JPH05164073A - 冷媒圧縮機 - Google Patents
冷媒圧縮機Info
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- JPH05164073A JPH05164073A JP3325811A JP32581191A JPH05164073A JP H05164073 A JPH05164073 A JP H05164073A JP 3325811 A JP3325811 A JP 3325811A JP 32581191 A JP32581191 A JP 32581191A JP H05164073 A JPH05164073 A JP H05164073A
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- Japan
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- cylinder
- refrigerant
- refrigerant compressor
- refrigerating machine
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 HFC134aもしくは HCFC22 の使用に際して、
冷媒圧縮機の摺動部の耐摩耗性を向上させ、長寿命化を
図る。 【構成】 ロータリーピストン型圧縮機構を、密閉され
た容器内に収容し、かつ冷媒として、 HFC134aまたは H
CFC22 を使用し、冷凍機油として冷媒と相溶性を有する
冷凍機油を使用する冷媒圧縮機において、ロータリーピ
ストン型圧縮機構のシリンダを貫通する溝の少なくとも
荷重負荷側の摺動面を、ベーンの摺動面と平行に前記シ
リンダを貫通することなくSi3 N4 を主成分とする部
材で形成した。
冷媒圧縮機の摺動部の耐摩耗性を向上させ、長寿命化を
図る。 【構成】 ロータリーピストン型圧縮機構を、密閉され
た容器内に収容し、かつ冷媒として、 HFC134aまたは H
CFC22 を使用し、冷凍機油として冷媒と相溶性を有する
冷凍機油を使用する冷媒圧縮機において、ロータリーピ
ストン型圧縮機構のシリンダを貫通する溝の少なくとも
荷重負荷側の摺動面を、ベーンの摺動面と平行に前記シ
リンダを貫通することなくSi3 N4 を主成分とする部
材で形成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された摺動部材を
有するロータリーピストン型冷媒圧縮機(以下、冷媒圧
縮機と称する。)に関し、特に冷媒として 1,1,1,2- テ
トラフルオロエタン(以下 HFC134aと称する。)あるい
はクロロジフルオロメタン(以下 HCFC22 と称する。)
を使用する冷媒圧縮機に関する。
有するロータリーピストン型冷媒圧縮機(以下、冷媒圧
縮機と称する。)に関し、特に冷媒として 1,1,1,2- テ
トラフルオロエタン(以下 HFC134aと称する。)あるい
はクロロジフルオロメタン(以下 HCFC22 と称する。)
を使用する冷媒圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機や冷蔵庫などには、冷風や温
風を送り出すために、密閉型冷媒圧縮機や、カーエアコ
ン用の半密閉型冷媒圧縮機(図示省略)などの冷媒圧縮
機が使用されている。
風を送り出すために、密閉型冷媒圧縮機や、カーエアコ
ン用の半密閉型冷媒圧縮機(図示省略)などの冷媒圧縮
機が使用されている。
【0003】一例として図6に上部の内部を省略した冷
媒圧縮機の縦断面図を、図7にロータリー部の横断面図
を示した代表的な冷媒圧縮機の構造を説明する。
媒圧縮機の縦断面図を、図7にロータリー部の横断面図
を示した代表的な冷媒圧縮機の構造を説明する。
【0004】図6において、ケーシング1内には駆動モ
ータ2が収容され、このモータにより回転するシャフト
3がフレーム4の軸受に支持されシリンダ5内を貫通
