JPH0466949B2 - - Google Patents
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- JPH0466949B2 JPH0466949B2 JP60167672A JP16767285A JPH0466949B2 JP H0466949 B2 JPH0466949 B2 JP H0466949B2 JP 60167672 A JP60167672 A JP 60167672A JP 16767285 A JP16767285 A JP 16767285A JP H0466949 B2 JPH0466949 B2 JP H0466949B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- fibers
- composite
- fiber
- polymer
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- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、柔軟な複合立毛シートに関するもの
である。 〔従来の技術〕 従来から天然皮革に類似した柔軟な複合シート
を得るため、素材として用いられる繊維シート
は、高密度で、しかも、柔らかい不織布や織編
物、あるいは短繊維と織物または編物を一体化さ
せたものが用いられ、シートを構成する繊維も極
めて細いものが用いられている。また、機械的性
能や充実した感触を得るため、繊維シートにはポ
リウレタンのような柔軟で高物性を有する高分子
弾性体が同時に付与されてきた。このため、最
近、複合シートは比較的高品位なものが得られる
ようになつた。 しかしながら、この複合シートは繊維および/
または繊維間に粗大でしかも連続した高分子弾性
体膜を含むため、硬くてゴムライクな風合になる
ことは避けられず、柔軟性、ドレープ性の点で
は、天然皮革に比べて明らかに劣るものであつ
た。 近年、需要側の要求は多種多様であり、ドレツ
シイシルエツトが要求される分野においては、特
に柔軟性、ドレープ性は重要つ、必要な特性であ
る。このため、天然皮革に比べて劣つているこれ
らの特性は従来から改善すべき課題となつてい
た。 かかる複合シートの欠点を解消するため、これ
まで種々提案がなされ、それなり改良されてきた
が、未だ充分なものとはいい難い。柔軟化して風
合を改良する提案として、例えば、多孔化ポリウ
レタンの使用、あるいはポリウレタン中に柔軟化
剤や多孔化剤を添加する方法(特公昭45−20790、
特公昭46−2593号公報、特公昭48−4940号公報、
特公昭52−49042号公報など)、繊維シートに平滑
剤あるいは離形性を有するものを付与した後、ポ
リウレタンを付与する方法(特公昭58−45502号
公報)、特公昭59−21989号公報など)、溶解性を
異にし、2種の重合体成分からなる極細繊維発生
型複合繊維のシートに、ポリウレタンを付与した
後、1成分を除去する方法(特公昭41−9315号公
報、特公昭51−32681号公報など)、複合シートに
柔軟剤を付与する方法(特公昭48−19922号公報
など)、複合シートを機械揉みする方法などがあ
る。しかし、これらの提案により柔軟化された複
合シートは、いずれもシート内部に付与された高
分子弾性体が連続構造であるため柔軟性が小さ
く、あえてこれらの方法により充分な柔軟性を付
与しようとすれば、機械的性能、外観品位、充実
感、加工性などの複合シートとしての重要な特性
が低下し、実用に供し得ないものになつてしまう
ことが多いのである。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、繊維シートに高分子弾性体を付与し
て成る立毛を有する複合シート状物において、良
好な機械的性能を得んとすれば、柔軟性、ドレー
プ性などの風合性能が低下するという従来技術で
は避けられない問題点を解決し、相反するこれら
の性能を同時に満足する複合立毛シートを提供す
るものである。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは、上記問題点に対して鋭意検討し
た結果、本発明に到達した。 すなわち、本発明は、繊維と高分子弾性体から
なる複合シートにおいて、シート表面は立毛を有
し該高分子弾性体が、繊維に付着した状態で互い
に独立しかつ該複合シートから繊維成分のみを溶
媒抽出して10メツシユのフイルタで過したとき
