JPH0543599A - TGF―βに対する正常ヒト成長調節性レセプター - Google Patents
TGF―βに対する正常ヒト成長調節性レセプターInfo
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Abstract
(57)【要約】
電子出願以前の出願であるので
要約・選択図及び出願人の識別番号は存在しない。
Description
【発明の詳細な説明】 1.序 文 本発明は、精製タイプIIITGF−βレセプター の製造に関するものである。本発明の該精製TG F−βレセプターは、TGF−β1およびTGF −β2の両者に結合可能であり、また、生物学的 および構造的に特徴付けられている。
2.発明の背景 2.1.TGF−β 変換成育因子−ベータ(TGF−β)は、最近 記述されている細胞分化および増殖を制御するポ リペプチド類の一群の一員である。この一群の他 のものは、Mullerの阻害物質(Cateらの、1986, Cell 45:658-698)、インヒビン類(Masonらの、 1985,Nature 318:659-663)およびドロソフィラ (Drosophila)の15倍(decapentaplegic)遺伝子 複合体の転写物から推定される蛋白質(Padgett らの、1987,Nature 325:81-84)を含む。
4種類のタイプのTGF−βが同定され、TG F−β1、TGF−β2、TGF−β1.2およ びTGF−β3と命名されている。第1に記載し たタイプTGF−β1は、ジスルフィド結合した 分子量13,000を有する2個の同等なサブユニット から成る(Assoianらの、1983,J.Biol.Chem.258: 7155-7160;Frolikらの、1983,Proc.Natl.Acad. Sci.USA 80:3676-3680:Frolikらの、1984,J. Biol.Chem.260:10095-11000)。これは、胎盤 )Frolikらの、1983,Nature 325:81-84)、血小 板(Childsらの、1982,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:5312-5316;Assoianらの、1983,J.Biol.Chem. 258:7155-7160)、腎臓(Robertsらの、1983,Bio- chemistry 22:5692-5698)、および無機質脱落の 骨(Seyedinらの、1985,Proc.Natl.Acad.Sci. USA 82:119-123)を含む数種の組織源から精製さ れている。ヒト(Derynckらの、1985,Nature 316:701-705)、マウス(Derynckらの、1986,J. Biol.Chem.261:4377-4379)、およびサル(Sharples らの、1987,DNA 62:39-244)のTGF−β1を コードするcDNAクローン類は、単離されてい る。これらのクローンのDNA配列分析は、TG F−β1が大きい前駆体ポリペプチドとして合成 され、そのカルボキシ端末が切断されて成熟TG F−β単量体を生成することを示している。上述 したすべての供給源に由来するTGF−β1前駆 体蛋白質にわたって強度の相同性が見出されてい る。
10%血清および表皮成育因子の存在下において、 TGF−β1は正常ラット腎繊維芽細胞の固定源 非依存性成育を促進し(Robertsらの、1981,Proc. Natl.Acad.Sci.USA 78:5339-5343;Robertsらの、 1982,Nature 295:417-419;Twardzikらの、1985, J.Cell.Biochem.28:289-297)、10%血清のみ の存在下においてAKR−2B繊維芽細胞のコロ ニー形成の誘導が可能である(Tuckerらの、1983, Cancer Res.43:1518-1586)。また、TGF−β1 は、胎児性ラット筋間葉細胞の分化および軟骨特 異巨大分子の生成を引き起こすことも示されてい る(Seyedinらの、1986,J.Biol.Chem.261:5693- 5695)。
その細胞増殖に対する効果とは対照的に、ヒト 血小板から精製されたTGF−β1は、培養にお いてある種の細胞の成育を阻害することが示され た(Tackerらの、1984,Sience 226:705-707)。
また、TGF−β1は、数種類のヒト腫瘍細胞株 の成育を阻害することも示されている(Robertsら の、1985,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:119-123)。
このTGF−β1の阻害/刺激効果は、細胞の種 類および細胞の生理学的な状態を含む数種の因子 に依存するであろう(概観のためには、Spornら の、1986,Science 233:532-534を参照)。
TGF−β1と同様に、TGF−β2は、ジス ルフィド結合した2個の同等な13,000ドルトンの サブユニットからなる分子量26,000のポリペプチ ドであり(Chiefetzらの、1987,Cell 48:409-415; Ikedaらの、1987,Biochemistry 26:2406-2410)、 ウシ脱無機質骨(Seyedinらの、1987,J.Biol. Chem.262:1946-1949)、ブタ血小板(Cheifetzら の、1987,Cell 48:409-415)、ヒト前立腺癌細胞 株PC−3(Ikedaらの、1987,Biochemistry 26: 2406-2410)、およびヒト神経膠芽細胞腫瘍細胞株 (Wrannらの、1987,EMBO 6:1633-1636)から単離 されている。ヒトおよびサルTGF−β2をコー ドするcDNAクローン類は、単離されている (Madisenらの、1988,DNA 7:1-8;Webbらの、19 88,DNA 7:493-497)。該成熟TGF−β2単量 体は、mRNAが分化的スプライシングにより生 ずるであろう2種類のより大きい前駆体ポリペプ チドの一つから切断される(Webbらの、1988,DNA 7:493-497)。
TGF−β1とTGF−β2とは、それらの成 熟領域においては71%のアミノ酸配列の同等性を、 またそれらの前駆体構造においては41%の同等性 を有している。最近アミノ酸配列がcDNAクロ ーンより推定されたTGF−β3は、TGF−β 1およびTGF−β2の成熟単量体に対して約80 %の相同性を有するC−末端の112個のアミノ酸 配列を含むものと思われる(Dijkeらの、1988,Proc. Natl.Acad.Sci.USA 85:4715-4719)。TGF−β 1.2は、ジスルフィド結合により結合したβ1 およびβ2サブユニットを含む異種二量体形態で ある(Cheifetzらの、1987,Cell 48:409-415)。
2.2.TGF−βレセプター 3種類のTGF−βレセプターが記述され、個 々の構造的および機能的性質に基づいてタイプI、 IIおよびIIIと定義されている。TGF−βに対す る該タイプIIIレセプターは、リガンド結合部位が 位置する280-330キロドルトンのサブユニットを 含有するジスルフィド結合した巨大な糖蛋白質で ある(Massague,1985,J.Biol.Chem.260:7059-7066)。
タイプIおよびタイプIIレセプターに対しては、 TGF−β1とTGF−β2とは異なった結合を するが、該タイプIIIレセプターは、両リガンドに 対して近似した親和性を示す(Cheifetzらの、19 87,Cell 48:409-415)。
