JPH0528760B2 - - Google Patents
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- JPH0528760B2 JPH0528760B2 JP14976686A JP14976686A JPH0528760B2 JP H0528760 B2 JPH0528760 B2 JP H0528760B2 JP 14976686 A JP14976686 A JP 14976686A JP 14976686 A JP14976686 A JP 14976686A JP H0528760 B2 JPH0528760 B2 JP H0528760B2
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- tanning
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- Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
本発明は改良されたクロム−アルミニウム系な
めし剤に関するものである。 <従来の技術> 現在周知のように、なめし剤としては色々と提
案され、かつ使用されているが、主としてクロム
なめし剤とタンニンなめし剤が汎用されている。
クロムなめし剤は古くよりなめし効果が著しく優
れていることにより使用されてきたものであり、
種々の塩基度およびクロム含有量の差異に基づく
各種の塩基性硫酸クロムが知られ、皮革産業の発
展に大きく貢献してきた。 しかし、かかる効果的なクロムなめし剤におい
ても幾つかの欠点が時代の要請と共に指摘されて
きている。この最大のものは、クロム化合物の環
境汚染問題であり、なめし排水中のクロム、皮革
スラツジ中のクロムの処理対策が要求され種々の
研究が行なわれ、実用化も推進されている。 この対策には、 (1) クロム含有排水をクロムなめし工程に戻して
使用する、いわゆる循環使用方式 (2) クロムの吸着を良くするなめし剤を使用す
る、いわゆる高吸着型なめし剤使用方式 (3) クロムを必要最小量使用し他のなめし剤を併
用する、いわゆる省クロムなめし方式等が提案
され一部実施されている。 本発明者は、以前に前記(3)による方式の内、重
量比0.7≦Cr2O3/Al2O3≦3の範囲内にある硫酸
クロム含有物、アルミニウム塩およびカルボン酸
化合物からなる酸性混合水溶液をアルカリ剤で中
和して高塩基化することを特徴とするクロム−ア
ルミニウム系なめし剤の製法を開発している(特
公昭60−40478号公報)。 <発明が解決しようとする問題点> 特公昭60−40478号公報の発明は、アルミニウ
ムなめし剤単独のなめし皮の耐熱性をクロムで改
善し、しかも排水中のクロムを従来のクロムなめ
し方式により大幅に減少し、クロム汚染負荷減少
に寄与するものではあるが、次のような改良すべ
き点があることが分つた。 動物の皮をなめす場合、クロムおよびアルミニ
ウムが皮に吸着されるにつれ液中に酸が放出さ
れ、液のPHが適正ななめし作業に必要な好適範囲
から外れる傾向があり、従つて、なめし工程中に
何らかの酸結合剤を作用させて、液のPHを常にあ
る適性値付近に保つ必要が生ずるが、このなめし
液のPH調整はなめし作業を行なうに当つて、極め
て重要なものであり、PH値が低く過ぎると皮への
クロムおよびアルミニウムの結合が不十分とな
り、その結果なめし効果が不十分なものとなり、
一方PH値が高過ぎると水酸化クロムおよび水酸化
アルミニウムの沈澱を生成し良好ななめし皮が得
られなくなるという危険を伴う。 そこで、従来は、PH調整を行なうためなめし作
業中になめし液に炭酸ソーダや重炭酸ソーダのご
ときアルカリ剤を数段階に分けて添加していた
が、この方法では、長時間に亘るなめし工程の途
中で各段階ごとに計量された上記アルカリ剤の添
加量、添加方法、添加速度などの工程管理を慎重
深く行なわれないと最終的に得られるなめし皮の
外観、品質を損うというトラブルを生じやすい欠
点があつた。 本発明者は、上記の如くの特公昭60−40478号
