JPH0726102B2 - 強誘電性液晶組成物及び光スイッチング素子 - Google Patents

強誘電性液晶組成物及び光スイッチング素子

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JPH0726102B2
JPH0726102B2 JP2129246A JP12924690A JPH0726102B2 JP H0726102 B2 JPH0726102 B2 JP H0726102B2 JP 2129246 A JP2129246 A JP 2129246A JP 12924690 A JP12924690 A JP 12924690A JP H0726102 B2 JPH0726102 B2 JP H0726102B2
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伊佐 西山
昭行 福島
伸之 白鳥
篤 ▲吉▼沢
利弘 平井
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、安定な強誘電性液晶状態をとり得、例えば、
液晶テレビ等のディスプレイ用、光プリンターヘッド、
ライトバルブ等に利用されるオプトエレクトロニクス関
連素子の素材として有用な液晶組成物及び光スイッチン
グ素子に関するものである。
(従来の技術) 現在、液晶化合物が表示材料として種々の機器で応用さ
れ、時計、電卓、小型テレビ等に実用化されている。こ
れらは、ネマチック液晶材料を主成分として用い、TN型
あるいはSTN型と呼ばれる表示方式のものが採用されて
いる。
この場合の素子は、液晶化合物の誘電異方性と電場の相
互作用に基づく効果を利用しており、電場に対する光学
的な応答が数msecと遅いことが欠点として挙げられてい
る。
一方、単純マトリクス駆動方式はディスプレイの大型化
を図る上で、生産性、コスト、信頼性の面で最も有利と
考えられるが、TN型あるいはSTN型液晶の様な双安定性
を持たない液晶を単純マトリクス駆動方式で駆動しよう
とすると走査線数が充分に増やせないという問題点があ
った。
この様な従来型の液晶素子の欠点を改良するものとし
て、強誘電性液晶の光スイッチング現象を利用した表示
方式がN.A.ClarkとS.T.Lagerwallにより提案された(Ap
plied Phys.Lett.,1980,vol.36,p.899)。なお、強誘電
性液晶の存在は、R.B.Meyerらによって1975年に初めて
報告された。強誘電性液晶を利用した素子は双安定性を
有し、しかも、従来の液晶素子に比べ光学的な応答がμ
secのオーダーと速いという優れた特徴を有する。
これらの強誘電性液晶材料が実際の素子材料として用い
られるためには、いくつかの物性及び特性が要求される
が、その中でも基本的なものとしては、室温を含む広い
温度範囲でキラルスメクチックC(Sc)相を示すこ
と、高速応答をすることが挙げられる。この他にも強誘
電性液晶材料には数多くの物性及び特性が要求される
が、現在、これらの物性及び特性の要求に単一の化合物
で応じることはできず、いくつかの化合物を混合した強
誘電性液晶組成物を用いる必要がある。
強誘電性液晶組成物を得るためには、強誘電性液晶化合
物だけを用いて混合する必要はなく、非キラル化合物で
あってスメクチックC(Sc)相を示す液晶かあるいは液
晶混合物(ベース液晶と呼ばれる)に、キラルな化合物
を添加することによっても得ることができる。
(発明が解決しようとする課題) しかし、現在までベース液晶、キラル化合物について、
共に数多くの研究が行われ、提案がなされれてきている
が、充分な高速応答性を有する強誘電性液晶組成物は未
だないのが現状である。
本発明者らは、先に、下記一般式(III)、 (式中、R5及びR6はアルキル基、Cは光学活性が誘起
された不斉炭素を示す)で表される化合物が自発分極が
大きく高速応答性に優れていることを見出し、これを含
む液晶組成物を提案した(特願平1−287994号)。しか
し、この化合物は強誘電性液晶相をとる温度範囲が高い
ため、この化合物単独では実用に供することができな
い。
一方、下記一般式(I)、 (式中、R1及びR2はアルキル基を示す)で表される化合
物は、液晶の温度領域が低温側にあり、また粘性も低い
ためベース液晶として広く採用されている。そこで、こ
のベース液晶に上記一般式(III)の化合物を添加して
みたが、強誘電性液晶相をとりうる温度範囲が狭いとい
う欠点があった。
本発明は上記課題を解決するもので、本発明の目的は、
