JPH05171157A - 炭素繊維用原料ピッチの製造方法 - Google Patents
炭素繊維用原料ピッチの製造方法Info
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- JPH05171157A JPH05171157A JP3343660A JP34366091A JPH05171157A JP H05171157 A JPH05171157 A JP H05171157A JP 3343660 A JP3343660 A JP 3343660A JP 34366091 A JP34366091 A JP 34366091A JP H05171157 A JPH05171157 A JP H05171157A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は、圧縮強度等の向上した炭素繊維を製
造するのに好適な原料ピッチの製造方法を提供する。 【構成】縮合多環炭化水素をルイス酸触媒を用いて重縮
合させて得た合成ピッチを、溶解パラメータ9.5〜1
1.5の溶剤を用いて不溶分を除去し、得られたピッチ
より溶解パラメータ7.0〜10.0の範囲にあって前
述の処理に用いた溶媒との溶解パラメータの差が、0.
1以上である溶媒を用いてその可溶分を除去することを
特徴とする炭素繊維用原料ピッチの製造方法。
造するのに好適な原料ピッチの製造方法を提供する。 【構成】縮合多環炭化水素をルイス酸触媒を用いて重縮
合させて得た合成ピッチを、溶解パラメータ9.5〜1
1.5の溶剤を用いて不溶分を除去し、得られたピッチ
より溶解パラメータ7.0〜10.0の範囲にあって前
述の処理に用いた溶媒との溶解パラメータの差が、0.
1以上である溶媒を用いてその可溶分を除去することを
特徴とする炭素繊維用原料ピッチの製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原料ピッチの製造方法に
関し、より詳しくは、ピッチ系炭素繊維の製造に特に好
適な原料ピッチの製法に関する。
関し、より詳しくは、ピッチ系炭素繊維の製造に特に好
適な原料ピッチの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭化繊維及び黒鉛化繊維は軽量、
高弾性、高剛性等の優れた性質により、積々の複合材料
の強化材として使用されてきた。例えば、ゴルフクラ
ブ、テニス等のラケット、釣り竿等のスポーツ用品、義
手、義足等の医療用品などから、車両、航空宇宙機等の
構造材としてまで、広く用いられている。高特性の炭素
繊維の種類としては、ポリアクリロニトリル(PAN)
系、ピッチ系に大別される。このうちピッチ系炭素繊
維、黒鉛繊維は、石炭、石油等より得られるピッチを原
料とし、これを加熱等の手段を用い、黒鉛構造の前駆構
造である液晶の光学的異方性相部分を生じさせ、これを
紡糸し、酸化性雰囲気下で不融化、ついで炭化、必要に
応じて黒鉛化を行い、高性能の炭素繊維を得ている。こ
こで光学的異方性相部分を生じさせる理由は、液晶とな
っている光学的異方性部分が配向性を有するため、得ら
れる炭素繊維も配向性の優れたものとなり、高強度を発
現し易くなるためである。例えば特開昭49−3617
0号公報には、光学異方性相部分が40〜90%を占め
るピッチを用いることにより、高性能の炭素繊維が得ら
れることが記載されている。又、工業的な観点から言え
ば、光学的異方性相と光学的等方性相の粘度が大きく異
なるため、光学的異方性相を100%とするか、光学的
等方性相を100%とするか、どちらかにして紡糸する
ことが好ましいことが知られており、更に光学的等方性
