JPH05140264A - 熱硬化性樹脂組成物および積層板の製法 - Google Patents
熱硬化性樹脂組成物および積層板の製法Info
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Abstract
(57)【要約】
電子出願以前の出願であるので
要約・選択図及び出願人の識別番号は存在しない。
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プリント回路基板等に有用な積層板 に用いる熱硬化性樹脂組成物およびこれを用いた 積層板の製法に関し、特に貯蔵安定性に優れる熱 硬化性樹脂組成物およびこれを用いて得られる吸 水性、ハンダ耐熱性等に優れる積層板の製法に関 する。
プリント回路用基板として使用されるガラスエ ポキシ系積層板は、Bステージ化されたプリプレ グを経た後、加熱加圧成形により製造されており、 エポキシ樹脂硬化剤として耐熱性、電気的特性等 に優れる多塩基酸無水物が使用さることが知られ ている。
上記の加熱加圧成形には長時間を要し、生産性 に問題があるため、エポキシ樹脂とエポキシ樹脂 硬化剤に、1分子中に少なくとも2個以上の不飽 和基を有する樹脂と重合開始剤を加えて成形性を 向上させたプリプレグの製造方法が提案されてい る(特開昭62−285929号公報)。
しかしながら、上記の方法では、1分子中に少 なくとも2個以上の不飽和結合を有する樹脂が使 用されているため、得られるプリプレグの硬化性 は速いものの、最終硬化物の積層板の物性として は、耐熱性が十分でなく、しかも使用する硬化性 樹脂組成物の貯蔵安定性が十分でないという課題 を有している。
本発明者らはこの様な状況を鑑みて鋭意研究し た結果、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを、エ ポキシ樹脂中のエポキシ基1個に対して不飽和一 塩基酸中のカルボキシル基の数が0.05〜0.6個 となる比率で反応させて得たエポキシビニルエス テル樹脂を潜在性硬化促進剤と組み合せて用いて なる熱硬化性樹脂組成物は、貯蔵安定性が改善さ れるため、吸水率やハンダ耐熱性に優れる積層板 が長時間に亘って安定して製造できることを見い 出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを、エポキシ 樹脂中のエポキシ基1個に対して不飽和一塩基酸 中のカルボキシル基の数が0.05〜0.6個となる 比率で反応させて得たエポキシビニルエステル樹 脂(A)と、多塩基酸無水物(B)と、重合開始 剤(C)と、潜在性硬化促進剤(D)とを含有し てなることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物、お よび エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを、エポキシ 樹脂中のエポキシ基1個に対して不飽和一塩基酸 中のカルボキシル基の数が0.05〜0.6個となる 比率で反応させて得たエポキシビニルエステル樹 脂(A)と、多塩基酸無水物(B)と、重合開始 剤(C)と、潜在性硬化促進剤(D)とを含有し てなる熱硬化性樹脂組成物(I)を、繊維質基材 に含浸させた後、加熱硬化させることを特徴とす る積層板の製法 を提供するものである。
本発明で用いるエポキシビニルエステル樹脂 (A)としては、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸 とを、エポキシ樹脂中のエポキシ基1個に対して 不飽和一塩基酸中のカルボキシル基の数が0.05 〜0.6個となる比率でエステル化反応させて得た ものがいずれも使用でき、なかでもエポキシ基1 個に対するカルボキシル基の数が0.2〜0.6個と なる比率でエステル化反応させて得たものが好ま しい。
エポキシ樹脂中のエポキシ基1個に対する不飽 和一塩基酸中のカルボキシル基の数が0.05個よ り少ない場合には、含浸用樹脂組成物を繊維質基 材に含浸させたものを用いて最終的に加熱成形す る際に、エポキシ基の反応に先立って起こるビニ ル基に基づく重合による硬化の寄与が小さく、加 熱成形時に含浸した樹脂が流れ過ぎるので好まし くなく、逆に0.6個より多い場合には一分子中に エポキシ基とビニル基の両方を有する成分が少な くなり、ビニル基のみを有する成分が増えるため ビニル基を付加したエポキシ化合物とこれを付加 しないエポキシ化合物の多塩基酸無水物(B)等 を介した架橋反応が減少し、ガラス転移温度(Tg) が低下するので好ましくない。
したがって、本発明で用いるエポキシビニルエ ステル樹脂としては、エポキシ樹脂中のエポキシ 基の一部に不飽和一塩基酸が付加され、一分子中 にビニル基とエポキシ基の両方を有するものの含 有率が多いものがなかでも好ましい。
