JPH05190399A - 高容量電解コンデンサ用電極材料およびその製造方法 - Google Patents

高容量電解コンデンサ用電極材料およびその製造方法

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JPH05190399A
JPH05190399A JP3885992A JP3885992A JPH05190399A JP H05190399 A JPH05190399 A JP H05190399A JP 3885992 A JP3885992 A JP 3885992A JP 3885992 A JP3885992 A JP 3885992A JP H05190399 A JPH05190399 A JP H05190399A
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electrolytic capacitor
thin film
metal thin
capacitance
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JP3885992A
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Tomoyuki Minami
智幸 南
Kazuyoshi Koide
和佳 小出
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Toyo Metallizing Co Ltd
Original Assignee
Toyo Metallizing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基体上にTi合金からなる金属薄膜を形成し
た電解コンデンサ用電極箔において、より薄くしなが
ら、高い静電容量を得ること、および高温使用時の静電
容量の安定化をはかること。 【構成】 基体上に不活性ガスを吹き込みながら、特殊
構造のカラム構造集合体からなるTi合金金属薄膜を形
成した電解コンデンサ用電極箔。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電解コンデンサ用電極材
料およびその製造法に関する。さらに詳しくは、高容量
電解コンデンサの小型大容量化および静電容量安定化に
寄与する電極材料およびその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンデンサを小型・高容量化するために
は誘電層の誘電率を上げるか、誘電層の膜厚を薄くする
か、対向電極の表面積を拡大することが必要である。し
かし現行のアルミ電解コンデンサでは、一般にアルミニ
ウム箔にエッチングを施して多数のボアを形成し、表面
積を拡大した後、陽極酸化によりAl2O3の誘電層を
形成し、アルミ電解コンデンサの静電容量を増加させて
いる。しかしエッチングによるアルミニウム箔の表面積
拡大は、アルミニウム箔の強度の低下を伴い、エッチン
グの後のアルミニウム電極材料の厚さを薄くする限界に
近くなっている。
【0003】これに対して特開昭56−29669号公
報では、30度以上、好ましくは80〜85度の入射角
で基体にアルミニウムやタンタルなどの弁金属の蒸気を
入射させて多孔質金属膜を作成し、表面積が拡大した電
解コンデンサ用電極箔を得ることが提案されている。ま
た特開昭59−167009号公報では、アルミ箔など
の基体上に、1×10−4〜1Torrのアルゴンなど
の不活性ガス雰囲気中で、アルミニウム、タンタル、チ
タン、ニオブ、ジルコニウムなどの導電性金属を蒸着し
て被膜厚さ1〜20ミクロンの多孔質金属膜を作成し、
誘電層の表面積を拡大すると共に誘電率を増加させるこ
とが提案されている。また特公平3−37293号公報
ではエッチングにより粗面化されたアルミニウム箔の表
面に、平均粒子径0.02〜1.0ミクロンのチタン微
粒子からなる厚さ0.2〜5.0ミクロンのチタン蒸着
被膜が被覆されてなる電解コンデンサ用陰極材料が提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の技術には未だ以下のような課題があった。 (1)充分な表面積拡大効果を得るためには導電性金属