相より得られた繊維は高特性を発現しにくいことも知ら
れている。更に近年、例えば特開昭61−83319号
公報に記載されている様に、ナフタリンのような原料か
ら得られる合成ピッチを原料ピッチとして炭素繊維を得
ることも知られている。
高弾性、高剛性等の優れた性質により、積々の複合材料
の強化材として使用されてきた。例えば、ゴルフクラ
ブ、テニス等のラケット、釣り竿等のスポーツ用品、義
手、義足等の医療用品などから、車両、航空宇宙機等の
構造材としてまで、広く用いられている。高特性の炭素
繊維の種類としては、ポリアクリロニトリル(PAN)
系、ピッチ系に大別される。このうちピッチ系炭素繊
維、黒鉛繊維は、石炭、石油等より得られるピッチを原
料とし、これを加熱等の手段を用い、黒鉛構造の前駆構
造である液晶の光学的異方性相部分を生じさせ、これを
紡糸し、酸化性雰囲気下で不融化、ついで炭化、必要に
応じて黒鉛化を行い、高性能の炭素繊維を得ている。こ
こで光学的異方性相部分を生じさせる理由は、液晶とな
っている光学的異方性部分が配向性を有するため、得ら
れる炭素繊維も配向性の優れたものとなり、高強度を発
現し易くなるためである。例えば特開昭49−3617
0号公報には、光学異方性相部分が40〜90%を占め
るピッチを用いることにより、高性能の炭素繊維が得ら
れることが記載されている。又、工業的な観点から言え
ば、光学的異方性相と光学的等方性相の粘度が大きく異
なるため、光学的異方性相を100%とするか、光学的
等方性相を100%とするか、どちらかにして紡糸する
ことが好ましいことが知られており、更に光学的等方性
相より得られた繊維は高特性を発現しにくいことも知ら
れている。更に近年、例えば特開昭61−83319号
公報に記載されている様に、ナフタリンのような原料か
ら得られる合成ピッチを原料ピッチとして炭素繊維を得
ることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
合成ピッチに由来するピッチ系繊維は、PAN系繊維に
比べ、引張強度、弾性率等においては同等品が得られて
いるが、圧縮強度では劣っており、この点についての更
なる改良が望まれていた。
合成ピッチに由来するピッチ系繊維は、PAN系繊維に
比べ、引張強度、弾性率等においては同等品が得られて
いるが、圧縮強度では劣っており、この点についての更
なる改良が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ピッチ系
炭素繊維の圧縮強度を向上させることの可能な原料ピッ
チを提供すべく鋭意検討を行い本発明に到達した。すな
わち本発明の目的は、引張強度、弾性率に優れるばかり
でなく、圧縮強度でもPAN系繊維に匹敵するピッチ系
炭素繊維を提供しうる原料ピッチの製造方法を提供する
ことにあり、そしてかかる課題は、縮合多環炭化水素を
ルイス酸触媒を用いて重縮合させて得た合成ピッチを、
溶解パラメータ9.5〜11.5の溶剤を用いて不溶分
を除去し、得られたピッチより溶解パラメータ7.0〜
10.0の範囲にあって前述の処理に用いた溶媒との溶
解パラメータの差が、0.1以上である溶媒を用いてそ
の可溶分を除去する炭素繊維用原料ピッチの製造方法、
より詳しくは、該重縮合させて得た合成ピッチが、光学
異方性相が80%以上である前述の製造方法、により容
易に達成される。
炭素繊維の圧縮強度を向上させることの可能な原料ピッ
チを提供すべく鋭意検討を行い本発明に到達した。すな
わち本発明の目的は、引張強度、弾性率に優れるばかり
でなく、圧縮強度でもPAN系繊維に匹敵するピッチ系
炭素繊維を提供しうる原料ピッチの製造方法を提供する
ことにあり、そしてかかる課題は、縮合多環炭化水素を
