JPH05195100A - 金属中の介在物浮上分離方法 - Google Patents
金属中の介在物浮上分離方法Info
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- JPH05195100A JPH05195100A JP4011347A JP1134792A JPH05195100A JP H05195100 A JPH05195100 A JP H05195100A JP 4011347 A JP4011347 A JP 4011347A JP 1134792 A JP1134792 A JP 1134792A JP H05195100 A JPH05195100 A JP H05195100A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Investigating And Analyzing Materials By Characteristic Methods (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 電子ビーム溶解により目的金属中の光金属介
在物を浮上分離させる方法において、パラジウム、白
金、ロジウム、イリジウム、オスミウム、金、銀、ニッ
ケルまたはこれらを組み合わせた合金等の、目的金属と
異なる不活性な金属であって目的金属を溶解しうる金属
を浴材として用い、目的金属を浴材とともに電子ビーム
により溶解することを特徴とする。 【効果】 従来の電子ビーム溶解法の欠点を解消し、非
金属介在物の全量を速やかに浮上分離させることがで
き、しかも介在物を分解させることなく行えるので、金
属中の介在物の正確な測定が可能となる。
在物を浮上分離させる方法において、パラジウム、白
金、ロジウム、イリジウム、オスミウム、金、銀、ニッ
ケルまたはこれらを組み合わせた合金等の、目的金属と
異なる不活性な金属であって目的金属を溶解しうる金属
を浴材として用い、目的金属を浴材とともに電子ビーム
により溶解することを特徴とする。 【効果】 従来の電子ビーム溶解法の欠点を解消し、非
金属介在物の全量を速やかに浮上分離させることがで
き、しかも介在物を分解させることなく行えるので、金
属中の介在物の正確な測定が可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子ビーム溶解法によ
り金属中の非金属介在物を分離浮上させる方法に関し、
より詳細には、浴材の使用により、介在物を分解させる
ことなく全量速やかに浮上させる方法である。この方法
を利用して金属中の非金属介在物の定性および定量分析
を行うことができる。
り金属中の非金属介在物を分離浮上させる方法に関し、
より詳細には、浴材の使用により、介在物を分解させる
ことなく全量速やかに浮上させる方法である。この方法
を利用して金属中の非金属介在物の定性および定量分析
を行うことができる。
【0002】
【従来の技術】金属中の非金属介在物を分析する際の介
在物分離方法として、電子ビーム溶解法がある。この方
法は、高真空下水冷銅ハース上で金属を溶解し、、溶融
金属の比重差や熱対流によって、金属中の非金属介在物
を外部からの汚染を受けることなく浮上分離させること
が可能である。この従来法としては特開昭1−70134 号
に示す方法があるが、これではドリップ溶解あるいはボ
タン溶解にかかわらず、水冷銅ハースと接触した部分か
らの目的金属中の介在物の分離は、凝固が速やかに起こ
るか、溶解が不完全なために不可能である。また、目的
金属の量、形状によっては介在物の浮上に多大の時間を
要する。さらに浮上した介在物が過熱によって熱分解を
起こしたり、目的金属中の他の元素と反応して消失する
ことがあるという欠点を有する。
在物分離方法として、電子ビーム溶解法がある。この方
法は、高真空下水冷銅ハース上で金属を溶解し、、溶融
金属の比重差や熱対流によって、金属中の非金属介在物
を外部からの汚染を受けることなく浮上分離させること
が可能である。この従来法としては特開昭1−70134 号
に示す方法があるが、これではドリップ溶解あるいはボ
タン溶解にかかわらず、水冷銅ハースと接触した部分か
らの目的金属中の介在物の分離は、凝固が速やかに起こ
るか、溶解が不完全なために不可能である。また、目的
金属の量、形状によっては介在物の浮上に多大の時間を
要する。さらに浮上した介在物が過熱によって熱分解を
起こしたり、目的金属中の他の元素と反応して消失する