公報の発明の欠点を改善すべく研究を行なつた結
果本発明を得た。 <問題点を解決するための手段> 即ち、本発明は、(イ)Cr2O32〜25重量%、
Al2O32〜25重量%、カルボン酸化合物1〜15重
量%を少なくとも含有し、重量比Cr2O3/Al2O3
が0.7〜3かつ塩基度が20〜55%であるクロム−
アルミニウム系なめし剤100重量部に対して(ロ)酸
結合剤0.2〜50重量部を混合してなることを特徴
とするクロム−アルミニウム系なめし剤である。 <作用> 本発明における上記(イ)のクロム−アルミニウム
系なめし剤は、硫酸クロム含有物、アルミニウム
塩およびカルボン酸化合物からなる酸性混合水溶
液をアルカリ剤で中和して高塩基化したものを噴
霧乾燥して粒状化したものである。 ここで、硫酸クロム含有物というのは、硫酸ク
ロム、塩基性硫酸クロムあるいはそれらの芒硝含
有物をいうが、工業的には、重クロム酸ソーダ水
溶液をカルボン酸の存在又は不存在の下に有機又
は無機還元剤で還元反応させて生成した塩基性硫
酸クロムが好適である。 次に、アルミニウム塩というのは、主として硫
酸アルミニウムであるが、その他の塩基性硫酸ア
ルミニウム、塩化アルミニウム、塩基性塩化アル
ミニウムなども必要に応じて用いられる。 又、カルボン酸化合物というのは、周知のよう
に高塩基化する際のOH基のマスキング剤として
用いるものであり、例えば、蟻酸、酢酸、蓚酸、
こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、
酒石酸、クエン酸又は乳酸等が挙げられ、又、そ
れらはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は
アンモニウム塩であつてもよく、少なくとも1種
又は2種以上適宜選択使用する。 更に、アルカリ剤は前記各薬剤を中和して高塩
基化させるものであれば、特に限定はないが、例
えば、苛性アルカリ、炭酸アルカリ、重炭酸アル
カリ、あるいはアルミン酸ソーダ等が使用でき
る。これらのうち、できるだけ穏やかなアルカリ
剤が操業上好ましいことから重炭酸ソーダが特に
好ましい。 上記の硫酸クロム含有物、アルミニウム塩、お
よびカルボン酸化合物を混合水溶液として、次い
で、アルカリ剤で常温ないし80℃の温度条件下に
混合攪拌し徐々に中和させて高温基化させる。 次いで、アルカリ剤添加終了後は暫時熟成を続
け、要すれば、濾過した後、常法により噴霧乾燥
して粒状に製品化する。製品粒度は冷水に溶解し
得る40メツシユ通過程度が好適であるが、これに
限定されない。 上記の方法によつて得られるクロム−アルミニ
ウム系なめし剤の組成は下記の割合(重量%)に
するのが良い。 Cr2O3 2〜25重量% (好ましくは8〜20重量%) Al2O3 2〜25重量% (好ましくは5〜16重量%) カルボン酸化合物 1〜15重量% (好ましくは6〜15重量%) Cr203/Al203(重量比) 0.7〜3 (好ましくは0.8〜2) 塩基度 20〜55% (好ましくは28〜50%) Cr2O3/Al2O3(重量比)が0.7未満になると、
液中のアルミニウム量が多くなつて塩基化する際
にカルボン酸化合物のマスキング作用に依存して
も操業中に水酸化アルミニウムの生成が起り易く
高塩基化が得られなくなると同時に、製造上の作
業が極めて慎重を要し、しかも得られた製品のな
めし性能はクロムの欠点を補う以上になめし効果
が低下するという傾向が避けられぬからであり、
他方、3を越えるとアルミニウムの添加に基づく
利点が余り得られず、従来のクロムなめし剤と実
質的に異ならなくなるからである。 又、マスキング剤として使用するカルボン酸化
合物の含有量は目的とする設定塩基度に依存する
が、その他にその種類やアルミニウムとクロムの
量的関係にも影響されるものであり、1%未満で
はマスキング剤の効果が認められず、他方、15%
を越えるてもマスキング作用の著しい効果は認め
られないばかりかコスト的にも不利になるからで
ある。 尚、Cr2O3およびAl2O3の含有量はCr2O3/
