JPH05282954A - 接点材料 - Google Patents
接点材料Info
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- JPH05282954A JPH05282954A JP7486292A JP7486292A JPH05282954A JP H05282954 A JPH05282954 A JP H05282954A JP 7486292 A JP7486292 A JP 7486292A JP 7486292 A JP7486292 A JP 7486292A JP H05282954 A JPH05282954 A JP H05282954A
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- base material
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐環境性,耐摩耗性が優れ、荷重変動に対し
安定した接触抵抗を示す接点材料を提供する。 【構成】 この接点材料は、金属または合金から成る接
点基材の表面に、前記金属または前記合金の主成分の酸
化物生成標準自由エネルギーよりも小さい酸化物生成標
準自由エネルギーを有する金属または合金の酸化物被膜
が形成されていることを特徴とする。また、酸化物被膜
と接点基材の間に、酸化物被膜の構成金属の酸化物生成
標準自由エネルギーよりも大きい酸化物生成標準自由エ
ネルギーを有する金属または合金が介在していてもよ
い。 【効果】 キーボードスイッチ用の接点材料として有用
である。
安定した接触抵抗を示す接点材料を提供する。 【構成】 この接点材料は、金属または合金から成る接
点基材の表面に、前記金属または前記合金の主成分の酸
化物生成標準自由エネルギーよりも小さい酸化物生成標
準自由エネルギーを有する金属または合金の酸化物被膜
が形成されていることを特徴とする。また、酸化物被膜
と接点基材の間に、酸化物被膜の構成金属の酸化物生成
標準自由エネルギーよりも大きい酸化物生成標準自由エ
ネルギーを有する金属または合金が介在していてもよ
い。 【効果】 キーボードスイッチ用の接点材料として有用
である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接点材料に関し、更に詳
しくは、比抵抗は高いが低荷重の印加時におけるその接
触抵抗値は安定し、耐環境性,耐摩耗性も優れていて、
キーボードスイッチ用の接点材料として非常に有用な接
点材料に関する。
しくは、比抵抗は高いが低荷重の印加時におけるその接
触抵抗値は安定し、耐環境性,耐摩耗性も優れていて、
キーボードスイッチ用の接点材料として非常に有用な接
点材料に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、マイクロコンピュータやワークス
テーション,OA機器,電子計算機などの著しい普及と
進歩に伴い、それらに用いるキーボードスイッチの材料
には、安価で信頼性が高く、大量に供給できる材料であ
ることが求められる。キーボードスイッチは、キーボー
ドに配列されているキーが押された(onになった)か
否(offになった)を判定することを基本的な機能と
するため、スイッチ機能としては極めて単純である。例
えば、キーを押したときに、その抵抗値が変化したり、
インダクタンスが変化したり、または電圧パルスを発生
したりすれば、キーが押されたことを判別することがで
き、求められているスイッチ機能を実現したと判断する
ことができる。
テーション,OA機器,電子計算機などの著しい普及と
進歩に伴い、それらに用いるキーボードスイッチの材料
には、安価で信頼性が高く、大量に供給できる材料であ
ることが求められる。キーボードスイッチは、キーボー
ドに配列されているキーが押された(onになった)か
否(offになった)を判定することを基本的な機能と
するため、スイッチ機能としては極めて単純である。例
えば、キーを押したときに、その抵抗値が変化したり、
インダクタンスが変化したり、または電圧パルスを発生
したりすれば、キーが押されたことを判別することがで
き、求められているスイッチ機能を実現したと判断する
ことができる。
【0003】しかしながら、通常、キーボードには多数
のキーが配列されていて、これらのキーのうち、1つで
もスイッチ機能を果たさない場合には、キーボードの全
体もまた機能を喪失するわけであるから、個々のキーボ
ードスイッチには厳しい信頼性が要求される。また、従
来、上記電気・電子機器は、いずれも、温度や湿度など
が所定の条件に管理されているクリーンな環境下で使用
されていたが、最近では、システム全体の発展に伴い、
一般業務窓口,作業現場や一般家庭など、塵埃の多いダ
ーティーな環境下でも使用されるようになってきたの
で、キーボードスイッチには、このようなダーティー環
境下においても充分高い信頼性を備えることが必要にな
ってきている。
のキーが配列されていて、これらのキーのうち、1つで
もスイッチ機能を果たさない場合には、キーボードの全
体もまた機能を喪失するわけであるから、個々のキーボ
ードスイッチには厳しい信頼性が要求される。また、従
来、上記電気・電子機器は、いずれも、温度や湿度など
が所定の条件に管理されているクリーンな環境下で使用
されていたが、最近では、システム全体の発展に伴い、
一般業務窓口,作業現場や一般家庭など、塵埃の多いダ
ーティーな環境下でも使用されるようになってきたの
