JPH0515694B2 - - Google Patents
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- JPH0515694B2 JPH0515694B2 JP63149285A JP14928588A JPH0515694B2 JP H0515694 B2 JPH0515694 B2 JP H0515694B2 JP 63149285 A JP63149285 A JP 63149285A JP 14928588 A JP14928588 A JP 14928588A JP H0515694 B2 JPH0515694 B2 JP H0515694B2
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- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07H—SUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
- C07H19/00—Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof
- C07H19/02—Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing nitrogen
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、皮膚蓄積型の抗ウイルス外用薬剤、
およびその製造方法に関する。 〔従来の技術〕 医学的な教育キヤンペーンが広く普及し、かつ
化学療法が発達しているにも拘らず、ヘルペスウ
イルスによつて引き起こされる感染症の数はます
ますふえ続けている。 そのため、錠剤や注射液などのような抗ウイル
ス内服剤の必要性が、叫ばれ続けている(サラ
ル、アール(Saral,R.)等、N.Eng.J.Med.305,
63〜67ページ(1981年)参照)。またヘルペス感
染症の治療には、外用薬も使用されている。 (E)−5−クロロビニル−2′−デオキシウリジ
ン、(E)−5−ブロモビニル−2′−デオキシウリジ
ン、および(E)−5−ヨードビニル−2′−デオキシ
ウリジンのように、置換基の中にハロゲン原子を
有している5−置換の2′−デオキシウリジンは、
非常に有効な抗ヘルペスウイルス性の化合物であ
る(ドウ・クラーク、イー(De Clercq,E.)お
よびウオーカー,アール・テイー(Walker,R.
T.):フアーマシユーチカル・セラピー(Pharm.
Therapy)26、1ページ(1984年)参照)。 ハロゲン原子を含む5−置換の2′−デオキシウ
リジンである5−ヨード−2′−β−デオキシウリ
ジン(IDU)は化学的安定性が低く、また毒性分
解物が生成するにも拘らず、多くの抗ウイルス外
用薬剤における有効成分として、医薬の分野で用
いられている(プラソフ、ダブリユー・エイチ
(Prusoff,W.H.)およびゴズ、ビー(Goz,
B.);サートレリ、エイ・シー(Sartorelli,A.
C.)およびジヨーンズ、デイー・ジー(Jones,
D.G.):抗悪性形質転換剤および免疫抑制剤
(Antineoplastic and Immunosuppressive
Agents),第部、272〜347ページ、スプリンガ
ー・フエルラーク、ニユーヨーク(1975年)参
照)。 ピリジン誘導体の中で、5−アルキル置換の
2′−β−デオキシウリジンについても、抗ウイル
ス作用に対する試験がなされている。インビトロ
状態において、これらの化合物の有効性は、ハロ
ゲン誘導体よりも相当に低い(ドウ・クラーク,
イー等:カレント・ケモテラピー(Curr.
Chemother.)、352〜354ページ(1978年)参照)。 ドウ・クラーク,イーは、1型単純ヘルペスウ
イルスに対する5−置換の2′−デオキシウリジン
のインビトロ・テストを行なつている(1981年ア
ントワープで開かれたヌクレオシド、ヌクレオチ
ド、およびそれらの生物学的応用に関する第4回
国際円卓会議の議事録を参照)。 ヒトの胚由来の線維芽培養細胞を、ペルペスウ
イルスHSV−1(文献においては、HTLと称し
ている。)で感染させた。感染ウイルスの濃度を
変えることにより、彼は、50%の感染培養細胞に
細胞変成効果をもたらすウイルスの量(TCID50
(50%感染量))を測定した。 TCID50に相当する濃度のテストウイルスによ
り、培養細胞を感染させてから、この感染培養細
胞に、5−置換の2′−デオキシウリジン誘導体を
寒天培地に異なる濃度で溶解した溶液を加えた。
寒天培地は、アールの塩類を含むイーグルの最少
必須培地(MEM,GIBCO)である、彼は、こ
れに、PH7.4にて、10%の仔ウシ血清、10IU/ml
