JPH0475818B2 - - Google Patents
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- JPH0475818B2 JPH0475818B2 JP7452385A JP7452385A JPH0475818B2 JP H0475818 B2 JPH0475818 B2 JP H0475818B2 JP 7452385 A JP7452385 A JP 7452385A JP 7452385 A JP7452385 A JP 7452385A JP H0475818 B2 JPH0475818 B2 JP H0475818B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は、ガスバリヤー性、耐熱性、層間剥離
強度、耐油性、スクイズ性、耐透湿性等に優れる
柔軟な多層容器に関する。 (従来技術) 従来、マヨネーズ、ケチヤツプ等の容器、ある
いは歯磨きのチユーブ、練り辛子等の香辛料容器
等のスクイズ(粘稠性)製品(以下、押出し容器
と称す)に使用される主要材料としては、柔軟性
や押出し性が要求されるために、低密度ポリエチ
レン(以下、LDPEと称す)、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニルまたは多層材料等が用いられ、押
出成型法によつて製造されるか、アルミニウム等
の金属を材料とした深絞り成型法によつて製造さ
れ、食品、医薬品、化粧品、家庭用品、工業薬
品、石油製品、雑貨品等の容器として用いられて
いる。 これら容器に要求される物性は使用される用途
によつて異なるものであるが、例えば上記に挙げ
られた食品の場合について例示すれば、長期保存
に依つても、酸敗しないこと、高温殺菌が可能な
こと、容器を形成している樹脂成分や添加剤が溶
出していないこと等が要求されることから、ガス
バリヤー性、耐熱性、耐油性、耐透湿性、衛生性
等が要求される。また性能面においては、練り歯
磨き、練り辛子、マヨネーズ、ケチヤツプ等の粘
稠性製品を押出すために、容器の柔軟性、すなわ
ちスクイズ性等が要求される。 現在、これら容器は、ガスバリヤー性をあまり
要求されない分野ではLDPEやポリ塩化ビニル等
の材料で大勢を占めているものの(例えば、洗濯
糊、家庭用糊容器等)、ガスバリヤー性を要求さ
れる製品では、バリヤー性材料を使用した多層材
料が使用されている。例えば実開昭47−23353号、
実開昭52−62251号、実公昭59−24506号において
は3層容器が開示され、実開昭53−75362号にお
いては、5層容器が提案されている。しかしなが
ら、実開昭47−23353号および実公昭59−24506号
においてはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物を中間層として内外層に低密度ポリエチレン等
を設けた3層容器であり、中間層と内外層間に接
着剤を介していないため、層間剥離強度の非常に
低いものであり、前記スクイズ性容器の成形には
適していない。 また、実開昭52−62251号においても中間層と
してエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に対
して0.1〜30重量%のポリオレフインないしはポ
リオレフイン改質樹脂を添加ブレンドして、内外
層の熱可塑性樹脂との層間剥離強度を向上させた
ものが開示されているものの、中間層にポリオレ
フイン樹脂をブレンドするため、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物本来のガスバリヤー性が
損なわれるばかりでなく、層間剥離強度も前記同
様、スクイズ性容器の用途としては充分でない。 一方、実開昭53−75362号では、芯層をエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層とし、最外層
をポリオレフイン樹脂で構成し、接着層としてα
−オレフイン共重合体、もしくはα−オレフイン
と酢酸ビニル共重合体、もしくは更にその部分ケ
ン化したもののいずれかに不飽和カルボン酸また
はその無水物を0.1〜4.0重量%グラフトさせた重
合体を用いた5層中空容器が提案されており、更
に詳しくは外層として低密度ポリエチレンおよび
アイオノマーが最も好ましいものであること、お
よび接着剤として、α−オレフイン単独重合体、
α−オレフインと酢酸ビニルとの共重合体、更に
その部分ケン化物にアクリル酸もしくはマレイン
酸無水物をグラフトしたもの等の例示が挙げられ
ている。 しかしながら、上記提案になる5層容器では、
スクイズ性を有しておらず、かつ昨今のスクイズ
性容器等にみられるように、より厳しく、かつ高
度な要求物性に応ずることはできない。すなわ
ち、昨今のスクイズ性容器等の柔軟性容器におい
ては、高速成形性、高延伸性、高ヒートシール性
等のより過酷な成形条件や使用条件下での性能の
向上が要望されており、これら上述の様な従来法
においては、いまだに解決し得ていない。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは上記の点に鑑み、鋭意検討した結
果、本発明をなすに到つた。 すなわち、本発明は、高延伸、高速成形等の過
酷な成形条件下による成形においても、各層間剥
離強度が低下せずに、高ヒートシール強度を有
し、ガスバリヤー性、耐熱性、耐油性、耐透湿性
およびスクイズ性等に優れる5層構造からなる柔
軟性容器を提供することを目的とするものであ
る。 (問題点を解決する手段) 本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物からなる芯層の両面に接着層を介して、外層
を積層してなる多層容器において、該外層が、 (a) 密度0.86〜0.91g/cm3、 (b) 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以上、 (c) 示差走査熱量測定(DSC)で示される最大
ピーク温度(Tm)が100℃以上、 であるエチレン−α−オレフイン共重合体または
該共重合体を主成分とするオレフイン系重合体組
成物であり、かつ該接着層 :該エチレン−α−オレフイン共重合体を不飽
和カルボン酸またはその誘導体で変性してなる
接着性樹脂、 :該エチレン−α−オレフイン共重合体を主成
分とするオレフイン重合体を不飽和カルボン酸
またはその誘導体で変性してなる接着性樹脂、 :、の接着性樹脂を含むオレフイン系重合
体、 :該エチレン−α−オレフイン共重合体を主成
分とする変性オレフイン系重合体組成物、 から選択されることを特徴とする柔軟性容器を提
供するものである。 本発明の外層に用いるエチレン−α−オレフイ
ン共重合体とは、エチレンと炭素数3〜12のα−
オレフイン共重合体である。具体的なα−オレフ
インとしては、プロピレン、ブテン−1、4−メ
チルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、デセン−1、ドデセン−1等を挙げることが
できる。これらのうち特に好ましいのは、プロピ
レンとブテン−1である。エチレン−α−オレフ
イン共重合体中のα−オレフイン含量は5〜40モ
ル%であることが好ましい。 以下に、本発明において用いるエチレンとα−
オレフインの共重合体の製造法について説明す
る。 まず使用する触媒系は、マグネシウムおよびチ
タンを含有する固体触媒成分に有機アルミニウム
化合物を組み合わせたもので、該固体触媒成分と
しては、例えば金属マグネシウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、
塩化マグネシウム等、またケイ素、アルミニウ
ム、カルシウムから選ばれる金属とマグネシウム
原子とを含有する複塩、複酸化物、炭酸塩、塩化
物あるいは水酸化物等、さらにはこれらの無機質
固体化合物を含酸素化合物、含硫黄化合物、芳香
族炭化水素、ハロゲン含有物質で処理または反応
させたもの等のマグネシウムを含む無機質固体化
合物にチタン化合物を公知の方法により担持させ
たものが挙げられる。 上記の含酸素化合物としては、例えば水、アル
コール、フエノール、ケトン、アルデヒド、カル
ボン酸、エステル、ポリシロキサン、酸アミド等
の有機含酸素化合物、金属アルコキシド、金属の
オキシ塩化物等の無機含酸素化合物を例示するこ
とができる。含硫黄化合物としては、チオール、
チオエーテルの如き有機含硫黄化合物、二酸化硫
黄、三酸化硫黄、硫酸の如き無機硫黄化合物を例
示することができる。芳香族炭化水素としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン、アントラセン、
フエナンスレンの如き各種単環および多環の芳香
族炭化水素化合物を例示することができる。ハロ
ゲン含有物質としては、塩素、塩化水素、金属塩
化物、有機ハロゲン化物の如き化合物を例示する
ことができる。 チタン化合物としては、チタンのハロゲン化