の高分子弾性体の残渣率が50%以下である断片的
構造を形成してなることを特徴とする複合立毛シ
ートである。 本発明は、繊維に付着する高分子弾性体を断片
的構造とすることにより、柔軟な複合立毛シート
を得んとするものである。ここで高分子弾性体の
断片的付着構造とは、シート中の高分子弾性体皮
膜が主として不連続かつ独立して存在しているも
のをいう。 他方、従来技術による主として連続および/ま
たは粗大な皮膜からなる付着状態を、連続的皮膜
構造という。 かかる高分子弾性体の付着形状の確認は、該シ
ートら繊維成分のみを溶媒抽出することにより行
なわれる。この処理により、不溶成分である高分
子弾性体が粒状あるいは不連続かつ独立した皮膜
の形状で存在し、かつ該溶液中に残存した高分子
弾性体を10〜60メツシユのフイルタで過し、該
溶媒で十分に洗浄した後、フイルタに残つた高分
子弾性体の割合によつてその付着構造が判定され
る。ここで、本発明において、高分子弾性体が、
繊維に付着した状態で互いに独立した断片的構造
を形成しているとは、10メツシユのフイルタで
過したときの高分子弾性体の残渣率が50%以下で
あることをいうものである。特に好ましい本発明
の該断片的構造とは、該残渣率が30%以下である
ものである。 かかる方法により、フイルタ(金網)に残存し
た高分子弾性体の形状の例を第5図〜第8図に示
した。 第5図〜第7図は、高分子弾性体の断片的構造
の形状(粒状)を示すものであり、第8図は高分
子弾性体の連続的皮膜構造の形状(皮膜状)を示
すものである。なお、第5図〜第8図において、
1は高分子弾性体、2は金網である。 また、第1図、第2図および第3図は、本発明
による高分子弾性体が断片的構造を有する複合シ
ートを構成する繊維の断面形状の例を示した。第
4図は従来技術による高分子弾性体の連続的皮膜
構造を有する複合シートを構成する繊維の断面形
状の例を示した。 従来の技術では第1図〜第3図のごとき断片的
構造には決してなり得ないのである。 本発明のシートは、上記構造に特徴を有するも
のであり、そのような構造を得る手段は、特別に
限定されるものではないが、断片的構造に付着さ
せる手段として例を挙げると、繊維シートに付与
された高分子弾性体液が凝固あるいは固化する
前、途中および/または後において、超音波、レ
ーザー光線照射、高速流体処理などの物理的処理
による高分子弾性体膜を小さく分割する方法など
がある。ただし、本発明者らの知見によれば、超
音波、レーザー光線照射は効果が小さく、中で
は、高速の流体による処理、具体的には、多数配
列された細孔から大気中に噴射された柱状の噴射
流による高速流体処理が高速流体処理は加工の容
易性、処理効果、経済性などの点から本発明に好
適な方法である。 かかる方法を用いて、シート中の高分子弾性体
皮膜を小さく分割して柔軟化を図るが、少なくと
もシートの表層部に存在する高分子弾性体が断片
的構造に付着されることが好ましく、特にシート
表面および/または裏面よりシート厚みの1/4
以上内部の層まで断片化されることが好ましい。
シート中の断片的構造の層の深さは要求される柔
軟化の度合いによつて異なり、柔軟化の程度が高
いほど、シート内部まで断片的構造を要求され
る。シート全層にわたつて断片的構造とすること
も可能であり、その場合、きわめて柔軟なシート
を得ることができる。機械的性能の保持の点を重
視すればシート中の一部において連続的な付着構
造を残しておくのが好ましい。この場合、断片的
構造はシートの内部より表層部分に存在すること
が好ましく、また連続的付着構造はシート表層よ
り内部に存在するのが特に好ましい。その理由と
しては、表層の感触が良好であり、しかもシート
がたわみやすい構造となるため、柔軟化に対して
より効果的であるからである。 かかる構造すなわちシートの少なくとも表層部
の高分子弾性体が断片的付着をしている構造を有
する複合シートを用いて、きわめて柔軟でドレー
プ性に富む立毛タイプ人工皮革および毛皮調素材
などに加工することができる。 本発明のその他の利点としては、少なくともシ
ート表層部の高分子弾性体膜が細かく分割されて
いるため、立毛タイプ人工皮革を製造するに当た
り、立毛加工が容易にできるのである。さらには
柔軟化の割には強力特性の低下が少ないのが本発
明の特徴である。 本発明に使用される繊維シートは特に限定され
なく、従来公知の方法で製造されるニードルパン
チ不織布、ウオータージエツトパンチ不織布、織
物あるいは編物に短繊維を絡ませ一体化させたシ
