JPH051243B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH051243B2
JPH051243B2 JP57175352A JP17535282A JPH051243B2 JP H051243 B2 JPH051243 B2 JP H051243B2 JP 57175352 A JP57175352 A JP 57175352A JP 17535282 A JP17535282 A JP 17535282A JP H051243 B2 JPH051243 B2 JP H051243B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soft
drug
administration
water
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP57175352A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5967218A (ja
Inventor
Kazuo Kikazawa
Hiroaki Shimizu
Toshihiro Hayashi
Kazuo Watabe
Akira Tanizaki
Osamu Koyama
Kikuo Wakizaka
Tairyo Ogawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aska Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Grelan Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Grelan Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Grelan Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP17535282A priority Critical patent/JPS5967218A/ja
Priority to CA000438499A priority patent/CA1208558A/en
Priority to EP83306077A priority patent/EP0107941B1/en
Priority to DE8383306077T priority patent/DE3374982D1/de
Priority to US06/540,161 priority patent/US4572832A/en
Publication of JPS5967218A publication Critical patent/JPS5967218A/ja
Publication of JPH051243B2 publication Critical patent/JPH051243B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicinal Preparation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は軟質な口腔製剤に関する。
従来、口腔内適用な目的とした製剤としてトロ
ーチ(口中錠)、舌下錠、バツカル(口腔錠)、ペ
ーストなどが知られている。しかしながら、これ
らの製剤は種々の不都合な問題点、すなわち、使
用感および口中での保持性が良くないこと薬物の
吸収性および生体内での利用率が低いこと、薬効
の持続性が低いことなどの難点を有している。例
えば、これらの製剤では、使用に際して口中で異
和感を伴ない、かみ砕いたり、飲み込んだり、あ
るいは吐き出してしまうなど、長時間にわたつて
口中に保つことが困難であり、また崩壊が早いの
で口腔内での適用時間が短かいため、十分な薬効
の持続が期待できない。さらに、薬物の生体内利
用率において、経口投与などと比較し口腔粘膜か
らの吸収の面で満足すべき製剤は未だ得られてい
ない。従つて、この様な従来の問題点を有しない
口腔製剤の出現が望まれていた。
本発明者らは、上記問題点を改善した新たな口
腔製剤を得るため検討を重ねた結果、基剤成分と
して水溶性蛋白質を配合することによつて、感触
が軟らかで使用感の良い口腔製剤(以下、この様
な特性を有する口腔製剤をソフト・バツカルと略
称することもある)の開発に成功し、本発明を完
成させるに到つた。すなわち、本発明によつて提
供されるソフト・バツカルは口腔粘膜から吸収せ
しめるための薬物および吸収促進作用を呈する水
溶性蛋白質を含有し、口腔内の形状に適合して保
持される軟質な口腔製剤である。本発明の目的は
この様なソフト・バツカルを提供することにあ
る。
本発明のソフト・バツカル中に配合する薬物と
してな粘膜吸収に適したものであればよい。これ
らの薬物は適用部位である口腔ならびに口腔以外
の各器官ないし組織に作用する薬物のなかから選
択される。この様な薬物を以下に例示する。
中枢神経用薬(ジアゼパム、エスタゾラムな
どの催眠鎮静剤、フエニトイン、メプロバメー
ト、ニトラゼパムなどの抗てんかん剤;アセト
アミノフエノン、エテンザミド、サリチルアミ
ド、ペンタゾシン、クロフエゾン、インドメタ
シン、ケトブロフエン、フルピプロフエン、ジ
クロフエナツク、クリダナク、アルクロフエナ
ツク、フルフエナム酸、メフエナム酸、スリン
ダク、ピロキシカル、メントール、カンフア
ー、D−ペニシラミン、コルチコステロイド類
などの解熱鎮痛消炎剤;クロルブロマジンなど
の精神神経用剤;イソプレナリン、メシル酸ペ
タヒスチン、スコポラミンなどの抗めまい剤;
全身麻酔剤など)、 末梢神経用薬(プロカイン、リドカインなど
の局所麻酔剤;塩酸トリペリゾン、バクロフエ
ン、ダントロレンナトリウム、塩酸シクロベン
ザピリンなどの筋弛緩剤;アトロピン、レボド
パなどの自律神経用剤;鎮痙剤など)、 アレルギー用薬ないし抗ヒスタミン剤(ジフ
エンヒドラミン、ペリアクチンなど)、 循環器官用薬(ジギタリス、ユピデカレノン
などの強心剤;ピンドロール、塩酸プロブラノ
ールなどのβ−プロツカー類ないし不整脉治療
剤;テオフイリン、トリクロルメチアジン、ス
ピロノラクトン、メチクロチアジド、メトラゾ
ン、トリパミド、フロセミド、ペンフルジドな
どの利尿剤;レセルピン、塩酸クロニジン、メ
チルドパ、ヒドララジン、シロシンゴピン、レ
シナミン、シンナリジン、塩酸プラゾシンなど
