JPH0475719B2 - - Google Patents
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- JPH0475719B2 JPH0475719B2 JP21663183A JP21663183A JPH0475719B2 JP H0475719 B2 JPH0475719 B2 JP H0475719B2 JP 21663183 A JP21663183 A JP 21663183A JP 21663183 A JP21663183 A JP 21663183A JP H0475719 B2 JPH0475719 B2 JP H0475719B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B06—GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS IN GENERAL
- B06B—METHODS OR APPARATUS FOR GENERATING OR TRANSMITTING MECHANICAL VIBRATIONS OF INFRASONIC, SONIC, OR ULTRASONIC FREQUENCY, e.g. FOR PERFORMING MECHANICAL WORK IN GENERAL
- B06B1/00—Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency
- B06B1/02—Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy
- B06B1/06—Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction
- B06B1/0607—Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements
- B06B1/0611—Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements in a pile
- B06B1/0618—Methods or apparatus for generating mechanical vibrations of infrasonic, sonic, or ultrasonic frequency making use of electrical energy operating with piezoelectric effect or with electrostriction using multiple elements in a pile of piezo- and non-piezoelectric elements, e.g. 'Tonpilz'
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)
- Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
Description
本発明は、水中超音波トランスジユーサに用い
られるボルト締めランジユバン振動子に係わり、
ボルト締めランジユバン振動子の小型軽量化と同
時にハイパワー化をはかることを目的とするもの
である。 従来、ボルト締めランジユバン振動子は第1図
に示したように、アルミ合金、チタン合金、鋼な
どの高剛性材料からなるフロントマス11、フロ
ントマス11とリアマス13の間に配置されたリ
ング状圧電セラミツクス12、フロントマスと同
様にステンレススチール等の高剛性材料からなる
リアマス13及びリング状圧電スラミツクス12
に圧縮応力を加える機能を有するCr−Mo鋼など
の高張力合金からなるボルト14、ナツト15に
よつて構成されており、ハイパワー駆動が可能で
あるという大きな特徴を有している。ここで、リ
ング状圧電セラミツクス12は横効果縦振動モー
ド(31モード)に比べてはるかに大きな電気機械
結合係数が得られる縦効果縦振動モード(33モー
ド)が用いられる。隣接するリング状圧電セラミ
ツクスどうしは図中の矢印に示すように互いに反
対方向に分極処理が施され、電気的に並列に接続
することにより、パワーアンプとの整合がはから
れている。また、一般にセラミツクスは圧縮応力
に比べて引つ張り応力に対して弱いため、ボルト
14、ナツト15であらかじめ静的なバイアス圧
縮応力が加えられており、ハイパワー時において
も十分使用に耐える構造となつている。尚、この
ような構造のボルト締めランジユバン振動子にお
いては、周知の如く2分の1波長共振モードが用
いられ、圧電セラミツクス12部分に振動節点が
あり、応力は圧電セラミツク12及びボルト14
部分に集中的に働くわけである。 上述した水中超音波トランスジユーサに用いら
れるボルト締めランジユバン振動子は、所望の指
向性を得るために通常多数個配列されて用いら
れ、このように多数個配列された振動子アレイは
必然的に大型でかつ極めて重いものになるため、
最近、ボルト締めランジユバン振動子の小型、軽
量化が強く要求されている。しかしながら、従
来、小型軽量化と同時にハイパワー化に適合した
振動子形状は得られていない。とくに艦船用ソー
ナーシステムに用いられるボルト締めランジユバ
ン振動子は、限られたスペースに所望の指向性を
得るため多数個配列して用いられており、軽量化
のみならず振動子長を短くする必要がある。 本発明は、ボルト締めランジユバン振動子の小
型、軽量化と同時にハイパワー化を達成させるた
めになされたものであり、小型、軽量化と同時に
ハイパワー化を両立させる最適な形状を有する振
動子を提供するものである。 すなわち、本発明はフロントマス部、圧電セラ
ミツク部、リアマス部からなる2分の1波長共振
ボルト締めランジユバン振動子において、フロン
トマス部の音響放射断面積をS1、圧電セラミツク
部分の断面積をS2、ボルト部の断面積をS3、リア
マス部の断面積をS4とし、またフロントマス部
の長さをl1、フロントマス部の音響放射端から振
動節点までの長さをl0としたときに、圧電セラミ
ツク部の断面積S2に対してボルト部分の断面積S3
をかなり小さく設定し、フロントマス部の音響放
射端から振動節点までの前半部分に関し、0.03
S2/S10.25、0.1<l1/l00.35、振動節点から
リアマス端部までの後半分に関してS2/S40.15
としたことを特徴とするボルト締めランジユバン
振動子である。 以下、本発明について詳述する。 本発明の目的とする最適形状を有するボルト締
めランジユバン振動子を得るために、フロントマ
スから振動節点までの前半部の4分の1波長部分
と振動節点からリアマスまでの後半部部分に分け
て考える。まず、等価複合伝送線路でボルト締め
