JPH047356B2 - - Google Patents
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- JPH047356B2 JPH047356B2 JP59027402A JP2740284A JPH047356B2 JP H047356 B2 JPH047356 B2 JP H047356B2 JP 59027402 A JP59027402 A JP 59027402A JP 2740284 A JP2740284 A JP 2740284A JP H047356 B2 JPH047356 B2 JP H047356B2
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07F—ACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
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- C07F15/0006—Compounds containing elements of Groups 8, 9, 10 or 18 of the Periodic Table compounds of the platinum group
- C07F15/0086—Platinum compounds
- C07F15/0093—Platinum compounds without a metal-carbon linkage
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- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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Description
特開昭56−103192号公報(“Chemical
Abstracts”、Selects−Antitumor Agents、第13
版1982年、第10ページ、96:193435j)に、次
式: で示されるスチルベンジアミン−白金−錯体が記
載されている。前述の式中、基R1およびR2はハ
ロゲン、NO3、SO4、OHまたはグルクロン酸基
を表わす。この化合物には抗腫瘍作用が挙げられ
る。 本発明は特許請求の範囲にり明確にされた対象
に関する。 本発明による新規化合物は、良好な相溶性で卓
越した腫瘍阻止作用を有する。腫瘍阻止作用は、
殊に次の動物−および細胞培地モデルで示され
る:白血病(たとえばラツトの白血病L5222)、
プラスマ細胞腫瘍(たとえばネズミのプラスマ細
胞腫ADJ/PC6)、ホルモン依存性腫瘍(ラツト
のDMBA−誘発およびNMU−誘発性乳癌、ヒ
トのMCF7−乳癌)。さらにこれは、ホルモン非
依存性乳癌細胞(MDA−MB231)の静細胞作用
をも有する。特開昭56−103192号公報から公知の
化合物と比べて、本発明による化合物はたとえば
よりわずかな毒性でより強い腫瘍阻止作用を示
す。公知の抗腫瘍作用を有する作用物質シスプラ
チン(シス−ジクロロ−ジアミン−白金()と
比べて、本発明による化合物はよりわずかな毒
性、殊により低い腎臓毒性を有する。これは、相
当して処理された動物(マウス)の血液像、血中
尿素濃度および腎臓組織の試験から認められる。
たとえば腸上皮の損傷についても同じ事がいえ
る、同様に、本発明による化合物は非常にわずか
な骨随毒性を有する。 本発明による(1,2−ジフエニル−エチレン
ジアミン)−白金()−錯化合物は次の一般式に
よつて示される: 式中基R1、R2、R3およびR4は同じかまたは異
なり、水素、ヒドロキシ基、C1〜C6−アルコキ
シ基、場合によりハロゲン原子またはC1〜C4−
アルカンスルホニルオキシ基により置換された
C2〜C6−アルカノイルオキシ基またはC3〜C6−
アルケノイルオキシ基を表わし、その場合基R1、
R2、R3またはR4の少なくとも1つは水素原子で
なく、かつXは生理的に認容性の陰イオンの当量
を表わす。 R1、R2、R3およびR4によつて表わされるC1〜
C6−アルコキシ基および場合により記載された
ように置換されたC2〜C6−アルカノイルオキシ
基は直鎖または分枝鎖であつてもよく、アルコキ
シ基の場合は特に1〜4のC原子から成り、C2
〜C6−アルカノイルオキシ基の場合は特に2〜
4のC原子から成る。C3〜C6−アルケノイルオ
キシ基は同様に直鎖または分枝鎖であつてもよ
く、殊に3または4のC原子から成る。ハロゲン
置換基としては、殊に臭素、塩素および/または
フツ素が挙げられる。アルカノイルオキシ基は1
個または数個(たとえば1〜6、殊に1〜3)の
同じかまたは異なるハロゲン原子を含有していて
もよい。殊にC原子、特にα−C原子に1、2ま
たは3個のハロゲン原子が存在する。さらに、ハ
ロゲン原子ならびにアルカンスルホニルオキシ基
は、有利にアルカノイルオキシ基のβ位に存在し
てもよい。これは、たとえばメタン−またはエタ
ンスルホニルオキシ基である。式の化合物の
例:R1が上述のもの(殊にOH)を表わしかつフ
エニル環の2−、3−または4位に存在し、R2、
R3およびR4が水素を表わすもの;R1およびR3が
上述のもの(殊にOH)を表わしかつ2−、3−
ないし4位に存在し、R2およびR4が水素を現わ
すもの;R1とR2ならびにR3とR4が上述のもの
(殊にOH)を表わしかつ特に双方のフエニル環
のそれぞれ3−および4位に存在するもの;R1
およびR2が特に3−および4位に存在し、R3お
よびR4が水素を表わすもの。基R1、R2、R3およ
びR4の個々を表わすものの例:ヒドロキシ、メ
トキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブロ
ム−、クロル−またはフルオロアセトキシ、β−
ブロム、β−クロルまたはβ−フルオロ−プロピ
オニルオキシ、ジクロル−ないしはジフルオロア
セトキシ、トリクロル−ないしはトリフルオロア
セトキシ、アクリロイルオキシ。 殊に、双方のフエニル環が同じ位置に同じ置換
基を有するか、または一方のフエニル環だけが記
載された置換基の1つまたは2つを含有する式
の化合物が挙げられる。特に有利な特性を有する
化合物は、たとえば双方のフエニル環が4位また
は3位にそれぞれ1個のヒドロキシ基を含有する
もの〔1,2−ビス−(4−ヒドロキシ−フエニ
ル−エチレンジアミン誘導体または1,2−ビス
(3−ヒドロキシ−フエニル−エチレンジアミン
誘導体)〕、しかもラセミ化合物ならびに鏡像異性
体の形のものである。 基Xは、1価または多価の酸の、公知および常
用の生理的に認容性で薬理的に使用可能な陰イオ
ンを表わす。殊にたとえば次の酸の陰イオンが挙
げられる:HBr、HCl、HJ、HNO3、H2SO4
(SO4 --);H3PO4(HPO3 --);シヨウノウスルホ
ン酸、脂肪族または芳香族スルホン酸、たとえば
C1〜C6−アルキルスルホン酸(たとえばメタン
スルホン酸、エタン−、プロパン−またはヘキサ
ン−スルホン酸)、場合により1個または2個の
メチル置換基を有するベンゾール−またはナフタ
リンスルホン酸(トルオールスルホン酸、殊にo
−またはp−トルオールスルホン酸);場合によ
り1個、2個または3個のハロゲン原子(殊に
Cl、F)置換基を有する脂肪族C2〜C4−モノカ
ルボン酸(たとえば酢酸、プロピオン酸、クロル
酢酸、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、トリク
ロル酢酸);場合により2重結合を有する脂肪族
C2〜C11−ジカルボン酸(例えばシユウ酸、マロ
ン酸、2位に1個または2個のC1〜C4−アルキ
ル、置換基を有するマロン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、コハク酸);2〜6、殊に2〜3の炭素原
子を有する脂肪族モノヒドロキシ−およびジヒド
ロキシ−モノカルボン酸、特に乳酸、グリセリン
酸またはグリコール酸のようなα−モノヒドロキ
シカルボン酸;タルトロン酸、リンゴ酸、酒石
酸、中間位のC原子がヒドロキシ基および場合に
よりC1〜C4−アルキル基にり置換されているマ
ロン酸、イソクエン酸またはクエン酸のような、
3〜8、殊に3〜6の炭素原子を有する脂肪族モ
ノヒドロキシ−およびジヒドロキシ−ジ−および
トリカルボン酸;場合によりカルボキシ基(殊に
4位で)により置換されているフタル酸;グルコ
ン酸、グルクロン酸;1,1−シクロブタンジカ
ルボン酸;アルドース−およびケト−スリン酸
(たとえば相応する1−および2リン酸)のよう
なオルガノリン酸、たとえばD−またはL−グル
コース−6−リン酸、α−D−グルコース−1−
リン酸、D−フルクトース−6−リン酸、D−ガ
ラクトース−6−リン酸、D−リボース−5−リ
ン酸、D−フルクトース−1,6−2リン酸のよ
うなアルドース−6−リン酸;α−D,L−グリ
セリンリン酸、β−グリセリンリン酸のようなグ
リセリン酸(その場合リン酸基は末端位または中
間位のグリセリン酸素原子に結合されている);
N−ホスホノ−アセチル−アスパラギン酸(たと
えばL−アスパラギン酸)。 式は可能な鏡像異性体およびジアステレオマ
ーを包含する。化合物がラセミ化合物の場合は、
これは自体公知の方法で、たとえば光学活性の酸
を用いて、光学活性の異性体に分割する事が出来
る。しかし、はじめから前述の鏡像異性体または
場合によりジアステレオマーの出発物質を使用す
る事も出来、この場合には最終生成物として相当
する純粋な光学活性ないしはジアステレオマーの
化合物が得られる。基Xの構造とは無関係に、既
に1,2−ジフエニル−エチレンジアミン−部分
は、2つの不斉炭素原子を有し、従つてラセミ化
合物形または左旋性ないしは右旋性形またはメソ
形で存在しうる。付加的な形は、基Xの種々の鏡
像異性体ないしはジアステレオマーの形により生
成しうる。1,2−ジフエニル−エチレンジアミ
ン部分の2つの不斉中心における配置の等しい錯
体が特に有利な作用を有する。式の本発明によ
る化合物は、白金原子に関して常にシス化合物で
ある。 本発明による(1,2−ジフエニル−エチレン
ジアミン)−白金()錯化合物の製法は、テト
ラハロゲン−白金()酸またはテトラハロゲン
−白金()アルカリ錯塩を式: 〔式中基R1、R2、R3およびR4は上述のものを
表わし、基R1、R2、R3またはR4の少なくとも1
つは水素原子ではない〕で示される化合物ないし
は化合物の酸付加塩と反応させ、場合により存
在する遊離フエノール性ヒドロキシ基中へハロゲ
ン原子またはC1〜C4アルカンスルホニルオキシ
基によつて置換されたC2〜C6アルカノイル基ま
たはC3〜C6アルケノイル基を導入し、かつ場合
により式で示される化合物中の基Xを他の生理
的に認容性の陰イオンと交換することから成る。 出発アミンは、たとえばラセミ化合物、メソ
化合物として、純粋な右旋性ないしは左旋性形と
してかまたはその他のジアステレオマーの形で使
用する事が出来る。この配置は、白金錯体の製造
の際に維持される。特に有効なのは、式で示さ
れるラセミ化合物およびその光学対掌体である。 本発明による式で示される化合物の製造は、
溶剤中10〜80℃、特に15〜50℃、殊に18〜25℃の
温度で実施する。溶剤としてはたとえば次のもの
が挙げられる:水、C1〜C6−アルカノール(メ
タノール、エタノール、tert.−ブタノール)、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミド、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテルならびにこれらの溶剤の混合物、
殊に水との混合物。 双方の反応成分(白金化合物および化合物)
は特に等モル量で使用する。反応溶液のPH価は4
〜7、特に6〜7のPH範囲にあるべきである。PH
価の調節は、アルカリ、特にカ性ソーダ水溶液ま
たはカ性カリ溶液の添加によるかまたは炭酸ナト
リウムを用いて行なわれる。 テトラハロゲン−白金()化合物(酸ならび
にアルカリ錯塩)としては、相応するテトラクロ
ロ−、テトラブロモ−およびテトラヨード化合物
が挙げられる。テトラハロゲノ−白金()アル
カリ錯塩中のアルカリ原子は、殊にナトリウムお
よびカリウムであるが、リチウム、ルビジウムま
たはセシウム塩も使用出来る。 望ましくは、ジアミンは酸付加塩の形で使用
する;たとえば二塩酸塩、二臭化水素酸塩、二ヨ
ウ化水素酸塩または他の酸の塩として。殊にその
陰イオンが基Xを形成する酸も挙げられる。さら
に、ジアミンは酢酸塩ないしは二酢酸塩の形で使
用する事が出来、その際場合により反応成分の混
合前に塩化カリウム(たとえば化合物1モルに
つき2モル)が添加される。同じく、ジアミン
は炭酸塩の形で使用する事も出来る。 式の化合物中に存在する遊離のフエノール性
ヒドロキシ基は、C2〜C6−アルカノイル基また
はC3〜C6−アルケノイル基によりアシル化する
事が出来る。このアルカノイル−およびアルケノ
イル基は、ハロゲン原子またはC1〜C4−アルカ
ンスルホニルオキシ寒を含有してもよい。このア
シル化は、たとえば場合によりハロゲン原子また
はC1〜C4−アルカンスルホニル基により置換さ
れているC2〜C6−アルカノイルハロゲン化物な
いしはC3〜C6−アルケノイルハロゲン化物を用
いるかまたは飽和または不飽和のC3〜C6−カル
ボン酸の無水物を用いて、10〜80℃、殊に20〜30
℃の温度で、通常の酸結合剤の存在で行なう事が
出来る。殊に、酸結合剤としてはたとえばジイソ
プロピルエチルアミンのような脂肪族第3アミン
が挙げられる。アシル化のための不活性溶剤ない
しは懸濁剤としてはたえば次のものが挙げられ
る:低級脂肪族ハロゲン炭化水素(クロロホル
ム)、アミド、C1〜C4−アルキルアミドおよび脂
肪族C1〜C4−カルボン酸のC1〜C4−ジアルキル
アミド(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド)、N−メチル−ピロリドン、ジメチルス
ルホキシド、ピリジンのような中性溶剤またはこ
れら溶剤の混合物が挙げられる。このアシル化
は、たとえば二相系、たとえば水/クロロホルム
中で実施する事も出来、その際陰イオン交換体を
用いて得られたジヒドロキシ−1,2−ビス−
(ヒドロキシフエニル)エチレンジアミン−白金
()−錯体は水相中に存在し、酸塩化物と第3ア
ミン(ジイソプロピルエチルアミン)との混合物
はクロロホルム相中に存在する。酸ハロゲン化物
としては、特に相当する塩化物、臭化物および場
合によりヨウ化物が挙げられる。 他の配位子による配位子Xの交換は、たとえば
ハロゲン化銀の沈殿を用いて行なう事が出来る。
このためには、たとえばXがハロゲン(塩素、臭
素またはヨウ素)を表わす式のジハロゲノ−
(1,2−ジフエニル−エチレンジアミン)−白金
()化合物を、溶剤または懸濁剤中で10〜80℃、
特に30〜50℃、殊に35〜45℃の温度で、Xの表わ
すものに一致する他の酸の銀塩と反応させる。し
かしこの場合、銀塩として硝酸銀(例えば硝酸銀
水溶液)も使用出来、式: で示されるイオンのジアコ錯体が得られる。 この錯体から、弱く結合された配位子水が容易
に、親和性陰イオン(たとえばKCl、KBrの形の
Cl-、Br-、マロン酸イオン2-、クロル酢酸イオ
ン1-、シユウ酸イオン2-、1,1−シクロブタン
ジカルボン酸イオン2-ならびにその他の記載され
た酸基Xにより置換される。ここで使用される酸
は、たとえば遊離酸としてまたはカリウム塩ない
しはナトリウム塩の形で使用する事が出来る。同
じ化合物は、等モル量のHXおよび硝酸イオンを
有しない白金錯体(後者は水酸化物形の陰イオン
交換体、例えばDowex1〜8Xの使用下に)の反
応によつても得られる。 放出基(たとえばSO4 2-イオンないしはシユウ
酸イオン2-)の置換は、生じる錯塩が水溶性であ
り、従つて水に難溶性のアルカリ土類金属の硫酸
塩またはシユウ酸塩の分離が出来る限り、スルフ
アト−ないしはオクサラト−(1,2−ジフエニ
ルエチレンジアミン)−白金()化合物の場合
に、所望のX配位子(たとえばグリセリン酸)を
有するアルカリ土類金属塩との反応によつても可
能である。この方法に適したX−配位子は、特に
ヒドロキシカルボン酸である。 化合物の製法に記載された溶剤ないしは懸濁
剤は交換反応にも挙げられる(殊に水およびジメ
チルホルムアミドならびにさらにメタノール、エ
タノール、tert.−ブタノールが適している)。交
換反応はたとえば5.5〜6のPH−範囲で行なわれ
る。 相応するメソ形からの(±)−、(+)−ならび
に(−)−1,2−ビス−(4−メトキシ−フエニ
ル)−エチレンジアミンの製造は、ジヤーナル・
オブ・メデイカル・ケミストリー(J.Med.