し、更にその下端部はサブベアリング6の軸受けに支持
されている。
ータ2が収容され、このモータにより回転するシャフト
3がフレーム4の軸受に支持されシリンダ5内を貫通
し、更にその下端部はサブベアリング6の軸受けに支持
されている。
【0005】前記シャフト3のシリンダ5内の部分はク
ランク部(偏心部)となっており、このクランク部とシ
リンダ5との間にローラ7が嵌合され、シャフト3の回
転によりローラ7は遊星運動する。
ランク部(偏心部)となっており、このクランク部とシ
リンダ5との間にローラ7が嵌合され、シャフト3の回
転によりローラ7は遊星運動する。
【0006】また、シリンダ5を貫通してベーン8が設
けられ、スプリング9の付勢力によりベーン8の一端側
はローラ7の外周に接触し、シリンダ5内を吸込室と吐
出室に分割している。
けられ、スプリング9の付勢力によりベーン8の一端側
はローラ7の外周に接触し、シリンダ5内を吸込室と吐
出室に分割している。
【0007】ローラ7の遊星運動に応じてベーン8は往
復運動する。
復運動する。
【0008】冷媒ガスはシャフト3の回転に伴うローラ
7の遊星運動に応じて、吸込口から吸込まれ、圧縮さ
れ、吐出口から吐出されるが、この摺動部の動作を円滑
にするためケーシング1内には冷凍機油10が収容され
ている。
7の遊星運動に応じて、吸込口から吸込まれ、圧縮さ
れ、吐出口から吐出されるが、この摺動部の動作を円滑
にするためケーシング1内には冷凍機油10が収容され
ている。
【0009】この冷凍機油10はシャフト3の回転によ
り、シャフト3下端に設けられているポンプ11に沿っ
て吸い上げられ、摺動部を潤滑するようになっている。
り、シャフト3下端に設けられているポンプ11に沿っ
て吸い上げられ、摺動部を潤滑するようになっている。
【0010】上記の様な構成を有する冷媒圧縮機に発生
する摩耗は、ベーン8とシャフト3を中心とした2種類
の原因により発生する。
する摩耗は、ベーン8とシャフト3を中心とした2種類
の原因により発生する。
【0011】第1の原因は、ベーン8はシャフト3の回
転に伴い往復運動するが、この際分割されたシリンダ5
内の 2室の圧力差によりシリンダ5の貫通孔内面にこす
りつけられながら往復運動する点にある。
転に伴い往復運動するが、この際分割されたシリンダ5
内の 2室の圧力差によりシリンダ5の貫通孔内面にこす
りつけられながら往復運動する点にある。
【0012】すなわち、この往復運動においては、ベー
ン8はシリンダ5の貫通孔とのクリアランス分だけ片あ
たりしながら摺動するため、ベーン8とシリンダ5の貫
通孔の摺動面部に極圧(大荷重)が発生し、また、ベー
ン8の往復摺動は、摺動速度が 0になる 2か所の停止点
が発生する。
ン8はシリンダ5の貫通孔とのクリアランス分だけ片あ
たりしながら摺動するため、ベーン8とシリンダ5の貫
通孔の摺動面部に極圧(大荷重)が発生し、また、ベー
ン8の往復摺動は、摺動速度が 0になる 2か所の停止点
が発生する。
【0013】この 2つの要因により、摺動部品表面の塑
性的変形や潤滑油膜の破断が発生して、摺動部品どうし
は金属接触を起こし易くなる。従って、ベーン8、シリ
ンダ5はともに摩耗し易い。また、ベーン8はスプリン
グ9によりその端部がローラ7に押付けられているため
ローラ7の外周も摩耗し易い。
性的変形や潤滑油膜の破断が発生して、摺動部品どうし
は金属接触を起こし易くなる。従って、ベーン8、シリ
ンダ5はともに摩耗し易い。また、ベーン8はスプリン
グ9によりその端部がローラ7に押付けられているため
ローラ7の外周も摩耗し易い。
【0014】第2の原因は、シャフト3は、ローラ7を
介してスプリング9やシリンダ5内の圧力を受け、フレ
ーム4とサブベアリング6に押付けられて若干湾曲した
形状となって高速回転する点にある。
介してスプリング9やシリンダ5内の圧力を受け、フレ
ーム4とサブベアリング6に押付けられて若干湾曲した
形状となって高速回転する点にある。