ランジユバン振動子の機械系における考察を行
い、ここにおいて小型化の目安になる基準化され
た振動子長並びに軽量化の目安となる基準化され
た振動子質量と水中において動作させたときのボ
ルト及び圧電セラミツク部分に加わる応力との兼
ね合いから、小型軽量化と同時にハイパワー時の
機械的強度に優れた振動子形状を明らかにする。
さらに電気系を含めた解析を行い、電気機械変換
能率に密接に関係する容量比(容量比が小さいほ
どエネルギー変換能率が高い)と振動子形状の関
係を求め、最後に機械系と電気系を両方考慮し軽
量化と同時にハイパワー化のはかれる最適な振動
子形状を見い出す。 小型、軽量でかつハイパワー化のはかれる振動
子を得るために、まず初めに第2図に示すように
音響放射端から振動節点までの振動子半区間につ
いて理論的検討を行う。第2図において11部は
フロントマス部分、12部は圧電セラミツク部
分、14部はボルト部分、l1はフロントマスの長
さ、l2は圧電セラミツク部分の長さ(=ボルト部
分の長さ)、l0(=l1+l2)は実効的な4分の1波
長を示す。第2図に示した半区間モデルの等価複
合伝送線路を第3図に示す。第3図において、第
部分(=1,2,3)の密度をρi、縦波速度
をci、断面積をSi、位相定数をβi(=ω/ci、ω;
角周波数、ω=2πf)、特性インピーダンス密度を
zpi(=ρici)、特性インピーダンスをZpi(=zpiSi)
と
し、またRaは音響放射インピーダンスで次式で
表わされる。 Ra=ρ0c0S1 (1) ただし ρ0;水の密度 c0;水の音速 S1;放射断面積 ただし、圧電セラミツク部分に関して実効的な
縦波速度をc2e(=√12 E 33,sE 33:電界一定時
の弾性コンプライアンス)とし、実効的な位相定
数、特性インピーダンス密度、特性インピーダン
スをそれぞれβ2e,Z02e,Z02eとする。第3図の等
価複合伝送線路の共振関係式は、1−1′から左右
をみた各伝送線路のインピーダンスの総和を零と
おくことにより得られる。(振動子自身の共振周
波数であるからRa=0とした)即ち、 Z01tan(β1l1)−Z02ecot(β2el2) −Z03cotβ3l2=0 (2) ここで、特性インピーダンスの比として K12e=Z02e/Z01 (3) K13=Z03/Z01 (4) また、4分の1波長を基準として基準定数α1,
α2を導入して、 β1l1=ωl1/C1=π/2α1 (5) β2el2=ωl2/c2e=π/2α2 (6) β3l3=ωl2/c3=π/2(C2e/c3)α2 (7) とおくと、(2)式は次のようになる。 tanπ/2α1−K12ecotπ/2α2−K13cotπ
/2(C2e/c3)α2=0(8) 振動子各部の材料を定め、ついで断面積比S2/
S1,S3/S1を与えてやると(8)式はα1,α2の2変数
からなる方程式となる。即ち、α1を与えてやると
α1に応じたα2が求まり、寸法比l1/l2と共振周波
数の関係が求められる。第2図に示した半区間の
振動子の全質量Mは M=ρ1l1S1+ρ2l2S2+ρ3l3S3 (9) で与えられる。共振周波数と長さは反比例の関係
にあるから、共振周波数で基準化した単位音響放
射面積当りの軽量化最適形状の目安はMfr/S1で
与えられる。さらにこれを圧電セラミツク部分の
特性音響インピーダンス密度z02(=ρ2c2e)で規準
化すると、規準化された振動子質量Moは Mo=Mfr/z02eS1=(Z01/z02e){α1/4
+K12eα2/4+K13(c2e/c3)α2/4}(10) で与えられる。 次にl0(=l1+l2)が実効的な4分の1波長であ
るが、l0は共振周波数frに反比例する。即ちfrl0が
振動子長を最小にする目安となるが、圧電セラミ
ツクの音速c2eで規準化を行う。小型化の目安と
なる規準化された振動子長Loは Ln=fr/C2el0=α1/4(C1/C2e)+α2/4 (11) で与えられる。 ここでMoのみならずLoに対しても考慮してい
るが、Moを小さくするような振動子形状とLoを
小さくするような振動子形状は必ずしも一致しな
いからである。 計算に先立ち、通常ボルト締めランジユバン振
動子各部分に用いられている材料の密度及び縦波
速度を第1表に示す。
られるボルト締めランジユバン振動子に係わり、
ボルト締めランジユバン振動子の小型軽量化と同
時にハイパワー化をはかることを目的とするもの
である。 従来、ボルト締めランジユバン振動子は第1図
に示したように、アルミ合金、チタン合金、鋼な
どの高剛性材料からなるフロントマス11、フロ
ントマス11とリアマス13の間に配置されたリ
ング状圧電セラミツクス12、フロントマスと同
様にステンレススチール等の高剛性材料からなる
リアマス13及びリング状圧電スラミツクス12
に圧縮応力を加える機能を有するCr−Mo鋼など
の高張力合金からなるボルト14、ナツト15に
よつて構成されており、ハイパワー駆動が可能で
あるという大きな特徴を有している。ここで、リ
ング状圧電セラミツクス12は横効果縦振動モー
ド(31モード)に比べてはるかに大きな電気機械
結合係数が得られる縦効果縦振動モード(33モー
ド)が用いられる。隣接するリング状圧電セラミ
ツクスどうしは図中の矢印に示すように互いに反
対方向に分極処理が施され、電気的に並列に接続
することにより、パワーアンプとの整合がはから
れている。また、一般にセラミツクスは圧縮応力
に比べて引つ張り応力に対して弱いため、ボルト
14、ナツト15であらかじめ静的なバイアス圧
縮応力が加えられており、ハイパワー時において
も十分使用に耐える構造となつている。尚、この
ような構造のボルト締めランジユバン振動子にお
いては、周知の如く2分の1波長共振モードが用
いられ、圧電セラミツクス12部分に振動節点が
あり、応力は圧電セラミツク12及びボルト14
部分に集中的に働くわけである。 上述した水中超音波トランスジユーサに用いら
れるボルト締めランジユバン振動子は、所望の指
向性を得るために通常多数個配列されて用いら
れ、このように多数個配列された振動子アレイは
必然的に大型でかつ極めて重いものになるため、
最近、ボルト締めランジユバン振動子の小型、軽
量化が強く要求されている。しかしながら、従
来、小型軽量化と同時にハイパワー化に適合した
振動子形状は得られていない。とくに艦船用ソー
ナーシステムに用いられるボルト締めランジユバ
ン振動子は、限られたスペースに所望の指向性を
得るため多数個配列して用いられており、軽量化
のみならず振動子長を短くする必要がある。 本発明は、ボルト締めランジユバン振動子の小
型、軽量化と同時にハイパワー化を達成させるた
めになされたものであり、小型、軽量化と同時に
ハイパワー化を両立させる最適な形状を有する振
動子を提供するものである。 すなわち、本発明はフロントマス部、圧電セラ
ミツク部、リアマス部からなる2分の1波長共振