Chem.)第25巻(1982年)、第836ページに記載さ
れている。相応するメソ形は、ヒエミツシエ・ベ
リヒテ(Chemische Berichte)第109巻(1976
年)、第1〜40(32)ページに記載されている。遊
離のヒドロキシ化合物の製造は、たとえば塩化メ
チレン中−20〜−80℃、特に−60℃で三臭化ホウ
素を用いる脱エーテルにより行なう。 式の他のメソ化合物の製造は、たとえばメソ
−1,2−ビス−(2−ヒドロキシ−フエニル)−
エチレンジアミンおよび相応する、アルコキシに
より置換されたベンズアルデヒド
Abstracts”、Selects−Antitumor Agents、第13
版1982年、第10ページ、96:193435j)に、次
式: で示されるスチルベンジアミン−白金−錯体が記
載されている。前述の式中、基R1およびR2はハ
ロゲン、NO3、SO4、OHまたはグルクロン酸基
を表わす。この化合物には抗腫瘍作用が挙げられ
る。 本発明は特許請求の範囲にり明確にされた対象
に関する。 本発明による新規化合物は、良好な相溶性で卓
越した腫瘍阻止作用を有する。腫瘍阻止作用は、
殊に次の動物−および細胞培地モデルで示され
る:白血病(たとえばラツトの白血病L5222)、
プラスマ細胞腫瘍(たとえばネズミのプラスマ細
胞腫ADJ/PC6)、ホルモン依存性腫瘍(ラツト
のDMBA−誘発およびNMU−誘発性乳癌、ヒ
トのMCF7−乳癌)。さらにこれは、ホルモン非
依存性乳癌細胞(MDA−MB231)の静細胞作用
をも有する。特開昭56−103192号公報から公知の
化合物と比べて、本発明による化合物はたとえば
よりわずかな毒性でより強い腫瘍阻止作用を示
す。公知の抗腫瘍作用を有する作用物質シスプラ
チン(シス−ジクロロ−ジアミン−白金()と
比べて、本発明による化合物はよりわずかな毒
性、殊により低い腎臓毒性を有する。これは、相
当して処理された動物(マウス)の血液像、血中
尿素濃度および腎臓組織の試験から認められる。
たとえば腸上皮の損傷についても同じ事がいえ
る、同様に、本発明による化合物は非常にわずか
な骨随毒性を有する。 本発明による(1,2−ジフエニル−エチレン
ジアミン)−白金()−錯化合物は次の一般式に
よつて示される: 式中基R1、R2、R3およびR4は同じかまたは異
なり、水素、ヒドロキシ基、C1〜C6−アルコキ
シ基、場合によりハロゲン原子またはC1〜C4−
アルカンスルホニルオキシ基により置換された
C2〜C6−アルカノイルオキシ基またはC3〜C6−
アルケノイルオキシ基を表わし、その場合基R1、
R2、R3またはR4の少なくとも1つは水素原子で
なく、かつXは生理的に認容性の陰イオンの当量
を表わす。 R1、R2、R3およびR4によつて表わされるC1〜
C6−アルコキシ基および場合により記載された
ように置換されたC2〜C6−アルカノイルオキシ
基は直鎖または分枝鎖であつてもよく、アルコキ
シ基の場合は特に1〜4のC原子から成り、C2
〜C6−アルカノイルオキシ基の場合は特に2〜
4のC原子から成る。C3〜C6−アルケノイルオ
キシ基は同様に直鎖または分枝鎖であつてもよ
く、殊に3または4のC原子から成る。ハロゲン
置換基としては、殊に臭素、塩素および/または
フツ素が挙げられる。アルカノイルオキシ基は1
個または数個(たとえば1〜6、殊に1〜3)の
同じかまたは異なるハロゲン原子を含有していて
もよい。殊にC原子、特にα−C原子に1、2ま
たは3個のハロゲン原子が存在する。さらに、ハ
ロゲン原子ならびにアルカンスルホニルオキシ基
は、有利にアルカノイルオキシ基のβ位に存在し
てもよい。これは、たとえばメタン−またはエタ
ンスルホニルオキシ基である。式の化合物の
例:R1が上述のもの(殊にOH)を表わしかつフ
エニル環の2−、3−または4位に存在し、R2、
R3およびR4が水素を表わすもの;R1およびR3が
上述のもの(殊にOH)を表わしかつ2−、3−
ないし4位に存在し、R2およびR4が水素を現わ
すもの;R1とR2ならびにR3とR4が上述のもの
(殊にOH)を表わしかつ特に双方のフエニル環
のそれぞれ3−および4位に存在するもの;R1
およびR2が特に3−および4位に存在し、R3お
よびR4が水素を表わすもの。基R1、R2、R3およ
びR4の個々を表わすものの例:ヒドロキシ、メ
トキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブロ
ム−、クロル−またはフルオロアセトキシ、β−
ブロム、β−クロルまたはβ−フルオロ−プロピ
オニルオキシ、ジクロル−ないしはジフルオロア
セトキシ、トリクロル−ないしはトリフルオロア
セトキシ、アクリロイルオキシ。 殊に、双方のフエニル環が同じ位置に同じ置換
基を有するか、または一方のフエニル環だけが記
載された置換基の1つまたは2つを含有する式
の化合物が挙げられる。特に有利な特性を有する
化合物は、たとえば双方のフエニル環が4位また
は3位にそれぞれ1個のヒドロキシ基を含有する
もの〔1,2−ビス−(4−ヒドロキシ−フエニ
ル−エチレンジアミン誘導体または1,2−ビス
(3−ヒドロキシ−フエニル−エチレンジアミン
誘導体)〕、しかもラセミ化合物ならびに鏡像異性
体の形のものである。 基Xは、1価または多価の酸の、公知および常
用の生理的に認容性で薬理的に使用可能な陰イオ
ンを表わす。殊にたとえば次の酸の陰イオンが挙
げられる:HBr、HCl、HJ、HNO3、H2SO4
(SO4 --);H3PO4(HPO3 --);シヨウノウスルホ
ン酸、脂肪族または芳香族スルホン酸、たとえば
C1〜C6−アルキルスルホン酸(たとえばメタン
スルホン酸、エタン−、プロパン−またはヘキサ
ン−スルホン酸)、場合により1個または2個の
メチル置換基を有するベンゾール−またはナフタ
リンスルホン酸(トルオールスルホン酸、殊にo
−またはp−トルオールスルホン酸);場合によ
り1個、2個または3個のハロゲン原子(殊に
Cl、F)置換基を有する脂肪族C2〜C4−モノカ
ルボン酸(たとえば酢酸、プロピオン酸、クロル
酢酸、ジクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、トリク
ロル酢酸);場合により2重結合を有する脂肪族
C2〜C11−ジカルボン酸(例えばシユウ酸、マロ
ン酸、2位に1個または2個のC1〜C4−アルキ
ル、置換基を有するマロン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、コハク酸);2〜6、殊に2〜3の炭素原
子を有する脂肪族モノヒドロキシ−およびジヒド
ロキシ−モノカルボン酸、特に乳酸、グリセリン
酸またはグリコール酸のようなα−モノヒドロキ
シカルボン酸;タルトロン酸、リンゴ酸、酒石
酸、中間位のC原子がヒドロキシ基および場合に
よりC1〜C4−アルキル基にり置換されているマ
ロン酸、イソクエン酸またはクエン酸のような、
3〜8、殊に3〜6の炭素原子を有する脂肪族モ
ノヒドロキシ−およびジヒドロキシ−ジ−および
トリカルボン酸;場合によりカルボキシ基(殊に
4位で)により置換されているフタル酸;グルコ
ン酸、グルクロン酸;1,1−シクロブタンジカ
ルボン酸;アルドース−およびケト−スリン酸
(たとえば相応する1−および2リン酸)のよう
なオルガノリン酸、たとえばD−またはL−グル
コース−6−リン酸、α−D−グルコース−1−
リン酸、D−フルクトース−6−リン酸、D−ガ
ラクトース−6−リン酸、D−リボース−5−リ
ン酸、D−フルクトース−1,6−2リン酸のよ
うなアルドース−6−リン酸;α−D,L−グリ
セリンリン酸、β−グリセリンリン酸のようなグ
リセリン酸(その場合リン酸基は末端位または中
間位のグリセリン酸素原子に結合されている);
N−ホスホノ−アセチル−アスパラギン酸(たと
えばL−アスパラギン酸)。 式は可能な鏡像異性体およびジアステレオマ
ーを包含する。化合物がラセミ化合物の場合は、
これは自体公知の方法で、たとえば光学活性の酸
を用いて、光学活性の異性体に分割する事が出来
る。しかし、はじめから前述の鏡像異性体または
場合によりジアステレオマーの出発物質を使用す
る事も出来、この場合には最終生成物として相当
する純粋な光学活性ないしはジアステレオマーの
化合物が得られる。基Xの構造とは無関係に、既
に1,2−ジフエニル−エチレンジアミン−部分
は、2つの不斉炭素原子を有し、従つてラセミ化
合物形または左旋性ないしは右旋性形またはメソ
形で存在しうる。付加的な形は、基Xの種々の鏡
像異性体ないしはジアステレオマーの形により生
成しうる。1,2−ジフエニル−エチレンジアミ
ン部分の2つの不斉中心における配置の等しい錯
体が特に有利な作用を有する。式の本発明によ
る化合物は、白金原子に関して常にシス化合物で
ある。 本発明による(1,2−ジフエニル−エチレン
ジアミン)−白金()錯化合物の製法は、テト
ラハロゲン−白金()酸またはテトラハロゲン
−白金()アルカリ錯塩を式: 〔式中基R1、R2、R3およびR4は上述のものを
表わし、基R1、R2、R3またはR4の少なくとも1
つは水素原子ではない〕で示される化合物ないし
は化合物の酸付加塩と反応させ、場合により存
在する遊離フエノール性ヒドロキシ基中へハロゲ
ン原子またはC1〜C4アルカンスルホニルオキシ
基によつて置換されたC2〜C6アルカノイル基ま
たはC3〜C6アルケノイル基を導入し、かつ場合
により式で示される化合物中の基Xを他の生理
的に認容性の陰イオンと交換することから成る。 出発アミンは、たとえばラセミ化合物、メソ
化合物として、純粋な右旋性ないしは左旋性形と
してかまたはその他のジアステレオマーの形で使
用する事が出来る。この配置は、白金錯体の製造
の際に維持される。特に有効なのは、式で示さ
れるラセミ化合物およびその光学対掌体である。 本発明による式で示される化合物の製造は、
溶剤中10〜80℃、特に15〜50℃、殊に18〜25℃の
温度で実施する。溶剤としてはたとえば次のもの
が挙げられる:水、C1〜C6−アルカノール(メ
タノール、エタノール、tert.−ブタノール)、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミド、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテルならびにこれらの溶剤の混合物、
殊に水との混合物。 双方の反応成分(白金化合物および化合物)
は特に等モル量で使用する。反応溶液のPH価は4
〜7、特に6〜7のPH範囲にあるべきである。PH
価の調節は、アルカリ、特にカ性ソーダ水溶液ま
たはカ性カリ溶液の添加によるかまたは炭酸ナト
リウムを用いて行なわれる。 テトラハロゲン−白金()化合物(酸ならび
にアルカリ錯塩)としては、相応するテトラクロ
ロ−、テトラブロモ−およびテトラヨード化合物
が挙げられる。テトラハロゲノ−白金()アル
カリ錯塩中のアルカリ原子は、殊にナトリウムお
よびカリウムであるが、リチウム、ルビジウムま
たはセシウム塩も使用出来る。 望ましくは、ジアミンは酸付加塩の形で使用
する;たとえば二塩酸塩、二臭化水素酸塩、二ヨ
ウ化水素酸塩または他の酸の塩として。殊にその
陰イオンが基Xを形成する酸も挙げられる。さら
に、ジアミンは酢酸塩ないしは二酢酸塩の形で使
用する事が出来、その際場合により反応成分の混
合前に塩化カリウム(たとえば化合物1モルに
つき2モル)が添加される。同じく、ジアミン
は炭酸塩の形で使用する事も出来る。 式の化合物中に存在する遊離のフエノール性
ヒドロキシ基は、C2〜C6−アルカノイル基また
はC3〜C6−アルケノイル基によりアシル化する
事が出来る。このアルカノイル−およびアルケノ
イル基は、ハロゲン原子またはC1〜C4−アルカ
ンスルホニルオキシ寒を含有してもよい。このア
シル化は、たとえば場合によりハロゲン原子また
はC1〜C4−アルカンスルホニル基により置換さ
れているC2〜C6−アルカノイルハロゲン化物な
いしはC3〜C6−アルケノイルハロゲン化物を用
いるかまたは飽和または不飽和のC3〜C6−カル
ボン酸の無水物を用いて、10〜80℃、殊に20〜30
℃の温度で、通常の酸結合剤の存在で行なう事が
出来る。殊に、酸結合剤としてはたとえばジイソ
プロピルエチルアミンのような脂肪族第3アミン
が挙げられる。アシル化のための不活性溶剤ない
しは懸濁剤としてはたえば次のものが挙げられ
る:低級脂肪族ハロゲン炭化水素(クロロホル
ム)、アミド、C1〜C4−アルキルアミドおよび脂
肪族C1〜C4−カルボン酸のC1〜C4−ジアルキル
アミド(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド)、N−メチル−ピロリドン、ジメチルス
ルホキシド、ピリジンのような中性溶剤またはこ
れら溶剤の混合物が挙げられる。このアシル化
は、たとえば二相系、たとえば水/クロロホルム
中で実施する事も出来、その際陰イオン交換体を
用いて得られたジヒドロキシ−1,2−ビス−
(ヒドロキシフエニル)エチレンジアミン−白金
()−錯体は水相中に存在し、酸塩化物と第3ア
ミン(ジイソプロピルエチルアミン)との混合物
はクロロホルム相中に存在する。酸ハロゲン化物
としては、特に相当する塩化物、臭化物および場
合によりヨウ化物が挙げられる。 他の配位子による配位子Xの交換は、たとえば
ハロゲン化銀の沈殿を用いて行なう事が出来る。
このためには、たとえばXがハロゲン(塩素、臭
素またはヨウ素)を表わす式のジハロゲノ−
(1,2−ジフエニル−エチレンジアミン)−白金
()化合物を、溶剤または懸濁剤中で10〜80℃、
