JPH0510074B2 - - Google Patents

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JPH0510074B2
JPH0510074B2 JP61289953A JP28995386A JPH0510074B2 JP H0510074 B2 JPH0510074 B2 JP H0510074B2 JP 61289953 A JP61289953 A JP 61289953A JP 28995386 A JP28995386 A JP 28995386A JP H0510074 B2 JPH0510074 B2 JP H0510074B2
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cell
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Juji Ishikawa
Kyoto Nishama
Yasuyuki Eda
Toshihiro Maeda
Akira Tashiro
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KAGAKU OYOBI KETSUSEI RYOHO KENKYUSHO
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KAGAKU OYOBI KETSUSEI RYOHO KENKYUSHO
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、動物細胞の組織培養用培地、更に詳
細には、細胞の長期間培養が可能な、培地成分と
してタンパク質を含まない動物細胞培養用培地、
即ち無血清無タンパク質培地に関する。
従来技術およびその問題点 近年の細胞工学の進歩に伴い、細胞工学の基礎
技術としての細胞培養技術がますます重要性を増
してきている。たとえば、遺伝子組換え技術を応
用して構築された組換え動物細胞による有用物質
の産生、細胞融合技術を応用して作製されたモノ
クローナル抗体の産生を目的とするハイブリドー
マの培養、また、従来、ウイルスの培養等におい
て動物の生体内を利用していたものに代わり、継
代培養細胞を利用したin vitroでの細胞培養技術
の進歩等によつて、動物細胞を主とする細胞の培
養に関して盛んに研究が進められている。
一般にこのような細胞をin vitroで培養する場
合には、用いる培地の有効成分として血清、例え
ば牛胎児血清(FCS)を添加することが知られて
いる。しかしながら、これらの血清は非常に高価
であることに加えて、極めて多種類の成分からな
つているために、培養物からこれらの血清由来物
質を除去することが非常に面倒でまた困難であ
り、有用物質の分離精製において大きな障壁とな
つていた。
このような問題を解決すべく、近年、無血清培
養技術が開発されてきており、これまで必須とさ
れていた血清成分を含まない、いわゆる無血清培
地が開発されている。これらの無血清培地は、こ
れまで添加していた血清の添加の代わりに、アル
ブミン、トランスフエリン、インシユリン等のタ
ンパク質成分を添加することによつて細胞の培養
を可能とするものである(一例:T.H.ChangらJ.
Immunological Methods,39,369−375
(1980))。今日では、そのような無血清培地を、
商業的に入手することも可能となつている〔例:
ITS(Collabo.Research社製)、KC−2000(KC
Baio.社製)等〕。
しかしながら、このような現在の無血清培地を
用いる場合、培地の必須な構成成分であるアルブ
ミン、トランスフエリン、インシユリン等のタン
パク質成分の存在が依然として有用物質の分離精
製の操作を煩雑にする原因となつている。とりわ
け培養上清中のごく少量の有用物質を単離精製す
る場合においては、このようなタンパク質成分の
存在が有用物質の単離精製を不可能にすることも
あり、目的産物の精製過程における大きな問題と
して残されている。すなわち、細胞培養技術を用
いて種々の有用物質を得る場合においては目的の
有用物質がほとんどの場合において分子量が比較
的大きいタンパク質成分であることから、培地成
分には蛋白成分を含まないことが最も望ましいこ
とである。しかしながら、従来の無血清培地を用
いる場合には、このようなトランスフエリン等の