ボルト締めランジユバン振動子において、フロン
トマス部の音響放射断面積をS1、圧電セラミツク
部分の断面積をS2、ボルト部の断面積をS3、リア
マス部の断面積をS4とし、またフロントマス部
の長さをl1、フロントマス部の音響放射端から振
動節点までの長さをl0としたときに、圧電セラミ
ツク部の断面積S2に対してボルト部分の断面積S3
をかなり小さく設定し、フロントマス部の音響放
射端から振動節点までの前半部分に関し、0.03
S2/S10.25、0.1<l1/l00.35、振動節点から
リアマス端部までの後半分に関してS2/S40.15
としたことを特徴とするボルト締めランジユバン
振動子である。 以下、本発明について詳述する。 本発明の目的とする最適形状を有するボルト締
めランジユバン振動子を得るために、フロントマ
スから振動節点までの前半部の4分の1波長部分
と振動節点からリアマスまでの後半部部分に分け
て考える。まず、等価複合伝送線路でボルト締め
ランジユバン振動子の機械系における考察を行
い、ここにおいて小型化の目安になる基準化され
た振動子長並びに軽量化の目安となる基準化され
た振動子質量と水中において動作させたときのボ
ルト及び圧電セラミツク部分に加わる応力との兼
ね合いから、小型軽量化と同時にハイパワー時の
機械的強度に優れた振動子形状を明らかにする。
さらに電気系を含めた解析を行い、電気機械変換
能率に密接に関係する容量比(容量比が小さいほ
どエネルギー変換能率が高い)と振動子形状の関
係を求め、最後に機械系と電気系を両方考慮し軽
量化と同時にハイパワー化のはかれる最適な振動
子形状を見い出す。 小型、軽量でかつハイパワー化のはかれる振動
子を得るために、まず初めに第2図に示すように
音響放射端から振動節点までの振動子半区間につ
いて理論的検討を行う。第2図において11部は
フロントマス部分、12部は圧電セラミツク部
分、14部はボルト部分、l1はフロントマスの長
さ、l2は圧電セラミツク部分の長さ(=ボルト部
分の長さ)、l0(=l1+l2)は実効的な4分の1波
長を示す。第2図に示した半区間モデルの等価複
合伝送線路を第3図に示す。第3図において、第
部分(=1,2,3)の密度をρi、縦波速度
をci、断面積をSi、位相定数をβi(=ω/ci、ω;
角周波数、ω=2πf)、特性インピーダンス密度を
zpi(=ρici)、特性インピーダンスをZpi(=zpiSi)
と
し、またRaは音響放射インピーダンスで次式で
表わされる。 Ra=ρ0c0S1 (1) ただし ρ0;水の密度 c0;水の音速 S1;放射断面積 ただし、圧電セラミツク部分に関して実効的な
縦波速度をc2e(=√12 E 33,sE 33:電界一定時
の弾性コンプライアンス)とし、実効的な位相定
数、特性インピーダンス密度、特性インピーダン
スをそれぞれβ2e,Z02e,Z02eとする。第3図の等
価複合伝送線路の共振関係式は、1−1′から左右
をみた各伝送線路のインピーダンスの総和を零と
おくことにより得られる。(振動子自身の共振周
波数であるからRa=0とした)即ち、 Z01tan(β1l1)−Z02ecot(β2el2) −Z03cotβ3l2=0 (2) ここで、特性インピーダンスの比として K12e=Z02e/Z01 (3) K13=Z03/Z01 (4) また、4分の1波長を基準として基準定数α1,
α2を導入して、 β1l1=ωl1/C1=π/2α1 (5) β2el2=ωl2/c2e=π/2α2 (6) β3l3=ωl2/c3=π/2(C2e/c3)α2 (7) とおくと、(2)式は次のようになる。 tanπ/2α1−K12ecotπ/2α2−K13cotπ
/2(C2e/c3)α2=0(8) 振動子各部の材料を定め、ついで断面積比S2/
S1,S3/S1を与えてやると(8)式はα1,α2の2変数
からなる方程式となる。即ち、α1を与えてやると
α1に応じたα2が求まり、寸法比l1/l2と共振周波
数の関係が求められる。第2図に示した半区間の
振動子の全質量Mは M=ρ1l1S1+ρ2l2S2+ρ3l3S3 (9) で与えられる。共振周波数と長さは反比例の関係
にあるから、共振周波数で基準化した単位音響放
射面積当りの軽量化最適形状の目安はMfr/S1で
与えられる。さらにこれを圧電セラミツク部分の
特性音響インピーダンス密度z02(=ρ2c2e)で規準
化すると、規準化された振動子質量Moは Mo=Mfr/z02eS1=(Z01/z02e){α1/4
+K12eα2/4+K13(c2e/c3)α2/4}(10) で与えられる。 次にl0(=l1+l2)が実効的な4分の1波長であ
るが、l0は共振周波数frに反比例する。即ちfrl0が
振動子長を最小にする目安となるが、圧電セラミ
ツクの音速c2eで規準化を行う。小型化の目安と
なる規準化された振動子長Loは Ln=fr/C2el0=α1/4(C1/C2e)+α2/4 (11) で与えられる。 ここでMoのみならずLoに対しても考慮してい
るが、Moを小さくするような振動子形状とLoを
小さくするような振動子形状は必ずしも一致しな
いからである。 計算に先立ち、通常ボルト締めランジユバン振
動子各部分に用いられている材料の密度及び縦波
速度を第1表に示す。
【表】
第1表に示した材料を用い、1例として、音響
放射面積に対するボルト断面積の比S3/S1=
0.006一定として、音響放射面積に対する圧電セ
ラミツク断面積S2/S1をパラメータにしたとき、
実効的な4分の1波長に対するフロントマスの長
さの比l1/l0と振動子前半部の規準化された全質
量Moの関係を第4図に示す。第4図から、l1/l0
が0〜0.4の範囲のときには、l1/l0の増加ととも
にMoは緩やかに増加しているが、l1/l0が0.4以
上になるとMoは急激に増加しており、振動子の
軽量化のためにはS2/S1,l1/l0を小さくする方
向にもつて行けば良いことがわかる。尚、ボルト
の断面積S3は通常第4図に示したように圧電セラ
ミツク部分の断面積S2に比べてかなり小さく設計
される。これはS3がS2に近づくにつれ電気機械変
換効率が低下する悪影響をもたらすことによる。
S3がS2よりかなり小さい範囲では、MoはS3/S1
にほとんど影響をうけない。このとき、音響放射
面積S1に比べて圧電セラミツク部分及びボルト部
分の断面積S2,S3を小さく設定すれば、それだけ
軽量化が可能となるが、ボルト部分及び圧電セラ
ミツク部分に応力が集中することになり、単純に
断面積S2,S3を小さくしただけではハイパワーを
考慮した軽量化は困難であることが推察される。 次に、第4図と同様に断面積比S3/S1=0.006
一定として、断面積比S2/S1をパラメータにした
ときの、l1/l0と規準化された振動子長Loの関係
を第5図に示す。第5図から同じl1/l0に対して
断面積比を小さくした方が小型化に有利であり、
さらにl1/l0を0.3〜0.5としたときにLoは最小とな
ることがわかる。 次にボルト締めランジユバン振動子の圧電セラ
ミツク部分及びボルト部分に加わる振動応力につ
いて理論的検討を行う。通常水中で送波を行う場
合、振動子内部に働く応力は空中での振動状態と
は異なり、音響放射端面において水の音響放射イ
ンピーダンスによる反作用がさらに加わる。ここ
では、水負荷時において音響放射面を単位速度
(1m/sec)で共振させた場合、圧電セラミツク
部分及びボルト部分に加わる応力を第3図に示し
た等価回路から求め、それら応力の振動子形状依
存性を算出する。圧電セラミツク部分の応力に関
し、最大の応力を受ける部分は第3図2−2′に
ある振動節点であり、ここにおける応力をTpnと
する。第4図と同様にS3/S1=0.006一定とした
ときにS2/S1をパラメータとしたときの寸法比
l1/l0に対する|Tpn|の関係を第6図に示す。
S2/S1が小さいほどl1/l0が大きいほど|Tpn|
が増大していることがわかる。次に、全く同様に
してボルト部分に働く応力と振動子形状の関係を
求める。フロントマスとの接合部分におけるボル
トに働く振動応力をTbc、振動節点におけるボル
トに働く振動応力をTbnとする。|Tbc|,|Tbn|
と振動子形状との関係を第6図と同様にして第7
図に示す。第7図において実線は|Tbc|、点線
は|Tbn|の特性を示す。l1/l0>0.2では|Tbc|
と|Tbn|の差はそれほどないが、|Tbc|<|
Tbn|となりl1/l0が増大するにつれて|Tbc|,
|Tbn|も増大し、同時に|Tbc|と|Tbn|は接
近する。しかし、l1/l0<0.1ではl1/l0が減少、
即ちフロントマスの長さが短くなるほど、逆に|
Tbc|,|Tbn|が増大するといつたふるまいを行
う。これは、水の音響放射インピーダンスの反作
用のため、フロントマスが極めて薄くなると、ボ
ルトとフロントマスの接合部に応力が集中するた
めである。 ボルト締めランジユバン振動子において最も機
械的強度の弱い部分は、フロントマスとボルトと
の接合部分及びセラミツク中央部分である。振動
子の小型軽量化と同時にハイパワー化をはかるた
めには音響放射端における一定の振動速度に対し
て機械的強度の弱い部分に応力が集中しないよう
な振動子形状が望ましい。振動子の小型軽量化の
ためには、振動子質量のみならず振動子長まで考
慮する必要がある。機械振動系に関して、軽量化
のFigure of Merit FMMn、小型化のFigure of
Merit FMMlはそれぞれ次のように与えられる。 (12)式は振動子の単位質量当りとり出し得る最大
音響パワーと密接な関係があり、FMMnが大き
いほど軽量化に対する振動子の形状が優れてお
り、一方(13)式は振動子の単位長さ当りとり出し
得る最大音響パワーと密接な関係があり、FMMl
が大きいほど小型化に対する振動子形状が優れて
いるわけである。そこで振動子の小型化と軽量化
をともに考慮した新しいFigure of Merit
FMMnlはFMMnとFMMlの幾何平均で与えられ となる。FMMnlの値が大きいほど小型軽量化に
優れた振動子形状を与えるものである。 次に、電気機械変換効率の目安となる容量比γ
は、第3図に示した圧電セラミツク部分の等価伝
送線路をMartinの等価回路(G.E.Martin:
“Vibrations of Coaxially Segmented,
Longitudinally Polarized Ferroelectric
Tubes”,Journal of Acoust.Soc。Am. Vol.36,No.8,pp.1496−1506,(1964))で表す
ことにより、共振反共振周波数の関係から容易に
求められる。γが小さいほど電気機械変換率が優
れているわけであるから、音響放射端から4分の
1波長部分の振動子の電気系を含めた小型軽量化
のためのFigure of Merit FMnlは次式で表わさ
れる。 FMnl=FMMnl/γ (15) 振動子各部の材料として第1表に示した材料を
用い、圧電セラミツクスの電気機械結合係数を
k33=0.50としたときのFMn特性を第8図に示す。
ここでフロントマスが薄くなりl1/l0が0.1以下に
なると、音響放射時にフロントマス自身が屈曲振
動を行い、もはやフロントマスの音響放射面がピ
ストン運動ができなくなるため音響放射効率が低
下することは周知の通りである。そこで、まず
l1/l0が0.1より大きい範囲が実用に供する。S2/
S1が小さくなり0.03より小さくなると、それほど
FMMnlが増大しない割には容量比γが大きくな
り、その結果FMnlが低下する。さらに、S2/S1
<0.03と圧電セラミツク部分の断面積が小さくな
ると圧電セラミツク部分の肉厚が薄くなり、ボル
トを締めたときの静的応力に対して圧電セラミツ
クリングの径方向の強度が大きくとれないので実
用上好ましくない。また、S2/S1が大きくなるに
従いLo,Moが増大するためFMnlは低下する。実
用上要求されるFMnlの値はk33=0.50のとき、6
×10-8m2/Nである。しかしながら、従来の振
動子形状ではこれが満足されていない。第7図に
は示していないが、さらに詳細に振動子形状に対
するFMnlを計算したところl1/l0>0.35,S2/S1
>0.25では、FMnlの値が6×10-8m2/Nを超え
ないことが明らかになつた。即ち、FMnlを大き
くする振動子形状、換言すると小型軽量でかつハ
イパワー化のはかれる振動子形状は、断面積に関
し0.03S2/S10.25、長さに関し0.1l1/l0
0.35であることが見い出される。 次に、フロントマス材料としてAl合金と同程
度もしくはそれ以上の剛性を有し、かつAl合金
より密度の小さい先進複合材料として最近注目さ
れている炭素繊維強化樹脂(C−FRP)を用い
たときのFMn特性を第9図に示す。第9図から、
第8図に示したAl合金をフロントマスに用いた
ときのFMn値の極大値とC−FRPのそれとはほ
とんど一致するが、FMnの極大値はわずかにl1〜
l0が大きい方にシフトしている。しかし、FMnを
大きくする振動子形状の傾向は、フロントマス材
料が異なつているにも拘らず全く同じであること
が明らかである。 次に振動節点からリアマスまでの後半部の4分
の1波長部分に関して、小型軽量化と同時にハイ
パワー化のはかれる振動子形状についてのべる。
第1図に示したボルト締めランジユバン振動子の
振動節点からリアマスまでの振動子半区間の物理
モデルを第10図に示す。第10図において1
2′,14′はそれぞれ圧電セラミツク部分及びボ
ルト部分、13はリアマス部分である。l′0は実効
的な4分の1波長、l′2は圧電セラミツク部分(=
ボルト部分)の長さ、l4はリアマス部分の長さで
ある。12,14′は機械的に第2図に示したフ
