JPH0472842B2 - - Google Patents
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- JPH0472842B2 JPH0472842B2 JP5975684A JP5975684A JPH0472842B2 JP H0472842 B2 JPH0472842 B2 JP H0472842B2 JP 5975684 A JP5975684 A JP 5975684A JP 5975684 A JP5975684 A JP 5975684A JP H0472842 B2 JPH0472842 B2 JP H0472842B2
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- pva
- vinyl
- sulfoxide
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Description
A 本発明の技術分野
本発明はポリビニルアルコール系重合体(以下
ポリビニルアルコールをPVAと略記する。)の新
規な不溶化方法に関する。さらにくわしくはアル
キルスルホキシド基を含有する変性PVA系重合
体を、単独または未変性の通常のPVA系重合体
との混合系で加熱処理することを特徴とする
PVA系重合体の不溶化方法に関するものである。 B 従来技術およびその問題点 PVAは従来より代表的な水溶性高分子として
知られ、合成繊維ビニロンあるいはフイルムの原
料としてあるいは接着剤、バインダー、被覆剤、
乳化剤などの広範囲な工業的用途で用いられてき
た。これらの用途において、しばしば水に対し不
溶化させる必要があり、不溶化に関する多くの方
法が提案されている。これまでの不溶化に関する
技術については長野、山根、豊島著「ポバール」
(改訂新版)、高分子刊行会(1981年)の256頁〜
261頁に総説されている。 ホルマリン、アセトアルデヒド等はビニロンの
不溶化に使用されているが、他の糊剤、乳化剤用
途では臭気の点などに問題があり、実用化されて
いない。グリオキザール、グルタルアルデヒドな
どのジアルデヒド化合物あるいはジアルデヒド澱
粉などの多価アルデヒド化合物などがPVAの不
溶化剤として知られているが、煮沸水に耐えられ
るような皮膜とするためには使用量を多くする必
要があり、また熱処理をした際着色し易い欠点が
ある。N−メチロール尿素、N−メチロールメラ
ミンも不溶化能があるがホルマリン臭を発散する
欠点がある。また、ホウ素、チタン、ジルコン、
クロム、ケイ素などの無機元素を含んだ化合物も
架橋性があり、不溶化に用いられるが、多くの場
合、これらのものをPVA水溶液に添加すると増
粘、あるいはゲル化を生じるか、または液の粘性
が不安定となり、実用時には充分な注意が必要で
あり、工業的に使用されている例は少ない。 以上のような添加剤による不溶化に対し、
PVA自身を変性して不溶性を与える提案も少数
例ではあるが知られている。アリリジンジアセテ
ートと酢酸ビニルの共重合体のケン化物は側鎖に
アルデヒドを有する変性PVAであり、酸処理に
より容易に架橋する。しかしながら充分な不溶化
を与えるために変性量を高くするとPVAの製造
時に架橋不溶物を生じ易く、また着色し易い傾向
があり、現在なお実用化されるに到つていない。 こうして、PVAを工業的にかつ効果的に架橋
不溶化することは予想以上に困難であり、未だ充
分に有効な方法が知られていなかつた。 C 本発明の構成、目的および作用効果 本発明者らはこのような状況を踏まえ、水など
の溶媒に対する溶解性に優れ、塗工後適度な処理
により不溶化できるPVA系重合体を種々探究し
た結果、分子内にアルキルスルホキシド基を含有
する変性PVA系重合体がその特性を有し有効で
あり、それ自身単独のみならず、アルキルスルホ
キシド基を含まない通常のPVA系重合体を混合
した系でも、加熱処理するだけで全体のPVAを
不溶化できることを見出し、本発明に到達したも
のである。 本発明によればアルキルスルホキシド基を有す
る変性PVA系重合体を用い、それを加熱処理す
るだけで不溶化でき、従来公知の方法のごとく酸
などの架橋促進添加剤を添加する必要がなく有利
である。またアルキルスルホキシド基を有する変
性PVA系重合体を、アルキルスルホキシドを含
まない通常のPVA系重合体に混合し、加熱処理
することにより変性PVA系重合体のみならず、
通常のPVA系重合体をも不溶化できる点が大き
な特徴である。そして本発明により得られる不溶
化されたPVA系重合体は、常温の水に対して不
溶であるのはもちろんのこと、とりわけ煮沸水に
対して良好な不溶性を示すものである。 D 本発明のより詳細な説明 本発明でいう分子内にアルキルスルホキシド基
を有する変性PVA系重合体とは一般色
ポリビニルアルコールをPVAと略記する。)の新
規な不溶化方法に関する。さらにくわしくはアル
キルスルホキシド基を含有する変性PVA系重合
体を、単独または未変性の通常のPVA系重合体
との混合系で加熱処理することを特徴とする
PVA系重合体の不溶化方法に関するものである。 B 従来技術およびその問題点 PVAは従来より代表的な水溶性高分子として
知られ、合成繊維ビニロンあるいはフイルムの原
料としてあるいは接着剤、バインダー、被覆剤、
乳化剤などの広範囲な工業的用途で用いられてき
た。これらの用途において、しばしば水に対し不
溶化させる必要があり、不溶化に関する多くの方
法が提案されている。これまでの不溶化に関する
技術については長野、山根、豊島著「ポバール」
(改訂新版)、高分子刊行会(1981年)の256頁〜
261頁に総説されている。 ホルマリン、アセトアルデヒド等はビニロンの
不溶化に使用されているが、他の糊剤、乳化剤用
途では臭気の点などに問題があり、実用化されて
いない。グリオキザール、グルタルアルデヒドな
どのジアルデヒド化合物あるいはジアルデヒド澱
