JPH05192638A - 意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼板 - Google Patents
意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼板Info
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- JPH05192638A JPH05192638A JP2899692A JP2899692A JPH05192638A JP H05192638 A JPH05192638 A JP H05192638A JP 2899692 A JP2899692 A JP 2899692A JP 2899692 A JP2899692 A JP 2899692A JP H05192638 A JPH05192638 A JP H05192638A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶接可能な膜厚の範囲内で優れた黒色外観が
得られとともに、用途に応じて任意の色調に調整が可能
で、しかも優れた色調外観性を有し、また、人が触った
場合でも指紋が目立ちにくく、さらに、耐食性、密着
性、加工性にも優れた黒色鋼板を提供することにある。 【構成】 亜鉛または亜鉛系合金めっきの表面に所定の
クロム付着量のクロメ−ト皮膜を有し、このクロメ−ト
皮膜の上部に、熱硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体
樹脂に対して、黒色付与剤として特定の錯化合物を特定
の配合量で配合し、さらに必要に応じて固形潤滑剤、粒
子状防錆顔料を配合した所定の膜厚の黒色皮膜を有する
溶接可能な黒色鋼板である。
得られとともに、用途に応じて任意の色調に調整が可能
で、しかも優れた色調外観性を有し、また、人が触った
場合でも指紋が目立ちにくく、さらに、耐食性、密着
性、加工性にも優れた黒色鋼板を提供することにある。 【構成】 亜鉛または亜鉛系合金めっきの表面に所定の
クロム付着量のクロメ−ト皮膜を有し、このクロメ−ト
皮膜の上部に、熱硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体
樹脂に対して、黒色付与剤として特定の錯化合物を特定
の配合量で配合し、さらに必要に応じて固形潤滑剤、粒
子状防錆顔料を配合した所定の膜厚の黒色皮膜を有する
溶接可能な黒色鋼板である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に家電製品、事務機
器、複写機等の外板、内板に好適な溶接可能で且つ黒色
外観の優れた黒色鋼板に関するものである。
器、複写機等の外板、内板に好適な溶接可能で且つ黒色
外観の優れた黒色鋼板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、家電製品や事務機器等の分野で、
亜鉛または亜鉛合金めっき等の鋼板に連続的且つ短時間
の処理を施すことにより得られる、溶接可能で且つ外観
の優れた黒色鋼板のニーズが増加している。このため、
黒色化処理方法、黒色化処理液、あるいはそれによって
得られる黒色鋼板の開発が種々試みられている。
亜鉛または亜鉛合金めっき等の鋼板に連続的且つ短時間
の処理を施すことにより得られる、溶接可能で且つ外観
の優れた黒色鋼板のニーズが増加している。このため、
黒色化処理方法、黒色化処理液、あるいはそれによって
得られる黒色鋼板の開発が種々試みられている。
【0003】従来、鋼板上に黒色皮膜を形成するための
方法としては、次のようなものがある。 (a)カーボンブラック等の黒色顔料を含む樹脂皮膜を
スプレーまたはロールコーターなどによって数十μmの
膜厚に塗装する方法。 (b)皮膜としてあらかじめ形成されているめっき層自
体を反応または電解させることによって黒色皮膜を形成
する方法。 (1) Agイオンを含むクロメート浴によって黒色ク
ロメート皮膜を得る方法(特開昭58−193376
号)。 (2) カーボンブラックを主成分とした黒色樹脂皮膜
を電析する方法(特開昭56−62996号)。 (3) Zn−Co,NiまたはMo系合金電気めっき
をした後、陽極処理する方法(特公昭61−38276
号)。 (4) Zn−Ni合金めっき鋼板に硝酸または硝酸根
を含む浴による浸漬処理、スプレー処理、陽極処理を施
して、黒色外観を得る方法(特公昭62−30262
号)。 (5) 陰極処理により、黒色めっき皮膜を形成させる
方法(例えば特開昭62−263995号)。 (6) ZnまたはZn合金めっき上に置換めっきを施
して、より貴な電位を有する金属を析出させる方法(例
えば、特開昭62−89879号)。 (c) 耐食性および密着性を目的として、カリ水ガラ
ス水溶液中に有機染料を加えた処理液を亜鉛または亜鉛
めっき表面に塗布する方法(特公昭55−30593
号)。
方法としては、次のようなものがある。 (a)カーボンブラック等の黒色顔料を含む樹脂皮膜を
スプレーまたはロールコーターなどによって数十μmの
膜厚に塗装する方法。 (b)皮膜としてあらかじめ形成されているめっき層自
体を反応または電解させることによって黒色皮膜を形成
する方法。 (1) Agイオンを含むクロメート浴によって黒色ク
ロメート皮膜を得る方法(特開昭58−193376
号)。 (2) カーボンブラックを主成分とした黒色樹脂皮膜
を電析する方法(特開昭56−62996号)。 (3) Zn−Co,NiまたはMo系合金電気めっき
をした後、陽極処理する方法(特公昭61−38276
号)。 (4) Zn−Ni合金めっき鋼板に硝酸または硝酸根
を含む浴による浸漬処理、スプレー処理、陽極処理を施
して、黒色外観を得る方法(特公昭62−30262
号)。 (5) 陰極処理により、黒色めっき皮膜を形成させる
方法(例えば特開昭62−263995号)。 (6) ZnまたはZn合金めっき上に置換めっきを施
して、より貴な電位を有する金属を析出させる方法(例
えば、特開昭62−89879号)。 (c) 耐食性および密着性を目的として、カリ水ガラ
ス水溶液中に有機染料を加えた処理液を亜鉛または亜鉛
めっき表面に塗布する方法(特公昭55−30593
号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来技術には以下のような問題点がある。まず、
(a)の方法は一般的な塗装方法であるが、外装用の塗
装膜厚は単層で通常10μm以上であるために、溶接が
不可能である。また、塗膜中の黒色付与剤はカーボンブ
ラックであり、溶接可能な範囲内の膜厚(0.3〜3μ
m)で塗装をした場合、仮に黒色顔料濃度を塗料として
の限界まで増加したとしても黒色度が不十分であり、塗
膜のみで十分な黒色皮膜を得るのは困難である。すなわ
ち、従来の黒色付与剤では、溶接可能な範囲内の膜厚
(0.3〜3μm)で十分な黒色性を得ることは不可能
であった。
の従来技術には以下のような問題点がある。まず、
(a)の方法は一般的な塗装方法であるが、外装用の塗
装膜厚は単層で通常10μm以上であるために、溶接が
不可能である。また、塗膜中の黒色付与剤はカーボンブ
ラックであり、溶接可能な範囲内の膜厚(0.3〜3μ
m)で塗装をした場合、仮に黒色顔料濃度を塗料として
の限界まで増加したとしても黒色度が不十分であり、塗
膜のみで十分な黒色皮膜を得るのは困難である。すなわ
ち、従来の黒色付与剤では、溶接可能な範囲内の膜厚
(0.3〜3μm)で十分な黒色性を得ることは不可能
であった。
【0005】また、(b)の各種方法についても、次の
ような問題がある。このうち、まず(1)の方法は、処
理浴中にAgイオンを含むために製造コストが高く、し
かも黒色化に必要な処理時間が数十秒と長いため、スト
リップの連続処理(5秒以下)には不適である。(2)
の方法は、黒色皮膜の加工性が十分でなく、また、カー
ボンブラックは導電性顔料であるために黒色皮膜が電気
伝導性を有し、その結果として耐食性に乏しい。しかも
黒色性も不十分である。(3)および(4)の方法は、
いずれもあらかじめ形成させためっきの一部を黒色処理
の際に溶出させるために、非経済的であるばかりでな
く、めっきから溶出した金属イオンが黒色化処理を劣化
させ、連続操業において大きな問題となる。また、
(3)の方法はZn−Co,Ni,Mo系合金めっきに
限られ、(4)の方法はZn−Ni合金めっきに限られ
るなど、下地金属の種類が限定されてしまうという難点
がある。また、(5)の方法は、黒色皮膜の加工性が十
分でないという問題がある。(6)の方法は、黒色皮膜
の密着性が十分でなく、また、電位がより貴な金属を、
より卑な金属(ZnまたはZn合金)めっきの上に形成
させるために、耐食性が低下してしまうという問題があ
る。
ような問題がある。このうち、まず(1)の方法は、処
理浴中にAgイオンを含むために製造コストが高く、し
かも黒色化に必要な処理時間が数十秒と長いため、スト
リップの連続処理(5秒以下)には不適である。(2)
の方法は、黒色皮膜の加工性が十分でなく、また、カー
ボンブラックは導電性顔料であるために黒色皮膜が電気
伝導性を有し、その結果として耐食性に乏しい。しかも
黒色性も不十分である。(3)および(4)の方法は、
いずれもあらかじめ形成させためっきの一部を黒色処理
の際に溶出させるために、非経済的であるばかりでな
く、めっきから溶出した金属イオンが黒色化処理を劣化
させ、連続操業において大きな問題となる。また、
(3)の方法はZn−Co,Ni,Mo系合金めっきに
限られ、(4)の方法はZn−Ni合金めっきに限られ
るなど、下地金属の種類が限定されてしまうという難点
がある。また、(5)の方法は、黒色皮膜の加工性が十
分でないという問題がある。(6)の方法は、黒色皮膜
の密着性が十分でなく、また、電位がより貴な金属を、
より卑な金属(ZnまたはZn合金)めっきの上に形成
させるために、耐食性が低下してしまうという問題があ
る。
【0006】次に(c)の方法は、優れた黒色性を有す
る皮膜を目的としたものではなく、また、皮膜の厚さな
ども特定されていないことから、溶接性付与を目的とし
たものでもない。さらに、皮膜の基本物質としてカリ水
ガラスを用いているため、硬化後の皮膜はプレス加工時
における潤滑性が十分でなく、家電用、事務機器等を目
的とする鋼板用としては不向きである。
る皮膜を目的としたものではなく、また、皮膜の厚さな
ども特定されていないことから、溶接性付与を目的とし
たものでもない。さらに、皮膜の基本物質としてカリ水
ガラスを用いているため、硬化後の皮膜はプレス加工時
における潤滑性が十分でなく、家電用、事務機器等を目
的とする鋼板用としては不向きである。
【0007】また、(a)〜(c)のいずれの方法にお
いても、黒色皮膜の色調すなわち、赤みのある黒色や青
みのある黒色といった色調を制御することは、一切考慮
されていない。特に、近年溶接性を付与した黒色鋼板と
して、(b)の方法、すなわち反応又は電解によって黒
色皮膜を形成する方法が種々提案されているが、この方
法では、反応又は電解によって形成される皮膜が、 反応ムラによって色調のムラを形成し易い その皮膜特有の黒色外観をもつために、同じ黒色で
も、色調を自由に制御することが不可能である という問題点があった。このため使用される用途として
は、黒色外観の色調をほとんど問わない用途、例えば家
電製品の稀にしか目にふれない内部部品などに限定さ
れ、非常に用途の狭い製品であった。
いても、黒色皮膜の色調すなわち、赤みのある黒色や青
みのある黒色といった色調を制御することは、一切考慮
されていない。特に、近年溶接性を付与した黒色鋼板と
して、(b)の方法、すなわち反応又は電解によって黒
色皮膜を形成する方法が種々提案されているが、この方
法では、反応又は電解によって形成される皮膜が、 反応ムラによって色調のムラを形成し易い その皮膜特有の黒色外観をもつために、同じ黒色で
も、色調を自由に制御することが不可能である という問題点があった。このため使用される用途として
は、黒色外観の色調をほとんど問わない用途、例えば家
電製品の稀にしか目にふれない内部部品などに限定さ
れ、非常に用途の狭い製品であった。
【0008】本発明は、上記のような多くの問題点を解
決するためになされたもので、その第一の目的は、カー
ボンブラック等の黒色顔料を黒色付与剤とする従来の黒
色塗膜(上記(a)の方法による塗膜)では不可能であ
った溶接性を付与するために、溶接可能な膜厚の範囲内
で、優れた黒色外観が得られる黒色鋼板を提供すること
にある。このような上記(a)の方法の問題点を解決す
ることによって、従来の反応または電解による方法(上
記(b)の方法)のような、金属イオン溶出による処理
浴劣化やめっき損失という問題や、黒色化のために下地
めっきが限定されるという問題は全く生じない。また、
既存のストリップ連続塗布、焼付設備を用いることによ
り、短時間での連続処理が可能となる。また、本発明の
第二の目的は、用途に応じて任意の色調に調整が可能
で、しかも優れた色調外観性を有する黒色鋼板を提供す
ることにある。すなわち、黒色皮膜を任意の色調、特に
家電用事務機器、OA機器といった各用途に応じた特定
の色調に制御することにより、従来、高価な黒色塗装鋼
板に限られていた上記機器類の外板用途にも適用できる
黒色鋼板を提供しようとするものである。また、本発明
の第三の目的は、溶接可能で且つ黒色外観に優れるだけ
でなく、人が触った場合でも指紋が目立ちにくく、さら
に、耐食性、密着性、加工性にも優れた黒色鋼板を提供
することにある。
決するためになされたもので、その第一の目的は、カー
ボンブラック等の黒色顔料を黒色付与剤とする従来の黒
色塗膜(上記(a)の方法による塗膜)では不可能であ
った溶接性を付与するために、溶接可能な膜厚の範囲内
で、優れた黒色外観が得られる黒色鋼板を提供すること
にある。このような上記(a)の方法の問題点を解決す
ることによって、従来の反応または電解による方法(上
記(b)の方法)のような、金属イオン溶出による処理
浴劣化やめっき損失という問題や、黒色化のために下地
めっきが限定されるという問題は全く生じない。また、
既存のストリップ連続塗布、焼付設備を用いることによ
り、短時間での連続処理が可能となる。また、本発明の
第二の目的は、用途に応じて任意の色調に調整が可能
で、しかも優れた色調外観性を有する黒色鋼板を提供す
ることにある。すなわち、黒色皮膜を任意の色調、特に
家電用事務機器、OA機器といった各用途に応じた特定
の色調に制御することにより、従来、高価な黒色塗装鋼
板に限られていた上記機器類の外板用途にも適用できる
黒色鋼板を提供しようとするものである。また、本発明
の第三の目的は、溶接可能で且つ黒色外観に優れるだけ
でなく、人が触った場合でも指紋が目立ちにくく、さら
に、耐食性、密着性、加工性にも優れた黒色鋼板を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明は以下のような構成を有する。 〔1〕 亜鉛または亜鉛系めっき鋼板の表面にクロム付
着量(金属クロム換算)1〜200mg/m2のクロメ
ート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部に、熱硬化性
樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100重量部に対し
て、黒色付与剤として下記の一般構造式(1)で表され
る錯化合物の2種以上、または下記一般構造式(1)で
表される錯化合物の1種若しくは2種以上と下記一般構
造式(2)で表される錯化合物の1種若しくは2種以上
を、合計量で1〜200重量部配合してなる膜厚0.3
〜3.0μmの黒色皮膜を有する意匠性に優れた溶接可
能な黒色鋼板。
るため、本発明は以下のような構成を有する。 〔1〕 亜鉛または亜鉛系めっき鋼板の表面にクロム付
着量(金属クロム換算)1〜200mg/m2のクロメ
ート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部に、熱硬化性
樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100重量部に対し
て、黒色付与剤として下記の一般構造式(1)で表され
