JPH052910U - スライシング装置におけるブレード撓み量検出装置 - Google Patents
スライシング装置におけるブレード撓み量検出装置Info
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- JPH052910U JPH052910U JP4945691U JP4945691U JPH052910U JP H052910 U JPH052910 U JP H052910U JP 4945691 U JP4945691 U JP 4945691U JP 4945691 U JP4945691 U JP 4945691U JP H052910 U JPH052910 U JP H052910U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ブレードにおけるワーク切断部位の撓みを正
確に検出する。 【構成】 回転可能なブレード10を備えたスライシン
グ装置において、ワーク30の切断時においてワーク3
0の前端面に対向する位置に検出装置本体24を配設す
るとともに、この検出装置本体24と上記ワーク前端面
との間にクーラント除去エアを吹き付けるエア吹き付け
手段34を備える。
確に検出する。 【構成】 回転可能なブレード10を備えたスライシン
グ装置において、ワーク30の切断時においてワーク3
0の前端面に対向する位置に検出装置本体24を配設す
るとともに、この検出装置本体24と上記ワーク前端面
との間にクーラント除去エアを吹き付けるエア吹き付け
手段34を備える。
Description
【0001】
本考案は、半導体インゴット等のワークをブレードの内周刃で切断して半導体
ウエハ等の薄片を切り出すスライシング装置において、上記ブレードの撓み量を
検出する検出装置に関するものである。
【0002】
従来、上記のようなスライシング装置としては、円形状の内周刃をもつブレー
ドの内側にワークの一端部を臨ませ、上記ブレードを回転させながらワークに対
してブレードの半径方向に相対移動させることにより上記ワークから薄片を切り
出すように構成されたものが知られている。しかしながら、この装置では切断中
にブレードが撓み易く、加工精度の低下を招くといった問題点を有している。
【0003】
そこで、実開昭62−70904号公報、特開平1−182015号公報等に
おいては、ブレードの撓み量を検出するブレード撓み量検出センサと、このブレ
ード撓み量検出センサの検出結果に基づいてブレード全体の撓みを調整するブレ
ード撓み調整手段とを備え、ブレード撓みを自動的に修正するようにした装置が
提案されるに至っている。
【0004】
図11は、上記従来の装置における撓み量検出センサ29の配設位置を示した
ものである。図示のように、上記撓み量検出センサ29は、ワーク30が切断送
りによって移動する軌跡C上を避けた位置で、かつブレード10のワーク切断部
位(P1〜P2)の入口部(すなわち回転方向(図では矢印B方向)上流端)P1
近傍の位置に配され、この撓み量検出センサ29の検出結果に基づいてブレード
10全体の撓みを軸方向に調整するといった制御がなされている。
【0005】
上記スライシング装置では、ワークスライシング中、ワーク切断部位の入口部
P1近傍ではブレード10がほとんど撓んでいなくても、ワーク切断部位の中央
部(すなわち回転方向上流端P1から回転方向下流端P2までの中間部分)P3近
傍ではブレード10が大きく撓んでいる場合がある。このブレード10の中央部
近傍部分は、ワーク30のスライシング時に最も長くワーク30と接触している
部分であり、この部分の撓み量がワーク30の加工精度に最も強く影響するので
、上記撓み量検出センサ29は、なるべくブレード10のワーク切断部位に対応
する位置、より好ましくは上記中央部P3近傍の位置に配することが望ましい。
【0006】
しかし、このような位置に単純に撓み量検出センサ29を配設すると、この撓
み量検出センサ29と、切断送りされるワーク30とが互いに干渉してしまうの
で、従来はこのような干渉が起こらない位置、すなわち、ワーク30の移動軌跡
Cから外れた入口部P1近傍の位置に配設することがやむなく行われている。従
って、この従来装置では、上記中央部P3近傍の位置で実際にブレード10が大
きく撓んでいてもこれを正確に検出できない場合があり、これによってブレード
10の撓みが適切に調整されず、加工精度の低下を招く不都合がある。
【0007】
また近年は、上記ブレード10の撓み量に基づいてドレスを行うべき時期(す
なわちドレスタイミング)を判定し、このタイミングで内周刃11をドレスする
ことにより内周刃11の切れ味を回復させるといった制御も行われているが、こ
