JPH05298665A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH05298665A
JPH05298665A JP12004292A JP12004292A JPH05298665A JP H05298665 A JPH05298665 A JP H05298665A JP 12004292 A JP12004292 A JP 12004292A JP 12004292 A JP12004292 A JP 12004292A JP H05298665 A JPH05298665 A JP H05298665A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、デジタル媒体として必要な高
CN比やオーバーライト特性、多湿下での走行耐久性、
ヘッドクロッグ特性に優れた磁気記録媒体を提供するこ
とである。 【構成】本発明は、非磁性支持体上に複数の層を形成
し、最上層の磁性層の膜厚が0.8μm以下であり、最
上層の磁性層及び最上層以外の少なくとも1層の結合剤
として極性基を含有する塩化ビニル系樹脂及び極性基を
含有するポリウレタン樹脂が含まれ、最上層の磁性層に
用いられる結合剤の極性基量が、最上層以外の少なくと
も1層に用いられる結合剤の極性基量より大きく、且つ
最上層以外の少なくとも1層が非磁性粉末又は高透磁率
材料を含む層であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関する。
詳しくは、ディジタル媒体として必要な高CN比やオー
バーライト特性が得られると共に、多湿下での走行耐久
性に優れ、且つヘッドクロッグ特性にも優れた磁気記録
媒体に関する。
【0002】
【発明の背景】特開平3−88120号、特開昭64−
79931号、特開平1−191321号において、
上、下層の陰性官能基のモル数、上、下層のポリウレタ
ンの分子量、上、下層のカーボン併用系についての技術
が公開されている。しかし、本発明者の研究によれば、
下層が磁性層であったり、最上層の膜厚が1.0μm以
上と比較的厚いため、膜厚損失や、自己減磁損失が発生
し、ディジタル記録媒体として必要な高CN比やオーバ
ーライト特性が得られなかった。又、特開昭63−18
7418号において非磁性粉末を結合剤中に分散させて
なる下層を設けた重層記録媒体が開示されているが、
上、下層に用いられる結合剤に含有される極性基の量関
係についての規定は特にされていない。
【0003】従来は磁性層からなる重層記録媒体が一般
的であったが、その場合、上、下層の塗料物性をできる
だけ同じにした方が、界面粗れを防止できるため、用い
られる結合剤もできるだけ類似したものを用いる方が好
ましかった。ところが、本発明のように上、下層で用い
られるフィラーの性質が異なる場合には、むしろそれに
合わせて結合剤の極性基量、分子量も変更させる方が、
界面粗れを防いで、平滑な最上層表面を得るためには好
ましいことが判明した。
【0004】
【発明の目的】そこで本発明の目的は、ディジタル媒体
として必要な高CN比やオーバーライト特性が得られる
と共に、多湿下での走行耐久性に優れ、且つヘッドクロ
ッグ特性にも優れた磁気記録媒体を提供することを目的
とする。
【0005】
【目的を達成するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る磁気記録媒体は、非磁性支持体上に複
数の層を形成し、最上層の磁性層の膜厚が0.8μm以
下であり、最上層の磁性層及び最上層以外の少なくとも
1層の結合剤として極性基を含有する塩化ビニル系樹脂
及び極性基を含有するポリウレタン樹脂が含まれ、最上
層の磁性層に用いられる結合剤の極性基量が、最上層以
外の少なくとも1層に用いられる結合剤の極性基量より
大きく、且つ最上層以外の少なくとも1層が非磁性粉末
又は高透磁率材料を含む層であること、前記ポリウレ
タンの数平均分子量が2万以下であること、又は最上
層の磁性層が平均粒径10〜30nmと30nmより大
きい2種以上のカーボンブラックを含有していること、
を各々特徴とする。
【0006】
【発明の具体的構成】CN比やオーバーライト特性を向
上させるためには最上層の磁性層の膜厚は0.8μm以
下、特に0.5μm未満が好ましく、より好ましくは
0.1〜0.4μmである。
【0007】また最上層の磁性層に用いられる結合剤の
極性基量A(mmol/g)は、通常0.005〜1.
0mmol/g、好ましくは0.01〜0.5mmol
/g、より好ましくは0.02〜0.2mmol/gで
あり、最上層以外の少なくとも1層に用いられる結合剤
の極性基量B(mmol/g)は、通常0.001〜
0.5mmol/g、好ましくは0.002〜0.2m
mol/g、より好ましくは0.005〜0.1mmo
l/gであり、A>Bであり、好ましくはAがBより
0.005mmol/g以上、より好ましくは0.01
mmol/g以上大きい方がよい。
【0008】さらにまた、用いられるポリウレタンの数
平均分子量は、通常5000〜50000であるが、好
ましくは8000〜30000、より好ましくは100
00〜20000である。また最上層の磁性層に用いら
れるポリウレタンの数平均分子量(Mn)をC、最上層
以外の少なくとも1層に用いられるポリウレタンのMn
をDとする時、CがDより大きく、好ましくは2000
以上、より好ましくは5000以上大きい方がよい。
【0009】また最上層の磁性層に用いられる平均粒径
10〜30nmのカーボンブラックをE、30nmより
大きいカーボンブラックをFとする時、Eの平均粒径は
15〜25nmであるのがより好ましく、Fの平均粒径
は30〜300nmであるのが好ましく、より好ましく
は40〜150nmである。Eの量は磁性粉100重量
部に対して通常1〜15wt%、好ましくは2〜10%
であり、Fの量は通常0.1〜2wt%、好ましくは
0.1〜1wt%、より好ましくは0.2〜0.8wt
%である。
【0010】(層構成)本発明の磁気記録媒体は、基本
的に、非磁性支持体上に、最上層である磁性層と、その
磁性層と非磁性支持体との間に存在する少なくとも一層
とを形成してなる。なお、非磁性支持体上の上記磁性層
が設けられていない面(裏面)には、磁気記録媒体の走
行性の向上、帯電防止および転写防止などを目的とし
て、バックコート層を設けるのが好ましく、また磁性層
と非磁性支持体との間には、下引き層を設けることもで
きる。
【0011】(非磁性支持体)前記非磁性支持体を形成