【0015】すなわち、このとき潤滑油膜の破断が発生
して、シャフト3の表面がフレーム4やサブベアリング
6と金属接触を起こし易くなる。従って、シャフト3の
外面、フレーム4及びサブベアリング6の内面が同様に
摩耗し易い。
して、シャフト3の表面がフレーム4やサブベアリング
6と金属接触を起こし易くなる。従って、シャフト3の
外面、フレーム4及びサブベアリング6の内面が同様に
摩耗し易い。
【0016】以上の 2つの摩耗原因のうち、第1の原因
に基づく、特にシリンダ5が摩耗し易く、その改善が望
まれている。
に基づく、特にシリンダ5が摩耗し易く、その改善が望
まれている。
【0017】このような密閉型冷媒圧縮機には従来から
冷媒としてジクロロジフルオロメタン(以下 CFC12と称
する。)や、 HCFC22 とモノクロロペンタフルオロエタ
ン(以下 CFC115 と称する。)の共沸混合物であるR502
が主に用いられており、また封入される冷凍機油として
は、前記の冷媒に良い相溶性を示すナフテン系やパラフ
ィン系鉱油が用いられている。
冷媒としてジクロロジフルオロメタン(以下 CFC12と称
する。)や、 HCFC22 とモノクロロペンタフルオロエタ
ン(以下 CFC115 と称する。)の共沸混合物であるR502
が主に用いられており、また封入される冷凍機油として
は、前記の冷媒に良い相溶性を示すナフテン系やパラフ
ィン系鉱油が用いられている。
【0018】ところで、最近、上述した CFC系冷媒など
からのフロンの放出がオゾン層の破壊に繋がり人体や生
物系に深刻な影響を与えることが明らかになったため、
オゾン破壊係数(ODP)の高い CFC12、CFC115などは
段階的に使用が削減され、将来的には使用しない方針が
決定している。
からのフロンの放出がオゾン層の破壊に繋がり人体や生
物系に深刻な影響を与えることが明らかになったため、
オゾン破壊係数(ODP)の高い CFC12、CFC115などは
段階的に使用が削減され、将来的には使用しない方針が
決定している。
【0019】この様な状況に対応するため、 CFC12の代
替冷媒として、ODP値の小さい HFC134aや HCFC22 等
への冷媒の代替化が検討されており、この冷媒に適した
圧縮機用摺動部材料の開発が望まれている。
替冷媒として、ODP値の小さい HFC134aや HCFC22 等
への冷媒の代替化が検討されており、この冷媒に適した
圧縮機用摺動部材料の開発が望まれている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、冷媒と
して HFC134a冷媒および冷凍機油として HFC134aと相溶
性を有するポリエステル系油やポリエーテル系油を、あ
るいは冷媒として HCFC22 および冷凍機油として鉱油を
冷媒圧縮機に用いた場合、圧縮機構の摺動部材として使
用されている鋳鉄、炭素鋼、合金鋼、焼結合金、ステン
レス鋼などの耐摩耗性が低下し、以下のような問題が生
じ、長期間安定して冷媒圧縮機を運転することができな
い。
して HFC134a冷媒および冷凍機油として HFC134aと相溶
性を有するポリエステル系油やポリエーテル系油を、あ
るいは冷媒として HCFC22 および冷凍機油として鉱油を
冷媒圧縮機に用いた場合、圧縮機構の摺動部材として使
用されている鋳鉄、炭素鋼、合金鋼、焼結合金、ステン
レス鋼などの耐摩耗性が低下し、以下のような問題が生
じ、長期間安定して冷媒圧縮機を運転することができな
い。
【0021】(1) HFC134a冷媒への代替化における課
題 第1に、冷媒として CFC12を用いた場合、 CFC12中のC
l原子が、金属基材のFe原子と反応して、自己潤滑性
を有し耐摩耗性に優れる塩化鉄膜を形成するのに対し、
HFC134aを用いた場合には、Cl原子が存在しないため
に塩化鉄膜からなる潤滑膜が形成されない。
題 第1に、冷媒として CFC12を用いた場合、 CFC12中のC
l原子が、金属基材のFe原子と反応して、自己潤滑性