の場合にも、ブレード10のワーク切断部位の撓み量が直接検出されないことに
より、適切なタイミングでドレスが行われず、実際にドレスが必要な時にドレス
が行われなかったり、必要以上にドレスが行われたりする不都合が生じる。
【0008】
そこで本出願人は、上記ワークの切断時にこのワークの前端面と対向する位置
に撓み量検出センサを設けることにより、上記ブレードにおけるワーク切断部位
、特に中央部近傍の撓み量を直接検出することを先に提案しているが(特願平2
−262117号)、この装置においてブレードの表面に切削用、冷却用のクー
ラントが供給されると、このクーラントが上記ワークの前端面と撓み量検出セン
サとの間にトラップされ、このクーラントに撓み量検出センサが反応することに
よりその検出結果に悪影響が与えられるとともに、上記クーラントの表面張力に
より、ワークから切り出された薄片が撓み量検出センサ側に引張られ、外側に反
るおそれがあり、その改善が新たな課題となっている。
【0009】
本考案は、このような事情に鑑み、ブレードにおけるワーク切断部位の撓みを
正確に検出することができるブレード撓み量検出装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
本考案は、円形状の内周刃をもつブレードの内側にワークの一端部を臨ませ、
上記ブレードを回転させた状態でこのブレードの表面にクーラントを供給しなが
らこのブレードに対してワークをブレードの半径方向に相対移動させることによ
り上記ワークから薄片を切り出すスライシング装置において、上記ブレードのワ
ーク切断部位に対応する位置であって上記ワークの切断時にこのワークの前端面
と対向する位置に、上記ブレードの撓み量を検出する検出装置本体を設けるとと
もに、この検出装置本体と上記ワーク前端面との間に上記ワークの送り方向と略
直交する方向にクーラント除去エアを吹き付けるエア吹き付け手段を備えたもの
である(請求項1)。
【0011】
上記エア吹き付け手段としては、上記ワークの送り方向と平行な方向に延び、
内部にクーラント除去エアが供給されるエア供給管を備えるとともに、このエア
供給管において上記ワークと対向する側の端部に終端壁を設け、この終端壁の直
手前側の部分にエア噴出口を設け、このエア噴出口を上記検出装置本体とワーク
前端面との間の位置に向けたものが好適である(請求項2)。
【0012】
請求項1記載の装置によれば、検出装置本体をブレードのワーク切断部位に対
応する位置に配することにより、この部位の撓み量を直接検出することができる
。また、この検出装置本体とワーク前端面との間の位置にはクーラント除去エア
が吹き付けられるので、上記位置にクーラントがトラップされることが防がれる
。しかも、上記クーラント除去エアはワーク送り方向と略直交する方向、すなわ
ちワーク前端面にほぼ沿う方向に供給されるので、このエアの圧力によって薄片
が撓むことはほとんどない。
【0013】
より具体的に、請求項2記載の装置では、エア供給管内において上記ワークの
送り方向と平行な方向にクーラント除去エアが供給され、このエアが終端壁で行
き止まってその直手前のエア噴出口から上記検出本体とワーク前端面との間の位
置に吹き付けられる。
【0014】
本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0015】
図4,5に示すスライシング装置は、基台1を備え、この基台1上にガイドレ
ール2が設置されており、このガイドレール2に沿ってスライド可能にスライド
テーブル3が支持されている。
【0016】
上記基台1上において、スライドテーブル3に対向する位置には主軸台4が設
置されている。この主軸台4の上部には主軸受4aが設けられ、この主軸受4a
によって主軸6が回転可能に支持されるとともに、この主軸6にベルト伝動機構
を介して主軸駆動モータ8の出力軸が連結されている。主軸6の先端部にはテン
ションディスク9が固着され、このテンションディスク9が、上記主軸6、ベル
ト伝動機構7、及び主軸駆動モータ8からなる回転駆動手段5により回転駆動さ
れるようになっている。
【0017】
テンションディスク9の周縁部には、ドーナツ状の薄板からなるブレード10
が装着され、このブレード10の内周縁にダイヤモンド粒子等からなる内周刃1
1が固着されている。そして、上記テンションディスク9の回転中にその回転数
Nが変化することにより、この回転数Nに応じて上記ブレード10が主軸6の軸
方向(すなわちブレード10の回転軸方向)に変位するようになっている。すな
わち、テンションディスク9が回転すると、このテンションディスク9の周縁部