で、キーボードスイッチには、このようなダーティー環
境下においても充分高い信頼性を備えることが必要にな
ってきている。
【0004】更には、オペレータも専門家だけではなく
多様化してきているので、キー操作も不特定で多様化
し、そのため、キーボードスイッチは、様々な不特定な
操作形態に耐用できることが必要になってきている。こ
のようなことから、キーボードスイッチの接点材料に
は、耐環境性が優れていて、いかなる場所,いかなる環
境下においても確実に動作することが要求される。そし
て同時に、オペレータによって接点に印加される荷重に
基づくon−off動作に対し耐摩耗性に優れた材料で
あることも必要特性として要求される。
多様化してきているので、キー操作も不特定で多様化
し、そのため、キーボードスイッチは、様々な不特定な
操作形態に耐用できることが必要になってきている。こ
のようなことから、キーボードスイッチの接点材料に
は、耐環境性が優れていて、いかなる場所,いかなる環
境下においても確実に動作することが要求される。そし
て同時に、オペレータによって接点に印加される荷重に
基づくon−off動作に対し耐摩耗性に優れた材料で
あることも必要特性として要求される。
【0005】このような特性が要求されるキーボードス
イッチの材料としては、ほとんどの場合、少なくとも接
点基材の表面をAg,Au,Sn,Pt族元素またはそ
れらの合金で被覆することにより耐環境性を高めたもの
が使用されている。例えば、接点基材がリン青銅から成
り、その表面に厚み2〜5μm程度の下地めっき層を形
成し、更にその表面に1μm程度のAuめっきやSnめ
っきを施したものが知られている。また、最近では、こ
れら金属材料に代えて、高抵抗ではあるが、導電性を有
するゴムから成るキーボードスイッチも知られている。
イッチの材料としては、ほとんどの場合、少なくとも接
点基材の表面をAg,Au,Sn,Pt族元素またはそ
れらの合金で被覆することにより耐環境性を高めたもの
が使用されている。例えば、接点基材がリン青銅から成
り、その表面に厚み2〜5μm程度の下地めっき層を形
成し、更にその表面に1μm程度のAuめっきやSnめ
っきを施したものが知られている。また、最近では、こ
れら金属材料に代えて、高抵抗ではあるが、導電性を有
するゴムから成るキーボードスイッチも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表面が
Agで構成されている接点材料は、硫黄含有雰囲気下で
は容易に硫化して接点障害を起こす。また、Pt族金属
で表面が構成されている接点材料は、この金属のもつ触
媒作用により、表面に有機物系のポリマーを形成した
り、炭素吸着を招いたりして、接触障害を引き起こす。
Agで構成されている接点材料は、硫黄含有雰囲気下で
は容易に硫化して接点障害を起こす。また、Pt族金属
で表面が構成されている接点材料は、この金属のもつ触
媒作用により、表面に有機物系のポリマーを形成した
り、炭素吸着を招いたりして、接触障害を引き起こす。
【0007】更に、リン青銅にAuめっきを施した接点
材料の場合、このAuめっき層の厚みが薄すぎると、接
点材料基材の成分であるリン青銅の成分がAuめっき層
の表面にまで拡散して腐食生成物を形成することにより
接点障害が引き起こされる。そしてまた、接点基材の表
面を被覆する各種金属のめっき層の厚みが薄すぎる場合
は、ピンホールの存在が不可避であるため、このピンホ
ールから基材の腐食が進行して接触障害を引き起こすこ
とがある。
材料の場合、このAuめっき層の厚みが薄すぎると、接
点材料基材の成分であるリン青銅の成分がAuめっき層
の表面にまで拡散して腐食生成物を形成することにより
接点障害が引き起こされる。そしてまた、接点基材の表
面を被覆する各種金属のめっき層の厚みが薄すぎる場合
は、ピンホールの存在が不可避であるため、このピンホ
ールから基材の腐食が進行して接触障害を引き起こすこ
とがある。
【0008】また、AuやAgなどを被覆層とした場
合、これらの金属はいずれも軟質な金属であるため、多
数回のon−offを反復すると、この被覆層が摩耗し
て接点の特性が不安定となり信頼性の低下が引き起こさ
れる。最近の電気・電子機器における著しい進歩に伴
い、それに用いるキーボードスイッチ用接点材料には、
上記した各種の材料以上に耐環境性が優れ、しかも安価
に大量供給できるものが要求されているが、この要求に
対しては、接点基材の表面を被覆する上記の各種金属の
めっき層の厚みを厚くすることによって対処することも
できる。このめっき層の厚みを厚くすると、耐環境性の
向上のみならず、耐摩耗性も向上するからである。
合、これらの金属はいずれも軟質な金属であるため、多
数回のon−offを反復すると、この被覆層が摩耗し
て接点の特性が不安定となり信頼性の低下が引き起こさ
れる。最近の電気・電子機器における著しい進歩に伴
い、それに用いるキーボードスイッチ用接点材料には、
上記した各種の材料以上に耐環境性が優れ、しかも安価
に大量供給できるものが要求されているが、この要求に
対しては、接点基材の表面を被覆する上記の各種金属の
めっき層の厚みを厚くすることによって対処することも
できる。このめっき層の厚みを厚くすると、耐環境性の
向上のみならず、耐摩耗性も向上するからである。
【0009】しかしながら、Au,Ag,Pt族金属な
どはいずれも高価であるため、これらのめっき層の厚み
を厚くすると、大幅にコストアップを招いてしまう。本
発明は上記した問題を解決し、耐環境性,耐摩耗性のい
ずれもが従来の材料よりも優れており、比抵抗は大きい
