JPH0525251B2 - - Google Patents
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- JPH0525251B2 JPH0525251B2 JP61110144A JP11014486A JPH0525251B2 JP H0525251 B2 JPH0525251 B2 JP H0525251B2 JP 61110144 A JP61110144 A JP 61110144A JP 11014486 A JP11014486 A JP 11014486A JP H0525251 B2 JPH0525251 B2 JP H0525251B2
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は新規なポリアミド酸またはポリアミド
酸エステルの製造法に関する。 (従来の技術) 従来、優れた耐熱性を有する樹脂としてポリイ
ミドは広く知られている。ポリイミドは一般にジ
アミンとテトラカルボン酸二次無水物を溶媒中で
反応させて、ポリアミド酸を生成し、これを脱水
閉環するかまたはジイソシアネートとテトラカル
ボン酸二無水物を反応させて直接ポリイミドを生
成させる等の方法で得られている。 こうして得られるポリイミド酸およびポリイミ
ドの特性は用いるジアミン、ジアイソシアネー
ト、テトラカルボン酸二無水物等の選択と、それ
らの組み合わせで定まり、従来耐熱性に優れるも
の、可とう性に富むもの、溶解性に優れるもの等
種々知られている。例えば4,4′−ジアミノジフ
エニルエーテルとピロメリツト酸二無水物から得
られる式〔〕で表わされる構造単位をもつポリ
イミドは、 非常に優れた可とう性を有することが知られて
いる。しかしながら、この構造単位を生成する中
間体のポリアミド酸は、溶媒に対する溶解性が低
く、高濃度の溶液とすることが困難である。また
ポリイミドとした場合、エーテル結合が水分等の
影響で溶解しやすく、耐熱性に劣る欠点を有して
いる。 上記のポリアミド酸の溶解性を良好にするため
には、3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカ
ルボン酸二無水物を用いて得られる式〔〕 で表わされる構造単位等の芳香環の間に自由度の
高い結合を導入することが効果的であるが、この
場合、前述の様に難解しやすい結合の増加により
耐熱性の低下をまねく。また耐熱性を向上させる
ためには、p−フエニレンジアミンとピロメリツ
ト酸二無水物を用いて得られる式〔〕 で表わされる構造単位とすることが考えられる
が、この構造単位を主成分として有するポリイミ
ドは極めて剛直なため、可とう性をもつフイルム
とすることが困難である。これら種々特性のバラ
ンスを取るため、3,3′,4,4′−ビフエニルテ
トラカルボン酸二無水物を用いた式〔〕 で表わされる構造単位が提案されており、ポリイ
ミドとした場合の可とう性、耐熱性は良好な結果
が得られている。しかし、用いる酸無水物すなわ
ち3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物の溶媒に対する溶解性が非常に低いた
め、ポリイミド酸を高濃度で得ることが難しい、
ポリアミド酸の生成反応に長時間を有する等の製
造上の欠点を有する他、ポリアミド酸から脱水閉
環してポリイミドとする場合にも、溶媒の揮散、
脱水等が均一な行われないと、ポリイミドが白濁
する等の欠点を有している。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、これら従来得られなかつたレベ
ルのポリイミドの耐熱性、可とう性、ポリアミド
酸の溶解性等を示し、工業的に容易に製造され得
るポリアミド酸およびポリイミドについて鋭意検
討を重ねた結果本発明に至つたものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、パラ−ターフエニル−3,4,3″,
4″−テトラカルボン酸、その無水物またはそのエ
ステルとジアミンとを溶媒中で反応させる一般式
〔〕 (式中Rは水素原子又は一価の炭化水素基、
R′は二価の炭化水素基を示す)で表わされる構
造単位を含む新規なポリアミド酸またはポリアミ
ド酸エステルの製造法に関するものである。 本発明の新規なポリアミド酸およびそのエステ
ルは、次の一般式〔〕で示される 新規なパラ−ターフエニル−3,4,3″,4″−
テトラカルボン酸および/またはその無水物と、
ジアミンを溶媒中で反応させて得られる。これら
の酸およびその無水物は新規な化合物であつて次
式〔〕で示されるダブルクロスカツプリング反
応によつて製造することができる。 (ここでX1及びX2は塩素、臭素またはヨウ素を
表わす。) 例えばパラ−ターフエニル−3,4,3″,4″−
テトラカルボン酸およびその二無水物の場合、4
−ハロゲノ−オルト−キシレンを常法に従つて金
属マグネシウムと反応させ、グリニヤール試薬と
したのちこれにパラジハロゲノベンゼンとニツケ
ル金属錯体解媒を加えてダブルクロスカツプリン
グ反応によつてテトラメチル−パラ−ターフエニ
ルとする。これを過マンガン酸塩、硝酸、液相空
気酸化等によつてパラ−ターフエニルテトラカル
ボン酸とし、この後、加熱あるいは無水酢酸によ
つてパラ−ターフエニルテトラカルボン酸二無水
物とすることができる。 本発明においては、パラ−ターフエニルテトラ
カルボン酸およびその無水物は必要に応じ二種以
上を併用することができる。また、本発明の新規
なポリアミド酸またはポラアミド酸エステルは前
述した式〔〕、〔〕、〔〕、〔〕の様な他の構
造単位を必要に応じて含むことも可能であり、そ
のためには、例えばピロメリツト酸二無水物、
3,3′,3,4′−ジフエニルテトラカルボン酸二
無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラ
カルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、2,3,5,7−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,
6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、3,9,4,10−ペリレンテトラカルボン酸
二無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸二無水
物等の公知の酸無水物やその開環酸が併用され
る。 また、本発明に用いられるジアミンとしては、
例えば4,4′−ジアミンジフエニルエーテル、
4,4′−ジアミノジフエニルメタン、4,4′−ジ
アミノジフエニルスルホン、4,4′−ジアミノジ
フエニルサルフアイド、ベンジジン、メタフエニ