ート、繊維の一部を融着させたシート、植毛シー
ト、長繊維不織布、織物、編物などいずれでも使
用できる。繊維の絡み合いの形態から柔軟性、ド
レープ性が得難いシート構造である不織布は、特
に効果的に本発明を達成することができる。 また、シートを構成する繊維に対しても、特に
限定がなく、例えば、ポリアミド(ナイロン)、
ポリエステル、ポリアクリルニトリル、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどの合成繊維、ビスコー
スレーシヨン、キユプラなどの再生繊維、アセテ
ートなどの半合成繊維、毛、木綿、麻などの天然
系繊維などいずれも使用可能である。このうち、
繊維を人為的に極細化しやすい合成繊維は特に望
ましく、さらに実用性能の面からナイロン、ポリ
エステルは特に好適な繊維である。 繊維の太さは、一般衣料用の繊維であれば特に
限定はされないが、柔軟性の点から繊維の単糸が
1d以下が好ましく、特に0.3d以下がより好まし
い。 好ましく用いられる極細繊維は、次のような複
合繊維から得られる。例えば、溶解性の異なる2
種の重合体からなり、繊維軸に対して垂直方向の
断面において、互いに海島関係にある高分子配列
体繊維(特公昭44−18369号公報)、ブレンド紡糸
繊維(特公昭41−11632号公報)、互いに相溶性の
小さい2種の重合体が隣接してなる易分割型複合
繊維(特公昭48−28005号公報)等がそれである。
また、金属繊維シート焼結板からなる紡糸口金で
湿式紡糸後、延伸して得られるアクリル繊維、超
延伸法によるポリエステル繊維、メルトブロー法
によるポリエステル繊維などの極細繊維がある。 海島型や易分割型複合繊維を使用した場合、複
合繊維から極細繊維に加工するのは、どの段階の
工程でも行なうことができる。本発明において、
特に好ましいのは高分子弾性体膜の物理的分割処
理するまでに行なうのが好ましい。 繊維シートの目付重量は、実用に供し得る範囲
であれば大小は特に限定されないが、通常、実質
残存繊維量で70〜500g/m2が好適である。高分
子弾性体を付する前の繊維シートは、複合シート
に充実感を与えるため、収縮加工や圧縮加工など
行なつてもよく、また、後の加工を容易にした
り、複合シートの風合を一層良くするため、ポリ
ビニールアルコール、カルボキシメチルセルロー
スなどの水溶性高分子を付与してもよい。 繊維シートに付与される高分子弾性体として
は、ポリウレタンをはじめ、ニトリルブタジエン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ネ
オプレン、アクリルゴム、シリコンゴム、天然ゴ
ム、ポリアミド共重合体、フツ素系エラストマな
どがあげられる。高分子弾性体膜の分割処理によ
り、高分子弾性体付与シートを容易にフレキシブ
ルな構造にできるため、高分子弾性体の選択範囲
は、これまでより広くとり得るが、機械的強力、
風合、その他実用性能の面から、特に好ましいの
はポリウレタンである。高分子弾性体は溶液タイ
プ、コロイド、エマルジヨンやラテツクス、サス
ペンジヨンなど分散液タイプいずれの形態でもよ
い。また、高分子弾性体は単独でも、2種以上の
組合せ使用としてもよい。さらに、高分子弾性体
には顔料、その他添加剤を加えて使用することも
できる。 高分子弾性体を繊維シートに付与する方法とし
ては、含浸、コーテイング、スプレーなど従来公
知の方法で行なわれる。 繊維シートに対する高分子弾性体の付与量は、
弾性体の種類、製品シートに用途によつて適宜選
択すればよいが、通常、実質残存繊維に対し、固
形分で5〜150%であり、好ましくは10〜100%で
ある。 〔実施例〕 次に、本発明にかかる実施例を示す。 下記説明中における物性値の測定は、以下の方
法による。 (1) ドレープ係数:JIS−L1079の5.17のF法 (2) ブラシ摩耗:ASTM D−1175に準じる。 シーフア摩耗試験機使用 荷 重:3628.2g ブラシ:ナイロン ブラシ長:13mm 特に説明のない限り「割合」および「%」は全
て重量に基づく。 実施例1〜4、比較例1 島成分としてポリエチレンテレフタレート
(PET)、海成分として2−エチルヘキシルアク
リレート共重合ポリスチレン(共−PST)から
なるPET/共−PST=60/40、太さ3.0デニー
ル、島数36、カツト長51mm、捲縮15〜18山/イン
チの高分子配列体繊維の原綿を用いて、カード、
クロスラツパの工程を経て目付510g/cm2のウエ