ことがあるという欠点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術では、
目的金属中の非金属介在物の全量を速やかに浮上分離さ
せることができず、従って、目的金属中の介在物の量を
正確に評価するための介在物分離方法としては不十分で
あった。本発明の目的は、目的金属中の非金属介在物の
全量を分解することなく速やかに浮上させることができ
る電子ビーム溶解方法を提供することにある。
目的金属中の非金属介在物の全量を速やかに浮上分離さ
せることができず、従って、目的金属中の介在物の量を
正確に評価するための介在物分離方法としては不十分で
あった。本発明の目的は、目的金属中の非金属介在物の
全量を分解することなく速やかに浮上させることができ
る電子ビーム溶解方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するため、従来は、電子ビーム照射による溶解方法自体
に検討が加えられてきたが、本発明者等は、浴金属を使
用すれば熱力学的、速度論的に有利であるとの考察に基
づいて浴金属について検討の結果、本発明を完成するに
至った。
するため、従来は、電子ビーム照射による溶解方法自体
に検討が加えられてきたが、本発明者等は、浴金属を使
用すれば熱力学的、速度論的に有利であるとの考察に基
づいて浴金属について検討の結果、本発明を完成するに
至った。
【0005】本発明は、電子ビーム溶解により目的金属
中の非金属介在物を浮上分離させる方法において、目的
金属と異なる金属であって、目的金属および目的非金属
介在物に不活性で、かつ目的金属を溶解しうる金属を浴
材として用い、目的金属を浴材とともに電子ビームによ
り溶解することを特徴とする、目的金属中の非金属介在
物の浮上分離方法を要旨とする。浴材としてはパラジウ
ム、白金、ロジウム、イリジウム、オスミウム、金、
銀、ニッケル、またはこれらを組み合わせた合金が使用
できる。上記方法は、目的金属中の非金属介在物の分析
に有用である。
中の非金属介在物を浮上分離させる方法において、目的
金属と異なる金属であって、目的金属および目的非金属
介在物に不活性で、かつ目的金属を溶解しうる金属を浴
材として用い、目的金属を浴材とともに電子ビームによ
り溶解することを特徴とする、目的金属中の非金属介在
物の浮上分離方法を要旨とする。浴材としてはパラジウ
ム、白金、ロジウム、イリジウム、オスミウム、金、
銀、ニッケル、またはこれらを組み合わせた合金が使用
できる。上記方法は、目的金属中の非金属介在物の分析
に有用である。
【0006】
【作用】本発明において浴材として使用する金属は、目
的金属と異なり、目的金属および目的非金属介在物に不
活性で、かつ目的金属を溶解しうる金属である。このよ
うな金属浴材を用いることにより、目的金属と水冷銅と
の接触が避けられ、目的金属の全体を溶解でき、非金属
介在物に影響することなくその全量を浮上させることが
できるので、介在物の正確な分析が可能となる。
的金属と異なり、目的金属および目的非金属介在物に不
活性で、かつ目的金属を溶解しうる金属である。このよ
うな金属浴材を用いることにより、目的金属と水冷銅と
の接触が避けられ、目的金属の全体を溶解でき、非金属
介在物に影響することなくその全量を浮上させることが
できるので、介在物の正確な分析が可能となる。
【0007】対象となる目的金属には、高炭素鋼などの
各種の鋼、ステンレス鋼、鉄基合金、ニッケル基合金等
が例示される。これらの金属を目的金属とする場合、浴
金属は、パラジウム、白金、ロジウム、オスミウム、
金、銀、ニッケルおよびこれらを組み合わせた合金の中
から選択することが適当であり、以下の1、2の条件の
他に、3〜8の全てまたは一部の条件を満たすものであ
ればより好ましい。
各種の鋼、ステンレス鋼、鉄基合金、ニッケル基合金等
が例示される。これらの金属を目的金属とする場合、浴
金属は、パラジウム、白金、ロジウム、オスミウム、
金、銀、ニッケルおよびこれらを組み合わせた合金の中
から選択することが適当であり、以下の1、2の条件の
他に、3〜8の全てまたは一部の条件を満たすものであ
ればより好ましい。
【0008】1.目的金属を良く溶解する、 2.非金属介在物に対して不活性である、 3.目的金属よりも比重が大きい、 4.目的金属を溶解して液相線を下げる、 5.目的金属中の反応性元素の活量を下げる、 6. 溶融した金属の粘性を下げる、 7. 介在物と溶融した金属の界面エネルギーを改善す
