JPH0532790A - 重合体粉末の製造方法 - Google Patents

重合体粉末の製造方法

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JPH0532790A
JPH0532790A JP21447291A JP21447291A JPH0532790A JP H0532790 A JPH0532790 A JP H0532790A JP 21447291 A JP21447291 A JP 21447291A JP 21447291 A JP21447291 A JP 21447291A JP H0532790 A JPH0532790 A JP H0532790A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】重合体エマルジョンと無機質ゾルの混合液に、
非ゾル状無機質微粒子を添加して得られる水性分散液か
ら、重合体と無機質からなる粒子を分離する重合体粉末
の製造方法。 【効果】本発明の重合体粉末製造方法によれば、重合体
粉末の壁材としてゾル以外の無機質微粒子を使用した場
合においても微粒子状の粉末を製造することが出来る。
又、本発明により製造される重合体粉末は、揮発分が極
めて少なく、その表面は多孔質状である為、各種の樹脂
に配合された場合、該樹脂に内部応力緩和性、接着性、
表面耐久性或いは艶消し性等を付与し、セメントに配合
された場合、該セメント硬化物の曲げ強度、耐衝撃性或
いは耐ヒビ割れ性等を付与することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機質により表面が担
持或いは被覆された微粒子状の重合体粉末を製造する方
法に関するものであり、本発明により得られる粉末は、
重合体を芯物質とし、無機質を壁剤とする無機質マイク
ロカプセルとも称し得るものである。また、本発明によ
り得られる重合体粉末は、粘着性を有せず、微粒子状の
形態を常に維持し、さらに電気絶縁性に優れるため、種
々の樹脂に配合された場合、該樹脂に内部応力緩和性、
接着性、表面の耐久性或いは艶消し性等を付与し得るも
のであり、又、セメントに配合された場合、該セメント
の硬化物に曲げ強度、耐衝撃性或いは耐ヒビ割れ性を付
与することが出来、接着剤、塗料、半導体装置用封止
剤、エンジニアリングプラスチック基材の製造等に、又
はモルタル或いはコンクリート基材等の改質剤として使
用されるものであり、これらを使用する幅広い業界で賞
用され得るものである。
【0002】
【従来の技術】重合体粒子表面に無機質微粒子を担持さ
せる、或いは重合体粒子表面を無機質微粒子で被覆する
方法として、粉床法、帯電粉砕法、複合エマルジョン法
等が提案されているが、工業的に満足し得る方法は未だ
見出されていない。
【0003】また、これらの方法では、無機質の微粒子
を出発原料として使用すると、重合体表面に形成される
無機質層が不完全なものになることが多いという欠点を
有し、又複雑な工程を必要とする為にコスト的にも不利
になることが多い。
【0004】本発明者は、上記問題が解決された、無機
質ゾルと重合体エマルジョンの混合液を析出させてスラ
リーを得、これを洗浄脱水し最後に乾燥するという、重
合体粉末の製造方法及びこれにより得られた重合体粉末
(特願平3−234049号)並びに無機質微粒子の非
ゾル状分散液とシラノール基を有する重合体エマルジョ
ンとの混合液を析出させてスラリーを得、これを洗浄脱
水し最後に乾燥するという、重合体粉末の製造方法及び
これにより得られた重合体粉末(特願平3−99662
号)について先に提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先に提
案した発明は、従来の問題を解決した優れたものである
が、特願平3−234049号の発明では、使用し得る
無機質は無機質ゾルに限られ、ゾルの形態を有しない無
機質微粒子を使用出来ず、また特願平3−99662号
の発明では、無機質微粒子としてゾルの形態を有しない
無機質微粒子も使用出来るが、使用し得る無機質微粒子
は水中で均一に分散させたものを使用する必要がある等
の欠点を有するものであった。本発明者は、ゾルの形態
を有しない無機質微粒子を使用し、先に提案した重合体