に回転数Nに比例した遠心力が作用するため、この回転数Nによってテンション
ディスク9からブレード10に付与される回転軸方向の変位の大きさ及び方向が
決定されることとなる。
【0018】
上記スライドテーブル3上には、保持部材15及び割出し送り手段18が設け
られ、保持部材15にはシリコン製半導体インゴット等からなるワーク30が保
持されている。割出し送り手段18は、ボールねじ16と、このボールねじ16
を回転駆動する保持部材駆動モータ17とを有し、この割出し送り手段18によ
って上記保持部材15が上記主軸6の軸方向にスライド駆動されることにより、
上記ワーク30の一端部がブレード10の表面10a側(ワーク保持側)からブ
レード10の中央孔を通じて裏面10b側へ微小量突出することが可能となって
いる。
【0019】
また、このスライドテーブル3上には、内周刃11をドレスするためのドレス
装置19が設けられ、このドレス装置19は、その工具先端がブレード10の内
側に臨む位置に配されている。
【0020】
上記基台1上には切断送り手段14が設置されている。この切断送り手段14
は、ボールねじ12と、このボールねじ12を回転駆動する切断送りモータ13
とを備え、この切断送り手段14によって、上記スライドテーブル3全体がガイ
ドレール2に沿って主軸6と直交する方向にスライド駆動される。従って、この
スライドテーブル3を図4の手前から奥へスライドさせることにより、ワーク3
0がブレード10に対してその半径方向(図5では矢印A方向)に相対移動し(
すなわち切断送りされ)、このブレード10を回転させかつブレード10の内側
にワーク30の一端部を臨ませた状態で上記切断送りを行うことにより、ワーク
30の一端部が内周刃11によってスライスされ、ウエハ(薄片)が切り出され
ることとなる。
【0021】
ワーク30の切断送り方向下流側の外周部分、すなわち、ワーク30において
内周刃11で最終的に切断される部分には、カーボン等からなるスライスベース
31が固着されている。このスライスベース31の固着により、ワーク30の切
断終了時にブレード10に作用する切断抵抗が急に開放されて上記ワーク30の
最終切断部分が欠けることが防がれる。
【0022】
ブレード10の近傍の3個所には、その撓み量を検出する撓み量検出センサ2
0,21,24が設けられている。これらの撓み量検出センサ20,21,24
は、磁気センサで構成され、図5〜図7に示すような位置に配設されている。
【0023】
すなわち、撓み量検出センサ20,21は、ワーク30が切断送りによって移
動する軌跡C上から外れ、かつブレード10の表面(図4,6では右側面)10
aに対向する位置に配置されている。より具体的に、撓み量検出センサ(以下、
「入口部センサ」という)20は、ブレード10のワーク切断部位(P1〜P2)
の入口部(すなわち回転方向(図5の矢印B方向)上流端)P1近傍に配置され
、撓み量検出センサ(以下、「出口部センサ」という)21は、ブレード10の
ワーク切断部位の出口部(すなわち回転方向下流端)P2近傍に配置されている
。
【0024】
これに対し、撓み量検出センサ(本考案の検出装置本体;以下「中央部センサ
」という)24は、上記軌跡C上であって、ブレード10の裏面10bに対向す
る位置に配置されており、より具体的には、ワーク30を切断する際にその前端
面(図1,6では左側端面)に近接しながら対向する位置であって、ブレード1
0のワーク切断部位の中央部P3の近傍の位置に配置されている。すなわち、こ
の中央部センサ24は、微小厚みDwでもってワーク30から切り出されるウェ
ハW超しにブレード10の撓み量を検出する位置に配されている。
【0025】
次に、この中央部センサ24を含む中央の撓み量検出装置全体の構造を図1〜
図3に基づいて説明する。この装置は、前側ブロック33、後側ブロック32、
及びエア供給管34を備え、上記中央部センサ24は両ブロック33,32を貫
通する状態でその前端面(検出面)24aが上記ワーク30の前端面に対向する
位置に配設されている。
【0026】
前側ブロック33は、全体が合成樹脂で形成され、後側ブロック32の前端面
に固定されている。この前側ブロック33の前端部には、図1,3に示すように
下方にのみ開放された凹部33aが形成されており、この凹部33aの前端面3
3bと上記中央部センサ24の前端面24aとが合致している。この凹部33a
の形成により、中央部センサ24の前端面24aがワーク30の前端面(すなわ
ちウェハWの表面)に直接接触することが防がれている。後側ブロック32は、
全体がステンレス鋼で形成され、前側ブロック33の側面からさらに側方に突出
する取付部32aを有しており、この取付部32aに設けられた取付穴32bに
