JPH051194A - 射出成形用軟質塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
射出成形用軟質塩化ビニル系樹脂組成物Info
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- JPH051194A JPH051194A JP18315291A JP18315291A JPH051194A JP H051194 A JPH051194 A JP H051194A JP 18315291 A JP18315291 A JP 18315291A JP 18315291 A JP18315291 A JP 18315291A JP H051194 A JPH051194 A JP H051194A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、下
記(a)〜(d)を配合してなる射出成形用軟質塩化ビ
ニル系樹脂組成物; (a)ベンゾフェノン系及び/又はシアノアクリレート
系紫外線吸収剤を2.5〜6.0重量部、 (b)ハイドロタルサイト類化合物の1種以上を0.2
〜5.0重量部、 (c)Ca−Zn系熱安定剤の1種以上を1.0〜4.
5重量部、及び (d)得られる成形体の硬度(JIS K 6301の
A型スプリング式かたさ試験法による)を85以上とす
る重量部数の可塑剤。 【効果】 環境保全の観点からその使用が抑制される原
料を一切使用せず、且つ初期耐候帯色性及び長期耐候性
に優れるとともに、射出成形法で成形する際の熱安定性
に優れる。
記(a)〜(d)を配合してなる射出成形用軟質塩化ビ
ニル系樹脂組成物; (a)ベンゾフェノン系及び/又はシアノアクリレート
系紫外線吸収剤を2.5〜6.0重量部、 (b)ハイドロタルサイト類化合物の1種以上を0.2
〜5.0重量部、 (c)Ca−Zn系熱安定剤の1種以上を1.0〜4.
5重量部、及び (d)得られる成形体の硬度(JIS K 6301の
A型スプリング式かたさ試験法による)を85以上とす
る重量部数の可塑剤。 【効果】 環境保全の観点からその使用が抑制される原
料を一切使用せず、且つ初期耐候帯色性及び長期耐候性
に優れるとともに、射出成形法で成形する際の熱安定性
に優れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬度が85以上であり
明色系のカラーに着色した成形体を射出成形法で成形す
る分野に於いて、環境保全の観点からその使用が抑制さ
れる原料を一切使用せずに成形体の耐候性と成形加工時
熱安定性とが共に優れた射出成形用軟質塩化ビニル系樹
脂組成物を提供するものである。更に詳しくは、環境保
全の観点からその使用が抑制される原料、例えば、鉛、
バリウム、カドミウム等を一切使用していない射出成形
用軟質塩化ビニル系樹脂組成物であって、硬度が85以
上の成形体を自動車用外装材、屋外用建築材などとして
明色系のカラーに着色して使用する際の耐候性に関する
二つの特性、すなわち、成形体のポリマー分子の主と
して紫外線や熱などの外的環境による実質的な劣化が起
こらずいつまで長もちするか(以下、長期耐候性と称
す)、この実質的な劣化が発生し始める以前の極く初
期の曝露時期(数カ月)に一時的に淡黄色に変色する度
合(以下、初期耐候帯色性と称す)、がいずれも良好で
あり、また射出成形に於ける成形加工時熱安定性が良好
であり、これらの特性が共に優れた屋外用途に好適な樹
脂組成物に関するものである。
明色系のカラーに着色した成形体を射出成形法で成形す
る分野に於いて、環境保全の観点からその使用が抑制さ
れる原料を一切使用せずに成形体の耐候性と成形加工時
熱安定性とが共に優れた射出成形用軟質塩化ビニル系樹
脂組成物を提供するものである。更に詳しくは、環境保
全の観点からその使用が抑制される原料、例えば、鉛、
バリウム、カドミウム等を一切使用していない射出成形
用軟質塩化ビニル系樹脂組成物であって、硬度が85以
上の成形体を自動車用外装材、屋外用建築材などとして
明色系のカラーに着色して使用する際の耐候性に関する
二つの特性、すなわち、成形体のポリマー分子の主と
して紫外線や熱などの外的環境による実質的な劣化が起
こらずいつまで長もちするか(以下、長期耐候性と称
す)、この実質的な劣化が発生し始める以前の極く初
期の曝露時期(数カ月)に一時的に淡黄色に変色する度
合(以下、初期耐候帯色性と称す)、がいずれも良好で
