JPH05202995A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JPH05202995A
JPH05202995A JP958792A JP958792A JPH05202995A JP H05202995 A JPH05202995 A JP H05202995A JP 958792 A JP958792 A JP 958792A JP 958792 A JP958792 A JP 958792A JP H05202995 A JPH05202995 A JP H05202995A
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JP
Japan
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torque
input
gear
planetary gear
rotation
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Application number
JP958792A
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English (en)
Inventor
Hideaki Nakamura
英昭 中村
Toshiro Ichikawa
敏朗 市川
Masahiro Kino
政博 城野
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Atsugi Unisia Corp
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Publication date
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  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
  • Retarders (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 出力部側から入力部側へのトルクの伝達は確
実に阻止し、入力部側に入力されたトルクは高い動力伝
達効率でもって出力部側に伝達する。 【構成】 遊星歯車機構の三つの節のうちの例えば太陽
歯車1を入力部、遊星腕としての第1,第2回転ドラム
4,10を出力部とし、残りの一つの節である環状歯車
3に第1,第2アウターリング12,13を一体化す
る。同方向に巻いたコイルスプリング23a,23bを
夫々隙間20aと22a,20bと22bに介装して、
第1,第2回転ドラム4,10の回転をコイルスプリン
グ23a或は23bの縮径によってロックし、入力部側
からトルクが入力された場合に第1,第2アウターリン
グ12,13に加えられるコイルスプリング23a,2
3bを拡径する方向のトルクによってこのロックを解除
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車のステア
リング系等に用いられ、入力部から出力部へのトルクの
伝達は許容するが出力部から入力部へのトルクの伝達は
阻止する動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、前後輪操舵車の後輪操舵装置に
あっては、入力軸と出力軸の間に動力伝達装置を介装
し、路面の凹凸や車両旋回時のコーナリングフォース等
によってタイヤから入力された荷重がモータ等の駆動装
置に伝達されないようになっている。
【0003】この種の動力伝達装置としては、従来、特
開平3−153473号公報に示されるようなものが案
出されている。
【0004】この動力伝達装置は、入力部側に設けたウ
ォームと出力部側に設けたウォームホイールが互いに噛
合され、これらウォームとウォームホイールの特性によ
り、入力部から出力部方向のトルクの伝達だけが行われ
るようになっている。即ち、ウォームとウォームホイー
ルは、ウォームホイール側からトルクが入力された場合
に、ウォームがその歯面のフリクションによってトルク
を受け止めるという特性があるため、出力部側からトル
クが入力された場合には、ウォームとウォームホイール
の間のフリクションによって出力部がロックされ、入力
部側にはトルクが伝達されなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の動力伝達装置にあっては、ウォームとウォームホイー
ルの歯車間のフリクションが大きいため、正規に入力部