のペニシリン、および100μg/mlのストレプト
マイシンを加えた。 この方法により、ウイルスのTCID50値を、対
数ユニツト一つ分下げるために必要な有効成分の
最小濃度が得られる。このようにして求められ、
かつ化合物の有効性をよく特徴づけている結果を
まとめて示したものが、表1である。 【表】 表1から分かるように、式()で示される5
−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
(IPDU)は、他の5−置換の2′−β−デオキシウ
リジンよりも、抗ヘルペス作用が1桁低いので、
インビトロでの単純ヘルペスウイルスに対して殆
んど無効である。 この結果は、5−イソプロピル−2′−β−デオ
キシウリジンが、ヘルペスウイルスの治療に使用
できないという結論を下している。ケイ・ケイ・
ガウリ(K.K.Gauri)およびアール・ウオルタ
(R.D.Walter)の報告(ケモテラピー
(Chemotherapy)18,269ページ(1973年参照)
とよく一致している。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、いろいろなヘルペスウイルス
により引き起こされる病変を、皮膚科学的に治療
するために用いられている従来の薬剤よりも、一
層効き目のある外用薬剤を提供することである。 〔発明の要約〕 本発明は、皮膚に塗布される適切なキヤリヤー
における5−イソプロピル−2′−β−デオキシウ
リジンが、皮膚に蓄積されるので、優れた抗ウイ
ルス性を発揮しうるという認識に基づいている。 表2は、製薬的分析による結果をまとめたもの
である。 この分析は、14C標識の5−イソプロピル−2′−
β−デオキシウリジンを用いて行なつたものであ
る。その結果皮膚に塗布したIPDU含有の軟膏
は、15分間で完全に吸収され、しかも、吸収され
た有効成分の20〜25%は、皮膚に蓄積されてお
り、かつその濃度は、約8時間、殆んど変化しな
い状態で保たれることが分かつた。 【表】 【表】 本発明は、皮膚における有効剤の蓄積が、極め
て選択的であるという認識に基づいている。 これは、吸収された量の75〜80%が、血液や身
体の器官に入り、そこから、急速に放出されるこ
とを意味する。表3に挙げてある器官において、
IPDUの濃度は、3〜6時間以内で、検出可能な
レベル以下に下がつている。 表3のデータから分かるように、放射性剤は、
表中の器官のうち、主として皮膚に蓄積されてい
る。つまり、IPDUの皮膚への吸収は、選択的で
あるといえる。 本発明は、投薬に使われている従来の他のピリ
ミジンヌクレオシドとは対照的に、IPDUが、ヌ
クレオシドを塩基部分と2−デオキシリボース−
1−リン酸に分割する分解酵素に対して頗る安定
であるという認識に基づいている。 このことは、酵素反応(図参照)により、ま
た、14C標識のIPDUにより行なつたインビボ代謝
試験により実証された。 チミジンホスホリラーゼによる、チミジン、5
−エチル−2′−β−デオキシウリジン(EDU)
および5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリ
ジン(IPDU)の分解速度を図に示す。 次式は、式()で示されるIPDU(200mg/
Kg、腹腔内注射による)により処理したマウスの
尿中で確認された代謝生成物を示す。 式()で示されるIPDUの80〜85%は、未変
化の形で身体から放出され、わずか2〜5%が、
5−イソプロピルラウシルの形で、また10〜15%
が、5−(1−メチル−2−ヒドロキシエチル)−
2′−デオキシウリジンの形で放出される。 試験の結果、5−イソプロピル−2′−β−デオ
キシウリジンは、殆んど毒性がなく、突然変異と
か胚子奇形発成の作用がなく、更に、多数回に及
ぶ治療的有効量を投与しても、皮膚の病変とか、
アレルギーを引き起こす恐れのないことが判明し
た。 このように優れた性質があるため、5−イソプ
ロピル−2′−β−デオキシウリジンを、抗ウイル
ス、とりわけ、抗ヘルペスウイルスの皮膚科用薬
剤の有効成分として有利に使用することができ
る。 本発明は、上で述べた認識に基づいてなされ
た、皮膚蓄積型の抗ウイルス外用薬剤に関する。 この薬剤は、5−イソプロピル−2′−β−デオ
キシウリジンの0.02〜5重量%、キヤリヤー、希
釈剤、及び(または)通常の外用薬剤の製造に使
用されるその他の添加剤を含んでいる。 本発明の抗ウイルス薬剤は、5−イソプロピル
−2′−β−デオキシウリジン0.02〜5重量%と、
キヤリヤーと、希釈剤と、及び(または)通常の
外用薬剤の製造に使用されるその他の添加剤とを
混合することにより調製される。 眼科用として、本発明による抗ウイルス薬剤
は、5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジ
ン0.1〜1重量%、キヤリヤー、希釈剤、及び
(または)通常の薬剤製造に使用されるその他の
添加剤を含んでいる。 本発明による薬剤は、顕著な抗ウイルス効果を
発揮する。これは、軟膏、ゲル、エマルジヨン、
懸濁液、溶液、スプレー、絆創膏などの形態で調
製される。 抗ウイルス薬剤における有効成分の含有量は、
使用法や処置法により変わる。一般に、5−イソ
プロピル−2′−β−デオキシウリジン0.3〜2重
量%を、処置されるべき皮膚に施せば、満足な結
果が得られる。 本発明による薬剤の調製に際し、最初に、ラノ
リン、ワセリン、ポリエチレングリコール、ワツ
クス、水、およびエタノールのような有機溶媒が
用いられる。薬剤の種類に応じて、安定剤、乳化
剤、界面活性剤、着色剤、およびその他の添加剤
も加えられる。 本発明による薬剤は、5−イソプロピル−2′−
β−デオキシウリジンのほかに、他の生物学的有
効物質、例えばクロラムフエニコールのような消
炎剤、アズレンのような皮膚トランキライザー、
酸化亜鉛のような皮膚乾燥剤を含ませることがで
きる。 本発明による薬剤は、公知の製薬技術的方法よ
つて調製しうる。 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
は、公知の化合物であり、従つて、例えば次に挙
げるように文献に記載されている方法により調製
しうる。 サボルチユア、ア(Szabolcs,A)、サージ,
イエー(S′agi,J)、およびエトヴエシユ、エル
(O¨tvO¨s,L):「炭水化物、ヌクレオシドおよ
びヌクレオチド(Carbohydrates,Nucleosides
and Nucleotides)」2,197〜211ページ(1975
年)、並びに同著者:「ヌクレイツク・アシツド・
リサーチ(Nucleic Acids Res.)」1、49〜52ペ
ージ(1975年)。 化合物の物理特性は、次の通りである。 僅かに苦味があり、白色結晶の香りのない粉末
である。溶解温度:181〜183℃。水、メタノール
およびエタノールに可溶で、室温におけるそれぞ
れに対する溶解度は、7.9mg/cm3、25.4mg/cm3、
11mg/cm3である。ベンゼン、クロロホルム、およ
びジエチルエーテルには、殆んど溶けない。化合
物は、分解されずに、室温で数年間保存できる。 酢酸エチル−メタノール(95:5)を用い、シ
リカゲル平板上で行なつた化合物の薄膜クロマト
グラフイーによるRf値は、0.43であつた。波長
267.4±0.4nmのところに、最大紫外線吸収が現わ
れ、モル吸光係数は、9500±400;n=50であつ
た。 皮膚に対する無害性の毒物学的試験 急性毒性 マウス、ラツトおよび兎を用いて、急性毒性の
値を測定した。 動物に対し、化合物を、腹腔内注射により14日
間投与した結果、次のようなLD50値が得られた。 マウス:920mg/Kg ラツト:820mg/Kg 兎 :2000mg/Kg ラツトに対する30日間の毒性 有効剤の1日量5〜50mg/Kgを、腹腔内注射に
より、動物に30日間投与した。試験期間中、処置
動物と未処置動物(対照)との間には、何の変化
も見られなかつた。体重の増減、および食物の摂
取量に変化は全く見られず、かつ、神経系におけ
る病変、更に、死に至るものも全くなかつた。 解剖の結果、毒性による変化に関連した所見に
結びつくものは、一切なかつた。 兎に対する6週間の急性および亜急性に係わる毒
物学的試験 有効成分の1日量3〜30mg/Kgを用い、腹腔内
注射により動物処理を行なつた。6週間の処理期
間中、更にそれから2週間にわたる観察期間中、
いずれにおいても、毒性症状や体重変化は観察さ
れず、死に至るものもなかつた。解剖により、組
織学的病変のないことが確かめられた。 エイムス試験により測定した有効剤の変異原性お
よび発がん性の作用 ネズミチフス菌の変異株を使つて、試験を行な
つた。0.125〜8.0重量%の5−イソプロピル−
2′−β−デオキシウリジンを含有する懸濁液若し
くは溶液、また、有効剤からなる固体粉末を、試
験に用いた。 試験方法は、拡散−復帰(diffusion−
rebersion)試験、液体−復帰(liquid−
reversion)試験(エイムス、ビー、エヌ
(Ames,B.N.)等:Proc.Natl.Acad.Sci.USA
71,2281ページ(1973年)参照)、およびS9フラ
クシヨンによる他の試験(エイムス、ビース/エ
ヌ等:ミユーテイシヨン・リサーチ(Mutat.
Res.)31,347ページ(1975年)参照)を用いた。 変異原性作用および発がん性作用、いずれも観
察されなかつた。 インビボでの突然変異誘発性、奇形生成性および
胚毒性の試験 これらの試験を、C57/BLマウスを使い、ル
ーセル(Roussel)の「マウス・スポツト・テス
ト」(ルーセル,エル・ビー(Roussel,L.B.)