ボルト36を挿通することにより、このボルト36を用いて、テンションディス
ク9側の所定の位置に設けられた装着部に後側ブロック32が固定されるように
なっている。しかも、この後側ブロック32の装着位置、及び上記凹部33aの
深さ寸法d2(図1)は、上記中央部センサ24の前端面24aからワーク30
の前端面までの離間寸法dがブレード撓み量検出可能な微小寸法以下となるよう
に設定されている。
【0027】
エア供給管34は、中央にエア供給通路34aを有し、上記中央部センサ24
の直上方の位置に設けられており、この中央部センサ24と平行な方向、すなわ
ちワーク送り方向と平行な方向に両ブロック32,33を貫通している。このエ
ア供給管34の後端部は撓み可能なホース35を介して図外のエア供給ポンプに
接続されている。これに対し、前端部、すなわち上記ワーク30の前端面に対向
する側の端部(図1では左側端部)には、上記エア供給通路34aを塞ぐ終端壁
34bが設けられ、この終端壁34bの直手前の位置に、図2(b)にも示すよ
うな下方に開口するエア噴出口34cが設けられている。そして、上記終端壁3
4bの前端面が前側ブロック33の前端面と合致し、上記エア噴出口34cが上
記凹部33aに上方から臨む位置にセットされている。
【0028】
従って、上記エア供給管34のエア供給通路34a内に図外のエア供給ポンプ
からホース35を介してクーラント除去エアが供給されることにより、このエア
が終端壁34bで行き止まり、その手前のエア噴出口34cからワーク前端面と
センサ前端面24aとの間の位置に吹き付けられるようになっている。
【0029】
一方、このスライシング装置は、図8に示すような制御部40を備えている。
【0030】
同図に示す中央部基準変位記憶装置41、入口部基準変位記憶装置43、及び
出口部基準変位記憶装置45は、それぞれ、上記中央部センサ24、入口部セン
サ20、出口部センサ21の検出信号を取り込み、中央部基準変位記憶装置41
は、切断送りモータ13の駆動によってワーク30が切断開始直前の位置(図5
に左側の二点鎖線で示す位置よりも僅かに左寄りの位置;以下、直前位置と称す
る)に移動した時点(以下、基準時と称する)で中央部センサ24で検出される
ブレード10の撓み量を中央部基準撓み量Sa3として記憶する。同様に、入口
部基準変位記憶装置43は、上記基準時に入口部センサ20で検出されるブレー
ド10の撓み量を中央部基準撓み量Sa1として記憶し、出口部基準変位記憶装
置45は、上記基準時に出口部センサ21で検出されるブレード10の撓み量を
中央部基準撓み量Sa2として記憶する。なお、ワーク30が上記直前位置に移
動したことは、後述の切断送りモータ制御装置52の切断送り位置検出手段52
1によって検出される。
【0031】
上記のように記憶された各基準撓み量Sa3,Sa1,Sa2は、中央部変位比
較器42、入口部変位比較器44、及び出口部変位比較器46にそれぞれ入力さ
れる。中央部変位比較器42は、上記中央部基準撓み量Sa3の他、中央部セン
サ24で検出される現在撓み量Sb3を所定のサンプリング周期Δtごとに取り
込み、後者から前者を差し引いた値を基準状態からの撓み量(切断に起因してブ
レード10の中央部P3が撓んだ量)S3として算出し、出力する。同様に、入口
部変位比較器44は、上記入口部基準撓み量Sa1と、入口部センサ20で検出
される現在撓み量Sb1とを取り込み、後者から前者を差し引いた値を基準状態
からの入口部撓み量S1として算出、出力し、出口部変位比較器46は、上記出
口部基準撓み量Sa2と、出口部センサ21で検出される現在撓み量Sb2とを取
り込み、後者から前者を差し引いた値を基準状態からの出口部撓み量S2として
算出、出力する。
【0032】
上記各変位比較器42,44,46で算出された撓み量S3,S1,S2は、切
断送り速度演算装置51及びドレスタイミング判定装置61に入力され、さらに
、中央部撓み量S3は回転数演算装置48に入力される。
【0033】
この回転数演算装置48は、後述の切断送りモータ制御装置52の命令手段5
23から駆動命令信号を受けたときに、現在のテンションディスク9の回転数N
と、中央部変位比較器42で検出された中央部撓み量S3とに基づいて、上記中
央部撓み量S3を0にするために必要なテンションディスク9の目標回転数Na
を演算し、この演算値に対応する信号を主軸駆動モータ制御装置49に出力する
。主軸駆動モータ制御装置49は、回転数演算装置48から信号を受けた場合に
は上記目標回転数Naを、それ以外は予め設定記憶された基本回転数N0を目標
としてテンションディスク9の回転数Nを調節するように主軸駆動モータ8の駆
