JPH0520678A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体及びその製造方法Info
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- JPH0520678A JPH0520678A JP3200029A JP20002991A JPH0520678A JP H0520678 A JPH0520678 A JP H0520678A JP 3200029 A JP3200029 A JP 3200029A JP 20002991 A JP20002991 A JP 20002991A JP H0520678 A JPH0520678 A JP H0520678A
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- magnetic
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- magnetic powder
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 最外層の磁性層4がバリウムフェライト磁性
粉を含有し、この最外層に隣接する磁性層2がコバルト
含有酸化鉄系磁性粉を含有し、かつ、前記バリウムフェ
ライト磁性粉のpHが前記コバルト含有酸化鉄系磁性粉
のpHに等しいか或はこれよりも小さく、その差が4よ
りも小さいことを特徴とする磁気記録媒体。 【効果】 湿潤重層塗布の際に発生する面粗れを防止
し、電磁変換特性、走行性及び耐久性を向上した磁気記
録媒体及びその製造方法を提供することができる。
粉を含有し、この最外層に隣接する磁性層2がコバルト
含有酸化鉄系磁性粉を含有し、かつ、前記バリウムフェ
ライト磁性粉のpHが前記コバルト含有酸化鉄系磁性粉
のpHに等しいか或はこれよりも小さく、その差が4よ
りも小さいことを特徴とする磁気記録媒体。 【効果】 湿潤重層塗布の際に発生する面粗れを防止
し、電磁変換特性、走行性及び耐久性を向上した磁気記
録媒体及びその製造方法を提供することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク、磁気テー
プ、磁気シート等の磁気記録媒体及びその製造方法に関
するものである。
プ、磁気シート等の磁気記録媒体及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来技術】近年、磁気記録媒体は益々高性能なものが
指向され、高密度記録が可能な高い電磁変換特性を有す
る磁気ディスク、磁気テープ等の出現が望まれている。
指向され、高密度記録が可能な高い電磁変換特性を有す
る磁気ディスク、磁気テープ等の出現が望まれている。
【0003】磁気記録媒体の電磁変換特性を向上するた
めに、従来より、飽和磁化量の大きい磁性粉の使用、磁
性粉の分散性向上、磁性層に関しては、重層化或は角形
比、抗磁力、飽和磁束密度等の向上、更には表面平滑度
の調整等多種の試みがなされて来た。
めに、従来より、飽和磁化量の大きい磁性粉の使用、磁
性粉の分散性向上、磁性層に関しては、重層化或は角形
比、抗磁力、飽和磁束密度等の向上、更には表面平滑度
の調整等多種の試みがなされて来た。
【0004】磁性層の重層化については、同時重層塗布
(=湿潤重層塗布:ウエット・オン・ウエット方式)の
問題点の一つとして、磁性層の表面性が悪くなることが
あった。この表面性が悪い場合には例えばビデオテープ
であれば、ノイズが多くなるという欠陥を生ずる。
(=湿潤重層塗布:ウエット・オン・ウエット方式)の
問題点の一つとして、磁性層の表面性が悪くなることが
あった。この表面性が悪い場合には例えばビデオテープ
であれば、ノイズが多くなるという欠陥を生ずる。
【0005】特開平2−105331号公報では、上記問題点
を解決するために、各層に用いる磁性塗料の表面張力を
0.1 〜3dyn /cm以内に低下させる技術が開示されてい
る。しかし、この技術では各磁性塗料に含まれる磁性粉
の種類が異なっている場合には、表面性の改善は十分に
行われなかった。
を解決するために、各層に用いる磁性塗料の表面張力を
0.1 〜3dyn /cm以内に低下させる技術が開示されてい
る。しかし、この技術では各磁性塗料に含まれる磁性粉
の種類が異なっている場合には、表面性の改善は十分に
行われなかった。
【0006】また特に、最外層の磁性粉が金属系磁性粉
或はバリウムフェライト等の六方晶系磁性粉のように、
分散性が悪いものの場合にはほとんど効果がなかった。
或はバリウムフェライト等の六方晶系磁性粉のように、
分散性が悪いものの場合にはほとんど効果がなかった。
【0007】一方、特開平2−101627号公報には、結合
剤の種類や量を調整することにより、表面性を向上させ
る技術が開示されている。しかしながら、この技術で
も、上層及び下層の磁性粉が共にコバルト変性酸化鉄で
あればある程度の効果はあるものの、金属系磁性粉或は
六方晶系磁性粉を用いた場合には、磁性層の表面性を改
善することはできなかった。
剤の種類や量を調整することにより、表面性を向上させ
る技術が開示されている。しかしながら、この技術で
も、上層及び下層の磁性粉が共にコバルト変性酸化鉄で
あればある程度の効果はあるものの、金属系磁性粉或は
六方晶系磁性粉を用いた場合には、磁性層の表面性を改
善することはできなかった。
【0008】特開昭64−86321 号公報では、上下層に用
いる溶剤をある特定の蒸発速度指数に制御することによ
り、平滑な磁性層表面を得る技術が開示されている。し
かし、この技術では、上下層間の強い相互作用によって
溶剤が乾燥する前に凝集が始まってしまうような系にお
いてはほとんど効果がなかった。特に、例えば下層が主
としてCo変性酸化鉄、上層が金属系又はバリウムフェ
ライト系磁性粉のように強い相互作用を有する系を、ウ
エット・オン・ウエット方式で塗布する場合には、塗布
直後に凝集が始まり表面が粗れてしまうが、上記技術は
このような系の改善には効果がなかった。
いる溶剤をある特定の蒸発速度指数に制御することによ
り、平滑な磁性層表面を得る技術が開示されている。し
かし、この技術では、上下層間の強い相互作用によって
溶剤が乾燥する前に凝集が始まってしまうような系にお
いてはほとんど効果がなかった。特に、例えば下層が主
としてCo変性酸化鉄、上層が金属系又はバリウムフェ
ライト系磁性粉のように強い相互作用を有する系を、ウ
エット・オン・ウエット方式で塗布する場合には、塗布