とはいえ、荷重下において安定した抵抗値を示すので、
高い信頼性を備え、かつ非常に安価に製造することがで
きるので、キーボードスイッチ用接点材料としては極め
て有用な接点材料の提供を目的とする。
どはいずれも高価であるため、これらのめっき層の厚み
を厚くすると、大幅にコストアップを招いてしまう。本
発明は上記した問題を解決し、耐環境性,耐摩耗性のい
ずれもが従来の材料よりも優れており、比抵抗は大きい
とはいえ、荷重下において安定した抵抗値を示すので、
高い信頼性を備え、かつ非常に安価に製造することがで
きるので、キーボードスイッチ用接点材料としては極め
て有用な接点材料の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、金属または合金から成る接
点基材の表面に、前記金属または前記合金の主成分の酸
化物生成標準自由エネルギーよりも小さい酸化物生成標
準自由エネルギーを有する金属または合金の酸化物被膜
が形成されていることを特徴とする接点材料(以下、第
1の接点材料という)が提供され、また、接点基材と、
前記接点基材の表面を被覆して成る金属または合金の中
間層と、前記中間層の表面に形成され、前記中間層の金
属または合金の主成分の酸化物生成標準自由エネルギー
よりも小さい酸化物生成標準自由エネルギーを有する金
属または合金の酸化物被膜とから成ることを特徴とする
接点材料(以下、第2の接点材料という)が提供され
る。
ために、本発明においては、金属または合金から成る接
点基材の表面に、前記金属または前記合金の主成分の酸
化物生成標準自由エネルギーよりも小さい酸化物生成標
準自由エネルギーを有する金属または合金の酸化物被膜
が形成されていることを特徴とする接点材料(以下、第
1の接点材料という)が提供され、また、接点基材と、
前記接点基材の表面を被覆して成る金属または合金の中
間層と、前記中間層の表面に形成され、前記中間層の金
属または合金の主成分の酸化物生成標準自由エネルギー
よりも小さい酸化物生成標準自由エネルギーを有する金
属または合金の酸化物被膜とから成ることを特徴とする
接点材料(以下、第2の接点材料という)が提供され
る。
【0011】まず、第1の接点材料は、接点基材の表面
に、直接、後述する酸化物被膜が形成されているもので
ある。接点基材を構成する材料としては、従来から基材
として用いられている材料であれば何であってもよく格
別限定されるものではない。例えば、Cuのような単体
金属や、リン青銅,ベリリュウム銅,チタン銅のような
Cuを主成分とする合金;ステンレス鋼のようなFeを
主成分とするFe合金;NiFeのようなNiを主成分
とするNi合金などは安価で入手しやすいという点で好
適な材料である。これらのうち、Cu,Cuを主成分と
する合金はとくに好適である。
に、直接、後述する酸化物被膜が形成されているもので
ある。接点基材を構成する材料としては、従来から基材
として用いられている材料であれば何であってもよく格
別限定されるものではない。例えば、Cuのような単体
金属や、リン青銅,ベリリュウム銅,チタン銅のような
Cuを主成分とする合金;ステンレス鋼のようなFeを
主成分とするFe合金;NiFeのようなNiを主成分
とするNi合金などは安価で入手しやすいという点で好
適な材料である。これらのうち、Cu,Cuを主成分と
する合金はとくに好適である。
【0012】この接点基材の表面を被覆して形成される
酸化物被膜としては、例えば、SnO2 ,In2 O3 ,
PbO2 ,ZnO,In−Sn酸化物(ITO),Pb
O,CdO,V2 O3 ,RuO2 ,Rh2 O3 ,RhO
2 ,ReO2 ,ReO3 ,IrO2 などから成る被膜を
あげることができる。これらの被膜は、いずれもその比
抵抗は各酸化物を構成する金属成分の比抵抗より大きい
が導電性は備えている。そして、この被膜の場合、電気
接点としての接触抵抗は比較的高い値を示すが、しか
し、印加する荷重が変化しても、接触抵抗の変動は小さ
く安定した値を示すという特性を備えている。
酸化物被膜としては、例えば、SnO2 ,In2 O3 ,
PbO2 ,ZnO,In−Sn酸化物(ITO),Pb
O,CdO,V2 O3 ,RuO2 ,Rh2 O3 ,RhO
2 ,ReO2 ,ReO3 ,IrO2 などから成る被膜を
あげることができる。これらの被膜は、いずれもその比
抵抗は各酸化物を構成する金属成分の比抵抗より大きい
が導電性は備えている。そして、この被膜の場合、電気
接点としての接触抵抗は比較的高い値を示すが、しか
し、印加する荷重が変化しても、接触抵抗の変動は小さ
く安定した値を示すという特性を備えている。
【0013】また、この被膜は、高温酸化雰囲気や硫化
水素のような腐食雰囲気などの環境に対してその電気的
特性が極めて安定しており、更には、高硬度であって耐
摩耗性も良好である。そしてまた、接点基材の構成金属
の拡散により、その拡散金属が接点表面で腐食生成物を
形成することを防止する働きもする。第1の接点材料に
おいて、形成する酸化物被膜の種類は、接点基材を構成
する金属または合金の主成分との関係で決められる。
水素のような腐食雰囲気などの環境に対してその電気的
特性が極めて安定しており、更には、高硬度であって耐
摩耗性も良好である。そしてまた、接点基材の構成金属
の拡散により、その拡散金属が接点表面で腐食生成物を
形成することを防止する働きもする。第1の接点材料に
おいて、形成する酸化物被膜の種類は、接点基材を構成
する金属または合金の主成分との関係で決められる。
【0014】すなわち、接点基材の金属または合金の主