特に30〜50℃、殊に35〜45℃の温度で、Xの表わ
すものに一致する他の酸の銀塩と反応させる。し
かしこの場合、銀塩として硝酸銀(例えば硝酸銀
水溶液)も使用出来、式: で示されるイオンのジアコ錯体が得られる。 この錯体から、弱く結合された配位子水が容易
に、親和性陰イオン(たとえばKCl、KBrの形の
Cl-、Br-、マロン酸イオン2-、クロル酢酸イオ
ン1-、シユウ酸イオン2-、1,1−シクロブタン
ジカルボン酸イオン2-ならびにその他の記載され
た酸基Xにより置換される。ここで使用される酸
は、たとえば遊離酸としてまたはカリウム塩ない
しはナトリウム塩の形で使用する事が出来る。同
じ化合物は、等モル量のHXおよび硝酸イオンを
有しない白金錯体(後者は水酸化物形の陰イオン
交換体、例えばDowex1〜8Xの使用下に)の反
応によつても得られる。 放出基(たとえばSO4 2-イオンないしはシユウ
酸イオン2-)の置換は、生じる錯塩が水溶性であ
り、従つて水に難溶性のアルカリ土類金属の硫酸
塩またはシユウ酸塩の分離が出来る限り、スルフ
アト−ないしはオクサラト−(1,2−ジフエニ
ルエチレンジアミン)−白金()化合物の場合
に、所望のX配位子(たとえばグリセリン酸)を
有するアルカリ土類金属塩との反応によつても可
能である。この方法に適したX−配位子は、特に
ヒドロキシカルボン酸である。 化合物の製法に記載された溶剤ないしは懸濁
剤は交換反応にも挙げられる(殊に水およびジメ
チルホルムアミドならびにさらにメタノール、エ
タノール、tert.−ブタノールが適している)。交
換反応はたとえば5.5〜6のPH−範囲で行なわれ
る。 相応するメソ形からの(±)−、(+)−ならび
に(−)−1,2−ビス−(4−メトキシ−フエニ
ル)−エチレンジアミンの製造は、ジヤーナル・
オブ・メデイカル・ケミストリー(J.Med.
Chem.)第25巻(1982年)、第836ページに記載さ
れている。相応するメソ形は、ヒエミツシエ・ベ
リヒテ(Chemische Berichte)第109巻(1976
年)、第1〜40(32)ページに記載されている。遊
離のヒドロキシ化合物の製造は、たとえば塩化メ
チレン中−20〜−80℃、特に−60℃で三臭化ホウ
素を用いる脱エーテルにより行なう。 式の他のメソ化合物の製造は、たとえばメソ
−1,2−ビス−(2−ヒドロキシ−フエニル)−
エチレンジアミンおよび相応する、アルコキシに
より置換されたベンズアルデヒド
【式】R1およびR2=HまたはC1〜
C6−アルコキシ
から、ヒエミツシエ・ベリヒチ(Chemishe
Berichte)第109巻(1976年)、第1ページ以降に
記載された方法(ジアザ・コープ転位)と同様に
行なう事が出来る。殊に、この方法は双方のフエ
ニル環が同種の置換基を有する化合物の製造の
ために適している。メソ形のラセミ化合物への変
更および光学異性体への分割は、ジヤーナル・ホ
ブ・メデイカル・ケミストリー(J.Med.Chem.)
第25巻(1982年)、第836ページと同様に行なう事
が出来る。相当するジアミンの出発化合物として
のd,l−1,2−ビス(4−メトキシフエニ
ル)エチレンジアミンまたはd,l−1,2−ビ
ス(2−ヒドロキシフエニル)エチレンジアミン
によるジアザ・コープ転位によるラセミ化合物の
合成も同様に可能である。 さらに、式の出発物質(殊に非対称に置換さ
れたもの)は次の方法で得る事が出来る:出発物
質としては、たとえばケミストリー・レタース
(Chemistry Letters)1973年第1041〜1044ペー
ジ(日本化学会により出版)に記載の方法と同様
にしてチタンテトラクロリドとの、基R1および
R2により置換されているベンズアルデヒドと四
塩化チタンとの結合反応により得られる、双方の
フエニル環に基R1、R2、R3およびR4を有するス
チルベンを使用する。しかし、この種のスチルベ
ンはドイツ化学協会誌(Berichte der
Deutschen Chemischen Gesellschaft)第37巻
(1904年)第453〜458ページに記載されている方
法と同様にして、基R1およびR2を有するベンジ
ルマグネシウムハロゲニドと、非置換または環置
換ベンズアルデヒド(即ち基R3およびR4を有す
るベンズアルデヒド)との反応によつて得る事も
出来る。スチルベン二重結合に対するN,N−ジ
クロルウレタンの付加により、1−クロル−2−
エトキシカルバモイル−1,2−ジフエニルエタ
ン(双方のフエニル環に基R1、R2、R3およびR4
を有する)が生じ、このものは塩基性触媒を用い
て2,3−ジアリールアジリジンに環化しうる
(“J.Org.Chemistry.”第32巻(1967年)、第75〜
78ページ、第31巻(1966年)、第3625〜3632ペー
ジに記載の方法と同様)。シス−およびトランス
−アジリジンの生成物混合物はクロマトグラフイ
ーにより分離出来る。このアジリジンから、相応
に置換された1,2−ジフエニルエチレンジアミ
ンは、たとえば次のようにして得る事が出来る:
アジリジン環を、溶剤(低級アルコール、場合に
より水との混合物で)中でナトリウムアジドと共
に加熱(80〜120℃)する事により開環して1−
アジド−2−アミノ−1,2−ジフエニルエタン
になる。この反応において、シスのアリール環を
有するアジリジンからは、立体特異的にトレオ配
置の生成物が生じるかないしはトランス−アジリ
ジンからエリトロ配置を有する生成物が生じる。
アジド基は常法で、エーテル中のLiAlH4を用い
てアミンへ還元出来る。次いで、三臭化ホウ素を
用いる脱エーテルにより、ヒドロキシ置換された
1,2−ジフエニルエチレンジアミンが得られ
る。 アジリジンを製造する他の方法は、基R1、R2、
R3およびR4を含有するデスオキシベンゾイン
(フリーデル・クラフツのアシル化により得られ
る)とヒドロキシルアミンとをこれに常用の方法
で反応させ、こうして得られたオキシムを、テト
ラヘドロン(Tetrahedron)第24巻(1968年)、
第4605〜4623ページならびに第6177〜6184ページ
に記載の方法と同様にしてテトラヒドロフラン中
でLiAlH4によりアジリジンに還元する方法であ
る。相応するスチルベンおよびアジリジンを経由
する出発物質の製造は、たとえば次に記載の方
法明細と同様にして行なう事が出来る: 1 スチルベン合成 4−クロルベンズアルデヒド29g(0.2モル)
を無水ジオキサン300ml中に溶解し、約10℃で窒
素下にTiCl433mlを加える。黄色の懸濁液に亜鉛
末39gを加え、その後懸濁液は黒藤色に着色す
る。4〜5時間還流下に加熱し、冷却後10%
K2CO3−溶液で加水分解し、エーテルで抽出す
る。有機相をMgSO4上で乾燥し、溶剤を蒸発し
去り、スチルベンを再結晶する。収率:75〜90
%。 2 アジリジン合成 無水ベンゾール50ml中の4,4′−ジクロルスチ
ルベン24.9g(0.1モル)の溶液に、窒素下に5
〜10℃で徐々にN,N−ジクロルウレタン16g
(0.1モル)を滴加する。引続き一晩中室温でかく
はんする。5〜10℃で20%NaHSO3−溶液100ml
で加水分解し、エーテルで振出し、有機相を20%
NaCl溶液で洗浄し、乾燥し、溶剤を蒸発し去る。
生成物は油状残渣として残留し、これをエタノー
ルから再結晶する。 収率:68%。〔1−クロル−2−エトキシカルバ
モイル−1,2−ビス−(4−クロルフエニル)
−エタン〕 このようにして得られたβ−クロロカルバメー
ト0.1モルを、96%エタノール100ml中に溶解し
て、96%エタノール235ml中のKOH30g(0.5モ
ル)の溶液に加える。反応バツチを50℃で4時間
かくはんする。二倍容量の水で希釈し、エーテル
または塩化メチレンで抽出し、有機相を乾燥し、
溶剤を留去する。シス−およびトランス−アジリ
ジンからなる生成物混合物は、溶離剤としてベン
ゾール/塩化メチレンを用いるシリカゲルでのク
ロマトグラフイーにより分離する。 収率:45%、〔2,3−ビス−(4−クロルフエニ
ル)−アジリジン〕 3 アジドによる開環 アジリジン20ミリモルをエタノール80ml中に溶
解し、水27ml中のNaN35.2g(80ミリモル)およ
びNH4Cl4.3g(80ミリモル)を加え、14〜18時
間還流下に加熱する。引続き水で希釈し、エーテ
ルまたは塩化メチレンで振出する。乾燥および溶
剤を蒸発し去つた後、生成物は結晶性残渣にして
残留し、これを石油エーテルから再結晶する。 収率:74%。〔1−アジド−2−アミノ−1,2
−ビス−(4−クロルフエニル)−エタン〕 基R1、R2、R3およびR4の1個または数個がヒ
ドロキシ基を表わす式の出発物質は、ヒドロキ
シ基が場合により上述のように置換されている
C2〜C6−アルカノイル基またはC3〜C6−アルケ
ノイル基によりアシル化する事が出来る。このア
シル化は、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
ベンゾール、トルオールのような不活性溶剤ない
しは懸濁剤中で0〜200℃、特に20〜150℃で行な
う事が出来る。アシル化剤としては例えば次のも
のが挙げられる:2〜6の炭素原子を有する相当
する脂肪族カルボン酸(場合により上述のように
置換された)の酸ハロゲン化物(塩化物、臭化
物、ヨウ化物)または酸無水物。このアシル化
は、場合により炭酸アルカリ、水酸化アルカリ、
アルカリアルコレートのような酸結合剤または第
3アミン、たとえばトリエチルアミンまたはジイ
ソプロピルエチルアミンの添加下に行なう事が出
来る。他の方法は、ジアザ・コープ転位の際に生
じるジイミン、たとえばN,N′−ビス−(4−メ
トキシベンジリデン)−1,2−ビス(4−メト
キシフエニル)エチレンジアミンからBBr3によ
る脱エーテルにより得られる保護された1,2−
ビス−(4−ヒドロキシフエニル)エチレンジア
ミン(双方のアミノ基は4−メトキシベンジリデ
ン基により保護されている)のアシル化である。
ベンザル保護基を有する1,2−ビス(ヒドロキ
シフエニル)エチレンジアミンのアシル化は、前
述したようにして行なう事が出来る。酸結合剤と
してはピリジンも使用出来、その場合ピリジンは
同時に溶剤としても使用出来る。引続き、保護基
として役立つベンズアルデヒド誘導体は酸性の加
水分解および水蒸気蒸留により分離される。 本発明による化合物は医薬組成物および医薬製
剤の製造のために適している。医薬組成物ないし
は医薬は、作用物質として本発明による化合物1
種または数種を、場合により他の薬理的ないしは
薬学的作用物質との混合物で含有する。医薬の製
造は、公知方法で行なわれ、その場合公知および
常用の製薬助剤ならびに他の担持剤および希釈剤
が使用出来る。この種の担持剤および助剤として
は、たとえば次の文献に調剤、化粧品および隣接
領域の助剤として推奨ないしは記載されているよ
うな物質が挙げられる:ウルマンス・エンサイク
ロペデイー・デア・テヒニツシエン・ヒエミー
(Ullmanns Encyklopadie der Thchniscen
Chemie)、第4巻(1953年)、第1〜39ページ;
ジヤーナル・オブ・フアーマシユーテイカル サ
イエンセス(Journal of Pharmaceutical
Sciences)、第52巻(1963年)、第918ページ以下、
H.V.ツエツシユー リンデンバルト(Czetsch−
Lindenwald)“薬学および隣接領域の助剤”
(Hilfsstoffe fu¨r Pharmazie und angrenzende
Gebiete);フアーマコロギツシエ・インダスト
リー(Pharm.Ind.)、第2号、1961年、第72ペー
ジ以下;Dr.H.P.フイードラー(Fiedler)、“薬
学、化粧品および隣接領域の助剤の辞典”
(Lexikon der Hilfsstoffe fu¨r Pharmazie、
Kosmetik und angrenzende Gebiete;Cantor
KG、Aulendcrf in Wu¨rttemburg)1971年。 これの例は、ゼラチン、しよ糖または乳糖のよ
うな天然の糖、レシチン、ペクチン、でんぷん
(たとえばとうもろこしでんぷん)、アルギン酸、
チロース、タルク、リコポジウム、ケイ酸(たと
えば分散性)、セルロース、セルロース誘導体
(たとえばセルロースのヒドロキシ基が部分的に
低級飽和脂肪族アルコールおよび/または低級飽
和脂肪族オキシアルコールでエーテル化されてい
るセルロースエーテル、たとえばメチルオキシプ
ロピルセルロース)、12〜22のC−原子を有する
脂肪酸)、殊に飽和脂肪酸のマグネシウム塩およ
びカルシウム塩(たとえばステアリン酸塩)、乳
化剤、油および脂肪(殊に植物性)(たとえば落
花生油、ひまし油、オリーブ油、ゴマ油、綿実
油、とうもろこし油、小麦胚芽油、ひまわり種
油、鱈肝油、飽和脂肪酸C12H24O2〜C18H36O2の
モノ−、ジ−およびトリグリセリドおよびその混
合物)、薬学的に認容性の1価または多価アルコ
ール、およびポリエチレングリコールのようなポ
リグリコールならびにその誘導体、脂肪族の飽和
または不飽和脂肪酸(2〜22C−原子、殊に10〜
18C−原子)と1価の脂肪族アルコール(1〜
20C−原子)またはグリコール、グリセリン、ジ
エチレングリコール、ペンタエリトリツト、ソル
ビツト、マンニツトおよびその他のような、場合
によりエーテル化されていてもよい多価のアルコ
ールとのエステル、ベンジルベンゾエート、ジオ
キソラン、グリセリンホルマール、テトラヒドロ
フルフリルアルコール、C1〜C12−アルコールと