直後に凝集が始まり表面が粗れてしまうが、上記技術は
このような系の改善には効果がなかった。
【0009】磁性粉のpHをコントロールして磁気記録
媒体を製造する技術は、例えばバリウムフェライト系磁
性粉については特開昭64−89021 号公報、金属系磁性粉
については特開平1−162218号公報に開示されている。
しかし、これらの技術は、ウエット・オン・ウエット方
式で塗布する際の表面性改善に関するものではない。
媒体を製造する技術は、例えばバリウムフェライト系磁
性粉については特開昭64−89021 号公報、金属系磁性粉
については特開平1−162218号公報に開示されている。
しかし、これらの技術は、ウエット・オン・ウエット方
式で塗布する際の表面性改善に関するものではない。
【0010】
【発明の目的】本発明の目的は、湿潤重層塗布の際に発
生する面粗れを防止し、電磁変換特性、走行性及び耐久
性を向上した磁気記録媒体及びその製造方法を提供する
ことにある。
生する面粗れを防止し、電磁変換特性、走行性及び耐久
性を向上した磁気記録媒体及びその製造方法を提供する
ことにある。
【0011】
【発明の構成及びその作用効果】本発明は、支持体上
に、磁性粉を含有する複数の磁性層を重ねてなる磁気記
録媒体において、最外層の前記磁性層がバリウムフェラ
イト磁性粉を含有し、この最外層に隣接する前記磁性層
がコバルト含有酸化鉄系磁性粉を含有し、かつ、前記バ
リウムフェライト磁性粉のpHが前記コバルト含有酸化
鉄系磁性粉のpHに等しいか或はこれよりも小さい(小
さい場合はpH差が4以下である)ことを特徴とする磁
気記録媒体に関するものである。
に、磁性粉を含有する複数の磁性層を重ねてなる磁気記
録媒体において、最外層の前記磁性層がバリウムフェラ
イト磁性粉を含有し、この最外層に隣接する前記磁性層
がコバルト含有酸化鉄系磁性粉を含有し、かつ、前記バ
リウムフェライト磁性粉のpHが前記コバルト含有酸化
鉄系磁性粉のpHに等しいか或はこれよりも小さい(小
さい場合はpH差が4以下である)ことを特徴とする磁
気記録媒体に関するものである。
【0012】また、本発明は上記磁気記録媒体の製造方
法において、(1)最外層の前記磁性層用磁性粉として
バリウムフェライト磁性粉を使用した磁性塗料を調製す
る工程と、(2)最外層に隣接する前記磁性層用磁性粉
としてコバルト含有酸化鉄系磁性粉を使用した磁性塗料
を調製する工程と〔但し、前記バリウムフェライト磁性
粉のpHは前記コバルト含有酸化鉄系磁性粉のpHに等
しいか或はこれよりも小さい(小さい場合はpH差が4
以下である)〕、(3)上記(1)及び(2)の磁性塗
料を支持体上に湿潤状態で重層塗布して、複数の磁性層
を形成する工程とを含むことを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法に関するものである。
法において、(1)最外層の前記磁性層用磁性粉として
バリウムフェライト磁性粉を使用した磁性塗料を調製す
る工程と、(2)最外層に隣接する前記磁性層用磁性粉
としてコバルト含有酸化鉄系磁性粉を使用した磁性塗料
を調製する工程と〔但し、前記バリウムフェライト磁性
粉のpHは前記コバルト含有酸化鉄系磁性粉のpHに等
しいか或はこれよりも小さい(小さい場合はpH差が4
以下である)〕、(3)上記(1)及び(2)の磁性塗
料を支持体上に湿潤状態で重層塗布して、複数の磁性層
を形成する工程とを含むことを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法に関するものである。
【0013】本発明者は、異なる種類の磁性粉を用いた
磁性層を、隣接してウエット・オン・ウエット方式で同
時塗布した場合に生ずる相互作用、即ち、各磁性粉の凝
集の原因について鋭意研究し、この相互作用発生の主な
原因が各磁性粉の水素イオン濃度(pH)の差が大きい
ことにあることを見出した。
磁性層を、隣接してウエット・オン・ウエット方式で同
時塗布した場合に生ずる相互作用、即ち、各磁性粉の凝
集の原因について鋭意研究し、この相互作用発生の主な
原因が各磁性粉の水素イオン濃度(pH)の差が大きい
ことにあることを見出した。
【0014】本発明において、最外層の磁性層(以下、
第一層という。)に用いる磁性粉はバリウムフェライト
磁性粉を主成分とするものである。このBa−フェライ
トは次の一般式で表されるものが好ましく、置換金属と
してCo、Ti、Zn、Ni、Cu、Mg、Nb、S
n、Mnを含有するものが更に好ましい。 BaO・n(Fe1-m Mm )2 O3 〔但し、式中、MはZn、Co、Ti、Ni、Mn、I
n、Cu、Ge、Nb、Sn、Mg、Sr、Ta、C
r、Mo、W、Zr、Hf、Vから選ばれる少なくとも
1種、好ましくは2種以上の元素であり、mは0〜0.2
、nは5.4 〜11.0の数を表す。〕
第一層という。)に用いる磁性粉はバリウムフェライト
磁性粉を主成分とするものである。このBa−フェライ
トは次の一般式で表されるものが好ましく、置換金属と
してCo、Ti、Zn、Ni、Cu、Mg、Nb、S
n、Mnを含有するものが更に好ましい。 BaO・n(Fe1-m Mm )2 O3 〔但し、式中、MはZn、Co、Ti、Ni、Mn、I
n、Cu、Ge、Nb、Sn、Mg、Sr、Ta、C
r、Mo、W、Zr、Hf、Vから選ばれる少なくとも
1種、好ましくは2種以上の元素であり、mは0〜0.2
、nは5.4 〜11.0の数を表す。〕
【0015】上記Ba−フェライトはBET値35m2/g
以上、板状比2〜10、保磁力200 〜2000Oeのものを使
用することが好ましい。また、平均粒径は0.3 μm以下
が好ましく、0.01〜0.3 μmが更に好ましい。平均粒径
が0.3 μmを超えると記録再生時のノイズが著しくなる
などして、高密度記録に適さなくなり、本発明の効果を
発揮できないことがある。
以上、板状比2〜10、保磁力200 〜2000Oeのものを使
用することが好ましい。また、平均粒径は0.3 μm以下
が好ましく、0.01〜0.3 μmが更に好ましい。平均粒径
が0.3 μmを超えると記録再生時のノイズが著しくなる
などして、高密度記録に適さなくなり、本発明の効果を
発揮できないことがある。
【0016】目的とするBa−フェライトを形成するに
は、必要な上記各元素の酸化物、炭酸化物を、たとえば
ホウ酸のようなガラス形成物質とともに溶融し、得られ
た酸液を急冷してガラスを形成し、次いでこのガラスを
所定温度で熱処理して目的とするBa−フェライトの結
晶粉末を析出させ、最後にガラス成分を熱処理によって