成分の温度Tにおける酸化物生成標準自由エネルギーを
ΔG0 1としたとき、酸化物被膜を構成する金属成分の温
度Tにおける酸化物生成標準自由エネルギーΔG0 2が、
ΔG0 2<ΔG0 1となるような金属の酸化物被膜として形
成される。例えば、接点基材が単体のCuから構成され
ている場合、後述する酸化物被膜の成膜操作時における
温度(T)を考慮して、例えば、「金属データブック」
(日本金属学会編)の90頁に記載されている酸化物生
成標準自由エネルギー温度図を参照することにより、例
えば、SnO2 などの被膜を形成すればよい。
成分の温度Tにおける酸化物生成標準自由エネルギーを
ΔG0 1としたとき、酸化物被膜を構成する金属成分の温
度Tにおける酸化物生成標準自由エネルギーΔG0 2が、
ΔG0 2<ΔG0 1となるような金属の酸化物被膜として形
成される。例えば、接点基材が単体のCuから構成され
ている場合、後述する酸化物被膜の成膜操作時における
温度(T)を考慮して、例えば、「金属データブック」
(日本金属学会編)の90頁に記載されている酸化物生
成標準自由エネルギー温度図を参照することにより、例
えば、SnO2 などの被膜を形成すればよい。
【0015】このように、ΔG0 2<ΔG0 1の関係を満た
すように接点基材と酸化物被膜を相互に選定しない場合
には、接点基材と酸化物被膜の界面において、接点基材
の構成金属の酸化が進行することになり、その結果、接
点としての特性は不安定になるという不都合を招く。な
お、接点基材が単体金属ではなく、複数種類の金属から
成る合金の場合には、それら全ての構成金属のΔG0 1に
対し、形成すべき酸化物被膜の構成金属のΔG0 2が小さ
ければ好都合である。しかし、そのような場合でなくて
も、その合金における添加金属が5重量%以下程度の少
量であれば、その合金の主成分(95重量%以上)に対
し、上記した酸化物生成標準自由エネルギーの相互関係
を満足するように酸化物被膜の種類を選定すれば、接点
特性を劣化させるという問題は生じにくくなる。
すように接点基材と酸化物被膜を相互に選定しない場合
には、接点基材と酸化物被膜の界面において、接点基材
の構成金属の酸化が進行することになり、その結果、接
点としての特性は不安定になるという不都合を招く。な
お、接点基材が単体金属ではなく、複数種類の金属から
成る合金の場合には、それら全ての構成金属のΔG0 1に
対し、形成すべき酸化物被膜の構成金属のΔG0 2が小さ
ければ好都合である。しかし、そのような場合でなくて
も、その合金における添加金属が5重量%以下程度の少
量であれば、その合金の主成分(95重量%以上)に対
し、上記した酸化物生成標準自由エネルギーの相互関係
を満足するように酸化物被膜の種類を選定すれば、接点
特性を劣化させるという問題は生じにくくなる。
【0016】この酸化物被膜は次のようにして形成され
る。すなわち、まず接点基材の表面を平滑に研磨加工
し、更に、電解研磨などによって精密研磨し、つづけ
て、この研磨表面に、イオンボンバード,電子シャワー
などを浴びせて表面洗浄を行ったのち、ここに、プラズ
マCVD法,スパッタリング法,イオンアシスト蒸着
法,イオンプレーティング法など、常用の成膜技術を適
用して所望組成,所望厚みの上記導電性金属酸化物の層
を形成する。
る。すなわち、まず接点基材の表面を平滑に研磨加工
し、更に、電解研磨などによって精密研磨し、つづけ
て、この研磨表面に、イオンボンバード,電子シャワー
などを浴びせて表面洗浄を行ったのち、ここに、プラズ
マCVD法,スパッタリング法,イオンアシスト蒸着
法,イオンプレーティング法など、常用の成膜技術を適
用して所望組成,所望厚みの上記導電性金属酸化物の層
を形成する。
【0017】そして、その厚みは0.1〜50μmに設定
される。この接点被覆層の厚みがら0.1μm未満の場合
は、基材を完全に被覆することができないため接触抵抗
の増大を招き、同時に耐摩耗性も不充分であるため、接
点としても満足すべき動作寿命が得にくくなる。また逆
に、厚みが50μmを超える場合は、前記した成膜時に
酸化物被膜の結晶が粗大化して成膜層の表層部に表面荒
れを生ずるようになり、接触抵抗が不安定となりやす
い。
される。この接点被覆層の厚みがら0.1μm未満の場合
は、基材を完全に被覆することができないため接触抵抗
の増大を招き、同時に耐摩耗性も不充分であるため、接
点としても満足すべき動作寿命が得にくくなる。また逆
に、厚みが50μmを超える場合は、前記した成膜時に
酸化物被膜の結晶が粗大化して成膜層の表層部に表面荒
れを生ずるようになり、接触抵抗が不安定となりやす
い。
【0018】第2の接点材料は、接点基材と酸化物被膜
との間に後述する中間層を介在させたものである。この
場合、中間層を構成する金属または合金の主成分の酸化
物生成標準自由エネルギーΔG0 3よりも、酸化物被膜の
構成金属の酸化物生成標準自由エネルギーΔG0 2が小さ
くなるような金属または合金の主成分で中間層を形成す
る。したがって、中間層の構成金属または合金の主成分
は、形成すべき酸化物被膜の構成金属との関係のもとで
選択されるものであるが、例えば、酸化物被膜がSnO
2 の場合はCuなどをあげることができる。
との間に後述する中間層を介在させたものである。この
場合、中間層を構成する金属または合金の主成分の酸化
物生成標準自由エネルギーΔG0 3よりも、酸化物被膜の
構成金属の酸化物生成標準自由エネルギーΔG0 2が小さ
くなるような金属または合金の主成分で中間層を形成す