の血圧降下剤;ルチン、カルバゾクロムなどの
血管補強剤;メシル酸ジヒドロエルゴタミン、
メシル酸ジヒドロエルゴトキシンなどの血管収
縮剤;ニトログリセリン、硝酸イソソルビトー
ル、塩酸ジラゼブ、ニフエジピン、塩酸ジルチ
アゼム、塩酸トリメタジジン、トラピジル、ジ
ピリダモールなどの冠血管拡張剤;イノシトー
ル・ヘキサニコチネートなどの末梢血管拡張
剤;クロフイブレートなどの動脉硬化用剤;ペ
ントキシフイリン、チトクロームC、デキスト
ラン硫酸ナトリウム、ピリチオキシン、シチコ
リン、塩酸ニカルジピン、塩酸ドパミン、塩酸
ドプタミン、アルプロスタジル、酒石酸イフエ
ンプロジルなど)、 呼吸器官用剤(エフエドリン、コデイン、ブ
ロムヘキシンなどの鎮咳去たん剤;イソプロテ
レノール、デキストロメトルフアン、オルシプ
レナリン、イブラトロビウムブロミド、クロモ
グリク酸など)、 消化器官用薬(アラントイン、アルジオキ
サ、アルクロキサ、塩酸ピレンゼピン、セクレ
チン、ウロガストロン、セトラキセート、シメ
チジン、ラニチジンなどの消化性潰瘍治療剤;
胆汁酸などの利胆剤など)、 ホルマン剤ないし抗ホルモン剤(ヒト成長ホ
ルモン、コルチコトロビン、オキシトシン、バ
ゾプレシン、酒石酸プロチレリンなどの脳下垂
体ホルモン剤;テストステロンなどの男性ホル
モン剤;プロゲステロン、エストラジオールな
どの女性ホルモン剤;唾液線ホルモン剤、甲状
線・副甲状線ホルモン剤、蛋白同化ステロイド
剤、副腎ホルモン剤、カリクレイン、イソシユ
リン、酢酸クロルアジノン、酢酸デスモプレシ
ンなど)、オキセロドロンなど、 泌尿生殖器官用薬(ジノプロスト、ジノプロ
ストンなどの子宮収縮剤など)、 代謝性医薬器(アルフアルカシドール、メコ
バラミンなどのビタミン類;滋養強壮変質剤;
グルタチン、ATP、アプロチリン、メシル酸
ガペキサートなど)、 細胞賦活用薬、 腫瘍用薬(クレスチン、アンシタビン、シタ
ラビン、ピシバニール、テガフールやカルモフ
ールを含む5−フルオロウラシル誘導体など)、 漢方薬(甘草、アロエなど)、 抗生物質(アンピシリン、アモキシシリン、
エリスロマイシン、ジベカシン、ゲンタマイシ
ン、アミカシン、セフアゾリン、グリセオフル
ビン、テトラサイクリン、ナイスタチン、アン
ホテシリンB、サイクロセリン、ホスホマイシ
ン、ペプチド系抗生物質)など、 化学療法剤(クロトリマゾール、ピロールニ
トリン、アラホスフアリン、サルフア剤など)、 酵素類(ウロキナーズ)ブロメライン、リゾ
チーム、L−アスパラギナーゼなど)。
これらの薬物のなかで、特に経口投与剤での生
体内利用率の近い薬物あるいは投与方法が注射に
よらざるを得ない薬物を、本発明のソフト・バツ
カルの薬効成分として採用することは有効であ
る。
本発明において、上記薬物はこの薬効発現に十
分な量が使用されるが、多くの場合、薬物配合量
はソフト・バツカル全体量の0.05〜60重量%であ
る。この範囲内において、薬物の種類や治療の目
的に応じて適宜増減され、例えば少量投与で薬効
を発現する場合およびより多量を要する場合に応
じて、個々の薬物使用量が決定される。
次に、本発明のソフト・バツカル中に配合され
る水溶性蛋白質としては、薬物に対して呼吸促進
作用を呈するものであればよい。この様な水溶性
蛋白質は天然あるいは非天然の蛋白質であり、天
然のものとして動物性および植物性の蛋白質が、
また非天然のものとして人工的に得られたペプチ
ドが挙げられる。ペプチドが蛋白質と区別される
技術分野も存在するが、本発明においてはその作
用効果の面から蛋白質に含められる。本発明で使
用される天然の蛋白質として、ゼラチン、可溶化
コラーゲン、カゼイン、ニカワ、あるいはこれら
の加水分解物が挙げられるが、そのなかでゼラチ
ン、可溶化コラーゲンなどの動物性蛋白質が好ま
しい。ここで、使用されるゼラチンはその分子量
が数万ないし数十万程度であり、動物と骨、皮、
腱などに含まれる蛋白質を酸で加水分解して得た
酸性法ゼラチン、およびアルカリで加水分解して
得たアルカリ法ゼラチンが含まれ、また、使用さ
れる可溶化コラーゲンして非溶解性コラーゲンを
部分加水分解して可溶化するか、あるいはマレイ
ン化、サクシニル化、フタール化などの化学修飾
を行なつて得たものが挙げられ、その分子量はゼ
ラチンと同程度である。さらに、本発明で使用さ
れる前述のペプチドとして同種または異種のアミ
ノ酸を合成的ないし半合成的な手段で結合させて
得たペプチドが含まれる。この様なペプチドとし
て、同種アミノ酸の結合体としてポリアラニン、
ポリリジン、ポリグルタミンなどが挙げられ、ま
た異種アミノ酸の結合体として中性、塩基性また
は酸性の各種のアミノ酸を所望の配列で結合させ
たペプチドが挙げられ、これらの分子量は前記天
然の蛋白質より小であり、数百ないし数千程度の
もの多い。本発明では以上に挙げた水溶性蛋白質
の1種あるいは複数種の混合物が用いられる。
前記水溶性蛋白質のソフト・バツカル中への配
合量は、口腔粘膜からの薬物吸収を促進するため
に十分な量であれば良い。一般に薬物と同程度の
量が必要であるが、薬物により、また望まれる吸
収速度により、それ以下の使用量あるいは適量に
使用してもよいので、一概に限定することはでき
ないが、通常は薬物1部に対して水溶性蛋白質
0.5〜150部、好ましくは1〜100部程度を配合す
る。ここで、ソフト・バツカル中の薬物使用量が
多い場合、薬物1部に対して水溶性蛋白質0.5〜
10部程度が使用され、また薬物使用量が少ない場
合、薬物1部に対して水溶性蛋白質10〜150部程
度が使用される。さらに、後述する添加物の1ま
たは2以上を加えて製剤中の残余部を充足するこ
とによつて、水溶性蛋白質の配合量を減ずること
ができる。
さらに、本発明の目的を効率よく達成するため
上記薬物および水溶性蛋白質の他に、特にソフ
ト・バツカルの軟らかさたを調整し維持する作用
あるいは溶解ないし崩壊速度を調整する作用を有
する添加物を使用するのが良い。この様な添加物
として薬剤学的に許容されるものが選ばれ、例え
ば多価アルコール(グリセリン、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコ
ールなど)、ビニル系ポリマー(カルボキシビニ
ルポリマー、ポリビニルピロリドン、アルリル酸
ポリマーなど)、セルロース類(ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
アルキルセルロース類など)、脂肪酸エステル類