タイプIIIレセプターの占有度は、フィブロネク チンの刺激(IgnotzおよびMassagueの、1986,J. Biol.Chem.61:4337-4345)、タイプIコラーゲン (Robertsらの、1986,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:4167-4171)、細胞粘着レセプターの合成およ び発現(IgnotzおよびMassagueの、1987,Cell 51: 189-197)ならびにコンドロイチン/デルマタン硫 酸プロテオグリカン類(BassolsおよびMassague の、1988,J.Biol.Chem.263:3039-3045)を含む、 TGF−β1およびTGF−β2の両者に対する 数種類の細胞応答の取り次ぎに関連している。該 タイプIIIレセプターは、TGF−βにより誘導さ れる細胞外担体および細胞粘着性における変化の 媒介において枢軸的な役割を演じ、ある種の細胞 表現型および細胞増殖の誘発または抑制、すなわ ち半固体培地中での繊維芽細胞の誘導された増殖 (Assoianらの、1983,J.Biol.Chem.258:7155-7160); 上皮細胞(Robertsらの、1985,Proc.Natl.Acad.Sci. USA 82:119-123)、TおよびBリンパ球(Kehrlら の、1983,J.Exp.Med.163:1037-1050;Kehrlらの、 1985,Clin.Res.33:610-615)、胸腺細胞(Ristow の、1986,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 83:5531-5533)、 およびある種の腫瘍細胞(Robertsらの、1985,Proc. Natl.Acad.Sci.USA 82:119-123)の増殖の阻害; 軟骨形成(Seyedinらの、1985,Proc.Natl.Acad. Sci.USA 822267-2271)、骨形成(Centrellaらの、 1986,Endocrinology 19:2306-2321)および上皮細 胞分化(Masuiらの、1986,Proc.Natl.Acad.Sci. USA 83:2438-2442)の刺激;ならびに脂肪(Ignotz らの、1985,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:8530-85 34)、骨格筋(Olsonらの、1986,J.Cell.Biol.103: 1799-1805)および造血性(Ohtaらの、1987,Nature 329:539-541)表現型の発現の阻害を生じる。TG F−βに対する高親和性レセプターは、上皮性、 間葉性および造血性供給源を含み、正常および腫 瘍細胞の両者において、成人あるいは胎児性供給 源、ならびに異なる種由来の細胞を含めて今日ま でに試験されたほとんどすべての細胞から見出さ れている(Wakefieldらの、1987,J.Cell.Biol.105: 965)。
生物学的に潜状性のTGF−βは、そのレセプ ターに結合し得ず、また生物学的応答を生じ得ず、 該TGF−βレセプターがそのリガンドを認識し、 結合する以前にTGF−βの活性化が必要である ことが示される(Wakefieldらの、1987,J.Cell. Biol.105:965)。TGF−β活性化の背後にある 機構および潜伏性TGF−βに対してTGF−β レセプターが認識し結合することができない理由 は、いずれも理解されていない。
TGF−β類およびそれらのレセプター類に係 る種々の研究からの結果は、腫瘍生成におけるT GF−β系の役割に関する興味ある疑問を提起し た。TGF−βレセプター類は、すべての細胞型 において普遍的に発見されているように見られる にもかかわらず、いくつかの注目すべき例外が見 出された。例えば、ほとんどの網膜芽腫細胞株は、 機能的なTGF−βレセプター類を持たないよう に見え、それらの不在は、これらの細胞に、TG F−βの別な正常成育−調節作用から逃れること を許容するであろう(Kimichiらの、1988,Science 240:196-199)。これに関して、TGF−βの合成 および/または発現を制御する因子の発現または 発現の喪失は、TGF−βの成育抑制効果に対す る応答性の相伴う喪失を導くであろう。腫瘍細胞 が、それらのTGF−βに対して応答し、またT GF−βにより制御される能力を失う他の機構は、 TGF−βの潜伏性形態を活性化するための細胞 の能力欠如に関連し、これにより、リガンド−レ セプター結合により生ずる成育阻害シグナルを阻 止するであろう(Wakefieldの、1987,J.Cell.Biol. 105:965-975)。
初期の哺乳類の発生におけるTGF−βおよび そのレセプターの役割が示唆されている。初期マ ウス胚の形態発生に係る臨界的構造は、TGF− βの特異的免疫組織化学的局在化を示した(Heine らの、1987,Proc.Am.Assoc.Cancer Res.28:53)。
TGF−βは、供給源の胎児の妊娠令に依存して、 培養正常胎児性繊維芽細胞に対して成育促進また は成育阻害のいずれかの効果を及ぼし、TGF− βの生物学における成熟的変化がヒト妊娠の13か ら16週の間に起こるであろうことが示唆される (Hillらの、1986,128:322-328)。加うるに、ネ ズミ胎児性癌細胞は、あるにしても微かなTGF −βのレセプターを有するように見えるが、分化 誘導されて胚外の内胚葉様細胞となった後にTG F−βの抗−増殖作用に対して感受性となり、T GF−βレセプターが、特定の分化過程に拘束さ れて胎児細胞上に出現し始めるであろうことが示 唆される(Rizzinoの、1987,Cancer Res.47:4386- 4390)。初期の発生におけるTGF−βの役割は、 パターン形成に係るドロソフィラ遺伝子が、TG F−βと有意な一次配列相同性を有する蛋白質を コードしていることの発見によっても支持されて いる。
成育制御因子であるTGF−βの一群は、ドロ ソフィラからヒトに至る範囲の生物における細胞 成育および分化の調節において本質的な役割を演 ずるものと思われる。TGF−β遺伝子群の3種 の構成員は同定され、クローン化されているが、 TGF−βのレセプターに媒介された多くの作用 を伴う特異的な機構についてはほとんど知られて いない。TGF−β系の正に複雑な生物学に関す る最近の知識は、従って限られたものに止まり、 更なる発展は、TGF−βレセプターの分子生物 学のより良い理解に依存している。
3.本発明の要約 本発明は、精製タイプIIITGF−βレセプター およびその製造方法に関するものである。該タイ プIIITGF−βレセプターの精製は、そのアミノ 酸配列の一部の決定を可能とし、これによって大 量のTGF−βレセプターの製造のための分子ク ローン化技術の利用を可能とした。
本発明は、第1にはTGF−βが細胞育成およ び分化に対して有する種々の効果を伴う分子機構 を明らかにするために基本的な強力な研究手段を 提供する。
精製タイプIIITGF−βレセプターは、細胞成 育の調節のための方法の発展において用途が見出 され、また、細胞成育過程の分子生物学を説明す るための研究に対して明らかに寄与するであろう。
4.図面の概略説明 第1図 HEPM細胞に対するTGF−βの生 物活性:DNAへの放射性ヌクレオチドの取込み。
結果は、TGF−βのピコモル(pM)濃度に対する 刺激の百分率で示されている。刺激の百分率は、 以下のように計算した:処理(cpm)−非処理(cpm) /非処理(cpm)×100。パネルA:TGF−β1処 理。パネルB:TGF−β2処理。
第2図 HEPM細胞に対するTGF−βの生 物活性:細胞増殖。細胞数を処理から120時間ま で24時間間隔で測定した。データは、培養時間 (時間)に対する穴あたりの細胞数で示されてい る。96時間までに、50pMのTGF−β1で処理し た培養物(■)は、非処理培養物(●)の2倍の細胞 密度に達した。
第3図 HEPM細胞に対するTGF−βの生 物活性:軟寒天中における成育刺激。細胞は、移 植時に50pMのTGF−βにより処理され、13日に ついてコロニー形成を計数した。パネルA:非処 理細胞。パネルB:TGF−β1処理細胞。TG F−β1を含む穴は、平均コロニー数8±1を有 した。
第4図 非標識TGF−β1の量の増加との競 合における[125I]−ヨード−TGF−β1の結 合。放射標識TGF−β1の結合は、飽和性であ り(第4A図)、また非標識リガンドと競合した (第4B図);特異的結合は、存在する全標識リ ガンドの20%であった。
第5図 競合結合データのスキャッチャード (Scatchard)プロット。(○)100pMrTGF−β 1による18時間処理細胞。(●)非処理細胞。得ら れた等温曲線は、少なくとも2種のTGF−β結 合部位の存在を示している。等温線間に見られる 平行性は、細胞が結合前にrTGF−β1に曝さ れた場合にレセプターの制御低下が起こることを 示している。
第6図 生物学的応答とレセプター占有度との 比較。結果は、TGF−β1の濃度に対する最大 結合または応答の百分率で示されている。最大成 育刺激に半値(●)は、5pMTGF−β1にて起こ り、一方、最大レセプター占有の半(■)は、 100pMTGF−β1にて起こった。従って、最大 生物学的応答は、わずかに20%のレセプターがT GF−β1に占有された場合に得られる。
第7図 細胞表面の標識TGF−βレセプター の親和性のオートラジオグラフィー、2日間曝露。
試料は、[125I]−ヨード−TGF−β1もしく は[125I]−ヨード−TGF−β2のみと、また は、1,000ngの非標識TGF−β1もしくはTG F−β2の存在下で培養した。レーン1:標識T GF−β1;レーン2:標識TGF−β1+非標 識TGF−β1;レーン3:標識TGF−β1+ 非標識TGF−β2;レーン4:標識TGF−β 2;レーン5:標識TGF−β2+非標識TGF −β1;レーン6:標識TGF−β2+非標識T GF−β2。
第8図 アフィーゲル(Affi-Gel)樹脂に対する TGF−β1のカップリング効率。カップリング 前(レーン1)および後(レーン2)の分別量5 μl溶液は、2−メルカプトエタノールの不在下 にて5%積層ゲルを有する15%SDS−ポリアク リルアミドゲル上で電気泳動的に分析された。ク マッシー染色は、レーン2における検出可能量の TGF−βが無いことを明らかにし、カップリン グ効率が90%以上であることを示している。
第9図 還元性条件下における6.25%SDS− PAGE(5%積層ゲル)上での精製TGF−β の移動性。唯一のクマッシー染色可能なバンドを、 計算による分子量200-206Kdにおいて見ることが できる(ミオシンマーカーに近接して位置する)。
第10図 精製TGF−βレセプターのTGF− βに対する結合能力。アフィニティー精製レセ プター調製物は、[125I]−ヨード−TGF−β と結合するためにDSSにより交差結合され、S DS−PAGEにより分析された。(-)のマーク を付したレーンは、[125I]−ヨード−TGF− βのみを含み;(+)のマークを付したレーンは、 1,000ng/mlの非標識TGF−βの存在下に[
125I] −TGF−βを含んでいた。該240Kdのバンドは 放射リガンドにより特異的に標識され、SDS− PAGEにおいて細胞表面膜由来のレセプターT GF−β複合体と同じ移動性を有していた(第7 図参照)。
125I] −TGF−βを含んでいた。該240Kdのバンドは 放射リガンドにより特異的に標識され、SDS− PAGEにおいて細胞表面膜由来のレセプターT GF−β複合体と同じ移動性を有していた(第7 図参照)。
5.本発明の具体的な説明 本発明は、変換成育因子−ベータ(TGF−β) に対する精製レセプターの製造に関するものであ る。本発明の該精製TGF−βレセプター、すな わちタイプIIITGF−βレセプターは、表面に天 然にこのようなレセプターを発現する細胞から単 離することができる。別法として、タイプIIITG F−βレセプター遺伝子を含有する発現ベクター によりトランスフェクトされ、成熟かつ活性なレ セプターの合成を支配し得る細胞を、TGF−β レセプターの単離の為の供給源として使用しても よい。
本発明の方法は、実施例により例示され、ここ においては、該タイプIIITGF−βレセプターが HEPM細胞から同定、精製され、特徴付けされ、 組成的および構造的情報を得るために使用される。
HEPM細胞は、過剰的に高レベルのタイプIIIT GF−βレセプターを発現することが見出され、 これらの細胞をこのレセプターの単離、精製のた めの供給源として優れたものとしている。特定の 実施態様において、タイプIIITGF−βレセプタ ーは、アフィニティークロマトグラフィにより均 質に精製された。特に、組換えTGF−β1がポ リマー樹脂上に固定化され、可溶化HEPM細胞 膜を含む溶液からタイプIIITGF−βを単離する ために使用される。HEPM細胞から単離された 該アフィニティー精製タイプIIITGF−βレセプ ターは、約200-206Kdの分子量を有し、TGF− β1およびTGF−β2に特異的に結合すること ができる。該タイプIIITGF−β1レセプターの アミノ酸組成および部分アミノ酸配列が決定され た。
精製タイプIIITGF−βレセプターは、広範囲 の細胞成育関連疾患の治療、ならびに、一般的に 細胞の成育および分化を制御する手段において用 途が見出され得る。例えば、精製タイプIIITGF −βレセプターは、TGF−β活性の抑制が必要 な場合において臨床的治療薬として有用であろう。
この点に関して、該レセプターの治療薬としての 使用は、TGF−βの天然の標的レセプターに対 するいかなる結合をも有効に阻害し、リガンド− レセプター結合により生ずる細胞増殖または阻害 シグナルを阻止する。大多数の細胞型は、TGF −β作用を受け易いものと思われ、従って、タイ プIIITGF−βレセプターを、該レセプターの浄 化効果が細胞のある一群、細胞型または特定の組 織もしくは器官に局在化するように設計された薬 剤放出系に組込むことは有用であろう。タイプIII TGF−βレセプターが連結された抗体類は、浄 化効果を特定の細胞または細胞群に集中させるた めに使用できるであろう。この点に関して、個々 の細胞型に対して特異的な多くの種類の抗体がこ の分野において知られており、TGF−β活性の 抑制のために該レセプターとの組合せにおいて使 用し得る。
TGF−βに対する結合、および成育変調活性 に対する応答の能力を欠いた細胞に、TGF−β を向ける能力は、細胞成育疾患の調節のために望 ましいであろう。これに関しては、治療的な成育 調節が望まれる細胞上の決定因子を有する抗体類 に結合されたタイプIIITGF−βレセプター類が、 該細胞中にTGF−βを向けるために使用され得 る。このような、TGF−β:TGF−βレセプ ター:抗体複合体は、あるにしても僅かなTGF −βレセプター類のみを発現するか、あるいはT GF−βの成育抑制作用に対する応答能力を何ら かにより欠失した癌細胞における成育の阻害につ いて特に有用であろう。
タイプIIITGF−βレセプターの構造に関する 知識は、TGF−β類の生物学的効果を誘導し得 る合成TGF−β類似体を設計するために有用で あろう。更に、TGF−βレセプターの生物学の 知識は、正常成育制御過程、該過程の欠陥がどの ように新生物細胞の非制限的増殖をもたらすか、 およびどの作用がこれらの欠陥を修正し、または 無効とし、そして正常な成育制御機構を回復させ るかを理解するために重要な寄与をするであろう。
TGF−βレセプター類を発現する細胞類上の TGF−βの効果を調節する効果的な方法は、レ セプター−作動薬によりレセプターの機能領域へ の接近を妨害すること、または抗体を中和してリ ガンド−レセプター複合体を介してのTGF−β のシグナル誘導を回避することを含むであろう。
この方法において、天然リガンドTGF−βは、 結合に供せられるより少ないレセプターしか見出 せず、シグナル誘導の軽減を生ずるであろう。
精製タイプIIITGF−βレセプター類は、TG F−β類の単離およびTGF−β群に関連する他 の新規な成育因子の単離においても利用可能であ ろう。
本発明の方法の多くの局面は、下記の副段落中、 および引続く実施例中により詳細に記述されてい る。
5.1.TGF−βの正常成育制御レセプターの 同定 本発明に従って、TGF−βレセプターの供給 源は、精製、構造的特徴付け、ならびにTGF− βレセプター遺伝子の分子クローニングおよび発 現に進む前に同定されなければならない。本発明 は、TGF−βのタイプIIIレセプターに向けられ るものであって、ある種の細胞の表面にも存在す るであろう他のレセプター族からは区別されなけ ればならい。
正常ヒト胚芽細胞株HEPMが、TGF−βに 対する該タイプIIIレセプターの供給源として使用 された。該HEPM細胞株は、妊娠50ないし60日 の発生の胚芽相終期に向かうヒト流産児の第2次 口蓋間葉から最初に誘導された(Vonedaおよび Prattの、1981,J.Craniofac.Genet.DEV.Biol.1: 411-423)。HEPM細胞は、雌胚の正常二倍体核 型を有し、14番目の継代まで染色体異常を示さず (Welschらの、1986,Teratogenesis Carcinog. Mutagen.6:383-392)、また、多分、口蓋由来の 未分化繊維芽様細胞を提示する。これらの細胞の 妊娠令は、TGF−βのHEPM細胞レセプター への結合が、成育刺激応答を開始させるであろう ことを示唆している。該細胞株は、妊娠中期にお ける口蓋裂の発生に伴う制御過程の研究に使用さ れた。(Kim et al.,1984,J.Histochem.Cyto- chem.32:1234-1237) 該HEPM細胞株は、試験した他のいかなる細 胞株よりも、細胞あたりに多くのTGF−βレセ プターを含むことが見出されたため、この細胞株 をTGF−βレセプターの供給源として選択した。
しかしながら、本発明の方法は、最大ではないに せよ、多くの細胞がTGF−βレセプターを発現 するため、TGF−βレセプターの供給源として のHEPM細胞の使用に限定されるものではない。
HEPM細胞上のTGF−β特異性レセプター の存在は、外的TGF−β1およびTGF−β2 による処理に対する生物学的応答を測定すること によって決定することができる。後述の第6節に 記載のアッセイ法を使用して、TGF−β1およ びTGF−β2の両者がHEPM細胞におけるD NA合成および成育を同程度に刺激することが測 定され、このことは、両因子が同じレセプターに 結合することを示唆している。後述する第6.2.2 節に記載するような競合的結合の研究は、観察さ れたこられの生物学的応答が、TGF−β特異性 レセプターに対するか、または他の成育因子レセ プターに対する結合に関連するかについて決定す る為に使用できる。この点に関して、上皮成育因 子およびTGF−βが、別々のレセプターとの相 互作用を介してそれらの生物学的効果を及ぼすこ と、および両成育因子をHEPM細胞の成育の刺 激に使用した場合に相乗効果が得られることが示 された。
TGF−βに特異的なHEPM細胞表面レセプ ターの親和性は、後述する第6.1.4節に記載の放 射レセプターアッセイを用いて測定することがで き、出願人の発見であるTGF−βのHEPM細 胞への結合が飽和性であることは、先の研究と一 致した(Wakefieldらの、1987,J.Cell.Bi
ol.105: 965-975)。飽和性結合とTGF−β特異性レセプ ターとの間の関係は、(Schatchardの方法により分 析され得る(Schatchardらの、1949,Ann.NY Acad. Sci.51:660-672)。この分析的技術を用いて、出 願人は、HEPM細胞が、解離定数58pMを有する 低容量、高親和性(アフィニティー)のTGF− β結合部位を発現することを測定した。更には、 これらの細胞は、解離定数898pMの高容量、低親 和性の結合部位も有している。
ol.105: 965-975)。飽和性結合とTGF−β特異性レセプ ターとの間の関係は、(Schatchardの方法により分 析され得る(Schatchardらの、1949,Ann.NY Acad. Sci.51:660-672)。この分析的技術を用いて、出 願人は、HEPM細胞が、解離定数58pMを有する 低容量、高親和性(アフィニティー)のTGF− β結合部位を発現することを測定した。更には、 これらの細胞は、解離定数898pMの高容量、低親 和性の結合部位も有している。
一旦TGF−βに対する機能性のレセプターを 有する細胞株が同定され、そのリガンドと結合す る能力が特徴付けられると、本発明の精製方法が 均質タイプIIITGF−βレセプターの単離のため に使用され得る。
5.2.タイプIIITGF−βレセプターの精製 本発明の方法によれば、タイプIIITGF−βレ セプター類は、このようなレセプターを有するい かなる細胞株または組織からも均質に精製するこ とができる。特定の実施態様において、TGF −β1およびTGF−β2の両者に対して特異的 なレセプター類が細胞上に非常に多く発現される ため(細胞あたり約287,000個の部位、そのうち 95%がタイプIIIレセプター)、ヒト胚芽細胞(H EPM細胞)をレセプターの供給源として使用し た。
TGF−βに対する該タイプIIIレセプターは、 クロマトグラフィ、遠心分離、差分溶解性等を非 限定的に含む当分野で公知の種々の手段および技 術を用いることにより、あるいは、蛋白質類の精 製のためのいかなる他の標準的技術により精製さ れ得る。特定の実施態様において、該タイプIIIT GF−βレセプターは、アフィニティークロマト グラフィにより精製された。特に、組換えTGF −β1は、ポリマー樹脂に固定化され、後述する 第7節に記載するように可溶化HEPM細胞膜を 含む溶液からレセプター類を単離するために使用 された。組換えTGF−β1は、その全体をここ に参考として含める米国特許出願番号189,984号 に開示されている方法に従って得られた。TGF −β2もまた、TGF−βに対するHEPM細胞 表面レセプターに結合し、アフィニティー精製に 利用され得るため、本発明は、タイプIIITGF− βレセプター類のアフィニティー精製においてT GF−β1の使用に限定されるものではない。同 様に、TGF−βレセプターに結合可能な他のリ ガンドまたは抗体類を、アフィニティークロマト グラフィ技術に関連させて本発明のTGF−βレ セプターの単離のために利用することができる。
アフィニティー精製レセプターは、それらのリガ ンドへの結合能力について、後述する第7.2節に 記載するようにしてアッセイされ得る。
一旦本発明の精製TGF−βレセプターが得ら れると、その一次構造の全体または一部を決定す るために当分野で公知の方法が使用でき、これに よってアミノ酸配列の特異的な領域に対応するオ リゴヌクレオチドプローブが設計され、構築され、 そしてTGF−βレセプター遺伝子の分子クロー ニングに使用され得る。
5.3.タイプIIITGF−βレセプターの調製 本発明のタイプIIITGF−βレセプターは、H EPM細胞、該レセプターを天然に発現する他の 細胞類、または、生物学的に活性なタイプIIIのレ セプターの合成、発現および処理を支配する組換 え宿主生物類の大規模培養または発酵からの単離 を限定的でなく包含する当分野で公知の種々の方 法により大量に製造され得る。別法として、該タ イプIIITGF−βレセプターは、その全体または 一部を固相ペプチド合成技術を含む当分野で周知 の方法により化学的に合成してもよい。均質タイ プIIITGF−βレセプターの精製は、後述する第 7節に記載の方法を使用するか、または蛋白質精 製の分野において公知の他の方法により行なうこ とができる。
5.4.タイプIIITGF−β遺伝子の分子クロー ニングと発現 本発明の方法の実施において、タイプIIITGF −βレセプターのヌクレオチドコード配列または その機能的同等物が、該タイプIIITGF−βレセ プター生成物の発現を支配する組換え分子の創製 のために使用され得る。該レセプターのヌクレオ チドコード配列は、タイプIIITGF−βレセプタ ーを発現する細胞類から得ることができる。例え ば、HEPM細胞株が、該ヌクレオチドコード配 列の供給源として使用され得る。該コード配列は、 このような細胞供給源から単離、精製されたRN AのcDNAクローニングによるか、あるいはゲ ノムのクローニングにより得ることができる。
cDNAまたはゲノムのいずれかのクローンのラ イブラリーは、制限酵素の使用を、限定的でなく 包含する当分野で公知の技術を用いて作成された DNA断片類から調製することができる。
タイプIIITGF−βレセプター遺伝子を含む該 断片は、当分野で公知の多くの方法において同定 され得る。例えば、該レセプターアミノ酸配列の 一部が、該DNA配列を演繹するために使用され 得、次いで、このDNA配列は、化学的に合成さ れ、放射活性的に標識され、ハイブリッド形成プ ローブとして使用される。
該タイプIIITGF−βレセプター遺伝子を単離 するために使用され得る他の方法は、例えばレセ プターのアミノ酸配列から誘導されてもよい既知 の配列から遺伝子配列自体を化学的に合成するこ とを限定的ではなく包含する。別法として、選択 されたmRNAのインビトロにおける翻訳と、引 き続く翻訳生成物の機能的または免疫的アッセイ を使用することができる。次いで、該同定され、 単離された遺伝子は、適切なクローニングベクタ ー中に挿入され得る。公知の多くのベクター−宿 主系が使用され得る。使用し得るベクター類は、 限定されるものではないが、プラスミド類または 修飾ウイルス類を含むが、該ベクター系は、使用 する宿主細胞に適合性でなければならない。この ようなベクター系は、限定されるものではないが、 ラムダ誘導体等のバクテリオファージ類、または pBR322もしくは、pUCプラスミド誘導体等のプラス ミド類を含む。組換え分子は、宿主細胞中に、形 質転換、トランスフェクション、感染、エレクト ロポレーション等によって導入され得る。
特定の実施態様において、該タイプIIITGF− βレセプター遺伝子は、HEPM供給細胞におけ るレセプターの誘導可能な制限低下の利点を用い てクローン化され得る。この点に関しては、出願 人は、HEPM細胞における該タイプIIITGF− βレセプターの顕著な制御低下が、これらの細胞 をTGF−βにより18時間処理することにより達 成され得ることを測定した(第6.3.1節、後述)。
この観察された制限低下は、完全に処理されたレ セプターmRNAの合成において対応する減少の 反映であり得る。従って、処理および非処理細胞 中のレセプターmRNAの水準における差異は、 タイプIIIレセプター遺伝子配列のクローニングの 可能性を増強するために、例えば、当分野で周知 のサブトラクトクローニング技術との関連におい て使用され得る。
ヌクレオチドコード配列の本来的な縮重性のた めに、実質的に同一または機能的に同様なアミノ 酸配列をコードしている他のDNA配列を、該タ イプIIITGF−βレセプターのクローニングのた めの本発明の実施において使用することができる。