除去するガラス結晶化法が適用可能であり、その他に
も、共沈−焼成法、水熱合成法、フラックス法、アルコ
キシド法、プラズマジェット法等が適用可能である。
は、必要な上記各元素の酸化物、炭酸化物を、たとえば
ホウ酸のようなガラス形成物質とともに溶融し、得られ
た酸液を急冷してガラスを形成し、次いでこのガラスを
所定温度で熱処理して目的とするBa−フェライトの結
晶粉末を析出させ、最後にガラス成分を熱処理によって
除去するガラス結晶化法が適用可能であり、その他に
も、共沈−焼成法、水熱合成法、フラックス法、アルコ
キシド法、プラズマジェット法等が適用可能である。
【0017】一方、前記第一層に隣接する磁性層(以
下、第二層という)に用いる磁性粉はコバルト含有酸化
鉄系磁性粉を主成分とするものである。この例としては
Co含有γ−Fe2 O3 、Co被着γ−Fe2 O3 、C
o含有γ−Fe3 O4 、Co被着γ−Fe3 O4 、Co
含有磁性FeOx(3/2 >x>4/3 )、等が挙げられ
る。
下、第二層という)に用いる磁性粉はコバルト含有酸化
鉄系磁性粉を主成分とするものである。この例としては
Co含有γ−Fe2 O3 、Co被着γ−Fe2 O3 、C
o含有γ−Fe3 O4 、Co被着γ−Fe3 O4 、Co
含有磁性FeOx(3/2 >x>4/3 )、等が挙げられ
る。
【0018】この磁性粉は例えば以下の方法によって製
造される。即ち、まず公知の方法で硫酸第1鉄水溶液と
苛性ソーダ水溶液から水酸化第1鉄の沈澱をつくる。コ
バルト含有FeOxを調製する場合には、上記の硫酸第
1鉄水溶液中に塩化コバルト等の水溶性塩を加えると良
い。また、コバルト以外にもAl、Si、P等の原子を
導入して変性酸化鉄を調製することも可能である。
造される。即ち、まず公知の方法で硫酸第1鉄水溶液と
苛性ソーダ水溶液から水酸化第1鉄の沈澱をつくる。コ
バルト含有FeOxを調製する場合には、上記の硫酸第
1鉄水溶液中に塩化コバルト等の水溶性塩を加えると良
い。また、コバルト以外にもAl、Si、P等の原子を
導入して変性酸化鉄を調製することも可能である。
【0019】次に、上記沈澱液中に空気を吹き込みなが
ら攪拌してゲーサイト(α−FeOOH)とする。これ
を水洗乾燥した後、更に焼成炉で脱水還元を行う。この
時、焼成温度及び焼成時間を適宜調整することによって
所望のx値を有するマグネタイト化磁性粉を得ることが
できる。更に、コバルト被着FeOxを調製するには、
得られたマグネタイト化磁性粉を、塩化コバルト、硫酸
コバルト等を溶解した水溶液中へ分散し、苛性ソーダ水
溶液で中和する。これを昇温攪拌後、スラリー状の酸化
鉄を取り出し、水洗、濾過、乾燥する。この場合にも、
Coだけでなく、Al、Si、P等の原子を導入して変
性酸化鉄を調製することができる。
ら攪拌してゲーサイト(α−FeOOH)とする。これ
を水洗乾燥した後、更に焼成炉で脱水還元を行う。この
時、焼成温度及び焼成時間を適宜調整することによって
所望のx値を有するマグネタイト化磁性粉を得ることが
できる。更に、コバルト被着FeOxを調製するには、
得られたマグネタイト化磁性粉を、塩化コバルト、硫酸
コバルト等を溶解した水溶液中へ分散し、苛性ソーダ水
溶液で中和する。これを昇温攪拌後、スラリー状の酸化
鉄を取り出し、水洗、濾過、乾燥する。この場合にも、
Coだけでなく、Al、Si、P等の原子を導入して変
性酸化鉄を調製することができる。
【0020】上記の各磁性粉の他に、各層の磁性粉全体
量に対して各50重量%以下、好ましくは20重量%以下の
量の他の磁性粉を使用することができる。これらの磁性
粉の例としては、Fe系、Fe−Al系、Fe−Al−
Ni系等の金属系磁性粉、窒化鉄、炭化鉄等が挙げられ
る。
量に対して各50重量%以下、好ましくは20重量%以下の
量の他の磁性粉を使用することができる。これらの磁性
粉の例としては、Fe系、Fe−Al系、Fe−Al−
Ni系等の金属系磁性粉、窒化鉄、炭化鉄等が挙げられ
る。
【0021】上記各磁性粉は後記の方法でpHを測定
し、バリウムフェライト系磁性粉のpHがCo酸化鉄系
磁性粉のpHに等しいか或はこれよりも小さい(小さい
場合はpH差が4以下となる)ような組合わせを選定す
る。このpHの差が4を超えた場合は、第一層と第二層
の間で相互作用が発生するため磁性粉の凝集が始まり、
磁性層の表面性が悪くなる。上記pHの差は好ましくは
0〜3.5、更に好ましくは0〜3.0 である。
し、バリウムフェライト系磁性粉のpHがCo酸化鉄系
磁性粉のpHに等しいか或はこれよりも小さい(小さい
場合はpH差が4以下となる)ような組合わせを選定す
る。このpHの差が4を超えた場合は、第一層と第二層
の間で相互作用が発生するため磁性粉の凝集が始まり、
磁性層の表面性が悪くなる。上記pHの差は好ましくは
0〜3.5、更に好ましくは0〜3.0 である。
【0022】本発明の磁性層に用いることのできる結合
剤は、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、その他特開平2−154320号公報3頁右上2行
目〜20行目に例示されるものであるが、前記各層に含ま
れる結合剤のうちの少なくとも一種には陰性有機基が導
入されていることが好ましい。
剤は、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、その他特開平2−154320号公報3頁右上2行
目〜20行目に例示されるものであるが、前記各層に含ま
れる結合剤のうちの少なくとも一種には陰性有機基が導
入されていることが好ましい。
【0023】上記の陰性有機基とは、例えば−COO
M、−SO3 M、−PO(OM′)2 、−OSO3 M
(但し、Mは水素原子又はアルカリ金属原子であり、
M′は水素原子、アルカリ金属原子又はアルキル基であ
る。)であるが、中でも−COOM、−SO3 M及び−
PO(OM)2 (但し、Mは水素原子、Li、Na又は
Kである。)が磁性粉の分散性を向上し、ひいては媒体
の電磁変換特性及び耐久性を向上する上で好ましい。
M、−SO3 M、−PO(OM′)2 、−OSO3 M
(但し、Mは水素原子又はアルカリ金属原子であり、
M′は水素原子、アルカリ金属原子又はアルキル基であ
る。)であるが、中でも−COOM、−SO3 M及び−
PO(OM)2 (但し、Mは水素原子、Li、Na又は
Kである。)が磁性粉の分散性を向上し、ひいては媒体
の電磁変換特性及び耐久性を向上する上で好ましい。
【0024】上記各層用の結合剤に含まれる陰性有機基
は、夫々の陰性有機基を有する結合剤に対して0.1 〜8.
