JPH0532414A - 擬ベーマイトおよび記録用シート - Google Patents

擬ベーマイトおよび記録用シート

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JPH0532414A
JPH0532414A JP3209891A JP20989191A JPH0532414A JP H0532414 A JPH0532414 A JP H0532414A JP 3209891 A JP3209891 A JP 3209891A JP 20989191 A JP20989191 A JP 20989191A JP H0532414 A JPH0532414 A JP H0532414A
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勝俊 簾田
Hitoshi Kijimuta
等 雉子牟田
Masaharu Tanaka
正治 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】色素の吸収性定着性が良好で、透明性の良好な
多孔質層を形成する、記録用シートに好適なベーマイト
結晶を得る。 【構成】(010)面に垂直な方向の粒子厚さが70Å
以上で、(020)面の面間隔が6.17Å以下である
ベーマイト結晶の凝集体からなる擬ベーマイト。基材上
に、この擬ベーマイトからなる多孔質層を形成してなる
記録用シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、擬ベーマイトおよび記
録用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種学会、会議等のプレゼンテー
ション用として、従来のスライドプロジェクターにかわ
り、オーバーヘッドプロジェクター(以下OHPとい
う)が用いられる機会が多くなっている。これらの透明
なシートの印字、印刷は基材であるシートそれ自体に吸
収性が無いため、一般の紙面上に行う印刷に比べ、印刷
の速度や乾燥の面で特別な配慮が必要である。
【0003】例えば、OHPシートは、透明性とインク
吸収性を兼ね備えたものであることが必要である。本発
明者は、特開平2−276670号などにおいて、イン
ク吸収層として擬ベーマイトの多孔質層を有する、イン
クジェットプリンター用の被記録材として好適な記録シ
ートを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】擬ベーマイト多孔質層
は、インク中の色素について高い吸着性を有し、かつ、
ベーマイト粒子が細かくそろったものを選択すれば透明
性の良好なものが得られる。しかし、従来の擬ベーマイ
トでは、特にシアン系の色素について、定着性が必ずし
も十分でない場合があった。本発明は、定着性の良好な
擬ベーマイトおよびインクの定着性が特に良好な記録シ
ートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(010)面
に垂直な方向の粒子厚さが70Å以上のベーマイト結晶
の凝集体からなる擬ベーマイトを提供するものである。
【0006】ベーマイトは、斜方晶系に属する結晶で、
層状の結晶構造を有する。この層は(010)面に平行
である。擬ベーマイトと呼ばれる物質は、微細なベーマ
イト結晶の凝集体である。従来の擬ベーマイトは、ベー
マイト結晶があまり成長しておらず、(010)面に垂
直な方向の粒子厚さが、10〜50Å程度である。これ
に対して、本発明のベーマイトは、結晶が従来知られて
いたベーマイト結晶に比べて大きく成長し、(010)
面に垂直な方向、すなわち、層に垂直な方向の粒子厚さ
が70Å以上である。粒子厚さが80Å以上である場合
はさらに好ましい。粒子厚さが100Åを超える場合
は、擬ベーマイトを基材に積層したときに、ヘイズが大
きくなるおそれがあるので好ましくない。
【0007】ベーマイトの粒子厚さが大きくなるほど、
擬ベーマイトの多孔質層の平均細孔半径が大きくなる。
このため、擬ベーマイトに形成される粒子間の空隙が、
従来の擬ベーマイトに比べて、やや大きく、記録シート
に用いた場合、インク中の色素の吸着性が良好になる。