通常、エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸のエステ ル化触媒として、第3級アミン、第4級アンモニ ウム塩、第3級又は第4級アミノ基を有するイオ ン交換樹脂、トリアルキルヒドラゾニウム塩、チ オエーテル、スルホニウム塩、ホスフィン誘導体 および4級ホスホニウム塩等のリン系化合物など が挙げられ、本発明ではいずれのエステル化触媒 を用いたものであってもエポキシビニルエステル 樹脂(A)として使用できるが、なかでもエポキ シビニルエステル樹脂(A)と多塩基酸無水物 (B)との反応、すなわち該(A)中の水酸基と 該(B)中の酸無水物基との反応を促進しない触 媒、好ましくはリン系化合物、特に好ましくはホ スフィン誘導体の存在下でエステル化反応させて 得たエポキシビニルエステル樹脂が、これを含有 してなる硬化性樹脂組成物の貯蔵安定性を著しく 向上させるので特に好ましい。
上記エステル化反応は通常60〜140℃、好 ましくは80〜120℃の温度範囲で行なわれる が、特に限定されるものではない。
上記エポキシビニルエステル樹脂(A)を得る ために用いるエポキシ樹脂として代表的なものを 挙げれば、エピクロルヒドリン又はβ−メチルエ ピクロルヒドリンとビスフェノールA、ビスフェ ノールF又はビスフェノールSとから得られるエ ポキシ樹脂;フェノール又はアルキルフェノール ・ノボラック樹脂のポリグリシジルエーテル類; エチレングリコール、プロピレングリコール、ポ リエチレングリコール、ポリプロピレングリコー ル、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリ メチロールエタン、トリメチロールプロパン又は ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくは プロピレンオキサイドの付加物の如き多価アルコ ールのポリグリシジルエーテル類;アジピン酸、 フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ フタル酸又はダイマー酸の如きポリカルボン酸の ポリグリシジルエステル酸;シクロヘキサン又は その誘導体を過酢酸などでエポキシ化させること により得られるシクロヘキサン系のエポキシ化合 物類(3,4−エポキシ−6−メチル−シクロヘキ シル−3,4−エポキシ−6−メチル−シクロヘキ サンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘ キシルメチル−3,4−シクロヘキサンカルボキシ レート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシ クロヘキサンなど);シクロペンタジエンもしく はジシクロペンタジエン又はそれらの誘導体を過 酢酸などでエポキシ化させることにより得られる シクロペンタジエン系のエポキシ化合物類(シク ロペンタジエンオキサイド、ジシクロペンタジエ ンオキサイド、2,3−エポキシシクロペンチルエ ーテルなど);リモネンジオキサイド;あるいは ヒドロキシ安息香酸のグリシジルエーテルエステ ルなどがあり、単独あるいは二種以上を混合して 用いる。
また、エポキシビニルエステル樹脂(A)を得 るために用いる不飽和一塩基酸として代表的なも のは、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、クロ トン酸、モノメチルマレート、モノプロピルマレ ート、モノブチルマレート、ソルビン酸又はモノ (2−エチルヘキシル)マレートなどがあるが、 これらは単独でも二種以上の混合においても用い ることができる。
更に、エポキシビニルエステル樹脂(A)を得 る際には、反応中のゲル化を防止する目的や生成 物の保存安定性あるいは硬化性の調整の目的でそ れぞれ重合禁止剤を使用することが推奨される。
かかる重合禁止剤として代表的なものを挙げれ ば、ハイドロキノン、p−t−ブチルカテコール、 モノ−t−ブチルハイドロキノンの如きハイドロ キノン類;ハイドロキノンモノメチルエーテル、 ジ−t−p−クレゾールの如きフェノール類;p −ベンゾキノン、ナフトキノン、p−トルキノン の如きキノン類;又はナフテン酸銅の如き銅塩な どがある。
エポキシビニルエステル樹脂(A)は、ケトン 類、エステル類の溶剤に溶解して用いても良いが、 重合性ビニルモノマー(E)のみを用いることが 好ましい。この場合の重合性ビニルモノマーとし ては、例えばスチレン、ビニルトルエン、t−ブ チルスチレン、クロルスチレンもしくはジビニル ベンゼンの如きスチレンおよびその誘導体;エチ ル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アク リレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、 n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル (メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート もしくは2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ レートの如き(メタ)アクリル酸の低沸点エステ ルモノマー類;又はトリメチロールプロパントリ (メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ (メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ (メタ)アクリレートもしくは1,6−ヘキサンジ オールジ(メタ)アクリレートの如き多価アルコ ールの(メタ)アクリレート類などが挙げられ、 なかでも粘度が低い点でスチレン、ビニルトルエ ン、(メタ)アクリル酸の低沸点エステルモノマ ー類が好ましい。