ロントマスから振動節点までの圧電セラミツク部
分及びボルト部分14と連続したもので、12と1
2′の材料、14と14′の材料はともに同一であ
り、また12と12′部分の断面積は等しいもの
とする。ここでは最適な振動子の形状を見い出す
ために、振動子を前半分と後半分の2つに分けて
考慮しているが、実際には12と12′、14と
14′は一体化されたものであり、フロントマス
の音響放射端がある速度で振動した場合、トラン
スジユーサの前半分と後半分における振動接点は
共通であり、ここに働く応力は当然のことである
が共に等しい。この振動節点において、フロント
マスの長さが極端に短くならない限り、最大応力
が発生するわけである。この部分における振動応
力Tpn,Tbnについては既に求められている。 13部の密度をρ4、音速をc4、断面積をS4とす
る。部の特性音響インピーダンスZ04、位相定
数β4は Z04=ρ4c4S4=z04S4 (16) β4l4=ωl4/c4=(π/2)α4 (17) となる。第10図に示す後半部の振動子の全資量
M′とする。後半分の振動子の質量に関して、共
振周波数と長さは反比例の関係にあり、また圧電
セラミツク部分の断面形状が前半分と後半分とで
等しいことから、圧電セラミツク部分の特性音響
インピーダンスZ02eで規準化することができる。
規準化された全質量をM′oとすると、M′oは M′o=M′fr/Z02e=1/K42e{α4/4+K4
2eα′2/4+K43(c2e/c3)α′2}(18) ただし、 π/2α′2=β2el′2 (19) K42e=Z02e/Z04 (20) K43=Z03/Z04 (21) となる。振動子の前半部分で振動節点における応
力が決定されてしまうわけであるから、振動子の
後半部分に関して、規準化された質量M′oが小さ
く振動子後半部の容量比γ′も小さいほどFigure
of Meritが優れているわけである。後半部の
Figure of Merit FM′nlは次式で与えられる。 ここで、L′oは振動子の後半分に関する規準化
された振動子長であり、 L′o=fr/c2el′0=α′2/4+α4/4(c4/c2e)
(23) で与えられる。リアマス材料として、Al合金、
ステンレススチール(ρ=7.91×103Kg/m3,C
=5.00×103Kg/sec)を用いたときのFM′nlの振
動子形状依存性を各々第11図、第12図に示
す。いずれも、S2/S4が大きくなるに従いFM′nl
も大きくなり、S2/S4が0.15以上になると飽和す
る傾向にあり、FM′nlを大きくするための振動子
の形状は全く同じ傾向にある。またAl合金とス
テンレススチールを比べると、密度の大きなステ
ンレススチールの方がL′oを小さくすることがで
きるのでそれだけFM′nlを大きくすることに有利
であることが明白である。FM′nlの値として1.1以
上が望まれているが、リアマス材料としてAl合
金のような密度の小さな材料を用いた場合は
FM′nl>1.1とすることは実現困難である。FM′nl
>1.1を達成するためには第12図よりS2/S4
0.15とする必要がある。尚、l4/l′0<0.1であれ
ば、リアマスの機械的強度が弱くなり、特にハイ
パワー時においてリアマス自身が極めて撓みやす
くなるため、パワーリニアリテイが大きくとれな
くなり好ましくない。またS2/S4が0.70以上にな
ると、第1図に示すようなボルト14、ナツト1
5を保持することが難かしくなり実用性がなくな
る。材料的にはMo,Wのようなステンレススチ
ールより密度の大きな材料をリアマスに用いるこ
とによりさらにFM′nlを大きくできることは言う
までもない。 以上、理論的に考察したFigure of Merit
FMnl、FM′nlに関し、FMnlが大きいほど電気音
響変換効率に優れ、また圧電セラミツク及びボル
ト部分に加わる振動応力が同一であれば振動子質
量×振動子長当りの音響放射端面の振動速度vを
大きくすることができる。振動速度vは音響放射
エネルギーPaの平方根に比例する。また、FM′nl
が大きいほど電気音響変換効率に優れ、小型軽量
の振動子を実現することができる。即ち、音響放
射断面積S1、共振周波数frが同一であれば、
FMnl,FM′nlだ大きいほどFigure of Merit ただし Mt:振動子全質量 Lt:振動子長 の値を大きくすることができるわけである。 次に本発明の一実施例として10KHz帯に共振周
波数を有し、また音響放射面積S1が同一である第
2表に示すような形状の異なるA,B,C,D4
種類の水中超音波送受波器用ボルト締めランジユ
バン振動子を試作し、Figure of Meritについて
評価を行つた。尚、振動子A,B,C,Dはいず
れも圧電セラミツクスとしてk33=0.50を有する
NEPEC−1、フロントマス材料としてAl合金、
リアマス材料としてステンレススチール、ボルト
ナツト材料としてCr−Mp鋼を使用している。近
年、ソーナーシステムの測深距離が伸びており、
それに平行して振動子にも小型軽量化並びにハイ
パワー化が要求されている。具体的に10KHz帯の
振動子に関して、FMの値で150(W/Kg・m)1/2
以上が要求されている。
放射面積に対するボルト断面積の比S3/S1=
0.006一定として、音響放射面積に対する圧電セ
ラミツク断面積S2/S1をパラメータにしたとき、
実効的な4分の1波長に対するフロントマスの長
さの比l1/l0と振動子前半部の規準化された全質
量Moの関係を第4図に示す。第4図から、l1/l0
が0〜0.4の範囲のときには、l1/l0の増加ととも
にMoは緩やかに増加しているが、l1/l0が0.4以
上になるとMoは急激に増加しており、振動子の
軽量化のためにはS2/S1,l1/l0を小さくする方
向にもつて行けば良いことがわかる。尚、ボルト
の断面積S3は通常第4図に示したように圧電セラ
ミツク部分の断面積S2に比べてかなり小さく設計
される。これはS3がS2に近づくにつれ電気機械変
換効率が低下する悪影響をもたらすことによる。
S3がS2よりかなり小さい範囲では、MoはS3/S1
にほとんど影響をうけない。このとき、音響放射
面積S1に比べて圧電セラミツク部分及びボルト部
分の断面積S2,S3を小さく設定すれば、それだけ
軽量化が可能となるが、ボルト部分及び圧電セラ
ミツク部分に応力が集中することになり、単純に
断面積S2,S3を小さくしただけではハイパワーを
考慮した軽量化は困難であることが推察される。 次に、第4図と同様に断面積比S3/S1=0.006
一定として、断面積比S2/S1をパラメータにした
ときの、l1/l0と規準化された振動子長Loの関係
を第5図に示す。第5図から同じl1/l0に対して
断面積比を小さくした方が小型化に有利であり、
さらにl1/l0を0.3〜0.5としたときにLoは最小とな
ることがわかる。 次にボルト締めランジユバン振動子の圧電セラ