例えば、比較的分子の大きいシアンなどの色素も、定着
性がよい。擬ベーマイトの平均細孔半径は、50〜10
0Åが好ましく、特に60〜75Åが好ましい。また、
100Å以下の半径を有する細孔の容積は、0.1〜
1.0cc/g程度が好ましい。なお、本発明における
細孔径分布の測定は、窒素吸脱着法による。
【0008】粒子厚さは、粉末X線回折分析の(02
0)面のピークの回折角度2θと半値幅Bから、シェラ
ーの式(t=0.9λ/Bcosθ)を使って求めるこ
とができる。この式において、λはX線の波長である。
【0009】また、本発明者らの検討によると、ベーマ
イト粒子の粒子厚さと(020)面のピークの回折角度
2θには相関関係があり、粒子径が大きくなるにつれ回
折角度が大きくなる傾向がある。すなわち、粒子厚さが
大きいものほど、(020)面の面間隔が小さくなる傾
向がある。そして、(020)面の面間隔は、6.17
Å以下であることが好ましい。ベーマイト単結晶の(0
20)面間隔は、6.1程度であり、従来のベーマイト
ゾル粒子の面間隔は、6.3〜6.6Å程度である。
【0010】本発明の擬ベーマイトは、インクの吸収性
と定着性が良好であるので、基材上に、この擬ベーマイ
トからなる多孔質層を設けた場合は、記録用シートとし
て特に有用である。
【0011】この記録用シートにおいて、擬ベーマイト
層は、0.5〜50μmであることが好ましい。この層
の厚さが0.5μm未満の場合は、本発明の効果が発揮
されずインクの吸収性が十分増大しにくく、この層の厚
さが50μmを超える場合は、アルミナ水和物層の透明
性が損なわれるおそれがある。
【0012】基材としては特に限定されず、種々のもの
を使用することができる。具体的には、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエステルジアセテート等のポリエス
テル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ETFE等のフ
ッ素系樹脂など種々のプラスチックあるいは各種ガラス
を好ましく使用することができる。また、アルミナ水和
物層の接着強度を向上させる目的で、コロナ放電処理や
アンダーコート等を行うこともできる。基材に透明なも
のを使用した場合は、OHP用などにも好適に使用でき
る透明な記録用シートが得られる。基材が不透明であっ
ても、色濃度が高く、にじみやかすれのない、きれいな
印刷が可能である。
【0013】基材上に擬ベーマイト層を設ける手段は、
例えば、ベーマイトゲルにバインダーを加えてスラリー
状とし、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレー
ドコーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコ
ーターなどを用いて塗布し、乾燥する方法を採用するこ
とができる。
【0014】バインダーとしては、でんぷんやその変性
物、ポリビニルアルコールおよびその変性物、SBRラ
テックス、NBRラテックス、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドン等の有機物を用いることができる。バインダーの使
用量は、擬ベーマイトの5〜50重量%程度を採用する
のが好ましい。バインダーの使用量が、5重量%未満の
場合は、擬ベーマイト層の強度が不十分になるおそれが
あり、逆に50重量%未満を超える場合は、色素の吸着
性が不十分になるおそれがあるのでそれぞれ好ましくな
い。
【0015】本発明においてベーマイトゾルを作成する
方法は、特に限定されず種々の方法を採用することがで
きる。例えば、アルミニウムのアルコキシドを、加水分
解する方法が好ましく採用できる。
【0016】
【実施例】
実施例1 容量2000ccのガラス製反応器(セパラブルフラス
コ、撹拌羽根、温度計付き)に、水900gとイソプロ
パノール676gを仕込み、マントルヒーターにより液
温を75℃に加熱した。撹拌しながらアルミニウムイソ
プロポキシド306gを添加し、液温を75〜78℃に
保持しながら15時間加水分解を行った。そのあと95
℃に昇温し、酢酸9gを添加して48時間、75〜78
