JPH05104536A - 被覆型鏡面モールド金型及びその製造方法 - Google Patents
被覆型鏡面モールド金型及びその製造方法Info
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- JPH05104536A JPH05104536A JP29792791A JP29792791A JPH05104536A JP H05104536 A JPH05104536 A JP H05104536A JP 29792791 A JP29792791 A JP 29792791A JP 29792791 A JP29792791 A JP 29792791A JP H05104536 A JPH05104536 A JP H05104536A
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Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 加工性が良好な合金製の金型の表面に緻密で
平滑なセラミック被覆層を形成し、セラミック被覆層の
成膜後も何ら表面仕上げ加工を施すことなく、そのまま
光学素子等のモールド金型として使用出来る被覆型鏡面
モールド金型、及びその製造方法を提供する。 【構成】 金型形状をなす合金製の基材1の金型として
の成形面に、加速電圧が1〜100kVのイオンビーム6を照
射しながら物理的気相析出法(PVD法)により蒸発元
素4を析出させ、表面仕上げ加工を施さないままの表面
粗さ(Rmax)が300Å以下の極めて平滑性に優れたセラ
ミック被覆層を有する被覆型鏡面モールド金型を製造す
る。
平滑なセラミック被覆層を形成し、セラミック被覆層の
成膜後も何ら表面仕上げ加工を施すことなく、そのまま
光学素子等のモールド金型として使用出来る被覆型鏡面
モールド金型、及びその製造方法を提供する。 【構成】 金型形状をなす合金製の基材1の金型として
の成形面に、加速電圧が1〜100kVのイオンビーム6を照
射しながら物理的気相析出法(PVD法)により蒸発元
素4を析出させ、表面仕上げ加工を施さないままの表面
粗さ(Rmax)が300Å以下の極めて平滑性に優れたセラ
ミック被覆層を有する被覆型鏡面モールド金型を製造す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ等の光学素子や
光学的な記録媒体等の、極めて平滑な表面を必要とする
物品のモールド成形に用いられる、成形面を平滑な被覆
層で覆った被覆型鏡面モールド金型及びその製造方法に
関する。
光学的な記録媒体等の、極めて平滑な表面を必要とする
物品のモールド成形に用いられる、成形面を平滑な被覆
層で覆った被覆型鏡面モールド金型及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂あるいはガラスからなる光学素子の
製造方法として、軟化させた素材を金型内部に閉じ込め
て加圧成形する、いわゆるモールド成形が脚光を浴びて
いる。その理由は、モールド成形においては金型の形状
が精度良く被加工物に転写されるため、同じ品質の光学
素子を大量生産でき、製造コストが著しく低減できるか
らである。又、コンパクトディスクに代表される光学的
な記録媒体の製造においても、このモールド成形が広く
利用されている。
製造方法として、軟化させた素材を金型内部に閉じ込め
て加圧成形する、いわゆるモールド成形が脚光を浴びて
いる。その理由は、モールド成形においては金型の形状
が精度良く被加工物に転写されるため、同じ品質の光学
素子を大量生産でき、製造コストが著しく低減できるか
らである。又、コンパクトディスクに代表される光学的
な記録媒体の製造においても、このモールド成形が広く
利用されている。
【0003】光学素子又は光学的記録媒体のいずれにお
いても、光の散乱を抑えるために被成形面の表面粗さが
光の波長の数分の1以下であることが必要であり、かか
る被成形面の表面粗さを左右するモールド金型の成形面
にも同程度あるいはそれ以上の平滑性が要求される現状
から、成形面が極めて平滑な、いわゆる鏡面状態になっ
ているモールド金型のニーズが急速に高まっている。
いても、光の散乱を抑えるために被成形面の表面粗さが
光の波長の数分の1以下であることが必要であり、かか
る被成形面の表面粗さを左右するモールド金型の成形面
にも同程度あるいはそれ以上の平滑性が要求される現状
から、成形面が極めて平滑な、いわゆる鏡面状態になっ
ているモールド金型のニーズが急速に高まっている。
【0004】一般に、モールド金型の材質(型材)とし
ては、アルミニウム合金、銅合金、鋼、超硬合金、セラ
ミック、グラッシーカーボン等が従来から用いられてい
るが、被成形材料の種類や成形条件等によっては表面の