膜の厚みを1〜20ミクロンと大きくする必要があり、
繰り返し蒸着層を形成するなど、生産性の点で問題があ
った。またアルミニウム以外の導電性金属は高融点材料
であるために、上記のような厚い膜を形成しようとする
と、蒸着時に基体が熱ダメージを受け、シワが多発する
とか、切断するなどの問題があった。 (2)エッチングされて凹凸を有する基体に蒸着する場
合には、エッチング基体の破断強さ、引裂き強さが劣
り、蒸着時にしばしば破断する問題に遭遇する。 (3)導電性金属を不活性ガス中で蒸着する方法では真
空層内の圧力を高くしたほうが同じ膜厚でも大きな表面
積すなわち大きな静電容量がえられるが、一方、真空層
内の圧力を高くすると膜付着速度が減少していく問題が
ある。特に大型生産機においては、真空層内の圧力上昇
に伴う膜付着速度の減少は著しく、大幅な生産性の低下
をきたす。 (4)アルミ電解コンデンサは0.1〜500,000
マイクロファラッドの広範囲な静電容量範囲で使用され
るが、1,000マイクロファラッド以上の高静電容量
範囲で使用される場合、従来知られた技術では、電解コ
ンデンサ箔の厚さをより厚くする必要があり、電解液含
浸後の高温貯蔵時の容量変化率が大きい欠点があった。
【0005】本発明は上記のごとき従来技術の諸欠点に
鑑み創案されたもので、その目的とするところは、Ti
合金からなる、極めて薄い蒸着層で静電容量の増加に著
しく効果が大きく、かつ製造時の生産性に優れ、蒸着層
が超微細構造のカラム構造からなり、かつカラム構造の
均一性およびカラム間隙の電解液含浸性に優れ、電気特
性の安定性した高容量電解コンデンサ用電極材料および
その製造法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、第1に基体と該基体の少なくとも片面に極めて薄い
金属薄膜が形成されてなる電解コンデンサの電極材料で
あって、該金属薄膜が、Ti合金、即ちZn,Mg,C
a,Sr,Ba,Al,Sn,Mn,V,Cr,Ni,
Fe,Zr,B,SbおよびPdから選ばれた金属を含
むTi合金からなり、かつカラム個数が5×108〜1
〜1012個数/cm2、カラム間隙が50〜5000
オングストローム、厚さが100〜5000オングスト
ローム、表面拡大率が50〜1000倍の独立したカラ
ム状をなしていることを特徴とする高容量電解コンデン
サ用電極材料によって達成することができる。
【0007】本発明の目的は、第2に、該基体に、Ti
合金からなる金属薄膜を、1個以上の吹出口をもつガス
流入口から、少なくとも0.03リットル/分以上の不
活性ガス、窒素ガスあるいは/および窒素ガスを含む不
活性ガスを流入しながら蒸着させることを特徴とする該
電極材料の製造法によって達成される。
【0008】本発明の電極箔を構成する基体としては、
アルミニウム箔のほか、アルミニウム合金箔やアルミニ
ウム以外の金属箔、プラスチックフィルムなどから広範
囲に選ぶことができるが、漏れ電流が小さい点や機械的
強度、耐熱性が高い点から、アルミニウム箔、アルミニ
ウム合金箔またはプラスチックフィルムの採用が好まし
い。これら基体としての金属箔やプラスチックフィルム
は、電解コンデンサの小型化、電気特性の安定化をはか
るためにより薄く、実質的に平滑な基体が好ましい。ま
た、前記金属箔の厚さは機械的強度と占有体積との関係
から6〜100ミクロンの範囲が好ましく、10〜30
ミクロンの範囲がより好ましい。
【0009】前記基体としてプラスチックフィルムを用
いる場合それを構成する樹脂の具体例には、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
トなどのポリエステル類、ポリプロピレンなどのポリオ
レフィン類、ポリフェニレンスルフィド類、ポリエーテ
ルエーテルケトンなどのポリエーテル類、芳香族ポリア
ミド類、ポリカーボネートなどが挙げられるが、電気特
性や価格の点でポリエチレンテレフタレート、ポリプロ
ピレン、ポリフェニレンスルフィドが好ましい。これら
のブラスチックフィルムは機械的強度や安定性の点で二
軸延伸されてフィルム化されていることが好ましい。該
プラスチックフィルムの厚さは機械的強度と占有体積の
関係から0.5〜50ミクロンの範囲が好ましく、1.