タンパク質成分は細胞の育成にとつて必須な成分
であり、これまでのところ完全な形での無タンパ
ク質培地は開発されていない。
発明の目的 本発明者らは、このような細胞培養技術におけ
る無血清培養において、培地中の有効成分の無タ
ンパク化を目標とし鋭意研究を行つた結果、鉄錯
体を培地中の成分に添加することによつて、従来
の無血清培地に用いていたトランスフエリン等の
タンパク質成分を添加することなしに細胞の増殖
および維持が可能となることを見い出し、本発明
を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、種々の細胞の培養におい
て使用可能な、新規な無血清無タンパク質培地を
提供することを目的とする。さらに詳細には、従
来の無血清培地に必要とされていたトランスフエ
リン等のタンパク質成分をいつさい含まず、これ
に代わつて鉄錯体を培地の有効成分として含有す
る新規な細胞培養用培地を提供するものである。
発明の構成および効果 本発明の培地は、付着性細胞培養または浮遊性
細胞培養のいずれにも用いることができ、動物由
来の各種の細胞の培養が可能である。そのような
培養すべき細胞としては、たとえば、ミエローマ
細胞と融合して作製されたモノクローナル抗体産
生能を有する融合細胞(ハイブリドーマ)、また
は遺伝子組換えの宿主細胞としてよく用いられる
マウスL細胞、CHO細胞(チヤイニーズハムス
ター卵巣細胞)、HmLu細胞(ハムスター肺細胞)
およびRIN細胞(ラツトインスリノーマ)等の
動物細胞があげられる。
本発明に用いられる鉄錯体としては、水に溶け
易く、PH6〜8の状態で錯体が安定なもの、すな
わち水酸化鉄として沈澱を生じないものが選ばれ
る。このような鉄錯体の例としては、エチレンジ
アミン四酢酸鉄錯体(以下、EDTA鉄錯体)、ニ
トリロ三酢酸鉄錯体、エチレンジアミン・ジ(o
−ヒドロキシフエニル酢酸)鉄錯体等があげられ
る。この中でも、特にエチレンジアミン四酢酸鉄
錯体を用いることが望ましく、その場合には細胞
の増殖、維持において特に良好な結果を得ること
ができる。
このような鉄錯体を添加することによつて、従
来の無血清培地に必須とされていたトランスフエ
リン等のタンパク質成分を添加することなしに、
培養したい細胞をこれまでと同様に培養すること
が可能となる。このような鉄錯体の添加量として
は、0.1〜300μM、好ましくは10μM程度の添加が
望ましい。
鉄錯体の他の培地構成成分としては、タンパク
質成分以外のもので、通常の細胞培養において必
要と考えられる有効成分を添加することが必要で
ある。そのような例として最も好ましい態様とし
ては、栄養成分としてビルビン酸ナトリウム、L
−グルタミン酸ナトリウム、エタノールアミン、
下に述べる基礎培地の補助添加物としてビタミン
類(例:×100 Vitamins:Flow Labo.社製)、
システインを細胞内に効率よく取り込むための2
−メルカプトエタノール、生体膜機能の維持作用
をもつ亜セレン酸を添加したうえで、さらに基本
的栄養源として必要な必須アミノ酸成分を含む基
礎培地を添加する。これらの添加物は、それぞれ
の目的に応じた通常の有効添加量で通常の基礎培
地に添加できる。
本発明で使用する基礎培地は、一般市販されて
いるもの、例えば、ハム F12培地(日水製薬株
式会社製、以下HAM F12と称する)、ダルベツ
コ変法イーグル培地(Delbeco's Modified
EAGLE Medium:日水製薬株式会社製、以下
DMEと称する)またはRPMI−1640培地(日水
製薬株式会社製、以下RPMI−1640と称する)等
を用いることができ、これらの基礎培地は単独ま
たは2種以上の任意の割合の組み合せにより使用
することができる。本発明者らの比較試験によれ
ば、HAM F12:DME:RPMI=2〜3:1〜
2:1の割合で混合した基礎培地を本発明の培地
に用いた場合が、種々の細胞の培養に最も適して
いることが確認されている。しかしながら、この
割合での混合以外の場合でも細胞の培養は十分可
能である。
細胞の培養は、このような本発明の培地を用い
て、通常の動物細胞培養の条件下で行うことによ
つて良好な結果を得ることが可能である。本発明
の培地を用いて細胞を培養した場合における細胞
の増殖状態等は、従来のトランスフエリン等のタ
ンパク質成分を含む無血清培地を用いて細胞を培
養した場合と比較して、何等劣ることなく、細胞
の継代試験においても何等問題はない。
本発明の培地を用いることによる最大の利点