を有し耐摩耗性に優れる塩化鉄膜を形成するのに対し、
HFC134aを用いた場合には、Cl原子が存在しないため
に塩化鉄膜からなる潤滑膜が形成されない。
【0022】第2に、鉱油系冷凍機油には、環状化合物
が含まれており油膜形成能力が高いのに対し HFC134aと
相溶性を有する油では、環状化合物が含まれない鎖状化
合物であり、厳しい摺動条件では油膜を保持できない。
が含まれており油膜形成能力が高いのに対し HFC134aと
相溶性を有する油では、環状化合物が含まれない鎖状化
合物であり、厳しい摺動条件では油膜を保持できない。
【0023】(2) HCFC22 冷媒への代替化における課
題 HCFC22 冷媒と、冷凍機油として鉱油を冷媒圧縮機に用
いた場合、前述したR502と HCFC22 の熱的物性の差か
ら、 HCFC22 冷媒系では吐出ガス温度がR502を用いた場
合より高くなるため圧縮機構部の温度も上昇し、冷凍機
油の粘度低下が起こり摺動面の潤滑油膜を保持できな
い。
題 HCFC22 冷媒と、冷凍機油として鉱油を冷媒圧縮機に用
いた場合、前述したR502と HCFC22 の熱的物性の差か
ら、 HCFC22 冷媒系では吐出ガス温度がR502を用いた場
合より高くなるため圧縮機構部の温度も上昇し、冷凍機
油の粘度低下が起こり摺動面の潤滑油膜を保持できな
い。
【0024】したがって、冷媒として HFC134aおよび冷
凍機油として HFC134aと相溶性を有するポリエステル系
油やポリエーテル系油を、あるいは冷媒として HCFC22
および冷凍機油として鉱油を用いた冷媒圧縮機におい
て、極圧(大荷重)負荷時や摺動速度が 0時に摺動部品
表面の潤滑油膜の破断の発生による摺動部材の摩耗を防
止し、長期使用を可能とすることが、早急に解決すべき
課題となっている。
凍機油として HFC134aと相溶性を有するポリエステル系
油やポリエーテル系油を、あるいは冷媒として HCFC22
および冷凍機油として鉱油を用いた冷媒圧縮機におい
て、極圧(大荷重)負荷時や摺動速度が 0時に摺動部品
表面の潤滑油膜の破断の発生による摺動部材の摩耗を防
止し、長期使用を可能とすることが、早急に解決すべき
課題となっている。
【0025】本発明の目的は、上記のような課題を解決
するためになされたもので、 HFC134aもしくは HCFC22
の使用に際して、摺動部の耐摩耗性を向上させ、長寿命
化を図ることのできる冷媒圧縮機を提供することを目的
とする。
するためになされたもので、 HFC134aもしくは HCFC22
の使用に際して、摺動部の耐摩耗性を向上させ、長寿命
化を図ることのできる冷媒圧縮機を提供することを目的
とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の冷媒圧縮機は、
シリンダに内接して遊星運動をするローラが設けられ、
前記シリンダを貫通する溝に嵌合され前記ローラの遊星
運動に応じて一端側を前記ローラの外周に接触させなが
ら往復運動をするベーンが設けられた圧縮機構を備えた
ロータリーピストン型圧縮機構を、密閉された容器内に
収容し、かつ冷媒として、 HFC134aまたは HCFC22 を使
用し、冷凍機油として前記冷媒と相溶性を有する冷凍機
油を使用する冷媒圧縮機において、前記ロータリーピス
トン型圧縮機構の前記シリンダを貫通する溝の少なくと
も荷重負荷側の摺動面を、前記ベーンの摺動面と平行に
前記シリンダを貫通することなくSi3 N4 を主成分と
する部材で形成したことを特徴とする。
シリンダに内接して遊星運動をするローラが設けられ、
前記シリンダを貫通する溝に嵌合され前記ローラの遊星
運動に応じて一端側を前記ローラの外周に接触させなが
ら往復運動をするベーンが設けられた圧縮機構を備えた
ロータリーピストン型圧縮機構を、密閉された容器内に
収容し、かつ冷媒として、 HFC134aまたは HCFC22 を使
用し、冷凍機油として前記冷媒と相溶性を有する冷凍機
油を使用する冷媒圧縮機において、前記ロータリーピス