のポリグリコールエーテル、ジメチルアセトアミ
ド、ラクトアミド、ラクテート、炭酸エチル、シ
リコーン(殊に中粘度のジメチルポリシロキサ
ン)、炭酸マグネシウム等。 他の助剤としては架橋されたポリビニルピロリ
ドン、ナトリウムカルボキシメチルでんぷん、ナ
トリウムカルボキシメチルセルロースまたは微晶
質のセルロースのような分解作用をする物質(い
わゆる崩壊剤)も挙げられる。同様に、たとえば
ポリアクリル酸エステル、セルロースエーテル等
のような公知のてん料も使用できる。 溶液の製造のためには、たとえば水またはたと
えばエタノール、1,2−プロピレングリコー
ル、ポリグリコールおよびその誘導体、ジメチル
スルホキシド、脂肪アルコール、トリグリセリ
ド、グリセリンの部分エステル、パラフイン等の
ような生理学的に認容性の有機溶剤が挙げられ
る。 調剤の製造の際には公知および常用の溶解助剤
ないしは乳化剤を使用する事が出来る。溶解助剤
および乳化剤としてはたとえば次のものが挙げら
れる:ポリビニルピロリドン、ソルビタントリオ
レエートのようなソルビタン脂肪酸エステル、レ
シチン、アカシア、トラガカント、ポリオキシエ
チル化されたソルビタンモノオレエート、ポリオ
キシエチル化された脂肪、ポリオキシエチル化さ
れたオレオトリグリセリド、リノール化されたオ
レオトグリセリド、脂肪アルコール、アルキルフ
エノールまたは脂肪酸のポリエチレンオキシド−
縮合生成物または1−メチル−3−(2−ヒドロ
キシエチル)−イミダゾ−リドン−(2)。ここでポ
リオキシエチル化とは、当該物質が、その重合度
が一般に2〜40、殊に10〜20である、ポリオキシ
エチレン鎖を含有する事を表わす。このようなポ
リオキシエチル化された物質は、たとえばヒドロ
キシル基含有化合物(たとえばモノ−またはジグ
リセリドもしくはたとえばオレイン酸基を有する
もののような不飽和化合物)とエチレンオキシド
との反応により得る事が出来る(たとえばグリセ
リド1モルあたりエチレンオキシド40モル)。オ
レオトリグリセリドの例は、オリーブ油、落花生
油、ひまし油、ゴマ油、綿実油、とうもろこし油
である(Dr.H.P.Fiedler“Lexikon der
Hilfsstoffe fu¨r Pharmazie、Kosmetik und
angrenzende Gebiete1971、第191〜195ページ参
照)。 さらに防腐剤、安定剤、緩衝物質、たとえば燐
酸水素カルシウム、コロイド状水酸化アルミニウ
ム、矯味剤、酸化防止剤および錯化剤(たとえば
エチレンジアミノテトラ酢酸)等の添加も可能で
ある。場合により、作用物質分子の安定化のた
め、生理学的に認容性の酸または緩衝剤を用いて
約3〜7のPH−範囲に調節する事も出来る。一般
に、可能な限り中性から弱酸性(PH5まで)のPH
価が有利である。 酸化防止剤としてたとえばピロ亜硫酸ナトリウ
ム、アスコルビン酸、没食子酸、没食子酸アルキ
ルエステル、ブチルヒドロキシアニソール、ノル
ジヒドログアイアレチン酸、トコフエロールなら
びにトコフエロール+協力作用物質(錯形成によ
り重金属を結合する物質、たとえばレシチン、ア
スコルビン酸、リン酸)を使用する。協力作用物
質の添加はトコフエロールの抗酸素作用を著しく
高める。防膚剤としては、たとえばソルビン酸、
p−ヒドロキシ安息香酸エステル(たとえば低級
アルキルエステル)、安息香酸、安息香酸ナトリ
ウム、トリクロルイソブチルアルコール、フエノ
ール、クレゾール、塩化ベンゼトニウムおよびホ
ルマリン誘導体が挙げられる。 本発明による化合物の薬学的およびガレヌス処
理は、常用の標準的方法により行なう。たとえ
ば、作用物質および助剤ないしは担持剤をかくは
んまたは均質化(たとえば通常の混合装置を用い
て)良好に混合し、その場合一般に20〜80℃、特
に20〜50℃、殊に室温で作業する。それ以外に次
の標準方法も引用される:サツカー、フツクス、
シユパイザー(Sucker、Fuchs、Speiser)、フア
ーマツオイテイツシエ・テクノロジー
(Pharmazeutische Technologie;Thieme
Verlag、Ssuttgart、1978年)。 作用物質ないしは医薬の適用は皮膚、粘膜また
は体内部に、たとえば経口、腸管、肺、直腸、
腔、舌、静脈内、動脈内、心臓内、筋内、胃内、
皮内、皮下に行なう事が出来る。非経口的調剤形
は、殊に無菌ないしは滅菌された製品である。 本発明による化合物は、生体内でADJ/PC6プ
ラスマ細胞腫および白血病L5222、同じく試験管
内でMDA−MB231およびMCF−7乳癌細胞系
に良好な抗腫瘍作用を示す。たとえば、バルブ
(Balb)/C−マウスのADJ/PC6プラスマ細胞
腫につき、3×20mg/マウス1Kgの用量で“0”
のT/C値(%)が得られる、即ちいずれの動物
にも腫瘍は発生しえなかつた。ラツトの白血病
L5222においては、3×20mg/ラツト1Kgの用量
で175%ILSへの生存時間の増加が得られた。
MDA−MB231細胞系につき、1×10-5モル/
の濃度で、〔3H〕−チミジン形成の90%阻止が得
られ、MCF−7細胞系では同濃度で95%阻止が
得られた。 この抗腫瘍作用は、公知の医薬シスプラチン
(Cisplatin)の作用に匹敵するかないしはそれよ
りも良好である。上述の動物試験における既に抗
腫瘍作用を示す最低用量は、たとえば3×10mg/
Kgip(腹膜内)(ADJ/PC6)および約3×15mg/
Kgip(L5222)である。一般的用量範囲は、たと
えば3×20mg〜3×30mg/Kgipである。 本発明による化合物が考慮しうる適応症は、気
管支−、睾丸−、口腔−、頚−、前立線−、子宮
内膜−、膀胱癌、黒色腫、頚頭部の腫瘍である。 禁忌:妊娠、重い骨髄凹窩。 本発明による新規化合物は、良好な認容性で卓
越した抗腫瘍作用を有する。抗腫瘍作用は、殊に
次の動物−および細胞培養モデルで認められる:
白血病(たとえばラツトの白血病L5222およびマ
ウスのL1210);プラスマ細胞腫(たとえばマウ
スのADJ/PC6プラスマ細胞腫);ホルモン性腫
瘍(マウスのB16黒色腫、ヒトのMCF7乳癌細胞
系);静細胞抵抗性腫瘍(マウスのシス−プラチ
ン−およびダウノマイシン−抵抗性のエーリツヒ
アシツト腫瘍)。さらに、これはホルモン非依
存性乳癌細胞(MDA−MB231)に対し静細胞作
用をも有する。 医薬製剤は、一般に本発明による活性成分100
〜200mg、特に150mgを含有する。 投与は、たとえば錠剤、カプセル、丸薬、糖衣
錠、座薬、軟膏、ゼリー、クリーム、粉剤、撒布
剤または液体の形で行なう事が出来る。液状の適
用形としては、たとえば油性またはアルコール性
ないしは水性溶液ならびに懸濁液およびエマルジ
ヨンが挙げられる。有利な適用形は、活性物質
100〜200mgを含有する錠剤または活性物質0.02〜
0.04%を含有する溶液である。 本発明による活性成分の1回の用量は、たとえ
ば a) 経口的剤形では100〜200mg、特に150mg b) 非経口的剤形(静脈内連続注入として)で
は100〜200mg/m2、特に150mg/m2 c) 皮膚および粘膜への局所適用のための剤形
(たとえば溶液、ローシヨン、エマルジヨン、
軟膏等)では1−5%、特に2.5%である。 たとえば、作用物質100〜200mgの含量を有する
錠剤1〜4錠を1日に3回またはたとえば静脈内
注射では体表面1m2あたり作用物質100〜200mgを
有する溶液1000mlの連続注入を推奨する事が出来
る。経口投与では、1日の最低用量はたとえば
300mgであり:経口投与での1日の最高用量は800
mgより上であるべきではない。 本発明による化合物のマウスにおける急性毒性
(LD50mg/Kgにより表現:Miller u.Tainterの方
法により:Proc.Soc.Exper.Biol.a.Med.57(1944)
261)は、たとえばip適用で120mg/Kgより上に存
在する。 医薬は人体医学で使用する事が出来る。 例 1 (+)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒド
ロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() H2O6ml中のK2PtCl4830mg(2ミリモル)の溶
液に、(+)−1,2−ビス−(4−ヒドロキシ−
フエニル)−エチレンジアミン−ジヒドロブロミ
ド2ミリモル(水4ml中に溶解)を滴加する。こ
の溶液を0.5N−NaOHで中和し、その場合黄色
の沈殿物が形成する。遮光下に室温でかくはん
し、1〜2時間の間隔で中和する。9〜10時間後
に吸引濾過し、水で塩素イオンがなくなるまで洗
浄し、乾燥する。母液をさらにかくはんし、数回
中和する。約4日後にPH価が不変となり反応の終
結を示す。もう一度吸引濾過し、沈殿物を上述の
ように処理する。このようにして得られた黄色の
粉末は、非常に誘電性である。(収率94%) 精製: 沈殿した錯体1020mg(2ミリモル)を乳鉢で微
細に粉砕し、H2O150ml中に懸濁させ、硝酸銀
697mg(4.1ミリモル)と室温で15時間かくはんす
る。その場合相応する硝酸塩錯体が生じる。形成
されたハロゲン化銀を遠心分離する。上澄み液か
ら、0.5N−塩酸で過剰な銀イオンを沈殿させ、
もう一度遠心分離する。硝酸塩錯体の溶液を分離
し、塩化カリウム8ミリモル(水5mlに溶解)を
加え、中和し、数時間かくはんする。精製した錯
体を吸引濾過、洗浄および乾燥する。融点:340
〜350℃(分解下)。収率:50%。 IRスペクトル(KBr)(s=狭い吸収帯、m=中
間の吸収帯、W=広い吸収帯): 3260s、3195s(NH)、1620s、1600s、1520s
(NH)、1250s、1180s、830s、810m、770m、
565m、530m(PtN)、320m(PtCl) (−)−および(±)ジクロロ−〔1,2−ビス
−(4−ヒドロキシ−フエニル)−エチレンジアミ
ン〕−白金()を同様に製造する。 (±)−ジクロロ−〔1,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:355〜358℃(分解下) 収率:88%、黄色粉末 IRスペクトル(KBr): 3260s、3195(NH)、1620s、1520s、(NH)、
1450m、1620s、1240m、1180s、830s、810s、
765m、610m、570m(PtN)、320m(PtCl) (−)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒドロ
キシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:340〜350℃(分解下) IRスペクトル:(+)−ジクロロ−〔1,2−ビス
−(4−ヒドロキシ−フエニル)−エチレンジア
ミン〕−白金()参照。 出発物質()の製造: 相応する(+)−、(+)−および(−)−メチ
ルエステルの製造は、ジヤーナル・オブ・メデイ
カル・ケミストリー(J.Med.Chem.)第25巻
(1982年)、第836ページに記載されている。遊離
ヒドロキシ化合物はこれから例えば次の規定によ
る脱エーテルにより得る事が出来る: (−)−1,2−ビス(p−メトキシフエニル)
エチレン−ジアミン3.54g(13mモル)を、無水
塩化メチレン130ml中に溶解し、−60℃に冷却す
る。この温度で、三臭化ホウ素4.95ml(53ミリモ
ル)を添加し、30分冷浴中でかくはんする。引続
き、室温に昇温させ、一晩中さらにかくはんす
る。氷・食塩溶液下で、メタノール10mlで加水分
解し、乾燥するまで蒸発させる。精製のために、
メタノール中にとり、エーテルで沈殿させる。 収量:3.3g(63%) IR:3100s 非常な広幅、2000W 広幅(NH)
1640s、1605s、1545s、1520s、1505s、
1290s、1260s、1215s、860s、770m。 例 2 (−)−スルフアト−〔1,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白
金()×2H2O (−)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒド
ロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
()1020mg(2ミリモル)を微細にすりつぶし、
水100ml中に懸濁させる。40℃に加熱した懸濁液
にAg2SO4(水80ml中に溶解)624mg(2mモル)を
加え、一晩中遮光下にかくはんする。引続き濾過
し、小試料を冷所での1N−HClで銀イオンを調
べ、溶液を回転蒸発器中で5mlに濃縮する。沈殿
物を吸引濾過し、氷水で洗浄し、乾燥する。 白色粉末:融点:約295℃(250℃で変色)化合物
は水2分子を含有する。 収率:30% IRスペクトル(KBr): 3200s広幅、1610m、1520s、1250s、1180s、
1120s、1020s、830m。 例 3 (−)−1,1−クロロブタンジカルボキシレ
ート−〔1,2−ビス−(4−ヒドロキシ−フエ
ニル)−エチレンジアミン〕−白金() (−)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒド
ロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
()1020mg(2ミリモル)を微細に粉砕し、水
150ml中に懸濁させる。60℃に加熱された懸濁液