は、有用物質の分離精製における操作が簡便とな
る点にある。すなわち、培地中の構成成分にタン
パク質成分を全く含まないために、タンパク質成
分を必須成分として含有するこれまでの無血清培
地を用いる場合と比較して目的産物の精製が非常
に容易となる。たとえば、ハイブリドーマを本培
地を用いて培養し、抗体を産生・精製する場合に
おいては、培養上清中での目的抗体の含有量が、
タンパク質成分の構成比でほぼ80%という非常に
大きな構成比を占めた。このように精製を行う対
象となる溶液中に、大量の目的成分を含むことに
より、目的産物の精製に必要な労力を大きく削減
させるとともに、目的成分の回収率を大きく上昇
させることが可能となる。
また、同じ細胞を長期間培養することにおいて
も、これまでのトランスフエリン等を含む無血清
培地と同様に行うことが可能であり、大量培養に
おいても長期間の培養が十分可能である。
さらに、このような技術面での利点に加えて、
培地のコスト面においても大きく削減することが
可能となる。すなわち、通常用いられる、5%
FCS培地に比べて約75%のコスト削減、またこれ
までの無血清培地を用いた場合と比較しても約50
%のコスト削減が可能である。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
実施例(1):鉄錯体の濃度による細胞の増殖効果 EDTA鉄錯体の至適添加濃度の検討を行つた。
HAM F12:DME:RPMI−1640=2:2:
1の割合で混合した基礎培地1にL−グルタミ
ン酸ナトリウム(4mM)、ピルビン酸ナトリウム
(2.5mM)、ビタミン類(×100 Vitamins:
Folow Labo.)(10mM)、2−メルカプトエタノ
ール(50μM)、エタノールアミン(62.5μM)、亜
セレン酸(50nM)、βグリセロリン酸ナトリウ
ム(50μM)を添加したものに、さらに第1図に
示す各濃度(0〜400μM)のEDTA鉄錯体を添
加した培地を調整した。この培地にマウスミエロ
ーマ細胞(P3−X63−Ag8−653)とB型肝炎ウ
イルス感染者から得られたヒトリンパ球細胞を融
合することにより作製された、抗HBs抗体を産
生する融合細胞(ハイブリドーマ)JHB−4(T.
Maeda et al.HYBRIDOMA5,33(1986))を1
×105(cells/ml)の細胞密度で播種し、37℃で
5日間培養した。この時の鉄錯体の濃度と細胞の
増殖状態を示す結果を第1図に示した。この結果
からわかるように、EDTA鉄錯体を添加したも
のにはいずれの場合も細胞の増殖効果が認めら
れ、本発明の鉄錯体添加が細胞の培養に有効であ
ることが確認された。またこの結果からわかるよ
うにEDTA鉄錯体の添加濃度が10μM程度の場合
に細胞増殖に良好な結果が得られ、細胞に対して
のEDTA鉄錯体の毒性はいつさい認められなか
つた。
実施例(2):鉄錯体の種類による細胞の増殖効果 実施例(1)で用いたJHB−4細胞を用い、細胞
の増殖効果をトランスフエリンを含む従来の培
地、および本発明の鉄錯体を含む培地の場合で比
較試験した。鉄錯体としては、EDTA鉄錯体
(EDTA−Fe3+)、ニトリロ三酢酸鉄錯体(NTA
−Fe3+)およびエチレンジアミン・ジ(o−ヒ
ドロキシフエニル酢酸)鉄錯体(EDDHA−
Fe3+)の3種の鉄錯体を用い、それぞれ20μMに
なるように調製した。また、コントロールとして
鉄錯体の代わりに鉄イオン(Fe3+)20μMを添加
した培地を用い同様に細胞を培養した。この結果
を第2図に示した。この結果、EDTA鉄錯体を
用いた場合では、従来のトランスフエリンを含む
培地を用いた場合と、細胞増殖はほとんど変わら
なかつた。他の2種の鉄錯体を用いた場合では、
EDTA鉄錯体の場合と比較すると若干劣つてい
たが、許容し得る細胞増殖効果を示したことか
ら、これらの培地での培養を継続し、細胞を馴化
するならば、さらに高い細胞増殖効果を得ること
が期待できる。これに対して、鉄イオン20μMを
用いた培地では細胞の増殖を促さないばかりか、
増殖阻害の傾向があることが確認された。
実施例(3):種々の細胞における増殖効果 前述の融合細胞(ハイブリドーマ)以外の細胞
を本発明の培地を用いて培養した場合における、
細胞増殖効果を調べた。培地は、先に調製した
EDTA鉄錯体20μMを含む培地を用い、増殖実験
を行う細胞としては、マウスL細胞、CHO細胞
(チヤイニーズハムスター卵巣細胞)、HmLu細胞