ルイス酸触媒を用いて重縮合させて得た合成ピッチを、
溶解パラメータ9.5〜11.5の溶剤を用いて不溶分
を除去し、得られたピッチより溶解パラメータ7.0〜
10.0の範囲にあって前述の処理に用いた溶媒との溶
解パラメータの差が、0.1以上である溶媒を用いてそ
の可溶分を除去する炭素繊維用原料ピッチの製造方法、
より詳しくは、該重縮合させて得た合成ピッチが、光学
異方性相が80%以上である前述の製造方法、により容
易に達成される。
【0005】以下本発明をより詳細に説明する。まず、
本発明において、合成ピッチとは、縮合多環炭化水素を
ルイス酸触媒を用いて重縮合させて得たピッチをいい、
原料ピッチとは、合成ピッチを溶解パラメータ9.5〜
11.5の溶剤を用いて不溶分を除去し、得られたピッ
チより溶解パラメータ7.0〜10.0の範囲にあって
前述の処理に用いた溶媒との溶解パラメータの差が、
0.1以上である溶媒を用いてその可溶分を除去した炭
素繊維製造用原料ピッチをいう。本発明の原料ピッチの
出発物質としては、縮合多環炭化水素類が用いられる。
縮合多環炭化水素類であれば特に限定されないが、好ま
しいものとしては、ナフタレン、アントラセン、フェナ
ンスレン、アセナフテン、ピレン、アセナフチレン及び
そのアルキル置換化合物である。これらは単独で用いて
も複数を混合して用いてもかまわないが、好ましくは実
質的に単独で用いるのが好ましい。これは例えばナフタ
レンとアントラセンでは、次のステップであるルイス酸
触媒下で重縮合させたときの重合物の形態が異なる等の
理由による。これらの原料ピッチのうち特に好適なのは
ナフタレンである。
本発明において、合成ピッチとは、縮合多環炭化水素を
ルイス酸触媒を用いて重縮合させて得たピッチをいい、
原料ピッチとは、合成ピッチを溶解パラメータ9.5〜
11.5の溶剤を用いて不溶分を除去し、得られたピッ
チより溶解パラメータ7.0〜10.0の範囲にあって
前述の処理に用いた溶媒との溶解パラメータの差が、
0.1以上である溶媒を用いてその可溶分を除去した炭
素繊維製造用原料ピッチをいう。本発明の原料ピッチの
出発物質としては、縮合多環炭化水素類が用いられる。
縮合多環炭化水素類であれば特に限定されないが、好ま
しいものとしては、ナフタレン、アントラセン、フェナ
ンスレン、アセナフテン、ピレン、アセナフチレン及び
そのアルキル置換化合物である。これらは単独で用いて
も複数を混合して用いてもかまわないが、好ましくは実
質的に単独で用いるのが好ましい。これは例えばナフタ
レンとアントラセンでは、次のステップであるルイス酸
触媒下で重縮合させたときの重合物の形態が異なる等の
理由による。これらの原料ピッチのうち特に好適なのは
ナフタレンである。
【0006】本発明においては上述の出発物質を、ルイ
ス酸触媒を用いて重縮合させたものを合成ピッチとして
用いる。ここで用いるルイス酸触媒としてはSO3、B
F3、AlCl3、AlBr3、SnCl4、FeCl3、
ZnCl2、SO2、Li+、Na+、Ag+、Fe3+、A
l3+、Cu2+、Hg+、H+、NO2 +、HF・BF3等が
挙げられ、このうち特に、HF・BF3、AlCl3、B
Fが好ましい。出発物質である縮合多環炭化水素類は、
かかるルイス酸触媒の存在下、好ましくは室温〜300
℃にて重縮合させる。重縮合の条件としては、選んだ縮
合多環炭化水素の種類やルイス酸触媒の種類により異な
り特に限定されないが、例えばナフタレンをHF・BF
3の存在下で重合させることを選んだ場合、得られる合
成ピッチは、メトラー軟化点が約250〜290℃で炭
素に対する水素の原子比が約0.5〜0.7である。か
かる方法で得られた合成ピッチは好ましくは偏光顕微鏡