本発明で用いる多塩基酸無水物(B)として代 表的なものを挙げれば、無水フタル酸、ヘキサヒ ドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、 メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラ ヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチ ルナジック酸、無水トリメリット酸、無水ピロメ リット酸、無水マイレン酸、無水コハク酸、無水 イタコン酸、無水シトラコン酸、ドデセニル無水 コハク酸、無水クロレンディック酸、無水ベンゾ フェノンテトラカルボン酸、無水シクロペンタテ トラカルボン酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒ ドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン −1,2−ジカルボン酸、エチレングリコールビス トリメリテート無水物又はグリセリントリメリテ ート無水物などがあり、これらは単独あるいは二 種以上混合して用いる。好ましいものとしては、 例えばメチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック 酸等の液状の酸無水物が挙げられ、なかでも特に 貯蔵安定性の優れた熱硬化性樹脂組成物が得られ る点でメチルヘキサヒドロ無水フタル酸が特に好 ましい。また、5−(2,5−ジオキソテトラヒド ロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン− 1,2−ジカルボン酸等の固形の酸無水物を液状の 酸無水物で溶解したものも好ましく用いられる。
本発明で用いる重合開始剤(C)としては、例 えばシクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5− トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メ チロネキサノンパーオキサイド、1,1−ビス(t −ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロ ヘキサン、クメンハイドロパーオキサイド、ジク ミルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、 3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、 ベンゾイルパーオキサイド、ジ−ミリスチルパー オキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ (2−エチルヘキサノエート)、t−ブチルパー オキシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート、t −ブチルパーオキシベンゾエート、クミルパーオ キシオクトエートなどの有機過酸化物が挙げられ る。
本発明で用いる潜在性硬化促進剤(D)として は、例えば、(a)エポキシ樹脂とアミン系化合物 を混合し、直ちに冷凍して反応を停止させた冷凍 型潜在性硬化促進剤、(b)アミン系化合物をマイ クロカプセル化したマイクロカプセル型潜在性硬 化促進剤、(c)モノキュラーシーブに化合物を吸 着させたモノキュラーシーブ型潜在性硬化促進剤、 (d)アミン系化合物とエポキシ基を有する化合物 との付加物をイソシアネート基を有する化合物で 表面処理してなるも潜在性硬化促進剤等が挙げら れ、なかでも取扱いが容易で作業性が高く、加熱 時の硬化促進効果が適当で、物性の低下がない点 で上記(d)の潜在性硬化促進剤が特に好ましい。
上記(d)の潜在性硬化促進剤を得るのに用いる アミン系化合物としては、例えばエチレンジアミ ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラ ミン、テトラエチレンペンタミン、ジプロピレン ジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン等の脂 肪族アミン、メンセンジアミン、イソフォロンジ アミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘ キシル)メタン、N−アミノエチルピペラジン等 の脂環式アミン、メタキシレンジアミン、テトラ クロロ−p−キシレンジアミン等の芳香環を含む 脂肪族アミン、メタフェニレンジアミン、ジアミ ノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフ ォン、ビスアミノメチルジフェニルメタン等の芳 香族アミン、2−メチルイミダゾール、2−エチ ル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイ ミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2 −フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メ チルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチ ルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル −4−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合 物などが挙げられる。