る錯化合物の2種以上、または下記一般構造式(1)で
表される錯化合物の1種若しくは2種以上と下記一般構
造式(2)で表される錯化合物の1種若しくは2種以上
を、合計量で1〜200重量部配合してなる膜厚0.3
〜3.0μmの黒色皮膜を有する意匠性に優れた溶接可
能な黒色鋼板。
【化33】 ……(1)
【化34】 ……(2) [一般式(1)中、Aは−O−または−COO−を表
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
【化35】 ……(3) {(3)式中R5はH、
【化36】 (R6はH、CH3、NO2、OCH3、Clを表す。)を
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
【化37】 ……(4) ((4)式中R7はH、CH3、C2H5を表し、R8は
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
【化38】 ……(5) ((5)式中R9はH、Cl、NO2、CH3、C2H5を
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
【化39】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
【化40】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
【0010】〔2〕 亜鉛または亜鉛系めっき鋼板の表
面にクロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/
m2のクロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部
に、熱硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100
重量部に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式
(1)で表される錯化合物の2種以上、または下記一般
構造式(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以
上と下記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若
しくは2種以上を、合計量で1〜200重量部、さらに
固形潤滑剤を1〜100重量部配合してなる膜厚0.3
〜3.0μmの黒色皮膜を有する意匠性に優れた溶接可
能な黒色鋼板。
面にクロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/
m2のクロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部
に、熱硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100
重量部に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式
(1)で表される錯化合物の2種以上、または下記一般
構造式(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以
上と下記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若
しくは2種以上を、合計量で1〜200重量部、さらに
固形潤滑剤を1〜100重量部配合してなる膜厚0.3
〜3.0μmの黒色皮膜を有する意匠性に優れた溶接可
能な黒色鋼板。
【化41】 ……(1)
【化42】 ……(2) [一般式(1)中、Aは−O−または−COO−を表
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
【化43】 ……(3) {(3)式中R5はH、
【化44】 (R6はH、CH3、NO2、OCH3、Clを表す。)を
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
【化45】 ……(4) ((4)式中R7はH、CH3、C2H5を表し、R8は
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
【化46】 ……(5) ((5)式中R9はH、Cl、NO2、CH3、C2H5を
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
【化47】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
【化48】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
【0011】〔3〕 亜鉛または亜鉛系めっき鋼板の表
面にクロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/
m2のクロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部
に、熱硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100
重量部に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式
(1)で表される錯化合物の2種以上、または下記一般
構造式(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以
上と下記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若
しくは2種以上を、合計量で1〜200重量部、さらに
粒子状防錆顔料を1〜100重量部配合してなる膜厚
0.3〜3.0μmの黒色皮膜を有する溶接可能な黒色
鋼板。
面にクロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/
m2のクロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部
に、熱硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100
重量部に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式
(1)で表される錯化合物の2種以上、または下記一般
構造式(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以
上と下記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若
しくは2種以上を、合計量で1〜200重量部、さらに
粒子状防錆顔料を1〜100重量部配合してなる膜厚
0.3〜3.0μmの黒色皮膜を有する溶接可能な黒色
鋼板。
【化49】 ……(1)
【化50】 ……(2) [一般式(1)中、Aは−O−または−COO−を表
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
【化51】 ……(3) {(3)式中R5はH、
【化52】 (R6はH、CH3、NO2、OCH3、Clを表す。)を
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
【化53】 ……(4) ((4)式中R7はH、CH3、C2H5を表し、R8は
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
【化54】 ……(5) ((5)式中R9はH、Cl、NO2、CH3、C2H5を
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
【化55】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
【化56】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
【0012】〔4〕 亜鉛または亜鉛系めっき鋼板の表
面にクロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/
m2のクロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部
に、熱硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100
重量部に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式
(1)で表される錯化合物の2種以上、または下記一般
構造式(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以
上と下記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若
しくは2種以上を、合計量で1〜200重量部、さらに
固形潤滑剤を1〜100重量部、粒子状防錆顔料を1〜
100重量部配合してなる膜厚0.3〜3.0μmの黒
色皮膜を有する溶接可能な黒色鋼板。
面にクロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/
m2のクロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部
に、熱硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100
重量部に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式
(1)で表される錯化合物の2種以上、または下記一般
構造式(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以
上と下記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若
しくは2種以上を、合計量で1〜200重量部、さらに
固形潤滑剤を1〜100重量部、粒子状防錆顔料を1〜
100重量部配合してなる膜厚0.3〜3.0μmの黒
色皮膜を有する溶接可能な黒色鋼板。
【化57】 ……(1)
【化58】 ……(2) [一般式(1)中、Aは−O−または−COO−を表
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
【化59】 ……(3) {(3)式中R5はH、
【化60】 (R6はH、CH3、NO2、OCH3、Clを表す。)を
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
【化61】 ……(4) ((4)式中R7はH、CH3、C2H5を表し、R8は
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
【化62】 ……(5) ((5)式中R9はH、Cl、NO2、CH3、C2H5を
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
【化63】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
【化64】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
【0013】〔5〕 上記〔2〕または〔4〕の黒色鋼
板において、固形潤滑剤として、ポリオレフィンワック
ス等の炭化水素系化合物、フッ素樹脂系化合物、脂肪酸
アミド系化合物、金属石けん類、二硫化モリブデン等の
金属硫化物、グラファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、
ポリアルキレングリコールの群の中から選ばれる1種ま
たは2種以上を含む意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼
板。
板において、固形潤滑剤として、ポリオレフィンワック
ス等の炭化水素系化合物、フッ素樹脂系化合物、脂肪酸
アミド系化合物、金属石けん類、二硫化モリブデン等の
金属硫化物、グラファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、
ポリアルキレングリコールの群の中から選ばれる1種ま
たは2種以上を含む意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼
板。
【0014】〔6〕 上記〔3〕、〔4〕または〔5〕
の黒色鋼板において、粒子状防錆顔料として、難溶性ク
ロム化合物、シリカの群の中から選ばれる1種または2
種以上を含む意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼板。 〔7〕 上記〔1〕〜〔6〕の黒色鋼板において、黒色
皮膜表面の明度および色相がハンターL,a,b表色系
でL≦25、a=−2〜2、b=−2.5〜2.5であ
ることを特徴とする意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼
板。
の黒色鋼板において、粒子状防錆顔料として、難溶性ク
ロム化合物、シリカの群の中から選ばれる1種または2
種以上を含む意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼板。 〔7〕 上記〔1〕〜〔6〕の黒色鋼板において、黒色
皮膜表面の明度および色相がハンターL,a,b表色系
でL≦25、a=−2〜2、b=−2.5〜2.5であ
ることを特徴とする意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼
板。
【0015】
【作用】以下、本発明の詳細とその限定理由を説明す
る。本発明の黒色鋼板は、亜鉛めっきまたは亜鉛合金め
っき鋼板を出発素材とし、その表面にクロメート皮膜、
さらにその上部に、熱硬化性樹脂をベースとし、これに
特定の錯化合物を混合して配合した組成物から成る黒色
皮膜を有するものである。
る。本発明の黒色鋼板は、亜鉛めっきまたは亜鉛合金め
っき鋼板を出発素材とし、その表面にクロメート皮膜、
さらにその上部に、熱硬化性樹脂をベースとし、これに
特定の錯化合物を混合して配合した組成物から成る黒色
皮膜を有するものである。
【0016】出発素材たる亜鉛系めっき鋼板としては、
亜鉛めっき鋼板、亜鉛−鉄合金めっき鋼板、亜鉛−ニッ
ケル合金めっき鋼板、亜鉛−マンガン合金めっき鋼板、
亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、亜鉛−コバルト−クロム
合金めっき鋼板、さらにはこれら任意の鋼板のめっき成
分に、Ni,Fe,Mn,Mo,Co,Al,Cr等の
元素を1種または2種以上添加したものを用いることが
できる。また、上記の任意のめっき中に粒子状樹脂、シ
リカ、クロム化合物等を共析させた分散めっきを有する
鋼板を用いることができる。さらに上記したようなめっ
きのうち同種または異種のものを2層以上施した複合め
っき鋼板であってもよい。例えば、Fe含有量の異なる
Fe−Zn合金めっきを2層以上施したようなめっき皮
膜を下地とすることができる。
亜鉛めっき鋼板、亜鉛−鉄合金めっき鋼板、亜鉛−ニッ
ケル合金めっき鋼板、亜鉛−マンガン合金めっき鋼板、
亜鉛−アルミ合金めっき鋼板、亜鉛−コバルト−クロム
合金めっき鋼板、さらにはこれら任意の鋼板のめっき成
分に、Ni,Fe,Mn,Mo,Co,Al,Cr等の
元素を1種または2種以上添加したものを用いることが
できる。また、上記の任意のめっき中に粒子状樹脂、シ
リカ、クロム化合物等を共析させた分散めっきを有する
鋼板を用いることができる。さらに上記したようなめっ
きのうち同種または異種のものを2層以上施した複合め
っき鋼板であってもよい。例えば、Fe含有量の異なる
Fe−Zn合金めっきを2層以上施したようなめっき皮
膜を下地とすることができる。
【0017】なお、黒色性の観点からは、下地鋼板の種
類に関係なく同様の黒色皮膜が得られるため、めっき皮