Al2O3(重量比)に依存する。又、本発明の(ロ)の
酸結合剤としては、焼成酸化マグネシウムが好適
であり、天然の酸化マグネシウム鉱石、海水やド
ロマイトから分離採取した水酸化マグネシウムや
炭酸マグネシウムの焼成物、マグネサイトの焼成
物、マグネシアクリンカー等の焼成酸化マグネシ
ウムを主成分とするものを挙げることができる。 なお、焼成酸化マグネシウムは例えば、ドロマ
イト、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ重炭酸塩、
亜硫酸ナトリウムなどと一緒に使用することもで
きる。 これらの酸結合剤は通常粉末品で使用するが、
なめし液中の遊離酸との反応は粒度に特に影響さ
れ、多くの場合100メツシユ通過品が好ましい。
この理由は、100メツシユより粒度の大きいもの
は、なめし操作中に不溶分として残存し、これが
なめし皮の表面に沈積し斑点を生ずることもある
からである。 (イ)のクロム−アルミウム系なめし剤と(ロ)の酸結
合剤の混合割合は、クロム−アルミニウム系なめ
し剤の塩基度、酸結合剤の種類、酸結合剤混合後
のクロム−アルミニウム系なめし剤の設定塩基度
に依存するものであるが、多くの場合(イ)クロム−
アルミニウム系なめし剤100重量部に対して、(ロ)
の酸結合剤を0.2〜50重量部が好ましい。 その理由は、0.2重量部未満では、アルカリ分
が不足し、適性ななめし液のPH値が得られず、他
方、50重量部を越えるとなめし液のPH値が適性範
囲をはずれ、なめし作業中に水酸化クロム、水酸
化アルミニウムのゲルが生じなめし作業ができな
くなるからである。 本発明に係わるクロム−アルミニウム系なめし
剤を使用するなめし方法は、通常のクロムなめし
方法と基本的には何ら異なるところはなく、なめ
し作業の繁雑さは全くないものである。 以下に実施例等を挙げて本発明を具体的に説明
する。 <実施例> 実施例 1 温度計、攪拌機を備え付けたガラスライニング
製反応器に 水 161.9Kg 塩基性硫酸クロム(日本化学工業(株)ネオクロー
ム) 100.0Kg 硫酸アルミニウム(Al2(SO4)357%) 49.7Kg ギ酸ソーダ(HCOONa95%) 17.9Kg を取り、60℃に加温し、60分間攪拌混合した。こ
の混合液に重炭酸ソーダ13.9Kgを90分間で徐々に
添加した。この時ゲルの発生もなく高塩基化でき
た。添加後の常法に従つて濾過した後、噴霧乾燥
して粒状乾燥物145.0Kgを得た。この粒状乾燥物
の組成は Cr2O3 17.5重量% Al2O3 5.8重量% HCOONa 11.7重量% Cr203/Al203(重量比) 3.0 塩基度 33.3% であり、水溶解性は非常に良好であつた。 この粒状乾燥物145.0Kgに焼成酸化マグネシウ
ム(MgO95.0%)8.7Kgを加え、均一になるまで、
混合しクロム−アルミニウム系なめし剤153.7Kg
を得た。 このクロム−アルミニウム系なめし剤の組成は
次の通りであつた。 Cr2O3 16.5重量% Al2O3 5.5重量% HCOONa 11.0重量% MgO 5.4重量% 塩基度 60.7% 実施例 2 実施例1と同じ反応器に 水 465.3Kg 塩基性硫酸クロム(日本化学工業(株)ネオクロー
ム) 100.0Kg 硫酸アルミニウム(Al2(SO4)357%) 213.8Kg 酢酸ソーダ(CH3COONa98.5%) 43.7Kg を取り、60℃に加温し、60分間攪拌混合した。こ
の混合液に重炭酸ソーダ59.9Kgを120分間で徐々
に添加した。この時ゲルの発生もなく高塩基化で
きた。添加後の常法に従つて濾過した後、噴霧乾
燥して粒状乾燥物317.2Kgを得た。この粒状乾燥
物の組成は Cr2O3 8.0重量% Al2O3 11.4重量% CH3OONa 13.5重量% Cr203/Al203(重量比) 0.7 塩基度 33.3% であり、水溶解性は非常に良好であつた。 この粒状乾燥物317.2Kgに焼成酸化マグネシウ
ム(MgO95.0%)19.0Kgを加え、均一になるま
で、混合しクロム−アルミニウム系なめし剤
