JPH0479355B2 - - Google Patents

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JPH0479355B2
JPH0479355B2 JP60137193A JP13719385A JPH0479355B2 JP H0479355 B2 JPH0479355 B2 JP H0479355B2 JP 60137193 A JP60137193 A JP 60137193A JP 13719385 A JP13719385 A JP 13719385A JP H0479355 B2 JPH0479355 B2 JP H0479355B2
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varminomycin
valminomycin
culture
medium
acid
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Hamao Umezawa
Tomio Takeuchi
Tsutomu Sawa
Hiroshi Osanawa
Masa Hamada
Yoshikazu Takahashi
Masaya Imoto
Atsuo Odakawa
Takeshi Uchida
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Microbial Chemistry Research Foundation
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/20Carbocyclic rings
    • C07H15/24Condensed ring systems having three or more rings
    • C07H15/252Naphthacene radicals, e.g. daunomycins, adriamycins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N1/00Microorganisms; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
    • C12N1/20Bacteria; Culture media therefor
    • C12N1/205Bacterial isolates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/44Preparation of O-glycosides, e.g. glucosides
    • C12P19/56Preparation of O-glycosides, e.g. glucosides having an oxygen atom of the saccharide radical directly bound to a condensed ring system having three or more carbocyclic rings, e.g. daunomycin, adriamycin
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12RINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES C12C - C12Q, RELATING TO MICROORGANISMS
    • C12R2001/00Microorganisms ; Processes using microorganisms
    • C12R2001/01Bacteria or Actinomycetales ; using bacteria or Actinomycetales
    • C12R2001/03Actinomadura

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Description

【発明の詳細な説明】