膜を有しない熱延鋼板または冷延鋼板を出発素材とする
ことも可能であり、また、同様の理由でステンレス鋼
板、アルミ合金板、チタン合金板を素材とすることも可
能である。しかし、家電用黒色鋼板として成形加工して
未塗装使用するという用途を考慮すると、コストや耐食
性等の性能の面から、出発素材は上記亜鉛系めっき鋼板
とすることが望ましく、このため本発明では、出発素材
は亜鉛めっき鋼板または亜鉛系合金めっき鋼板に限定し
た。これらの亜鉛系めっき鋼板のめっき方法は、電解
法、溶融法、気相法等のうち実施可能ないずれの方法を
採用することもできる。
類に関係なく同様の黒色皮膜が得られるため、めっき皮
膜を有しない熱延鋼板または冷延鋼板を出発素材とする
ことも可能であり、また、同様の理由でステンレス鋼
板、アルミ合金板、チタン合金板を素材とすることも可
能である。しかし、家電用黒色鋼板として成形加工して
未塗装使用するという用途を考慮すると、コストや耐食
性等の性能の面から、出発素材は上記亜鉛系めっき鋼板
とすることが望ましく、このため本発明では、出発素材
は亜鉛めっき鋼板または亜鉛系合金めっき鋼板に限定し
た。これらの亜鉛系めっき鋼板のめっき方法は、電解
法、溶融法、気相法等のうち実施可能ないずれの方法を
採用することもできる。
【0018】以上の素材めっき鋼板の表面にはクロム酸
処理によるクロメート皮膜が形成される。本発明の黒色
鋼板では、このクロメート皮膜と後述するような特定の
黒色付与剤を含む黒色皮膜との組み合せにより、極めて
優れた耐食性が得られる。このクロメート皮膜は、クロ
ム付着量(dry)として1〜200mg/m2、好ま
しくは10〜80mg/m2(以上、金属クロム換算)
とする。クロム付着量が200mg/m2を超えると加
工性、溶接性が劣化する傾向がある。また、クロム付着
量が10mg/m2未満では皮膜が不均一となって耐食
性が劣化する可能性がある。また、クロメート皮膜には
6価のCrが存在したほうが好ましい。6価Crイオン
は補修作用があり、鋼板に傷がついた場合そこからの腐
食を抑制する作用をする。このような下地皮膜のための
クロメート処理は、反応型、塗布型、電解型等の公知の
いずれの方法によってもよい。
処理によるクロメート皮膜が形成される。本発明の黒色
鋼板では、このクロメート皮膜と後述するような特定の
黒色付与剤を含む黒色皮膜との組み合せにより、極めて
優れた耐食性が得られる。このクロメート皮膜は、クロ
ム付着量(dry)として1〜200mg/m2、好ま
しくは10〜80mg/m2(以上、金属クロム換算)
とする。クロム付着量が200mg/m2を超えると加
工性、溶接性が劣化する傾向がある。また、クロム付着
量が10mg/m2未満では皮膜が不均一となって耐食
性が劣化する可能性がある。また、クロメート皮膜には
6価のCrが存在したほうが好ましい。6価Crイオン
は補修作用があり、鋼板に傷がついた場合そこからの腐
食を抑制する作用をする。このような下地皮膜のための
クロメート処理は、反応型、塗布型、電解型等の公知の
いずれの方法によってもよい。
【0019】塗布型クロメート処理液は、部分的に還元
されたクロム酸溶液を主成分とし、必要に応じこれに水
分散性または水溶性のアクリル樹脂等の有機樹脂及び/
又は粒径数mμ〜数百mμのシリカ(コロイダルシリ
カ、フュームドシリカ)を含有せしめたものである。こ
の場合、3価Crイオン/6価Crイオンの割合は1/
1〜1/3、pHは1.5〜4.0(より好ましくは2
〜3)が好ましい。3価Crイオン/6価Crイオンの
割合は一般の有機還元剤(例えば糖類、アルコール類
等)や無機還元剤を使用して所定の割合に調節する。ま
た塗布型クロメート処理としては、ロールコーター法、
浸漬法、スプレー法等、いずれの方法を使用してもよ
い。塗布型クロメート処理では、クロメート処理後水洗
することなく乾燥して皮膜を得る。このように水洗する
ことなく乾燥するのは、通常行われる水洗では6価Cr
イオンが除去されるためであり、3価Crイオン/6価
Crイオンの割合をそのまま安定して維持させ、上部に
形成される樹脂皮膜により腐食環境下での6価Crイオ
ンの過剰流出を抑制し、長期間に亘って効果的に不働態
化作用を維持させ高耐食性能を得ることができる。
されたクロム酸溶液を主成分とし、必要に応じこれに水
分散性または水溶性のアクリル樹脂等の有機樹脂及び/
又は粒径数mμ〜数百mμのシリカ(コロイダルシリ
カ、フュームドシリカ)を含有せしめたものである。こ
の場合、3価Crイオン/6価Crイオンの割合は1/
1〜1/3、pHは1.5〜4.0(より好ましくは2
〜3)が好ましい。3価Crイオン/6価Crイオンの
割合は一般の有機還元剤(例えば糖類、アルコール類
等)や無機還元剤を使用して所定の割合に調節する。ま
た塗布型クロメート処理としては、ロールコーター法、
浸漬法、スプレー法等、いずれの方法を使用してもよ
い。塗布型クロメート処理では、クロメート処理後水洗
することなく乾燥して皮膜を得る。このように水洗する
ことなく乾燥するのは、通常行われる水洗では6価Cr
イオンが除去されるためであり、3価Crイオン/6価
Crイオンの割合をそのまま安定して維持させ、上部に
形成される樹脂皮膜により腐食環境下での6価Crイオ
ンの過剰流出を抑制し、長期間に亘って効果的に不働態
化作用を維持させ高耐食性能を得ることができる。
【0020】一方、電解型クロメート処理では、無水ク
ロム酸と、硫酸、リン酸フッ化物またはハロゲン酸素酸
等のアニオンの1種または2種以上を含有する浴で陰極
電解処理を施し、水洗・乾燥して皮膜を形成せしめる。
以上の2つの処理方式によるクロメート皮膜を比較する
と、塗布型クロメートは電解型クロメートと比較して皮
膜中に6価クロムを多く含有しているため耐食性が優れ
ており、その上、後述するように加熱処理した場合、皮
膜が緻密で且つ強固になるため、電解型クロメートに較
べより耐食性が良好になる。一方、電解型クロメートは
加熱処理の有無に拘らず皮膜の完成度が高いという長所
があり、また、皮膜付着量コントロールが容易であると
いう利点がある。耐食性を考慮すると塗布型クロメート
が最も望ましい。
ロム酸と、硫酸、リン酸フッ化物またはハロゲン酸素酸
等のアニオンの1種または2種以上を含有する浴で陰極
電解処理を施し、水洗・乾燥して皮膜を形成せしめる。
以上の2つの処理方式によるクロメート皮膜を比較する
と、塗布型クロメートは電解型クロメートと比較して皮
膜中に6価クロムを多く含有しているため耐食性が優れ
ており、その上、後述するように加熱処理した場合、皮
膜が緻密で且つ強固になるため、電解型クロメートに較
べより耐食性が良好になる。一方、電解型クロメートは
加熱処理の有無に拘らず皮膜の完成度が高いという長所
があり、また、皮膜付着量コントロールが容易であると
いう利点がある。耐食性を考慮すると塗布型クロメート
が最も望ましい。
【0021】次に黒色皮膜の成分について説明する。本
発明における黒色皮膜は、熱硬化性樹脂を基体樹脂と
し、これに黒色付与剤として特定の錯化合物を混合して
配合するもので、これにより 溶接可能な薄い皮膜(〜3μm)で漆黒性のある黒色
外観を有し、 色調すなわち、赤み、青み等の色合いを任意に調整す
ることができ、 しかも指紋が目立ちにくい という特性の黒色皮膜を得ることができる。
発明における黒色皮膜は、熱硬化性樹脂を基体樹脂と
し、これに黒色付与剤として特定の錯化合物を混合して
配合するもので、これにより 溶接可能な薄い皮膜(〜3μm)で漆黒性のある黒色
外観を有し、 色調すなわち、赤み、青み等の色合いを任意に調整す
ることができ、 しかも指紋が目立ちにくい という特性の黒色皮膜を得ることができる。
【0022】さらに、本発明では上記成分に加え、黒色
皮膜の加工性向上を目的として固形潤滑剤を、また耐食
性向上を目的として防錆顔料をそれぞれ含有させること
ができる。以下の説明において、黒色皮膜の黒色度は明
度L値によって評価する。L値は、その値が小さいほど
黒色度は良好であり、本発明における黒色皮膜の目標を
L≦25、望ましくはL≦20、より望ましくはL≦1
5とする。なお、黒色皮膜の測色にはスガ試験機(株)製
多光源分光光度計(型式MSC)を使用し、光源として
標準光源C(JIS Z 8720-1983)を用いて、ハンターの
色差L,a,b(JISZ 8730-1980)を測定した(C光源
2度視野を使用)。
皮膜の加工性向上を目的として固形潤滑剤を、また耐食
性向上を目的として防錆顔料をそれぞれ含有させること
ができる。以下の説明において、黒色皮膜の黒色度は明
度L値によって評価する。L値は、その値が小さいほど
黒色度は良好であり、本発明における黒色皮膜の目標を
L≦25、望ましくはL≦20、より望ましくはL≦1
5とする。なお、黒色皮膜の測色にはスガ試験機(株)製
多光源分光光度計(型式MSC)を使用し、光源として
標準光源C(JIS Z 8720-1983)を用いて、ハンターの
色差L,a,b(JISZ 8730-1980)を測定した(C光源
2度視野を使用)。
【0023】黒色付与剤として必要とされる機能は、溶
接可能な厚さ(3μm以下)の皮膜において、十分な黒
色度を示すことができるという点にある。しかも、その
黒色付与剤を十分な黒色性が得られる混合比で基体樹脂
に混合した場合に、黒色皮膜に必要とされる他の性能、
例えば加工性、耐食性などに悪影響を及ぼすようなもの
があってはならない。
接可能な厚さ(3μm以下)の皮膜において、十分な黒
色度を示すことができるという点にある。しかも、その
黒色付与剤を十分な黒色性が得られる混合比で基体樹脂
に混合した場合に、黒色皮膜に必要とされる他の性能、
例えば加工性、耐食性などに悪影響を及ぼすようなもの
があってはならない。
【0024】一般に用いられる着色剤は、一般に顔料
(無機顔料、有機顔料)がある。無機顔料の黒色付与剤
としては、カーボンブラックが代表的であり、安価であ
ることなどから、黒色付与剤の中でも最も多く使用さ
れ、目的に応じたグレードも数多く取揃えられている。
しかしながらこのカーボンブラックは、通常の塗料のよ
うな数十μmの膜厚の場合と異なり、本発明が目標とし
ているような厚さ3μm以下の薄膜においては隠蔽力が
十分でないため黒色度が不十分であり、しかも、導電性
顔料であるために、黒色皮膜が通電性をもち、鋼板の耐
食性が劣るため適当ではない。また、この他の黒色無機
顔料、例えば酸化鉄、チタンブラック等も黒色度が十分
でない。
(無機顔料、有機顔料)がある。無機顔料の黒色付与剤
としては、カーボンブラックが代表的であり、安価であ
ることなどから、黒色付与剤の中でも最も多く使用さ
れ、目的に応じたグレードも数多く取揃えられている。
しかしながらこのカーボンブラックは、通常の塗料のよ
うな数十μmの膜厚の場合と異なり、本発明が目標とし
ているような厚さ3μm以下の薄膜においては隠蔽力が
十分でないため黒色度が不十分であり、しかも、導電性
顔料であるために、黒色皮膜が通電性をもち、鋼板の耐
食性が劣るため適当ではない。また、この他の黒色無機
顔料、例えば酸化鉄、チタンブラック等も黒色度が十分
でない。
【0025】また、黒色の有機顔料としては、アニリン
ブラックが代表的であるが、これもやはり隠蔽力が劣る
ために、十分な黒色性を得ることはできない。その他の
黒色有機顔料として、ペリレンブラックがあるが、これ
も同様に十分な黒色度を得ることができない。また、上
述のような無機顔料および有機顔料を2種類以上組み合
わせた場合においても、やはり黒色度は十分ではない。
ブラックが代表的であるが、これもやはり隠蔽力が劣る
ために、十分な黒色性を得ることはできない。その他の
黒色有機顔料として、ペリレンブラックがあるが、これ
も同様に十分な黒色度を得ることができない。また、上
述のような無機顔料および有機顔料を2種類以上組み合
わせた場合においても、やはり黒色度は十分ではない。
【0026】そこで、本発明者らは、以下の機能を有す
る黒色付与剤を見い出すべく検討を行った。 (1) 基体樹脂(熱硬化性樹脂)および溶媒(水系、
有機溶剤系を問わず)への溶解または分散が可能である
こと。 (2) 形成された黒色皮膜が、溶接可能な薄い厚さ
(〜3μm)においても十分な黒色度を有すること。 (3) 様々な光源に照らされる家電、事務機器等の鋼
板に使用する場合でも、色が劣化しないこと。すなわ
ち、良好な耐光堅牢性を有すること。 であり、最低これら3つの機能をすべて満たす黒色付与
剤でなければならない。さらに、家電用事務機器、OA
機器等の高意匠性への要求に対応すべく、黒色皮膜の外
観の色調を任意に制御でき、上記機器熱の外板にも適用
できる用途の広い黒色鋼板を得るという観点からも検討
を行った。
る黒色付与剤を見い出すべく検討を行った。 (1) 基体樹脂(熱硬化性樹脂)および溶媒(水系、
有機溶剤系を問わず)への溶解または分散が可能である
こと。 (2) 形成された黒色皮膜が、溶接可能な薄い厚さ
(〜3μm)においても十分な黒色度を有すること。 (3) 様々な光源に照らされる家電、事務機器等の鋼
板に使用する場合でも、色が劣化しないこと。すなわ
ち、良好な耐光堅牢性を有すること。 であり、最低これら3つの機能をすべて満たす黒色付与
剤でなければならない。さらに、家電用事務機器、OA
機器等の高意匠性への要求に対応すべく、黒色皮膜の外
観の色調を任意に制御でき、上記機器熱の外板にも適用
できる用途の広い黒色鋼板を得るという観点からも検討
を行った。
【0027】その結果、下記一般構造式(1)で表され
る錯化合物の2種以上、または下記一般構造式(1)で
表される錯化合物の1種若しくは2種以上と下記一般構
造式(2)で表される錯化合物の1種若しくは2種以上
を配合して使用することにより、上記の機能を総て満足
する黒色鋼板が得られることを見い出した。
る錯化合物の2種以上、または下記一般構造式(1)で
表される錯化合物の1種若しくは2種以上と下記一般構
造式(2)で表される錯化合物の1種若しくは2種以上
を配合して使用することにより、上記の機能を総て満足
する黒色鋼板が得られることを見い出した。
【化65】 ……(1)
【化66】 ……(2) [一般式(1)中、Aは−O−または−COO−を表
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、Xは、
【化67】 ……(3) {(3)式中R5はH、
【化68】 (R6はH、CH3、NO2、OCH3、Clを表す。)を
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、
【化69】 ……(4) ((4)式中R7はH、CH3、C2H5を表し、R8は
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、
【化70】 ……(5) ((5)式中R9はH、Cl、NO2、CH3、C2H5を
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、MはCr、Co、Fe原子を表し、
【化71】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、
【化72】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。]
【0028】一般構造式(1)の錯化合物に用いられる
ジアゾ成分としては、例えば、3−クロロ−2−アミノ
フェノール、4−クロロ−2−アミノフェノール、3,
5−ジクロロ−2−アミノフェノール、4,6−ジクロ
ロ−2−アミノフェノール、3,4,6−トリクロロ−2
−アミノフェノール、4−ニトロ−2−アミノフェノー
ル、5−ニトロ−2−アミノフェノール、6−クロロ−
4−ニトロ−2−アミノフェノール、4−クロロ−5−
ニトロ−2−アミノフェノール、4−クロロ−6−ニト
ロ−2−アミノフェノール、4−メチル−2−アミノフ
ェノール、4,5−ジメチル−2−アミノフェノール、
4−メチル−5−ニトロ−2−アミノフェノール、4,
6−ジニトロ−2−アミノフェノール、4−アミノスル
ホニル−2−アミノフェノール、2−アミノ安息香酸、
3−クロロ−2−アミノ安息香酸、4−クロロ−2−ア
ミノ安息香酸、5−クロロ−2−アミノ安息香酸、4−
ニトロ−2−アミノ安息香酸、4−クロロ−5−ニトロ
−2−アミノ安息香酸等があげられる。
ジアゾ成分としては、例えば、3−クロロ−2−アミノ