動制御を行う。
【0034】
切断送り速度演算装置51は、切断送りモータ制御装置52の命令手段523
から駆動命令信号を受けたときに、各変位比較器44,46,42でそれぞれ検
出された撓み量S1,S2,S3に基づいて、図9に示す中央部撓み量S3、入口部
撓み量S1と中央部撓み量S3との差ΔS1、または出口部撓み量S2と中央部撓み
量S3との差ΔS2を小さくするために必要な目標切断送り速度Vaを演算し、そ
の演算結果に対応した信号を切断送りモータ制御装置52に出力する。ここで、
上記目標切断送り速度Vaの演算は、例えば次式
Va=V0−kS
に基づいて行われる。同式において、V0は予め設定記憶された基本切断送り速
度、kは演算係数であり、SにはS3の絶対値、ΔS1の絶対値、ΔS2の絶対値
の中で最大の値を代入するようにする。
【0035】
この切断送り速度演算装置51は、上記値Sに基づき、現在の状態が所定の切
断送り速度演算条件にあるか否かを判定し、条件に該当しない場合、すなわち上
記値Sが所定値以下の時には、上記目標切断送り速度Vaの演算を行わず、切断
送りモータ制御装置52に信号を出力しないように構成されている。
【0036】
切断送りモータ制御装置52は、切断送り速度演算装置51から信号を受けた
ときには切断送り速度Vが切断送り速度演算装置51で求められた目標切断送り
速度Vaとなるように、それ以外は基本切断送り速度V0となるように切断送り
モータ13を制御するもので、具体的には、切断送り位置検出手段521、切断
送り位置判定手段522、及び命令手段523を備えている。
【0037】
切断送り位置検出手段521は、切断送りモータ13から検出されるパルス信
号に基づいてワーク30の切断送り位置(切断送り方向の位置)を検出する。切
断送り位置判定手段522は、切断送り位置検出手段521で検出された切断送
り位置に基づいてワーク30の切断送り位置が切断開始位置(図5に左側の二点
鎖線で示す位置)からスライスベース31を含まないワーク30のみの切断終了
位置(図5に右側の二点鎖線で示す位置)までの範囲L内であるか否かを判定し
、範囲L内であると判定した時には命令手段523から駆動命令信号を、範囲L
外であると判定した時には命令手段523から停止命令信号をそれぞれ回転数演
算装置48、切断送り速度演算装置51、及びドレスタイミング判定装置61に
出力させる。
【0038】
ドレスタイミング判定装置61は、上記命令手段523から駆動命令信号を受
けた時点で、上記値Sに基づき、現在、ドレス装置19によるドレスを行う時期
か否かを判定し、ドレスタイミングであると判定した場合(詳細後述)にはドレ
ス制御装置62に指令信号を出力し、所定の時期にドレス装置19を作動させる
。
【0039】
また、この制御部40は、ワーク30をブレード10に対して割出し送りする
ための保持部材駆動モータ17等の制御も行うように構成されている。
【0040】
次に、この制御部40の制御に伴うスライシング装置の動作を図10のフロー
チャートを参照しながら説明する。
【0041】
制御部40は、回転駆動手段5によってテンションディスク9を基本回転数N 0
で回転駆動する(ステップS1)とともに、割出し送り手段18によって、保
持部材15に保持されたワーク30を主軸6側にスライド移動させる(ステップ
S2)。これにより、ワーク30の一端部がブレード10の表面10a側からブ
レード10の内側に挿通され、ブレード10の裏面10b側へ微小量突出する状
態となる。
【0042】
次に、切断送り手段14によってワーク30をブレード10の半径方向に基本
切断送り速度V0で移動させる(ステップS3)と同時に、切断送り位置検出手
段521でワーク30の切断送り位置を、各センサ20,21,24で現時点で
の撓み量Sb1,Sb2,Sb3をそれぞれ検出する(ステップS4,S5)。こ
の検出動作において、入口部センサ20及び出口部センサ21はワーク30の移
動軌跡C上から外れた位置にあるのに対し、中央部センサ24は図1,6に示す
ようにワーク30の前端面と対向する位置にあるため、図5において例えば入口
部P1の回転方向上流側の位置からブレード10の表面に切削用や冷却用のクー
ラントを供給すると、このクーラントがブレード10に巻き込まれて上記中央部
センサ24の前端面24aとワーク30の前端面との間に侵入する場合があり得
る。しかしながら、この位置にはワーク送り方向と直交する方向(この実施例で
は下方)に向けてエア噴出口34cからクーラント除去エアが吹き付けられてい
るので、この位置にクーラントがトラップされることはなく、これによって、中
央部センサ24による正常な撓み検出が保証される。
【0043】