5〜15ミクロンの範囲がより好ましい。
【0010】前記基体の表面は実質的に平滑であること
が好ましく、エッチングなどによる大きな凹凸やボアな
どがない方が好ましい。具体的には平均表面粗さが50
〜5000オングストロームであることが好ましい。5
0オングストローム未満の場合には、滑り性が劣り、加
工作業性に問題が発生する。5000オングストローム
を越える場合には、表面に形成されるカラム構造の金属
層が不均一になり、長期耐熱テストで静電容量の変化率
が大きくなるなど電気特性の欠点を生じる。
【0011】本発明における金属薄膜は、Ti合金、即
ちZn,Mg,Ca,Sr,Ba,Al,Sn,Mn,
V,Cr,Ni,Fe,Zr,B,SbおよびPdから
選ばれた金属を含むTi合金からなるものである。Z
n,Mg,Ca,Sr,Ba,Al,Sn,Mn,V,
Cr,Ni,Fe,Zr,B,SbおよびPdから選ば
れた金属を含むTi合金は、静電容量の増加に効果が現
れるとか、熱負けが少なく、蒸着生産性が向上するなど
の効果が生じる利点がある。
【0012】本発明の金属薄膜の特徴は、カラム個数が
5×108〜1×1012個数/cm2、カラム間隙が
50〜5000オングストローム、厚さが100〜50
00オングストロームのカラムの集合体からなり、その
結果、表面拡大率が50〜1000倍に表面積が拡大し
ていることである。より静電容量を向上するには表面拡
大率が大きい方が好ましく、微細なカラムが多数個形成
されており、その厚さも厚い方が良い。そのため、カラ
ム個数が5×108未満では静電容量の向上が不足であ
り、厚さが100オングストローム未満では表面拡大率
が小さく、静電容量の向上が不足になる。一方、カラム
間隙は電解液の含浸性に影響し、濡れ性の劣る電解液で
は静電容量が向上し難く、高温貯蔵時に静電容量が変化
する欠点がある。そのため、カラム個数が1×1012
個数/cm2以上では、カラム間隙が小さくなり過ぎ、
カラム間隙は50〜5000オングストロームが好まし
い。カラムの集合体の厚さが5000オングストローム
以上では、蒸着の生産性が劣り、コスト高になる。従来
から使用されているエッチングアルミ箔は、理論値では
表面拡大率が60〜300倍と計算されているが、通常
は表面拡大率が30〜100倍にとどまっており、本発
明の表面拡大率は50〜1000倍とより大きく、静電
容量のより大きな電解コンデンサが得られる特徴があ
る。
【0013】本発明において、プラスチックフィルムな
どの非導電性基体を使用する場合には、それに先だって
該金属薄膜が形成される面を金属化しておくことが誘電
損失を小さくできる点で好ましい。さらに、該金属化に
先立ち易接着化処理などの前処理が行われても良い。
【0014】本発明におけるカラム構造を図1に、比較
として従来から使用されているエッチング箔の構造を図
2に示している。エッチング箔は平滑な表面に凹状のボ
ア(ピット)が形成されているが、不均一であり、表面
拡大率を高めるためには深くする必要がある。またピッ
トの径は0.1〜1.5ミクロン(1000〜1500
0オングストローム)、ピットの個数は5×107〜3
×108個数/cm2であり、表面拡大率をコントロー
ルする技術に限界があった。一方、図1は本発明のカラ
ム構造およびその集合体を模式的に示したものであり、
金属薄膜の厚さ方向に成長した柱状の粒子の集合体であ
る。表面拡大率を高めるためには、カラム構造と共に、
カラム間隙が重要であり、静電容量を向上させるには各