フェノール、4−クロロ−2−アミノフェノール、3,
5−ジクロロ−2−アミノフェノール、4,6−ジクロ
ロ−2−アミノフェノール、3,4,6−トリクロロ−2
−アミノフェノール、4−ニトロ−2−アミノフェノー
ル、5−ニトロ−2−アミノフェノール、6−クロロ−
4−ニトロ−2−アミノフェノール、4−クロロ−5−
ニトロ−2−アミノフェノール、4−クロロ−6−ニト
ロ−2−アミノフェノール、4−メチル−2−アミノフ
ェノール、4,5−ジメチル−2−アミノフェノール、
4−メチル−5−ニトロ−2−アミノフェノール、4,
6−ジニトロ−2−アミノフェノール、4−アミノスル
ホニル−2−アミノフェノール、2−アミノ安息香酸、
3−クロロ−2−アミノ安息香酸、4−クロロ−2−ア
ミノ安息香酸、5−クロロ−2−アミノ安息香酸、4−
ニトロ−2−アミノ安息香酸、4−クロロ−5−ニトロ
−2−アミノ安息香酸等があげられる。
【0029】また、一般構造式(1)の錯化合物に用い
られるカップリング成分としては、例えば、2−ヒドロ
キシナフタレン、2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバ
モイルナフタレン、2−ヒドロキシ−3−(2−メチル
フェニル)カルバモイルナフタレン、2−ヒドロキシ−
3−(4−クロロフェニル)カルバモイルナフタレン、
2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)カルバ
モイルナフタレン、2−ヒドロキシ−3−(3−ニトロ
フェニル)カルバモイルナフタレン、或いは、1−フェ
ニル−3−メチルピラゾロン、1−フェニル−3−エチ
ルピラゾロン、1−(4−クロロフェニル)−3−メチ
ルピラゾロン、1−(4−メチルフェニル)−3−メチ
ルピラゾロン、1−(4−ニトロフェニル)−3−メチ
ルピラゾロン、1−(4−アミノスルホニルフェニル)
−3−メチルピラゾロン、或いは、アセト酢酸アニリ
ド、アセト酢酸−4−クロロアニリド、アセト酢酸−4
−メチルアニリド、アセト酢酸−2−ニトロアニリド、
アセト酢酸−4−エチルアニリド等が挙げられる。
られるカップリング成分としては、例えば、2−ヒドロ
キシナフタレン、2−ヒドロキシ−3−フェニルカルバ
モイルナフタレン、2−ヒドロキシ−3−(2−メチル
フェニル)カルバモイルナフタレン、2−ヒドロキシ−
3−(4−クロロフェニル)カルバモイルナフタレン、
2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェニル)カルバ
モイルナフタレン、2−ヒドロキシ−3−(3−ニトロ
フェニル)カルバモイルナフタレン、或いは、1−フェ
ニル−3−メチルピラゾロン、1−フェニル−3−エチ
ルピラゾロン、1−(4−クロロフェニル)−3−メチ
ルピラゾロン、1−(4−メチルフェニル)−3−メチ
ルピラゾロン、1−(4−ニトロフェニル)−3−メチ
ルピラゾロン、1−(4−アミノスルホニルフェニル)
−3−メチルピラゾロン、或いは、アセト酢酸アニリ
ド、アセト酢酸−4−クロロアニリド、アセト酢酸−4
−メチルアニリド、アセト酢酸−2−ニトロアニリド、
アセト酢酸−4−エチルアニリド等が挙げられる。
【0030】一般構造式(1)、(2)中の
【化73】 で表される脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪
族アンモニウムの例としては、例えば、次のようなもの
を挙げることができる。
族アンモニウムの例としては、例えば、次のようなもの
を挙げることができる。
【0031】
【化74】
【0032】
【化75】
【0033】
【化76】
【0034】
【化77】
【0035】
【化78】
【0036】
【化79】
【0037】
【化80】
【0038】
【化81】
【0039】
【化82】
【0040】
【化83】
【0041】このような特定の錯化合物を黒色付与剤と
して配合した場合の特徴を以下に述べる。まず、黒色皮
膜の厚さが3μm以下の薄い皮膜でも、黒色性に優れ、
ムラがなく均一で、しかも光沢のある外観を付与するこ
とが可能となる。これは、黒色顔料の場合、薄い皮膜中
では顔料どうしの接触・凝集によって十分な隠蔽性が得
られず、ムラになったり、光沢のない外観性の悪い皮膜
になってしまうのに対して、この錯化合物の場合には、
その化学構造特有の性質から、400nm〜700nm
の可視光領域の電磁波に対して優れた吸収特性を持つた
めに黒色性に優れ、さらに、薄い樹脂皮膜中で分子レベ
ルの非常に細かい状態で均一に溶解(または分散)でき
るのでムラのない均一な皮膜を形成できる、というこの
特定の錯化合物特有の性質によるものである。
して配合した場合の特徴を以下に述べる。まず、黒色皮
膜の厚さが3μm以下の薄い皮膜でも、黒色性に優れ、
ムラがなく均一で、しかも光沢のある外観を付与するこ
とが可能となる。これは、黒色顔料の場合、薄い皮膜中
では顔料どうしの接触・凝集によって十分な隠蔽性が得
られず、ムラになったり、光沢のない外観性の悪い皮膜
になってしまうのに対して、この錯化合物の場合には、
その化学構造特有の性質から、400nm〜700nm
の可視光領域の電磁波に対して優れた吸収特性を持つた
めに黒色性に優れ、さらに、薄い樹脂皮膜中で分子レベ
ルの非常に細かい状態で均一に溶解(または分散)でき
るのでムラのない均一な皮膜を形成できる、というこの
特定の錯化合物特有の性質によるものである。
【0042】次に、形成された黒色皮膜は、家電用事務
機器、OA機器等の鋼板として室内照明などの様々な光
源に照らされた場合にも、色が劣化することがない。こ
れは、この特定の錯化合物が、光源から受ける光のエネ
ルギーによって励起されても、何ら変化することがない
という極めて安定な化学構造によるものである。
機器、OA機器等の鋼板として室内照明などの様々な光
源に照らされた場合にも、色が劣化することがない。こ
れは、この特定の錯化合物が、光源から受ける光のエネ
ルギーによって励起されても、何ら変化することがない
という極めて安定な化学構造によるものである。
【0043】次に、形成された黒色皮膜は、先に述べた
黒色顔料を黒色付与剤として配合するよりも、さらに
は、無添加のクリアー皮膜よりも良好な耐食性を有す
る。これは、薄い皮膜中に黒色顔料をある濃度以上に添
加すると顔料粒子が接触して凝集するためにその隙間か
ら水やイオンの透過が促進される等の理由から、耐食性
が低下してしまうのに対して、この非導電性の特定の錯
化合物は、分子レベルの非常に細かい状態で均一に分散
(溶解)され、水やイオンの透過を促進することなく、
むしろ防食効果を向上する機能がある。さらに、このよ
うな黒色皮膜を先に述べたクロメート皮膜の表面に形成
することによって、クロメート皮膜の防食効果と黒色皮
膜の両方の相乗効果による優れた耐食性を有する。
黒色顔料を黒色付与剤として配合するよりも、さらに
は、無添加のクリアー皮膜よりも良好な耐食性を有す
る。これは、薄い皮膜中に黒色顔料をある濃度以上に添
加すると顔料粒子が接触して凝集するためにその隙間か
ら水やイオンの透過が促進される等の理由から、耐食性
が低下してしまうのに対して、この非導電性の特定の錯
化合物は、分子レベルの非常に細かい状態で均一に分散
(溶解)され、水やイオンの透過を促進することなく、
むしろ防食効果を向上する機能がある。さらに、このよ
うな黒色皮膜を先に述べたクロメート皮膜の表面に形成
することによって、クロメート皮膜の防食効果と黒色皮
膜の両方の相乗効果による優れた耐食性を有する。
【0044】また、黒色皮膜をロールコーター等の塗布
処理によって形成させることができるので、従来のエッ
チング処理や陽極処理等の処理液との反応による黒色化
とは異なり、めっきの溶解が生じないことから、処理液
の劣化という従来技術の欠点を克服することが可能とな
る。以上のように、本発明において、黒色付与剤として
特定の錯化合物を見い出したことにより、優れた機能を
持つ従来にない黒色皮膜を形成することが可能となっ
た。
処理によって形成させることができるので、従来のエッ
チング処理や陽極処理等の処理液との反応による黒色化
とは異なり、めっきの溶解が生じないことから、処理液
の劣化という従来技術の欠点を克服することが可能とな
る。以上のように、本発明において、黒色付与剤として
特定の錯化合物を見い出したことにより、優れた機能を
持つ従来にない黒色皮膜を形成することが可能となっ
た。
【0045】本発明の黒色鋼板が有する黒色皮膜は、熱
硬化性樹脂および特定の錯化合物からなり、さらに、必
要に応じて固形潤滑剤、粒子状防錆顔料を配合したもの
であるが、この黒色鋼板の外観は、これらの各構成成分
の種類および組成と黒色皮膜の膜厚によって決まる。こ
の黒色鋼板が上述した機器類のシャーシや外板等の用途
にも通用する意匠性の高い外観であるためには、 黒色皮膜の黒色度が十分であり、且つ赤み、青みが少
ない色調であること 家電製品の組み立て工程の際、人間の手によって触れ
られた時でも指紋が目立ちにくいこと が好ましく、これを満足する条件として、黒色皮膜表面
の明度および色相がハンターの表色系L,a,bで、 L≦25 (望ましくはL≦20、さらに望ましくはL
≦18) −2≦a≦2 (望ましくは−1.5≦a≦1.5、
さらに望ましくは1≦a≦1) −2.5≦b≦2.5(望ましくは−2.0≦b≦1、
さらに望ましくは−1.5≦b≦0.5) であることが好ましい。
硬化性樹脂および特定の錯化合物からなり、さらに、必
要に応じて固形潤滑剤、粒子状防錆顔料を配合したもの
であるが、この黒色鋼板の外観は、これらの各構成成分
の種類および組成と黒色皮膜の膜厚によって決まる。こ
の黒色鋼板が上述した機器類のシャーシや外板等の用途
にも通用する意匠性の高い外観であるためには、 黒色皮膜の黒色度が十分であり、且つ赤み、青みが少
ない色調であること 家電製品の組み立て工程の際、人間の手によって触れ
られた時でも指紋が目立ちにくいこと が好ましく、これを満足する条件として、黒色皮膜表面
の明度および色相がハンターの表色系L,a,bで、 L≦25 (望ましくはL≦20、さらに望ましくはL
≦18) −2≦a≦2 (望ましくは−1.5≦a≦1.5、
さらに望ましくは1≦a≦1) −2.5≦b≦2.5(望ましくは−2.0≦b≦1、
さらに望ましくは−1.5≦b≦0.5) であることが好ましい。
【0046】上述した一般構造式(1)で表わされる錯
化合物としては、黒色の他に黄、赤、橙の色彩のものを
合成することができ、また、一般構造式(2)で表わさ
れる錯化合物は主として青色の色彩を持つ。本発明は、
上記一般構造式(1)で表わされる錯化合物の2種以上
を混合し、または一般構造式(1)で表わされる錯化合
物の1種若しくは2種以上と一般構造式(2)で表わさ
れる錯化合物の1種若しくは2種以上を混合し、黒色付
与剤として用いる。したがって、黒色皮膜に黒色付与剤
として含まれる錯化合物には以下の組み合せがある。 一般構造式(1)で表わされる黒色錯化合物と一般構
造式(1)で表わされる黒色以外の1種または2種以上
の錯化合物との混合 一般構造式(1)で表わされる黒色以外の複数種の錯
化合物の混合 一般構造式(1)で表わされる黒色錯化合物と一般構
造式(2)で表わされる1種または2種以上の錯化合物
との混合 一般構造式(1)で表わされる黒色錯化合物と、一般
構造式(1)で表わされる黒色以外の1種または2種以
上の錯化合物と、一般構造式(2)で表わされる1種ま
たは2種以上の錯化合物との混合 一般構造式(1)で表わされる黒色以外の複数種の錯
化合物と一般構造式(2)で表わされる1種または2種
以上の錯化合物との混合 これらの組み合せと錯化合物の種類、配合量を適宜選択
することにより、所望の色調の黒色皮膜を得ることがで
きる。
化合物としては、黒色の他に黄、赤、橙の色彩のものを
合成することができ、また、一般構造式(2)で表わさ
れる錯化合物は主として青色の色彩を持つ。本発明は、
上記一般構造式(1)で表わされる錯化合物の2種以上
を混合し、または一般構造式(1)で表わされる錯化合
物の1種若しくは2種以上と一般構造式(2)で表わさ
れる錯化合物の1種若しくは2種以上を混合し、黒色付
与剤として用いる。したがって、黒色皮膜に黒色付与剤
として含まれる錯化合物には以下の組み合せがある。 一般構造式(1)で表わされる黒色錯化合物と一般構
造式(1)で表わされる黒色以外の1種または2種以上
の錯化合物との混合 一般構造式(1)で表わされる黒色以外の複数種の錯
化合物の混合 一般構造式(1)で表わされる黒色錯化合物と一般構
造式(2)で表わされる1種または2種以上の錯化合物
との混合 一般構造式(1)で表わされる黒色錯化合物と、一般
構造式(1)で表わされる黒色以外の1種または2種以
上の錯化合物と、一般構造式(2)で表わされる1種ま
たは2種以上の錯化合物との混合 一般構造式(1)で表わされる黒色以外の複数種の錯
化合物と一般構造式(2)で表わされる1種または2種
以上の錯化合物との混合 これらの組み合せと錯化合物の種類、配合量を適宜選択
することにより、所望の色調の黒色皮膜を得ることがで
きる。
【0047】次に、本発明の黒色皮膜において、基体樹
脂100重量部に対する黒色付与剤の配合比は、1〜2
00重量部、望ましくは4〜120重量部とする。1重
量部未満では黒色錯化合物の着色効果が乏しく、また、
200重量部を超えると非経済的であるのみならず、未
溶解の錯化合物が残存する。また、黒色皮膜の厚さは
0.3〜3.0μm、望ましくは0.7〜2.5μmと
する。膜厚が0.3μm未満では黒色錯化合物の着色効
果が乏しく、一方、2.5μmを超えるとスポット溶接
性が低下し、特に3.0μmを超えると溶接性が著しく
低下する。
脂100重量部に対する黒色付与剤の配合比は、1〜2
00重量部、望ましくは4〜120重量部とする。1重
量部未満では黒色錯化合物の着色効果が乏しく、また、
200重量部を超えると非経済的であるのみならず、未
溶解の錯化合物が残存する。また、黒色皮膜の厚さは
0.3〜3.0μm、望ましくは0.7〜2.5μmと
する。膜厚が0.3μm未満では黒色錯化合物の着色効
果が乏しく、一方、2.5μmを超えるとスポット溶接
性が低下し、特に3.0μmを超えると溶接性が著しく
低下する。
【0048】本発明鋼板の黒色皮膜の基体樹脂は熱硬化
性樹脂である。基体樹脂をこのような樹脂に規定したの
は、熱可塑性樹脂を使用した場合、形成された黒色皮膜
の耐傷付性に問題が生じるからである。熱硬化性樹脂と
しては、例えば、アクリル系共重合体樹脂、アルキド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、フェノール樹
脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、およびこれら樹脂
の2種以上の混合物、他のモノマーとの付加縮合物若し
くは他の樹脂による変性誘導体などが挙げられる。これ
らのうち、アクリル系共重合体樹脂、アルキド樹脂、エ
ポキシ樹脂、フッ素樹脂、アクリルシリコン樹脂などが
好適である。
性樹脂である。基体樹脂をこのような樹脂に規定したの
は、熱可塑性樹脂を使用した場合、形成された黒色皮膜
の耐傷付性に問題が生じるからである。熱硬化性樹脂と
しては、例えば、アクリル系共重合体樹脂、アルキド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、フェノール樹
脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、およびこれら樹脂
の2種以上の混合物、他のモノマーとの付加縮合物若し
くは他の樹脂による変性誘導体などが挙げられる。これ
らのうち、アクリル系共重合体樹脂、アルキド樹脂、エ
ポキシ樹脂、フッ素樹脂、アクリルシリコン樹脂などが
好適である。
【0049】上記アクリル系共重合体は、通常の不飽和
エチレン性単量体を用い、溶液重合法、エマルジョン重
合法または懸濁重合法等によって合成される樹脂類であ
って、メタクリレート系、アクリルニトリル、スチレ
ン、アクリル酸、アクリルアミド、ビニルトルエン等の
硬質の単量体を必須成分とし、これに樹脂の硬さ、柔軟
性、架橋性を付与する目的で不飽和ビニル単量体を適宜
配合することによって得られる。また、この樹脂を他の