する材料としては、たとえばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2、6−ナフタレート等のポリエス
テル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテート、セルロースダイアセテート等のセ
ルロース誘導体、ポリアミド、ポリカーボネート等のプ
ラスチックなどを挙げることができる。
【0012】前記非磁性支持体の形態は特に制限はな
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
【0013】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、たとえばフィルム状やシート状の場合は通常3〜1
00μm、好ましくは5〜50μmであり、ディスクや
カード状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の
場合はレコーダー等に応じて適宜に選択される。
【0014】尚、この非磁性支持体は単独構造のもので
あっても多層構造のものであってもよい。また、この非
磁性支持体は、たとえばコロナ放電処理等の表面処理を
施されたものであってもよい。
【0015】なお又、非磁性支持体上の上記磁性層が設
けられていない面(表面)には、磁気記録媒体の走行性
の向上、帯電防止および転写防止などを目的として、バ
ックコート層を設けるのが好ましく、また磁性層と非磁
性支持体との間には、下引き層を設けることができるこ
とは前記したとおりである。
【0016】(磁性層)本発明においては、最上層が磁
性層である。この磁性層は、基本的には磁性粉をバイン
ダー樹脂中に分散せしめてなる。
【0017】この最上層の磁性層には、強磁性金属粉末
および/または六方晶系磁性粉を含有することが好まし
い。また、最上層の膜厚が0.8μm以下であり、好ま
しくは0.5μm未満であり、より好ましくは0.1〜
0.4μmである。これらの条件を満足することによっ
て、本発明の磁気記録媒体は、本発明の目的を達成する
ことができる。
【0018】最上層に好ましく用いられる強磁性金属粉
末としては、Fe、Coをはじめ、Fe−Al系、Fe
−Al−Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−C
o系、Fe−Al−Ca系、Fe−Ni系、Fe−Ni
−Al系、Fe−Ni−Co系、Fe−Ni−Si−A
l−Mn系、Fe−Ni−Si−Al−Zn系、Fe−
Al−Si系、Fe−Ni−Zn系、Fe−Ni−Mn
系、Fe−Ni−Si系、Fe−Mn−Zn系、Fe−
Co−Ni−P系、Ni−Co系、Fe、Ni、Co等
を主成分とするメタル磁性粉等の強磁性粉が挙げられ
る。中でも、Fe系金属粉が電気的特性に優れる。
【0019】他方、耐蝕性および分散性の点から見る
と、Fe−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−
Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、F
e−Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Ni−Si−A
l−Mn系などのFe−Al系金属粉が好ましい。
【0020】特に、本発明の目的に好ましい強磁性金属
粉は、鉄を主成分とする金属磁性粉であり、Alまた
は、AlおよびCaを、Alについては重量比でFe:
Al=100:0.5〜100:20、Caについては
重量比でFe:Ca=100:0.1〜100:10の
範囲で含有するのが望ましい。
【0021】Fe:Alの比率をこのような範囲にする
ことで耐蝕性が著しく改良され、またFe:Caの比率
をこのような範囲にすることで電磁変換特性を向上さ
せ、ドロップアウトを減少させることができる。電磁変
換特性の向上やドロップアウトの減少がもたらされる理
由は明らかでないが、分散性が向上することによる保磁
力のアップや凝集物の減少等が理由として考えられる。
【0022】強磁性金属粉末は、その平均長軸長が0.
25μm未満、特に0.10〜0.22μm、より好ま
しくは0.10〜0.17μmでかつ結晶サイズが20
0Å未満、特に100〜180Åであることが好まし
い。又軸比(平均長軸長/平均短軸長)が12以下、好
ましくは10以下、さらに好ましくは5〜9であるのが
良い。強磁性金属粉末の平均長軸長および結晶サイズ、
軸比が前記範囲内にあるとさらに電磁変換特性の向上を
図ることができる。また、強磁性金属粉末は、その保磁
力(Hc)が通常600〜5,000 Oeの範囲にあ
ることが好ましい。この保磁力が600 Oe未満であ
ると、電磁変換特性が劣化することがあり、また保磁力
が5,000 Oeを超えると、通常のヘッドでは記録
不能になることがあるので好ましくない。また、上記強
磁性粉末は、磁気特性である飽和磁化量(σs)が通
常、70emu/g以上であることが好ましい。この飽
和磁化量が70emu/g未満であると、電磁変換特性
が劣化することがある。さらに本発明においては、記録
の高密度化に応じて、BET法による比表面積で30m
2/g以上、特に45m2/g以上の強磁性金属粉末が好
ましく用いられる。
【0023】この比表面積ならびにその測定方法につい
ては、「粉体の測定」(J.M.Dallavell
e,Clyeorr Jr.共著、牟田その他訳:産業
図書社刊)に詳述されており、また「化学便覧」応用編
P1170〜1171(日本化学会編:丸善(株)昭和
41年4月30日発行)にも記載されている。比表面積
の測定は、たとえば粉末を105℃前後で13分間加熱
処理しながら脱気して粉末に吸着されているもの除去
し、その後、この粉末を測定装置に導入して窒素の初期
圧力を0.5kg/m2に設定し、窒素により液体窒素
温度(−105℃)で10分間測定を行なう。測定装置
は例えばカウンターソープ(湯浅アイオニクス(株)
製)を使用する。
【0024】さらに、好ましい強磁性粉末の構造として
は、該強磁性粉末に含有されているFe原子とAl原子
との含有量比が原子数比でFe:Al=100:1〜1
00:20であり、且つ該強磁性粉末のESCAによる
分析深度で100Å以下の表面域に存在するFe原子と
Al原子との含有量比が原子数比でFe:Al=30:
70〜70:30である構造を有するものである。或い
は、Fe原子とNi原子とAl原子とSi原子とが強磁
性粉末に含有され、さらにZn原子とMn原子との少な
くとも一方が該強磁性粉末に含有され、Fe原子の含有