説明の背景 本発明は、新規なアントラサイクリン化合物に
関する。 制癌性抗生物質としてアドリアマイシン、ダア
ノマイシン、アクラシノマイシン等のアントラサ
イクリン化合物は、癌化学療法上重要な位置を占
めており、各種アナログ及び誘導体の開発研究が
多くの研究者により精力的に行われている。 一般に化合物の生理活性はその化学構造に依存
するところが大きく、アントラサイクリン化合物
についてもそのアグリコン部分および糖部分の種
類または置換基において既存のものと異なる化合
物に対しては不断の希求があるといえる。 発明の概要 本発明は、上記の希求に応えるものである。 すなわち、本発明によるアントラサイクリン化
合物バルミノマイシン(Barminomycin)は下式
(A)で示される化合物またはその酸付加塩である。 (ただし式中Rは下記の(a)〜(d)のいずれかを示
す。) 発明の具体的説明 アントラサイクリン化合物バルミノマイシン化
学構造 本発明によるアントラサイクリン化合物である
バルミノマイシンは、前式(A)で示される化学構造
を有する。式中、置換基Rには(a),(b),(c)および
(d)の4種があり、それぞれについて5″位の不斉炭
素に関し、二つの立体異性体が存在する。置換基
Rとして(a),(b)または(c)を有する化合物は、立体
特異的に容易に相互変換し、これらの平衡混合物
として存在するのが普通である。 一般にこの平衡関係は、有機溶媒中では(c)が多
くなる方向にずれ、また水および酸が共存すると
きは(a)が多くなる方向にずれる。 置換基Rに二つの立体異性体が存在するとこ
ろ、これらの混合物も2種類存在し、本発明にお
いてはそれぞれバルミノマイシン、バルミノマ
イシンと呼ぶものとする。また、置換基Rとし
て(d)を有する本発明化合物は、バルミノマイシン
またはを還元することにより得られるが(詳
細後記)、バルミノマイシンをNaBH3CNで還
元して得られる化合物をバルミノマイシンIrと、
またバルミノマイシンをNaBH3CNで還元し
て得られる化合物をバルミノマイシンrと、そ
れぞれ呼ぶものとする。 バルミノマイシンおよびは、ともに現在の
ところ微生物の培養によつてのみ得られている
が、この化学構造は次のように決定したものであ
る。 構造解析の概略は、第1図に示す通りである。 バルミノマイシンおよびは、FD−MSで
共にm/z639に親イオンピークを与えること、紫
外部可視部吸収、赤外吸収および1H−NMRス
ペクトルがよく一致しているが、TLC上でのRf
値や比旋光度が異なること等より互いに立体異性
体であることが示唆された。両化合物は
0.1NHCl中で85℃で30分間加熱することより共
に赤色のアグリコンを生じ、そのアグリコンは
1H−NMRスペクトル、マススペクトル等より
カルミノマイシノン(式)(文献:ジヤーナ
ル・オブ・アンチバイオチツクス(Journal of
Antibiotics)、第29巻、第469〜471頁、1976年)
であると同定された。また、上記グリコサイド
は、1%硫酸中で30℃で部分加水分解を行なうこ
とにより共に新たな赤色グリコサイドを生じた。
得られたグリコサイドは、いずれもシリカゲル
TLCでのRf値、比旋光度および1H−NMRスペ
クトルがカルミノマイシン(式)(文献:同
上誌、第27巻、第254〜259頁、1974年)の標品と
よく一致した。 さらに、バルミノマイシンをメタノール−
1N酢酸水溶液(2:1)混液に溶解度、NaBH3
CNで還元することにより、2種の赤色グリコサ
イドが得られた。それらの一方はその比旋光度
(〔α〕27 D+178°(c0.02、CHCl3)。文献値+170.4
°
(c0.053、CHCl3)〕、FD−MS(m/z660(M+H)
+)、1H−NMRスペクトル(第1表)よりカル
ミノマイシン(式)(4−ヒドロキシバウマ
イシンA1、ルベオマイシンA1と同一物質。文
献:アンチビオチキ(Antibiotiki)第488〜492
項、1980年、ジヤーナル・オブ・アンチビオチツ
クス(Jaurnal of Antibiotics)、第34巻、第774
〜776頁、1981年、同上誌、第34巻、第938〜950
頁、1981年)と同定された。また、他方の還元体