る。したがって、中間層の構成金属または合金の主成分
は、形成すべき酸化物被膜の構成金属との関係のもとで
選択されるものであるが、例えば、酸化物被膜がSnO
2 の場合はCuなどをあげることができる。
【0019】このように、ΔG0 2とΔG0 3の関係を満足
するように中間層を形成しておくと、仮に接点基材と酸
化物被膜との間でΔG0 1<ΔG0 2の関係があるような場
合であっても、中間層と酸化物接点層との間ではΔG0 3
>ΔG0 2の関係が成立しているので、酸化物接点層と中
間層の界面における中間層の酸化が抑制されるようにな
る。すなわち、上記した関係(ΔG0 3>ΔG0 2)が成立
しているときには、中間層は接点基材の酸化に対するバ
リヤとして機能することになる。
するように中間層を形成しておくと、仮に接点基材と酸
化物被膜との間でΔG0 1<ΔG0 2の関係があるような場
合であっても、中間層と酸化物接点層との間ではΔG0 3
>ΔG0 2の関係が成立しているので、酸化物接点層と中
間層の界面における中間層の酸化が抑制されるようにな
る。すなわち、上記した関係(ΔG0 3>ΔG0 2)が成立
しているときには、中間層は接点基材の酸化に対するバ
リヤとして機能することになる。
【0020】この第2の接点材料は、第1の接点材料に
おいて、酸化物生成標準自由ネルギーの関係で接点基材
と酸化物被膜の材料を任意に選択できないときや、また
接点基材が合金でありその成分全てについてΔG0 1>Δ
G0 2の関係を事実上満足させ得ないような場合に、接点
基材の酸化を防止する態様として有効なものである。中
間層の構成金属は、ΔG0 3>ΔG0 2の関係を満足させる
ものであればよいが、その場合、その構成金属が酸化物
被膜の構成金属と同種であることはあまり好ましくな
い。それは、酸化物を構成する金属は金属単体で存在す
るよりも酸化物の形で存在する方が安定であるため、酸
化物被膜と中間層との界面では、中間層の金属が酸化さ
れて化学量論量が変化し、酸化物中のキャリア濃度が低
下して酸化物被膜の導電性に悪影響が及ぶからである。
おいて、酸化物生成標準自由ネルギーの関係で接点基材
と酸化物被膜の材料を任意に選択できないときや、また
接点基材が合金でありその成分全てについてΔG0 1>Δ
G0 2の関係を事実上満足させ得ないような場合に、接点
基材の酸化を防止する態様として有効なものである。中
間層の構成金属は、ΔG0 3>ΔG0 2の関係を満足させる
ものであればよいが、その場合、その構成金属が酸化物
被膜の構成金属と同種であることはあまり好ましくな
い。それは、酸化物を構成する金属は金属単体で存在す
るよりも酸化物の形で存在する方が安定であるため、酸
化物被膜と中間層との界面では、中間層の金属が酸化さ
れて化学量論量が変化し、酸化物中のキャリア濃度が低
下して酸化物被膜の導電性に悪影響が及ぶからである。
【0021】この中間層は、酸化物被膜の成膜の場合と
同様にして形成することができる。また、その厚みは0.
2〜50μmであることが好ましい。0.2μmより薄い
場合は、基材を完全に被覆できないなどの理由によりバ
リヤとしての厚みが足りず、効果が充分に発揮できず、
また、50μmより厚くすると、金属膜の結晶粒が粗大
化して、ひいては接点層の表面荒れを生ずるようにな
り、接触抵抗が不安定になりやすいからである。
同様にして形成することができる。また、その厚みは0.
2〜50μmであることが好ましい。0.2μmより薄い
場合は、基材を完全に被覆できないなどの理由によりバ
リヤとしての厚みが足りず、効果が充分に発揮できず、
また、50μmより厚くすると、金属膜の結晶粒が粗大
化して、ひいては接点層の表面荒れを生ずるようにな
り、接触抵抗が不安定になりやすいからである。
【0022】
実施例1 縦50mm,横50mm,厚み0.3mmの銅板をアセトンで5
分間超音波洗浄して接点基材とした。この接点基材を真
空チャンバにセットし、チャンバ内を1×10-3Pa以
下までターボ分子ポンプを用いて真空排気したのち基材
を150℃に加熱した。ついで、ターボ分子ポンプのバ
ルブを半開状態にして排気コンダクタンスを小さくし、
チャンバ内が1×10-1PaになるまでArガスを導入
した。端子に−1kV程度の電圧を印加し、チャンバ内
のRFアンテナから1kWの高周波を発生させて放電
し、基材表面を洗浄した。
分間超音波洗浄して接点基材とした。この接点基材を真
空チャンバにセットし、チャンバ内を1×10-3Pa以
下までターボ分子ポンプを用いて真空排気したのち基材
を150℃に加熱した。ついで、ターボ分子ポンプのバ
ルブを半開状態にして排気コンダクタンスを小さくし、
チャンバ内が1×10-1PaになるまでArガスを導入
した。端子に−1kV程度の電圧を印加し、チャンバ内
のRFアンテナから1kWの高周波を発生させて放電
し、基材表面を洗浄した。
【0023】ついで、酸素分圧が5×10-2Paと一定
になるようにチャンバ内に酸素を導入しながら、4kW
の電子銃により、チャンバ内にセットしたルツボから電
子ビーム蒸着法でSnO2 を蒸着させた。SnO2 とし
ては、金型でSnO2 粉をタブレット状に圧粉したもの
を用いた。約0.7nm/sec の成膜速度で基材の表面に
厚み2.0μmのSnO2 被膜を形成した。
になるようにチャンバ内に酸素を導入しながら、4kW
の電子銃により、チャンバ内にセットしたルツボから電
子ビーム蒸着法でSnO2 を蒸着させた。SnO2 とし
ては、金型でSnO2 粉をタブレット状に圧粉したもの
を用いた。約0.7nm/sec の成膜速度で基材の表面に
