JPH05170904A - ポリアニリン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ポリアニリン誘導体及びその製造方法

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JPH05170904A
JPH05170904A JP15620892A JP15620892A JPH05170904A JP H05170904 A JPH05170904 A JP H05170904A JP 15620892 A JP15620892 A JP 15620892A JP 15620892 A JP15620892 A JP 15620892A JP H05170904 A JPH05170904 A JP H05170904A
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々の有機溶剤に可溶性で、キャストにより
可撓性のある自立性のフィルムを得たり、塗工可能な、
ドーピングにより高い導電率を示すポリアニリン誘導体
を提供することを目的とする。 【構成】 数平均分子量2000〜500000の還元
型ポリアニリンと HOOC−X−COOH 〔式中、Xは下記構造式のポリエーテルで、m=10〜
200で、Rは水素原子またはアルキル基を示す。〕 【化1】 の両末端カルボキシル基を有する高分子化合物とが反応
して得られたものであって、下記式で示される架橋構造
を有し、該架橋に与る窒素原子の数がポリアニリンの窒
素原子の0.1〜20%であるポリアニリン誘導体及び
その製造方法 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高導電性有機重合体及
びその製造方法に関し、特に有機溶剤に可溶で、可撓性
のある自立性のフィルムを与えるポリアニリン誘導体及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年導電性を有する有機重合体の一群が
注目を集めており、その中でもポリアニリンは新しい電
子材料、導電材料として、電池の電極材料、帯電防止材
料、電磁波遮閉材料、光電子変換素子、光メモリー、各
種センサー等の機能素子、表示素子、各種ハイブリッド
材料、透明導電体、各種端末機器などの広い分野への応
用が検討されている。しかしながら、一般にポリアニリ
ンは、π電子共役系有機重合体が高度に発達しているた
め、高分子主鎖が剛直で分子鎖間の相互作用が強く、ま
た分子鎖間に強固な水素結合が数多く存在するため、ほ
とんどの有機溶剤に不溶であり、また加熱によっても溶
融しないので成形性に乏しく、フィルム化等の加工が出
来ないという大きな欠点を有している。そのために例え
ば、高分子材料の繊維、多孔質体などの所望の形状の基
材にモノマーを含浸させ、このモノマーを適当な重合触
媒との接触により、或いは、電解酸化により重合させ導
電性複合材料としたり、或いはまた熱可塑性重合体粉末
の存在下で、モノマーを重合させ同様の複合材料を得て
いた。これに対し、重合触媒と反応温度の工夫によりN
−メチル−2−ピロリドンのみに可溶なポリアニリンが
合成されている(M.Abe et al.;J.Ch
em.Soc.,Chem.Commun.,198
9,1736)。しかし、このポリアニリンもその他の
汎用有機溶剤にはほとんど溶けず適応範囲が限られてい
た。また、様々なアニリンの誘導体を利用して有機溶剤
に可溶なポリアニリン誘導体も合成されているが、充分
に可撓性を有するフィルムを与えることはできていなか
った。更に、両末端にハロホルミル基を有するポリエー
テル系のポリマーを還元型ポリアニリンと反応させるこ
とで、類似のポリマーを製造することも可能であるが、
この場合架橋に与る窒素原子の数がポリアニリンの窒素
原子の5%を越えると急激にゲル化が起こり、塗工やキ
ャストが困難になるとの問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記のような問題を解決することを目的とする
ものである。即ち、本発明の目的は、架橋に与る窒素原
子の数が増加しても有機溶剤に可溶で、可撓性のある自
立性のフィルムを与えるポリアニリン誘導体及びその製
造方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題を
解決すべく鋭意検討した結果、ポリアニリンと、両末端
にカルボキシル基を有するポリエーテルとを、N,N′
−二置換カルボジイミド類の存在下で反応させることに
より、架橋に与る窒素原子の数が増加しても有機溶剤に
可溶で、可撓性のある自立性のフィルムを与えるポリア