ツブを作製し、続いて3000本/cm2のニードルパン
チを行なつて目付525g/m2、見掛密度0.212g/cm3
の不織布シートを得た。この不織布シートを80℃
の熱水中に通して収縮させた。このときの面積収
縮率は24.1%であつた。次いで該繊維シートをポ
リビニルアルコールの12%水溶液中に浸漬し、さ
らに絞液して繊維シートに対して固形分でポリビ
ニルアルコールを17.2%付与した。このシートを
トリクレンに浸漬し、絞液して繊維の海成分であ
る2−エチルヘキシルアクリレート共重合ポリス
チレンを除去した。さらに、このシートを用いて
ポリウレタンの12%ジメチルホルムアミド溶液に
浸漬し、絞液してポリウレタン溶液を付与した。
その直後、該シートを30℃の水浴中に導き約5分
間浸漬して、凝固途中にあるシートをいつたん大
気中に取り出し、表裏両面から次の処理条件によ
り高速噴出流体として水を用いて、多数配列され
た細孔から大気中に噴射された柱状の噴射水流に
よる高速流体処理を行なつた。 オリフイス径:0.25mmφ オリフイスピツチ:2.5mm 揺動幅:10mm 揺動サイクル :3回/秒 処理速度 :25cm/分 水圧力 :25Kg/cm2(実施例1) 50 〃 ( 〃 2) 100 〃 ( 〃 3) 150 〃 ( 〃 4) 該処理後、若再び30℃の水浴中へ導いてポリウ
レタンの凝固を完結し、次いで熱水中でポリビニ
ルアルコールおよびジメチルホルムアミドを洗浄
し除去した。このときのポウレタンの付着量はそ
れぞれ繊維100部に対して35〜40部であつた、次
いでこのシートを面方向にスライスして2枚のシ
ートとし、更にバフ機にかけて表裏両面に立毛を
形成させた。次いで、このシートを分散染料を用
いて120℃、60分間液流染色し、更に制電剤、柔
軟剤を付与する仕上げ処理を行ないスエード調の
複合立毛シートとした。 高速流体処理を省略して他の条件を同じように
行なつたものを比較例1とした。 得られた複合シートの性量は次の通りであつ
た。
である。 〔従来の技術〕 従来から天然皮革に類似した柔軟な複合シート
を得るため、素材として用いられる繊維シート
は、高密度で、しかも、柔らかい不織布や織編
物、あるいは短繊維と織物または編物を一体化さ
せたものが用いられ、シートを構成する繊維も極
めて細いものが用いられている。また、機械的性
能や充実した感触を得るため、繊維シートにはポ
リウレタンのような柔軟で高物性を有する高分子
弾性体が同時に付与されてきた。このため、最
近、複合シートは比較的高品位なものが得られる
ようになつた。 しかしながら、この複合シートは繊維および/
または繊維間に粗大でしかも連続した高分子弾性
体膜を含むため、硬くてゴムライクな風合になる
ことは避けられず、柔軟性、ドレープ性の点で
は、天然皮革に比べて明らかに劣るものであつ
た。 近年、需要側の要求は多種多様であり、ドレツ
シイシルエツトが要求される分野においては、特
に柔軟性、ドレープ性は重要つ、必要な特性であ
る。このため、天然皮革に比べて劣つているこれ
らの特性は従来から改善すべき課題となつてい
た。 かかる複合シートの欠点を解消するため、これ
まで種々提案がなされ、それなり改良されてきた
が、未だ充分なものとはいい難い。柔軟化して風
合を改良する提案として、例えば、多孔化ポリウ
レタンの使用、あるいはポリウレタン中に柔軟化
剤や多孔化剤を添加する方法(特公昭45−20790、
特公昭46−2593号公報、特公昭48−4940号公報、
特公昭52−49042号公報など)、繊維シートに平滑
剤あるいは離形性を有するものを付与した後、ポ
リウレタンを付与する方法(特公昭58−45502号
公報)、特公昭59−21989号公報など)、溶解性を
異にし、2種の重合体成分からなる極細繊維発生
型複合繊維のシートに、ポリウレタンを付与した
後、1成分を除去する方法(特公昭41−9315号公
報、特公昭51−32681号公報など)、複合シートに
柔軟剤を付与する方法(特公昭48−19922号公報
など)、複合シートを機械揉みする方法などがあ
る。しかし、これらの提案により柔軟化された複
合シートは、いずれもシート内部に付与された高
分子弾性体が連続構造であるため柔軟性が小さ
く、あえてこれらの方法により充分な柔軟性を付
与しようとすれば、機械的性能、外観品位、充実
感、加工性などの複合シートとしての重要な特性
が低下し、実用に供し得ないものになつてしまう
ことが多いのである。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、繊維シートに高分子弾性体を付与し