量が90原子%以上、Ni原子の含有量が1原子%以
上、10原子%未満、Al原子の含有量が0.1原子%
以上、5原子%未満、Si原子の含有量が0.1原子%
以上、5原子%未満、Zn原子の含有量および/または
Mn原子の含有量(但し、Zn原子とMn原子との両方
を含有する場合はこの合計量)が0.1原子%以上、5
原子%未満であり、前記強磁性粉末のESCAによる分
析深度で100Å以下の表面域に存在するFe原子とN
i原子とAl原子とSi原子とZn原子および/または
Mn原子の含有量比が原子数比でFe:Ni:Al:S
i(Znおよび/またはMn)=100:(4以下):
(10〜60):(10〜70):(20〜80)であ
る構造を有する強磁性粉末等が挙げられる。
【0025】本発明に好ましく用いられる六方晶系の磁
性粉としては、たとえば、六方晶系フェライトを挙げる
ことができる。このような六方晶系フェライトは、バリ
ウムフェライト、ストロンチウムフェライト等からな
り、鉄元素の一部が他の元素(たとえば、Ti、Co、
Zn、In、Mn、Ge、Hb等)で置換されていても
良い。このフェライト磁性体については、IEEE T
rans,on MAG−18 16(1982)に詳
しく述べられている。本発明において、特に好ましい六
方晶系の磁性粉としては、バリウムフェライト(以下B
a−フェライトと記す)磁性粉を挙げることができる。
【0026】本発明で用いることのできる好ましいBa
−フェライト磁性粉は、Ba−フェライト粉の、Feの
一部が少なくともCoおよびZnで置換された平均粒径
(六方晶系フェライトの板面の対角線の長さ)400〜
900Å、板状比(六方晶系フェライトの板面の対角線
の長さを板厚で除した値)2.0〜10.0、より好ま
しくは2.0〜6.0、保磁力(Hc)450〜150
0のBa−フェライトである。
【0027】Ba−フェライト粉は、FeをCoで一部
置換することにより、保磁力が適正な値に制御されてお
り、さらにZnで一部置換することにより、Co置換の
みでは得られない高い飽和磁化を実現し、高い再生出力
を有する電磁変換特性に優れた磁気記録媒体を得ること
ができる。また、さらにFeの一部をNbで置換するこ
とにより、より高い再生出力を有する電磁変換特性に優
れた磁気記録媒体を得ることができる。また、本発明に
用いられるBa−フェライトは、さらにFeの一部がT
i、In、Mn、Cu、Ge、Sn等の遷移金属で置換
されていても差支えない。
【0028】なお、本発明に使用するBa−フェライト
は次の一般式で表される。 BaOn((Fe1-mm23) [ただし、m>0.36(ただし、Co+Zn=0.0
8〜0.3、Co/Zn=0.5〜10)であり、nは
5.4〜11.0であり、好ましくは5.4〜6.0で
あり、Mは置換金属を表し、平均個数が3となる2種以
上の元素の組合せになる磁性粒子が好ましい。] 本発明において、Ba−フェライトの平均粒径、板状
比、保磁力が前記好ましい範囲内にあると好ましい理由
は、次の通りである。すなわち、平均粒径400Å未満
の場合は、磁気記録媒体としたときの再生出力が不十分
となり、逆に900Åを超えると、磁気記録媒体とした
ときの表面平滑性が著しく悪化し、ノイズレベルが高く
なりすぎることがあり、また、板状比が2.0未満で
は、磁気記録媒体としたときに高密度記録に適した垂直
配向率が得られず、逆に板状比が10.0を越えると磁
気記録媒体としたときの表面平滑性が著しく悪化し、ノ
イズレベルが高くなりすぎ、さらに、保磁力が350
Oe未満の場合には、記録信号の保持が困難になり、2
000 Oeを越えると、ヘッドが飽和現象を起こし記
録が困難になることがあるからである。
【0029】六方晶系の磁性粉は、磁気特性である飽和
磁化量(σs)が通常、50emu/g以上であること
が望ましい。この飽和磁化量が50emu/g未満であ
ると、電磁変換特性が劣化することがある。
【0030】本発明に用いられるBa−フェライトの好
ましい一具体例としては、Co−置換Baフェライトを
挙げることができる。
【0031】六方晶系の磁性粉を製造する方法として
は、たとえば目的とするBa−フェライトを形成するの
に必要な各元素の酸化物、炭酸化物を、たとえばホウ酸
のようなガラス形成物質とともに溶融し、得られた融液
を急冷してガラスを形成し、次いでこのガラスを所定温
度で熱処理して目的とするBa−フェライトの結晶粉を
析出させ、最後にガラス成分を熱処理によって除去する
という方法のガラス結晶化法の他、共沈−焼成法、水熱
合成法、フラックス法、アルコキシド法、プラズマジェ
ット法等が適用可能である。なお、本発明においては、
強磁性金属粉末と六方晶系の磁性粉とを混合して使用す
ることもできる。この磁性層中の強磁性金属粉末および
/または六方晶系の磁性粉の含有量は通常、50〜99
重量%であり、好ましくは60〜99重量%であり、特
に好ましくは75〜90重量%である。
【0032】ところで、最上層である磁性層以外の、非
磁性粉末を含有する層は、磁性層の膜厚が0.8μm以
下であるので、最上層である磁性層に対して潤滑剤を補
給する層として機能する。磁性層に対して下層となる層
が潤滑剤補給層として良く機能するために、磁性層の下
の層に含まれる非磁性粉末は、その吸油量ができるだけ
少ないことが好ましく、通常200ミリリットル/10
0g以下、好ましくは100ミリリットル/100g以
下である。
【0033】(カーボンブラック)本発明において、磁
性層に含有せしめるカーボンブラックとして各種遮光用
カーボンブラック、例えばコロンビアカーボン社製のラ
ーベン2000(比表面積190m /g、粒径18
mμ)、2100、1170、1000、三菱化成
(株)製#100、#75、#40、#35、#30等
が使用可能である。また、導電性カーボンブラックも使
用可能であり、これには、例えばコロンビアカーボン社
のコンダクテックス(Conductex)975(B
ET値(以下BETと略)250m /g、DBP吸
油量(以下DBPと略)170ml/100gr、粒径
24mμ)、コンダクテックス900(BET125m
/g、粒径27mμ)、コンダクテックス40−2
20(粒径20mμ)、コンダクテックスSC(BET
220m /gr、DBP115ml/100gr、
粒径20mμ)、キャボット社製のバルカン(Cabo
t Vulcan)XC−72(比表面積254m
/g、粒径30mμ)、バルカンP(BET143m
/gr、DBP118ml/100gr、粒径20m
μ)、ラーベン1040、420、ブラックパールズ2