厚み2.0μmのSnO2 被膜を形成した。
【0024】成膜操作の終了後、基材を放冷してチャン
バから取り出した。得られた材料の表面被膜をX線回折
法で調べたところ、被膜はSnO2 から成ることが同定
された。なお、150℃におけるCuの酸化物生成標準
自由エネルギーは、−70000cal/g・mol O2 であ
り、Snの酸化物生成標準自由エネルギーは、−120
000cal/g・mol O2 である。
バから取り出した。得られた材料の表面被膜をX線回折
法で調べたところ、被膜はSnO2 から成ることが同定
された。なお、150℃におけるCuの酸化物生成標準
自由エネルギーは、−70000cal/g・mol O2 であ
り、Snの酸化物生成標準自由エネルギーは、−120
000cal/g・mol O2 である。
【0025】実施例2 JIS規格のリン青銅の板(合金番号C5210、S
n:8重量%,P:0.15重量%,Cu:残、縦50m
m,横50mm,厚み0.3mm)をアセトンで5分間超音波
洗浄し、ついで電解脱脂を行ったのち10%硫酸で配洗
して接点基材を用意したこと、チャンバ内の酸素分圧を
6.5×10-2Paにしたこと、成膜速度を0.8nm/se
c にしたこと、SnO2 膜の厚みが1.5μmであったこ
とを除いては、実施例1と同様にして、SnO2 被膜を
形成した。
n:8重量%,P:0.15重量%,Cu:残、縦50m
m,横50mm,厚み0.3mm)をアセトンで5分間超音波
洗浄し、ついで電解脱脂を行ったのち10%硫酸で配洗
して接点基材を用意したこと、チャンバ内の酸素分圧を
6.5×10-2Paにしたこと、成膜速度を0.8nm/se
c にしたこと、SnO2 膜の厚みが1.5μmであったこ
とを除いては、実施例1と同様にして、SnO2 被膜を
形成した。
【0026】比較例1 基材としてAl板を用いたことを除いては、実施例1の
場合と同様にしてSnO2 被膜の成膜操作を行った。し
かしながら、Al板とSnO2 被膜の界面にAl酸化物
が生成してしまった。 実施例3 実施例2で用いたリン青銅の板をアセトンで5分間超音
波洗浄して接点基材とした。
場合と同様にしてSnO2 被膜の成膜操作を行った。し
かしながら、Al板とSnO2 被膜の界面にAl酸化物
が生成してしまった。 実施例3 実施例2で用いたリン青銅の板をアセトンで5分間超音
波洗浄して接点基材とした。
【0027】この接点基材を真空チャンバにセットし、
チャンバ内を1×10-3Pa以下までターボ分子ポンプ
を用いて真空排気したのち基材を150℃に加熱した。
ついで、ターボ分子ポンプのバルブを半開状態にして排
気コンダクタンスを小さくし、チャンバ内が1×10-1
PaになるまでArガスを導入した。端子に−1kV程
度の電圧を印加し、チャンバ内のRFアンテナから1k
Wの高周波を発生させて放電し、基材表面を洗浄した。
チャンバ内を1×10-3Pa以下までターボ分子ポンプ
を用いて真空排気したのち基材を150℃に加熱した。
ついで、ターボ分子ポンプのバルブを半開状態にして排
気コンダクタンスを小さくし、チャンバ内が1×10-1
PaになるまでArガスを導入した。端子に−1kV程
度の電圧を印加し、チャンバ内のRFアンテナから1k
Wの高周波を発生させて放電し、基材表面を洗浄した。
【0028】ついで、Arガスの導入および放電を停止
し、ターボ分子ポンプのバルブを全開にして4kWの電
子銃からCuを1nm/sec の蒸着速度で蒸着させ、基
材上に厚み1.0μmのCu被膜を成膜した。次に、再び
ターボ分子ポンプのバルブを半開にして、酸素分圧が5
×10-2Paと一定になるように酸素ガスをチャンバ内
に導入しながら、ルツボ内に収容されているタブレット
状のIn2 O3 圧粉体を4kW電子銃により蒸発速度約
0.7nm/sec で蒸発させ、Cu被膜の上に厚み2.0μ
mのIn2 O3 被膜を形成した。
し、ターボ分子ポンプのバルブを全開にして4kWの電
子銃からCuを1nm/sec の蒸着速度で蒸着させ、基
材上に厚み1.0μmのCu被膜を成膜した。次に、再び
ターボ分子ポンプのバルブを半開にして、酸素分圧が5
×10-2Paと一定になるように酸素ガスをチャンバ内
に導入しながら、ルツボ内に収容されているタブレット
状のIn2 O3 圧粉体を4kW電子銃により蒸発速度約
0.7nm/sec で蒸発させ、Cu被膜の上に厚み2.0μ
mのIn2 O3 被膜を形成した。
【0029】なお、150℃におけるInの酸化物生成
標準エネルギーは−89000cal/g・mol O2 であ
る。 実施例4 In2 O3 タブレットに代えてSnO2 タブレットを用
いたこと、酸化物被膜の成膜時における酸素分圧が6.5
×10-2Paであったこと、SnO2 の蒸着速度を0.8
nm/sec にしたこと、SnO2 膜の厚みが1.5μmで
あったことを除いては、実施例3と同様にしてCu被膜
を中間層とする接点材料を製造した。
標準エネルギーは−89000cal/g・mol O2 であ
る。 実施例4 In2 O3 タブレットに代えてSnO2 タブレットを用
いたこと、酸化物被膜の成膜時における酸素分圧が6.5
×10-2Paであったこと、SnO2 の蒸着速度を0.8
nm/sec にしたこと、SnO2 膜の厚みが1.5μmで
あったことを除いては、実施例3と同様にしてCu被膜
を中間層とする接点材料を製造した。
【0030】実施例5 実施例2で用いたリン青銅の板をアセトンで5分間超音
波洗浄し、電解脱脂を行い、ついで10%硫酸で酸洗し