物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシド、ハ
ロゲン化酸化物等を挙げることができる。チタン
化合物としては4価のチタン化合物と3価のチタ
ン化合物が好適であり、4価のチタン化合物とし
ては具体的には一般式Ti(OR)nX4−n(ここで
Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基また
はアラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示
し、nは0≦n≦4である)で示されるものが好
ましく、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化
チタン、モノメトキシトリクロロチタン、ジメト
キシジクロロチタン、トリメトキシモノクロロチ
タン、テトラメトキシチタン、モノエトキシトリ
クロロチタン、ジエトキシジクロロチタン、トリ
エトキシモノクロロチタン、テトラエトキシチタ
ン、モノイソプロポキシトリクロロチタン、ジイ
ソプロポキシジクロロチタン、トリイソプロポキ
シモノクロロチタン、テトライソプロポキシチタ
ン、モノブトキシトリクロロチタン、ジブトキシ
ジクロロチタン、モノペントキシトリクロロチタ
ン、モノフエノキシトリクロロチタン、ジフエノ
キシジクロロチタン、トリフエノキシモノクロロ
チタン、テトラフエノキシチタン等を挙げること
ができる。3価のチタン化合物としては、四塩化
チタン、四臭化チタン等の四ハロゲン化チタンを
水素、アルミニウム、チタンあるいは周期率表
〜族金属の有機金属化合物により還元して得ら
れる三ハロゲン化チタンが挙げられる。また一般
式Ti(OR)mX4−m(ここではRは炭素数1〜20
のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m<4
である)で示される4価のハロゲン化アルコキシ
チタンを周期率表〜族金属の有機金属化合物
により還元して得られる3価のチタン化合物が挙
げられる。 これらのチタン化合物のうち、4価のチタン化
合物が特に好ましい。 他に触媒系の例としては固体触媒成分として、
いわゆるグリニヤール化合物等の有機マグネシウ
ム化合物とチタン化合物との反応生成物を用い、
これに有機アルミニウム化合物を組み合わせた触
媒系を例示することができる。有機マグネシウム
化合物としては、例えば、一般式RMgX、
R2Mg、RMg(OR)等の有機マグネシウム化合
物(ここでRは炭素数1〜20の有機残基、Xはハ
ロゲンを示す)およびこれらのエーテル錯合体、
またこれらの有機マグネシウム化合物を、さらに
他の有機金属化合物、例えば有機ナトリウム、有
機リチウム、有機カリウム、有機ホウ素、有機カ
ルシウム、有機亜鉛等の各種化合物を加えて変性
したものを用いることができる。 また他の触媒系の例としては、固体触媒成分と
して、SiO2、Al2O3等の無機酸化物と前記の少な
くともマグネシウムおよびチタンを含有する固体
触媒成分を接触させて得られる固体物質を用い、
これに有機アルミニウム化合物を組み合わせたも
のを例示することができる。無機酸化物として
は、SiO2、Al2O3の他にCaO、B2O3、SnO2等を
挙げることができ、また、これらの酸化物の複酸
化物も何ら支障なく使用できる。これら各種の無
機酸化物とマグネシウムおよびチタンを含有する
固体触媒成分を接触させる方法としては公知の方
法を採用することができる。すなわち、不活性溶
媒の存在下あるいは不存在下に温度20〜400℃、
好ましくは50〜300℃で通常5〜20時間反応させ
る方法、共粉砕処理による方法、あるいはこれら
の方法を適宜組み合わせることにより反応させて
もよい。 これらの触媒系において、チタン化合物を有機
カルボン酸エステルとの付加物として使用するこ
ともでき、また前記したマグネシウムを含む無機
固体化合物を有機カルボン酸エステルと接触処理
させたのち使用することもできる。また、有機ア
ルミニウム化合物を有機カルボン酸エステルとの
付加物として使用しても何ら支障がない。さらに
は、あらゆる場合において、有機カルボン酸エス
テルの存在下に調製された触媒系を使用すること
も何ら支障なく実施できる。 ここで有機カルホン酸エステルとしては各種の
脂肪族、脂環族、芳香族カルボン酸エステルが用
いられ、好ましくは炭素数7〜12の芳香族カルボ
ン酸エステルが用いられる。具体的な例としては
安息香酸、アニス酸、トルイル酸のメチル、エチ
ル等のアルキルエステルを挙げることができる。 上記した固体触媒成分と組み合わせるべき有機
アルミニウム化合物の具体的な例としては一般式
R3Al、R2AlX、RAlX2、R2AlOR、RAl(OR)
XおよびR3Al2X3の有機アルミニウム化合物(こ
こでRは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基
またはアラルキル基、Xはハロゲン原子を示し、
Rは同一でもまた異なつてもよい)で示される化
合物が好ましく、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニ
ウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムエトキ
シド、エチルアルミニウムセスキクロリドおよび
これらの混合物等が挙げられる。 有機アルミニウム化合物の使用量は特に制限さ
れないが通常チタン化合物に対して0.1〜1000モ
ル倍使用することがきる。 また、前記の触媒系をα−オレフインと接触さ
せたのち重合反応に用いることによつて、その重
合活性を大巾に向上させ、未処理の場合よりも一
層安定に運転することもできる。このとき使用す
るα−オレフインとしては種々のものが使用可能
であるが、好ましくは炭素数3〜12のα−オレフ
インであり、さらに好ましくは炭素数3〜8のα
−オレフインが望ましい。これらのα−オレフイ
ンの例としては、例えばプロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセ
ン−1等およびこれらの混合物等を挙げることが
できる。触媒系とα−オレフインとの接触時の温
度、時間は広い範囲で選ぶことができ、例えば0
〜200℃、好ましくは0〜110℃で1分〜24時間で
接触処理させることができる。接触させるα−オ
レフインの量も広い範囲で選べるが、通常、前記
固体触媒成分1g当り1〜50000g、好ましくは
5〜30000g程度のα−オレフインで処理し、前
記固体触媒成分1g当り1〜500gのα−オレフ
インを反応させることが望ましい。このとき、接
触時の圧力は任意に選ぶことができるが、通常、
−1〜100Kg/cm2・Gの圧力下に接触させること
が望ましい。 α−オレフイン処理の際、使用する有機アルミ
ニウム化合物を全量、前記固体触媒成分と組み合
わせたのちα−オレフインと接触させても良い
し、また、使用する有機アルミニウム化合物のう
ち一部を前記固体触媒成分と組み合せたのちα−
オレフインと接触させ、残りの有機アルミニウム
化合物を重合の際に別途添加して重合反応を行な
つても良い。また、触媒系とα−オレフインとの
接触時に、水素ガスが共存しても支障なく、ま
た、窒素、アルゴン、ヘリウム等その他の不活性
ガスが共存しても何ら支障ない。 重合反応は通常のチーグラー型触媒によるオレ
フインの重合反応と同様にして行われる。すなわ
ち反応はすべて実質的に酸素、水等を絶つた状態
で、気相、または不活性溶媒の存在下、またはモ
ノマー自体を溶媒として行われる。オレフインの
重合条件の温度は20〜300℃、好ましくは40〜200
℃であり、圧力は常圧ないし70Kg/cm2・G、好ま
しくは2Kg/cm2・Gないし60Kg/cm2・Gである。
分子量の調節は重合温度、触媒のモル比等の重合
条件を変えることによつてもある程度調節できる
が、重合系中に水素を添加することにより効果的
に行われる。もちろん、水素濃度、重合温度等の
重合条件の異なつた2段階ないしそれ以上の多段
階の重合反応も何ら支障なく実施できる。 本発明において、エチレン−α−オレフイン共
重合体の密度が0.91g/cm3を超える場合には、柔
軟な容器とならず、スクイズ性の劣ったものとな
り、密度が0.86g/cm3未満においては、融点が低
くなり高温の使用に耐えられず、耐熱性の失われ
たものとなる。 また、エチレン−α−オレフイン共重合体の沸
騰n−ヘキサン不溶分が10重量%未満において
は、非昌質部分や低分子量成分が多くなり、耐油
性の劣つたものとなる。 一方、示差走査熱量測定(DSC)の最大ピー
ク温度(Tm)が100℃未満のものは、やはり耐
熱性が劣つたものとなる。 なお、本発明における沸騰n−ヘキサン不溶分
およびDSCの測定方法は次の通りである。 [沸騰n−ヘキサン不溶分の測定法] 熱プレスを用いて、厚さ200μmのシートを成
形し、そこから縦横それぞれ20mm×30mmのシート
を3枚切り取り、それを2重管式ソツクスレー抽
出器を用いて、沸騰n−ヘキサンで5時間抽出を
行なう。n−ヘキサン不溶分を取り出し、真空乾