る、 8.新たな介在物の供給源にならない。
る、 8.新たな介在物の供給源にならない。
【0009】上記において反応性元素とは、炭素のよう
に介在物を還元する作用を有する元素をいう。目的金属
が鋼、ステンレス鋼、鉄基合金またはニッケル基合金で
ある場合、パラジウムが浴金属として最適であり、白
金、金およびニッケルも好ましい。パラジウムが最も好
ましい理由としては、パラジウムは鉄、ニッケル、クロ
ムといった元素を良く溶解し、かつ液相線を100 ないし
300 ℃下げること、これに伴って溶融金属の粘性を下げ
ること、比重が12.0で目的金属の約1.5 倍であること、
目的金属中にあって還元性元素である炭素を良く溶解
し、この活量を下げることが挙げられ、しかも前述の金
属の中では比較的安価である。
に介在物を還元する作用を有する元素をいう。目的金属
が鋼、ステンレス鋼、鉄基合金またはニッケル基合金で
ある場合、パラジウムが浴金属として最適であり、白
金、金およびニッケルも好ましい。パラジウムが最も好
ましい理由としては、パラジウムは鉄、ニッケル、クロ
ムといった元素を良く溶解し、かつ液相線を100 ないし
300 ℃下げること、これに伴って溶融金属の粘性を下げ
ること、比重が12.0で目的金属の約1.5 倍であること、
目的金属中にあって還元性元素である炭素を良く溶解
し、この活量を下げることが挙げられ、しかも前述の金
属の中では比較的安価である。
【0010】浴金属の純度は、金属の種類にもよるが、
99%以上であるのが望ましい。特に非金属介在物は存在
しないことが好ましい。ニッケルのように上記の金属の
なかでは比較的活性な金属については、特に純度に注意
する。純度を確保する方法としては、例えば試料を溶解
する前に、浴金属のみを電子ビーム溶解して介在物を浮
上分離させた後、浮上した介在物を除去する方法があ
る。
99%以上であるのが望ましい。特に非金属介在物は存在
しないことが好ましい。ニッケルのように上記の金属の
なかでは比較的活性な金属については、特に純度に注意
する。純度を確保する方法としては、例えば試料を溶解
する前に、浴金属のみを電子ビーム溶解して介在物を浮
上分離させた後、浮上した介在物を除去する方法があ
る。
【0011】本発明においては、これらの金属を浴とし
て使用して、電子ビーム溶解法により目的金属を溶解す
る。電子ビーム溶解法としては、従来法が使用でき、い
わゆるドリップ溶解方式やボタン溶解方式のいずれもよ
ってもよい。ドリップ溶解方式を用いた例を図1により
ボタン溶解方式を用いた例を図2および図3により説明
する。
て使用して、電子ビーム溶解法により目的金属を溶解す
る。電子ビーム溶解法としては、従来法が使用でき、い
わゆるドリップ溶解方式やボタン溶解方式のいずれもよ
ってもよい。ドリップ溶解方式を用いた例を図1により
ボタン溶解方式を用いた例を図2および図3により説明
する。
【0012】図1に示す方法では、水冷銅ハース4上に
金属浴3を形成し、溶解した後、上方の金属試料1に電
子ビーム2を照射し、目的金属を液滴として金属浴に滴
下する。金属液滴を、固体状態の金属浴に滴下した後、
金属浴とともに再溶解を行ってもよい。
金属浴3を形成し、溶解した後、上方の金属試料1に電
子ビーム2を照射し、目的金属を液滴として金属浴に滴
下する。金属液滴を、固体状態の金属浴に滴下した後、
金属浴とともに再溶解を行ってもよい。
【0013】図2に示す方法では、水冷銅ハース4上に
金属浴3を形成した後、その上に目的金属試料1を置
き、電子ビームにより溶解させる。この場合、電子ビー
ムを浴の方に照射することによって、試料を直接加熱す
ることなく試料を溶解することができ、この方法によれ
ば試料の過熱を防ぎ、介在物の分解等を避けるという利
点がある。図3は、図2に示した例の変形例であり、浴
を溶製するための溶解により表面に凝集した介在物をボ
ール盤で削り取り、その削られた部分に試料を埋め込ん
で、電子ビームを照射する方法である。この場合も、試
料への電子ビームの直接照射は避け、浴へ照射すること
により試料を溶かし込むような形とすることが望まし
い。
金属浴3を形成した後、その上に目的金属試料1を置
き、電子ビームにより溶解させる。この場合、電子ビー
ムを浴の方に照射することによって、試料を直接加熱す
ることなく試料を溶解することができ、この方法によれ
ば試料の過熱を防ぎ、介在物の分解等を避けるという利
点がある。図3は、図2に示した例の変形例であり、浴