レンジアミン、パラフエニレンジアミン、1,5
−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジア
ミンなどの芳香族ジアミン化合物、次の一般式
〔〕で表わされる (Rは2価の炭化水素基、R′は1価の炭化水素
基であり、RおよびR′は同じでも異なつてもよ
く、mは1以上の整数である) ジアミノシロキサン化合物、例えば 等の化合物も用いることができる。また、生成す
るポリイミドに、より優れた耐熱性を付与するた
めに、ジアミンとして一般式〔〕 (式中、Arは芳香族基、YはSO2又はCOを示し、
1個のアミノ基とY−NH2とは互いにオルト位
に位置する) で表わされるジアミノアミド化合物、例えば4,
4′−ジアミノジフエニルエーテル−3−スルホン
アミド、3,4′−ジアミノジフエニルエーテル−
4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニ
ルエーテル−3′−スルホンアミド、3,3′−ジア
ミノジフエニルエーテル−4−スルホンアミド、
4,4′−ジアミノジフエニルメタン−3−スルホ
ンアミド、3,4′−ジアミノジフエニルメタン−
4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニ
ルメタン−3′−スルホンアミド、3,3′−ジアミ
ノジフエニルメタン−4−スルホンアミド、4,
4′−ジアミノジフエニルスルホン−3−スルホン
アミド、3,4′−ジアミノジフエニルスルホン−
4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニ
ルスルホン−3′−スルホンアミド、3,3′−ジア
ミノジフエニルスルホン−4−スルホンアミド、
4,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−3−
スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニルサ
ルフアイド−4−スルホンアミド、3,3′−ジア
ミノジフエニルサルフアイド−4−スルホンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−
3′−スルホンアミド、1,4−ジアミノベンゼン
−2−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフエ
ニルエーテル−3−カルボンアミド、3,4′−ジ
アミノジフエニルエーテル−4−カルボンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフエニルエーテル−3′−
カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフエニルエ
ーテル−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン−3′−カルボンアミド、3,
4′−ジアミノジフエニルメタン−4−カルボンア
ミド、3,4′−ジアミノジフエニルメタン−3′−
カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフエニルメ
タン−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジ
フエニルスルホン−3−カルボンアミド、3,
4′−ジアミノジフエニルスルホン−4−カルボン
アミド、3,4′−ジアミノジフエニルスルホン−
3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフエニ
ルスルホン−4′−カルボンアミド、4,4′−ジア
ミノジフエニルサルフアイド−3−カルボンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−
4−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフエニ
ルサルフアイド−4−カルボンアミド、3,4′−
ジアミノジフエニルサルフアイド−3′−スルホン
アミド、1,4−ジアミベンゼン−2−カルボン
アミドなどの化合物や、一般式〔XI〕 (式中、Arは芳香族基、YはSO2又はCOを示し
1個のアミノ基と1個のY−NH2基が対として
互いにオルト位に位置する) で表わされるジアミノジアミド化合物、例えば
4,4′−ジアミノジフエニルエーテル−3,3′−
スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニルエ
ーテル−4,5′−カルボンアミド、3,3′−ジア
ミノジフエニルエーテル−4,4′−スルホンアミ
ド、4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,
3′−カルボンアミド、3,4′−じアミノジフエニ
ルメタン−4,5′−スルホンアミド等の化合物を
用いることもできる。 本発明によつて得られるポリアミド酸またはポ
リアミド酸エステルはこれらに由来する構造単位
を有することができる。 本発明の新規なポリアミド酸またはポリアミド
酸エステルを製造するに当つては、例えばN−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、
テトラメチレンスルホン、p−クロルフエノー
ル、p−ブロムフエノール、2−クロル−4−ヒ
ドロキシトルエン等の不活性溶媒が用いられる。 本発明を実施するに当つては、ポリアミド酸の
場合、好ましくは先ずジアミンを上記不活性溶媒
中に溶解した後、パラ−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸および/またはその無
水物等を加え、好ましくは約80℃以下、特に室温
付近ないしそれ以下の温度を保ちながら撹拌す
る。これによつて反応はすみやかに進行し、かつ
反応系の粘度は次第に上昇し、ポリアミド酸が生
成する。 ポリアミド酸エステルは、パラ−ターフエニル
−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸をチオニル
クロライド等を用いて得られる酸クロライドを経
由してエステル化したものまたはパラ−ターフエ
ニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸無水物
等をアルコールで開環してジエステル化したもの
を溶媒中でジアミンと反応させる方法等によつて
得られる。このポリアミド酸またはポリアミド酸
エステルをポリイミドに転化せしめるに、100〜
350℃の温度で好ましくは30分〜5時間熱処理す
る。こうすることによりポリアミド酸が脱水、閉
環し、ポリイミドが得られる。この脱水、閉環反
応には脱水剤として無水酢酸、リン酸等を用いて