ニリン誘導体が得られることを見いだし、本発明を完成
するに至った。本発明のポリアニリン誘導体は、下記式
(I)
【化6】 で示される構造単位よりなる数平均分子量2000〜5
00000の還元型ポリアニリンと、下記一般式(II) HOOC−X−COOH (II) 〔式中、Xは下記構造式(III )で示されるポリエーテ
ル構造であり、m=10〜200で、Rは水素原子又は
アルキル基である。〕
【化7】 で示される両末端にカルボキシル基を有する高分子化合
物とを、N,N′−二置換カルボジイミド類の存在下で
反応させて得られるものであって、下記式(IV)
【化8】 (式中、Xは上記したと同じ意味を有する。)で示され
る架橋構造を有し、該架橋に与る窒素原子の数がポリア
ニリンの窒素原子の0.1〜20%に存在することを特
徴とするポリアニリン誘導体である。
【0005】本発明のポリアニリン誘導体は、次のよう
にして製造される。即ち、過硫酸アンモニウム等を酸化
剤として用いて、アニリン又は、アニリン水溶性塩を低
温、例えば−20〜50℃の範囲の温度で酸化重合する
ことによって得たアニリン酸化重合体(電導度10-6
/cm以上)を、まずアンモニアで処理して、可溶型ポリ
アニリンを得る。その後、これを過剰のヒドラジンで処
理して上記一般式(I)で示される数平均分子量200
0〜500000〔GPC(N−メチル−2−ピロリド
ン溶媒)で測定、ポリスチレン換算の数平均分子量〕の
還元型のポリアニリンを得る。ヒドラジン処理は、可溶
型のポリアニリンを水に分散し、ポリアニリン中の窒素
原子に対して当量以上、好ましくは3倍以上のヒドラジ
ンを窒素雰囲気下で加え、24時間以上、0〜30℃で
攪拌することにより行う。得られる還元型ポリアニリン
は、N−メチル−2−ピロリドンあるいはN,N−ジメ
チルアセトアミドに可溶であるが、他の汎用有機溶剤、
たとえば、クロロホルムやテトラヒドロフランにはほと
んど不溶である。次に両末端にカルボキシル基を有する
ポリエーテルをアミド系溶剤に溶解し、これに末端カル
ボキシル基と当量以上のN,N′−二置換カルボジイミ
ド類を−10〜10℃に冷却しながら加え、1〜4時間
その温度で攪拌を続け、次いで先の還元型ポリアニリン
を加え、ゆっくりと室温に戻しながら更に1〜6時間攪
拌を続ける。反応混合物を希塩酸中に注ぎ込み、生成し
たポリマーを沈澱させる。このポリマーは塩酸でドープ
されているので、アンモニアの蒸気に曝し、水洗して脱
ドープ処理することで、本発明のポリアニリン誘導体を
製造することができる。アミド系溶剤としては、N−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホス
ホリックトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン等が使用できる。
【0006】本発明で用いる両末端にカルボキシル基を
有する高分子化合物は、一般式(II)で示される。 HOOC−X−COOH (II) 〔式中、Xは下記構造式(III )で示されるポリエーテ
ル構造であり、m=10〜200でRはアルキル基であ
る。
【化9】 式中、Rは水素原子又はアルキル基を示す。〕で表され
るものが使用される。本発明で使用されるN,N′−二
置換カルボジイミド類は、下記構造式(V) R′−N=C=N−R″ (V) で表される化合物であって、R′及びR″は脂肪族又は
芳香族系の基であって、同じでも異なってもよく、例え
ばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基、3−ジメチルアミノ
プロピル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等の環状
アルキル基、フェニル基、p−トリル基、m−トリル
基、p−N,N−ジメチルアミノフェニル基、p−クロ
ロフェニル基、p−ニトロフェニル基、p−シアノフェ
ニル基等のアリール基等があげられる。具体的には、ジ
エチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミ
ド、ジシクロカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミ
ド、ジ−p−トリルカルボジイミド、1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等があ
げられる。式(IV)の架橋に与る窒素原子は、ポリアニ
リンの窒素原子の平均0.1〜20%の範囲にあること
が必要である。式(IV)の架橋に与る窒素原子がポリア
ニリンの窒素原子の20%より高い比率になると、ゲル