336.2Kgを得た。 このクロム−アルミニウム系なめし剤の組成は
次の通りであつた。 Cr2O3 7.5重量% Al2O3 10.8重量% CH3COONa 12.7重量% MgO 5.4重量% 塩基度 61.7% 実施例 3 実施例1と同じ反応器に 水 209.9Kg 塩基性硫酸クロム(日本化学工業(株)ネオクロー
ム) 100.0Kg 硫酸アルミニウム(Al2(SO4)357%) 75.6Kg ギ酸ソーダ(HCOONa95.0%) 21.1Kg を取り、60℃に加温し、60分間攪拌混合した。こ
の混合液に重炭酸ソーダ31.1Kgを120分間で徐々
に添加した。この時ゲルの発生もなく高塩基化で
きた。添加後の常法に従つて濾過した後、噴霧乾
燥して粒状乾燥物187.9Kgを得た。この粒状乾燥
物の組成は Cr2O3 13.5重量% Al2O3 6.8重量% HCOONa 10.6重量% Cr203/Al203(重量比) 2.0 塩基度 40.0% であり、水溶解性は非常に良好であつた。 この粒状乾燥物187.9Kgに炭酸カルシウム
(CaCO399.0%)11.3Kgと焼成酸化マグネシウム
(MgO95.0%)4.7Kgを加え、均一になるまで、混
合しクロム−アルミニウム系なめし剤203.9Kgを
得た。 このクロム−アルミニウム系なめし剤の組成は
次の通りであつた。 Cr2O3 12.4重量% Al2O3 6.3重量% HCOONa 9.8重量% MgO 2.2重量% CaO 3.1重量% 塩基度 65.4% 試験例 1 浸酸皮(ライトステアー)100重量部に対して
実施例1〜3で製造したクロム−アルミニウム系
なめし剤および比較例1をそれぞれ7部使用し
20rpmのドラムで通常の方法でなめしを実施し
た。この時になめし時間は、クロム−アルミニウ
ム系なめし剤添加後7時間、なめし液の温度は40
℃になるように調整した。 この結果得られたなめし革のCr2O3、Al2O3含
有量、熱収縮温度および排水中のCr、Al含有量、
PHは第1表の通りであつた。 又、実施例1〜3のクロム−アルミニウム系な
めし剤を使用してなめしを行なつた皮は、各比較
例より柔軟性のある銀面の良好から革が得られ
た。 試験例 2 浸酸皮(ライトステアー)100重量部に対し、
比較例2を7重量部使用し20rpmのドラムでなめ
しを実施した。粒状乾燥物添加2時間後より30分
毎に3回に分けて重炭酸ソーダ計1.66重量部を加
え、なめし液のPHを上昇した。この時のなめし時
間は、粒状乾燥物添加後7時間、なめし液の温度
は40℃になるように調整した。 この結果得られたなめし革のCr2O3、Al2O3含
有量、熱収縮温度および排水中のCr、Al含有量、
PHは第1表の通りであつた。 実施例と比較すると重炭酸ソーダ添加によるPH
上昇作業が繁雑であり、排水中のCr濃度が2倍
以上であつた。
めし剤に関するものである。 <従来の技術> 現在周知のように、なめし剤としては色々と提
案され、かつ使用されているが、主としてクロム
なめし剤とタンニンなめし剤が汎用されている。
クロムなめし剤は古くよりなめし効果が著しく優
れていることにより使用されてきたものであり、
種々の塩基度およびクロム含有量の差異に基づく
各種の塩基性硫酸クロムが知られ、皮革産業の発
展に大きく貢献してきた。 しかし、かかる効果的なクロムなめし剤におい
ても幾つかの欠点が時代の要請と共に指摘されて
きている。この最大のものは、クロム化合物の環
境汚染問題であり、なめし排水中のクロム、皮革
スラツジ中のクロムの処理対策が要求され種々の
研究が行なわれ、実用化も推進されている。 この対策には、 (1) クロム含有排水をクロムなめし工程に戻して
使用する、いわゆる循環使用方式 (2) クロムの吸着を良くするなめし剤を使用す
る、いわゆる高吸着型なめし剤使用方式 (3) クロムを必要最小量使用し他のなめし剤を併
用する、いわゆる省クロムなめし方式等が提案
され一部実施されている。 本発明者は、以前に前記(3)による方式の内、重
量比0.7≦Cr2O3/Al2O3≦3の範囲内にある硫酸