燥(7時間、真空下、50℃)後、次式により沸騰
n−ヘキサン不溶分を算出する。 沸騰n−ヘキサン不溶分(重量%)=(抽出済シ
ート重量/未抽出シート重量)×100(重量%) [DSCによる測定法] 熱プレス成形した厚さ100μmのフイルムから
約5mgの試料を秤量し、それをDSC装置にセツ
トし、170℃に昇温してその温度で15min保持し
た後降温速度2.5℃/分で0℃まで冷却する。次
に、この状態から昇温速度10℃/分で170℃まで
昇温して測定を行なう。0℃から170℃に昇温す
る間に現われたピークの最大の頂点の位置の温度
をもつてTmとする。 本発明で用いるエチレン−α−オレフイン共重
合体は固体触媒成分としてバナジウムを含有する
ものを使用して得られるエチレン−α−オレフイ
ン共重合体とは明確に区別される。 すなわち、従来のエチレンプロピレン共重合体
等はほとんど結晶性を有しておらず、結晶部分が
存在しても極めて微量であり、DSCによる最大
ピーク温度(Tm)も100℃には満たない。 このことは耐熱性等を要求される食品分野等の
用途には用いることができないことを示すもので
ある。またさらに触媒残渣として共重合体に存在
するバナジウムはチタンとは異なり毒性が問題と
なるため、触媒除去工程が不可欠であるのに対
し、チタンを使用する場合には触媒残渣の毒性問
題は生ぜず、マグネシウム担体と組み合わせた高
活性触媒を使用する本発明の共重合体では触媒除
去工程が不要となるので極めて経済的で好まし
い。 また、本発明においては、上記のエチレン−α
−オレフインを主成分とするオレフイン系重合体
組成物も接着性樹脂のベースポリマーとして用い
ることができるが、エチレン−α−オレフイン共
重合体とオレフイン系重合体の組成比は、エチレ
ン−α−オレフイン共重合体が60重量%以上、好
ましくは70重量%以上が良い。 上記のオレフイン系重合体としてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4
−メチル−ペンテン−1等のオレフイン単独重合
体、あるいは上記の特定範囲のエチレン−α−オ
レフイン共重合体を除外したエチレン、プロピレ
ン、ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1等の相互共重合体、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチ
レン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム
(EPDM)、エチレンとビニルエステル、不飽和
カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル等との共
重合体、ポリイソブチレンおよびそれらの混合物
等が挙げられる。 本発明の接着層には、上記外層に用いたエチレ
ン−α−オレフイン共重合体または該共重合体を
主成分とするオレフイン系重合体組成物を不飽和
カルボン酸またはその誘導体で変性してなる接着
性樹脂、もしくは該接着性樹脂を含むオレフイン
系重合体、または、該エチレン−α−オレフイン
共重合体を主成分とする変性オレフイン系重合体
組成物を用いることにより、本発明の目的であ
る、高延伸、高速成形等の過酷な成形条件下の成
形においても、層間剥離強度の高い成形品が製造
可能となり、ガスバリヤー性、耐熱性、耐油性、
スクイズ性等の物性を保持した柔軟な容器が提供
可能となるものである。 すなわち、接着層に、本発明のエチレン−α−
オレフイン共重合体を存在させない場合において
は、前記過酷な条件下の成形条件では層間剥離強
度は極度に小さく、実用に供せないものとなる。 本発明の接着層は前記エチレン−α−オレフイ
ン共重合体を直接不飽和カルボン酸またはその誘
導体で変性した接着性樹脂を用いることが最も好
ましいが、他のオレフイン系重合体を混合して変
性したものでよい。また、該エチレン−α−オレ
フイン共重合体に、予め変性したオレフイン系重
合体を混合したものでも差支えない。尚、接着層
として、本発明のエチレン−α−オレフイン共重
合体を用いた場合においては、前記と同様に、エ
チレン−α−オレフイン共重合体の密度が0.91
g/cm3を越える場合は接着性の優れた接着性樹脂
とならず、密度が0.86g/cm3未満においては、接
着性樹脂の融点が低くなり高温の使用に耐えられ
ず、また接着層自身の強度が低下し、見掛けの接
着力が低いものになつてしまう懸念を生じる。 また、エチレン−α−オレフイン共重合体の沸
騰n−ヘキサン不溶分が10重量%未満において
は、非晶質部分や低分子量成分が多くなり、接着
剤として必要な接着強度を充分に発揮できない恐
れを生ずる。 本発明に使用する不飽和カルボン酸としてはア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸等の
一塩基酸および二塩基酸が挙げられる。また不飽
和カルボン酸の誘導体としては上記不飽和カルボ
ン酸の金属塩、アミド、イミド、エステル、無水
物等が挙げられるが、これらのうち無水マレイン
酸が最も好ましい。 上記不飽和カルボン酸またはその誘導体(以
下、単に不飽和カルボン酸と称す)の添加量はエ
チレン−α−オレフイン共重合体または該共重合
体を主成分とするオレフイン系重合体組成物に対
して不飽和カルボン酸量0.05〜5.0重量%、好ま
しくは0.1〜3.0重量%を添加し、有機過酸化物の
存在下で加熱して反応生成させる。 上記反応は押出機内あるいはバンバリーミキサ
ー等の混練機内等で無溶媒下で溶融混合して反応
させる方法、またはベンゼン、キシレン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン等の脂肪族炭化水素等の溶媒中で加熱混合
して反応させる方法等があり、特に限定されない
が、操作が簡単であること、経済性に優れている
こと、後工程との連続性等から押出機内で行なう
ことが好ましい。 上記不飽和カルボン酸量が5.0重量%を越える
ときは付加反応の他に分解、架橋反応が併発する
恐れが生じ、また0.05重量%未満においては本発
明の接着性を改善させるという目的を達成し得な
い。 また有機過酸化物としては、例えばベンゾイル
パーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、アゾ
ビスイソブチロニトリル、ジクミルパーオキサイ
ド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、α,α′−
ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベ
ンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン等が好適
に用いられ、前記接着性樹脂もしくは該接着性樹
脂を含むオレフイン系重合体を100重量部に対し
0.005〜2.0重量部、好ましくは0.01〜1.0重量部の
範囲で使用される。有機過酸化物の添加量が、
0.005重量部未満においては実質上変性効果が発
揮されず、また2.0重量部を越えて添加してもそ
れ以上の効果を得ることが困難であると共に、過
度の分解あるいは架橋反応等を惹起させる恐れが
生ずる。 本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物とは、エチレン含量20〜60モル%でケン化度90
%以上の気体透過性の少ないものである。 上記エチレン含量が60モル%を越えるものはバ
リヤー性が低下し、20モル%未満のものは吸湿性
が著しく、成形加工もやりにくいものとなる。 本発明の柔軟性容器の各構成樹脂の厚みは、芯
層であるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
層の厚みが5〜100μ、好ましくは15〜80μ、接着
層の厚みが0.5〜50μ、好ましくは1〜30μ、外層
が30〜500μ、好ましくは50〜300μの範囲で適宜
選択される。 本発明の柔軟性容器の製造法は特に限定され
ず、通例の押出多層ブロー成形、射出ブロー成形
等の他、多層ダイを用いて、予め多層インフレー
シヨン法により製造した多層チユーブをヒートシ
ールして袋状または容器として利用することもで
きる。 (発明の作用、効果) 本発明の柔軟性容器は、外層として、特定範囲
のエチレン−α−オレフイン共重合体を用いるこ
とにより、従来のエチレン−酢酸ビニル共重合体
あるいはエチレン−プロピレン共重合体ゴム等か
らなる容器より耐熱性を向上させることができる
ばかりでなく、衛生的である。また低密度ポリエ
チレンや本発明の範囲外の直鎖状低密度ポリエチ
レンを用いた容器と比較すれば、柔軟でスクイズ
性に富んだものとなつている。 また接着層として、外層および芯層のエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物と最も適合する本
発明の特定範囲のエチレン−α−オレフイン共重
合体の変性樹脂を用いることにより、従来のオレ
フイン系重合体を不飽和カルボン酸でグラフト変