あり、また射出成形に於ける成形加工時熱安定性が良好
であり、これらの特性が共に優れた屋外用途に好適な樹
脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は安価であり、可塑剤
などを添加することにより容易に軟質化させることがで
きるため、自動車部品分野、建材分野などで多量に使用
されている。自動車用外装材や屋外用建築材は、長期間
に亙り、過酷な環境に曝されて使用されるため耐候性が
強く要求され、これに応えた軟質塩化ビニル系樹脂組成
物が開発されて屋外用途に広く使用されてきている。こ
れらの組成物は、熱安定剤としてBa−Zn系熱安定剤
を、紫外線吸収剤としてベンゾフェノン系化合物やシア
ノアクリレート化合物を使用することを骨子とする技術
に基づくものである。従来、上記のように硬度が85以
上の硬い成形体を射出成形法で成形して使用する場合
は、熱安定剤としてBa−Zn系熱安定剤が用いられC
a−Zn系熱安定剤は用いられなかった。その理由は、
Ca−Zn系熱安定剤は熱安定化の性能が弱く、射出成
形時に「焼け」などの問題を生ずるからであった。しか
し、最近は、環境保全の観点からBa−Zn系熱安定剤
の使用を抑制する動きがあり、これに対応できる技術が
必要となってきた。従来はこれらの用途に於ける成形体
は黒色に着色したものであり、この場合は屋外曝露テス
トやサンシャインウェザロメーターテストで評価される
長期耐候性の改良のみが技術的課題であり、紫外線照射
などによる劣化が発生し始める以前の曝露期間の極く初
期に一時的に淡黄色に変色する現象の程度、すなわち初
期耐候帯色性は全く問題にされなかった。しかし、最近
は屋外用途で明色系のカラーに着色した材料を使用する
要求が高まり、これまで見過ごされてきた初期耐候帯色
性を長期耐候性と同様に重要視する必要が出てきた。
などを添加することにより容易に軟質化させることがで
きるため、自動車部品分野、建材分野などで多量に使用
されている。自動車用外装材や屋外用建築材は、長期間
に亙り、過酷な環境に曝されて使用されるため耐候性が
強く要求され、これに応えた軟質塩化ビニル系樹脂組成
物が開発されて屋外用途に広く使用されてきている。こ
れらの組成物は、熱安定剤としてBa−Zn系熱安定剤
を、紫外線吸収剤としてベンゾフェノン系化合物やシア
ノアクリレート化合物を使用することを骨子とする技術
に基づくものである。従来、上記のように硬度が85以
上の硬い成形体を射出成形法で成形して使用する場合
は、熱安定剤としてBa−Zn系熱安定剤が用いられC
a−Zn系熱安定剤は用いられなかった。その理由は、
Ca−Zn系熱安定剤は熱安定化の性能が弱く、射出成
形時に「焼け」などの問題を生ずるからであった。しか
し、最近は、環境保全の観点からBa−Zn系熱安定剤
の使用を抑制する動きがあり、これに対応できる技術が
必要となってきた。従来はこれらの用途に於ける成形体
は黒色に着色したものであり、この場合は屋外曝露テス
トやサンシャインウェザロメーターテストで評価される
長期耐候性の改良のみが技術的課題であり、紫外線照射
などによる劣化が発生し始める以前の曝露期間の極く初
期に一時的に淡黄色に変色する現象の程度、すなわち初
期耐候帯色性は全く問題にされなかった。しかし、最近
は屋外用途で明色系のカラーに着色した材料を使用する
要求が高まり、これまで見過ごされてきた初期耐候帯色
性を長期耐候性と同様に重要視する必要が出てきた。
【0003】また、硬度が85以上と硬く明色系のカラ
ーに着色した軟質塩化ビニル系樹脂組成物を射出成形法
で成形する際の成形加工時熱安定性が低いために成形体
が熱による変色を受ける現象があるが、これも黒色の用
途に於いては問題にされなかった。
ーに着色した軟質塩化ビニル系樹脂組成物を射出成形法
で成形する際の成形加工時熱安定性が低いために成形体
が熱による変色を受ける現象があるが、これも黒色の用
途に於いては問題にされなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、明色系のカ
ラーに着色され硬度が85以上の屋外用途の成形体の材
料として、射出成形に供される従来の技術による耐候性
軟質塩化ビニル系樹脂組成物が環境保全の観点から抑制
される原料を使用しており、且つ成形体の初期耐候帯色
性及び長期耐候性といった耐候性に関する特性と射出成
形を行なう際の成形加工時熱安定性が不充分であるとい
う問題を解決するものである。
ラーに着色され硬度が85以上の屋外用途の成形体の材