およびマヨシユ、エム・ハー(Majos,M.H):
ジエネテイクス(Genetics)42,161〜175ページ
(1975年)、並びにルーセル、エル・ビー等:ミユ
ーテイシヨン・リサーチ(Mutation Res.)86,
355〜359ページ(1981年)参照)により行なつ
た。 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
の生理的食塩水を、460mg/Kg、および230mg/Kg
の濃度でそれぞれ投与した。治療的用量より45倍
も上回る投与量である230mg/Kgの場合において、
突然変異誘発作用、胚毒性作用、および奇形生成
作用は、いずれも観察されなかつた。 吸収試験 実施例1により調製され、かつ0.8重量%の14C
標識の5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリ
ジンを含有する軟膏を用い、体重23〜25gの雄の
白いCFLPマウスに対する試験を行なつた。 1匹の動物につき50mgの用量で、軟膏を使用し
た。各実験に対して、5匹ずつのの動物を用い
た。「Depilan」(登録商標:ユーゴスラビアに所
在のハモル・インターナシヨナル・ケイアールケ
イ(Hamol International KrK)所有)を用い
て、動物の腹部の皮膚の毛を抜いた。抜毛してか
ら24時間後、動物を仰向けにして固定し、抜毛し
た皮膚の2cm2の領域に軟膏を塗つた。 縛つた動物を、代謝チヤンバの中に8時間入れ
たたままにしておいてから、処置した皮膚の表面
をふきとつた後、観察期間の終了時まで、動物が
自由に動ける状態にさせておいた。。観察時間は、
15分、30分、60分、120分、180分、360分、およ
び480分とした。 ふきとつたものの放射能と、処置された動物の
いろいろな器官(皮膚、血液、肝臓、脾臓、腎
臓、肺および脳)に蓄積された放射能とを測定
し、かつ、24時間の間に集められた動物の尿にお
ける放射能を測定した。そのデータを表4に示
す。 【表】 表4のデータをみると、吸収された物質の放射
能は、最初15分を経過した時点から、殆んど変化
していない。つまり、放射性物質は、15分間の間
に軟膏から皮膚に吸収されると、長時間皮膚に蓄
積されている。 皮膚、血液および他の器官において測定された
放射能の合計が示すように、有効剤の20〜35%が
軟膏から吸収され、かつこの合計の65〜80%が、
いろいろな器官から急速に放出される。データか
ら分かるように、放射性物質は、処置をして3時
間後には、微量でしか検出されない(表3参照)。 一方、放射性物質は、皮膚によく蓄積され、か
つ、その濃度は、表2のデータから明らかなよう
に、8時間、ほぼ未変化の状態を保つている。 耐性試験 体重が25〜30gの白マウスを用いて、試験を行
なつた。試験用マウスの正常な皮膚を区分けし
た。この試験用マウスの皮膚の2〜3cm2の領域
に、5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジ
ン2.5重量%を含有する軟膏を用いて毎日、6週
間、処理を行なつた。対照グループのマウスに
は、有効剤を含んでいない軟膏(擬薬(プラセ
ボ)を施した。 処置期間終了後も、2週間にわたり、動物の観
察を続けた。処置期間、観察期間を通じて、処置
されたマウスには、何の変化(皮膚過敏症、アレ
ルギー現象、または炎症)も認められなかつた。
また、組織病理学的な変化を起こしているもの
は、1匹たりともなかつた。 臨床試験 それぞれ、単純疱疹、陰部疱疹、および帯状疱
疹のウイルス感染にかかつていると診断されたボ
ランテイアに対して、臨床試験を行なつた。 病状に応じて、患者に対し、1日3〜5回、5
〜10日間にわたつて、本発明による薬剤を投与し
た。本試験は、二重盲検法に基づいて実施した。 実施例1による薬剤(A)の効果判定を、5−ヨー
ド−2′−β−デオキシウリジン含有の市販の軟膏
(C)と、有効剤を含まない擬薬軟膏(B)とを用いて行
なつた。臨床試験の結果をまとめたものを、表5
に示す。 【表】 本発明による薬剤およびその製造方法の主な利
点は、次の通りである。 (a) 薬剤の有効成分は、急速に、しかも選択的に
皮膚に吸収され、かつそこに蓄積される。その
ため、少ない含量の有効成分からなる薬剤の使
用で、所望の効果が得られる。 (b) 薬剤の投与が局所的になされるため、使用さ
れるべき有効成分の量が、内服用薬剤を使用す
る場合よりも少なくて済む。 (c) 薬剤中の有効成分は、極めて安定である。こ
のような安定性のおかげで、有効成分含量の少
ない薬剤により、有効な結果が得られる。 〔実施例〕 以下、本発明による薬剤およびその製造方法
を、好適実施例に基づき詳細に説明する。ただ
し、これらの実施例は、本発明を制約するもので
はない。 実施例 1 皮膚科用軟膏 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
8g ポリソルベート60(Ph.Hg.V.731) 36g 流動パラフイン 50g セチルステアリルアルコール(Ph.Hg.V.
731) 80g 白色ワセリン 100g 白ろう 4g p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル 2g 精製水 500g 軟膏は、分解されずに、室温で少なくとも2年
間保存できる。 実施例 2 皮膚科用ゲル 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
1.0g メチルセルロース 4.0g グリセロール 20.0g 精製水 73.9g 安息香酸ナトリウム 0.1g エタノール(96%) 0.9g P−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル(ニパ
ギン) 0.1g 実施例 3 眼科用軟膏 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
0.8g オキユレンタム・シンプレクス(Oculentum
Simplex) 999.2g オキユレンタム・シンプレクスの組成は、次の
通りである。 羊毛ろうアルコール(Lanae alcoholes) (Ph.Hg.V,1088) 50g 流動パラフイン(Ph.Hg.V,1283) 250g 白色ワセリン 750g
およびその製造方法に関する。 〔従来の技術〕 医学的な教育キヤンペーンが広く普及し、かつ
化学療法が発達しているにも拘らず、ヘルペスウ
イルスによつて引き起こされる感染症の数はます
ますふえ続けている。 そのため、錠剤や注射液などのような抗ウイル
ス内服剤の必要性が、叫ばれ続けている(サラ
ル、アール(Saral,R.)等、N.Eng.J.Med.305,
63〜67ページ(1981年)参照)。またヘルペス感
染症の治療には、外用薬も使用されている。 (E)−5−クロロビニル−2′−デオキシウリジ
ン、(E)−5−ブロモビニル−2′−デオキシウリジ
ン、および(E)−5−ヨードビニル−2′−デオキシ
ウリジンのように、置換基の中にハロゲン原子を
有している5−置換の2′−デオキシウリジンは、
非常に有効な抗ヘルペスウイルス性の化合物であ
る(ドウ・クラーク、イー(De Clercq,E.)お
よびウオーカー,アール・テイー(Walker,R.
