JPH05322469A - 空調機熱交換器用親水性表面処理アルミニウムフィン材 - Google Patents

空調機熱交換器用親水性表面処理アルミニウムフィン材

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JPH05322469A
JPH05322469A JP4124674A JP12467492A JPH05322469A JP H05322469 A JPH05322469 A JP H05322469A JP 4124674 A JP4124674 A JP 4124674A JP 12467492 A JP12467492 A JP 12467492A JP H05322469 A JPH05322469 A JP H05322469A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 しごき加工性に優れた樹脂塗膜層を付与する
ことにより、優れたプレス成形性をもち、かつ親水性と
耐食性にも優れる空調用表面処理フィン材を提供するこ
と。 【構成】 アルミニウム材料の上に、下塗り樹脂塗膜層
と親水性樹脂塗膜層とを順次積層して構成された空調機
熱交換器用親水性表面処理アルミニウムフィン材におい
て、前記下塗り樹脂塗膜層が、1〜40wt%のワックス
を含む樹脂で構成されていることを特徴とする揮発性プ
レス油に適応した空調機熱交換器用親水性表面処理アル
ミニウムフィン材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、親水性、耐食性及びプ
レス成形性に優れた空調機熱交換器用親水性表面処理ア
ルミニウムフィン材に関し、特に揮発性プレス油を用い
てしごき成形加工する場合の加工性に優れ、かつ、親水
性、耐食性に優れた空調機熱交換器用親水性表面処理ア
ルミニウムフィン材に関する。
【0002】
【従来の技術】空調機熱交換器に供するアルミニウムフ
ィン条は親水性と耐食性を付与するために表面処理され
ている。親水性は、冷房運転時にフィン表面に結露した
水滴による通風抵抗の増大を防止するためのものであ
る。耐食性は、冷房時に湿潤状態と乾燥状態が交互に繰
り返されるために発生する室内機の腐食を防止したり、
或いは、海洋地域や海岸地帯等の高腐食性雰囲気又は酸
性雨による室外機の腐食を防止するためのものである。
【0003】表面処理フィン材はプレス金型の工具摩耗
防止の観点から、シリカ等の無機物を含まない、樹脂塗
膜のみのものが望まれ、市販されている。樹脂塗膜の場
合、一層の塗膜に親水性と耐食性の両機能を付与するこ
とは困難であり、通常、下塗りに耐食性樹脂塗膜、上塗
りに親水性樹脂塗膜の二層構造をしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、熱交換器製
造工程には、プレス成形等に使用したプレス油を洗浄す
る工程がある。現在、洗浄には一般にフロン系あるいは
有機塩素系脱脂剤が使用されているが、これらは自然環
境破壊等の公害問題から規制が強化され、将来的にはそ
の使用は不可となると言われている。この対策として、
揮発性プレス油を使用し、洗浄工程そのものを省略する
方法が取り入れられつつある。この揮発性プレス油は、
非常に低粘度であり、従来のプレス油より潤滑性が大き
く劣るために、フィン材、特にしごき加工方式に供され
るフィン材には、優れた成形性が要求される。
【0005】ところが、樹脂塗膜のみの表面処理フィン
材の成形性は良好ではないために、揮発性プレス油を使
用してしごき成形した場合、焼付き、カラー飛び、坐屈
等が発生して、プレス不能になるので成形性の向上が要
望されているが、まだ開発されていない。
【0006】本発明は、しごき加工性に優れた樹脂塗膜
層を付与することにより、優れたプレス成形性を持ち、
且つ、親水性と耐食性にも優れる空調用表面処理フィン
材を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、鋭意検討した結果、洗浄レス揮発性プレス油を用い
た場合に、下塗り樹脂にワックスを添加することによ
り、しごき加工成形性が向上することを見出し、本発明
を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、アルミニウム材料の
上に、下塗り樹脂塗膜層と親水性樹脂塗膜層とを順次積