にAgNO3(水5ml中に溶解)645mg(3.8mモル)
を加え、一晩中室温で遮光下にかくはんする。回
転蒸発器中で30mlに濃縮した後に濾過し、濾液に
水25ml中の1,1−シクロブタンジカルボン酸
274mg(1.9ミリモル)の溶液を加え、引続き徐々
に0.1N−NaOHでPH5.5〜6.0にする。約15mlに濃
縮し(回転蒸発器中)、吸引濾過し、洗浄および
P2O5上で乾燥する。 白色粉末:融点:約303℃(280℃より上で変色)。
化合物は水1分子を含有する。 収率:24% IRスペクトル(KBr): 3100s広幅、1630s、1640s、1400s、850s。 例 4 メソ−ジクロロ−〔1,2−ビス−(3,4−ジ
メトキシ−フエニル)−エチレン−ジアミン〕−
白金() 1,2−ビス−(3,4−ジメトキシ−フエニ
ル)−エチレン−ジアミン332mg(1ミリモル)
を、熱い0.02n−HCl150ml中に溶解する。溶液を
かくはん下徐々にH2O5ml中のK2PtCl4415mgの溶
液に添加する。溶液を0.5N−NaOHで中和し、
KCl約2gを加える。約70℃で遮光下にかくはん
し、1〜2時間の間隔で中和する。12時間後に吸
引濾過し、0.5N−HCl、H2Oおよびアセトンで
洗浄し、乾燥する。 融点:約280℃(分解) 収率:79%、黄色粉末 IRスペクトル(KBr): 3220s、3110m(NH)、2920m(CH)、1595m、
1520s、1270s、1030s、805m、765m、535W、
330m(PtCl) 例 5 メソ−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−メトキ
シ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() K2PtCl4415mg(1mモル)(40%の温t−ブタ
ノール約10mlに溶解)に、50%t−ブタノール40
ml中の1,2−ビス(p−メトキシ−フエニル)
−エチレンジアミン272mg(1ミリモル)を加え
る。50℃で2時間遮光下にかくはんする。生成物
を吸引濾過し、水およびt−ブタノールで洗浄
し、乾燥する。 融点:約220℃(分解) 収率:84%、明黄色の粉末 IRスペクトル(KBr): 3240m(NH)、1610s、1580s、1510s(NH)、
1460m、1250s、1180s、1030s、540m、315m
(PtCl) 次の化合物は例1と同様に製造した。 例 6 (±)−ジクロロ−〔1,2−ビス(3−メトキ
シ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約335℃(分解) 収率:83%、黄色の粉末 IR−スペクトル(KBr): 3270s(NH)、2950m(CH)、1600s、1300s、
1235s、790s、700s、560W、465W、325m
(PtCl) 例 7 (±)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(3−ヒド
ロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約360℃(分解) 収率:68%、黄色粉末 IR−スペクトル(KBr): 3260s、3200m(NH)、1600s、1465s、1220s、
705s、470m、320m(PtCl) 例 8 メソ−ジクロロ−〔1,2−ビス(3−ヒドロ
キシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約275℃(分解) 収率:53%、明黄色粉末 IRスペクトル(KBr): 3200s、3110m(NH)、1590s、1460s、1045m、
780s、705s、535w、325m(PtCl) 例 9 (±)−ジクロロ−〔1,2−ビス(4−メトキ
シ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約335℃(分解) 収率:55%、黄色粉末 IR−スペクトル(KBr): 3260s、2310m、3170s(NH)、1610s、1580m、
155m(NH)、1460s、1250s、1180s、1040s、
825s、530m、310(PtCl) 例 10 トレオ−ジクロロ−〔1−(4−ヒドロキシ−フ
エニル)−2−フエニル−エチレンジアミン〕−
白金() 融点:約280℃(分解) 収率:57%、明黄色粉末 IRスペクトル(KBr): 3200s、3100m(NH)、1610m、1570m、1500s、
1175s、755m、700m、520w、325m(PtCl) 例 11 トレオ−ジクロロ−〔1−(4−メトキシ−フエ
ニル)−2−フエニル−エチレンジアミン〕−白
金() 融点:約280℃(分解) 収率:57%、明黄色の粉末 IR−スペクトル(KBr): 3200s、3100s(NH)、1610m、1570m、1510s、
1260s、1070s、710s、320m(PtCl) 例 12 ジクロロ−〔1−(3,4−ジメトキシ−フエニ
ル)−2−フエニル−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約335℃(分解) 収率:85%、黄色の粉末 IRスペクトル(KBr): 3240s(NH)、1600m、1520s、1320s、1150s、
1030s、770m、710m、520w、320m(PtCl) 例4〜12の出発物質の製造 式の出発物質を臭化水素酸塩を塩化水素酸塩
として使用した。ヒドロキシ化合物の臭化水素酸
塩は、三臭化ホウ素での脱エーテル後に単離す
る。塩化水素酸塩の製造のためには、相当する化
合物の塩基をアルコール中に溶解し、H・Clを導
入し、エーテルで生成物を沈殿させる。臭化水素
塩から塩化水素酸塩は、イオン交換体との反応、
水溶液の分離および水の蒸発により製造すること
が出来る。 出発物質の合成のための一般的事項 例4〜9の出発化合物は、ヒエミツシエ・ベリ
ヒテ(Chemische Berichte)、第109巻(1976
年)、第1ページ以降に記載の方法により製造し
た。脱エーテルは三臭化ホウ素を用い例1(出発
物質の製造の際)に記載されたように行なつ
た。1−(4−メトキシ−フエニル)−2−フエニ
ル−エチレンジアミン(例11の出発物質)は、ト
ランス−4−メトキシ−スチルベンから上述の方
法と同様にして製造した。(スチルベン合成、ア
ジリジン合成参照)メソ−1,2−ビス(3−メ
トキシフエニル)エチレンジアミン(融点:115
〜117℃) この化合物は1,2−ビス−(4−メトキシ−
フエニル)エチレンジアミンと同様に、ジヤーナ
ル・オブ・メデイカル・ケミストリー(J.Med.
Chem.)第25巻(1982年)第836ページ以降に記
載の方法により製造出来る。 メソ−N,N′−ビス(3−メトキシベンジリ
デン)−1,2−ビス(3−メトキシ−フエニ
ル)−エチレンジアミン(融点:120℃、アセト
ニトリルから) 合成はジヤーナル・オブ・メデイカル・ケミス
トリー(J.Med.Chem.)第25巻(1982年)、第836
ページ以降と同様。 d,l−1,2−ビス(3−メトキシフエニ
ル)エチレンジアミン 前述のジイミンを溶融し、150〜160℃で約15分
間かくはんする。約90℃に冷却後3N−H2SO4を
加え、水蒸気蒸留にかける。残留溶液を熱時に濾
過し、0〜20℃でPH2にし、エタノールを加え
る。晶出した硫酸塩を分離し、NaOHで塩基を
遊離させ、塩化メチレン/クロロホルムで振出
し、蒸発濃縮する。生成物は油状の残渣として残
る。 (IR−スペクトル(フイルム):3400広幅、
1600s、1500s、1270s、1050m、710s) メソ−およびd.l−1,2−ビス(3,4−ジ
メトキシフエニル)エチレンジアミン この化合物は、ジヤーナル・オブ・メデイカ
ル・ケミストリー(J.Med.Chem.)第25巻(1982
年)、第836ページ以降により4−モノ−置換ジア
ミンと同様にして製造出来る。 メソ型の融点 185.5〜187℃(クロロホルムか
ら) d,l−型の融点 82〜83℃ トレオ−およびエリトロ−1−(4−メトキシ
フエニル)−2−フエニルエチレンジアミン この化合物は、4−メトキシスチルベンから上
述の方法に従い、引続きアジドを無水ジエチルエ
ーテル中のLiAlH4を用いて還元する事により得
た。無水エーテル60ml中のアジド15.2ミリモルを
氷冷下に無水エーテル70ml中のLiAlH41.4gの懸
濁液に滴加し、引続き還流下で加熱(4.5時間)、
冷却し、水で加水分解する。 4−メトキシスチルベン(F.130〜131℃) 4−ヒドロキシスチルベン19.6g(0.1モル)、
K2CO3135gおよびヨウ化メチル135gを、ジメ
チルホルムアミド500ml中で室温で20時間かくは
んする。H2Oで希釈後塩化メチレンで振出する。 トレオ−1−(4−メトキシフエニル)−2−フ
エニルエチレンジアミン(油状物;IRスペク
トル(フイルム): 3390m、3310m(NH2)、1610s、1510s、1270s、
1070s、1040s); エリトロ−1(4−メトキシフエニル)−2−フ
エニルエチレンジアミン(F.90〜91℃)および 1−(3,4−ジメトキシフエニル)−2−フエ
ニルエチレンジアミン(油状物;IRスペクト
ル(フイルム): 3380m、3310m(NH2)、2950(CH脂肪族、
1600m、1510s、1470s、1260s、1140s、1030s) を、相応するアジリジンからアジドによる開環、
引続くLiAlH4を用いる還元によつて製造した。
(出発物質の製造参照)たとえば、1−(3,4−
ジメトキシフエニル−2−フエニルエチレンジア
ミンは、1−オキシアミノ−1−(3,4−ジメ
トキシ−フエニル)−2−フエニルエタンから2
−(3,4−ジメトキシ−フエニル)−3−フエニ
ル−アジリジンを経て得られる。LiAlH4による
オキシムの還元は次の様に実施する:無水テトラ
ヒドロフラン16ml中のLiAlH4760mg(20mモル)
の懸濁液に、徐々にオキシム2.71g(10ミリモ
ル)(無水テトラヒドロフラン70ml中に溶解)を
滴加する。引続き、3時間還流下に加熱する。氷
冷下、H2Oで加水分解し、水酸化アルミニウム
を吸引濾過し、エーテルで抽出する。溶剤の除去
後、アジリジンは黄色の油状物として残留する。 遊離ヒドロキシ化合物は、メチルエーテルから
記載の方法による脱エーテルにより製造した:
d,l−1,2−ビス(3−ヒドロキシフエニ
ル)エチレンジアミン IRスペクトル(KBr):3340m、3290m(NH)、
1610s、1460s、1160m メソ−1,2−ビス(3−ヒドロキシフエニル)
エチレンジアミン IRスペクトル(KBr):3370m、3340m(NH)、
1600s、1470s、1260s トレオ−1(4−ヒドロキシフエニル)2−フエ
ニルエチレンジアミンジヒドロ−ブロミド IR−スペクトル(KBr):3400m、300s広幅
(NH、OH)、1600s、1530s、720s エリトロ−1−(4−ヒドロキシフエニル)2−
フエニルエチレンジアミンジヒドロ−ブロミド IRスペクトル(KBr):3400m、3000s広幅
(NH、OH)、1590s、1510s、1290s、1060s、 医薬調剤例 注射液の例 注射用水800ml中にかくはん下に塩化ナトリウ
ム9gを溶解し、濃塩酸(38%)を用いてPH価を
2.5〜3.5(特に3.0)に調節する。次いで、かくは
ん下に、物質(+)−ジクロロ−〔1,2−ビス−
(4−ヒドロキシ−フエニル)−エチレンジアミ
ン〕−白金()1gを溶解する。PH価を調節し、
必要な場合には新たに塩酸で2.5〜3.5に調節す
る。最後に、水で注射目的のために容積を1リツ
トルにし、さらにPH価を調べる。この溶液を、無
菌条件下に孔径0.22μmの濾膜に通して滅菌濾過
し、加水分解等級の50mlの注射びん(褐色)に
50mlまで満たす。注射びんをテフロン被覆された
ゴム栓で閉じ、アルミニウム製つば付キヤツプを
設ける。1ml溶液は作用物質1mgを含有する。 凍結乾燥品の例 注射用水800ml中に、かくはん下に塩化ナトリ
ウム9gおよびD−マンニツト10gを溶解する。
濃塩酸(38%)で2.5〜3.5(特に3.0)のPH価を調
節する。この溶液中に、かくはん下に物質(+)
−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒドロキシ−
フエニル)−エチレン−ジアミン〕−白金()1
gを溶解する。PH価を調節し、必要な場合は新た
に塩酸で2.5〜3.5に調節する。最後に、注射目的
用水で容積を1リツトルにし、PH価をもう一度調
べる。この溶液を、無菌条件下に孔径0.22μmの
濾膜に通して滅菌濾過し、加水分解等級の茶色
の15mlの注射びん中に10mlまで満たす。このびん
は凍結乾燥用栓を備えており、適当な装置中で凍
結乾燥する。乾燥後、殺菌乾燥した窒素でガス消
毒し、びんを最終的に装置中で閉じる。栓はつば
付キヤツプにより確実にする。静脈内適用のた
め、凍結乾燥物を注射用水10ml中に戻す。1ml溶
液は作用物質1mgを含有する。
Berichte)第109巻(1976年)、第1ページ以降に
記載された方法(ジアザ・コープ転位)と同様に
行なう事が出来る。殊に、この方法は双方のフエ
ニル環が同種の置換基を有する化合物の製造の
ために適している。メソ形のラセミ化合物への変
更および光学異性体への分割は、ジヤーナル・ホ
ブ・メデイカル・ケミストリー(J.Med.Chem.)