次に、切断送り位置判定手段522がワーク30が切断開始直前位置に達した
と判定した時点で(ステップS6でNOかつS7でYES)、この判定直前に検
出された各撓み量Sb1,Sb2,Sb3をそれぞれ基準撓み量Sa1,Sa2,S
a3として記憶し(ステップS8)、その後は上記憶値に基づいて各撓み量S1〜
S3の検出を行い(ステップS9〜S11)、撓み量の記憶は行わない(ステッ
プS6でYES)。
【0044】
次に、回転数演算装置48により中央部撓み量S3に基づいてテンションディ
スク9の目標回転数Naを演算し(ステップS14)、この目標回転数Naにテ
ンションディスク9の実際回転数Nを合わせるように主軸駆動モータ8を制御す
る(ステップS15)。これにより、ブレード10はその中央部P3近傍の撓み
量が0となる方向に変位し、ブレード10全体の撓みが調整される。この動作と
並行して、切断送り速度演算装置51は、現在の状態が所定の切断送り速度演算
条件に該当するか否か、すなわち、上記各値S3,ΔS1,ΔS2の絶対値が予め
設定した許容限界値R1を上回っているか否かを判定し(ステップS16)、条
件に該当する場合には、切断送り速度演算装置51で各部撓み量S1,S2,S3
に基づき目標切断送り速度Vaを演算し(ステップS17)、切断送りモータ制
御装置52によって、切断送り速度Vが上記目標切断送り速度Vaとなるように
切断送りモータ13の駆動制御を行う(ステップS18)。これにより、切断送
り速度Vが目標切断送り速度Vaに近づくように低下し、切断抵抗が減少するた
めに、ブレード10の弾性復元力に起因して、上記撓み量差ΔS1,ΔS2が縮ま
る方向にブレード10全体の軸方向の撓みが調整される。なお、上記ステップS
16において条件外であると判定した場合には調整を行わない。
【0045】
次に、ドレスタイミング判定装置61は、値Sに基づいて現在状態が所定のド
レスタイミング条件であるか否かを判定し(ステップS19)、ドレスタイミン
グ条件であると判定した場合、すなわち、S3の絶対値が臨界値R2(>R1)を
上回るか、ΔS1の絶対値が臨界値R3(>R1)を上回るか、あるいはΔS1の絶
対値が臨界値R3を上回る場合にのみ、ドレス制御装置62からドレス装置19
へドレス指令信号を出力させる(ステップS20)。これにより、現在切断中の
ワーク30の加工終了後にドレス装置19によってドレスが行われる。
【0046】
以上の動作を切断終了位置に到達するまで繰り返すが(ステップS21でNO
)、到達後は(ステップS21でYES)テンションディスク9の回転数Nを基
本回転数N0に切換える(ステップS22)とともに、切断送り速度Vを基本切
断送り速度V0に切換える(ステップS23)。そして、ワーク30全体が切断
される位置、すなわちスライスベース31をも完全に切断した位置に達した時点
で(ステップS24でYES)、所定の切断完了動作を行い、制御動作を終了す
る。
【0047】
以上のように、この装置では、ワーク30の前端面に対向して中央部センサ2
4を配設することにより、この中央部センサ24がワーク30の移動軌跡C上に
位置するにもかかわらず、両者の干渉を生ずることなく、ブレード10のワーク
切断部位の中央部P3の撓み量を直接検出することができ、この検出結果(この
実施例では入口部撓み量及び出口部撓み量も併せた結果)に基づき、ブレード1
0の撓み調整やドレスタイミングの設定を実際の状態に対応して適切に行うこと
ができる。しかも、エア噴出口34cからクーラント除去エアを噴射することに
より、上記中央部センサ24の前端面24aとワーク30の前端面との間にクー
ラントがトラップするのを防止できるので、このクーラントのトラップに中央部
センサ24が反応することに起因する検出不良を防ぐことによって、上記中央部
P3のブレード撓み量を常に正確に検出することができるとともに、上記クーラ
ントの表面張力に起因してウェハWがセンサ側に引張られることによるウェハW
自身の反りを防ぐことができる。
【0048】
なお、上記クーラント除去エアをワーク切断送り方向と平行な方向に吹き付け
た場合には、このエアの圧力により、ワーク30から切り出されるウェハWが押
されてブレード10に接触する方向に撓み、スライシング不良を引き起こすおそ
れがあるが、上記装置では、ワーク切断送り方向と略直交する方向、すなわちワ
ーク前端面に沿う方向にエアを供給するようにしているので、このエアの圧力に
よってウェハWが撓むことはほとんどなく、よって正常なスライシングを確保す
ることができる。
【0049】
さらに、この装置では、エアを吹き付ける具体的な手段として、中央部センサ
24と同方向に延びるエア供給管34に沿ってエアをクーラント除去エアを供給