性したものからなる層、または該グラフト変性物
とオレフイン系重合体との混合物から成る層を使
用したものと比較して、接着強度が優れ、延伸等
の変形時の接着強度の維持がはかられることか
ら、従来の積層構造からなる容器では実現が困難
な多層高延伸ブロー成形や高速成形が可能とな
り、延伸に伴う性能向上および高速成形に伴う経
済的有利性も大幅に向上するものである。 更に、ガスバリヤー性の最も優れるエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物を芯層とし、各層間
の接着強度を強大にすることによつて、ガスバリ
ヤー性、耐熱性、耐透湿性、耐油性、高ヒートシ
ール性、スクイズ性、透明性、強度等の各特性に
優れ、各基材のもつ欠点を補完して、特性を最大
限に発揮させたものである。 本発明の柔軟性容器は、上述の様な性能を有
し、衛生性、高温殺菌やスクイズ性に優れるの
で、練り歯みがき、練り辛子等の香辛料容器、マ
ヨネーズ容器、ケチヤツプ容器、バツグインボツ
クス等の長期保存用の食品容器に最適である。 また、医薬品、化粧品、家庭用品、工業薬品、
石油製品、雑貨用品等の容器および放射線殺菌も
可能であるところから血液バツク、輸液バツク、
人口透析用バツク等の医療用容器にも使用するこ
とができる。 (実施例) 以下、実施例と比較例により本発明の効果をさ
らに具体的に説明する。 実施例 1 実質的には無水の塩化マグネシウム、1,2−
ジクロルエタンおよび四塩化チタンから得られた
固体触媒成分と、トリエチルアルミニウムから成
る触媒を用いて、エチレンとプロピレンの重合を
行ない、 (A) 密度0.870g/cm3、DSCの最大ピーク温度
(Tm)119.0℃、n−ヘキサン不溶分45重量%
のエチレン−プロピレン共重合体を得た。 上記の共重合体100重量部に無水マレイン酸
0.25重量部および有機過酸化物(2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ターシヤリーブチルパーオキ
シ)ヘキシン−3)0.02重量部を加えてバンバリ
ーミキサーにて200℃、15分間混練して接着性樹
脂を得た。 次に環状多層ダイを使用して、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物(商品名:エバールED
−F、(株)クラレ社製)(以下、EVALと略す)を
芯層として、その両面に上記接着性樹脂(以下、
MULDPEと略す)層を介して、前記エチレン−
α−オレフイン共重合体(以下、ULDPEと略
す)層になる様に多層ダイスに供給し、ダイ温度
220℃でブロー成形し、5層からなる多層ブロー
容器を成型した。その容器の各層の厚みは
ULDPE層400μ/MULDPE層20μ/EVAL層
30μ/MULDPE層20μ/ULDPE層400μであつた。 上記多層ブロー容器から25mm巾の試験片を切り
取り、テンシロン引張試験機を用いて、角度180
度、引取速度50mm/分の速度で引張つた時の層間
剥離強度を接着強度とし、その結果を第1表に示
した。また、実施例1の多層ブロー容器の気体透
過度(酸素(O2)および窒素(N2)、JISZ−
1707準拠)と透湿度(JISZ−0208準拠)を測定
し、第1表に併せて表示した。更に、該容器を90
℃の温水に30分間浸漬した後、容器の外観を目視
し、耐熱性を評価した結果を第1表に示した。 比較例 1 実施例1のULDPE(A)の代わりにエチレン−酢
酸ビニル共重合体(メルトインデツクス1.0g/
10分、密度0.932g/cm3、VA含量10重量%、商品
名:日石レクスロンV260、日本石油化学(株)社製)
(以下、EVAと略す)を用いた以外は実施例1と
同様に行ない、多層ブロー容器を成型し、その接
着強度、耐熱性等を測定した結果を第1表に示し
た。 比較例 2 実施例1のULDPE(A)の代わりにエチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム(商品名:EPR:EP01−
P、日本合成ゴム(株)社製)を用いた以外は実施例
1と同様に多層ブロー成形を行なつたが不安定な
成形しかできず、接着強度をはかれるものが得ら
れなかつた。 実施例 2〜6 実施例1と同様にして下記(B)〜(E)の各種共重合
体を製造した。(A)は前記実施例1の共重合体であ
る。 (B) 密度0.887g/cm3、DSCの最大ピーク温度
(Tm)119.5℃、n−ヘキサン不溶分50重量%
のエチレン−プロピレン共重合体。 (C) 121.5℃、n−ヘキサン不溶分50重量%のエ
チレン−プロピレン共重合体。 (D) 密度0.905g/cm3、DSCの最大ピーク温度
(Tm)120.5℃、n−ヘキサン不溶分50重量%
のエチレン−ブテン−1共重合体。 (E) 密度0.906g/cm3、DSCの最大ピーク温度
(Tm)120.9℃、n−ヘキサン不溶分50重量%
のエチレン−ヘキセン−1共重合体。 上記各種(A)〜(E)の共重合体を実施例1と同様
に無水マレイン酸で変性し、各種の接着性樹脂
を得た。 次に多層のTダイを使用して、成形温度220℃
で、上記接着性樹脂を中間層としてULDPE層
750μ/MULDPE層250μ/EVAL層30μの3層か
らなるTダイシートを成型した。 上記積層フイルムから25mm幅の試験片を作成
し、テンシロン引張試験機を用いて、角度180度、
引取速度50mm/分の速度で引張つた時の層間剥離
強度を接着強度(1)とし、その結果を第1表に示し
た。また、延伸ブロー容器と対比するためにより
過酷な試験法として、試験片を予め4.5倍に延伸
した後、測定した剥離強度(接着強度(2))も併せ
て第2表に示した。 実施例 7 実施例2の接着性樹脂100重量部に線状低密度
ポリエチレン(エチレン−ブテン1−共重合体、
密度0.922g/cm3、メルトインデツクス2.0g/10
分、商品名:日石リニレツクスAF3320、日本石
油化学(株)社製)(以下、LLDPEと称す)30重量部
をバンバリーミキサーで混合し、接着性樹脂組成
物を調製し、該組成物を接着層として実施例2と
同様にして積層体を作り接着強度を測定した結果
を第2表に示した。 比較例 3 本発明の範囲外のエチレン−ブテン−1共重合
体(密度0.922g/cm3、メルトインデツクス2.0
g/10分、商品名:日石リニレツクスAF3340、
日本石油化学(株)社製)(以下、LLDPEと称す)
100重量部に無水マレイン酸0.25重量部および有
機過酸化物(2,5−ジメチル−2,5ジ(ター
シヤリーブチル−パーオキシ)ヘキシル−3)
0.05重量部を加えて、実施例2と同様にして接着
性樹脂(以下、MLLDPEと略す)を得、更に実
施例2と同様に試験片を作製し、同様に試験した
結果を第2表に示した。 比較例 4 エチレン−プロピレン共重合体ゴム(商品名:
EPR EP01−P、日本合成ゴム(株)社製)100重量
部に無水マレイン酸0.25重量部および有機過酸化
物(2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシヤリ
ーブチルパーオキシ)ヘキシン−3)0.02重量部
を加えて、バンバリーミキサーにて200℃、15分
間混練して変性した。この変性体(以下、
MEPRと略す)を接着層として実施例2と同様
にして積層体を作製し接着強度を測定した結果を
第2表に示した。
強度、耐油性、スクイズ性、耐透湿性等に優れる
柔軟な多層容器に関する。 (従来技術) 従来、マヨネーズ、ケチヤツプ等の容器、ある
いは歯磨きのチユーブ、練り辛子等の香辛料容器
等のスクイズ(粘稠性)製品(以下、押出し容器
と称す)に使用される主要材料としては、柔軟性
や押出し性が要求されるために、低密度ポリエチ
レン(以下、LDPEと称す)、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニルまたは多層材料等が用いられ、押
出成型法によつて製造されるか、アルミニウム等
の金属を材料とした深絞り成型法によつて製造さ
れ、食品、医薬品、化粧品、家庭用品、工業薬
品、石油製品、雑貨品等の容器として用いられて
いる。 これら容器に要求される物性は使用される用途
によつて異なるものであるが、例えば上記に挙げ
られた食品の場合について例示すれば、長期保存
に依つても、酸敗しないこと、高温殺菌が可能な
こと、容器を形成している樹脂成分や添加剤が溶
出していないこと等が要求されることから、ガス
バリヤー性、耐熱性、耐油性、耐透湿性、衛生性
等が要求される。また性能面においては、練り歯
磨き、練り辛子、マヨネーズ、ケチヤツプ等の粘
稠性製品を押出すために、容器の柔軟性、すなわ
ちスクイズ性等が要求される。 現在、これら容器は、ガスバリヤー性をあまり
要求されない分野ではLDPEやポリ塩化ビニル等
の材料で大勢を占めているものの(例えば、洗濯
糊、家庭用糊容器等)、ガスバリヤー性を要求さ
れる製品では、バリヤー性材料を使用した多層材
料が使用されている。例えば実開昭47−23353号、
実開昭52−62251号、実公昭59−24506号において