層して構成された空調機熱交換器用親水性表面処理アル
ミニウムフィン材において、前記下塗り樹脂塗膜層が、
1〜40wt%のワックスを含む樹脂で構成されているこ
とを特徴とする揮発性プレス油に適応した空調機熱交換
器用親水性表面処理アルミニウムフィン材を要旨とする
ものである本発明に使用するアルミニウム材料は、熱交
換器用フィン材として用いられるものであれば特に制限
はない。
【0009】本発明下塗り樹脂塗膜層の種類は特に限定
されない。樹脂としては、アクリル系樹脂(ポリアクリ
ル酸系、アクリルアミノ系、アクリルアミド系、アクリ
ルエチレン系、アクリルエステル系、アクリルスチレン
系等)、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ウレタン系樹脂等があげられ、それらが1
種又は2種以上混合して使用される。また、必要に応じ
て架橋剤がこれらの樹脂と共に使用される。
【0010】又、本発明において前記の下塗り樹脂に添
加されるワックスは、天然ワックス、(植物系ワック
ス、動物系ワックス、鉱物系ワックスに分類される。)
として、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ラ
イスワックス、木ろう、みつろう、モンタンワックス等
が上げられ、石油ワックスとして、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス等が上げられ、ま
た、合成ワックス(合成炭化水素、変性ワックス、水素
化ワックス等に分類される。)として、ポリエチレンワ
ックス、パラフィンワックス誘導体、硬化ひまし油等が
上げられ、それらが1種又は2種以上混合して使用され
る。これらワックスの添加割合は、乾燥塗膜当り1〜4
0wt%が望ましい。
【0011】下塗り樹脂塗膜層は、通常、水及び/また
は溶剤中に、上記の樹脂及びワックス、必要に応じて架
橋剤、界面活性剤、顔料等を分散または溶解して得られ
た塗料を塗布・乾燥することにより形成される。下塗り
樹脂塗膜層の厚さは、0.2〜4μm が望ましい。
【0012】下塗り樹脂塗膜層の厚さが0.2μm より
薄い場合は塗膜の耐食性及び成形性が不足し、4μm を
越える場合は、塗膜の耐食性及び成形性の向上させる効
果は少なく経済的でなく、また伝熱抵抗が大きくなり、
エアコン熱交換器の熱効率を悪化させるので望ましくな
い。
【0013】本発明の親水性樹脂塗膜層の樹脂組成物
は、アクリル系樹脂(ポリアクリル酸系、アクリルアミ
ノ系、アクリルアミド系等)、セルロース系樹脂、ポリ
ビニルアルコール系樹脂、アミド系樹脂、アミノ系樹脂
等があり、それらが、1種又は2種以上混合して使用さ
れる。
【0014】親水性樹脂塗膜には親水性を向上させるこ
とを目的として界面活性剤を添加してもよい。
【0015】親水性塗膜層は、通常、親水性樹脂、界面
活性剤等を水に分散あるいは溶解して得られる塗料を塗
布・乾燥して得られるが、限定されたものではない。親
水性樹脂塗膜層の厚さは0.1〜0.8μm が望まし
い。親水性樹脂塗膜層の厚さが0.1μmより薄い場合
は、親水性が不足し、0.8μmを越えても、それ以上
の親水性は期待できなく、かえって、成形性を悪化させ
たり、伝熱抵抗が増大し、空調機の熱効率を悪化させ
る。
【0016】本発明においてアルミニウム材料の耐食性
と塗膜の密着性をさらに向上させることを目的として、
アルミニウムフィン材に下地処理を行ってもよい。下地
処理皮膜はクロメート系皮膜(リン酸クロメート皮膜、
クロム酸クロメート皮膜、塗布型クロメート皮膜(有
色、無色))、ノンクロム系皮膜(反応型化成処理皮
膜、塗布型皮膜があり、いずれもジルコニウム系が一般
的)、ベーマイト皮膜、ケイ酸塩皮膜等が上げられる。
【0017】アルミニウム材料表面に前記樹脂塗料を塗
布する方式は、一般的にはロールコーター方式が採用さ
れるが、これに限定されたものではない。乾燥条件は、
塗膜が乾燥すればよく、特に制限はないが、望ましく
は、温度は90℃〜280℃である。
【0018】
【作用】(1)ワックスを含有した下塗り樹脂塗膜層は
表面処理フィン材に良好なプレス成形性、特にしごき成
形性及び耐食性を与える。樹脂は耐食性を、ワックスは
潤滑性、成形性をそれぞれ付与する働きをする。
【0019】(2)ワックスの添加割合が、乾燥塗膜当
り1wt%未満では潤滑性を向上させる効果が少なく、ま
た、40wt%を越えては、下塗り樹脂塗膜層と上に塗布
する親水性樹脂塗膜層の間の塗膜密着性を低下させた
り、親水性を低下させる。
【0020】(3)親水性樹脂塗膜層は表面処理フィン
材に親水性を与え、フィン材表面が水に良く濡れる働き
をする。
【0021】
【実施例】素材は、厚さが0.120mmの工業用純アル
ミニウム合金(1200−H26)条を市販の弱アルカ
リ系洗浄剤を用いて脱脂洗浄したものを用いた。
【0022】クロメート系皮膜(Crとして20mg/m
2)を形成したあるいは形成していないアルミニウム材
料表面上にワックスを添加した下塗り用塗料を塗布乾燥
して、下塗り樹脂塗膜層を形成し、さらにその上に、親
水性の水性塗料を塗布乾燥して表面処理フィン材を作成
した。
【0023】下塗り樹脂塗膜層及び親水性樹脂塗膜層の
内容は表1にそれぞれ示した。
【0024】塗料の塗布はロールコーターで行い、その
乾燥は熱風循環炉内で200℃で、30s加熱により行
った。
【0025】得られた表面処理フィン材について、塗膜
性能(プレス成形性、親水性、耐食性)を評価した。
【0026】プレス成形性は、ドローレス方式金型で、
洗浄レス揮発性プレス油AF−2A(出光興産(株)
製)を用いて、連続1万パンチ後に、成形フィンのカラ
ー部の状態を10倍の拡大鏡で観察した。カラー飛び、
カラーの坐屈が生じているものは不良(×)、カラー内
面に強度の縦筋や塗膜剥離が発生しているものは
(△)、問題なく成形されているものは良好(○)とし
た。
【0027】親水性は室温の水中に2分間浸漬し、次い
で6分間冷風乾燥することの組み合わせを1サイクルと
し、それを500サイクル行った後に水との接触角を測
定し評価した。通常この接触角が30°以下であれば親
水性は良好といわれる。
【0028】耐食性は塩水噴霧中に300時間暴露し、
試料の表面状態を観察し、レイティングNo.で評価し
た。通常、レイティングNo.が9.5以上であれば耐食
性は良好といわれる。
【0029】評価結果を表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】表注 1)日本ペイント(株)製 ス−パ−ラックJ20 2)油化シエルエポキシ(株)製 エピコ−ト1007 3)第一工業製薬(株)製 ス−パ−フレックス110 4)三洋化成工業(株)製 ポリマイドS 5)日本ペイント(株)製 ス−パ−ラックF50 発明例のNo.1〜8は、親水性接触角が15〜28°と
小さく親水性に優れ、耐食性R.No.が95以上と優れ
ており、プレス成形性に優れるものである。
【0032】これに対し、比較例のNo.9は、ワックス
の添加がなく、プレス成形でカラー飛びや坐屈が生じ
た。
【0033】No.10は、パラフィンワックスの添加が
0.5wt%と少なく、プレス成形でカラー内面に縦筋や
塗膜剥離が発生した。
【0034】No.11は、カルナバワックスの添加が5
0wt%と多く、親水性接触角が40°と大きく親水性に
劣る。
【0035】No.12は、ワックスを含む下塗り樹脂層
の厚さが0.1μm と薄く、耐食性R.No.が9.0と
なり、耐食性に劣る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の親水性表
面処理アルミニウムフィン材は、優れたプレス成形性、
とくにしごき加工性を有し、揮発性プレス油を使用した
フィン成形が可能であるとともに、親水性、耐食性にも
優れており、空調機熱交換器用フィン材として好適であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム材料の上に、下塗り樹脂塗
    膜層と親水性樹脂塗膜層とを順次積層して構成された空
    調機熱交換器用親水性表面処理アルミニウムフィン材に
    おいて、 前記下塗り樹脂塗膜層が、1〜40wt%のワックスを含
    む樹脂で構成されていることを特徴とする揮発性プレス
    油に適応した空調機熱交換器用親水性表面処理アルミニ
    ウムフィン材。
  2. 【請求項2】 アルミニウム材料が下地処理を施したも
    のである請求項1記載の空調機熱交換器用親水性表面処
    理アルミニウムフィン材。
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