JPH0471547B2 - - Google Patents
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- JPH0471547B2 JPH0471547B2 JP60202411A JP20241185A JPH0471547B2 JP H0471547 B2 JPH0471547 B2 JP H0471547B2 JP 60202411 A JP60202411 A JP 60202411A JP 20241185 A JP20241185 A JP 20241185A JP H0471547 B2 JPH0471547 B2 JP H0471547B2
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- JP
- Japan
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- blood vessel
- fibers
- artificial blood
- elastomer
- tubular
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、開存性(血管のつまりにくさ)に優
れ、高圧蒸気滅菌が可能な人口血管に関する。
れ、高圧蒸気滅菌が可能な人口血管に関する。
現在、臨床に使用されている人工血管は、ポリ
四フツ化エチレンや飽和ポリエステル製の高分子
繊維をメリヤス編もしくは平織したもの、あるい
はポリ四フツ化エチレンを延伸加工したものから
製造されている。しかし、これから製造された人
工血管は開存性に劣り、静脈用人工血管や内径約
6mm以下の小口径動脈用人工血管として臨床に使
用できないという欠点がある。
四フツ化エチレンや飽和ポリエステル製の高分子
繊維をメリヤス編もしくは平織したもの、あるい
はポリ四フツ化エチレンを延伸加工したものから
製造されている。しかし、これから製造された人
工血管は開存性に劣り、静脈用人工血管や内径約
6mm以下の小口径動脈用人工血管として臨床に使
用できないという欠点がある。
この開存性の劣る原因の1つは、人工血管のコ
ンプライアンスが生体血管のそれと大きく異なる
ことである。したがつて、最近は生体血管に近似
したコンプライアンスを有する人工血管として、
管壁がエラストマーから構成された多孔体からな
る人工血管の研究が行なわれている。しかし、管
壁がエラストマーから構成された多孔体からなる
人工血管は柔らかい構造であり、異常に高い血圧
や外圧に耐えうるという点からは必ずしも充分と
はいえず、長期間にわたる耐久性を向上させたり
する目的で繊維から構成された管状物で補強する
方法も検討されている。
ンプライアンスが生体血管のそれと大きく異なる
ことである。したがつて、最近は生体血管に近似
したコンプライアンスを有する人工血管として、
管壁がエラストマーから構成された多孔体からな
る人工血管の研究が行なわれている。しかし、管
壁がエラストマーから構成された多孔体からなる
人工血管は柔らかい構造であり、異常に高い血圧
や外圧に耐えうるという点からは必ずしも充分と
はいえず、長期間にわたる耐久性を向上させたり
する目的で繊維から構成された管状物で補強する
方法も検討されている。
前記エラストマーから構成された多孔体構造体
を繊維から構成された管状物で補強した人工血管
は、γ線やエチレンオキサイドガスによる滅菌操
作は可能であるが、煮沸消毒や高圧蒸気滅菌操作
を行なおうとすると、人工血管が収縮するという
欠点がある。
を繊維から構成された管状物で補強した人工血管
は、γ線やエチレンオキサイドガスによる滅菌操
作は可能であるが、煮沸消毒や高圧蒸気滅菌操作
を行なおうとすると、人工血管が収縮するという
欠点がある。
本発明の目的は、エラストマーからなる管状の
多孔体構造物を繊維から構成された管状物で複合
化し、煮沸消毒や高圧蒸気滅菌を行なつても収縮
しない人工血管を提供することにある。
多孔体構造物を繊維から構成された管状物で複合
化し、煮沸消毒や高圧蒸気滅菌を行なつても収縮
しない人工血管を提供することにある。
本発明者は、煮沸消毒や高圧蒸気滅菌で前記人
工血管が収縮する原因について鋭意検討を重ねた
結果、この原因が繊維から構成された管状物の収
縮に起因することを見出した。さらに、繊維から
構成された管状物は一度煮沸あるいは高圧蒸気滅
菌すると、それ以降は同じ操作を行なつてもほと
んど収縮しないことを見出し、本発明に到達し
た。
工血管が収縮する原因について鋭意検討を重ねた
結果、この原因が繊維から構成された管状物の収
縮に起因することを見出した。さらに、繊維から
構成された管状物は一度煮沸あるいは高圧蒸気滅
菌すると、それ以降は同じ操作を行なつてもほと
んど収縮しないことを見出し、本発明に到達し
た。
すなわち、本発明はエラストマーからなる管状
の多孔本体構造物と熱セツトされた繊維から構成
された管状物とを複合化せしめてなるコンプライ
アンスが0.1〜0.8であつて、応力−歪曲線が生体
血管に近似した人工血管に関する。
の多孔本体構造物と熱セツトされた繊維から構成
された管状物とを複合化せしめてなるコンプライ
アンスが0.1〜0.8であつて、応力−歪曲線が生体
血管に近似した人工血管に関する。
本発明に用いるエラストマーからなる管状の多
孔体構造物は、コンプライアンスが生体血管のそ
れに近似するか、それより大きな値を示すもので
あり、管壁の内側から外側まで連通している孔を
有し、血液接触面が器質化に適した形状であるこ
とが好ましい。好ましい血液接触面の具体例とし
ては、血液接触面に平均径1〜100μm、さらには
5〜50μm、とくには10〜30μmの孔を有するも
の、あるいは前記孔の他に0.01〜10μmの穴を併
有するものなどがあげられる。
孔体構造物は、コンプライアンスが生体血管のそ
れに近似するか、それより大きな値を示すもので
あり、管壁の内側から外側まで連通している孔を
有し、血液接触面が器質化に適した形状であるこ
とが好ましい。好ましい血液接触面の具体例とし
ては、血液接触面に平均径1〜100μm、さらには
5〜50μm、とくには10〜30μmの孔を有するも
の、あるいは前記孔の他に0.01〜10μmの穴を併
有するものなどがあげられる。