アルキド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などによ
って変性させた樹脂とすることもできる。また、アルキ
ド樹脂は、通常の合成方法によって得られる公知のもの
を使用することができ、例えば、油変性アルキド樹脂、
ロジン変性アルキド樹脂、フェノール変性アルキド樹
脂、スチレン化アルキド樹脂、シリコン変性アルキド樹
脂、アクリル変性アルキド樹脂、オイルフリーアルキド
樹脂(ポリエステル樹脂)などを挙げることができる。
エチレン性単量体を用い、溶液重合法、エマルジョン重
合法または懸濁重合法等によって合成される樹脂類であ
って、メタクリレート系、アクリルニトリル、スチレ
ン、アクリル酸、アクリルアミド、ビニルトルエン等の
硬質の単量体を必須成分とし、これに樹脂の硬さ、柔軟
性、架橋性を付与する目的で不飽和ビニル単量体を適宜
配合することによって得られる。また、この樹脂を他の
アルキド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などによ
って変性させた樹脂とすることもできる。また、アルキ
ド樹脂は、通常の合成方法によって得られる公知のもの
を使用することができ、例えば、油変性アルキド樹脂、
ロジン変性アルキド樹脂、フェノール変性アルキド樹
脂、スチレン化アルキド樹脂、シリコン変性アルキド樹
脂、アクリル変性アルキド樹脂、オイルフリーアルキド
樹脂(ポリエステル樹脂)などを挙げることができる。
【0050】エポキシ樹脂としては、エピクロルヒドリ
ン型、グリシジルエーテル型等のストレートエポキシ樹
脂、脂肪酸変性エポキシ樹脂(エポキシエステル樹
脂)、多塩基性酸変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂変性
エポキシ樹脂、アルキド(またはポリエステル)変性エ
ポキシ樹脂、ポリブタジエン変性エポキシ樹脂、フェノ
ール変性エポキシ樹脂、アミンもしくはポリアミン変性
エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂などが用いら
れる。
ン型、グリシジルエーテル型等のストレートエポキシ樹
脂、脂肪酸変性エポキシ樹脂(エポキシエステル樹
脂)、多塩基性酸変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂変性
エポキシ樹脂、アルキド(またはポリエステル)変性エ
ポキシ樹脂、ポリブタジエン変性エポキシ樹脂、フェノ
ール変性エポキシ樹脂、アミンもしくはポリアミン変性
エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂などが用いら
れる。
【0051】フッ素樹脂としては、フルオロオレフィン
系共重合体のものがあり、例えばモノマーとしてアルキ
ルビニルエーテル、シンクロアルキルビニルエーテル、
カルボン酸変性ビニルエステル、ヒドロキシアルキルア
リルエーテル、テトラフルオロプロピルビニルエーテル
等と、フッ素モノマー(フルオロオレフィン)との共重
合体がある。これらフッ素樹脂を用いた場合、優れた耐
候性を期待できる。
系共重合体のものがあり、例えばモノマーとしてアルキ
ルビニルエーテル、シンクロアルキルビニルエーテル、
カルボン酸変性ビニルエステル、ヒドロキシアルキルア
リルエーテル、テトラフルオロプロピルビニルエーテル
等と、フッ素モノマー(フルオロオレフィン)との共重
合体がある。これらフッ素樹脂を用いた場合、優れた耐
候性を期待できる。
【0052】アクリルシリコン樹脂としては、主剤とし
てアクリル系共重合体の側鎖又は末端に加水分解性アル
コキシシリル基を含み、さらに硬化剤を配合したものが
ある。これらアクリルシリコン樹脂を用いた場合、優れ
た耐候性を期待できる。これらの樹脂に対して、公知の
所定の硬化剤が用いられる。この硬化剤としては、例え
ば、メラミン、ブロックイソシアネート、尿素樹脂など
がある。
てアクリル系共重合体の側鎖又は末端に加水分解性アル
コキシシリル基を含み、さらに硬化剤を配合したものが
ある。これらアクリルシリコン樹脂を用いた場合、優れ
た耐候性を期待できる。これらの樹脂に対して、公知の
所定の硬化剤が用いられる。この硬化剤としては、例え
ば、メラミン、ブロックイソシアネート、尿素樹脂など
がある。
【0053】以上述べた本発明鋼板の黒色皮膜は、その
ままでも必要な特性を十分備えたものであるが、以下に
述べる添加剤を添加することにより、より優れた特性が
得られる。
ままでも必要な特性を十分備えたものであるが、以下に
述べる添加剤を添加することにより、より優れた特性が
得られる。
【0054】まず、黒色皮膜に良好な自己潤滑性を付与
するために、皮膜組成物に固形潤滑剤を加えることが望
ましい。本発明に適用できる固形潤滑剤としては、以下
のようなものがあげられる。 ・炭化水素系滑剤類:例えば、天然のパラフィン、合成
パラフィン、マイクロワックス、ポエチレンワックス、
塩素化炭化水素等。 ・フッ素樹脂:例えば、ポリフルオロエチレン樹脂、ポ
リフッ化ビニル樹脂、ポリ4フッ化エチレン樹脂、ポリ
フッ化ビニリデン樹脂等。 ・脂肪酸アミド系滑剤:例えば、ステアリン酸アミド、
パルミチン酸アミド、メチレンビスステアロアミド、エ
チレンビスステアロアミド、オレイン酸アミド、エシル
酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等。 ・金属石けん類:例えば、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸鉛、ラウリン酸カルシウム、パルミチン酸カ
ルシウム等。 ・金属硫化物類:二硫化モリブデン、二硫化タングステ
ン。 ・その他:グラファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、グ
リース、アルカリ金属硫酸塩等。
するために、皮膜組成物に固形潤滑剤を加えることが望
ましい。本発明に適用できる固形潤滑剤としては、以下
のようなものがあげられる。 ・炭化水素系滑剤類:例えば、天然のパラフィン、合成
パラフィン、マイクロワックス、ポエチレンワックス、
塩素化炭化水素等。 ・フッ素樹脂:例えば、ポリフルオロエチレン樹脂、ポ
リフッ化ビニル樹脂、ポリ4フッ化エチレン樹脂、ポリ
フッ化ビニリデン樹脂等。 ・脂肪酸アミド系滑剤:例えば、ステアリン酸アミド、
パルミチン酸アミド、メチレンビスステアロアミド、エ
チレンビスステアロアミド、オレイン酸アミド、エシル
酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド等。 ・金属石けん類:例えば、ステアリン酸カルシウム、ス
テアリン酸鉛、ラウリン酸カルシウム、パルミチン酸カ
ルシウム等。 ・金属硫化物類:二硫化モリブデン、二硫化タングステ
ン。 ・その他:グラファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ素、グ
リース、アルカリ金属硫酸塩等。
【0055】上記固形潤滑剤は、熱硫化性樹脂100重
量部に対して、1〜100重量部、好ましくは3〜60
重量部の範囲で配合する。配合量が10重量部未満、特
に1重量部未満であると、固形潤滑剤添加による黒色皮
膜の潤滑向上効果が乏しく、一方、60重量部超、特に
100重量部超であると、硬化後の黒色皮膜の強度が低
下し、皮膜の一部がプレス加工の型に付着するため適当
でない。
量部に対して、1〜100重量部、好ましくは3〜60
重量部の範囲で配合する。配合量が10重量部未満、特
に1重量部未満であると、固形潤滑剤添加による黒色皮
膜の潤滑向上効果が乏しく、一方、60重量部超、特に
100重量部超であると、硬化後の黒色皮膜の強度が低
下し、皮膜の一部がプレス加工の型に付着するため適当
でない。
【0056】基体樹脂と特定の錯化合物とからなる黒色
皮膜組成物を塗布して得られた黒色皮膜は、下地めっき
とクロメート皮膜との相乗効果により十分な耐食性を有
しているが、加工部における耐食性を一層向上させるた
めに、黒色皮膜組成物中に防錆顔料を添加することがで
き、これによってより一層優れた耐食性が得られ、且つ
黒色鋼板の用途も広がるので好ましい。
皮膜組成物を塗布して得られた黒色皮膜は、下地めっき
とクロメート皮膜との相乗効果により十分な耐食性を有
しているが、加工部における耐食性を一層向上させるた
めに、黒色皮膜組成物中に防錆顔料を添加することがで
き、これによってより一層優れた耐食性が得られ、且つ
黒色鋼板の用途も広がるので好ましい。
【0057】防錆顔料としては、難溶性クロム酸塩、シ
リカの中から選ばれる1種または2種以上が用いられ
る。難溶性クロム酸塩としては、クロム酸バリウム(B
aCrO4)、クロム酸ストロンチウム(SrCr
O4)、クロム酸鉛(PbCrO4)、クロム酸亜鉛(Z
nCrO4・4Zn(OH)2)、クロム酸カルシウム
(CaCrO4)、クロム酸亜鉛カリウム(K2O・4Z
nO・4CrO3・3H2O)、クロム酸銀(AgCrO
4)がある。
リカの中から選ばれる1種または2種以上が用いられ
る。難溶性クロム酸塩としては、クロム酸バリウム(B
aCrO4)、クロム酸ストロンチウム(SrCr
O4)、クロム酸鉛(PbCrO4)、クロム酸亜鉛(Z
nCrO4・4Zn(OH)2)、クロム酸カルシウム
(CaCrO4)、クロム酸亜鉛カリウム(K2O・4Z
nO・4CrO3・3H2O)、クロム酸銀(AgCrO
4)がある。
【0058】本発明で使用するシリカとしては、乾式シ
リカ(例えば、日本アエロジル(株)製のAEROSIL 13
0、AEROSIL 200、AEROSIL 300、AEROSIL 38
0、AEROSIL R972、AEROSIL R811、AEROSIL R
805、AEROSIL R974等)、コロイダルシリカ(溶
剤型の有機樹脂に対しては、例えば日産化学工業(株)製
のMA-ST、IPA-ST、NBA-ST、IBA-ST、EG-ST、XBA-ST、ET
C-ST、DMAC-ST等。水分散型・水溶性の有機樹脂には、
例えば日産化学工業(株)のスノーテックス20、スノ
ーテックスC、スノーテックスN、スノーテックスO、
スノーテックスS等)、湿式シリカ・沈降法(例えば、
徳山曹達(株)製T−32(S)、K−41、F−8
0)、湿式シリカ・ゲル法(例えば、富士デヴィソン化
学(株)製サイロイド244、サイロイド150、サイロ
イド72、サイロイド65、SHIELDEX等)などを使用す
ることができる。また、上記のシリカを1種以上混合し
て使用することも可能である。
リカ(例えば、日本アエロジル(株)製のAEROSIL 13
0、AEROSIL 200、AEROSIL 300、AEROSIL 38
0、AEROSIL R972、AEROSIL R811、AEROSIL R
805、AEROSIL R974等)、コロイダルシリカ(溶
剤型の有機樹脂に対しては、例えば日産化学工業(株)製
のMA-ST、IPA-ST、NBA-ST、IBA-ST、EG-ST、XBA-ST、ET
C-ST、DMAC-ST等。水分散型・水溶性の有機樹脂には、
例えば日産化学工業(株)のスノーテックス20、スノ
ーテックスC、スノーテックスN、スノーテックスO、
スノーテックスS等)、湿式シリカ・沈降法(例えば、
徳山曹達(株)製T−32(S)、K−41、F−8
0)、湿式シリカ・ゲル法(例えば、富士デヴィソン化
学(株)製サイロイド244、サイロイド150、サイロ
イド72、サイロイド65、SHIELDEX等)などを使用す
ることができる。また、上記のシリカを1種以上混合し
て使用することも可能である。
【0059】以上の防錆顔料を1種または2種以上、上
記黒色皮膜組成物にその構成成分として配合する。防錆
顔料の配合比は、熱硬化性樹脂100重量部に対して、
1〜100重量部、好ましくは3〜60重量部の範囲と
する。防錆顔料の配分比が1重量部未満では、防錆顔料
を配合したことによる防錆効果が現れず、一方、100
重量部を超えると、防錆顔料自体に黒色以外の黒色効果
があるため、例えば黄色の難溶性クロム酸塩の場合に
は、黒色性を低下させてしまうという問題が生じる。
記黒色皮膜組成物にその構成成分として配合する。防錆
顔料の配合比は、熱硬化性樹脂100重量部に対して、
1〜100重量部、好ましくは3〜60重量部の範囲と
する。防錆顔料の配分比が1重量部未満では、防錆顔料
を配合したことによる防錆効果が現れず、一方、100
重量部を超えると、防錆顔料自体に黒色以外の黒色効果
があるため、例えば黄色の難溶性クロム酸塩の場合に
は、黒色性を低下させてしまうという問題が生じる。
【0060】また、上記固形潤滑剤と粒子状防錆顔料と
を複合添加すれば、加工性、加工部の耐食性ともに優れ
た黒色皮膜を形成することが可能となる。その際、基体
樹脂100重量部に対し、固形潤滑剤および粒子状防錆
顔料は、それぞれ1〜100重量部、好ましくは3〜6
0重量部の範囲で添加される。
を複合添加すれば、加工性、加工部の耐食性ともに優れ
た黒色皮膜を形成することが可能となる。その際、基体
樹脂100重量部に対し、固形潤滑剤および粒子状防錆
顔料は、それぞれ1〜100重量部、好ましくは3〜6
0重量部の範囲で添加される。
【0061】また、黒色の微妙な色調を好みに応じて調
整するため、他の顔料(無機顔料、有機顔料)を添加し
てもよい。例えば、黒色無機顔料のカーボンブラック、
グラファイト、アニリンブラック、ペリレンブラック、
黒色酸化チタン等を添加することによって、光沢度を調
整したり、漆黒度を増したりすることができる。
整するため、他の顔料(無機顔料、有機顔料)を添加し
てもよい。例えば、黒色無機顔料のカーボンブラック、
グラファイト、アニリンブラック、ペリレンブラック、
黒色酸化チタン等を添加することによって、光沢度を調
整したり、漆黒度を増したりすることができる。
【0062】以上の黒色皮膜は、その組成物を必要に応
じて溶媒に希釈し、ロール絞り、ロールコーター、或い
はエアナイフ等の方法により所定膜厚に塗布した後、板
温80〜300℃(好ましくは120〜250℃)で加
熱硬化させることにより得られる。塗布方法および焼付
方法は、一般的な方法で行われ、特に制限はないが、本
発明鋼板の製造では、鉄鋼メーカーが有する高耐食性表
面処理鋼板を製造するためのコーティング設備がそのま
ま使用できるという大きなメリットがある。
じて溶媒に希釈し、ロール絞り、ロールコーター、或い
はエアナイフ等の方法により所定膜厚に塗布した後、板
温80〜300℃(好ましくは120〜250℃)で加
熱硬化させることにより得られる。塗布方法および焼付
方法は、一般的な方法で行われ、特に制限はないが、本
発明鋼板の製造では、鉄鋼メーカーが有する高耐食性表
面処理鋼板を製造するためのコーティング設備がそのま
ま使用できるという大きなメリットがある。
【0063】
【実施例】家電、事務機器用対応の鋼板として、〔実施
例1〕〜〔実施例4〕を以下に示す。これら実施例(但
し、実施例4の比較材を除く)では、めっき鋼板をアル
カリ脱脂後、水洗・乾燥し、これに塗布型クロメート処
理液をロールコーターで塗布し或いは電解クロメート処
理浴に浸漬して電解クロメート皮膜を形成し、乾燥後第
2層として樹脂液をロールコーターで塗布した。さらに
乾燥後、加熱処理し空冷した。
例1〕〜〔実施例4〕を以下に示す。これら実施例(但
し、実施例4の比較材を除く)では、めっき鋼板をアル
カリ脱脂後、水洗・乾燥し、これに塗布型クロメート処
理液をロールコーターで塗布し或いは電解クロメート処
理浴に浸漬して電解クロメート皮膜を形成し、乾燥後第
2層として樹脂液をロールコーターで塗布した。さらに
乾燥後、加熱処理し空冷した。
【0064】上記塗布型クロメート処理および電解クロ
メート処理の各条件は以下の通りである。 ・塗布型クロメート処理条件 3価Crイオン:6価Crイオン=2:3、pH=2.
5(KOHでpH調整)、固形分20g/lのクロメー
ト処理液を常温ロールコーターにて塗布し、乾燥させ
た。 ・電解クロメート処理条件 CrO3:50g/l、H2SO4:0.5g/l、浴温
50℃の浴により、電流密度4.9A/dm2、電解時
間20秒で陰極電解処理し、水洗・乾燥した。
メート処理の各条件は以下の通りである。 ・塗布型クロメート処理条件 3価Crイオン:6価Crイオン=2:3、pH=2.