トン型圧縮機構の前記シリンダを貫通する溝の少なくと
も荷重負荷側の摺動面を、前記ベーンの摺動面と平行に
前記シリンダを貫通することなくSi3 N4 を主成分と
する部材で形成したことを特徴とする。
【0027】本発明の冷媒圧縮機には、 HFC134aまたは
HCFC22 を冷媒として使用する。これらはオゾン破壊係
数(ODP)が 0であるか、または極めて小さいため、
本発明に好適である。また HFC134aまたは HCFC22 と組
合わせて使用する冷凍機油は、これらと相溶性を有する
油である。 HFC134aの場合には、ポリエーテル系油、ポ
リエステル系油、フッ素系油またはこれらの混合油が、
HCFC22の場合には、ナフテン系またはパラフィン系の
鉱油が例示される。
HCFC22 を冷媒として使用する。これらはオゾン破壊係
数(ODP)が 0であるか、または極めて小さいため、
本発明に好適である。また HFC134aまたは HCFC22 と組
合わせて使用する冷凍機油は、これらと相溶性を有する
油である。 HFC134aの場合には、ポリエーテル系油、ポ
リエステル系油、フッ素系油またはこれらの混合油が、
HCFC22の場合には、ナフテン系またはパラフィン系の
鉱油が例示される。
【0028】本発明の冷媒圧縮機に使用されるシリン
ダ、ベーンなどの摺動部品に用いられる材質は通常圧縮
機に用いられる鉄系金属材料であれば特に制限がなく、
たとえば、鋳鉄、鋳鋼、焼結合金などが挙げられる。
ダ、ベーンなどの摺動部品に用いられる材質は通常圧縮
機に用いられる鉄系金属材料であれば特に制限がなく、
たとえば、鋳鉄、鋳鋼、焼結合金などが挙げられる。
【0029】シリンダを貫通する溝の少なくとも荷重負
荷側の摺動面であって、ベーンの摺動面と平行にシリン
ダを貫通することなく形成されるSi3 N4 を主成分と
する部材は、Si3 N4 の焼結体を使用する。焼結体を
形成する際に、数パーセント以下のY2 O3 などの焼結
助剤を添加することもできる。このSi3 N4 を主成分
とする部材の厚さは、0.5mm 以上が必要であり、更に好
ましくは厚さ 1mm以上である。0.5mm 未満であると部品
表面の耐力が向上しなくなるためである。またSi3 N
4 を主成分とする部材は、シリンダを貫通することなく
形成される。シリンダを貫通することなくとは、シリン
ダを貫通する溝の一部分に部材を形成することをいう。
Si3 N4 よりなる摺動面の形成法としては、塊状Si
3 N4 からの切削・研磨による板状Si3 N4 の形成と
接着剤による接合法、互いに噛み合う溝を設けた係合法
およびネジ留め法などが適用できる。
荷側の摺動面であって、ベーンの摺動面と平行にシリン
ダを貫通することなく形成されるSi3 N4 を主成分と
する部材は、Si3 N4 の焼結体を使用する。焼結体を
形成する際に、数パーセント以下のY2 O3 などの焼結
助剤を添加することもできる。このSi3 N4 を主成分
とする部材の厚さは、0.5mm 以上が必要であり、更に好
ましくは厚さ 1mm以上である。0.5mm 未満であると部品
表面の耐力が向上しなくなるためである。またSi3 N
4 を主成分とする部材は、シリンダを貫通することなく
形成される。シリンダを貫通することなくとは、シリン
ダを貫通する溝の一部分に部材を形成することをいう。
Si3 N4 よりなる摺動面の形成法としては、塊状Si
3 N4 からの切削・研磨による板状Si3 N4 の形成と
接着剤による接合法、互いに噛み合う溝を設けた係合法
およびネジ留め法などが適用できる。
【0030】
【作用】摺動表面の一部にSi3 N4 を主成分とする部
材を有する摺動部材は、圧縮機構部摺動面において下記
のような作用を発揮する。
材を有する摺動部材は、圧縮機構部摺動面において下記
のような作用を発揮する。
【0031】第1に、摺動面への極圧(大荷重)負荷時
はその高圧縮強度特性による部品表面の耐力向上が図ら
れるため、相対する双方の摺動部材の塑性的変形が防止
される。