クロム含有物、アルミニウム塩およびカルボン酸
化合物からなる酸性混合水溶液をアルカリ剤で中
和して高塩基化することを特徴とするクロム−ア
ルミニウム系なめし剤の製法を開発している(特
公昭60−40478号公報)。 <発明が解決しようとする問題点> 特公昭60−40478号公報の発明は、アルミニウ
ムなめし剤単独のなめし皮の耐熱性をクロムで改
善し、しかも排水中のクロムを従来のクロムなめ
し方式により大幅に減少し、クロム汚染負荷減少
に寄与するものではあるが、次のような改良すべ
き点があることが分つた。 動物の皮をなめす場合、クロムおよびアルミニ
ウムが皮に吸着されるにつれ液中に酸が放出さ
れ、液のPHが適正ななめし作業に必要な好適範囲
から外れる傾向があり、従つて、なめし工程中に
何らかの酸結合剤を作用させて、液のPHを常にあ
る適性値付近に保つ必要が生ずるが、このなめし
液のPH調整はなめし作業を行なうに当つて、極め
て重要なものであり、PH値が低く過ぎると皮への
クロムおよびアルミニウムの結合が不十分とな
り、その結果なめし効果が不十分なものとなり、
一方PH値が高過ぎると水酸化クロムおよび水酸化
アルミニウムの沈澱を生成し良好ななめし皮が得
られなくなるという危険を伴う。 そこで、従来は、PH調整を行なうためなめし作
業中になめし液に炭酸ソーダや重炭酸ソーダのご
ときアルカリ剤を数段階に分けて添加していた
が、この方法では、長時間に亘るなめし工程の途
中で各段階ごとに計量された上記アルカリ剤の添
加量、添加方法、添加速度などの工程管理を慎重
深く行なわれないと最終的に得られるなめし皮の
外観、品質を損うというトラブルを生じやすい欠
点があつた。 本発明者は、上記の如くの特公昭60−40478号
公報の発明の欠点を改善すべく研究を行なつた結
果本発明を得た。 <問題点を解決するための手段> 即ち、本発明は、(イ)Cr2O32〜25重量%、
Al2O32〜25重量%、カルボン酸化合物1〜15重
量%を少なくとも含有し、重量比Cr2O3/Al2O3
が0.7〜3かつ塩基度が20〜55%であるクロム−
アルミニウム系なめし剤100重量部に対して(ロ)酸
結合剤0.2〜50重量部を混合してなることを特徴
とするクロム−アルミニウム系なめし剤である。 <作用> 本発明における上記(イ)のクロム−アルミニウム
系なめし剤は、硫酸クロム含有物、アルミニウム
塩およびカルボン酸化合物からなる酸性混合水溶
液をアルカリ剤で中和して高塩基化したものを噴
霧乾燥して粒状化したものである。 ここで、硫酸クロム含有物というのは、硫酸ク
ロム、塩基性硫酸クロムあるいはそれらの芒硝含
有物をいうが、工業的には、重クロム酸ソーダ水
溶液をカルボン酸の存在又は不存在の下に有機又
は無機還元剤で還元反応させて生成した塩基性硫
酸クロムが好適である。 次に、アルミニウム塩というのは、主として硫
酸アルミニウムであるが、その他の塩基性硫酸ア
ルミニウム、塩化アルミニウム、塩基性塩化アル
ミニウムなども必要に応じて用いられる。 又、カルボン酸化合物というのは、周知のよう
に高塩基化する際のOH基のマスキング剤として
用いるものであり、例えば、蟻酸、酢酸、蓚酸、
こはく酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、
酒石酸、クエン酸又は乳酸等が挙げられ、又、そ
れらはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩又は
アンモニウム塩であつてもよく、少なくとも1種
又は2種以上適宜選択使用する。 更に、アルカリ剤は前記各薬剤を中和して高塩
基化させるものであれば、特に限定はないが、例
えば、苛性アルカリ、炭酸アルカリ、重炭酸アル
カリ、あるいはアルミン酸ソーダ等が使用でき
る。これらのうち、できるだけ穏やかなアルカリ
剤が操業上好ましいことから重炭酸ソーダが特に
好ましい。 上記の硫酸クロム含有物、アルミニウム塩、お
よびカルボン酸化合物を混合水溶液として、次い
で、アルカリ剤で常温ないし80℃の温度条件下に
混合攪拌し徐々に中和させて高温基化させる。 次いで、アルカリ剤添加終了後は暫時熟成を続