(バルミノマイシンIr)はFD−MSでm/z642(M
+H)+に親イオンピークを与え、13C−NMRス
ペクトル(第8図)で33個の炭素が確認され、か
つその13C−NMRスペクトルをカルミノマイシ
ンのそれと比較した場合に3′位(51.6ppm)と
6″位(52.8ppm)の炭素のケンカルシフトが大き
く変化している以外は比較的一致していた。更
に、その1H−NMRスペクトル(第5図)の解
析結果より、式に示すような構造であることが
判明した。 一方、バルミノマイシンを同様に NaBH3CNで還元すると、カルミノマイシン
(式)(4−ヒドロキシバウマイシンA2、ル
ベオマイシンAと同一物質。文献:カルミノマイ
シンの場合と同じ)(〔α〕27 D+124°(c0.015、
CHCl3)。文献値+120.6°(c0.199、CHCl3)、FD
−MS(m/z660(M+H)+、1H−NMRスペクト
ル(第1表))及びバルミノマイシンr(式
が得られた。後者はそのFD−MS(m/z642(M
+H)+)および1H−NMRスペクトル(第7図)
より、式に示す構造であることが判つた。但
し、バルミノマイシンrとrとは、シリカゲ
ルTLC上でのRf値及び比旋光度が異なること等
より5″位の立体異性体であると考えられる。 以上の事実並びに後記のバルミノマイシンお
よびの理化学的性質を総合的に判断して、バル
ミノマイシンおよびは式に示したような化
合物のいずれかまたはその平衡混合物であり、両
者は互いに5″位の立体異性体であることが判明し
た。バルミノマイシンおよびは溶液状態等に
保存するとお互いに相互交換するが、この事実も
上記構造を指示している。
【表】
【表】 バルミノマイシン理化学的性状 本発明によるバルミノマイシン,および両
者の還元体であるバルミノマイシンr,rの
理化学的性状は、第2図に示す通りである。但
し、バルミノマイシンおよびは、それぞれ実
施例2で得た平衡混合物について測定したもので
ある。
【表】
【表】
【表】 バルミノマイシンの製造 概 要 アントラサイクリン化合物バルミノマイシン
およびは現在のところ微生物の培養によつての
みしか得られていないが、類縁化合物からの合成
化学的または微生物化学的修飾によつて製造する
ことも、あるいは全合成化学的に製造すること
も、できよう。 微生物の培養による場合の菌株としては、アク
チノマジユラ属に属していてアントラサイクリン
化合物バルミノマイシンまたは生成能を有す
るものが使用される。具体的には、本発明者らの
分離したMG463−yF4株がバルミノマイシンお
よびを生産することが本発明者らによつて明ら
かにされているが、その他にも抗生物質生産菌単
離の常法によつて適当なものを自然界より分離す
ることが可能である。また、MG463−yF4株を含
めてバルミノマイシンまたは生産菌を放射線
処理、その他の処理に対してバルミノマイシン
またはの生産能を高める余地も残されている。
さらにまた、この微生物のバルミノマイシン産生
に関する遺伝情報を担う遺伝子DNAを形質転換、
細胞融合その他の遺伝子操作的手法によつて、バ
ルミノマイシンまたは生産性の微生物を誘導
することもできる。 また、バルミノマイシンr,r,バルミノ
マイシン,をそれぞれ合成化学的に還元する
ことにより製造される。 MG463−yF4株 アントラサイクリン化合物バルミノマイシン生
産能を有する菌株として本発明者らの見出してい
るMG463−yF4株は、下記の内容のものである。 (A) 由来および寄託番号 MG463−yF4株は、昭和57年10月に微生物化学
研究所において高知県南国市の土壌より分離され
た放射菌であつて、昭和58年11月24日に工業技術
院微生物技術研究所に寄託されて、「微工研菌寄
第7352号」の番号を得ている。 (B) MG463−yF4株の菌学的性状 (1) 形態 MG463−yF4株は、顕微鏡下で分枝した基中菌
系より、比較的長い気菌糸を形成する。 気菌糸の先端には、かぎ状の胞子連鎖および疑
似胞子のう(直径2〜4μ)が着生し、10個以上
の胞子の連鎖がらせん状に固くまいている。胞子
の表面は平滑である。 (2) 各種培地における成育状態 色の記載について〔 〕内に示す標準は、コン