化が起こり塗料等の調製に問題がある。また、0.1%
より低くなると、充分な溶解度が得られず、また充分な
可撓性も無いという問題がある。
【0007】上記のようにして製造された本発明のポリ
アニリン誘導体は、N−メチル−2−ピロリドンあるい
はN,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤、ク
ロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメタン等のハロ
ゲン化炭化水素溶剤やテトラヒドロフラン等のエーテル
系溶剤、ピリジン等のアミン系溶剤、ジメチルスルホキ
シド等の極性溶剤に溶解可能である。この溶液から、自
立性のフィルムやファイバーを製造することが可能であ
る。さらに、このフィルムやファイバー等の加工物は、
アクセプター性のドーパントでドープすることにより1
-3〜10S/cmの高い導電率を示す。ここで使用され
るドーパントは、特に制限されるものではなく、アニリ
ン系導電性高分子のドープに際し、ドーパントとして使
用されるものであれば、如何なるものでも使用すること
ができる。具体例を挙げれば、ヨウ素、臭素、塩素、三
塩化ヨウ素等のハロゲン化合物、硫酸、塩酸、硝酸、過
塩素酸、ホウフツ化水素酸等のプロトン酸、前記プロト
ン酸の各種塩、三塩化アルミニウム、三塩化鉄、塩化モ
リブデン、塩化アンチモン、五フッ化ヒ素等のルイス
酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸等の有機酸等各種の化合物をあげ
ることができる。これらの化合物をドープさせる方法に
ついては、特に制限はなく、公知のあらゆる方法が可能
である。一般には、ポリアニリンの誘導体のゲル、また
はその成形加工物とドーパント化合物とを接触させれば
よく、気相あるいは液相中で行うことができる。あるい
は、上記プロトン酸やその塩の溶液中で電気化学的にド
ープする方法を用いることもできる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。 実施例1.アニリン4.1g、濃塩酸21.9gを水に
溶かして100mlとし、−5℃に冷却する。濃塩酸2
1.9g、過硫酸アンモニウム6.28gを水に溶かし
100mlとし、この溶液もまた−10℃に冷却し、先
のアニリン溶液にゆっくりと滴下し、−10℃で6時間
攪拌を続けた。こうして得られた数平均分子量1200
0(GPC,N−メチル−2−ピロリドン溶媒中で測
定、ポリスチレン換算の数平均分子量)のアニリン酸化
重合体を得た。これを水で充分に洗浄した後、さらにア
ンモニア水で脱ドープ処理を行い可溶型ポリアニリンを
得た。次に可溶型ポリアニリンを200mlの水に分散
し、窒素雰囲気下で50mlのヒドラジンを加え、24
時間室温で攪拌を続け、ろ別、乾燥して灰白色の還元型
ポリアニリンを得た。こうして得られた還元型ポリアニ
リン(数平均分子量12000)1gを窒素気流下でN
−メチル−2−ピロリドン10mlに完全に溶解してお
く。一方、両末端にカルボキシル基を有するポリエーテ
ルである、ポリエチレンオキシドジグリコール酸(分子
量≒3000、川研ファインケミカル(社)製)0.8
25gを30mlのN−メチル−2−ピロリドンに溶解
し、0℃に冷却する。ジシクロヘキシルカルボジイミド
0.1134gを加え、1時間0℃で攪拌を続ける。こ
こに、還元型ポリアニリン溶液を加え、徐々に室温に戻
しながら、6時間反応を続けた。この溶液を11の希塩
酸に攪拌しながら投入し、沈澱物をろ別し、更にアンモ
ニア蒸気に曝し水洗してハロゲン化水素を除去し、乾燥
して、本発明のポリアニリン誘導体を1.78g得た。
【0009】赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
前述の式(IV)の構造に起因する1650cm-1(C=O
伸縮)、2850〜2950cm-1(脂肪族C−H伸縮)
の吸収が認められた。反応収率から式(IV)の架橋に与
る窒素原子の数は、ポリアニリンの窒素原子の平均5%
であった。得られたポリアニリン誘導体1gをN−メチ
ル−2−ピロリドン5gにいれ、室温で溶解し、キャス
トによって非常に可撓性のあるフィルムが得られた。更
に、このフィルムを20%硫酸水溶液に24時間浸漬し
てドープし乾燥したところ導電率は0.5S/cmであっ
た。また、N−メチル−2−ピロリドンの代わりにN,
N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ピリジン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジク
ロロメタン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤を用いて
も同様の加工が可能であった。
【0010】実施例2 両末端にカルボキシル基を有するポリエーテルであるポ
リエチレンオキシドジグリコール酸(分子量≒300
0、川研ファインケミカル社製)を3.293g、ジシ
クロヘキシルカルボジイミドを0.4522g用いた他
は、実施例1と同様にして本発明のポリアニリン誘導体
を4.25g得た。赤外線吸収スペクトルを測定したと
ころ、前述の式(IV)の構造に起因する1650cm
-1(C=O伸縮)、2850〜2950cm-1(脂肪族C
−H伸縮)の吸収が認められた。反応収率から式(IV)
の架橋に与る窒素原子の数は、ポリアニリンの窒素原子
の平均20%であった。得られたポリアニリン誘導体1
gをN−メチル−2−ピロリドン5gにいれ、室温で溶
解し、キャストによって非常に可撓性のあるフィルムが
得られた。更に、このフィルムを20%硫酸水溶液に2
4時間浸漬してドープし乾燥したところ導電率は0.0
5S/cmであった。また、N−メチル−2−ピロリドン
の代りにN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ピリジン、クロロホルム、ジクロロ
エタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等の有機
溶剤を用いても同様の加工が可能であった。
【0011】実施例3 両末端にカルボキシル基を有するポリエーテルであるポ
リエチレンオキシドジグリコール酸(分子量≒300
0、川研ファインケミカル(株)製)を0.0165
g、ジシクロヘキシルカルボジイミドを0.0023g
用いた他は実施例1と同様にして、本発明のポリアニリ
ン誘導体を0.990g得た。赤外線吸収スペクトルを
測定したところ、前述の式(IV)の構造に起因する16
50cm-1(C=O伸縮)、2850〜2950cm-1(脂
肪族C−H伸縮)の吸収が認められた。反応収率から式
(IV)の架橋に与る窒素原子の数は、ポリアニリンの窒
素原子の平均0.1%であった。得られたポリアニリン
誘導体1gをN−メチル−2−ピロリドン5gにいれ、
室温で溶解し、キャストによって非常に可撓性のあるフ
ィルムが得られた。更に、このフィルムを20%硫酸水
溶液に24時間浸漬してドープし乾燥したところ導電率
は0.1S/cmであった。また、N−メチル−2−ピロ
リドンの代りにN,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、ピリジン、クロロホルム、ジ
クロロエタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等
の有機溶剤を用いても同様の加工が可能であった。
【0012】実施例4 両末端にカルボキシル基を有するポリエーテルであるポ
リエチレンオキシドジグリコール酸(分子量≒100
0、川研ファインケミカル(株)製)を1.098g、
ジシクロヘキシルカルボジイミドを0.452g用いた
他は実施例1と同様にして、本発明のポリアニリン誘導
体を1.990g得た。赤外線吸収スペクトルを測定し
たところ、前述の式(IV)の構造に起因する1650cm
-1(C=O伸縮)、2850〜2950cm-1(脂肪族C
−H伸縮)の吸収が認められた。反応収率から式(IV)
の架橋に与る窒素原子の数は、ポリアニリンの窒素原子
の平均20%であった。得られたポリアニリン誘導体1
gをN−メチル−2−ピロリドン5gにいれ、室温で溶
解し、キャストによって非常に可撓性のあるフィルムが
得られた。更に、このフィルムを20%硫酸水溶液に2
4時間浸漬してドープし乾燥したところ導電率は0.0
1S/cmであった。また、N−メチル−2−ピロリドン
の代りにN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、ピリジン、クロロホルム、ジクロロ
エタン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等の有機
溶剤を用いても同様の加工が可能であった。
【0013】実施例5 実施例1の両末端にカルボキシル基を有するポリエチレ
ンオキシドジグリコール酸に代えて、両末端にカルボキ
シル基を有するポリプロピレンオキシドジグリコール酸
(分子量約3000)0.825gを用いた他は、実施
例1と同様にして本発明のポリアニリン誘導体1.82
0gを得た。赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
前述の式(IV)の構造に起因する1650cm-1(C=O