000(粒径15mμ)、三菱化成(株)製#44等が
ある。
【0034】また、本発明で使用可能な他のカーボンブ
ラックとしてはコロンビアン・カーボン社製のコンダク
テックス(Conductex)−SC.(BET22
0m /g、DBP115ml/100g、粒径20
mμ)、キャボット社製のバルカン(Vulcan)9
(BET140m /g、DBP114ml/100
g、粒径19mμ)、旭カーボン社製の#80(BET
117m /g、DBP113ml/100g、粒径
23mμ)、電気化学社製のHS100(BET32m
/g、DBP180ml/100g、粒径53m
μ)、三菱化成社製の#22B(BET55m
g、DBP131ml/100g、粒径40mμ)、#
20B(BET56m /g、DBP115ml/1
00g、粒径40mμ)、#3500(BET47m
/g、DBP187ml/100g、粒径40mμ)
があり、その他にも、三菱化成社製のCF−9、#40
00、MA−600、キャボット社製のブラック・パー
ルズ(Black Pearls)L、モナーク(Mo
narck)800、ブラック・パールズ700、ブラ
ック・パールズ1000、ブラック・パールズ880、
ブラック・パールズ900、ブラック・パールズ130
0、ブラック・パールズ2000、スターリング(St
erling)V、コロンビアン・カーボン社製のラー
ベン(Raven)410、ラーベン3200、ラーベ
ン430、ラーベン450、ラーベン825、ラーベン
1255、ラーベン1035、ラーベン1000、ラー
ベン5000、ラーベンMT−P、ケッチェンブラック
FC等が挙げられる。
【0035】本発明においては、これらカーボンブラッ
クについて、平均粒径10〜30nmの範囲のものと、
30nmより大きいものとの2種以上を組合せ用いれば
よい。
【0036】[最上層以外の非磁性粉末を含む層又は高
透磁率材料を含む層]本発明においては、非磁性支持体
の上に複数の層が形成されており、最上層以外の少なく
とも一層、好ましくは最上層に隣接する層には、非磁性
粉末又は高透磁率材料が含有されている。
【0037】(非磁性粉末)本発明における非磁性粉末
としては、この種磁気記録媒体に使用される公知の各種
の非磁性粉末から、前記特性を備えたものを適宜に選択
して使用することができる。この非磁性粉末としては、
例えば、カーボンブラック、グラファイト、酸化チタ
ン、硫酸バリウム、ZnS、MgCo3、CaCO3、Z
nO、CaO,二硫化タングステン、二硫化モリブデ
ン、窒化ホウ酸、MgO、SnO2、SiO2、Cr
23、α−Al23、SiC、酸化セリウム、コランダ
ム、人造ダイヤモンド、α−酸化鉄、ザクロ石、ガーネ
ット、ケイ石、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭化ケイ素、
炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭化タングステン、チタ
ンカーバイド、トリポリ、ケイソウ土、ドロマイトや、
ポリエチレン等のポリマー粉末等を挙げることができ
る。
【0038】これらの中でも好ましいのは、カーボンブ
ラック、CaCO3、酸化チタン、硫酸バリウム、α−
Al23、α−酸化鉄、等の無機粉末やポリエチレン等
のポリマー粉末等である。
【0039】前記非磁性粉末の平均粒径としては、通常
1〜300nmであり、好ましくは1〜100nmであ
り、特に好ましくは1〜50nmである。前記範囲の平
均粒径を有する非磁性粉末を使用すると、非磁性層中の
非磁性粉末による磁性層の表面性に悪影響が生じない点
で好ましい。
【0040】前記非磁性粉末の非磁性層中における含有
量としては、非磁性層を構成する全成分の合計に対して
5〜99重量%、好ましくは60〜95重量%、特に好
ましくは75〜95重量%である。非磁性粉末の含有量
が前記範囲内にあると、磁性層からなる最上層の表面の
状態を良好にすることができる。
【0041】(高透磁率材料)この高透磁率材料として
は、その保磁力Hcが0<Hc≦1.0×104[A/
m]、好ましくは0<Hc≦5.0×103[A/m]
である。保磁力が前記範囲内にあると、高透磁率材料と
して最上層の磁化領域の安定化の効果が発揮される。保
磁力が前記範囲を超えると、磁性材料としての特性が発
現することにより所望の特性が得られなくなることがあ
るので好ましくない。
【0042】本発明においては、高透磁率材料として、
前記保磁力の範囲内にある材料を適宜に選択するのが好
ましい。そのような高透磁率材料としては、例えば、金
属軟質磁性材料、酸化物軟質磁性材料等を挙げることが
できる。前記金属軟質磁性材料としては、Fe−Si合
金、Fe−Al合金(Alperm、Alfemol、
Alfer),パーマロイ(Ni−Fe系二元合金、お
よびこれにMo、Cu、Crなどを添加した多元系合
金)、センダスト(Fe−Si−Al[9.6重量%の
Si、5.4%のAl、残りがFeである組成])、F
e−Co合金等を挙げることができる。これらの中でも
好ましい金属軟質磁性材料としてはセンダストが好まし
い。なお、高透磁率材料としての金属軟質磁性材料とし
ては以上に例示したものに限定されず、その他の金属軟
質磁性材料を使用することができる。高透磁率材料は、
その一種を単独で使用することもできるし、又その二種
以上を併用することもできる。
【0043】前記酸化物軟質磁性材料としては、スピネ
ル型フェライトであるMnFe24、Fe34、Co
Fe24、NiFe24、MgFe24、Li0.5Fe
2.54や、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェ
ライト、Ni−Cu系フェライト、Cu−Zn系フェラ
イト、Mg−Zn系フェライト、Li−Zn系フェライ
ト等を挙げることができる。これらの中でも、Mn−Z
n系フェライト及びNi−Zn系フェライトが好まし
い。なお、これらの酸化物軟質磁性材料はその一種を単
独で使用することもできるが、その二種以上を併用する
こともできる。
【0044】この高透磁率材料はボールミルやその他の
粉砕装置を用いて微細粉末にし、その粒径が1〜300
nm、好ましくは1〜100nm、特に好ましくは1〜
50nmであるのが好ましい。このような微細な粉末を
得るために、金属軟質磁性材料においては、溶融した合
金を真空雰囲気下に噴霧することにより得ることができ
る。又、酸化物軟質磁性材料においては、ガラス結晶化
法、共沈焼成法、水熱合成法、フラックス法、アルコシ