はその高圧縮強度特性による部品表面の耐力向上が図ら
れるため、相対する双方の摺動部材の塑性的変形が防止
される。
【0032】第2に、極圧荷重負荷時や摺動速度が 0時
に潤滑油膜が破断しても、Si3 N4 とFe系金属を基
材とするベーンはSi3 N4 の表面不活性特性から容易
に凝着せず、相対する摺動部材とも摩耗発生を防止する
ことができる。
に潤滑油膜が破断しても、Si3 N4 とFe系金属を基
材とするベーンはSi3 N4 の表面不活性特性から容易
に凝着せず、相対する摺動部材とも摩耗発生を防止する
ことができる。
【0033】第3に、このSi3 N4 部はシリンダをベ
ーンがスライドする溝と平行に貫通することがないた
め、Si3 N4 の熱膨張係数がFe系金属に比べて非常
に小さい特性に基因するガスリークを起こすことがな
く、効率低下を起こすことがない。 このようなSi3
N4 摺動面をシリンダに設けることにより、冷媒として
HFC134aと冷凍機油として前記冷媒と相溶性を有する冷
凍機油を用いた冷媒圧縮機、あるいは冷媒として HCFC2
2 と冷凍機油として鉱油を用いた冷媒圧縮機の効率低下
を起こさずに、摺動部材の耐摩耗性を向上することがで
きる。したがってロータリーピストン型の冷媒圧縮機の
信頼性を長期にわたって保持することができる。
ーンがスライドする溝と平行に貫通することがないた
め、Si3 N4 の熱膨張係数がFe系金属に比べて非常
に小さい特性に基因するガスリークを起こすことがな
く、効率低下を起こすことがない。 このようなSi3
N4 摺動面をシリンダに設けることにより、冷媒として
HFC134aと冷凍機油として前記冷媒と相溶性を有する冷
凍機油を用いた冷媒圧縮機、あるいは冷媒として HCFC2
2 と冷凍機油として鉱油を用いた冷媒圧縮機の効率低下
を起こさずに、摺動部材の耐摩耗性を向上することがで
きる。したがってロータリーピストン型の冷媒圧縮機の
信頼性を長期にわたって保持することができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。
する。
【0035】図1は、本発明の一実施例の摺動部材の断
面図である。
面図である。
【0036】同図の部材において12は鉄系金属基材で
あり、鉄系金属基材12表面の一部にSi3 N4 よりな
る摺動面13が形成されている。
あり、鉄系金属基材12表面の一部にSi3 N4 よりな
る摺動面13が形成されている。
【0037】図2に本発明に係わる摺動部材を適用した
密閉型圧縮機のロータリー部の横断面を示す。
密閉型圧縮機のロータリー部の横断面を示す。
【0038】シリンダ5は、FC25基材を所定形状に
切出した後、Si3N4 板14を接合する凹部を設け、
その凹部に接着剤によりSi3 N4 板14を接合して形
成した。このシリンダ5を用いたロータリーピストン型
の冷媒圧縮機を作製した。
切出した後、Si3N4 板14を接合する凹部を設け、
その凹部に接着剤によりSi3 N4 板14を接合して形
成した。このシリンダ5を用いたロータリーピストン型
の冷媒圧縮機を作製した。
【0039】一方、本発明の比較例として、Si3 N4
表面部のないFC25基材のみでシリンダ5を形成し、
実施例と同一の冷媒圧縮機を作製した。
表面部のないFC25基材のみでシリンダ5を形成し、
実施例と同一の冷媒圧縮機を作製した。
【0040】さらに図3に示すような摩擦摩耗試験機装
置を用いて、本実施例および比較例で用いた摺動部材の
耐焼付性と耐摩耗性を評価した。この装置における耐焼
付性評価は、ベーン材の高速度鋼(SKH51)で作製
したシャフト15をシリンダ材で作製したベアリング1
6、16でベーンとシリンダの摺動状態と同様の線接触
状態で挟み込み、ベーン材で作製したシャフト15を回
転数 290rpm で回転させながらシリンダ材で作製したベ
アリング16、16の締め付けによる荷重を、22.5kgf/
3min. の速度で最大 360kgf まで変化させ、そのトルク