け、要すれば、濾過した後、常法により噴霧乾燥
して粒状に製品化する。製品粒度は冷水に溶解し
得る40メツシユ通過程度が好適であるが、これに
限定されない。 上記の方法によつて得られるクロム−アルミニ
ウム系なめし剤の組成は下記の割合(重量%)に
するのが良い。 Cr2O3 2〜25重量% (好ましくは8〜20重量%) Al2O3 2〜25重量% (好ましくは5〜16重量%) カルボン酸化合物 1〜15重量% (好ましくは6〜15重量%) Cr203/Al203(重量比) 0.7〜3 (好ましくは0.8〜2) 塩基度 20〜55% (好ましくは28〜50%) Cr2O3/Al2O3(重量比)が0.7未満になると、
液中のアルミニウム量が多くなつて塩基化する際
にカルボン酸化合物のマスキング作用に依存して
も操業中に水酸化アルミニウムの生成が起り易く
高塩基化が得られなくなると同時に、製造上の作
業が極めて慎重を要し、しかも得られた製品のな
めし性能はクロムの欠点を補う以上になめし効果
が低下するという傾向が避けられぬからであり、
他方、3を越えるとアルミニウムの添加に基づく
利点が余り得られず、従来のクロムなめし剤と実
質的に異ならなくなるからである。 又、マスキング剤として使用するカルボン酸化
合物の含有量は目的とする設定塩基度に依存する
が、その他にその種類やアルミニウムとクロムの
量的関係にも影響されるものであり、1%未満で
はマスキング剤の効果が認められず、他方、15%
を越えるてもマスキング作用の著しい効果は認め
られないばかりかコスト的にも不利になるからで
ある。 尚、Cr2O3およびAl2O3の含有量はCr2O3/
Al2O3(重量比)に依存する。又、本発明の(ロ)の
酸結合剤としては、焼成酸化マグネシウムが好適
であり、天然の酸化マグネシウム鉱石、海水やド
ロマイトから分離採取した水酸化マグネシウムや
炭酸マグネシウムの焼成物、マグネサイトの焼成
物、マグネシアクリンカー等の焼成酸化マグネシ
ウムを主成分とするものを挙げることができる。 なお、焼成酸化マグネシウムは例えば、ドロマ
イト、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ重炭酸塩、
亜硫酸ナトリウムなどと一緒に使用することもで
きる。 これらの酸結合剤は通常粉末品で使用するが、
なめし液中の遊離酸との反応は粒度に特に影響さ
れ、多くの場合100メツシユ通過品が好ましい。
この理由は、100メツシユより粒度の大きいもの
は、なめし操作中に不溶分として残存し、これが
なめし皮の表面に沈積し斑点を生ずることもある
からである。 (イ)のクロム−アルミウム系なめし剤と(ロ)の酸結
合剤の混合割合は、クロム−アルミニウム系なめ
し剤の塩基度、酸結合剤の種類、酸結合剤混合後
のクロム−アルミニウム系なめし剤の設定塩基度
に依存するものであるが、多くの場合(イ)クロム−
アルミニウム系なめし剤100重量部に対して、(ロ)
の酸結合剤を0.2〜50重量部が好ましい。 その理由は、0.2重量部未満では、アルカリ分
が不足し、適性ななめし液のPH値が得られず、他
方、50重量部を越えるとなめし液のPH値が適性範
囲をはずれ、なめし作業中に水酸化クロム、水酸
化アルミニウムのゲルが生じなめし作業ができな
くなるからである。 本発明に係わるクロム−アルミニウム系なめし
剤を使用するなめし方法は、通常のクロムなめし
方法と基本的には何ら異なるところはなく、なめ
し作業の繁雑さは全くないものである。 以下に実施例等を挙げて本発明を具体的に説明
する。 <実施例> 実施例 1 温度計、攪拌機を備え付けたガラスライニング
製反応器に 水 161.9Kg 塩基性硫酸クロム(日本化学工業(株)ネオクロー
ム) 100.0Kg 硫酸アルミニウム(Al2(SO4)357%) 49.7Kg ギ酸ソーダ(HCOONa95%) 17.9Kg を取り、60℃に加温し、60分間攪拌混合した。こ
の混合液に重炭酸ソーダ13.9Kgを90分間で徐々に
添加した。この時ゲルの発生もなく高塩基化でき