粉などの多価アルデヒド化合物などがPVAの不
溶化剤として知られているが、煮沸水に耐えられ
るような皮膜とするためには使用量を多くする必
要があり、また熱処理をした際着色し易い欠点が
ある。N−メチロール尿素、N−メチロールメラ
ミンも不溶化能があるがホルマリン臭を発散する
欠点がある。また、ホウ素、チタン、ジルコン、
クロム、ケイ素などの無機元素を含んだ化合物も
架橋性があり、不溶化に用いられるが、多くの場
合、これらのものをPVA水溶液に添加すると増
粘、あるいはゲル化を生じるか、または液の粘性
が不安定となり、実用時には充分な注意が必要で
あり、工業的に使用されている例は少ない。 以上のような添加剤による不溶化に対し、
PVA自身を変性して不溶性を与える提案も少数
例ではあるが知られている。アリリジンジアセテ
ートと酢酸ビニルの共重合体のケン化物は側鎖に
アルデヒドを有する変性PVAであり、酸処理に
より容易に架橋する。しかしながら充分な不溶化
を与えるために変性量を高くするとPVAの製造
時に架橋不溶物を生じ易く、また着色し易い傾向
があり、現在なお実用化されるに到つていない。 こうして、PVAを工業的にかつ効果的に架橋
不溶化することは予想以上に困難であり、未だ充
分に有効な方法が知られていなかつた。 C 本発明の構成、目的および作用効果 本発明者らはこのような状況を踏まえ、水など
の溶媒に対する溶解性に優れ、塗工後適度な処理
により不溶化できるPVA系重合体を種々探究し
た結果、分子内にアルキルスルホキシド基を含有
する変性PVA系重合体がその特性を有し有効で
あり、それ自身単独のみならず、アルキルスルホ
キシド基を含まない通常のPVA系重合体を混合
した系でも、加熱処理するだけで全体のPVAを
不溶化できることを見出し、本発明に到達したも
のである。 本発明によればアルキルスルホキシド基を有す
る変性PVA系重合体を用い、それを加熱処理す
るだけで不溶化でき、従来公知の方法のごとく酸
などの架橋促進添加剤を添加する必要がなく有利
である。またアルキルスルホキシド基を有する変
性PVA系重合体を、アルキルスルホキシドを含
まない通常のPVA系重合体に混合し、加熱処理
することにより変性PVA系重合体のみならず、
通常のPVA系重合体をも不溶化できる点が大き
な特徴である。そして本発明により得られる不溶
化されたPVA系重合体は、常温の水に対して不
溶であるのはもちろんのこと、とりわけ煮沸水に
対して良好な不溶性を示すものである。 D 本発明のより詳細な説明 本発明でいう分子内にアルキルスルホキシド基
を有する変性PVA系重合体とは一般色
【式】基(R1は低級炭化水素基で、炭素数1
〜10望ましくは1〜4のアルキル基が好ましい。)
で表わされる基を含有するPVA系重合体で、相
当するアルキルビニルスルホキシドを酢酸ビニル
等のビニルエステルと共重合し、けん化する方法
や、PVAの水酸基に、相当するアルキルビニル
スルホキシドを付加反応させる方法で製造するこ
とができる。これらの製造方法については本発明
者らの発明に係る特願昭58−29956、および特願
昭58−94669にくわしく述べられている。 まず最初に、アルキルビニルスルホキシドを
PVAの水酸基に付加反応させる方法について説
明する。 本発明で用いるPVA系重合体とは
で表わされる基を含有するPVA系重合体で、相
当するアルキルビニルスルホキシドを酢酸ビニル
等のビニルエステルと共重合し、けん化する方法
や、PVAの水酸基に、相当するアルキルビニル
スルホキシドを付加反応させる方法で製造するこ
とができる。これらの製造方法については本発明
者らの発明に係る特願昭58−29956、および特願
昭58−94669にくわしく述べられている。 まず最初に、アルキルビニルスルホキシドを
PVAの水酸基に付加反応させる方法について説
明する。 本発明で用いるPVA系重合体とは
【式】(R2はHまたはメチル基で、H
が好ましい。)単位を有する重合体で、単独重合
体、通常の共重合体、ブロツク共重合体、グラフ
ト重合体、ホルマール、ブチラール化等の後反応
重合体等すべての重合体を包含するものである。
これらのうち酢酸ビニル等のビニルエステルを重
合、けん化してえられるPVA、あるいは酢酸ビ
ニル等のビニルエステルをコモノマー、例えばエ
チレン、アルキルビニルエーテル、アクリル酸メ
チル、イタコン酸、無水マレイン酸等と共重合
し、けん化してえられるPVA系共重合体が好ま
しい。PVA系重合体の未けん化の残存ビニルエ
ステル単位はアルキルビニルスルホキシドとの反
応時に使用される触媒のアルカリ化合物を消費す
るので、ビニルエステル単位のけん化度は高いこ
とが好ましく、50モル%以上、より好ましくは80
%以上が望ましい。またこれらのPVAあるいは
PVA系共重合体の重合度はとくに限定されるも
のでないが、200〜5000好ましくは500〜3000であ
る。該重合体のアルキルビニルスルホキシドとの
反応時の形態は特に制限はなく、溶液状、溶融
状、粉末、フイルム、繊維、発泡体等どのような
ものでもよい。 アルキルビニルスルキシドとしては、メチルビ
ニルスルホキシド、エチルビニルスルホキシド、
ブチルビニルスルホキシド、シクロヘキシルビニ
ルスルホキシド、ベンジルビニルスルホキシドな
どの炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキル
ビニルスルホキシドなどが好適なものとして挙げ
られるが、なかでもメチル、エチル、ブチルなど
の炭素数1〜4の低級アルキルビニルスルホキシ
ドが反応性がよく好ましい。PVA系重合体とア
ルキルビニルスルホキシドとの反応は両物質が接
触反応できる方式であればどのようなものでもよ
く、特に制限はない。しかし通常PVA系重合体
の水溶液中でアルキルビニルスルホキシドと反応
させる溶液法、PVA系重合体が水不溶性の場合
は該重合体をアルキルビニルスルホキシド含有水
溶液中に浸漬接触させ、反応する方法など、水系