このようなレセプターヌクレオチド配列の代替 物は、異なったヌクレオチド残基の削除、追加ま たは置換を含み、同一または機能的に同等な遺伝 子産物をコードする配列を生じる。該遺伝子産物 は、その配列中のアミノ酸残基に顕でない変化を 生ずる削除、追加または置換を含んでいてもよく、 従って、生物学的に活性な産生物を生ずる。この ようなアミノ酸の置換は、関連する残基の極性、 電荷、溶解性、疎水性、親水性および/または両 親媒性等の性質の類似性に基づいて行なわれ得る。
例えば負荷電アミノ酸は、アスパラギン酸および グルタミン酸を含み;正電荷アミノ酸は、リジン およびアルギニンを含み;非荷電の極性または非 極性の類似した親水性を有する主要基のアミノ酸 は、次を含む:ロイシン、イソロイシン、バリン; グリシン、アラニン;アスパラギン、グルタミン; セリン、スレオニン;フェニルアラニン、チロシ ン。
5.4.1.タイプIIITGF−βレセプターコード 配列を含む発現ベクターの構築 該タイプIIITGF−βレセプターの生物学的に 活性な、成熟形態を発現するために、高い転写お よび翻訳レベルを与えるのみならず、遺伝子産物 の正しい処理を行なうための発現ベクター/宿主 系を選択しなければならない。特定の実施態様に おいては、産生物が正しく処理され、細胞外環境 に分泌されるように哺乳類宿主細胞系が使用され 得る。
種々の動物/宿主発現ベクター系(すなわち、 適切な宿主細胞内レセプターコード配列の複製、 転写および翻訳を支配するために必要な要素を含 むベクター)が当業者間で同等に使用され得る。
これらは、ウイルス発現ベクター/哺乳類宿主細 胞系(例えば、サイトメガロウイルス(cytomegalo- virus)、ワクシニアウイルス(vaccinia virus)、 アデノウイルス)adeno virus)等);昆虫
ウイル ス発現ベクター/昆虫細胞系(例えば、バクロウ イルス(baculovirus;)または哺乳類細胞のゲノ ムから誘導された非ウイルス性プロモータ発現系 (例えば、マウスメタロチオニンプロモータ)を 限定的ではなく包含する。
ウイル ス発現ベクター/昆虫細胞系(例えば、バクロウ イルス(baculovirus;)または哺乳類細胞のゲノ ムから誘導された非ウイルス性プロモータ発現系 (例えば、マウスメタロチオニンプロモータ)を 限定的ではなく包含する。
これらのベクター類の発現要素は、その強度お よび特異性において変化する。使用する宿主/ベ クター系に依存して、多くの適当な転写および翻 訳要素のいずれか一つを使用することができる。
例えば、哺乳類細胞系内でのクローニングの場合 には、哺乳類細胞のゲノムから(例えばマウスメ タロチオニンプロモータ)またはこれはの細胞中 で成育可能なウイルス類から(例えばワクシニア ウイルス7.5Kプロモータ)単離されたプロモー タ類が使用できる。組換えDNAまたは合成技術 により製造されたプロモータ類もまた、挿入配列 の転写のために使用することができる。
特定の開始シグナルもまた、挿入された蛋白質 コード配列の充分な翻訳のために必要である。こ れらのシグナルは、ATG開始コドンおよび隣接 配列を含む。自体の開始コドンおよび隣接配列を 含有する全レセプター遺伝子が適切な発現ベクタ ー中に挿入された場合には、何らの付加的な翻訳 制御シグナルも必要としない。しかしながら、コ ード配列部分のみが挿入された場合には、ATG 開始コドンを含む外的翻訳制御シグナル類が与え られなければならない。更には、開始コドンは、 全挿入物の翻訳を確実に行なうためには、該レセ プターコード配列の読み枠と相が一致しなければ ならない。これらの外的な翻訳制御シグナルおよ び開始コドンは、天然および合成の種々の起源の ものであり得る。発現の効率は、転写減衰配列、 増強因子等を含有することにより増強され得る。
該レセプター遺伝子および適切な転写/翻訳制 御シグナルを含む発現ベクターを構築するために は、先に記述されたDNA断片をベクター中に挿 入するためのいかなる方法も使用できる。これら の方法は、インビトロ組換えDNA技術、合成技 術およびインビボ組換え(遺伝子組換え)を含み 得る。
例えば、発現ベクターとしてアデノウイルスを 使用する場合には、該レセプターコード配列は、 アデノウイルス転写/翻訳制御複合体、例えば後 方プロモータおよび3部(tripartite)リーダー配 列に対して結合される。次いで、該キメラ遺伝子 は、アデノウイルスのゲノム中に、インビトロま たはインビボ組換えによって挿入され得る。該ウ イルスゲノムの非本質的領域(例えば領域E1ま たはE3)への挿入は、感染宿主内において生存 可能であり、かつTGF−βレセプターを発現し 得る組換えウイルスを生じる。同様にして、ワク シニア7.5Kプロモータも使用され得る。
レセプターを発現するために使用され得る別の 発現系は、昆虫系である。このような系の一つに おいて、オートグラファ・カリフォルニカ(Auto- grapha californica)核ポリヘドロシスウイルス (AcNPV)が、外来遺伝子の発現のためのベクター として使用される。該ウイルスは、スポドプテラ フルジペルダ (Spodoptera frugiperda)細胞中で 成育する。該レセプターコード配列は、該ウイル スの非本質的領域(例えばポリヘドリン遺伝子) 中にクローン化され得、かつAcNPVプロモータ(例 えばポリヘドロリンプロモータ)の制御下に置かれ る。該レセプターコード配列の好結果の挿入は、 ポリヘドリン遺伝子の不活性化および非閉塞組換 ウイルス(すなわち、該ポリヘドリン遺伝子に よりコードされる蛋白質性外皮を欠失したウイル ス)を生じる。次いで、これらの組換えウイルス は、挿入遺伝子が発現されるスポドプテラフルジ ペルダ 細胞の感染に使用される。
更に、該挿入配列の発現を変調し、あるいは該 遺伝子産生物を所望の特定の様式で修飾し、処理 する宿主細胞株が選択される。ある種のプロモー タからの発現は、ある種の誘導因子の存在のもと に上昇され得る(例えば、メタロチオニンプロモ ータ類に対する亜鉛およびカドミウム)。従って、 遺伝子的に操作されたレセプターの発現は、制御 され得る。このことは、クローン化された外来遺 伝子の蛋白質生成物が、宿主細胞に対して致命的 である場合に重要である。更には、蛋白質生成物 の修飾(例えばグリコシル化)および処理(例え ば切断)は、蛋白質の機能について重要である。
異なった宿主細胞は、蛋白質の翻訳後処理及び修 飾について、特徴的かつ特異的な機構を有してい る。発現される外来蛋白質の正しい修飾および処 理を確実とするために、適切な細胞株または宿主 系が選択され得るた。
5.4.2タイプIIITGF−βレセプター遺伝子 生成物を発現するトランスフェクタント または形質転換体の同定 該組換えタイプIIITGF−βレセプターコード 配列を含み、生物学的に活性な成熟生成物を発現 する宿主細胞は、少なくとも次の4種類の一般的 方法により同定され得る:(a)DNA−DNAハ イブリダイゼーション;(b)“マーカー”遺伝子 機能の存在または不存在;(c)宿主細胞中におけ るレセプターmRNA転写物の発現により測定さ れる転写レベルの評価;および(d)リガンド結合 能力、イムノアッセイおよび、最終的にはその生 物学的活性により測定される成熟遺伝子生成物の 検出。
第1の方法においては、該発現ベクターに挿入 された該レセプターコード配列の存在は、該レセ プターコード配列に相同なヌクレオチド配列を含 むプローブを用いたDNA−DNAハイブリダイ ゼーションにより検出可能である。
第2の方法においては、組換え発現ベクター/ 宿主系は、ある種の“マーカー”遺伝子機能(例 えば、チミジンキナーゼ活性、抗生物質耐性、メ ソトレキセート耐性、形質発現型、バクロウイル スにおける閉塞体形成等)の存在または不存在に 基づいて同定され、選択され得る。例えば、該レ セプターコード配列が該ベクターのマーカー遺伝 子配列中に挿入された場合には、該レセプターコ ード配列を含む組換え体は、マーカー遺伝子機能 の不在により同定され得る。別法として、マーカ ー遺伝子は、該レセプターコード配列の発現制御 に使用されるプロモータと同一または異なったプ ロモータの制御下に、該レセプター配列に縦列に 位置させ得る。誘発または選択に対応する該マー カーの発現は、該レセプターコード配列の発現を 示している。
第3の方法においては、該レセプターコード領 域の転写活性が、ハイブリダイゼーションアッ セイにより評価され得る。例えば、ポリアデニ ル化RNAは、該レセプターコード配列またはそ の特定の部分に相同なプローブを用してノーザン (Northern)ブロットにより単離および分析され得 る。別法として、該宿主細胞の全核酸を抽出し、 このようなプローブに対するハイブリダイゼーシ ョンによりアッセイされてもよい。
第4の方法において、成熟蛋白質生成物は、例 えばウェスタン(Western)ブロット、放射免疫沈 澱、酵素結合イムノアッセイ等のイムノアッセイ により、免疫学的に評価され得る。しかしながら、 該発現系の成功についての最終的な試験は、生物 学的に活性なタイプIIITGF−βレセプター遺伝 子生成物の検出に関する。該宿主細胞が、遺伝子 生成物を分泌する場合には、培養トランスフェク タント宿主細胞から得られる無細胞培地がレセプ ター活性についてアッセイされ得る。該遺伝子生 成物が分泌されない場合には、細胞溶解物がこの ような活性についてアッセイされ得る。ここに記 載した結合アッセイ等のアッセイ法が使用され得 る。
一旦、生物学的に活性な成熟タイプIIITGF− βレセプターを高水準で製造するクローンが同定 された後には、該クローンは拡張され、またレセ プターは、ここに記載されるか、または当分野で 周知の技術を使用して精製され得る。このような 方法は、アフィニティー精製、高速液体クロマト グラフィを含むクロマトグラフィ的方法等を含ん でいる。
6.実施例:HEPM細胞上のTGF−βレセプ ターの同定および特徴付け 以下の実施例に於て、ヒト胎児細胞系、HEP M、をタイプIIITGF−βレセプターの単離用の 優秀な供給源として確認した。TGF−β用のH EPM細胞表面レセプターの種々の特徴および性 質を以下に述べる。
6.1.材料および方法 6.1.1.成育刺激アッセイ HEPM細胞(5,000細胞/50μl)を、96穴の 組織培養板(Falcon 30072)中の10%の熱不活性 化胎児ウシ血清、600μg/mlのL−グルタミン、 500μg/mlのペニシリンおよび500μg/mlのス トレプトマイシンを追加した最小必須培地(Gibco, グランドアイライド、ニューヨーク)から成る成 育培地中、湿度5%CO2/95%空気雰囲気下、37 ℃で24時間継代培養した。分裂せず静止状態の成 育を、0.5%の胎児ウシ血清を追加した成育培地 中で、48時間のつづいての培養によって達成した。
次いで静止細胞を、胎児ウシ血清(10μl)およ びTGF−β1またはTGF−β2(50μl)の 試験サンプルの添加によって刺激して増殖させた。
細胞を、更に37℃で66時間培養した。この培養期 間中の終りに、それぞれの穴は、0.1μCiの5− [125I]ヨード−2′−デオキシウリジン(Amersham, アーリントンハイエスト、イリノイ州)を含む50 μlの成育培地を受け取り、更に細胞を37℃で6 時間培養した。単層を、リン酸緩衝食塩水(PB S)で洗浄し、95%のメタノール中で固定し、空 気乾燥した。細胞によって取り込まれた放射性核 種を、200μlの1N水酸化ナトリウムを用いて 可溶させた。細胞の成育の量は、活性成育細胞 のDNA中に取り込まれた放射性核種の量によっ て測定した。
別法として、単層中の成育の刺激は、細胞を数 えることによって監視した。細胞単層をPBSで 洗浄し、次いで細胞が培養表面より分離する迄、 37℃、100μlの0.25%トリプシン溶液で処理し た。次いで胎児ウシ血清(100μl)を、それぞれ の穴に添加しトリプシンによるそれ以上の作用を 阻止した。得られた細胞懸濁液を、標準ヘマサイ トメーター法によって数えた。これらの実施例中、 98%より大きき細胞の生存能力を、トリパンブル ー染料排除によって測定した。
6.1.2.固定源非依存性成育の刺激アッセイ 成育培地中の0.5寒天(Agar Noble;Difco Laboratories.デトロイト、ミシシピー州)の0.5 mlの基層を、24穴のCostar組織培養板に添加した。
1×104のHEPM細胞を含む成育培地中の0.5 mlの0.3%寒天および種々の濃度のTGF−βま たは他の試験サンプルを、3組の穴中の寒天の基 層上にかぶせた。板を、再供給なしに空気中、5 %CO2の湿雰囲気中、37℃で14日間培養した。コ ロニーを、固定せずまた染料せずに数えた。6細 胞以上のコロニーを計数した。
6.1.3EGFによる共刺激のアッセイ 静止HEPM細胞を、胎児ウシ血清(15μl)お よび試験サンプルのTGF−β2(50μl)および /またはEGF(50μl)を添加することにより、 165μlの全アッセイ容量として刺激することに より増殖させた。細胞の成育の量を、活発に成育 する細胞のDNA中に取り込まれた放射性核種の 量によって測定した。
6.1.4.放射性レセプターアッセイ HEPM細胞を、24穴のCostar組織培養板中で 成育させ合流(1×105細胞/穴)させた。結合 アッセイ前、細胞を、血清を含まない成育培地中、 37℃で4時間前培養し、占有され細胞の表面レ セプターからTGF−βの分離を許容させた。得 られた単層を、結合緩衝液(DulbeccoのMEM+0.1% BSA+25mM HEPES)中で2回洗浄した。増加する量 の未標識TGF−β1と共に0.5μg/mlの[125I] −ヨード−TGF−β1(100μCi/μgの比活 性)を含む250μlの結合緩衝液を二つの穴に添 加した。安定状態の結合を、4℃で3時間行なっ た。培養後、細胞を冷結合緩衝液を用いて3回 洗浄し、200μlのトリトン溶液(20mM HEPES、1 %トリトンX-100、10%グリセリン、0.01%BSA、 pH7.4)に溶解させた。放射活性を、ガンマー分 光計を用して測定した。非特異的結合が、1,000 倍モル過剰の未標識TGF−βの存在下に測定さ れた。
6.1.5.TGF−β細胞表面レセプターのアフィ ニティー標識付け 24穴の組織培養板(Costar)中の成育したHEP M細胞(1×105細胞/穴)の融合単層を、結合 緩衝液で2回洗浄し、1.0mlの同一の緩衝液を用 いて37℃で1.5時間培養し、細胞レセプターに結 合したいずれのTGF−βも分離させた。緩衝液 を分離し、単層を、1,000ng/mlのまたは未標識 TGF−βの存在下または不存在下に、50ng/ml の[125I]−ヨード−TGF−β((1,000μCi
/μg の比活性)を含む250μlの結合緩衝液と共に、 4℃で3時間培養した。次いで単層を氷冷結合緩 衝液で3回洗浄し、DMSO(ジメチルスルホキ シド)中の5μlの25mMDSS(disuccinimidyl suberate.Pierce)が添加された0.5mlの結合緩 衝液の存在下、4℃で15分間培養した。この培養 の終りに、単層をPBS pH7.4中の10mMトリス、 1mMEDTAの溶液で1回洗浄し、未反応DSS を凍結した。単層を、室温で5分間、100μlの 1%v/vトリトンX-100、10mMトリス、1mME DTA、pH7.0を用いて可溶化させ、目標の不 溶物質を、12,000×gで遠心分離することによっ て分離した。洗浄性の可溶物質を、直ちに処理ま たは−70℃で凍結させた。
/μg の比活性)を含む250μlの結合緩衝液と共に、 4℃で3時間培養した。次いで単層を氷冷結合緩 衝液で3回洗浄し、DMSO(ジメチルスルホキ シド)中の5μlの25mMDSS(disuccinimidyl suberate.Pierce)が添加された0.5mlの結合緩 衝液の存在下、4℃で15分間培養した。この培養 の終りに、単層をPBS pH7.4中の10mMトリス、 1mMEDTAの溶液で1回洗浄し、未反応DSS を凍結した。単層を、室温で5分間、100μlの 1%v/vトリトンX-100、10mMトリス、1mME DTA、pH7.0を用いて可溶化させ、目標の不 溶物質を、12,000×gで遠心分離することによっ て分離した。洗浄性の可溶物質を、直ちに処理ま たは−70℃で凍結させた。
6.2.TGF−βレセプターによって媒介された 生物学的応答 6.2.1.増殖性の応答 成育HEPM細胞上のTGF−βの効果を、 “材料および方法”に於て述べた成育刺激アッセ イによって測定した。
放射標識細胞を、増加する量のTGF−β1ま たはTGF−β2にさらした。結果を、それぞれ 第1A図および第1B図に示す。TGF−β1お よびTGF−β2の両者は、HEPM細胞の増殖 の刺激に於て同様な強さを示した(それぞれ、5 pMおよび2.3pMのED50)。結果は、HEPM細胞 上のTGF−β1およびTGF−β2の作用が単 TGF−βレセプターによって媒介されることを 示唆している。
細胞の計測によって測定されるTGF−β処理 に対するHEPM細胞の増殖性の応答は、また成 育ファクター/レセプター媒介工程にも関係する。
50pMのTGF−β1で処理したHEPM細胞の培 養物は、96時間の後処理によって未処理培養物中 に観察される2倍の細胞密度に達した。
6.2.2.TGF−β/TGF−βレセプター系に 於けるEGFの相乗作用 EGFの存在下に於ける、TGF−β処理に対 するHEPMの応答を、“材料および方法”に於 て述べたと同様に分離細胞の放射性標識DNAに よって測定した。TGF−β2の準最適量を、成 育刺激活性に対して分析した。13ng/mlのEGF 単独で処理したHEPM細胞は、21%の刺激をも たらし、更に0.3ng/mlのTGF−β2単独で処 理したものは150%の刺激をもたらした。同一量 のEGFおよびTGF−β2の両者で処理した細 胞は、511%の刺激、2つの個々の回答の合計か らの予測を超える340%の増強応答を与えた。E GFとTGF−β2との間で観察された相乗作用 は、TGF−β作用は、それぞれの発育因子が、 別個の機構−TGF−β作用は、EGFレセプタ ーを直接通って媒介しないが、TGF−β−特異 的レセプターを通る−をへるHEPM増殖を刺激 することを示す。
6.3.TGF−βに対するHEPM細胞表面レセ プターの性質 6.3.1.レセプターの数およびアフィニティーの 測定 “材料および方法”に於て述べた放射性レセプ ターを、HEPM細胞上のTGF−βに対する細 胞表面レセプターの数およびアフィニティーの特 徴を述べるために使用した。これらのアッセイに 於ける[125I]−ヨード−TGF−βの特異的結 合は、存在するすべての放射リガンドの20%であ った。HEPM細胞への結合に対するヨード化T GF−βと未標識TGF−βとの間の競合は、結 合が飽和可能であり、未標識リガンドにより競合 を示した(第4A図、第4B図)。放射リガンド の半最適置換が、100pM(2.6ng/ml)の未標識T GF−β1に於て起こった。競合的結合のデータ を、Scatchard(Scatchardらの、1947,Ann.NY Acad.Sci.51:660-672)の方法に従ってプロットし、 その結果を第5図中に示した。HEPM細胞上の 少なくとも2クラスの結合部位の存在を示す明白 な等温曲線が得られた。2つの部位モデルによっ て分析されたScatchardのプロットは、結合が58 pMのKdによって対応する高アフィニティー部位お よび898pMのKdによって低アフィニティー部位を 検出したことを示す。定量的分析は、HEPM細 胞は細胞当り合計287,000のTGF−βレセプタ ーを含むことを示した(55,400の高アフィニティ 一部位および231,600の低アフィニテイー部位)。
これらの結果は、TGF−β1の飽和しうる結合 は、高い数のTGF−β1細胞表面レセプターの 存在によることを示した。
100pMの組換えTGF−β1で18時間処理した HEPM細胞は、実質的なTGF−βレセプター のダウンレギュレーション(down-regulation)を 示した。
手短にHEPM細胞を、100pMのTGF−β1 で18時間処理し、血清を含まない培地で洗浄し、 残存する結合TGF−β1の会合を行なうために 新鮮な血清を含まない培地中で60分間培養した。
“材料および方法”において述べた放射アッセイ を未処理対照細胞に対する処理細胞中に於けるダ ウンレギュレーションの程度を評価した。結果は、 処理細胞がいくらかの高アフィニティー(40pMの Kd)結合部位および低アフィニティー(974pMのKd) 結合部位を発現することを示す。高アフィニティ ー組合部位の74%のダウンレギュレーションが観 察された(対照細胞中に於ける55,400部位/細胞 に対して処理細胞中に於ける14,000部位/細胞)。
同様に、低アフィニティー結合部位の53%のダウ ンレギュレーションが観察された(対照細胞中に於 ける231,600部位/細胞に対して処理細胞中に於 ける108,800部位/細胞)。観察されたレセプター のダウンレギュレーションの合計は57%であった。
6.3.2.レセプター占有度と生物学的応答との 関係 レセプター占有度とレセプター媒介生物学的応 答との定量的関係を測定するために、TGF−β の可変の濃度に於けるTGF−β−誘発成育刺激 とレセプター結合とを比較した。これら2つのパ ラメーターの比較を第6図に示した。興味深いこ とには、HEPM細胞上のすべてのTGF−βレ セプター部位を占有するのに必要なリガンドの濃 度は、最大限の成育刺激応答を生じさせるのに必 要とされる濃度の20倍である。過剰量のTGF− βレセプターは、細胞当り合計約2.3×105のレ セプターをHEPM細胞の表面に示し、これらの 細胞は、TGF−βの単離および精製のための理 想的原料をつくる。
6.3.3.HEPM細胞上のTGF−βレセプター の同定 [125I]−ヨード−TGF−βによりアフィニ ティー標識され、SDS−PAGEにおいて還元 性条件下で分析されたHEPM細胞表面レセプタ ー類は、第7図に示されるように高分子量のバン ドに位置する大きい主要なシグナルを有する3つ の別々にバンドに分かれ、該主シグナルは、分子 量約240-260Kdを有するTGF−βに特異的なタ イプIIIレセプターに対応するものと思われる。副 次的なレセプター種は、第7図において約150Kd および68-85Kdに現われ、両者はTGF−βに対 して低度の親和性を示した。
7.実施例:タイプIIITGF−βレセプターの 精製 以下の実施例は、HEPM細胞からのタイプIII TGF−βレセプターのアフィニティー精製を示 す。かくして得られた精製レセプターを、機能的 におよび構造的に特徴付けした。
7.1. 材料および方法 71.1. 膜の調製と可溶化 HEPM細胞を、組織培養フラスコT150(Costar) またはローラーボトル850cm2(Costar)中、10%の 熱不活性化胎児ウシ血清(BIOCEL)、600μg/mlの L−グルタミン、500μg/mlのペニシリンおよび 500μg/mlのストレプトマイシンを追加した最小 必須培地(MEM、Gibco、グラント アイランド ニ ューヨーク)中、1分間当り5−7回転させながら ら、湿5%CO2、95%空気37℃、に制御された雰 囲気下またはCO2雰囲気、37℃(暖かい室、ロー ラーボトル)で、融合する迄成育させた。融合単 層をPBSで2回洗浄し、前記成育条件中、胎児 ウシ血清なしに新鮮成育培地中で48時間培養した。
単層を再び、氷冷PBSで洗浄し、細胞を1%ト リトンX-100、2mM Hepes5を含む溶液(pH7.4)で、 室温で5分間可溶化させた。洗浄剤可溶材料を、 12,000×gに於ける遠心によって不溶材料から分 離した。洗浄剤可溶材料を集め、直ちに処理する か、−70℃で凍結させた。
7.1.2.固体サポートへのTGF−βの固定 逆層HPLC(Gentryらの1988,Mol.Cell.Biol. 8:4162)によって均質になる迄精製したTGF− βサンプルを、遠心下の減圧(SpeedVac)によって 初期容量の半分迄減少させてアセトニトリルを除 去した。容量を測定し、溶液を0.1Mのリン酸ナ トリウム(貯蔵1Mリン酸ナトリウムpH7.5の1 :10希釈を使用)、100mMのNaCl(貯蔵1M NaC lを使用)に調整した。あらかじめ氷冷H2Oで洗 浄した1mlのアフィーゲル10樹脂(BioRad)を、く るくると回転させながら調整されたTGF−β溶 液と共に、4℃で1夜培養した。樹脂を、1%の トリトンX-100、25mMのHepes pH7.4、100mM のNaClを含む溶液で広範囲にわたって洗浄し、4 ℃で貯蔵した。
250μg/mlの濃度に於ける、約2mlのHPLC 精製組換えTGF−β1を、この方法を使用して 1mlの充填されたアフィーゲル-10ビーズに結合 させた。
7.1.3.可溶性TGF−βレセプターのアフィニ ティー標識 可溶化させたレセプターのサンプル(50μl) を、0.5%v/vトリトンX-100および50μg/ml の[125I]−ヨード−TGF−βを含む3倍容の 結合緩衝溶で希釈した。サンプルを、1,000ng/ mlの未標識TGF−βの存在または不存在下に、 4℃で3時間培養した。次いでDMSO中の4μ lの10mMDSSを添加した。15分間後、未反応 DSSを、20μlの100mMトリス/HC1pH7.0 を添加することによって抑制した。
アフィニティー標識サンプルを、くるくると回 転させながら15μlの充填されたWGA−セファ ロースビーズ(小麦麦芽アグルチニン−セファロ ース、Sigma)と共に4℃で2時間培養した。ビー ズを12,000×gで1分間遠心することによって沈 澱させ、0.5%v/vトリトンX-100、10mMのトリ ス/HC1、1mMのEDTAを含む緩衝液で3回洗 浄した。洗浄され、充填されたビーズを、5%の 2−メルカプトエタノールを含む20μlの電気泳 動サンプル緩衝液の存在下、95℃で5分間加熱し た。上澄みをSDS−PAGE分析のために保持 した。
7.1.4.SDS−PAGEおよびオートラジオグ ラフィー SDS−PAGEを、6.25%または7.5%のス ラブゲルおよび5%の積層ゲルを使用し、(Laemmli, 1970,Nature 227:680-685)に述べられたと同様 にして行った。すべてのサンプルは、5%の2− メルカプトエタノールを含んでいた。電気泳動後、 ゲルをクマシーブリリアントブルーR-250を用い て蛋白質のために染色し、オートラジオグラフ用 にろ紙(Whatman,No.5)上で乾燥させた。使用し た分子量マーカーは、Sigma(炭酸脱水素酵素、29 Kd;オバリウム、45Kd;ホスホリラーゼB、97.4 Kd;β−ガタクトシダーゼ、116Kd;ミオシン、 205Kd)から購入した。Kodak XARオートラジオグ ラフィーフィルムおよびDuPont Cronex Plus増強 スクリーンを使用した。
7.1.5.アフィニティークロマトグラフィ 約150mlの可溶化させたHEPM膜を、1mlの アフィニティーゲルビーズに結合させた500μg のTGF−β1と共に、くるくると回転させなが ら4℃で3時間培養した。ビーズを12,000×gに 於ける遠心によって回収し、10mlのカラムに充 填し、更に充填されたカラムを1%のトリトンX -100、25mMのHepesを含む15mlの氷冷溶液pH7.4 で洗浄した。TGF−βレセプターを、25mMのリ ン酸ナトリウム、1%のトリトンX-100を含む5 mlの溶液pH4.0で溶離させた;1mlの分画を集 めた。
7.2. アフィニティー精製されたタイプIIITGF −βレセプターの特徴付け 7.2.1. 電気泳動分析 アフィニティー精製されたサンプルを、1Mの NaOHを用いてpH7.4に調整し、20μlのWAG −セファロースを添加し、くるくると回転させな がら4℃で2時間混合した。次いでチューブを、 12,000×gに於て1分間回転させ、ビーズを沈澱 させ、上澄みを除去し、ビーズに20μlの電気泳 動サンプル緩衝液を添加し、室温で30分間培養し た。第9図は、5%の積層ゲルを使用する還元条 件下、6.25%のSDS−PAGE上の精製された TGF−βレセプターの移動を示す。計算された 分子質量の200-206に於いて、ミオシンマーカー とほとんど同一に移動する、一つのクマシー染色 可能なバンドのみが存在している。他のバンドの 欠落は、交差結合および同一条件下にSDS−P AGE分析によって分析された様にTGF−βの 特異性を示している(第7図および第10図)。
7.2.2. 結 合 能 分別量のアフィニティー精製されたレセプター の調製物および放射性標識TGF−β1を結合さ せ、前出の7.1.3節に述べたと同様にしてDSS を用いて交差結合させた。第10図中に示された結 果は、本発明の精製されたレセプターが、TGF −βに特異的に結合することを示す。
7.2.3. アミノ酸組成および配列決定 アフィニティー精製されたサンプルを、前出の 7.1.4節に述べたと同様にして電気泳動させた。
電気泳動させたサンプルを、(Matsudaira,1987, J.Biol.Chem.262:10035-10038)に述べられたと同 様にしてImmobilon(Millipore)膜に移し、クマッ シーで染色した。タイプIIITGF−βレセプター に対応する染色されたバンドを、切除し、アミノ 酸組成分析および配列決定分析に付した。
アミノ酸組成分析は、自動アミノ酸分析装置 (ABIモデル)上で行ない、アミノ酸をそれら のPITC誘導体として検出した。第1表は、H EPM細胞から精製したタイプIIITGF−βレセ プターに対するアミノ酸組成を示す。
タイプIIITGF−βレセプターの最初の7アミ ノ末端アミノ酸が、自動気相シーケンサー(AB Aモデル470)中で行なった分析で決定された。与 えられたアミノ酸は: NH2-Lys-Tyr-Tyr-Asp-Lys-Asp-tyr
第1A図および第1B図は、HEPM細胞に対 するTGF−βの生物活性のDNAへのヌクレオ チド取込みにより示すグラフであって、第1A図 はTGF−β1処理、第1B図はTGF−β2処 理の結果をそれぞれ示す図であり、 第2図は、TGF−βの生物活性を細胞増殖に ついて示すグラフであり、 第3A図および第3B図は、軟寒天ゲル中にお けるHEPM細胞に対するTGF−βの生物活性 を示す図であって、第3A図は非処理細胞、第3 B図はTGF−β1処理細胞に関する結果をそれ ぞれ示す図であり、 第4A図および第4B図は、レセプターとTG F−β1との結合性を示すグラフであって、第4 A図は、結合の飽和性、第4B図は結合の競合を それぞれ示す図であり、 第5図は、競合結合データのスキャッチャード プロットを示すグラフであり、 第6図は、生物学的応答とレセプター占有度と の比較そ示すグラフであり、 第7図は、TGF−βレセプターの親和性を示 すオートラジオグラフィの図であり、 第8図は、アフィーゲル樹脂に対するTGF− β1のカップリング効率を示すSDS−PAGE の図であり、 第9図は、SDS−PAGE上での精製TGF −βの移動性を示す図であり、ならびに 第10図は、精製TGF−βレセプターのTGF −βに対する結合能力を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】 平4.6.22 明細書の第63頁の第14行目ら第18行目までの
「第3A図および第3B図は、軟寒天ゲル中におけるH
EPM細胞に対するTGF−βの生物活性を示す図であ
って、第3A図は非処理細胞、第3B図はTGF−β1
処理細胞に関する結果をそれぞれ示す図であり、」を
「第3A図および第3B図は、軟寒天ゲル中におけるH
EPM細胞に対するTGF−βの生物活性を示す図であ
って、第3A図は非処理細部、第3B図はTGF−β1
処理細胞に関する結果をそれぞれ示す写真であり、それ
ぞれ生物の形態を示す。」と訂正する。
「第3A図および第3B図は、軟寒天ゲル中におけるH
EPM細胞に対するTGF−βの生物活性を示す図であ
って、第3A図は非処理細胞、第3B図はTGF−β1
処理細胞に関する結果をそれぞれ示す図であり、」を
「第3A図および第3B図は、軟寒天ゲル中におけるH
EPM細胞に対するTGF−βの生物活性を示す図であ
って、第3A図は非処理細部、第3B図はTGF−β1
処理細胞に関する結果をそれぞれ示す写真であり、それ
ぞれ生物の形態を示す。」と訂正する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 8214−4B (C12P 21/02 C12R 1:91) C07K 99:00 (72)発明者 トーマス・ジエー・ブラウン アメリカ合衆国,ワシントン州 98107, エヌ・ダブリユ・シアトル,36 アベニユ ー 6121 (72)発明者 アンソニー・エフ・パーチオ アメリカ合衆国,ワシントン州 98112, イー・シアトル,33 アベニユー 801
Claims (16)
- 【請求項1】 (a) NH2-Lys-Tyr-Try-Ays-Asp-Lsp-Tyr
から なるアミノ末端アミノ酸配列を有し、 (b) 約100,000ないし約220,000ドルトンの分 子量を有し、 (c) TGF−βに対するレセプターである 精製蛋白質。 - 【請求項2】 請求項第1項に記載のグリコシル化蛋白
質。 - 【請求項3】 請求項第1項に項載の非グリコシル化蛋
白質。 - 【請求項4】 TGF−βに特異的に結合する請求項第
1項 に記載の蛋白質またはペプチドもしくはその断 片。 - 【請求項5】 該TGF−βが、天然TGF−β1であ
る請 求項第2項に記載の蛋白質。 - 【請求項6】 該TGF−βが、組換えTGF−β1で
ある 請求項第2項に記載の蛋白質。 - 【請求項7】 該TGF−βが、天然TGF−β2であ
る請 求項第2項に記載の蛋白質。 - 【請求項8】 該TGF−βが、組換えTGF−β2で
ある 請求項第2項に記載の蛋白質。 - 【請求項9】 約1×10-12Mないし約1×10-9Mの解
離定数を有する請求項第6項に記載の蛋白質。 - 【請求項10】 (a) 培養HEPM細胞由来の膜の可
溶化、 (b) TGF−βをリガンドとして使用する、 タイプIIITGF−βレセプターのアフィニティ ー精製、 からなる方法により得られる精製タイプIIITG F−βレセプター。 - 【請求項11】 (a) 約100,000ないし約220,000ドル
トンの分 子量を有し、 (b) TGF−βに特異的に結合する 精製蛋白質。 - 【請求項12】 該TGF−βが、天然TGF−β1で
ある請 求項第11項に記載の蛋白質。 - 【請求項13】 該TGF−βが、組換えTGF−β1
である 請求項第11項に記載の蛋白質。 - 【請求項14】 該TGF−βが、天然TGF−β2で
ある請 求項第11項に記載の蛋白質。 - 【請求項15】 該TGF−βが、組換えTGF−β2
である 請求項第11項に記載の蛋白質。 - 【請求項16】 約1×10-12Mないし約1×10-9Mの
解離定数を有する請求項第13項に記載の蛋白質。
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