬さ
を得ることができなかつた。 次に、一般のガス浸炭においてカーボンポテン
シヤルを高めたときにはスーテイングが発生しや
すいが、真空浸炭ではこのようなスーテイングの
発生はないので、カーボンポテンシヤルを比較的
容易に高めることが可能である。したがつて、こ
のような観点からは過剰浸炭させる場合に真空浸
炭を施すことがより望ましく、以下に真空浸炭し
た場合の実施例を比較例と共に説明する。 まず、第1表に示すNo.1、2、5、6、8、10
の鋼から前記実施例および比較例と同様にして作
製した直径25mm、長さ75mmの各試験片をカーボン
ポテンシヤルが1.7%の浸炭雰囲気中で真空浸炭
処理を行つた。この真空浸炭処理では、上記雰囲
気中で、1040℃×1.5時間加熱→830℃油冷の焼入
れ→170℃×1時間の焼もどしの条件で行つた。
その後、各試験片の浸炭層を組織観察すると共
に、表層より深さ0.1mmにおける浸炭層硬さを測
定した。この結果を第3表に示す。
【表】
第3表に示すように、この発明による浸炭用鋼
では、カーボンポテンシヤルが1.7%の浸炭雰囲
気中で真空浸炭を施したときでも浸炭層に微細な
球状炭化物が析出しており、浸炭層硬さも十分で
あることが確認され、この発明による浸炭用鋼に
対して過剰浸炭させる場合に真空浸炭を施すこと
も良いことが確かめられた。これに対して比較例
の場合には高温の浸炭処理によつて粗大なネツト
状炭化物が析出し、浸炭層の硬さも低いという好
ましくない結果となつた。 以上説明してきたように、この発明による浸炭
用鋼は、重量%で、C:0.1〜0.3%.、Mn:0.2〜
1.5%、Cr:1〜3%で且つMn+Cr≦3%を含
み、さらに、Si:0.5〜1.5%、Al:0.2〜1.5%、
必要に応じて、Mo:0.1〜0.5%、V:0.1〜0.5
%、Ti:0.1〜0.5%、Zr:0.1〜0.5%、Nb+
Ta:0.1〜0.5%のうちの1種または2種以上を含
有し、残部Feおよび不純物からなり、浸炭処理
後の浸炭層に微細な球状炭化物が析出するもので
あるから、浸炭雰囲気のカーボンポテンシヤルが
2.5%以下程度の通常の浸炭処理を施したときで
も過剰浸炭が可能であり、この過剰浸炭によつて
表面の硬度を著しく高めることが可能であつて、
耐ピツチング性や疲労強度に優れたギヤ、コンロ
ツド、ピンオン、ラツク、ベアリング、ベアリン
グレース、ステアリング部品等の浸炭部品を得る
ことができ、これらの部品が軽量化の要請に基づ
いて小型化されているときでも通常の浸炭処理を
施すことによつて十分優れた強度をもつものとす
ることができ、従来のように過剰浸炭を行うため
に特殊な浸炭処理を施す必要もないなどの著大な
る効果を有するものである。
では、カーボンポテンシヤルが1.7%の浸炭雰囲
気中で真空浸炭を施したときでも浸炭層に微細な
球状炭化物が析出しており、浸炭層硬さも十分で
あることが確認され、この発明による浸炭用鋼に
対して過剰浸炭させる場合に真空浸炭を施すこと
も良いことが確かめられた。これに対して比較例
の場合には高温の浸炭処理によつて粗大なネツト
状炭化物が析出し、浸炭層の硬さも低いという好
ましくない結果となつた。 以上説明してきたように、この発明による浸炭
用鋼は、重量%で、C:0.1〜0.3%.、Mn:0.2〜
1.5%、Cr:1〜3%で且つMn+Cr≦3%を含
み、さらに、Si:0.5〜1.5%、Al:0.2〜1.5%、
必要に応じて、Mo:0.1〜0.5%、V:0.1〜0.5
%、Ti:0.1〜0.5%、Zr:0.1〜0.5%、Nb+
Ta:0.1〜0.5%のうちの1種または2種以上を含
有し、残部Feおよび不純物からなり、浸炭処理
後の浸炭層に微細な球状炭化物が析出するもので
あるから、浸炭雰囲気のカーボンポテンシヤルが
2.5%以下程度の通常の浸炭処理を施したときで
も過剰浸炭が可能であり、この過剰浸炭によつて
表面の硬度を著しく高めることが可能であつて、
耐ピツチング性や疲労強度に優れたギヤ、コンロ
ツド、ピンオン、ラツク、ベアリング、ベアリン
グレース、ステアリング部品等の浸炭部品を得る
ことができ、これらの部品が軽量化の要請に基づ
いて小型化されているときでも通常の浸炭処理を
施すことによつて十分優れた強度をもつものとす
ることができ、従来のように過剰浸炭を行うため
に特殊な浸炭処理を施す必要もないなどの著大な
る効果を有するものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、C:0.1〜0.3%、Mn:0.2〜1.5
%、Cr:1〜3%で且つMn+Cr≦3%を含み、
さらに、Si:0.5〜1.5%、Al:0.2〜1.5%を含有
し、残部Feおよび不純物からなり、浸炭処理後
の浸炭層に微細な球状炭化物が析出することを特
徴とする浸炭用鋼。 2 重量%で、C:0.1〜0.3%、Mn:0.2〜1.5
%、Cr:1〜3%で且つMn+Cr≦3%を含み、
さらに、Si:0.5〜1.5%、Al:0.2〜1.5%を含有
し、さらにまたMo:0.1〜0.5%、V:0.1〜0.5
%、Ti:0.1〜0.5%、Zr:0.1〜0.5%、Nb+
Ta:0.1〜0.5%のうちの1種または2種以上を含
有し、残部Feおよび不純物からなり、浸炭処理
後の浸炭層に微細な球状炭化物が析出することを
特徴とする浸炭用鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10427783A JPS59232252A (ja) | 1983-06-13 | 1983-06-13 | 浸炭用鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10427783A JPS59232252A (ja) | 1983-06-13 | 1983-06-13 | 浸炭用鋼 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59232252A JPS59232252A (ja) | 1984-12-27 |
| JPH0454736B2 true JPH0454736B2 (ja) | 1992-09-01 |
Family
ID=14376427
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10427783A Granted JPS59232252A (ja) | 1983-06-13 | 1983-06-13 | 浸炭用鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59232252A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6033338A (ja) * | 1983-08-02 | 1985-02-20 | Nissan Motor Co Ltd | 高温浸炭用鋼 |
| JPS61210154A (ja) * | 1985-03-13 | 1986-09-18 | Kobe Steel Ltd | 低歪浸炭用鋼 |
| JPH0672280B2 (ja) * | 1985-06-25 | 1994-09-14 | 日産自動車株式会社 | 高靭性浸炭用鋼 |
| JP2503400B2 (ja) * | 1985-10-17 | 1996-06-05 | 大同特殊鋼株式会社 | 浸炭部品の製造方法 |
| US5085733A (en) * | 1989-08-24 | 1992-02-04 | Nippon Seiko Kabushiki Kaisha | Rolling steel bearing |
| JP5683348B2 (ja) * | 2011-03-29 | 2015-03-11 | 愛知製鋼株式会社 | 浸炭部材、浸炭部材用鋼および浸炭部材の製造方法 |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS53147616A (en) * | 1977-05-31 | 1978-12-22 | Nippon Steel Corp | Case hardening steel |
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-
1983
- 1983-06-13 JP JP10427783A patent/JPS59232252A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59232252A (ja) | 1984-12-27 |
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