平滑性、耐腐食性、離型性、耐酸化性、耐スクラッチ性
(傷付きにくいこと、即ち硬度が高いこと)、耐反応性
等の特性のうちいずれかが不十分な場合が多い。このた
め、金型の成形面に上記特性を満足するような被覆層を
形成することが提案されている。
ては、アルミニウム合金、銅合金、鋼、超硬合金、セラ
ミック、グラッシーカーボン等が従来から用いられてい
るが、被成形材料の種類や成形条件等によっては表面の
平滑性、耐腐食性、離型性、耐酸化性、耐スクラッチ性
(傷付きにくいこと、即ち硬度が高いこと)、耐反応性
等の特性のうちいずれかが不十分な場合が多い。このた
め、金型の成形面に上記特性を満足するような被覆層を
形成することが提案されている。
【0005】かかる被覆層の代表的なものは、Ni−Pメ
ッキ、貴金属の蒸着膜、セラミックの蒸着膜等である。
しかし、Ni−Pメッキは耐腐食性に優れ、硬度も比較的
高く耐スクラッチ性にも優れているが、表面の平滑性が
十分ではないため、メッキ後に成形面を研削及び研磨な
どにより仕上げ加工する必要がある。又、貴金属の蒸着
膜はガラスに対する離型性の点で注目されるが、硬度が
低いために耐スクラッチ性に劣り、金型の寿命が不十分
である。
ッキ、貴金属の蒸着膜、セラミックの蒸着膜等である。
しかし、Ni−Pメッキは耐腐食性に優れ、硬度も比較的
高く耐スクラッチ性にも優れているが、表面の平滑性が
十分ではないため、メッキ後に成形面を研削及び研磨な
どにより仕上げ加工する必要がある。又、貴金属の蒸着
膜はガラスに対する離型性の点で注目されるが、硬度が
低いために耐スクラッチ性に劣り、金型の寿命が不十分
である。
【0006】これに対してセラミックの蒸着膜は、硬度
が高く化学的に安定であることから有望視されている
が、平滑性が一般的に不十分であるため研磨等の表面仕
上げ加工が不可欠であった。しかるに、セラミックはそ
の優れた耐摩耗性のために極めて加工性が悪く、金型の
形状並びに精度を維持しながら表面仕上げ加工すること
が極めて困難であった。このような理由から、光学素子
等の成形に用いるモールド金型への、セラミック被覆層
の適用は進んでいない実情であった。
が高く化学的に安定であることから有望視されている
が、平滑性が一般的に不十分であるため研磨等の表面仕
上げ加工が不可欠であった。しかるに、セラミックはそ
の優れた耐摩耗性のために極めて加工性が悪く、金型の
形状並びに精度を維持しながら表面仕上げ加工すること
が極めて困難であった。このような理由から、光学素子
等の成形に用いるモールド金型への、セラミック被覆層
の適用は進んでいない実情であった。
【0007】尚、セラミック蒸着膜に関する上記の問題
は、型材自体が焼結セラミックである金型にもあてはま
るが、加えてこの場合には焼結セラミックの結晶粒の大
きさやバインダー(結合層)の存在による面粗れの問題
があり、平滑性の優れた金型を得ることは非常に困難で
あった。
は、型材自体が焼結セラミックである金型にもあてはま
るが、加えてこの場合には焼結セラミックの結晶粒の大
きさやバインダー(結合層)の存在による面粗れの問題
があり、平滑性の優れた金型を得ることは非常に困難で
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来の
事情に鑑み、最終的な形状並びに精度に仕上げられた金
型の表面に緻密で平滑なセラミック被覆層を形成し、セ
ラミック被覆層の成膜後も何ら表面仕上げ加工を施すこ
となく、そのまま光学素子等のモールド金型として使用
出来る被覆型鏡面モールド金型、及びその製造方法を提
供することを目的とする。
事情に鑑み、最終的な形状並びに精度に仕上げられた金
型の表面に緻密で平滑なセラミック被覆層を形成し、セ
ラミック被覆層の成膜後も何ら表面仕上げ加工を施すこ
となく、そのまま光学素子等のモールド金型として使用
出来る被覆型鏡面モールド金型、及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の被覆型鏡面モールド金型の製造方法におい
ては、金型形状をなす合金製の基材の金型としての成形
面に、加速電圧が1〜100kVのイオンビームを照射しなが
らセラミック被覆層を物理的気相析出法(PVD法)に
より形成する。
め、本発明の被覆型鏡面モールド金型の製造方法におい
ては、金型形状をなす合金製の基材の金型としての成形
面に、加速電圧が1〜100kVのイオンビームを照射しなが
らセラミック被覆層を物理的気相析出法(PVD法)に
より形成する。
【0010】上記本発明方法においては、基材における
金型としての成形面上に形成されるセラミック被覆層が
成形面の平滑性を損なうことなく、即ち成形面の平滑性
を反映して形成される。そのため、特に合金製の基材の
金型としての成形面の表面粗さ(Rmax)を300Å以下と