(中級ないし高級脂肪酸アルキルエステル、シヨ
糖脂肪酸エステル、フタール酸エステル、脂肪酸
グリセリンエステルなど)などが挙げられる。本
発明ではこれらの添加物のなかで不揮発性の添加
物が好ましく、なかでも多価アルコール類などの
可塑性を有するものが好適なことが多い。これら
の添加物のソフト・バツカル中への配合量は、水
溶性蛋白質の種類および量によつて異なるが、一
般に水溶性蛋白質の配合量に相関する。すなわ
ち、一般に水溶性蛋白質1部に対して上記添加物
0.01〜3部、好ましくは0.03〜2部程度を用いる
のが良い。
また、上記添加物の他に本発明のソフト・バツ
カルの特性をより多く発現させるため、該製剤の
加工・成型性および品質の向上、薬物の分散性と
安定性の向上などの目的で、薬剤学的に許容され
る添加物のなかから目的に応じて選択したものを
さらに配合することができる。この様な添加物と
して下記のものが挙げられる。
乳化剤ないし分散剤(非イオン性界面活性
剤、高級アルコール、高級脂肪酸など)、 結合剤ないし粘結剤(エステルガム、グルテ
イン、カルボキシメチル化澱粉、ポリアクリル
酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、
アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム末など)、 矯味剤ないし矯臭剤(マンニトール、サツカ
リンナトリウム、グリチルリチン、水あめ、ク
エン酸、酒石酸、メントール、かんつき香料、
食塩など)、 安定剤ないし保存剤(パラオキシ安息香酸ア
ルキスエステル、抗酸化剤など)、 着色剤(水溶性タール色素、天然色素、酸化
チタンなど)、 賦形剤ないし崩壊調整剤(カルボキシアルキ
ルセルロースまたはそのナトリウム塩、ケイ酸
マグネシウム、軽質無水ケイ酸、結晶セルロー
ス、合成ケイ酸アルミニウム、白糖、、沈降炭
酸カルシウム、デキストリン、澱粉、乳糖、D
−ソルビトール、D−マンニツト、メタケイ酸
アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウ
ムなど)、 油脂類(植物性油、動物性油、ワツクスな
ど)、 水溶性蛋白質以外の水溶性高分子(マンナ
ン、デキトランなどの天然高分子、合成高分子
など)、 その他(ステアリン酸、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、パ
ルミチン酸、ラウリル硫酸ナトリウムなどの公
知のもの)。
上記添加物〜の代表的な使用例として、薬
物と水溶性蛋白質を均一に分散するための乳化剤
ないし分散剤、ソフト・バツカルの味つけのため
の矯味剤ないし矯臭剤、ソフト・バツカルの製剤
的安定性の向上のための安定剤ないし保存剤、ソ
フト・バツカルの形状維持のための結合剤または
賦形剤を使用する場合などが挙げられるが、必ら
ずしも単一の目的で使用されるとは限らない。
本発明のソフト・バツカルの形として、口腔内
の形状に適合して保持される形態であればよく、
従つて口腔内に適用しやすい程度の大きさと形が
与えられる。この様な形態として、好ましくは板
状、帯状、円板状、注状、円柱状または紡錘状の
ものが選択されるが、多くは板状(例えば、縦、
0.5〜3cm×横1〜10cm×厚み0.1〜0.5cm程度)の
ものが好適である。
この様な形態と共に、本発明のソフト・バツカ
ルは一般に軟質なものであるが、口腔内で可撓性
を有するものは本発明の軟質の概念に含まれる。
具体的には形状の破損なしに若干の変形が可能な
程度の軟らかさを有することに見られる様に、柔
軟性と粘弾性を有するものである。例えば、容易
に90°程度の角度に折り曲げることができ、また
多少の外力を加えることによつて容易に伸縮やへ
こみを生じさせることができる。本発明のソフ
ト・バツカルの使用にあたつては、この様な変形
を加えてもよく、また切断して使用してもよい。
本発明のソフト・バツカルは軟らかさ、溶解性
ないし崩壊性、薬物吸収性などの製剤特性の保持
の目的で、一般に水分を含有せしめるのが望まし
い。含有する水分としてはソフト・バツカル全体
の約3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%であ
る。
本発明のソフト・バツカルの製造法としては
種々の方法がある。従来存在した錠剤や坐剤の製
造に利用された手段、チユーインガム、菓子また
はめん類の製造に利用された手段などが本発明の
ソフト・バツカルの製造の場合に必要なモデイフ
イケーシヨンを加えて使用できる。該モデイフイ
ケーシヨンは本発明の目的たる可撓性を与え、薬
物の吸収を改善するためのモデイフイケーシヨン
である。その代表的な製造法としては、前述の薬
物および水溶性蛋白質と共に、必要に応じて前述
の添加物を用い、第一の方法として、これらの混
合物に少量の水を加えて均一に練合後、温時に圧
縮・展延し、冷後に切断によつて成型するか、あ
るいは練合後、金型中に注入することによつて成
型するという工程が挙げられる。第二の方法とし
て、上記成分の混合物に水を加えることなく、そ
のまま粉砕した後、圧縮によつて成型する工程が
挙げられ、さらに第三の方法として、上記成分の
混合物を水中に均一に分散ないし溶解し、次いで
温時に成型した後乾燥する工程が挙げられる。ま
た、これらの製造法における工程を適宜組み合わ
せてもよい。本発明のソフト・バツカルの製造に
おいては先に規定した量の薬物と水溶性蛋白質お
よび添加物の必要量が用いられる。さらに、上記
の成型の工程において、圧縮による成型時に成型
枠を適当な形状に調整するか、あるいは成型器中
へ注入ないし展延後に適当な形に切断することに
よつて、板状、帯状、円板状、柱状、円柱状、紡
錘状などの所望の形態を有するソフト・バツカル
を得ることができる。本製造法は単純かつ簡便な
操作と工程から成るため、工業的規模での製造法
として有利であり、操作上、目的に応じて各種の
形態のソフト・バツカルを得ることができ、また
溶解ないし分散の工程を設けることによつて、従
来、固型製剤への配合が困難であつた液状または
低融点の薬物の配合を可能にしている。
本発明のソフト・バツカルの適用部位は口腔内
の粘膜上であり、具体的には主に歯茎の外側で頬
または口唇の間に保持させて適用され、場合によ
つて歯茎の内側と舌の間、舌下あるいは上顎の粘
膜上に適用してもよい。本発明のソフト・バツカ
ルは軟質であるため、口腔内での感触がやわらか