側から入力されたトルクの多くがこのフリクションによ
って吸収されてしまい、動力伝達効率が低いという不具
合がある。そして、この動力伝達装置の場合、一方向の
動力伝達だけを許容すること(非可逆性)と、動力伝達
効率とは互いに背反するものであるため、両特性を共に
高く維持することは不可能となっている。
【0006】そこで本発明は、出力部側からトルクが入
力された場合には入力部側へのトルクの伝達を確実に阻
止することが出来、しかも、入力部側から入力されたト
ルクは出力部側に高い動力伝達効率でもって伝達するこ
とが出来る動力伝達装置を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題を
解決するための手段として、遊星歯車を支持する遊星腕
と前記遊星歯車に噛合する二つの歯車とから成る遊星歯
車機構のいずれか二つの節を入力部と出力部とし、この
出力部の回転をロックするロック機構を設ける一方で、
前記遊星歯車機構の残りの一つの節に伝達されたトルク
によって前記ロック機構のロックを解除するロック解除
機構を設けた。
【0008】
【作用】入力部側からトルクが入力された場合、そのト
ルクは残りの一つの節に伝達されてロック解除機構を作
動させ、ロック機構による出力部のロックを解除する。
この結果、入力部側から入力されたトルクは出力部側に
伝達される。また、出力部側からトルクが入力された場
合、出力部自体がロック機構によってロックされている
ために、そのトルクは入力部や残りの一つの節に伝達さ
れない。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1〜図8に基づい
て説明する。
【0010】まず、図1〜図4に示した第1実施例につ
いて説明する。
【0011】図面において、1は太陽歯車、2は遊星歯
車、3は環状歯車であり、遊星歯車2は遊星腕としての
第1,第2回転ドラム4,10に回転自在に支持されて
いる。太陽歯車1、環状歯車3、第1,第2回転ドラム
4,10は遊星歯車機構を構成し、夫々が同一直線上で
回転するようになっている。この実施例の場合、遊星歯
車機構の太陽歯車1、環状歯車3、第1,第2回転ドラ
ム4,10の三つの節のうちの、太陽歯車1が入力部、
第1,第2回転ドラム4,10が出力部となっている。
【0012】太陽歯車1には入力軸5が圧入されてい
て、この入力軸5を通して外部の動力が太陽歯車1に伝
達されるようになっている。遊星歯車2は太陽歯車1の
外周に複数(例えば、三つ)配置され、各遊星歯車2は
第1回転ドラム4に一端を固定された軸6にニードルベ
アリング7を介して支持されている。また、第1回転ド
ラム4の一方の端面の中心には出力軸8が延設され、他
方の端面の中心には入力軸5の端部が遊挿される凹部9
が形成されている。そして、第1回転ドラム4の太陽歯
車1を間に挟んだ対向位置にリング状の第2回転ドラム
10が配置され、遊星歯車2を支持する前記各軸6の他
端がこの第2回転ドラム10に固定されている。第1回
転ドラム4と第2回転ドラム10はこの軸6を通して一
体に結合されている。第2回転ドラム10は内周側に深
溝ベアリング11a,11bが圧入されていて、この深
溝ベアリング11a,11bのインナー側には入力軸5
が圧入されている。これにより第2回転ドラム10と入
力軸5は互いに回転可能となっている。また、環状歯車
3の外周側には第1アウターリング12と第2アウター
リング13が圧入され、これら3部材が一体化されてい
る。
【0013】14は、上記遊星歯車機構を収容する固定
ハウジングであり、この固定ハウジング14は、互いに
対向する一対のプレート15a,15bが間にカラーを
16介装した状態でボルト・ナット17によって締付け
固定された構成となっていて、前記入力軸5と出力軸8
が夫々プレート15a,15bを貫通して外部に突出し
ている。両プレート15a,15bの互いに対向する側
の面には円形状の凹部18a,18bが形成されてい
て、各凹部18a,18bにはリング状の固定ドラム1
9a,19bが嵌合状態で固定されている。各固定ドラ
ム19a,19bと凹部18a,18bの周壁との間に
は環状に所定の隙間20a,20bが形成されており、
また、固定ドラム19a,19bの各内周面には深溝ベ
アリング21a,21bが夫々圧入されている。各深溝
ベアリング21a,21bはインナー側に夫々入力軸5
と出力軸8が圧入され、これら入力軸5と出力軸8を夫
々回転自在に支持するようになっている。
【0014】前記第1回転ドラム4の外周面の固定ドラ
ム19b側から遊星歯車2側にかけては、図2〜図4に