を溶製するための溶解により表面に凝集した介在物をボ
ール盤で削り取り、その削られた部分に試料を埋め込ん
で、電子ビームを照射する方法である。この場合も、試
料への電子ビームの直接照射は避け、浴へ照射すること
により試料を溶かし込むような形とすることが望まし
い。
【0014】浴金属と目的金属との配合比率は、本質的
には限定されないが、浴金属の効果を十分に発揮させる
には、目的金属に対して重量換算にて等量ないし10倍量
で使用するのが適当である。
には限定されないが、浴金属の効果を十分に発揮させる
には、目的金属に対して重量換算にて等量ないし10倍量
で使用するのが適当である。
【0015】本発明で使用した浴金属は、これに溶解し
た目的金属を除去することにより再生して再利用するこ
とができる。浴金属が高価であることからも、浴金属の
再利用は望ましい。浴金属がパラジウム等の貴金属の場
合、反応性に乏しいことから、目的金属との反応性の差
を利用して、例えば酸素雰囲気中で溶解し酸化物の形で
目的金属を除去することにより、再生を容易に行うこと
ができる。
た目的金属を除去することにより再生して再利用するこ
とができる。浴金属が高価であることからも、浴金属の
再利用は望ましい。浴金属がパラジウム等の貴金属の場
合、反応性に乏しいことから、目的金属との反応性の差
を利用して、例えば酸素雰囲気中で溶解し酸化物の形で
目的金属を除去することにより、再生を容易に行うこと
ができる。
【0016】本発明により、電子ビーム溶解において前
述の金属を浴金属として使用すると、次のような利点が
ある。 (1) 目的金属と水冷銅との間に浴金属が介在するため、
目的金属を完全に溶解することができる。従って、目的
金属中の非金属介在物を全量を浮上させることが可能で
ある。
述の金属を浴金属として使用すると、次のような利点が
ある。 (1) 目的金属と水冷銅との間に浴金属が介在するため、
目的金属を完全に溶解することができる。従って、目的
金属中の非金属介在物を全量を浮上させることが可能で
ある。
【0017】(2) 目的金属よりも比重の大きい浴金属を
使用すれば、目的金属と浴金属が溶解して平均比重が大
きくなり、浴金属を使用しない場合に比べ介在物浮上を
促進できる。(3) 浴金属および目的金属の形状を工夫す
れば介在物の浮上距離を短くすることができるため、短
時間で介在物の浮上が可能である。
使用すれば、目的金属と浴金属が溶解して平均比重が大
きくなり、浴金属を使用しない場合に比べ介在物浮上を
促進できる。(3) 浴金属および目的金属の形状を工夫す
れば介在物の浮上距離を短くすることができるため、短
時間で介在物の浮上が可能である。
【0018】(4) 浴金属を先に溶解し、その後目的金属
を浴に溶かし込む形となるように、目的金属および浴金
属の試料形状を工夫し電子ビームの照射オシレーション
を設定すれば、目的金属に電子ビームを直接照射するこ
となく溶解できる。その結果、直接目的金属に電子ビー
ムを直接照射した場合に起こり得る、介在物の熱分解も
しくは蒸発を防ぐことができる。
を浴に溶かし込む形となるように、目的金属および浴金
属の試料形状を工夫し電子ビームの照射オシレーション
を設定すれば、目的金属に電子ビームを直接照射するこ
となく溶解できる。その結果、直接目的金属に電子ビー
ムを直接照射した場合に起こり得る、介在物の熱分解も
しくは蒸発を防ぐことができる。
【0019】(5) 浴金属が目的金属と合金化して液相線
を下げる場合、溶融金属を保持する温度を下げることが
でき、さらに電子ビームの照射エネルギーも下げること
ができる。従って、介在物の熱分解を防ぐとともに、溶
融金属を長時間保持することによって微小な介在物を浮
上させることが可能となる。また、溶湯の粘性が下がる
ことによって流動性が改善され介在物の浮上が促進され
る。
を下げる場合、溶融金属を保持する温度を下げることが
でき、さらに電子ビームの照射エネルギーも下げること
ができる。従って、介在物の熱分解を防ぐとともに、溶
融金属を長時間保持することによって微小な介在物を浮
上させることが可能となる。また、溶湯の粘性が下がる
ことによって流動性が改善され介在物の浮上が促進され
る。
【0020】(6) 目的金属が例えば炭素のように非金属
介在物を還元する作用のある反応性元素を含む場合、こ
の反応性元素も溶かし込む適切な浴金属を選択すれば、
反応性元素の活量を下げることができ、介在物の化学反
応による分解を伴うことなく浮上分離させることができ
る。 本発明方法により浮上分離させた非金属介在物の量は、