て成る立毛を有する複合シート状物において、良
好な機械的性能を得んとすれば、柔軟性、ドレー
プ性などの風合性能が低下するという従来技術で
は避けられない問題点を解決し、相反するこれら
の性能を同時に満足する複合立毛シートを提供す
るものである。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは、上記問題点に対して鋭意検討し
た結果、本発明に到達した。 すなわち、本発明は、繊維と高分子弾性体から
なる複合シートにおいて、シート表面は立毛を有
し該高分子弾性体が、繊維に付着した状態で互い
に独立しかつ該複合シートから繊維成分のみを溶
媒抽出して10メツシユのフイルタで過したとき
の高分子弾性体の残渣率が50%以下である断片的
構造を形成してなることを特徴とする複合立毛シ
ートである。 本発明は、繊維に付着する高分子弾性体を断片
的構造とすることにより、柔軟な複合立毛シート
を得んとするものである。ここで高分子弾性体の
断片的付着構造とは、シート中の高分子弾性体皮
膜が主として不連続かつ独立して存在しているも
のをいう。 他方、従来技術による主として連続および/ま
たは粗大な皮膜からなる付着状態を、連続的皮膜
構造という。 かかる高分子弾性体の付着形状の確認は、該シ
ートら繊維成分のみを溶媒抽出することにより行
なわれる。この処理により、不溶成分である高分
子弾性体が粒状あるいは不連続かつ独立した皮膜
の形状で存在し、かつ該溶液中に残存した高分子
弾性体を10〜60メツシユのフイルタで過し、該
溶媒で十分に洗浄した後、フイルタに残つた高分
子弾性体の割合によつてその付着構造が判定され
る。ここで、本発明において、高分子弾性体が、
繊維に付着した状態で互いに独立した断片的構造
を形成しているとは、10メツシユのフイルタで
過したときの高分子弾性体の残渣率が50%以下で
あることをいうものである。特に好ましい本発明
の該断片的構造とは、該残渣率が30%以下である
ものである。 かかる方法により、フイルタ(金網)に残存し
た高分子弾性体の形状の例を第5図〜第8図に示
した。 第5図〜第7図は、高分子弾性体の断片的構造
の形状(粒状)を示すものであり、第8図は高分
子弾性体の連続的皮膜構造の形状(皮膜状)を示
すものである。なお、第5図〜第8図において、
1は高分子弾性体、2は金網である。 また、第1図、第2図および第3図は、本発明
による高分子弾性体が断片的構造を有する複合シ
ートを構成する繊維の断面形状の例を示した。第
4図は従来技術による高分子弾性体の連続的皮膜
構造を有する複合シートを構成する繊維の断面形
状の例を示した。 従来の技術では第1図〜第3図のごとき断片的
構造には決してなり得ないのである。 本発明のシートは、上記構造に特徴を有するも
のであり、そのような構造を得る手段は、特別に
限定されるものではないが、断片的構造に付着さ
せる手段として例を挙げると、繊維シートに付与
された高分子弾性体液が凝固あるいは固化する
前、途中および/または後において、超音波、レ
ーザー光線照射、高速流体処理などの物理的処理
による高分子弾性体膜を小さく分割する方法など
がある。ただし、本発明者らの知見によれば、超
音波、レーザー光線照射は効果が小さく、中で
は、高速の流体による処理、具体的には、多数配
列された細孔から大気中に噴射された柱状の噴射
流による高速流体処理が高速流体処理は加工の容
易性、処理効果、経済性などの点から本発明に好
適な方法である。 かかる方法を用いて、シート中の高分子弾性体
皮膜を小さく分割して柔軟化を図るが、少なくと
もシートの表層部に存在する高分子弾性体が断片
的構造に付着されることが好ましく、特にシート
表面および/または裏面よりシート厚みの1/4
以上内部の層まで断片化されることが好ましい。
シート中の断片的構造の層の深さは要求される柔
軟化の度合いによつて異なり、柔軟化の程度が高
いほど、シート内部まで断片的構造を要求され
る。シート全層にわたつて断片的構造とすること
も可能であり、その場合、きわめて柔軟なシート
を得ることができる。機械的性能の保持の点を重
視すればシート中の一部において連続的な付着構
造を残しておくのが好ましい。この場合、断片的
構造はシートの内部より表層部分に存在すること
が好ましく、また連続的付着構造はシート表層よ
り内部に存在するのが特に好ましい。その理由と
しては、表層の感触が良好であり、しかもシート
