JPH0472815B2 - - Google Patents

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JPH0472815B2
JPH0472815B2 JP12693783A JP12693783A JPH0472815B2 JP H0472815 B2 JPH0472815 B2 JP H0472815B2 JP 12693783 A JP12693783 A JP 12693783A JP 12693783 A JP12693783 A JP 12693783A JP H0472815 B2 JPH0472815 B2 JP H0472815B2
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compound
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JP12693783A
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Atsushi Shimizu
Kazunori Yamataka
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ヨウ化アンモニウムを原料としてヨ
ウ素化芳香族ヒドロキシ化合物を得る方法に関す
るものである。 ヨウ素は、有機合成の中間体や、触媒、医薬、
保健薬、殺菌剤、家畜飼料添加剤、有機化合物安
定剤、染料、写真製版、農薬、稀有金属の製練、
分析試薬などに幅広く使われている有用な化合物
である。 また各種のヨウ素誘導体は、染料、顔料、医
薬、農薬などの合成中間体として幅広く使用され
ている有用な化合物である。 ヨウ素は一般には天然ガスと共に出てくるかん
水、チリ硝石から得られる。工業的には、塩水中
に含まれるヨウ化アニオンを硫酸銅()と硫酸
鉄()水溶液によつて酸化する方法が多くとら
れている。この方法は、通常、強酸酸性下で行な
われるので、硫酸ナトリウム等の強酸と強アルカ
リの塩が副生物として生じ、その処理に問題点が
ある。 ヨウ化アンモニウムからヨウ素を得る方法とし
ては、電解による方法(ドイツ特許第2436111号
明細書)、第二銅化合物による方法(特開昭53−
50122号公報)、酸素酸化による方法(特開昭53−
73489号公報)などがあげられる。 電解を用いる方法(ドイツ特許第2436111号明
細書)では、反応が希薄な溶液で行なわれ、隔膜
が必要であるから、装置が大規模になり、また大
量の電力を消費することで、工業的に有利な方法
とは言えない。第二銅化合物による方法(特開昭
53−50122号公報)では、化学量論的反応である
ので、第二銅化合物は触媒として作用せず大量の
ヨウ素を製造するには不利である。酸素酸化によ
る方法(特開昭53−73489号公報)では、アンモ
ニア水溶液中で、銅化合物を触媒とし、酸素によ
つてヨウ化アンモニウムを酸化し、ヨウ素を得て
いる。一般にヨウ素アニオンの酸化に際しては強
酸を必要とするが〔J.Chim.Phys.55,407(1958).
JCS,Dalton,793(1974)〕、この方法では、アン
モニア性アルカリ条件下で、ヨウ素性成反応が行
なわれているので、ヨウ素生成速度が極めて遅
く、ヨウ素の生成にともないアンモニアが生成す
るので、さらに反応が遅くなることが予想され
る。またアンモニア性アルカリ条件下では、化学
大辞典(共立出版、第9巻、447頁)などでも明
らかなごとく、爆発性のヨウ化窒素を生成しやす
く、工業的に有利とは言えない。 また、ヨウ化アンモニウムを用いて、ヨウ素誘
導体を製造する方法としては、例えば、p−ヨー
ドアニリンの製法が知られている。この方法によ
るとp−ヨードアニリンはアニリンにヨウ化アン
モニウムを酸化条件下で反応させることによつて
製造されるが、この酸化条件をもたらすには、例
えば電解による方法(米国特許第3975439号明細
書)、第二銅化合物による方法(特開昭53−50122
号公報)、あるいは酸素酸化による方法(特開昭
53−132530号公報)などが知られている。 しかしながら、電解による方法は、反応が希薄
な溶液で行うこと及び隔膜を用いることを必要と
するため、装置が大規模となる上に大量の電力を
消費するなど工業的に実施する場合、必ずしも有
利な方法とはいえない。また、前記の第二銅化合
物を用いる方法は、第二銅化合物が触媒として作
用せず、化学量論的な反応を行うため、大量の第
二銅化合物を要し、工業的方法としては不利であ
る。 一般にヨウ素アニオンの酸化に際しては強酸を
必要とするが〔J.Chim.Phys.55,407(1958).