本明細書にいう孔とは、人工血管の管壁を単独
で貫通している管、あるいは管壁表面に存在する
へつこみが管壁内部の空隙と連通して管壁を貫通
しているもののことで、実質的に底のない構造の
ものである。
で貫通している管、あるいは管壁表面に存在する
へつこみが管壁内部の空隙と連通して管壁を貫通
しているもののことで、実質的に底のない構造の
ものである。
また穴とは底を有し、実質的に凹の構造を有す
るもののことである。
るもののことである。
また該管状の多孔体構造物は、エラストマーの
繊維状物からなる管状の多孔体構造物あるいは管
壁の内側から外側まで厚さ全体にわたつて孔が存
在し、該孔を形成している隔壁が実質的にエラス
トマーが連続的につながつた管状の多孔体構造物
であることが好ましい。とくに好ましい管状の多
孔体構造物は、管壁の内側から外側まで厚さ全体
にわたつて実質的に均一な孔が存在する網目状構
造であり、該孔を形成している隔壁自体も、その
内部に微小な孔や穴を多数含有することが疎な構
造となり、生体血管に近似したコンプライアンス
を有する人工血管、すなわち開存性に優れた人工
血管をうるために好ましい。
繊維状物からなる管状の多孔体構造物あるいは管
壁の内側から外側まで厚さ全体にわたつて孔が存
在し、該孔を形成している隔壁が実質的にエラス
トマーが連続的につながつた管状の多孔体構造物
であることが好ましい。とくに好ましい管状の多
孔体構造物は、管壁の内側から外側まで厚さ全体
にわたつて実質的に均一な孔が存在する網目状構
造であり、該孔を形成している隔壁自体も、その
内部に微小な孔や穴を多数含有することが疎な構
造となり、生体血管に近似したコンプライアンス
を有する人工血管、すなわち開存性に優れた人工
血管をうるために好ましい。
該管状の多孔体構造物の密度は、0.05〜0.3g/
cm3、さらには0.1〜0.25g/cm3、とくには0.1〜
0.2g/cm3であることが好ましい。
cm3、さらには0.1〜0.25g/cm3、とくには0.1〜
0.2g/cm3であることが好ましい。
管壁の内側表面近傍部分と外側表面近傍部分と
は、多孔体構造部分の大部分を占める両者の間の
部分に比しやや密になつていて、孔が厚さ全体に
わたつて完全に均一でないことがある。しかし、
それが有孔性を損ねるほど極端なものでなければ
孔は実質的に均一と解してよい。前記孔の横断面
の最大径にはとくに限定はないが、1〜100μmで
あることが好ましく、3〜75μmであることがさ
らに好ましい。最大径が100μmより大きくなると
強度が劣つたり、有孔性が大きくなりすぎる傾向
にあり、1μmより小さくなると有孔性が劣つた
り、コンプライアンスが小さくなりすぎる傾向に
ある。
は、多孔体構造部分の大部分を占める両者の間の
部分に比しやや密になつていて、孔が厚さ全体に
わたつて完全に均一でないことがある。しかし、
それが有孔性を損ねるほど極端なものでなければ
孔は実質的に均一と解してよい。前記孔の横断面
の最大径にはとくに限定はないが、1〜100μmで
あることが好ましく、3〜75μmであることがさ
らに好ましい。最大径が100μmより大きくなると
強度が劣つたり、有孔性が大きくなりすぎる傾向
にあり、1μmより小さくなると有孔性が劣つた
り、コンプライアンスが小さくなりすぎる傾向に
ある。
前記多孔体構造物の内側表面と外側表面に存在
する孔の形状にはとくに限定はないが、内側表面
に存在する孔の形状は円形あるいは楕円形である
ことが好ましい。この円形あるいは楕円形の最大
径は1〜100μmが好ましく、5〜50μmがさらに
好ましく、10〜30μmがとくに好ましい。最大径
が100μmより大きくなると、血液の流れがみださ
れて抗血栓性が低下する傾向にあり、1μmより小
さくなると人工血管の器質化が遅くなる傾向にあ
る。外側表面に存在する孔の形状は、通常円形〜
不定形であり、孔の最大径は0.1〜100μmである
ことが好ましく、0.5〜50μmであることがさらに
好ましく、1〜10μmであることがとくに好まし
い。
する孔の形状にはとくに限定はないが、内側表面
に存在する孔の形状は円形あるいは楕円形である
ことが好ましい。この円形あるいは楕円形の最大
径は1〜100μmが好ましく、5〜50μmがさらに
好ましく、10〜30μmがとくに好ましい。最大径
が100μmより大きくなると、血液の流れがみださ
れて抗血栓性が低下する傾向にあり、1μmより小
さくなると人工血管の器質化が遅くなる傾向にあ
る。外側表面に存在する孔の形状は、通常円形〜
不定形であり、孔の最大径は0.1〜100μmである
ことが好ましく、0.5〜50μmであることがさらに
好ましく、1〜10μmであることがとくに好まし
い。
本発明においては、エラストマーからなる管状
の多孔体構造物と熱セツトされた繊維から構成さ
れた管状物とが複合せしめられる。
の多孔体構造物と熱セツトされた繊維から構成さ
れた管状物とが複合せしめられる。
本発明に用いるエラストマーとは、急性毒性、
炎症、溶血、発熱反応などを惹起するような低分
子溶出物を含まず、血液の生理機能に重大な損傷
を与えず、抗血栓性に優れたエラストマーであ
る。このようなエラストマーとしては、たとえば
ポリスチレン系エラストマー、ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリオレフイン系エラストマー、ポ
リエステル系エラストマーなどがあげられる。ま
た本発明に用いるエラストマーは、人工血管に成
形されたときにエラストマーとしての性質を有し
ていればよいので、前記のようなエラストマーと
エラストマーとしての性質を有さない高分子との
組成物であつても、最終成形物がエラストマーと
しての性質を有するならば、本発明に用いるエラ
ストマーとして使用しうる。これらは単独で用い
てもよく、2種以上混合して用いてもよい。
炎症、溶血、発熱反応などを惹起するような低分
子溶出物を含まず、血液の生理機能に重大な損傷
を与えず、抗血栓性に優れたエラストマーであ
る。このようなエラストマーとしては、たとえば
ポリスチレン系エラストマー、ポリウレタン系エ
ラストマー、ポリオレフイン系エラストマー、ポ
リエステル系エラストマーなどがあげられる。ま
た本発明に用いるエラストマーは、人工血管に成
形されたときにエラストマーとしての性質を有し