の反応が反応速度も大きく好ましい。他にジオキ
サン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、
アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド、ホルムアミド等の極性溶媒も用いるこ
とができる。また反応を阻害しない程度ならば他
の溶媒を用いることもできる。 PVA系重合体とアルキルビニルスルホキシド
との反応は反応触媒としてアルカリ、通常アルカ
リ金属の水酸化物が使用され、特に水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムが好ましい。またアルカリ
濃度はPVA系重合体の水酸基に対してモル比で
0.005〜5が、望ましくは0.01〜3が好ましい。
モル比0.005以下では反応速度が小さく、またア
ルカリ量が多すぎると、ポリマーが分解したり、
着色したりするなどの副反応が著しくおこり、好
ましくない。 反応温度および時間は目的とする反応率、反応
物質の形態保持性等を考慮して、適宜決められる
が、適当な反応速度と重合体の分解着色等の副反
応の観点から反応温度は20〜100℃3好ましくは
30〜85℃、反応時間は1分〜10時間、好ましくは
30分〜5時間である。反応後は通常未反応のアル
キルビニルスルホキシド、触媒等を洗浄等により
分離精製した後、乾燥することにより後処理され
る。 アルキルスルホキシド基の導入量は上述した反
応条件を調節することにより制御することができ
る。 次に、アルキルビニルスルホキシドと酢酸ビニ
ル等のビニルエステルを共重合して得たコポリマ
ーをけん化する方法について説明する。 まず、酢酸ビニル等のビニルエステルに、一般
式
体、通常の共重合体、ブロツク共重合体、グラフ
ト重合体、ホルマール、ブチラール化等の後反応
重合体等すべての重合体を包含するものである。
これらのうち酢酸ビニル等のビニルエステルを重
合、けん化してえられるPVA、あるいは酢酸ビ
ニル等のビニルエステルをコモノマー、例えばエ
チレン、アルキルビニルエーテル、アクリル酸メ
チル、イタコン酸、無水マレイン酸等と共重合
し、けん化してえられるPVA系共重合体が好ま
しい。PVA系重合体の未けん化の残存ビニルエ
ステル単位はアルキルビニルスルホキシドとの反
応時に使用される触媒のアルカリ化合物を消費す
るので、ビニルエステル単位のけん化度は高いこ
とが好ましく、50モル%以上、より好ましくは80
%以上が望ましい。またこれらのPVAあるいは
PVA系共重合体の重合度はとくに限定されるも
のでないが、200〜5000好ましくは500〜3000であ
る。該重合体のアルキルビニルスルホキシドとの
反応時の形態は特に制限はなく、溶液状、溶融
状、粉末、フイルム、繊維、発泡体等どのような
ものでもよい。 アルキルビニルスルキシドとしては、メチルビ
ニルスルホキシド、エチルビニルスルホキシド、
ブチルビニルスルホキシド、シクロヘキシルビニ
ルスルホキシド、ベンジルビニルスルホキシドな
どの炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキル
ビニルスルホキシドなどが好適なものとして挙げ
られるが、なかでもメチル、エチル、ブチルなど
の炭素数1〜4の低級アルキルビニルスルホキシ
ドが反応性がよく好ましい。PVA系重合体とア
ルキルビニルスルホキシドとの反応は両物質が接
触反応できる方式であればどのようなものでもよ
く、特に制限はない。しかし通常PVA系重合体
の水溶液中でアルキルビニルスルホキシドと反応
させる溶液法、PVA系重合体が水不溶性の場合
は該重合体をアルキルビニルスルホキシド含有水
溶液中に浸漬接触させ、反応する方法など、水系
の反応が反応速度も大きく好ましい。他にジオキ
サン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、
アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホル
ムアミド、ホルムアミド等の極性溶媒も用いるこ
とができる。また反応を阻害しない程度ならば他
の溶媒を用いることもできる。 PVA系重合体とアルキルビニルスルホキシド
との反応は反応触媒としてアルカリ、通常アルカ
リ金属の水酸化物が使用され、特に水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムが好ましい。またアルカリ
濃度はPVA系重合体の水酸基に対してモル比で
0.005〜5が、望ましくは0.01〜3が好ましい。
モル比0.005以下では反応速度が小さく、またア
ルカリ量が多すぎると、ポリマーが分解したり、
着色したりするなどの副反応が著しくおこり、好
ましくない。 反応温度および時間は目的とする反応率、反応
物質の形態保持性等を考慮して、適宜決められる
が、適当な反応速度と重合体の分解着色等の副反
応の観点から反応温度は20〜100℃3好ましくは
30〜85℃、反応時間は1分〜10時間、好ましくは
30分〜5時間である。反応後は通常未反応のアル
キルビニルスルホキシド、触媒等を洗浄等により
分離精製した後、乾燥することにより後処理され
る。 アルキルスルホキシド基の導入量は上述した反
応条件を調節することにより制御することができ
る。 次に、アルキルビニルスルホキシドと酢酸ビニ
ル等のビニルエステルを共重合して得たコポリマ
ーをけん化する方法について説明する。 まず、酢酸ビニル等のビニルエステルに、一般
式
【式】で示されるビニルスルホ
キシドおよび重合開始剤を混合し重合することに
より、ポリビニルエステル系重合体が得られる。 重合方式としては回分方式、連続方式のいずれ
でもよいが、回分方式の場合、共重合単量体反応
性比(γ1、γ2)に従つて重合率とともに単量体組
成が変動していくことはよく知られているが、単