で、かつ異和感なく適用され、さらに適用後ひ口
中の唾液や分泌液の作用によつて膨潤し、口腔粘
膜への付着性を示すもので、口中保持性が良好で
あり、長時間にわたつて脱落することなく口腔内
に保持される。従つて適用中の日常生活の行動
(会話、飲食、喫煙、運動、学習など)が拘束さ
れることはない。本発明のソフト・バツカルはそ
の口中での溶解ないし崩壊に例えば10分以上を要
するように製造することができるため、含有され
る薬効成分が連続して徐々に放出されるという徐
放性製剤としての望ましい性質を有する。
この様な徐放性と共に本発明のソフト・バツカ
ルは、薬物の粘膜吸収を著るしく向上させた口腔
内適用製剤である。すなわち、放出された薬物は
口腔粘膜や食道粘膜から効率良く吸収されるの
で、薬物の生体内利用率が向上し、より少ない投
与量の薬物で期待する薬理作用が発揮され、同時
にその薬物の過剰投与を避けることによつて副作
用の低減と安全性の向上がはかられる。ことに薬
効成分が経口投与の剤形で消化管吸収が不満足な
薬物または消化管吸収では薬物代謝が早く、薬効
の消失しやすい薬物で、いずれも経口投与剤で生
体内利用率が良好でない薬効成分、あるいは胃腸
管内での分解や肝臓の初回通過効果の影響を受け
やすく経口投与が困難ないし無効で、注射によら
ざるを得ない薬物の投与にあたつても、本発明の
ソフト・バツカルの適用によつてこれらの薬物の
投与が容易となり、かつ高い生体内利用率が得ら
れる。例えば後述する試験例に詳述する様に本発
明のソフト・バツカルは同一投与量の通常の経口
剤や舌下錠と比較して、薬効成分のすみやかな粘
膜吸収によつて、2倍以上の血中濃度とその長時
間にわたる持続性を示すことが判明した。さら
に、注射剤でしか吸収と薬物効果のみられない薬
効成分でも、本発明のソフト・バツカルで良く吸
収されている事実を立証した。
以上に述べた本発明のソフト・バツカルの種々
の特性(使用感および口中保持性の良さ、徐放
性、薬物の粘膜吸収性と生体内利用率の向上な
ど)は、基剤成分として水溶性蛋白質を配合する
ことによつて主としてもたらされたものである。
水溶性蛋白質の従来の用途として各種の例が知ら
れているが、口腔製剤の主要な基剤成分として、
その有用性を明らかにした例は未だ見当らない。
次に、本発明のソフト・バツカルのより具体的
な製造法ならびに各種の試験結果を述べることに
よつて、更に詳細に本発明を説明する。
実施例 1 リボフラビン・テトラブチレート含有のソフ
ト・バツカル (a) 精製水30g、濃グリセリン16gおよび庶糖脂
肪酸エステル(S−770)0.8gから成る均一な
溶液にリボフラビン・テトラブチレート2.4g
を加え、撹拌・分散し均一な懸濁液を得た。こ
れにゼラチン(ゼリー強度:150)32gを精製
水50gに温時(50℃)に溶解した溶液を加え、
真空撹拌装置を用い、水の蒸発を防ぎながら全
体が均一な混液となるまで撹拌すると同時に脱
泡処理を施こした。次いで温時(約40℃)に成
型器(10×20×0.3cm)中に注加し均一に展延
した。これを冷却して得られた板状の製剤原体
をカツターを用いて1投与形態に相当する大き
さに切断した。本品1剤はリボフラビン・テト
ラブチレート60mgを含有し、その重量は3.28g
(重量偏差:±0.5%以内)で1.5×6.3×0.3cm
(縦×横×厚さ)の板状の形態を有する。これ
を25℃で約2.5時間、通風乾燥したソフト・バ
ツカルの最終製品とした(1剤の重量:2.2
g)。
(b) 上記(a)法における展延の工程において、厚め
(約0.7cm)に展延し、冷後、得られた製剤原体
を円柱状(直径0.7cm×長さ7.3cm)に打ち抜
き、次いで乾燥し、円柱状のソフト・バツカル
を得た。
(c) リボフラビン・テトラブチレート1.8gに濃
グリセリン4.5g、ウイテツプゾール(商品名、
ダイナマイト・ノーベル社製)1.5gおよびシ
ヨ糖脂肪酸エステル(S−970)0.12gを加え
て温時(約70℃)均一に混和した。これにゼラ
チン16.2g、ソルビトール1.2g、メチルパラ
ベン0.03gおよびプロピルパラベン0.015gを
加え、さらに精製水2.84gを添加して全体が均
一となる様に練合した。練合物を温時(約70
℃)に成型ロールにより圧縮し、均一に展延し
た。冷後、得られた製剤原体を1投与剤形に相
当する大きさに調製した。本品1剤はリボフラ
ビン・テトラブチレート60mgを含有し、その重
量は約900mg(重量偏差:±2%以内)で板状
(縦×横×厚さ:1.0×4.0×0.2cm)の形態を有
する。
実施例 2 アラントイン含有のソフト・バツカル (a) ゼラチン(ゼリー強度:280)50g、濃グリ
セリン70gおよび精製水74.15gの混合物を50
℃に加温・撹拌し均一な溶液とし、さらに脱泡
処理を行なつた(約2時間要)。これにアラン
トインの微粉末108.5gを水30mlに懸濁したも
のを加え、全体が均一となるまで約10分間よく
混ぜ合わせた。次に、実施例−1(a)の場合と同
様に成型、冷却および乾燥から成る操作を施こ
し、1剤あたり217mgのアライを含有する板状
(縦×横×厚さは約1.4×7.0×0.3cm)のソフ
ト・バツカルを得た。
(b) 上記(a)法における成型器中に注加する工程に
おいて円柱状の形態を得るための成型器を用
い、冷却後に取り出して、円柱状(直径0.7cm
×長さ7.6cm)のものを得、次いで乾燥し、円
柱状のソフト・バツカルを得た。
実施例 3 ピンドロール含有のソフト・バツカル (a) 精製水18.92g中にピンドロール1.08gを撹
拌・分散させ、これに濃グリセリン6gおよび
ゼラチン(ゼリー強度150)10gを添加した後、
水分の蒸発を防ぎながら70℃に加温下、3時間
撹拌した。次いで減圧下に脱泡処理を行なつて
から、温時に成型器中に注ぎ入れ、実施例1−
(a)と同様の方法によつて、1剤あたりピンドロ
ール30mgを有する板状のソフト・バツカルを製
した。
(b) ピンドロール15gおよびゼラチン(ゼリー強
度180)135gを振動ボールミルで2時間粉砕
し、さらに濃グリセリン50gを加えて混合・粉
砕した。次いで、1剤分に相当する量である
200mgずつを圧縮・成型し、1剤あたり15mgの
ピンドロールを含有する円柱状のソフト・バツ
カルを得た。
実施例 4 ジピリダモール含有のソフト・バツカル ゼラチン(ゼリー強度150)50g、ジピリダモ
ール2.375g、濃グリセリン40gおよび精製水100
gを用い、実施例3−(a)の方法と同様の操作を行