ミツク部分及びボルト部分に加わる振動応力につ
いて理論的検討を行う。通常水中で送波を行う場
合、振動子内部に働く応力は空中での振動状態と
は異なり、音響放射端面において水の音響放射イ
ンピーダンスによる反作用がさらに加わる。ここ
では、水負荷時において音響放射面を単位速度
(1m/sec)で共振させた場合、圧電セラミツク
部分及びボルト部分に加わる応力を第3図に示し
た等価回路から求め、それら応力の振動子形状依
存性を算出する。圧電セラミツク部分の応力に関
し、最大の応力を受ける部分は第3図2−2′に
ある振動節点であり、ここにおける応力をTpnと
する。第4図と同様にS3/S1=0.006一定とした
ときにS2/S1をパラメータとしたときの寸法比
l1/l0に対する|Tpn|の関係を第6図に示す。
S2/S1が小さいほどl1/l0が大きいほど|Tpn|
が増大していることがわかる。次に、全く同様に
してボルト部分に働く応力と振動子形状の関係を
求める。フロントマスとの接合部分におけるボル
トに働く振動応力をTbc、振動節点におけるボル
トに働く振動応力をTbnとする。|Tbc|,|Tbn|
と振動子形状との関係を第6図と同様にして第7
図に示す。第7図において実線は|Tbc|、点線
は|Tbn|の特性を示す。l1/l0>0.2では|Tbc|
と|Tbn|の差はそれほどないが、|Tbc|<|
Tbn|となりl1/l0が増大するにつれて|Tbc|,
|Tbn|も増大し、同時に|Tbc|と|Tbn|は接
近する。しかし、l1/l0<0.1ではl1/l0が減少、
即ちフロントマスの長さが短くなるほど、逆に|
Tbc|,|Tbn|が増大するといつたふるまいを行
う。これは、水の音響放射インピーダンスの反作
用のため、フロントマスが極めて薄くなると、ボ
ルトとフロントマスの接合部に応力が集中するた
めである。 ボルト締めランジユバン振動子において最も機
械的強度の弱い部分は、フロントマスとボルトと
の接合部分及びセラミツク中央部分である。振動
子の小型軽量化と同時にハイパワー化をはかるた
めには音響放射端における一定の振動速度に対し
て機械的強度の弱い部分に応力が集中しないよう
な振動子形状が望ましい。振動子の小型軽量化の
ためには、振動子質量のみならず振動子長まで考
慮する必要がある。機械振動系に関して、軽量化
のFigure of Merit FMMn、小型化のFigure of
Merit FMMlはそれぞれ次のように与えられる。 (12)式は振動子の単位質量当りとり出し得る最大
音響パワーと密接な関係があり、FMMnが大き
いほど軽量化に対する振動子の形状が優れてお
り、一方(13)式は振動子の単位長さ当りとり出し
得る最大音響パワーと密接な関係があり、FMMl
が大きいほど小型化に対する振動子形状が優れて
いるわけである。そこで振動子の小型化と軽量化
をともに考慮した新しいFigure of Merit
FMMnlはFMMnとFMMlの幾何平均で与えられ となる。FMMnlの値が大きいほど小型軽量化に
優れた振動子形状を与えるものである。 次に、電気機械変換効率の目安となる容量比γ
は、第3図に示した圧電セラミツク部分の等価伝
送線路をMartinの等価回路(G.E.Martin:
“Vibrations of Coaxially Segmented,
Longitudinally Polarized Ferroelectric
Tubes”,Journal of Acoust.Soc。Am. Vol.36,No.8,pp.1496−1506,(1964))で表す
ことにより、共振反共振周波数の関係から容易に
求められる。γが小さいほど電気機械変換率が優
れているわけであるから、音響放射端から4分の
1波長部分の振動子の電気系を含めた小型軽量化
のためのFigure of Merit FMnlは次式で表わさ
れる。 FMnl=FMMnl/γ (15) 振動子各部の材料として第1表に示した材料を
用い、圧電セラミツクスの電気機械結合係数を
k33=0.50としたときのFMn特性を第8図に示す。
ここでフロントマスが薄くなりl1/l0が0.1以下に
なると、音響放射時にフロントマス自身が屈曲振
動を行い、もはやフロントマスの音響放射面がピ
ストン運動ができなくなるため音響放射効率が低
下することは周知の通りである。そこで、まず
l1/l0が0.1より大きい範囲が実用に供する。S2/
S1が小さくなり0.03より小さくなると、それほど
FMMnlが増大しない割には容量比γが大きくな
り、その結果FMnlが低下する。さらに、S2/S1
<0.03と圧電セラミツク部分の断面積が小さくな
ると圧電セラミツク部分の肉厚が薄くなり、ボル
トを締めたときの静的応力に対して圧電セラミツ
クリングの径方向の強度が大きくとれないので実
用上好ましくない。また、S2/S1が大きくなるに
従いLo,Moが増大するためFMnlは低下する。実
用上要求されるFMnlの値はk33=0.50のとき、6
×10-8m2/Nである。しかしながら、従来の振
動子形状ではこれが満足されていない。第7図に
は示していないが、さらに詳細に振動子形状に対
するFMnlを計算したところl1/l0>0.35,S2/S1
>0.25では、FMnlの値が6×10-8m2/Nを超え
ないことが明らかになつた。即ち、FMnlを大き
くする振動子形状、換言すると小型軽量でかつハ
イパワー化のはかれる振動子形状は、断面積に関
し0.03S2/S10.25、長さに関し0.1l1/l0
0.35であることが見い出される。 次に、フロントマス材料としてAl合金と同程
度もしくはそれ以上の剛性を有し、かつAl合金
より密度の小さい先進複合材料として最近注目さ
れている炭素繊維強化樹脂(C−FRP)を用い
たときのFMn特性を第9図に示す。第9図から、
第8図に示したAl合金をフロントマスに用いた
ときのFMn値の極大値とC−FRPのそれとはほ
とんど一致するが、FMnの極大値はわずかにl1〜
l0が大きい方にシフトしている。しかし、FMnを
大きくする振動子形状の傾向は、フロントマス材
料が異なつているにも拘らず全く同じであること
が明らかである。 次に振動節点からリアマスまでの後半部の4分
の1波長部分に関して、小型軽量化と同時にハイ
パワー化のはかれる振動子形状についてのべる。
第1図に示したボルト締めランジユバン振動子の
振動節点からリアマスまでの振動子半区間の物理
モデルを第10図に示す。第10図において1
2′,14′はそれぞれ圧電セラミツク部分及びボ
ルト部分、13はリアマス部分である。l′0は実効
的な4分の1波長、l′2は圧電セラミツク部分(=
ボルト部分)の長さ、l4はリアマス部分の長さで
ある。12,14′は機械的に第2図に示したフ
ロントマスから振動節点までの圧電セラミツク部
分及びボルト部分14と連続したもので、12と1