量体組成が一定となるように一方もしくは両方の
単量体を添加していく、いわゆる半回分方式を採
用することが均一な共重合体組成を有する共重合
体を得るためには望ましい。また多塔式の連続共
重合の場合も同様の理由で、各塔内の単量体組成
が一定になるように第2塔以後の塔に単量体を添
加することが望ましい。重合開始剤としては2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,
1′−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニ
トリル)、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、2,2′−アゾビス−(4−メト
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩基
酸、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、t−ブチルヒドロペルオキシド、
過酸化ジt−ブチルクメンヒドロペルオキシドな
どの公知のラジカル重合開始剤および過酸化物と
還元剤のいわゆるレドツクス系開始剤などが使用
できる。重合反応温度は開始剤の種類により適当
な温度が選ばれるが、通常40〜80℃が選ばれる。
また重合系中にアセトアルデヒド、アルキルメル
カプタンなどの重合度調節剤を加えることもでき
る。単量体の重合率は、経済性、重合度の調節な
ど目的に応じて適宜決められる。本発明において
は溶媒を使用しない塊状重合が重合速度が大きく
好ましいが、その他の溶液重合、懸濁重合、乳化
重合などを使用することもできる。共重合を完了
した後、反応液中に酢酸ビニル等のビニルエステ
ルモノマーが残存している場合には蒸留などによ
り分離除去する必要がある。ビニルスルホキシド
が残存する場合も、これを除去することが好まし
いが、通常の場合、ビニルスルホキシドの共重合
性(γ2)が酸ビニル等のビニルエステルモノマー
の共重合性(γ1)より高いので、重合系中にビニ
ルスルホキシドが残存する量は少ない。またこの
ような重合を行なうにあたつては酢酸ビニル等の
ビニルエステルモノマーとビニルスルホキシド以
外にこれらの単量体と共重合可能な他の不飽和単
量体、たとえばエチレン、プロピレンなどのα−
オレフイン;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、
無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などの
不飽和酸あるいはそのアルキルエステル塩;(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミドなどの不飽和アミド;2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩など
のスルホン基含有単量体などを本発明の変性
PVA系重合体の特性を損なわない程度の量共存
させて重合することは自由である。 次に変性PVA系重合体は次のような方法によ
り製造される。すなわち上記した方法により得ら
れた変性ポリ酢酸ビニル等のポリビニルエステル
系共重合体を通常の方法によりケン化することに
より得られる。ケン化反応は通常共重合体をアル
コール溶液、とりわけメタノール溶液として実施
するのが有利である。アルコールは無水物のみな
らず、少量の含水系のものも目的に応じて用いら
れ、また酢酸メチル、酢酸エチルなどの有機溶媒
を任意に含有させてもよい。ケン化触媒としては
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカ
リ金属の水酸化物、ナトリウムメチラート、カリ
ウムメチラートなどのアルコラートあるいはアン
モニヤなどのアルカリ性触媒あるいは塩酸、硫酸
などの酸性触媒が使用できる。工業的にはアルカ
リ性触媒とりわけ水酸化ナトリウムがもつとも望
ましい。ケン化温度は通常10〜50℃の範囲から選
ばれる。 このようにして得られた変性PVA系重合体に
関し、アルキルスルホキシド基の含有量はアルキ
ルスルホキシド基を含む単位とビニルアルコール
単位及び残存ビニルエステル単位の合計に対し、
モル比で0.01〜0.5が好ましく、更に0.02〜0.3が
より望ましい。0.01以下では架橋不溶化効率が低
すぎ、一方0.5以上の多すぎる場合も親水性が強
くなりすぎ、不溶化効率が逆に低下する場合があ
り、好ましくない。 変性PVA系重合体の重合度およびけん化度
{ビニルアルコール単位/(ビニルアルコール単
位+ビニルエステル単位)}には特に制限はない
が重合度は高い方が架橋の効率が高く好ましい。
通常重合度200〜5000のものが望ましく、さらに
好ましくは500〜3000のものが望ましい。ビニル
エステル単位のけん化度は通常50モル%以上のも
のが望ましい。 一方アルキルスルホキシド基を含まない通常の
PVA系重合体としてはビニルアルコール単位を
含むポリマーであればすべてを包含する。例えば
酢酸ビニルなどのビニルエステルを重合けん化し
た未変性のPVA、ビニルエステルとエチレン、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、ビ
ニルエーテル、(メタ)アクリルエステル、無水
マレイン酸、イタコン酸などのエチレン性不飽和
モノマーとの共重合体けん化物、PVAを化学反
応、グラフト反応などにより後変性したPVAな
ど広範囲のものが使用できる。これらPVA系重
合体の重合度、けん化度には特に制限はないが、
重合度200〜5000、けん化度は通常50モル%以上
のものが望ましい。 アルキルスルホキシド基を含まないPVA系重
合体の混合割合はアルキルスルホキシド基を含有
するPVA系重合体に対し重量比で1/20〜10/
1が好ましく、とりわけ1/10〜5/1がより望
ましい。アルキルスルホキシド基を含まない