拡大して図示するように大径部4aと小径部4bが段差
状に形成されており、また、これに対応して第1アウタ
ーリング12の内周面にも大径部12aと小径部12b
が段差状に形成されている。そして、この第1回転ドラ
ム4の外周面と第1アウターリング12の内周面の間に
は所定の隙間22bが設けられ、互いが直接接触しない
ようになっている。これに対し、第2回転ドラム10の
外周面と第2アウターリング13の内周面もまた拡大図
示しないが同様に段差状に形成されると共に間に所定の
隙間22aが設けられている。
【0015】また、固定ハウジング14のプレート15
bと固定ドラム19bの間の隙間20bと、第1アウタ
ーリング12と第1回転ドラム4の間の隙間22bには
一つのコイルスプリング23bが介装されている。この
コイルスプリング23bは、基本セット状態で、図2に
示すように一端側が固定ドラム19bに摩擦接触し、他
端側が第1回転ドラム4の大径部4aと第1アウターリ
ング12の小径部12bに摩擦接触している。このた
め、コイルスプリング23bは、第1回転ドラム4が縮
径方向(コイルスプリング23bの径を縮める方向)に
回転しようとすると、固定ドラム19bと第1回転ドラ
ム4に巻き付いて第1回転ドラム4の回転をロックする
ようになり、第1アウターリング12が拡径方向(コイ
ルスプリング23bの径を拡げる方向)に回転しようと
すると、図3,図4に順次示すように第1回転ドラム4
に対する接触を断って第1アウターリング12の大径部
12aとプレート15bに摩擦接触し、第1アウターリ
ング12の回転をロックすると共に第1回転ドラム4の
ロックを解除する。
【0016】これに対し、固定ハウジング14のプレー
ト15aと固定ドラム19aの間の隙間20aと、第2
アウターリング13と第2回転ドラム10の間の隙間2
2aには上記コイルスプリング23bと同方向に巻いた
コイルスプリング23aが介装されている。コイルスプ
リング23aもまた基本セット状態では一端側が固定ド
ラム19aに、他端側が第2回転ドラム10と第2アウ
ターリング13に摩擦接触していて、第2回転ドラム1
0が縮径方向(コイルスプリング23aの径を縮める方
向)に回転しようとすると、この第2回転ドラム10の
回転をロックし、第2アウターリング13が拡径方向
(コイルスプリング23aの径を拡げる方向)に回転し
ようとすると、第2アウターリング13の回転をロック
すると共に第2回転ドラム10のロックを解除する。
【0017】コイルスプリング23aと23bは共に同
方向に巻いてあり、しかも、第1回転ドラム4と第2回
転ドラム10は軸6を介して一体化されているため、外
部からロック解除力が加えられなければ、第1,第2回
転ドラム4,10は左右いずれの回転方向についてもロ
ックされている。しかし、第1,第2回転ドラム4,1
0が回転する方向と逆方向のトルクが環状歯車3に加え
られた場合には、このトルクがロック解除力となって第
1,第2回転ドラム4,10が自由に回転出来るように
なる。このコイルスプリング23a,23bを主構成要
素とした機構は、出力部(第1回転ドラム4)の回転を
ロックするロック機構と、遊星歯車機構の残りの一つの
節(環状歯車3)に伝達されたトルクによってロック機
構のロックを解除するロック解除機構とを含んでいる。
【0018】尚、図中24と25は、太陽歯車1と遊星
歯車2の噛合い位置を一定に保つために第1回転ドラム
4の凹部9と入力軸5の端部との間に介装された一端密
封のニードルベアリングとスチールボールであり、26
は、固定ドラム19aと第2回転ドラム10の間の隙間
を一定に保つために深溝ベアリング21aと11aの間
に介装されたシムである。
【0019】この実施例の動力伝達装置は以上のような
構成であるため、入力軸5側からトルクが入力された場
合と出力軸8側からトルクが入力された場合で次のよう
になる。尚、コイルスプリング23a,23bは同方向
に巻いたものであれば右巻きであっても左巻きであって
も良いが、以下では右巻きを用いたものとして説明を進
め、また、各構成部材の回転方向は、出力軸8側から、
即ち、図中矢視F方向からみた回転方向として説明する
ものとする。
【0020】1)入力軸5側からトルクが入力された場
合 入力軸5に外部から右回転方向のトルクが入力される
と、第1回転ドラム4と第2回転ドラム10は当初コイ
ルスプリング23bによって右方向の回転をロックされ
ているため、遊星歯車2が軸6を中心に自転して環状歯
車3に入力軸5と逆回転方向の、即ち、左回転方向のト
ルクを伝達する。こうして、環状歯車3に左回転方向の
トルクが伝達されると、環状歯車3と一体の第1アウタ