もよい。 (実施例) 本発明を実施例、参考例及び比較例を用いて説
明する。 参考例 パラ(p)−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸およびその無水物の合成 (1) グリニヤール試薬の製造 アリーン冷却器、滴下ロート、温度計及び撹
拌装置を取付けた2の四つ口フラスコをアル
ゴンガス雰囲気下で十分乾燥させたのち、金属
ナトリウムで脱水した100mlのテトラヒドロフ
ラン、9.72gの金属マグネシウム及び10.0gの
ブロモ−オルト−キシレン(アルドリツチ社
製、4−プロモ−オルト−キシレン75%及び3
−ブロモ−オルト−キシレン25%の混合物)を
加えた。反応液がにごり始めて、グリニヤール
試薬が生成し始めたとき、滴下ロートから64.0
gの上記のブロモ−オルト−キシレンと100ml
のテトラヒドロフランの混合液を1時間かけて
滴下した。この間、発熱反応であるので氷浴で
冷却しながら反応温度を40℃に保つた。滴下終
了後も金属マグネシウムが残つているので、オ
イルバスで加熱し、温度40℃のまま5時間撹拌
し、金属マグネシウムを完全に反応させグリニ
ヤール試薬とした。 (2) 3,4,3″,4″−テトラメチル−p−ターフ
エニルの製造 次に、フラスコにジクロロ〔1,2−ビス
(ジフエニルホスフイノ)エタン〕ニツケル触
媒を0.37g(上記のプロモ−オルトキシレンの
総量に対して0.5重量%)加え、滴下ロートか
ら29.4g(0.200モル)のパラ−ジクロロベン
ゼンを85mlのテトラヒドロフランに溶解させた
溶液を1時間かけて滴下した。この間反後温度
を35℃に保つた。滴下終了後、さらに1時間35
℃に保つたまま撹拌を続け、ダブルクロスカツ
プリング反応を完結させた。 反応終了後にトルエン300mlを加え、撹拌し
ながらイオン交換水150mlを1時間かけて徐々
に加えた。下層の水層を分液ロートで除去した
のち、上層のトルエン層を加熱し、熱時過し
液を放冷すると無色の箔片状結晶が析出し
た。過により結晶を取り出し、乾燥したとこ
ろ26.8gの結晶が得られた。結晶の融点は168
〜169℃であり、この結晶について第1図にプ
ロトン核磁気共鳴(1H−NMR)スペクトル及
び第2図に炭素核磁気共鳴(13C−NMR)ス
ペクトルの分析結果を示す。第1図において、
2.29ppmと2.32ppmのメチル基プロトンに基づ
く吸収と7.17〜7.65ppmのベンゼン環プロトン
に基づく吸収の積分強度比は、前者:後者が
180:150(=12:10)であり、理論値とよく一
致している。第2図において、10本のピークし
か出現しないことから得られた化合物(理論炭
素数22)は対称構造であることがわかる。しか
も、式〔〕 で示される化合物の炭素番号〜のベンゼン
環炭素のザビツキー(Savitsky)則によるベ
ンゼン環炭素のケミカルシフトの予想値と良く
一致して第2図中に吸収1〜8が出現してい
る。 以上より、上記結晶が3,4,3″,4″−テト
ラメチル−p−ターフエニルであることを確認
した。 (3) p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラ
カルボン酸の製造 3,4,3″,4″−テトラメチル−パラ−ター
フエニル14.3g(50ミリモル)、ピリジン200g
及びイオン交換水200gをアリーン冷却管、温
度計及び撹拌装置を取付けた1四つ口フラス
コに仕込み、フラスコ内を80℃に加熱し、過マ
ンガン酸カリウム110.7g(700ミリモル)を3
時間かかつて徐々に加え、その後さらに5時
間、80℃に保持して撹拌を続けた。反応で生成
した酸化マンガンの沈殿を過で除去し、液
中のピリジンをロータリエバポレーターで留去
した後、36%塩酸で酸析したところ白色の微細
結晶が析出した。この時の溶液のPHは1であつ
た。過、水洗を2回繰り返えしたのち、減圧
乾燥し、白色粉末状結晶11.6gを得た。 この結晶の融点は311〜313℃であつた。この
結晶の赤外線吸収スペクトルを第3図に示す。
この結晶0.4gに対してメタノール50ml及び97
%硫酸2mlを加え、8時間リフラツクスし、上
記結晶のメチルエステル化を行なつた。得られ
たメチルエステル化物の1H−NMRスペクトル
の結果を第4図に示す。第4図において、
3.91ppmと3.94ppmのメチル基プロトンに基づ
く吸収と7.71〜7.95ppmのベンゼン環プロトン
に基づく吸収の積分強度比は、前者:後者が
180:151(=12:10.07)であり、理論値(式
〔〕の化合物のメチルエステル化物)とよく
一致した。 また、上記結晶を元素分析した結果は次のと
おりであつた。 実測値 炭素:59.67%、水素:4.15% 理論値 炭素:65.03%、水素:3.47% (ただし、理論値は、p−ターフエニル−3,
4,3″,4″−テトラカルボン酸として求めた値
である。) 元素分析の結果、実測値と論理値が異なるの
で、上記結晶を、5℃/分の昇温速度で、示差
熱天秤分析を行なつたところ、160℃、230℃及
び310℃に吸熱ピークがあつた。160℃及び230
℃で合計17重量%の重量減少が認められた。
310℃における吸熱ピークは融点によるもので
あるが、160℃及び230℃の吸熱ピークは脱水に
よるものである。p−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸が示差熱天秤分析中
の加熱によつて脱水閉環を起こして対応する酸
無水物になつただけであれば重量減少は9%で
ある。このことから得られた結晶には結晶水を
有すると考えられ、上記元素分析の実測値は、
p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカ
ルボン酸に2分子の結晶水が水和した時の元素
分析の理論値炭素59.73%、水素4.10%にきわ
めてよく一致する。 以上より、上記結晶が、p−ターフエニル−
3,4,3″,4″−テトラカルボン酸であつて結
晶水を2分子するものであることを確認した。 (4) p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラ
カルボン酸−3,4,3″,4″−二無水物の製造 得られたp−ターフエニル−3,4,3″,
4″−テトラカルボン酸10.0gと無水酢酸400g
とを1のなす形フラスコに入れ、30分間加熱
還流して溶解したのち熱過し、放冷したとこ
ろ、淡かつ色の粉末状微細結晶が析出した。
過し減圧乾燥して6.9gの粉末状結晶を得た。
この粉末状結晶の赤外線吸収スペクトル及び
1H−NMRスペクトルをそれぞれ第5図及び第
6図に示す。 この結晶の融点は311〜313℃であり、元素分
析の結果、炭素71.28%、水素2.76%であり、
理論値の炭素71.36%、水素2.72%とよく一致