テイナー・コーポレーシヨン・オブ・アメリカの
カラー・ハーモニイ・マニユアル(Container
Corporation of AmericaのColor harmony
manual)を用いた。 (イ) シユクロース−硝酸塩寒天培地(27℃培養) だいだい〔5gc、Peach Tan〕〜うす赤〔61/
2ic、Coral Rose〕の発育上に、白〜うすピンク
〔5ba、Shell Pink〕の気菌糸を着生する。溶解
性色素は、わずかに紫色をおびる程度である。 (ロ) グルコース・アスパラギン寒天培地(27℃培
養) 発育はうす黄〔2ea、Lt Wheat〜2gc、
Bamboo〕〜にぶ黄だいだい〔3lc、Amber〕、気
菌糸は着生せず、溶解性色素もみとめられない。 (ハ) グリセリン・アスパラギン寒天培地(ISP−
培地5、27℃培養) 発育はにぶだいだい〔4ic、Pastel Orange、)、
気菌糸は着生せず、溶解性色素もみとめられな
い。 (ニ) スターチ・無機塩寒天培地(ISP−培地4、
27℃) うす赤味だいだい〔5ic、Lt Persimmon〕〜
うす赤〔6ic、Coral Rose〕の発育上に、白〜う
すピンクの気菌糸を着生する。溶解性色素はみと
められない。 (ホ) チロシン寒天培地(ISP−培地7、27℃培
養) 発育はうすだいだい〜うす黄茶〔3ic、Lt
Amber〕、気菌糸は着生せず、溶解性色素もみと
められない。 (ヘ) 栄養寒天培地(27℃培養) 発育はにぶ赤紫〜赤紫〔61/2ni、Rose
Brown〕気菌糸は着生せず、溶解性色素もみと
められない。 (ト) イースト・麦芽寒天培地(ISP−培地2、27
℃培養) 発育はにぶ赤〔61/2ne、Brick Red〕、気菌
糸は着生せず、溶解性色素もみとめられない。 (チ) オートミール寒天培地(ISP−培地3、
27℃培養) うす赤紫(7ic、Colonial Rose)〜にぶ赤紫
〔8le、Rose wine〕の発育上に、白〜うすピンク
の気菌糸を着生する。溶解性色素は赤紫をおび
る。発育の色および溶解性色素は、0.5%NaOH
水の滴下により青紫色に変化し、0.5NHCl水を
滴下するとだいだい色となる。 (リ) グリセリン・硝酸塩寒天培地(27℃培
養) 発育は、うす赤味だいだい〔4ic、Pastel
Orange〜5ic、Lt Persimmon〕、気菌糸は着生
せず、溶解性色素もみとめられない。 (ヌ) スターチ寒天培地(27℃培養) 無色〜うすピンクの発育上に、うつすらと白の
気菌糸を着生し、溶解性色素はみとめられない。 (ル) リンゴ酸石灰寒天培地(27℃培養) 発育は無色〜黄茶〔3gc、Lt Tan〕、気菌糸は
着生せず、溶解性色素もみとめられない。 (ヲ) セルロース(紙片添加合成液、27℃培
養) うすピンク〔7ec、Rose Mist〕の発育上に、
うつすらと白の気菌糸を着生する。 (ワ) ゼラチン穿刺培養 単純ゼラチン培地(20℃培養)では、発育はう
すだいだい〜にぶ赤〔6ic、Coral Rose〜7le、
Antique Rose〕、気菌糸は着生せず、溶解性色素
もみとめられない。 グルコース・ペプトン・ゼラチン培地(27℃培
地)では、発育は無色〜うすだいだい、気菌糸は
着生せず、溶解性色素もみとめられない。 (カ) 脱脂牛乳(37℃培養) 発育はうす赤味だいだい〔5ic Lt
Persimmon〕気菌糸は着生せず、溶解性色素も
みとめられない。 (3) 生理的性質 (イ) 成育温度範囲 スターチ、無機塩寒天(ISP−培地4)を用い
て、20℃、24℃、27℃、30℃、37℃、50℃の各温
度で試験の結果、50℃を除いてそのいずれの温度
でも生育したが、最適温度は27℃〜37℃付近と思
われる。 (ロ) ゼラチンの液化(15%単純ゼラチン、20℃培
養。グルコース・ペプトン・ゼラチン、27℃培
養) 単純ゼラチン、グルコース・ペプトン、ゼラチ
ンともに28日間の培養を行なつたが、液化をみと
めなかつた。 (ハ) スターチの加水分解(スターチ・無機塩寒天
培地およびスターチ寒天培地、いずれも27℃培
養) スターチ・無機塩寒天培地、スターチ寒天培地
ともに21日間の培養を行なつたが、水解性はみと