粉末よりさらに性能が優れた重合体粉末を製造し得る方
法を見出すべく鋭意検討を行ったのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題の
解決が、重合体エマルジョンと無機質ゾルとの混合液
に、非ゾル状無機質微粒子を添加混合して製造すること
でなし得ることを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、重合体エマルジョン
と無機質ゾルの混合液に、非ゾル状無機質微粒子を添加
して得られる水性分散液から、重合体と無機質からなる
粒子を分離することを特徴とする重合体粉末の製造方法
に関するものである。
【0008】本発明の重合体粉末製造方法は、微粒子状
の重合体粉末を製造することを可能とする上、洗浄や無
機イオンの除去が容易であり、又無機質ゾルのみで製造
した場合に見られた製造途中で混入する水滴に由来する
揮発分が極めて少ない重合体粉末の製造を可能とするも
のである。又、本発明により得られる重合体粉末は、重
合体を芯物質とし、無機質ゾル及び非ゾル状無機質微粒
子由来の無機質皮膜を有し、その表面は多孔質状である
ため物理的アンカー効果により改質する樹脂との物理的
結合性に優れ、各種の樹脂に配合された場合、該樹脂に
異質の重合体微粒子に基づく内部応力緩和性等を付与し
得るものである。以下本発明を詳細に説明する。
【0009】○重合体エマルジョン 本発明に使用出来る重合体エマルジョンは、従来知られ
た熱可塑性重合体、熱硬化性重合体がアニオン、カチオ
ン或いはノニオンの界面活性剤でエマルジョンとされた
ものである。熱可塑性重合体としては、例えば、ポリオ
レフィン、ポリジエン、ポリハロゲン化ビニル、ポリス
チレン、不飽和脂肪酸或いはこれらのエステルの重合
体、脂肪酸ビニル重合体、不飽和ニトリル重合体、飽和
ポリエステル、ナイロン或いはポリカーボネート又はこ
れらを構成単位とする共重合体等が挙げられる。又、熱
硬化性重合体としては、尿素樹脂、フェノール樹脂、メ
ラミン樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン
樹脂、グリプタル樹脂、アルキド樹脂、ポリアリル樹
脂、反応性ポリエステル樹脂、又は上記熱可塑性重合体
を骨格に有し、加熱による架橋性を有するグリシジル
基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基或いはアリル基
を結合する重合体、又はこれらを構成単位とする共重合
体等が挙げられる。
【0010】本発明では、重合体エマルジョンとして、
ゴムエマルジョンを使用することが好ましく、具体的に
はアクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、
スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴ
ム、スチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴム或い
はエチレン−酢ビゴム等のゴムエマルジョンが挙げられ
る。
【0011】さらに本発明では、上記重合体エマルジョ
ン好ましくはゴムエマルジョンの重合体又はゴム粒子の
表面にシラノール基を有する重合体エマルジョン、又は
チタネート系、アルミニウム系カップリング剤を吸着或
いは結合した重合体のエマルジョンを使用することが好
ましい。
【0012】上記シラノール基を有する重合体のエマル
ジョンとしては、重合体エマルジョンの存在下、特には
ゴムエマルジョンの存在下、アクリルオキシ基、メタア
クリルオキシ基或いはビニル基を有するアルコキシシラ
ン又はハロゲンシラン等を単独又は他の単量体と共重合
させることにより得られるものが好ましい。アルコキシ
シラン又はハロゲンシランと共重合させる場合の単量体
としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、
N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、ア
クリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、スチレ
ン、ビニルトルエン等が挙げられ、アクリロニトリル、