し、p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸−3,4,3″,4″−二物水物であ
ることを確認した。 実施例 1 温度計、撹拌機および塩化カルシウム管を備え
た200mlの三つ口フラスコに4,4′−ジアミノジ
フエニルエーテル5.14g(27.0ミリモル)および
反応溶媒としてN−メチル−2−ビロリドン87.3
gを入れ室温で撹拌溶解した。これに参考例で合
成したp−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸−3,4,3″,4″−二物水物10.0g
(27.0ミリモル)を加え、室温で8時間撹拌を続
けた。次にこの反応液(ポリアミド酸の溶液)の
一部を採取し、水に投じて沈殿させて、ジメチル
スルホキシドを用いて濃度0.1g/dl、25℃で還
元比粘度を測定したところ2.5dl/gであつた。
ついでこの反応液を粘度調整した後、ガラス板上
に塗布して乾燥後、350℃で1時間熱処理してガ
ラス板から剥離したところ可とう性の良好なポリ
イミドのフイルムが得られた。次にこのフイルム
を以下に示す試験方法により評価した。結果を表
1に示す。 試験方法 (1) 熱分解開始温度 上記フイルム10mgを用いて示差熱天秤で空気
中、昇温10℃/minで測定した。 (2) 重量減少率 上記フイルム80mgを用い(1)と同じ装置で空気
中460℃/30分放置後の重量減少率を測定した。 (3) 弾性率 上記フイルムを10mm×800mmの短ざく状の試
験片とし、引張試験機(オートグラフ)を用い
て伸びの弾性率を測定した。 実施例 2 パラフエニレンジアミン2.92g(27ミリモル)、
p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカル
ボン酸−3,4,3″,4″−二物水物10.0g(27.0
ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドン87.3g
を用いて実施例1と同様にして、ポリアミド酸溶
液およびポリイミドのフイルムを作成し、実施例
1と同様の評価を行なつた結果を表1に示す。 比較例 1 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル5.41g
(27.0ミリモル)、ピロメリツト酸二無水物5.89g
(27.0ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドン
64.0gを用いて実施例1と同様にしてポリアミド
酸溶液およびポリイミドのフイルムを作成し、実
施例1と同様の評価を行なつた結果を表1に示
す。 比較例 2 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル5.41g
(27ミリモル)、3,3′,4,4′−ベンゾフエノン
テトラカルボン酸二無水物8.70g(27ミリモル)、
N−メチル−2−ピロリドン80.0gを用い実施例
1と同様にしてポリアミド酸溶液およびポリイミ
ドのフイルムを作成し、実施例1と同様の評価を
行なつた結果を表1に示す。 比較例 3 パラフエニレンジアミン2.92g(27ミリモル)、
ピロメリツト酸二無水物5.89g(27.0ミリモル)、
N−メチル−2−ピロリドン50.0gを用いて実施
例1と同様にしてポリアミド酸の溶液を作成し
た。次に実施例1と同様にしてポリアミド酸溶液
をガラス板に塗布し、乾燥後350℃/1時間の熱
処理を行なつたところ、塗膜はりん片状にぼろぼ
ろに割れ、フイルムを形成出来なかつた。 比較例 4 パラフエニレンジアミン5.84g(54ミリモル)、
3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二
無水物15.89(54ミリモル)、N−メチル−2−ピ
ロリドン50.7gを用い実施例1と同様にして不揮
発分濃度30重量%のポリアミド酸溶液を作成し
た。この溶液は粘度(25℃)が10000ポアズ以上
あり、室温での撹拌は不可能であつた。次に70℃
付近の温度で粘度調整を行なつたところ200ポア
ズ近辺で粘度が一定となり、さらに加熱をつづけ
たところ、溶液が濁り始め、粘度は逆に増加し、
低粘度の溶液とすることが出来なかつた。
酸エステルの製造法に関する。 (従来の技術) 従来、優れた耐熱性を有する樹脂としてポリイ
ミドは広く知られている。ポリイミドは一般にジ
アミンとテトラカルボン酸二次無水物を溶媒中で
反応させて、ポリアミド酸を生成し、これを脱水
閉環するかまたはジイソシアネートとテトラカル
ボン酸二無水物を反応させて直接ポリイミドを生
成させる等の方法で得られている。 こうして得られるポリイミド酸およびポリイミ
ドの特性は用いるジアミン、ジアイソシアネー
ト、テトラカルボン酸二無水物等の選択と、それ
らの組み合わせで定まり、従来耐熱性に優れるも
の、可とう性に富むもの、溶解性に優れるもの等
種々知られている。例えば4,4′−ジアミノジフ
エニルエーテルとピロメリツト酸二無水物から得
られる式〔〕で表わされる構造単位をもつポリ
イミドは、 非常に優れた可とう性を有することが知られて
いる。しかしながら、この構造単位を生成する中
間体のポリアミド酸は、溶媒に対する溶解性が低
く、高濃度の溶液とすることが困難である。また
ポリイミドとした場合、エーテル結合が水分等の
影響で溶解しやすく、耐熱性に劣る欠点を有して
いる。 上記のポリアミド酸の溶解性を良好にするため
には、3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラカ
ルボン酸二無水物を用いて得られる式〔〕 で表わされる構造単位等の芳香環の間に自由度の
高い結合を導入することが効果的であるが、この
場合、前述の様に難解しやすい結合の増加により
耐熱性の低下をまねく。また耐熱性を向上させる
ためには、p−フエニレンジアミンとピロメリツ
ト酸二無水物を用いて得られる式〔〕 で表わされる構造単位とすることが考えられる
が、この構造単位を主成分として有するポリイミ
ドは極めて剛直なため、可とう性をもつフイルム
とすることが困難である。これら種々特性のバラ
ンスを取るため、3,3′,4,4′−ビフエニルテ
トラカルボン酸二無水物を用いた式〔〕 で表わされる構造単位が提案されており、ポリイ
ミドとした場合の可とう性、耐熱性は良好な結果
が得られている。しかし、用いる酸無水物すなわ
ち3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸
二無水物の溶媒に対する溶解性が非常に低いた
め、ポリイミド酸を高濃度で得ることが難しい、
ポリアミド酸の生成反応に長時間を有する等の製
造上の欠点を有する他、ポリアミド酸から脱水閉