ていればよいので、前記のようなエラストマーと
エラストマーとしての性質を有さない高分子との
組成物であつても、最終成形物がエラストマーと
しての性質を有するならば、本発明に用いるエラ
ストマーとして使用しうる。これらは単独で用い
てもよく、2種以上混合して用いてもよい。
前記エラストマーのなかでは、強度、伸び、耐
久性、抗血栓性、加工性などに優れているなどの
点から、ポリエーテル型のセグメント化ポリウレ
タン(セグメント化ポリウレタンウレアも含む、
以下同様)が好ましく、さらにハードセグメント
あるいはソフトセグメントにフツ素を含有するセ
グメント化ポリウレタンや特開昭57−211358号公
報に開示されている主鎖中にポリジメチルシロキ
サンを含有するセグメント化ポリウレタンが好ま
しい。
久性、抗血栓性、加工性などに優れているなどの
点から、ポリエーテル型のセグメント化ポリウレ
タン(セグメント化ポリウレタンウレアも含む、
以下同様)が好ましく、さらにハードセグメント
あるいはソフトセグメントにフツ素を含有するセ
グメント化ポリウレタンや特開昭57−211358号公
報に開示されている主鎖中にポリジメチルシロキ
サンを含有するセグメント化ポリウレタンが好ま
しい。
本明細書にいう熱セツトとは、煮沸消毒や高圧
蒸気滅菌(たとえば121℃で20分間の高圧蒸気滅
菌)で繊維から構成された管状物が収縮しない状
態まで該管状物に熱をかけることを意味する。具
体的な操作としては、たとえば煮沸する方法、蒸
気にさらす方法、高温の雰囲気に保つ方法、高圧
蒸気滅菌と同じ処理をする方法などがあげられ
る。これらのなかでは操作性がよく、確実に熱セ
ツトを行ないうるなどの点から、高圧蒸気滅菌と
同じ処理をする方法が好ましい。
蒸気滅菌(たとえば121℃で20分間の高圧蒸気滅
菌)で繊維から構成された管状物が収縮しない状
態まで該管状物に熱をかけることを意味する。具
体的な操作としては、たとえば煮沸する方法、蒸
気にさらす方法、高温の雰囲気に保つ方法、高圧
蒸気滅菌と同じ処理をする方法などがあげられ
る。これらのなかでは操作性がよく、確実に熱セ
ツトを行ないうるなどの点から、高圧蒸気滅菌と
同じ処理をする方法が好ましい。
本発明に用いる熱セツトされた繊維から構成さ
れた管状物とは、繊維を熱セツトしたのちに管状
物に構成されたものでもよく、前記熱セツトされ
た繊維を用いて構成された管状物をさらに熱セツ
トしたものでよく、繊維から構成された管状物そ
のものを熱セツトしたものでもよい。これらのも
のうちでは、操作性がよいという面から見ると繊
維から構成された管状物そのものを熱セツトする
のが好ましい。
れた管状物とは、繊維を熱セツトしたのちに管状
物に構成されたものでもよく、前記熱セツトされ
た繊維を用いて構成された管状物をさらに熱セツ
トしたものでよく、繊維から構成された管状物そ
のものを熱セツトしたものでもよい。これらのも
のうちでは、操作性がよいという面から見ると繊
維から構成された管状物そのものを熱セツトする
のが好ましい。
本発明に用いる繊維から構成された管状物と
は、繊維、繊維の少なくとも1種以上を紡績した
糸、繊維の少なくとも1種以上のマルチフイラメ
ント、これらを組合わせた糸などを用いた織物、
編物、組物、不織布、これらを組合わせせたもの
からなるものである。
は、繊維、繊維の少なくとも1種以上を紡績した
糸、繊維の少なくとも1種以上のマルチフイラメ
ント、これらを組合わせた糸などを用いた織物、
編物、組物、不織布、これらを組合わせせたもの
からなるものである。
該管状物は、該管状物とエラストマーからなる
管状の多孔体構造物とを組合わせた人工血管が、
生体血管に近似したコンプライアンス、すなわち
0.1〜0.8のコンプライアンスを有するもの前記人
工血管の応力−歪曲線が生体血管のそれに近似す
る性質を有するものである。
管状の多孔体構造物とを組合わせた人工血管が、
生体血管に近似したコンプライアンス、すなわち
0.1〜0.8のコンプライアンスを有するもの前記人
工血管の応力−歪曲線が生体血管のそれに近似す
る性質を有するものである。
該管状物のこのような性質は、たとえば次の2
つの方法の単独あるいは組合わせで達成しうる。
1番目は繊維の組合わせ頻度の調節や組合わせ点
をルーズに調節する方法、2番目は伸縮性の繊維
を使用する方法である。前記管状物は繊維または
繊維からつくられたものの単独で管状構造に形成
されていてもよく、エラストマーからなる多孔体
構造物と組合わされて人工血管になつたときに管
状物を形成するようになつていてもよい。加工性
や作業性がよい、生体血管に近似したコンプライ
アンスや応力−歪曲線をうるなどの点からする
と、繊維の編物からなる管状物であることが好ま
しく、伸縮性繊維の編物からなる管状物であるこ
とがさらに好ましい。
つの方法の単独あるいは組合わせで達成しうる。
1番目は繊維の組合わせ頻度の調節や組合わせ点
をルーズに調節する方法、2番目は伸縮性の繊維
を使用する方法である。前記管状物は繊維または
繊維からつくられたものの単独で管状構造に形成
されていてもよく、エラストマーからなる多孔体
構造物と組合わされて人工血管になつたときに管
状物を形成するようになつていてもよい。加工性
や作業性がよい、生体血管に近似したコンプライ
アンスや応力−歪曲線をうるなどの点からする
と、繊維の編物からなる管状物であることが好ま
しく、伸縮性繊維の編物からなる管状物であるこ
とがさらに好ましい。
前記管状物を構成する繊維とは、糸、網、織
物、編物、組物、不織布などをつくるのに使われ
る長さが径の100倍以上の細くて長い物体である。
前記繊維は生体に対して安全で、生体内での劣化
が無視でき、滅菌操作に耐え、目的の管状物に加
工できるものであれば、とくに限定されることな
く使用しうる。加工性、入手の容易さ、しなやか
さ、均一性などの点からすると、再生人造繊維、
半合成繊維、合成繊維が好ましい。これらの具体
例としては、セルロース系、タンパク質系、ポリ
アミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポ
リエチレン系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル
系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリフルオロエチレ
ン系、ポリアクリル系、ポリビニルアルコール系
などの繊維があげられる。これらのうちでも伸縮
性を有する繊維であることがさらに好ましく、そ
の具体例としては、ゴム系、ポリウレタン弾性
系、ポリエステル弾性系などの繊維のように、繊
維自体が伸縮性を有するものや、伸縮性かさ高加
工糸、カバードヤーン、フアンシーヤーン、バル
キーヤーン、AtoZ糸、コンジユゲート繊維など
のように、加工方法によつて伸縮性を有するもの
などがあげられる。
物、編物、組物、不織布などをつくるのに使われ
る長さが径の100倍以上の細くて長い物体である。
前記繊維は生体に対して安全で、生体内での劣化
が無視でき、滅菌操作に耐え、目的の管状物に加
工できるものであれば、とくに限定されることな
く使用しうる。加工性、入手の容易さ、しなやか
さ、均一性などの点からすると、再生人造繊維、
半合成繊維、合成繊維が好ましい。これらの具体
例としては、セルロース系、タンパク質系、ポリ
アミド系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポ
リエチレン系、ポリスチレン系、ポリ塩化ビニル
系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリフルオロエチレ
ン系、ポリアクリル系、ポリビニルアルコール系
などの繊維があげられる。これらのうちでも伸縮
性を有する繊維であることがさらに好ましく、そ
の具体例としては、ゴム系、ポリウレタン弾性
系、ポリエステル弾性系などの繊維のように、繊
維自体が伸縮性を有するものや、伸縮性かさ高加
工糸、カバードヤーン、フアンシーヤーン、バル
キーヤーン、AtoZ糸、コンジユゲート繊維など
のように、加工方法によつて伸縮性を有するもの
などがあげられる。
人工血管が生体血管に近似したコンプライアン
スと応力−歪曲線とを有するためには、伸縮性繊
維のうちでも、とくにウーリーナイロン、ウーリ
ーテトロンに代表される伸縮性かさ高加工系や、
ゴムあるいはスパンデツクスフイラメントを伸張
状態にして他の紡績糸あるいはフイランメトを巻
付けた糸であるカバードヤーンなどが好ましい。
スと応力−歪曲線とを有するためには、伸縮性繊
維のうちでも、とくにウーリーナイロン、ウーリ
ーテトロンに代表される伸縮性かさ高加工系や、
ゴムあるいはスパンデツクスフイラメントを伸張
状態にして他の紡績糸あるいはフイランメトを巻
付けた糸であるカバードヤーンなどが好ましい。
熱セツトされた繊維から構成された管状物は、
エラストマーからなる多孔体構造物に少なくとも
一部分が接触および(または)結合して存在して
いればよい。該管状物を構成する繊維のほつれを
阻止したり、血液接触面の抗血栓性を保つために
は、該管状物が多孔体構造物の外側部分に取込ま
れていることが好ましい。
エラストマーからなる多孔体構造物に少なくとも
一部分が接触および(または)結合して存在して
いればよい。該管状物を構成する繊維のほつれを
阻止したり、血液接触面の抗血栓性を保つために
は、該管状物が多孔体構造物の外側部分に取込ま
れていることが好ましい。
なお本発明にいう接触および(または)結合と
は、エラストマーからなる多孔体構造物と熱セツ
トされた繊維で構成された管状物とが、血圧や外
部から加わる応力に対してほぼ同じ歪を起こす程
度に両者の力学的相互作用があることを意味す
る。
は、エラストマーからなる多孔体構造物と熱セツ
トされた繊維で構成された管状物とが、血圧や外
部から加わる応力に対してほぼ同じ歪を起こす程
度に両者の力学的相互作用があることを意味す
る。
本明細書にいうコンプライアンスとは、式(1)
C=ΔV/Vo・Δp×100 (1)
(式中、Cはコンプライアンス、Voは内圧
50mmHgのときの測定血管の内容積、Δpは内圧
50mmHgから150mmHgまでの100mmHg、ΔV
は内圧50mmHgから50mmHgから150mmHgま
での間に増加する測定血管の内容積である)で定
義されるものである。具体的な測定は、閉鎖回路
に測定血管を挿入し、微量定量ポンプを用いてこ
の回路に液体を注入し、注入液量と回路内の圧力
の変化とを測定し、式(1)からコンプライアンスを
求める。有孔性を有する人工血管のコンプライア
ンス測定では、プレクロツテイングなどにより、
管壁の連通孔を塞いだのち測定すればよい。
50mmHgのときの測定血管の内容積、Δpは内圧
50mmHgから150mmHgまでの100mmHg、ΔV
は内圧50mmHgから50mmHgから150mmHgま
での間に増加する測定血管の内容積である)で定
義されるものである。具体的な測定は、閉鎖回路
に測定血管を挿入し、微量定量ポンプを用いてこ
の回路に液体を注入し、注入液量と回路内の圧力
の変化とを測定し、式(1)からコンプライアンスを
求める。有孔性を有する人工血管のコンプライア
ンス測定では、プレクロツテイングなどにより、
管壁の連通孔を塞いだのち測定すればよい。
生体血管のコンプライアンスは、動脈、静脈、
血管の口径などによつて異なる。したがつて、人
工血管として好ましいコンプライアンスは、人工
血管の口径や使用部位などによつて異なり、一概
には決められないが、本発明の人工血管はそれぞ
れの生体血管に近似したコンプライアンスを有す
る。すなわち0.1〜0.8のコンプライアンスを有す
る。小口径動脈用人工血管としては0.1〜0.6、さ
らには0.2〜0.5のコンプライアンスを有すること
が好ましい。
血管の口径などによつて異なる。したがつて、人
工血管として好ましいコンプライアンスは、人工
血管の口径や使用部位などによつて異なり、一概
には決められないが、本発明の人工血管はそれぞ
れの生体血管に近似したコンプライアンスを有す
る。すなわち0.1〜0.8のコンプライアンスを有す
る。小口径動脈用人工血管としては0.1〜0.6、さ
らには0.2〜0.5のコンプライアンスを有すること
が好ましい。
生体血管の応力−歪曲線も動脈、静脈、血管の
口径などによつて異なるので一概には決められな
いが、本質的には第1図のやのような応力−
歪曲線となる。なお第1図のは頸動脈、は胸
部大動脈の応力−歪曲線である。つまり、正常な
血圧範囲では小さな弾性率であり、正常な血圧範
囲をこえた応力が加わつてくると、急激に大きな