下425倍で観察したときの光学的異方性相の割合が8
0%以上であることが紡糸性の点からはより好ましい。
ス酸触媒を用いて重縮合させたものを合成ピッチとして
用いる。ここで用いるルイス酸触媒としてはSO3、B
F3、AlCl3、AlBr3、SnCl4、FeCl3、
ZnCl2、SO2、Li+、Na+、Ag+、Fe3+、A
l3+、Cu2+、Hg+、H+、NO2 +、HF・BF3等が
挙げられ、このうち特に、HF・BF3、AlCl3、B
Fが好ましい。出発物質である縮合多環炭化水素類は、
かかるルイス酸触媒の存在下、好ましくは室温〜300
℃にて重縮合させる。重縮合の条件としては、選んだ縮
合多環炭化水素の種類やルイス酸触媒の種類により異な
り特に限定されないが、例えばナフタレンをHF・BF
3の存在下で重合させることを選んだ場合、得られる合
成ピッチは、メトラー軟化点が約250〜290℃で炭
素に対する水素の原子比が約0.5〜0.7である。か
かる方法で得られた合成ピッチは好ましくは偏光顕微鏡
下425倍で観察したときの光学的異方性相の割合が8
0%以上であることが紡糸性の点からはより好ましい。
【0007】本発明においては、こうして得た合成ピッ
チを、溶解パラメータの差が、0.1以上である2種類
の溶媒を用い、溶解パラメータの大きい溶媒の不溶分で
あり、かつ溶解パラメータの小さい溶媒の可溶分を抽出
して用いることにより、高い圧縮強度を持つ炭素繊維を
製造しうる合成ピッチの製造方法を提供する。本発明に
用いられる溶解パラメータの大きい溶媒としては、溶解
パラメータが9.5〜11.5好ましくは10.0〜1
1.0の範囲のものであれば特に限定されない。具体的
に例示すると、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロ
ロベンゼン、二硫化炭素、ニトロベンゼン、ピリジン、
ナフタリン油、アントラセン油、クレオソート油、洗浄
油であり。特に好ましくはピリジン、ナフタレン油、ア
ントラセン油、クレオソート油及びこれらの混合物であ
る。本発明に用いられる、溶解パラメータの小さい溶媒
としては、溶解パラメータが他方の(溶解パラメータが
大きい方の)溶解パラメータより0.1以上小さいこと
が必要であり、かつ溶解パラメータが7.0〜10.
0、より好ましくは7.0〜9.0の範囲にある溶媒で
あり、具体的には、トルエン、ヘキサン、キシレン、エ
チルベンゼン、灯油、及びこれらの混合物と、これらと
他の溶解パラメータの高い溶媒との混合溶媒等が挙げら
れ、好ましくは、上述の溶剤パラメータ小さい溶媒とそ
の混合物及び灯油の混合物、灯油とアントラセン油の混
合物であり、特に好ましくはトルエンとヘキサンの混合
物である。
チを、溶解パラメータの差が、0.1以上である2種類
の溶媒を用い、溶解パラメータの大きい溶媒の不溶分で
あり、かつ溶解パラメータの小さい溶媒の可溶分を抽出
して用いることにより、高い圧縮強度を持つ炭素繊維を
製造しうる合成ピッチの製造方法を提供する。本発明に
用いられる溶解パラメータの大きい溶媒としては、溶解
パラメータが9.5〜11.5好ましくは10.0〜1
1.0の範囲のものであれば特に限定されない。具体的
に例示すると、テトラリン、テトラヒドロフラン、クロ
ロベンゼン、二硫化炭素、ニトロベンゼン、ピリジン、
ナフタリン油、アントラセン油、クレオソート油、洗浄
油であり。特に好ましくはピリジン、ナフタレン油、ア
ントラセン油、クレオソート油及びこれらの混合物であ
る。本発明に用いられる、溶解パラメータの小さい溶媒
としては、溶解パラメータが他方の(溶解パラメータが
大きい方の)溶解パラメータより0.1以上小さいこと
が必要であり、かつ溶解パラメータが7.0〜10.
0、より好ましくは7.0〜9.0の範囲にある溶媒で
あり、具体的には、トルエン、ヘキサン、キシレン、エ
チルベンゼン、灯油、及びこれらの混合物と、これらと
他の溶解パラメータの高い溶媒との混合溶媒等が挙げら
れ、好ましくは、上述の溶剤パラメータ小さい溶媒とそ
の混合物及び灯油の混合物、灯油とアントラセン油の混
合物であり、特に好ましくはトルエンとヘキサンの混合
物である。
【0008】かかる本発明のピッチを炭素繊維とする工
程に関しては、従来一般に用いられている方法をそのま
ま適用することができ、一般には、200〜300℃に
て紡糸を行い、これを酸化雰囲気中、好ましくは酸素雰
囲気中で不融化処理を行う。その後所望の性質を得られ
るよう、炭化、及び必要に応じて黒鉛化処理を行い炭素
繊維を得る。又、この工程の途中又は炭素繊維を得た後
に各種表面処理を行ってもよいことは言うまでもない。
程に関しては、従来一般に用いられている方法をそのま
ま適用することができ、一般には、200〜300℃に
て紡糸を行い、これを酸化雰囲気中、好ましくは酸素雰
囲気中で不融化処理を行う。その後所望の性質を得られ
るよう、炭化、及び必要に応じて黒鉛化処理を行い炭素
繊維を得る。又、この工程の途中又は炭素繊維を得た後
に各種表面処理を行ってもよいことは言うまでもない。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨をこえない限り、下記実施例に
よって限定されるものではない。
るが、本発明はその要旨をこえない限り、下記実施例に
よって限定されるものではない。
【0010】実施例1 ナフタレンを弗化水素・三弗化ほう素触媒の存在下、2
00℃〜400℃で重合させて調整した、偏光顕微鏡下
で光学異方性100%で光学異方性組織構造は、“粗い
流れ状”のもので、メトラー軟化点250℃で、元素組
成分析値がC:94.8重量%、H:5.2重量%のピ
ッチを微粉砕した後、このピッチ5gに対し、ピリジン
(溶解度パラメーター:10.6)を200mlの割合
で加え、100℃で抽出した後、0.5μmメンブラン
フィルターで濾過し、ピリジン不溶分を除去した。その
後、可溶分から、ピリジンを除去し、ピリジン可溶のピ
ッチを得た。次いで、該ピリジン可溶分3gに対し、ト
ルエン/ヘキサン=20vol%/80vol%の混合
溶媒(溶解度パラメーター:7.6)を150mlの割
合で加え、約70℃で抽出した後、0.5μmメンブラ
ンフィルターで濾過し、可溶分を除去した。不溶分から
溶媒を除去し、紡糸用ピッチを得た。得られた紡糸用ピ
ッチは、常法により樹脂に埋め込み研磨後、偏光顕微鏡
により対物レンズ:×20、写真専用撮影レンズ:×5
で写真撮影を行い、写真上での倍率:425倍の偏光顕
微鏡写真で観察した結果、数多くの光学異方性小球体が
分散しているように観察され、そのうち直径3μm以上
の光学異方性小球体は全体の30%の割合を占めてい
た。
00℃〜400℃で重合させて調整した、偏光顕微鏡下
で光学異方性100%で光学異方性組織構造は、“粗い
流れ状”のもので、メトラー軟化点250℃で、元素組
成分析値がC:94.8重量%、H:5.2重量%のピ
ッチを微粉砕した後、このピッチ5gに対し、ピリジン
(溶解度パラメーター:10.6)を200mlの割合
で加え、100℃で抽出した後、0.5μmメンブラン
フィルターで濾過し、ピリジン不溶分を除去した。その
後、可溶分から、ピリジンを除去し、ピリジン可溶のピ
ッチを得た。次いで、該ピリジン可溶分3gに対し、ト
ルエン/ヘキサン=20vol%/80vol%の混合
溶媒(溶解度パラメーター:7.6)を150mlの割
合で加え、約70℃で抽出した後、0.5μmメンブラ
ンフィルターで濾過し、可溶分を除去した。不溶分から
溶媒を除去し、紡糸用ピッチを得た。得られた紡糸用ピ
ッチは、常法により樹脂に埋め込み研磨後、偏光顕微鏡
により対物レンズ:×20、写真専用撮影レンズ:×5
で写真撮影を行い、写真上での倍率:425倍の偏光顕
微鏡写真で観察した結果、数多くの光学異方性小球体が
分散しているように観察され、そのうち直径3μm以上
の光学異方性小球体は全体の30%の割合を占めてい
た。
【0011】また、同一のサンプルを石こう検板をいれ
て対物油浸レンズ:×100、写真専用撮影レンズ×5
で写真撮影を行い、写真上での倍率:2700倍の偏光
顕微鏡写真で観察した結果、直径0.3〜1.0μmを
中心に0.2μm〜3μmの光学異方性小球体状物が数
多く分散又は密集していた。上記の2700倍に偏光顕
微鏡写真上で写真4cm2当り(実際のサンプル上では
7.4μm×7.4μmの中の光学異方性小球体状物の
直径と、その個数を数えるという方法で、光学異方性割
合を測定すると、光学異方性割合は、残りの部分の40
体積%を占めていた。
て対物油浸レンズ:×100、写真専用撮影レンズ×5
で写真撮影を行い、写真上での倍率:2700倍の偏光
顕微鏡写真で観察した結果、直径0.3〜1.0μmを
中心に0.2μm〜3μmの光学異方性小球体状物が数
多く分散又は密集していた。上記の2700倍に偏光顕
微鏡写真上で写真4cm2当り(実際のサンプル上では
7.4μm×7.4μmの中の光学異方性小球体状物の
直径と、その個数を数えるという方法で、光学異方性割
合を測定すると、光学異方性割合は、残りの部分の40
体積%を占めていた。
【0012】また、該紡糸用ピッチの粘度が200ポイ
ズをしめす温度は、250℃であった。ホットステージ
上で窒素雰囲気中、該紡糸用ピッチを加熱し、偏光顕微
鏡で対物レンズ:×20、接眼レンズ:×10で観察し
た結果、250℃においては、200ポイズの粘度の溶
融ピッチ中の光学異方性部の体積割合は1%以下であっ
た。次いで、この紡糸用ピッチを、ノズル径0.1mm
のノズルを有する押し出し紡糸機により紡糸し、繊維径
11μmのピッチ繊維を得た。次いで、ピッチ繊維を空
気中、310℃で不融化処理した。この様に不融化処理
された繊維を、アルゴンガス中、2400℃まで昇温
し、30分間保持した。得られた炭素繊維は、繊維径
8.6μm、引張強度350kg/mm2、引張弾性率
60ton/mm2であり、また、Vf60%のCFR
Pの0°圧縮強度は65kg/mm2であった。
ズをしめす温度は、250℃であった。ホットステージ
上で窒素雰囲気中、該紡糸用ピッチを加熱し、偏光顕微
鏡で対物レンズ:×20、接眼レンズ:×10で観察し
た結果、250℃においては、200ポイズの粘度の溶
融ピッチ中の光学異方性部の体積割合は1%以下であっ
た。次いで、この紡糸用ピッチを、ノズル径0.1mm
のノズルを有する押し出し紡糸機により紡糸し、繊維径
11μmのピッチ繊維を得た。次いで、ピッチ繊維を空
気中、310℃で不融化処理した。この様に不融化処理
された繊維を、アルゴンガス中、2400℃まで昇温
し、30分間保持した。得られた炭素繊維は、繊維径
8.6μm、引張強度350kg/mm2、引張弾性率
60ton/mm2であり、また、Vf60%のCFR
Pの0°圧縮強度は65kg/mm2であった。
【0013】実施例2 ナフタレンを弗化水素・三弗化ほう素触媒の存在下、2
00℃〜400℃で重合させて調製した、光学異方性1
00%、メトラー軟化点250℃で元素組成分析値が
C:94.8重量%H:5.2重量%のビッチを微粉砕
した後、該ビッチ5gに対し、ピリジン(溶解度パラメ
ータ:10.6)を200mlの割合で加え、100℃
で抽出した後、0.5μmメブランフィルターで濾過
し、ピリジン不溶分を除去した。その後、可溶分3gに
対し、トルエン/ヘキサン=40vol%/60vol
%の混合溶媒(溶解度パラメーター:7.9)を150
mlの割合で加え、約70度で抽出した後、0.5μm
メブランフィルターで濾過し、不溶分を除去した。不溶
分から溶媒を除去し、紡糸用ピッチを得た。得られた紡
糸用この様にして調製したピッチは、常法により樹脂に
埋め込み研磨後、偏光顕微鏡により対物レンズ:×2
0、写真撮影用接眼レンズ:×5で写真撮影を行い、写
真上での倍率:425倍の偏光顕微鏡写真で観察した結
果、全体が大きな流れ構造をとっており、100vol
%の光学異方性を有していることが判った。
00℃〜400℃で重合させて調製した、光学異方性1
00%、メトラー軟化点250℃で元素組成分析値が
C:94.8重量%H:5.2重量%のビッチを微粉砕
した後、該ビッチ5gに対し、ピリジン(溶解度パラメ
ータ:10.6)を200mlの割合で加え、100℃
で抽出した後、0.5μmメブランフィルターで濾過
し、ピリジン不溶分を除去した。その後、可溶分3gに
対し、トルエン/ヘキサン=40vol%/60vol
%の混合溶媒(溶解度パラメーター:7.9)を150
mlの割合で加え、約70度で抽出した後、0.5μm
メブランフィルターで濾過し、不溶分を除去した。不溶
分から溶媒を除去し、紡糸用ピッチを得た。得られた紡
糸用この様にして調製したピッチは、常法により樹脂に
埋め込み研磨後、偏光顕微鏡により対物レンズ:×2
0、写真撮影用接眼レンズ:×5で写真撮影を行い、写
真上での倍率:425倍の偏光顕微鏡写真で観察した結
果、全体が大きな流れ構造をとっており、100vol
%の光学異方性を有していることが判った。
【0014】次いで実施例1と全く同様にして紡糸用ピ
ッチを、ノズル径0.1mmのノズルを有する押し出し
紡糸機により紡糸し、次いで空気中、310℃で不融化
処理した。次にアルゴンガス中で焼滅し炭素繊維を得
た。得られた炭素繊維は、繊維径8.3μm、引張強度
は350Kg/mm2、引張弾性率65ton/mm2で
あり、また、Vf60%のCFRPの0°圧縮強度は5
8Kg/mm2であった。
ッチを、ノズル径0.1mmのノズルを有する押し出し
紡糸機により紡糸し、次いで空気中、310℃で不融化
処理した。次にアルゴンガス中で焼滅し炭素繊維を得
た。得られた炭素繊維は、繊維径8.3μm、引張強度
は350Kg/mm2、引張弾性率65ton/mm2で
あり、また、Vf60%のCFRPの0°圧縮強度は5
8Kg/mm2であった。
【0015】
【比較例1】実施例1で用いた、ナフタレンから合成し
た、光学的異方性100%でメトラー軟化点250℃の
ピッチを、実施例1と全く同様にして紡糸、不融化、焼
成し炭素繊維を得た。得られた炭素繊維は、繊維径7.
2μm、引張強度270kg/mm2、引張弾性率53
ton/mm2であり、また、Vf60%のCFRPの
0°圧縮強度は40kg/mm2であった。
た、光学的異方性100%でメトラー軟化点250℃の
ピッチを、実施例1と全く同様にして紡糸、不融化、焼
成し炭素繊維を得た。得られた炭素繊維は、繊維径7.
2μm、引張強度270kg/mm2、引張弾性率53
ton/mm2であり、また、Vf60%のCFRPの
0°圧縮強度は40kg/mm2であった。
【0016】
【比較例2】実施例1で用いた、ナフタレンから合成し
た、光学的異方性100%でメトラー軟化点250℃の
ピッチ5gに対し、トルエン/ヘキサン=60vol%
/40vol%の混合溶媒(溶解度パラメータ:8.
2)を200mlの割合で加え、約70℃で抽出した
後、0.5μmメンブランフィルターで濾過し、可溶分
を除去した。不溶分から溶媒を除去し、紡糸用ピッチを
得た。
た、光学的異方性100%でメトラー軟化点250℃の
ピッチ5gに対し、トルエン/ヘキサン=60vol%
/40vol%の混合溶媒(溶解度パラメータ:8.