がたわみやすい構造となるため、柔軟化に対して
より効果的であるからである。 かかる構造すなわちシートの少なくとも表層部
の高分子弾性体が断片的付着をしている構造を有
する複合シートを用いて、きわめて柔軟でドレー
プ性に富む立毛タイプ人工皮革および毛皮調素材
などに加工することができる。 本発明のその他の利点としては、少なくともシ
ート表層部の高分子弾性体膜が細かく分割されて
いるため、立毛タイプ人工皮革を製造するに当た
り、立毛加工が容易にできるのである。さらには
柔軟化の割には強力特性の低下が少ないのが本発
明の特徴である。 本発明に使用される繊維シートは特に限定され
なく、従来公知の方法で製造されるニードルパン
チ不織布、ウオータージエツトパンチ不織布、織
物あるいは編物に短繊維を絡ませ一体化させたシ
ート、繊維の一部を融着させたシート、植毛シー
ト、長繊維不織布、織物、編物などいずれでも使
用できる。繊維の絡み合いの形態から柔軟性、ド
レープ性が得難いシート構造である不織布は、特
に効果的に本発明を達成することができる。 また、シートを構成する繊維に対しても、特に
限定がなく、例えば、ポリアミド(ナイロン)、
ポリエステル、ポリアクリルニトリル、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどの合成繊維、ビスコー
スレーシヨン、キユプラなどの再生繊維、アセテ
ートなどの半合成繊維、毛、木綿、麻などの天然
系繊維などいずれも使用可能である。このうち、
繊維を人為的に極細化しやすい合成繊維は特に望
ましく、さらに実用性能の面からナイロン、ポリ
エステルは特に好適な繊維である。 繊維の太さは、一般衣料用の繊維であれば特に
限定はされないが、柔軟性の点から繊維の単糸が
1d以下が好ましく、特に0.3d以下がより好まし
い。 好ましく用いられる極細繊維は、次のような複
合繊維から得られる。例えば、溶解性の異なる2
種の重合体からなり、繊維軸に対して垂直方向の
断面において、互いに海島関係にある高分子配列
体繊維(特公昭44−18369号公報)、ブレンド紡糸
繊維(特公昭41−11632号公報)、互いに相溶性の
小さい2種の重合体が隣接してなる易分割型複合
繊維(特公昭48−28005号公報)等がそれである。
また、金属繊維シート焼結板からなる紡糸口金で
湿式紡糸後、延伸して得られるアクリル繊維、超
延伸法によるポリエステル繊維、メルトブロー法
によるポリエステル繊維などの極細繊維がある。 海島型や易分割型複合繊維を使用した場合、複
合繊維から極細繊維に加工するのは、どの段階の
工程でも行なうことができる。本発明において、
特に好ましいのは高分子弾性体膜の物理的分割処
理するまでに行なうのが好ましい。 繊維シートの目付重量は、実用に供し得る範囲
であれば大小は特に限定されないが、通常、実質
残存繊維量で70〜500g/m2が好適である。高分
子弾性体を付する前の繊維シートは、複合シート
に充実感を与えるため、収縮加工や圧縮加工など
行なつてもよく、また、後の加工を容易にした
り、複合シートの風合を一層良くするため、ポリ
ビニールアルコール、カルボキシメチルセルロー
スなどの水溶性高分子を付与してもよい。 繊維シートに付与される高分子弾性体として
は、ポリウレタンをはじめ、ニトリルブタジエン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ネ
オプレン、アクリルゴム、シリコンゴム、天然ゴ
ム、ポリアミド共重合体、フツ素系エラストマな
どがあげられる。高分子弾性体膜の分割処理によ
り、高分子弾性体付与シートを容易にフレキシブ
ルな構造にできるため、高分子弾性体の選択範囲
は、これまでより広くとり得るが、機械的強力、
風合、その他実用性能の面から、特に好ましいの
はポリウレタンである。高分子弾性体は溶液タイ
プ、コロイド、エマルジヨンやラテツクス、サス
ペンジヨンなど分散液タイプいずれの形態でもよ
い。また、高分子弾性体は単独でも、2種以上の
組合せ使用としてもよい。さらに、高分子弾性体
には顔料、その他添加剤を加えて使用することも
できる。 高分子弾性体を繊維シートに付与する方法とし
ては、含浸、コーテイング、スプレーなど従来公
知の方法で行なわれる。 繊維シートに対する高分子弾性体の付与量は、
弾性体の種類、製品シートに用途によつて適宜選
択すればよいが、通常、実質残存繊維に対し、固
形分で5〜150%であり、好ましくは10〜100%で
ある。 〔実施例〕 次に、本発明にかかる実施例を示す。 下記説明中における物性値の測定は、以下の方