メタアクリロニトリルを使用することが好ましい。この
様にして得られたエマルジョンは、重合体成分を芯に持
ち、外壁にシラノール基を有する重合体からなり、コア
ーシェル型の重合体エマルジョンと称されるものであ
る。外壁のシラノール基を有する重合体としては、ガラ
ス転移温度50〜200℃の重合体が好ましい。尚、ア
クリルオキシ基、メタアクリルオキシ基或いはビニル基
を有するアルコキシシラン又はハロゲンシランの具体的
化合物としては、γ−アクリルオキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタアクリルオキシプロピルトリス
(トリメトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエ
トキシ)シラン或いはビニルトリクロロシラン等を挙げ
ることができる。
【0013】これら重合体エマルジョンの粒径は、最終
的に得られる重合体粉末の粒径に応じて変化させ得るも
のであるが、重合体粉末の粒径として100μ以下のも
のが幅広い用途を有しているので、重合体エマルジョン
としては重合体の粒径が好ましくは30μ以下、さらに
好ましくは10μ以下、特に好ましくは0.1〜3μの
ものを使用することが好ましい。
【0014】○無機質ゾル 無機質ゾルは、無機質の超微粒子を水中に分散せしめた
コロイド溶液であり、無機質としてはシリカ、アルミ
ナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化錫或い
はジルコニア等を挙げることができる。これらの無機質
ゾルにおける無機質の粒子径は、好ましくは1〜400
mμであり、重合体粉末の製造を容易にするという点で
5〜50mμのものがより好ましく、特に好ましいもの
は5〜20mμのものである。特に好ましい無機質ゾル
は、太さが5〜20mμ、長さが40〜400mμで細
長い形状を有するシリカからなり、増粘ゲル化性が大き
く、且つ皮膜を形成し易い水系シリカゾルである。ま
た、酸化ナトリウム含有量を1%以下にしたものが最終
的に得られる製品に電気絶縁性を付与することが出来る
ため好ましい。
【0015】無機質ゾルの使用量は、重合体エマルジョ
ンの固形分100重量部に対して0.05〜20重量部
が好ましく、さらに好ましくは0.1〜5重量部であ
る。無機質ゾルの使用量が0.05重量部に満たない場
合には、重合体エマルジョンをスラリー化させる際ゲル
化を起こす傾向にある上、生成する重合体粉末を球状に
することが困難となり、他方20重量部を越える場合に
は、得られる重合体粉末が樹脂との親和性に乏しくな
る。
【0016】○非ゾル状無機質微粒子 本発明に使用する非ゾル状無機質微粒子とは、水中に分
散させた場合、ゾル状態にならない無機質の微粒子であ
り、無機質微粒子としては、シリカ、アルミナ、ジルコ
ニア、酸化チタン、酸化鉄、酸化アンチモン或いは酸化
錫等の金属酸化物、チタン酸カリウム、チタン酸バリウ
ム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム等の無機酸の金属塩、水酸化
マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、カー
ボンブラック、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケ
イ素、炭化ケイ素或いは二硫化モリブテン等の微粒子を
挙げることが出来、担持させ易いという点から、本発明
においてシリカ、アルミナ、酸化チタンの微粒子が好ま
しい。特に本発明では、非ゾル状無機質微粒子として無
機イオン交換体の微粒子を使用することが、生成する重
合体粉末中の無機イオンを低減出来る上、改質しようと
する樹脂中の無機イオンを除去出来るため好ましく、具
体的には、カオリナイト、モンモリオナイト等の粘土鉱
物、ゼオライト類、含水酸化チタン、含水酸化アンチモ
ン、含水酸化ビスマス、含水酸化ジルコニウム等の不溶
解性酸化物又は含水酸化合物、リン酸ジルコニウム、リ
ン酸チタン、リン酸錫等の不溶性酸性塩等を挙げること
が出来る。イオン交換体の微粒子としては、カチオン、
アニオン両イオンを同時に除去できる、両イオン交換性
のイオン交換体粒子を使用することが好ましい。