変化を調べることによって評価できる。また耐摩耗性
は、ベーン材で作製したシャフト15をシリンダ材で作
製したベアリング16、16で挟み込み、ベアリング1
6、16の締め付けによる荷重を 135kgf の一定値に設
定し、シャフト15の回転時間の増加に伴うベアリング
16、16の摩耗減量を調べることによって評価でき
る。この耐焼付性評価結果を図4に、耐摩耗性評価結果
を図5に示す。
置を用いて、本実施例および比較例で用いた摺動部材の
耐焼付性と耐摩耗性を評価した。この装置における耐焼
付性評価は、ベーン材の高速度鋼(SKH51)で作製
したシャフト15をシリンダ材で作製したベアリング1
6、16でベーンとシリンダの摺動状態と同様の線接触
状態で挟み込み、ベーン材で作製したシャフト15を回
転数 290rpm で回転させながらシリンダ材で作製したベ
アリング16、16の締め付けによる荷重を、22.5kgf/
3min. の速度で最大 360kgf まで変化させ、そのトルク
変化を調べることによって評価できる。また耐摩耗性
は、ベーン材で作製したシャフト15をシリンダ材で作
製したベアリング16、16で挟み込み、ベアリング1
6、16の締め付けによる荷重を 135kgf の一定値に設
定し、シャフト15の回転時間の増加に伴うベアリング
16、16の摩耗減量を調べることによって評価でき
る。この耐焼付性評価結果を図4に、耐摩耗性評価結果
を図5に示す。
【0041】図4から、比較例のシリンダ材は 180kgf
で焼付を発生し、耐焼付性に劣ることが認められた。一
方、実施例では比較例に比較して全く焼付傾向を示さ
ず、最大値の 360kgf まで焼付かない。
で焼付を発生し、耐焼付性に劣ることが認められた。一
方、実施例では比較例に比較して全く焼付傾向を示さ
ず、最大値の 360kgf まで焼付かない。
【0042】さらに、同装置を用いて、 135kgf の一定
荷重条件下での摩耗試験においても実施例は比較例に比
較して、摩耗量が 10%以下と大幅に良好な耐摩耗性を示
し、実施例の摺動部材が耐摩耗性向上に寄与することが
明らかになった。
荷重条件下での摩耗試験においても実施例は比較例に比
較して、摩耗量が 10%以下と大幅に良好な耐摩耗性を示
し、実施例の摺動部材が耐摩耗性向上に寄与することが
明らかになった。
【0043】さらに実施例で作製したロータリーピスト
ン型の冷媒圧縮機に、冷媒として HFC134aおよび冷凍機
油として HFC134aと相溶性のあるポリエステル系冷凍機
油、または冷媒として HCFC22 と冷凍機油として鉱油を
用いて実機試験を行ったところ、4000時間の長時間運転
を行った後でも摩耗傾向は認められず、良好な耐摩耗性
と長寿命を示した。
ン型の冷媒圧縮機に、冷媒として HFC134aおよび冷凍機
油として HFC134aと相溶性のあるポリエステル系冷凍機
油、または冷媒として HCFC22 と冷凍機油として鉱油を
用いて実機試験を行ったところ、4000時間の長時間運転
を行った後でも摩耗傾向は認められず、良好な耐摩耗性
と長寿命を示した。
【0044】
【発明の効果】本発明の密閉型冷媒圧縮機は、シリンダ
を貫通する溝の少なくとも荷重負荷側の摺動面を、前記
ベーンの摺動面と平行に前記シリンダを貫通することな
くSi3 N4 を主成分とする部材で形成したことを特徴
とするロータリーピストン型圧縮機構を有し、冷媒とし
て、1,1,1,2-テトラフルオロエタンまたはクロロジフル
オロメタンを使用し、冷凍機油として前記冷媒と相溶性
を有する冷凍機油を使用したので、冷媒圧縮機の圧縮機
構の耐摩耗性が長期間にわたって安定して保たれる。そ
の結果、耐久性に優れ、かつ人体や生物系に深刻な影響
を与えることのない冷媒圧縮機が得られた。
を貫通する溝の少なくとも荷重負荷側の摺動面を、前記
ベーンの摺動面と平行に前記シリンダを貫通することな
くSi3 N4 を主成分とする部材で形成したことを特徴
とするロータリーピストン型圧縮機構を有し、冷媒とし
て、1,1,1,2-テトラフルオロエタンまたはクロロジフル