充分に広いSc相の温度範囲と高速応答性とを有する強
誘電性液晶組成物、及び該液晶組成物を用いた光スイッ
チング素子を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、下記一般式(I)、 (式中、R1及びR2はアルキル基を示す)で表される化合
物のうちの少なくとも一種と、 下記一般式(II)、 (式中、R3及びR4はアルキル基、Xは単結合又は−O−
を示す)で表される化合物のうちの少なくとも1種と、 下記一般式(III)、 (式中、R5及びR6はアルキル基、Cは光学活性が誘起
された不斉炭素を示す)で表される化合物のうちの少な
くとも一種とを含有することを特徴とする強誘電性液晶
組成物(以下「第1発明」と称する)に関するものであ
る。
また、本発明は上記一般式(I)で表される化合物のう
ちの少なくとも一種と、上記一般式(III)で表される
化合物のうちの少なくとも一種と、 下記一般式(IV)、 (式中、R7及びR8はアルキル基を示す)で表される化合
物のうちの少なくとも一種と、 下記一般式(V)、 (式中、R9及びR10はアルキル基を示す)で表される化
合物のうちの少なくとも一種とを含有することを特徴と
する強誘電性液晶組成物(以下「第2発明」と称する)
に関するものである。
さらに、本発明は、上記一般式(I)で表される化合物
のうちの少なくとも一種と、上記一般式(II)で表され
る化合物のうちの少なくとも一種と、上記一般式(II
I)で表される化合物のうちの少なくとも一種と、上記
一般式(IV)で表される化合物のうちの少なくとも一種
と、上記一般式(V)で表される化合物のうちの少なく
とも一種とを含有することを特徴とする強誘電性液晶組
成物(以下「第3発明」と称する)に関するものであ
る。
さらにまた、本発明は、上記いずれかの強誘電性液晶組
成物を構成要素とすることを特徴とする光スイッチング
素子に関するものである。
上記一般式(I)〜(V)中、R1〜R10で示されるアル
キル基の炭素数に特に制限はないが、原材料の入手のし
やすさなどの実用的な製造上の見地から、炭素数18まで
のものが好ましい。
前記一般式(I)で表される化合物は、 H.Zaschkeの方法(Journal f.Prakt.Chem.317,617(197
5))に従い、市販の試薬より次のスキームで合成する
ことができる。
次に、前記一般式(II)で表される化合物は、例えば前
記一般式(I)の合成法と同様の方法で得た次式の中間
体、 (式中、Xは単結合又は−O−を示す)を用い、対応す
るカルボン酸(R3COOH)とエステル化することにより得
ることができる。
前記一般式(III)で表される化合物は、例えば、特願
平1−287994号に記載の合成方法で得られる。
前記一般式(IV)で表される化合物は H.Zaschkeの方法〔Z.Chem.,15,441(1975)、或いは Journal f.Prakt.Chem.323,199(1981)〕に従い、4−
アルキル−4′−シアノビフェニルを原料として 次のスキームで合成することができる。
前記一般式(V)で表される化合物は、例えば前記一般
式(IV)の合成法と同様の方法で、次のスキームによっ
て合成することができる。
本発明の第1発明の液晶組成物は、前記一般式(I)で
表される化合物のうちの少なくとも1種に、前記一般式
(III)で表される化合物のうちの少なくとも1種を、
キラルドーパントとして添加して調製される応答速度は
速いが比較的狭い温度範囲でしかキラルスメクチックC
相の液晶相を呈しない強誘電性液晶に前記一般式(II)
で表される化合物を加えることにより、応答速度を悪化
させることなく、キラルスメクチックC相をとる低温域
側の温度範囲を広げるようにしたものである。
従って、これら化合物の混合割合は、かかる効果が有効
に奏せられるように選定する必要があり、例えば(I)
/(II)が50/50〜98/2の比率で混合したものに、全体
として、2〜34重量%となるように前記一般式(III)
の化合物のうちの少なくとも一種を添加することが、よ
り効果的に上記目的を達成する上で好ましい。
一方、本発明の第2発明の液晶組成物は、前記一般式
(I)で表される化合物のうちの少なくとも一種と前記
一般式(III)で表される化合物のうちの少なくとも一
種とからなる前記強誘電性液晶組成物に、前記一般式
(IV)で表される化合物のうちの少なくとも一種と前記
一般式(V)で表される化合物のうちの少なくとも一種
とを混合して、応答速度を悪化させることなく、キラル
スメクチックC相をとる高温域側の温度範囲を広げるよ
うにしたものである。この場合、前記一般式(IV)と前
記一般式(V)で表される両化合物ともに混合しなけれ
ば、応答速度を悪化させることなく高温域側の温度範囲
を広げることはできない。これらの化合物の混合割合
は、(I)/{(IV)+(V)}が50/50〜98/2の比率
で、かつ(IV)/(V)が10/90〜90/10の比率で混合し
たものに、全体として、2〜34重量%となるように前記
一般式(III)の化合物のうちの少なくとも一種を添加
することが、より効果的に上記目的を達成する上で、好
ましい。
さらに、本発明の第3発明の液晶組成物は、本発明の第
1発明の液晶組成物に前記一般式(IV)で表される化合
物のうちの少なくとも一種と前記一般式(V)で表され
る化合物のうちの少なくとも一種とを混合することによ
って、応答速度を悪化させることなく、キラルスメクチ
ックC相をとる低温域側の温度領域を狭めることなく、
高温域側の温度範囲を広げるようにしたものである。こ
の場合、前記一般式(IV)と前記一般式(V)で表され
る化合物ともに混合しなければ、応答速度を下げること
なく高温域側の温度範囲を充分に広げることはできな
い。
この場合におけるこれらの化合物の混合割合は、(I)
/{(I)+(II)+(IV)+(V)}=30/100〜95/1
00、(II)/{(I)+(II)+(IV)+(V)}=2/
100〜40/100、(IV)/(V)=10/90〜90/10となるよ
うな比率で混合したものに、前記一般式(III)の化合
物のうちの少なくとも一種を2〜34重量%となるように
添加することが好ましい。
(実施例) 次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
下記の第1〜5表に、本発明で使用しうる化合物のいく
つかについて、昇温時におけるその相転移温度を具体的
に示す。尚、表中、Crは結晶、ScはスメクチックC相、
SAはスメクチックA相、Nはネマチック相、SXはスメク
チックX相、ScはキラルスメクチックC相、Chはコレ
ステリック相、Iは液体を夫々示す。
実施例1 上記第1表に例示した化合物のうち、下記の化合物Noの
ものを下記の割合で混合し、液晶組成物Aを作製した。
更に、この液晶組成物Aに対して、上記第2表に例示し
た化合物のうち、下記の化合物Noのものを下記の割合で
混合し、液晶組成物Bを作成した。
更に、この液晶組成物Bに対して、上記第3表に例示し
た化合物のうち、下記の化合物Noのものを下記の割合で
混合し、液晶組成物Cを作成した。
液晶組成物Cの相転移温度を以下に示す。
相転移温度(℃): この結果、室温を含む広い温度範囲でSc相を示すこと
が確かめられた。
次に、液晶組成物Cをポリイミドを塗布したラビング処
理を施した透明電極付きガラスからなる厚さ2μmのセ
ルに注入し、Sc相で電界を印加し、クロスニコルの偏
光顕微鏡下で観察したところ、明瞭なスイッチング動作
が観測された。また、25℃で10Vpp/μmの矩形波を印加
し、その時の透過光量の変化をフォトダイオードで観測
したところ、透過光量が10%から90%へ変化するのに要
する時間(t10-90)が33μsecと高速であった。
実施例2 実施例1に示す組成物Aに対して、上記第4、第5に例
示した化合物のうち、下記の化合物Noのものを下記の割
合で混合し、液晶組成物Dを作成した。
更に、この液晶組成物Dに対して、上記第3表に例示し
た化合物のうち、下記の化合物Noのものを下記の割合で
混合し、液晶組成物Eを作成した。
液晶組成物Eの相転移温度を以下に示す。
転移温度(℃): この結果、室温を含む広い温度範囲でSc相を示した。
液晶組成物Eを実施例1と同様の操作に従いセルに入れ
て透過光量の変化に対する所要時間(t10-90)を測定し
た結果、41μsecと高速であった。
実施例3 実施例1に示す組成物Aに対して、上記第2、4、5表
に例示した化合物のうち、下記の化合物Noのものを下記
の割合で混合し、液晶組成物Fを作成した。
更に、この液晶組成物Fに対して、上記第3表に例示し
た化合物のうち、下記の化合物Noのものを下記の割合で
混合し、液晶組成物Gを作成した。
液晶組成物Gの相転移温度を以下に示す。
相転移温度(℃): この結果、室温を含む広い温度範囲でSc相を示した。
液晶組成物Gを実施例1と同様の操作に従いセルに入れ
て透過光量の変化に対する所要時間(t10-90)を測定し
た結果、24μsecと高速であった。
比較例1 実施例1で使用した液晶組成物Bに代えて、液晶組成物
Aに対して、化合物(II−4)を混合せずに、その代わ
りに、下記例示化合物(ii−1)、(ii−2)、(ii−
3)、(ii−4)を下記に示す割合で混合し、液晶組成
物bを作成した。
更に、この液晶組成物bに対して、上記第3表に例示し
た化合物のうち下記の化合物Noのものを下記の割合で混
合し、液晶組成物cを作成した。
この液晶組成物cを実施例1と同様の操作に従いセルに
入れて透過光量の変化に対する所要時間(t10-90)を測
定したところ、69μsecであった。この結果、実施例1
の液晶組成物Cの方が応答時間が速く、好ましいことが
分かった。
比較例2 実施例2で使用した液晶組成物Eに代えて、液晶組成物
Aに対して、例示化合物(V−2)を混合せずに、化合
物(III−1)、(IV−1)、(IV−2)のみを下記の
割合で混合し、液晶組成物eを作成した。
この液晶組成物eを実施例1と同様の操作に従いセルに
入れて透過光量の変化に対する所要時間(t10-90)を測
定したところ、59μsecであった。この結果、実施例2
の液晶組成物Eの方が応答時間が速く、好ましいことが
分かる。
比較例3 実施例3で使用した液晶組成物Gに代えて、液晶組成物
Aに対して、化合物(IV−1)、(IV−2)、(V−
2)、(II−4)を混合せずに、前記化合物(III−
1)のみを下記の割合で混合し、液晶組成物gを作成し
た。
この液晶組成物gの相転移温度を以下に示す。
相転移温度(℃): この結果、実施例3の液晶組成物Gは、液晶組成物gに
比べ、キラルスメクチックC相の温度幅が広くなってお
り、好ましいことが分かる。
(発明の効果) 以上説明してきたように本発明の液晶組成物は、充分に
広いキラルスメクチックC相の温度範囲と、高速応答性
を有し、ディスプレイ装置、その他の光スイッチング素
子の素材として優れた効果を奏し、極めて有用なもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▼沢 篤 埼玉県戸田市新曽南3丁目17番35号 日本 鉱業株式会社内 (72)発明者 平井 利弘 埼玉県戸田市新曽南3丁目17番35号 日本 鉱業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−151368(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(I)、 (式中、R1及びR2はアルキル基を示す)で表される化合
    物のうちの少なくとも1種と、 下記一般式(II)、 (式中、R3及びR4はアルキル基、Xは単結合又は−O−
    を示す)で表される化合物のうちの少なくとも1種と、 下記一般式(III)、 (式中、R5及びR6はアルキル基、Cは光学活性が誘起
    された不斉炭素を示す)で表される化合物のうちの少な
    くとも一種とを 含有することを特徴とする強誘電性液晶組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された一般式(I)で表さ
    れる化合物のうちの少なくとも一種と、 請求項1に記載された一般式(III)で表される化合物
    のうちの少なくとも一種と、 下記一般式(IV)、 (式中、R7及びR8はアルキル基を示す)で表される化合
    物のうちの少なくとも一種と、 下記一般式(V)、 (式中、R9及びR10はアルキル基を示す)で表される化
    合物のうちの少なくとも一種とを含有することを特徴と
    する強誘電性液晶組成物。
  3. 【請求項3】請求項1に記載された一般式(I)で表さ
    れる化合物のうちの少なくとも一種と、 請求項1に記載された一般式(II)で表される化合物の
    うちの少なくとも一種と、 請求項1に記載された一般式(III)で表される化合物
    のうちの少なくとも一種と、 請求項2に記載された一般式(IV)で表される化合物の
    うちの少なくとも一種と、 請求項2に記載された一般式(V)で表される化合物の
    うちの少なくとも一種とを 含有することを特徴とする強誘電性液晶組成物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載
    された強誘電性液晶組成物を構成要素とすることを特徴
    とする光スイッチング素子。
JP2129246A 1990-05-21 1990-05-21 強誘電性液晶組成物及び光スイッチング素子 Expired - Lifetime JPH0726102B2 (ja)

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