カラムがそれぞれ分離した構造を持つことが好ましい
が、もちろんこれらの構造に限定されるものではない。
電解液の含浸性から、該カラムが該基体表面に対して垂
直の場合、傾斜している場合、カラムの形状が根元が細
い場合、表面側で先細に形成されている場合など静電容
量に大小が生じたり、静電容量の変化率に差が生じたり
するが、限定されるものではない。
【0015】本発明におけるカラム個数は薄膜表面の走
査型電子顕微鏡写真から、膜厚さおよびカラム間隙は、
試料を超薄切片に切り出し、透過型電子顕微鏡にて金属
薄膜すなわちカラムの集合体の断面を観察して測定され
る。表面拡大率は気体吸着によるBET法などによる表
面積の測定から求めることができる。
【0016】本発明において、該基体に該金属薄膜を形
成する製造法としては、抵抗加熱真空蒸着、誘導加熱真
空蒸着、電子ビーム加熱真空蒸着、レーザー加熱真空蒸
着、スパッタリング、イオンプレーティングなどの真空
蒸着法を採用されるが、該基体を、予熱あるいは加熱ロ
ールで常温から350度(℃)の温度範囲に加熱した
り、放電処理をしたりした後、該金属薄膜を、1個以上
の吹出口をもつ窒素ガス流入口から、少なくとも0.0
3リットル/分以上の不活性ガス、窒素ガスあるいは不
活性ガスを含む窒素ガスを流入しながら、蒸着させる方
法が用いられる。カラム間隙を含むカラム構造の集合体
を形成し、表面拡大率を大幅に向上させるためには、高
真空系に積極的に不活性ガス、窒素ガスあるいは不活性
ガスを含む窒素ガスを吹き込み、より好ましくは、多数
孔の吹出口から蒸気ガスに直接不活性ガス、窒素ガスあ
るいは不活性ガスを含む窒素ガスを吹き込むことによっ
て達成できる。静止系のガス置換では表面拡大率が向上
しなく、不均一である。そのため、ガス流量は少なくと
も0.03リットル/分以上の不活性ガス、窒素ガスあ
るいは不活性ガスを含む窒素ガスを流入することが必要
である。流量が多くなればなるほどカラム形状が大きく
なり、カラム間隙が大きくなるが、真空チャンバーの大
きさ、吹出口の数などにより適宜流量を決定できる。
【0017】さらに、本発明では該基体を、予熱あるい
は加熱ロールで加熱するとか、各種放電処理するとか
し、金属薄膜の密着性を向上する以外に、カラム個数お
よびカラム間隙を制御でき、特に電解液の含浸性を改良
でき、静電容量の変化率を随時抑制できる。基材として
プラスチックフィルムを使用する場合には、耐熱性の限
界から、温度の上限は制限される。本発明におけるTi
合金のような高融点金属を蒸発させるためには、電子ビ
ーム加熱法を採用することが好ましい。これらの蒸発源
と基体の間に高周波電力を放射するなどしてイオンプレ
ーティングを行うことは適宜許される。
【0018】該不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガスを採
用することができるが、アルゴンが好ましい。本発明で
は窒素ガスあるいは不活性ガスを含む窒素ガスも使用さ
れるが、窒素ガスに混入される不活性ガスとしてはヘリ
ウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンなどの
希ガスを採用することができる。中でもアルゴンの採用
が取扱い易さと安価な点で好ましい。また窒素ガスと不
活性ガスを別々の吹出口から導入することは、金属薄膜
のカラム構造を制御したり、静電容量を増加させる効果
があるので好ましい。また、不活性ガスに少量の酸素を