JCS,Dalton,793(1974)〕、前記の酸素酸化によ
る方法においては、アンモニア性アルカリ条件下
でヨウ素を生成させているためヨウ素の生成速度
が小さい上に、ヨウ素の生成に伴つてアンモニア
も副生しその濃度が増大するので、いつそう反応
が遅くなる。 しかも、この方法の第1段階においては、アン
モニア性アルカリ条件下で、ヨウ素を取り扱う
が、このような条件下では爆発性のヨウ化窒素を
生成するおそれがあり((丸善発行、「新実験化学
講座」、第14巻〔1〕、第423頁〕、危険であるとい
う欠点もある。 官能基が水酸基の場合、即ちフエノール類の場
合は、一般的な方法として、ヨウ素化反応はアル
カリ水溶液中で行なわれるが、Kl,NaI等のアル
カリヨウ化物が副生したり、フエノールのアルカ
リ塩からフエノールへの変換工程が必要であり、
反応水溶液廃水の中和工程が必要であるなどの理
由で、必ずしも工業的に有利な方法であるとは言
えない。 本発明者らは、このような従来方法がもつ欠点
を克服し、ヨウ素化芳香族ヒドロキシ化合物を収
率良く得ることが出来、しかも再生困難な副生物
を生じない有利な工業的方法を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、遷移金属化合物と弱酸を含む媒
体中において、ヨウ化アンモニウムを酸素により
酸化してヨウ素を得ることが可能でありさらに官
能基を持つ芳香族化合物と反応させることによ
り、ヨウ化窒素、アルカリヨウ化物などの副生成
物が無く、その目的を達成しうることを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至つた。 すなわち本発明は、銅化合物又はバナジウム化
合物と、弱酸を含むを少なくとも一部が水である
媒体中において、ヨウ化アンモニウムを酸素ある
いは酸素含有ガスにより酸化した後、芳香族ヒド
ロキシ化合物と反応させることを特徴とするヨウ
化芳香族ヒドロキシ化合物の製法である。 特に本発明は、弱酸を用いることにより、充分
なヨウ素生成速度を得、さらに発生したヨウ素を
抽出するが、あるいは適当な反応で消費する等の
方法で、ヨウ素を系外に取り出した後に、生成し
た弱酸のアンモニウム塩を熱分解し弱酸を回収
し、ヨウ素生成反応に再利用することによつて、
極めて効率的にヨウ素およびヨウ素化芳香族ヒド
ロキシ化合物を得る方法を与えるものである。 本発明の反応を、銅化合物と燐酸二水素アンモ
ニウムを使用した場合を例に用いると、次のよう
な反応機構でヨウ素が生成すると推定される。 Cu++NH4ICuI+NH4 + Cu2++2NH4ICuI2+2NH4 + (1) 2CuI+1/2O2+2NH4I+H2O→2CuI2+2NH4OH
(2) 2CuI2→2CuI+I2 (3) 2NH4OH+2NH4H2PO4→2(NH)4HPO4
2H2O (4) さらにフエノールとは次の様に反応が進行する
であろう。 このように、本発明の反応は前記の反応式(4)に
よつて生成したリン酸水素アンモニウムが、反応
式(5)で示されるように塩基として作用し、ヨウ化
アンモニウムとリン酸二水素アンモニウムが再び
生成するといつた極めて効率的な反応である。 通常、芳香族化合物のヨウ素化反応において
は、生成するヨウ化水素を補捉するために、弱ア
ルカリ性あるいはアルカリ性条件下で反応を行う
ことが必要であるとされているが〔有機合成化学
1、360頁、亀谷哲治編著、南江堂。実験化学講
座14、有機化学の合成と反応〔〕、423頁、丸
善〕、意外にも本発明においては、弱酸の存在下
でも問題なく芳香族化合物のヨウ素化反応は進行
する。これは、系内で生成した弱酸のアンモニウ
ム塩が塩基としての働きをするためと考えられ
る。したがつて、本発明方法によればヨウ素アニ
オンの酸化反応とヨウ素化反応とを別個に分ける
必要はなく、同一系内で行うことが可能である。 一般にアルカリ性の条件下では、前記したよう
に、ヨウ素アニオンの酸化反応が遅く、再利用が
困難なアルカリヨウ化物が生成し、特にアンモニ
ア性アルカリ条件下では爆発性のヨウ化窒素が生