て接点基材とした。この接点基材を真空チャンバにセッ
トし、チャンバ内を1×10-3Pa以下までターボ分子
ポンプを用いて真空排気したのち基材を100℃に加熱
した。ついで、ターボ分子ポンプのバルブを半開状態に
して排気コンダクタンスを小さくし、チャンバ内が1P
aになるまでArガスを導入した。端子に−800kV
程度の電圧を印加し、逆スパッタによって基材表面を洗
浄した。
波洗浄し、電解脱脂を行い、ついで10%硫酸で酸洗し
て接点基材とした。この接点基材を真空チャンバにセッ
トし、チャンバ内を1×10-3Pa以下までターボ分子
ポンプを用いて真空排気したのち基材を100℃に加熱
した。ついで、ターボ分子ポンプのバルブを半開状態に
して排気コンダクタンスを小さくし、チャンバ内が1P
aになるまでArガスを導入した。端子に−800kV
程度の電圧を印加し、逆スパッタによって基材表面を洗
浄した。
【0031】ついで、Cuターゲットに電圧を印加し、
直流マグネトロンスパッタ法でCuを2nm/sec の成
膜速度でスパッタして基材上に厚み1.0μmのCu被膜
を成膜した。次に、分子ポンプのバルブを半開にして、
酸素分圧が5×10-2Pa,Ar分圧が3×10-1Pa
とそれぞれ一定となるように酸素ガス,Arガスをチャ
ンバ内に導入しながら、タブレット状のIn2 O3 とS
nO2 の圧粉体(SnO2 は5重量%)をターゲットに
して直流マグネトロンスパッタ法により蒸発速度約1.5
nm/sec でスパッタし、Cu被膜の上に厚み2.0μm
のITO被膜を形成した。
直流マグネトロンスパッタ法でCuを2nm/sec の成
膜速度でスパッタして基材上に厚み1.0μmのCu被膜
を成膜した。次に、分子ポンプのバルブを半開にして、
酸素分圧が5×10-2Pa,Ar分圧が3×10-1Pa
とそれぞれ一定となるように酸素ガス,Arガスをチャ
ンバ内に導入しながら、タブレット状のIn2 O3 とS
nO2 の圧粉体(SnO2 は5重量%)をターゲットに
して直流マグネトロンスパッタ法により蒸発速度約1.5
nm/sec でスパッタし、Cu被膜の上に厚み2.0μm
のITO被膜を形成した。
【0032】実施例6 In2 O3 −SnO2 タブレットに代えてSnO2 タブ
レットを用いたことを除いては実施例5と同様にしてC
u被膜を中間層とする接点材料を製造した。 実施例7 接点基材がAl板であったこと、Cu被膜の厚みが2.5
μmであったことを除いては、実施例5と同様にして接
点材料を製造した。
レットを用いたことを除いては実施例5と同様にしてC
u被膜を中間層とする接点材料を製造した。 実施例7 接点基材がAl板であったこと、Cu被膜の厚みが2.5
μmであったことを除いては、実施例5と同様にして接
点材料を製造した。
【0033】実施例8 接点基材がFeNi合金板(組成、Fe:50重量%,
Ni:50重量%)であったことを除いては、実施例5
と同様にして接点材料を製造した。 実施例9 接点基材がTiCu合金板(組成、Ti:2重量%,C
u:残)であったことを除いては、実施例5と同様にし
て接点材料を製造した。
Ni:50重量%)であったことを除いては、実施例5
と同様にして接点材料を製造した。 実施例9 接点基材がTiCu合金板(組成、Ti:2重量%,C
u:残)であったことを除いては、実施例5と同様にし
て接点材料を製造した。
【0034】比較例2 Cuに代えてTiで中間層を形成したことを除いては、
実施例5と同様にして接点材料を製造した。しかし、接
点材料の製造後に、接触抵抗を測定したところ、1kΩ
以上(測定不可)の値となった。なお、100℃におけ
るTiの酸化物生成標準自由エネルギーは、−2100
00cal/g・mol O2 である。
実施例5と同様にして接点材料を製造した。しかし、接
点材料の製造後に、接触抵抗を測定したところ、1kΩ
以上(測定不可)の値となった。なお、100℃におけ
るTiの酸化物生成標準自由エネルギーは、−2100
00cal/g・mol O2 である。
【0035】実施例10 Cuに代えてNiで中間層を形成したことを除いては、
実施例5と同様にして接点材料を製造した。なお、10
0℃におけるNiの酸化物生成標準自由エネルギーは、
−100000cal/g・mol O2 である。
実施例5と同様にして接点材料を製造した。なお、10
0℃におけるNiの酸化物生成標準自由エネルギーは、
−100000cal/g・mol O2 である。
【0036】以上12種類の接点材料につき、下記の仕
様で接触抵抗の測定,環境試験,耐摩耗性試験を行っ
た。 接触抵抗の測定:各材料の表面に先端が0.5RのAuプ
ローブを荷重0〜60gfまで連続的に増加させなが
ら、4端子法で接触抵抗を測定した。測定時には、上記
接点間に印加される電圧が高すぎると酸化物被膜が破壊
されて、正確な値が測定できなくなるので、測定電圧は
20mV以下とした。測定は20回行い、その平均値を
とった。
様で接触抵抗の測定,環境試験,耐摩耗性試験を行っ
た。 接触抵抗の測定:各材料の表面に先端が0.5RのAuプ
ローブを荷重0〜60gfまで連続的に増加させなが
ら、4端子法で接触抵抗を測定した。測定時には、上記
接点間に印加される電圧が高すぎると酸化物被膜が破壊
されて、正確な値が測定できなくなるので、測定電圧は
20mV以下とした。測定は20回行い、その平均値を
とった。
【0037】環境試験:高温試験:170℃の環境で8
6.4ksec 恒温恒湿試験:50℃,相対湿度99%の環境で86.4
ksec 硫化水素環境試験:JEIDA−25の規格により86.