光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡、EPMA(X線マイク
ロアナライザ) 等の既存の表面解析法により分析するこ
とができ、正確な評価が可能である。
介在物を還元する作用のある反応性元素を含む場合、こ
の反応性元素も溶かし込む適切な浴金属を選択すれば、
反応性元素の活量を下げることができ、介在物の化学反
応による分解を伴うことなく浮上分離させることができ
る。 本発明方法により浮上分離させた非金属介在物の量は、
光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡、EPMA(X線マイク
ロアナライザ) 等の既存の表面解析法により分析するこ
とができ、正確な評価が可能である。
【0021】
【実施例】以下に実施例を示す。実施例中、%は重量%
である。
である。
【0022】
【実施例1】純度99.9%のパラジウム浴を5gおよび1
0g使用して、目的金属であるニッケル−クロム鋼 (C:
0.12〜0.18%、Mn:0.35 〜0.65%、Ni:3.00 〜3.50%、
Cr:0.70 〜1.00%) 5g中の非金属介在物量を測定し
た。溶解は図2に示すボタン溶解方式により浴に電子ビ
ームを照射して行い、介在物を浮上させた。溶解時間に
対する浮上した非金属介在物量の変化を図4に示す。こ
こでは、非金属介在物量は目的金属1g当たりの浮上し
た介在物の面積で表す。
0g使用して、目的金属であるニッケル−クロム鋼 (C:
0.12〜0.18%、Mn:0.35 〜0.65%、Ni:3.00 〜3.50%、
Cr:0.70 〜1.00%) 5g中の非金属介在物量を測定し
た。溶解は図2に示すボタン溶解方式により浴に電子ビ
ームを照射して行い、介在物を浮上させた。溶解時間に
対する浮上した非金属介在物量の変化を図4に示す。こ
こでは、非金属介在物量は目的金属1g当たりの浮上し
た介在物の面積で表す。
【0023】
【比較例1】金属浴を使用せずに、実施例1と同様の操
作を繰り返した。溶解時間に対する浮上した非金属介在
物量の変化を図4に示す。図4から明らかなように、Pd
浴を使用することによって、浴を使用しない場合と比較
して浮上する介在物の量が増加していることがわかる。
溶解時間1分の場合は、浴を使用しないと浮上速度が低
いため浮上介在物量が少ないと考えられる。また、溶解
時間5分では、浴を使用しないと介在物の分解生じると
推定され、浴を使用することにより介在物の分解を抑制
できたものと考えられる。
作を繰り返した。溶解時間に対する浮上した非金属介在
物量の変化を図4に示す。図4から明らかなように、Pd
浴を使用することによって、浴を使用しない場合と比較
して浮上する介在物の量が増加していることがわかる。
溶解時間1分の場合は、浴を使用しないと浮上速度が低
いため浮上介在物量が少ないと考えられる。また、溶解
時間5分では、浴を使用しないと介在物の分解生じると
推定され、浴を使用することにより介在物の分解を抑制
できたものと考えられる。
【0024】
【実施例2】目的金属としてクロム鋼 (C:0.13〜0.18
%、Mn:0.60 〜0.85%、Cr:0.90 〜1.20%) を用い、目
的金属2g、5gおよび10g中の非金属介在物をそれぞ
れパラジウム浴(Pd浴)10g、白金浴(Pt浴)10g、お
よびニッケル浴(Ni浴)10gを用いて測定した。溶解は
図3に示すボタン溶解方式により浴に電子ビームを照射
して行い、介在物を浮上させた。測定結果を図5に示
す。図5では縦軸に目的金属1g当たりの浮上した介在
物面積を、横軸に試料重量を取った。
%、Mn:0.60 〜0.85%、Cr:0.90 〜1.20%) を用い、目
的金属2g、5gおよび10g中の非金属介在物をそれぞ
れパラジウム浴(Pd浴)10g、白金浴(Pt浴)10g、お
よびニッケル浴(Ni浴)10gを用いて測定した。溶解は
図3に示すボタン溶解方式により浴に電子ビームを照射
して行い、介在物を浮上させた。測定結果を図5に示
す。図5では縦軸に目的金属1g当たりの浮上した介在
物面積を、横軸に試料重量を取った。
【0025】
【比較例2】金属浴を使用せずに、実施例2と同様の操
作を繰り返した。測定結果を図5に示す。図5に示す通
り、浴を使用した場合はいずれも、試料重量を変化させ
ても単位重量あたりの介在物量は変動が少なく、安定し
た介在物浮上量を得ることができた。Pd浴、Pt浴を使用