2′の材料、14と14′の材料はともに同一であ
り、また12と12′部分の断面積は等しいもの
とする。ここでは最適な振動子の形状を見い出す
ために、振動子を前半分と後半分の2つに分けて
考慮しているが、実際には12と12′、14と
14′は一体化されたものであり、フロントマス
の音響放射端がある速度で振動した場合、トラン
スジユーサの前半分と後半分における振動接点は
共通であり、ここに働く応力は当然のことである
が共に等しい。この振動節点において、フロント
マスの長さが極端に短くならない限り、最大応力
が発生するわけである。この部分における振動応
力Tpn,Tbnについては既に求められている。 13部の密度をρ4、音速をc4、断面積をS4とす
る。部の特性音響インピーダンスZ04、位相定
数β4は Z04=ρ4c4S4=z04S4 (16) β4l4=ωl4/c4=(π/2)α4 (17) となる。第10図に示す後半部の振動子の全資量
M′とする。後半分の振動子の質量に関して、共
振周波数と長さは反比例の関係にあり、また圧電
セラミツク部分の断面形状が前半分と後半分とで
等しいことから、圧電セラミツク部分の特性音響
インピーダンスZ02eで規準化することができる。
規準化された全質量をM′oとすると、M′oは M′o=M′fr/Z02e=1/K42e{α4/4+K4
2eα′2/4+K43(c2e/c3)α′2}(18) ただし、 π/2α′2=β2el′2 (19) K42e=Z02e/Z04 (20) K43=Z03/Z04 (21) となる。振動子の前半部分で振動節点における応
力が決定されてしまうわけであるから、振動子の
後半部分に関して、規準化された質量M′oが小さ
く振動子後半部の容量比γ′も小さいほどFigure
of Meritが優れているわけである。後半部の
Figure of Merit FM′nlは次式で与えられる。 ここで、L′oは振動子の後半分に関する規準化
された振動子長であり、 L′o=fr/c2el′0=α′2/4+α4/4(c4/c2e)
(23) で与えられる。リアマス材料として、Al合金、
ステンレススチール(ρ=7.91×103Kg/m3,C
=5.00×103Kg/sec)を用いたときのFM′nlの振
動子形状依存性を各々第11図、第12図に示
す。いずれも、S2/S4が大きくなるに従いFM′nl
も大きくなり、S2/S4が0.15以上になると飽和す
る傾向にあり、FM′nlを大きくするための振動子
の形状は全く同じ傾向にある。またAl合金とス
テンレススチールを比べると、密度の大きなステ
ンレススチールの方がL′oを小さくすることがで
きるのでそれだけFM′nlを大きくすることに有利
であることが明白である。FM′nlの値として1.1以
上が望まれているが、リアマス材料としてAl合
金のような密度の小さな材料を用いた場合は
FM′nl>1.1とすることは実現困難である。FM′nl
>1.1を達成するためには第12図よりS2/S4
0.15とする必要がある。尚、l4/l′0<0.1であれ
ば、リアマスの機械的強度が弱くなり、特にハイ
パワー時においてリアマス自身が極めて撓みやす
くなるため、パワーリニアリテイが大きくとれな
くなり好ましくない。またS2/S4が0.70以上にな
ると、第1図に示すようなボルト14、ナツト1
5を保持することが難かしくなり実用性がなくな
る。材料的にはMo,Wのようなステンレススチ
ールより密度の大きな材料をリアマスに用いるこ
とによりさらにFM′nlを大きくできることは言う
までもない。 以上、理論的に考察したFigure of Merit
FMnl、FM′nlに関し、FMnlが大きいほど電気音
響変換効率に優れ、また圧電セラミツク及びボル
ト部分に加わる振動応力が同一であれば振動子質
量×振動子長当りの音響放射端面の振動速度vを
大きくすることができる。振動速度vは音響放射
エネルギーPaの平方根に比例する。また、FM′nl
が大きいほど電気音響変換効率に優れ、小型軽量
の振動子を実現することができる。即ち、音響放
射断面積S1、共振周波数frが同一であれば、
FMnl,FM′nlだ大きいほどFigure of Merit ただし Mt:振動子全質量 Lt:振動子長 の値を大きくすることができるわけである。 次に本発明の一実施例として10KHz帯に共振周
波数を有し、また音響放射面積S1が同一である第
2表に示すような形状の異なるA,B,C,D4
種類の水中超音波送受波器用ボルト締めランジユ
バン振動子を試作し、Figure of Meritについて
評価を行つた。尚、振動子A,B,C,Dはいず
れも圧電セラミツクスとしてk33=0.50を有する
NEPEC−1、フロントマス材料としてAl合金、
リアマス材料としてステンレススチール、ボルト
ナツト材料としてCr−Mp鋼を使用している。近
年、ソーナーシステムの測深距離が伸びており、
それに平行して振動子にも小型軽量化並びにハイ
パワー化が要求されている。具体的に10KHz帯の
振動子に関して、FMの値で150(W/Kg・m)1/2
以上が要求されている。
【表】
第2表に示したA,B,C,D4つの形状を有
する振動子から計算したFMnl,FM′nlの値を第8
図及び第11図にプロツトする。Figure of
Meritの実験的評価に関し、振動子を実験的に駆
動し、電気入力パワーに対する音響出力パワーの
関係を求め、電気入力パワーに対する音響出力パ
ワーの直線性が急激に劣化したときの音響出力パ
ワーをPaとし(24)式に従つてFMを求める。振動
子AはFM′nl>1.1を満たしているがFMnl>6×
10-8m2/Nを満たしていない。振動子BはFMnl
>6×10-8m2/N及びFM′nl>1.1をぎりぎりで
あるがともに満たしてる。振動子CはFMnl>6
×10-8N/m2及びFM′nl>1.1をともに満足して
いない。また振動子DはFMnl>6×10-8N/m2
及びFM′nl>1.1をともに余裕をもつて満たしてい
る。結果を第3表に示す。
する振動子から計算したFMnl,FM′nlの値を第8
図及び第11図にプロツトする。Figure of
Meritの実験的評価に関し、振動子を実験的に駆
動し、電気入力パワーに対する音響出力パワーの
関係を求め、電気入力パワーに対する音響出力パ
ワーの直線性が急激に劣化したときの音響出力パ
ワーをPaとし(24)式に従つてFMを求める。振動
子AはFM′nl>1.1を満たしているがFMnl>6×
10-8m2/Nを満たしていない。振動子BはFMnl
>6×10-8m2/N及びFM′nl>1.1をぎりぎりで
あるがともに満たしてる。振動子CはFMnl>6
×10-8N/m2及びFM′nl>1.1をともに満足して
いない。また振動子DはFMnl>6×10-8N/m2
及びFM′nl>1.1をともに余裕をもつて満たしてい
る。結果を第3表に示す。
【表】