0 モル%、更には0.5 〜6.0 モル%含まれることが磁性
粉の分散性を向上させるために好ましい。含有率が0.1
モル%より少ないと分散性が低下し、8.0 モル%より多
いと磁性塗料がゲル化し易くなる。また、重量平均分子
量は好ましくは15,000〜80,000である。結合剤の磁性層
中の含有率は磁性粉100 重量部に対して、5〜40重量部
(好ましくは5〜30重量部)の範囲とする。この場合、
ポリウレタン及び/又はポリエステルと塩化ビニル系樹
脂との比は重量比で通常は100 :0〜10:90(好ましく
は90:10〜30:70)の範囲内とする。
は、夫々の陰性有機基を有する結合剤に対して0.1 〜8.
0 モル%、更には0.5 〜6.0 モル%含まれることが磁性
粉の分散性を向上させるために好ましい。含有率が0.1
モル%より少ないと分散性が低下し、8.0 モル%より多
いと磁性塗料がゲル化し易くなる。また、重量平均分子
量は好ましくは15,000〜80,000である。結合剤の磁性層
中の含有率は磁性粉100 重量部に対して、5〜40重量部
(好ましくは5〜30重量部)の範囲とする。この場合、
ポリウレタン及び/又はポリエステルと塩化ビニル系樹
脂との比は重量比で通常は100 :0〜10:90(好ましく
は90:10〜30:70)の範囲内とする。
【0025】本発明に係る支持体は、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリカーボネート等の公知のも
のであり、例えば特開平2−260122号公報の2頁右下6
行目〜3頁左上10行目に挙げられるものである。
フタレート、ポリエチレン−2、6−ナフタレート、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリカーボネート等の公知のも
のであり、例えば特開平2−260122号公報の2頁右下6
行目〜3頁左上10行目に挙げられるものである。
【0026】その他磁性層には必要に応じて、カーボン
ブラック、分散剤、潤滑剤、研磨剤及び帯電防止剤等の
添加剤等を含有させてもよい。
ブラック、分散剤、潤滑剤、研磨剤及び帯電防止剤等の
添加剤等を含有させてもよい。
【0027】カーボンブラックは、特に最外層の磁性層
に含有させることによって、磁性層の表面性及びBa−
フェライトの分散性を改善する効果があり、更に、遮光
性及び導電性も付与される。このようなカーボンブラッ
クとしては窒素吸着法比表面積であるBET値1〜800
m2/g、平均粒径10〜1000mμ、DBP吸油量10〜400m
l /100gr のものがあり、例として特開平3−63928 号
公報第6頁左下16行目〜同第7頁左上12行目のものが挙
げられる。
に含有させることによって、磁性層の表面性及びBa−
フェライトの分散性を改善する効果があり、更に、遮光
性及び導電性も付与される。このようなカーボンブラッ
クとしては窒素吸着法比表面積であるBET値1〜800
m2/g、平均粒径10〜1000mμ、DBP吸油量10〜400m
l /100gr のものがあり、例として特開平3−63928 号
公報第6頁左下16行目〜同第7頁左上12行目のものが挙
げられる。
【0028】分散剤としては、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸等の脂肪
酸やリン酸エステル、アルキルコハクスルホン酸等があ
り、例えば特開平2−189713号公報3頁右上20行目〜3
頁左下9行目に示されるものが挙げられる。
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸等の脂肪
酸やリン酸エステル、アルキルコハクスルホン酸等があ
り、例えば特開平2−189713号公報3頁右上20行目〜3
頁左下9行目に示されるものが挙げられる。
【0029】潤滑剤としては、ブチルステアレートやオ
レイルオレート、2−エチルヘキシルステアレート、ジ
オレイルアジペート、2−エチルヘキシルパルミテー
ト、ブチルパルミテート、ラウリルオレート等の脂肪酸
エステル、前記の脂肪酸やシリコーンオイルをはじめ、
例えば特開平2−154319号公報の13頁右上14行目〜14頁
左下2行目、特開平2−132639号公報の7頁左上20行目
〜右下1行目に示されるものが挙げられる。
レイルオレート、2−エチルヘキシルステアレート、ジ
オレイルアジペート、2−エチルヘキシルパルミテー
ト、ブチルパルミテート、ラウリルオレート等の脂肪酸
エステル、前記の脂肪酸やシリコーンオイルをはじめ、
例えば特開平2−154319号公報の13頁右上14行目〜14頁
左下2行目、特開平2−132639号公報の7頁左上20行目
〜右下1行目に示されるものが挙げられる。
【0030】研磨剤としては、アルミナ、酸化クロム、
α−酸化鉄(ベンガラ)、窒化ホウ素、炭化ケイ素、酸
化ジルコニウム、酸化ケイ素等の他、例えば特開平1−
277322号7頁左上15行目〜右上2行目のものが挙げられ
る。
α−酸化鉄(ベンガラ)、窒化ホウ素、炭化ケイ素、酸
化ジルコニウム、酸化ケイ素等の他、例えば特開平1−
277322号7頁左上15行目〜右上2行目のものが挙げられ
る。
【0031】帯電防止剤としては、例えば特開平2−13
2639号公報8頁右上4行目〜左下5行目に示されるもの
が挙げられる。
2639号公報8頁右上4行目〜左下5行目に示されるもの
が挙げられる。
【0032】上記磁性層を形成するための磁性塗料に配
合される溶剤としては、トルエン、キシレン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、酢酸
エチル、エチレングリコールモノアセテート等の例えば
特開平1−159828号公報8頁右上1行目〜16行目に示さ
れるものが挙げられる。
合される溶剤としては、トルエン、キシレン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、酢酸
エチル、エチレングリコールモノアセテート等の例えば
特開平1−159828号公報8頁右上1行目〜16行目に示さ
れるものが挙げられる。
【0033】本発明において使用される磁性塗料は、磁
性粉、結合剤、潤滑剤や必要に応じて研磨剤、分散剤、
帯電防止剤等を溶媒中で混練及び分散して製造される。
磁性塗料の混練及び分散に使用される混練分散機の例と