は3層容器が開示され、実開昭53−75362号にお
いては、5層容器が提案されている。しかしなが
ら、実開昭47−23353号および実公昭59−24506号
においてはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物を中間層として内外層に低密度ポリエチレン等
を設けた3層容器であり、中間層と内外層間に接
着剤を介していないため、層間剥離強度の非常に
低いものであり、前記スクイズ性容器の成形には
適していない。 また、実開昭52−62251号においても中間層と
してエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物に対
して0.1〜30重量%のポリオレフインないしはポ
リオレフイン改質樹脂を添加ブレンドして、内外
層の熱可塑性樹脂との層間剥離強度を向上させた
ものが開示されているものの、中間層にポリオレ
フイン樹脂をブレンドするため、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物本来のガスバリヤー性が
損なわれるばかりでなく、層間剥離強度も前記同
様、スクイズ性容器の用途としては充分でない。 一方、実開昭53−75362号では、芯層をエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層とし、最外層
をポリオレフイン樹脂で構成し、接着層としてα
−オレフイン共重合体、もしくはα−オレフイン
と酢酸ビニル共重合体、もしくは更にその部分ケ
ン化したもののいずれかに不飽和カルボン酸また
はその無水物を0.1〜4.0重量%グラフトさせた重
合体を用いた5層中空容器が提案されており、更
に詳しくは外層として低密度ポリエチレンおよび
アイオノマーが最も好ましいものであること、お
よび接着剤として、α−オレフイン単独重合体、
α−オレフインと酢酸ビニルとの共重合体、更に
その部分ケン化物にアクリル酸もしくはマレイン
酸無水物をグラフトしたもの等の例示が挙げられ
ている。 しかしながら、上記提案になる5層容器では、
スクイズ性を有しておらず、かつ昨今のスクイズ
性容器等にみられるように、より厳しく、かつ高
度な要求物性に応ずることはできない。すなわ
ち、昨今のスクイズ性容器等の柔軟性容器におい
ては、高速成形性、高延伸性、高ヒートシール性
等のより過酷な成形条件や使用条件下での性能の
向上が要望されており、これら上述の様な従来法
においては、いまだに解決し得ていない。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは上記の点に鑑み、鋭意検討した結
果、本発明をなすに到つた。 すなわち、本発明は、高延伸、高速成形等の過
酷な成形条件下による成形においても、各層間剥
離強度が低下せずに、高ヒートシール強度を有
し、ガスバリヤー性、耐熱性、耐油性、耐透湿性
およびスクイズ性等に優れる5層構造からなる柔
軟性容器を提供することを目的とするものであ
る。 (問題点を解決する手段) 本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物からなる芯層の両面に接着層を介して、外層
を積層してなる多層容器において、該外層が、 (a) 密度0.86〜0.91g/cm3、 (b) 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以上、 (c) 示差走査熱量測定(DSC)で示される最大
ピーク温度(Tm)が100℃以上、 であるエチレン−α−オレフイン共重合体または
該共重合体を主成分とするオレフイン系重合体組
成物であり、かつ該接着層 :該エチレン−α−オレフイン共重合体を不飽
和カルボン酸またはその誘導体で変性してなる
接着性樹脂、 :該エチレン−α−オレフイン共重合体を主成
分とするオレフイン重合体を不飽和カルボン酸
またはその誘導体で変性してなる接着性樹脂、 :、の接着性樹脂を含むオレフイン系重合
体、 :該エチレン−α−オレフイン共重合体を主成
分とする変性オレフイン系重合体組成物、 から選択されることを特徴とする柔軟性容器を提
供するものである。 本発明の外層に用いるエチレン−α−オレフイ
ン共重合体とは、エチレンと炭素数3〜12のα−
オレフイン共重合体である。具体的なα−オレフ
インとしては、プロピレン、ブテン−1、4−メ
チルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1、デセン−1、ドデセン−1等を挙げることが
できる。これらのうち特に好ましいのは、プロピ
レンとブテン−1である。エチレン−α−オレフ
イン共重合体中のα−オレフイン含量は5〜40モ
ル%であることが好ましい。 以下に、本発明において用いるエチレンとα−
オレフインの共重合体の製造法について説明す
る。 まず使用する触媒系は、マグネシウムおよびチ
タンを含有する固体触媒成分に有機アルミニウム
化合物を組み合わせたもので、該固体触媒成分と
しては、例えば金属マグネシウム、水酸化マグネ
シウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、
塩化マグネシウム等、またケイ素、アルミニウ
ム、カルシウムから選ばれる金属とマグネシウム
原子とを含有する複塩、複酸化物、炭酸塩、塩化
物あるいは水酸化物等、さらにはこれらの無機質
固体化合物を含酸素化合物、含硫黄化合物、芳香
族炭化水素、ハロゲン含有物質で処理または反応
させたもの等のマグネシウムを含む無機質固体化
合物にチタン化合物を公知の方法により担持させ
たものが挙げられる。 上記の含酸素化合物としては、例えば水、アル
コール、フエノール、ケトン、アルデヒド、カル
ボン酸、エステル、ポリシロキサン、酸アミド等
の有機含酸素化合物、金属アルコキシド、金属の
オキシ塩化物等の無機含酸素化合物を例示するこ
とができる。含硫黄化合物としては、チオール、
チオエーテルの如き有機含硫黄化合物、二酸化硫
黄、三酸化硫黄、硫酸の如き無機硫黄化合物を例
示することができる。芳香族炭化水素としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン、アントラセン、
フエナンスレンの如き各種単環および多環の芳香
族炭化水素化合物を例示することができる。ハロ
ゲン含有物質としては、塩素、塩化水素、金属塩
化物、有機ハロゲン化物の如き化合物を例示する
ことができる。 チタン化合物としては、チタンのハロゲン化
物、アルコキシハロゲン化物、アルコキシド、ハ
ロゲン化酸化物等を挙げることができる。チタン
化合物としては4価のチタン化合物と3価のチタ
ン化合物が好適であり、4価のチタン化合物とし
ては具体的には一般式Ti(OR)nX4−n(ここで
Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基また
はアラルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示
し、nは0≦n≦4である)で示されるものが好
ましく、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化
チタン、モノメトキシトリクロロチタン、ジメト
キシジクロロチタン、トリメトキシモノクロロチ
タン、テトラメトキシチタン、モノエトキシトリ
クロロチタン、ジエトキシジクロロチタン、トリ
エトキシモノクロロチタン、テトラエトキシチタ
ン、モノイソプロポキシトリクロロチタン、ジイ
ソプロポキシジクロロチタン、トリイソプロポキ
シモノクロロチタン、テトライソプロポキシチタ
ン、モノブトキシトリクロロチタン、ジブトキシ
ジクロロチタン、モノペントキシトリクロロチタ
ン、モノフエノキシトリクロロチタン、ジフエノ
キシジクロロチタン、トリフエノキシモノクロロ
チタン、テトラフエノキシチタン等を挙げること
ができる。3価のチタン化合物としては、四塩化
チタン、四臭化チタン等の四ハロゲン化チタンを
水素、アルミニウム、チタンあるいは周期率表
〜族金属の有機金属化合物により還元して得ら
れる三ハロゲン化チタンが挙げられる。また一般
式Ti(OR)mX4−m(ここではRは炭素数1〜20
のアルキル基、アリール基またはアラルキル基を
示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m<4
である)で示される4価のハロゲン化アルコキシ
チタンを周期率表〜族金属の有機金属化合物
により還元して得られる3価のチタン化合物が挙
げられる。 これらのチタン化合物のうち、4価のチタン化
合物が特に好ましい。 他に触媒系の例としては固体触媒成分として、
いわゆるグリニヤール化合物等の有機マグネシウ
ム化合物とチタン化合物との反応生成物を用い、
これに有機アルミニウム化合物を組み合わせた触
媒系を例示することができる。有機マグネシウム
化合物としては、例えば、一般式RMgX、
R2Mg、RMg(OR)等の有機マグネシウム化合
物(ここでRは炭素数1〜20の有機残基、Xはハ
ロゲンを示す)およびこれらのエーテル錯合体、