ーリング12がコイルスプリング23bを拡径し、コイ
ルスプリング23bが環状歯車3の回転をロックすると
同時に第1回転ドラム4のロックを解除するようにな
る。この結果、入力軸5のトルクは遊星歯車2の公転を
通して第1回転ドラム4の出力軸8に伝達されるように
なる。
【0021】また、入力軸5に外部から左回転方向のト
ルクが伝達されると、第1回転ドラム4と第2回転ドラ
ム10は当初コイルスプリング23aによって左方向の
回転をロックされているため、遊星歯車2が自転して環
状歯車3に右方向のトルクを伝達し、環状歯車3と一体
の第2アウターリング13がコイルスプリング23aを
拡径する。これにより、コイルスプリング23aが環状
歯車3の回転をロックすると同時に第2回転ドラム10
のロックを解除し、入力軸5のトルクが遊星歯車2の公
転を通して第1回転ドラム4の出力軸8に伝達されるよ
うになる。
【0022】2)出力軸8側からトルクが入力された場
合 出力軸8に外部から右回転方向のトルクが入力される
と、コイルスプリング23bが第1回転ドラム4の回転
をロックするようになって、環状歯車3や太陽歯車1
(入力軸5)にトルクが伝達されなくなる。
【0023】また、出力軸8に外部から左回転方向のト
ルクが入力されると、コイルスプリング23aが第2回
転ドラム10の回転をロックするようになって、環状歯
車3や太陽歯車1(入力軸5)にトルクが伝達されなく
なる。
【0024】以上で説明したようにこの動力伝達装置に
あっては、出力軸8側から入力軸5側へのトルクの伝達
を確実に阻止することが出来るうえ、遊星歯車機構を利
用するために極めて高い動力伝達効率でもって入力軸5
から出力軸8にトルクを伝達することが出来る。さらに
また、コイルスプリング23a,23bを主構成要素と
した機構によって出力軸8に対するロックとその解除を
行えるようにしているため、小型でありながらも大きな
トルクを遮断することが出来る。
【0025】尚、図1〜図4に示したものは、第1,第
2アウターリング12,13の内周面を段差状に形成す
ることによって基本セット状態でコイルスプリング23
b,23aが第1,第2アウターリング12,13に確
実に摩擦接触するようにしているが、図5に示すように
第1,第2アウターリング12,13の内周面をストレ
ート状に形成し、コイルスプリング23b,23aの端
部側の径を大きく形成することによってこれに代えるこ
とも可能である。
【0026】また、図1〜図4に示したものの場合、コ
イルスプリング23a,23bは、第2,第1アウター
リング13,12が所定方向に回転した場合に、遊星歯
車2側から次第に径が拡がってプレート15a,15b
に接触するようになっているが、このとき、コイルスプ
リング23a,23bがプレート15a,15bと固定
ドラム19a,19bの各間で空転すると、第2,第1
回転ドラム10,4の回転をロックした状態からロック
を解除する状態に切換えるまでにロス時間を生じること
となる。このコイルスプリング23a,23bの空転を
防止する対策としては、図6に示すように、第2,第1
アウターリング13,12のコイルスプリング23a,
23bとの接触部分を短くして、その分プレート15
a,15bのコイルスプリング23a,23bとの接触
部分を長くするようにしたり、コイルスプリング23
a,23bの固定ドラム19a,19b側の端部の径を
小さくする、或は、逆に固定ドラム19a,19bの基
部側の径を大きくする等が考えられる。第2,第1アウ
ターリング13,12とプレート15a,15bのコイ
ルスプリング23a,23bに対する接触部分の長さを
変更するものの場合、第2アウターリング13とプレー
ト15a、第1アウターリング12とプレート15bの
夫々の接触部分の長さを等しくすれば、第2,第1アウ
ターリング13,12のロックトルクが最大になる。ま
た、コイルスプリング23a,23bの端部の径を小さ
くするものの場合、径を段差状に小さくするようにして
もテーパ状に小さくするようにしても良い。
【0027】このようにしてコイルスプリング23a,
23bの空転を防止するようにした場合、入力軸5から
入力されたトルクを出力軸8に迅速に伝達することが出
来、また、入力軸5の回転方向を連続的に切り換えた場
合に生じるガタも小さく抑えられるようになる。
【0028】さらにまた、図1〜図4に示したものの場
合、使用にあたって第1,第2アウターリング12,1
3や環状歯車3が傾動してコイルスプリング23b,2
3aが片寄ったり、環状歯車3の噛み合いがずれたりす
る可能性が考えられるが、図7に示すもののように固定