PVA系重合体の混合割合が多すぎると不溶化効
率が低下するので好ましくない。 アルキルスルホキシド基を含有する変性PVA
系重合体はそれ単独またはアルキルスルホキシド
基を含まない通常のPVAと前記の重量比の混合
割合で混合した系で通常水溶液状或は水分散状で
成形、加工され、次いで下記の特定の条件下で加
熱処理することにより、PVAが不溶化される。 加熱処理条件はアルキルスルホキシド基の含量
により適宜選択されるが、高温ほど架橋不溶化効
率が高いので好ましい。しかし高すぎるとPVA
が分解着色する傾向が強くなり、好ましくないの
で、通常150℃〜220℃、好ましくは160℃〜200℃
が望ましい。 加熱媒体は空気中、窒素ガス中、オイル中など
種々の媒体中で行なうことができる。 加熱処理時間は加熱温度との関係で適宜決めら
れるが、通常数分〜2時間が採用される。長時間
の方が不溶化率を上げるには良いが、ポリマーの
着色がひどくなり好ましくない。 本発明によれば従来の架橋不溶化法のように架
橋剤および/または架橋促進剤を用いる必要は特
になく、上記の特定条件下で単に加熱処理すれば
不溶化できることが本発明の大きな特徴である
が、グリオキザール、グルタルアルデヒドと酸な
どの従来の架橋剤を併用することも、もちろん可
能である。またこの系に酸を若干加えると不溶化
が促進される場合があり、必要に応じ若干酸を添
加してもよい。 こうして本発明で得られた不溶化されたPVA
系重合体はPVAの本来有する種々の優れた性能
に加えて水等の溶剤に対する不溶性機能を生かし
た様々な用途に使用される。例えば、繊維用糊
剤、繊維加工剤、紙の表面サイジング剤、顔料コ
ーテイング用のバインダー、抄紙用内添剤、アミ
ノ樹脂接着剤の改良剤、エマルジヨン重合時の乳
化安定剤、マイクロカプセル用壁剤、石膏ボー
ド、ガラス繊維、ロツクウール、セラミツクなど
の無機物のバインダー、感光性樹脂、懸濁重合用
安定剤、フイルム、シート、パイプ、チユーブ、
繊維などの成形物、木材、紙、アルミ箔、プラス
チツク等の接着剤、不織布用バインダー、セメン
トやモルタル添加剤、選択的分離膜などその応用
は広範囲にわたり、本発明の工業的意義は大き
い。 以下、実施例によつて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお部、及び%は特に指定しないかぎり重量
部、及び重量%を示す。 (イ) アルキルスルホキシド基を含有する変性
PVA系重合体の合成例 1 攪拌器、温度計を付した反応容器中に重合度=
1750、けん化度98.2モル%のPVAの5.2%水溶液
845部を入れ、攪拌下、60℃に昇温した。これに
10%水酸化ナトリウム水溶液400部を加え(PVA
の水酸基に対し水酸化ナトリウムモル比は1.0)、
さらにメチルビニルスルホキシド90部を添加した
後、60℃で5時間、攪拌下に反応させた。反応容
器を外部より冷却し、反応液を25℃に冷却した
後、反応液を大量のメタノール中に投入し、沈澱
した変性重合体を別した。該重合体をさらにメ
タノールで充分洗浄することにより触媒および未
反応のメチルビニルスルホキシドを除去した後、
70℃で5時間乾燥した。 えられた重合体の重量は55部であり、この重合
体の赤外吸収スペクトルには1010cm-1にスルホキ
シドに基づく吸収が認められ、また1100cm-1にビ
ニルアルコールの第2級アルコールに基づく吸収
が認められ、この重合体がメチルビニルスルホキ
シドで変性された変性PVAであることがわかつ
た。さらに該重合体を重水中に溶解して、プロト
ン核磁気共鳴スペクトル分析したところ、ビニル
アルコールの水酸基が減少し、メチルスルホキシ
ドのメチルプロトンの吸収が2.5ppmに認められ、
かつメチルビニルスルホキシドのビニル基のプロ
トンシグナルが認められないことから反応は水酸
基にメチルビニルスルホキシドのビニル基が付加
反応してメチルスルホキシド基の導入された変性
PVAがえられていることがわかつた。S元素分
析の結果からメチルスルホキシド単位の変性度は
14.3モル%であることがわかつた。 (ロ) アルキルスルホキシド基を含有する変性
PVA系重合体の合成例 2 攪拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付したフラスコ中に酢酸ビニル1000部、および
エチルビニルスルホキシド20部を仕込み、系内の
窒素置換を行なつた後、内温を60℃まで昇温し
た。 この系に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
13部をメタノール100部に溶解した溶液を添加し、
重合を開始した。重合時間5時間の間にエチルビ
ニルスルホキシドの25%メタノール溶液182部を
一定速度で滴下した。重合停止時の系内の固形分
濃度は35%であつた。フラスコにガス導入管およ
び減圧蒸留装置を取付け、減圧下に重合反応液中
にメタノール蒸気を吹き込み、未重合の酢酸ビニ
ル単量体を追い出した後、共重合体の33%メタノ
ール溶液をえた。 この共重合体はエチルビニルスルホキシド単位
を14モル%と酢酸ビニル単位を86モル%含有する
ことが核磁気共鳴分析により確認された。この共
重合体のメタノール溶液100部を40℃で攪拌しな
がら、この中に1Nの苛性ソーダメタノール溶液
を10容量部添加し、よく混合後放置した。30分後
固化したポリマーを粉砕機で粉砕し、メタノール
で洗浄後、乾燥し、ポリマー粉末を得た。 この共重合体を水へ溶解し、30℃で粘度を測定
したところ0.2dl/gであつた。この共重合体の
重水溶液のプロトン核磁気共鳴スペクトル分析に
よりエチルビニルスルホキシド単位は14モル%と
分析された。また酢酸ビニル単位のケン化度は97
モル%であつた。 実施例 1 合成例1でえられたメチルスルホキシド基を
14.3モル%含有する変性PVA(重合度1750、けん
化度99モル%)を水に溶解した10%水溶液を用