T.):フアーマシユーチカル・セラピー(Pharm.
Therapy)26、1ページ(1984年)参照)。 ハロゲン原子を含む5−置換の2′−デオキシウ
リジンである5−ヨード−2′−β−デオキシウリ
ジン(IDU)は化学的安定性が低く、また毒性分
解物が生成するにも拘らず、多くの抗ウイルス外
用薬剤における有効成分として、医薬の分野で用
いられている(プラソフ、ダブリユー・エイチ
(Prusoff,W.H.)およびゴズ、ビー(Goz,
B.);サートレリ、エイ・シー(Sartorelli,A.
C.)およびジヨーンズ、デイー・ジー(Jones,
D.G.):抗悪性形質転換剤および免疫抑制剤
(Antineoplastic and Immunosuppressive
Agents),第部、272〜347ページ、スプリンガ
ー・フエルラーク、ニユーヨーク(1975年)参
照)。 ピリジン誘導体の中で、5−アルキル置換の
2′−β−デオキシウリジンについても、抗ウイル
ス作用に対する試験がなされている。インビトロ
状態において、これらの化合物の有効性は、ハロ
ゲン誘導体よりも相当に低い(ドウ・クラーク,
イー等:カレント・ケモテラピー(Curr.
Chemother.)、352〜354ページ(1978年)参照)。 ドウ・クラーク,イーは、1型単純ヘルペスウ
イルスに対する5−置換の2′−デオキシウリジン
のインビトロ・テストを行なつている(1981年ア
ントワープで開かれたヌクレオシド、ヌクレオチ
ド、およびそれらの生物学的応用に関する第4回
国際円卓会議の議事録を参照)。 ヒトの胚由来の線維芽培養細胞を、ペルペスウ
イルスHSV−1(文献においては、HTLと称し
ている。)で感染させた。感染ウイルスの濃度を
変えることにより、彼は、50%の感染培養細胞に
細胞変成効果をもたらすウイルスの量(TCID50
(50%感染量))を測定した。 TCID50に相当する濃度のテストウイルスによ
り、培養細胞を感染させてから、この感染培養細
胞に、5−置換の2′−デオキシウリジン誘導体を
寒天培地に異なる濃度で溶解した溶液を加えた。
寒天培地は、アールの塩類を含むイーグルの最少
必須培地(MEM,GIBCO)である、彼は、こ
れに、PH7.4にて、10%の仔ウシ血清、10IU/ml
のペニシリン、および100μg/mlのストレプト
マイシンを加えた。 この方法により、ウイルスのTCID50値を、対
数ユニツト一つ分下げるために必要な有効成分の
最小濃度が得られる。このようにして求められ、
かつ化合物の有効性をよく特徴づけている結果を
まとめて示したものが、表1である。 【表】 表1から分かるように、式()で示される5
−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
(IPDU)は、他の5−置換の2′−β−デオキシウ
リジンよりも、抗ヘルペス作用が1桁低いので、
インビトロでの単純ヘルペスウイルスに対して殆
んど無効である。 この結果は、5−イソプロピル−2′−β−デオ
キシウリジンが、ヘルペスウイルスの治療に使用
できないという結論を下している。ケイ・ケイ・
ガウリ(K.K.Gauri)およびアール・ウオルタ
(R.D.Walter)の報告(ケモテラピー
(Chemotherapy)18,269ページ(1973年参照)
とよく一致している。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、いろいろなヘルペスウイルス
により引き起こされる病変を、皮膚科学的に治療
するために用いられている従来の薬剤よりも、一
層効き目のある外用薬剤を提供することである。 〔発明の要約〕 本発明は、皮膚に塗布される適切なキヤリヤー
における5−イソプロピル−2′−β−デオキシウ
リジンが、皮膚に蓄積されるので、優れた抗ウイ
ルス性を発揮しうるという認識に基づいている。 表2は、製薬的分析による結果をまとめたもの
である。 この分析は、14C標識の5−イソプロピル−2′−
β−デオキシウリジンを用いて行なつたものであ
る。その結果皮膚に塗布したIPDU含有の軟膏
は、15分間で完全に吸収され、しかも、吸収され
た有効成分の20〜25%は、皮膚に蓄積されてお
り、かつその濃度は、約8時間、殆んど変化しな
い状態で保たれることが分かつた。 【表】 【表】 本発明は、皮膚における有効剤の蓄積が、極め
て選択的であるという認識に基づいている。 これは、吸収された量の75〜80%が、血液や身
体の器官に入り、そこから、急速に放出されるこ
とを意味する。表3に挙げてある器官において、
IPDUの濃度は、3〜6時間以内で、検出可能な
レベル以下に下がつている。 表3のデータから分かるように、放射性剤は、
表中の器官のうち、主として皮膚に蓄積されてい
る。つまり、IPDUの皮膚への吸収は、選択的で
あるといえる。 本発明は、投薬に使われている従来の他のピリ
ミジンヌクレオシドとは対照的に、IPDUが、ヌ