【0017】これら非ゾル状無機質微粒子としては、そ
の一次粒子径が1mμ〜200μのものを使用すること
が好ましい。1mμに満たないものは、分散液とした場
合、その粘度が高いため無機質微粒子を重合体粒子表面
に担持させ難くなり、又、200μを越えるものは、水
中に分散させにくくなる上、担持させることも困難とな
るため避けた方が良い。
【0018】本発明では、数種類の非ゾル状無機質微粒
子を併用することも可能である。
【0019】非ゾル状無機質微粒子の使用量は、重合体
エマルジョンの固形分100重量部に対して5〜200
重量部が好ましく、さらに好ましくは10〜100重量
部である。非ゾル状無機質微粒子の使用量が5重量部に
満たない場合には、微粒子状の粉末を得ることが困難と
なり、他方200重量部を越える場合には、生成する重
合体粉末の弾性が著しく大きくなり、改質する樹脂に応
力緩和性を付与することが困難となる。
【0020】○製造方法 本発明で使用する重合体エマルジョンと無機質ゾルの混
合液は、一般的公知の手段で製造されたもので良く、例
えば、重合体エマルジョンに比較的低速の撹拌下無機質
ゾルを投入した後、10分〜1時間程度撹拌する方法に
より得られるものが挙げられる。この場合、撹拌の際
に、発泡、空気の巻き込み、浮遊物の生成を避けるた
め、消泡剤を添加することが好ましい。消泡剤は種々の
ものが使用出来るが、アセチレンアルコール化合物を使
用することが好ましい。
【0021】重合体エマルジョンと無機質ゾルとの混合
液に非ゾル状無機質微粒子を添加して水性分散液とする
方法も種々の方法が採用され、例えば、上記混合液に、
比較的低速の撹拌下非ゾル状無機質微粒子を投入する方
法が挙げられる。ここで非ゾル状無機質微粒子として無
機イオン交換体を使用する場合には、重合体エマルジョ
ンはスラリー化する。非ゾル状無機質微粒子として無機
イオン交換体以外のものを使用する場合は、上記水性分
散液を凝集剤が溶解する水溶液中に比較的高撹拌下で徐
々に添加する、或いは水性分散液にイオン交換体を添加
し、撹拌する等の方法によりスラリー化させることが出
来る。スラリー化の際に凝集剤を使用する場合には、凝
集剤として、水溶性高分子を使用することが好ましい。
特に本発明では、イオン交換体を使用してスラリー化す
る方法を採用することが、エマルジョン中の無機イオン
を低減することが出来るため好ましい。この場合イオン
交換体としては、有機又は無機のイオン交換体いずれを
も使用することが出来る。イオン交換体は、重合体に担
持させない場合、粒径の比較的大きいビーズ状粒子を使
用することが好ましく、又無機イオン交換体以外の非ゾ
ル状無機質微粒子と無機イオン交換体を同時に重合体に
担持させる場合には、一次粒子径が1mμ〜200μの
無機イオン交換体を使用することが好ましい。
【0022】上記スラリーは、濾過等により粗粒子状浮
遊物或いはビーズ状イオン交換体を除去した後、ノズル
式又は遠心式のスプレー乾燥機に通して霧状に分散させ
ながら乾燥することにより、重合体と無機質からなる粒
子を分離することが出来、こうして無機質を表面に担持
又は無機質により被覆された、揮発分が0.5重量%以
下で、粒径100μ以下の微粉末状の重合体粉末が得ら
れる。担持させる非ゾル状無機質微粒子が無機イオン交
換体である場合は、スラリー化させた後、そのままスプ
レー乾燥させることにより、無機イオン交換体が担持さ
れた重合体粉末が得られる。こうして得られた重合体粉
末は取扱いが容易である為、広範囲の用途に使用出来
る。
【0023】○利用方法 本発明により得られる重合体粉末は、各種の樹脂に添加
されて、それらの樹脂の応力緩和性、接着性、表面耐久
性或いは艶消し性を改良し、又セメントに添加された場
合は、該セメントの硬化物の曲げ強度、耐衝撃性或いは
耐ヒビ割れ性等を改良するものであるが、該重合体粉末
の添加方法としては、樹脂が液状であるとき、及びセメ
ントに添加するときは、単に添加し、常用の撹拌機で撹
拌するだけでよく、樹脂が固形状の場合は、溶融させる
か溶剤を使用して液状となしたうえで、同様に添加混合
し得る。
【0024】
【作用】本発明の重合体粉末製造方法により、壁剤とし
て非ゾル状無機質微粒子を使用する場合においても微粒
子状の重合体粉末を製造することが出来るのは、本発明
で使用する重合体エマルジョンと無機質ゾルの混合液中