し、このエアを終端壁34bで行き止まらせてその手前のエア噴出口34cから
噴射するようにしているので、中央部センサ24の感度との関係等からセンサ前
端面24aとワーク前端面との間に極めて微小な距離dしか確保できない場合で
も、この間に確実にエアを吹き込むことができる。
【0050】
また、この装置では、前後のブロックのうち前側ブロック33を合成樹脂で形
成しているので、仮にウェハWが撓んで前側ブロック33に接触しても、これに
よってウェハWが損傷するおそれは極めて少ない。
【0051】
なお、本考案は上記実施例に限定されるものでなく、例として次のような態様
をとることも可能である。
【0052】
(1) 上記実施例では、本考案装置を中央部センサ24に適用した場合を示した
が、例えば入口部センサ20や出口部センサ21の位置を図5,6に二点鎖線2
0a,21aに示す位置、すなわち、中央部センサ24と同様にワーク30の前
端面に対向してブレード10におけるワーク切断部位の撓みを検出する位置に変
更したい場合にも、これら入口部センサ20や出口部センサ21に本考案を適用
することにより、クーラントの介在に起因する誤検出を未然に防ぐことができる
。また、本考案はこのように複数の撓み量検出センサを設ける場合に限らず、ワ
ーク30の前端面に対向する少なくとも一つの位置に撓み量検出手段を設ける場
合に適用することにより、その効果を得ることができるものである。
【0053】
(2) 上記実施例では、中央部センサ24の上方の位置にエア供給管34を設け
、センサ前端面24aとワーク前端面との間の位置に対して上から下へ向けてク
ーラント除去エアを吹き付けるものを示したが、本考案においてエアの吹き付け
方向はワーク切断送り方向に略直交する方向であればよく、例えば上記位置に対
して側方からエアを吹き付けるようにしてもよい。
【0054】
以上のように本考案は、ワーク切断時におけるワークの前端面に対向する位置
にブレード撓み検出装置の検出装置本体を配設するとともに、この検出装置本体
と上記ワーク前端面との間にクーラント除去エアを吹き付けるエア吹き付け手段
を備えたものであるので、ワークの移動軌跡上に検出装置本体を配するにもかか
わらず、このワークと検出装置本体とを干渉させることなく、ブレードのワーク
切断部位の撓み量を直接検出することができ、これによってブレードの撓み調整
やドレスタイミングの設定等を適切に行うことができるとともに、上記クーラン
ト除去エアの吹き付けによって検出装置本体とワーク前端面との間にクーラント
がトラップされるのを防ぐことができる。従って、このクーラントのトラップに
起因する検出不良を未然に防ぐことができ、これによりブレード撓み量の正確な
検出を確保することができるとともに、上記クーラントの表面張力に起因してウ
ェハWがセンサ側に引張られ、ウェハW自身が反るといった不都合も未然に防ぐ
ことができる効果がある。また、上記クーラント除去エアをワーク切断送り方向
と略直交する方向、すなわちワーク前端面に沿う方向に供給するようにしている
ので、ワークから切り出されるウェハが上記エアの圧力によってブレード側に撓
むことがほとんどなく、よって正常なスライシングを確保することができる。
【0055】
さらに、請求項2記載の装置では、エア吹き付ける具体的な手段としてエア供
給管を備え、このエア供給管に沿ってクーラント除去エアをワーク切断送り方向
と同方向に供給し、このエアを終端壁で行き止まらせてその手前のエア噴出口か
ら噴射するようにしているので、検出装置の感度等の関係から検出装置本体前端
面とワーク前端面とを極めて微小な距離しか離間させることができない場合でも
、この間に確実にエアを吹き込むことができる効果がある。
【図1】本考案の一実施例におけるスライシング装置に
設けられたブレード撓み量検出装置の断面側面図であ
る。
設けられたブレード撓み量検出装置の断面側面図であ
る。
【図2】(a)は上記ブレード撓み量検出装置の要部を
示す拡大断面図、(b)は(a)のB−B線断面図であ
る。
示す拡大断面図、(b)は(a)のB−B線断面図であ
る。
【図3】上記ブレード撓み量検出装置の斜視図である。
【図4】上記スライシング装置の一部断面正面図であ
る。
る。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】上記スライシング装置におけるブレードのワー
ク切断部位近傍の側面図である。
ク切断部位近傍の側面図である。
【図7】上記ワーク切断部位近傍の平面図である。
【図8】上記スライシング装置に設けられる制御部の機
能構成を示すブロック図である。
能構成を示すブロック図である。
【図9】上記ブレードの各撓み量を示すグラフである。