またこれらの有機マグネシウム化合物を、さらに
他の有機金属化合物、例えば有機ナトリウム、有
機リチウム、有機カリウム、有機ホウ素、有機カ
ルシウム、有機亜鉛等の各種化合物を加えて変性
したものを用いることができる。 また他の触媒系の例としては、固体触媒成分と
して、SiO2、Al2O3等の無機酸化物と前記の少な
くともマグネシウムおよびチタンを含有する固体
触媒成分を接触させて得られる固体物質を用い、
これに有機アルミニウム化合物を組み合わせたも
のを例示することができる。無機酸化物として
は、SiO2、Al2O3の他にCaO、B2O3、SnO2等を
挙げることができ、また、これらの酸化物の複酸
化物も何ら支障なく使用できる。これら各種の無
機酸化物とマグネシウムおよびチタンを含有する
固体触媒成分を接触させる方法としては公知の方
法を採用することができる。すなわち、不活性溶
媒の存在下あるいは不存在下に温度20〜400℃、
好ましくは50〜300℃で通常5〜20時間反応させ
る方法、共粉砕処理による方法、あるいはこれら
の方法を適宜組み合わせることにより反応させて
もよい。 これらの触媒系において、チタン化合物を有機
カルボン酸エステルとの付加物として使用するこ
ともでき、また前記したマグネシウムを含む無機
固体化合物を有機カルボン酸エステルと接触処理
させたのち使用することもできる。また、有機ア
ルミニウム化合物を有機カルボン酸エステルとの
付加物として使用しても何ら支障がない。さらに
は、あらゆる場合において、有機カルボン酸エス
テルの存在下に調製された触媒系を使用すること
も何ら支障なく実施できる。 ここで有機カルホン酸エステルとしては各種の
脂肪族、脂環族、芳香族カルボン酸エステルが用
いられ、好ましくは炭素数7〜12の芳香族カルボ
ン酸エステルが用いられる。具体的な例としては
安息香酸、アニス酸、トルイル酸のメチル、エチ
ル等のアルキルエステルを挙げることができる。 上記した固体触媒成分と組み合わせるべき有機
アルミニウム化合物の具体的な例としては一般式
R3Al、R2AlX、RAlX2、R2AlOR、RAl(OR)
XおよびR3Al2X3の有機アルミニウム化合物(こ
こでRは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基
またはアラルキル基、Xはハロゲン原子を示し、
Rは同一でもまた異なつてもよい)で示される化
合物が好ましく、トリエチルアルミニウム、トリ
イソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニ
ウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムエトキ
シド、エチルアルミニウムセスキクロリドおよび
これらの混合物等が挙げられる。 有機アルミニウム化合物の使用量は特に制限さ
れないが通常チタン化合物に対して0.1〜1000モ
ル倍使用することがきる。 また、前記の触媒系をα−オレフインと接触さ
せたのち重合反応に用いることによつて、その重
合活性を大巾に向上させ、未処理の場合よりも一
層安定に運転することもできる。このとき使用す
るα−オレフインとしては種々のものが使用可能
であるが、好ましくは炭素数3〜12のα−オレフ
インであり、さらに好ましくは炭素数3〜8のα
−オレフインが望ましい。これらのα−オレフイ
ンの例としては、例えばプロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセ
ン−1等およびこれらの混合物等を挙げることが
できる。触媒系とα−オレフインとの接触時の温
度、時間は広い範囲で選ぶことができ、例えば0
〜200℃、好ましくは0〜110℃で1分〜24時間で
接触処理させることができる。接触させるα−オ
レフインの量も広い範囲で選べるが、通常、前記
固体触媒成分1g当り1〜50000g、好ましくは
5〜30000g程度のα−オレフインで処理し、前
記固体触媒成分1g当り1〜500gのα−オレフ
インを反応させることが望ましい。このとき、接
触時の圧力は任意に選ぶことができるが、通常、
−1〜100Kg/cm2・Gの圧力下に接触させること
が望ましい。 α−オレフイン処理の際、使用する有機アルミ
ニウム化合物を全量、前記固体触媒成分と組み合
わせたのちα−オレフインと接触させても良い
し、また、使用する有機アルミニウム化合物のう
ち一部を前記固体触媒成分と組み合せたのちα−
オレフインと接触させ、残りの有機アルミニウム
化合物を重合の際に別途添加して重合反応を行な
つても良い。また、触媒系とα−オレフインとの
接触時に、水素ガスが共存しても支障なく、ま
た、窒素、アルゴン、ヘリウム等その他の不活性
ガスが共存しても何ら支障ない。 重合反応は通常のチーグラー型触媒によるオレ
フインの重合反応と同様にして行われる。すなわ
ち反応はすべて実質的に酸素、水等を絶つた状態
で、気相、または不活性溶媒の存在下、またはモ
ノマー自体を溶媒として行われる。オレフインの
重合条件の温度は20〜300℃、好ましくは40〜200
℃であり、圧力は常圧ないし70Kg/cm2・G、好ま
しくは2Kg/cm2・Gないし60Kg/cm2・Gである。
分子量の調節は重合温度、触媒のモル比等の重合
条件を変えることによつてもある程度調節できる
が、重合系中に水素を添加することにより効果的
に行われる。もちろん、水素濃度、重合温度等の
重合条件の異なつた2段階ないしそれ以上の多段
階の重合反応も何ら支障なく実施できる。 本発明において、エチレン−α−オレフイン共
重合体の密度が0.91g/cm3を超える場合には、柔
軟な容器とならず、スクイズ性の劣ったものとな
り、密度が0.86g/cm3未満においては、融点が低
くなり高温の使用に耐えられず、耐熱性の失われ
たものとなる。 また、エチレン−α−オレフイン共重合体の沸
騰n−ヘキサン不溶分が10重量%未満において
は、非昌質部分や低分子量成分が多くなり、耐油
性の劣つたものとなる。 一方、示差走査熱量測定(DSC)の最大ピー
ク温度(Tm)が100℃未満のものは、やはり耐
熱性が劣つたものとなる。 なお、本発明における沸騰n−ヘキサン不溶分
およびDSCの測定方法は次の通りである。 [沸騰n−ヘキサン不溶分の測定法] 熱プレスを用いて、厚さ200μmのシートを成
形し、そこから縦横それぞれ20mm×30mmのシート
を3枚切り取り、それを2重管式ソツクスレー抽
出器を用いて、沸騰n−ヘキサンで5時間抽出を
行なう。n−ヘキサン不溶分を取り出し、真空乾
燥(7時間、真空下、50℃)後、次式により沸騰
n−ヘキサン不溶分を算出する。 沸騰n−ヘキサン不溶分(重量%)=(抽出済シ
ート重量/未抽出シート重量)×100(重量%) [DSCによる測定法] 熱プレス成形した厚さ100μmのフイルムから
約5mgの試料を秤量し、それをDSC装置にセツ
トし、170℃に昇温してその温度で15min保持し
た後降温速度2.5℃/分で0℃まで冷却する。次
に、この状態から昇温速度10℃/分で170℃まで
昇温して測定を行なう。0℃から170℃に昇温す
る間に現われたピークの最大の頂点の位置の温度
をもつてTmとする。 本発明で用いるエチレン−α−オレフイン共重
合体は固体触媒成分としてバナジウムを含有する
ものを使用して得られるエチレン−α−オレフイ
ン共重合体とは明確に区別される。 すなわち、従来のエチレンプロピレン共重合体
等はほとんど結晶性を有しておらず、結晶部分が
存在しても極めて微量であり、DSCによる最大
ピーク温度(Tm)も100℃には満たない。 このことは耐熱性等を要求される食品分野等の
用途には用いることができないことを示すもので
ある。またさらに触媒残渣として共重合体に存在
するバナジウムはチタンとは異なり毒性が問題と
なるため、触媒除去工程が不可欠であるのに対
し、チタンを使用する場合には触媒残渣の毒性問
題は生ぜず、マグネシウム担体と組み合わせた高
活性触媒を使用する本発明の共重合体では触媒除
去工程が不要となるので極めて経済的で好まし
い。 また、本発明においては、上記のエチレン−α
−オレフインを主成分とするオレフイン系重合体
組成物も接着性樹脂のベースポリマーとして用い
ることができるが、エチレン−α−オレフイン共
重合体とオレフイン系重合体の組成比は、エチレ
ン−α−オレフイン共重合体が60重量%以上、好
ましくは70重量%以上が良い。 上記のオレフイン系重合体としてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4
−メチル−ペンテン−1等のオレフイン単独重合
体、あるいは上記の特定範囲のエチレン−α−オ
レフイン共重合体を除外したエチレン、プロピレ
ン、ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘ
キセン−1、オクテン−1等の相互共重合体、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチ
レン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム
(EPDM)、エチレンとビニルエステル、不飽和
カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル等との共
重合体、ポリイソブチレンおよびそれらの混合物
等が挙げられる。 本発明の接着層には、上記外層に用いたエチレ
ン−α−オレフイン共重合体または該共重合体を
主成分とするオレフイン系重合体組成物を不飽和
カルボン酸またはその誘導体で変性してなる接着
性樹脂、もしくは該接着性樹脂を含むオレフイン
系重合体、または、該エチレン−α−オレフイン
共重合体を主成分とする変性オレフイン系重合体
組成物を用いることにより、本発明の目的であ
る、高延伸、高速成形等の過酷な成形条件下の成
形においても、層間剥離強度の高い成形品が製造
可能となり、ガスバリヤー性、耐熱性、耐油性、
スクイズ性等の物性を保持した柔軟な容器が提供
可能となるものである。 すなわち、接着層に、本発明のエチレン−α−
オレフイン共重合体を存在させない場合において
は、前記過酷な条件下の成形条件では層間剥離強
度は極度に小さく、実用に供せないものとなる。 本発明の接着層は前記エチレン−α−オレフイ
ン共重合体を直接不飽和カルボン酸またはその誘
導体で変性した接着性樹脂を用いることが最も好
ましいが、他のオレフイン系重合体を混合して変
性したものでよい。また、該エチレン−α−オレ
フイン共重合体に、予め変性したオレフイン系重
合体を混合したものでも差支えない。尚、接着層
として、本発明のエチレン−α−オレフイン共重
合体を用いた場合においては、前記と同様に、エ
チレン−α−オレフイン共重合体の密度が0.91
g/cm3を越える場合は接着性の優れた接着性樹脂
とならず、密度が0.86g/cm3未満においては、接
着性樹脂の融点が低くなり高温の使用に耐えられ
ず、また接着層自身の強度が低下し、見掛けの接
着力が低いものになつてしまう懸念を生じる。 また、エチレン−α−オレフイン共重合体の沸
騰n−ヘキサン不溶分が10重量%未満において
は、非晶質部分や低分子量成分が多くなり、接着
剤として必要な接着強度を充分に発揮できない恐
れを生ずる。 本発明に使用する不飽和カルボン酸としてはア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸等の
一塩基酸および二塩基酸が挙げられる。また不飽
和カルボン酸の誘導体としては上記不飽和カルボ
ン酸の金属塩、アミド、イミド、エステル、無水
物等が挙げられるが、これらのうち無水マレイン
酸が最も好ましい。 上記不飽和カルボン酸またはその誘導体(以
下、単に不飽和カルボン酸と称す)の添加量はエ
チレン−α−オレフイン共重合体または該共重合
体を主成分とするオレフイン系重合体組成物に対
して不飽和カルボン酸量0.05〜5.0重量%、好ま
しくは0.1〜3.0重量%を添加し、有機過酸化物の
存在下で加熱して反応生成させる。 上記反応は押出機内あるいはバンバリーミキサ
ー等の混練機内等で無溶媒下で溶融混合して反応
させる方法、またはベンゼン、キシレン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン等の脂肪族炭化水素等の溶媒中で加熱混合
して反応させる方法等があり、特に限定されない
が、操作が簡単であること、経済性に優れている
こと、後工程との連続性等から押出機内で行なう
ことが好ましい。 上記不飽和カルボン酸量が5.0重量%を越える
ときは付加反応の他に分解、架橋反応が併発する
恐れが生じ、また0.05重量%未満においては本発
明の接着性を改善させるという目的を達成し得な
い。 また有機過酸化物としては、例えばベンゾイル
パーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、アゾ
ビスイソブチロニトリル、ジクミルパーオキサイ
ド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、α,α′−
ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベ
ンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン等が好適
に用いられ、前記接着性樹脂もしくは該接着性樹
脂を含むオレフイン系重合体を100重量部に対し
0.005〜2.0重量部、好ましくは0.01〜1.0重量部の
範囲で使用される。有機過酸化物の添加量が、
0.005重量部未満においては実質上変性効果が発
揮されず、また2.0重量部を越えて添加してもそ
れ以上の効果を得ることが困難であると共に、過
度の分解あるいは架橋反応等を惹起させる恐れが
生ずる。 本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物とは、エチレン含量20〜60モル%でケン化度90
%以上の気体透過性の少ないものである。 上記エチレン含量が60モル%を越えるものはバ
リヤー性が低下し、20モル%未満のものは吸湿性
が著しく、成形加工もやりにくいものとなる。 本発明の柔軟性容器の各構成樹脂の厚みは、芯
層であるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
層の厚みが5〜100μ、好ましくは15〜80μ、接着
層の厚みが0.5〜50μ、好ましくは1〜30μ、外層
が30〜500μ、好ましくは50〜300μの範囲で適宜
選択される。 本発明の柔軟性容器の製造法は特に限定され
ず、通例の押出多層ブロー成形、射出ブロー成形
等の他、多層ダイを用いて、予め多層インフレー
シヨン法により製造した多層チユーブをヒートシ
ールして袋状または容器として利用することもで
きる。 (発明の作用、効果) 本発明の柔軟性容器は、外層として、特定範囲
のエチレン−α−オレフイン共重合体を用いるこ
とにより、従来のエチレン−酢酸ビニル共重合体
あるいはエチレン−プロピレン共重合体ゴム等か
らなる容器より耐熱性を向上させることができる
ばかりでなく、衛生的である。また低密度ポリエ
チレンや本発明の範囲外の直鎖状低密度ポリエチ
レンを用いた容器と比較すれば、柔軟でスクイズ
性に富んだものとなつている。 また接着層として、外層および芯層のエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物と最も適合する本
発明の特定範囲のエチレン−α−オレフイン共重
合体の変性樹脂を用いることにより、従来のオレ
フイン系重合体を不飽和カルボン酸でグラフト変
性したものからなる層、または該グラフト変性物
とオレフイン系重合体との混合物から成る層を使
用したものと比較して、接着強度が優れ、延伸等
の変形時の接着強度の維持がはかられることか
ら、従来の積層構造からなる容器では実現が困難
な多層高延伸ブロー成形や高速成形が可能とな
り、延伸に伴う性能向上および高速成形に伴う経
済的有利性も大幅に向上するものである。 更に、ガスバリヤー性の最も優れるエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物を芯層とし、各層間
の接着強度を強大にすることによつて、ガスバリ
ヤー性、耐熱性、耐透湿性、耐油性、高ヒートシ
ール性、スクイズ性、透明性、強度等の各特性に
優れ、各基材のもつ欠点を補完して、特性を最大
限に発揮させたものである。 本発明の柔軟性容器は、上述の様な性能を有
し、衛生性、高温殺菌やスクイズ性に優れるの
で、練り歯みがき、練り辛子等の香辛料容器、マ
ヨネーズ容器、ケチヤツプ容器、バツグインボツ
クス等の長期保存用の食品容器に最適である。 また、医薬品、化粧品、家庭用品、工業薬品、
石油製品、雑貨用品等の容器および放射線殺菌も
可能であるところから血液バツク、輸液バツク、
人口透析用バツク等の医療用容器にも使用するこ
とができる。 (実施例) 以下、実施例と比較例により本発明の効果をさ
らに具体的に説明する。 実施例 1 実質的には無水の塩化マグネシウム、1,2−
ジクロルエタンおよび四塩化チタンから得られた
固体触媒成分と、トリエチルアルミニウムから成
る触媒を用いて、エチレンとプロピレンの重合を
行ない、 (A) 密度0.870g/cm3、DSCの最大ピーク温度
(Tm)119.0℃、n−ヘキサン不溶分45重量%
のエチレン−プロピレン共重合体を得た。 上記の共重合体100重量部に無水マレイン酸
0.25重量部および有機過酸化物(2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ターシヤリーブチルパーオキ
シ)ヘキシン−3)0.02重量部を加えてバンバリ
ーミキサーにて200℃、15分間混練して接着性樹
脂を得た。 次に環状多層ダイを使用して、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物(商品名:エバールED
−F、(株)クラレ社製)(以下、EVALと略す)を
芯層として、その両面に上記接着性樹脂(以下、
MULDPEと略す)層を介して、前記エチレン−