キシド法、プラズマジェット法等により微細粉末にする
ことできる。
【0045】この高透磁率材料を含有する層において
は、高透磁率材料の含有量は、通常5〜99重量%、好
ましくは50〜95重量%、更に好ましくは60〜95
重量%である。高透滋率材料の含有量が前記範囲内にあ
ると、最上層の磁化の安定化の効果が十分に得られる。
又、高透磁率材料が5重量%未満であると、高透磁性層
としての効果が得られなくなることがあるので好ましく
ない。
【0046】なお、この高透磁率材料を含有する層に
は、非磁性の粒子を含有していても良い。
【0047】この本発明の磁気記録媒体は導電性粉末を
含有していることが好ましい。この導電性粉末として
は、カーボンブラック、グラファイト、酸化錫、銀粉、
酸化銀、硝酸銀、銀の有機化合物、銅粉等の金属粒子
等、酸化亜鉛、硝酸バリウム、酸化チタン等の金属酸化
物等の顔料を酸化錫被膜、又はアンチモン固溶酸化被膜
等の導電性物質でコーティング処理したもの等がある。
【0048】(バインダー)最上層である磁性層及び/
又はこの磁性層以外の層を形成するのに使用されるバイ
ンダーとしては、前記極性基を含有する塩化ビニル系共
重合体と極性基を含有するポリウレタンが用いられ、極
性基を有するポリウレタン樹脂は−SO3M、−OSO3
M、−COOMおよび−PO(OM12、−OPO(O
、から選ばれた少なくとも一種の極性基を有す
る繰り返し単位を含むことが好ましい。
【0049】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子あるいはNa、K、Li等のアルカリ金属を表わし、
またM1は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ原子
あるいはアルキル基を表す。前記本発明の極性基を含有
する塩化ビニル系共重合体は、公知の方法で容易に合成
できる。
【0050】結合剤(バインダー)の磁性層における含
有率は、強磁性粉末100重量部に対して通常、10〜
40重量部、好ましくは15〜30重量部である。結合
剤(バインダー)は一種単独に限らず、二種以上を組み
合わせて用いることができる。本発明のポリウレタンと
本発明の塩化ビニル系樹脂との比は、重量比で通常、9
0:10〜10:90が好ましく、より好ましくは7
0:30〜30:70の範囲であり、特に30:70〜
50:50の範囲である。
【0051】次に、本発明のポリウレタンに付いて述べ
る。これは、ポリオールとポリイソシアネートとの反応
から得られる。ポリオールとしては、一般にポリオール
と多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリ
オールが使用されている。したがって、極性基を有する
ポリエステルポリオールを原料として用いれば、極性基
を有するポリウレタンを合成することができる。
【0052】ポリイソシアネートの例としては、ジフェ
ニルメタン−4−4′−ジイソシアネート(MDI)、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリレ
ンジイソシアネート(TDI)、1.5−ナフタレンジ
イソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート
(TODI)、リジンイソシアネートメチルエステル
(LDI)等が挙げられる。
【0053】また、極性基を有するポリウレタンの他の
合成方法として、水酸基を有するポリウレタンと極性基
および塩素原子を有する下記の化合物との付加反応も有
効である。 Cl−CH2CH2SO3M、Cl−CH2CH2OSO
3M、Cl−CH2COOM、Cl−CH2−P(=0)
(OM12 なお、ポリウレタンへの極性基導入に関する技術として
は、特公昭58−41565号、特開昭57−9242
2号、同57−92423号、同59−8127号、同
59−5423号、同59−5424号、同62−12
1923号等の公報に記載があり、本発明においてもこ
れらを利用することができる。
【0054】本発明においては、結合剤として下記の樹
脂を(好ましくは全結合剤の20重量%以下の使用量
で)併用することができる。その樹脂としては、重量平
均分子量が10,000〜200,000である、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリ
デン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合
体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミ
ド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体(ニ
トロセルロース等)、スチレン−ブタジエン共重合体、
フェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹
脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系樹
脂、尿素ホルムアミド樹脂、各種の合成ゴム系樹脂等が
挙げられる。
【0055】(その他の成分)本発明では、磁性層の耐
久性を向上させるために、本発明のカーボンブラックを
含有させること、及びポリイソシアネートを磁性層に含
有させることが望ましい。ポリイソシアネートとして
は、たとえばトリレンジイソシアネート(TDI)等と
活性水素化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネ
ートと、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)
等と活性水素化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシ
アネートがある。ポリイソシアネートの重量平均分子量
は、100〜3,000の範囲にあることが望ましい。
【0056】本発明では、磁性層に必要に応じて分散
剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤および充填剤などの添
加剤を含有させることができる。まず、分散剤として
は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの炭
素数12〜18の脂肪族;これらのアルカリ金属の塩ま
たはアルカリ土類金属の塩あるいはこれらのアミド:ポ
リアルキレンオキサイドアルキル酸エステル;レシチ