℃に保持して解膠した。さらにこの液を、900gにな
るまで濃縮し、白色のゾルを得た。
【0017】このゾルの乾燥物は、粉末X線回折による
と、擬ベーマイトであった。窒素吸脱着法で測定したと
ころ、10〜100Åの半径の細孔容積は0.79cc
/gで、平均細孔半径は66Åであった。X線回折から
得られた(020)面間隔は6.17Å、(010)面
に垂直な方向の結晶厚みは79.6Åであった。
【0018】このゾル10重量部(固形分)、ポリビニ
ルアルコール3重量部(固形分)および水からなる、固
形分約10重量%のコート液を調製し、ポリエチレンテ
レフタレートフィルム(厚さ100μm)にバーコータ
ーを用いて、乾燥時の塗工量が5g/m2 になるように
塗布乾燥して、記録用シートを得た。
【0019】この記録シートの一部をシアンインクの中
に浸漬し、洗浄乾燥後、シートのシアン吸収色濃度を、
色濃度計(コニカ社製;サクラデンシトメーターPDA
45)で測定した。測定値は、1.05であった。な
お、色濃度値が大きいほど、インクの吸収色濃度が高い
ことを示している。
【0020】比較例1 加水分解条件が75〜78℃、5時間である他は、実施
例1と同じ条件で、アルミナゾルを合成した。このゾル
の乾燥物は、粉末X線回折によると、擬ベーマイトであ
った。窒素吸脱着法で測定したところ、10〜100Å
の半径の細孔容積は0.55cc/gで、平均細孔半径
は42Åであった。X線回折から得られた(020)面
間隔は6.19Å、(010)面に垂直な方向の結晶厚
みは66.4Åであった。
【0021】このアルミナゾルを用いて、実施例1と同
様に記録用シートを得た。同様にして測定したシアン吸
収色濃度は、0.46であった。
【0022】実施例2 実施例1と同様の反応器に、水1320gを仕込み、マ
ントルヒーターにより液温を75℃に加熱した。撹拌し
ながらアルミニウムイソプロポキシド449gを添加
し、液温を75〜78℃に保持しながら20時間加水分
解を行った。そのあと95℃に昇温し、酢酸13.2g
を添加して40時間、95〜98℃に保持して解膠し
た。さらにこの液を、1450gになるまで濃縮し、白
色のゾルを得た。
【0023】このゾルの乾燥物は、粉末X線回折による
と、擬ベーマイトであった。窒素吸脱着法で測定したと
ころ、10〜100Åの半径の細孔容積は0.78cc
/gで、平均細孔半径は65Åであった。X線回折から
得られた(020)面間隔は6.14Å、(010)面
に垂直な方向の結晶厚みは76.6Åであった。
【0024】このアルミナゾルを用いて、実施例1と同
様に記録用シートを得た。同様にして測定したシアン吸
収色濃度は、0.97であった。
【0025】比較例2 加水分解条件が75〜78℃、5時間である他は、実施
例2と同じ条件で、アルミナゾルを合成した。このゾル
の乾燥物は、粉末X線回折によると、擬ベーマイトであ
った。窒素吸脱着法で測定したところ、10〜100Å
の半径の細孔容積は0.50cc/gで、平均細孔半径
は37Åであった。X線回折から得られた(020)面
間隔は6.18Å、(010)面に垂直な方向の結晶厚
みは66.1Åであった。
【0026】このアルミナゾルを用いて、実施例1と同
様に記録用シートを得た。同様にして測定したシアン吸
収色濃度は、0.41であった。
【0027】
【発明の効果】本発明の擬ベーマイトは、色素の吸収性
定着性が良好で、透明性も良好である。この擬ベーマイ
トを基材上に積層した場合は、記録用シートとして特に
有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(010)面に垂直な方向の粒子厚さが7
    0Å以上のベーマイト結晶の凝集体からなる擬ベーマイ
    ト。
  2. 【請求項2】ベーマイト結晶の(020)面の面間隔
    が、6.17Å以下である請求項1の擬ベーマイト。
  3. 【請求項3】平均細孔半径が、50〜100Åである請
    求項1または請求項2の擬ベーマイト。
  4. 【請求項4】基材上に、請求項1〜3いずれか1の擬ベ
    ーマイトからなる多孔質層が積層された記録用シート。
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