第8図、第12図に示したFMnl,FM′nlの値が
大きい振動子ほど、実際に小型軽量でかつ出力音
圧の大きな振動子が得られることが明らかであ
る。とくにFM′nl及びFM′nlの値がともに大きな
振動子Dは小型軽量でかつハイパワー特性に優れ
ていることがわかる。 以上、詳述した如く、本発明に従えば小型軽量
でかつハイパワー特性に優れた水中超音波トラン
スジユーサ用ボルト締めランジユバン振動子が得
られ、工業的価値も多大である。
大きい振動子ほど、実際に小型軽量でかつ出力音
圧の大きな振動子が得られることが明らかであ
る。とくにFM′nl及びFM′nlの値がともに大きな
振動子Dは小型軽量でかつハイパワー特性に優れ
ていることがわかる。 以上、詳述した如く、本発明に従えば小型軽量
でかつハイパワー特性に優れた水中超音波トラン
スジユーサ用ボルト締めランジユバン振動子が得
られ、工業的価値も多大である。
第1図は水中超音波トランスジユーサに用いら
れるボルト締めランジユバン振動子の概略図、第
2図は音響放射端から振動節点までの振動子前半
区間のモデル図、第3図は第2図の等価回路図、
第4図は振動子前半部の規準化された質量Moと
振動子形状との関係を示す図、第5図は振動子前
半部の規準化された長さLoと振動子形状との関
係を示す図、第6図は圧電セラミツク部の振動節
点における応力Tpnと振動子形状との関係を示す
図、第7図はフロントマスとの接合部分における
ボルトに働く応力Tbc、ボルト部の振動節点に働
く応力Tbnと振動子形状との関係を示す図、第8
図は振動子前半部の電気系を含めた小型軽量化の
ためのFigure of Merit FMnlと振動子形状との
関係を示す図、第9図はフロントマス材料にC−
FRPを用いたときのFMnlと振動子形状との関係
を示す図、第10図はボルト締めランジユバン振
動子の振動節点からリアマス端部までの振動子半
区間の物理モデル図、第11図、第12図はそれ
ぞれリアマス材料としてAl、ステンレススチー
ルを用いたときの振動子後半部のFigure of
Merit FM′nl特性図を示す。 図において、11はフロントマス、12,1
2′は圧電セラミツクリング、13はリアマス、
14,14′はボルト、15はナツト、l1はフロ
ントマスの長さ、l2,l′2は圧電セラミツク部分の
長さ、l4はリアマスの長さ、l0,l′0は実効的な4
分の1波長、S1はフロントマスの断面積、S4はリ
アマスの断面積、k33は電気機械結合係数、Raは
音響放射インピーダンス、Z01,Z02e,Z03は特性
音響インピーダンス、β1,β2e,β3は位相定数。
れるボルト締めランジユバン振動子の概略図、第
2図は音響放射端から振動節点までの振動子前半
区間のモデル図、第3図は第2図の等価回路図、
第4図は振動子前半部の規準化された質量Moと
振動子形状との関係を示す図、第5図は振動子前
半部の規準化された長さLoと振動子形状との関
係を示す図、第6図は圧電セラミツク部の振動節
点における応力Tpnと振動子形状との関係を示す
図、第7図はフロントマスとの接合部分における
ボルトに働く応力Tbc、ボルト部の振動節点に働
く応力Tbnと振動子形状との関係を示す図、第8
図は振動子前半部の電気系を含めた小型軽量化の
ためのFigure of Merit FMnlと振動子形状との
関係を示す図、第9図はフロントマス材料にC−
FRPを用いたときのFMnlと振動子形状との関係
を示す図、第10図はボルト締めランジユバン振
動子の振動節点からリアマス端部までの振動子半
区間の物理モデル図、第11図、第12図はそれ
ぞれリアマス材料としてAl、ステンレススチー
ルを用いたときの振動子後半部のFigure of
Merit FM′nl特性図を示す。 図において、11はフロントマス、12,1
2′は圧電セラミツクリング、13はリアマス、
14,14′はボルト、15はナツト、l1はフロ
ントマスの長さ、l2,l′2は圧電セラミツク部分の
長さ、l4はリアマスの長さ、l0,l′0は実効的な4
分の1波長、S1はフロントマスの断面積、S4はリ
アマスの断面積、k33は電気機械結合係数、Raは
音響放射インピーダンス、Z01,Z02e,Z03は特性
音響インピーダンス、β1,β2e,β3は位相定数。
Claims (1)
- 1 フロントマス部、圧電セラミツク部、リアマ
ス部からなる2分の1波長共振ボルト締めランジ
ユバン振動子において、フロントマス部の音響放
射断面積をS1、圧電セラミツク部分の断面積を
S2、ボルト部の断面積をS3、リアマス部の断面積
をS4とし、またフロントマス部の長さをl1、フロ
ントマス部の音響放射端から振動節点までの長さ
をl0としたときに、圧電セラミツク部の断面積S2
に対してボルト部分の断面積S3をかなり小さく設
定し、フロントマス部の音響放射端から振動節点
までの前半部分に関し、0.03S2/S10.25、0.1
<l1/l00.35、振動節点からリアマス端部まで
の後半分に関してS2/S40.15としたことを特徴
とするボルト締めランジユバン振動子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21663183A JPS60109400A (ja) | 1983-11-17 | 1983-11-17 | ボルト締めランジュバン振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21663183A JPS60109400A (ja) | 1983-11-17 | 1983-11-17 | ボルト締めランジュバン振動子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60109400A JPS60109400A (ja) | 1985-06-14 |
| JPH0475719B2 true JPH0475719B2 (ja) | 1992-12-01 |
Family
ID=16691455
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21663183A Granted JPS60109400A (ja) | 1983-11-17 | 1983-11-17 | ボルト締めランジュバン振動子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60109400A (ja) |
-
1983
- 1983-11-17 JP JP21663183A patent/JPS60109400A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60109400A (ja) | 1985-06-14 |
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