5(KOHでpH調整)、固形分20g/lのクロメー
ト処理液を常温ロールコーターにて塗布し、乾燥させ
た。 ・電解クロメート処理条件 CrO3:50g/l、H2SO4:0.5g/l、浴温
50℃の浴により、電流密度4.9A/dm2、電解時
間20秒で陰極電解処理し、水洗・乾燥した。
【0065】各実施例において用いた黒色皮膜成分の基
体樹脂、固形潤滑剤、粒子状防錆顔料を表1〜表3に示
す。なお、黒色皮膜形成用組成物は、各実施例に示す配
合量で配合したもので、必要に応じて有機溶媒を添加し
て稀釈し、ロールコーターでコーティングした。また、
クロメート皮膜の乾燥温度は70℃、黒色皮膜の焼付温
度は200℃とした。実施例に用いた錯化合物の合成方
法の代表例として、実施例1の本発明例(1)及び
(2)に用いた錯化合物の実験室における合成方法を以
下に示す。
体樹脂、固形潤滑剤、粒子状防錆顔料を表1〜表3に示
す。なお、黒色皮膜形成用組成物は、各実施例に示す配
合量で配合したもので、必要に応じて有機溶媒を添加し
て稀釈し、ロールコーターでコーティングした。また、
クロメート皮膜の乾燥温度は70℃、黒色皮膜の焼付温
度は200℃とした。実施例に用いた錯化合物の合成方
法の代表例として、実施例1の本発明例(1)及び
(2)に用いた錯化合物の実験室における合成方法を以
下に示す。
【0066】〔実施例1の本発明例(1)で用いた錯化
合物の合成例〕 錯化合物(1−1)の合成例
合物の合成例〕 錯化合物(1−1)の合成例
【化84】 ・中間化合物の合成 水150mlに15.4gの5−ニトロ−2−アミノフ
ェノールを仕込み、撹拌しながら35%塩酸23.6g
を注加する。この溶液を10℃以下に保ちながら、同溶
液中に水20ml、亜硝酸ソーダ7.2gからなる水溶
液を注加する。同温度でさらに2時間撹拌した後、過剰
の亜硝酸をスルファミン酸で分解してジアゾニウム液を
調整した。水150mlに14.9gのB−ナフトール
を仕込み、撹拌しながらさらに苛性ソーダ4gと炭酸ソ
ーダ5.3gを加え、カップラー液を調整する。このカ
ップラー液中に砕氷を投入して10℃以下に保ちつつ、
先に調整したジアゾニウム液を注加し、カップリングを
行う。カップリング終了後、濾別し、92gの中間化合
物を得た。 ・錯塩化反応 水150mlに上記中間化合物92gを分散し、これに
40%硫酸クロム29.5g、サリチル酸20g及び苛
性ソーダで調整したサリチル酸クロム液を、pH10〜
11で加え90〜100℃で約10時間反応させ、冷却
後、濾別、乾燥して目的物35gを得た。
ェノールを仕込み、撹拌しながら35%塩酸23.6g
を注加する。この溶液を10℃以下に保ちながら、同溶
液中に水20ml、亜硝酸ソーダ7.2gからなる水溶
液を注加する。同温度でさらに2時間撹拌した後、過剰
の亜硝酸をスルファミン酸で分解してジアゾニウム液を
調整した。水150mlに14.9gのB−ナフトール
を仕込み、撹拌しながらさらに苛性ソーダ4gと炭酸ソ
ーダ5.3gを加え、カップラー液を調整する。このカ
ップラー液中に砕氷を投入して10℃以下に保ちつつ、
先に調整したジアゾニウム液を注加し、カップリングを
行う。カップリング終了後、濾別し、92gの中間化合
物を得た。 ・錯塩化反応 水150mlに上記中間化合物92gを分散し、これに
40%硫酸クロム29.5g、サリチル酸20g及び苛
性ソーダで調整したサリチル酸クロム液を、pH10〜
11で加え90〜100℃で約10時間反応させ、冷却
後、濾別、乾燥して目的物35gを得た。
【0067】錯化合物(1−2)の合成例
【化85】 ・中間化合物の合成 水150mlに15.4gの4−ニトロ−2−アミノフ
ェノールを仕込み、撹拌しながら35%塩酸23.6g
を注加する。この溶液を10℃以下に冷却して、同溶液
中に水20ml、亜硝酸ソーダ7.2gからなる水溶液
を注加する。同温度でさらに2時間撹拌した後、過剰の
亜硝酸をスルファミン酸の添加により分解させジアゾニ
ウム液を調整する。水150mlにアセトアセトアニリ
ド17.8gを仕込み、48%苛性ソーダ9.2gと酢
酸ソーダ10gを加え、撹拌溶解する。この中に砕氷を
加え10℃以下に保ちつつ、ジアゾニウム液を注加しカ
ップリング反応を行う。カップリング終了後、濾別し、
130gの中間化合物を得た。 ・錯塩化反応 水400mlに上記中間化合物を仕込み、塩化コバルト
(6水塩)17.1gを仕込み48%苛性ソーダでpH
9〜10に調整し、90〜100℃で3時間反応させた
後、冷却、濾別、乾燥して目的物36gを得た。
ェノールを仕込み、撹拌しながら35%塩酸23.6g
を注加する。この溶液を10℃以下に冷却して、同溶液
中に水20ml、亜硝酸ソーダ7.2gからなる水溶液
を注加する。同温度でさらに2時間撹拌した後、過剰の
亜硝酸をスルファミン酸の添加により分解させジアゾニ
ウム液を調整する。水150mlにアセトアセトアニリ
ド17.8gを仕込み、48%苛性ソーダ9.2gと酢
酸ソーダ10gを加え、撹拌溶解する。この中に砕氷を
加え10℃以下に保ちつつ、ジアゾニウム液を注加しカ
ップリング反応を行う。カップリング終了後、濾別し、
130gの中間化合物を得た。 ・錯塩化反応 水400mlに上記中間化合物を仕込み、塩化コバルト
(6水塩)17.1gを仕込み48%苛性ソーダでpH
9〜10に調整し、90〜100℃で3時間反応させた
後、冷却、濾別、乾燥して目的物36gを得た。
【0068】〔実施例1の本発明例(2)で用いた錯化
合物の合成例〕 錯化合物(2−1)の合成例
合物の合成例〕 錯化合物(2−1)の合成例
【化86】 上記錯化合物(1−2)37.5gを水300mlに分
散後、水100ml、35%塩酸5.7g、ドデシルエ
タノールアミン12.6gからなる水溶液を加え、pH
6〜7で60〜70℃に加熱し2時間撹拌する。冷却
後、濾別、乾燥し48gの対イオンを交換した目的物を
得た。
散後、水100ml、35%塩酸5.7g、ドデシルエ
タノールアミン12.6gからなる水溶液を加え、pH
6〜7で60〜70℃に加熱し2時間撹拌する。冷却
後、濾別、乾燥し48gの対イオンを交換した目的物を
得た。
【0069】錯化合物(2−2)の合成例
【化87】 ・中間化合物の合成 水150mlにアントラニル酸16.6gを仕込み、撹
拌しながら35%塩酸24.8gを注加する。この溶液
を10℃以下に冷却して、同溶液中に水20ml、亜硝
酸ソーダ7.2gからなる水溶液を注加する。同温度で
さらに2時間撹拌した後、過剰の亜硝酸をスルファミン
酸で分解してジアゾニウム液を調整する。水150ml
に1−フェニル−3−メチルピラゾロン18.1gを仕
込み、撹拌しながら48%苛性ソーダ9.2gと酢酸ソ
ーダ13.6gを加え溶解する。この中に砕氷を加え1
0℃以下に保ちつつ、ジアゾニウム液を注加しカップリ
ング反応を行う。カップリング終了後、濾別し、中間化
合物90gを得た。 ・錯塩化反応 水150mlにウエット媒染90gを仕込み、これに錯
化合物(1−1)の合成例で示したのと同量のサリチル
酸クロム液を加え、90〜100℃で20時間反応さ
せ、冷却後、濾別、乾燥して目的物39gを得た。
拌しながら35%塩酸24.8gを注加する。この溶液
を10℃以下に冷却して、同溶液中に水20ml、亜硝
酸ソーダ7.2gからなる水溶液を注加する。同温度で
さらに2時間撹拌した後、過剰の亜硝酸をスルファミン
酸で分解してジアゾニウム液を調整する。水150ml
に1−フェニル−3−メチルピラゾロン18.1gを仕
込み、撹拌しながら48%苛性ソーダ9.2gと酢酸ソ
ーダ13.6gを加え溶解する。この中に砕氷を加え1
0℃以下に保ちつつ、ジアゾニウム液を注加しカップリ
ング反応を行う。カップリング終了後、濾別し、中間化
合物90gを得た。 ・錯塩化反応 水150mlにウエット媒染90gを仕込み、これに錯
化合物(1−1)の合成例で示したのと同量のサリチル
酸クロム液を加え、90〜100℃で20時間反応さ
せ、冷却後、濾別、乾燥して目的物39gを得た。
【0070】錯化合物(2−3)の合成例
【化88】 ・中間化合物の合成 水150mlに15.4gの5−ニトロ−2−アミノフ
ェノールを仕込み、撹拌しながら35%塩酸23.6g
を注加する。10℃以下に冷却しながら水20ml、亜
硝酸ソーダ7.2gの水溶液を注加する。同温度でさら
に2時間撹拌した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸の
添加により分解させ、ジアゾニウム液を調整する。水1
50mlに1−フェニル−3−メチルピラゾロン18.
1gを仕込み、撹拌しながら48%苛性ソーダ9.2
g、酢酸ソーダ13.6gを加え溶解する。この中に砕
氷を加え、10℃以下に保ちながらジアゾニウム液を注
加しカップリング反応を行なう。反応終了後、濾別し中
間化合物(I)90gを得た。 ・錯塩化反応 水150mlに中間化合物(I)90gを仕込み、これ
に錯化合物(1−1)の合成方法で示したのと同量のサ
リチル酸クロム液を加え、90〜100℃で20時間反
応を行い、冷却後、濾別、乾燥させ、39gの中間化合
物(II)を得た。 ・アミン化 39gの中間化合物(II)を水300mlに分散後、
N,N−ジメチル−N−ベンシル−2−ヒドロキシテト
ラデシルアンモニウムクロリド20.2gを加えpH6
〜7に調整し、60〜70℃で2時間反応した。冷却
後、濾別、乾燥して目的物56gを得た。
ェノールを仕込み、撹拌しながら35%塩酸23.6g
を注加する。10℃以下に冷却しながら水20ml、亜
硝酸ソーダ7.2gの水溶液を注加する。同温度でさら
に2時間撹拌した後、過剰の亜硝酸をスルファミン酸の
添加により分解させ、ジアゾニウム液を調整する。水1
50mlに1−フェニル−3−メチルピラゾロン18.
1gを仕込み、撹拌しながら48%苛性ソーダ9.2
g、酢酸ソーダ13.6gを加え溶解する。この中に砕
氷を加え、10℃以下に保ちながらジアゾニウム液を注
加しカップリング反応を行なう。反応終了後、濾別し中
間化合物(I)90gを得た。 ・錯塩化反応 水150mlに中間化合物(I)90gを仕込み、これ
に錯化合物(1−1)の合成方法で示したのと同量のサ
リチル酸クロム液を加え、90〜100℃で20時間反
応を行い、冷却後、濾別、乾燥させ、39gの中間化合
物(II)を得た。 ・アミン化 39gの中間化合物(II)を水300mlに分散後、
N,N−ジメチル−N−ベンシル−2−ヒドロキシテト
ラデシルアンモニウムクロリド20.2gを加えpH6
〜7に調整し、60〜70℃で2時間反応した。冷却
後、濾別、乾燥して目的物56gを得た。
【0071】錯化合物(2−4)の合成例
【化89】 錯化合物(1−1)37.5gを水300mlに分散
後、水100ml、35%塩酸5.7g、3−メトキシ
プロピルアミン12.6gからなる水溶液を加え、pH
6〜7で60〜70℃に加熱し2時間撹拌する。冷却
後、濾別、乾燥し48gの対イオンを交換した目的物を
得た。
後、水100ml、35%塩酸5.7g、3−メトキシ
プロピルアミン12.6gからなる水溶液を加え、pH
6〜7で60〜70℃に加熱し2時間撹拌する。冷却
後、濾別、乾燥し48gの対イオンを交換した目的物を
得た。
【0072】錯化合物(2−5)の合成例
【化90】 クロルスルホン酸182gに20〜25℃で銅フタロシ
アニン24gを加え110〜140℃で4時間反応し、
80℃まで冷却後、塩化チオニル48.5gを徐々に注
加し70〜80℃で2時間反応する。冷却後、食塩を含
む氷水中に注加し、析出した結晶を濾別する。ウエット
ケーキを氷水に分散させ、炭酸ソーダでpH4〜5に調
整し、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミ
ン16.4gを入れ、炭酸ソーダでpH9に調整後、暫
く撹拌しスルホンアミド化を終了する。次いで苛性ソー
ダでpHを12に上げ70〜80℃で2時間撹拌する。
加水分解後、塩酸で鉱酢酸性にしたら、3−(2−エチ
ルヘキシルオキシ)プロピルアミン16.4gを加え6
0℃で2時間反応させる。冷却後、濾別、乾燥し60g
の目的物を得た。
アニン24gを加え110〜140℃で4時間反応し、
80℃まで冷却後、塩化チオニル48.5gを徐々に注
加し70〜80℃で2時間反応する。冷却後、食塩を含
む氷水中に注加し、析出した結晶を濾別する。ウエット
ケーキを氷水に分散させ、炭酸ソーダでpH4〜5に調
整し、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミ
ン16.4gを入れ、炭酸ソーダでpH9に調整後、暫
く撹拌しスルホンアミド化を終了する。次いで苛性ソー
ダでpHを12に上げ70〜80℃で2時間撹拌する。
加水分解後、塩酸で鉱酢酸性にしたら、3−(2−エチ
ルヘキシルオキシ)プロピルアミン16.4gを加え6
0℃で2時間反応させる。冷却後、濾別、乾燥し60g
の目的物を得た。
【0073】また、上記により作成した黒色鋼板の試験
は以下のようにして行った。 (1)黒色度 スガ試験機株式会社製の多光源分光光度計(形式MS
C)を用いて、黒色皮膜のハンター表色系、L,a,b
値で評価した。また、黒色皮膜の外観を目視によっても
評価した。
は以下のようにして行った。 (1)黒色度 スガ試験機株式会社製の多光源分光光度計(形式MS
C)を用いて、黒色皮膜のハンター表色系、L,a,b
値で評価した。また、黒色皮膜の外観を目視によっても
評価した。
【0074】(2)溶接性試験 以下の条件でスポット溶接を行い、連続打点数で評価を
行った。 電極 : Cr−Cu、D型 電極径 : 6mmφ 溶接電流 : 10kA 通電加圧力: 200kg 通電時間 : 12サイクル/60Hz また、評価基準は以下の通りである。 ◎ : 1000打点以上 ○ : 700打点以上 × : 700打点未満
行った。 電極 : Cr−Cu、D型 電極径 : 6mmφ 溶接電流 : 10kA 通電加圧力: 200kg 通電時間 : 12サイクル/60Hz また、評価基準は以下の通りである。 ◎ : 1000打点以上 ○ : 700打点以上 × : 700打点未満
【0075】(3)平板部および加工部の耐食性試験 平板部およびエリクセン7mm押出し部の塩水噴霧試験
(JIS−Z−2371)を480時間行った。耐食性
の評価は、白錆の発生した量が面積率で5%に達するま
での時間で評価した。その評価基準は以下の通りであ
る。 ◎ : 白錆発生なし +○ : 240時間超、480時間以内 ○ : 120時間超、240時間以内 −○ : 72時間超、120時間以内 △ : 24時間超、72時間以内 × : 24時間以内
(JIS−Z−2371)を480時間行った。耐食性
の評価は、白錆の発生した量が面積率で5%に達するま
での時間で評価した。その評価基準は以下の通りであ
る。 ◎ : 白錆発生なし +○ : 240時間超、480時間以内 ○ : 120時間超、240時間以内 −○ : 72時間超、120時間以内 △ : 24時間超、72時間以内 × : 24時間以内
【0076】(4)黒色皮膜の密着性 黒色皮膜面に1mm間隔で100個のゴバン目を刻み、
接着テープをこのゴバン目に貼着・剥離することにより
行った。その評価基準は以下の通りである。 ◎ : 剥離面積0% ○ : 剥離面積10%未満 △ : 剥離面積10%以上20%未満 × : 剥離面積20%以上
接着テープをこのゴバン目に貼着・剥離することにより
行った。その評価基準は以下の通りである。 ◎ : 剥離面積0% ○ : 剥離面積10%未満 △ : 剥離面積10%以上20%未満 × : 剥離面積20%以上
【0077】(5)加工性試験 ブランク径φ120mm、ダイス径φ50mmで10m
m押出しによるハット絞り加工を行い、鋼板の側面加工
部を接着テープで剥離し、皮膜のテープへの剥離の程度
および黒色皮膜の外観の変化について評価を行なった。
その評価基準は以下の通りである。 ◎ : 粉状剥離が全くない。 +○ : 局部的に若干の粉状剥離が生じるが、黒色皮
膜の外観はほとんど変らない。 ○ : 粉状剥離によりテープが極く薄く黒色となる
が、黒色皮膜の外観はほとんど変らない。 −○ : 粉状剥離によりテープが薄く黒色となり、黒
色皮膜の外観がわずかに白色化する。 △ : 粉状剥離によりテープが黒色となり、黒色皮膜
の白色化が目立つ。 × : 粉状剥離によりテープが著しく黒色となり、黒
色皮膜が完全に剥離する。
m押出しによるハット絞り加工を行い、鋼板の側面加工
部を接着テープで剥離し、皮膜のテープへの剥離の程度
および黒色皮膜の外観の変化について評価を行なった。
その評価基準は以下の通りである。 ◎ : 粉状剥離が全くない。 +○ : 局部的に若干の粉状剥離が生じるが、黒色皮
膜の外観はほとんど変らない。 ○ : 粉状剥離によりテープが極く薄く黒色となる
が、黒色皮膜の外観はほとんど変らない。 −○ : 粉状剥離によりテープが薄く黒色となり、黒
色皮膜の外観がわずかに白色化する。 △ : 粉状剥離によりテープが黒色となり、黒色皮膜
の白色化が目立つ。 × : 粉状剥離によりテープが著しく黒色となり、黒
色皮膜が完全に剥離する。
【0078】(6)耐光堅牢度 黒色皮膜をJIS L−0842 第2露光法によりフ
ェードメーター照射し、ブルースケールで等級判定を行
った。 ◎ : ブルースケール7〜8級 ○ : ブルースケール5〜6級 △ : ブルースケール3〜4級 × : ブルースケール1〜2級
ェードメーター照射し、ブルースケールで等級判定を行
った。 ◎ : ブルースケール7〜8級 ○ : ブルースケール5〜6級 △ : ブルースケール3〜4級 × : ブルースケール1〜2級
【0079】(7)耐指紋性 黒色皮膜の表面に、指紋を想定したワセリンを塗布し、
塗布した部分と塗布していない部分の目視比較を行っ