することにより、その成形面上に得られるセラミック被
覆層を表面仕上げ加工を施さないままの表面粗さ
(Rmax)で300Å以下とすることが出来る。
金型としての成形面上に形成されるセラミック被覆層が
成形面の平滑性を損なうことなく、即ち成形面の平滑性
を反映して形成される。そのため、特に合金製の基材の
金型としての成形面の表面粗さ(Rmax)を300Å以下と
することにより、その成形面上に得られるセラミック被
覆層を表面仕上げ加工を施さないままの表面粗さ
(Rmax)で300Å以下とすることが出来る。
【0011】従って、本発明による被覆型鏡面モールド
金型としては、金型形状をなす合金製の基材と、該基材
の金型としての成形面に物理的気相析出法により形成さ
れたセラミック被覆層とからなり、表面仕上げ加工を施
さないままのセラミック被覆層の表面粗さ(Rmax)が30
0Å以下であることを特徴とするものである。
金型としては、金型形状をなす合金製の基材と、該基材
の金型としての成形面に物理的気相析出法により形成さ
れたセラミック被覆層とからなり、表面仕上げ加工を施
さないままのセラミック被覆層の表面粗さ(Rmax)が30
0Å以下であることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】一般に、真空蒸着やスパッタリング等の物理的
気相析出法(PVD法)により形成されたセラミック蒸
着膜の構造は、その析出時の基材温度によって決まる
が、殆どの温度領域において柱状に成長することが知ら
れている。この結果、セラミック蒸着膜の表面には柱状
結晶の先端が現れるため、表面の平滑性が低下するので
ある。
気相析出法(PVD法)により形成されたセラミック蒸
着膜の構造は、その析出時の基材温度によって決まる
が、殆どの温度領域において柱状に成長することが知ら
れている。この結果、セラミック蒸着膜の表面には柱状
結晶の先端が現れるため、表面の平滑性が低下するので
ある。
【0013】本発明者は、セラミック蒸着膜が柱状に成
長する原因を検討する中から、析出物の基材表面での拡
散を促進させることが出来れば、成長が均一に起こり、
極めて平滑な表面が得られることを見いだし、本発明に
至ったものである。更に、表面での拡散を促進させるた
めには、方向性を持ち且つ粒子のエネルギー(加速電
圧)の揃ったイオンビームを基材表面に照射(アシス
ト)する方法が最も有効であり、これにより結晶成長及
び表面平滑性の制御が可能となり、緻密で平滑なセラミ
ック被覆層(蒸着膜)が得られることが分かった。
長する原因を検討する中から、析出物の基材表面での拡
散を促進させることが出来れば、成長が均一に起こり、
極めて平滑な表面が得られることを見いだし、本発明に
至ったものである。更に、表面での拡散を促進させるた
めには、方向性を持ち且つ粒子のエネルギー(加速電
圧)の揃ったイオンビームを基材表面に照射(アシス
ト)する方法が最も有効であり、これにより結晶成長及
び表面平滑性の制御が可能となり、緻密で平滑なセラミ
ック被覆層(蒸着膜)が得られることが分かった。
【0014】照射するイオンビームの加速電圧について
は、1kV未満では析出物の表面での拡散が促進されず、
光学素子等のモールド金型として満足すべき表面平滑性
が得られない。又、加速電圧が100kVを越えるとイオン
ビームの大部分が基材内部に注入されてしまい、やはり
表面拡散の促進効果が得られない。従って、イオンビー
ムの加速電圧は1〜100kVの範囲とするが、イオンビーム
発生装置(イオン源)の構成及びイオンビーム照射によ
る基材の温度上昇を考慮すると5〜40kVの範囲が最も好
ましい。
は、1kV未満では析出物の表面での拡散が促進されず、
光学素子等のモールド金型として満足すべき表面平滑性
が得られない。又、加速電圧が100kVを越えるとイオン
ビームの大部分が基材内部に注入されてしまい、やはり
表面拡散の促進効果が得られない。従って、イオンビー
ムの加速電圧は1〜100kVの範囲とするが、イオンビーム
発生装置(イオン源)の構成及びイオンビーム照射によ
る基材の温度上昇を考慮すると5〜40kVの範囲が最も好
ましい。
【0015】上記方法により極めて平滑なセラミック被
覆層が得られるが、その表面平滑性が基材表面の平滑性
に影響されることは当然である。特にレンズ等の光学素
子においては、Rmaxで300Å(0.03μm)又はそれ以下の
表面粗さが要求されるので、加工性の悪いセラミック製
の基材は不適当であり、合金製の基材を用い且つその金
型としての成形面を研削や研磨等の方法により望ましい
表面粗さに表面仕上げ加工することが必要である。
覆層が得られるが、その表面平滑性が基材表面の平滑性
に影響されることは当然である。特にレンズ等の光学素
子においては、Rmaxで300Å(0.03μm)又はそれ以下の