弾性率となる応力−歪曲線を有する。第1図から
わかるように、本発明の人工血管の一実施態様の
応力−歪曲線はこのような生体血管に近似した
応力−歪曲線を有する。該応力−歪曲線は高分子
材料分野で通常使用されている引張試験機(たと
えば(株)島津製作所製のオートグラフAG−2000A)
を用いて測定しうる。
口径などによつて異なるので一概には決められな
いが、本質的には第1図のやのような応力−
歪曲線となる。なお第1図のは頸動脈、は胸
部大動脈の応力−歪曲線である。つまり、正常な
血圧範囲では小さな弾性率であり、正常な血圧範
囲をこえた応力が加わつてくると、急激に大きな
弾性率となる応力−歪曲線を有する。第1図から
わかるように、本発明の人工血管の一実施態様の
応力−歪曲線はこのような生体血管に近似した
応力−歪曲線を有する。該応力−歪曲線は高分子
材料分野で通常使用されている引張試験機(たと
えば(株)島津製作所製のオートグラフAG−2000A)
を用いて測定しうる。
つぎに本発明の人工血管の製造方法について説
明する。
明する。
本発明の人工血管は造孔剤および(または)曇
点を有するエラストマー溶液を心棒上にコーテイ
ングしたのち、凝固液に該心棒を浸漬する操作を
1回または2回以上繰返して人工血管を製造する
際に、前記操作のいずれかの段階で熱セツトされ
た繊維から構成された管状物を前記心棒上に存在
させることにより、製造することができる。
点を有するエラストマー溶液を心棒上にコーテイ
ングしたのち、凝固液に該心棒を浸漬する操作を
1回または2回以上繰返して人工血管を製造する
際に、前記操作のいずれかの段階で熱セツトされ
た繊維から構成された管状物を前記心棒上に存在
させることにより、製造することができる。
本発明に用いるエラストマー溶液は、造孔剤
を有する溶液、曇点を有する溶液、造孔剤と
曇点を有する溶液に分類できる。
を有する溶液、曇点を有する溶液、造孔剤と
曇点を有する溶液に分類できる。
の造孔剤を含有するエラストマー溶液は、造
孔剤とエラストマーとエラストマーを溶解する溶
媒(以下、良溶媒という)を必須成分とし、造孔
剤が均一に分散されている。この溶液が凝固液に
浸漬されると良溶媒と凝固液の置換により、エラ
ストマーが析出する。えられたものから造孔剤を
溶解除去することにより、本発明の人工血管の構
成部分である多孔体構造物をうることができる。
必要に応じて、良溶媒とはよく混和するがエラス
トマーを溶解しない溶媒(以下、貧溶媒という)
を、エラストマー溶液の凝固速度、多孔体構造な
どを調節する目的で添加してもよい。
孔剤とエラストマーとエラストマーを溶解する溶
媒(以下、良溶媒という)を必須成分とし、造孔
剤が均一に分散されている。この溶液が凝固液に
浸漬されると良溶媒と凝固液の置換により、エラ
ストマーが析出する。えられたものから造孔剤を
溶解除去することにより、本発明の人工血管の構
成部分である多孔体構造物をうることができる。
必要に応じて、良溶媒とはよく混和するがエラス
トマーを溶解しない溶媒(以下、貧溶媒という)
を、エラストマー溶液の凝固速度、多孔体構造な
どを調節する目的で添加してもよい。
曇点を有するエラストマー溶液はエラストマ
ーと良溶媒と曇点を形成するために必要な量の貧
溶媒とを必須成分とする。曇点とは高分子が溶解
している状態からコロイド状に析出する、つまり
相変化を起こす温度である。この溶液は曇点温度
以下で取扱うと均一なコーテイングが難しく、多
孔体構造物をえがたい傾向にあるので、該溶液を
曇点を超える温度に保つて心棒上にコーテイング
したのち、ただちにあるいは相変化を生じさせた
のち曇点温度以下の凝固液に該心棒を浸漬するの
が好ましい。この操作により、コーテイング層で
のエラストマー溶液の相変化と凝固液中でのエラ
ストマーの析出とを同時に、あるいは順々に生じ
させることができ、多孔体構造物をうることがで
きる。
ーと良溶媒と曇点を形成するために必要な量の貧
溶媒とを必須成分とする。曇点とは高分子が溶解
している状態からコロイド状に析出する、つまり
相変化を起こす温度である。この溶液は曇点温度
以下で取扱うと均一なコーテイングが難しく、多
孔体構造物をえがたい傾向にあるので、該溶液を
曇点を超える温度に保つて心棒上にコーテイング
したのち、ただちにあるいは相変化を生じさせた
のち曇点温度以下の凝固液に該心棒を浸漬するの
が好ましい。この操作により、コーテイング層で
のエラストマー溶液の相変化と凝固液中でのエラ
ストマーの析出とを同時に、あるいは順々に生じ
させることができ、多孔体構造物をうることがで
きる。
の造孔剤と曇点を有するエラストマー溶液
は、造孔剤とエラストマーと良溶媒と曇点を形成
するために必要な量の貧溶媒とを必須成分とす
る。この溶液はの溶液と同様にしてエラストマ
ーを析出させたのち、造孔剤を溶解除去すること
により多孔体構造物をうることができる。
は、造孔剤とエラストマーと良溶媒と曇点を形成
するために必要な量の貧溶媒とを必須成分とす
る。この溶液はの溶液と同様にしてエラストマ
ーを析出させたのち、造孔剤を溶解除去すること
により多孔体構造物をうることができる。
本発明に用いる造孔剤は良溶媒に不溶なもの
で、製造した人工血管から除去しうるものであ
る。たとえば炭酸カルシウム、グルコース、デン
プン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、アルブ
ミンなどが具体例としてあげられる。
で、製造した人工血管から除去しうるものであ
る。たとえば炭酸カルシウム、グルコース、デン
プン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、アルブ
ミンなどが具体例としてあげられる。
本発明に用いる良溶媒は、エラストマーの種類
によつて変化するので一概には決定できないが、
たとえばN,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチル、−2−ピ
ロリドン、ジオキサン、テトラヒドロフランなど
の溶媒があげられ、これらを単独で用いてもよ
く、2種以上併用してもよい。
によつて変化するので一概には決定できないが、
たとえばN,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチル、−2−ピ