ン;トリアルキルポリオレフィンオキシ第四アンモニウ
ム塩:カルボキシル基およびスルホン酸基を有するアゾ
系化合物などを挙げることができる。これらの分散剤
は、通常、強磁性粉に対して0.5〜5重量%の範囲で
用いられる。
【0057】次に、潤滑剤としては、脂肪酸および/ま
たは脂肪酸エステルを使用することができる。この場
合、脂肪酸の添加量は強磁性粉に対し0.2〜10重量
%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。添加
量が0.2重量%未満であると、走行性が低下し易く、
また10重量%を超えると、脂肪酸が磁性層の表面にし
み出したり、出力低下が生じ易くなる。
【0058】また、脂肪酸エステルの添加量も強磁性粉
に対して0.2〜10重量%が好ましく、0.5〜5重
量%がより好ましい。その添加量が0.2重量%未満で
あると、スチル耐久性が劣化し易く、また10重量%を
超えると、脂肪酸エステルが磁性層の表面にしみ出した
り、出力低下が生じ易くなる。
【0059】脂肪酸と脂肪酸エステルとを併用して潤滑
効果をより高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステル
は重量比で10:90〜90:10が好ましく、より好
ましくは30:70〜70:30である。
【0060】脂肪酸としては一塩基酸であっても二塩基
酸であってもよく、炭素数は6〜30が好ましく、12
〜22の範囲がより好ましい。脂肪酸の具体例として
は、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソ
ステアリン酸、リノレン酸、オレイン酸、エライジン
酸、ベヘン酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、1.12−ドデカンジカルボン酸、オクタンジ
カルボン酸などが挙げられる。
【0061】脂肪酸エステルの具体例としては、オレイ
ルオレート、イソセチルステアレート、ジオレイルマレ
ート、ブチルステアレート、ブチルパルミテート、ブチ
ルミリステート、オクチルミリステート、オクチルパル
ミテート、ペンチルステアレート、ペンチルパルミテー
ト、イソブチルオレエート、ステアリルステアレート、
ラウリルオレエート、オクチルオレエート、イソブチル
オレエート、エチルオレエート、イソトリデシルオレエ
ート、2−エチルヘキシルステアレート、2−エチルヘ
キシルパルミテート、イソプロピルパルミテート、イソ
プロピルミリステート、ブチルラウレート、セチル−2
−エチルヘキサレート、ジオレイルアジペート、ジエチ
ルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソデシル
アジペート、オレイルステアレート、2−エチルヘキシ
ルミリステート、イソペンチルパルミテート、イソペン
チルステアレート、ジエチレングリコール−モノ−ブチ
ルエーテルパルミテート、ジエチレングリコール−モノ
−ブチルエーテルパルミテートなどが挙げられる。
【0062】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステル以外の
潤滑剤として、例えばシリコーンオイル、グラファイ
ト、フッ化カーボン、二硫化モリブデン、二硫化タング
ステン、脂肪酸アミド、α−オレフィンオキサイドなど
も使用することができる。
【0063】次に、研磨剤の具体例としては、α−アル
ミナ、溶融アルミナ、酸化クロム、酸化チタン、α−酸
化鉄、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、炭
化モリブデン、炭化ホウ素、コランダム、酸化亜鉛、酸
化セリウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素などが挙げ
られる。研磨剤の平均粒子径は0.05〜0.6μmが
好ましく、0.1〜0.3μmがより好ましい。
【0064】次に、帯電防止剤としては、カーボンブラ
ック、グラファイト等の導電性粉末;第四級アミン等の
カチオン界面活性剤;スルホン酸、硫酸、リン酸、リン
酸エステル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面活
性剤;アミノスルホン酸等の両性界面活性剤;サポニン
等の天然界面活性剤等を挙げることができる。上述した
帯電防止剤は、通常、結合剤に対して0.01〜40重
量%の範囲で添加される。
【0065】(磁気記録媒体の製造)本発明の磁気記録
媒体はその製造方法に特に制限はなく、公知の単層また
は複数層構造型の磁気記録媒体の製造に使用される方法
に準じて製造することができる。たとえば、一般的には
強磁性粉、結合剤、分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止
剤等を溶媒中で混練及び分散して磁性塗料を調整した
後、この磁性塗料を非磁性支持体の表面に塗布する。
【0066】上記溶媒としては、たとえばアセトン、メ
チルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン
(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン系;メタノ
ール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;テ
トラヒドロフラン等の環状エーテル類;メチレンクロラ
イド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭素水素等を用い
ることができる。
【0067】磁性層形成成分の混練分散にあたっては、
各種の混練分散機を使用することができる。この混練分
散機としては、たとえば二本ロールミル、三本ロールミ
ル、ボールミル、ペブルミル、コボルミル、トロンミ
ル、サンドミル、サンドグラインダー、Sqegvar
iアトライター、高速インペラー分散機、高速ストーン
ミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、高速ミキサー、ホ
モジナイザー、超音波分散機、オープンニーダー、連続
ニーダー、加圧ニーダーなどが挙げられる。上記混練分
散機のうち、0.05〜0.5KW(磁性粉1Kg当た
り)の消費電力負荷を提供することのできる混練分散機
は、加圧ニーダー、オープンニーダー、連続ニーダー、
二本ロールミル、三本ロールミルである。
【0068】非磁性支持体上に磁性層を塗布するには、