い、ドラム製膜機によりドラム温度70℃で流延乾
燥し、圧さ50μのフイルムを作製した。このフイ
ルムを木枠にピンで張りつけ190℃の熱風乾燥器
中で20分加熱処理したところ不溶化し、煮沸水中
1時間処理しても不溶のフイルムがえられた。 一方比較のために重合度1750、けん化度99モル
%の未変性の通常のPVAを用いて、上記実施例
1と同様に製膜、加熱処理したが、このフイルム
は熱水に溶解し、加熱処理のみでは不溶化出来な
いことがわかつた。 実施例 2 合成例2でえられたエチルスルホキシド基単位
を14モル%含有しけん化度97モル%のPVAを実
施例1と同様に成膜し窒素気流中180℃及び、空
気中180℃でそれぞれ30分加熱処理したところ、
不溶化し、いずれも煮沸水中1時間処理しても溶
解しない、不溶のフイルムがえられた。着色に関
しては窒素気流中の方が良好であつた。 実施例 3 合成例1の方法に準じてつくられたメチルスル
ホキシド基を10モル%含有する変性PVA(重合度
1750)をクラレポバール−117((株)クラレ製品、重
合度1750、けん化度99モル%)と1:1に混合
し、実施例1と同様に製膜し、フイルムをえた。
この、フイルムをシリコンオイル中で、180℃×
20分、および200℃×10分それぞれ加熱処理した
ところ、いずれも不溶化し、水中130℃に加熱し
ても溶解しない、不溶のフイルムがえられた。ま
た160℃で1時間加熱処理すれば不溶化すること
ができた。
より、ポリビニルエステル系重合体が得られる。 重合方式としては回分方式、連続方式のいずれ
でもよいが、回分方式の場合、共重合単量体反応
性比(γ1、γ2)に従つて重合率とともに単量体組
成が変動していくことはよく知られているが、単
量体組成が一定となるように一方もしくは両方の
単量体を添加していく、いわゆる半回分方式を採
用することが均一な共重合体組成を有する共重合
体を得るためには望ましい。また多塔式の連続共
重合の場合も同様の理由で、各塔内の単量体組成
が一定になるように第2塔以後の塔に単量体を添
加することが望ましい。重合開始剤としては2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,
1′−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニ
トリル)、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、2,2′−アゾビス−(4−メト
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩基
酸、過酸化ベンゾイル、過硫酸カリウム、過硫酸
アンモニウム、t−ブチルヒドロペルオキシド、
過酸化ジt−ブチルクメンヒドロペルオキシドな
どの公知のラジカル重合開始剤および過酸化物と
還元剤のいわゆるレドツクス系開始剤などが使用
できる。重合反応温度は開始剤の種類により適当
な温度が選ばれるが、通常40〜80℃が選ばれる。
また重合系中にアセトアルデヒド、アルキルメル
カプタンなどの重合度調節剤を加えることもでき
る。単量体の重合率は、経済性、重合度の調節な
ど目的に応じて適宜決められる。本発明において
は溶媒を使用しない塊状重合が重合速度が大きく
好ましいが、その他の溶液重合、懸濁重合、乳化
重合などを使用することもできる。共重合を完了
した後、反応液中に酢酸ビニル等のビニルエステ
ルモノマーが残存している場合には蒸留などによ
り分離除去する必要がある。ビニルスルホキシド
が残存する場合も、これを除去することが好まし
いが、通常の場合、ビニルスルホキシドの共重合
性(γ2)が酸ビニル等のビニルエステルモノマー
の共重合性(γ1)より高いので、重合系中にビニ
ルスルホキシドが残存する量は少ない。またこの
ような重合を行なうにあたつては酢酸ビニル等の
ビニルエステルモノマーとビニルスルホキシド以
外にこれらの単量体と共重合可能な他の不飽和単
量体、たとえばエチレン、プロピレンなどのα−
オレフイン;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、
無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などの
不飽和酸あるいはそのアルキルエステル塩;(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミドなどの不飽和アミド;2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸またはその塩など
のスルホン基含有単量体などを本発明の変性
PVA系重合体の特性を損なわない程度の量共存
させて重合することは自由である。 次に変性PVA系重合体は次のような方法によ
り製造される。すなわち上記した方法により得ら
れた変性ポリ酢酸ビニル等のポリビニルエステル
系共重合体を通常の方法によりケン化することに
より得られる。ケン化反応は通常共重合体をアル
コール溶液、とりわけメタノール溶液として実施
するのが有利である。アルコールは無水物のみな
らず、少量の含水系のものも目的に応じて用いら
れ、また酢酸メチル、酢酸エチルなどの有機溶媒
を任意に含有させてもよい。ケン化触媒としては
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカ
リ金属の水酸化物、ナトリウムメチラート、カリ
ウムメチラートなどのアルコラートあるいはアン
モニヤなどのアルカリ性触媒あるいは塩酸、硫酸
などの酸性触媒が使用できる。工業的にはアルカ
リ性触媒とりわけ水酸化ナトリウムがもつとも望
ましい。ケン化温度は通常10〜50℃の範囲から選
ばれる。 このようにして得られた変性PVA系重合体に
関し、アルキルスルホキシド基の含有量はアルキ
ルスルホキシド基を含む単位とビニルアルコール
単位及び残存ビニルエステル単位の合計に対し、