ロリドン、ジオキサン、テトラヒドロフランなど
の溶媒があげられ、これらを単独で用いてもよ
く、2種以上併用してもよい。
本発明に用いる貧溶媒は、良溶媒とはよく混和
するがエラストマーを溶解しない溶媒であればよ
く、たとえば水、低級アルコール類、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、グリセリンなどがあげられ、これら
を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。
するがエラストマーを溶解しない溶媒であればよ
く、たとえば水、低級アルコール類、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、グリセリンなどがあげられ、これら
を単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。
本発明に用いる凝固液は、実質的に貧溶媒であ
ればよい。たとえば水、低級アルコール類、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、グリセリンなどがあげられ、
これらを単独で用いてもよく、2種以上併用して
もよい。
ればよい。たとえば水、低級アルコール類、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、グリセリンなどがあげられ、
これらを単独で用いてもよく、2種以上併用して
もよい。
本発明に用いる心棒は、エラストマー溶液に溶
解しない限りとくに限定されるものではなく、た
とえば表面が滑らかなガラス棒、テフロン棒ある
いはステンレス棒などが好適に使用される。また
心棒のかわりに任意の形の型を用いることによ
り、管状の成形物以外の各種の医療成形体を製造
しうることはいうまでもない。たとえば型として
平板を用いれば膜状の成形体がえられ、これは人
工皮膚などに利用しうる。
解しない限りとくに限定されるものではなく、た
とえば表面が滑らかなガラス棒、テフロン棒ある
いはステンレス棒などが好適に使用される。また
心棒のかわりに任意の形の型を用いることによ
り、管状の成形物以外の各種の医療成形体を製造
しうることはいうまでもない。たとえば型として
平板を用いれば膜状の成形体がえられ、これは人
工皮膚などに利用しうる。
熱セツトされた繊維で構成された管状物をうる
ためには、すでに説明したように繊維を熱セツト
したのちに管状物を形成してもよく、熱セツトさ
れた繊維を用いて作られた管状物をさらに熱セツ
トしてもよく、繊維から構成された管状物そのも
のを熱セツトしてもよい。
ためには、すでに説明したように繊維を熱セツト
したのちに管状物を形成してもよく、熱セツトさ
れた繊維を用いて作られた管状物をさらに熱セツ
トしてもよく、繊維から構成された管状物そのも
のを熱セツトしてもよい。
熱セツトされた繊維から構成された管状物を心
棒上に存在させる方法としては、熱セツトされた
繊維で構成された管状物で心棒を覆う方法や、熱
セツトされた繊維や繊維からなる帯状物などを管
状構造になるように心棒上に巻付ける方法が最も
代表的である。熱セツトされた繊維で構成された
管状物は、心棒上に直接存在させてもよいし、エ
ラストマーが析出した心棒上に存在させてもよい
が、エラストマーが析出した心棒上に存在させた
のち、エラストマー溶液のコーテイングとエラス
トマーの析出を1回または2回以上行なう方法が
好ましい。
棒上に存在させる方法としては、熱セツトされた
繊維で構成された管状物で心棒を覆う方法や、熱
セツトされた繊維や繊維からなる帯状物などを管
状構造になるように心棒上に巻付ける方法が最も
代表的である。熱セツトされた繊維で構成された
管状物は、心棒上に直接存在させてもよいし、エ
ラストマーが析出した心棒上に存在させてもよい
が、エラストマーが析出した心棒上に存在させた
のち、エラストマー溶液のコーテイングとエラス
トマーの析出を1回または2回以上行なう方法が
好ましい。
このようにしてえられた本発明の人工血管は、
内径1〜22mm、外径1.1〜24mm、管壁の厚さ0.1〜
2mm、管壁の多孔体構造物部分の密度0.05〜
0.3g/cm3、コンプライアンス0.1〜0.8のごとき特
性を有するものである。
内径1〜22mm、外径1.1〜24mm、管壁の厚さ0.1〜
2mm、管壁の多孔体構造物部分の密度0.05〜
0.3g/cm3、コンプライアンス0.1〜0.8のごとき特
性を有するものである。
このようにしてえられた本発明の人工血管は、
有効性を有し、コンプライアンスが生体血管に近
似しており、繊維から構成された管状物で補強さ
れているので開存性や耐久性に優れていることに
加えて、繊維から構成された管状物が熱セツトさ
れているので煮沸消毒や高圧蒸気滅菌が可能であ
る。
有効性を有し、コンプライアンスが生体血管に近
似しており、繊維から構成された管状物で補強さ
れているので開存性や耐久性に優れていることに
加えて、繊維から構成された管状物が熱セツトさ
れているので煮沸消毒や高圧蒸気滅菌が可能であ
る。
また本発明の人工血管は、コンプライアンスお
よび応力−歪曲線が生体血管に近似しているた
め、動脈や静脈などの血行再建手術にあたつて、
人工血管、バイパス用人工血管、パツチ用材料に
好適に使用しうるとともに、ブラツドアクセスな
どにも使用することができる。ことに0.1〜0.8の
コンプライアンスを有する動脈用人工血管として
用いることが好ましい。とくに、現在臨床に使用
する人工血管が存在しない0.1〜0.6、さらには0.2
〜0.5のコンプライアンスを有し、内径約1〜6
mmの小口径動脈用人工血管として用いることが好
ましい。それゆえ、膝から下の動脈の血行再建や
大動脈−冠状動脈バイパス用人工血管として、好
適に使用しうる。また本発明の人工血管は、尿管
などの生体の柔らかい管状物の代替えとしての使
用も可能である。
よび応力−歪曲線が生体血管に近似しているた
め、動脈や静脈などの血行再建手術にあたつて、
人工血管、バイパス用人工血管、パツチ用材料に
好適に使用しうるとともに、ブラツドアクセスな
どにも使用することができる。ことに0.1〜0.8の
コンプライアンスを有する動脈用人工血管として
用いることが好ましい。とくに、現在臨床に使用