料として、射出成形に供される従来の技術による耐候性
軟質塩化ビニル系樹脂組成物が環境保全の観点から抑制
される原料を使用しており、且つ成形体の初期耐候帯色
性及び長期耐候性といった耐候性に関する特性と射出成
形を行なう際の成形加工時熱安定性が不充分であるとい
う問題を解決するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩化ビニル系
樹脂100重量部に対して、(a)ベンゾフェノン系及
び/又はシアノアクリレート系紫外線吸収剤を2.5〜
6.0重量部、(b)ハイドロタルサイト類化合物の1
種以上を0.2〜5.0重量部、(c)Ca−Zn系熱
安定剤の1種以上を1.0〜4.5重量部、及び(d)
得られる成形体の硬度を85以上とする重量部数の可塑
剤を配合して得られる、環境保全の観点からその使用が
抑制される原料を一切使用していない軟質塩化ビニル系
樹脂組成物を屋外用途の明色系のカラーに着色した成形
体の材料として使用すれば成形体の長期耐候性及び初期
耐候帯色性といった耐候性に関する特性が良好で、且つ
射出成形法で成形する際の成形加工時熱安定性が良好で
あることを見出したことによるものである。上記の組成
物に、更にメタクリル酸メチルを主成分とする共重合体
であって、濃度0.4g/100mlのトルエン溶液の3
0℃で測定した比粘度が0.5〜1.5であるメタクリ
ル酸メチル系共重合体を塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して1〜30重量部配合することによりこれらの特
性を一段と高めることができ、更に可塑剤としてフタル
酸系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤あるいはアジピン
酸系可塑剤を使用したときこれらの特性が特に優れてい
ることを見出したことによるものである。
樹脂100重量部に対して、(a)ベンゾフェノン系及
び/又はシアノアクリレート系紫外線吸収剤を2.5〜
6.0重量部、(b)ハイドロタルサイト類化合物の1
種以上を0.2〜5.0重量部、(c)Ca−Zn系熱
安定剤の1種以上を1.0〜4.5重量部、及び(d)
得られる成形体の硬度を85以上とする重量部数の可塑
剤を配合して得られる、環境保全の観点からその使用が
抑制される原料を一切使用していない軟質塩化ビニル系
樹脂組成物を屋外用途の明色系のカラーに着色した成形
体の材料として使用すれば成形体の長期耐候性及び初期
耐候帯色性といった耐候性に関する特性が良好で、且つ
射出成形法で成形する際の成形加工時熱安定性が良好で
あることを見出したことによるものである。上記の組成
物に、更にメタクリル酸メチルを主成分とする共重合体
であって、濃度0.4g/100mlのトルエン溶液の3
0℃で測定した比粘度が0.5〜1.5であるメタクリ
ル酸メチル系共重合体を塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して1〜30重量部配合することによりこれらの特
性を一段と高めることができ、更に可塑剤としてフタル
酸系可塑剤、トリメリット酸系可塑剤あるいはアジピン
酸系可塑剤を使用したときこれらの特性が特に優れてい
ることを見出したことによるものである。
【0006】本発明で使用する塩化ビニル系樹脂とは、
塩化ビニルモノマーを単独重合させた塩化ビニル樹脂、
85重量%以上の塩化ビニルを含有する塩化ビニル系共
重合樹脂、及びテトラヒドロフランに不溶な塩化ビニル
ゲル分2〜65重量%を含む部分架橋塩化ビニル系樹脂
をいい、これらを単独もしくは2種以上混合して使用す
る。塩化ビニル系共重合樹脂としては、たとえば塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合樹脂などの塩化ビニルとアルキ
ルビニルエステルとの共重合樹脂、塩化ビニル−エチレ
ン共重合樹脂、塩化ビニル−プロピレン共重合樹脂など
の塩化ビニルとオレフィン類との共重合樹脂、塩化ビニ
ルとアクリル酸又はそのエステルとの共重合樹脂、塩化
ビニルとメタクリル酸又はそのエステルとの共重合樹
脂、塩化ビニルとアルキルビニルエーテルとの共重合樹
脂などが使用できる。また、部分架橋塩化ビニル系樹脂
としては、架橋剤としてジアリルフタレートなどのジア
リル化合物、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ートなどのジ(メタ)アクリレート化合物などを使用し