本発明の磁気記録媒体の製造に当たっては、特に効果の
点からウェット−オン−ウェット重層塗布方式による同
時重層塗布を行なうのがよい。具体的には、図1に示す
ように、まず供給ロール32から繰出したフィルム状支
持体1に、エクストルージョン方式の押し出しコーター
10、11により、磁性層の各塗料をウェット−オン−
ウェット方式で重層塗布した後、配向用磁石または垂直
配向用磁石33に通過し、乾燥器34に導入し、ここで
上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾燥する。次
に、乾燥した各塗布層付きの支持体1をカレンダーロー
ル38の組合せからなるスーパーカレンダー装置37に
導き、ここでカレンダー処理した後に、巻き取りロール
39に巻き取る。このようにして得られた磁性フィルム
を所望幅のテープ状に裁断してたとえば8mmビデオカ
メラ用磁気記録テープを製造することができる。
【0069】上記の方法において、各塗料は、図示しな
いインラインミキサーを通して押し出しコーター10、
11へと供給してもよい。なお、図中、矢印Dは非磁性
ベースフィルムの搬送方向を示す。押し出しコーター1
0、11には夫々、液溜まり部13、14が設けられ、
各コーターからの塗料をウェット−オン−ウェット方式
で重ねる。即ち、下層磁性層用塗料の塗布直後(未乾燥
状態のとき)に上層磁性層塗料を重層塗布する。
【0070】前記コーターヘッドは、図2に示した
(ウ)のヘッドが本願発明においては好ましい。
【0071】ウェット−オン−ウェット重層塗布方法
は、リバースロールと押し出しコーターとの組み合わ
せ、グラビアロールと押し出しコーターとの組み合わせ
なども使用することができる。さらにはエアドクターコ
ーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、スク
ィズコーター、含浸コーター、トランスファロールコー
ター、キスコーター、キャストコーター、スプレイコー
ター等を組み合わせることもできる。
【0072】このウェット−オン−ウェット方式による
重層塗布においては、下層が湿潤状態になったままで上
層の磁性層を塗布するので、下層の表面(即ち、上層と
境界面)が滑らかになるとともに上層の表面性が良好に
なり、かつ、上下層間の接触性も向上する。この結果、
特に高密度記録のために高出力、低ノイズの要求される
たとえば磁気テープとしての要求性能を満たしたものと
なりかつ、高耐久性の性能が要求されることに対しても
膜剥離をなくし、膜強度が向上し、耐久性が十分とな
る。また、ウェット−オン−ウェット重層塗布方式によ
り、ドロップアウトも低減することができ、信頼性も向
上する。
【0073】上記塗料に配合される溶媒あるいはこの塗
料の塗布時の希釈溶媒としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類:メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類:酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールセ
ノアセテート等のエステル類:グリコールジメチルエー
テル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類:ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素:メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のものが使
用できる。これらの各種の溶媒は単独で使用することも
できるし、またそれらの二種以上を併用することもでき
る。
【0074】前記配向磁石あるいは垂直配向用磁石にお
ける磁場は、20〜5,000ガウス程度であり、乾燥
器による乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間
は約0.1〜10分間程度である。
【0075】次にカレンダリングにより表面平滑化処理
が行なわれる。その後は、必要に応じてバーニッシュ処
理またはブレード処理を行なってスリッティングされ
る。この際、上記表面平滑化処理は、本発明の目的を達
成するのに効果的である。表面平滑化処理においては、
カレンダー条件として温度、線圧力、C/S(コーティ
ングスピード)等を挙げることができる。
【0076】本発明の目的達成のためには、通常、上記
温度を50〜120℃、上記線圧力を50〜400kg
/cm、上記C/Sを20〜600m/分に保持するこ
とが好ましい。これらの数値の範囲を外れると、磁性層
の表面状態を本発明の如く特定することが実施困難にな
るか、あるいはそれが不可能になることがある。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、ディジタル媒体として
必要な高CN比やオーバーライト特性が得られると共
に、多湿下で走行耐久性の高い磁気記録媒体を得ること
ができ、且つヘッドクロッグ特性にも優れている。
【0078】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。以下に示
す成分、割合、操作順序は本発明の範囲から逸脱しない
範囲において種々変更し得る。なお、下記の実施例にお
いて「部」はすべて重量部である。
【0079】実施例1 下記組成物の各成分をニーダー・サンドミルを用いて混
練分散して上層用磁性塗料及び下層用塗料を調製した。
【0080】 [上層用塗料A] Fe−Al系強磁性金属粉末(Fe:Al重量比=100:8、平均長軸長: 0.14μm、Hc:1580 Oe,σs:120emu/g、軸比8、結晶 子サイズ:150Å) 100部 スルホン酸ナトリウム塩含有塩化ビニル系樹脂(スルホン酸ナトリウム塩濃度 0.05mmol/g) 10部 スルホン酸ナトリウム塩含有ポリウレタン樹脂(スルホン酸ナトリウム塩濃度 0.12mmol/g、Mn18000) 5部 アルミナ(α−Al、平均粒径:0.2μm、新モース硬度12) 8部 カーボンブラック(平均粒径40nm) 0.5部 カーボンブラック(平均粒径20nm) 3.0部 ステアリン酸 1部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 1部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部
【0081】[上層用塗料B]上層用塗料AにおけるF