表面粗さが要求されるので、加工性の悪いセラミック製
の基材は不適当であり、合金製の基材を用い且つその金
型としての成形面を研削や研磨等の方法により望ましい
表面粗さに表面仕上げ加工することが必要である。
【0016】この様に、金型としての成形面の表面粗さ
(Rmax)を300Å以下にした基材を用いることによっ
て、その成形面の形状及び平滑性を損なうことなく、表
面粗さ(Rmax)が300Å以下のセラミック被覆層を得る
ことが可能である。従って、本発明の平滑性に優れた被
覆型鏡面モールド金型は、表面仕上げ加工を施さないま
まのセラミック被覆層の表面粗さ(Rmax)が300Å以下
であるから、成膜後の後加工として研削や研磨等の表面
仕上げ加工を全く施す必要がなく、そのままモールド金
型として使用することが出来る。
(Rmax)を300Å以下にした基材を用いることによっ
て、その成形面の形状及び平滑性を損なうことなく、表
面粗さ(Rmax)が300Å以下のセラミック被覆層を得る
ことが可能である。従って、本発明の平滑性に優れた被
覆型鏡面モールド金型は、表面仕上げ加工を施さないま
まのセラミック被覆層の表面粗さ(Rmax)が300Å以下
であるから、成膜後の後加工として研削や研磨等の表面
仕上げ加工を全く施す必要がなく、そのままモールド金
型として使用することが出来る。
【0017】尚、本発明方法で用いるPVD法の具体的
内容については、真空蒸着、スパッタリング、イオンプ
レーティング等の公知のいずれの方法であっても良い。
又、イオンビーム発生装置の方式については、カフマン
型、フリーマン型、バケット型等の型式・手法を選ば
ず、上記加速電圧が得られる方式であれば良い。照射す
るイオン種については、セラミック被覆層を構成する元
素が最も好ましいが、反応に寄与しない不活性ガスを用
いることも可能である。
内容については、真空蒸着、スパッタリング、イオンプ
レーティング等の公知のいずれの方法であっても良い。
又、イオンビーム発生装置の方式については、カフマン
型、フリーマン型、バケット型等の型式・手法を選ば
ず、上記加速電圧が得られる方式であれば良い。照射す
るイオン種については、セラミック被覆層を構成する元
素が最も好ましいが、反応に寄与しない不活性ガスを用
いることも可能である。
【0018】
【実施例1】表面粗さ(Rmax)が0.02μm(200Å)のス
タバックス製の基材表面に、本発明方法により窒化チタ
ン被覆層を形成した。即ち、図1の成膜装置を用い、上
記基材1を真空容器2内に配置して回転させながら、電
子ビーム蒸発装置3から蒸発元素4としてチタンを蒸発
させ、同時にイオンビーム発生装置5から加速電圧30kV
で窒素のイオンビーム6を基材1の表面に照射すること
により、窒化チタン被覆層を1μmの厚さに形成した。基
材1の表面上に形成された窒化チタン被覆層の表面粗さ
(Rmax)を測定したところ0.03μmであった。
タバックス製の基材表面に、本発明方法により窒化チタ
ン被覆層を形成した。即ち、図1の成膜装置を用い、上
記基材1を真空容器2内に配置して回転させながら、電
子ビーム蒸発装置3から蒸発元素4としてチタンを蒸発
させ、同時にイオンビーム発生装置5から加速電圧30kV
で窒素のイオンビーム6を基材1の表面に照射すること
により、窒化チタン被覆層を1μmの厚さに形成した。基
材1の表面上に形成された窒化チタン被覆層の表面粗さ
(Rmax)を測定したところ0.03μmであった。
【0019】比較のため、同じ表面粗さのスタバックス
製の基材表面に、通常のスパッタリング法により基材に
マイナス500Vの直流電圧を印加しながら厚さ1μmの窒化
チタン被覆層を形成した。この窒化チタン被覆層の表面
粗さ(Rmax)は1.70μmであり、本発明によるものより
遥かに粗い表面しか得られなかった。結果を下記表1に
要約した。
製の基材表面に、通常のスパッタリング法により基材に
マイナス500Vの直流電圧を印加しながら厚さ1μmの窒化
チタン被覆層を形成した。この窒化チタン被覆層の表面
粗さ(Rmax)は1.70μmであり、本発明によるものより
遥かに粗い表面しか得られなかった。結果を下記表1に
要約した。
【0020】
【表1】区 分 表面粗さ(Rmax) 基 材 0.02μm 本発明 0.03μm 従来法 1.70μm 従来法では基材表面の平滑性を維持できなかったが、本
発明によれば基材表面の平滑性を損なうことなく、窒化
チタンの被覆層を形成できる。
発明によれば基材表面の平滑性を損なうことなく、窒化
チタンの被覆層を形成できる。
【0021】
【実施例2】表面粗さ(Rmax)が0.022μmの超硬合金製
の基材表面に、本発明方法により図1の成膜装置を用い
て、実施例1と同様にして窒化ホウ素被覆層を形成し
た。ただし、窒素のイオンビームの加速電圧を5kVと
し、窒化ホウ素被覆層の厚さを0.5μmとした。
の基材表面に、本発明方法により図1の成膜装置を用い
て、実施例1と同様にして窒化ホウ素被覆層を形成し
た。ただし、窒素のイオンビームの加速電圧を5kVと
し、窒化ホウ素被覆層の厚さを0.5μmとした。
【0022】比較のため、同じ表面粗さの超硬合金製の
基材表面に、原料ガスとしてジボラン(B2H6)ガスとア
ンモニアガスを用いた通常のプラズマCVD法により、
蒸着温度500℃の条件で厚さ0.5μmの窒化ホウ素被覆層
を形成した。得られた各窒化ホウ素被覆層の表面粗さ
(Rmax)を測定し、下記表2に結果を要約した。
基材表面に、原料ガスとしてジボラン(B2H6)ガスとア
ンモニアガスを用いた通常のプラズマCVD法により、
蒸着温度500℃の条件で厚さ0.5μmの窒化ホウ素被覆層
を形成した。得られた各窒化ホウ素被覆層の表面粗さ
(Rmax)を測定し、下記表2に結果を要約した。
【0023】
【表2】区 分 表面粗さ(Rmax) 基 材 0.022μm 本発明 0.024μm 従来法 0.110μm
【0024】本発明によれば、基材表面とほぼ同程度の
極めて平滑な窒化ホウ素被覆層を形成することが出来
る。
極めて平滑な窒化ホウ素被覆層を形成することが出来
る。
【0025】
【実施例3】基材として用いたのは超硬合金製の凸レン
ズ成形用金型であり、研削及び研磨により成形面の表面
粗さ(Rmax)を0.02μmに表面仕上げ加工してある。本
発明方法により図1の成膜装置を用い、酸化クロムを蒸
発させながら加速電圧20kVのアルゴンのイオンビームを
照射することにより、上記基材の成形面に厚さ0.8μmの
酸化クロム被覆層を形成した。得られた酸化クロム被覆
層の表面粗さ(Rmax)は0.03μmであり、元の金型の形
状及び面精度を損なうことなく、凸レンズ成形用として
充分な平滑性を有する被覆型鏡面モールド金型が得られ
た。
ズ成形用金型であり、研削及び研磨により成形面の表面
粗さ(Rmax)を0.02μmに表面仕上げ加工してある。本
発明方法により図1の成膜装置を用い、酸化クロムを蒸
発させながら加速電圧20kVのアルゴンのイオンビームを
照射することにより、上記基材の成形面に厚さ0.8μmの
酸化クロム被覆層を形成した。得られた酸化クロム被覆
層の表面粗さ(Rmax)は0.03μmであり、元の金型の形
状及び面精度を損なうことなく、凸レンズ成形用として
充分な平滑性を有する被覆型鏡面モールド金型が得られ
た。
【0026】一方、酸化クロム焼結体を粗加工及び仕上
げ加工により凸レンズ成形用金型に加工したが、加工は
困難を極め、多大な労力が必要であっただけでなく、表
面に焼結の巣や研磨時の粒子の脱落等が見られ、凸レン
ズ成形用として必要な所定の面精度が得られなかった。
げ加工により凸レンズ成形用金型に加工したが、加工は
困難を極め、多大な労力が必要であっただけでなく、表
面に焼結の巣や研磨時の粒子の脱落等が見られ、凸レン
ズ成形用として必要な所定の面精度が得られなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、最終的な形状並びに精
度に仕上げられた良好な加工性を有する合金製の金型の
表面に、高硬度で化学的安定性等に優れるセラミック被
覆層を極めて平滑に形成することができ、従ってセラミ
ック被覆層を何ら表面仕上げ加工を施すことなく、その
まま被覆型鏡面モールド金型として光学素子や光学的記
録媒体等のモールド成形に使用出来る。
度に仕上げられた良好な加工性を有する合金製の金型の
表面に、高硬度で化学的安定性等に優れるセラミック被
覆層を極めて平滑に形成することができ、従ってセラミ
ック被覆層を何ら表面仕上げ加工を施すことなく、その
まま被覆型鏡面モールド金型として光学素子や光学的記
録媒体等のモールド成形に使用出来る。
【図1】本発明方法を実施するための成膜装置の一具体
例を示す概略断面図である。
例を示す概略断面図である。
1 基材 2 真空容器 3 電子ビーム蒸発装置 4 蒸発元素 5 イオンビーム発生装置 6 イオンビーム
Claims (2)
- 【請求項1】 金型形状をなす合金製の基材と、該基材
の金型としての成形面に物理的気相析出法により形成さ
れたセラミック被覆層とからなり、表面仕上げ加工を施
さないままのセラミック被覆層の表面粗さ(Rmax)が30
0Å以下であることを特徴とする被覆型鏡面モールド金
型。 - 【請求項2】 金型形状をなす合金製の基材の金型とし
ての成形面に、加速電圧が1〜100kVのイオンビームを照
射しながらセラミック被覆層を物理的気相析出法により
形成することを特徴とする被覆型鏡面モールド金型の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29792791A JPH05104536A (ja) | 1991-10-18 | 1991-10-18 | 被覆型鏡面モールド金型及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29792791A JPH05104536A (ja) | 1991-10-18 | 1991-10-18 | 被覆型鏡面モールド金型及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05104536A true JPH05104536A (ja) | 1993-04-27 |
Family
ID=17852896
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29792791A Pending JPH05104536A (ja) | 1991-10-18 | 1991-10-18 | 被覆型鏡面モールド金型及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05104536A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005199454A (ja) * | 2004-01-13 | 2005-07-28 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 微細金型及びその製造方法 |
| JP2007001181A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Sony Corp | 成形装置および成形方法 |
| WO2008035521A1 (en) * | 2006-09-20 | 2008-03-27 | Konica Minolta Opto, Inc. | Method for manufacturing mold for molding optical element |
| WO2008086862A1 (de) | 2007-01-18 | 2008-07-24 | Sms Siemag Ag | Kokille mit beschichtung |
| JP2013003156A (ja) * | 2011-06-10 | 2013-01-07 | Hoya Corp | レンズ製造方法、及び眼鏡レンズ製造システム |
-
1991
- 1991-10-18 JP JP29792791A patent/JPH05104536A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005199454A (ja) * | 2004-01-13 | 2005-07-28 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 微細金型及びその製造方法 |
| JP2007001181A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Sony Corp | 成形装置および成形方法 |
| WO2008035521A1 (en) * | 2006-09-20 | 2008-03-27 | Konica Minolta Opto, Inc. | Method for manufacturing mold for molding optical element |
| US8318058B2 (en) | 2006-09-20 | 2012-11-27 | Konica Minolta Opto, Inc. | Method for manufacturing mold for molding optical element |
| TWI382920B (zh) * | 2006-09-20 | 2013-01-21 | Konica Minolta Opto Inc | Method for manufacturing mold for optical element forming |
| WO2008086862A1 (de) | 2007-01-18 | 2008-07-24 | Sms Siemag Ag | Kokille mit beschichtung |
| DE102007002806A1 (de) | 2007-01-18 | 2008-07-24 | Sms Demag Ag | Kokille mit Beschichtung |
| JP2013003156A (ja) * | 2011-06-10 | 2013-01-07 | Hoya Corp | レンズ製造方法、及び眼鏡レンズ製造システム |
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