なうことによつて、1剤あたり25mgのジピリダモ
ールを含有する板状のソフト・バツカルを製し
た。
実施例 5 オキセンドロン含有のソフト・バツカル (a) オキセンドロンを少量のエタノールに溶かし
た溶液を、撹拌しながら水中に分散することに
よつてオキセンドロンを微細な結晶とした。こ
れを乾燥した後、その5gを秤量し水45mlに分
散し、さらに濃グリセリン25gおよびゼラチン
(ゼリー強度:150)25gを加え、水分の蒸発を
防ぎながら2.5時間撹拌下に70℃に加温した。
脱泡処理後、実施例1−(a)と同様の操作を行な
つて、1剤あたり50mgのオキセンドロンを含有
する板状(1.6×1.6×0.3cm)のソフト・バツカ
ルを製した。ここで、乾燥前および乾燥後の重
量(平均)はそれぞれ1.015gおよび0.695gで
あつた。
(b) オキセンドロン2.5gおよびゼラチン(ゼリ
ー強度:180)22.5gを振動ボールミルで2時
間粉砕し、さらに濃グリセリン10gを加えて約
6時間粉砕した。次いで、1剤分に相当する量
である350mgずつを圧縮・成型し、1剤あたり
25mgのオキセンドロンを含有する円柱状のソフ
ト・バツカルを得た。
(c) オキセンドロン1.5gに濃グリセリン3.75g、
中鎖脂肪酸トリグリセリド1.2gおよびシヨ糖
脂肪酸エステル(S−970)0.12gを加えて約
70℃にて均一に混和した。これにゼラチン15
g、ソルビトール1.2g、メチルパラベン0.03
gおよびプロピルパラベン0.015gを加え、さ
らに精製水2.1gを添加して全体が均一になる
ように練合した。これを加温(約65℃)しなが
ら金型成型器中にて圧縮し、冷後、板状の製剤
原体を成型器よりとり出し、1投与剤形に相当
する大きさにさらに調製した。本品1剤はオキ
センドロン50mgを含有し、その重量は約830mg
(重量偏差:±2%以内)で1.0×3.5×0.2cm
(縦×横×厚さ)の板状の形態を有する。
(d) オキセンドロン1gに濃グリセリン2.5g、
カカオ脂0.8gおよびシヨ糖脂肪酸エステル
(S−770)0.08gを加えて約70℃にて均一に混
和した。これにゼラチン9g、ソルビトール
0.8g、メチルパラベン0.02gおよびプロピル
パラベン0.01gを加えて練合した。別にグリチ
ルリチン酸2カリウム0.02gを1.57gの精製水
に溶解した溶液を調製しておき、これを上記練
合物に加えて全体が均一になるように撹拌、さ
らに練合した。これを加温(約70℃)しながら
金属製の成型ロールにより均一に圧縮、展延し
た。冷後、得られた製剤原体を1投与剤形に相
当する大きさに調製した。本品1剤はオキセン
ドロン50mgを含有し、その重量は約800mg(重
量偏差:±2.0%以内)で1.0×3.2×0.2cm(縦
×横×厚さ)の板状の形態を有する。
(e) オキセンドロン1gに濃グリセリン2.25g、
ウイテツプゾール(H−15)0.72gおよびシヨ
糖脂肪酸エステル(S−770)0.072gを加えて
約70℃にて均一に混和した。これにゼラチン9
g、ソルビトール0.9g、メチルパラベン0.018
gおびプロピルパラベン0.010gを加えて練合
した。別にグリチルリチン酸2カリウム0.020
gおよび塩化ナトリウム0.18gを1.4gの精製
水に溶解した溶液を調製しておき、これを上記
練合物に加えて全体が均一になるように撹拌、
練合した。これを加温(約70℃)下において成
型ロールにより圧縮し、均一に展延した。冷
後、得られた製剤の原体を−投与剤形に相当す
る大きさに調製した。本品1剤はオキセンドロ
ン50mgを含有し、その重量は約750mg(重量偏
差:±2.0%以内)で0.8×3×0.2cm(縦×横×
厚さ)の板状の形態を有する。
実施例 6 メタンスルホン酸ジヒドロエルゴタミン含有の
ソフト・バツカル (a) メタンスルホン酸ジヒドロエルゴタミン1g
に濃グリセリン9gおよび精製水50gを加え、
均一に分散した懸濁液を得た。これにゼラチン
(ゼリー強度:150)20gを添加し加温(70℃)
下に溶解し、次いで真空撹拌装置を用い、水の
蒸発を防ぎながら脱泡処理後、温時(約50℃)
に成型器に注入し均一に展延した。冷却し得ら
れた製剤原体を1投与形態に相当する大きさに
調製した。本品1剤はメタンスルホン酸ジヒド
ロエルゴタミン1mgを含有し、その重量80mg
(重量偏差:±2%以内)で0.5×0.5×3cm
(縦×横×厚さ)の板状の形態を有する。これ
を2.5℃で約10時間通風乾燥しソフト・バツカ
ルの最終製品とした(1剤の重量35mg)。
(b) メタンスルホン酸ジヒドロエルゴタミン1g
およびゼラチン(ゼリー強度:150)9gを振
動ボールミルで1時間混合粉砕した〔混合粉砕
物には示差走査熱量計(DSC)によるメタン
スルホン酸ジヒドロエルゴタミンの吸熱ピーク
は見られない〕。次いで、濃グリセリン5g、
乳糖10gおよび粉末水飴30gを添加し、自動乳
鉢により10分間撹拌・混合した。さらに1剤相
当量の55mgずつを金型成型器中で油圧式加圧機
により圧縮成型し、1剤当たりメタンスルホン
酸ジヒドロエルゴタミン1mgを含有する0.8×
1.0×0.2cm(縦×横×厚さ)の板状のソフト・
バツカルを製した。
(c) 実施例6−(b)で得た混合粉砕物をロータリー
打錠機により加圧成型し、1剤当たりメタンス
ルホン酸ジヒドロエルゴタミン1mgを含有する
円柱状(直径3.0mm、厚み1.5mm;重量10mg)の
ソフト・バツカルを得た。
実施例 7 ユビデカレノン含有のソフト・バツカル (a) ユビデカレノン0.5gを精製水54.5gに分散
させ、濃グリセリン15gおよびゼラチン(ゼリ
ー強度:150)30gを添加後、70℃に加温下、
水分の蒸発を防ぎながら1時間撹拌した。次い
で減圧下に脱泡処理後、温時に成型器中に注加
した。以下実施例1−(a)と同様の方法によつ
て、1剤当たりユビデカレノン10mgを含有する
1.5×3.0×0.3cm(縦×横×厚さ)の板状の形態
を有し、重量2g(重量偏差:±1.0%以内)
のソフト・バツカルを得た。これを25℃で約4
時間通風乾燥し最終製品とした(1剤の重量
1.2g)。
(b) ユビデカレノン10gおよびゼラチン(ゼリー
強度:180)90gを振動ボールミルで1時間混
合粉砕し、DSCにてユビデカレンノンの吸熱
ピークが消失した混合物を製した。これに濃グ
リセリン25gおよび乳糖25gを加えてよく混合
し、第10改正日本薬局方(日局X)製剤総則に
記載の錠剤製造法に準じて、1剤当たりユビデ
カレノン10mgを含有する円柱状(直径7.5mm、
厚み2.5mm;重量150mg)のソフト・バツカルを
製した。
(c) 実施例7−(b)で得た混合粉砕物100gに濃グ
リセリン25gを加え、乳鉢中で均一に混合し
た。これを1剤分相当量(125mg)ずつ秤量し、
金型成型器中で50℃に加温下、加圧成型した。
冷後とり出し、1剤当たり10mgのユビデカレノ
ンを含有する1.2×1.5×0.2cm(縦×横×厚さ)
の板状のソフト・バツカルを製した。
実施例 8 ニフエジピン含有のソフト・バツカル (a) ニフエジピン1.0gに濃グリセリン10gおよ
び精製水34gを加え、均一に撹拌・分散した懸
濁液にゼラチン(ゼリー強度:180)15gを添
加、70℃に加温下溶解し均一な混液とした。こ
れを水分の蒸発を防ぎながら脱泡処理し、温時
(約50℃)に成型器に注入した。以下実施例1
−(a)と同様の方法によつて、1剤当たりニフエ
ジピン10mgを含有し、重量600mg(重量偏差:
±1.0%以内)で1.0×1.5×0.3cm(縦×横×厚
さ)の板状のソフト・バツカルを得た。これを
25℃で8時間通風乾燥し最終製品とした(1剤
の重量300mg)。
(b) ニフエジピン5gおよびゼラチン(ゼリー強
度:150)45gを振動ボールミルで4時間混合
粉砕し、さらに濃グリセリン25gを加えて30分
間混合した。次いで1剤相当量(150mg)ずつ
を秤量し、以下実施例7−(c)と同様の方法によ
つて、1剤当たりニフエジピン10mgを含有する
ソフト・バツカルを製した。
(c) 実施例8−(b)で得た混合粉砕物を、日局X製
剤総則記載の錠剤製造法に準じて、1剤当たり
ニフエジピン10mgを含有する円柱状(直径6.5
mm、厚み2.3mm;重量100mg)のソフト・バツカ
ルを製した。
実施例 9 塩化リゾチーム含有のソフト・バツカル (a) ゼラチン(ゼリー強度:150)45gを精製水
79gに溶解し、これに塩化リゾチーム1gおよ
び濃グリセリン25gを撹拌下に添加し均一な溶
液とした。次いで、減圧下に水の蒸発を防ぎな
がら脱泡処理し、温時(40℃)に成型器に注入
した。以下実施例1−(a)と同様の方法によつ
て、1剤当たり塩化リゾチーム10mgを含有する
板状(縦×横×厚さ=1.2×2.0×0.3cm;重量
1.5g:重量偏差1%以内)のソフトバツカル
を得た。これを25℃で約5時間通風乾燥し、最
終製品とした(1剤の重量:0.9g)。
(b) 塩化リゾチーム10gおよびゼラチン90gを振
動ボールミルで30分間混合粉砕した後、濃グリ
セリン20g、乳糖10gおよびマンニツト20gを
加えて全体を均一に混合した。以下実施例7−
(b)と同様の方法によつて、1剤当たり塩化リゾ
チーム10mgを含有する円柱状(直径8mm、厚み
2mm;重量150mg)のソフト・バツカルを得た。
(c) 実施例9−(b)で得た混合粉砕物50gに濃グリ
セリン5gを加え、乳鉢中で均一に混合した。
1剤相当量の330mgずつを秤量し、実施例7−
(c)と同様の方法によつて、1剤当たり塩化リゾ
チーム30mgを含有する板状のソフト・バツカル
を製した。
以下に前記実施例で得たソフト・バツカルの有
用製、生体内利用率の向上を実証した試験例を示
す。
なお、試験例において比較対照として用いた製
剤は特に指定した以外は日局Xの製剤総則記載の
錠剤製造法に従つて製造し、日局X記載の製剤の
一般試験法に適合した舌下錠ないし錠剤を得た。
試験例 1 ピンドロール含有製剤の生体内利用率の比較
(家兎血清中濃度) (イ) 検体と投与法 1昼夜絶食した白色雄性家兎(体重2.6〜2.7
Kg、1群3羽)の舌下に、(A)実施例3−(a)で得
たソフト・バツカル、(B)実施例3−(b)で得たソ
フト・バツカルおよび(c)「日局X」記載の方法
で得た舌下錠の各々を投与した(投与量10mg/
Kg)。この際、ビニールチユーブおよびテープ
を用いて舌を固定し、投与した製剤のえん下を
防いだ。別に、(D)ピンドロールを1%カルボキ
シメチルセルロースに均一に懸濁したものをカ
テーテルを用いて経口投与した(投与量は10
mg/Kg)。
(ロ) 定量法 上記(A)、(B)、(C)および(D)のそれぞれの投与後
0.25、0.5、1.0、2.0、4.0および6.0時間毎に各
5mlずつ採血し、遠心分離によつて血清の分取
した。この血清2mlを用いて、文献〔バツカ、
Fxperimentia)エクスペリメンテイア)、25
巻、802頁(1969年)〕記載の方法に準じて、螢
光定量法によつて未変化体(ピンドロール)の
血清中濃度を測定した。この結果を第1図に示
す。
一方、血清0.5mlずつを用い、ピンドロール
のグルクロン酸抱合体をβ−グルクロニダーゼ
(シグマ社製、G−0501)でピンドロールに変
換し、上記の定量法によつて血清中濃度を測定
した。その結果を第2図に示す。なお、硫酸抱
合体は検出し得なかつた。
(ハ) 結果と考察 第1図に示した様に、経口投与群(D)に比較
し、口腔投与群(A、BおよびC)ではその血
清中濃度の高まりが顕著である。通常の舌下錠
投与群(C)では一時的に高濃度を示したが、投与
初期における吸収が遅くかつ持続的ではない。
一方、本発明のソフト・バツカルの投与におい
て、(A)ではピンドロールは投与直後にすみやか
に吸収され、また(B)ではやや遅れて吸収される
が、いずれの血清中濃度も持続し、6時間後に
おいても高濃度(平均で約50ng/ml以上)を
維持いた。これらの製剤間の濃度推移の相違は
下記のAUC(血清中濃度下面積:ng・min−
ml-1×104、0〜6時間)の差としても反映さ
れた。
(A) 2.59±0.51 (B) 2.99±0.58 (C) 1.72±0.43 (D) 0.57±0.02 さらに、第2図に示した様に、本発明のソフ
ト・バツカル(AおよびB)の投与におけるグ
ルクロン酸抱合体の血清中農度推移は、前述の
未変化体における推移をよく反映し、ほぼ一定
のレベル以上の高濃度を維持していることが確
認された。なお、AUCは下記の様に、本発明
のソフト・バツカルにおいてより高い値を示し
た。
(A) 3.19±0.21 (B) 5.25±0.87 (C) 2.55±0.18 (D) 1.85±0.76 試験例 2 アライトイン含有製剤のヒト生体内利用率の比
較(血漿中濃度) (イ) 検体および投与法 健常成人男子3名に、それぞれのアライトイ
ン投与量が217mg/人となるように、(A)実施例
2−(a)で得たソフトバツサルおよび(B)日局X記
載の方法で得た舌下錠の各々を口腔内の歯茎と
頬の間に投与し、一方(C)アラントイン粉末217
mg/人は水180mlと共に経口投与した。
なお、被験者は投与の12時間前から試験終了
時まで絶食とした。
(ロ) 定量法 投与前および上記(A)、(B)および(C)の投与後
0.5、1.0、2.0、3.0および5.0時間毎に各々3ml
ずつ採血した。血漿中アラントインの定量は文
献〔ポルチエルス、Analytical Chemistry(ア
ナリテイカル・ケミストリー)、79巻、612頁
(1977年)〕記載の加水分解法に従つて、先ずア
ラントインをアラントイン酸に変換し、次いで
別の文献〔ザレブンスキーら、Biochemical
Journal(バイオケミカル・ジヤーナル)、96巻、
218頁(1965年)〕記載のアラントイン酸の定量
法に準じて行なつた。製剤の投与後の血漿中ア
ラントイン濃度は、投与前の血漿中アラントイ
ン、アラントイン酸および生体成分由来の旨検
値を差し引いて求めた。これらの結果を第3図
に示す。
(ハ) 結果と考察 先ず、AUC(血漿中濃度下面積:μg・hr・
ml-1、0〜5時間)は下記の通りであつた。
(A) 22.55±5.98 (B) 10.48±3.44 (C) 14.51±2.30 第3図に示した様に、(C)の経口投与後の血漿
中アラントイン濃度はCnax(最高血漿中濃度)
が約6μg/mlで、Tnax(最高血漿中濃度到達時
間)は1時間であつた。また(B)の通常の舌下錠
投与では血漿中アラントイン濃度の立ち上がり
が非常に悪く、Cnaxは約4μg/mlであり、
Tnaxは3時間と経口投与の場合と比較して、
吸収速度が遅く、かつAUC値も小さい傾向に
あることが認められた。
一方、(A)の本発明のソフト・バツカルの口腔
内投与において、投与初期(0.5〜1.0時間)の
血漿中アラントイン濃度はほぼ経口投与(C)の場
合に類似するが、その後の推移に大きな差が見
られた。すなわち、経口投与では投与後1時間
以降は血漿中アラントイン濃度は減少の一途に
辿るのに対して、ソフト・バツカル投与では投
与後1〜5時間まで比較的一定のレベル(4〜
6μgml)を保つことから、本製剤の高い持続
性が明らかにされ、この事は前記のAUCが約
1.6倍増加していることからも確認された。さ
らに、ソフト・バツカル(A)は舌下錠(B)と比較し
て投与初期の吸収動態が良好であり、Cnaxを高
くかつ持続性があり、AUCも約2.2倍高い値を
示した。
試験例 3 オキセンドロ含有製剤の生体内利用率の比較
(犬血漿中濃度) (イ) 検体と投与法 1昼夜絶食した犬(1群5頭)の口腔内に、
(A)実施例5−(a)で得たソフト・バツカル、(B)実
施例5−(b)で得たソフト・バツカルを投与し、
また(C)「日局X」記載の方法で得た錠剤を経口
投与、あるいは(D)注射剤を筋注した(投与量は
各々50mg/頭)。
(ロ) 定量法 上記(A)、(B)、(C)および(D)のそれぞれを投与後
0.5、1、2、3、5、7、10および24時間後
に採血した後血漿を分取した。この血漿を用い
て文献〔板倉ら、武田研究所年報、37巻、297
頁(1978年)〕記載の方法に準じで、高速液体
クロマトグラフイーによつて、血漿中オキセン
ドロンの測定を行なつた。その結果を第4図に
示す。
(ハ) 結果と考察 先ず、AUC(血漿中濃度下面積、ng・hr、
ml-1、0〜24時間)は下記の通りであつた。
(A) 120±4 (B) 226±30 (C) 36±22 (D) 500±83 次に、Cnax(最高血漿中濃度、ng/ml)を
求めると(A)は24、(B)は23、(C)は12、(D)は27n
g/mlであつた。
第4図から理解される様に、経口投与(C)と比
較して、本発明のソフト・バツカル投与(Aお
よびB)では、投与初期の吸収速度が早く、
Cnaxも約2倍上昇し、かつ持続化されているこ
とが明らかにされ、この事は前記のAUCが(A)
で3.3倍、(B)で実に6.3倍増加していることから
も確認された。
オキセンドロンを経口投与した場合、肝臓お
よび消化管内での代謝を受け易いため、その血
漿中濃度が低くかつ持続的でないため、十分な
薬効を期待することが出来なかつたものである
が、本発明のソフト・バツカルの適用によつて
吸収の促進、血漿中濃度の上昇と持続化にみら
れる生体内利用率の改善が成し遂げられた。こ
れによつて、従来の注射剤に替り得る新製剤と
して、本発明のソフト・バツカルの有用性が期
待される。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はピンドロール含有製剤の
投与における家兎血清中ピンドロールの濃度推移
を示したものである。ここで、第1図はピンドロ
ール(未変化体)の、また第2図はピンドロー
ル・グルクロン酸抱合体の濃度推移を示す。(A)は
実施例3−(a)のソフト・バツカル投与、(B)は実施
例3−(b)のソフト・バツカル投与、(C)は舌下錠の
舌下投与、(D)は経口剤投与のそれぞれにおける血
中濃度推移を示す。第3図はアラントイン含有製
剤の投与におけるヒト血漿中アラントインの濃度
推移を示したものである。ここで、(A)は実施例2
−(a)のソフト・バツカル投与、(B)は舌下錠の舌下
投与、(C)は経口剤投与のそれぞれにおける場合を
示す。第4図はオキセンヒドロン含有製剤の投与
における犬血漿中オキセンドロンの濃度推移を示
したものである。ここで、(A)は実施例5−(a)のソ
フト・バツカル投与、(B)は実施例5−(b)のソフ
ト・バツカル投与、(C)は錠剤の経口投与、(D)は筋
注のそれぞれにおける場合を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 口腔粘膜から吸収せしめるための薬物1部お
    よび吸収促進作用を呈する水溶性蛋白質0.5〜150
    部を含有し、かつ当該水溶性蛋白質1部に対して
    多価アルコール類、ビニル系ポリマー、セルロー
    ス類および脂肪酸エステル類から成る群から選択
    された添加物0.01〜3部を添加して成る、口腔内
    の形状に適合して保持される軟質な口腔製剤。
JP17535282A 1982-10-07 1982-10-07 軟質な口腔製剤 Granted JPS5967218A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17535282A JPS5967218A (ja) 1982-10-07 1982-10-07 軟質な口腔製剤