する人工血管が存在しない0.1〜0.6、さらには0.2
〜0.5のコンプライアンスを有し、内径約1〜6
mmの小口径動脈用人工血管として用いることが好
ましい。それゆえ、膝から下の動脈の血行再建や
大動脈−冠状動脈バイパス用人工血管として、好
適に使用しうる。また本発明の人工血管は、尿管
などの生体の柔らかい管状物の代替えとしての使
用も可能である。
つぎに実施例を用いて本発明の人工血管を説明
する。
する。
実施例 1
4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート
27.35部(重量部、以下同様)とポリオキシテト
ラメチレングリコール(分子量2000)54.7部を用
いてプレポリマーを合成したのち、エチレングリ
コール4.75部と両末端ポリエチレングリコールポ
リジメチルシロキサン(両末端のポリエチレング
リコールの平均分子量681、ポリジメチルシロキ
サンの平均分子量1040)13.2部を用いて鎖延長を
行ない、主鎖にポリジメチルシロキサンを含有す
るセグメント化ポリウレタンを合成した。
27.35部(重量部、以下同様)とポリオキシテト
ラメチレングリコール(分子量2000)54.7部を用
いてプレポリマーを合成したのち、エチレングリ
コール4.75部と両末端ポリエチレングリコールポ
リジメチルシロキサン(両末端のポリエチレング
リコールの平均分子量681、ポリジメチルシロキ
サンの平均分子量1040)13.2部を用いて鎖延長を
行ない、主鎖にポリジメチルシロキサンを含有す
るセグメント化ポリウレタンを合成した。
えられたポリウレタンの抗張力は350Kg/cm2、
伸びは670%であり、ジスマンプロツトから求め
た臨界表面張力は28dyn/cmであつた。
伸びは670%であり、ジスマンプロツトから求め
た臨界表面張力は28dyn/cmであつた。
ジオキサン50mlとN,N−ジメチルアセトアミ
ド50mlとの混合溶媒に、粒径30μm以下のカゼイ
ン20gと前記ポリウレタン14gとを加えて撹拌し、
分散溶液をえた。この分散溶液に直径3mmのガラ
ス棒を浸漬したのち取出し、ガラス棒上に前記分
散溶液を均一にコーテイングした。このガラス棒
をエチレングリコールに浸漬し、エラストマーを
析出させた。この操作をさらに1回繰返した。
ド50mlとの混合溶媒に、粒径30μm以下のカゼイ
ン20gと前記ポリウレタン14gとを加えて撹拌し、
分散溶液をえた。この分散溶液に直径3mmのガラ
ス棒を浸漬したのち取出し、ガラス棒上に前記分
散溶液を均一にコーテイングした。このガラス棒
をエチレングリコールに浸漬し、エラストマーを
析出させた。この操作をさらに1回繰返した。
つぎに、10デニールのスパンデツクスに50デニ
ールのテトロン繊維を巻付けたカバードヤーンを
用いてリボン編機で編んだ直径約4mmの管状物を
121℃で20分間の条件で高圧蒸気滅菌したのち乾
燥したものを、前記エラストマーが表面に析出し
ているガラス棒上にかぶせた。
ールのテトロン繊維を巻付けたカバードヤーンを
用いてリボン編機で編んだ直径約4mmの管状物を
121℃で20分間の条件で高圧蒸気滅菌したのち乾
燥したものを、前記エラストマーが表面に析出し
ているガラス棒上にかぶせた。
前記分散溶液を2倍に希釈した分散溶液に前記
ガラス棒を浸漬したのち取出し、ついでエチレン
グリコーールに浸漬し、エラストマーを析出させ
た。
ガラス棒を浸漬したのち取出し、ついでエチレン
グリコーールに浸漬し、エラストマーを析出させ
た。
充分にエラストマーを析出させたのち、水洗浄
を行ない、ガラス棒を抜取り、管状の構造物をえ
た。この管状の構造物をPH13.5の水酸化ナトリウ
ム水溶液に浸漬し、カゼインを抽出除去し、最後
に充分水洗を行ない、本発明の人工血管をえた。
を行ない、ガラス棒を抜取り、管状の構造物をえ
た。この管状の構造物をPH13.5の水酸化ナトリウ
ム水溶液に浸漬し、カゼインを抽出除去し、最後
に充分水洗を行ない、本発明の人工血管をえた。
えられた人工血管は内径3mm、外径約4.5mmで
あつた。この人工血管を走査型電子顕微鏡で観察
したところ、内側表面には最大径が10〜20μmの
円形〜楕円形の孔が数多く存在し、外側表面には
最大径が約1〜10μmの円形ないし不定形の孔が
存在した。管壁断面を観察すると、管壁の外側部
分に繊維で構成された管状物が取込まれており、
内側部分は隔壁がエラストマーからなる網目状構
造であり、密度は0.18g/cm3であつた。また細孔
は管壁の内側表面から外側表面までほぼ均一であ
つた。
あつた。この人工血管を走査型電子顕微鏡で観察
したところ、内側表面には最大径が10〜20μmの
円形〜楕円形の孔が数多く存在し、外側表面には
最大径が約1〜10μmの円形ないし不定形の孔が
存在した。管壁断面を観察すると、管壁の外側部
分に繊維で構成された管状物が取込まれており、
内側部分は隔壁がエラストマーからなる網目状構
造であり、密度は0.18g/cm3であつた。また細孔
は管壁の内側表面から外側表面までほぼ均一であ
つた。
この人工血管に120mmHgの水圧で水をとおし
たところ、人工血管の内側表面1cm2当り1分間に
約50mlの水が人工血管の外側表面に浸透し、有孔
性を有することがわかつた。
たところ、人工血管の内側表面1cm2当り1分間に
約50mlの水が人工血管の外側表面に浸透し、有孔
性を有することがわかつた。
つぎにこの人工血管を牛血でプレクロツテイン
グしたのち、長さ8cmに切つて、閉鎖回路に挿入
し、1ストローク0.05ml送液する定量ポンプで牛
のACD血液をこの閉鎖回路に送液して、内圧の
変化を測定した。定量ポンプのストローク数と内
圧の変化とから、式(1)よりコンプライアンスを測
定したところ、0.40であつた。
グしたのち、長さ8cmに切つて、閉鎖回路に挿入
し、1ストローク0.05ml送液する定量ポンプで牛
のACD血液をこの閉鎖回路に送液して、内圧の
変化を測定した。定量ポンプのストローク数と内
圧の変化とから、式(1)よりコンプライアンスを測
定したところ、0.40であつた。
この人工血管の応力−歪曲線を(株)島津製作所製
のオートグラフAG−2000Aを用いて測定したと
ころ、生体血管に近似している第1図の()の
応力−歪曲線がえられた。
のオートグラフAG−2000Aを用いて測定したと
