JPH0525499A - ブレーキ装置用洗浄剤組成物 - Google Patents

ブレーキ装置用洗浄剤組成物

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JPH0525499A
JPH0525499A JP13859691A JP13859691A JPH0525499A JP H0525499 A JPH0525499 A JP H0525499A JP 13859691 A JP13859691 A JP 13859691A JP 13859691 A JP13859691 A JP 13859691A JP H0525499 A JPH0525499 A JP H0525499A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブレーキディスクあるいはブレーキドラムの
回転体に付着したアスベスト粉塵等を飛散させることな
く、かつ乾燥時間を調整し、安全、簡単、迅速に、さら
にはオゾン層を破壊することなく洗浄し得るブレーキ装
置用洗浄剤組成物を得る。 【構成】 炭素数5の炭化水素20〜97重量パーセント、
炭素数1〜3の脂肪族1価アルコール3〜60重量パーセ
ントおよび炭素数6〜8の炭化水素77重量パーセント以
下からなる洗浄剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摩擦ブレーキ装置、例え
ば自動車のディスクブレーキ装置、ドラムブレーキ装置
等の洗浄に用いられる洗浄剤組成物に係り、特にこれら
装置におけるブレーキディスクあるいはブレーキドラム
の回転体に付着したアスベスト粉塵等を飛散させること
なく、かつ乾燥速度が調整され、安全、簡単、迅速に、
さらにはオゾン層を破壊することなく洗浄し得る洗浄剤
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】摩擦ブレーキ装置、特に自動車の摩擦ブ
レーキ装置は、通常、ブレーキライニングを施したブレ
ーキシューをブレーキディスクやブレーキドラム等の回
転体に制動子として作用させる構造となっている。
【0003】このブレーキライニングには、通常アスベ
ストが使用されており、ブレーキを使用するにしたが
い、このアスベストが粉塵となって、ブレーキディスク
等に付着し、やがてブレーキの制動に悪影響を及ぼすよ
うになる。このアスベスト粉塵を除去する方法として、
従来、次のものが採用されている。
【0004】1.スチーム、高圧空気を吹き付けてアス
ベストを飛散させる。 2.水で洗い流す。 3.トルエン、キシレン等の炭化水素や炭素数6から10
の炭化水素を主成分とする石油留分と脂肪族1価アルコ
ール等や脂肪族2価アルコールモノ低級アルキルエーテ
ルとの混合物を洗浄液として洗浄する。(特公昭58−
44118) 4.1.1.1−トリクロロエタン等の塩素化炭化水素と脂
肪族1価アルコール等との混合物を洗浄液として洗浄す
る。(特公昭58−44118) 5.フロン113 等のフロンと脂肪族1価アルコール等と
の混合物を洗浄液として洗浄する。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】前述1の方法では、
アスベスト粉塵が飛散し、このアスベスト粉塵が人体の
肺中の内壁に突き刺さると発ガン率を高くすると言われ
ており、労働衛生上問題がある。このため、前述2の方
法が考えられたが、この方法は作業時間が極端に長くな
る等の問題がある。そこで、これらの問題点を改善した
方法が前述3、4、5の方法である。しかし、3や4の
方法では、洗浄液に使用する物質が有機溶剤中毒予防規
則の適用を受ける等、労働環境上問題がある場合が多
い。また、この問題をクリアした場合には、乾燥時間が
4分から10分以上かかってしまう場合が多く、近年では
ブレーキ装置洗浄後、直ちにブレーキ装置の組み込みを
行うので、作業上非常に問題になる。さらに、これらの
物質は特有の臭気を持っていることが多く、作業性に問
題があった。また、前述5の方法では、これらの問題が
解決されていたが、近年の研究の結果から大気中に放出
されたフロンがオゾン層を破壊することが発見され、そ
の生産量が規制されてきている。前述4の方法について
も同様の問題があり、同じように規制を受けている。そ
こで、これらの問題を解決した新たなブレーキ装置の洗
浄方法が望まれている。
【0006】本発明の目的は、ブレーキ装置におけるブ
レーキディスクあるいはブレーキドラムの回転体に付着
したアスベスト粉塵等を飛散させることなく、かつ乾燥
速度が調整され、安全、簡単、迅速に、さらにはオゾン
層を破壊することなく洗浄し得、上述の公知技術に存す