の重合体エマルジョンは、その表面に無機質ゾルが吸着
されており、これにより非ゾル状無機質微粒子との親和
性が改善されるためである。また、本発明により得られ
る重合体粉末は、表面が非ゾル状の無機質微粒子で担持
或いは被覆されており、無機質ゾルのみで製造した場合
に比べ表面が多孔質状であるためアンカー効果に優れ、
改質しようとする樹脂の内部応力緩和性、接着性、表面
の耐久性等付与することが出来、又改質しようとするセ
メントに曲げ強度、耐衝撃性或いは耐ヒビ割れ性等を付
与することが出来る。
【0025】
【実施例】以下実施例に基づいて、本発明を更に詳細に
説明する。
【0026】実施例1. ○重合体エマルジョンの合成 2Lステンレス製オートクレーブに純水1000cc、レ
ベノールWZ(ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸ナトリウムの26%水溶液;花王(株)製)
19.2gr、過硫酸カリウム2.5gr、第三級ドデシル
メルカプタン1.0gr、ブチルアクリレート250gr及
びブタジエン250grを仕込み、プロペラ型撹拌翼で撹
拌(350rpm )しながら、50℃で15時間乳化重合
を行った。
【0027】さらに、レベノールWZ19.2gr、過硫
酸カリウム0.5gr、スチレン60gr、アクリロニトリ
ル30gr及びNUCシランモノマーA−171(ビニル
トリメトキシシラン、日本ユニカー(株)製)10grを
仕込み、70℃で5時間乳化重合を続けたところ、ブチ
ルアクリレート/ブタジエン共重合体をコアとし、シェ
ル部分をシラノール基を結合するスチレン/アクリロニ
トリル共重合体とする、固形分36重量%の重合体エマ
ルジョンを得た。
【0028】○重合体粉末の製造 上記の重合体エマルジョン830grを2リットルビーカ
ーに仕込み、プロペラ型撹拌翼による撹拌下(300rp
m )、消泡剤として2,4,7,9−テトラメチル−5
−デシン−4,7−ジオール2grを添加し、スノーテッ
クスUP(固形分20重量%、太さ5〜20mμ、長さ
40〜300mμの棒状シリカゾル、日産化学(株)
製)75grを徐々に添加して、40〜45℃にて1時間
撹拌混合を続けた。
【0029】次に、該混合液を10リットルのステンレ
ス製混合槽に移し、撹拌下(400rpm )純水3820
ccを加え、次にシリカ微粉末「グラスグレインSG−
A」(粒径0.5〜20μの溶融シリカ粉末、東芝セラ
ミックス(株)製)323gr、アンバーライトIRN−
150(スルホン酸及び第4級アミン基を結合するカチ
オン及びアニオン混合型イオン交換体、粒径0.40〜
1.19mm、オルガノ(株)製)63grを投入して50
℃で3時間撹拌を続けた。
【0030】得られた混合液を100メッシュのロ布に
通して、イオン交換樹脂を除去し、得られたスラリー混
合物をそのままディスク型スプレー乾燥機に通して乾燥
したところ、粒径1〜20μで、表面にシリカ(53重
量%)を担持したブチルアクリレート/ブタジエンを主
成分とする共重合体(47重量%)の重合体粉末605
grを得た。
【0031】○性能評価 得られた重合体粉末は次の様に評価した。得られた重合
体粉末及び無機質充填剤として粒径3〜120μの溶融
シリカを、エポキシ当量190、軟化点80℃のエポキ
シ樹脂100重量部、フェノール当量130、軟化点8
0℃のフェノールノボラック樹脂50重量部、2−メチ
ルイミダゾール0.5重量部、ステアリン酸0.5重量
部からなる組成物に表1のように配合し、ラボミキサー
で混合し、さらに80〜90℃の熱ロールにて3分間溶
融混合後、冷却粉砕した。上記組成物を用いて、18p
inDIP(パッケージ幅8.88mm、素子占有面積率
60%)をトランスファー成形(175℃、30kg/c
m2、3分間)で封止し、さらにこれを175℃で4時間
加熱硬化させた。
【0032】上記で試作した集積回路部品に対して、液
相にて−65〜+150℃の熱変化サイクル条件下で3
000サイクル後のクラック発生率(%)を観察した。
評価結果は表1の通りであった。
【0033】
【表1】
【0034】比較例1 実施例1において、スノーテックスUPを使用しない以
外は同様に操作を行ったところ、得られた粉末は粒径
0.1〜0.5mmの粗粒子であった。該粗粒子に対し
て実施例1と同様に評価した結果は、表2の通りであっ
た。
【0035】
【表2】
【0036】実施例2 ○重合体エマルジョンの合成 2Lステンレス製オートクレーブに純水1000cc、ゴ
ーセノールGM−14(ケン化度86モル%、平均重合
度1400の部分ケン化PVA、日本合成化学工業
(株)製)10gr、過硫酸カリウム10gr、アクリル酸
10gr、酢酸ビニル190gr及びエチレン300grを仕
込み、プロペラ型撹拌翼で撹拌(400rpm)しながら
50℃で20時間乳化重合を行った。残存するエチレン
ガスをパージした後、さらにレベノールWZ19.2g
r、過硫酸カリウム0.5gr、スチレン66gr、アクリ
ロニトリル30gr及びNUCシランモノマーA−174
(γ−メタアクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、日本ユニカー(株)製)4grを仕込み、70℃で5
時間乳化重合を続けたところ、アクリル酸/酢酸ビニル
/エチレン共重合体をコアーとし、シェル部分をシラノ
ール基を有するスチレン/アクリロニトリル共重合体と
する、固形分34重量%の重合体エマルジョンを得た。
【0037】○重合体粉末の製造 実施例1において、重合体エマルジョンに、上記の重合
体エマルジョン879gr、スノーテックスUP38gr、
無水シリカ「アエロジル200」(一次粒子径2〜10
mμ、日本アエロジル(株)製)15gr及びイオン交換
体としてIXE−600(アンチモン、ビスマス系無機
イオン交換体、粒子径0.2〜2μ、東亞合成化学工業
(株)製)15grを使用した以外の条件は同様にして、
シリカゾル及びシリカ微粉末の担持を行ったところ、粒
径5〜50μで、表面にシリカ,無機イオン交換体(1
1.1重量%)を担持した酢酸ビニル/エチレンを主成
分とする共重合体(88.9重量%)の重合体粉末32
0grを得た。
【0038】得られた重合体粉末に対して、無機充填剤
として粒径2〜10μの低ソーダアルミナ微粉末を添加
した以外は実施例1と同様に評価した結果は表3の通り
であった。
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】本発明の重合体粉末製造方法によれば、
無機質層の原料としてゾル以外の無機質微粒子を使用し
た場合においても微粒子状の重合体粉末を製造すること
が出来る。また、本発明の重合体粉末製造方法により製
造される重合体粉末は、揮発分が極めて少なく、さらに
表面が非ゾル状無機質微粒子で担持されており多孔質状
であるため、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエ
ステル樹脂或いはシリコーン樹脂等の広範囲の樹脂に配
合された場合、該樹脂に内部応力緩和性、接着性、表面
の耐久性或いは艶消し性を付与することが出来、又セメ
ントに配合された場合、該セメントの硬化物に曲げ強
度、耐衝撃性或いは耐ヒビ割れ性を付与することが出来
て、特に半導体装置用封止剤、構造接着剤或いは耐久性
塗料基材の改質剤として有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】重合体エマルジョンと無機質ゾルの混合液
    に、非ゾル状無機質微粒子を添加して得られる水性分散
    液から、重合体と無機質からなる粒子を分離することを
    特徴とする重合体粉末の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011026561A (ja) * 2009-06-23 2011-02-10 Dic Corp シリカ分散体の製造方法、エネルギー線硬化型樹脂組成物及びフィルム
JP2012007059A (ja) * 2010-06-24 2012-01-12 Denki Kagaku Kogyo Kk 複合粒子およびその製造方法
JP2015227445A (ja) * 2014-05-08 2015-12-17 熊本県 複合粒子およびその製造方法
JP2023124504A (ja) * 2022-02-25 2023-09-06 味の素株式会社 樹脂組成物

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