法による。 (1) ドレープ係数:JIS−L1079の5.17のF法 (2) ブラシ摩耗:ASTM D−1175に準じる。 シーフア摩耗試験機使用 荷 重:3628.2g ブラシ:ナイロン ブラシ長:13mm 特に説明のない限り「割合」および「%」は全
て重量に基づく。 実施例1〜4、比較例1 島成分としてポリエチレンテレフタレート
(PET)、海成分として2−エチルヘキシルアク
リレート共重合ポリスチレン(共−PST)から
なるPET/共−PST=60/40、太さ3.0デニー
ル、島数36、カツト長51mm、捲縮15〜18山/イン
チの高分子配列体繊維の原綿を用いて、カード、
クロスラツパの工程を経て目付510g/cm2のウエ
ツブを作製し、続いて3000本/cm2のニードルパン
チを行なつて目付525g/m2、見掛密度0.212g/cm3
の不織布シートを得た。この不織布シートを80℃
の熱水中に通して収縮させた。このときの面積収
縮率は24.1%であつた。次いで該繊維シートをポ
リビニルアルコールの12%水溶液中に浸漬し、さ
らに絞液して繊維シートに対して固形分でポリビ
ニルアルコールを17.2%付与した。このシートを
トリクレンに浸漬し、絞液して繊維の海成分であ
る2−エチルヘキシルアクリレート共重合ポリス
チレンを除去した。さらに、このシートを用いて
ポリウレタンの12%ジメチルホルムアミド溶液に
浸漬し、絞液してポリウレタン溶液を付与した。
その直後、該シートを30℃の水浴中に導き約5分
間浸漬して、凝固途中にあるシートをいつたん大
気中に取り出し、表裏両面から次の処理条件によ
り高速噴出流体として水を用いて、多数配列され
た細孔から大気中に噴射された柱状の噴射水流に
よる高速流体処理を行なつた。 オリフイス径:0.25mmφ オリフイスピツチ:2.5mm 揺動幅:10mm 揺動サイクル :3回/秒 処理速度 :25cm/分 水圧力 :25Kg/cm2(実施例1) 50 〃 ( 〃 2) 100 〃 ( 〃 3) 150 〃 ( 〃 4) 該処理後、若再び30℃の水浴中へ導いてポリウ
レタンの凝固を完結し、次いで熱水中でポリビニ
ルアルコールおよびジメチルホルムアミドを洗浄
し除去した。このときのポウレタンの付着量はそ
れぞれ繊維100部に対して35〜40部であつた、次
いでこのシートを面方向にスライスして2枚のシ
ートとし、更にバフ機にかけて表裏両面に立毛を
形成させた。次いで、このシートを分散染料を用
いて120℃、60分間液流染色し、更に制電剤、柔
軟剤を付与する仕上げ処理を行ないスエード調の
複合立毛シートとした。 高速流体処理を省略して他の条件を同じように
行なつたものを比較例1とした。 得られた複合シートの性量は次の通りであつ
た。
(1) 柔軟でドレープ性の良好な複合立毛シートが
得られる。 (2) 機械的性能の優れた複合立毛シートが得られ
る。 (3) 立毛加工が容易となる。 (4) 毛羽落ちの少ない立毛タイプ複合シートが得
られる。 (5) 高分子弾性体を高能率かつ均一に凝固させる
ことが可能となる。 (6) 複合立毛シートが引張りにより容易に変形す
るが、その直角方向に引張れば、容易に回復す
る。すなわち、回復可能な変形が容易に起こ
る。この特性は織編物や天然皮革に見られ、従
来の人工の皮革には見られないものである。
得られる。 (2) 機械的性能の優れた複合立毛シートが得られ
る。 (3) 立毛加工が容易となる。 (4) 毛羽落ちの少ない立毛タイプ複合シートが得
られる。 (5) 高分子弾性体を高能率かつ均一に凝固させる
ことが可能となる。 (6) 複合立毛シートが引張りにより容易に変形す
るが、その直角方向に引張れば、容易に回復す
る。すなわち、回復可能な変形が容易に起こ
る。この特性は織編物や天然皮革に見られ、従
来の人工の皮革には見られないものである。
第1図、第2図および第3図は本発明による複
合立毛シートの繊維の断面形状を示す140倍断面
写真である。第4図は従来の方法による複合シー
トの繊維の断面形状をす140倍断面写真である。
第5図〜第8図は、実施例1〜3、比較例1によ
り得られた複合立毛シートを溶剤処理して繊維成
分のみを溶解した後、30メツシユの金網で過
し、金網上に残存した高分子弾性体の形状を示す
モデル図である。第9図は実施例1〜4、比較例
1から得られた高速流体処理圧力とシートのドレ
ープ係数の関係を示す図である。第10図は実施
例1〜4、比較例1から得られた高速流体処理の