添加することは、薄膜の微細構造を細かくして、静電容
量を増加させる効果があるので好ましい。
【0019】真空蒸着法による本発明の金属薄膜の形成
を図3にしたがって説明する。図3は長尺基体巻出し巻
取り走行系を備えた本発明に使用される真空蒸着装置の
好適例を模式的に示したものである。真空槽16内に巻
出し軸2、巻取り軸3、円筒状の冷却ドラム4,5から
成る長尺基体走行系が設置されている。該基体走行系に
所定の長尺基体1を設置する。真空槽16は巻出し軸
2、巻取り軸3が収められた上室17と、蒸発源6,7
が収められた下室18とに、隔離8,8′およびマスク
で分離されており、排気口19および20よりそれぞれ
真空排気される。マスクは蒸発源6,7からの蒸気の基
体への到達量を調整する。下室18内を5×10−5T
orr以下に排気した後、バルブ9,10を開き、ノズ
ル11および/あるいは12を通してドラム面4,5に
不活性ガスを吹き出し、下室18内圧力を2×10−4
〜1×10−2Torrの範囲の所定の圧力に調整す
る。蒸発源6,7は例えば電子ビーム加熱器13,14
で加熱される。基体1を走行させつつ蒸発源を溶融蒸発
させて、ドラム4面上の基体上に所定の厚さの金属薄膜
を付着させる。同様の操作でドラム面5上の基体の裏側
の面にも金属薄膜を付着させる。
【0020】本発明は特に静電容量の極めて高いアルミ
ニウム電解コンデンサすなわち陽極用アルミニウム箔と
陰極用アルミニウム箔とセパレータおよび含浸電解液か
らなるコンデンサ素子の内、特に高静電容量陰極用アル
ミニウム箔として好ましく使用される。
【0021】本発明において使用される電解液として
は、電解コンデンサに通常使用される有機極性溶媒であ
ればいずれも使用できる。好ましい溶媒としては、アミ
ド類、ラクトン類、グリコール類、硫黄化合物類、ケト
ン類、エーテル類が使用できる。本発明に使用される電
解液の溶質としては電解コンデンサに使用される溶質で
あればいずれも使用できる。好ましくは芳香族カルボン
酸または不飽和ジカルボン酸のアンモニウム塩、第1〜
第3アミン塩、第4級アンモニウム塩を例示することが
できる。また、伝導性を高めるために水分を添加するこ
とができる。
【0022】
【特性の測定方法、評価法】
(1)静電容量の測定方法 基体の両面に金属薄膜が形成された試料を切り出し、2
0mm×20mmの開口部を持つホルダー2枚で試料を
挟み込み固定する。該ホルダーに固定された試料を用意
し、10%ホウ酸アンモニウム水溶液の電解液中で平行
になるように固定する。2枚の試料を電極として、LC
Rメーター(安藤電気(株)製AG−4311)にて1
20Hzのときの静電容量を測定した。測定された値の
2分の1を単位体積当たりの静電容量とした。 (2)金属薄膜の厚さ、カラム個数、カラム間隙 試料を超薄切片に切り出し、金属薄膜の表面および断面
を透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製JEM−120
0EX)40万倍あるいは電界放射型電子顕微鏡(日立
製作所(株)製S−800)5万倍にて観察し、10本
の基線を縦、横にひき少なくとも各10か所以上の部位
を測定し平均化した。 (3)表面拡大率の測定 試料を超薄切片に切り出し、ガス吸着法によるBET法
で測定した。 (4)平均表面粗さ(中心線平均粗さ:Ra(μm測定
をオングストロームに換算) 触針表面粗さ計による測定値を示す(カットオフ値0.