第25巻(1982年)、第836ページと同様に行なう事
が出来る。相当するジアミンの出発化合物として
のd,l−1,2−ビス(4−メトキシフエニ
ル)エチレンジアミンまたはd,l−1,2−ビ
ス(2−ヒドロキシフエニル)エチレンジアミン
によるジアザ・コープ転位によるラセミ化合物の
合成も同様に可能である。 さらに、式の出発物質(殊に非対称に置換さ
れたもの)は次の方法で得る事が出来る:出発物
質としては、たとえばケミストリー・レタース
(Chemistry Letters)1973年第1041〜1044ペー
ジ(日本化学会により出版)に記載の方法と同様
にしてチタンテトラクロリドとの、基R1および
R2により置換されているベンズアルデヒドと四
塩化チタンとの結合反応により得られる、双方の
フエニル環に基R1、R2、R3およびR4を有するス
チルベンを使用する。しかし、この種のスチルベ
ンはドイツ化学協会誌(Berichte der
Deutschen Chemischen Gesellschaft)第37巻
(1904年)第453〜458ページに記載されている方
法と同様にして、基R1およびR2を有するベンジ
ルマグネシウムハロゲニドと、非置換または環置
換ベンズアルデヒド(即ち基R3およびR4を有す
るベンズアルデヒド)との反応によつて得る事も
出来る。スチルベン二重結合に対するN,N−ジ
クロルウレタンの付加により、1−クロル−2−
エトキシカルバモイル−1,2−ジフエニルエタ
ン(双方のフエニル環に基R1、R2、R3およびR4
を有する)が生じ、このものは塩基性触媒を用い
て2,3−ジアリールアジリジンに環化しうる
(“J.Org.Chemistry.”第32巻(1967年)、第75〜
78ページ、第31巻(1966年)、第3625〜3632ペー
ジに記載の方法と同様)。シス−およびトランス
−アジリジンの生成物混合物はクロマトグラフイ
ーにより分離出来る。このアジリジンから、相応
に置換された1,2−ジフエニルエチレンジアミ
ンは、たとえば次のようにして得る事が出来る:
アジリジン環を、溶剤(低級アルコール、場合に
より水との混合物で)中でナトリウムアジドと共
に加熱(80〜120℃)する事により開環して1−
アジド−2−アミノ−1,2−ジフエニルエタン
になる。この反応において、シスのアリール環を
有するアジリジンからは、立体特異的にトレオ配
置の生成物が生じるかないしはトランス−アジリ
ジンからエリトロ配置を有する生成物が生じる。
アジド基は常法で、エーテル中のLiAlH4を用い
てアミンへ還元出来る。次いで、三臭化ホウ素を
用いる脱エーテルにより、ヒドロキシ置換された
1,2−ジフエニルエチレンジアミンが得られ
る。 アジリジンを製造する他の方法は、基R1、R2、
R3およびR4を含有するデスオキシベンゾイン
(フリーデル・クラフツのアシル化により得られ
る)とヒドロキシルアミンとをこれに常用の方法
で反応させ、こうして得られたオキシムを、テト
ラヘドロン(Tetrahedron)第24巻(1968年)、
第4605〜4623ページならびに第6177〜6184ページ
に記載の方法と同様にしてテトラヒドロフラン中
でLiAlH4によりアジリジンに還元する方法であ
る。相応するスチルベンおよびアジリジンを経由
する出発物質の製造は、たとえば次に記載の方
法明細と同様にして行なう事が出来る: 1 スチルベン合成 4−クロルベンズアルデヒド29g(0.2モル)
を無水ジオキサン300ml中に溶解し、約10℃で窒
素下にTiCl433mlを加える。黄色の懸濁液に亜鉛
末39gを加え、その後懸濁液は黒藤色に着色す
る。4〜5時間還流下に加熱し、冷却後10%
K2CO3−溶液で加水分解し、エーテルで抽出す
る。有機相をMgSO4上で乾燥し、溶剤を蒸発し
去り、スチルベンを再結晶する。収率:75〜90
%。 2 アジリジン合成 無水ベンゾール50ml中の4,4′−ジクロルスチ
ルベン24.9g(0.1モル)の溶液に、窒素下に5
〜10℃で徐々にN,N−ジクロルウレタン16g
(0.1モル)を滴加する。引続き一晩中室温でかく
はんする。5〜10℃で20%NaHSO3−溶液100ml
で加水分解し、エーテルで振出し、有機相を20%
NaCl溶液で洗浄し、乾燥し、溶剤を蒸発し去る。
生成物は油状残渣として残留し、これをエタノー
ルから再結晶する。 収率:68%。〔1−クロル−2−エトキシカルバ
モイル−1,2−ビス−(4−クロルフエニル)
−エタン〕 このようにして得られたβ−クロロカルバメー
ト0.1モルを、96%エタノール100ml中に溶解し
て、96%エタノール235ml中のKOH30g(0.5モ
ル)の溶液に加える。反応バツチを50℃で4時間
かくはんする。二倍容量の水で希釈し、エーテル
または塩化メチレンで抽出し、有機相を乾燥し、
溶剤を留去する。シス−およびトランス−アジリ
ジンからなる生成物混合物は、溶離剤としてベン
ゾール/塩化メチレンを用いるシリカゲルでのク
ロマトグラフイーにより分離する。 収率:45%、〔2,3−ビス−(4−クロルフエニ
ル)−アジリジン〕 3 アジドによる開環 アジリジン20ミリモルをエタノール80ml中に溶
解し、水27ml中のNaN35.2g(80ミリモル)およ
びNH4Cl4.3g(80ミリモル)を加え、14〜18時
間還流下に加熱する。引続き水で希釈し、エーテ
ルまたは塩化メチレンで振出する。乾燥および溶
剤を蒸発し去つた後、生成物は結晶性残渣にして
残留し、これを石油エーテルから再結晶する。 収率:74%。〔1−アジド−2−アミノ−1,2
−ビス−(4−クロルフエニル)−エタン〕 基R1、R2、R3およびR4の1個または数個がヒ
ドロキシ基を表わす式の出発物質は、ヒドロキ
シ基が場合により上述のように置換されている
C2〜C6−アルカノイル基またはC3〜C6−アルケ
ノイル基によりアシル化する事が出来る。このア
シル化は、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、
ベンゾール、トルオールのような不活性溶剤ない
しは懸濁剤中で0〜200℃、特に20〜150℃で行な
う事が出来る。アシル化剤としては例えば次のも
のが挙げられる:2〜6の炭素原子を有する相当
する脂肪族カルボン酸(場合により上述のように
置換された)の酸ハロゲン化物(塩化物、臭化
物、ヨウ化物)または酸無水物。このアシル化
は、場合により炭酸アルカリ、水酸化アルカリ、
アルカリアルコレートのような酸結合剤または第
3アミン、たとえばトリエチルアミンまたはジイ
ソプロピルエチルアミンの添加下に行なう事が出
来る。他の方法は、ジアザ・コープ転位の際に生
じるジイミン、たとえばN,N′−ビス−(4−メ
トキシベンジリデン)−1,2−ビス(4−メト
キシフエニル)エチレンジアミンからBBr3によ
る脱エーテルにより得られる保護された1,2−
ビス−(4−ヒドロキシフエニル)エチレンジア
ミン(双方のアミノ基は4−メトキシベンジリデ
ン基により保護されている)のアシル化である。
ベンザル保護基を有する1,2−ビス(ヒドロキ
シフエニル)エチレンジアミンのアシル化は、前
述したようにして行なう事が出来る。酸結合剤と
してはピリジンも使用出来、その場合ピリジンは
同時に溶剤としても使用出来る。引続き、保護基
として役立つベンズアルデヒド誘導体は酸性の加
水分解および水蒸気蒸留により分離される。 本発明による化合物は医薬組成物および医薬製
剤の製造のために適している。医薬組成物ないし
は医薬は、作用物質として本発明による化合物1
種または数種を、場合により他の薬理的ないしは
薬学的作用物質との混合物で含有する。医薬の製
造は、公知方法で行なわれ、その場合公知および
常用の製薬助剤ならびに他の担持剤および希釈剤
が使用出来る。この種の担持剤および助剤として
は、たとえば次の文献に調剤、化粧品および隣接
領域の助剤として推奨ないしは記載されているよ
うな物質が挙げられる:ウルマンス・エンサイク
ロペデイー・デア・テヒニツシエン・ヒエミー
(Ullmanns Encyklopadie der Thchniscen
Chemie)、第4巻(1953年)、第1〜39ページ;
ジヤーナル・オブ・フアーマシユーテイカル サ
イエンセス(Journal of Pharmaceutical
Sciences)、第52巻(1963年)、第918ページ以下、
H.V.ツエツシユー リンデンバルト(Czetsch−
Lindenwald)“薬学および隣接領域の助剤”
(Hilfsstoffe fu¨r Pharmazie und angrenzende
Gebiete);フアーマコロギツシエ・インダスト
リー(Pharm.Ind.)、第2号、1961年、第72ペー
ジ以下;Dr.H.P.フイードラー(Fiedler)、“薬
学、化粧品および隣接領域の助剤の辞典”
(Lexikon der Hilfsstoffe fu¨r Pharmazie、
Kosmetik und angrenzende Gebiete;Cantor
KG、Aulendcrf in Wu¨rttemburg)1971年。 これの例は、ゼラチン、しよ糖または乳糖のよ
うな天然の糖、レシチン、ペクチン、でんぷん
(たとえばとうもろこしでんぷん)、アルギン酸、
チロース、タルク、リコポジウム、ケイ酸(たと
えば分散性)、セルロース、セルロース誘導体
(たとえばセルロースのヒドロキシ基が部分的に
低級飽和脂肪族アルコールおよび/または低級飽
和脂肪族オキシアルコールでエーテル化されてい
るセルロースエーテル、たとえばメチルオキシプ
ロピルセルロース)、12〜22のC−原子を有する
脂肪酸)、殊に飽和脂肪酸のマグネシウム塩およ
びカルシウム塩(たとえばステアリン酸塩)、乳
化剤、油および脂肪(殊に植物性)(たとえば落
花生油、ひまし油、オリーブ油、ゴマ油、綿実
油、とうもろこし油、小麦胚芽油、ひまわり種
油、鱈肝油、飽和脂肪酸C12H24O2〜C18H36O2の
モノ−、ジ−およびトリグリセリドおよびその混
合物)、薬学的に認容性の1価または多価アルコ
ール、およびポリエチレングリコールのようなポ
リグリコールならびにその誘導体、脂肪族の飽和
または不飽和脂肪酸(2〜22C−原子、殊に10〜
18C−原子)と1価の脂肪族アルコール(1〜
20C−原子)またはグリコール、グリセリン、ジ
エチレングリコール、ペンタエリトリツト、ソル
ビツト、マンニツトおよびその他のような、場合
によりエーテル化されていてもよい多価のアルコ
ールとのエステル、ベンジルベンゾエート、ジオ
キソラン、グリセリンホルマール、テトラヒドロ
フルフリルアルコール、C1〜C12−アルコールと
のポリグリコールエーテル、ジメチルアセトアミ
ド、ラクトアミド、ラクテート、炭酸エチル、シ
リコーン(殊に中粘度のジメチルポリシロキサ
ン)、炭酸マグネシウム等。 他の助剤としては架橋されたポリビニルピロリ
ドン、ナトリウムカルボキシメチルでんぷん、ナ
トリウムカルボキシメチルセルロースまたは微晶
質のセルロースのような分解作用をする物質(い
わゆる崩壊剤)も挙げられる。同様に、たとえば
ポリアクリル酸エステル、セルロースエーテル等
のような公知のてん料も使用できる。 溶液の製造のためには、たとえば水またはたと
えばエタノール、1,2−プロピレングリコー
ル、ポリグリコールおよびその誘導体、ジメチル
スルホキシド、脂肪アルコール、トリグリセリ
ド、グリセリンの部分エステル、パラフイン等の
ような生理学的に認容性の有機溶剤が挙げられ
る。 調剤の製造の際には公知および常用の溶解助剤
ないしは乳化剤を使用する事が出来る。溶解助剤
および乳化剤としてはたとえば次のものが挙げら
れる:ポリビニルピロリドン、ソルビタントリオ
レエートのようなソルビタン脂肪酸エステル、レ
シチン、アカシア、トラガカント、ポリオキシエ
チル化されたソルビタンモノオレエート、ポリオ
キシエチル化された脂肪、ポリオキシエチル化さ
れたオレオトリグリセリド、リノール化されたオ
レオトグリセリド、脂肪アルコール、アルキルフ
エノールまたは脂肪酸のポリエチレンオキシド−
縮合生成物または1−メチル−3−(2−ヒドロ
キシエチル)−イミダゾ−リドン−(2)。ここでポ
リオキシエチル化とは、当該物質が、その重合度
が一般に2〜40、殊に10〜20である、ポリオキシ
エチレン鎖を含有する事を表わす。このようなポ
リオキシエチル化された物質は、たとえばヒドロ
キシル基含有化合物(たとえばモノ−またはジグ
リセリドもしくはたとえばオレイン酸基を有する
もののような不飽和化合物)とエチレンオキシド
との反応により得る事が出来る(たとえばグリセ
リド1モルあたりエチレンオキシド40モル)。オ
レオトリグリセリドの例は、オリーブ油、落花生
油、ひまし油、ゴマ油、綿実油、とうもろこし油
である(Dr.H.P.Fiedler“Lexikon der
Hilfsstoffe fu¨r Pharmazie、Kosmetik und
angrenzende Gebiete1971、第191〜195ページ参
照)。 さらに防腐剤、安定剤、緩衝物質、たとえば燐
酸水素カルシウム、コロイド状水酸化アルミニウ
ム、矯味剤、酸化防止剤および錯化剤(たとえば
エチレンジアミノテトラ酢酸)等の添加も可能で
ある。場合により、作用物質分子の安定化のた
め、生理学的に認容性の酸または緩衝剤を用いて
