JPH0540071U - 足踏み式パーキングブレーキ - Google Patents

足踏み式パーキングブレーキ

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JPH0540071U
JPH0540071U JP9024091U JP9024091U JPH0540071U JP H0540071 U JPH0540071 U JP H0540071U JP 9024091 U JP9024091 U JP 9024091U JP 9024091 U JP9024091 U JP 9024091U JP H0540071 U JPH0540071 U JP H0540071U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 足踏みペダルの踏み込み状態ロック用のコイ
ルスプリング固定端等の浮上りを防止し、ブレーキング
時の引張ストロークロスを低減する。 【構成】 車体側に固定された支軸3により回転可能に
軸支された足踏みペダル5と、該足踏みペダルの先端に
接続されたブレーキケーブル6と、上記支軸により回転
可能に軸支され、かつ上記足踏みペダルの一側に固定さ
れたドラム部4と、該ドラム部に巻成保持され、上記足
踏みペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の回転
により緊縛力を低減する一方、上記ブレーキケーブルの
引張力による当該ドラム部の回転により緊縛力を増大す
るコイルスプリング11とを備えてなる足踏み式パーキ
ングブレーキにおいて、上記コイルスプリングに当該コ
イルスプリングの外周をドラム密着方向に規制するリン
グ部材13を設け、該リング部材によって上記コイルス
プリング巻回部全体の浮き上りを防止した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、自動車の足踏み式パーキングブレーキに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の自動車では自動変速機を採用した車両が多くなってきている関係で、従 来のようにドライバーズシート側方のセンターコンソール部に手動式のパーキン グブレーキを設置することができなくなってきている。
【0003】 そのため、該自動変速機付の車両では一般にダッシュボード下部に足踏み式の パーキングブレーキを設置する構成が多く採用されるようになっている。
【0004】 そして、このような足踏み式パーキングブレーキの一例として、例えば車体側 ブラケットに固定された支軸を中心にして回動するドラムが設けられ足踏み操作 によって回動することによりパーキングブレーキのブレーキング操作を行うブレ ーキアーム(足踏みペダル)と、該ブレーキアームの先端に接続された駐車ブレー キケーブルと、上記ブレーキアームが復帰回動するように付勢するリターンスプ リングと、前記支軸と前記ブレーキアームとの間に設けられ前記ドラムとの間に 生じる摩擦力で前記ブレーキアームの復帰回動をロックするコイルスプリングと 、該コイルスプリングの摩擦力を解除するロック解除部材とを備え、前記コイル スプリングは一端が前記支軸に係止されると共に、他端が前記ロック解除部材に 係止され、そのコイル部が前記ドラムと支軸とに外挿されて構成されたものがあ る(例えば特開昭63−306957号公報参照)。
【0005】 この足踏み式パーキングブレーキの構成では、足踏みペダルである上記ブレー キアームの後端が踏み込まれると、上記ドラムも同じくブレーキアームと一緒に 回転する。この時、上記コイルスプリングは上記ブレーキアームの復帰方向への 回動力、つまり駐車ブレーキケーブルの引張力によって生じる回動力に対応した ドラムの回動によってのみ締付力を発揮するようになっており、上記ブレーキア ームの踏み込み時には予じめ初期設定された緩い締付力しか作用しないので、上 記ドラムは比較的スムーズに所望踏み角に応じた所定回転角だけ回転する。
【0006】 そして、該所定回転角だけ回転してブレーキアームの踏み込み動作が停止する と、以後は上記ブレーキアームの先端に接続された上記駐車ブレーキケーブルの 上述した逆方向の引張力が作用することから、今度は上記ドラムは上記コイルス プリングの締付力が増大する方向に所定微少量だけ回転して停止し、同停止時点 で確実にロックされる。
【0007】 一方、該ロック状態において、上記レリーズレバー等のロック解除部材がレリ ーズ方向に引張操作されると、上記コイルスプリングの非係止側端部がレリーズ 方向に押されて同コイルスプリングの径が拡大する。その結果、同コイルスプリ ングの上記ロック用のドラムに対する締付力が低減されて上記ドラムおよびブレ ーキアームの回転がフリーとなり、例えばリターンスプリングの引張力によって 元の非踏み込み状態に復帰する。
【0008】 上記の説明から明らかなように、該構成ではブレーキアームのドラム部に巻成 されたコイルスプリングの締付力を可変するだけでパーキングブレーキのロック およびロック解除が可能であるから、例えば重量の増大や大型化、コストアップ を招くラチェット機構を採用したものに比べてメリットが大きい。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記構成の場合、ブレーキケーブルの反力に対する十分な緊縛力( ロック力)を得ようとすると、摩擦面を広く取るために必然的にコイルスプリン グの径およびドラム径を大きくせざるを得ない。
【0010】 しかし、他面コイルスプリングの径を拡大すると、それだけスプリングとして の剛性は低下することになる。
【0011】 該コイルスプリングは、一般にドラムに対し一定の初期摩擦力(締付内圧)を持 たせた上で巻成されているが、上記のようにコイルスプリングの剛性が低下する と、上記ブレーキアームの踏み込み時初期に特にコイルスプリング固定端側が若 干ドラム面から浮き上るようになる(図5の仮想線の状態を参照)。
【0012】 その結果、踏み込み終了後ブレーキアームをロックする際に、この浮き上り代 により同コイルスプリングの固定端がドラム面に巻き込まれるまでに所定の時間 ロス(遊び)が生じ、これが結局踏み込みストローク量のロス、すなわち、ブレー キケーブル引張ストローク量の不足となって現れる。従って、そのままでは本来 ドライバーが設定しようとした適正なブレーキ力より若干低いブレーキ力しか設 定できないことになる。
【0013】 また、一方上記コイルスプリングの伸張によるストロークロスは、上記のよう な固定端側ほど顕著ではないが上記固定端以外の巻回部の全体でも生じる。特に 該巻回部の各コイル線輪の伸張はドラム半径方向への浮上りとともにドラム軸方 向への連続した拡がりとなり、全体としての伸張量は相当に大きくなる。従って 、ロック時に、それら各線輪の伸張状態が縮小されてドラム面全体に均等な緊縛 力を発揮するようになるまでに相当な時間がかかり、ドラムの滑りによる制動ロ スを生じ易い問題がある。
【0014】 この現象は、特に大荷重ロックを行った時のブラケット本体側とドラム支軸側 との相対的な撓みによりコイルスプリングに捩れが発生した時などに顕著となる 。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1〜4各項記載の考案は、それぞれ上記従来の問題を解決するこ とを目的としてなされたもので、各々次のように構成されている。
【0016】 (1) 請求項1記載の考案の構成 すなわち、請求項1記載の考案の自動車の足踏み式パーキングブレーキは、車 体側に固定された支軸により回転可能に軸支された足踏みペダルと、該足踏みペ ダルの先端に接続されたブレーキケーブルと、上記支軸により回転可能に軸支さ れ、かつ上記足踏みペダルの一側に固定されたドラム部と、該ドラム部に巻成保 持され、上記足踏みペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の回転により緊 縛力を低減する一方、上記ブレーキケーブルの引張力による当該ドラム部の回転 により緊縛力を増大するコイルスプリングとを備えてなる足踏み式パーキングブ レーキにおいて、上記コイルスプリングに当該コイルスプリングの外周をドラム 密着方向に規制するリング部材を嵌合したことを特徴とするものである。
【0017】 (2) 請求項2記載の考案の構成 請求項2記載の考案の足踏み式パーキングブレーキは、上記請求項1記載の考 案の足踏み式パーキングブレーキの構成を基本構成とし、同構成における上記リ ング部材が、一端側にフランジ部を有した所定幅のリング状スリーブ部材よりな り、そのフランジ部を上記足踏みペダルとコイルスプリング固定側端部との間に 挾んで係止されていることを特徴とするものである。
【0018】 (3) 請求項3記載の考案の構成 また、請求項3記載の考案の足踏み式パーキングブレーキは、車体側に固定さ れた支軸により回転可能に軸支された足踏みペダルと、該足踏みペダルの先端に 接続されたブレーキケーブルと、上記支軸により回転可能に軸支され、かつ上記 足踏みペダルの一側に固定されたドラム部と、該ドラム部に巻成保持され、上記 足踏みペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の回転により緊縛力を低減す る一方、上記ブレーキケーブルの引張力による当該ドラム部の回転により緊縛力 を増大するコイルスプリングとを備えてなる足踏み式パーキングブレーキにおい て、上記ドラム部外端に上記コイルスプリングの巻回部外端部をコイル間が密着 する方向に押圧係止するリング状係止部材を設けたことを特徴とするものである 。
【0019】 (4) 請求項4記載の考案の構成 さらに、請求項4記載の考案の足踏み式パーキングブレーキは、車体側に固定 された支軸により回転可能に軸支された足踏みペダルと、該足踏みペダルの先端 に接続されたブレーキケーブルと、上記支軸により回転可能に軸支され、かつ上 記足踏みペダルの一側に固定されたドラム部と、該ドラム部に巻成保持され、上 記足踏みペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の回転により緊縛力を低減 する一方、上記ブレーキケーブルの引張力による当該ドラム部の回転により緊縛 力を増大するコイルスプリングとを備えてなる足踏み式パーキングブレーキにお いて、上記コイルスプリングに嵌合され当該コイルスプリングの外周をドラム密 着方向に規制するリング部材と上記ドラム部外端側に係合され上記コイルスプリ ング巻回部外端部を各コイル間が密着する方向に押圧係止するリング状係止部材 とが設けられ、それらが相互に一体成形されていることを特徴とするものである 。
【0020】
【作用】
本願の請求項1〜4各項記載の考案は、各々以上のように構成されている結果 、当該各構成に対応して各々次のような作用を奏する。
【0021】 (1) 請求項1記載の考案の作用 すなわち、請求項1記載の考案の自動車の足踏み式パーキングブレーキの構成 では、上記車体側に固定された支軸により回転可能に軸支された足踏みペダルと 、該足踏みペダルの先端に接続されたブレーキケーブルと、上記支軸により回転 可能に軸支され、かつ上記足踏みペダルの一側に固定されたドラム部と、該ドラ ム部に巻成保持され、上記足踏みペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の 回転により緊縛力を低減する一方、上記ブレーキケーブルの引張力による当該ド ラム部の回転により緊縛力を増大するコイルスプリングとを備えてなる足踏み式 パーキングブレーキにおいて、上記コイルスプリングの外周部の拡がりを防止し 、ドラムに対して密着させる方向に規制するリング部材を嵌合して構成されてい る。
【0022】 従って、例えば上記足踏みペダルの踏み込み操作がなされても、その初期にお ける上記コイルスプリング巻回部のドラム外方への拡がりは上記リング部材によ って確実に規制されるようになる。
【0023】 そのため、従来のようなコイルスプリングの固定端を含む全位置のコイル線輪 のドラム半径方向への浮き上りによるブレーキケーブル引張ストローク量のロス は殆んど生じなくなる。
【0024】 (2) 請求項2記載の考案の作用 請求項2記載の考案の自動車の足踏み式パーキングブレーキは、上記請求項1 記載の考案の足踏み式パーキングブレーキの構成におけるリング部材が、一端側 にフランジ部を有した所定幅のリング状スリーブ部材よりなり、そのフランジ部 を上記足踏みペダルとコイルスプリング固定側端部との間に挾んで係止されてい る。
【0025】 従って、上記請求項1記載の考案の足踏み式パーキングブレーキと同様の作用 に加え、リング部材自体のコイルスプリング係止状態が安定するとともに同リン グ部材が例えば固定端側に対応した所定幅のリング状スリーブ部材によって形成 されている結果、コイルスプリングの全幅に対応した幅広のスリーブで形成する 場合に比較してそれだけ軽量化が可能になる。
【0026】 (3) 請求項3記載の考案の作用 また請求項3記載の考案の自動車の足踏み式パーキングブレーキは、車体側に 固定された支軸により回転可能に軸支された足踏みペダルと、該足踏みペダルの 先端に接続されたブレーキケーブルと、上記支軸により回転可能に軸支され、か つ上記足踏みペダルの一側に固定されたドラム部と、該ドラム部に巻成保持され 、上記足踏みペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の回転により緊縛力を 低減する一方、上記ブレーキケーブルの引張力による当該ドラム部の回転により 緊縛力を増大するコイルスプリングとを備えてなる足踏み式パーキングブレーキ において、上記コイルスプリングの巻回部外端部を各コイルの線輪部が相互に密 着する方向に押圧係止するリング状係止部材を設けて構成されている。
【0027】 従って、例えば上記足踏みペダルの踏み込み操作がなされても、その初期にお ける上記コイルスプリング巻回部の線輪間の拡がりは上記リング状係止部材によ って与えられた押圧係止力によって確実に規制され、最小限のドラム軸方向拡が り量に止められるようになる。
【0028】 そのため、コイルスプリング巻回部の各線輪間の伸張によるブレーキケーブル 引張ストローク量のロスも可能な限り小さく制限される。
【0029】 (4) 請求項4記載の考案の作用 さらに、請求項4記載の考案の自動車の足踏み式パーキングブレーキの構成で は、車体側に固定された支軸により回転可能に軸支された足踏みペダルと、該足 踏みペダルの先端に接続されたブレーキケーブルと、上記支軸により回転可能に 軸支され、かつ上記足踏みペダルの一側に固定されたドラム部と、該ドラム部に 巻成保持され、上記足踏みペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の回転に より緊縛力を低減する一方、上記ブレーキケーブルの引張力による当該ドラム部 の回転により緊縛力を増大するコイルスプリングとを備えてなる足踏み式パーキ ングブレーキにおいて、上記コイルスプリングに嵌合され当該コイルスプリング の外周をドラム密着方向に規制するリング部材と上記ドラム部外端側に係合され 上記コイルスプリング巻回部外端部を各コイル間が密着する方向に押圧係止する リング状係止部材とが設けられ、しかもそれらが相互に一体に成形して構成され ている。
【0030】 従って、例えば上記足踏みペダルの踏み込み操作がなされても、その初期にお ける上記コイルスプリングの固定端を含む巻回部全体の拡がりは、先ず上記リン グ部材の規制力によって確実に阻止されるようになる。
【0031】 又、上記コイルスプリング巻回部の線輪間の拡がりは上記リング状係止部材に よって与えられた押圧係止力によって確実に規制され、最小限のドラム軸方向拡 がり量に止められるようになる。
【0032】 そのため、コイルスプリング巻回部の各線輪間の伸張によるブレーキケーブル 引張ストローク量のロスも可能な限り小さく制限される。従って、ドラム半径方 向および軸方向共にコイル部の拡がりが生ぜず、特に浮き上り防止効果が高くな る。
【0033】
【考案の効果】
従って、本願考案の自動車の足踏み式パーキングブレーキの構造によると、略 ドライバーの意図した設定量通りの駐車ブレーキ力を実現し得る信頼度の高い足 踏み式パーキングブレーキを提供することができるようになる。
【0034】
【実施例】
(1) 第1実施例 図1〜図6は、本願考案の第1実施例に係る自動車の足踏み式パーキングブレ ーキの構成を示している。
【0035】 図中、符号1は当該パーキングブレーキの車体2側への取付ブラケットであり 、該取付ブラケット1には足踏みペダル支持用の支軸3が側方に突出して固定さ れている。そして、該支軸3には、その先端側に位置してドラム形成用のスリー ブ4が固着された足踏みペダル5が当該支軸3を支点として図1仮想線の如く回 転可能に嵌合されている。該足踏みペダル5の先端部にはブレーキケーブル6の 連結部7(図2参照)が設けられており、該連結部7にはブレーキケーブル6(図 3参照)が連結されている。また、同足踏みペダル5の後端部にはフット部8が 形成されている。さらに、同足踏みペダル5後端部と上記取付ブラケット1との 間にはリターン時のケーブル反力減殺用のシリンダ型ダンパー9が介設されてい る。
【0036】 一方、上記スリーブ4と上記支軸3との間には合成樹脂製のスペーサ(ブッシ ュ)10が介装されている。そして、その上で上記スリーブ4の外周面部には所 定の初期内圧(締付圧)を保った状態で足踏みペダル5の踏み込み状態ロック用の コイルスプリング(ロックスプリング)11が巻成されている。
【0037】 該コイルスプリング11は、一端側(スリーブ外端側)が自由端11bとして斜 め上方に起立されている一方、他端側(ペダル側面側)が固定端11aとして上記 取付ブラケット1側面に所定高さの固定部材12を介して係止固定されている。 そして、該コイルスプリング固定端11aの上記スリーブ4側基部(スリーブ4周 面への巻き込み開始部分)から上記自由端11bの基部に到るコイル部外周には、 例えば図5の仮想線に示すような足踏みペダル5の踏み込み開始時における当該 コイルスプリング巻回部各線輪のドラム半径方向への浮き上り(拡がり)を押圧規 制するためのスリーブ状リング部材13(請求項1記載のリング部材に対応する: 図6参照)が嵌合せしめられている(図3中では仮想線により取付位置のみを示し た)。
【0038】 該スリーブ状リング部材13には、図6に示すように、その両端側に上記コイ ルスプリング11の固定端11a、自由端11bが係合する係合凹部13a,13b が形成されている。
【0039】 従って、上記足踏みペダル5の踏み込み開始時における上記コイルスプリング 固定端11aから自由端11bの基部までのコイル部各線輪の上記浮き上りは該ス リーブ状リング部材13によって全体に亘って確実に阻止され、上記浮き上りに 基くブレーキケーブル6の引張ストロークのロスは殆んど生じないようになる。 なお、この場合において、例えば図5の符号40に示すように、上記コイルスプ リング固定端11aの固定部材12に到る途中に対して押圧リングを設けるよう にすると、より確実にコイルスプリング11の変形が防止されるようになる。
【0040】 さらに、符号15は上記支軸3の外端部側に回動可能に嵌合されたレリーズレ ーバーであり、該レリーズレバー15の一端15a側は引張スプリング16を介 して上記取付ブラケット1上部の係止片17先端に連結され、同引張スプリング 16によって、その先端側レリーズ片15bが上記コイルスプリング11の自由 端11b側から常に離接する方向(図3の矢印(イ)方向)に付勢されている。該レ リーズレーバー15の上記レリーズ片15bには図3に示すようにレリーズケー ブル17の連結部18が設けられており、該連結部18にレリーズケーブル17 の先端が接続されている。そして、該レリーズケーブル17が例えば上記引張ス プリング16の付勢力に抗して矢印(ロ)方向に引かれると、上記レリーズ片15 bが上記コイルスプリング11の自由端11bを図3の矢印(ハ)方向に押してコイ ル部を拡開し当該コイルスプリング11の上記スリーブ4外周面に対する緊縛力 を低減する。その結果、上記足踏みペダル5はロック状態が解除され上記ブレー キケーブル17の引張反力によって元の非踏み込み状態に復帰する。
【0041】 従って、上記本実施例の構成の自動車の足踏み式パーキングブレーキによると 、足踏みペダルロック用のコイルスプリング11固定端11aの巻き込み部は素 よりコイル部全体のドラム半径方向への浮き上りを可及的に防止することができ 、同浮き上りによって生じていた従来装置のようなブレーキケーブル引張ストロ ーク量のロスを確実に解消することができる。
【0042】 (2) 第2実施例 次に、図7および図8は、本願考案の例えば第2実施例に係る足踏み式パーキ ングブレーキの構成を示している。
【0043】 先にも述べたように、上記コイルスプリングの伸張によるストロークロスは、 上記のような固定端側ほど顕著ではないが上記固定端以外の巻回部の全体でも生 じる。そして該巻回部の各コイル線輪の伸張は上述したドラム半径方向への浮上 りとともにドラム軸方向への連続した拡がりとなり、全体としての伸張量は相当 に大きくなる。したがつて、ロック時に、それら各線輪の伸張状態が縮小されて ドラム面全体に均等な緊縛力を発揮するするようになるまでに相当な時間がかか り、ドラムの滑りによる制動ロスを生じ易い問題がある。
【0044】 この現象は、特に大荷重ロックを行った時のブラケット本体側とドラム支軸側 との相対的な撓みによりコイルスプリングに捩れが発生した時などに顕著となる 。
【0045】 該コイル部(巻回部)各線輪の伸張の内、上記ドラム半径方向の拡がりは上記第 1実施例のスリーブ状リング部材13の嵌合によって上述の如く一応解決するこ とができる。
【0046】 しかし、該第1実施例では上記コイルスプリング巻回部各線輪間のドラム軸方 向への伸張によるコイル線輪間の拡がりを防止することはできない。
【0047】 そこで、本実施例では、例えば図7および図8に示すように、上記ドラム部4 の外端に上記コイルスプリング11の巻回部各コイル線輪間を常時ペダル本体側 のプレート方向に押圧して各線輪間の拡がりを防止するリング状の係止プレート 20を嵌合係止したことを特徴とするものである。
【0048】 従って、該構成によると、上記足踏みペダル5の踏み込み開始時における上記 コイルスプリング11巻回部各コイル線輪のドラム軸方向への拡がりは上記リン グ状の係止プレート20によって確実に阻止され、それに基くブレーキケーブル の引張ストロークのロスは生じなくなる。
【0049】 (3) 第3実施例 また、図9は上記第2実施例と同様のリング状係止プレート20を上記第2実 施例の如きドラム形成用のスリーブ4に対してではなく支軸3自体に直接嵌合し 、該リング状係止プレート20を当該支軸3外周のリング溝31に嵌合係止され ている固定プレート30によって係止固定することによって、同リング状係止プ レート20により上記スペーサ(ブッシュ)10、スリーブ4、コイルスプリング 11の全てを軸方向足踏みペダル5側に強固に押圧するようにし、足踏みペダル 5踏み込み操作時の剛性感を向上させると同時に上記第2実施例と同様のコイル スプリング11の各線輪間の拡がりを併せて防止するようにしたことを特徴とす るものである。
【0050】 一般に上記足踏みペダル5とドライバーの足の位置との関係は、例えば図13 に示すような状態にある。従って、ドライバーが上記足踏みペダル5を踏み込ん だ時には、その横力Fにより図13、図14の矢印(a)および(b)に示すような方 向の力が足踏みペダル5およびスリーブ4、スペーサ10に作用し、特にスペー サ10が合成樹脂材であるところから、或る程度の弾性変形を伴って軸直交方向 へのグラツキを伴う欠点がある(従来構造の場合)。その結果、ドライバーに対し て剛性感の不足を感じさせる。また、その結果、上記コイルスプリング11の撓 みも生じ、引張ストローク量ロスの原因ともなる。
【0051】 ところが、図9に示すように上記スペーサ10、スリーブ4、コイルスプリン グ11の全てを外端部側で上記リング状係止プレート20によって支軸3に対し て緊密かつ強固に係止固定して足踏みペダル5側に押圧(プレート弾性により)す る構成を採用すると、上記スペーサ10部分の変形を生じなくなり、剛性感が大 きく向上するとともにコイルスプリング11の撓みも生じないから、引張ストロ ーク量のロスもなくなる。
【0052】 (4) 第4実施例 次に、図10および図11は本願考案の第4実施例に係る足踏み式パーキング ブレーキの構成を示している。
【0053】 上述した第1実施例の構成のスリーブ状リング部材13ではコイルスプリング 11巻回部の各コイル線輪の半径方向の拡がりを防止することはできるが、一方 、大荷重ロック時に軸方向の拡がりが残る点で若干の問題がある。他方上記第2 、第3実施例の構成を採用すると、該軸方向の拡がりを防止することはできるが 、上記半径方向の拡がりには対応できなくなる。
【0054】 そこで、本実施例では図10、図11に示されるように、上記第1実施例のス リーブ状リング部材13の構成と第2実施例のリング状係止プレート20の構成 との両者を組合わせ、しかもそれらを一体に形成することによって組付作業をも 容易にしたことを特徴とするものである。
【0055】 従って、該実施例の構成によると、上記第1実施例の構成による半径方向の拡 がり防止機能と第2実施例の構成によるドラム軸方向の拡がり防止の両機能を共 に実現することができ、しかも組付工数は単一部材であるから1回で済むように なる。
【0056】 (5) 第5実施例 ところで、上記コイルスプリング11の半径方向の拡がりは、先に従来技術の 問題点に関連して述べたように、その固定端側11aのスリーブ4への巻き込み 開始部のNo1〜No3まで位の線輪部で最も生じ易い。従って、それを防止する には、上記第1実施例のように必ずしもコイルスプリング11の巻回部の全幅に 対応したスリーブ部材13にする必要はなく、例えば図12に示すようにNo1 〜No2線輪部の幅に対応した小幅のスリーブ部材13′とし、必要に応じて上 記第3実施例の係止プレート20を組合わせるようにしても良い。このような構 成は、特に機構の軽量化が要請される場合に適している。
【0057】 また、該構成において上記スリーブ部材13′のペダル側端部には半径方向内 方に延びるフランジ部13a′を形成し、該フランジ部13a′を上記コイルスプ リング11固定側端部(およびスリーブ4端部)と足踏みペダル5側壁との間に挾 み込んで係止すると、スリーブ部材13′そのものの係止状態が確実かつ安定し たものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願考案の第1実施例に係る自動車の
パーキングブレーキのシリンダダンパー側から見た側面
図である。
【図2】図2は、同パーキングブレーキの平面図であ
る。
【図3】図3は、同パーキングブレーキのコイルスプリ
ング側から見た斜視図である。
【図4】図4は、同パーキングブレーキのドラム部(ス
リーブ部)の断面図である。
【図5】図5は、同パーキングブレーキの要部の作用を
示す説明図である。
【図6】図6は、同パーキングブレーキのスリーブ部材
の構成を示す斜視図である。
【図7】図7は、本願考案の第2実施例に係る自動車の
パーキングブレーキの要部の構成を示す一部切欠正面図
である。
【図8】図8は、同自動車の足踏み式パーキングブレー
キの要部の構成を示す断面図である。
【図9】図9は、本願考案の第3実施例に係る自動車の
足踏み式パーキングブレーキの要部の構成を示す断面図
である。
【図10】図10は、本願考案の第4実施例に係る自動
車の足踏み式パーキングブレーキの要部の構成を示す一
部切欠正面図である。
【図11】図11は、同自動車の足踏み式パーキングブ
レーキの要部の構成を示す断面図である。
【図12】図12は、本願考案の第5実施例に係る自動
車の足踏み式パーキングブレーキの要部の構成を示す断
面図である。
【図13】図13は、従来一般の自動車のパーキングブ
レーキの構成をドライバーとの関係で示す正面図であ
る。
【図14】図14は、同自動車の足踏み式パーキングブ
レーキの要部の構成と作用を示す説明用断面図である。
【符号の説明】
1は取付ブラケット、2は車体、3は支軸、4はスリー
ブ、5は足踏みペダル、6はブレーキケーブル、10は
スペーサ、11はコイルスプリング、11aはコイルス
プリング固定端、11bはコイルスプリング自由端、1
3,13′はリング状スリーブ部材、20はリング状係
止プレートである。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側に固定された支軸により回転可能
    に軸支された足踏みペダルと、該足踏みペダルの先端に
    接続されたブレーキケーブルと、上記支軸により回転可
    能に軸支され、かつ上記足踏みペダルの一側に固定され
    たドラム部と、該ドラム部に巻成保持され、上記足踏み
    ペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の回転によ
    り緊縛力を低減する一方、上記ブレーキケーブルの引張
    力による当該ドラム部の回転により緊縛力を増大するコ
    イルスプリングとを備えてなる足踏み式パーキングブレ
    ーキにおいて、上記コイルスプリングに当該コイルスプ
    リングの外周をドラム密着方向に規制するリング部材を
    嵌合したことを特徴とする足踏み式パーキングブレー
    キ。
  2. 【請求項2】 上記リング部材は、一端側にフランジ部
    を有した所定幅のリング状スリーブ部材よりなり、その
    フランジ部を上記足踏みペダルとコイルスプリング固定
    側端部との間に挾んで係止されていることを特徴とする
    請求項1記載の足踏み式パーキングブレーキ。
  3. 【請求項3】 車体側に固定された支軸により回転可能
    に軸支された足踏みペダルと、該足踏みペダルの先端に
    接続されたブレーキケーブルと、上記支軸により回転可
    能に軸支され、かつ上記足踏みペダルの一側に固定され
    たドラム部と、該ドラム部に巻成保持され、上記足踏み
    ペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の回転によ
    り緊縛力を低減する一方、上記ブレーキケーブルの引張
    力による当該ドラム部の回転により緊縛力を増大するコ
    イルスプリングとを備えてなる足踏み式パーキングブレ
    ーキにおいて、上記ドラム部外端側に上記コイルスプリ
    ングの巻回部外端部を各コイル間が密着する方向に押圧
    係止するリング状係止部材を設けたことを特徴とする足
    踏み式パーキングブレーキ。
  4. 【請求項4】 車体側に固定された支軸により回転可能
    に軸支された足踏みペダルと、該足踏みペダルの先端に
    接続されたブレーキケーブルと、上記支軸により回転可
    能に軸支され、かつ上記足踏みペダルの一側に固定され
    たドラム部と、該ドラム部に巻成保持され、上記足踏み
    ペダルの踏み込み量に対応した当該ドラム部の回転によ
    り緊縛力を低減する一方、上記ブレーキケーブルの引張
    力による当該ドラム部の回転により緊縛力を増大するコ
    イルスプリングとを備えてなる足踏み式パーキングブレ
    ーキにおいて、上記コイルスプリングに嵌合され当該コ
    イルスプリングの外周をドラム密着方向に規制するリン
    グ部材と上記ドラム部外端側に係合され上記コイルスプ
    リング巻回部外端部を各コイル間が密着する方向に押圧
    係止するリング状係止部材とが設けられ、それらが相互
    に一体成形されていることを特徴とする足踏み式パーキ
    ングブレーキ。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5957052A (ja) * 1982-09-27 1984-04-02 Aisin Seiki Co Ltd 車両の制動力保持装置
JPH03161814A (ja) * 1989-11-20 1991-07-11 Nhk Spring Co Ltd 回転ロック装置

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JPH03161814A (ja) * 1989-11-20 1991-07-11 Nhk Spring Co Ltd 回転ロック装置

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