また、エポキシ基を有する化合物としては、エ ポキシ基を1個以上有する化合物がいずれも使用 でき、例えば脂肪族グリシジルエーテル、芳香族 グリシジルエーテル、グリシジルアルキレート等 のモノエポキシ化合物、前記のエポキシ樹脂等が 挙げられ、なかでも無溶剤液状又は固型のエポキ シ樹脂が好ましい。
アミン系化合物とエポキシ化合物との付加物は、 例えば従来公知の一般的方法で得ることができる。
アミン系化合物とエポキシ化合物との反応比は、 アミン系化合物の活性水素1個に対してエポキシ 基の数が1.0〜1.5個、好ましくは1.2〜1.4個 となる比率である。付加反応は無溶剤で行なって もよいが、適当な溶剤にアミン系化合物を溶解し、 エポキシ化合物を滴下又は分割添加する方法等が 通常用いられる。溶剤は、芳香族系溶剤、ケトン 系溶剤が好ましく、例えばトルエン、キシレン、 メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等 が挙げられる。無溶剤で付加反応させた場合は、 得られた付加物を所要の粒子サイズに粉砕して用 いる。溶剤中で付加反応させる場合は、反応終了 後、スプレードライ方式で噴霧乾燥する方法、溶 剤を除去して粉砕する方法等が採用される。粒子 径は、通常30μm以下であり、好ましくは0.1 〜10μm、特に好ましくは1〜6μmである。
30μm以上では分散性に問題が生じ易い。
更に、イソシアネート基を有する化合物として は、例えば芳香族又は脂肪族モノイソシアネート、 芳香族又は脂肪族ポリイソシアネート、ポリオー ルとポリイソシアネートの付加物であるポリイソ シアネート、ポリイソシアネートと水との反応で 得られるビューレット型ポリイソシアネート、環 化重合型ポリイソシアネート等が挙げられ、具体 的にはフェニルイソシアネート、トリルイソシア ネート等のモノイソシアネート化合物、テトラメ チレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ シアネート、トリレンジイソシアネート、キシリ レンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソ シアネート、イソプロピリデンシクロヘキシルイ ソシアネート、リジンイソシアネート、トリレン ジイソシアネートとトリメチロールプロパンの付 加物、トリレンジイソシアネートとペンタエリス リトールの付加物、トリレンジイソシアネートと ポリエチレングリコールの付加物、トリレンジイ ソシアネートとポリプロピレングリコールの付加 物、ヘキサメチレンジイソシアネートとポリエチ レンアジペートのプレポリマー等のポリイソシア ネート化合物等が挙げられる。なかでも芳香族又 は脂肪族ポリイソシアネートおよびポリオールと ポリイソシアネートの付加物であるポリイソシア ネートが好ましい。
アミン系化合物とエポキシ化合物との付加物を イソシアネート基を有する化合物で表面処理する 方法は、特に限定されないが、例えば粉末状の上 記付加物を溶解しない溶剤、例えばトルエン、キ シレン、アセトン、メチルエチルケトン等に、ま ず所定量のイソシアネート基を有する化合物を溶 解させ、次いで上記粉末状の付加物をこの中に分 散させ、表面処理して、溶剤を飛散、乾燥する方 法等が挙げられる。イソシアネート基を有する化 合物の使用量は、上記付加物100重量部に対し 通常0.5〜20重量部、好ましくは0.0〜10重 量部である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物(I)とは、前記 (A)〜(D)の各成分を必須成分として用い、 必要に応じて重合性ビニルモノマー(E)、その 他の溶剤、更には内部離型剤、顔料、充填剤等の 添加剤等を加えてなる組成物であって、かつ繊維 質基材に含浸可能なものを言う。尚、固型の成分 は、含浸に際して、必ずしも液状成分中に溶解又 は溶融させて用いる必要はなく、液状成分中に粉 末状で分散させて用いてもよい。
また、重合開始剤(C)の添加量は、エポキシ ビニルエステル樹脂(A)100重量部に対して、 通常0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部 である。