e−Al系強磁性金属粉末に代えてCo置換バリウムフ
ェライト(Hc:1100 Oe、BET45m
g、σs:64emu/g、板状比4)を用いた以外は
Aと同じ。
【0082】 [下層用塗料C] TiO(球状平均粒径30nm) 90部 カーボンブラック(平均粒径20nm) 10部 スルホン酸ナトリウム塩含有塩化ビニル系樹脂(スルホン酸ナトリウム塩濃度 0.03mmol/g) 6部 スルホン酸ナトリウム塩含有ポリウレタン樹脂(スルホン酸ナトリウム塩濃度 0.08mmol/g、Mn12000) 3部 アルミナ(α−Al、平均粒子径0.2μm、新モース硬度12) 6部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 1部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部
【0083】[下層用塗料D]下層用塗料CにおいてT
iOにかえてFe−Si−Alセンダスト合金粉末
(保磁力Hc=40A/m、μi=200H/m、球状
粒径50nm)を用いた以外はCと同じ。
【0084】[下層用塗料E、F]塗料A、Bにおいて
用いられるスルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂のス
ルホン酸金属塩濃度を0.03mmol/gに、スルホ
ン酸金属塩含有ポリウレタン樹脂のスルホン酸金属塩濃
度を0.08mmol/gに変更し、カーボンブラック
(平均粒子径40nm)0.5部を用いなかった以外は
A、Bと同様にした。
【0085】[下層用塗料G]塗料CにおいてTiO
90部にかえてCo−rFe(平均粒径0.16
μm、結晶子サイズ330Å、Hc:800Oe、σ
s:78emu/g)90部を用い、カーボンブラック
(平均粒子径40nm)0.5部を用いなかった以外は
Cと同様にした。
【0086】[上層用塗料H、I]塗料A、Bにおいて
用いられるスルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂のス
ルホン酸金属塩濃度を0.08mmol/gに、スルホ
ン酸金属塩含有ポリウレタン樹脂のスルホン酸金属塩濃
度を0.18mmol/gに変更し、カーボンブラック
(平均粒子径40nm)0.5部のかわりにカーボンブ
ラック(平均粒子径95nm)0.5部を用いた以外は
A、Bと同様にした。
【0087】次に、得られた上層用磁性塗料と下層用塗
料とにそれぞれポリイソシアネート(コロネートL、日
本ポリウレタン工業社製)5部を添加した。
【0088】(実施例1〜10、及び比較例1〜8)表
1に示された組成の塗膜構成により、ウェット・オン・
ウェット方式により厚み10μmのポリエチレンテレフ
タレートフィルム上に塗布したのち、塗膜が未乾燥であ
るうちに磁場配向処理を行ない、続いて乾燥を施してか
ら、カレンダーで表面平滑処理を行ない、厚み2.0μ
mの下層と、厚み0.3μmの上層とからなる磁性層を
形成した。
【0089】さらに、この磁性層とは反対側の上記ポリ
エチレンフタレートフィルムの面(裏面)に下記の組成
を有する塗料を塗布し、この塗膜を乾燥し、カレンダー
加工をすることによって、厚み0.8μmのバックコー
ト層を形成し、広幅の原反磁気テープを得た。
【0090】 [バックコート層用塗料] カーボンブラック(ラベン1035) 40部 硫酸バリウム(平均粒径300nm) 10部 ニトロセルロース 25部 ポリウレタン系樹脂(日本ポリウレタン社製、N−2301) 25部 ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、コロネートL)10部 シクロヘキサノン 400部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部
【0091】こうして得られた原反をスリットして8m
mビデオ用テープを作成した。このビデオ用テープのC
N特性、オーバーライト特性そして走行耐久性及びヘッ
ドクロッグ特性を下記の要領で測定した。その結果を表
1に示す。
【0092】(CN特性)9MHzの単一波を記録し、
その信号を再生した際の出力レベルを基準サンプル(比
較例1)との比較で表した。
【0093】(オーバーライト特性)2MHzの信号を
飽和レベルで記録し、その後に9MHzの信号を(上書
き)記録した際の2MHzの信号の残留出力レベルを測
定した。残留出力レベルの低いほどオーバーライト特性
は良好であるとする。
【0094】(20℃、60%RH下での走行耐久性)
20℃、60%RHの環境下でS−550(ソニー社
製)を用い、テープ先頭5分間の再生を200パス以上
繰り返し、エッジダメージの有無を観察した。
【0095】(ヘッドクロック特性)40℃、20%R
H下の環境下で、S−550(ソニー社製)を用いてテ
ープを全長走行させ、RF出力が2dB以上、1秒以上
継続して起こった場合をヘッド目づまりとし、回数を数
えた。
【0096】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】ウエット−オン−ウエット塗布方式による磁性
層の同時重層塗布を説明するための図
【図2】磁性層塗料を塗布するためのコーターヘッドの

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に複数の層を形成し、最上
    層の磁性層の膜厚が0.8μm以下であり、最上層の磁
    性層及び最上層以外の少なくとも1層の結合剤として極
    性基を含有する塩化ビニル系樹脂及び極性基を含有する
    ポリウレタン樹脂が含まれ、最上層の磁性層に用いられ
    る結合剤の極性基量が、最上層以外の少なくとも1層に
    用いられる結合剤の極性基量より大きく、且つ最上層以
    外の少なくとも1層が非磁性粉末又は高透磁率材料を含
    む層であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】前記ポリウレタンの数平均分子量が2万以
    下であることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】最上層の磁性層が平均粒径10〜30nm
    と30nmより大きい2種以上のカーボンブラックを含
    有していることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
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