しては、二本ロールミル、三本ロールミル、ボールミ
ル、トロンミル,ペブルミル、コンボルミル、サンドミ
ル、サンドグラインダー、Szegveri アトライター、高
インペラー分散機、高速度衝撃ミル、高速ストーンミ
ル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイザー、超音
波分散機、オープンニーダー、連続ニーダー、加圧ニー
ダー、プラネタリーニーダー等が挙げられる。
性粉、結合剤、潤滑剤や必要に応じて研磨剤、分散剤、
帯電防止剤等を溶媒中で混練及び分散して製造される。
磁性塗料の混練及び分散に使用される混練分散機の例と
しては、二本ロールミル、三本ロールミル、ボールミ
ル、トロンミル,ペブルミル、コンボルミル、サンドミ
ル、サンドグラインダー、Szegveri アトライター、高
インペラー分散機、高速度衝撃ミル、高速ストーンミ
ル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイザー、超音
波分散機、オープンニーダー、連続ニーダー、加圧ニー
ダー、プラネタリーニーダー等が挙げられる。
【0034】なお、上記結合剤の強度及び耐久性を増す
ために混練、分散後に加える硬化剤としては、エポキシ
化合物やポリイソシアネート化合物等例えば特開平2−
132640号公報9頁右上1行目〜右下17行目に示されるも
のが挙げられる。
ために混練、分散後に加える硬化剤としては、エポキシ
化合物やポリイソシアネート化合物等例えば特開平2−
132640号公報9頁右上1行目〜右下17行目に示されるも
のが挙げられる。
【0035】本発明の磁気記録媒体、例えば磁気テープ
は、図1に示すように、支持体1の片面に磁性粉を含有
する磁性層2、4と、また、必要があれば更にオーバー
コート層(図示せず)とがこの順序にそれぞれ積層して
設けられている。
は、図1に示すように、支持体1の片面に磁性粉を含有
する磁性層2、4と、また、必要があれば更にオーバー
コート層(図示せず)とがこの順序にそれぞれ積層して
設けられている。
【0036】第一層4は磁性粉としてBa−フェライト
磁性粉を、また、第二層2はCo含有酸化鉄系磁性粉を
含有するものである。第二層2の下には更に他の磁性層
が形成されていてもよい。
磁性粉を、また、第二層2はCo含有酸化鉄系磁性粉を
含有するものである。第二層2の下には更に他の磁性層
が形成されていてもよい。
【0037】また必要があれば磁性層と反対の面にバッ
クコート層3を設けてもよく、更に、第二層2と支持体
1との間に下引き層(図示せず)を設けたものであって
もよい。また、支持体1にコロナ放電処理を施してもよ
い。
クコート層3を設けてもよく、更に、第二層2と支持体
1との間に下引き層(図示せず)を設けたものであって
もよい。また、支持体1にコロナ放電処理を施してもよ
い。
【0038】本発明に係る磁性層の重層構造は、ウエッ
ト・オン・ウエット方式の重層塗布(即ち、下層の磁性
層用塗料が未乾燥のうちに、上層の磁性層用塗料を塗布
すること)により形成する。
ト・オン・ウエット方式の重層塗布(即ち、下層の磁性
層用塗料が未乾燥のうちに、上層の磁性層用塗料を塗布
すること)により形成する。
【0039】磁性層の厚みは、第一層で1.0 μm以下、
更には0.2〜0.75μmが好ましく、また、全ての磁性層
の合計厚さが4.0 μm以下、更には2.0 〜3.5 μmであ
ることが好ましい。
更には0.2〜0.75μmが好ましく、また、全ての磁性層
の合計厚さが4.0 μm以下、更には2.0 〜3.5 μmであ
ることが好ましい。
【0040】次に、ウエット・オン・ウエット方式によ
る磁気記録媒体の製造法の一例を図2に従って説明す
る。まず供給ロール32から繰出されたフィルム状支持体
1上には、押し出しコータ10、11により、上記した磁性
層2、4用の磁性塗料が塗布される。
る磁気記録媒体の製造法の一例を図2に従って説明す
る。まず供給ロール32から繰出されたフィルム状支持体
1上には、押し出しコータ10、11により、上記した磁性
層2、4用の磁性塗料が塗布される。
【0041】複数の磁性層を、ウエット・オン・ウエッ
ト方式で塗布するための押し出しコーターの例を図3に
示す。ここにおいて、図3(A)は2基の押し出しコー
ターを並べて使用する方法であり、図3(B)は押し出
し用スリットは分離されているが、吐出口は一体化した
例である。また図3(C)は、スリット及び吐出口を一
体化した例である。
ト方式で塗布するための押し出しコーターの例を図3に
示す。ここにおいて、図3(A)は2基の押し出しコー
ターを並べて使用する方法であり、図3(B)は押し出
し用スリットは分離されているが、吐出口は一体化した
例である。また図3(C)は、スリット及び吐出口を一
体化した例である。
【0042】上記の塗布方法において、各塗料は、図示
しないインラインミキサーを通して押し出しコータ10、
11へと供給してよい。押し出しコータ10、11には夫々、
液溜り部13、14が設けられ、各コーターからの塗料をウ
エット・オン・ウエット方式で重ねる。
しないインラインミキサーを通して押し出しコータ10、
11へと供給してよい。押し出しコータ10、11には夫々、
液溜り部13、14が設けられ、各コーターからの塗料をウ
エット・オン・ウエット方式で重ねる。
【0043】このウエット・オン・ウエット方式におけ
る重層塗布においては、第二層が湿潤状態のままで第一
層の磁性層を塗布するので、第二層の表面(即ち、第一
層との境界面)が滑らかになるとともに第一層の表面性
が良好になり、かつ、上下層間の接着性も向上する。
る重層塗布においては、第二層が湿潤状態のままで第一
層の磁性層を塗布するので、第二層の表面(即ち、第一
層との境界面)が滑らかになるとともに第一層の表面性
が良好になり、かつ、上下層間の接着性も向上する。
【0044】この結果、特に高密度記録のために高出
力、低ノイズの要求される例えば磁気テープとしての要
求性能を満たしたものとなり、更にドロップアウトも低
減することができるため、信頼性も向上する。
力、低ノイズの要求される例えば磁気テープとしての要
求性能を満たしたものとなり、更にドロップアウトも低
減することができるため、信頼性も向上する。
【0045】上記ウエット・オン・ウエット方式によっ
て形成される各層間には、明確な境界が実質的に存在す