2)を200mlの割合で加え、約70℃で抽出した
後、0.5μmメンブランフィルターで濾過し、可溶分
を除去した。不溶分から溶媒を除去し、紡糸用ピッチを
得た。
【0017】得られた紡糸用ピッチは、実施例1と同様
に倍率425倍の偏光顕微鏡写真で観察した結果、全体
が大きな流れ構造をとっており、100vol%の光学
異方性を有していることが判った。次に、この紡糸用ピ
ッチを、実施例1と同様にして紡糸し、不融化、焼成し
炭素繊維を得た。得られた炭素繊維は、繊維径9.0μ
m、引張強度は250kg/mm2、引張弾性率67t
on/mm2であり、また、Vf60%のCFRPの0
°圧縮強度は40kg/mm2であった。
に倍率425倍の偏光顕微鏡写真で観察した結果、全体
が大きな流れ構造をとっており、100vol%の光学
異方性を有していることが判った。次に、この紡糸用ピ
ッチを、実施例1と同様にして紡糸し、不融化、焼成し
炭素繊維を得た。得られた炭素繊維は、繊維径9.0μ
m、引張強度は250kg/mm2、引張弾性率67t
on/mm2であり、また、Vf60%のCFRPの0
°圧縮強度は40kg/mm2であった。
【0018】
【比較例3】実施例1で用いた、ナフタレンから合成し
た、光学的異方性100%でメトラー軟化点250℃の
ピッチ5gに対し、ピリジン(溶解度パラメーター:1
0.6)を200mlの割合で加え、100℃で抽出し
た後、0.5μmメンブランフィルターで濾過し、ピリ
ジン不溶分を除去した。その後、可溶分から、ピリジン
を除去し、ピリジン可溶分を得た。
た、光学的異方性100%でメトラー軟化点250℃の
ピッチ5gに対し、ピリジン(溶解度パラメーター:1
0.6)を200mlの割合で加え、100℃で抽出し
た後、0.5μmメンブランフィルターで濾過し、ピリ
ジン不溶分を除去した。その後、可溶分から、ピリジン
を除去し、ピリジン可溶分を得た。
【0019】得られた紡糸用ピッチを、偏光顕微鏡下で
実質上等方性であった。次に、該紡糸ピッチを、実施例
1と全く同様にして紡糸し、不融化、焼成し炭素繊維を
得た。得られた炭素繊維は、繊維径9.1μm、引張強
度90kg/mm2、引張弾性率7ton/mm2であ
り、高弾性率で高強度の炭素繊維は得られなかった。
実質上等方性であった。次に、該紡糸ピッチを、実施例
1と全く同様にして紡糸し、不融化、焼成し炭素繊維を
得た。得られた炭素繊維は、繊維径9.1μm、引張強
度90kg/mm2、引張弾性率7ton/mm2であ
り、高弾性率で高強度の炭素繊維は得られなかった。
Claims (3)
- 【請求項1】 縮合多環炭化水素をルイス酸触媒を用
いて重縮合させて得た合成ピッチを、溶解パラメータ
9.5〜11.5の溶剤を用いて不溶分を除去し、得ら
れたピッチより溶解パラメータ7.0〜10.0の範囲
にあって前述の処理に用いた溶媒との溶解パラメータの
差が、0.1以上である溶媒を用いてその可溶分を除去
することを特徴とする炭素繊維用原料ピッチの製造方
法。 - 【請求項2】 該重縮合させて得た合成ピッチが、光
学異方性相が80%以上である請求項1記載の製造方
法。 - 【請求項3】 不溶分除去に用いる溶剤が溶解パラメ
ータ10.0〜11.0であり、可溶分を除去するため
の溶剤が溶解パラメータ7.0〜9.0である請求項1
記載の製造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3343660A JPH05171157A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 炭素繊維用原料ピッチの製造方法 |
| EP92121811A EP0548918B1 (en) | 1991-12-25 | 1992-12-22 | Pitch-based carbon fibers and process for their production |
| DE69228663T DE69228663T2 (de) | 1991-12-25 | 1992-12-22 | Auf Pech basierte Kohlenstoffasern und Verfahren zu deren Herstellung |
| US08/315,490 US5601794A (en) | 1991-12-25 | 1994-09-30 | Pitch type carbon fibers and process for their production |
| US08/329,185 US5643546A (en) | 1991-12-25 | 1994-10-26 | Pitch-type carbon fibers and process for their production |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3343660A JPH05171157A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 炭素繊維用原料ピッチの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05171157A true JPH05171157A (ja) | 1993-07-09 |
Family
ID=18363255
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3343660A Pending JPH05171157A (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 炭素繊維用原料ピッチの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05171157A (ja) |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP3343660A patent/JPH05171157A/ja active Pending
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