(ハムスター肺細胞)およびRIN細胞(ラツトイ
ンシユリノーマ(J.A.FrankらArchives of
Virology:87,143−150.1986))を用いた。これ
らの細胞を3×104〜1×105(cells/ml)の細胞
密度でそれぞれ播種し37℃で8日間培養した。そ
れぞれの細胞の増殖効果を示す結果を第3図に示
した。この図から明らかなように、いずれの細胞
においても本発明の培地による増殖効果が確認さ
れた。
実施例(4):培養方法による細胞の増殖効果 培養方法の違い、すなわち静置培養と浮遊培養
のそれぞれにおける細胞の増殖効果を調べた。
実施例(1)で用いたJHB−4細胞を、前述の
EDTA鉄錯体20μMを含む培地に、1×105
(cells/ml)の細胞密度で播種し、静置培養およ
び浮遊培養それぞれで培養し、細胞の増殖状態を
観察した。静置培養としてはプレートを用いた付
着培養法、浮遊培養としてはスピナーフラスコを
用い細胞自体を浮遊させる培養法を用いた。さら
にコントロールとして、同時に従来のトランスフ
エリン添加培地および鉄イオン添加培地を用いて
同様に培養を行つた。第4図に示した結果のとお
り、EDTA鉄錯体を添加した培地においては、
静置培養法、浮遊培養法のいずれの場合において
もトランスフエリン添加培地と同等の増殖効果を
示した。
実施例(5):長期連続培養 本発明の培地が、長期培養においても細胞の増
殖性および有用物質の産生において問題がないか
調べた。
先に調製したEDTA鉄錯体20μMを含む培地
に、JHB−4細胞を1×105(cells/ml)の細胞
密度で播種し、浮遊培養法にて培養を行つた。培
地の交換は、通常の培養で行われる程度の4日〜
6日で行つた。このときの細胞の増殖状態と抗
HBs抗体の産生量の結果を第5図に示した。こ
の図からわかるように細胞は1×105から1×106
(cells/ml)の間で増殖し、さらに抗HBs抗体産
生量においても長期培養による弊害は何等みられ
なかつた。なお、この場合のHBs抗体活性測定
には、HBs抗原で感作したヒツジ血球による血
球凝集法(PHA)を用いた。第5図中のPHA価
は、この結果を示す。
実施例(6):培養液中の有用物質の純度 本発明の培地を用いて培養した培養上清中に占
める有用物質の純度を、従来のトランスフエリン
添加の無血清培地を用いた場合と比較した。先の
JHB−4細胞をそれぞれの培地で培養し、培養
上清をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
(SDS−PAGE)にかけ、銀染色によりタンパク
質成分を検出した。その結果、トランスフエリン
含有の無血清培地では目的の抗体の他に主なタン
パク質成分の存在が確認されたが、培地中の有効
成分としてタンパク質成分を含まない本発明の培
地を用いた場合では、培養液中に存在するタンパ
ク質成分のほとんどが目的の有用物質(抗HBs
抗体)であつた。
これまでの実施例の結果から明らかなように、
本発明の培地は、従来のトランスフエリン等を含
む無血清培地と比較しても何等劣ることなく、
種々の細胞培養が可能であり、目的の有用物質を
低コストで、しかも高純度の状態で培養液から得
ることを可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の培地における鉄錯体の濃度と
培養状態との関係を、第2図は鉄錯体の種類と細
胞増殖効果との関係、また第3図は種々の細胞に
対する本培地の細胞増殖効果を示す。第4図は、
培養方法の違いによる細胞の増殖効果の違いをみ
た結果を示す図であり、第5図は、長期培養にお
ける本培地の効果を示した図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 培地の構成成分としてタンパク質を含まず、
    鉄錯体を含むことを特徴とする細胞培養用培地。 2 鉄錯体がエチレンジアミン四酢酸鉄錯体、ニ
    トリロ三酢酸鉄錯体またはエチレンジアミン・ジ
    (o−ヒドロキシフエニル酢酸)鉄錯体である前
    記第1項記載の細胞培養用培地。 3 鉄錯体がエチレンジアミン四酢酸鉄錯体であ
    る前記第2項記載の細胞培養用培地。
JP61289953A 1986-12-04 1986-12-04 細胞培養用培地 Granted JPS63141584A (ja)

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