圧力とポリウレタン残渣率の関係を示す図であ
る。第11図は実施例5〜8、比較例2〜5から
得られたドレープ係数とブラシ摩耗回数の関係を
示す図である。 1:高分子弾性体、2:金網。
合立毛シートの繊維の断面形状を示す140倍断面
写真である。第4図は従来の方法による複合シー
トの繊維の断面形状をす140倍断面写真である。
第5図〜第8図は、実施例1〜3、比較例1によ
り得られた複合立毛シートを溶剤処理して繊維成
分のみを溶解した後、30メツシユの金網で過
し、金網上に残存した高分子弾性体の形状を示す
モデル図である。第9図は実施例1〜4、比較例
1から得られた高速流体処理圧力とシートのドレ
ープ係数の関係を示す図である。第10図は実施
例1〜4、比較例1から得られた高速流体処理の
圧力とポリウレタン残渣率の関係を示す図であ
る。第11図は実施例5〜8、比較例2〜5から
得られたドレープ係数とブラシ摩耗回数の関係を
示す図である。 1:高分子弾性体、2:金網。
Claims (1)
- 1 繊維と高分子弾性体からなる複合シートにお
いて、シート表面は立毛を有し該高分子弾性体
が、繊維に付着した状態で互いに独立しかつ該複
合シートから繊維成分のみを溶媒抽出して10メツ
シユのフイルタで過したときの高分子弾性体の
残渣率が50%以下である断片的構造を形成してな
ることを特徴とする複合立毛シート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60167672A JPS6233884A (ja) | 1985-07-31 | 1985-07-31 | 複合立毛シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60167672A JPS6233884A (ja) | 1985-07-31 | 1985-07-31 | 複合立毛シート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6233884A JPS6233884A (ja) | 1987-02-13 |
| JPH0466949B2 true JPH0466949B2 (ja) | 1992-10-26 |
Family
ID=15854077
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60167672A Granted JPS6233884A (ja) | 1985-07-31 | 1985-07-31 | 複合立毛シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6233884A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20160362832A1 (en) * | 2014-02-27 | 2016-12-15 | Toray Industries, Inc. | A sheet-like article and a production method therefor (as amended) |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5145643B2 (ja) * | 1971-10-18 | 1976-12-04 | ||
| JPS5146801B2 (ja) * | 1973-02-07 | 1976-12-11 | ||
| JPS5616222A (en) * | 1979-07-19 | 1981-02-17 | Fujitsu Ltd | Error report system for input and output control unit |
| JPS599281A (ja) * | 1982-07-06 | 1984-01-18 | 東レ株式会社 | 皮革様シ−ト状物のシボ付け方法 |
| JPS59106560A (ja) * | 1982-12-02 | 1984-06-20 | 江守商事株式会社 | シ−ト状物の改質方法 |
-
1985
- 1985-07-31 JP JP60167672A patent/JPS6233884A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6233884A (ja) | 1987-02-13 |
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