成するおそれがあるが、本発明方法においては、
酸化反応は迅速に進行し、またヨウ化窒素の生成
するおそれもない。 本発明方法においては弱酸を用いることが必要
であり、もしも酸塩や硫酸などの強酸を用いた場
合は、ヨウ化窒素は生成しないが、強酸のアンモ
ニウム塩が生成し、これを廃棄しなければならな
い。弱酸を使用した場合、生成する弱酸のアンモ
ニウム塩は熱によつて弱酸とアンモニアの分解回
収することができるのでこのような問題は生じな
い。 このように、アルカリ性の条件下では酸化反応
の進行が遅く、さらにアンモニア性アルカリ条件
下ではヨウ化窒素が生成するおそれなどがあつ
て、工業的に実施するには困難であり、一方強酸
性条件下でも強酸のアンモニウム塩が生成するこ
とから、工業上の実施は困難である。本発明方法
では、弱酸と遷移金属化合物を用いることによつ
て、これらの問題点を解決できる。 遷移金属化合物は、一般に酸化反応の触媒とし
て用いられている遷移金属化合物なら使用可能で
あり、例えば、Cu,Ag,V,Fe,Co,Ni,Cr,
Mo,W等の化合物が挙げられる。この中で銅化
合物とバナジウム化合物は、ヨウ化イオン(I
)の酸化速度が早いので、本発明においては、
上記銅化合物又はバナジウム化合物の中から少な
くとも一種を選んで用いることが必要となる。 前記の反応式の様に、触媒として用いる金属化
合物は単に金属イオンの供給源であると考えら
れ、金属化合物のアニオン側の種類は反応の本質
とは関係なく、特別な制限はないと考えられる。
銅化合物としては特に限定はなく、ほとんどの銅
化合物が用いられるが、ヨウ化第一銅、塩化第一
銅、酸化第一銅、臭化第一銅、シアン化第一銅、
硫酸第一銅、硫酸第二銅、塩化第二銅、水酸化第
二銅、酸化第二銅、臭化第二銅、燐酸第二銅、硝
酸第一銅、硝酸第二銅、炭酸銅、酢酸第一銅、酢
酸第二銅などが好ましい。その中でも特にCuCl,
CuCl2,CuBr,CuBr2,CuI,CuO,CU2O,
CuSO4,Cu(OCOCH32は容易に入手可能である
点で好適である。 バナジウム化合物としては特に限定はなく、ほ
とんどのバナジウム化合物が用いられるが、一酸
化バナジウム、水酸化バナジウム()、二塩化
バナジウム、硫酸バナジウム()、K4〔V
(CN)6〕、三酸化二バナジウム、水酸化バナジウ
ム()、三弗化バナジウム、M2VF5(M=Na,
K,NH4)、三塩化バナジウム、三臭化バナジウ
ム、三ヨウ化バナジウム、硫酸バナジウム()、
MV(SO42(M=Na,K,NH4)、二酸化バナジ
ウム、M2V4O9(M=Na,K,NH4)、四弗化バ
ナジウム、M2〔VoF4(OH)2〕(M=Na,K,
NH4)、四塩化バナジウム、オキシ二塩化バナジ
ウム、硫酸バナジル、M2〔Vo(SO42〕(M=Na,
K,NH4)、五酸化バナジウム、メタバナジウム
酸ナトリウム、メタバナジウ酸カリウム、メタバ
ナジウム酸アンモニウム、オルトバナジウム酸ナ
トリウム、オルトバナジウム酸カリウム、オルト
バナジウム酸アンモニウム、ピロバナジウム酸ナ
トリウム、ピロバナジウム酸カリウム、ピロバナ
ジウム酸アンモニウム、五バナジウム酸ナトリウ
ム、五バナジウム酸カリウム、五バナジウム酸ア
ンモニウム、五弗化バナジウム、MVF6(M=
Na,K,NH4)、オキシ三弗化バナジウム、オ
キシ三塩化バナジウム、オキシ三臭化バナジウ
ム、VO2Cl等が好ましい。その中でも特にV2O5
VOSO4,VOCl3,VOCl2,VCl3,NaVO3
NH4VO3,NaVO4は容易に入手可能である点で
特に好適である。 これらの遷移金属化合物は単独で用いてもよい
し、二種以上混合して用いてもよい。使用される
遷移金属化合物の量は特に限定はないが、実用上
は水100gに対して3×10-4〜0.3molが好ましい。
また、該遷移金属化合物は水性媒体中に溶解して
いても溶解していなくてもよい。 使用されるヨウ化アンモニウムの量は特に限定
はないが、水性媒体中での濃度が高い方が、ヨウ
素の生成速度は早くなる傾向がある。実用上好ま
しくは、水100gに対して10〜200gである。 使用される酸素としては、酸素ガスは勿論、空