められなかつた。 (ニ) 脱脂牛乳の凝固・ペプトン化(脱脂牛乳、37
℃培養) 28日間の培養を行なつたが、凝固、ペプトン化
ともにみとめられなかつた。 (ホ) メラニン色素の生成(トリプトン・イース
ト・ブロス、ISP−培地1。ペプトン・イース
ト・鉄寒天、ISP−培地6。チロシン寒天、
ISP−培地7。いずれも、27℃培養) いずれの培地でも陰性であつた。 (ヘ) 炭素源の利用性(プリドハム・ゴトリーブ寒
天培地、ISP−培地9、27℃培養) L−アラビノース、D−キシロース、D−グル
コース、L−ラムノースを利用して発育し、D−
フラクトース、シユクロース、イノシトール、ラ
フイノース、D−マンニトールはおそらく利用し
ないと思われる。 (ト) リンゴ酸石灰の溶解(リンゴ酸石灰寒天、27
℃培養) リンゴ酸石灰の溶解はみとめられない。 (チ) 硝酸塩の還元反応(0.1%硝酸カリ含有
ペプトン水、ISP−培地8、27℃培養) 陽性である。 以上の性状を要約すると、MG463−yF4株はよ
く伸長した気菌糸にらせん形成を有し、また特異
的な疑似胞子のうがみとめられる。胞子の表面は
平滑である。 種々の培地で、うすだいだい〜うす赤、あるい
はにぶ赤紫の発育上に、白〜うすピンクの気菌糸
を着生する。なおオートミール寒天培地では、赤
紫の溶解性色素が観察され、pHにより色調が変
化する。メラニン様色素を生成せず、蛋白分解
力、スターチの水解性はともに陰性である。 ところで、NG463−yF4株は、リシバリエら
(Lechevalier etal):インターナシヨナル・ジヤ
ーナル・オブ・システマチツク・バクテリオロジ
ー(International Journal of Systematic
Bacteriology)、第20巻、第435頁、1970)の提
唱する細胞壁の主要構成成分のタイプBを示
す。すなわち、全菌体中に、メソ−2,6−ジア
ミノピメリン酸および糖成分としてグルコース、
マンノース、リボース、マジユロースを有するこ
とが確められた。 以上の点から、MG463−yF4株は、アクチノマ
ジユラ(Actinomadura)に属する放線菌と考え
られる。プレオブラツエンスカヤら
(Preobrozhenskaya etal)によるアクチノマジ
ユラ属の検索表(ザ・バイオロジー・オブ・ジ・
アクチノミセテス・アンド・リレーテツド・オー
ガニズムズ(The Biology of the
Actinomycetes and Related Organisms)、第
12巻、第30頁、1977年)に基づき、MG463−yF4
株に近縁の種を検索すると次の2種があげられ
る。すなわち、アクチノマジユラ・ロゼオビオラ
セ(Actinomadura roseoviolacea、文献:野々
村ら、醗酵工学雑誌、第49巻、第904頁、1971年)
およびアクチノマジユラ・カルミナタ
(Actinomadura carminata、文献:ゴースら
Grase etal)アンチビオチキ(Antibiotiki)、第
8巻、第675頁、1973年)である。 アクチノマジユラ・ロゼオビオラセとアクチノ
マジユラ・カルミナタとは、極めて近縁の種と考
えられ、両者の相異点は基中菌糸の色調のみであ
る。すなわち、上記の検索表によると、オートミ
ール寒天上でカルミナタの基中菌糸はうすいライ
ラツク色〜赤味ライラツク、赤味紫、ロゼオビオ
ラセはピンク赤となつている。従つて、この2種
とMG463−yF4株の比較実験がのぞましいのであ
るが、アクチノマジユラ・カルミナタを入手する
ことが出来なかつた。 次に示す表は、MG463−yF4株とアクチノマジ
ユラ・ロゼオビオラセIMC A−0013(KCC A−
0145)株との比較試験の成績である。右側の欄
は、アマチノマジユラ・カルミナタの文献上の記
載である。
【表】
【表】 −
+:おそらく利用しない
表から明らかなように、MG463−yF4株とアク
チノマジユラ・ロゼオビオラセIMC A−0013株
は、D−キシロースの利用性がわずかに異なるの
みで極めてよく一致している。アクチノマジユ
ラ・ロゼオビオラセは、文献上ではゼラチンの液
化および牛乳のペプトン化が弱い陽性であるが、
実際の試験ではどちらも陰性であつた。一方、カ
ルミノマイシンの生産菌として知られるアクチノ
マジユラ・カルミナタは、生理・生化学性状につ
いての記載がほとんどなく、MG463−yF4株とは
至適温度範囲に差がみられるが、その他の性状に
ついての相異点は不明である。形態および培養性
状については、MG463−yF4株とアクチノマジユ
ラ・カルミナタには相異がないように思われる。
また、アクチノマジユラ・カルミナタとアクチノ
マジユラ・ロゼオビオラセの相異点も明らかでは
ない。従つて、MG463−yF4株はアクチノマジユ
ラ・ロゼオビオラセに極めて近縁の種であるが、
生産抗生物質が同様であるアクチノマジユラ・カ
ルミナタを近縁の種から除外することは出来な
い。アクチノマジユラ・カルミナタを何とかして
入手し、比較検討することが先決である。 これらのことより、MG463−yF4株はアクチノ
マジユラ・ロゼオビオラセ(Actinomadura
roseoviolacea)及びアクチノマジユラ・カルミ
ナタ(Actinomadura Carminata)の両種に近
縁の種と同定した。 培養/バルミノマイシンおよびの生産 本発明によるアントラサイクリン化合物バルミ
ノマイシンおよびは、アクチノマジユラ属に
属するバルミノマイシンまたは生産菌を適当
な培地で好気的に培養して培養物から目的物を採
取することによつて製造することができる。 培地は、バルミノマイシンまたはの生産菌
が利用しうる任意の栄養源を含有するものであり
うる。具体的には、たとえば、炭素源としてグリ
セリン、グルコース、シユークロース、マルトー
ス、デキストリン、スターチ、油脂類などが使用
でき、窒素源として大豆粉、綿実粕、肉エキス、
ペプトン、乾燥酵母、酵母エキスおよびコンスチ
ープリカーなどの有機物並びにアンモニウム塩ま
たは硝酸塩、たとえば、硫酸アンモニウム、硝酸
ナトリウムおよび塩化アンモニウム等の無機物が
使用できる。また、必要に応じて、食塩、塩化カ
リウム、りん酸塩、重金属塩などの無機塩類を添
加することができる。醗酵中の発泡を抑制するた
めに常法に従つて適当な消泡剤、たとえば、シリ
コーン、大豆油等を適宜添加することもできる。 培養方法としては、一般に行われている抗生物
質の生産の方法と同じく好気的液体深部培養法が
最も適している。培養温度は20〜35℃、好ましく
は25〜30℃、が適当であり、培養方法は一般に行
われている抗生物質の生産の方法と同じく好気的
液体深部培養法が最も適している。この方法で、
バルミノマイシンまたはの生産量は、振とう
培養、通気撹拌培養共に3〜5日で最高に達す
る。 このようにしてバルミノマイシンまたはの
蓄積された培養物が得られる。培養物中では、バ
ルミノマイシンまたはは、その一部は菌体中
にも存在するが、その大部分は培養液中に存在
する。 このような培養物からバルミノマイシンまた
はを、採取するには、合目的的な任意の方法が
利用可能である。その一つの方法は、抽出の原理
に基くものであつて、具体的には、たとえば、培
養液中のバルミノマイシンたはについて
は、これを水不混和性のバルミノマイシンまた
は用溶媒たとえば酢酸エチル、酢酸ブチル、ク
ロロホルム、ブタノール等で抽出する方法(培養
液は中性ないし微塩基性であると抽出効率が良
好である)あるいは、菌体内のバルミノマイシン
またはについては過、遠心分離等で得た菌
体集体を酢酸エチル、クロロホルム、メタノー
ル、エタノール、ブタノール、アセトン、メチル
エチルケトン、塩酸溶液、酢酸溶液などで処理し
て回収することができる。菌体を分離せずに、培
養物をそのまま上記抽出操作に付すこともでき
る。菌体を破壊してから抽出に付すこともでき
る。向流分配法も抽出の範囲に入れることができ
る。 培養物からバルミノマイシンまたはを採取
する他の方法の一つは、吸着の原理に基づくもの
であつて、既に液状となつているバルミノマイシ
ンまたは含有物、たとえば、培養液あるい
は上記のようにして抽出操作を行なうことによつ
て得られる抽出液、を対象として、適当な吸着
剤、たとえば、ダイアイオンHP20、アルミナ、
シリカゲル、「セフアデツクスLH20」(フアルア
シア社)等を用いたカラムクロマトグラフイー、