る欠点を改良したブレーキ装置用洗浄剤組成物を提供す
ることにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】前述の目的を達成する
ため、本発明によれば、炭素数5の飽和炭化水素20〜97
重量パーセント、炭素数1〜3の脂肪族1価アルコール
3〜60重量パーセントおよび炭素数6〜8の炭化水素77
重量パーセント以下からなることを特徴とする。
【0008】
【発明の具体的説明】以下、本発明を具体的に詳述す
る。炭素数5の飽和炭化水素の代表的性質を表1に示
す。
【0009】
【表1】
【0010】表1より、炭素数5の炭化水素の特徴は以
下のとおりである。 1.常温で沸点が低い。(フロン113 に最も近い) 2.発火点が高い。その他、次の特徴が挙げられる。 3.パラフイン系炭化水素およびナフテン系炭化水素な
ので、人体に対する影響が少ない。 4.オゾン層を破壊しない。 5.臭いがほとんどない。 6.乾燥時間が非常に短い。
【0011】ここで、ブレーキ装置にはゴム部品が使用
されているので、後述の実施例1および比較例8のサン
プルを用いてゴムに対しての影響を調べたところ、これ
らはフロン113 と同程度であることがわかった(表2参
照)。しかし、これらの炭化水素ではブレーキ装置に使
用されている専用の油脂類(ブレーキフルード)を溶解
できなかった。そこでさらに研究を進めた結果、アルコ
ールを1重量パーセント程度以上加えればこの問題を解
決できることがわかった。しかし、様々なアルコール濃
度の洗浄液を使用してゴムへの影響を調べたところ図1
の結果を得た。図1は、洗浄液中のアルコール含有量と
ゴム膨潤率の関係を表したグラフであって、実施例1〜
5と比較例1〜3より耐ゴム性と同様の試験方法による
ものである。この結果より、アルコールの濃度が3重量
パーセント以下の洗浄液はゴムに対する影響が、アルコ
ールを加えていない場合に比べて大きくなることがわか
った。そこで加えるアルコールは、3重量パーセント以
上にする必要がある。
【0012】次に油脂類に対する洗浄性についてアルコ
ールの濃度との関係を調べた(図2参照)。図2は油脂
類の溶解性と洗浄液のアルコール濃度の関係を表したグ
ラフであって、実施例1〜5と、比較例1〜3より、溶
解性と同様の試験方法で、懸濁するまでの油脂の量を測
定した。図2中、曲線1はブレーキフルード、曲線2は
通常の油脂類である。その結果、アルコールの濃度が60
重量パーセントを超えると通常の油脂類を溶解しないこ
とがわかった。そこで、アルコールの濃度は60重量パー
セント以下にする必要がある。また、乾燥速度を考慮に
いれるとアルコールは炭素数1から3の脂肪族1価アル
コールの必要がある。図2よりアルコールの濃度は、さ
らに好ましくは25から40パーセントである。これらの混
合液を洗浄液として使用した場合、使用温度や洗浄する
ブレーキ装置の大きさによって乾燥時間が若干速すぎる
ことがある。このような時には炭素数5の飽和炭化水素
の割合を減らしてそのかわりに炭素数6から8の炭化水
素を加えることにより他の性質が代わることなく乾燥時
間を調整できる。この時、乾燥時間と発火点の問題より
炭素数5の炭化水素の割合は20重量パーセントを最小限
度とする。
【0013】ここで使用する炭素数5の飽和炭化水素は
シクロペンタン、イソペンタン、n−ペンタンまたはこ
れらの混合物であって、20〜97パーセント含むことが好
ましく、また、炭素数6から8の炭化水素はイソヘキサ
ン、イソオクタン、2メチルペンタン、3メチルペンタ
ン、シクロヘキサン、2,3ジメチルブタンまたはこれら
の混合物であって、77重量パーセント以下を含むことが
好ましく、さらに、前述のアルコールは炭素数1〜3の
脂肪族1価アルコールであって、具体的にはメチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、またはこれらの混合物であっ
て、3〜60重量パーセント含むことが好ましい。
【0014】この発明の洗浄方法はブレーキ装置だけで
なく、フランジ面、接着面の前処理や電子部品、機械部
品、金属製品等の洗浄等にも適している。
【0015】
【実施例】
試験方法 乾燥性 ブレーキライニングのライニング表面を上部に向け、各
種組成物原液20mlをライニング全面に均一に塗布する。
その後、全面乾燥するまでの時間を測定する。
【0016】耐ゴム性 ゴムのテストピース2×25×100mm の重量を計り、その
試験片を実施例、比較例で示す各種組成物原液中に室温
(25℃) で30分間浸漬し、その後、取り出してウエスで
完全に原液を拭き取り、その試験片の重量を計り、次の