る場合以外に、一定の厚みで以て、両層の成分が混在し
てなる境界領域が存在する場合があるが、こうした領域
を除いた上側及び下側の層を上記の磁性層とするいずれ
の場合も、本発明の範囲に含まれる。
て形成される各層間には、明確な境界が実質的に存在す
る場合以外に、一定の厚みで以て、両層の成分が混在し
てなる境界領域が存在する場合があるが、こうした領域
を除いた上側及び下側の層を上記の磁性層とするいずれ
の場合も、本発明の範囲に含まれる。
【0046】上記ウエット・オン・ウエット方式によっ
て各層が形成された後、例えば2000Gauss の前段配向磁
石33により配向され、更に、例えば2000Gauss の後段配
向磁石35を配した乾燥器34に導入され、ここで上下に配
したノズルから熱風を吹き付けて乾燥する。
て各層が形成された後、例えば2000Gauss の前段配向磁
石33により配向され、更に、例えば2000Gauss の後段配
向磁石35を配した乾燥器34に導入され、ここで上下に配
したノズルから熱風を吹き付けて乾燥する。
【0047】次に、乾燥された各塗布層付きの支持体1
はカレンダーロール38の組合わせからなるスーパーカレ
ンダー装置37に導かれ、ここでカレンダー処理された後
に、巻き取りロール39に巻き取られる。
はカレンダーロール38の組合わせからなるスーパーカレ
ンダー装置37に導かれ、ここでカレンダー処理された後
に、巻き取りロール39に巻き取られる。
【0048】このようにして得られた磁性フィルムをス
リットして磁気テープを製造する。
リットして磁気テープを製造する。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例とともに説明
する。成分、割合、操作順序等は、本発明の精神から逸
脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下記の例
において「部」はすべて重量部である。
する。成分、割合、操作順序等は、本発明の精神から逸
脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下記の例
において「部」はすべて重量部である。
【0050】実施例1〜18、比較例1〜4
〈第一層(最外層)用磁性塗料組成物〉
バリウムフェライト磁性粉 (表2参照) 100部
官能基含有塩ビ系樹脂 (表1参照) 6
官能基含有ポリウレタン樹脂( 〃 ) 13〃
カーボンブラック 1〃
α−Al2 O3 5〃
リン酸エステル(東邦化学工業社製:RE610 ) 2〃
メチルエチルケトン 適量
トルエン 適量
【0051】
〈第二層(第一層の隣接層)用磁性塗料組成物〉
コバルト変性酸化鉄磁性粉 (表2参照) 100部
官能基含有塩ビ系樹脂 (表1参照) 10〃
官能基含有ポリウレタン樹脂( 〃 ) 15〃
カーボンブラック 1〃
メチルエチルケトン 適量
トルエン 適量
【0052】
〈各層希釈工程用組成物〉
シクロヘキサノン 適量
メチルエチルケトン 適量
トルエン 適量
ミリスチン酸 1部
ステアリン酸 1〃
脂肪酸エステル 1〃
【0053】各磁性塗料組成物を混練後、希釈工程用組
成物によって希釈、分散して得られた第一層用磁性塗料
と第二層用磁性塗料とに、硬化剤としてそれぞれポリイ
ソシアネート化合物(コロネートL:日本ポリウレタン
社製)5部を添加した後、ウエット・オン・ウエット方
式により、厚み10μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に塗布した。これを、塗膜が未乾燥であるうち
に磁場配向処理を行い、続いて乾燥を施してからカレン
ダー表面平滑化処理を行い、厚み2.5 μmの下層と厚み
0.5 μmの上層とからなる磁性層を形成した。カレンダ
ー条件は、温度80℃、圧力300Kg /cm2 、C/S(コー
ティングスピード)30m/min とした。
成物によって希釈、分散して得られた第一層用磁性塗料
と第二層用磁性塗料とに、硬化剤としてそれぞれポリイ
ソシアネート化合物(コロネートL:日本ポリウレタン
社製)5部を添加した後、ウエット・オン・ウエット方
式により、厚み10μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に塗布した。これを、塗膜が未乾燥であるうち
に磁場配向処理を行い、続いて乾燥を施してからカレン
ダー表面平滑化処理を行い、厚み2.5 μmの下層と厚み
0.5 μmの上層とからなる磁性層を形成した。カレンダ
ー条件は、温度80℃、圧力300Kg /cm2 、C/S(コー
ティングスピード)30m/min とした。
【0054】さらに、下記の組成を有するバックコート
層用塗料を上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの
磁性層と反対側の面に塗布し、乾燥後の膜厚が0.5 μm
であるバックコート層を形成した。 〈バックコート層用塗料〉 カーボンブラック(平均粒径26mμ) 40部 硫酸バリウム(平均粒径300 mμ) 10〃 ニトロセルロース 25〃 ポリウレタン(日本ポリウレタン社製のN−2301) 25〃 ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製のコロネートL) 10〃 シクロヘキサノン 400〃 メチルエチルケトン 250〃 トルエン 250〃
層用塗料を上記ポリエチレンテレフタレートフィルムの
磁性層と反対側の面に塗布し、乾燥後の膜厚が0.5 μm
であるバックコート層を形成した。 〈バックコート層用塗料〉 カーボンブラック(平均粒径26mμ) 40部 硫酸バリウム(平均粒径300 mμ) 10〃 ニトロセルロース 25〃 ポリウレタン(日本ポリウレタン社製のN−2301) 25〃 ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製のコロネートL) 10〃 シクロヘキサノン 400〃 メチルエチルケトン 250〃 トルエン 250〃
【0055】こうして得られたいずれもの原反をスリッ
トして8mmビデオテープを作成した。この8mmビデオテ
ープの詳細及び性能評価の結果を表2に示す。
トして8mmビデオテープを作成した。この8mmビデオテ
ープの詳細及び性能評価の結果を表2に示す。