環してポリイミドとする場合にも、溶媒の揮散、
脱水等が均一な行われないと、ポリイミドが白濁
する等の欠点を有している。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、これら従来得られなかつたレベ
ルのポリイミドの耐熱性、可とう性、ポリアミド
酸の溶解性等を示し、工業的に容易に製造され得
るポリアミド酸およびポリイミドについて鋭意検
討を重ねた結果本発明に至つたものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明は、パラ−ターフエニル−3,4,3″,
4″−テトラカルボン酸、その無水物またはそのエ
ステルとジアミンとを溶媒中で反応させる一般式
〔〕 (式中Rは水素原子又は一価の炭化水素基、
R′は二価の炭化水素基を示す)で表わされる構
造単位を含む新規なポリアミド酸またはポリアミ
ド酸エステルの製造法に関するものである。 本発明の新規なポリアミド酸およびそのエステ
ルは、次の一般式〔〕で示される 新規なパラ−ターフエニル−3,4,3″,4″−
テトラカルボン酸および/またはその無水物と、
ジアミンを溶媒中で反応させて得られる。これら
の酸およびその無水物は新規な化合物であつて次
式〔〕で示されるダブルクロスカツプリング反
応によつて製造することができる。 (ここでX1及びX2は塩素、臭素またはヨウ素を
表わす。) 例えばパラ−ターフエニル−3,4,3″,4″−
テトラカルボン酸およびその二無水物の場合、4
−ハロゲノ−オルト−キシレンを常法に従つて金
属マグネシウムと反応させ、グリニヤール試薬と
したのちこれにパラジハロゲノベンゼンとニツケ
ル金属錯体解媒を加えてダブルクロスカツプリン
グ反応によつてテトラメチル−パラ−ターフエニ
ルとする。これを過マンガン酸塩、硝酸、液相空
気酸化等によつてパラ−ターフエニルテトラカル
ボン酸とし、この後、加熱あるいは無水酢酸によ
つてパラ−ターフエニルテトラカルボン酸二無水
物とすることができる。 本発明においては、パラ−ターフエニルテトラ
カルボン酸およびその無水物は必要に応じ二種以
上を併用することができる。また、本発明の新規
なポリアミド酸またはポラアミド酸エステルは前
述した式〔〕、〔〕、〔〕、〔〕の様な他の構
造単位を必要に応じて含むことも可能であり、そ
のためには、例えばピロメリツト酸二無水物、
3,3′,3,4′−ジフエニルテトラカルボン酸二
無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフエノンテトラ
カルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカル
ボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、2,3,5,7−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,
6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、3,9,4,10−ペリレンテトラカルボン酸
二無水物、4,4′−スルホニルジフタル酸二無水
物等の公知の酸無水物やその開環酸が併用され
る。 また、本発明に用いられるジアミンとしては、
例えば4,4′−ジアミンジフエニルエーテル、
4,4′−ジアミノジフエニルメタン、4,4′−ジ
アミノジフエニルスルホン、4,4′−ジアミノジ
フエニルサルフアイド、ベンジジン、メタフエニ
レンジアミン、パラフエニレンジアミン、1,5
−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジア
ミンなどの芳香族ジアミン化合物、次の一般式
〔〕で表わされる (Rは2価の炭化水素基、R′は1価の炭化水素
基であり、RおよびR′は同じでも異なつてもよ
く、mは1以上の整数である) ジアミノシロキサン化合物、例えば 等の化合物も用いることができる。また、生成す
るポリイミドに、より優れた耐熱性を付与するた
めに、ジアミンとして一般式〔〕 (式中、Arは芳香族基、YはSO2又はCOを示し、
1個のアミノ基とY−NH2とは互いにオルト位
に位置する) で表わされるジアミノアミド化合物、例えば4,
4′−ジアミノジフエニルエーテル−3−スルホン
アミド、3,4′−ジアミノジフエニルエーテル−
4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニ
ルエーテル−3′−スルホンアミド、3,3′−ジア
ミノジフエニルエーテル−4−スルホンアミド、
4,4′−ジアミノジフエニルメタン−3−スルホ
ンアミド、3,4′−ジアミノジフエニルメタン−
4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニ
ルメタン−3′−スルホンアミド、3,3′−ジアミ
ノジフエニルメタン−4−スルホンアミド、4,
4′−ジアミノジフエニルスルホン−3−スルホン
アミド、3,4′−ジアミノジフエニルスルホン−
4−スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニ
ルスルホン−3′−スルホンアミド、3,3′−ジア
ミノジフエニルスルホン−4−スルホンアミド、
4,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−3−
スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニルサ
ルフアイド−4−スルホンアミド、3,3′−ジア
ミノジフエニルサルフアイド−4−スルホンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−
3′−スルホンアミド、1,4−ジアミノベンゼン
−2−スルホンアミド、4,4′−ジアミノジフエ
ニルエーテル−3−カルボンアミド、3,4′−ジ
アミノジフエニルエーテル−4−カルボンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフエニルエーテル−3′−
カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフエニルエ
ーテル−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン−3′−カルボンアミド、3,
4′−ジアミノジフエニルメタン−4−カルボンア
ミド、3,4′−ジアミノジフエニルメタン−3′−
カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフエニルメ
タン−4−カルボンアミド、4,4′−ジアミノジ
フエニルスルホン−3−カルボンアミド、3,
4′−ジアミノジフエニルスルホン−4−カルボン
アミド、3,4′−ジアミノジフエニルスルホン−
3′−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフエニ
ルスルホン−4′−カルボンアミド、4,4′−ジア
ミノジフエニルサルフアイド−3−カルボンアミ
ド、3,4′−ジアミノジフエニルサルフアイド−
4−カルボンアミド、3,3′−ジアミノジフエニ
ルサルフアイド−4−カルボンアミド、3,4′−
ジアミノジフエニルサルフアイド−3′−スルホン
アミド、1,4−ジアミベンゼン−2−カルボン
アミドなどの化合物や、一般式〔XI〕 (式中、Arは芳香族基、YはSO2又はCOを示し
1個のアミノ基と1個のY−NH2基が対として
互いにオルト位に位置する) で表わされるジアミノジアミド化合物、例えば
4,4′−ジアミノジフエニルエーテル−3,3′−
スルホンアミド、3,4′−ジアミノジフエニルエ
ーテル−4,5′−カルボンアミド、3,3′−ジア
ミノジフエニルエーテル−4,4′−スルホンアミ
ド、4,4′−ジアミノジフエニルメタン、3,
3′−カルボンアミド、3,4′−じアミノジフエニ
ルメタン−4,5′−スルホンアミド等の化合物を
用いることもできる。 本発明によつて得られるポリアミド酸またはポ
リアミド酸エステルはこれらに由来する構造単位
を有することができる。 本発明の新規なポリアミド酸またはポリアミド
酸エステルを製造するに当つては、例えばN−メ
チル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、
テトラメチレンスルホン、p−クロルフエノー
ル、p−ブロムフエノール、2−クロル−4−ヒ
ドロキシトルエン等の不活性溶媒が用いられる。 本発明を実施するに当つては、ポリアミド酸の
場合、好ましくは先ずジアミンを上記不活性溶媒
中に溶解した後、パラ−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸および/またはその無
水物等を加え、好ましくは約80℃以下、特に室温
付近ないしそれ以下の温度を保ちながら撹拌す
る。これによつて反応はすみやかに進行し、かつ
反応系の粘度は次第に上昇し、ポリアミド酸が生
成する。 ポリアミド酸エステルは、パラ−ターフエニル
−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸をチオニル
クロライド等を用いて得られる酸クロライドを経
由してエステル化したものまたはパラ−ターフエ
ニル−3,4,3″,4″−テトラカルボン酸無水物
等をアルコールで開環してジエステル化したもの
を溶媒中でジアミンと反応させる方法等によつて
得られる。このポリアミド酸またはポリアミド酸
エステルをポリイミドに転化せしめるに、100〜
350℃の温度で好ましくは30分〜5時間熱処理す
る。こうすることによりポリアミド酸が脱水、閉
環し、ポリイミドが得られる。この脱水、閉環反
応には脱水剤として無水酢酸、リン酸等を用いて
もよい。 (実施例) 本発明を実施例、参考例及び比較例を用いて説
明する。 参考例 パラ(p)−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸およびその無水物の合成 (1) グリニヤール試薬の製造 アリーン冷却器、滴下ロート、温度計及び撹
拌装置を取付けた2の四つ口フラスコをアル
ゴンガス雰囲気下で十分乾燥させたのち、金属
ナトリウムで脱水した100mlのテトラヒドロフ
ラン、9.72gの金属マグネシウム及び10.0gの
ブロモ−オルト−キシレン(アルドリツチ社
製、4−プロモ−オルト−キシレン75%及び3
−ブロモ−オルト−キシレン25%の混合物)を
加えた。反応液がにごり始めて、グリニヤール
試薬が生成し始めたとき、滴下ロートから64.0
gの上記のブロモ−オルト−キシレンと100ml
のテトラヒドロフランの混合液を1時間かけて
滴下した。この間、発熱反応であるので氷浴で
冷却しながら反応温度を40℃に保つた。滴下終
了後も金属マグネシウムが残つているので、オ
イルバスで加熱し、温度40℃のまま5時間撹拌
し、金属マグネシウムを完全に反応させグリニ
ヤール試薬とした。 (2) 3,4,3″,4″−テトラメチル−p−ターフ
エニルの製造 次に、フラスコにジクロロ〔1,2−ビス
(ジフエニルホスフイノ)エタン〕ニツケル触
媒を0.37g(上記のプロモ−オルトキシレンの
総量に対して0.5重量%)加え、滴下ロートか
ら29.4g(0.200モル)のパラ−ジクロロベン
ゼンを85mlのテトラヒドロフランに溶解させた
溶液を1時間かけて滴下した。この間反後温度
を35℃に保つた。滴下終了後、さらに1時間35
℃に保つたまま撹拌を続け、ダブルクロスカツ
プリング反応を完結させた。 反応終了後にトルエン300mlを加え、撹拌し
ながらイオン交換水150mlを1時間かけて徐々
に加えた。下層の水層を分液ロートで除去した
のち、上層のトルエン層を加熱し、熱時過し
液を放冷すると無色の箔片状結晶が析出し
た。過により結晶を取り出し、乾燥したとこ
ろ26.8gの結晶が得られた。結晶の融点は168
〜169℃であり、この結晶について第1図にプ
ロトン核磁気共鳴(1H−NMR)スペクトル及
び第2図に炭素核磁気共鳴(13C−NMR)ス
ペクトルの分析結果を示す。第1図において、
2.29ppmと2.32ppmのメチル基プロトンに基づ
く吸収と7.17〜7.65ppmのベンゼン環プロトン
に基づく吸収の積分強度比は、前者:後者が
180:150(=12:10)であり、理論値とよく一
致している。第2図において、10本のピークし
か出現しないことから得られた化合物(理論炭
素数22)は対称構造であることがわかる。しか
も、式〔〕 で示される化合物の炭素番号〜のベンゼン
環炭素のザビツキー(Savitsky)則によるベ
ンゼン環炭素のケミカルシフトの予想値と良く
一致して第2図中に吸収1〜8が出現してい
る。 以上より、上記結晶が3,4,3″,4″−テト
ラメチル−p−ターフエニルであることを確認
した。 (3) p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラ
カルボン酸の製造 3,4,3″,4″−テトラメチル−パラ−ター
フエニル14.3g(50ミリモル)、ピリジン200g
及びイオン交換水200gをアリーン冷却管、温
度計及び撹拌装置を取付けた1四つ口フラス
コに仕込み、フラスコ内を80℃に加熱し、過マ
ンガン酸カリウム110.7g(700ミリモル)を3
時間かかつて徐々に加え、その後さらに5時
間、80℃に保持して撹拌を続けた。反応で生成
した酸化マンガンの沈殿を過で除去し、液
中のピリジンをロータリエバポレーターで留去
した後、36%塩酸で酸析したところ白色の微細
結晶が析出した。この時の溶液のPHは1であつ
た。過、水洗を2回繰り返えしたのち、減圧
乾燥し、白色粉末状結晶11.6gを得た。 この結晶の融点は311〜313℃であつた。この
結晶の赤外線吸収スペクトルを第3図に示す。
この結晶0.4gに対してメタノール50ml及び97
%硫酸2mlを加え、8時間リフラツクスし、上
記結晶のメチルエステル化を行なつた。得られ
たメチルエステル化物の1H−NMRスペクトル
の結果を第4図に示す。第4図において、
3.91ppmと3.94ppmのメチル基プロトンに基づ
く吸収と7.71〜7.95ppmのベンゼン環プロトン
に基づく吸収の積分強度比は、前者:後者が
180:151(=12:10.07)であり、理論値(式
〔〕の化合物のメチルエステル化物)とよく
一致した。 また、上記結晶を元素分析した結果は次のと
おりであつた。 実測値 炭素:59.67%、水素:4.15% 理論値 炭素:65.03%、水素:3.47% (ただし、理論値は、p−ターフエニル−3,
4,3″,4″−テトラカルボン酸として求めた値
である。) 元素分析の結果、実測値と論理値が異なるの
で、上記結晶を、5℃/分の昇温速度で、示差
熱天秤分析を行なつたところ、160℃、230℃及
び310℃に吸熱ピークがあつた。160℃及び230
℃で合計17重量%の重量減少が認められた。
310℃における吸熱ピークは融点によるもので
あるが、160℃及び230℃の吸熱ピークは脱水に
よるものである。p−ターフエニル−3,4,
3″,4″−テトラカルボン酸が示差熱天秤分析中
の加熱によつて脱水閉環を起こして対応する酸
無水物になつただけであれば重量減少は9%で
ある。このことから得られた結晶には結晶水を
有すると考えられ、上記元素分析の実測値は、
p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカ
ルボン酸に2分子の結晶水が水和した時の元素
分析の理論値炭素59.73%、水素4.10%にきわ
めてよく一致する。 以上より、上記結晶が、p−ターフエニル−
3,4,3″,4″−テトラカルボン酸であつて結
晶水を2分子するものであることを確認した。 (4) p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラ
カルボン酸−3,4,3″,4″−二無水物の製造 得られたp−ターフエニル−3,4,3″,
4″−テトラカルボン酸10.0gと無水酢酸400g
とを1のなす形フラスコに入れ、30分間加熱
還流して溶解したのち熱過し、放冷したとこ
ろ、淡かつ色の粉末状微細結晶が析出した。
過し減圧乾燥して6.9gの粉末状結晶を得た。
この粉末状結晶の赤外線吸収スペクトル及び
1H−NMRスペクトルをそれぞれ第5図及び第
6図に示す。 この結晶の融点は311〜313℃であり、元素分
析の結果、炭素71.28%、水素2.76%であり、
理論値の炭素71.36%、水素2.72%とよく一致
し、p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸−3,4,3″,4″−二物水物であ
ることを確認した。 実施例 1 温度計、撹拌機および塩化カルシウム管を備え
た200mlの三つ口フラスコに4,4′−ジアミノジ
フエニルエーテル5.14g(27.0ミリモル)および
反応溶媒としてN−メチル−2−ビロリドン87.3
gを入れ室温で撹拌溶解した。これに参考例で合
成したp−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸−3,4,3″,4″−二物水物10.0g
(27.0ミリモル)を加え、室温で8時間撹拌を続
けた。次にこの反応液(ポリアミド酸の溶液)の
一部を採取し、水に投じて沈殿させて、ジメチル
スルホキシドを用いて濃度0.1g/dl、25℃で還
元比粘度を測定したところ2.5dl/gであつた。
ついでこの反応液を粘度調整した後、ガラス板上
に塗布して乾燥後、350℃で1時間熱処理してガ
ラス板から剥離したところ可とう性の良好なポリ
イミドのフイルムが得られた。次にこのフイルム
を以下に示す試験方法により評価した。結果を表
1に示す。 試験方法 (1) 熱分解開始温度 上記フイルム10mgを用いて示差熱天秤で空気
中、昇温10℃/minで測定した。 (2) 重量減少率 上記フイルム80mgを用い(1)と同じ装置で空気
中460℃/30分放置後の重量減少率を測定した。 (3) 弾性率 上記フイルムを10mm×800mmの短ざく状の試
験片とし、引張試験機(オートグラフ)を用い
て伸びの弾性率を測定した。 実施例 2 パラフエニレンジアミン2.92g(27ミリモル)、
p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカル
ボン酸−3,4,3″,4″−二物水物10.0g(27.0
ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドン87.3g
を用いて実施例1と同様にして、ポリアミド酸溶
液およびポリイミドのフイルムを作成し、実施例
1と同様の評価を行なつた結果を表1に示す。 比較例 1 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル5.41g
(27.0ミリモル)、ピロメリツト酸二無水物5.89g
(27.0ミリモル)、N−メチル−2−ピロリドン
64.0gを用いて実施例1と同様にしてポリアミド
酸溶液およびポリイミドのフイルムを作成し、実
施例1と同様の評価を行なつた結果を表1に示
す。 比較例 2 4,4′−ジアミノジフエニルエーテル5.41g
(27ミリモル)、3,3′,4,4′−ベンゾフエノン
テトラカルボン酸二無水物8.70g(27ミリモル)、
N−メチル−2−ピロリドン80.0gを用い実施例
1と同様にしてポリアミド酸溶液およびポリイミ
ドのフイルムを作成し、実施例1と同様の評価を
行なつた結果を表1に示す。 比較例 3 パラフエニレンジアミン2.92g(27ミリモル)、
ピロメリツト酸二無水物5.89g(27.0ミリモル)、
N−メチル−2−ピロリドン50.0gを用いて実施
例1と同様にしてポリアミド酸の溶液を作成し
た。次に実施例1と同様にしてポリアミド酸溶液
をガラス板に塗布し、乾燥後350℃/1時間の熱
処理を行なつたところ、塗膜はりん片状にぼろぼ
ろに割れ、フイルムを形成出来なかつた。 比較例 4 パラフエニレンジアミン5.84g(54ミリモル)、
3,3′,4,4′−ビフエニルテトラカルボン酸二
無水物15.89(54ミリモル)、N−メチル−2−ピ
ロリドン50.7gを用い実施例1と同様にして不揮
発分濃度30重量%のポリアミド酸溶液を作成し
た。この溶液は粘度(25℃)が10000ポアズ以上
あり、室温での撹拌は不可能であつた。次に70℃