約3〜7のPH−範囲に調節する事も出来る。一般
に、可能な限り中性から弱酸性(PH5まで)のPH
価が有利である。 酸化防止剤としてたとえばピロ亜硫酸ナトリウ
ム、アスコルビン酸、没食子酸、没食子酸アルキ
ルエステル、ブチルヒドロキシアニソール、ノル
ジヒドログアイアレチン酸、トコフエロールなら
びにトコフエロール+協力作用物質(錯形成によ
り重金属を結合する物質、たとえばレシチン、ア
スコルビン酸、リン酸)を使用する。協力作用物
質の添加はトコフエロールの抗酸素作用を著しく
高める。防膚剤としては、たとえばソルビン酸、
p−ヒドロキシ安息香酸エステル(たとえば低級
アルキルエステル)、安息香酸、安息香酸ナトリ
ウム、トリクロルイソブチルアルコール、フエノ
ール、クレゾール、塩化ベンゼトニウムおよびホ
ルマリン誘導体が挙げられる。 本発明による化合物の薬学的およびガレヌス処
理は、常用の標準的方法により行なう。たとえ
ば、作用物質および助剤ないしは担持剤をかくは
んまたは均質化(たとえば通常の混合装置を用い
て)良好に混合し、その場合一般に20〜80℃、特
に20〜50℃、殊に室温で作業する。それ以外に次
の標準方法も引用される:サツカー、フツクス、
シユパイザー(Sucker、Fuchs、Speiser)、フア
ーマツオイテイツシエ・テクノロジー
(Pharmazeutische Technologie;Thieme
Verlag、Ssuttgart、1978年)。 作用物質ないしは医薬の適用は皮膚、粘膜また
は体内部に、たとえば経口、腸管、肺、直腸、
腔、舌、静脈内、動脈内、心臓内、筋内、胃内、
皮内、皮下に行なう事が出来る。非経口的調剤形
は、殊に無菌ないしは滅菌された製品である。 本発明による化合物は、生体内でADJ/PC6プ
ラスマ細胞腫および白血病L5222、同じく試験管
内でMDA−MB231およびMCF−7乳癌細胞系
に良好な抗腫瘍作用を示す。たとえば、バルブ
(Balb)/C−マウスのADJ/PC6プラスマ細胞
腫につき、3×20mg/マウス1Kgの用量で“0”
のT/C値(%)が得られる、即ちいずれの動物
にも腫瘍は発生しえなかつた。ラツトの白血病
L5222においては、3×20mg/ラツト1Kgの用量
で175%ILSへの生存時間の増加が得られた。
MDA−MB231細胞系につき、1×10-5モル/
の濃度で、〔3H〕−チミジン形成の90%阻止が得
られ、MCF−7細胞系では同濃度で95%阻止が
得られた。 この抗腫瘍作用は、公知の医薬シスプラチン
(Cisplatin)の作用に匹敵するかないしはそれよ
りも良好である。上述の動物試験における既に抗
腫瘍作用を示す最低用量は、たとえば3×10mg/
Kgip(腹膜内)(ADJ/PC6)および約3×15mg/
Kgip(L5222)である。一般的用量範囲は、たと
えば3×20mg〜3×30mg/Kgipである。 本発明による化合物が考慮しうる適応症は、気
管支−、睾丸−、口腔−、頚−、前立線−、子宮
内膜−、膀胱癌、黒色腫、頚頭部の腫瘍である。 禁忌:妊娠、重い骨髄凹窩。 本発明による新規化合物は、良好な認容性で卓
越した抗腫瘍作用を有する。抗腫瘍作用は、殊に
次の動物−および細胞培養モデルで認められる:
白血病(たとえばラツトの白血病L5222およびマ
ウスのL1210);プラスマ細胞腫(たとえばマウ
スのADJ/PC6プラスマ細胞腫);ホルモン性腫
瘍(マウスのB16黒色腫、ヒトのMCF7乳癌細胞
系);静細胞抵抗性腫瘍(マウスのシス−プラチ
ン−およびダウノマイシン−抵抗性のエーリツヒ
アシツト腫瘍)。さらに、これはホルモン非依
存性乳癌細胞(MDA−MB231)に対し静細胞作
用をも有する。 医薬製剤は、一般に本発明による活性成分100
〜200mg、特に150mgを含有する。 投与は、たとえば錠剤、カプセル、丸薬、糖衣
錠、座薬、軟膏、ゼリー、クリーム、粉剤、撒布
剤または液体の形で行なう事が出来る。液状の適
用形としては、たとえば油性またはアルコール性
ないしは水性溶液ならびに懸濁液およびエマルジ
ヨンが挙げられる。有利な適用形は、活性物質
100〜200mgを含有する錠剤または活性物質0.02〜
0.04%を含有する溶液である。 本発明による活性成分の1回の用量は、たとえ
ば a) 経口的剤形では100〜200mg、特に150mg b) 非経口的剤形(静脈内連続注入として)で
は100〜200mg/m2、特に150mg/m2 c) 皮膚および粘膜への局所適用のための剤形
(たとえば溶液、ローシヨン、エマルジヨン、
軟膏等)では1−5%、特に2.5%である。 たとえば、作用物質100〜200mgの含量を有する
錠剤1〜4錠を1日に3回またはたとえば静脈内
注射では体表面1m2あたり作用物質100〜200mgを
有する溶液1000mlの連続注入を推奨する事が出来
る。経口投与では、1日の最低用量はたとえば
300mgであり:経口投与での1日の最高用量は800
mgより上であるべきではない。 本発明による化合物のマウスにおける急性毒性
(LD50mg/Kgにより表現:Miller u.Tainterの方
法により:Proc.Soc.Exper.Biol.a.Med.57(1944)
261)は、たとえばip適用で120mg/Kgより上に存
在する。 医薬は人体医学で使用する事が出来る。 例 1 (+)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒド
ロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() H2O6ml中のK2PtCl4830mg(2ミリモル)の溶
液に、(+)−1,2−ビス−(4−ヒドロキシ−
フエニル)−エチレンジアミン−ジヒドロブロミ
ド2ミリモル(水4ml中に溶解)を滴加する。こ
の溶液を0.5N−NaOHで中和し、その場合黄色
の沈殿物が形成する。遮光下に室温でかくはん
し、1〜2時間の間隔で中和する。9〜10時間後
に吸引濾過し、水で塩素イオンがなくなるまで洗
浄し、乾燥する。母液をさらにかくはんし、数回
中和する。約4日後にPH価が不変となり反応の終
結を示す。もう一度吸引濾過し、沈殿物を上述の
ように処理する。このようにして得られた黄色の
粉末は、非常に誘電性である。(収率94%) 精製: 沈殿した錯体1020mg(2ミリモル)を乳鉢で微
細に粉砕し、H2O150ml中に懸濁させ、硝酸銀
697mg(4.1ミリモル)と室温で15時間かくはんす
る。その場合相応する硝酸塩錯体が生じる。形成
されたハロゲン化銀を遠心分離する。上澄み液か
ら、0.5N−塩酸で過剰な銀イオンを沈殿させ、
もう一度遠心分離する。硝酸塩錯体の溶液を分離
し、塩化カリウム8ミリモル(水5mlに溶解)を
加え、中和し、数時間かくはんする。精製した錯
体を吸引濾過、洗浄および乾燥する。融点:340
〜350℃(分解下)。収率:50%。 IRスペクトル(KBr)(s=狭い吸収帯、m=中
間の吸収帯、W=広い吸収帯): 3260s、3195s(NH)、1620s、1600s、1520s
(NH)、1250s、1180s、830s、810m、770m、
565m、530m(PtN)、320m(PtCl) (−)−および(±)ジクロロ−〔1,2−ビス
−(4−ヒドロキシ−フエニル)−エチレンジアミ
ン〕−白金()を同様に製造する。 (±)−ジクロロ−〔1,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:355〜358℃(分解下) 収率:88%、黄色粉末 IRスペクトル(KBr): 3260s、3195(NH)、1620s、1520s、(NH)、
1450m、1620s、1240m、1180s、830s、810s、
765m、610m、570m(PtN)、320m(PtCl) (−)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒドロ
キシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:340〜350℃(分解下) IRスペクトル:(+)−ジクロロ−〔1,2−ビス
−(4−ヒドロキシ−フエニル)−エチレンジア
ミン〕−白金()参照。 出発物質()の製造: 相応する(+)−、(+)−および(−)−メチ
ルエステルの製造は、ジヤーナル・オブ・メデイ
カル・ケミストリー(J.Med.Chem.)第25巻
(1982年)、第836ページに記載されている。遊離
ヒドロキシ化合物はこれから例えば次の規定によ
る脱エーテルにより得る事が出来る: (−)−1,2−ビス(p−メトキシフエニル)
エチレン−ジアミン3.54g(13mモル)を、無水
塩化メチレン130ml中に溶解し、−60℃に冷却す
る。この温度で、三臭化ホウ素4.95ml(53ミリモ
ル)を添加し、30分冷浴中でかくはんする。引続
き、室温に昇温させ、一晩中さらにかくはんす
る。氷・食塩溶液下で、メタノール10mlで加水分
解し、乾燥するまで蒸発させる。精製のために、
メタノール中にとり、エーテルで沈殿させる。 収量:3.3g(63%) IR:3100s 非常な広幅、2000W 広幅(NH)
1640s、1605s、1545s、1520s、1505s、
1290s、1260s、1215s、860s、770m。 例 2 (−)−スルフアト−〔1,2−ビス−(4−ヒ
ドロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白
金()×2H2O (−)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒド
ロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
()1020mg(2ミリモル)を微細にすりつぶし、
水100ml中に懸濁させる。40℃に加熱した懸濁液
にAg2SO4(水80ml中に溶解)624mg(2mモル)を
加え、一晩中遮光下にかくはんする。引続き濾過
し、小試料を冷所での1N−HClで銀イオンを調
べ、溶液を回転蒸発器中で5mlに濃縮する。沈殿
物を吸引濾過し、氷水で洗浄し、乾燥する。 白色粉末:融点:約295℃(250℃で変色)化合物
は水2分子を含有する。 収率:30% IRスペクトル(KBr): 3200s広幅、1610m、1520s、1250s、1180s、
1120s、1020s、830m。 例 3 (−)−1,1−クロロブタンジカルボキシレ
ート−〔1,2−ビス−(4−ヒドロキシ−フエ
ニル)−エチレンジアミン〕−白金() (−)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒド
ロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
()1020mg(2ミリモル)を微細に粉砕し、水
150ml中に懸濁させる。60℃に加熱された懸濁液
にAgNO3(水5ml中に溶解)645mg(3.8mモル)
を加え、一晩中室温で遮光下にかくはんする。回
転蒸発器中で30mlに濃縮した後に濾過し、濾液に
水25ml中の1,1−シクロブタンジカルボン酸
274mg(1.9ミリモル)の溶液を加え、引続き徐々
に0.1N−NaOHでPH5.5〜6.0にする。約15mlに濃
縮し(回転蒸発器中)、吸引濾過し、洗浄および
P2O5上で乾燥する。 白色粉末:融点:約303℃(280℃より上で変色)。
化合物は水1分子を含有する。 収率:24% IRスペクトル(KBr): 3100s広幅、1630s、1640s、1400s、850s。 例 4 メソ−ジクロロ−〔1,2−ビス−(3,4−ジ
メトキシ−フエニル)−エチレン−ジアミン〕−
白金() 1,2−ビス−(3,4−ジメトキシ−フエニ
ル)−エチレン−ジアミン332mg(1ミリモル)
を、熱い0.02n−HCl150ml中に溶解する。溶液を
かくはん下徐々にH2O5ml中のK2PtCl4415mgの溶
液に添加する。溶液を0.5N−NaOHで中和し、
KCl約2gを加える。約70℃で遮光下にかくはん
し、1〜2時間の間隔で中和する。12時間後に吸
引濾過し、0.5N−HCl、H2Oおよびアセトンで
洗浄し、乾燥する。 融点:約280℃(分解) 収率:79%、黄色粉末 IRスペクトル(KBr): 3220s、3110m(NH)、2920m(CH)、1595m、
1520s、1270s、1030s、805m、765m、535W、
330m(PtCl) 例 5 メソ−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−メトキ
シ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() K2PtCl4415mg(1mモル)(40%の温t−ブタ
ノール約10mlに溶解)に、50%t−ブタノール40
ml中の1,2−ビス(p−メトキシ−フエニル)
−エチレンジアミン272mg(1ミリモル)を加え
る。50℃で2時間遮光下にかくはんする。生成物
を吸引濾過し、水およびt−ブタノールで洗浄
し、乾燥する。 融点:約220℃(分解) 収率:84%、明黄色の粉末 IRスペクトル(KBr): 3240m(NH)、1610s、1580s、1510s(NH)、