ハウジング14にドライブッシュ27を圧入してこのド
ライブッシュ27によって第1,第2アウターリング1
2,13の回転をガイドするようにすれば、コイルスプ
リング23a,23bの片寄りや環状歯車3の噛み合い
のずれ等を防止することが出来る。尚、この場合、ドラ
イブッシュ27に代えてベアリングを使用することも可
能である。
【0029】つづいて、図8に示した第2実施例につい
て説明する。
【0030】この動力伝達装置もまた遊星歯車機構を備
えているが、この遊星歯車機構は遊星歯車30に噛合す
る第1太陽歯車31と、第2太陽歯車32と、遊星歯車
30を回転自在に支持する遊星腕としての一対のアウタ
ーリング33a,33bとによって構成されている。こ
の実施例の場合、遊星歯車機構のこれら第1太陽歯車3
1、第2太陽歯車32、アウターリング33a,33b
の三つの節のうちの、第1太陽歯車31が入力部、第2
太陽歯車32が出力部となっている。
【0031】第1太陽歯車31には入力軸5が圧入され
ており、第2太陽歯車32には出力軸8が延設されてい
る。第2太陽歯車32の第1太陽歯車31を間に挟んだ
対向位置には、第2太陽歯車32と同径のリング状の補
助歯車34が配設されており、この補助歯車34はその
内周側が深溝ベアリング11a,11bを介して入力軸
5に回転自在に支持されている。遊星歯車30は大歯車
30aの両側に同径の小歯車30b,30cが一体化さ
れた構造となっていて、大歯車30aには第1太陽歯車
31が噛合し、一方の小歯車30aには補助歯車34
が、他方の小歯車30bには第2太陽歯車32が夫々噛
合している。このため、補助歯車33は遊星歯車30を
介して第2太陽歯車32と常時一体に回転するようにな
っている。尚、図中11cは、入力軸5と第2太陽歯車
32の間に介装された深溝ベアリングである。
【0032】また、固定ハウジング14は、有底円筒状
のハウジング本体35aと、その開口側の端部に固定さ
れたプレート35bとによって構成されており、ハウジ
ング本体35aとプレート35bの互いに対向する側の
面には凹部36a,36bが形成され、これら各凹部3
6a,36bにリング状の固定ドラム19a,19bが
夫々嵌合状態で固定されている。各固定ドラム19a,
19bと凹部36a,36bの周壁との間には環状に所
定の隙間20a,20bが形成されており、また、固定
ドラム19a,19bの各内周面には入力軸5と出力軸
8を回転自在に支持するための深溝ベアリング21a,
21bが圧入されている。
【0033】一方、アウターリング33a,33bは遊
星歯車30を回転自在に支持する軸6によって互いが一
体化されており、アウターリング33aと補助歯車3
4、アウターリング33bと第2太陽歯車32の各間に
は所定の隙間22a,22bが形成されている。
【0034】そして、アウターリング33aと補助歯車
34の間の隙間22aと、ハウジング本体35aと固定
ドラム19aの間の隙間20aにはコイルスプリング2
3aが介装され、アウターリング33bと第2太陽歯車
32の間の隙間22bと、プレート35bと固定ドラム
19bの間の隙間には上記コイルスプリング23aと同
方向に巻いたコイルスプリング23bが介装されてい
る。一方のコイルスプリング23aは基本セット状態で
一端側が固定ドラム19aに、他端側が補助歯車34と
アウターリング33aに摩擦接触していて、補助歯車3
4が縮径方向(コイルスプリング23aの径を縮める方
向)に回転しようとすると、この補助歯車34の回転を
ロックし、アウターリング33aが拡径方向(コイルス
プリング23aの径を拡げる方向)に回転しようとする
と、アウターリング33aの回転をロックすると同時に
補助歯車34のロックを解除するようになっている。ま
た、他方のコイルスプリング23bは基本セット状態で
一端側が固定ドラム19bに、他端側が第2太陽歯車3
2とアウターリング33bに摩擦接触していて、第2太
陽歯車32が縮径方向(コイルスプリング23bの径を
縮める方向)に回転しようとすると、この第2太陽歯車
32の回転をロックし、アウターリング33bが拡径方
向(コイルスプリング23bの径を拡げる方向)に回転
しようとすると、アウターリング33bの回転をロック
すると同時に第2太陽歯車32のロックを解除するよう
になっている。
【0035】つづいて、この動力伝達装置の動作につい
て説明する。尚、以下では、コイルスプリング23a,
23bは右巻きであるものとし、各構成部材の回転方向
は図中矢印F方向からみた回転方向として説明する。
【0036】1)入力軸5側からトルクが入力された場
合 入力軸5側から右回転方向のトルクが入力されると、第