伸縮)、2850〜2950cm-1(脂肪族C−H伸縮)
の吸収が認められた。反応収率から式(IV)の架橋に与
る窒素原子の数は、ポリアニリンの窒素原子の平均5%
であった。得られたポリアニリン誘導体1gをNーメチ
ルー2ーピロリドン5gにいれ、室温で攪拌すると溶解
し、キャストによるフィルム化が可能であった。更に、
このフィルムを20%塩酸水溶液に24時間浸漬してド
ープし乾燥したところ導電率は0.5S/cmであった。
また、N−メチル−2−ピロリドンの代りにN,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、
ピリジン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメ
タン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤を用いても同様
の加工が可能であった。
【0014】実施例6 実施例1の両末端にカルボキシル基を有するポリエチレ
ンオキシドジグリコール酸に代えて、両末端にカルボキ
シル基を有するポリプロピレンオキシドジグリコール酸
(分子量約3000)1.650gを用いた他は、実施
例1と同様にして本発明のポリアニリン誘導体2.64
0gを得た。赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
前述の式(IV)の構造に起因する1650cm-1(C=O
伸縮)、2850〜2950cm-1(脂肪族C−H伸縮)
の吸収が認められた。反応収率から式(IV)の架橋に与
る窒素原子の数は、ポリアニリンの窒素原子の平均10
%であった。得られたポリアニリン誘導体1gをNーメ
チルー2ーピロリドン5gに入れ、室温で攪拌すると溶
解し、キャストによるフィルム化が可能であった。更
に、このフィルムを20%塩酸水溶液に24時間浸漬し
てドープし乾燥したところ導電率は0.3S/cmであっ
た。また、N−メチル−2−ピロリドンの代りにN,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ピリジン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロ
ロメタン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤を用いても
同様の加工が可能であった。
【0015】実施例7 実施例1の両末端にカルボキシル基を有するポリエチレ
ンオキシドジグリコール酸に代えて、両末端にカルボキ
シル基を有するポリプロピレンオキシドジグリコール酸
(分子量約1000)0.549gを用いた他は、実施
例1と同様にして本発明のポリアニリン誘導体1.54
gを得た。赤外線吸収スペクトルを測定したところ、前
述の式(IV)の構造に起因する1650cm-1(C=O伸
縮)、2850〜2950cm-1(脂肪族C−H伸縮)の
吸収が認められた。反応収率から式(IV)の架橋に与る
窒素原子の数は、ポリアニリンの窒素原子の平均10%
であった。得られたポリアニリン誘導体1gをNーメチ
ルー2ーピロリドン5gに入れ、室温で攪拌すると溶解
し、キャストによるフィルム化が可能であった。更に、
このフィルムを20%塩酸水溶液に24時間浸漬してド
ープし乾燥したところ導電率は0.5S/cmであった。
また、N−メチル−2−ピロリドンの代りにN,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、
ピリジン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジクロロメ
タン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤を用いても同様
の加工が可能であった。
【0016】実施例8 実施例1の両末端にカルボキシル基を有するポリエチレ
ンオキシドジグリコール酸に代えて、両末端にカルボキ
シル基を有するポリプロピレンオキシドジグリコール酸
(分子量約1000)2.169gを用いた他は、実施
例1と同様にして本発明のポリアニリン誘導体3.18
5gを得た。赤外線吸収スペクトルを測定したところ、
前述の式(IV)の構造に起因する1650cm-1(C=O
伸縮)、2850〜2950cm-1(脂肪族C−H伸縮)
の吸収が認められた。反応収率から式(IV)の架橋に与
る窒素原子の数は、ポリアニリンの窒素原子の平均20
%であった。得られたポリアニリン誘導体1gをNーメ
チルー2ーピロリドン5gに入れ、室温で攪拌すると溶
解し、キャストによるフィルム化が可能であった。更