モル比で0.01〜0.5が好ましく、更に0.02〜0.3が
より望ましい。0.01以下では架橋不溶化効率が低
すぎ、一方0.5以上の多すぎる場合も親水性が強
くなりすぎ、不溶化効率が逆に低下する場合があ
り、好ましくない。 変性PVA系重合体の重合度およびけん化度
{ビニルアルコール単位/(ビニルアルコール単
位+ビニルエステル単位)}には特に制限はない
が重合度は高い方が架橋の効率が高く好ましい。
通常重合度200〜5000のものが望ましく、さらに
好ましくは500〜3000のものが望ましい。ビニル
エステル単位のけん化度は通常50モル%以上のも
のが望ましい。 一方アルキルスルホキシド基を含まない通常の
PVA系重合体としてはビニルアルコール単位を
含むポリマーであればすべてを包含する。例えば
酢酸ビニルなどのビニルエステルを重合けん化し
た未変性のPVA、ビニルエステルとエチレン、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、ビ
ニルエーテル、(メタ)アクリルエステル、無水
マレイン酸、イタコン酸などのエチレン性不飽和
モノマーとの共重合体けん化物、PVAを化学反
応、グラフト反応などにより後変性したPVAな
ど広範囲のものが使用できる。これらPVA系重
合体の重合度、けん化度には特に制限はないが、
重合度200〜5000、けん化度は通常50モル%以上
のものが望ましい。 アルキルスルホキシド基を含まないPVA系重
合体の混合割合はアルキルスルホキシド基を含有
するPVA系重合体に対し重量比で1/20〜10/
1が好ましく、とりわけ1/10〜5/1がより望
ましい。アルキルスルホキシド基を含まない
PVA系重合体の混合割合が多すぎると不溶化効
率が低下するので好ましくない。 アルキルスルホキシド基を含有する変性PVA
系重合体はそれ単独またはアルキルスルホキシド
基を含まない通常のPVAと前記の重量比の混合
割合で混合した系で通常水溶液状或は水分散状で
成形、加工され、次いで下記の特定の条件下で加
熱処理することにより、PVAが不溶化される。 加熱処理条件はアルキルスルホキシド基の含量
により適宜選択されるが、高温ほど架橋不溶化効
率が高いので好ましい。しかし高すぎるとPVA
が分解着色する傾向が強くなり、好ましくないの
で、通常150℃〜220℃、好ましくは160℃〜200℃
が望ましい。 加熱媒体は空気中、窒素ガス中、オイル中など
種々の媒体中で行なうことができる。 加熱処理時間は加熱温度との関係で適宜決めら
れるが、通常数分〜2時間が採用される。長時間
の方が不溶化率を上げるには良いが、ポリマーの
着色がひどくなり好ましくない。 本発明によれば従来の架橋不溶化法のように架
橋剤および/または架橋促進剤を用いる必要は特
になく、上記の特定条件下で単に加熱処理すれば
不溶化できることが本発明の大きな特徴である
が、グリオキザール、グルタルアルデヒドと酸な
どの従来の架橋剤を併用することも、もちろん可
能である。またこの系に酸を若干加えると不溶化
が促進される場合があり、必要に応じ若干酸を添
加してもよい。 こうして本発明で得られた不溶化されたPVA
系重合体はPVAの本来有する種々の優れた性能
に加えて水等の溶剤に対する不溶性機能を生かし
た様々な用途に使用される。例えば、繊維用糊
剤、繊維加工剤、紙の表面サイジング剤、顔料コ
ーテイング用のバインダー、抄紙用内添剤、アミ
ノ樹脂接着剤の改良剤、エマルジヨン重合時の乳
化安定剤、マイクロカプセル用壁剤、石膏ボー
ド、ガラス繊維、ロツクウール、セラミツクなど
の無機物のバインダー、感光性樹脂、懸濁重合用
安定剤、フイルム、シート、パイプ、チユーブ、
繊維などの成形物、木材、紙、アルミ箔、プラス
チツク等の接着剤、不織布用バインダー、セメン
トやモルタル添加剤、選択的分離膜などその応用
は広範囲にわたり、本発明の工業的意義は大き
い。 以下、実施例によつて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお部、及び%は特に指定しないかぎり重量
部、及び重量%を示す。 (イ) アルキルスルホキシド基を含有する変性
PVA系重合体の合成例 1 攪拌器、温度計を付した反応容器中に重合度=
1750、けん化度98.2モル%のPVAの5.2%水溶液
845部を入れ、攪拌下、60℃に昇温した。これに
10%水酸化ナトリウム水溶液400部を加え(PVA
の水酸基に対し水酸化ナトリウムモル比は1.0)、
さらにメチルビニルスルホキシド90部を添加した
後、60℃で5時間、攪拌下に反応させた。反応容
器を外部より冷却し、反応液を25℃に冷却した
後、反応液を大量のメタノール中に投入し、沈澱
した変性重合体を別した。該重合体をさらにメ
タノールで充分洗浄することにより触媒および未
反応のメチルビニルスルホキシドを除去した後、
70℃で5時間乾燥した。 えられた重合体の重量は55部であり、この重合
体の赤外吸収スペクトルには1010cm-1にスルホキ
シドに基づく吸収が認められ、また1100cm-1にビ
ニルアルコールの第2級アルコールに基づく吸収
が認められ、この重合体がメチルビニルスルホキ
シドで変性された変性PVAであることがわかつ
た。さらに該重合体を重水中に溶解して、プロト
ン核磁気共鳴スペクトル分析したところ、ビニル
アルコールの水酸基が減少し、メチルスルホキシ
ドのメチルプロトンの吸収が2.5ppmに認められ、
かつメチルビニルスルホキシドのビニル基のプロ
トンシグナルが認められないことから反応は水酸
基にメチルビニルスルホキシドのビニル基が付加
反応してメチルスルホキシド基の導入された変性
PVAがえられていることがわかつた。S元素分
析の結果からメチルスルホキシド単位の変性度は
14.3モル%であることがわかつた。 (ロ) アルキルスルホキシド基を含有する変性
PVA系重合体の合成例 2 攪拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付したフラスコ中に酢酸ビニル1000部、および
エチルビニルスルホキシド20部を仕込み、系内の
窒素置換を行なつた後、内温を60℃まで昇温し
た。 この系に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
13部をメタノール100部に溶解した溶液を添加し、
重合を開始した。重合時間5時間の間にエチルビ
ニルスルホキシドの25%メタノール溶液182部を
一定速度で滴下した。重合停止時の系内の固形分
濃度は35%であつた。フラスコにガス導入管およ
び減圧蒸留装置を取付け、減圧下に重合反応液中
にメタノール蒸気を吹き込み、未重合の酢酸ビニ
ル単量体を追い出した後、共重合体の33%メタノ
ール溶液をえた。 この共重合体はエチルビニルスルホキシド単位
を14モル%と酢酸ビニル単位を86モル%含有する
ことが核磁気共鳴分析により確認された。この共
重合体のメタノール溶液100部を40℃で攪拌しな
がら、この中に1Nの苛性ソーダメタノール溶液
を10容量部添加し、よく混合後放置した。30分後
固化したポリマーを粉砕機で粉砕し、メタノール
で洗浄後、乾燥し、ポリマー粉末を得た。 この共重合体を水へ溶解し、30℃で粘度を測定
したところ0.2dl/gであつた。この共重合体の
重水溶液のプロトン核磁気共鳴スペクトル分析に
よりエチルビニルスルホキシド単位は14モル%と
分析された。また酢酸ビニル単位のケン化度は97
モル%であつた。 実施例 1 合成例1でえられたメチルスルホキシド基を
14.3モル%含有する変性PVA(重合度1750、けん
化度99モル%)を水に溶解した10%水溶液を用
い、ドラム製膜機によりドラム温度70℃で流延乾
燥し、圧さ50μのフイルムを作製した。このフイ
ルムを木枠にピンで張りつけ190℃の熱風乾燥器
中で20分加熱処理したところ不溶化し、煮沸水中
1時間処理しても不溶のフイルムがえられた。 一方比較のために重合度1750、けん化度99モル
%の未変性の通常のPVAを用いて、上記実施例
1と同様に製膜、加熱処理したが、このフイルム
は熱水に溶解し、加熱処理のみでは不溶化出来な
いことがわかつた。 実施例 2 合成例2でえられたエチルスルホキシド基単位
を14モル%含有しけん化度97モル%のPVAを実
施例1と同様に成膜し窒素気流中180℃及び、空
気中180℃でそれぞれ30分加熱処理したところ、
不溶化し、いずれも煮沸水中1時間処理しても溶
解しない、不溶のフイルムがえられた。着色に関
しては窒素気流中の方が良好であつた。 実施例 3 合成例1の方法に準じてつくられたメチルスル
ホキシド基を10モル%含有する変性PVA(重合度
1750)をクラレポバール−117((株)クラレ製品、重
合度1750、けん化度99モル%)と1:1に混合
し、実施例1と同様に製膜し、フイルムをえた。
この、フイルムをシリコンオイル中で、180℃×
20分、および200℃×10分それぞれ加熱処理した
ところ、いずれも不溶化し、水中130℃に加熱し
ても溶解しない、不溶のフイルムがえられた。ま
た160℃で1時間加熱処理すれば不溶化すること
ができた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アルキルスルホキシド基を含有する変性ポリ
ビニルアルコール系重合体を、単独または通常の
ポリビニルアルコール系重合体との混合系で加熱
処理することを特徴とするポリビニルアルコール
系重合体の不溶化方法。 2 アルキルスルホキシド基を含有する変性ポリ
ビニルアルコール系重合体が、通常のポリビニル
アルコール系重合体中の水酸基にアルキルビニル
スルホキシドを付加反応させてなる変性ポリビニ
ルアルコール系重合体である特許請求の範囲第1
項記載のポリビニルアルコール系重合体の不溶化
方法。 3 アルキルスルホキシド基を含有する変性ポリ
ビニルアルコール系重合体がビニルエステルとア
ルキルビニルスルホキシドとの共重体けん化物で
ある特許請求の範囲第1項記載のポリビニルアル
コール系重合体の不溶化方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5975684A JPS60202104A (ja) | 1984-03-27 | 1984-03-27 | ポリビニルアルコ−ル系重合体の不溶化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5975684A JPS60202104A (ja) | 1984-03-27 | 1984-03-27 | ポリビニルアルコ−ル系重合体の不溶化方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60202104A JPS60202104A (ja) | 1985-10-12 |
| JPH0472842B2 true JPH0472842B2 (ja) | 1992-11-19 |
Family
ID=13122417
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5975684A Granted JPS60202104A (ja) | 1984-03-27 | 1984-03-27 | ポリビニルアルコ−ル系重合体の不溶化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60202104A (ja) |
-
1984
- 1984-03-27 JP JP5975684A patent/JPS60202104A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60202104A (ja) | 1985-10-12 |
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