した場合に比べてNi浴を使用した場合の方が若干低い値
を示しているが、この理由としてはNi浴では目的金属と
の比重差が小さく浴の介在物浮上の促進効果がなかった
ことが考えられる。
作を繰り返した。測定結果を図5に示す。図5に示す通
り、浴を使用した場合はいずれも、試料重量を変化させ
ても単位重量あたりの介在物量は変動が少なく、安定し
た介在物浮上量を得ることができた。Pd浴、Pt浴を使用
した場合に比べてNi浴を使用した場合の方が若干低い値
を示しているが、この理由としてはNi浴では目的金属と
の比重差が小さく浴の介在物浮上の促進効果がなかった
ことが考えられる。
【0026】
【実施例3】目的金属として軸受け鋼 (C:0.95〜1.10
%、Si:0.15 〜0.35%、Mn<0.50%)を用い、この目的
金属5g中の非金属介在物をパラジウム浴(Pd浴)10
g、およびニッケル浴(Ni浴)10gを用いて測定した。
溶解は図3に示すボタン溶解方式により浴に電子ビーム
を照射して行い、介在物を浮上させた。溶解時間は2分
間とした。浮上した介在物量を同一ロットの軸受け鋼に
ついて測定した結果を表1に示す。
%、Si:0.15 〜0.35%、Mn<0.50%)を用い、この目的
金属5g中の非金属介在物をパラジウム浴(Pd浴)10
g、およびニッケル浴(Ni浴)10gを用いて測定した。
溶解は図3に示すボタン溶解方式により浴に電子ビーム
を照射して行い、介在物を浮上させた。溶解時間は2分
間とした。浮上した介在物量を同一ロットの軸受け鋼に
ついて測定した結果を表1に示す。
【0027】
【比較例3】金属浴を使用せずに、実施例3と同様の操
作を繰り返した。測定結果を表1に示す。軸受け鋼は高
炭素であるため本質的に介在物は少ない。しかし、転動
疲労寿命に対して介在物などの材質的欠陥は大きい影響
を及ぼすため、正確な介在物量の把握が望まれる。表1
に示すように、Pd浴を使用した場合、最も安定した値を
得ている。Ni浴も安定した値を示しているものの、Pd浴
と比較して若干低い値を示している。浴を使用しなかっ
た場合、平均値は最も低く、かつばらつきを示す標準偏
差も大きくなっている。この理由としては、試料によっ
ては鋼中の炭素によって介在物が還元されることが挙げ
られる。このことから、高炭素鋼では浴が炭素の活量を
下げることによって効果的に介在物の分解を抑制してい
ると考えられる。
作を繰り返した。測定結果を表1に示す。軸受け鋼は高
炭素であるため本質的に介在物は少ない。しかし、転動
疲労寿命に対して介在物などの材質的欠陥は大きい影響
を及ぼすため、正確な介在物量の把握が望まれる。表1
に示すように、Pd浴を使用した場合、最も安定した値を
得ている。Ni浴も安定した値を示しているものの、Pd浴
と比較して若干低い値を示している。浴を使用しなかっ
た場合、平均値は最も低く、かつばらつきを示す標準偏
差も大きくなっている。この理由としては、試料によっ
ては鋼中の炭素によって介在物が還元されることが挙げ
られる。このことから、高炭素鋼では浴が炭素の活量を
下げることによって効果的に介在物の分解を抑制してい
ると考えられる。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、電子ビーム溶解により
金属試料中の介在物を浮上分離させる際に、 1. 非金属介在物の全量の浮上、分離が可能となる、 2. 比重の大きい浴金属を用いた場合、目的金属と浴金
属が合金化することにより平均比重が増大し粘性が減じ
て介在物の浮上が促進される、 3. 目的金属と浴金属の溶解方法を工夫することによっ
て、電子ビームの直接照射を防ぎ介在物の熱分解を抑制
することができる、 4. 目的金属と浴が合金化して液相線温度が下がる場合
は、より低エネルギーの電子ビームで試料を溶解でき
る。これにより介在物の分解が抑制され、溶解時間の長
時間化が可能になり、また溶湯の流動性が改善される、 5. 目的金属中の炭素等の活性元素の活量を下げること
により、介在物の分解を抑制できる。 従って、本発明の介在物浮上分離方法を利用すれば、目
的金属中の非金属介在物の評価をより正確に行うことが
できる。
金属試料中の介在物を浮上分離させる際に、 1. 非金属介在物の全量の浮上、分離が可能となる、 2. 比重の大きい浴金属を用いた場合、目的金属と浴金
属が合金化することにより平均比重が増大し粘性が減じ
て介在物の浮上が促進される、 3. 目的金属と浴金属の溶解方法を工夫することによっ