CA000438499A CA1208558A (en) 1982-10-07 1983-10-06 Soft buccal
EP83306077A EP0107941B1 (en) 1982-10-07 1983-10-07 Soft buccal
DE8383306077T DE3374982D1 (en) 1982-10-07 1983-10-07 Soft buccal
US06/540,161 US4572832A (en) 1982-10-07 1983-10-07 Soft buccal

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17535282A JPS5967218A (ja) 1982-10-07 1982-10-07 軟質な口腔製剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5967218A JPS5967218A (ja) 1984-04-16
JPH051243B2 true JPH051243B2 (ja) 1993-01-07

Family

ID=15994563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17535282A Granted JPS5967218A (ja) 1982-10-07 1982-10-07 軟質な口腔製剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5967218A (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4568536A (en) * 1985-02-08 1986-02-04 Ethicon, Inc. Controlled release of pharmacologically active agents from an absorbable biologically compatible putty-like composition
GB8522453D0 (en) * 1985-09-11 1985-10-16 Lilly Industries Ltd Chewable capsules
DE4125400C2 (de) * 1991-07-31 2000-08-17 Edwin Klaus Verwendung von unlöslichem Kollagen zur Behandlung von degenerativen, nicht entzündlichen Gelenkprozessen
HK1008417A1 (en) * 1994-03-02 1999-05-07 Merck Sharp & Dohme B.V. Sublingual or buccal pharmaceutical composition
ES2400210T3 (es) 2008-10-02 2013-04-08 Mylan Inc. Método para preparar un laminado de adhesivo multicapa
JP5555148B2 (ja) * 2010-12-10 2014-07-23 日東電工株式会社 シート状製剤及びシート状製剤の製造方法
JP2013006824A (ja) * 2011-05-20 2013-01-10 Nitto Denko Corp 可食性組成物、ゼリー状製剤及びゼリー状製剤の製造方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5562012A (en) * 1978-11-06 1980-05-10 Teijin Ltd Slow-releasing preparation

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5967218A (ja) 1984-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4572832A (en) Soft buccal
US3870790A (en) Solid pharmaceutical formulations containing hydroxypropyl methyl cellulose
JP5777170B2 (ja) 速溶性固体剤形
KR100355130B1 (ko) 하이드로겔서방성정제
CA2405031C (en) Guaifenesin sustained release formulation and tablets
JPS61286321A (ja) 口腔又は鼻腔用医薬組成物
JPH044301B2 (ja)
JP2004535361A (ja) 生体接着性の徐放性送達独立気泡発泡体フィルム
JPH07215843A (ja) 生物学的付着性を有する徐放性薬理組成物
AU2001255680A1 (en) Guaifenesin sustained release formulation and tablets
JPH10182436A (ja) 固形医薬製剤
US20030147947A1 (en) Orodispersible solid pharmaceutical form
WO1995005809A1 (en) Gastric remaining preparation, swollen molding, and production process
JPH051243B2 (ja)
US10525011B2 (en) Dosage form articles for external mucosal applications
JP2002308760A (ja) 圧縮成型用組成物及びその利用
JP4601271B2 (ja) 圧縮成形製剤およびその製造方法
JP4206174B2 (ja) 薬物の放出を制御した速崩錠及びその製法
JP2011184378A (ja) 口腔内崩壊製剤
JPH057367B2 (ja)
JP3884056B1 (ja) 口腔内速崩錠の製造方法
JP2000007555A (ja) 錠剤およびこの錠剤の製造方法
JPH02121919A (ja) 柔軟性を有する錠剤
JP2650493B2 (ja) 速溶錠
JP2002154988A (ja) 口腔内崩壊錠剤およびその製造方法