4ksec 二酸化硫黄環境試験:JEIDA−32の規格により8
6.4ksec 上記の各試験前後で、接触抵抗を測定してその増減を調
べた。また、試験後の材料を走査電顕で観察し変化を調
べた。
6.4ksec 恒温恒湿試験:50℃,相対湿度99%の環境で86.4
ksec 硫化水素環境試験:JEIDA−25の規格により86.
4ksec 二酸化硫黄環境試験:JEIDA−32の規格により8
6.4ksec 上記の各試験前後で、接触抵抗を測定してその増減を調
べた。また、試験後の材料を走査電顕で観察し変化を調
べた。
【0038】耐摩耗性試験:バウデン型摩擦試験機によ
り、先端5mRの球面鉄球と各材料表面との間で、荷重
20gf,摺動距離20mm,反復回数200回の条件に
おいて摩擦試験を行ったのち、各材料表面を走査電顕で
観察し、表面が健全が否かを調べた。健全である場合を
○,接触抵抗が高く不健全である場合を×とした。以上
の結果を一括して表1に示した。
り、先端5mRの球面鉄球と各材料表面との間で、荷重
20gf,摺動距離20mm,反復回数200回の条件に
おいて摩擦試験を行ったのち、各材料表面を走査電顕で
観察し、表面が健全が否かを調べた。健全である場合を
○,接触抵抗が高く不健全である場合を×とした。以上
の結果を一括して表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
接点材料は、耐環境性や耐摩耗性が非常に優れているだ
けではなく、荷重を加えしかもそれを変動させた場合で
も、接触抵抗が非常に安定している。これは、最表層の
酸化物被膜を構成する金属の酸化物生成標準自由エネル
ギーが、その下に位置する中間層や接点基材を構成する
金属の酸化物生成標準エネルギーよりも小さくなるよう
に設定したことがもたらす効果である。
接点材料は、耐環境性や耐摩耗性が非常に優れているだ
けではなく、荷重を加えしかもそれを変動させた場合で
も、接触抵抗が非常に安定している。これは、最表層の
酸化物被膜を構成する金属の酸化物生成標準自由エネル
ギーが、その下に位置する中間層や接点基材を構成する
金属の酸化物生成標準エネルギーよりも小さくなるよう
に設定したことがもたらす効果である。
【0041】したがって、本発明の接点材料は、多種多
様な環境下でon−off反復動作を行うキーボードス
イッチの接点材料として非常に有用である。
様な環境下でon−off反復動作を行うキーボードス
イッチの接点材料として非常に有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 金属または合金から成る接点基材の表面
に、前記金属または前記合金の主成分の酸化物生成標準
自由エネルギーよりも小さい酸化物生成標準自由エネル
ギーを有する金属または合金の酸化物被膜が形成されて
いることを特徴とする接点材料。 - 【請求項2】 接点基材と、前記接点基材の表面を被覆
して成る金属または合金の中間層と、前記中間層の表面
に形成され、前記中間層の金属または合金の主成分の酸
化物生成標準自由エネルギーよりも小さい酸化物生成標
準自由エネルギーを有する金属または合金の酸化物被膜
とから成ることを特徴とする接点材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7486292A JPH05282954A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 接点材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7486292A JPH05282954A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 接点材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05282954A true JPH05282954A (ja) | 1993-10-29 |
Family
ID=13559566
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7486292A Pending JPH05282954A (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 接点材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05282954A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10293321A (ja) * | 1997-04-17 | 1998-11-04 | Mitsubishi Electric Corp | 液晶表示装置およびその製造方法 |
| JP2003203534A (ja) * | 2001-09-20 | 2003-07-18 | Nisshin Steel Co Ltd | ステンレス鋼製接点 |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP7486292A patent/JPH05282954A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10293321A (ja) * | 1997-04-17 | 1998-11-04 | Mitsubishi Electric Corp | 液晶表示装置およびその製造方法 |
| JP2003203534A (ja) * | 2001-09-20 | 2003-07-18 | Nisshin Steel Co Ltd | ステンレス鋼製接点 |
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