気でも充分に本発明の目的を達することができ
る。酸素圧力あるいは分圧は特に限定はないが、
高い圧力の方がヨウ素生成速度は早くなる傾向が
ある。実用上好ましくは0.2〜10atmである。 酸化反応は温度が高い程早いが、温度が高すぎ
ると弱酸のアンモニウム塩が分解し、系内のアン
モニア濃度が高まるので、酸化が遅くなる。通
常、好ましくは20℃から100℃である。 弱酸はヨウ素生成反応によつて生ずるアンモニ
アと反応し、系内のPHを低く押え、酸化反応速度
を早め、ヨウ化窒素の生成を防止するために用い
られるものである。また、弱酸のアンモニウム塩
が存在するとヨウ素化反応において生ずるヨウ化
水素を捕捉する役割を果す。また必要に応じて生
成した弱酸のアンモニウム塩を加熱分解し、弱酸
を回収し、ヨウ素発生反応に再使用することが好
ましい。使用される弱酸としては、そのアンモニ
ウム塩を加熱すると、アンモニアを放出するもの
であればよく、燐酸燐酸二水素アンモニウム、燐
酸二水素ナトリウム、燐酸二水素カリウム、硼
酸、砒酸、、クロム酸、テルル酸、珪酸、バナジ
ン酸等の無機酸、酢酸、プロピオン酸等の有機
酸、などが挙げられるが、好ましくは燐酸、燐酸
二水素アンモニウム、有機酸である。さらに燐酸
二水素アンモニウム、リン酸二水素ナトリウム、
リン酸水素カリウムの場合、そのアンモニウム塩
である燐酸−水素塩を加熱すると、短時間で定量
的にアンモニアを放出し、燐酸二水素塩に戻るの
で特に好ましい。 本発明において弱酸を回収するには、発生する
ヨウ素をエーテル等の有機溶媒による抽出あるい
は適当なヨウ素消費反応等の方法で系外に取り出
した後に、生成した弱酸のアンモニウム塩を含む
水性媒体を加熱すればよい。ここで回収される弱
酸は、再びヨウ素生成反応の原料として用いるこ
とができ、新たにヨウ素発生のために酸を加える
などの必要性は特に生じない。弱酸のアンモニウ
ム塩の分解温度は、高い方が分解速度および分解
率がよく、好ましくは100〜210℃である。 本発明における媒体は、少なくとも一部が水で
あるが、ベンゼン、クロルベンゼンのごとき、こ
の系において実質的にヨウ素と反応しないものを
水と併用することができる。水中の水素イオン濃
度は、使用する酸や条件によつて異なるので限定
はされてないが、水素イオン濃度は大であるが、
ヨウ素生成速度は早い傾向がある。本発明のヨウ
素化芳香族ヒドロキシ化合物を得る場合には媒体
中に芳香族ヒドロキシ化合物等のヨウ素と反応す
る化合物を添加すればよい。 本発明に用いる芳香族ヒドロキシ化合物は、電
子供与性官能基を有する芳香族化合物である。そ
の中でも、ハメツトの置換基定数(δp)が−0.25
以下のものが好ましい。この様な芳香族ヒドロキ
シ化合物としては、例えば、フエノール、o−ク
レゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、
2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、
2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、
3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、
3,6−キシレノール、α−ナフトール等があげ
られる。 これらの芳香族ヒドロキシ化合物は、酸化反応
の前、酸化反応の途中、あるいは酸化反応の後の
任意の段階で反応系中へ供給することができ、ま
た、これらを任意に組合わせた供給方法を用いて
もよいが、本発明においては、該芳香族ヒドロキ
シ化合物をヨウ素発生反応の後に反応系内へ供給
することがより好適である。酸化反応とヨウ素化
反応を同時に行うと、フエノールが酸化され、副
生成物が多くなる。 一般的にヨウ素化の温度は低い方が位置選択性
がよくヨウ素化温度は0℃〜100℃の間で行うこ
とがよい。 本発明によれば、弱酸を用いることによつて、
ヨウ素の生成が速く、かつヨウ素およびヨウ素化
芳香族ヒドロキシ化合物の収率も良好であり、ま