α−オレフイン共重合体(以下、ULDPEと略
す)層になる様に多層ダイスに供給し、ダイ温度
220℃でブロー成形し、5層からなる多層ブロー
容器を成型した。その容器の各層の厚みは
ULDPE層400μ/MULDPE層20μ/EVAL層
30μ/MULDPE層20μ/ULDPE層400μであつた。 上記多層ブロー容器から25mm巾の試験片を切り
取り、テンシロン引張試験機を用いて、角度180
度、引取速度50mm/分の速度で引張つた時の層間
剥離強度を接着強度とし、その結果を第1表に示
した。また、実施例1の多層ブロー容器の気体透
過度(酸素(O2)および窒素(N2)、JISZ−
1707準拠)と透湿度(JISZ−0208準拠)を測定
し、第1表に併せて表示した。更に、該容器を90
℃の温水に30分間浸漬した後、容器の外観を目視
し、耐熱性を評価した結果を第1表に示した。 比較例 1 実施例1のULDPE(A)の代わりにエチレン−酢
酸ビニル共重合体(メルトインデツクス1.0g/
10分、密度0.932g/cm3、VA含量10重量%、商品
名:日石レクスロンV260、日本石油化学(株)社製)
(以下、EVAと略す)を用いた以外は実施例1と
同様に行ない、多層ブロー容器を成型し、その接
着強度、耐熱性等を測定した結果を第1表に示し
た。 比較例 2 実施例1のULDPE(A)の代わりにエチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム(商品名:EPR:EP01−
P、日本合成ゴム(株)社製)を用いた以外は実施例
1と同様に多層ブロー成形を行なつたが不安定な
成形しかできず、接着強度をはかれるものが得ら
れなかつた。 実施例 2〜6 実施例1と同様にして下記(B)〜(E)の各種共重合
体を製造した。(A)は前記実施例1の共重合体であ
る。 (B) 密度0.887g/cm3、DSCの最大ピーク温度
(Tm)119.5℃、n−ヘキサン不溶分50重量%
のエチレン−プロピレン共重合体。 (C) 121.5℃、n−ヘキサン不溶分50重量%のエ
チレン−プロピレン共重合体。 (D) 密度0.905g/cm3、DSCの最大ピーク温度
(Tm)120.5℃、n−ヘキサン不溶分50重量%
のエチレン−ブテン−1共重合体。 (E) 密度0.906g/cm3、DSCの最大ピーク温度
(Tm)120.9℃、n−ヘキサン不溶分50重量%
のエチレン−ヘキセン−1共重合体。 上記各種(A)〜(E)の共重合体を実施例1と同様
に無水マレイン酸で変性し、各種の接着性樹脂
を得た。 次に多層のTダイを使用して、成形温度220℃
で、上記接着性樹脂を中間層としてULDPE層
750μ/MULDPE層250μ/EVAL層30μの3層か
らなるTダイシートを成型した。 上記積層フイルムから25mm幅の試験片を作成
し、テンシロン引張試験機を用いて、角度180度、
引取速度50mm/分の速度で引張つた時の層間剥離
強度を接着強度(1)とし、その結果を第1表に示し
た。また、延伸ブロー容器と対比するためにより
過酷な試験法として、試験片を予め4.5倍に延伸
した後、測定した剥離強度(接着強度(2))も併せ
て第2表に示した。 実施例 7 実施例2の接着性樹脂100重量部に線状低密度
ポリエチレン(エチレン−ブテン1−共重合体、
密度0.922g/cm3、メルトインデツクス2.0g/10
分、商品名:日石リニレツクスAF3320、日本石
油化学(株)社製)(以下、LLDPEと称す)30重量部
をバンバリーミキサーで混合し、接着性樹脂組成
物を調製し、該組成物を接着層として実施例2と
同様にして積層体を作り接着強度を測定した結果
を第2表に示した。 比較例 3 本発明の範囲外のエチレン−ブテン−1共重合
体(密度0.922g/cm3、メルトインデツクス2.0
g/10分、商品名:日石リニレツクスAF3340、
日本石油化学(株)社製)(以下、LLDPEと称す)
100重量部に無水マレイン酸0.25重量部および有
機過酸化物(2,5−ジメチル−2,5ジ(ター
シヤリーブチル−パーオキシ)ヘキシル−3)
0.05重量部を加えて、実施例2と同様にして接着
性樹脂(以下、MLLDPEと略す)を得、更に実
施例2と同様に試験片を作製し、同様に試験した
結果を第2表に示した。 比較例 4 エチレン−プロピレン共重合体ゴム(商品名:
EPR EP01−P、日本合成ゴム(株)社製)100重量
部に無水マレイン酸0.25重量部および有機過酸化
物(2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシヤリ
ーブチルパーオキシ)ヘキシン−3)0.02重量部
を加えて、バンバリーミキサーにて200℃、15分
間混練して変性した。この変性体(以下、
MEPRと略す)を接着層として実施例2と同様
にして積層体を作製し接着強度を測定した結果を
第2表に示した。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物から
なる芯層の両面に接着層を介して、外層を積層し
てなる多層容器において、該外層が、 (a) 密度0.86〜0.91g/cm3、 (b) 沸騰n−ヘキサン不溶分が10重量%以上、 (c) 示差走査熱量測定(DSC)で示される最大
ピーク温度(Tm)が100℃以上、 であるエチレン−α−オレフイン共重合体または
該共重合体を主成分とするオレフイン系重合体組
成物であり、かつ該接着層 :該エチレン−α−オレフイン共重合体を不飽
和カルボン酸またはその誘導体で変性してなる
接着性樹脂、 :該エチレン−α−オレフイン共重合体を主成
分とするオレフイン重合体を不飽和カルボン酸
またはその誘導体で変性してなる接着性樹脂、 :、の接着性樹脂を含むオレフイン系重合
体、 :該エチレン−α−オレフイン共重合体を主成
分とする変性オレフイン系重合体組成物、 から選択されることを特徴とする柔軟性容器。 2 前記接着層に使用する不飽和カルボン酸また
はその誘導体の添加量が0.05〜5重量%の範囲で
ある特許請求の範囲第1項に記載の柔軟性容器。 3 前記不飽和カルボン酸またはその誘導体が無
水マレイン酸である特許請求の範囲第1項または
第2項に記載の柔軟性容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7452385A JPS61233537A (ja) | 1985-04-10 | 1985-04-10 | 柔軟性容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7452385A JPS61233537A (ja) | 1985-04-10 | 1985-04-10 | 柔軟性容器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61233537A JPS61233537A (ja) | 1986-10-17 |
| JPH0475818B2 true JPH0475818B2 (ja) | 1992-12-01 |
Family
ID=13549763
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7452385A Granted JPS61233537A (ja) | 1985-04-10 | 1985-04-10 | 柔軟性容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61233537A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07119095B2 (ja) * | 1988-08-25 | 1995-12-20 | 日本石油化学株式会社 | 積層構造物 |
| TW344710B (en) | 1995-12-19 | 1998-11-11 | Sumitomo Kagaku Kk | Resin composition and layered product formed therefrom |
| JP3950509B2 (ja) * | 1997-03-06 | 2007-08-01 | 出光興産株式会社 | 多層シート及び容器 |
| JP5025046B2 (ja) * | 2001-02-28 | 2012-09-12 | 味の素株式会社 | ボトル入りマヨネーズ様食品 |
| JP3779597B2 (ja) * | 2001-11-16 | 2006-05-31 | 三井化学株式会社 | 医療用容器 |
| JP5718843B2 (ja) * | 2012-03-09 | 2015-05-13 | 味の素株式会社 | ボトル入りマヨネーズ様食品 |
-
1985
- 1985-04-10 JP JP7452385A patent/JPS61233537A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61233537A (ja) | 1986-10-17 |
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