クレオシドを塩基部分と2−デオキシリボース−
1−リン酸に分割する分解酵素に対して頗る安定
であるという認識に基づいている。 このことは、酵素反応(図参照)により、ま
た、14C標識のIPDUにより行なつたインビボ代謝
試験により実証された。 チミジンホスホリラーゼによる、チミジン、5
−エチル−2′−β−デオキシウリジン(EDU)
および5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリ
ジン(IPDU)の分解速度を図に示す。 次式は、式()で示されるIPDU(200mg/
Kg、腹腔内注射による)により処理したマウスの
尿中で確認された代謝生成物を示す。 式()で示されるIPDUの80〜85%は、未変
化の形で身体から放出され、わずか2〜5%が、
5−イソプロピルラウシルの形で、また10〜15%
が、5−(1−メチル−2−ヒドロキシエチル)−
2′−デオキシウリジンの形で放出される。 試験の結果、5−イソプロピル−2′−β−デオ
キシウリジンは、殆んど毒性がなく、突然変異と
か胚子奇形発成の作用がなく、更に、多数回に及
ぶ治療的有効量を投与しても、皮膚の病変とか、
アレルギーを引き起こす恐れのないことが判明し
た。 このように優れた性質があるため、5−イソプ
ロピル−2′−β−デオキシウリジンを、抗ウイル
ス、とりわけ、抗ヘルペスウイルスの皮膚科用薬
剤の有効成分として有利に使用することができ
る。 本発明は、上で述べた認識に基づいてなされ
た、皮膚蓄積型の抗ウイルス外用薬剤に関する。 この薬剤は、5−イソプロピル−2′−β−デオ
キシウリジンの0.02〜5重量%、キヤリヤー、希
釈剤、及び(または)通常の外用薬剤の製造に使
用されるその他の添加剤を含んでいる。 本発明の抗ウイルス薬剤は、5−イソプロピル
−2′−β−デオキシウリジン0.02〜5重量%と、
キヤリヤーと、希釈剤と、及び(または)通常の
外用薬剤の製造に使用されるその他の添加剤とを
混合することにより調製される。 眼科用として、本発明による抗ウイルス薬剤
は、5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジ
ン0.1〜1重量%、キヤリヤー、希釈剤、及び
(または)通常の薬剤製造に使用されるその他の
添加剤を含んでいる。 本発明による薬剤は、顕著な抗ウイルス効果を
発揮する。これは、軟膏、ゲル、エマルジヨン、
懸濁液、溶液、スプレー、絆創膏などの形態で調
製される。 抗ウイルス薬剤における有効成分の含有量は、
使用法や処置法により変わる。一般に、5−イソ
プロピル−2′−β−デオキシウリジン0.3〜2重
量%を、処置されるべき皮膚に施せば、満足な結
果が得られる。 本発明による薬剤の調製に際し、最初に、ラノ
リン、ワセリン、ポリエチレングリコール、ワツ
クス、水、およびエタノールのような有機溶媒が
用いられる。薬剤の種類に応じて、安定剤、乳化
剤、界面活性剤、着色剤、およびその他の添加剤
も加えられる。 本発明による薬剤は、5−イソプロピル−2′−
β−デオキシウリジンのほかに、他の生物学的有
効物質、例えばクロラムフエニコールのような消
炎剤、アズレンのような皮膚トランキライザー、
酸化亜鉛のような皮膚乾燥剤を含ませることがで
きる。 本発明による薬剤は、公知の製薬技術的方法よ
つて調製しうる。 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
は、公知の化合物であり、従つて、例えば次に挙
げるように文献に記載されている方法により調製
しうる。 サボルチユア、ア(Szabolcs,A)、サージ,
イエー(S′agi,J)、およびエトヴエシユ、エル
(O¨tvO¨s,L):「炭水化物、ヌクレオシドおよ
びヌクレオチド(Carbohydrates,Nucleosides
and Nucleotides)」2,197〜211ページ(1975
年)、並びに同著者:「ヌクレイツク・アシツド・
リサーチ(Nucleic Acids Res.)」1、49〜52ペ
ージ(1975年)。 化合物の物理特性は、次の通りである。 僅かに苦味があり、白色結晶の香りのない粉末
である。溶解温度:181〜183℃。水、メタノール
およびエタノールに可溶で、室温におけるそれぞ
れに対する溶解度は、7.9mg/cm3、25.4mg/cm3、
11mg/cm3である。ベンゼン、クロロホルム、およ
びジエチルエーテルには、殆んど溶けない。化合
物は、分解されずに、室温で数年間保存できる。 酢酸エチル−メタノール(95:5)を用い、シ
リカゲル平板上で行なつた化合物の薄膜クロマト
グラフイーによるRf値は、0.43であつた。波長
267.4±0.4nmのところに、最大紫外線吸収が現わ
れ、モル吸光係数は、9500±400;n=50であつ
た。 皮膚に対する無害性の毒物学的試験 急性毒性 マウス、ラツトおよび兎を用いて、急性毒性の
値を測定した。 動物に対し、化合物を、腹腔内注射により14日