付近の温度で粘度調整を行なつたところ200ポア
ズ近辺で粘度が一定となり、さらに加熱をつづけ
たところ、溶液が濁り始め、粘度は逆に増加し、
低粘度の溶液とすることが出来なかつた。
【表】
(発明の効果)
実施例、比較例に示される様に、本発明の新規
なポリアミド酸もしくはポリアミドエステルおよ
びポリイミドは、従来公知のポリアミド酸もしく
はポリアミド酸エステルおよびポリイミドに比し
て、耐熱性、可とう性、溶解性等全ての特性にお
いて優れており、あらゆる工業的用途において有
用である。
なポリアミド酸もしくはポリアミドエステルおよ
びポリイミドは、従来公知のポリアミド酸もしく
はポリアミド酸エステルおよびポリイミドに比し
て、耐熱性、可とう性、溶解性等全ての特性にお
いて優れており、あらゆる工業的用途において有
用である。
第1図は参考例で製造した中間体である3,
4,3″,4″−テトラメチル−p−ターフエニルの
1H−NMRスペストル、第2図はその3,4,
3″,4″−テトラメチル−p−ターフエニルの13C
−NMRスペストル、第3図は参考例で製造した
p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラルカ
ルボン酸の赤外線吸収スペクトル、第4図は参考
例で製造したp−ターフエニル−3,4,3″,
4″−テトラカルボン酸テトラメチルエステルの
1H−NMRスペストル、第5図は参考例で製造し
たp−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカ
ルボン酸−3,4,3″,4″−二無水物の赤外線吸
収スペクトル及び第6図は参考例で製造したp−
ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラルカルボ
ン酸−3,4,3″,4″−二無水物の1H−NMRス
ペストルを示す。
4,3″,4″−テトラメチル−p−ターフエニルの
1H−NMRスペストル、第2図はその3,4,
3″,4″−テトラメチル−p−ターフエニルの13C
−NMRスペストル、第3図は参考例で製造した
p−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラルカ
ルボン酸の赤外線吸収スペクトル、第4図は参考
例で製造したp−ターフエニル−3,4,3″,
4″−テトラカルボン酸テトラメチルエステルの
1H−NMRスペストル、第5図は参考例で製造し
たp−ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラカ
ルボン酸−3,4,3″,4″−二無水物の赤外線吸
収スペクトル及び第6図は参考例で製造したp−
ターフエニル−3,4,3″,4″−テトラルカルボ
ン酸−3,4,3″,4″−二無水物の1H−NMRス
ペストルを示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 パラ−ターフエニル−3,4,3″,4″−テト
ラカルボン酸、その無水物またはそのエステルと
ジアミンとを溶媒中で反応させることを特徴とす
る一般式〔〕 (式中Rは水素原子または一価の炭化水素基、
R′は二価の炭化水素基を示す)で表わされる構
造単位を含む新規なポリアミド酸またはポリアミ
ド酸エステルの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11014486A JPS62265327A (ja) | 1986-05-14 | 1986-05-14 | 新規なポリアミド酸またはポリアミド酸エステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11014486A JPS62265327A (ja) | 1986-05-14 | 1986-05-14 | 新規なポリアミド酸またはポリアミド酸エステルの製造法 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4051559A Division JP2549793B2 (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 新規なポリイミドの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62265327A JPS62265327A (ja) | 1987-11-18 |
| JPH0525251B2 true JPH0525251B2 (ja) | 1993-04-12 |
Family
ID=14528154
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11014486A Granted JPS62265327A (ja) | 1986-05-14 | 1986-05-14 | 新規なポリアミド酸またはポリアミド酸エステルの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62265327A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5272247A (en) * | 1990-10-19 | 1993-12-21 | Hitachi, Ltd. | Polyimide precursor, cured product thereof, and processes for producing them |
| US5536584A (en) * | 1992-01-31 | 1996-07-16 | Hitachi, Ltd. | Polyimide precursor, polyimide and metalization structure using said polyimide |
| JP7083793B2 (ja) * | 2019-09-10 | 2022-06-13 | Jfeケミカル株式会社 | パラターフェニルテトラカルボン酸およびパラターフェニルテトラカルボン酸二無水物の製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0740629B2 (ja) * | 1984-08-31 | 1995-05-01 | 株式会社日立製作所 | 電子装置用多層配線基板の製法 |
-
1986
- 1986-05-14 JP JP11014486A patent/JPS62265327A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62265327A (ja) | 1987-11-18 |
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