に、このフィルムを20%塩酸水溶液に24時間浸漬し
てドープし乾燥したところ導電率は0.5S/cmであ
った。また、N−メチル−2−ピロリドンの代りにN,
N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ピリジン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジク
ロロメタン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤を用いて
も同様の加工が可能であった。上記実施例5〜8で用い
た両末端にカルボキシル基を有するポリプロピレンオキ
シドジグリコール酸は、両末端水酸基を有するポリプロ
ピレングリコール(分子量約3000和光純薬社製)を
炭酸カリウム存在下、白金−活性炭を触媒として水溶液
を12時間還流して水酸基をカルボキシル基に酸化した
ものである。容量分析による末端基数は2.01でほぼ
100%が酸化されてカルボキシル基になっていること
を確認した。
【発明の効果】本発明のポリアニリン誘導体はポリエー
テル構造を有するジカルボン酸を以てポリアニリン相互
間の架橋構造を構成したものであり、種々の有機溶剤に
可溶であり、キャストで可撓性のある自立性のフィルム
を得ることや塗工等で加工可能であり、ドーピングによ
り、高い導電率を示し、電子材料、導電材料として、種
々の用途に非常に有用である。
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題を
解決すべく鋭意検討した結果、ポリアニリンと、両末端
にカルボキシル基を有するポリエーテルとを、N,N′
−二置換カルボジイミド類の存在下で反応させることに
より、架橋に与る窒素原子の数が増加しても有機溶剤に
可溶で、可撓性のある自立性のフィルムを与えるポリア
ニリン誘導体が得られることを見いだし、本発明を完成
するに至った。本発明のポリアニリン誘導体は、下記式
(I)
【化6】 で示される構造単位よりなる数平均分子量2000〜5
00000の還元型ポリアニリンと、下記一般式(I
I) HOOC−X−COOH (II) 〔式中、Xは下記構造式(IIl)で示されるポリエー
テル構造であり、m=10〜200で、Rは水素原子又
はアルキル基である。〕
【化7】 で示される両末端にカルボキシル基を有する高分子化合
物とを、N,N′−二置換カルボジイミド類の存在下で
反応させて得られるものであって、下記式(IV)
【化8】 (式中、Xは上記したと同じ意味を有する。)で示され
る架橋構造を有し、該架橋に与る窒素原子の数がポリア
ニリンの窒素原子の0.1〜20%に存在することを特
徴とするポリアニリン誘導体である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明で用いる両末端にカルボキシル基を
有する高分子化合物は、一般式(II)で示される。 HOOC−X−COOH (II) 〔式中、Xは下記構造式(III)で示されるポリエー
テル構造であり、m=10〜200でRはアルキル基で
ある。
【化9】 式中、Rは水素原子又はアルキル基を示す。〕で表され
るものが使用される。本発明で使用されるN,N′−二
置換カルボジイミド類は、下記構造式(V) R′−N=C=N−R″ (V) で表される化合物であって、R′及びR″は脂肪族又は
芳香族系の基であって、同じでも異なってもよく、例え
ばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、t−ブチル基、3−ジメチルアミノ
プロピル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等の環状
アルキル基、フェニル基、p−トリル基、m−トリル
基、p−N,N−ジメチルアミノフェニル基、D−クロ
ロフェニル基、p−ニトロフェニル基、pーシアノフェ
ニル基等のアリール基等があげられる。具体的には、ジ
エチルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミ
ド、ジシクロカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミ
ド、ジーp−トリルカルボジイミド、1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等があ
げられる。式(IV)の架橋に与る窒素原子は、ポリア
ニリンの窒素原子の平均0.1〜20%の範囲にあるこ
とが必要である。式(IV)の架橋に与る窒素原子がポ
リアニリンの窒素原子の20%より高い比率になると、
ゲル化が起こり塗料等の調製に問題がある。また、0.