た。添加後の常法に従つて濾過した後、噴霧乾燥
して粒状乾燥物145.0Kgを得た。この粒状乾燥物
の組成は Cr2O3 17.5重量% Al2O3 5.8重量% HCOONa 11.7重量% Cr203/Al203(重量比) 3.0 塩基度 33.3% であり、水溶解性は非常に良好であつた。 この粒状乾燥物145.0Kgに焼成酸化マグネシウ
ム(MgO95.0%)8.7Kgを加え、均一になるまで、
混合しクロム−アルミニウム系なめし剤153.7Kg
を得た。 このクロム−アルミニウム系なめし剤の組成は
次の通りであつた。 Cr2O3 16.5重量% Al2O3 5.5重量% HCOONa 11.0重量% MgO 5.4重量% 塩基度 60.7% 実施例 2 実施例1と同じ反応器に 水 465.3Kg 塩基性硫酸クロム(日本化学工業(株)ネオクロー
ム) 100.0Kg 硫酸アルミニウム(Al2(SO4)357%) 213.8Kg 酢酸ソーダ(CH3COONa98.5%) 43.7Kg を取り、60℃に加温し、60分間攪拌混合した。こ
の混合液に重炭酸ソーダ59.9Kgを120分間で徐々
に添加した。この時ゲルの発生もなく高塩基化で
きた。添加後の常法に従つて濾過した後、噴霧乾
燥して粒状乾燥物317.2Kgを得た。この粒状乾燥
物の組成は Cr2O3 8.0重量% Al2O3 11.4重量% CH3OONa 13.5重量% Cr203/Al203(重量比) 0.7 塩基度 33.3% であり、水溶解性は非常に良好であつた。 この粒状乾燥物317.2Kgに焼成酸化マグネシウ
ム(MgO95.0%)19.0Kgを加え、均一になるま
で、混合しクロム−アルミニウム系なめし剤
336.2Kgを得た。 このクロム−アルミニウム系なめし剤の組成は
次の通りであつた。 Cr2O3 7.5重量% Al2O3 10.8重量% CH3COONa 12.7重量% MgO 5.4重量% 塩基度 61.7% 実施例 3 実施例1と同じ反応器に 水 209.9Kg 塩基性硫酸クロム(日本化学工業(株)ネオクロー
ム) 100.0Kg 硫酸アルミニウム(Al2(SO4)357%) 75.6Kg ギ酸ソーダ(HCOONa95.0%) 21.1Kg を取り、60℃に加温し、60分間攪拌混合した。こ
の混合液に重炭酸ソーダ31.1Kgを120分間で徐々
に添加した。この時ゲルの発生もなく高塩基化で
きた。添加後の常法に従つて濾過した後、噴霧乾
燥して粒状乾燥物187.9Kgを得た。この粒状乾燥
物の組成は Cr2O3 13.5重量% Al2O3 6.8重量% HCOONa 10.6重量% Cr203/Al203(重量比) 2.0 塩基度 40.0% であり、水溶解性は非常に良好であつた。 この粒状乾燥物187.9Kgに炭酸カルシウム
(CaCO399.0%)11.3Kgと焼成酸化マグネシウム
(MgO95.0%)4.7Kgを加え、均一になるまで、混
合しクロム−アルミニウム系なめし剤203.9Kgを
得た。 このクロム−アルミニウム系なめし剤の組成は
次の通りであつた。 Cr2O3 12.4重量% Al2O3 6.3重量% HCOONa 9.8重量% MgO 2.2重量% CaO 3.1重量% 塩基度 65.4% 試験例 1 浸酸皮(ライトステアー)100重量部に対して
実施例1〜3で製造したクロム−アルミニウム系
なめし剤および比較例1をそれぞれ7部使用し
20rpmのドラムで通常の方法でなめしを実施し
た。この時になめし時間は、クロム−アルミニウ
ム系なめし剤添加後7時間、なめし液の温度は40
℃になるように調整した。 この結果得られたなめし革のCr2O3、Al2O3含
有量、熱収縮温度および排水中のCr、Al含有量、
PHは第1表の通りであつた。 又、実施例1〜3のクロム−アルミニウム系な
めし剤を使用してなめしを行なつた皮は、各比較
例より柔軟性のある銀面の良好から革が得られ
た。 試験例 2 浸酸皮(ライトステアー)100重量部に対し、
比較例2を7重量部使用し20rpmのドラムでなめ
しを実施した。粒状乾燥物添加2時間後より30分