て得られる部分架橋塩化ビニル系樹脂が使用できる。塩
化ビニル系樹脂の平均重合度(JIS K 6721)
は400〜1500であることが好ましい。平均重合度
が400未満では耐候性が低くなり、また平均重合度が
1500を越えると射出成形時の溶融粘度が高くなって
成形加工時熱安定性が悪くなるので好ましくない。
塩化ビニルモノマーを単独重合させた塩化ビニル樹脂、
85重量%以上の塩化ビニルを含有する塩化ビニル系共
重合樹脂、及びテトラヒドロフランに不溶な塩化ビニル
ゲル分2〜65重量%を含む部分架橋塩化ビニル系樹脂
をいい、これらを単独もしくは2種以上混合して使用す
る。塩化ビニル系共重合樹脂としては、たとえば塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合樹脂などの塩化ビニルとアルキ
ルビニルエステルとの共重合樹脂、塩化ビニル−エチレ
ン共重合樹脂、塩化ビニル−プロピレン共重合樹脂など
の塩化ビニルとオレフィン類との共重合樹脂、塩化ビニ
ルとアクリル酸又はそのエステルとの共重合樹脂、塩化
ビニルとメタクリル酸又はそのエステルとの共重合樹
脂、塩化ビニルとアルキルビニルエーテルとの共重合樹
脂などが使用できる。また、部分架橋塩化ビニル系樹脂
としては、架橋剤としてジアリルフタレートなどのジア
リル化合物、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ートなどのジ(メタ)アクリレート化合物などを使用し
て得られる部分架橋塩化ビニル系樹脂が使用できる。塩
化ビニル系樹脂の平均重合度(JIS K 6721)
は400〜1500であることが好ましい。平均重合度
が400未満では耐候性が低くなり、また平均重合度が
1500を越えると射出成形時の溶融粘度が高くなって
成形加工時熱安定性が悪くなるので好ましくない。
【0007】本発明で使用するベンゾフェノン系紫外線
吸収剤又はシアノアクリレート系紫外線吸収剤は、それ
ぞれ単独で使用してもよく、両者を併用してもよい。紫
外線吸収剤の使用量は、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して2.5〜6.0重量部の範囲である。使用量が
2.5重量部未満では紫外線吸収能力が不充分であり、
このため屋外曝露テストやサンシャインウェザロメータ
ーテストを行なうと紫外線による劣化が著しく進行す
る。紫外線による劣化は、ハイドロタルサイト類化合物
を併用すると一層著しく進行するので紫外線吸収剤を増
量する必要がある。すなわち、ハイドロタルサイト類化
合物を併用しない従来の技術に於いては、ベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤やシアノアクリレート系紫外線吸収剤
は塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.2〜2.
0重量部の使用量で充分な効果を発揮することができる
が、本発明のハイドロタルサイト類化合物を併用する系
では、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤やシアノアクリレ
ート系紫外線吸収剤の使用量は塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して2.5重量部以上にする必要がある。逆
に6.0重量部を越えて使用しても、紫外線吸収能力は
飽和して増量の効果は現れない。
吸収剤又はシアノアクリレート系紫外線吸収剤は、それ
ぞれ単独で使用してもよく、両者を併用してもよい。紫
外線吸収剤の使用量は、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して2.5〜6.0重量部の範囲である。使用量が
2.5重量部未満では紫外線吸収能力が不充分であり、
このため屋外曝露テストやサンシャインウェザロメータ
ーテストを行なうと紫外線による劣化が著しく進行す
る。紫外線による劣化は、ハイドロタルサイト類化合物
を併用すると一層著しく進行するので紫外線吸収剤を増
量する必要がある。すなわち、ハイドロタルサイト類化
合物を併用しない従来の技術に於いては、ベンゾフェノ
ン系紫外線吸収剤やシアノアクリレート系紫外線吸収剤
は塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.2〜2.