1%より低くなると、充分な溶解度が得られず、また充
分な可撓性も無いという問題がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】実施例8 実施例1の両末端にカルボキシル基を有するポリエチレ
ンオキシドジグリコール酸に代えて、両末端にカルボキ
シル基を有するポリプロピレンオキシド(分子量約10
00)2.169gを用いた他は、実施例1と同様にし
て本発明のポリアニリン誘導体3.185gを得た。赤
外線吸収スペクトルを測定したところ、前述の式(I
V)の構造に起因する1650cm−1(C=O伸
縮)、2850〜2950cm−1(脂肪族C−H伸
縮)の吸収が認められた。反応収率から式(IV)の架
橋に与る窒素原子の数は、ポリアニリンの窒素原子の平
均20%であった。得られたポリアニリン誘導体1gを
N−メチル−2−ピロリドン5gに入れ、室温で攪拌す
るとゲル化し、紡糸や延伸によるフィルム化が可能であ
った。更に、このフィルムを20%塩酸水溶液に24時
間浸漬してドープし乾燥したところ導電率は0.5S/
cmであった。また、N−メチル−2−ピロリドンの代
りにN,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ピリジン、クロロホルム、ジクロロエタ
ン、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン等の有機溶剤
を用いても同様のゲル化が可能であった。上記実施例5
〜8で用いた両末端にカルボキシル基を有するポリプロ
ピレンオキシドは、両末端水酸基を有するポリプロピレ
ングリコールを炭酸カリウム存在下、白金−活性炭を触
媒として水溶液を12時間還流して水酸基をカルボキシ
ル基に酸化したものである。容量分析による末端基数は
2.01でほぼ100%が酸化されてカルボキシル基に
なっていることを確認した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(l) 【化1】 で示される構造単位よりなる数平均分子量2000〜5
    00000の還元型ポリアニリンと、下記一般式(II) HOOC−X−COOH (II) 〔式中、Xは下記構造式(III )で示されるポリエーテ
    ル構造であり、m=10〜200である。 【化2】 式中、Rは水素原子又はアルキル基を示す。〕で示され
    る両末端にカルボキシル基を有する高分子化合物とが反
    応して得られた、下記式(IV) 【化3】 (式中、Xは上記したと同じ意味を有する。)で示され
    る架橋構造を有し、架橋に与る窒素原子の数がポリアニ
    リンの窒素原子の0.1〜20%であることを特徴とす
    るポリアニリン誘導体。
  2. 【請求項2】 アニリン酸化重合体をアンモニアで処理
    して得た可溶型ポリアニリンをヒドラジンで処理して、
    下記式(I) 【化4】 で示される構造単位よりなる数平均分子量2000〜5
    00000の還元型ポリアニリンを作成し、然る後該還
    元型ポリアニリンを下記一般式(II) HOOC−X−COOH (II) 〔式中、Xは下記構造式(III )で示されるポリエーテ
    ル構造てあり、m=10〜200である。〕 【化5】 〔式中、Rは水素原子又はアルキル基を示す。〕で示さ
    れる両末端にカルボキシル基を有する高分子化合物と
    を、N,N′−二置換カルボジイミド類の存在下で反応
    させることを特徴とするポリアニリン誘導体の製造方
    法。
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US6211274B1 (en) 1998-06-05 2001-04-03 Nissan Chemical Industries, Ltd. Organic-inorganic composite conductive SOL and process for producing the same
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JP2007119548A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Shin Etsu Polymer Co Ltd 導電性高分子塗料及び導電性塗膜

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