25mm、測定長4mm。但し、JIS−B−0601
による)。
【0023】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されない。 実施例1 図3の長尺ウエブ走行系を備えた両面連続型電子ビーム
加熱法真空蒸着装置に厚さ12ミクロンの長尺アルミニ
ウム箔べースを装着した。アルミニウム箔は両面ともに
ボアはなく平面平滑(平均表面粗さ400オングストロ
ーム)であり、アルゴンプラズマ処理工程を経て、蒸着
ドラムに挿入される。電子ビーム加熱器にアンチモンを
5%含むチタン合金のインゴットを充填した後、真空槽
内を排気口より真空排気して、隔離、マスク、および蒸
着ドラムでしきられた下槽内圧力を5×10−5Tor
r以下にした。次に電子ビーム加熱器上部にサーキュラ
ー状に設置された多孔ノズルを通じてチタン合金の蒸気
に向けて窒素ガスを0.7リットル/分の速度で流入し
たところ、下槽内圧力は8×10−4Torrになっ
た。アルミニウム箔べースを走行させながら、EBガン
出力を調整し、チタン合金のインゴットを溶融蒸発させ
て平面平滑なアルミニウム箔上に、蒸着速度3.0m/
分で厚さ0.1ミクロンのチタン合金カラム状蒸着膜を
形成した。チタン合金膜を形成する際、蒸着ドラムは−
20度に調整した。さらに、裏面に同じ操作で、表裏面
とも同じ厚さのチタン金属カラム状蒸着膜を形成した。
【0024】かくして得られた電解コンデンサ用電極箔
は蒸着時に熱ダメージによる変形はまったくなく平坦性
は良好であった。蒸着金属薄膜はカラム構造の集合体か
らなり、チタン合金薄膜層の厚さは約1200オングス
トローム、カラム個数は220×108個数/cm2、
平均カラム間隙は約300オングストローム、表面拡大
率は約200倍であった。該電解コンデンサ用電極箔を
10%硼酸アンモニウム水溶液を電解液として静電容量
を測定したところ、360マイクロファラッド/cm2
と大きな値が得られた。平滑なアルミニウム箔のみの場
合、静電容量は4マイクロファラッド/cm2であっ
た。
【0025】これを陰極箔として、陽極酸化被膜の形成
された90μmの陽極箔とともにセパレータを介して巻
回してコンデンサ素子を製作し、このコンデンサ素子
に、水分1重量%、γ−ブチロラクトン74重量%、o
−フタル酸テトラエチルアンモニウム塩25重量%から
なる駆動用電解液を含浸させ、定格25V・3300μ
Fの電解コンデンサを製作した。静電容量の発現性を調
べるために、電解コンデンサの静電容量を測定したとこ
ろ、3360μFであった。この電解コンデンサの耐久
性を調べたところ、110度、5000時間後の静電容
量変化率は±5%以内であった。
【0026】実施例2 実施例1と同じく、図3の長尺ウエブ走行系を備えた両
面連続型電子ビーム加熱法真空蒸着装置に厚さ20ミク
ロンの長尺アルミニウム箔べースを装着した。アルミニ
ウム箔は両面ともにボアはなく平面平滑(平均表面粗さ
400オングストローム)であり、アルゴンプラズマ処
理工程を経て、蒸着ドラムに挿入される。電子ビーム加
熱器にスズを5%含むチタン合金のインゴットを充填し
た後、真空槽内を排気口より真空排気して隔離、マス
ク、および蒸着ドラムでしきられた下槽内圧力を5×1
0−5Torr以下にした。次に電子ビーム加熱器上部
にサーキュラー状に設置された多孔ノズルを通じて、チ
タン合金の蒸気に向けて窒素ガスを0.5リットル/分
の速度で流入したところ、下槽内圧力は8×10−4T
orrになった。アルミニウム箔べースを走行させなが
ら、EBガン出力を調整し、チタン合金のインゴットを
溶融蒸発させて平面平滑な箔上に、蒸着速度2.0m/
分で厚さ0.2ミクロンのチタン合金カラム状蒸着膜を
形成した。チタン合金膜を形成する際、蒸着ドラムは−
20度に調整した。さらに裏面に同じ操作で、表裏面と
も同じ厚さの合金カラム状蒸着膜を形成した。
【0027】かくして得られた電解コンデンサ用電極箔
は蒸着時に熱ダメージによる変形はまったくなく平坦性
は良好であった。蒸着金属薄膜はカラム構造の集合体か
らなり、チタン合金薄膜槽の厚さは約1800オングス
トローム、カラム個数は130×108個数/cm2、
平均カラム間隙は約400オングストローム、表面拡大
率は約280倍であった。該電解コンデンサ用電極箔を
10%硼酸アンモニウム水溶液を電解液として静電容量
を測定したところ、510マイクロファラッド/cm2
と大きな値が得られた。