毎に3回に分けて重炭酸ソーダ計1.66重量部を加
え、なめし液のPHを上昇した。この時のなめし時
間は、粒状乾燥物添加後7時間、なめし液の温度
は40℃になるように調整した。 この結果得られたなめし革のCr2O3、Al2O3含
有量、熱収縮温度および排水中のCr、Al含有量、
PHは第1表の通りであつた。 実施例と比較すると重炭酸ソーダ添加によるPH
上昇作業が繁雑であり、排水中のCr濃度が2倍
以上であつた。
【表】
<発明の効果>
本発明のクロム−アルミニウム系なめし剤は、
なめし浴の自動塩基度調整能があるため従来のア
ルカリ剤添加によるなめし剤の繁雑なPH調整が省
略できると共に、なめし浴管理が容易に操作で
き、しかもなめし革の内部までよく浸透してクロ
ム及びアルミニウムの分布が均一となり、柔軟性
のある銀面のしまりの良い品質良好な仕上革が得
られる。 特に、クロムの使用量が低減でき、排水中のク
ロムを少なくとも従来法の1/5程度以下にして、
クロム汚染負荷量を大幅に減少する効果を有する
ので、排水の環境対策が容易になる。
なめし浴の自動塩基度調整能があるため従来のア
ルカリ剤添加によるなめし剤の繁雑なPH調整が省
略できると共に、なめし浴管理が容易に操作で
き、しかもなめし革の内部までよく浸透してクロ
ム及びアルミニウムの分布が均一となり、柔軟性
のある銀面のしまりの良い品質良好な仕上革が得
られる。 特に、クロムの使用量が低減でき、排水中のク
ロムを少なくとも従来法の1/5程度以下にして、
クロム汚染負荷量を大幅に減少する効果を有する
ので、排水の環境対策が容易になる。
Claims (1)
- 1 (イ)Cr2O32〜25重量%、Al2O32〜25重量%、
カルボン酸化合物1〜15重量%を少なくとも含有
し、重量比Cr2O3/Al2O3が0.7〜3かつ塩基度が
20〜55%であるクロム−アルミニウム系なめし剤
100重量部に対して(ロ)酸結合剤0.2〜50重量部を混
合してなることを特徴とするクロム−アルミニウ
ム系なめし剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14976686A JPS638500A (ja) | 1986-06-27 | 1986-06-27 | クロム−アルミニウム系なめし剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14976686A JPS638500A (ja) | 1986-06-27 | 1986-06-27 | クロム−アルミニウム系なめし剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS638500A JPS638500A (ja) | 1988-01-14 |
| JPH0528760B2 true JPH0528760B2 (ja) | 1993-04-27 |
Family
ID=15482266
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14976686A Granted JPS638500A (ja) | 1986-06-27 | 1986-06-27 | クロム−アルミニウム系なめし剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS638500A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102586505B (zh) * | 2012-01-13 | 2014-04-23 | 浙江中辉皮草有限公司 | 一种绵羊服装毛革的铬鞣液循环鞣制工艺 |
-
1986
- 1986-06-27 JP JP14976686A patent/JPS638500A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS638500A (ja) | 1988-01-14 |
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