液体クロマトグラフイーその他によつて目的バル
ミノマイシンまたはを吸着させ、その後溶離
させることによつて、バルミノマイシンまたは
を得ることができる。このようにして得られた
バルミノマイシンまたはの溶液を減圧濃縮乾
固すれば、バルミノマイシンまたはの粗標品
が赤色粉末として得られる。 このようにして得られるバルミノマイシンま
たはの粗標品をさらに生成するためには、上記
の抽出法および吸着法を必要に応じて組合せて必
要回数実施し、必要に応じて再結晶を行なえば良
い。たとえば、シリカゲル、「セフアデツクス
LH20」、弱酸性イオン交換樹脂、「ダイヤイオン
HP20」(三菱化成製)などの吸着剤や、ゲル
過剤を用いたカラムクロマトグラフイー法、適当
な溶媒を用いた液体クロマトグラフイー、向流分
配法および薄層クロマトグラフイー法等を組合わ
せて実施することができる。具体的には、たとえ
ば、バルミノマイシンまたはの粗粉末を少量
のクロロホルムに溶解し、シリカゲルカラムを用
いて適当な溶媒で展開すると、各有効成分が分か
れて溶出するので、目的の活性区分をまとめて減
圧濃縮後、更に薄層クロマトグラフイーで目的成
分をかきとることにより、ほぼ単一物質として目
的標品を得ることができる。また、更に純化する
為には、高速液体クロマトグラフイーを用いるこ
とができる。 バルミノマイシンおよびの合成化学的修飾
バルミノマイシンIrおよびrの製造 本発明のバルミノマイシンrまたはrは、
バルミノマイシンまたはを合成化学的に還元
することにより製造することができる。この還元
反応は、有機合成化学の分野で用いられている合
目的的な任意の方法によつて行なうことができ
る。たとえば、バルミノマイシンまたはをメ
タノールに溶解し、NaBH3CNを加えて反応さ
せればよい。このようにして得られるバルミノマ
イシンrまたはrを単離・精製するには、ア
ントラサイクリングリコサイドについて常用され
いる任意の方法、例えばシリカゲル等を用いるク
ロマトグラフイー、によればよい。 このようにして得られるバルミノマイシン
(,r,,r)は、それ自体公知の方法
により、例えば、塩酸、硫酸、リン酸などの無機
酸、あるいは酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、
オレイン酸、パルミチン酸、クエン酸、コハク
酸、酒石酸、フマル酸、パントテン酸、ラウリン
酸、スルホン酸などの有キ酸で処理することによ
り酸付加塩に変えることができる。 バルミノマイシンの用途 本発明によるアントラサイクリン化合物は制癌
活性および強い抗菌活性を有するので、医薬品と
して有用な化合物である。その生物活性のいくつ
かを以下に示す。 (1) 細胞毒性(組織培養) 本発明によるバルミノマイシンは、非常に低い
濃度でP388白血病細胞の増殖を阻害した。しか
も、アドリアマイシンや他のカルミノマイシン系
のアントラサイクリンに比べ、同等〜100倍以上
も強い細胞毒性を有していることが判明した。 結果は下表に示す通りである。
【表】 (2) 抗腫瘍活性 CDF1マウス腹腔にL1210白血病細胞を1×105
個移植後、腹腔内に0.25mlずつ薬剤を下記のスケ
ジユールで投与して、抗腫瘍活性を求めた。表中
の値は、生理食塩水を投与した対照群のマウスの
生存日数を100としたときの試験群のマウスの延
命率(T/C%)を示したものである。(但し、
0日とはL1210移植日を意味する。)
【表】
【表】 (3) 抗菌活性 本発明によるバルミノマイシン、r及びカ
ルミノマイシンの抗菌力を寒天希釈法により求
めた。最小増殖阻止濃度(MIC)は下表に示し
た通りである。
【表】 実験例 実施例 1 (1) 種母の調製 使用した培地は、下記の組成のものである。 グルコース 1% グリセロール 1% シユークロース 1% オートミール 0.5% アジプロン(商標) 2% プレスイースト(商標) 1% カザミノ酸 0.5% 炭酸カルシウム 0.2% (殺菌前pH7.0) 上記培地100mlを500ml容三角フラスコに分注殺
菌したものへMG463−yF4をスラントより1白金
耳接種し、ロータリーシエーカー上で、30℃にて