た。その評価基準は以下の通りである。 ◎ : 塗布部分がほとんど目立たない。 ○ : 塗布部分がやや目立つ。 × : 塗布部分が目立つ。
塗布した部分と塗布していない部分の目視比較を行っ
た。その評価基準は以下の通りである。 ◎ : 塗布部分がほとんど目立たない。 ○ : 塗布部分がやや目立つ。 × : 塗布部分が目立つ。
【0080】〔実施例1〕以下の本発明例(1)〜
(8)、比較例(1)〜(3)の黒色鋼板についての試
験結果を表4に示す。 ・本発明例(1) 電気Znめっき鋼板(付着量20g/m2)の表面に塗
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(1−1)
および(1−2)を混合した黒色付与剤を基体樹脂10
0重量部に対して下記割合に配合した組成からなる膜厚
1.5μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(1−1): 69重量部 錯化合物(1−2): 11重量部 錯化合物(1−1)
(8)、比較例(1)〜(3)の黒色鋼板についての試
験結果を表4に示す。 ・本発明例(1) 電気Znめっき鋼板(付着量20g/m2)の表面に塗
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(1−1)
および(1−2)を混合した黒色付与剤を基体樹脂10
0重量部に対して下記割合に配合した組成からなる膜厚
1.5μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(1−1): 69重量部 錯化合物(1−2): 11重量部 錯化合物(1−1)
【化91】 錯化合物(1−2)
【化92】
【0081】・本発明例(2) 電気Znめっき鋼板(付着量20g/m2)の表面に塗
布型クロメート皮膜10mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(2−1)
〜(2−5)を混合した黒色付与剤を、基体樹脂100
重量部に対して下記割合に配合した組成からなる膜厚
0.4μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.2 錯化合物(2−1): 12.4重量部 錯化合物(2−2): 2.5重量部 錯化合物(2−3): 7.8重量部 錯化合物(2−4): 62.3重量部 錯化合物(2−5): 15.0重量部 錯化合物(2−1)
布型クロメート皮膜10mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(2−1)
〜(2−5)を混合した黒色付与剤を、基体樹脂100
重量部に対して下記割合に配合した組成からなる膜厚
0.4μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.2 錯化合物(2−1): 12.4重量部 錯化合物(2−2): 2.5重量部 錯化合物(2−3): 7.8重量部 錯化合物(2−4): 62.3重量部 錯化合物(2−5): 15.0重量部 錯化合物(2−1)
【化93】 錯化合物(2−2)
【化94】 錯化合物(2−3)
【化95】 錯化合物(2−4)
【化96】 錯化合物(2−5)
【化97】
【0082】・本発明例(3) Zn−Ni合金電気めっき鋼板(付着量20g/m2、
Ni含有量12wt%)の表面に塗布型クロメート皮膜
70mg/m2を形成し、このクロメート皮膜上に、下
記の化学構造の錯化合物(3−1)〜(3−3)を混合
した黒色付与剤と固形潤滑剤とを、基体樹脂100重量
部に対して、それぞれ下記割合に配合した組成からなる
膜厚2.0μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(3−1): 43.8重量部 錯化合物(3−2): 22.8重量部 錯化合物(3−3): 3.4重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.1を20重量部 錯化合物(3−1)
Ni含有量12wt%)の表面に塗布型クロメート皮膜
70mg/m2を形成し、このクロメート皮膜上に、下
記の化学構造の錯化合物(3−1)〜(3−3)を混合
した黒色付与剤と固形潤滑剤とを、基体樹脂100重量
部に対して、それぞれ下記割合に配合した組成からなる
膜厚2.0μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(3−1): 43.8重量部 錯化合物(3−2): 22.8重量部 錯化合物(3−3): 3.4重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.1を20重量部 錯化合物(3−1)
【化98】 錯化合物(3−2)
【化99】 錯化合物(3−3)
【化100】
【0083】・本発明例(4) 電気Znめっき鋼板(付着量20g/m2)の表面に電
解型クロメート皮膜30mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(4−1)
および(4−2)を混合した黒色付与剤と固形潤滑剤と
を、基体樹脂100重量部に対して、それぞれ下記割合
に配合した組成からなる膜厚3.0μmの黒色皮膜を形
成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(4−1): 68重量部 錯化合物(4−2): 12重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.2を20重量部 錯化合物(4−1)
解型クロメート皮膜30mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(4−1)
および(4−2)を混合した黒色付与剤と固形潤滑剤と
を、基体樹脂100重量部に対して、それぞれ下記割合
に配合した組成からなる膜厚3.0μmの黒色皮膜を形
成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(4−1): 68重量部 錯化合物(4−2): 12重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.2を20重量部 錯化合物(4−1)
【化101】 錯化合物(4−2)
【化102】
【0084】・本発明例(5) Zn−Ni合金電気めっき鋼板(付着量20g/m2、
Ni含有量12wt%)の表面に塗布型クロメート皮膜
5mg/m2を形成し、このクロメート皮膜上に、下記
の化学構造の錯化合物(5−1)および(5−2)を混
合した黒色付与剤と粒子状防錆顔料とを、基体樹脂10
0重量部に対して、それぞれ下記割合に配合した組成か
らなる膜厚1.0μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(5−1): 45重量部 錯化合物(5−2): 15重量部 粒子状防錆顔料: 表3のNo.1を20重量部 錯化合物(5−1)
Ni含有量12wt%)の表面に塗布型クロメート皮膜
5mg/m2を形成し、このクロメート皮膜上に、下記
の化学構造の錯化合物(5−1)および(5−2)を混
合した黒色付与剤と粒子状防錆顔料とを、基体樹脂10
0重量部に対して、それぞれ下記割合に配合した組成か
らなる膜厚1.0μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(5−1): 45重量部 錯化合物(5−2): 15重量部 粒子状防錆顔料: 表3のNo.1を20重量部 錯化合物(5−1)
【化103】 錯化合物(5−2)
【化104】
【0085】・本発明例(6) 電気Znめっき鋼板(付着量20g/m2)の表面に塗
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(6−1)
〜(6−3)を混合した黒色付与剤と、固形潤滑剤と粒
子状防錆顔料とを、基体樹脂100重量部に対して、そ
れぞれ下記割合に配合した組成からなる膜厚1.5μm
の黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(6−1): 42重量部 錯化合物(6−2): 12重量部 錯化合物(6−3): 12重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.1を15重量部 粒子状防錆顔料: 表3のNo.2を15重量部 錯化合物(6−1)
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(6−1)
〜(6−3)を混合した黒色付与剤と、固形潤滑剤と粒
子状防錆顔料とを、基体樹脂100重量部に対して、そ
れぞれ下記割合に配合した組成からなる膜厚1.5μm
の黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(6−1): 42重量部 錯化合物(6−2): 12重量部 錯化合物(6−3): 12重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.1を15重量部 粒子状防錆顔料: 表3のNo.2を15重量部 錯化合物(6−1)
【化105】 錯化合物(6−2)
【化106】 錯化合物(6−3)
【化107】
【0086】・本発明例(7) Zn−SiO2分散めっき鋼板(付着量30g/m2、S
iO2含有量5wt%)の表面に塗布型クロメート皮膜
50mg/m2を形成し、このクロメート皮膜上に、下
記の化学構造の錯化合物(7−1)および(7−2)を
混合した黒色付与剤と、固形潤滑剤と粒子状防錆顔料と
を、基体樹脂100重量部に対して、それぞれ下記割合
に配合した組成からなる膜厚1.5μmの黒色皮膜を形
成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(7−1): 56重量部 錯化合物(7−2): 16重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.1を20重量部 粒子状防錆顔料: 表3のNo.3を20重量部 錯化合物(7−1)
iO2含有量5wt%)の表面に塗布型クロメート皮膜
50mg/m2を形成し、このクロメート皮膜上に、下
記の化学構造の錯化合物(7−1)および(7−2)を
混合した黒色付与剤と、固形潤滑剤と粒子状防錆顔料と
を、基体樹脂100重量部に対して、それぞれ下記割合
に配合した組成からなる膜厚1.5μmの黒色皮膜を形
成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(7−1): 56重量部 錯化合物(7−2): 16重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.1を20重量部 粒子状防錆顔料: 表3のNo.3を20重量部 錯化合物(7−1)
【化108】 錯化合物(7−2)
【化109】
【0087】・本発明例(8) 電気Znめっき鋼板(付着量20g/m2)の表面に塗
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(8−1)
および(8−2)を混合した黒色付与剤と、固形潤滑剤
と粒子状防錆顔料とを、基体樹脂100重量部に対し
て、それぞれ下記割合に配合した組成からなる膜厚1.
5μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.3 錯化合物(8−1): 68重量部 錯化合物(8−2): 12重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.2を10重量部 粒子状防錆顔料: 表3のNo.2を10重量部 錯化合物(8−1)
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、下記の化学構造の錯化合物(8−1)
および(8−2)を混合した黒色付与剤と、固形潤滑剤
と粒子状防錆顔料とを、基体樹脂100重量部に対し
て、それぞれ下記割合に配合した組成からなる膜厚1.
5μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.3 錯化合物(8−1): 68重量部 錯化合物(8−2): 12重量部 固形潤滑剤: 表2のNo.2を10重量部 粒子状防錆顔料: 表3のNo.2を10重量部 錯化合物(8−1)
【化110】 錯化合物(8−2)
【化111】
【0088】・比較例(1) 電気Znめっき鋼板(付着量20g/m2)の表面に塗
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、上述した本発明例(1)で用いた錯化
合物(1−1)および(1−2)を混合した黒色付与剤
を基体樹脂100重量部に対して、下記割合に配合した
組成からなる膜厚0.1μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(1−1): 69重量部 錯化合物(1−2): 11重量部
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、上述した本発明例(1)で用いた錯化
合物(1−1)および(1−2)を混合した黒色付与剤
を基体樹脂100重量部に対して、下記割合に配合した
組成からなる膜厚0.1μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(1−1): 69重量部 錯化合物(1−2): 11重量部
【0089】・比較例(2) 電気Znめっき鋼板(付着量20g/m2)の表面に塗
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、上述した本発明例(1)で用いた錯化
合物(1−1)および(1−2)を混合した黒色付与剤
を基体樹脂100重量部に対して、下記割合に配合した
組成からなる膜厚10μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(1−1): 69重量部 錯化合物(1−2): 11重量部
布型クロメート皮膜50mg/m2を形成し、このクロ
メート皮膜上に、上述した本発明例(1)で用いた錯化
合物(1−1)および(1−2)を混合した黒色付与剤
を基体樹脂100重量部に対して、下記割合に配合した
組成からなる膜厚10μmの黒色皮膜を形成させた。 基体樹脂: 表1のNo.1 錯化合物(1−1): 69重量部 錯化合物(1−2): 11重量部
【0090】・比較例(3) 本発明例(1)に対する耐食性の比較例として、原板お
よびクロメート皮膜条件が本発明例(1)と同一の鋼板
の表面に、錯化合物を含まないクリアー皮膜(表1のN
o.1)を塗布した(焼付温度200℃、焼付後の膜厚
1.5μm)。表4によれば、この比較例(3)は本発
明例(1)と比較して耐食性がやや劣っており、このこ
とから本発明で用いた錯化合物が耐食性に寄与している
ことが判る。
よびクロメート皮膜条件が本発明例(1)と同一の鋼板
の表面に、錯化合物を含まないクリアー皮膜(表1のN
o.1)を塗布した(焼付温度200℃、焼付後の膜厚
1.5μm)。表4によれば、この比較例(3)は本発
明例(1)と比較して耐食性がやや劣っており、このこ
とから本発明で用いた錯化合物が耐食性に寄与している
ことが判る。
【0091】〔実施例2〕実施例1の本発明例(1)で
用いた黒色付与剤を用い、表5〜表7に示すように異な
る黒色皮膜組成(黒色付与剤濃度)と膜厚の本発明材に
ついて、黒色度、溶接性、加工性、密着性、耐食性およ
び耐光堅牢性を調べた。その結果を表9〜表11に示
す。また、比較材として表8に示すような各鋼板につい
ても黒色度及び溶接性の測定・試験を行った。その結果
を表12に示す。
用いた黒色付与剤を用い、表5〜表7に示すように異な
る黒色皮膜組成(黒色付与剤濃度)と膜厚の本発明材に
ついて、黒色度、溶接性、加工性、密着性、耐食性およ
び耐光堅牢性を調べた。その結果を表9〜表11に示
す。また、比較材として表8に示すような各鋼板につい
ても黒色度及び溶接性の測定・試験を行った。その結果
を表12に示す。
【0092】〔実施例3〕実施例1の本発明例(1)で
用いた黒色付与剤を用い、表13および表14に示すよ
うな異なる組成の黒色皮膜を有する本発明材について、
黒色度、溶接性、加工性、耐食性および耐光堅牢性を調
べた。その結果を表16および表17に示す。また、比
較材として、表15に示すような各鋼板についても同様
の測定・試験を行った。その結果を表18に示す。
用いた黒色付与剤を用い、表13および表14に示すよ
うな異なる組成の黒色皮膜を有する本発明材について、
黒色度、溶接性、加工性、耐食性および耐光堅牢性を調
べた。その結果を表16および表17に示す。また、比
較材として、表15に示すような各鋼板についても同様
の測定・試験を行った。その結果を表18に示す。
【0093】〔実施例4〕予め表面に脱脂処理したZn
−12%Ni合金めっき鋼板の表面に、連続ロールコー
ター設備によりクロム付着量50mg/m2の塗布型の
クロメート皮膜を形成させ、さらに実施例(1)と同じ
黒色皮膜組成物を連続ロールコーター設備により塗布
し、200℃で熱硬化させて1.5μmの厚さの黒色皮
膜を有する本発明材を作成した。また、比較材として表
面を脱脂処理したZn−12%Ni合金めっき鋼板を5
重量%、25℃の硝酸水溶液(以下、黒色化処理浴とい
う)中で5秒間浸漬反応させ、その後、水洗・乾燥する
ことにより、黒色皮膜を形成させた。比較例では、処理
液1l当り約0.03m2のZn−Niめっき鋼板を黒
色化した時点で、次第に鋼板の黒色度が低下し、約0.