式によって重量変化率を計算する。 X=(B−A)/A×100 ただし、X:質量変化率 A:浸漬前のテストピースの質量 B:浸漬後のテストピースの質量
【0017】溶解性(洗浄性) 実施例および比較例で示す各種組成物の原液50mlを取
り、各種油脂類を1ml添加し、相溶するかどうかを目視
にて観察する。 判定 透明に相溶したもの 〇 ほぼ溶解(懸濁) △ 溶解しない ×
【0018】 実施例1 シクロペンタン 97 重量部 エタノール 3 重量部 実施例2 シクロペンタン 95 重量部 エタノール 5 重量部 実施例3 シクロペンタン 75 重量部 エタノール 25 重量部 実施例4 シクロペンタン 60 重量部 エタノール 40 重量部 実施例5 シクロペンタン 40 重量部 エタノール 60 重量部 実施例6 マルカゾールF 82 重量部 (丸善石油化学(株)シクロペンタン約65重量部と炭素数6のパラ フイン系炭化水素との混合物) マルカゾール8 15 重量部 (丸善石油化学(株)炭素数8のイソパラフイン系炭化水素ほぼ 100 パーセント) ソルミックスA−11 3 重量部 (日本化成品(株)エタノール、メタノール、IPAの混合物) 実施例7 マルカゾールF 30 重量部 マルカゾール8 10 重量部 ソルミックスA−11 60 重量部
【0019】 比較例1 シクロペンタン 99 重量部 エタノール 1 重量部 比較例2 シクロペンタン 98 重量部 エタノール 2 重量部 比較例3 シクロペンタン 100 重量部 比較例4 エクセゾールD30 40 重量部 (エクソン化学(株)炭素数9から10のナフテンとパラフインの混 合物) IPA 20 重量部 (イソプロピルアルコール) プロピレングリコール モノメチルエーテル 40 重量部 比較例5 トルエン 20 重量部 IPA 80 重量部 比較例6 1.1.1−トリクロロ 95 重量部 エタン エタノール 5 重量部 比較例7 トルエン 50 重量部 キシレン 50 重量部 比較例8 フロン113 97 重量部 IPA 3 重量部
【0020】
【表2】
【0021】上述実施例ならびに比較例の各サンプルを
用い、溶解性、耐ゴム性、乾燥性、有機溶剤中毒予防規
則、フロン規制の各項目について実験を行ない、結果を
表3に示した。この結果、本発明にかかるサンプル(実
施例1、3、4、6、7)については比較例のものより
も総合的に優れていることがわかる。
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】上述の本発明組成物は近年開発されてき
たノンフロンの洗浄液による洗浄やフロンを使用した洗
浄と同様の優れた洗浄効果を持ちながら、ノンフロンで
地球環境を破壊せずに、低毒性で、労働環境を守りなが
らフロン並の乾燥性と低臭性を実現したものであり、実
用上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】洗浄液中のアルコール含有量とゴム膨潤率の関
係を表したグラフである。
【図2】油脂類の溶解性と洗浄液のアルコール濃度の関
係を表したグラフである。
【符号の説明】 1 ブレーキフルード 2 通常の油脂類

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数5の飽和炭化水素20〜97重量パー
    セント、炭素数1〜3の脂肪族1価アルコール3〜60重
    量パーセントおよび炭素数6〜8の炭化水素77重量パー
    セント以下からなるブレーキ装置用洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 炭素数5の飽和炭化水素がシクロペンタ
    ン、イソペンタン、n−ペンタンまたはこれらの混合物
    である請求項1のブレーキ装置用洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 炭素数1〜3の脂肪族1価アルコールが
    メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルア
    ルコール、イソプロピルアルコールまたはこれらの混合
    物である請求項1のブレーキ装置用洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 炭素数6〜8の炭化水素がイソヘキサ
    ン、2メチルペンタン、3メチルペンタン、シクロヘキ
    サン、2,3ジメチルブタン、イソオクタンまたはこれら
    の混合物である請求項1のブレーキ装置用洗浄剤組成
    物。
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