ころ、生体血管に近似している第1図の()の
応力−歪曲線がえられた。
またこの人工血管は、任意の箇所で切断しても
切断部分がほつれることはなく、縫合性にも優
れ、縫合針の貫通孔は針を除くと自己閉塞した。
切断部分がほつれることはなく、縫合性にも優
れ、縫合針の貫通孔は針を除くと自己閉塞した。
つぎにこの人工血管を、121℃で20分間の条件
で高圧蒸気滅菌したが、人工血管の収縮や変形は
生じなかつた。つぎに高圧蒸気滅菌したこの人工
血管を雑種成犬の大腿動脈に約7cmの長さで移植
したところ、2カ月以上の開存性を示した。
で高圧蒸気滅菌したが、人工血管の収縮や変形は
生じなかつた。つぎに高圧蒸気滅菌したこの人工
血管を雑種成犬の大腿動脈に約7cmの長さで移植
したところ、2カ月以上の開存性を示した。
比較例 1
実施例1で用いたカバードヤーンからなる管状
物を121℃で20分間の高圧蒸気滅菌をする操作を
行なわない他は実施例1と同様にして人工血管を
製造した。この人工血管は、実施例1と同じ条件
で高圧蒸気滅菌を行なつたところ、約17%収縮し
た。
物を121℃で20分間の高圧蒸気滅菌をする操作を
行なわない他は実施例1と同様にして人工血管を
製造した。この人工血管は、実施例1と同じ条件
で高圧蒸気滅菌を行なつたところ、約17%収縮し
た。
本発明の人工血管は有孔性を有し、コンプライ
アンス0.1〜0.8と生体血管に近似し、応力−歪曲
線も生体血管に近似するように繊維から構成され
た管状物で補強されているため、開存性に優れ、
耐久性の良好なものである。さらに煮沸消毒、高
圧蒸気滅菌などを行なうことができる利点を有す
る。
アンス0.1〜0.8と生体血管に近似し、応力−歪曲
線も生体血管に近似するように繊維から構成され
た管状物で補強されているため、開存性に優れ、
耐久性の良好なものである。さらに煮沸消毒、高
圧蒸気滅菌などを行なうことができる利点を有す
る。
第1図は、頸動脈(グラフ)、実施例1でえ
られた人工血管(グラフ)、および胸部大動脈
(グラフ)それぞれの応力−歪曲線を示すグラ
フである。
られた人工血管(グラフ)、および胸部大動脈
(グラフ)それぞれの応力−歪曲線を示すグラ
フである。
Claims (1)
- 1 エラストマーからなる管状の多孔体構造物と
熱セツトされた繊維から構成された管状物とを複
合化せしめてなるコンプライアンスが0.1〜0.8で
あつて応力−歪曲線が生体血管に近似した人工血
管。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60202411A JPS6264361A (ja) | 1985-09-12 | 1985-09-12 | 人工血管 |
| DE8686111543T DE3682734D1 (de) | 1985-08-23 | 1986-08-20 | Kuenstliches gefaess. |
| US06/897,970 US4725273A (en) | 1985-08-23 | 1986-08-20 | Artificial vessel having excellent patency |
| EP86111543A EP0216149B1 (en) | 1985-08-23 | 1986-08-20 | Artificial vessel having excellent patency |
| EP19860111688 EP0217115B1 (en) | 1985-08-26 | 1986-08-23 | Artificial vessel |
| DE8686111688T DE3666530D1 (en) | 1985-08-26 | 1986-08-23 | Artificial vessel |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60202411A JPS6264361A (ja) | 1985-09-12 | 1985-09-12 | 人工血管 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6264361A JPS6264361A (ja) | 1987-03-23 |
| JPH0471547B2 true JPH0471547B2 (ja) | 1992-11-16 |
Family
ID=16457057
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60202411A Granted JPS6264361A (ja) | 1985-08-23 | 1985-09-12 | 人工血管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6264361A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH067387A (ja) * | 1992-06-26 | 1994-01-18 | Seiren Co Ltd | 人工血管およびその製造方法 |
| US5527353A (en) * | 1993-12-02 | 1996-06-18 | Meadox Medicals, Inc. | Implantable tubular prosthesis |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4604762A (en) * | 1981-02-13 | 1986-08-12 | Thoratec Laboratories Corporation | Arterial graft prosthesis |
| JPS6037734A (ja) * | 1983-08-10 | 1985-02-27 | Mitsubishi Electric Corp | パタ−ン形成方法 |
-
1985
- 1985-09-12 JP JP60202411A patent/JPS6264361A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6264361A (ja) | 1987-03-23 |
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