【図10】上記スライシング装置において実行される制
御動作を示すフローチャートである。
御動作を示すフローチャートである。
【図11】従来のスライシング装置の一例を示す一部断
面正面図である。
面正面図である。
10 ブレード
11 内周刃
24 ブレード撓み量検出センサ(検出装置本体)
30 ワーク
34 エア供給管
34b 終端壁
34c エア噴出口
W ウェハ(薄片)
Claims (2)
- 【請求項1】 円形状の内周刃をもつブレードの内側に
ワークの一端部を臨ませ、上記ブレードを回転させた状
態でこのブレードの表面にクーラントを供給しながらこ
のブレードに対してワークをブレードの半径方向に相対
移動させることにより上記ワークから薄片を切り出すス
ライシング装置において、上記ブレードのワーク切断部
位に対応する位置であって上記ワークの切断時にこのワ
ークの前端面と対向する位置に、上記ブレードの撓み量
を検出する検出装置本体を設けるとともに、この検出装
置本体と上記ワーク前端面との間に上記ワークの送り方
向と略直交する方向にクーラント除去エアを吹き付ける
エア吹き付け手段を備えたことを特徴とするスライシン
グ装置におけるブレード撓み量検出装置。 - 【請求項2】 上記エア吹き付け手段として、上記ワー
クの送り方向と平行な方向に延び、内部にクーラント除
去エアが供給されるエア供給管を備えるとともに、この
エア供給管において上記ワークと対向する側の端部に終
端壁を設け、この終端壁の直手前側の部分にエア噴出口
を設け、このエア噴出口を上記検出装置本体とワーク前
端面との間の位置に向けたことを特徴とする請求項1記
載のスライシング装置におけるブレード撓み量検出装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991049456U JP2554079Y2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | スライシング装置におけるブレード撓み量検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991049456U JP2554079Y2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | スライシング装置におけるブレード撓み量検出装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH052910U true JPH052910U (ja) | 1993-01-19 |
| JP2554079Y2 JP2554079Y2 (ja) | 1997-11-12 |
Family
ID=12831644
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991049456U Expired - Fee Related JP2554079Y2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-06-27 | スライシング装置におけるブレード撓み量検出装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2554079Y2 (ja) |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6253803A (ja) * | 1985-09-02 | 1987-03-09 | 株式会社 デイスコ | ブレ−ド監視方法および精密切削装置 |
| JPH02167703A (ja) * | 1988-12-21 | 1990-06-28 | Mitsubishi Metal Corp | 半導体切断装置 |
-
1991
- 1991-06-27 JP JP1991049456U patent/JP2554079Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6253803A (ja) * | 1985-09-02 | 1987-03-09 | 株式会社 デイスコ | ブレ−ド監視方法および精密切削装置 |
| JPH02167703A (ja) * | 1988-12-21 | 1990-06-28 | Mitsubishi Metal Corp | 半導体切断装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2554079Y2 (ja) | 1997-11-12 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |