JPH05112779A - 強誘電性液晶組成物及び光スイツチング素子 - Google Patents

強誘電性液晶組成物及び光スイツチング素子

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JPH05112779A
JPH05112779A JP3299501A JP29950191A JPH05112779A JP H05112779 A JPH05112779 A JP H05112779A JP 3299501 A JP3299501 A JP 3299501A JP 29950191 A JP29950191 A JP 29950191A JP H05112779 A JPH05112779 A JP H05112779A
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Atsushi Yoshizawa
篤 吉沢
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明久 横山
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式1、 (R1とR2はアルキル基を示す)で表される化合物のうち
の少なくとも1種と、一般式2、 (R3とR4はアルキル基、Xは単結合又は−O−を示す)
で表される化合物のうちの少なくとも1種と、一般式
3、 (R5とR6はアルキル基、C*は光学活性が誘起された不
斉炭素を示す)で表される化合物のうちの少なくとも一
種と、一般式4、 (R7とR8は炭素数1〜18のアルキル基を示す)で表さ
れる化合物のうち少なくとも一種とを含有することから
なる強誘電性液晶組成物及び前記の強誘電性液晶組成物
を構成要素とする光スイッチング素子。 【効果】 Sc*相をとる温度範囲が広く、しかも高速応
答性を有し、良好な視認性を付与する得ることができ、
非常に優れた光スイッチング素子を製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、安定な強誘電性液晶状
態をとり得、例えば、液晶テレビ等のディスプレイ用、
光プリンターヘッド、ライトバルブ等に利用されるオプ
トエレクトロニクス関連素子の素材として有用な液晶組
成物及び光スイッチング素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶化合物が表示材料として種々
の機器で応用され、時計、電卓、小型テレビ等に実用化
されている。これらはネマチック液晶材料を主成分とし
て用いており、TN型あるいはSTN型と呼ばれる表示
方式のものが採用されている。
【0003】この場合の素子は、液晶化合物の誘電異方
性と電場の相互作用に基づく効果を利用しており、電場
に対する光学的な応答が数ミリ秒と遅いことが欠点とし
て挙げられている。
【0004】一方、単純マトリクス駆動方式はディスプ
レイの大型化を図る上で、生産性、コスト、信頼性の面
で最も有利と考えられるが、TN型あるいはSTN型液
晶のような双安定性を持たない液晶を単純マトリクス駆
動方式で駆動しようとすると走査線数が充分に増やせな
いという問題点があった。
【0005】この様な従来型の液晶素子の欠点を改良す
るものとして、強誘電性液晶の光スイッチング現象を利
用した表示方式がN.A.ClarkとS.T.Lagerwallにより提案
された(Applied Phys.Lett.,1980,vol.36,p.899)。な
お、強誘電性液晶の存在は、R.B.Meyerらによって19
75年に初めて報告された。強誘電性液晶を利用した素
子は双安定性を有し、しかも、従来の液晶素子に比べ光
学的な応答がマイクロ秒のオーダーと速いという優れた
特徴を有する。
【0006】これらの強誘電性液晶材料が実際の素子材
料として用いられるためには、いくつかの物性及び特性
が要求されるが、その中でも基本的なものとしては、室
温を含む広い温度範囲でキラルスメクチックC(Sc*)相
を示すこと、高速応答をすることが挙げられる。この他
にも強誘電性液晶材料には数多くの物性及び特性が要求
されるが、現在、これらの物性及び特性の要求に単一の
化合物で応じることはできず、いくつかの化合物を混合
した強誘電性液晶組成物を用いる必要がある。
【0007】強誘電性液晶組成物を得るためには、強誘
電性液晶化合物だけを用いて混合する必要はなく、非キ
ラル化合物であってスメクチックC(Sc)相を示す液晶か
あるいは液晶混合物(ベース液晶と呼ばれる)に、キラル
な化合物を添加することによっても得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】良好な表示特性を満た
すために、液晶材料に要求される条件として、 1.実用温度範囲を広く被う液晶温度範囲をもつこと。 2.電気光学的応答性に優れること。 3.素子を構成した時に良好な視認性を与える光学的、
電気的物性をもつこと。などがある。
【0009】このうちの2.の電気光学的応答性とは強
誘電性液晶の特徴である高速応答性のことであり、一般
に応答時間と材料定数の間には次式の様な関係があるこ
とが知られている。
【数1】 (式中、τは応答時間、ηは回転粘性、Psは自発分
極、Eは電界を示す)
【0010】現在、上記式のPsを大きくηが小さい材
料を開発し、高速応答性を実現しようと研究が進められ
ている。
【0011】一方、上記3.の視認性ではコントラスト
と視野角の大きさが重要な要素となる。複屈折方式にお
ける明暗の最大コントラスト比は、Sc*液晶の傾き角が
22.5度で、屈折率異方性とセル厚の積Δn×dが約
0.25μmの条件下で実現される。
【0012】セル厚dに関しては薄くしすぎると厚みむ
らによる色むら、即ち、旋光分散による着色を生じる。
セルのサイズが大きくなる程dの均一性の保持が困難と
なるため、生産歩留りの点でもdは大きい方が好まし
い。従って、生産技術の面からはΔnの小さな液晶材料
が望まれる。
【0013】しかし、現在までベース液晶、キラル化合
物について、共に数多くの研究が行なわれ、提案がなさ
れてきているが、充分な高速応答性を有し、良好な視認
性を与える強誘電性液晶組成物はいまだないのが現状で
ある。
【0014】本発明者らは、先に、下記一般式化5、
【化5】 (式中、R5及びR6はアルキル基、C*は光学活性が誘起
された不斉炭素を示す)で表される化合物が自発分極が
大きく高速応答性に優れていることを見出し、これを含
む液晶組成物を提案した(特開平3-151368号公
報)。また本発明者らは化5の化合物をキラルドーパン
トとして含み、下記の一般式化6、化7、化8、及び化
9の化合物をベース液晶として含む液晶組成物を提案し
た(特願平2−129246号)。
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【0015】この液晶組成物は使用温度範囲が広くかつ
高速応答性に優れていたが、屈折率異方性が大きく(Δ
n=0.16程度)、一般的な強誘電性液晶素子のセル厚
である2μm前後の条件下では良好なコントラストを得
ることが難しいという欠点があることが分かった。
【0016】本発明は上記課題を解決するもので、本発
明の目的は、充分に広いSc*相の温度範囲、高速応答性
を有し、良好な視認性を付与する強誘電性液晶組成物及
び該液晶組成物を用いた光スイッチング素子を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の本発明者が提案し
た上記の液晶組成物に含まれる各化合物はいずれもフェ
ニルピリミジン骨格を有する。フェニルピリミジン骨格
を有する液晶はSc相の温度範囲が広く粘性が低いという
利点があるが、0.16〜0.25と大きな屈折率異方性
を有する。
【0018】一方、本発明者らは、特定構造のシクロヘ
キサンカルボン酸エステル化合物が、サーモトロピック
に安定な液晶状態を取り得ること、およびこの化合物を
他のSc相を示す液晶と混合した際に、広い温度範囲でSc
相を示すことを見い出し提案した(特願平3−1386
82号)。
【0019】そこでフェニルピリミジン骨格を有する化
合物からなる強誘電性液晶組成物に、上記のシクロヘキ
サンカルボン酸エステル化合物を添加することによっ
て、広いSc*相の温度範囲をもち、高速応答性を損なう
ことなく、Δnの小さな液晶組成物が得られることを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0020】すなわち、本発明は下記一般式化10、
【化10】 (式中、R1及びR2はアルキル基を示す)で表される化合
物のうちの少なくとも1種と、下記一般式化11、
【化11】 (式中、R3及びR4はアルキル基、Xは単結合又は−O
−を示す)で表される化合物のうちの少なくとも1種
と、下記一般式化12、
【化12】 (式中、R5及びR6はアルキル基、C*は光学活性が誘起
された不斉炭素を示す)で表される化合物のうちの少な
くとも一種と、下記の一般式化13、
【化13】 (式中、R7、R8は炭素数1〜18のアルキル基を示す)
で表される化合物のうち少なくとも一種とを含有するこ
とからなる強誘電性液晶組成物及び前記の強誘電性液晶
組成物を構成要素とする光スイッチング素子である。
【0021】上記一般式化10〜化13中のR1〜R8で
示されるアルキル基の炭素数には特に制限はないが、原
材料の入手のしやすさなどの実用的な製造上の見地か
ら、炭素数18までのものが好ましい。
【0022】前記一般式(I)で表される化合物は、H.Za
schkeの方法〔J. of Prakt.chem.317,617(1975)〕に従
い、市販の試薬より次のスキームで合成することができ
る。
【化14】
【0023】次に、前記一般式化11で表される化合物
は、例えば前記一般式化10の合成法と同様の方法で得
た次式の中間体、
【化15】 (式中、Xは単結合又は−O−を示す)を用い、対応する
カルボン酸(R3COOH)とエステル化することにより
得ることができる。
【0024】前記一般式化12で表される化合物は、例
えば、特開平3−151368号公報に記載の合成方法
で得られる。
【0025】前記一般式化13で表される化合物は、例
えば、特願平3−138682号に記載の合成方法で得
られる。
【0026】本発明の液晶組成物における各化合物の混
合割合は、化10/(化10+化11+化13)=30/
100〜95/100、化11/(化10+化11+化
13)=2/100〜40/100、化13/(化10+
化11+化13)=2/100〜30/100となるよ
うな比率で混合したものに、前記一般式化12の化合物
のうちの少なくとも一種を2〜34重量%となるように
添加することが好ましい。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0028】下記の表1〜表4に、本発明で使用しうる
化合物のいくつかについて、昇温時におけるその相転移
温度を具体的に示す。尚、表中、Crは結晶、Scはスメク
チックC相、SAはスメクチックA相、Nはネマチック相、
SXはスメクチックX相、Sc*はキラルスメクチックC相、
Chはコレステリック相、Isoは液体をそれぞれ示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0029】実施例1 上記表1に例示した化合物のうち、下記の化合物番号
のものを下記の割合で混合し、液晶組成物Aを作成し
た。
【0030】液晶組成物A (I−1) 35重量部 (I−3) 10重量部 (I−4) 25重量部 (I−6) 30重量部
【0031】更に、この液晶組成物Aに対して、上記表
2、表4に例示した化合物のうち、下記の化合物番号の
ものを下記の割合で混合し液晶組成物Bを作成した。
【0032】液晶組成物B (II−4) 25重量部 (IV−1) 13重量部 液晶組成物A 62重量部
【0033】更に、この液晶組成物Bに対して、上記表
3に例示した化合物のうち、下記の化合物番号のものを
下記の割合で混合し、液晶組成物cを作成した。
【0034】液晶組成物C (III−2) 4重量部 液晶組成物B 96重量部 上記液晶組成物Cの相転移温度を次に示す。
【0035】この結果、室温を含む広い温度範囲でSc*
相を示すことが確かめられた。また25℃における物性
は、自発分極−3nc/cm2、傾き角22.4度、複屈折率
0.13であった。
【0036】次に、液晶組成物cをポリイミドを塗布し
たラビング処理を施した透明電極付きガラスからなる厚
さ2μmのセルに注入し、Sc*相で電界を印加し、クロス
ニコルの偏光顕微鏡下で観察したところ、明瞭なスイッ
チング動作が観測された。また、25℃で10Vpp/μm
の矩形波を印加し、その時の透過光量の変化をフォトダ
イオードで観測したところ、透過光量が10%から90
%へ変化するのに要する時間(t10-90)が101μsecと
高速であった。
【0037】実施例2 実施例1に示す液晶組成物Bに対して、表3で例示した
化合物のうち、下記の化合物番号のものを下記の割合で
混合し、液晶組成物Dを作成した。
【0038】液晶組成物D (III−2) 14重量部 液晶組成物B 86重量部 液晶組成物Dの相転移温度を次に示す。
【0039】また25℃における物性は自発分極−21
nc/cm2、傾き角29度であった。
【0040】次に、液晶組成物cをポリイミドを塗布し
たラビング処理を施した透明電極付きガラスからなる厚
さ2μmのセルに注入し、Sc*相で電界を印加し、クロス
ニコルの偏光顕微鏡下で観察したところ、明瞭なスイッ
チング動作が観測された。また、25℃で10Vpp/μm
の矩形波を印加し、その時の透過光量の変化をフォトダ
イオードで観測したところ、透過光量が10%から90
%へ変化するのに要する時間(t10-90)が27μsecと高
速であった。
【0041】
【発明の効果】上記本発明の強誘電性液晶組成物は、Sc
*相をとる温度範囲が広く、しかも高速応答性及び良好
な視認性とを得ることができ、非常に優れた光スイッチ
ング素子を製造できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式化1、 【化1】 (式中、R1及びR2はアルキル基を示す)で表される化
    合物のうちの少なくとも1種と、 下記一般式化2、 【化2】 (式中、R3及びR4はアルキル基、Xは単結合又は−O
    −を示す)で表される化合物のうちの少なくとも1種
    と、 下記一般式化3、 【化3】 (式中、R5及びR6はアルキル基、C*は光学活性が誘
    起された不斉炭素を示す)で表される化合物のうちの少
    なくとも一種と、 下記の一般式化4、 【化4】 (式中、R7及びR8は炭素数1〜18のアルキル基を示
    す)で表される化合物のうち少なくとも一種とを含有す
    ることを特徴とする強誘電性液晶組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された強誘電性液晶組成
    物を構成要素とすることを特徴とする光スイッチング素
    子。 【0001】
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