04m2処理した時点で黒色度L値が20を上回り、そ
の後、急激にL値の増加が認められた。一方、本発明材
の場合には、作成した黒色皮膜組成物が供給できる限り
連続処理が可能であった。
−12%Ni合金めっき鋼板の表面に、連続ロールコー
ター設備によりクロム付着量50mg/m2の塗布型の
クロメート皮膜を形成させ、さらに実施例(1)と同じ
黒色皮膜組成物を連続ロールコーター設備により塗布
し、200℃で熱硬化させて1.5μmの厚さの黒色皮
膜を有する本発明材を作成した。また、比較材として表
面を脱脂処理したZn−12%Ni合金めっき鋼板を5
重量%、25℃の硝酸水溶液(以下、黒色化処理浴とい
う)中で5秒間浸漬反応させ、その後、水洗・乾燥する
ことにより、黒色皮膜を形成させた。比較例では、処理
液1l当り約0.03m2のZn−Niめっき鋼板を黒
色化した時点で、次第に鋼板の黒色度が低下し、約0.
04m2処理した時点で黒色度L値が20を上回り、そ
の後、急激にL値の増加が認められた。一方、本発明材
の場合には、作成した黒色皮膜組成物が供給できる限り
連続処理が可能であった。
【0094】それぞれの供試材を作成後、本発明材の皮
膜形成に用いた黒色皮膜組成物液の残渣の一部をロール
コーターのトレーから採取し、また、比較材黒色化処理
に用いた硝酸水溶液の一部を採取し、それぞれの液の亜
鉛量を原子吸光法(日立製作所製 Z−8100)によ
り測定し、めっき皮膜からの亜鉛の溶出量を調べた。そ
の結果、本発明材の皮膜形成に用いた液では亜鉛の量は
トレース以下であったが、比較材の処理に用いた液から
は処理面積1m2当り約5gのZn−12%Niめっき
の溶出に相当する亜鉛が検出された。
膜形成に用いた黒色皮膜組成物液の残渣の一部をロール
コーターのトレーから採取し、また、比較材黒色化処理
に用いた硝酸水溶液の一部を採取し、それぞれの液の亜
鉛量を原子吸光法(日立製作所製 Z−8100)によ
り測定し、めっき皮膜からの亜鉛の溶出量を調べた。そ
の結果、本発明材の皮膜形成に用いた液では亜鉛の量は
トレース以下であったが、比較材の処理に用いた液から
は処理面積1m2当り約5gのZn−12%Niめっき
の溶出に相当する亜鉛が検出された。
【0095】次に、上記本発明材および比較材につい
て、前記と同じ方法(塩水噴霧試験)によって耐食性試
験を行った。この結果、本発明材は平板部で480時間
後も白錆は全く発生しなかったが、比較材は1〜2時間
程度で全面白錆となった。比較材について、黒色化処理
後、クロム付着量50mg/m2の塗布型クロメート皮
膜を形成させ、さらに表1No.1のクリアー樹脂皮膜
を1.5μmの厚さに形成させて、再度耐食性試験を行
ったところ、塩水噴霧240時間で白錆が5%程度とな
り、クロメート皮膜および樹脂皮膜を形成させない比較
材よりも耐食性の向上が認められた。しかし本発明によ
る黒色鋼板の場合、「めっき鋼板→クロメート皮膜形成
→黒色皮膜形成」という処理工程であるのに対し、上記
比較材の場合、家電用に十分な耐食性の黒色鋼板を製造
するためには、「Zn−Ni合金めっき鋼板→反応型黒
色化処理→(水洗・乾燥)→クロメート皮膜形成→クリ
アー樹脂皮膜形成」を必要とし、両者の工程を比較する
と、本発明では反応型黒色化処理工程およびその直後の
水洗・乾燥工程が全く不要であるため、処理工程の上で
も本発明材は極めて有利である。
て、前記と同じ方法(塩水噴霧試験)によって耐食性試
験を行った。この結果、本発明材は平板部で480時間
後も白錆は全く発生しなかったが、比較材は1〜2時間
程度で全面白錆となった。比較材について、黒色化処理
後、クロム付着量50mg/m2の塗布型クロメート皮
膜を形成させ、さらに表1No.1のクリアー樹脂皮膜
を1.5μmの厚さに形成させて、再度耐食性試験を行
ったところ、塩水噴霧240時間で白錆が5%程度とな
り、クロメート皮膜および樹脂皮膜を形成させない比較
材よりも耐食性の向上が認められた。しかし本発明によ
る黒色鋼板の場合、「めっき鋼板→クロメート皮膜形成
→黒色皮膜形成」という処理工程であるのに対し、上記
比較材の場合、家電用に十分な耐食性の黒色鋼板を製造
するためには、「Zn−Ni合金めっき鋼板→反応型黒
色化処理→(水洗・乾燥)→クロメート皮膜形成→クリ
アー樹脂皮膜形成」を必要とし、両者の工程を比較する
と、本発明では反応型黒色化処理工程およびその直後の
水洗・乾燥工程が全く不要であるため、処理工程の上で
も本発明材は極めて有利である。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】
【0098】
【表3】
【0099】
【表4】
【0100】
【表5】
【0101】
【表6】
【0102】
【表7】
【0103】
【表8】
【0104】
【表9】
【0105】
【表10】
【0106】
【表11】
【0107】
【表12】
【0108】
【表13】
【0109】
【表14】
【0110】
【表15】
【0111】
【表16】
【0112】
【表17】
【0113】
【表18】
【0114】なお、表5〜表8、表13〜表15におい
て*1〜*6が付された各項目の数値は以下のような内
容を示すものである。 *1: 表1に記載の樹脂No. *2: 基体樹脂100重量部に対する黒色付与剤の重
量部 *3: 表2に記載の固形潤滑剤No. *4: 基体樹脂100重量部に対する固形潤滑剤の重
量部 *5: 表3に記載の粒子状防錆顔料No. *6: 基体樹脂100重量部に対する粒子状防錆顔料
の重量部
て*1〜*6が付された各項目の数値は以下のような内
容を示すものである。 *1: 表1に記載の樹脂No. *2: 基体樹脂100重量部に対する黒色付与剤の重
量部 *3: 表2に記載の固形潤滑剤No. *4: 基体樹脂100重量部に対する固形潤滑剤の重
量部 *5: 表3に記載の粒子状防錆顔料No. *6: 基体樹脂100重量部に対する粒子状防錆顔料
の重量部
【0115】
【発明の効果】以上述べたように本発明の黒色鋼板は、
優れた黒色度および色調を有するとともに、黒色皮膜が
従来の塗装鋼板よりも薄膜(〜3μm)のため溶接が可
能であり、しかも用途に応じて色調を任意に調整するこ
とができる。また、この黒色鋼板は、黒色度、溶接性の
他に、黒色皮膜の密着性、加工性、耐食性、耐光堅牢性
においても優れているとともに、耐指紋性にも優れてい
る。さらに、既存ロールコーター設備等による塗布およ
び焼付で製造することができるため、反応及び陽極酸化
処理による黒色鋼板と比較して、めっきの溶出による浴
劣化の問題がなく、このため生産性を大きく向上させる
ことができる。このように本発明の黒色鋼板は諸性能、
生産性の両面で極めて優れた黒色鋼板であり、家電用事
務機器やOA機器の外板をはじめとする種々の用途に好
適な鋼板である。
優れた黒色度および色調を有するとともに、黒色皮膜が
従来の塗装鋼板よりも薄膜(〜3μm)のため溶接が可
能であり、しかも用途に応じて色調を任意に調整するこ
とができる。また、この黒色鋼板は、黒色度、溶接性の
他に、黒色皮膜の密着性、加工性、耐食性、耐光堅牢性
においても優れているとともに、耐指紋性にも優れてい
る。さらに、既存ロールコーター設備等による塗布およ
び焼付で製造することができるため、反応及び陽極酸化
処理による黒色鋼板と比較して、めっきの溶出による浴
劣化の問題がなく、このため生産性を大きく向上させる
ことができる。このように本発明の黒色鋼板は諸性能、
生産性の両面で極めて優れた黒色鋼板であり、家電用事
務機器やOA機器の外板をはじめとする種々の用途に好
適な鋼板である。
【図1】黒色皮膜厚さと溶接性との関係を示したもので
ある。
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 22/24 (72)発明者 渡辺 豊文 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 林 良二 東京都港区虎ノ門一丁目4番2号 保土谷 化学工業株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 亜鉛または亜鉛系めっき鋼板の表面にク
ロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/m2の
クロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部に、熱
硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100重量部
に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式(1)で
表される錯化合物の2種以上、または下記一般構造式
(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以上と下
記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若しくは
2種以上を、合計量で1〜200重量部配合してなる膜
厚0.3〜3.0μmの黒色皮膜を有する意匠性に優れ
た溶接可能な黒色鋼板。 【化1】 ……(1) 【化2】 ……(2) [一般式(1)中、Aは−O−または−COO−を表
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、 Xは、 【化3】 ……(3) {(3)式中R5はH、 【化4】 (R6はH、CH3、NO2、OCH3、Clを表す。)を
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、 【化5】 ……(4) ((4)式中R7はH、CH3、C2H5を表し、R8は
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、 【化6】 ……(5) ((5)式中R9はH、Cl、NO2、CH3、C2H5を
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、 MはCr、Co、Fe原子を表し、 【化7】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、 【化8】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。] - 【請求項2】 亜鉛または亜鉛系めっき鋼板の表面にク
ロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/m2の
クロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部に、熱
硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100重量部
に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式(1)で
表される錯化合物の2種以上、または下記一般構造式
(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以上と下
記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若しくは
2種以上を、合計量で1〜200重量部、さらに固形潤
滑剤を1〜100重量部配合してなる膜厚0.3〜3.
0μmの黒色皮膜を有する意匠性に優れた溶接可能な黒
色鋼板。 【化9】 ……(1) 【化10】 ……(2) [一般式(1)中、Aは−O−または−COO−を表
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、 Xは、 【化11】 ……(3) {(3)式中R5はH、 【化12】 (R6はH、CH3、NO2、OCH3、Clを表す。)を
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、 【化13】 ……(4) ((4)式中R7はH、CH3、C2H5を表し、R8は
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、 【化14】 ……(5) ((5)式中R9はH、Cl、NO2、CH3、C2H5を
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、 MはCr、Co、Fe原子を表し、 【化15】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、 【化16】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。] - 【請求項3】 亜鉛または亜鉛系めっき鋼板の表面にク
ロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/m2の
クロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部に、熱
硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100重量部
に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式(1)で
表される錯化合物の2種以上、または下記一般構造式
(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以上と下
記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若しくは
2種以上を、合計量で1〜200重量部、さらに粒子状
防錆顔料を1〜100重量部配合してなる膜厚0.3〜
3.0μmの黒色皮膜を有する意匠性に優れた溶接可能
な黒色鋼板。 【化17】 ……(1) 【化18】 ……(2) [一般式(1)中、Aは−O−または−COO−を表
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、 Xは、 【化19】 ……(3) {(3)式中R5はH、 【化20】 (R6はH、CH3、NO2、OCH3、Clを表す。)を
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、 【化21】 ……(4) ((4)式中R7はH、CH3、C2H5を表し、R8は
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、 【化22】 ……(5) ((5)式中R9はH、Cl、NO2、CH3、C2H5を
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、 MはCr、Co、Fe原子を表し、 【化23】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、 【化24】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。] - 【請求項4】 亜鉛または亜鉛系めっき鋼板の表面にク
ロム付着量(金属クロム換算)1〜200mg/m2の
クロメート皮膜を有し、該クロメート皮膜の上部に、熱
硬化性樹脂を基体樹脂とし、この基体樹脂100重量部
に対して、黒色付与剤として下記の一般構造式(1)で
表される錯化合物の2種以上、または下記一般構造式
(1)で表される錯化合物の1種若しくは2種以上と下
記一般構造式(2)で表される錯化合物の1種若しくは
2種以上を、合計量で1〜200重量部、さらに固形潤
滑剤を1〜100重量部、粒子状防錆顔料を1〜100
重量部配合してなる膜厚0.3〜3.0μmの黒色皮膜
を有する意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼板。 【化25】 ……(1) 【化26】 ……(2) [一般式(1)中、Aは−O−または−COO−を表
し、R1、R2はそれぞれ独立してH、Cl、NO2、S
O2NH2、CH3を表し、 Xは、 【化27】 ……(3) {(3)式中R5はH、 【化28】 (R6はH、CH3、NO2、OCH3、Clを表す。)を
表す。アゾ基はナフタリン環の1位に結合している。}
または、 【化29】 ……(4) ((4)式中R7はH、CH3、C2H5を表し、R8は
H、Cl、NO2、SO2NH2、CH3を表す。アゾ基は
ピラゾール環の4位に結合している。)または、 【化30】 ……(5) ((5)式中R9はH、Cl、NO2、CH3、C2H5を
表す。アゾ基はカルボニル基の隣に結合している。)を
表し、 MはCr、Co、Fe原子を表し、 【化31】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。一般式(2)中、CuPcは銅
フタロシアニン残基を表し、R3、R4はそれぞれ独立し
てH、C1〜C12のアルキル基、置換アルキル基を表
し、 【化32】 は水素イオン、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオ
ン、脂肪族アンモニウムイオン、置換された脂肪族アン
モニウムイオンを表す。mは0〜3の整数、nは1〜4
の整数を表し、mとnの合計は2、3または4であ
る。] - 【請求項5】 固形潤滑剤として、ポリオレフィンワッ
クス等の炭化水素系化合物、フッ素樹脂系化合物、脂肪
酸アミド系化合物、金属石けん類、二硫化モリブデン等
の金属硫化物、グラファイト、フッ化黒鉛、窒化ホウ
素、ポリアルキレングリコールの群の中から選ばれる1
種または2種以上を含む請求項2または4に記載の意匠
性に優れた溶接可能な黒色鋼板。 - 【請求項6】 粒子状防錆顔料として、難溶性クロム化
合物、シリカの群の中から選ばれる1種または2種以上
を含む請求項3、4または5に記載の意匠性に優れた溶
接可能な黒色鋼板。 - 【請求項7】 黒色皮膜表面の明度および色相が、ハン
ターL,a,b表色系でL≦25、a=−2〜2、b=
−2.5〜2.5であることを特徴とする請求項1、
2、3、4、5または6に記載の意匠性に優れた溶接可
能な黒色鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02899692A JP3229893B2 (ja) | 1992-01-20 | 1992-01-20 | 意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02899692A JP3229893B2 (ja) | 1992-01-20 | 1992-01-20 | 意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼板 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05192638A true JPH05192638A (ja) | 1993-08-03 |
| JP3229893B2 JP3229893B2 (ja) | 2001-11-19 |
Family
ID=12264026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02899692A Expired - Fee Related JP3229893B2 (ja) | 1992-01-20 | 1992-01-20 | 意匠性に優れた溶接可能な黒色鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3229893B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7094512B2 (en) | 2003-03-31 | 2006-08-22 | Hodogaya Chemical Co., Ltd. | Electrophotographic printing method, monoazo iron complex compound, charge controlling agent using the same and toner using the charge controlling agent |
-
1992
- 1992-01-20 JP JP02899692A patent/JP3229893B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7094512B2 (en) | 2003-03-31 | 2006-08-22 | Hodogaya Chemical Co., Ltd. | Electrophotographic printing method, monoazo iron complex compound, charge controlling agent using the same and toner using the charge controlling agent |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3229893B2 (ja) | 2001-11-19 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |