JPH0533032B2 - - Google Patents
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- JPH0533032B2 JPH0533032B2 JP27317288A JP27317288A JPH0533032B2 JP H0533032 B2 JPH0533032 B2 JP H0533032B2 JP 27317288 A JP27317288 A JP 27317288A JP 27317288 A JP27317288 A JP 27317288A JP H0533032 B2 JPH0533032 B2 JP H0533032B2
- Authority
- JP
- Japan
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- glucoamylase
- aspergillus
- transformant
- dna
- gene
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Alcoholic Beverages (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、アスペルギルス・シロウサミから得
られた新規グルコアミラーゼ遺伝子、これを含む
ベクター、そのベクターをアスペルギルス・オリ
ゼー又はサツカロミセス・セレビシアエに移入し
た形質転換体及びその利用に関するものである。 アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラー
ゼは生澱粉を分解することができるので、これを
産生する遺伝子を含むベクターで形質転換したア
スペルギルス・オリゼーやサツカロミセス・セレ
ビシアエを用いれば生澱粉から酒類、アルコール
等を製造することができるようになり、発酵工業
界に大いに貢献するものである。 (従来技術及び問題点) 一般にグルコアミラーゼはデンプンを非還元性
末端からグルコース単位で分解する酵素であつ
て、動物、植物及び微生物に広く分布し、産業上
は酒類醸造をはじめ糖類製造等においてデンプン
を糖化する工程で広く利用されている。 現在、清酒醸造あるいは醤油、味噌の醸造に用
いられているグルコアミラーゼはアスペルギル
ス・オリゼーあるいはアスペルギルス・ソヤエの
生産する酵素であつて、これらの微生物におい
て、グルコアミラーゼは培養基1当り数gが分
泌生産される。しかし、アスペルギルス・オリゼ
ーの分泌生産するグルコアミラーゼは最適反応温
度が55℃、反応PH4.3〜6.0であり、PH4.0以下では
反応しないという性質をもち、また、生デンプン
に対する分解力がないため基質デンプンは蒸煮等
によつてα化しなければならないのである。 近年、醸造原料の多様化及び醸造技術の進展に
伴ない、デンプン糖化に用いるアスペルギルス・
オリゼーについても耐熱性及び耐酸性があつて、
より酸性側でかつ高温域で働くグルコアミラーゼ
を生産する株が必要となつている。また、省エネ
ルギーと工程の簡略化のために、無蒸煮の生デン
プン原料を糖化できるグルコアミラーゼの生産が
求められている。しかし、これらの必要性にもか
かわらず、耐熱生、耐酸性及び生デンプン分解力
も兼ね備えたグルコアミラーゼを生産する能力を
有するアスペルギルス・オリゼーは現在まで分離
されていない。 一方、焼酎醸造等で広く利用されているアスペ
ルギルス・シロウサミの分泌生産するグルコアミ
ラーゼはアスペルギルス・オリゼーのグルコアミ
ラーゼに比較して耐熱性及び耐酸性が高く、最適
反応温度が70℃、反応PHもPH3.2〜7.5と広範囲に
あり、PH4.0以下の酸性域においても反応する。
また他の種のアスペルギルス属のグルコアミラー
ゼにない顕著な特徴として、アスペルギルス・シ
ロウサミのグルコアミラーゼは生デンプン分解力
を有することが挙げられ、本酵素の焼酎醸造以外
の分野への利用に期待がかけられているのであ
る。 また、これとは別に酵母サツカロミセス・セレ
ビシアエは酒類醸造をはじめとするアルコール発
酵に広く利用されている微生物であるが、グルコ
アミラーゼ生産能を有しないため、直接デンプン
を原料にして、アルコール発酵を行うことができ
ない。しかし、近年、醸造工程の簡略化などの目
的から、直接デンプンを原料とするエタノール発
酵が注目されており、グルコアミラーゼの中で特
に生デンプンを糖化できる酵素を生産できるサツ
カロミセス・セレビシアエが求められているが、
まだ、その目的に叶つた株の分離はなされていな
い。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らはアスペルギルス・シロウサミのグ
ルコアミラーゼ遺伝子に着目し、アスペルギル
ス・シロウサミのゲノムDNA制限酵素断片から
グルコアミラーゼをコードするDNA断片をクロ
ーン化し、これをアスペルギルス・オリゼーの宿
主ベクター系に移入することによりアスペルギル
ス・シロウサミの生産すると同等のグルコアミラ
ーゼを生産する形質転換体Aを得ることができ
た。 さらに、アスペルギルス・シロウサミの全
mRNAを調製し、これに基づいてcDNAを合成
してcDNAライブラリーを作製し、その中からア
スペルギルス・シロウサミのグルコアミラーゼを
コードするクローンを分離することができた。そ
して、このcDNAを発現ベクターに連結した後サ
ツカロミセス・セレビシアエに移入することによ
り、アスペルギルス・シロウサミと同等のグルコ
アミラーゼを生産する形質転換体Bを得ることが
できた。 また、ここで得られた形質転換体によつて生米
を原料に用いたエタノール発酵を行つたところ、
形質転換体Aにより無蒸煮原料米を直接糖化する
ことが可能であること、更に、形質転換体Bを使
用することにより、無蒸煮米を原料に他の一切の
グルコアミラーゼの添加を必要としないエタノー
ル発酵が可能であることを見出し、本発明を完成
するに至つた。 本発明は、 (1) アスペルギルス・シロウサミから単離したプ
ロモーターを含むグルコアミラーゼ遺伝子の
DNA配列。 (2) この(1)のグルコアミラーゼ遺伝子のDNA配
列を連結したアスペルギルス・オリゼーのベク
ター。 (3) (2)のベクターをアスペルギルス・オリゼーに
移入することによつて得られる耐熱性、耐酸性
及び生デンプン分解力を有するグルコアミラー
ゼを分泌生産する形質転換体。 (4) アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラ
ーゼのcDNAの配列。 (5) (4)のcDNAを含むサツカロミセス・セレビシ
アエのグルコアミラーゼを分泌させるベクタ
ー。 (6) (5)のベクターをサツカロミセス・セレビシア
エに移入することによつて得られる耐熱性、耐
酸性及び生デンプン分解力を有するグルコアミ
ラーゼを分泌生産する形質転換体。 (7) (3)あるいは(6)の形質転換体を用いることによ
つて酒類、アルコール等を製造する方法。であ
り、(1)及び(4)の配列は第1図及び第2図に示さ
れる。 (詳細な説明) 本発明に用いたゲノムDNA及びmRNAの供与
体はアスペルギルス・シロウサミであり、具体的
には例えばRIB2504株である。 本菌株からゲノムDNAを抽出するには、たと
えばAgric.Biol.Chem.,Vol.51,323〜328(1987)
に記載されたアスペルギルス・オリゼーの染色体
DNAの抽出に関する方法ひ準じて行われる。 次に、得られたゲノムDNAを適当な制限酵素
で処理し、部分分解を行つた後蔗糖密度勾配超遠
心法で分画して20kbp〜40kbpの断片を得る。同
じ接着末端を生じさせる制限酵素で処理したフア
ージに上記で得られたDNA断片を挿入して染色
体ジーンライブラリーを作製する。当該フアージ
としてはEMBL3(J.Mol.Biol.Vol.170,827〜
842(1983)が用いられる。また、サブクローンに
はMethods in Enzymology Vol.153,3〜11
(1987)に記載のpUC118を用いた。 上記で得られた染色体ジーンライブラリーから
の当該遺伝子の単離にあたつては、アスペルギル
ス・シロウサミと同属のアスペルギルス・ニガー
のグルコアミラーゼ遺伝子のDNA配列(EMBO
J.,Vol.3 1581〜1585(1984)に基づいて合成オ
リゴマーを作成し、それをプローブに用いてプラ
ーク・ハイブリダイゼーシヨンを行ないアスペル
ギルス・シロウサミのグルコアミラーゼ遺伝子の
DNAをクローニングする。得られたDNA断片は
第1図のDNA配列を有していた。 上記で得られたDNA断片をアスペルギルス・
オリゼーのベクターとして例えばARGB遺伝子
をマーカーに持つpRBM1(Agric.Biol.Chem.,
Vol.53,2549〜2555(1987)に挿入し、得られた
DNAをargB欠損株のアスペルギルス・オリゼ
ーに移入し形質転換体を得る。argB欠損株とし
て、さらに具体的にはM−2−3株(Agric.
Biol.Chem.,Vol.53,2549)があげられる。形
質転換方法としては公知の方法たとえばAgric.
Biol.Chem.,Vol.51,323〜328(1987)に記載さ
れた方法あるいはこれに準じた方法がとられる。 後述の実施例で製造された形質転換体Aは、
FERM P−10329として微工研に寄託されてい
る。 アスペルギルス・シロウサミから得られたグル
コアミラーゼ遺伝子を含むDNA断片がアスペル
ギルス・オリゼーで機能するプロモーターを含む
ことは次に記載する方法によつて確認できる。す
なわちGene,Vol.28,351〜359(1984)の方法に
準じてグルコアミラーゼ遺伝子のさらに上流部位
をエキソヌクレアーゼで消化し、生じた1本鎖
部分をマングビーンのヌクレアーゼで消化して得
られた上流部の一部が脱落したDNA断片を
pRBM1に挿入した後、アスペルギルス・オリ
ゼーのargB株に移入することにより、グルコア
ミラーゼが生成されないことによつて確認でき
る。 次に上記で得られた形質転換体がアスペルギル
ス・シロウサミと同等の耐熱性、耐酸性及び生デ
ンプン分解力を有するグルコアコラーゼを生産す
ることの確認方法を記載する。 即ち、形質転換体を米製生デンプンを唯一の炭
素源とする培地で培養し、得られた培養液中に含
まれる酵素の耐熱性、耐酸性及び生デンプン分解
力を測定する。酵素活性の測定は公知の方法たと
えば国税庁所定分析法注解に記載の方法による。 さらに、形質転換体がアスペルギルス・シロウ
サミと同等のグルコアミラーゼを生産するかどう
かは、次に記載の方法によつて確認することがで
きる。すなわち、アスペルギルス・シロウサミの
生産するグルコアミラーゼを精製し、得られたグ
ルコアミラーゼを用いてポリクローナル抗体を作
製し、この抗体と形質転換体の培養液中のタンパ
ク質との抗原−抗体反応を公知の方法たとえばオ
クタロニー法によつて判定する。 アスペルギルス・シロウサミからの全mRNA
の抽出及び、それに基づくcDNAライブラリーの
作製は次に記載する方法による。 即ち、デンプンを唯一の炭素源とすることによ
りグルコアミラーゼ生産の誘導がかかる培地にお
いて培養したアスペルギルス・シロウサミの菌体
から実施例で後述する方法により全RNAを抽出
する。得られた全RNAからProc.Natl.Acad.Sci.
USA,Vol.69,1408〜1412(1972)に記載の方法
によりポリA含有RNAをオリゴー(dT)−セフ
アロースを用いて精製し全mRNAを得る。この
全mRNAからcDNAをGene,Vol.25,263〜269
(1983)に記載の方法で合成し、Science,
Vol.222,778〜782(1983)に記載の方法でフアー
ジDNAλgt10に挿入し、in vitroでパツケージを
行つた後、cDNAのジーンライブラリーを作製す
る。 上記で得られたジーンライブラリーから、当該
グルコアミラーゼ遺伝子cDNAのクローニング
は、前述のアスペルギルス・シロウサミの染色体
ジーン・ライブラリーから単離したグルコアミラ
ーゼ遺伝子をプローブに用いたプラークハイブリ
ダイゼーシヨンによつて行なう。単離された当該
グルコアミラーゼ遺伝子cDNAに含まれるコーデ
イング領域は第2図のDNA配列を有していた。 次に、得られたアスペルギルス・シロウサミの
グルコアミラーゼ遺伝子のcDNAをサツカロミセ
ス・セレビシアエの発現ベクター、例えば酵母ア
ルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子(ADHI)プロ
モータを持つ酵母発現ベクターpYCDE1あるい
はpAAH5に挿入し、サツカロミセス・セレビ
シアエに移入することにより、それぞれ形質転換
体B1あるいはB2を作製する。形質転換方法と
しては、公知の方法たとえばJ.Bacteriol,
Vol.153,163〜168(1983)に記載された方法ある
いはそれに準じた方法がとられる。 後述の実施例で製造された形質転換体Bは
FERM P−10330として微工研に寄託されてい
る。 上記で得られた形質転換体Bがアスペルギル
ス・シロウサミと同一のグルコアミラーゼを生産
するかどうかは前述のアスペルギルス・オリゼー
を宿主にした場合のグルコアミラーゼを確認する
方法と同様の方法で確認する。 次に、形質転換体Aを蒸米上で生育させ、分生
胞子を形成させ、得られた分生胞子を用いて公知
の方法によつて米麹を製造し、これに水、酵母及
び破砕した生米を加え、生米中の生デンプンを糖
化し、次いで発酵させることにより、酒類、エタ
ノール等を製造する。 また、本形質転換体A又はBを用いることによ
り各種生デンプンを糖化することが可能である。 次ぎに本発明の実施例を示す。 実施例 1 染色体DNAのジーンライブラリーの作製 アスペルギルス・シロウサミRIB2504の分生胞
子1白金耳をデキストリン・ペプトン培地(2%
デキストリン、1%ポリペプトン、0.5%KH2
PO4、0.1%NaNO3、0.05%MgSO4)200mlに接
種し、30℃、40時間、回転振盪培養後、得られた
菌体を3G1ガラスフイルターで集めた。次にこの
菌体を細胞壁溶解酵素を含むプロトプラスト調製
用溶液(50mMリン酸緩衝液(PH6.0)5.0%
NaC1)に懸濁し、35℃、2時間、振盪して、細
胞壁を溶解することによりプロトプラスト化し
た。得られたプロトプラストを3000rpm、10分間
遠心分離することにより集めた。このプロトプラ
ストを5%NaC1溶液で洗浄後、5%SDSを含む
50mMTris・HC1(PH8.0)に懸濁し、溶菌した。
得られた溶菌液を15000rpm、10分間冷却遠心分
離後、上清を取得した。その上清を等量のフエノ
ールで2回、続けて等量のクロロホルムで2回処
理して、夾雑するタンパク質を除去後、2容の冷
エタノールを加え核酸分を沈澱させた。この沈澱
を凍結乾燥後、TE溶液に溶解し、DNA溶液とし
た。得られたDNAを制限酵素Sau3Aで部分分解
後、分解断片を5〜20%の蔗糖密度超遠心分離に
かけ分画して20〜40kbp断片区分を集めた。この
断片区分をフアージλEMBL3−BamHIアーム
(東洋紡(株))にT4リガーゼを用いて連結し、得ら
れたフアージDNAをin vitroパツケージングキ
ツト(ギガパツクゴールド(東洋紡績(株)販売))
を用いてパツケージング後、E.coliLE392にトラ
ンスフエクシヨンし、染色体DNAのジーンライ
ブラリーとした。 実施例 2 染色体DNAのジーンライブラリーからのアス
ペルギルス・シロウサミのグルコアミラーゼ(以
下、ASGともいう)遺伝子のクローニング 実施例1に記載の染色体DNAのジーンライブ
ラリーに保存されたフアージのプラークを形成
後、プラークハイブリダイゼーシヨンにより
ASG遺伝子を含むクローンの選択を行つた。こ
の一連の操作は常法(Molecular Cloning,pp63
〜67.Cold Spring Harbor Laboratory(1982))
によつた。プラークハイブリダイゼーシヨンに用
いたプローブは次の配列を持つ合成オリゴマー
(45mer)を32Pで放射能標識したものである。 5′GAGGACACGTACTACAACGGCAACCC GTGGTTCCTGTGCACCTTG3′ 5′GTGATTTCCAAGCGCGCGACCTTGGA TTCATGGTTGAGCAACGAA3′ 5′CAGGCGTGCGGAACGTCGACCGCGAC GGTGACTGACACCTGGCGG3′ 約20000個のプラークの中から、上記3種類の
プローブすべてが、ハイブリダイゼーシヨンする
12個のクローンを選択できた。これらのクローン
の中に挿入されているアスペルギルス・シロウサ
ミ由来のDNA断片のうち最も長い断片を各種制
限酵素で消化し、上記3種類のプローブを用いて
サザンハイブリダイゼーシヨンを行つたところ、
EcoRIで消化して得られた断片の中に上記の3種
類プローブのすべてにハイブリダイゼーシヨンの
見られる5.4kbpのDNA断片を得た。このDNA断
片をE.coliのプラスミドベクターpUC118に連
結し、サブクローンpUC118−10E2を得
て、第5図に示す如く、当該挿入断片の制限酵素
切断地図を作製した。 実施例 3 染色体DNAから単離したアスペルギルス・シ
ロウサミのグルコアミラーゼ(ASG)遺伝子の
DNA配列 実施例2で得られたpUC118−10E2に
挿入されているアスペルギルス・シロウサミ由来
の5.4kbp挿入断片のDNA配列を次の方法により
決定した。 先ずGene,Vol.28,351〜359(1984)及び
Gene,Vol.33,103〜119(1985)の方法に従つて
pUC118−10E2上の5.4kbp挿入部分をエ
キソヌクレアーゼ及び、マングビーンヌクレア
ーゼで処理して短鎖化し、当該挿入断片の一部が
脱落し、異なる鎖長を持つた種々のクローンを作
製した。この過程ではキロシークエンス用デレー
シヨンキツト(宝酒造(株))を使用した。得ら
れた種々のクローンの挿入断片についてジデオキ
シ法(Science214,1205〜1210(1981))により
α-32PdCTPを用いてDNA配列を決定した。な
お、この決定にはM13シークエンシングキツト
(東洋紡績(株)製)を用いた。その結果、アスペル
ギルス・シロウサミのグルコアミラーゼ遺伝子の
コーデイング領域及びその介在配列の全部ならび
にコーデイング領域に隣接する上流及び下流領域
の一部のDNA配列について第1図に示す配列が
見出された。 実施例 4 活性アスペルギルス・シロウサミグルコアミラ
ーゼ(ASG)を分泌生産するためのアスペルギ
ルス・オリゼーで機能するベクターの構築 実施例2で述べたpUC118−10E2は
ASG遺伝子を含むと見られる両端にEcoRI末端
を持つた第1図の配列を含む5.4kbpのDNA断片
A(以下、配列Aともいう)をアスペルギルス・
オリゼーで複製可能なベクターpRBM1(Agric.
Biol.Chem.,Vol.51,323〜328(1987))に次の
方法で連結した。pUC118−10E210μgを
EcoRI制限酵素で消化した後、1%アガロース電
気泳動にかけ5.4kbp断片を分離し、アガロースゲ
ルを凍結融解後TE溶液(10mM Tris−HC1,
1mM EDTA,PH7.5)に回収した。一方、
pRBM12μgをEcoRI制限酵素で消化した後、次
の連結操作でpRBM1自体の自己連結を防ぐ目
的で得られた断片の5′末端のリン酸を除去するた
め、細菌アルカリフオスフアターゼ(BAP)で
処理した。上記の5.4kbp断片とEcoRIで切断した
pRBM1をT4DNAリガーゼで連結し、第3図に
示すベクターpSGOIを得た。このベクターはE.
coliのベクターpBR322を含んでいるため、E.coli
JA221に移入することにより、アンピシリン耐性
を有する形質転換体を作製し、pSGOIを大量に
取得することができる。 実施例 5 活性アスペルギルス・シロウサミのグルコアミ
ラーゼ(ASG)を分泌生産するアスペルギル
ス・オリゼーの作製 実施例3で見出されたASG遺伝子に相当する
DNAを含む配列Aはコーデイング領域の開始コ
ドンATG上流に約2.4kbpのDNAが存在し、プロ
モーター領域を含む可能性が強いこと、かつ
ASGは分泌型の酵素であることから、実施例4
で示した配列Aを含むpSGO1をアスペルギル
ス・オリゼーに移入することによりASGの分泌
生産されることが予想される。そこで次のように
pSGO1のアスペルギルス・オリゼーへの移入を
行つた。 アスペルギルス・オリゼーのアルギニン要求性
株(argB)をデキストリン・ペプトン培地(デ
キストリン2%、ポリペプトン1%、KH2PO4
0.5%、NaNO30.1%及びMgSO40.05%を含む)
で30℃、48時間振盪培養した後、得られた菌糸を
無菌水で洗浄した。この菌糸を細胞壁溶解液(PH
6.0 50mMリン酸緩衝液、5.0%NaC10.5mg/mlエ
ルスコビア酵素を含む)に懸濁し、30℃、2時間
振盪することによりプロトプラスト化を図つた。
得られたプロトプラストをガラスフイルターで濾
過することにより残存する菌糸を除去した。次に
このプロトプラスト1.0×108個を5.0%NaCl及び
10mM CaCl2を含む50mM Tris−HCl(PH7.5)
100μに懸濁し、これにpSGO1 10μgを加え室
温に5分間放置した後、等量のPEG溶液(70%
ポリエチレングリコール4000、50mM Tris−
HCl(PH7.5)10mM CaCl2を含む)を添加し室温
に10分間放置した。得られたプロトプラストを5
%NaClで洗浄後5.0% NaClを含むツアペツ
ク・ドツクス培地(NaNO30.2%、K2HPO40.1
%、MgSO4・7H2O 0.05%、KCl 0.05%、
FeSO4 0.001%、グルコース2%、PH5.5)の平
板上に塗布し、その上に5.0%NaClを含む0.5%寒
天を重層し、30℃で培養した。pSGO1はアルギ
ニン要求性(argB)を相補する遺伝子を含んで
おり、形質転換体は最少培地(ツアペツク・ドツ
クス培地)で生育することができた。得られた形
質転換体をデキストリン・ペプトン培地あるいは
生デンプン培地(米製生デンプン及びツアペツク
培地と同様の窒素源、無機塩を含む培地)におい
て30℃でそれぞれ40時間あるいは72時間振盪培養
して得られた培養液中のグルコアミラーゼ活性を
測定した。結果を第1表に示した。 【表】 実施例 6 形質転換体Aがアスペルギルス・シロウサミと
同等のグルコアミラーゼを生産することの確認。 アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラー
ゼ遺伝子を導入した形質転換体A中で、アスペル
ギルス・シロウサミ由来のグルコアミラーゼが確
かに発現分泌されていることを確認するために、
アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラーゼ
のポリクローナル抗体を用いて抗原−抗体反応
(オクタロニー法)を行つた。 寒天を0.7%含むPBS溶液(NaCl 8g、KCl
0.2g、Na2HPO4.12H2O 2.9g、KH2PO4
0.2gを1の水に溶かしたもの。)を5分間オー
トクレーブを行い、シヤーレ中に厚さ約5mmにな
るように流し込み固化させた後、直径1cmの穴を
1cmの間隔で数ケあける。次に実施例5で得られ
た培養液を中心に、その周囲にアスペルギルス・
シロウサミのグルコアミラーゼを抗原として得ら
れたウサギ・ポリクローナル抗体を適宜希釈した
ものを各々の穴に添加する。本プレートを37℃に
て24時間インキユベートした後、抗原−抗体の交
差反応をみたところ、PSGOを有する形質転換体
Aに対しては強い交差がみられたが、ベクターの
みの形質転換体に対しては全く交差反応がみられ
なかつた。 以上のことから、形質転換体Aがアスペルギル
ス・シロウサミと同等のグルコアミラーゼを生産
していることが抗原−抗体反応を用いることによ
り確認できた。 実施例 7 アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラー
ゼ(ASG)遺伝子のプロモーター領域の削除 実施例5記載のASG遺伝子を含む5.4kbpの
DNA断片Aはコーデイング領域の開始コドンの
ATG上流に約2.4kbpのDNAを持つ、実施例5で
示すASGのアスペルギルス・オリゼーにおける
分泌生産にはこの2.4kbpDNAに含まれるプロモ
ーターが関与している可能性がある。この2.4kbp
DNAの一部を削除することによるアスペルギル
ス・オリゼーにおけるASGの分泌生産を図つた。
2.4kbp DNAの一部削除は次のように行つた。そ
の概略を第6図に示す。即ち、実施例1に記載の
DNA断片Aを含むpUC118−10E2を制限
酵素BamHとPstで二重切断を行つた。得ら
れたDNA断片をエキソヌクレアーゼで1〜10
分間処理してBamH末端の3′側の鎖を切断した
後、残つた5′側及びPst末端の3′側の1本鎖部
分をマングビーンヌクレアーゼで消化して除去
し、末端を平滑化した後、T4 DNAリガーゼで
平滑末端を連結し、環状プラスミドを得た。この
プラスミドをE.coliJA221に形質転換し、
2.4kbpDNAの一部が種々削除されたクローンを
取得した。なお、この一連の削除にはキロシーク
エンス用デレーシヨンキツト(宝酒造製)を用い
た。得られた種々のクローンからプラスミドを調
製し、それらを制限酵素EcoRとXbaで二重
切断した後、挿入断片の長さをアガロースゲル電
気泳動法で比較することにより6種類の代表的な
クローンD1〜D6を選択した。D1〜D6の挿
入断片の長さはD1 4.9kbp、D2 4.4kbp、D
3 4.0kbp、D4 3.7kbp、D5 3.4kbp及びD
6 3.1kbpであつた。これらはいずれもDNA断
片AにおいてASG遺伝子の開始コドンATGの上
流の一部が削除されたものである。D1〜D6の
それぞれ両末端をKlenow酵素で処理して、平滑
化した後、T4DNAリガーゼEcoRリンカーを
連結し、これらを実施例5に記載したpRBM
のEcoR部位に挿入し、プラスミドpSGOI−D
1,pSGOI−D2、pSGOI−D3、pSGOI−D
4、pSGOI−D5及びpSGOI−D6を得た。こ
れらのプラスミドを実施例5で記載の方法と同様
にアスペルギルス・オリゼーのアルギニン要求性
株(argB)に移入しASG遺伝子のコーデイング
領域を含むにもかかわらず、ASGの分泌生産が
一切見られない形質転換体を得る。 実施例 8 アスペルギルス・シロウサミのcDNAライブラ
リーの作製。 アスペルギルス・シロウサミRIB2504の分生胞
子1白金耳をデンプン・ペプトン培地(2%コー
ンスターチ、1%ポリペプトン、0.5%KH2PO4、
0.1%NaNO3、0.05%MgSO4)200mlに接種し、
30℃、24時間、回転振盪培養後、得られた菌体を
3GIガラスフイルターで集め、水洗した。次にこ
の菌体をあらかじめ冷却した乳鉢にガラスビーズ
(直径約0.5mm)数gと一緒に加え、これに液体窒
素20〜50mlを加え、凍結させ、磨砕した。さらに
同様に液体窒素を加え、磨砕操作を更に2回繰り
返した後、得られた破砕菌体に6Mグアニジンチ
オシアネート水溶液10mlを加え、これに等量のフ
エノールを添加した後、約5分間振盪した。この
混合液を12000rpm、10分間の冷却遠心にかけ、
水層を分取した。この水層を等量のフエノールで
2回、続いてクロロホルムーフエノール(1:
1)で2回処理して、混在するタンパク質を除去
した後、1/10容の3M酢酸ナトリウムを添加し、
更に2容の冷エタノールを加えて、全RNAのエ
タノール沈澱を行つた。沈澱した全RNAを凍結
乾燥後、水2mlに溶かした。この一連の操作によ
つて3.5mgの全RNAを得た。 次に、全RNAからmRNAの抽出は以下の方法
で行つた。一般に真核生物のmRNAは3′末端に
ポリAを持つている。アスペルギルス・シロウサ
ミのmRNAの場合もポリAを持つと考えられる
ので、オリゴdTを固定したカラムを用いて
“Molecula Cloning”pp197〜198、Cold Spring
Laboratory(1982)に記載の方法で抽出を行つ
た。なおオリゴdTカラムはフアルマシア製type7
を0.5g用いた。この方法により2mgの全RNAか
ら10μgのmRNAを得る。 次にこのmRNAからcDNAを以下の方法によ
り作製した。原理はMol.Cell.Biol.,Vol.2.
161〜170(1982)及びGene,Vol.25,263−269
(1983)に記載のRNase H法を用い、実際の操
作にはcDNA合成システム・プラス(アマシヤム
社製)を用いた。この一連の操作によつて5μgの
mRNAから1.5μgのcDNAを得る。 次に、このcDNAを用いてライブラリーの作製
を以下の方法によつて行つた。まず、前述の
cDNA1μgをEcoRメチラーゼで処理して、
cDNA鎖内に存在する制限酵素EcoRI切断部位を
すべて、マスキングした。続いて、このcDNAに
EcoRIリンカーをT4DNAリガーゼで連結した
後、制限酵素EcoRIで消化し、両末端にEcoRIの
粘着末端を持つcDNAを得た。これらのcDNAを
フアージベクターλgt10のEcoRI部位につなぎ、
in vitroパツケージングを行つた後、E.coli
NM514にトランスフエクシヨンして、cDNAラ
イブラリー(約20万プラーク)を作製した。な
お、このcDNAのクローニングに関する操作は
cDNAクローニングシステムλgt10キツト(アマ
シヤム社製)を用いて行つた。 実施例 9 cDNAライブラリーからアスペルギルス・シロ
ウサミのグルコアミラーゼ(ASG)cDNAのク
ローニング 実施例8に記載のcDNAライブラリーに保存さ
れたフアージのプラークを形成後、プラークハイ
ブリダイゼーシヨンにより、グルコアミラーゼの
cDNAの選択を行つた。この一連の操作は
Molecular Cloning,pp.63〜67,Cold Spring
Harbor Laboratory(1982)に記載の常法によつ
た。プラークハイブリダイゼーシヨンに用いたプ
ローブは実施例2に記載のASGゲノムDNAを含
むプラスミドpCU118−10E2をJ.Mol.
Biol.,Vol.113,237〜251(1977)に記載のニツ
クトランスレーシヨン法によつて32P放射能ラベ
ルしたものである。この方法によりポジテイブな
クローン4個を選択し、さらにそれらのクローン
について、実施例2に記載の3種類の合成オリゴ
マーをプローブにして2次、3次選択を行つて、
すべてのプローブに対してハイブリダイゼーシヨ
ンの認められるcDNAクローンを得て、これをプ
ラスミドベクターpUC118に連結してpUC1
18−GAcDNA4を得る。 実施例 10 アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラー
ゼ(ASG)cDNAに含まれるコーデイング領域
のDNA配列の決定 実施例9に記載のpUC118−GAcDNA4に
ついてcDNA由来のコーデイング領域のDNA配
列を実施例3に記載と同様の方法で決定し、第2
図に示すDNA配列を得る。この全DNA配列は
1920bpであり、Metではじまる640個のアミノ酸
からなるペプチドをコードする。 実施例 11 活性アスペルギルス・シロウサミのグルコアミ
ラーゼ(ASG)を生産するサツカロミセス・セ
レビシアエの作製 第2図に示したASGのコーデイング領域には
介在配列(イントロン)が存在しない。したがつ
てこのコーデイング領域を含む実施例9に記載さ
れたpUC118−GAcDNAクローンのcDNAを
酵母サツカロミセス・セレビシアエの発現ベクタ
ーに連結し、酵母に移入し、発現させることによ
り、ASGの分泌生産が可能である。 pUC118−GAcDNAクローンから制限酵素
EcoRIで切り出したASGのcDNA(2.0kbp)を1
%アガロースゲル電気泳動により分取後、第4図
に示すように発現ベクターに連結した。使用した
発現ベクターはMethod in Enzymology,101,
pp.192〜201(1983)記載のpYCDEIである。本ベ
クターは酵母で複製可能な2ミクロンDNA、E
coliのpBR322、標識遺伝子として酵母TRPI及
び酵母のプロモーターとしてアルコール脱水素酵
素遺伝子(ADHI)のプロモーターとチトクロー
ムCIの遺伝子(CYCI)のターミネーターで構成
されている。異種DNA挿入部位はEcoRI部位で
ある。このベクターをEcoRIで処理後、細菌のア
ルカリフオスフアターゼを用いて5′末端のリン酸
を除去し、これにASGのcDNA断片を加えて、
T4DNAリガーゼで連結し、pYAGIを得る。次
にこのpYAG1をE.coliJA221に移入、常法により
大量に精製した。続いて精製pYAG1をIto等のJ.
Bacteriol.Vol.153,163〜168(1983)記載の方
法にしたがつて酵母宿主DBY747(a trp1−
289his3△1leu2−3−112ura3−52)に移入
し、トリプトフアン要求性が相補されたことによ
り、トリプトフアンを含まない培地において生育
可能な形質転換体Bを得る。この形質転換体を次
に示す組成の合成培地100mlに接種し、30℃、48
時間、振盪培養した。 合成培地:2%グルコース、0.67%イーストニ
トロゲンベース(デフコ社製)、24mg/ウラシ
ル、24mg/L−ヒスチジン、36mg/L−ロイ
シン、PH5.7培養後、3000rpm10分間の遠心分離
によつて集めた菌体を冷水で1回洗浄した。次
に、この菌体を、あらかじめ冷却した乳鉢にガラ
スビーズ(直径約0.5mm)数gと一緒に加え、こ
れに液体窒素20〜50mlを加え凍結させ、磨砕し
た。さらに同様に液体窒素を加え磨砕操作を更に
2回繰り返した後、得られた磨砕菌体に0.2M酢
酸緩衝液10mlを加える。得られた液を15000rpm、
10分間冷却遠心し、上清を分取した。その上清中
のグルコアミラーゼ活性を測定し第2表に示し
た。 【表】 実施例 12 形質転換体A(アスペルギルス・オリゼー)お
よびB(サツカロミセス・セレビシアエ)による
生でんぷんを原料とするアルコール発酵 生米200gに0.1Mコハク酸緩衝液(PH4.3)1
を加え、各米麹を40g添加した。なお、各米麹の
造り方は、常法どおり、蒸した白米に形質転換体
Aの胞子を0.1%(w/w)、及び、市販種麹を
0.1%(w/w)接種し、48時間培養して造つた。 発酵させるための酵母は、形質転換体Bまたは
協会7号を用い、5×108cells/ml添加した。発
酵温度は20℃とし、経日的にガスクロマトグラフ
を用いてアルコール分を測定し、その結果を第7
図に示した。 第7図における各シンボルの意味は次表のとお
りである。 【表】 第7図から明らかなように、形質転換体A(ア
スペルギルス・オリゼー)で造つた米麹を用いた
場合、生でんぷん分解力が強いために、市販種麹
を用いた場合よりもアルコール生成速度が大き
い。 一方、米麹を用いずに形質転換体B(サツカロ
ミセス・セレビシアエ)のみでも米麹を使用した
ものに比べると、ややアルコール生成速度が小さ
いが、充分アルコールが生成される点、親株の協
会7号のみの場合と大きな違いがみられた。
られた新規グルコアミラーゼ遺伝子、これを含む
ベクター、そのベクターをアスペルギルス・オリ
ゼー又はサツカロミセス・セレビシアエに移入し
た形質転換体及びその利用に関するものである。 アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラー
ゼは生澱粉を分解することができるので、これを
産生する遺伝子を含むベクターで形質転換したア
スペルギルス・オリゼーやサツカロミセス・セレ
ビシアエを用いれば生澱粉から酒類、アルコール
等を製造することができるようになり、発酵工業
界に大いに貢献するものである。 (従来技術及び問題点) 一般にグルコアミラーゼはデンプンを非還元性
末端からグルコース単位で分解する酵素であつ
て、動物、植物及び微生物に広く分布し、産業上
は酒類醸造をはじめ糖類製造等においてデンプン
を糖化する工程で広く利用されている。 現在、清酒醸造あるいは醤油、味噌の醸造に用
いられているグルコアミラーゼはアスペルギル
ス・オリゼーあるいはアスペルギルス・ソヤエの
生産する酵素であつて、これらの微生物におい
て、グルコアミラーゼは培養基1当り数gが分
泌生産される。しかし、アスペルギルス・オリゼ
ーの分泌生産するグルコアミラーゼは最適反応温
度が55℃、反応PH4.3〜6.0であり、PH4.0以下では
反応しないという性質をもち、また、生デンプン
に対する分解力がないため基質デンプンは蒸煮等
によつてα化しなければならないのである。 近年、醸造原料の多様化及び醸造技術の進展に
伴ない、デンプン糖化に用いるアスペルギルス・
オリゼーについても耐熱性及び耐酸性があつて、
より酸性側でかつ高温域で働くグルコアミラーゼ
を生産する株が必要となつている。また、省エネ
ルギーと工程の簡略化のために、無蒸煮の生デン
プン原料を糖化できるグルコアミラーゼの生産が
求められている。しかし、これらの必要性にもか
かわらず、耐熱生、耐酸性及び生デンプン分解力
も兼ね備えたグルコアミラーゼを生産する能力を
有するアスペルギルス・オリゼーは現在まで分離
されていない。 一方、焼酎醸造等で広く利用されているアスペ
ルギルス・シロウサミの分泌生産するグルコアミ
ラーゼはアスペルギルス・オリゼーのグルコアミ
ラーゼに比較して耐熱性及び耐酸性が高く、最適
反応温度が70℃、反応PHもPH3.2〜7.5と広範囲に
あり、PH4.0以下の酸性域においても反応する。
また他の種のアスペルギルス属のグルコアミラー
ゼにない顕著な特徴として、アスペルギルス・シ
ロウサミのグルコアミラーゼは生デンプン分解力
を有することが挙げられ、本酵素の焼酎醸造以外
の分野への利用に期待がかけられているのであ
る。 また、これとは別に酵母サツカロミセス・セレ
ビシアエは酒類醸造をはじめとするアルコール発
酵に広く利用されている微生物であるが、グルコ
アミラーゼ生産能を有しないため、直接デンプン
を原料にして、アルコール発酵を行うことができ
ない。しかし、近年、醸造工程の簡略化などの目
的から、直接デンプンを原料とするエタノール発
酵が注目されており、グルコアミラーゼの中で特
に生デンプンを糖化できる酵素を生産できるサツ
カロミセス・セレビシアエが求められているが、
まだ、その目的に叶つた株の分離はなされていな
い。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らはアスペルギルス・シロウサミのグ
ルコアミラーゼ遺伝子に着目し、アスペルギル
ス・シロウサミのゲノムDNA制限酵素断片から
グルコアミラーゼをコードするDNA断片をクロ
ーン化し、これをアスペルギルス・オリゼーの宿
主ベクター系に移入することによりアスペルギル
ス・シロウサミの生産すると同等のグルコアミラ
ーゼを生産する形質転換体Aを得ることができ
た。 さらに、アスペルギルス・シロウサミの全
mRNAを調製し、これに基づいてcDNAを合成
してcDNAライブラリーを作製し、その中からア
スペルギルス・シロウサミのグルコアミラーゼを
コードするクローンを分離することができた。そ
して、このcDNAを発現ベクターに連結した後サ
ツカロミセス・セレビシアエに移入することによ
り、アスペルギルス・シロウサミと同等のグルコ
アミラーゼを生産する形質転換体Bを得ることが
できた。 また、ここで得られた形質転換体によつて生米
を原料に用いたエタノール発酵を行つたところ、
形質転換体Aにより無蒸煮原料米を直接糖化する
ことが可能であること、更に、形質転換体Bを使
用することにより、無蒸煮米を原料に他の一切の
グルコアミラーゼの添加を必要としないエタノー
ル発酵が可能であることを見出し、本発明を完成
するに至つた。 本発明は、 (1) アスペルギルス・シロウサミから単離したプ
ロモーターを含むグルコアミラーゼ遺伝子の
DNA配列。 (2) この(1)のグルコアミラーゼ遺伝子のDNA配
列を連結したアスペルギルス・オリゼーのベク
ター。 (3) (2)のベクターをアスペルギルス・オリゼーに
移入することによつて得られる耐熱性、耐酸性
及び生デンプン分解力を有するグルコアミラー
ゼを分泌生産する形質転換体。 (4) アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラ
ーゼのcDNAの配列。 (5) (4)のcDNAを含むサツカロミセス・セレビシ
アエのグルコアミラーゼを分泌させるベクタ
ー。 (6) (5)のベクターをサツカロミセス・セレビシア
エに移入することによつて得られる耐熱性、耐
酸性及び生デンプン分解力を有するグルコアミ
ラーゼを分泌生産する形質転換体。 (7) (3)あるいは(6)の形質転換体を用いることによ
つて酒類、アルコール等を製造する方法。であ
り、(1)及び(4)の配列は第1図及び第2図に示さ
れる。 (詳細な説明) 本発明に用いたゲノムDNA及びmRNAの供与
体はアスペルギルス・シロウサミであり、具体的
には例えばRIB2504株である。 本菌株からゲノムDNAを抽出するには、たと
えばAgric.Biol.Chem.,Vol.51,323〜328(1987)
に記載されたアスペルギルス・オリゼーの染色体
DNAの抽出に関する方法ひ準じて行われる。 次に、得られたゲノムDNAを適当な制限酵素
で処理し、部分分解を行つた後蔗糖密度勾配超遠
心法で分画して20kbp〜40kbpの断片を得る。同
じ接着末端を生じさせる制限酵素で処理したフア
ージに上記で得られたDNA断片を挿入して染色
体ジーンライブラリーを作製する。当該フアージ
としてはEMBL3(J.Mol.Biol.Vol.170,827〜
842(1983)が用いられる。また、サブクローンに
はMethods in Enzymology Vol.153,3〜11
(1987)に記載のpUC118を用いた。 上記で得られた染色体ジーンライブラリーから
の当該遺伝子の単離にあたつては、アスペルギル
ス・シロウサミと同属のアスペルギルス・ニガー
のグルコアミラーゼ遺伝子のDNA配列(EMBO
J.,Vol.3 1581〜1585(1984)に基づいて合成オ
リゴマーを作成し、それをプローブに用いてプラ
ーク・ハイブリダイゼーシヨンを行ないアスペル
ギルス・シロウサミのグルコアミラーゼ遺伝子の
DNAをクローニングする。得られたDNA断片は
第1図のDNA配列を有していた。 上記で得られたDNA断片をアスペルギルス・
オリゼーのベクターとして例えばARGB遺伝子
をマーカーに持つpRBM1(Agric.Biol.Chem.,
Vol.53,2549〜2555(1987)に挿入し、得られた
DNAをargB欠損株のアスペルギルス・オリゼ
ーに移入し形質転換体を得る。argB欠損株とし
て、さらに具体的にはM−2−3株(Agric.
Biol.Chem.,Vol.53,2549)があげられる。形
質転換方法としては公知の方法たとえばAgric.
Biol.Chem.,Vol.51,323〜328(1987)に記載さ
れた方法あるいはこれに準じた方法がとられる。 後述の実施例で製造された形質転換体Aは、
FERM P−10329として微工研に寄託されてい
る。 アスペルギルス・シロウサミから得られたグル
コアミラーゼ遺伝子を含むDNA断片がアスペル
ギルス・オリゼーで機能するプロモーターを含む
ことは次に記載する方法によつて確認できる。す
なわちGene,Vol.28,351〜359(1984)の方法に
準じてグルコアミラーゼ遺伝子のさらに上流部位
をエキソヌクレアーゼで消化し、生じた1本鎖
部分をマングビーンのヌクレアーゼで消化して得
られた上流部の一部が脱落したDNA断片を
pRBM1に挿入した後、アスペルギルス・オリ
ゼーのargB株に移入することにより、グルコア
ミラーゼが生成されないことによつて確認でき
る。 次に上記で得られた形質転換体がアスペルギル
ス・シロウサミと同等の耐熱性、耐酸性及び生デ
ンプン分解力を有するグルコアコラーゼを生産す
ることの確認方法を記載する。 即ち、形質転換体を米製生デンプンを唯一の炭
素源とする培地で培養し、得られた培養液中に含
まれる酵素の耐熱性、耐酸性及び生デンプン分解
力を測定する。酵素活性の測定は公知の方法たと
えば国税庁所定分析法注解に記載の方法による。 さらに、形質転換体がアスペルギルス・シロウ
サミと同等のグルコアミラーゼを生産するかどう
かは、次に記載の方法によつて確認することがで
きる。すなわち、アスペルギルス・シロウサミの
生産するグルコアミラーゼを精製し、得られたグ
ルコアミラーゼを用いてポリクローナル抗体を作
製し、この抗体と形質転換体の培養液中のタンパ
ク質との抗原−抗体反応を公知の方法たとえばオ
クタロニー法によつて判定する。 アスペルギルス・シロウサミからの全mRNA
の抽出及び、それに基づくcDNAライブラリーの
作製は次に記載する方法による。 即ち、デンプンを唯一の炭素源とすることによ
りグルコアミラーゼ生産の誘導がかかる培地にお
いて培養したアスペルギルス・シロウサミの菌体
から実施例で後述する方法により全RNAを抽出
する。得られた全RNAからProc.Natl.Acad.Sci.
USA,Vol.69,1408〜1412(1972)に記載の方法
によりポリA含有RNAをオリゴー(dT)−セフ
アロースを用いて精製し全mRNAを得る。この
全mRNAからcDNAをGene,Vol.25,263〜269
(1983)に記載の方法で合成し、Science,
Vol.222,778〜782(1983)に記載の方法でフアー
ジDNAλgt10に挿入し、in vitroでパツケージを
行つた後、cDNAのジーンライブラリーを作製す
る。 上記で得られたジーンライブラリーから、当該
グルコアミラーゼ遺伝子cDNAのクローニング
は、前述のアスペルギルス・シロウサミの染色体
ジーン・ライブラリーから単離したグルコアミラ
ーゼ遺伝子をプローブに用いたプラークハイブリ
ダイゼーシヨンによつて行なう。単離された当該
グルコアミラーゼ遺伝子cDNAに含まれるコーデ
イング領域は第2図のDNA配列を有していた。 次に、得られたアスペルギルス・シロウサミの
グルコアミラーゼ遺伝子のcDNAをサツカロミセ
ス・セレビシアエの発現ベクター、例えば酵母ア
ルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子(ADHI)プロ
モータを持つ酵母発現ベクターpYCDE1あるい
はpAAH5に挿入し、サツカロミセス・セレビ
シアエに移入することにより、それぞれ形質転換
体B1あるいはB2を作製する。形質転換方法と
しては、公知の方法たとえばJ.Bacteriol,
Vol.153,163〜168(1983)に記載された方法ある
いはそれに準じた方法がとられる。 後述の実施例で製造された形質転換体Bは
FERM P−10330として微工研に寄託されてい
る。 上記で得られた形質転換体Bがアスペルギル
ス・シロウサミと同一のグルコアミラーゼを生産
するかどうかは前述のアスペルギルス・オリゼー
を宿主にした場合のグルコアミラーゼを確認する
方法と同様の方法で確認する。 次に、形質転換体Aを蒸米上で生育させ、分生
胞子を形成させ、得られた分生胞子を用いて公知
の方法によつて米麹を製造し、これに水、酵母及
び破砕した生米を加え、生米中の生デンプンを糖
化し、次いで発酵させることにより、酒類、エタ
ノール等を製造する。 また、本形質転換体A又はBを用いることによ
り各種生デンプンを糖化することが可能である。 次ぎに本発明の実施例を示す。 実施例 1 染色体DNAのジーンライブラリーの作製 アスペルギルス・シロウサミRIB2504の分生胞
子1白金耳をデキストリン・ペプトン培地(2%
デキストリン、1%ポリペプトン、0.5%KH2
PO4、0.1%NaNO3、0.05%MgSO4)200mlに接
種し、30℃、40時間、回転振盪培養後、得られた
菌体を3G1ガラスフイルターで集めた。次にこの
菌体を細胞壁溶解酵素を含むプロトプラスト調製
用溶液(50mMリン酸緩衝液(PH6.0)5.0%
NaC1)に懸濁し、35℃、2時間、振盪して、細
胞壁を溶解することによりプロトプラスト化し
た。得られたプロトプラストを3000rpm、10分間
遠心分離することにより集めた。このプロトプラ
ストを5%NaC1溶液で洗浄後、5%SDSを含む
50mMTris・HC1(PH8.0)に懸濁し、溶菌した。
得られた溶菌液を15000rpm、10分間冷却遠心分
離後、上清を取得した。その上清を等量のフエノ
ールで2回、続けて等量のクロロホルムで2回処
理して、夾雑するタンパク質を除去後、2容の冷
エタノールを加え核酸分を沈澱させた。この沈澱
を凍結乾燥後、TE溶液に溶解し、DNA溶液とし
た。得られたDNAを制限酵素Sau3Aで部分分解
後、分解断片を5〜20%の蔗糖密度超遠心分離に
かけ分画して20〜40kbp断片区分を集めた。この
断片区分をフアージλEMBL3−BamHIアーム
(東洋紡(株))にT4リガーゼを用いて連結し、得ら
れたフアージDNAをin vitroパツケージングキ
ツト(ギガパツクゴールド(東洋紡績(株)販売))
を用いてパツケージング後、E.coliLE392にトラ
ンスフエクシヨンし、染色体DNAのジーンライ
ブラリーとした。 実施例 2 染色体DNAのジーンライブラリーからのアス
ペルギルス・シロウサミのグルコアミラーゼ(以
下、ASGともいう)遺伝子のクローニング 実施例1に記載の染色体DNAのジーンライブ
ラリーに保存されたフアージのプラークを形成
後、プラークハイブリダイゼーシヨンにより
ASG遺伝子を含むクローンの選択を行つた。こ
の一連の操作は常法(Molecular Cloning,pp63
〜67.Cold Spring Harbor Laboratory(1982))
によつた。プラークハイブリダイゼーシヨンに用
いたプローブは次の配列を持つ合成オリゴマー
(45mer)を32Pで放射能標識したものである。 5′GAGGACACGTACTACAACGGCAACCC GTGGTTCCTGTGCACCTTG3′ 5′GTGATTTCCAAGCGCGCGACCTTGGA TTCATGGTTGAGCAACGAA3′ 5′CAGGCGTGCGGAACGTCGACCGCGAC GGTGACTGACACCTGGCGG3′ 約20000個のプラークの中から、上記3種類の
プローブすべてが、ハイブリダイゼーシヨンする
12個のクローンを選択できた。これらのクローン
の中に挿入されているアスペルギルス・シロウサ
ミ由来のDNA断片のうち最も長い断片を各種制
限酵素で消化し、上記3種類のプローブを用いて
サザンハイブリダイゼーシヨンを行つたところ、
EcoRIで消化して得られた断片の中に上記の3種
類プローブのすべてにハイブリダイゼーシヨンの
見られる5.4kbpのDNA断片を得た。このDNA断
片をE.coliのプラスミドベクターpUC118に連
結し、サブクローンpUC118−10E2を得
て、第5図に示す如く、当該挿入断片の制限酵素
切断地図を作製した。 実施例 3 染色体DNAから単離したアスペルギルス・シ
ロウサミのグルコアミラーゼ(ASG)遺伝子の
DNA配列 実施例2で得られたpUC118−10E2に
挿入されているアスペルギルス・シロウサミ由来
の5.4kbp挿入断片のDNA配列を次の方法により
決定した。 先ずGene,Vol.28,351〜359(1984)及び
Gene,Vol.33,103〜119(1985)の方法に従つて
pUC118−10E2上の5.4kbp挿入部分をエ
キソヌクレアーゼ及び、マングビーンヌクレア
ーゼで処理して短鎖化し、当該挿入断片の一部が
脱落し、異なる鎖長を持つた種々のクローンを作
製した。この過程ではキロシークエンス用デレー
シヨンキツト(宝酒造(株))を使用した。得ら
れた種々のクローンの挿入断片についてジデオキ
シ法(Science214,1205〜1210(1981))により
α-32PdCTPを用いてDNA配列を決定した。な
お、この決定にはM13シークエンシングキツト
(東洋紡績(株)製)を用いた。その結果、アスペル
ギルス・シロウサミのグルコアミラーゼ遺伝子の
コーデイング領域及びその介在配列の全部ならび
にコーデイング領域に隣接する上流及び下流領域
の一部のDNA配列について第1図に示す配列が
見出された。 実施例 4 活性アスペルギルス・シロウサミグルコアミラ
ーゼ(ASG)を分泌生産するためのアスペルギ
ルス・オリゼーで機能するベクターの構築 実施例2で述べたpUC118−10E2は
ASG遺伝子を含むと見られる両端にEcoRI末端
を持つた第1図の配列を含む5.4kbpのDNA断片
A(以下、配列Aともいう)をアスペルギルス・
オリゼーで複製可能なベクターpRBM1(Agric.
Biol.Chem.,Vol.51,323〜328(1987))に次の
方法で連結した。pUC118−10E210μgを
EcoRI制限酵素で消化した後、1%アガロース電
気泳動にかけ5.4kbp断片を分離し、アガロースゲ
ルを凍結融解後TE溶液(10mM Tris−HC1,
1mM EDTA,PH7.5)に回収した。一方、
pRBM12μgをEcoRI制限酵素で消化した後、次
の連結操作でpRBM1自体の自己連結を防ぐ目
的で得られた断片の5′末端のリン酸を除去するた
め、細菌アルカリフオスフアターゼ(BAP)で
処理した。上記の5.4kbp断片とEcoRIで切断した
pRBM1をT4DNAリガーゼで連結し、第3図に
示すベクターpSGOIを得た。このベクターはE.
coliのベクターpBR322を含んでいるため、E.coli
JA221に移入することにより、アンピシリン耐性
を有する形質転換体を作製し、pSGOIを大量に
取得することができる。 実施例 5 活性アスペルギルス・シロウサミのグルコアミ
ラーゼ(ASG)を分泌生産するアスペルギル
ス・オリゼーの作製 実施例3で見出されたASG遺伝子に相当する
DNAを含む配列Aはコーデイング領域の開始コ
ドンATG上流に約2.4kbpのDNAが存在し、プロ
モーター領域を含む可能性が強いこと、かつ
ASGは分泌型の酵素であることから、実施例4
で示した配列Aを含むpSGO1をアスペルギル
ス・オリゼーに移入することによりASGの分泌
生産されることが予想される。そこで次のように
pSGO1のアスペルギルス・オリゼーへの移入を
行つた。 アスペルギルス・オリゼーのアルギニン要求性
株(argB)をデキストリン・ペプトン培地(デ
キストリン2%、ポリペプトン1%、KH2PO4
0.5%、NaNO30.1%及びMgSO40.05%を含む)
で30℃、48時間振盪培養した後、得られた菌糸を
無菌水で洗浄した。この菌糸を細胞壁溶解液(PH
6.0 50mMリン酸緩衝液、5.0%NaC10.5mg/mlエ
ルスコビア酵素を含む)に懸濁し、30℃、2時間
振盪することによりプロトプラスト化を図つた。
得られたプロトプラストをガラスフイルターで濾
過することにより残存する菌糸を除去した。次に
このプロトプラスト1.0×108個を5.0%NaCl及び
10mM CaCl2を含む50mM Tris−HCl(PH7.5)
100μに懸濁し、これにpSGO1 10μgを加え室
温に5分間放置した後、等量のPEG溶液(70%
ポリエチレングリコール4000、50mM Tris−
HCl(PH7.5)10mM CaCl2を含む)を添加し室温
に10分間放置した。得られたプロトプラストを5
%NaClで洗浄後5.0% NaClを含むツアペツ
ク・ドツクス培地(NaNO30.2%、K2HPO40.1
%、MgSO4・7H2O 0.05%、KCl 0.05%、
FeSO4 0.001%、グルコース2%、PH5.5)の平
板上に塗布し、その上に5.0%NaClを含む0.5%寒
天を重層し、30℃で培養した。pSGO1はアルギ
ニン要求性(argB)を相補する遺伝子を含んで
おり、形質転換体は最少培地(ツアペツク・ドツ
クス培地)で生育することができた。得られた形
質転換体をデキストリン・ペプトン培地あるいは
生デンプン培地(米製生デンプン及びツアペツク
培地と同様の窒素源、無機塩を含む培地)におい
て30℃でそれぞれ40時間あるいは72時間振盪培養
して得られた培養液中のグルコアミラーゼ活性を
測定した。結果を第1表に示した。 【表】 実施例 6 形質転換体Aがアスペルギルス・シロウサミと
同等のグルコアミラーゼを生産することの確認。 アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラー
ゼ遺伝子を導入した形質転換体A中で、アスペル
ギルス・シロウサミ由来のグルコアミラーゼが確
かに発現分泌されていることを確認するために、
アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラーゼ
のポリクローナル抗体を用いて抗原−抗体反応
(オクタロニー法)を行つた。 寒天を0.7%含むPBS溶液(NaCl 8g、KCl
0.2g、Na2HPO4.12H2O 2.9g、KH2PO4
0.2gを1の水に溶かしたもの。)を5分間オー
トクレーブを行い、シヤーレ中に厚さ約5mmにな
るように流し込み固化させた後、直径1cmの穴を
1cmの間隔で数ケあける。次に実施例5で得られ
た培養液を中心に、その周囲にアスペルギルス・
シロウサミのグルコアミラーゼを抗原として得ら
れたウサギ・ポリクローナル抗体を適宜希釈した
ものを各々の穴に添加する。本プレートを37℃に
て24時間インキユベートした後、抗原−抗体の交
差反応をみたところ、PSGOを有する形質転換体
Aに対しては強い交差がみられたが、ベクターの
みの形質転換体に対しては全く交差反応がみられ
なかつた。 以上のことから、形質転換体Aがアスペルギル
ス・シロウサミと同等のグルコアミラーゼを生産
していることが抗原−抗体反応を用いることによ
り確認できた。 実施例 7 アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラー
ゼ(ASG)遺伝子のプロモーター領域の削除 実施例5記載のASG遺伝子を含む5.4kbpの
DNA断片Aはコーデイング領域の開始コドンの
ATG上流に約2.4kbpのDNAを持つ、実施例5で
示すASGのアスペルギルス・オリゼーにおける
分泌生産にはこの2.4kbpDNAに含まれるプロモ
ーターが関与している可能性がある。この2.4kbp
DNAの一部を削除することによるアスペルギル
ス・オリゼーにおけるASGの分泌生産を図つた。
2.4kbp DNAの一部削除は次のように行つた。そ
の概略を第6図に示す。即ち、実施例1に記載の
DNA断片Aを含むpUC118−10E2を制限
酵素BamHとPstで二重切断を行つた。得ら
れたDNA断片をエキソヌクレアーゼで1〜10
分間処理してBamH末端の3′側の鎖を切断した
後、残つた5′側及びPst末端の3′側の1本鎖部
分をマングビーンヌクレアーゼで消化して除去
し、末端を平滑化した後、T4 DNAリガーゼで
平滑末端を連結し、環状プラスミドを得た。この
プラスミドをE.coliJA221に形質転換し、
2.4kbpDNAの一部が種々削除されたクローンを
取得した。なお、この一連の削除にはキロシーク
エンス用デレーシヨンキツト(宝酒造製)を用い
た。得られた種々のクローンからプラスミドを調
製し、それらを制限酵素EcoRとXbaで二重
切断した後、挿入断片の長さをアガロースゲル電
気泳動法で比較することにより6種類の代表的な
クローンD1〜D6を選択した。D1〜D6の挿
入断片の長さはD1 4.9kbp、D2 4.4kbp、D
3 4.0kbp、D4 3.7kbp、D5 3.4kbp及びD
6 3.1kbpであつた。これらはいずれもDNA断
片AにおいてASG遺伝子の開始コドンATGの上
流の一部が削除されたものである。D1〜D6の
それぞれ両末端をKlenow酵素で処理して、平滑
化した後、T4DNAリガーゼEcoRリンカーを
連結し、これらを実施例5に記載したpRBM
のEcoR部位に挿入し、プラスミドpSGOI−D
1,pSGOI−D2、pSGOI−D3、pSGOI−D
4、pSGOI−D5及びpSGOI−D6を得た。こ
れらのプラスミドを実施例5で記載の方法と同様
にアスペルギルス・オリゼーのアルギニン要求性
株(argB)に移入しASG遺伝子のコーデイング
領域を含むにもかかわらず、ASGの分泌生産が
一切見られない形質転換体を得る。 実施例 8 アスペルギルス・シロウサミのcDNAライブラ
リーの作製。 アスペルギルス・シロウサミRIB2504の分生胞
子1白金耳をデンプン・ペプトン培地(2%コー
ンスターチ、1%ポリペプトン、0.5%KH2PO4、
0.1%NaNO3、0.05%MgSO4)200mlに接種し、
30℃、24時間、回転振盪培養後、得られた菌体を
3GIガラスフイルターで集め、水洗した。次にこ
の菌体をあらかじめ冷却した乳鉢にガラスビーズ
(直径約0.5mm)数gと一緒に加え、これに液体窒
素20〜50mlを加え、凍結させ、磨砕した。さらに
同様に液体窒素を加え、磨砕操作を更に2回繰り
返した後、得られた破砕菌体に6Mグアニジンチ
オシアネート水溶液10mlを加え、これに等量のフ
エノールを添加した後、約5分間振盪した。この
混合液を12000rpm、10分間の冷却遠心にかけ、
水層を分取した。この水層を等量のフエノールで
2回、続いてクロロホルムーフエノール(1:
1)で2回処理して、混在するタンパク質を除去
した後、1/10容の3M酢酸ナトリウムを添加し、
更に2容の冷エタノールを加えて、全RNAのエ
タノール沈澱を行つた。沈澱した全RNAを凍結
乾燥後、水2mlに溶かした。この一連の操作によ
つて3.5mgの全RNAを得た。 次に、全RNAからmRNAの抽出は以下の方法
で行つた。一般に真核生物のmRNAは3′末端に
ポリAを持つている。アスペルギルス・シロウサ
ミのmRNAの場合もポリAを持つと考えられる
ので、オリゴdTを固定したカラムを用いて
“Molecula Cloning”pp197〜198、Cold Spring
Laboratory(1982)に記載の方法で抽出を行つ
た。なおオリゴdTカラムはフアルマシア製type7
を0.5g用いた。この方法により2mgの全RNAか
ら10μgのmRNAを得る。 次にこのmRNAからcDNAを以下の方法によ
り作製した。原理はMol.Cell.Biol.,Vol.2.
161〜170(1982)及びGene,Vol.25,263−269
(1983)に記載のRNase H法を用い、実際の操
作にはcDNA合成システム・プラス(アマシヤム
社製)を用いた。この一連の操作によつて5μgの
mRNAから1.5μgのcDNAを得る。 次に、このcDNAを用いてライブラリーの作製
を以下の方法によつて行つた。まず、前述の
cDNA1μgをEcoRメチラーゼで処理して、
cDNA鎖内に存在する制限酵素EcoRI切断部位を
すべて、マスキングした。続いて、このcDNAに
EcoRIリンカーをT4DNAリガーゼで連結した
後、制限酵素EcoRIで消化し、両末端にEcoRIの
粘着末端を持つcDNAを得た。これらのcDNAを
フアージベクターλgt10のEcoRI部位につなぎ、
in vitroパツケージングを行つた後、E.coli
NM514にトランスフエクシヨンして、cDNAラ
イブラリー(約20万プラーク)を作製した。な
お、このcDNAのクローニングに関する操作は
cDNAクローニングシステムλgt10キツト(アマ
シヤム社製)を用いて行つた。 実施例 9 cDNAライブラリーからアスペルギルス・シロ
ウサミのグルコアミラーゼ(ASG)cDNAのク
ローニング 実施例8に記載のcDNAライブラリーに保存さ
れたフアージのプラークを形成後、プラークハイ
ブリダイゼーシヨンにより、グルコアミラーゼの
cDNAの選択を行つた。この一連の操作は
Molecular Cloning,pp.63〜67,Cold Spring
Harbor Laboratory(1982)に記載の常法によつ
た。プラークハイブリダイゼーシヨンに用いたプ
ローブは実施例2に記載のASGゲノムDNAを含
むプラスミドpCU118−10E2をJ.Mol.