5日間振とう培養したものを種母とした。 (2) 培養 使用した培地は、下記の組成のものである。 グリセロール 3% 魚 粉 2% 炭酸カルシウム 0.2% 30リツトル容ジヤーフアメンターに上記培地15
リツトルを入れて殺菌したものに、上記種母を
500ml接種し、150rpmで撹拌しながら、15リツト
ル/分の通気下に27℃で48時間培養を行なつた。 (3) バルミノマイシンおよびの採取 得られた培養液を過し、液をpH5.0に調整
後、「ダイヤイオンHP−20」カラム4.0×40cmに
吸着させ、水及び50%メタノール角々6リツトル
で洗浄後、100%メタノール5リツトルで溶出を
行ない、溶出液を濃縮して、バルミノマイシン
およびを含む粗粉末3.0gを得た。 得られた赤色粗粉末を少量のクロロホルムに溶
解後、50gのシリカゲル(メルク社「キーゼルゲ
ル60」)のカラムに吸着させ、クロロホルム−メ
タノールの比率を少しずつ変化させながら、段階
的に溶出させ、バルミノマイシンおよびが溶
出した区分を濃縮して、バルミノマイシンおよ
びの赤色粗粉末40mgを得た。 実施例 2 実施例1で得られた赤色粉末40mgを少量のクロ
ロホルムに溶解後、厚さ0.25mmで20×20cmのシリ
カゲルの薄層(メルク社「キーゼルゲル60F254」)
10枚に吸着させ、クロロホルム−メタノール−酢
酸−水=70:10:1:1混液にて展開し、分離し
たバルミノマイシン及びの区分をそれぞれか
きとり、クロロホルム−メタノール=2:1の混
液でシリカゲルより溶出させた。このようにして
得た画分を、「Nucleosil5C18」を用い、溶出液ア
セトニトリル−0.2%リン酸水(40:60)で高速
液体クロマトグラフイーにより更に精製した、バ
ルミノマイシンおよびの赤色粉末をそれぞれ
3.06mgおよび3.07mg得た。 実施例 3 実施例2で得られたバルミノマイシン4.5mg
を5mlのメタノールに溶解し、NaBH3CN2mgを
添加後15分間反応させ、水20mlとクロロホルム20
mlを反応系に加えて抽出後、クロロホルム層を減
圧下で濃縮した。得られた濃縮液をシリカゲルの
薄層に吸着させ、クロロホルム−メタノール=
10:1混液にて展開し、分離したバルミノマイシ
ンr画分をかきとり、クロロホルム−メタノー
ル=1:1の混液でシリカゲルより溶出させた。
このようにして得た画分をそれぞれ濃縮後、クロ
ロホルム−メタノール=1:1混液にて平衡化し
た「セフアデツクスLH20」カラム1.0×20cmを同
じ組成の混液にて通過させ、減圧乾固して、バル
ミノマイシンrを2.5mgを得た。同様の方法で、
バルミノマイシンよりバルミノマイシンrを
得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明化合物の構造解析の概略を示
す説明図である。第2図は、本発明化合物バルミ
ノマイシンの赤外吸収スペクトル図(クロロホ
ルム中)を模写したものである。第3図は、本発
明化合物バルミノマイシンの赤外吸収スペクト
ル図(クロロホルム中)を模写したものである。
第4図は、本発明化合物バルミノマイシンrの
赤外吸収スペクトル図(KBr錠)を模写したも
のである。第5図は、本発明化合物バルミノマイ
シンrの1H−NMRスペクトル図を模写した
ものである。第6図は、本発明化合物バルミノマ
イシンrの赤外吸収スペクトル図(KBr錠)
を模写したものである。第7図は、本発明化合物
バルミノマイシンrの1H−NMRスペクトル
図を模写したものである。第8図は、本発明化合
物バルミノマイシンrの13C−NMRスペクト
ル図を模写したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式(A)で示されるアントラサイクリン化合物
    バルミノマイシン、またはそれらの酸付加塩。 (ただし式中Rは下記の(a)から(d)いずれかを表
    わす。)
JP60137193A 1985-06-24 1985-06-24 アントラサイクリン化合物 Granted JPS6297A (ja)

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