【0056】実施例19
磁性層を3層とした例である。第一層及び第二層は前記
のものを使用し、第三層として、前記第二層の組成の磁
性塗料を用いた以外は実施例1と同様とした。これらの
8mmビデオテープの詳細及び性能評価の結果を表3に示
す。
のものを使用し、第三層として、前記第二層の組成の磁
性塗料を用いた以外は実施例1と同様とした。これらの
8mmビデオテープの詳細及び性能評価の結果を表3に示
す。
【0057】なお、各磁性粉のpHは以下のようにして
測定した。 〈pH測定法〉磁性粉5gを硬質三角フラスコに採り、
蒸留水100 mlを加えて5分間煮沸した後に、減量した水
分に相当する量のあらかじめ煮沸した蒸留水を加え、室
温まで冷却した後pH計で測定する。
測定した。 〈pH測定法〉磁性粉5gを硬質三角フラスコに採り、
蒸留水100 mlを加えて5分間煮沸した後に、減量した水
分に相当する量のあらかじめ煮沸した蒸留水を加え、室
温まで冷却した後pH計で測定する。
【0058】各例によって得られた8mmテープの物性の
測定方法を以下に示す。
測定方法を以下に示す。
【0059】(a)面粗れ
英国ランクテーラーホブソン社製「タリステップ」によ
り、スタイラスとして2.5 μm×2.5 μm角錐形を用
い、10点の平均粗さRZ を求めた。
り、スタイラスとして2.5 μm×2.5 μm角錐形を用
い、10点の平均粗さRZ を求めた。
【0060】(b)RF出力
640 KHz及び7MHzにおけるRF再生出力を、20℃、65
%で、シバソク製ノイズメータ925 Cによって、8mmビ
デオムービーV900 (ソニー社製)を用いて測定した。
基準テープの値をゼロとしたときの相対値で示した。
(測定単位:dB)
%で、シバソク製ノイズメータ925 Cによって、8mmビ
デオムービーV900 (ソニー社製)を用いて測定した。
基準テープの値をゼロとしたときの相対値で示した。
(測定単位:dB)
【0061】(c)ルミS/N
試料テープ上にホワイト100 %の信号を基準レベルで入
力し、再生ビデオ信号を921 D/1〔(株)シバソク製
ノイズメータ〕に入力し、得られるノイズ絶対値よりル
ミS/Nを読み取った。基準テープの値をゼロとしたと
きの相対値で示した。(測定単位:dB)
力し、再生ビデオ信号を921 D/1〔(株)シバソク製
ノイズメータ〕に入力し、得られるノイズ絶対値よりル
ミS/Nを読み取った。基準テープの値をゼロとしたと
きの相対値で示した。(測定単位:dB)
【0062】(d)走行耐久性
前記条件でテープ全長を100 回走行させた後にエッジダ
メージの有無を目視で観測し、以下のようにランク付け
を行った。 ◎ : エッジダメージ全くなし ○ : 〃 僅かあり △ : 〃 かなり目立つ × : 途中で走行停止した。
メージの有無を目視で観測し、以下のようにランク付け
を行った。 ◎ : エッジダメージ全くなし ○ : 〃 僅かあり △ : 〃 かなり目立つ × : 途中で走行停止した。
【0063】
表1
結合剤種類 官能基 商品名 番号
───────────────────────────────────
塩ビ系樹脂 -SO3K 日本ゼオン製:MR110 (1)
塩ビ系樹脂 -NR3 日信化学工業製:MPR-TAO (2)
ポリウレタン樹脂 -SO3Na 東洋紡績製:UR-8300 (3)
ポリウレタン樹脂 -NH2 大日精化工業: ダイフェラミン (4)
MAU-4024
【0064】
表2A
実施例 1 2 3 4 5 6 7
────────────────────────────────────
第一層
Ba- フェライト
板状比 3.5 5.0 5.0 5.0 5.0 3.5 3.5
BET 値(m2/g) 37 52 52 52 52 37 37
抗磁力(Oe) 1050 1320 1320 1320 1320 1050 1050
pH 6.2 7.5 7.5 7.5 7.5 6.2 6.2
結合剤 (2),(4) (1),(3) (1),(3) (1),(3) (1),(3) (2),(4) (2),(4)
塗布固形分濃度(%) 38 36 36 36 36 38 38
第二層
Co含有酸化鉄
BET 値(m2/g) 45 27 35 38 25 50 50
抗磁力(Oe) 770 640 845 620 630 730 770
pH 8.1 9.0 8.7 9.5 9.5 8.0 8.8
結合剤 (2),(4) (2),(4) (2),(3) (1),(3) (1),(4) (1),(3) (1),(3)
塗布固形分濃度(%) 36 38 38 35 35 37 32
pH差 1.9 1.5 1.2 2.0 2.0 1.8 2.6
磁気テープ性能
面粗れ(nm) 20 16 16 18 18 16 19
RF出力(dB) +1.0 +0.9 +1.0 +0.9 +0.8 +1.2 +1.0
ルミS/N(dB) +1.6 +1.6 +1.8 +1.5 +1.4 +1.7 +1.5
耐久性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
【0065】
表2B
実施例 8 9 10 11 12 13 14 15
─────────────────────────────────
第一層
Ba- フェライト
板状比 3.5 3.0 3.0 3.5 5.0 3.5 3.0 5.0
BET 値(m2/g) 37 38 38 37 52 37 39 52
抗磁力(Oe) 1050 1070 1070 1050 1320 1050 1580 1320
pH 6.2 4.8 4.8 6.2 7.5 6.2 6.7 7.5
結合剤 (2), (2), (2), (2), (1), (2), (2), (1),
(4) (4) (4) (4) (3) (4) (3) (3)
塗布固形分
濃度(%) 38 38 38 38 36 38 38 36
第二層
Co含有酸化鉄
BET 値(m2/g) 44 31 50 52 52 52 50 50
抗磁力(Oe) 700 720 770 880 880 880 770 790
pH 8.0 7.5 8.8 9.4 9.4 9.4 8.8 8.0
結合剤 (2), (2), (1), (2), (2), (2), (1), (1),
(4) (4) (3) (4) (4) (4) (3) (3)
塗布固形分
濃度(%) 32 35 35 42 38 35 35 37
pH差 1.8 2.7 4.0 3.2 1.9 3.2 2.1 0.5
磁気テープ性能
面粗れ(nm) 21 22 24 22 18 20 19 16
RF出力(dB) +1.0 +0.8 +0.4 +0.5 +1.1 +0.6 +1.0 +1.2
ルミS/N(dB) +1.4 +1.0 +0.8 +1.1 +1.4 +0.9 +1.2 +2.2
耐久性 ◎ ◎ ○ ○ ◎ ○ ◎ ◎
【0066】
表2C
実 施 例 比 較 例
16 17 18 1 2 3 4
───────────────────────────────
第一層
Ba- フェライト
板状比 3.0 3.0 5.0 3.0 3.0 3.0 3.0
BET 値(m2/g) 39 38 52 38 38 38 38
抗磁力(Oe) 1580 1070 1320 1070 1070 1070 1070
pH 6.7 4.8 7.5 4.8 4.8 4.8 4.8
結合剤 (2), (2), (1), (2), (2), (2), (2),
(3) (4) (3) (4) (4) (4) (4)
塗布固形分濃度(%) 38 38 36 38 38 38 38
第二層
Co含有酸化鉄
BET 値(m2/g) 35 52 31 27 52 33 16.6
抗磁力(Oe) 850 880 720 640 880 620 400
pH 8.7 9.4 7.5 9.0 9.4 9.8 2.9
結合剤 (1), (2), (2), (2), (2), (2), (1),
(4) (4) (4) (4) (4) (4) (3)
塗布固形分濃度(%) 35 35 35 38 36 38 40
pH差 2.0 3.6 0 4.2 4.5 5.0 -1.9
磁気テープ性能
面粗れ(nm) 19 26 16 38 41 46 55
RF出力(dB) +0.9 +0.2 +1.1 -0.5 -1.2 -1.8 -3.0
ルミS/N(dB) +1.2 +0.8 +2.1 -1.8 -2.1 -2.5 -4.5
耐久性 ◎ ○ ◎ △ × × ×
【0067】
【0068】上記結果から明らかなように、本発明に基
づく8mmビデオテープは、第一層と第二層のpH差を4.
0 以下としたため、本来分散性の悪いBa−フェライト
磁性粉を用いても、磁性粉の凝集は起こらない。従っ
て、面粗れもなく表面性が良好である。また、表面性が
良いため、電磁変換特性も高く、耐久性も良好である。
づく8mmビデオテープは、第一層と第二層のpH差を4.
0 以下としたため、本来分散性の悪いBa−フェライト
磁性粉を用いても、磁性粉の凝集は起こらない。従っ
て、面粗れもなく表面性が良好である。また、表面性が
良いため、電磁変換特性も高く、耐久性も良好である。
【図1】重層塗布の磁気記録媒体の断面図の例である。
【図2】磁気記録媒体の製造装置の例である。
【図3】押し出しコータの断面図の例である。
1 支持体
2、4、 磁性層
3 バックコート層
10、11 押し出しコータ
13、14 液溜まり部
32 供給ロール
33 前段配向磁石
34 乾燥器
35 後段配向磁石
37 スーパーカレンダー装置
38 カレンダーロール
39 巻取りロール
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 村野 稔
神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株
式会社東芝総合研究所内
(72)発明者 竹内 肇
神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株
式会社東芝総合研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体上に、磁性粉を含有する複数の磁
性層を重ねてなる磁気記録媒体において、最外層の前記
磁性層がバリウムフェライト磁性粉を含有し、この最外
層に隣接する前記磁性層がコバルト含有酸化鉄系磁性粉
を含有し、かつ、前記バリウムフェライト磁性粉のpH
が前記コバルト含有酸化鉄系磁性粉のpHに等しいか或
はこれよりも小さい(小さい場合はpH差が4以下であ
る)ことを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 支持体上に、磁性粉を含有する複数の磁
性層を設けてなる磁気記録媒体の製造方法において、 (1)最外層の前記磁性層用磁性粉としてバリウムフェ
ライト磁性粉を使用した磁性塗料を調製する工程と、 (2)最外層に隣接する前記磁性層用磁性粉としてコバ
ルト含有酸化鉄系磁性粉を使用した磁性塗料を調製する
工程と〔但し、前記バリウムフェライト磁性粉のpHは
前記コバルト含有酸化鉄系磁性粉のpHに等しいか或は
これよりも小さい(小さい場合はpH差が4以下であ
る)〕、 (3)上記(1)及び(2)の磁性塗料を支持体上に湿
潤状態で重層塗布して、複数の磁性層を形成する工程と
を含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3200029A JPH0520678A (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3200029A JPH0520678A (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0520678A true JPH0520678A (ja) | 1993-01-29 |
Family
ID=16417638
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3200029A Pending JPH0520678A (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 磁気記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0520678A (ja) |
-
1991
- 1991-07-15 JP JP3200029A patent/JPH0520678A/ja active Pending
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