更に潜在性硬化促進剤(D)の添加量は、多塩 基酸無水物(B)100重量部に対して、通常 0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部で ある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物(I)に必要に応 じて加えられる充填剤は、要求性能、作業条件な どにより適宜選択されるが、例を挙げると水酸化 アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、コロイダル シリカ、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、マイ カ、タルク、二酸化チタン、石英粉末、ケイ酸ジ ルコニウム、ガラス粉末、アスベスト粉末、ケイ 藻土、三塩化アンチモンなどがある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物(I)を得るに際 しての各成分の配合方法および配合順序は特に限 定されるものではないが、液状成分を混合した後、 固型の成分を粉末状で添加して、分解又は溶解さ せる方法が好ましい。
他方、本発明で用いる繊維質基材として代表的 なものを挙げれば、ガラス繊維、炭素繊維または 芳香族ポリアミド系繊維などであり、なかでもガ ラス繊維が好ましい。これらのうちガラス繊維と しては、その原料面から、E−グラス、C−グラ ス、A−グラスおよびS−グラスなどが存在して いるが、本発明においてはいずれの種類のものも 適用できる。
これらの繊維質基材は、その形状によりロービ ング、チョップドストランドマット、コンティニ アスマット、クロス、不織布、ロービングクロス、 サーフェシングマットおよびチョップドストラン ドがあるが、上掲した如き種類や形状は、目的と する成形物の用途および性能により適宜選択され るものであって、必要によっては二以上の種類ま たは形状からの混合使用であってもよい。なかで もクロス、不織布が好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物(I)を用いて、 積層板を得る方法としては、例えば、繊維質基 材に該硬化性樹脂組成物(I)を含浸させ、所定 枚数重ね合せ、更にその上下両面と金属箔および /又はカバーフィルムで被覆し、必要に応じて予 備加熱し、次いで加熱効果させる方法、繊維質 基材に熱硬化性樹脂組成物(I)を含浸させ、乾 燥炉内で重合性ビニルモノマーを除去しつつB− ステージ化し、次いでこのBステージ化物を所定 枚数重ね合せ、加熱硬化させる方法、などが挙げ られる。
上記、での加熱硬化は連続加熱炉内で無圧 下で行なわれても良いし、連続ダブルベルトプレ スで、連続的に加熱加圧成形されても良い。また の予備加熱後の積層体又はのB−ステージ化 後のB−ステージ化物を裁断し、バッチワイズで 加熱加圧成形されても良い。の予備加熱および のB−ステージ化は、通常70〜150℃の温 度範囲で行なわれ、加熱硬化は双方とも130〜 190℃で行なわれる。加熱加圧成形の場合は、 通常5〜40kg/cm2の圧力下で行なわれる。
<実施例> 次に本発明を製造例、実施例および比較例を挙 げ更に具体的に説明する。尚、例中の部および% は特に断りのない限りはすべて重量基準である。
製造例1〔エポキシビニルエステル樹脂(A)の 製造〕 ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反 応により得られたエポキシ当量190なるエポキ シ樹脂273部と、テトラブロモビスフェノール Aとエピクロルヒドリンとの反応により得られた エポキシ当量370なるエポキシ樹脂582部と、 メタアクリル酸107部と、ハイドロキノン0.3 部と、トリフェニルホスフィン0.4部とを110 ℃で酸価が0.2に達するまで反応させ、次いでス チレンモノマーで希釈溶解し、樹脂分80%、エ ポキシ当量670のエポキシビニルエステル樹脂 (A−1)を得た。
製造例2〔同 上〕 メタアクリル酸の使用量を54部に変更した以 外は製造例1と同様にして、樹脂分80%、エポ キシ当量460のエポキシビニルエステル樹脂 (A−2)を得た。
製造例3〔同 上〕 トリフェニルホスフィン0.4部の代わりにトリ −n−ブチルホスフィン0.4部を用いた以外は、 製造例1と同様にして、樹脂分80%、エポキシ 当量665のエポキシビニルエステル樹脂(A− 3)を得た。
製造例4〔同 上〕 トリフェニルホスフィン0.4部の代わりにトリ エチルアミン0.4部を用いた以外は製造例1と同 様にして、樹脂分80%、エポキシ当量670の エポキシビニルエステル樹脂(A−4)を得た。
製造例5〔潜在性硬化促進剤(D)の製造〕 ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反 応により得られたエポキシ当量190なるエポキ シ樹脂と2−メチルイミダゾールとをキシレン中 で120℃で1.5時間反応させて付加物(反応モ ル比1:2)を得、溶剤を分離して、更に乾燥し た。次いで微粉砕して平均粒径4.0μmの粉末を 得た。
この粉末100部をヘキサン250部に分散さ せ、60℃加熱攪拌下にキシリレンジイソシアネ ート3部を添加し、1時間攪拌をつづけ、その後 濾過し、減圧乾燥して表面処理された硬化促進剤 (D−1)を得た。
実施例1〜5および比較例1〜2 第1表記載の配合で熱硬化性樹脂組成物(I− 1)〜(I−5)および(I′−1)〜(I′− 2)を調製した。