0重量部の使用量で充分な効果を発揮することができる
が、本発明のハイドロタルサイト類化合物を併用する系
では、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤やシアノアクリレ
ート系紫外線吸収剤の使用量は塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して2.5重量部以上にする必要がある。逆
に6.0重量部を越えて使用しても、紫外線吸収能力は
飽和して増量の効果は現れない。
【0008】本発明で使用するハイドロタルサイト類化
合物は、一般式 Mg1-x Alx (OH)2(CO3)X/2 ・mH2O (0<x≦0.5、mは正の数) で表示される化合物であり、これら化合物の1種以上を
使用する。該化合物は、後述するCa−Zn系熱安定剤
と組み合わせて使用することにより、塩化ビニル系樹脂
の熱安定剤として非常に優れた効果を発揮する。塩化ビ
ニル系樹脂の熱安定剤としてはこれらの化合物のほかに
も種々のものがあるが、ハイドロタルサイト類化合物と
Ca−Zn系熱安定剤とを組み合わせて使用する本発明
の熱安定剤系以外のものは使用すべきでない。すなわ
ち、錫系熱安定剤は、塩化ビニル系樹脂の熱安定性の改
良効果は優れているが、耐候性を低下させる。また、鉛
系熱安定剤、Ba−Zn系熱安定剤、Cd−Ba系熱安
定剤などは、環境保全の観点からその使用が抑制され
る。また、ハイドロタルサイト類化合物を併用しないで
Ca−Zn系熱安定剤だけを単独で使用すると、熱安定
性の改良効果が不充分である。ハイドロタルサイト類化
合物の使用量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て0.2〜5.0重量部である。使用量が0.2重量部
未満では得られる軟質塩化ビニル系樹脂組成物の熱安定
性が不充分であり、使用量が5.0重量部を越えると耐
候性が悪化する。
合物は、一般式 Mg1-x Alx (OH)2(CO3)X/2 ・mH2O (0<x≦0.5、mは正の数) で表示される化合物であり、これら化合物の1種以上を
使用する。該化合物は、後述するCa−Zn系熱安定剤
と組み合わせて使用することにより、塩化ビニル系樹脂
の熱安定剤として非常に優れた効果を発揮する。塩化ビ
ニル系樹脂の熱安定剤としてはこれらの化合物のほかに
も種々のものがあるが、ハイドロタルサイト類化合物と
Ca−Zn系熱安定剤とを組み合わせて使用する本発明
の熱安定剤系以外のものは使用すべきでない。すなわ
ち、錫系熱安定剤は、塩化ビニル系樹脂の熱安定性の改
良効果は優れているが、耐候性を低下させる。また、鉛
系熱安定剤、Ba−Zn系熱安定剤、Cd−Ba系熱安
定剤などは、環境保全の観点からその使用が抑制され
る。また、ハイドロタルサイト類化合物を併用しないで
Ca−Zn系熱安定剤だけを単独で使用すると、熱安定
性の改良効果が不充分である。ハイドロタルサイト類化
合物の使用量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て0.2〜5.0重量部である。使用量が0.2重量部
未満では得られる軟質塩化ビニル系樹脂組成物の熱安定
性が不充分であり、使用量が5.0重量部を越えると耐
候性が悪化する。
【0009】本発明で使用するCa−Zn系熱安定剤の
使用量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して1.
0〜4.5重量部である。使用量が1.0重量部未満で
は得られる軟質塩化ビニル系樹脂組成物の熱安定性が不
充分であり、使用量が4.5重量部を越えるとCa−Z
n系熱安定剤が成形体の表面にブルームする問題が生じ
る。
使用量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して1.
0〜4.5重量部である。使用量が1.0重量部未満で
は得られる軟質塩化ビニル系樹脂組成物の熱安定性が不
充分であり、使用量が4.5重量部を越えるとCa−Z
n系熱安定剤が成形体の表面にブルームする問題が生じ
る。
【0010】本発明で使用する可塑剤は、塩化ビニル系
樹脂に通常使用される可塑剤であればよい。すなわち、
フタル酸系、トリメリット酸系、アジピン酸系、ポリエ
ステル系などの可塑剤であるが、これらのうち、フタル
酸系、トリメリット酸系、アジピン酸系の可塑剤が好ま
しく、フタル酸系、トリメリット酸系の可塑剤が最も好
ましい。これらは単独で使用してもよく2種以上を組み
合わせて使用してもよい。可塑剤の使用量は、得られる
成形体の硬度が85以上になるように適量を選んで決定
する。
樹脂に通常使用される可塑剤であればよい。すなわち、
フタル酸系、トリメリット酸系、アジピン酸系、ポリエ
ステル系などの可塑剤であるが、これらのうち、フタル
酸系、トリメリット酸系、アジピン酸系の可塑剤が好ま
しく、フタル酸系、トリメリット酸系の可塑剤が最も好
ましい。これらは単独で使用してもよく2種以上を組み
合わせて使用してもよい。可塑剤の使用量は、得られる
成形体の硬度が85以上になるように適量を選んで決定
する。
【0011】本発明の軟質塩化ビニル系樹脂組成物は、
メタクリル酸メチルを主成分とする共重合体を配合する
ことが好ましい。該共重合体の分子量は、濃度0.4g
/100mlのトルエン溶液の30℃で測定した比粘度で
表示する場合、その値が0.5〜1.5であることが好
ましい。比粘度が0.5未満では組成物の混練効果が不
充分となり、1.5を越えると組成物の溶融粘度が高く
なって射出成形を行なう際の成形加工時熱安定性が低下
する。該共重合体の使用量は、塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して1〜30重量部が好ましい。使用量が1
重量部未満では組成物の混練効果が不充分であり、使用
量が30重量部を越えると組成物の溶融粘度が高くなり
過ぎ好ましくない。
メタクリル酸メチルを主成分とする共重合体を配合する
ことが好ましい。該共重合体の分子量は、濃度0.4g
/100mlのトルエン溶液の30℃で測定した比粘度で
表示する場合、その値が0.5〜1.5であることが好
ましい。比粘度が0.5未満では組成物の混練効果が不
充分となり、1.5を越えると組成物の溶融粘度が高く
なって射出成形を行なう際の成形加工時熱安定性が低下
する。該共重合体の使用量は、塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して1〜30重量部が好ましい。使用量が1
重量部未満では組成物の混練効果が不充分であり、使用
量が30重量部を越えると組成物の溶融粘度が高くなり
過ぎ好ましくない。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1〜8、比較例1〜6 表1、表2及び表3に示す重量部数の塩化ビニル樹脂、
紫外線吸収剤、ハイドロタルサイト類化合物、熱安定
剤、可塑剤、メタクリル酸メチル系共重合体をリボンブ
レンダーにより混合しドライアップさせた。得られたパ
ウダー状の組成物を175℃で7分間ロール混練し、厚
さ約2mmの素練りシートを得た。これを更に180℃で
熱プレスし厚さ1mmのシートを作製した。このシートを
使用して耐候性を測定した。一方、前記素練りシートを
約2mm四方に切断してペレット状にし、これを使用して
ブラベンダープラストグラフにより成形加工時熱安定性
を評価した。評価結果を表1、表2、表3及び表4に示
す。尚、比較例6は、本発明者らが開発し特許出願中の
ものである。表1、表2、表3及び表4から明らかなと
おり、本発明の組成物は、環境保全の観点から抑制され
る原料を一切使用していないが、初期耐候帯色性及び長
期耐候性並びに成形加工時熱安定性が共に優れたもので
あった。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1〜8、比較例1〜6 表1、表2及び表3に示す重量部数の塩化ビニル樹脂、
紫外線吸収剤、ハイドロタルサイト類化合物、熱安定
剤、可塑剤、メタクリル酸メチル系共重合体をリボンブ
レンダーにより混合しドライアップさせた。得られたパ
ウダー状の組成物を175℃で7分間ロール混練し、厚
さ約2mmの素練りシートを得た。これを更に180℃で
熱プレスし厚さ1mmのシートを作製した。このシートを
使用して耐候性を測定した。一方、前記素練りシートを
約2mm四方に切断してペレット状にし、これを使用して
ブラベンダープラストグラフにより成形加工時熱安定性
を評価した。評価結果を表1、表2、表3及び表4に示
す。尚、比較例6は、本発明者らが開発し特許出願中の
ものである。表1、表2、表3及び表4から明らかなと
おり、本発明の組成物は、環境保全の観点から抑制され
る原料を一切使用していないが、初期耐候帯色性及び長
期耐候性並びに成形加工時熱安定性が共に優れたもので
あった。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】
【表3】
【0016】
【表4】
【0017】注1:2−ヒドロキシ−4−オクトキシベ
ンゾフェノン 注2:エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリ
レート 注3:ハイドロタルサイト類化合物の商品名(協和化学