間投与した結果、次のようなLD50値が得られた。 マウス:920mg/Kg ラツト:820mg/Kg 兎 :2000mg/Kg ラツトに対する30日間の毒性 有効剤の1日量5〜50mg/Kgを、腹腔内注射に
より、動物に30日間投与した。試験期間中、処置
動物と未処置動物(対照)との間には、何の変化
も見られなかつた。体重の増減、および食物の摂
取量に変化は全く見られず、かつ、神経系におけ
る病変、更に、死に至るものも全くなかつた。 解剖の結果、毒性による変化に関連した所見に
結びつくものは、一切なかつた。 兎に対する6週間の急性および亜急性に係わる毒
物学的試験 有効成分の1日量3〜30mg/Kgを用い、腹腔内
注射により動物処理を行なつた。6週間の処理期
間中、更にそれから2週間にわたる観察期間中、
いずれにおいても、毒性症状や体重変化は観察さ
れず、死に至るものもなかつた。解剖により、組
織学的病変のないことが確かめられた。 エイムス試験により測定した有効剤の変異原性お
よび発がん性の作用 ネズミチフス菌の変異株を使つて、試験を行な
つた。0.125〜8.0重量%の5−イソプロピル−
2′−β−デオキシウリジンを含有する懸濁液若し
くは溶液、また、有効剤からなる固体粉末を、試
験に用いた。 試験方法は、拡散−復帰(diffusion−
rebersion)試験、液体−復帰(liquid−
reversion)試験(エイムス、ビー、エヌ
(Ames,B.N.)等:Proc.Natl.Acad.Sci.USA
71,2281ページ(1973年)参照)、およびS9フラ
クシヨンによる他の試験(エイムス、ビース/エ
ヌ等:ミユーテイシヨン・リサーチ(Mutat.
Res.)31,347ページ(1975年)参照)を用いた。 変異原性作用および発がん性作用、いずれも観
察されなかつた。 インビボでの突然変異誘発性、奇形生成性および
胚毒性の試験 これらの試験を、C57/BLマウスを使い、ル
ーセル(Roussel)の「マウス・スポツト・テス
ト」(ルーセル,エル・ビー(Roussel,L.B.)
およびマヨシユ、エム・ハー(Majos,M.H):
ジエネテイクス(Genetics)42,161〜175ページ
(1975年)、並びにルーセル、エル・ビー等:ミユ
ーテイシヨン・リサーチ(Mutation Res.)86,
355〜359ページ(1981年)参照)により行なつ
た。 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
の生理的食塩水を、460mg/Kg、および230mg/Kg
の濃度でそれぞれ投与した。治療的用量より45倍
も上回る投与量である230mg/Kgの場合において、
突然変異誘発作用、胚毒性作用、および奇形生成
作用は、いずれも観察されなかつた。 吸収試験 実施例1により調製され、かつ0.8重量%の14C
標識の5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリ
ジンを含有する軟膏を用い、体重23〜25gの雄の
白いCFLPマウスに対する試験を行なつた。 1匹の動物につき50mgの用量で、軟膏を使用し
た。各実験に対して、5匹ずつのの動物を用い
た。「Depilan」(登録商標:ユーゴスラビアに所
在のハモル・インターナシヨナル・ケイアールケ
イ(Hamol International KrK)所有)を用い
て、動物の腹部の皮膚の毛を抜いた。抜毛してか
ら24時間後、動物を仰向けにして固定し、抜毛し
た皮膚の2cm2の領域に軟膏を塗つた。 縛つた動物を、代謝チヤンバの中に8時間入れ
たたままにしておいてから、処置した皮膚の表面
をふきとつた後、観察期間の終了時まで、動物が
自由に動ける状態にさせておいた。。観察時間は、
15分、30分、60分、120分、180分、360分、およ
び480分とした。 ふきとつたものの放射能と、処置された動物の
いろいろな器官(皮膚、血液、肝臓、脾臓、腎
臓、肺および脳)に蓄積された放射能とを測定
し、かつ、24時間の間に集められた動物の尿にお
ける放射能を測定した。そのデータを表4に示
す。 【表】 表4のデータをみると、吸収された物質の放射
能は、最初15分を経過した時点から、殆んど変化
していない。つまり、放射性物質は、15分間の間
に軟膏から皮膚に吸収されると、長時間皮膚に蓄
積されている。 皮膚、血液および他の器官において測定された
放射能の合計が示すように、有効剤の20〜35%が
軟膏から吸収され、かつこの合計の65〜80%が、
いろいろな器官から急速に放出される。データか
ら分かるように、放射性物質は、処置をして3時
間後には、微量でしか検出されない(表3参照)。 一方、放射性物質は、皮膚によく蓄積され、か
つ、その濃度は、表2のデータから明らかなよう
に、8時間、ほぼ未変化の状態を保つている。 耐性試験 体重が25〜30gの白マウスを用いて、試験を行
なつた。試験用マウスの正常な皮膚を区分けし