【0028】比較例1 実施例1と同じく、図3の長尺ウエブ走行系を備えた両
面連続型電子ビーム加熱法真空蒸着装置に厚さ20ミク
ロンの長尺アルミニウム箔べースを装着した。アルミニ
ウム箔は両面ともにボアはなく平面平滑(平均表面粗さ
400オングストローム)であり、蒸着ドラムに挿入さ
れる。電子ビーム加熱器にチタンのインゴットを充填し
た後、真空槽内を排気口より真空排気して、隔離、マス
ク、および蒸着ドラムでしきられた下槽内圧力を5×1
0−5Torr以下にした。次に電子ビーム加熱器上部
にサーキュラー状に設置された多孔ノズルを通じてチタ
ン合金の蒸気に向けて窒素ガスを0.02リットル/分
の速度で流入したところ、下槽内圧力は8×10−4T
orrになった。アルミニウム箔べースを走行させなが
ら、EBガン出力を調整し、チタンのインゴットを溶融
蒸発させて平面平滑な箔上に、蒸着速度0.3m/分で
それぞれ厚さ0.6ミクロン(6000オングストロー
ム)、1.0ミクロン(10000オングストローム)
のチタンカラム状蒸着膜を形成しようとした。しかし、
後者は熱負けで切断し、前者から得られた電解コンデン
サ用電極箔は、蒸着時に熱による膨脹で著しい変形が発
生し、巻き回してコンデンサ形状へ部材化することが困
難であった。
【0029】
【発明の効果】本発明による電極材料は、従来の湿式法
によるエッチング箔に比べて乾式法で形成でき、極薄膜
で表面積を拡大できるので、生産性が良好で、公害問題
がなく、安価で、しかも単位体積当たりの静電容量を増
大することができ、その結果、高静電容量電解コンデン
サの小形化、高性能化、低価格化に極めて有効なものと
なしうる。さらに、微細で均一なカラム構造、含浸性の
良いカラム間隙を形成できるので、静電容量などの電気
特性が安定した電解コンデンサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極箔の模式図の一例を示す図であ
る。
【図2】従来のエッチング電極箔の模式図の一例を示す
図である。
【図3】本発明の電解コンデンサ用電極箔を製造するた
めの真空蒸着装置の一例である。
【符号の説明】
a 基体 b カラム構造の蒸着金属薄膜 c 基体平滑面 d エッチングによるボア e Al箔基体 1 長尺基体 2 巻出し軸 3 巻取り軸 4,5 冷却ドラム 6,7 蒸発源 8,8′ 隔離 9,10 バルブ 11,12 ノズル 13,14 電子ビーム 16 真空槽 17 上室 18 下室 19,20 排気口 21,22 予熱器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と該基体の少なくとも片面に金属薄
    膜が形成されてなる電解コンデンサ用電極材料であっ
    て、該金属薄膜がZn,Mg,Ca,Sr,Ba,A
    l,Sn,Mn,V,Cr,Ni,Fe,Zr,B,S
    bおよびPdから選ばれた金属を含むTi合金からな
    り、かつカラム個数が5×108〜1〜1012個数/
    cm2、カラム間隙が50〜5000オングストロー
    ム、厚さが100〜5000オングストローム、表面拡
    大率が50〜1000倍の独立したカラム状をなしてい
    ることを特徴とする高容量電解コンデンサ用電極材料。
  2. 【請求項2】 該基体に該金属薄膜を、1個以上の吹出
    口をもつガス流入口から、少なくとも0.03リットル
    /分以上の不活性ガス、窒素ガスあるいは/および窒素
    ガスを含む不活性ガスを流入しながら、蒸着させること
    を特徴とする請求項1記載の高容量電解コンデンサ用電
    極材料の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004186696A (ja) * 2002-12-05 2004-07-02 Acktar Ltd 電解コンデンサ用電極およびその製造方法
US8351186B2 (en) 2008-10-10 2013-01-08 Panasonic Corporation Electrode foil for capacitor, manufacturing method therefor, and solid electrolytic capacitor using the electrode foil

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