たヨウ素を分離する工程なしにヨウ素化芳香族ヒ
ドロキシ化合物を得ることが可能になる。さらに
酸化反応の結果生じた弱酸のアンモニウム塩が塩
基の作用をするので、通常のヨウ素化反応におい
て必須とされている塩基を加える必要がなく、そ
の上爆発性のヨウ化窒素あるいは再利用困難なア
ルカリヨウ化物等は生成しない。 また、本発明は必要に応じ弱酸を回収して再使
用することが可能であり、弱酸の回収時に同時に
発生するアンモニアを回収し、他の用途に用いる
ことも可能であり、産業廃棄物の生じない極めて
有利なヨウ素化芳香族ヒドロキシ化合物の製法で
ある。 以下に実施例をあげ、本発明を更に具体的に説
明する。 以下の実施例では酸化反応は弱酸の例として、
燐酸二水素アンモニウムを用いた場合下記(1)式に
従うと仮定し、(2)式よりヨウ素の収率を求めた。 1/2O2+2NH4I+2NH4H2PO4 遷移金属化合物 ――――――――――→ I2+2(NH42HPO4+H2O
……(1) ヨウ素収率(%) =発生ヨウ素モル数/弱酸仕込モル数×1/2×100……
(2) また弱酸の加熱分解は、弱酸として燐酸二水素
アンモニウムを用いた場合(3)式に従うと仮定し、
(4)式より弱酸の回収率を求めた。 (NH42HPO4→NH4H2PO4+NH3 ……(3) 回収率(%)=発生したアンモニアモル数/生成
した弱酸のアンモニウム塩のモル数×100……(4) ヨウ素化芳香族ヒドロキシ化合物の収率は、次
の式に従つて求めたものである。 収率(%)=生成したヨウ素化芳香族ヒドロキシ
化合物のモル数/仕込んだ弱酸のモル数×100……(5) 反応は(6)式に従うとした。 Ar+1/2O2+NH4I+NH4H2PO4 →Arl+(NH42HPO4+H2O ……(6) (Ar+1/2O2+2NH4I+2NH4H2PO4→ ArI+(NH42HPO4+NH4H2PO4+NH4I+
H2O) 他の弱酸を用いた場合も(2),(4)式を用いて計算
を行つた。 参考例 1 (1) ヨウ素の発生 500mlの耐圧ガラス製オートクレープにヨウ化
アンモニウム300g(2.07mol)、ヨウ化銅5g
(0.0263mol)、燐酸二水素アンモニウム100g、
(0.870mol)、純水200mlを仕込み、酸素圧2〜5
Kg/cm2(ゲージ圧)、温度50℃の条件で攪拌下反
応を行つた。酸素は、圧力が5Kg/cm2から2Kg/
cm2に減じた時点で、再び5Kg/cm2まで供給した。
7時間後、発生したヨウ素を、0.1Nチオ硫酸ナ
トリウム水溶液で定量したところ77.3g
(0.305mol)であつた。ヨウ素の収率は70%であ
つた。 (2) 弱酸の回収 (1)で得たヨウ素水溶液に600mlの純水を加えた
のち、1のジエチルエーテルでヨウ素の抽出を
3回行つたところ、発生したヨウ素はほぼ全量回
収できた。さらに水溶液中に微量残存していたヨ
ウ素をチオ硫酸ナトリウムで還元し、分子状ヨウ
素を含まない水溶液を得た。この水溶液を1の
SUS316製オートクレーブに仕込み、窒素雰囲気
下170〜210℃で加熱攪拌し、オートクレーブの上
部に備えたノズルより、水蒸気と共にアンモニア
を放出させ、冷却管を通じ、2時間でアンモニア
水約600c.cを得た。発生したアンモニアは、1N
硫酸水溶液で定量したところ10.4g(0.612mol)
であつた。アンモニアの回収率は100%であつた。 (3) 再酸化 (2)で得た水溶液に消費されたアンモニウムと当
量のヨウ化アンモニウム88g(0.607mol)を加
え、耐圧ガラス製オートクレーブを用いて、酸素
2〜5Kg/cm2(ゲージ圧)加圧、温度50℃の条件
で再び酸化反応を行つたところ、4時間で50%の
収率でヨウ素を得た。 参考例 2〜4 表1で示した組成で、参考例1と同様な方法に
より反応を行つた。得られた結果を表1に示す。 参考例 5、6 酸化反応に際して弱酸を用いずに表1に示した
組成で、参考例1の(1)と同様な方法で反応を行つ
たところ、ヨウ素は使用した触媒量以下あるいは
同程度しか生じなかつた。反応開始時は、系内は
中性であたが、ヨウ素が生成するに従い、アルカ
リ性になつた。また参考例6では、ヨウ化窒素が
生成し、これは乾燥すると軽い衝撃で爆発した。
【表】 参考例 7〜10 表2で示した組成で、参考例1と同様な方法に
より反応を行つた。得られた結果を表2に示す。 参考例 11〜15 表2で示した組成で、参考例1の(1)と同様な方
法により反応を行つた。得られた結果を表2に示
す。
【表】
【表】 参考例 16〜22 表3で示した組成で、参考例1と同様な方法に
より反応を行つた。得られた結果を表3に示す。 参考例 23〜26 表3で示した組成で、参考例1の(1)と同様な方
法により反応を行つた。得られた結果を表3に示
す。 参考例 27〜29 表4で示した組成で参考例1と同様な方法によ
り反応を行つた。得られた結果を表4に示す。 参考例 30〜33 表4で示した組成で参考例1の(1)と同様な方法
で反応を行つた。得られた結果を表4に示す。
【表】
【表】
【表】 実施例 1 (1) ヨウ素化反応 500mlの耐圧ガラス製オートクレーブにヨウ化
アンモニウム75(0.515モル)、ヨウ化銅2.5g
(0.0131モル)、リン酸二水素アンモニウム25g
(0.2175モル)、ベンゼン100ml及び純水50mlを仕
込み、酸素圧2〜8Kg/cm2(ゲージ圧)、温度70
℃の条件でかきまぜてヨウ素を発生させた。3時
間後に室温まで冷却してからフエノール24gを加
え、室温で3時間かきまぜて発生したヨウ素と反
応させた。その後有機層を取り出し、この中から
ヨードフエノール19.1g(0.087モル)を得た。
ヨードフエノールの収率は40%であり、パラ体と
オルト体の比はP体/O体=0.4であつた。 (2) 弱酸の回収 (1)における反応後の水層にフエノール30g
(0.322モル)、ベンゼン150mlを加え、50℃で3時
間窒素雰囲気下(N2圧力2Kg/cm2)でかきまぜ
た。次いで下層を取り出し、ベンゼン100mlで洗
浄して水層を回収した。これに純水100mlを加え
再びフエノール10g(0.108モル)、ベンゼン100
mlを加え、50℃、2時間、窒素雰囲気下(N2
力2Kg/cm2)でかきまぜた。水層を取り出し、こ
れを500mlのSUS316製オートクレーブに仕込み、
純水170mlを加え、窒素ガスを充填し(圧力2
Kg/cm2)、かきまぜながら、170〜210℃で酸化反
応により生成したリン酸水素二アンモニウムを加
熱分解した。同時にオートクレーブの上部に備え
たノズルより、水蒸気とともにアンモニアを放出
させ、冷却管を通じて1時間でアンモニア水約
200mlを得た。発生したアンモニアを1N硫酸水溶
液で定量したところ1.48g(0.087モル)であつ
た。リン酸二水素アンモニウムの回収率は100%
であつた。 (3) 再ヨウ素化反応 (2)で得た水溶液に、ヨウ化アンモニウムを(1)で
消費された量12.6g(0.087モル)だけ補充し、
ベンゼン100mlを加え、70℃、3時間でヨウ素を
発生させた。その後室温まで冷却してフエノール
24gを加え、室温で3時間反応させたところ、39
%の収率でヨードフエノールを得た。パラ体とオ
ルト体の比はP体/O体=0.4であつた。 実施例 2〜7 表5に示した原料を用いて、実施例1の(1)と同
様にして反応を行つた。得られた結果を表5に示
した。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 銅化合物又はバナジウム化合物と、弱酸を含
    む少なくとも一部が水である媒体中おいて、ヨウ
    化アンモニウムを酸素あるいは酸素含有ガスによ
    り酸化した後、芳香族ヒドロキシ化合物と反応さ
    せることを特徴とするヨウ素化芳香族ヒドロキシ
    化合物の製法。 2 弱酸の少なくとも一部が、酸化反応におい
    て、生じた弱酸のアンモニウム塩の加熱分解によ
    り得られるものである特許請求の範囲第1項記載
    のヨウ素化芳香族ヒドロキシ化合物の製法。
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