1460m、1250s、1180s、1030s、540m、315m
(PtCl) 次の化合物は例1と同様に製造した。 例 6 (±)−ジクロロ−〔1,2−ビス(3−メトキ
シ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約335℃(分解) 収率:83%、黄色の粉末 IR−スペクトル(KBr): 3270s(NH)、2950m(CH)、1600s、1300s、
1235s、790s、700s、560W、465W、325m
(PtCl) 例 7 (±)−ジクロロ−〔1,2−ビス−(3−ヒド
ロキシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約360℃(分解) 収率:68%、黄色粉末 IR−スペクトル(KBr): 3260s、3200m(NH)、1600s、1465s、1220s、
705s、470m、320m(PtCl) 例 8 メソ−ジクロロ−〔1,2−ビス(3−ヒドロ
キシ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約275℃(分解) 収率:53%、明黄色粉末 IRスペクトル(KBr): 3200s、3110m(NH)、1590s、1460s、1045m、
780s、705s、535w、325m(PtCl) 例 9 (±)−ジクロロ−〔1,2−ビス(4−メトキ
シ−フエニル)−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約335℃(分解) 収率:55%、黄色粉末 IR−スペクトル(KBr): 3260s、2310m、3170s(NH)、1610s、1580m、
155m(NH)、1460s、1250s、1180s、1040s、
825s、530m、310(PtCl) 例 10 トレオ−ジクロロ−〔1−(4−ヒドロキシ−フ
エニル)−2−フエニル−エチレンジアミン〕−
白金() 融点:約280℃(分解) 収率:57%、明黄色粉末 IRスペクトル(KBr): 3200s、3100m(NH)、1610m、1570m、1500s、
1175s、755m、700m、520w、325m(PtCl) 例 11 トレオ−ジクロロ−〔1−(4−メトキシ−フエ
ニル)−2−フエニル−エチレンジアミン〕−白
金() 融点:約280℃(分解) 収率:57%、明黄色の粉末 IR−スペクトル(KBr): 3200s、3100s(NH)、1610m、1570m、1510s、
1260s、1070s、710s、320m(PtCl) 例 12 ジクロロ−〔1−(3,4−ジメトキシ−フエニ
ル)−2−フエニル−エチレンジアミン〕−白金
() 融点:約335℃(分解) 収率:85%、黄色の粉末 IRスペクトル(KBr): 3240s(NH)、1600m、1520s、1320s、1150s、
1030s、770m、710m、520w、320m(PtCl) 例4〜12の出発物質の製造 式の出発物質を臭化水素酸塩を塩化水素酸塩
として使用した。ヒドロキシ化合物の臭化水素酸
塩は、三臭化ホウ素での脱エーテル後に単離す
る。塩化水素酸塩の製造のためには、相当する化
合物の塩基をアルコール中に溶解し、H・Clを導
入し、エーテルで生成物を沈殿させる。臭化水素
塩から塩化水素酸塩は、イオン交換体との反応、
水溶液の分離および水の蒸発により製造すること
が出来る。 出発物質の合成のための一般的事項 例4〜9の出発化合物は、ヒエミツシエ・ベリ
ヒテ(Chemische Berichte)、第109巻(1976
年)、第1ページ以降に記載の方法により製造し
た。脱エーテルは三臭化ホウ素を用い例1(出発
物質の製造の際)に記載されたように行なつ
た。1−(4−メトキシ−フエニル)−2−フエニ
ル−エチレンジアミン(例11の出発物質)は、ト
ランス−4−メトキシ−スチルベンから上述の方
法と同様にして製造した。(スチルベン合成、ア
ジリジン合成参照)メソ−1,2−ビス(3−メ
トキシフエニル)エチレンジアミン(融点:115
〜117℃) この化合物は1,2−ビス−(4−メトキシ−
フエニル)エチレンジアミンと同様に、ジヤーナ
ル・オブ・メデイカル・ケミストリー(J.Med.
Chem.)第25巻(1982年)第836ページ以降に記
載の方法により製造出来る。 メソ−N,N′−ビス(3−メトキシベンジリ
デン)−1,2−ビス(3−メトキシ−フエニ
ル)−エチレンジアミン(融点:120℃、アセト
ニトリルから) 合成はジヤーナル・オブ・メデイカル・ケミス
トリー(J.Med.Chem.)第25巻(1982年)、第836
ページ以降と同様。 d,l−1,2−ビス(3−メトキシフエニ
ル)エチレンジアミン 前述のジイミンを溶融し、150〜160℃で約15分
間かくはんする。約90℃に冷却後3N−H2SO4を
加え、水蒸気蒸留にかける。残留溶液を熱時に濾
過し、0〜20℃でPH2にし、エタノールを加え
る。晶出した硫酸塩を分離し、NaOHで塩基を
遊離させ、塩化メチレン/クロロホルムで振出
し、蒸発濃縮する。生成物は油状の残渣として残
る。 (IR−スペクトル(フイルム):3400広幅、
1600s、1500s、1270s、1050m、710s) メソ−およびd.l−1,2−ビス(3,4−ジ
メトキシフエニル)エチレンジアミン この化合物は、ジヤーナル・オブ・メデイカ
ル・ケミストリー(J.Med.Chem.)第25巻(1982
年)、第836ページ以降により4−モノ−置換ジア
ミンと同様にして製造出来る。 メソ型の融点 185.5〜187℃(クロロホルムか
ら) d,l−型の融点 82〜83℃ トレオ−およびエリトロ−1−(4−メトキシ
フエニル)−2−フエニルエチレンジアミン この化合物は、4−メトキシスチルベンから上
述の方法に従い、引続きアジドを無水ジエチルエ
ーテル中のLiAlH4を用いて還元する事により得
た。無水エーテル60ml中のアジド15.2ミリモルを
氷冷下に無水エーテル70ml中のLiAlH41.4gの懸
濁液に滴加し、引続き還流下で加熱(4.5時間)、
冷却し、水で加水分解する。 4−メトキシスチルベン(F.130〜131℃) 4−ヒドロキシスチルベン19.6g(0.1モル)、
K2CO3135gおよびヨウ化メチル135gを、ジメ
チルホルムアミド500ml中で室温で20時間かくは
んする。H2Oで希釈後塩化メチレンで振出する。 トレオ−1−(4−メトキシフエニル)−2−フ
エニルエチレンジアミン(油状物;IRスペク
トル(フイルム): 3390m、3310m(NH2)、1610s、1510s、1270s、
1070s、1040s); エリトロ−1(4−メトキシフエニル)−2−フ
エニルエチレンジアミン(F.90〜91℃)および 1−(3,4−ジメトキシフエニル)−2−フエ
ニルエチレンジアミン(油状物;IRスペクト
ル(フイルム): 3380m、3310m(NH2)、2950(CH脂肪族、
1600m、1510s、1470s、1260s、1140s、1030s) を、相応するアジリジンからアジドによる開環、
引続くLiAlH4を用いる還元によつて製造した。
(出発物質の製造参照)たとえば、1−(3,4−
ジメトキシフエニル−2−フエニルエチレンジア
ミンは、1−オキシアミノ−1−(3,4−ジメ
トキシ−フエニル)−2−フエニルエタンから2
−(3,4−ジメトキシ−フエニル)−3−フエニ
ル−アジリジンを経て得られる。LiAlH4による
オキシムの還元は次の様に実施する:無水テトラ
ヒドロフラン16ml中のLiAlH4760mg(20mモル)
の懸濁液に、徐々にオキシム2.71g(10ミリモ
ル)(無水テトラヒドロフラン70ml中に溶解)を
滴加する。引続き、3時間還流下に加熱する。氷
冷下、H2Oで加水分解し、水酸化アルミニウム
を吸引濾過し、エーテルで抽出する。溶剤の除去
後、アジリジンは黄色の油状物として残留する。 遊離ヒドロキシ化合物は、メチルエーテルから
記載の方法による脱エーテルにより製造した:
d,l−1,2−ビス(3−ヒドロキシフエニ
ル)エチレンジアミン IRスペクトル(KBr):3340m、3290m(NH)、
1610s、1460s、1160m メソ−1,2−ビス(3−ヒドロキシフエニル)
エチレンジアミン IRスペクトル(KBr):3370m、3340m(NH)、
1600s、1470s、1260s トレオ−1(4−ヒドロキシフエニル)2−フエ
ニルエチレンジアミンジヒドロ−ブロミド IR−スペクトル(KBr):3400m、300s広幅
(NH、OH)、1600s、1530s、720s エリトロ−1−(4−ヒドロキシフエニル)2−
フエニルエチレンジアミンジヒドロ−ブロミド IRスペクトル(KBr):3400m、3000s広幅
(NH、OH)、1590s、1510s、1290s、1060s、 医薬調剤例 注射液の例 注射用水800ml中にかくはん下に塩化ナトリウ
ム9gを溶解し、濃塩酸(38%)を用いてPH価を
2.5〜3.5(特に3.0)に調節する。次いで、かくは
ん下に、物質(+)−ジクロロ−〔1,2−ビス−
(4−ヒドロキシ−フエニル)−エチレンジアミ
ン〕−白金()1gを溶解する。PH価を調節し、
必要な場合には新たに塩酸で2.5〜3.5に調節す
る。最後に、水で注射目的のために容積を1リツ
トルにし、さらにPH価を調べる。この溶液を、無
菌条件下に孔径0.22μmの濾膜に通して滅菌濾過
し、加水分解等級の50mlの注射びん(褐色)に
50mlまで満たす。注射びんをテフロン被覆された
ゴム栓で閉じ、アルミニウム製つば付キヤツプを
設ける。1ml溶液は作用物質1mgを含有する。 凍結乾燥品の例 注射用水800ml中に、かくはん下に塩化ナトリ
ウム9gおよびD−マンニツト10gを溶解する。
濃塩酸(38%)で2.5〜3.5(特に3.0)のPH価を調
節する。この溶液中に、かくはん下に物質(+)
−ジクロロ−〔1,2−ビス−(4−ヒドロキシ−
フエニル)−エチレン−ジアミン〕−白金()1
gを溶解する。PH価を調節し、必要な場合は新た
に塩酸で2.5〜3.5に調節する。最後に、注射目的
用水で容積を1リツトルにし、PH価をもう一度調
べる。この溶液を、無菌条件下に孔径0.22μmの
濾膜に通して滅菌濾過し、加水分解等級の茶色
の15mlの注射びん中に10mlまで満たす。このびん
は凍結乾燥用栓を備えており、適当な装置中で凍
結乾燥する。乾燥後、殺菌乾燥した窒素でガス消
毒し、びんを最終的に装置中で閉じる。栓はつば
付キヤツプにより確実にする。静脈内適用のた
め、凍結乾燥物を注射用水10ml中に戻す。1ml溶
液は作用物質1mgを含有する。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式: 〔式中基R1、R2、R3およびR4は同じかまたは
異なり、水素、ヒドロキシ基、C1〜C6−アルコ
キシ基、場合によりハロゲン原子またはC1〜C4
−アルカンスルホニルオキシ基により置換された
C2〜C6−アルカノイルオキシ基またはC3〜C6−
アルケノイルオキシ基を表わし、その場合基R1、
R2、R3およびR4の少なくとも1つは水素原子で
なく、かつXは生理的に認容性の陰イオンの当量
を表わす〕で示される(1,2−ジフエニル−エ
チレンジアミン)−白金()−錯化合物。 2 一般式: 〔式中基R1、R2、R3およびR4は同じかまたは
異なり、水素、ヒドロキシ基、C1〜C6−アルコ
キシ基、場合によりハロゲン原子またはC1〜C4
−アルカンスルホニルオキシ基により置換された
C2〜C6−アルカノイルオキシ基またはC3〜C6−
アルケノイルオキシ基を表わし、その場合基R1、
R2、R3およびR4の少なくとも1つは水素原子で
なく、かつXは生理的に認容性の陰イオンの当量
を表わす〕で示される(1,2−ジフエニル−エ
チレンジアミン)−白金()−錯化合物の製法に
おいて、テトラハロゲノ−白金()酸またはア
ルカリ−テトラハロゲノ−白金()錯塩を、
式: 〔式中基R1、R2、R3およびR4は上述のものを
表わし、その場合基R1、R2、R3およびR4の少な
くとも1つは水素原子ではない〕で示される化合
物ないしは化合物の酸付加塩と反応させ、場合
により存在する遊離フエノール性ヒドロキシ基中
へ、場合によりハロゲン原子またはC1〜C4−ア
ルカンスルホニルオキシ基により置換されたC2
〜C6−アルカノイル−またはC3〜C6−アルケノ
イル基を導入し、場合により式の化合物中の基
Xを他の生理的に認容性の陰イオンと交換するこ
とを特徴とする、(1,2−ジフエニル−エチレ
ンジアミン)−白金()−錯化合物の製法。 3 作用物質として一般式: 〔式中基R1、R2、R3およびR4は同じかまたは
異なり、水素、ヒドロキシ基、C1〜C6−アルコ
キシ基、場合によりハロゲン原子またはC1〜C4
−アルカンスルホニルオキシ基により置換された
C2〜C6−アルカノイルオキシ基またはC3〜C6−
アルケノイルオキシ基を表わし、その場合基R1、
R2、R3およびR4の少なくとも1つは水素原子で
なく、Xは生理的に認容性の陰イオンの当量を表
わす〕で示される化合物を通常の担持剤および/
または希釈剤ないしは助剤とともに含有する、抗
腫瘍作用を有する医薬。
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