て、電子ビームの直接照射を防ぎ介在物の熱分解を抑制
することができる、 4. 目的金属と浴が合金化して液相線温度が下がる場合
は、より低エネルギーの電子ビームで試料を溶解でき
る。これにより介在物の分解が抑制され、溶解時間の長
時間化が可能になり、また溶湯の流動性が改善される、 5. 目的金属中の炭素等の活性元素の活量を下げること
により、介在物の分解を抑制できる。 従って、本発明の介在物浮上分離方法を利用すれば、目
的金属中の非金属介在物の評価をより正確に行うことが
できる。
【図1】本発明方法をドリップ溶解に適用した例を示す
概念図である。
概念図である。
【図2】本発明方法をボタン溶解に適用した例を示す概
念図である。
念図である。
【図3】本発明方法をボタン溶解に適用した別の例を示
す概念図である。
す概念図である。
【図4】溶解時間に対するニッケル−クロム鋼中の非金
属介在物の浮上量の変化を示す図である。
属介在物の浮上量の変化を示す図である。
【図5】目的金属の重量に対するクロム鋼中の非金属介
在物の浮上量の変化と種々の浴の効果を示す図である。
在物の浮上量の変化と種々の浴の効果を示す図である。
1: 試料 2: 電子ビーム 3: 金属浴 4: 水冷銅ハース
Claims (3)
- 【請求項1】 電子ビーム溶解により目的金属中の非金
属介在物を浮上分離させる方法において、目的金属と異
なる金属であって、目的金属および目的非金属介在物に
不活性で、かつ目的金属を溶解しうる金属を浴材として
用い、目的金属を浴材とともに電子ビームにより溶解す
ることを特徴とする、目的金属中の非金属介在物の浮上
分離方法。 - 【請求項2】 浴材としてパラジウム、白金、ロジウ
ム、イリジウム、オスミウム、金、銀、ニッケル、また
はこれらを組み合わせた合金を使用する請求項1記載の
方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の方法を用いて、
目的金属中の非金属介在物を分析する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4011347A JPH05195100A (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | 金属中の介在物浮上分離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4011347A JPH05195100A (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | 金属中の介在物浮上分離方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05195100A true JPH05195100A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=11775507
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4011347A Withdrawn JPH05195100A (ja) | 1992-01-24 | 1992-01-24 | 金属中の介在物浮上分離方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05195100A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0606977A3 (en) * | 1993-01-11 | 1995-07-19 | Dow Corning | Analytical method for the detection of non-metallic impurities in silicon. |
-
1992
- 1992-01-24 JP JP4011347A patent/JPH05195100A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0606977A3 (en) * | 1993-01-11 | 1995-07-19 | Dow Corning | Analytical method for the detection of non-metallic impurities in silicon. |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990408 |