工業株式会社) 注4:ジイソノニルフタレート 注5:ジイソノニルアジペート 注6:トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート *1:JIS K 6301による。 *2:サンシャインウェザロメーターを用い83℃で3
00hrs 照射後の変色の度合を下式によるHunterの色差
法で表示する。ΔEが小さいほど変色の度合が小さいこ
とを示す。 ΔE=〔(Δa)2 +(Δb)2 +(ΔL2 〕1/2 *3:サンシャインウェザロメーターを用い83℃で3
000hrs 照射後の変色の度合を下式によるHunterの色
差法で表示する。ΔEが小さいほど変色の度合が小さい
ことを示す。 ΔE=〔(Δa)2 +(Δb)2 +(ΔL2 〕1/2 *4:ブラベンダープラストグラフによるトルクの上昇
開始時までの時間(分) チャンバー温度:210℃ ローター回転数:100rpm ペレット充填量:60g
ンゾフェノン 注2:エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリ
レート 注3:ハイドロタルサイト類化合物の商品名(協和化学
工業株式会社) 注4:ジイソノニルフタレート 注5:ジイソノニルアジペート 注6:トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート *1:JIS K 6301による。 *2:サンシャインウェザロメーターを用い83℃で3
00hrs 照射後の変色の度合を下式によるHunterの色差
法で表示する。ΔEが小さいほど変色の度合が小さいこ
とを示す。 ΔE=〔(Δa)2 +(Δb)2 +(ΔL2 〕1/2 *3:サンシャインウェザロメーターを用い83℃で3
000hrs 照射後の変色の度合を下式によるHunterの色
差法で表示する。ΔEが小さいほど変色の度合が小さい
ことを示す。 ΔE=〔(Δa)2 +(Δb)2 +(ΔL2 〕1/2 *4:ブラベンダープラストグラフによるトルクの上昇
開始時までの時間(分) チャンバー温度:210℃ ローター回転数:100rpm ペレット充填量:60g
【0018】
【発明の効果】以上に述べたとおり、本発明の軟質塩化
ビニル系樹脂組成物は、環境保全の観点からその使用が
抑制される原料を一切使用せず、且つ初期耐候帯色性及
び長期耐候性並びに射出成形法で成形する際の熱安定性
が共に優れている。
ビニル系樹脂組成物は、環境保全の観点からその使用が
抑制される原料を一切使用せず、且つ初期耐候帯色性及
び長期耐候性並びに射出成形法で成形する際の熱安定性
が共に優れている。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
//(C08L 27/06
33:12) 7242−4J
B29K 27:06
Claims (3)
- 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て、下記(a)〜(d)を配合してなる射出成形用軟質
塩化ビニル系樹脂組成物; (a)ベンゾフェノン系及び/又はシアノアクリレート
系紫外線吸収剤を2.5〜6.0重量部、 (b)ハイドロタルサイト類化合物の1種以上を0.2
〜5.0重量部、 (c)Ca−Zn系熱安定剤の1種以上を1.0〜4.
5重量部、及び (d)得られる成形体の硬度(JIS K 6301の
A型スプリング式かたさ試験法による)を85以上とす
る重量部数の可塑剤。 - 【請求項2】 メタクリル酸メチルを主成分とする共重
合体であって、該共重合体0.4gを含む100mlのト
ルエン溶液の30℃で測定した比粘度が0.5〜1.5
であるメタクリル酸メチル系共重合体を1〜30重量部
配合してなる請求項1記載の樹脂組成物。 - 【請求項3】 可塑剤がフタル酸系、トリメリット酸
系、及びアジピン酸系の可塑剤から選択される1種以上
である請求項1又は2記載の樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18315291A JPH051194A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 射出成形用軟質塩化ビニル系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18315291A JPH051194A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 射出成形用軟質塩化ビニル系樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH051194A true JPH051194A (ja) | 1993-01-08 |
Family
ID=16130709
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18315291A Pending JPH051194A (ja) | 1991-06-26 | 1991-06-26 | 射出成形用軟質塩化ビニル系樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH051194A (ja) |
-
1991
- 1991-06-26 JP JP18315291A patent/JPH051194A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000711 |