2太陽歯車32は当初コイルスプリング23bによって
右方向の回転をロックされているため、遊星歯車30が
入力軸5と逆回転方向に、即ち、左回転方向に公転して
アウターリング33a,33bに左回転方向のトルクを
伝達する。こうして、アウターリング33a,33bに
左回転方向のトルクが伝達されると、コイルスプリング
23bが拡径されてコイルスプリング23bがアウター
リング33bの回転をロックすると同時に第2太陽歯車
32のロックを解除するようになる。この結果、遊星歯
車30が自転するようになって、入力軸5のトルクがこ
の遊星歯車30の自転を通して第2太陽歯車32の出力
軸8に伝達されるようになる。
【0037】入力軸5に外部から左回転方向のトルクが
伝達されると、補助歯車34は当初コイルスプリング2
3aによって左方向の回転をロックされているため、遊
星歯車30が右回転方向に公転してアウターリング33
a,33bに右回転方向のトルクを伝達する。これによ
り、アウターリング33aがコイルスプリング23aを
拡径するようになって、コイルスプリング23aがアウ
ターリング33aの回転をロックすると同時に補助歯車
34のロックを解除し、遊星歯車30が自転するように
なる。この結果、入力軸5のトルクが遊星歯車30の自
転を通して第2太陽歯車32の出力軸8に伝達されるよ
うになる。
【0038】2)出力軸8側からトルクが入力された場
合 出力軸8に外部から右、或は、左回転方向のトルクが入
力されると、コイルスプリング23a,23bが第2太
陽歯車32、或は、補助歯車34の回転をロックするよ
うになって、アウターリング33a,33bや第1太陽
歯車31(入力軸5)にトルクが伝達されなくなる。
【0039】尚、図1〜図4に示した第1実施例の動力
伝達装置は、遊星歯車機構の遊星歯車2に噛合する一つ
の歯車である太陽歯車1を入力部、遊星腕としての第
1,第2回転ドラム4,10を出力部とし、図8に示し
た第2実施例の動力伝達装置は、遊星歯車機構の遊星歯
車30に噛合する一つの歯車である第1太陽歯車31を
入力部、もう一つの歯車である第2太陽歯車32を出力
部としたが、本発明の実施例としてはこれらに限らず、
遊星歯車機構の三つの節のうちの任意の二つの節を入力
部と出力部とすることが可能である。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明は、遊星歯車機構の
いずれか二つの節を入力部と出力部とし、この出力部の
回転をロックするロック機構を設ける一方で、前記遊星
歯車機構の残りの一つの節に伝達されたトルクによって
前記ロック機構のロックを解除するロック解除機構を設
け、入力部側からトルクが入力されて残りの一つの節に
トルクが伝達された場合にだけ出力部が回転可能になる
ようにしたため、出力部側から入力部側へのトルクの伝
達を確実に阻止することが出来る。また、入力部側から
出力部側へは遊星歯車機構を通してトルクを伝達するた
め、従来のものに比較して動力伝達効率が大幅に高まる
という効果が得られるうえ、入力部と出力部を同一軸線
上に配置出来るという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す断面図。
【図2】図1のA部分の拡大断面図。
【図3】図1のA部分の拡大断面図。
【図4】図1のA部分の拡大断面図。
【図5】第1実施例の変形例を示す断面図。
【図6】第1実施例の変形例を示す断面図。
【図7】第1実施例の変形例を示す断面図。
【図8】本発明の第2実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1…太陽歯車(遊星歯車に噛合する歯車)、2…遊星歯
車、3…環状歯車(遊星歯車に噛合する歯車)、4…第
1回転ドラム(遊星腕)、10…第2回転ドラム(遊星
腕)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊星歯車を支持する遊星腕と前記遊星歯車
    に噛合する二つの歯車とから成る遊星歯車機構のいずれ
    か二つの節を入力部と出力部とし、この出力部の回転を
    ロックするロック機構を設ける一方で、前記遊星歯車機
    構の残りの一つの節に伝達されたトルクによって前記ロ
    ック機構のロックを解除するロック解除機構を設けたこ
    とを特徴とする動力伝達装置。
JP958792A 1992-01-08 1992-01-23 動力伝達装置 Pending JPH05202995A (ja)

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