次いで、直ちに上記樹脂組成物(I−1)〜 (I−5)および(I′−1)〜(I′−2)の それぞれを厚さ0.18mm、幅1050mmの長尺の ガラスクロスに該樹脂組成物の含有率が45%に なる様に含浸せしめ、これをそれぞれ8枚づつ重 ね合せ、更に厚さ35μm銅箔をその上下に重ね 合せ、110℃の加熱炉で4分間加熱しながら搬 送し、次いで170℃に加熱されたダブルベルト プレス機で20kg/cm2の圧力で10分間加熱加 圧成形した後、1000mm×1000mmに裁断し、 次いで170℃で50分間後硬化して、厚さ1.6 mmの積層板(II−1)〜(II−5)および(II′ −1)〜(II′−2)にそれぞれ20枚づつ得た。
更に、調製後、吸湿のない様に密閉した状態で 室温で10時間放置させた熱硬化性樹脂組成物 (II−1)〜(II−5)および(II′−1)〜 (II′−2)を用いた以外は、上記と同様にして 積層板(III−1)〜(III−5)および(III′ −1)〜(III′−2)をそれぞれ20枚得た。
次いで、得られた積層板(II−1)〜(II−5)、 (II′−1)〜(II′−2)、(III−1)〜 (III−5)および(III′−1)〜(III′−2) を用い、以下の様にして成形時の樹脂流出量、吸 水率およびハンダ耐熱性について測定したところ、 実施例1で得た積層板(II−1)〜(II−5) と(III−1)〜(III−5)は、測定結果に大き な差がなく、実施例1〜5の熱硬化性樹脂組成物 が貯蔵安定性に優れていることを示していたが、 比較例1〜2で得た積層板(II′−1)〜(II′− 2)と(III′−1)〜(III′−2)は、測定結 果に大きな差があり、比較例1〜2の熱硬化性樹 脂組成物が貯蔵安定性に劣ることが確認された。
測定結果を第2表に示す。
・樹脂流出量(%)=(W0−W1)/W0×100 にて算出し、平均値で示した。
(ただし、W0は樹脂組成物含有率45%、寸法 1000mm×1000mmの樹脂含浸基材8枚の重 量、W1は加熱加圧成形して得た寸法1000mm ×1000mmの積層板から銅箔重量を差し引いた 重量である。) ・吸水率(%):25mm×50mmに切断した積層 板の片面の銅箔をエッチングで除去した後、120 ℃、2気圧の条件で4時間プレッシャークッカー テストを行い、次式に基いて吸水率を算出し、平 均値で示した。
(ただしWはテスト前の積層板重量、W′はテス ト後の積層板重量である。) ・ハンダ耐熱性:上記プレッシャークッカーテス ト後の積層板の表面の水分をよく拭き取った後、 JIS C-6481に準じて測定し、以下の基準で評価し た。
○:ハンダ耐熱性不良の試料全くなし。
△:ハンダ耐熱性不良の試料1/4未満あり。
×:ハンダ耐熱性不良の試料1/4以上あり。
<発明の効果> 本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いると、長時 間に亘る含浸作業が可能で、吸水性およびハンダ 耐熱性に優れ、バラツキの少ない積層板が得られ るという利点がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 宗和 千葉県千葉市高洲4―3―2―511 (72)発明者 出村 智 千葉県市原市辰巳台東4―4
Claims (12)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを、エ
ポ キシ樹脂中のエポキシ基1個に対して不飽和一塩 基酸中のカルボキシル基の数が0.05〜0.6個と なる比率で反応させて得たエポキシビニルエステ ル樹脂(A)と、多塩基酸無水物(B)と、重合 開始剤(C)と、潜在性硬化促進剤(D)とを含 有してなることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。 - 【請求項2】 潜在性硬化促進剤(D)が、アミン系化
合 物とエポキシ基を有する化合物との付加物をイソ シアネート基を有する化合物で表面処理してなる ものである請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 エポキシビニルエステル樹脂(A)が、
該 エポキシビニルエステル樹脂(A)と多塩基酸無 水物(B)との反応を促進させないエステル化触 媒の存在下でエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを 反応させて得たものである請求項1又は2記載の 組成物。 - 【請求項4】 エステル化触媒がホスフィン誘導体であ
る 請求項3記載の組成物。 - 【請求項5】 多塩基酸無水物(B)が、メチルヘキサ
ヒ ドロ無水フタル酸である請求項1、2、3又は4 記載の組成物。 - 【請求項6】 更に重合性ビニルモノマー(E)を反応
性 希釈剤として含有し、かつ重合性ビニルモノマー 以外の溶剤を含まない液状樹脂組成物である請求 項5記載の組成物。 - 【請求項7】 エポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを、エ
ポ キシ樹脂中のエポキシ基1個に対して不飽和一塩 基酸中のカルボキシル基の数が0.05〜0.6個と なる比率で反応させて得たエポキシビニルエステ ル樹脂(A)と、多塩基酸無水物(B)と、重合 開始剤(C)と、潜在性硬化促進剤(D)とを含 有してなる熱硬化性樹脂組成物(I)を、繊維質 基材に含浸させた後、加熱硬化させることを特徴 とする積層板の製法。 - 【請求項8】 潜在性硬化促進剤(D)が、アミン系化
合 物とエポキシ基を有する化合物との付加物をイソ シアネート基を有する化合物で表面処理してなる ものである請求項7記載の製法。 - 【請求項9】 エポキシビニルエステル樹脂(A)が、
該 エポキシビニルエステル樹脂(A)と多塩基酸無 水物(B)との反応を促進させないエステル化触 媒の存在下でエポキシ樹脂と不飽和一塩基酸とを 反応させて得たものである請求項7又は8記載の 製法。 - 【請求項10】 エステル化触媒がホスフィン誘導体で
ある 請求項9記載の製法。 - 【請求項11】 多塩基酸無水物(B)が、メチルヘキ
サヒ ドロ無水フタル酸である請求項7、8、9又は 10記載の製法。 - 【請求項12】 更に重合性ビニルモノマー(E)を反
応 性希釈剤として含有し、かつ重合性ビニルモノマ ー以外の溶剤を含まない液状樹脂組成物である請 求項11記載の製法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17807090 | 1990-07-05 | ||
| JP2-178070 | 1990-07-05 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05140264A true JPH05140264A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=16042092
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29246890A Pending JPH05140264A (ja) | 1990-07-05 | 1990-10-30 | 熱硬化性樹脂組成物および積層板の製法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05140264A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004108790A1 (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-16 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | 硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤及び液晶表示素子 |
| JP2005018022A (ja) * | 2003-06-04 | 2005-01-20 | Sekisui Chem Co Ltd | 液晶表示素子用硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤、液晶表示素子用上下導通材料、及び、液晶表示装置 |
| JP2005060651A (ja) * | 2003-07-31 | 2005-03-10 | Sekisui Chem Co Ltd | 硬化性樹脂組成物、液晶表示素子用シール剤、液晶表示素子用封口剤、液晶表示素子用上下導通材料及び液晶表示素子 |
| JP2005247879A (ja) * | 2004-03-01 | 2005-09-15 | Showa Highpolymer Co Ltd | 繊維強化複合材料用組成物及びその成形材料 |
| WO2005095517A1 (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Taiyo Ink Mfg. Co., Ltd. | 熱硬化性樹脂組成物、及びそれを用いた多層プリント配線板 |
-
1990
- 1990-10-30 JP JP29246890A patent/JPH05140264A/ja active Pending
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| KR100790660B1 (ko) * | 2004-03-30 | 2008-01-02 | 다이요 잉키 세이조 가부시키가이샤 | 열경화성 수지 조성물 및 이것을 포함하는 다층 인쇄 배선판 |
| JPWO2005095517A1 (ja) * | 2004-03-30 | 2008-02-21 | 太陽インキ製造株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物、及びそれを用いた多層プリント配線板 |
| US7825198B2 (en) | 2004-03-30 | 2010-11-02 | Taiyo Ink Mfg. Co., Ltd. | Thermosetting resin composition and multilayer printed wiring board using the same |
| JP5227514B2 (ja) * | 2004-03-30 | 2013-07-03 | 太陽ホールディングス株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物、及びそれを用いた多層プリント配線板 |
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