た。この試験用マウスの皮膚の2〜3cm2の領域
に、5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジ
ン2.5重量%を含有する軟膏を用いて毎日、6週
間、処理を行なつた。対照グループのマウスに
は、有効剤を含んでいない軟膏(擬薬(プラセ
ボ)を施した。 処置期間終了後も、2週間にわたり、動物の観
察を続けた。処置期間、観察期間を通じて、処置
されたマウスには、何の変化(皮膚過敏症、アレ
ルギー現象、または炎症)も認められなかつた。
また、組織病理学的な変化を起こしているもの
は、1匹たりともなかつた。 臨床試験 それぞれ、単純疱疹、陰部疱疹、および帯状疱
疹のウイルス感染にかかつていると診断されたボ
ランテイアに対して、臨床試験を行なつた。 病状に応じて、患者に対し、1日3〜5回、5
〜10日間にわたつて、本発明による薬剤を投与し
た。本試験は、二重盲検法に基づいて実施した。 実施例1による薬剤(A)の効果判定を、5−ヨー
ド−2′−β−デオキシウリジン含有の市販の軟膏
(C)と、有効剤を含まない擬薬軟膏(B)とを用いて行
なつた。臨床試験の結果をまとめたものを、表5
に示す。 【表】 本発明による薬剤およびその製造方法の主な利
点は、次の通りである。 (a) 薬剤の有効成分は、急速に、しかも選択的に
皮膚に吸収され、かつそこに蓄積される。その
ため、少ない含量の有効成分からなる薬剤の使
用で、所望の効果が得られる。 (b) 薬剤の投与が局所的になされるため、使用さ
れるべき有効成分の量が、内服用薬剤を使用す
る場合よりも少なくて済む。 (c) 薬剤中の有効成分は、極めて安定である。こ
のような安定性のおかげで、有効成分含量の少
ない薬剤により、有効な結果が得られる。 〔実施例〕 以下、本発明による薬剤およびその製造方法
を、好適実施例に基づき詳細に説明する。ただ
し、これらの実施例は、本発明を制約するもので
はない。 実施例 1 皮膚科用軟膏 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
8g ポリソルベート60(Ph.Hg.V.731) 36g 流動パラフイン 50g セチルステアリルアルコール(Ph.Hg.V.
731) 80g 白色ワセリン 100g 白ろう 4g p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル 2g 精製水 500g 軟膏は、分解されずに、室温で少なくとも2年
間保存できる。 実施例 2 皮膚科用ゲル 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
1.0g メチルセルロース 4.0g グリセロール 20.0g 精製水 73.9g 安息香酸ナトリウム 0.1g エタノール(96%) 0.9g P−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル(ニパ
ギン) 0.1g 実施例 3 眼科用軟膏 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジン
0.8g オキユレンタム・シンプレクス(Oculentum
Simplex) 999.2g オキユレンタム・シンプレクスの組成は、次の
通りである。 羊毛ろうアルコール(Lanae alcoholes) (Ph.Hg.V,1088) 50g 流動パラフイン(Ph.Hg.V,1283) 250g 白色ワセリン 750g
図は、チミジンホスホリラーゼによる、チミジ
ン、5−エチル−2′−β−デオキシウリジン
(EDU)、および5−イソプロピル−2′−β−デ
オキシウリジン(IPDU)の分解速度を示すグラ
フである。
ン、5−エチル−2′−β−デオキシウリジン
(EDU)、および5−イソプロピル−2′−β−デ
オキシウリジン(IPDU)の分解速度を示すグラ
フである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジ
ン0.02〜5重量%と、キヤリヤーと、希釈剤又は
通常の外用薬剤の製造に使用されるその他の添加
剤を含むことを特徴とする、皮膚蓄積型の抗ウイ
ルス外用薬剤。 2 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジ
ン0.1〜1重量%と、キヤリヤーと、希釈剤又は
通常の外用薬剤の製造に使用されるその他の添加
剤を含む抗ウイルス眼科用薬剤。 3 5−イソプロピル−2′−β−デオキシウリジ
ン0.2〜5重量%と、キヤリヤーと、希釈剤又は
通常の外用薬剤の製造に使用されるその他の添加
剤とを混ぜ合わせて、軟膏、乳濁液、懸濁液、ゲ
ル、溶液、スプレー、絆創膏などにすることを特
徴とする、皮膚蓄積型の抗ウイルス外用薬剤の製
造方法。
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