Biol.,Vol.113,237〜251(1977)に記載のニツ
クトランスレーシヨン法によつて32P放射能ラベ
ルしたものである。この方法によりポジテイブな
クローン4個を選択し、さらにそれらのクローン
について、実施例2に記載の3種類の合成オリゴ
マーをプローブにして2次、3次選択を行つて、
すべてのプローブに対してハイブリダイゼーシヨ
ンの認められるcDNAクローンを得て、これをプ
ラスミドベクターpUC118に連結してpUC1
18−GAcDNA4を得る。 実施例 10 アスペルギルス・シロウサミのグルコアミラー
ゼ(ASG)cDNAに含まれるコーデイング領域
のDNA配列の決定 実施例9に記載のpUC118−GAcDNA4に
ついてcDNA由来のコーデイング領域のDNA配
列を実施例3に記載と同様の方法で決定し、第2
図に示すDNA配列を得る。この全DNA配列は
1920bpであり、Metではじまる640個のアミノ酸
からなるペプチドをコードする。 実施例 11 活性アスペルギルス・シロウサミのグルコアミ
ラーゼ(ASG)を生産するサツカロミセス・セ
レビシアエの作製 第2図に示したASGのコーデイング領域には
介在配列(イントロン)が存在しない。したがつ
てこのコーデイング領域を含む実施例9に記載さ
れたpUC118−GAcDNAクローンのcDNAを
酵母サツカロミセス・セレビシアエの発現ベクタ
ーに連結し、酵母に移入し、発現させることによ
り、ASGの分泌生産が可能である。 pUC118−GAcDNAクローンから制限酵素
EcoRIで切り出したASGのcDNA(2.0kbp)を1
%アガロースゲル電気泳動により分取後、第4図
に示すように発現ベクターに連結した。使用した
発現ベクターはMethod in Enzymology,101,
pp.192〜201(1983)記載のpYCDEIである。本ベ
クターは酵母で複製可能な2ミクロンDNA、E
coliのpBR322、標識遺伝子として酵母TRPI及
び酵母のプロモーターとしてアルコール脱水素酵
素遺伝子(ADHI)のプロモーターとチトクロー
ムCIの遺伝子(CYCI)のターミネーターで構成
されている。異種DNA挿入部位はEcoRI部位で
ある。このベクターをEcoRIで処理後、細菌のア
ルカリフオスフアターゼを用いて5′末端のリン酸
を除去し、これにASGのcDNA断片を加えて、
T4DNAリガーゼで連結し、pYAGIを得る。次
にこのpYAG1をE.coliJA221に移入、常法により
大量に精製した。続いて精製pYAG1をIto等のJ.
Bacteriol.Vol.153,163〜168(1983)記載の方
法にしたがつて酵母宿主DBY747(a trp1−
289his3△1leu2−3−112ura3−52)に移入
し、トリプトフアン要求性が相補されたことによ
り、トリプトフアンを含まない培地において生育
可能な形質転換体Bを得る。この形質転換体を次
に示す組成の合成培地100mlに接種し、30℃、48
時間、振盪培養した。 合成培地:2%グルコース、0.67%イーストニ
トロゲンベース(デフコ社製)、24mg/ウラシ
ル、24mg/L−ヒスチジン、36mg/L−ロイ
シン、PH5.7培養後、3000rpm10分間の遠心分離
によつて集めた菌体を冷水で1回洗浄した。次
に、この菌体を、あらかじめ冷却した乳鉢にガラ
スビーズ(直径約0.5mm)数gと一緒に加え、こ
れに液体窒素20〜50mlを加え凍結させ、磨砕し
た。さらに同様に液体窒素を加え磨砕操作を更に
2回繰り返した後、得られた磨砕菌体に0.2M酢
酸緩衝液10mlを加える。得られた液を15000rpm、
10分間冷却遠心し、上清を分取した。その上清中
のグルコアミラーゼ活性を測定し第2表に示し
た。 【表】 実施例 12 形質転換体A(アスペルギルス・オリゼー)お
よびB(サツカロミセス・セレビシアエ)による
生でんぷんを原料とするアルコール発酵 生米200gに0.1Mコハク酸緩衝液(PH4.3)1
を加え、各米麹を40g添加した。なお、各米麹の
造り方は、常法どおり、蒸した白米に形質転換体
Aの胞子を0.1%(w/w)、及び、市販種麹を
0.1%(w/w)接種し、48時間培養して造つた。 発酵させるための酵母は、形質転換体Bまたは
協会7号を用い、5×108cells/ml添加した。発
酵温度は20℃とし、経日的にガスクロマトグラフ
を用いてアルコール分を測定し、その結果を第7
図に示した。 第7図における各シンボルの意味は次表のとお
りである。 【表】 第7図から明らかなように、形質転換体A(ア
スペルギルス・オリゼー)で造つた米麹を用いた
場合、生でんぷん分解力が強いために、市販種麹
を用いた場合よりもアルコール生成速度が大き
い。 一方、米麹を用いずに形質転換体B(サツカロ
ミセス・セレビシアエ)のみでも米麹を使用した
ものに比べると、ややアルコール生成速度が小さ
いが、充分アルコールが生成される点、親株の協
会7号のみの場合と大きな違いがみられた。
第1図はアスペルギルス・シロウサミのグルコ
アミラーゼ遺伝子の塩基配列を示す図で、第2図
は同じくグルコアミラーゼのcDNAの塩基配列を
示す図で、第3図はグルコアミラーゼ発現用プラ
スミドpSGO1の説明図で、第4図はグルコアミ
ラーゼ発現用プラスミドpYAG1の説明図で、第
5図は大腸菌ベクターpUC118の説明図で、
第6図はグルコアミラーゼ遺伝子のプロモーター
領域の削除の概略図で、第7図は形質転換体A又
はBを用いて生でんぷんを原料とするアルコール
発酵を示す図である。
アミラーゼ遺伝子の塩基配列を示す図で、第2図
は同じくグルコアミラーゼのcDNAの塩基配列を
示す図で、第3図はグルコアミラーゼ発現用プラ
スミドpSGO1の説明図で、第4図はグルコアミ
ラーゼ発現用プラスミドpYAG1の説明図で、第
5図は大腸菌ベクターpUC118の説明図で、
第6図はグルコアミラーゼ遺伝子のプロモーター
領域の削除の概略図で、第7図は形質転換体A又
はBを用いて生でんぷんを原料とするアルコール
発酵を示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 第1図に示す、アスペルギルス・シロウサミ
から単離したグルコアミラーゼ遺伝子のプロモー
タ及びタンパク質コード領域のDNA配列。 2 第2図に示す、アスペルギルス・シロウサミ
のグルコアミラーゼmRNAから合成したcDNA
配列。 3 特許請求の範囲第1項記載のDNA配列を含
んだアスペルギルス・オリゼーのベクター。 4 特許請求の範囲第2項記載のcDNA配列を含
んだサツカロミセス・セレビシアエのベクター。 5 特許請求の範囲第3項記載のベクターをアス
ペルギルス・オリゼーに移入することによつて得
られた耐熱性、耐酸性及び生デンプン分解力のあ
るグルコアミラーゼを分泌生産する形質転換体。 6 特許請求の範囲第4項記載のベクターをサツ
カロミセス・セレビシアエに移入することによつ
て得られる耐熱性、耐酸性及び生デンプン分解力
のあるグルコアミラーゼを生産する形質転換体。 7 特許請求の範囲第5項又は/及び第6項の形
質転換体を用いることを特徴とする生デンプンを
原料とした酒類、アルコール等の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63273172A JPH02119779A (ja) | 1988-10-31 | 1988-10-31 | 新規遺伝子、ベクター、それを用いた形質転換体及びその利用 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63273172A JPH02119779A (ja) | 1988-10-31 | 1988-10-31 | 新規遺伝子、ベクター、それを用いた形質転換体及びその利用 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02119779A JPH02119779A (ja) | 1990-05-07 |
| JPH0533032B2 true JPH0533032B2 (ja) | 1993-05-18 |
Family
ID=17524103
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63273172A Granted JPH02119779A (ja) | 1988-10-31 | 1988-10-31 | 新規遺伝子、ベクター、それを用いた形質転換体及びその利用 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02119779A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1971229A2 (en) * | 2006-01-04 | 2008-09-24 | Novozymes A/S | Method for producing soy sauce |
| CN116731869B (zh) * | 2023-01-13 | 2026-05-12 | 安徽大学 | 一种具有多重耐受性的米曲霉及其分离方法、应用 |
-
1988
- 1988-10-31 JP JP63273172A patent/JPH02119779A/ja active Granted
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| KOREAN BIOCHEM.J=1985 * |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02119779A (ja) | 1990-05-07 |
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