オロメタンを使用し、冷凍機油として前記冷媒と相溶性
を有する冷凍機油を使用したので、冷媒圧縮機の圧縮機
構の耐摩耗性が長期間にわたって安定して保たれる。そ
の結果、耐久性に優れ、かつ人体や生物系に深刻な影響
を与えることのない冷媒圧縮機が得られた。
【図1】本発明に係わる摺動部材の断面図である。
【図2】本発明に係わるロータリー部の横断面図であ
る。
る。
【図3】摩擦摩耗試験機の概要を示す図である。
【図4】摩擦摩耗試験の結果(耐焼付性評価結果)を示
す特性図である。
す特性図である。
【図5】摩擦摩耗試験の結果(耐摩耗性評価結果)を示
す特性図である。
す特性図である。
【図6】上部の内部を省略した冷媒圧縮機の縦断面図で
ある。
ある。
【図7】従来のロータリー部の横断面図である。
1………ケーシング、2………駆動モータ、3………シ
ャフト、4………フレーム、5………シリンダ、6……
…サブベアリング、7………ローラ、8………ベーン、
9………スプリング、10………冷凍機油、11………
ポンプ、12………鉄系金属基材、13………Si3 N
4 部よりなる摺動面、14………Si3 N4 部、15…
……高速度鋼で作製したシャフト、16………ベアリン
グ。
ャフト、4………フレーム、5………シリンダ、6……
…サブベアリング、7………ローラ、8………ベーン、
9………スプリング、10………冷凍機油、11………
ポンプ、12………鉄系金属基材、13………Si3 N
4 部よりなる摺動面、14………Si3 N4 部、15…
……高速度鋼で作製したシャフト、16………ベアリン
グ。
Claims (1)
- 【請求項1】 シリンダに内接して遊星運動をするロー
ラが設けられ、前記シリンダを貫通する溝に嵌合され前
記ローラの遊星運動に応じて一端側を前記ローラの外周
に接触させながら前記シリンダを貫通する溝にそって往
復運動をするベーンが設けられた圧縮機構を備えたロー
タリーピストン型圧縮機構を、密閉された容器内に収容
し、かつ冷媒として、1,1,1,2-テトラフルオロエタンま
たはクロロジフルオロメタンを使用し、冷凍機油として
前記冷媒と相溶性を有する冷凍機油を使用する冷媒圧縮
機において、 前記ロータリーピストン型圧縮機構の前記シリンダを貫
通する溝の少なくとも荷重負荷側の摺動面を、前記ベー
ンの摺動面と平行に前記シリンダを貫通することなくS
i3 N4 を主成分とする部材で形成したことを特徴とす
る密閉型冷媒圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3325811A JPH05164073A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | 冷媒圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3325811A JPH05164073A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | 冷媒圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05164073A true JPH05164073A (ja) | 1993-06-29 |
Family
ID=18180866
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3325811A Withdrawn JPH05164073A (ja) | 1991-12-10 | 1991-12-10 | 冷媒圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05164073A (ja) |
-
1991
- 1991-12-10 JP JP3325811A patent/JPH05164073A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |