【発明の詳細な説明】
新規の細胞外基質レセプター/リガンド相互作用を利用した血管内皮に対するリ
ンパ球接着の抑止方法
1、 [発明の利用分野]
本発明は細胞どうしの接着を抑止する方法に係わり、α4β1細胞外基質レセプ
ターが特定のペプチド鎖と結合することによって血管内皮細胞へのリンパ球の接
着を促進するとの所見に基づくものである。本発明の実施例においては、血管内
皮細胞とリンパ球の結合を抑止して、リンパ球が組織に入り込み、免疫応答を妨
げるのを防止するためにモノクローン抗体またはペプチドを利用する。
2、[発明の背景]
2.1. 細胞外基質レセプター
コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニンなどのような細胞外基質(ECM)成
分に特異の細胞表面レセプターについては既に報告がなされている(H7nes
、 19H。
Ce1l、 4g:549−554 ; He1me+、 1988.Ia+m
unol、 Todat、 9 :l09)。細胞外基質レセプター(ECMR
s I、II及び■)の作用は、アフィニティー・クロマトグラフィーによって
(Wa7ne+及びCa「tel、1987,1. Ce1l Biol、、1
05 : 1873−1884 ; 5taxtI等、1989. J、 Ce
1l Biol、、198: 1971−1924)、さらには細胞と精製リガ
ンドの相互作用を抑止するモノクローン抗体を製造することによって(Wayn
er及びCarter、 1987. J、 Ce1l Biol、、105
: 1873−1884 )または細胞とECMの相互作用を抑止し、するモノ
クローン抗体を製造することによって(Wx7ne等、 1988. J、 C
e1l。
Biol、、107 : 1881−1891 )解明された。
上記の技術を利用して種々のECMRsが固定された。
モノクローン抗体を使用して、Wa7ne+及びCarter (19g?。
J、 Ce1l Biol、、 105 : 1873−1884 )はヒトの
線維肉腫細胞に固有のコラーゲンに対する2種類の細胞表面レセプターを発見し
た。分類Iのレセプターはコラーゲン、フィブロネクチン及びラミニンとの細胞
接着に関与し、分類■のレセプターは固有のコラーゲンとの細胞接着にだけ関与
した。La7ner等(19g8. 1. Ce1l Biol、、107 :
1881−1891 )はコラーゲン(PIH5)、フィブロネクチン(PI
F8またはPID6)、及びコラーゲンとフィブロネクチン(P I B 5)
の双方に対するヒト細胞の接着を抑止するモノクローン抗体を発見した。なお、
PIF8及びPID6はECMRVlとして知られる140 kD表面レセプタ
ーと反応することが判明した。Konicki等(1988,J、 Ce1l
B101、Chem、、 253 : 4516−4519 )は上記PIH5
がコラーゲンI及び■に対する不活化されたヒト血小板の接着をも抑止するが、
フィブロネクチンとの接着は抑止しないことを報告した。フィブロネクチンとの
細胞接着を抑止するモノクローン抗体を使用してニワトリの胚線維芽細胞から少
なくとも3種類の糖蛋白を含む錯体が分離され(KIlldsen等、1985
. Exp、Ce1l。
−・クロマトグラフィーを利用して哺乳類細胞から2種類の糖蛋白の錯体が分離
された(P7fela等、 1985. Proc。
白質nb及びHaは血小板膜中に非共有結合1:1錯体として存在しくIenn
ings及びPh1llips、19g2. J、 Biol。
2421 ; Mxrguerie等、 1984.Eur、J、Bioche
m、、139 : 5−11)、フィブロネクチン(Gaudier及びH7n
es 、 1985、 Ce1l 、42 : 439−448 ; Plow
等、 1985. Blood、 66 : 724−727)、フォノ・ウィ
ルプラント因子(Roggeri等、 1982゜Proc、 Nal Aca
d、 Sci U、S、A1.79 : 6038−6041 )及びヴ562
)に対するECMRとして作用することが判明している。
細胞外基質レセプターの多くは構造的に相同である。
ECMRsは細胞接着分子という1群のインテグリンに属し、インラグリンβ1
サブユニットと錯化合した特有18g+−1891)。同じくインテグリン・レ
セプターに属するものとしては、白血球接着蛋白及びVLA抗原がある。
白血球接着蛋白にはLFA−1,Ma c−1,P150/95などがあり、種
々のα鎖と共通の95kDaβ鎖から成る二量体糖蛋白である(厚木等、198
7. Ce1l、 48 : 681−690)。VLA抗原は培養1923球
に極めて遅く現われると(ve+71ate appea+ancl)ことから
命名された(Heトに対する抗血清がフィブロネクチンまたはラミニンへの細胞
接着を阻止することが確認されている(高田等。
1987、 Nxjure、 326 : 607−610 )。
これらのECMRs間の相互関係が既に解明されている。ECMRVlは基本型
フィブロネクチン・レセプタ(P7+ela等、 1985. Ce1l、月し
191−198 ) 、a 5β1、血小板糖蛋白(gp)Ic/na及びVL
A5と同じであり、ECMRI[はα2β1、血小板糖蛋白Ia/IIa及びV
LA2と同じであり(Heml!r等、19H,J、Biol、Ch1891)
。α2β1.α3β1及びα5β1に対するモノクローン抗体(PIH5,PI
D6及びPIB5)はコラーゲン、フィブロネクチン及びラミニン被覆表面への
線維芽細胞または血小板の接着を抑止する(にunicki等。
1988 J、Ce11. Biol、、107 : 1881−1891 :
Walnet等、1988、同上)。表1には上記インテグリンのいくっがを、
表■には種々のECMRsを認識するモノクローン抗体をそれぞれ表記した。
表 ■
抗 体 レセプター リガンド 参 考 文 献PIH5(22β1 コラーゲ
ン (Wt7ne+等、1987. J。
ラミニン Ce1l Biol、、 105 : 1873−1884:W*7
ner等、1911L J。
Ce1l Biol、、 107 : 1881−1891 )PIB5 as
β、 コラーゲン (WHver等、1987. J。
フィブロネクチンCe1l Biol、、 105 : 11173−1884
)P4C2α4β1 フィブロネクチン
(C8−1)
PID6 (!5β、 フィブロネクチン (WtyIler等、198L J
。
細胞 (ArH−G17−^tp−5cr ) Biol、、 105 : 1
873−1884 )P4CIOβ、 FN、COL、LAMP4119 β、
(Cd1g)
β1インテグリンは培養された細胞と組織とで異なる形で発現され、活性化発現
に明らかな差異がある。例えば、造血細胞中でのα5β1の発現は胸腺細胞及び
末梢血液リンパ球、単球、急性リンパ性または骨髄性白血病細胞、活性化T細胞
、遊走造血前駆体細胞、及び培養T。
Bまたは赤白血痰細胞系のポピユレーション細区分に限られる(Bernard
i等、1987. I、Ce11. Biol、、 105 : 489−49
8 ; Cudarelli等、 1988. J、 Ce1l、Biol、、
106 : 2183−2190 ; Garcia−Pa+do等、 19
119.Exp、 Ce1l Res、、181:42G−431; Gian
oNi等、1989. I、Ce11. Biol、、 103 : 429−
437 ; Liao等、 1987.Exp、 Ce1l Res、、171
:306−320 ;W*7ner等、 198g、J、 Ce11. Bi
ol、、107 : 1881−1891 )。
2.2. フィブロネクチン
フィブロネクチンは細胞外基質、血漿及びいくつかのタイプの細胞の表面に見出
される蛋白である(秋山及び山田、 1987.^dy、Enryno1.59
: 1−57) o血漿中ではフィブロネクチンはそれぞれが約22Qk D
aの分子量を有する2つの類似したサブユニット(A及びB鎖)から成る糖蛋
白ヘテロダイマーとして存在する(秋山及び山田。
複数の特定分子内領域(Ruoslahji等、 1981. J、Biol。
Cheffl、、256 + 7277−7281 )を完全な分子と同様にコ
ラーゲン、線維素、ヘパリン及び細胞表面と相互作用できるフラグメントに分割
することができる(H7nes及び山田。
1982、J、Ce1l Biol、、 35 : 369−377 )。
細胞及び血漿フィブロネクチン・ヘテロダイマーは類似した、ただし全く同じで
はないポリペプチドを含む。
フィブロネクチン・サブユニットの構造が多様であるのはプレフィブロネクチン
m RN Aの少なくとも2つの部位(ED及び■C8部位)におけるスプライ
シングに起因するフィブロネクチンm RN A 1次鎖の多様性による。
フィブロネクチンは種々のタイプの細胞、例えば、線維芽細胞(Grinell
等、 l917.Exp、 Ce1l Bes、、110 : 175−210
) 、7クロフアージ(Bevilacque等、 1981.J、Elll
、Med、、 153 : 42−60 ) 、多形核白血球(Marino等
、 1985゜−62)及びケラチン細胞(Clack等、 1985. J、
InvestDe+mato1.、84 : 378−383 )の接着を促進
する。このほかにも接着を促進される細胞がある(L目0等、 1989. E
lll。
フィブロネクチンと分子量が約140kDaの細胞表面蛋白との相互作用が線維
芽細胞(Brown及びJulixno、 19c、Natl、Acad、Sc
i、U、S、A、、83 : 6002−6006 ) 、リン448 ) 、
筋肉細胞([Iorovitx等、 1985. J、 Ce1l Biol、
。
191−198 ’)において観察されている。
細胞表面とのフィブロネクチンの結合はフィブロネクO)。合成ペプチドを使用
した最小細胞認識部位と考えられる鎖がテトラペプチドArg −G17 −A
sp −3er (RGDS)であると同定された(Pierschbache
r及びRuoslahji 、1984. Nature、3H: 3θ−33
; Pierschbacher227 ; Pierschbacher等、
1984. Ptoc、 Natl、 Acad、 Sci。
領域に存在するRGDS鎖はP7tela等が報告した基本型フィブロネクチン
・レセプターのリガンドである(+985゜Ce11.、 40 : 191−
198 )。
RGDS以外の部位がフィブロネクチン結合に関与することが種々の観察なら推
測された(Hamphries等、1986、J、Ce1l Biol、、10
3 : 2637−2647 ) 、例えば、合成ペプチドの結合新和力はこれ
よりも大きいフラグメントまたは完全なフィブロネクチンの結合新和力よりもは
るかに低いことが明らかになっている(秋田等、 1985. J。
Biol、 Chem、、260 : 10402−10405 ;秋田等、
19115.1. Biol、Chem、、 260 : 13256−132
60 ) 。McCar+h7等は血漿フィブロネクチンの33kDaとB 1
6− F 10黒色腫細胞との間の結合新和力を報告している(1986.J、
Ce11. Biol、、 102 : 179−188 ) 。Betn*
rdi等はリンパ前駆体細胞がフィブロネクチンの2つの異なる部位に接着し、
BaF3細胞系がRGD結合領域と相互作用し、PD31細胞系がカルボキシ末
端セグメントにあってヘパリンに対する高親和力結合部位と関連する別の領域と
相互作用するHumphries等は他の細胞との接着相互作用を形成するフィ
ブロネクチン・フラグメントの能力を黒色腫細胞と線維芽細胞を対象に比較した
(19116. J、 Ce1l Biol、。
103 : 2637−2647 )。線維芽BHK細胞はRGDSを含有する
細胞結合領域を表わす75kDaフラグメントに急速に付着したのに対して、B
IO−FIO黒色腫細胞は75kDaフラグメントには付着せず、タイプ■結合
セグメント(CS)弁別部位または(mRNAのオルターナティブ・スプライシ
ングが起こる)■一部位を含むフィブロネクチン部分から得られた113kDa
フラグメントに付着した。フィブロネクチン・カルボキシル末端付近に位置する
上記■C8部位において鎖Arg−Glu −Asp −Mal (REDV)
が重要な機能を果すと推測された。
Humphries等は■C8部位にまたがる一連のオーバラップ合成ペプチド
を観察した(1987.J、 Biol、 Cbem、、262 :6886−
6892 )。その結果、互いに隣接しない2つのペプチドC81及びC35は
黒色腫細胞へのフィブロネタチンの接着を競合的に抑止するが、線維芽細胞への
接着は抑止しないことを発見した。なお、C81はC35よりも顕著な抑止作用
を示した。Liao等はIgA−分泌リンパ細胞であるMOPC315がRGD
相互作用を介して細胞結合領域に結合するだけでなく、RGDとは無関係のメカ
ニズムによ−りてカルボキシ末端ヘパリン結合領域とも優先的に結合することを
報告している(1989. Exp、 Ce1f、 Res、、181 : 3
4g−361) 。ただし、フィブロネクチンのカルボキシ末端部位に存在する
接着鎖及びこの接着鎖への細胞接着に関与する細胞表面レセプターは同定さ細胞
間の接着相互作用は組織の分化、成長、発育など種々の生物学的事象の過程で起
こり、種々の疾病の原因として重要な役割を果すらしいとの結論が出されている
例えは、免疫系において接着相互作用が極めて重要であることが知られており、
免疫仲介細胞の位置は少なくとも部分的要因として細胞間の接着相互作用によっ
て決定されると考えられる。リンパ細胞の再循環はランダムではな((Male
等、”Adnnced 1mmunolog7”、J、 B、 1゜1ppin
catt Co、、Ph1ladelphia、P、14.4−14.5 )
、リンパ球は進入する2次リンパ器官のタイプに対する優先選択性を示す。2次
リンパ器官を通過する際にリンパ球は先ず該当の後毛細管率静脈の血管内皮細胞
と結合し、次いで内皮細胞間の強固な接合部を開らき、最終的にその下にある組
織内へ移動しなければならない。ホーミングと呼ばれる血液から特定リンパ組織
への再循環リンパ球の移動はリンパ球球表面及び高内皮小静脈の補完的接着分子
と関連した。
同様に、多形核白血球の血管内皮への接着は急性炎症性応答発生における重要な
事象であり、走化性応答やある種の好中球仲介血管損傷の必須条件であると考え
られる。(ziIIImerman及びMclnt7te、198g、J、Cl
1n、InvesL、81 : 531−537 ; Harlan等、198
7. ”Leokoc7te Emigration and its 5eq
oelxe″、Movaj、ed、 S、Katge+ AG、Ba5el、
pp、 94−104 ; Ximmerman等、同論文、、 pp、 10
5−118)。
特定の作用物質によって刺戟されると、多形核白血球(Tonnensen等、
1984. J、 Cl1n、Invest、、74:1581−1592)、
内皮細胞(Ximmerman等、1985. 1. Cl1n、Invesl
、、76 :2235−2246 ;Bevilacque等、1. Cl1n
、Invesl、、76 : 2003−2011 )、または双方(Gamb
le等、1985゜Proc、Na11. ^cad、 Sci、 υ、 S、
A、、 82 : 8567−8671 )が接着性になり、その結果、内皮
細胞表面に多形核白血球が蓄積する。
また、免疫欠乏患者における特定の抗精蛋白抗体の研究の結果、有効な好中球の
化学走性及びその他の接着関連機能にはCD18錯体の1つまたは2つの以上の
成分が必要であることが明らかになった(2immerman及びMc117r
e、 198g、J、 Cl1n、 Invest、、81 : 531−53
7 ) o CD18錯体は上記β2インテグリン亜科と同じである。
成熟と分化の過程で、解剖学的に異なる部位においてリンパ球のポピュレーレヨ
ン細区分が現われる。例えば、胸腺に未成熟T細胞が存在し、同様に、腸粘膜に
IgA−生成り細胞の存在が観察される(Parro口、 1976、 Cl1
n。
Ga5troc++jero1.、 5 : 211−228 ) a これと
は対照的に、IgG−生成り細胞は主としてリンパ節に存在し、リンパ節から全
身的循環系へIgGが必須される(Par「ot及びdesousx、 196
6、Nxjure 、 212 : 1316−1317 ) o T細胞は粘
膜内層よりも皮膚外フに豊富に存在するようである(Cahill等、 197
7、 J、 Exp、Med、、 145 : 420−428 )。
(上記)白血球接着蛋白の生理的重要性はヒトの遺伝的疾病である白血球接着欠
乏(LAD)の存在によって強調されている(Anderson等、1985.
J、Infect、 Dis、。
+52 :66g 、^rnaouf等、 1985. Fed、Proc、
、 44 : 2664)。
種々の研究結果から、LADに関連する分子欠乏が結果的には共通β鎖の合成ま
たは合成速度の不足を招き、急速な劣化に至ることが判明した(Liovska
−Grospierre等白血球膜にLFA−1,Mac−1,PI30/95
が発現せず、中程度の疾病を持つ患者では低レベルの白血球膜発現が観察されて
いる。その結果、炎症性反応の過程において血管系から組織への多形核白血球及
び単球の可動性が不足し、感染症の再発につながる(Anderson等、 I
nfect。
ECMRsが免疫系外の機能とも関連することが観察されている。n b /
m a血小板表面糖蛋白錯体が失われると遺伝的疾病グランラマン血小板無力症
における血小板機能の低下を招くと考えられる(H7nex、1987. Ce
1l。
48 : 549−554 ) a Humphries等は末梢神経系のニュ
ーロンがフィブロネクチンの中央細胞結合領域及び■C8部位を有する基質に達
する神経突起を形成させることができることを発見した(1988. J、 C
e1l、 Biol、、 106 : 1289−1297)。また、発明者ら
はラミニンまたはフィブロネクチンjごおける神経突起形成をECMRsに対す
る抗体によって抑止できることを最近発表した。
3、[発明の概要]
本発明は細胞外基質レセプターとそのリガンドとの間の相互作用に干渉すること
によって細胞どうしの接着を抑止する方法に係わる。
本発明はα4β1細胞外基質レセプターが特定のペプチド鎖に付着することによ
って内皮細胞へのリンパ球の接着を促進するという所見に基づいている。本発明
がなされるまでは、α4βルセプターのリガンドは同定されておらず、リンパ球
付着におけるα4βルセプターの機能も知られていなかった。抗体または特定の
ペプチド鎖を使用してα4βルセプターとそのリガンドとの相互作用を阻止する
ことにより本発明はリンパ球が血管内皮を通過して組織内へ移動するのに初めて
介入を可能にするものであり、従って、本発明は免疫応答の抑止に臨床的有用性
を有する。本発明の種々の実施例において、内皮へのリンパ球接着を全身的に抑
止するか、あるいは特定の組織または部位に局限することができる。従って、本
発明は自己免疫やその他の慢性または再発生免疫系活性化、例えばアレルギー、
ぜん息及び慢性皮膚炎症などの疾病治療を可能にする。
3、■、略 語
本明細書に現われるペプチド鎖はアミノ酸残基に対する1文字記号により下記の
ように表わされる:A(アラニン)、R(アルギニン)、N(アスパラギン)、
D(アスパラギン酸)、C(システィン)、Q(グルタミン)、E(グルタミン
酸)、G(グリシン)。
H(ヒスチジン)、■ (イソロイシン)、L(ロイシン)、K(リジン)9M
(メチオニン)、F(フェニルアラニン)、P(プロリン)、S(セリン)、T
(スレオニン)、W(トリプトファン)、Y(チロシン)、■(バリン)。
4、[図面の説明]
図1は、血漿フィブロネクチンへの1923球(M。
1t4)、K562−1.RDまたはHT 1080細胞の接着、PID6モノ
クローン抗体による抑止及びα5β1の細胞表面発現を示す。
51Cr−標識細胞(105細胞/m1)をPID6モノクローン抗体(50μ
g /ml)と共に60分間に亘って4℃に保温し、PID6 (塗りつぶしレ
ノクー)またはマウスIgG(白抜きバー)の存在において30分間(HT10
80またはRD)または4時間(Molt4またはに562)に亘り37℃にお
いてフィブロネクチン被覆(20μg/ml)プラスチック表面に接着させた。
血漿フィブロネクチン(pFN)への接着はプラスチック表面に結合する5+(
rのcpmで表わされる。α5β1の細胞表面発現はPID6モノクローン抗体
によって細胞を懸濁液中で着色することによりフローサイトメトリーによって測
定した。
log PID6蛍光はパックグラウンド以上の平均チャンネル・ナンバー(0
−255’)として表わされる。
図2は、HT 10890. Mo l t 4または慢性的に活性化している
CD8+T (LAK)細胞の洗浄剤抽出物からのリンパ球フィブロネクチン・
レセプターの免疫沈降を示す。
プロテアーゼ抑止剤としてのフェニルメチル・スルフォニル・フルオライド(1
mM)、N−エチルマレイミド(1mM)、ロイペプチン(1tt g /ml
)及びジイソプロピル・フルオロフォスフニー)(1mM)の存在において+2
51−標識Mo l t 4. LAKまたはHT 1080細胞を1%トリト
ンX −100で抽出した。これらの抽出物の部分サンプルをα3β1.α2β
1及びα4β1に対するそれぞれのモノクローン抗体PIB5.PIH5及びP
3E3と共に免疫沈降させた。2−ME不在の条件下で免疫沈降抗原を7.5%
5DS−PAGEゲルに塗布し、オートラジオグラフィーで可視測定した。P3
E3と共に1923球から免疫沈降した3本の帯が示された(矢印)。
図3は、リンパ球の特定フィブロネクチン・レセプターとインテグリンα4β1
との同定を示す。
1mMのCaC!2.1mMジイソプロピル・フルオロフォスフェート、III
IMのフェニルメチル・スルフォニル・フルオライド、1mMのN−エチルマレ
イミド、1μg/mlのロイペプチン及び2μg/a+1の大豆トリプシン抑制
剤の存在において、125I−表面標識Jurkaj細胞をOJ%CHAPsで
抽出した。抽出物の部分サンプルを骨髄腫(S P 2)培養上澄みまたはモノ
クローン抗体P3E3.P4C2,P2O3またはPID6 (抗−α5β1)
と共に免疫沈降させた。還元剤不在の条件下で免疫沈降物を8%SDS −PA
GEゲル上に塗布し、オートラジオグラフィーで可視測定した。左側に分子量マ
ーカーを示す。P3E3P、4C2及びP2O3と共に得られた免疫沈降物中に
帯としてC5及びβ1サブユニットが示されている(矢印)。
図4A、4B、4C及び4Dは、フィブロネクチン被覆表面における局部的接着
部位へのα4β1及びα5β1の集中度を示す。
RD細胞をトリプシン処理し、血清不在の条件下で1時間に亘り37℃で、シラ
ン処理されたフィブロネクチン被覆(20μg/ml)ガラス・カバー・スリッ
プに接着させた。この1時間が経過した時点で、(実験手順)の項で後述するよ
うにレセプターを局部的接着部位に集中させた。パネルA及びCはPD細胞がフ
ィブロネクチンに接着する過程で干渉反射顕微鏡で鏡検される局部的接着(矢印
)を示す。パネルBは抗体AB33で着色されたRGD基本型フィブロネクチン
・レセプターα5β1の局部接着部位(矢印)への組織変化を示す。パネルDは
RD細胞がフィブロネクチンに接着する時にP2O3(FITC)で着色された
α4β1の局部的接着部位への組織変化(矢印)を示す。パネルA及びBは同じ
フィールドであり、パネルC及びDは同じフィールドである。
図5Aは、この研究に使用されるフラグメントの起点を示すヒト血漿フィブロネ
クチン(pFN)の領域構造を示す。
図5Bは、フラグメントの純度をめる5DS−PAGEゲル分析(10%アクリ
ルアミド)図を示す。
80kDaフラグメントはN−末端アミノ酸鎖SD OV P S P ROL
Q Fを有し、従って、フィブロネクチン分子の位置874で始まる。(Ko
tnblih目等。
1985、EMBOJ、、4 : 1755−1759 )。このフラグメント
はフィブロネクチン(*)の細胞結合領域(Cell)及びRGDS鎖を含む。
58kDa及び38kDaフラグメントはN−末端アミノ酸鎖TAGPDQTE
MTIEGLQを有する。両フラグメントはC−末端ヘパリン結合領域(Hep
n)を含み、トリプシンによる2つのフィブロネクチン鎖の分割がそれぞれ異な
る。38kDaフラグメントはフィブロネクチンのオルターナティブ・スプライ
シングされた連結セグメント(mcs)の最初の67個のアミノ酸残基から成り
((+arcia −Pardo、 1987. Biochem、 I、 。
241 : 923−928 ) 、従ってA鎖から誘導される。38kDaフ
ラグメントはB 16− F’ 10黒色腫細胞によって認識されるREDV接
着部位を含まない()lumphries等、1986.同上; Humphr
ies等、19B?、同上)。
58kDaフラグメントもフィブロネクチンのB鎖から誘導され、■C8領域を
含まない(Gucia−Pardo等、1989.EMBOJ) 、 58kD
aフラグメントはフィブロネクチンのC−末端フィブリン結合領域(FibI[
)を含み、血漿フィブロネクチンのこの領域からの既に報告されているフラグメ
ントと同様である(C1ick、 E、 M、及びBa1ian、 G、、 1
985. Biochem、、 24:6685−6696)。帯は銀汚染によ
って可視化する。
図6A、6B、及び6Cは、血漿フィブロネクチン・及びそQ精製された38k
Da及び80kDaトリプシン・フラグメントへの造血細胞の接着性を示す。
指示濃度の完全血漿フィブロネクチン(pFN)または精製80kDa及び38
kDaトリプシン・フラグメントで被覆したプラスチック表面に51Cr−標識
に562 (赤白血痰) 、Ju+kat (CD3+ Tリンパ球)及びYT
(CD3−TIJンパ球)細胞(105/ウエル)を2時間に亘り37℃で接着
させた。
この2時間が経過した時点で非接着細胞を洗い落とし、接着細胞をS D S
/ N a OHに溶解して測定した。測定結果は結合している”Crのcpm
で表わされる。
図7A、7B及び7Cは、完全血漿フィブロネクチン(pFN)または精製80
kDa及び38kDa)リプシン・フラグメントへのTリンパ球接着に対する抗
インテグリン・レセプターα5β1及びα4β1モノクロ一ン抗体PID6.P
2O3の作用を示す。
精製PID6またはP4C2モノクローン抗体(50μg /ml)または精製
マウスI gG ((50μg/m1)と共に51Cr−標識Mo1t4細胞を
1時間に亘り4℃に保温した。次いで指示濃度の完全血漿フィブロネクチンまた
は80kDa及び38kDaトリプシン・フラグメントで被覆したプラスチック
表面に1時間に亘って接着させた。この1時間が経過した時点で、非接着細胞を
洗い落とし、接着細胞を可溶化し、結合している”Crのcpmをガンマカウン
ターで測定した。測定結果は結合cpmで表わされた。
図8は、IL−1β活性化HUVE細胞への1923球に対するC3−IB12
ペプチドの作用を示す。
図9A及び9Bはそれぞれ
mC8及びC5−1領域のダイヤグラム。及びC3−1,A13及びB12のア
ミノ酸鎖を示す。
5、[発明の詳細な説明]
リンパ球中でのα5β1の作用を検討する実験において、静止状態の末梢血液性
及び培養1928球(Mo l t 4またはJurkaj)が基本型フィブロ
ネクチン・レセプターα5β1に関係なくフィブロネクチンに対する親和性を示
すことが判明した。これらの細胞はフィブロネクチン被覆表面に付着することが
モノクローン抗体PID6によって認識されるα5β1のレベルは低いか、また
は検18811891 )。また、フィブロネクチンへのTリンパ球接着4ペプ
チドを含有するPID6またはRGDによって部分的にしか抑止できなかった。
このことは接着プロセスに他のフィブロネクチン・レセプターが関与することを
示唆するものである。ただし、フィブロネクチンへの他の細胞、例えば悪性また
は変性線維芽細胞や活性1923球(LAK細胞)の接着はPID6によって完
全に抑止された。このことは静止末梢血液性1928球及び培養1928球が多
様な独立的かつ機能的フィブロネクチン・レセプターを発現することを示唆する
ものである。
本発明では、フィブロネクチンに対する1923球だけの接着を特定的に抑止す
るモノクローン抗体を製造することによって代わりとなるフィブロネクチン・レ
セプターを同定した。このレセプターはインテグリン・レセプターのα4β1と
同じであり、血漿フィブロネクチンへの末梢血液性リンパ球、培養T細胞系及び
RD細胞の接着を仲介した。また、1923球はC3−1,C3−2及びC3−
3部位にまたがるタイプ■連結セグメント(mC8)(7)ヘパリン■領域及び
69アミノ酸残基(Huを含有する血漿フィブロネクチンの38kDa )リプ
シン・フラグメントに対する明確な優先選択を示した(Garcia−Pard
o等、 19g?、 Biochem、J、、241 + 923−928 )
。本発明では、1923球がC8−1にだけ付着し、α4β1に対するモノク
ローン抗体(P3E3.P4O2,P2O3)が38kDaフラグメント及びC
8−1へのTリンパ球接着4ベ全に抑止することが判明した。1923球が(極
めて低い親和力で)ヘパリンH領域中の部位に付着し、α4β1に対するモノク
ローン抗体がこの相互作用を抑止することも明らかになった。α4β1に対する
モノクローン抗体はRGD鎖を含有する血漿フィブロネクチンの80kDaトリ
プシン・フラグメントへのTリンパ球接着4ベ止せず、α5β1(基本型フィブ
ロネクチン・レセプター)に対する抗体がこの相互作用を完全に抑止した。
本発明はα4βルセプターがリンパ球と内皮細胞との相互作用を仲介するという
発見にも係わる。本発明では、抗体またはペプチドを使用することによって内皮
細胞へのリンパ球接着を阻止することができる。
説明の便宜上、本発明を下記バラグラフに分けて記述i) 細胞外基質レセプタ
ー(ECMRs)に対する抗体の製造;
ii )ECMR/リガンド相互作用の特徴づけ;1ii)細胞接着への介入方
法;
1マ)本発明の実用性;及び
V) 本発明のペプチド及び抗体。
体製遣方法を利用して行えばよい。完全な細胞または精製細胞外基質レセプター
(ECMR)を免疫源として使用することができる。宿主の免疫処置は異種移植
片から得られた免疫源を使用して行うのが好ましい。抗体はポリクローンでもモ
ノクローンでもよい。
所与のECMRのエピトープに対するポリクローン抗体の製造には種々の公知方
法を利用すればよい。抗体の製造に際しては、ECMR蛋白、合成蛋白またはそ
のフラグメントを注射することで種々の宿主動物を免疫処置することができ、完
全な細胞を使用してもよい。種々の補助剤を利用することにより、宿主の種類に
応じて免疫応答を増大させることができ、補助剤としては例えば(完全または不
完全な)水酸化アルミニウムのようなフロイントのミネラル・ゲル、リソレシチ
ン、プルロニック・ポリオール、ポリオニオン、ペプチド、オイル・イマルジョ
ン、キーホールφリムペット・ホモシアニンズ、ジニトロフェノールのような界
面活性物質、及びBCG(カルメット・ゲラン杆菌)やコリネバクテリウム・パ
ルブムのようなヒト補助剤がある。
ECMHのエピトープに対するモノクローン抗体は連続細胞系培養によって抗体
分子を生成させる方法で製造できる。このような技術としてはKoh l e
r及びMilstein(1975,Nature 、 256 : 495−
497 )やTaggxN及びSamloff (1983,5cience、
219 : 1228−1230 )が発表したハイブリドーマ技術、さらに
新しいヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Koxbor等、 1983. Im+
++unolog7 Toda7. 4 : 72)及びEBV−ハイブリドー
マ技術(Cole等、 1985. Monoclonal^ntibodie
s and Cancer Therap7. ^fan R,Li5s。
Inc、 、 pp、 77−96 )などがある。
治療用モノクローン抗体としてはヒト・モノクローン抗体またはキメライン・ヒ
ト・マウス(またはその他)モノクローン抗体がある。ヒト・モノクローン抗体
は公知の技術(例えば、Teng等、1983.Proc、 Natl、 ^c
ad、Sci、U、s、^、、 80 : 7308−7312 ; Kozb
o+等、 1983.1mmunolog7Toda7.迭: 72−49 ;
0lsson等、1982. Meth、Enzymol、。
U・3−16)のいずれかによって製造すればよい。キメライン抗体分子はマウ
ス抗原結合領域を含有するように作成すればよい(Morrison等、191
t4.Proc、 Najl、^cad、 Sci。
U、 S、^、、81 : 6851 ;竹田等、1985. Nature、
3旦425)。
ECMRエピトープに対する抗体の分子クローンは公知の技術で製造できる。組
換えDNA法(例えば、Maniatis等、l982.Mo1ecula+
Cloning、A Laborator7 Manual、 Co1d Sp
ring )Iarbor Laborajor7. Co1d Spting
Ha+b。
r、New Yolk )を利用することにより、モノクローン抗体分子または
その抗原結合部位を符号化する核酸鎖を構成することができる。
抗体分子は公知技術、例えば、免疫吸収または免疫アフィニティー・クロマトグ
ラフィー、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)のようなりロフトグラフ法
、またはこれらの組合わせなどで精製すればよい。
分子のイディオタイプを含有する抗体フラグメントは公知技術で形成することが
できる。例えば、このようなフラグメントとして、抗体分子のペプシン消化によ
って得られるF (ab’ ) 2フラグメント、F (ab’ ) 2フラグ
メントの二硫化物ブリッジを還元することによって得られるFab’ フラグメ
ント、抗体分子をパパイン及び還元剤によって処理して得られる2Fabまたは
Fabフラグメントがある。
同様に、上記方法によって得られたECMRsと反応する抗体は公知技術によっ
て同定し、選択することができる。例えば、抗体がポリアクリルアミドの場合の
ように他の蛋白から精製または分離された既知ECMRと結合及び/またはこれ
を免疫沈降させることを確認することによって同定してもよいし、既知ECMR
抗体と競合してECMRsと結合する能力によって同定してもよい。
ECMRsと結合する抗体はECMR/IJガント相互作用を阻止する能力によ
っても同定できる。例えば、フィブロネクチンと結合するECMR(それ自体は
同定されていなくても特徴が判明していなくてもよく、機能が解明されているだ
けでよい)を含む細胞はフィブロネクチンに被覆された基質に接着することを実
証すればよい。
もし抗血清またはハイブリドーマ上澄みが基質への細胞接着を抑止することが実
証されるなら、抗血清または上澄みに含まれる抗体がECMRレセプターを認識
するこ本発明では、α4βルセプターを認識する抗体を、上記方法で製造すれば
よく、本発明の好ましい実施例では、α4β1をターゲットとするモノクローン
抗体を次のように製造する。即ち、RBF/DNマウスから得られたマウスを約
100μmのバック1928球で免疫処置したのち、その牌臓を摘出し、黒色腫
細胞、例えばN5−1/FOX−NY黒色腫細胞と混合する(天井及び)leu
enberg、 1980.’5elecHd Merhods In Ce1
lular Immun。
logy’、Misbell and Shiigi、eds、Freeman
and Co、、5anF+ancisco、 pp、 351−373 ;
Taggart及びSamloff、 1983゜5cience、219
: 1228−1230 ) o次いでアデニン/アミノプテリン/チミジンを
添加されたRPM11640メディア中で生存可能なヘテロ核を選択する。リン
パ球ECMR3をターゲットとする抗体を生成するハイブリドーマはフィブロネ
クチン被覆表面への接着によってスクリーニングし、限界希釈によってクローン
化すればよい。具体的には、例えばC3−1ペプチドまたはその誘導体で被覆さ
れた基質または内皮細胞へのリンパ球接着を抑止する能力によってα4β1に対
する抗体を同定することができる。ただし、α4β1を認識する抗体はα5βル
セプターを有する細胞とRGDペプチド被覆基質との結合は抑止しない。α4β
1をターゲットとする抗体を同定する別の方法として、i)(例えばP4C2ま
たはP4C10のような)既知の抗体α4β1の抗体の結合を競合的に抑止する
能力、または1i)(例えば蛋白ゲル、つニスタン・プロット、または連続的免
疫沈降実験において)既知の抗体α4β1抗体と同じ蛋白と結合する能力によっ
て同定することもできる。
5.2 ECMR/リガンド相互作用の特徴づけ細胞外基質レセプターとリガン
ドとの相互作用は例えば下記の方法で特徴づけることができる。
i)レセプターの分布及び機能の測定;11)レセプター/リガンド結合への干
渉;1ii)レセプター及び/またはリガンドの分離及び化学的特徴づけ。
これらの方法を以下のパラグラフでさらに詳しく説明する。
5、2.1 レセプターの分布及び機能の測定本発明の方法では、公知の方法を
利用してレセプター分布を測定する。例えば、関連のECMRをターゲットとす
るモノクローン抗体を使用してこのECMRを有する細胞ポピユレーションを明
らかにする。ECMRと抗体の結合は免疫蛍光検査や免疫ペロキシダーゼ着色の
ような免疫組織化学技術を利用して検出することができる。
あるいは、関連ECMRを有する細胞ポピユレーションを蛍光活性化細胞選別法
を利用して採集することも可能である。
細胞が適当なリガンドを中心に成長する時、細胞表面の接着レセプターの組織が
特異な変化を起こして集中的接着を形成すると考えられるから(Burridg
e等、19118゜^no、 Rey、 Ce1l、 Biol、、 4 :
4117−525 ) 、所与のレセプターと潜在的リガンドとの相互作用を特
徴づける1つの方法として、関連のECMRが細胞とリガンド基質との間に形成
された集中接着中に分布しているかどうかの判定を行う。例えば、下記の方法に
より、レセプター/リガンド関係においてα4β1がフィブロネクチンと相互作
用することをは明らかにすればよい。リンパ球をフィブロネクチン基質に接着さ
せ、干渉反射顕微鏡による鏡検によって細胞と基質との間の集中的接着を可視化
すればよい(Ixrard等、 1976、J、 Ce11. Sci、、21
: 129−159)。P4G9またはP4CIOのようなα4β1認識抗体
を使用すれば、例えばフルオロイソチオシアネートなどによる標準的な免疫組織
化学的方法によって、血清不在の状態でα4β1が集中接着中に再分布するのを
確認することができる。
ECMRとリガンドの相互作用はECMRが多様な基質に接着する能力をテスト
することによってもその特徴を知ることができる。例えば、関連タイプの細胞ま
たは関連のECMRがフィブロネクチン、コラーゲン、ラミニンなどのような細
胞外膜の精製成分から成る基質と結合できる能力をテストすればよい。本発明の
一実施例では、α4β1を有する細胞がフィブロネクチンには接着するが、α4
β]−/′フィブロネクチン相互作用の結果としてコラーゲンやラミニンとは接
着しないことを解明する。
関連のECMRが特定の蛋白リガンドと結合する本発明の他の実施例では、蛋白
リガンドのサブフラグメントを含む基質が細胞表面のECMRと結合できる能力
をテストすることにより、ECMRとリガンドとの結合部位で位置検出する。レ
セプターがフィブロネクチンと結合するα4β1である本発明の一実施例では、
フィブロネクチンのサブフラグメントを含む基質が後述のようにα4β1を有す
る細胞と結合できる能力をテストする。1923球はα4βルセプターを有する
フィブロネクチンの80kDa細胞結合領域に付着しているが(図5A)、19
23球は血漿フィブロネクチンのA(または重)鎖から誘導された38kDaト
リプシン・フラグメントに位置する非RD含有部位を優先選択した。1923球
はまた58kDaフラグメントを含む他のHepIIを認識し、これと結合した
。ただし、高親和力リンパ球結合部位は38kDaフラグメントに位置すること
が判明した。モル・ベースで38kDaフラグメントは仲介Tリンパ4接着にお
いて58kDaフラグメントよりも3倍以上有力であった。図5Aに示すように
、38kDaフラグメント及び58kDaフラグメントは血漿フィブロネクチン
のA及びB鎖からそれぞれ誘導された。従って、両フラグメントは■C8の存否
に関係なく互いに異なる(Ko+nblibN等、+985.同上: Garc
ia−Pardo、 1987.同上)。
従って、ここに使用される33kDaフラグメント及び58kDaフラグメント
はHepn領域に位置する共通の低親和力Tリンパ球結合部位を分は合うことが
でき、■C8領域に38kDaフラグメントに固有の高親和力リンパ球結合部位
が別に存在することになる。即ち、1923球はBI3黒色腫細胞及びトリ神経
堤細胞に対する高親和力接着部位として確認されているC8−1を特定的に認識
し、これと結合すると考えられる(Humphries等、 1987.同上;
Homphries等、1988.J、 Ce11.Biol、。
106 : 1289−1297 ; Dulour等、19118. EMB
OJ、、7 : 266+−2671)。C3−1は血漿フィブロネクチンA鎖
のタイプ■C8領域に存在する(オルターナティブ・スプライシングによって形
成された)分子異質性部位である。
5、2.2. レセプター/リガンド結合への干渉レセプター/リガンド結合を
妨害する因子を同定し、評価することによってECMR/リガンド関係をさらに
特徴づけることができる。
例えば、関連のECMRをターゲットとする抗体を使用することによりリガンド
/レセプター結合を抑止することができる。特定の細胞タイプが所与のリガンド
または細胞基質に接着するという観察事実から、相互作用に関与するECMRを
同定すればよく、そのためには、それぞれが別々のECMRをターゲットとする
一連のモノクローン抗体を、基質への細胞接着を阻止する能力についてテストす
ればよい。特定の抗体によって結合が抑止されたとすれば、この抗体によって認
識されたE CMRが接着相互作用に関与することを示唆するものである。
本発明の一実施例では、培養内皮細胞へのリンパ球接着を抗α4β1抗体によっ
て抑止することができるが、その他のECMRsをターゲットとする抗体では抑
止できず、このことは内皮細胞へのリンパ球接着にα4β1が必要であることを
示唆するものである。また、モノクローン抗体を使用することにより、ECMR
とリガンド基質との関係を解明することができる。
後述するように、38及び58kDaフラグメントへのTリンパ球接着4機能が
解明されている抗4αβ1モノクローン抗体によって完全に抑止できた。さらに
、(IgG接合)cs−i被覆表面へのTリンパ球接着4機4C2,P3E3ま
たはP4G9によって完全に抑止することができた。これらのデータから、α4
β1がC8−1に対するTリンパ球レセプターであることは明らかである。しか
し、これらの抗体は基本型接着鎖xrg−g17−xsp (RG D)を含有
する8okDaフラグメントへのT細胞接着を抑止できなかった。80kDaフ
ラグメントへのT細胞接着は抗α5β1モノクロ一ン抗体(PID6)またはR
GDSによって完全に抑止することができた。PID6及びRGDSは38及び
58kDa7ラグメントまたはcs−iへのTリンパ球接着4機止できなかった
。これらのデータを総合すれば、α4β1がmcs (C3−1)及びおそらく
はHepI[におけるオルターナティブ接着鎖に対する血漿フィブロネクチンレ
セプターのカルボキシ末端接着領域に対してレセプターとして作用することは明
らかである。
本発明の他の実施例では、リガンドの構造を解明することによってECMR/リ
ガンド関係を特徴づけることができる。具体的には、ECMR/リガンド相互作
用において作用剤がリガンドと競合する能力を評価すればよい。例えば、リガン
ドが蛋白である場合には種々の蛋白フラグメントを、レセプター/リガンド結合
を競合的に抑止できる能力についてテストすればよい。リンパ球が内皮細胞及び
フィブロネクチンと結合することが観察される本発明の一実施例では、フィブロ
ネクチンのペプチドフラグメントを、内皮細胞基質へのリンパ球結合を競合的に
抑止する能力についてテストすればよい。後述するように、C3−1及び特にペ
プチドE I LDVPSTはフィブロネクチン及び内皮細胞へのリンパ球結合
を競合的に抑止することができ、これによってE r LDVPSTと全く同じ
か相同の部位に対するリガンドの結合部位を位置検出することができた。
本発明では、ECMR/リガンド相互作用に干渉することによって細胞どうしの
接着を抑止することができる。
本発明の一実施例においては、内皮細胞へのリンパ球結合を、α4β1とそのリ
ガンドとの結合に干渉することで抑止することができる。この干渉はECMRを
ターゲットとする、またはそのリガンドをターゲットとする抗体を使用すること
によって達成される(リガンドに対する抗体はECMRに対する抗体と同様に作
成される)。
本発明の他の実施例では、α4β1とそのリガンドとの結合を抑止するペプチド
を使用することにより、内皮細胞へのリンパ球接着を抑止することができる。
本発明の一実施例では、抗α4β1抗体またはそのフラグメントまたは誘導体を
使用することにより、α4βルセプターを有するリンパ球が血管内皮細胞に結合
するのを抑止することができる。好ましい実施例においては、抗体はモノクロー
ン抗体、特に抗体P4C2(α4β1)またはP4O10(β1)、またはその
フラグメントまたは誘導体、例えば同じ結合特異性を有するキメラ抗体である。
本発明の他の実施例では、ペプチドを使用することにより、α4βルセプターを
有するリンパ球が血管内皮細胞と結合するのを抑止することができる。好ましい
実施例ではペプチドがフィブロネクチンの■C8可変領域の鎖の少なくとも一部
から成る。さらに好ましい実施例ではペプチドがその内容を参考のため本願明細
書に引用したHumphries等のリポート(1987,J、 Riot、
Chelll、 、 2626886−6892 )に記載されているようなc
s−iペプチドの少なくとも一部またはほぼ相同のペプチドから成る。
最も好ましい実施例ではペプチドが鎖EILDVPSTの少なくとも一部、また
はこれとほぼ相同の鎖から成る。
5.4. 発明の実用性
本発明ではECMRとそのリガンドとの間の結合に干渉することにより細胞どう
しの接着を抑止することができる。本発明の実施例ではリンパ球側のα4β1と
内皮細胞表面のリガンドとの結合に干渉することで内皮細胞へのリンパ球接着を
抑止する。本発明は別のECMRを内皮細胞リガンドと相互作用させてECMR
/内皮細胞相互作用を妨げることにより内皮細胞へのこれら細胞の接着を抑止す
る。例えば、内皮細胞へのマクロファージ接着もマクロファージECMR/内皮
細胞相互作用に干渉することで抑止することができる。同様に、C3−1ペプチ
ドを認識する黒色腫細胞が転移して組織に進入するのを本発明のペプチドまたは
抗体を使用することで抑止できる。
従って、本発明の方法はリンパ球が血管内皮を通って組織に進入するのを防止す
るのに有用である。即ち、本発明はヒト患者における免疫応答を抑制する方法を
提供する。実施例として、本発明は免疫系の慢性または再発性の活性化に伴なう
疾病、例えば、膠原血管疾患及びその他の自己免疫疾患(全身の紅斑性狼癒やリ
ウマチ性関節炎など)のほか、多発性硬化症、ぜん息、アレルギーなどの治療法
を提供する。本発明はまた、例えば対宿主性移植片病、同種移植片拒絶反応、輸
血反応などのような比較的急性の免疫系活性化に対する治療法を提供する。
患者の異常の性質によっては、全身的または局部的に組織へのリンパ球移動を抑
止することが望ましい場合がある。例えば、全身の紅斑性狼癒のように複数の器
官系にまたがる疾病においては、病勢悪化の過程でリンパ球接着を全身的に抑止
することが望ましい。ただし、局部的な接触皮膚炎では関連組織へのリンパ球移
動だけを抑止することが好ましい。
本発明の方法を全身的に利用するか局部的に利用するかの制御は投与する抗体ま
たはペプチドの組成に変化を加えるか、または作用薬の構造またはその薬学的組
成に変化を加えることによって達成することができる。例えば、本発明の抗体ま
たはペプチドは皮下、筋肉内、脈管内、静脈内、動脈内、鼻腔内、経口、腸腔内
、直腸内。
気管内、鞘内など多様なルートで投与することができる。
ただし、内皮細胞へのリンパ球接着を局所的に抑止するには本発明の抗体または
ペプチドを適当な基剤に適量混入したものを皮下または筋肉内投与するのが好ま
しい。
リンパ球接着を全身的に抑止するには抗体またはペプチドを静脈内投与するのが
好ましい。
本発明の種々の実施例において、本発明の抗体、ペプチドなどの投与を容易にす
る基剤を用いれば好都合である。例えば、慢性皮膚炎治療のため抗体、ペプチド
などを皮膚に到達させたければ、角質、外皮及び真皮に対する浸透を助ける基剤
が好適である。
本発明のペプチドまたは抗体の拡散はペプチドまたは抗体の半減期または有効半
減期を変えることによって制御できる。例えば、本発明のペプチドはその半減期
が比較的短く、もしこれを持続放出性の埋没片の形で投与すると、埋没片に近い
組織部分(例えばリウマチ性関節炎患者の関節)にペプチドが作用するが、もっ
と遠い組織に到達する前にペプチドは分解してしまう。これとは逆に、アミノ酸
置換、グリコジル置換、鏡像性変更体(即ち組成アミノ酸の鏡像異性体)の置換
、添加などのような化学的変性手段によって誘導体を生成させて半減期を長くす
れば、ペプチドを持続的なレベルで広範囲に分布させることができる。さらに他
の例として、ペプチドのN末端またはC末端を変えることによって安定性を高め
ることができる。
さらに別の実施例では、本発明の抗体またはペプチドを、これを特定の組織に向
ける他の抗体またはリガンドに接合する。例えば、本発明のペプチドを内皮細胞
をターゲットとする抗体に接合する。さらにまた、ECMRを模倣して内皮細胞
リガンドに付着することにより、リンパ球接着を阻止する抗体を製造することも
できる。
5.5. 本発明のペプチド及び抗体
本発明のペプチドは関連のECMRと相互作用可能なすべてのペプチドを含む。
本発明の一実施例においては、α4βルセプターと相互作用可能なペプチドを使
用することにより、内皮細胞へのリンパ球結合を抑止する。
生体に使用する前に、試験管内で内皮細胞へのリンパ球接着を抑止する能力につ
いてペプチドをテストするのが好ましい。本発明の好ましい実施例では、ペプチ
ドがフィブロネクチン■C8領域の少なくとも一部から成る。
さらに好ましい実施例では、ペプチドがC3−1ペプチド鎖の少なくとも一部、
または図9(a)及び(b)に示すようにC8−1鎖とほぼ相同の鎖から成る。
最も好ましい実施例では、ペプチドが鎖E I LDVPSTの少なくとも一部
、またはこれとほぼ相同のペプチド鎖から成る。“はぼ相同”とは本発明のペプ
チドがペプチド鎖中の1個または2個以上のアミノ酸を機能的にこれと等価のア
ミノ酸で置換し、従って事実上変化のない変形銀でもよいということである。例
えば、ペプチド鎖内の1個または2個以上のアミノ酸残基を機能的に等価の作用
を有する極性が同じく他のアミノ酸で置換することができる。ペプチド鎖内のア
ミノ酸に対する置換骨はこのアミノ酸と同種の他のアミノ酸から選択すればよい
。例えば、無極性(疎水)アミノ酸としてはアラニン、ロイシン、イソロイシン
、バリン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニンなどがあ
る。極中性アミノ酸としてはグリシン、セリン、スレオニン、システィン、チロ
シン、アスパラギン、グルタミンなどがある。
正電荷(塩基性)アミノ酸としてはアルジニン、リジン。
ヒスチジンなどがある。負電荷(酸性)アミノ酸としてはアスパラギン酸、グル
タミン酸などがある。さらに、既に述べたように、本発明は上記ペプチドの誘導
体にも係わる。
本発明の抗体にはモノクローン及びポリクローン抗体のほか、そのフラグメント
や誘導体も含まれ、F(ab’ ) 2. Fab’及びFabフラグメントも
含まれる。
6、[実施例コ
下記実験は有核造血細胞によって優先的に発現されるインテグリン・レセプター
α4β1 ()lemler等、 1987゜同上)と全く同じと考えられる新
しいフィブロネクチンを示唆した。α4β1を特異フィブロネクチン・レセプタ
ーとして同定した根拠は(i)モノクローン抗体(P2O3,P3E3及びP4
O9)によるフィブロネクチンへの細胞接着の抑止と、(11)α4β1の再組
織及びフィブロネクチンによる局部接着への集中であった。これらの所見に照ら
して、基本型フィブロネクチン・レセプターα4β1及びα5β1がフィブロネ
クチンへの細胞接着を仲介する最も重要な要因として作用すると考えらフェニル
メチル・スルフォニル・フルオライド、n−エチルマレイミド、ロイペプチン、
ジイソプロピル・フルオロフォスフェート、2−メルカプトエタノール、ウシ血
清アルブミン(BSA)、)リドンX−100,プロティンA−アガロース、大
豆トリプシン。抑制剤、及び■8プロテアーゼ(Staph71ococcus
aureos、株V8.プロテアーゼ・タイプXV1.I)をSigma C
hemical Co、 (ミズーリ州セントルイス)から購入した。ラクトペ
ロキシダーゼ及びグルコース・オキシダーゼはCalbiochem (カリフ
ォルニア州すンディエゴ)から、TPCK−)リプシンはCooper Bio
medical (ペンシルバニア州モーバーン)からそれぞれ入手した。フル
オレスセイン接合(ヤギ)抗−マウスIgG及びI gM (H及びL鎖)また
はローダミン接合(ヤギ)抗−ラビットIgG及びIgM(H及びL鎖)をTa
go、Inc、(カリフォルニア州バーリンゲーム)から入手した。R−紅藻素
接合ストレパビジンをBiomeda (カリフォルニア州フォスターシティ−
)から、ラビット抗=マウスI gG (H+L)抗血清をCappel(Co
oper Biomedica、ペンシンバニア州モーバーン)カらそれぞれ入
手した。クロム酸”Cr−ナトリウムはNew England Nuclea
rから、 125IはAme+shxm (イリノイ州アーリントンハイツ)か
らそれぞれ入手した。ヒト組換え型インターロイキン−2(HL−2)はDr、
D、U+dal(1mmunez CoIp、、ワシントン州シアトル)から
供与された。ラミニンはCo11aborjive Re5earch、 In
c、 (7サチユーセツツ州ベツドフオード)から購入し、精製血漿フィブロネ
クチン及びコラーゲン・タイプI及び■は上述したように製造した(Wa7ne
+、 E、 A、及びCarter、 W、 G、 、 1987同上及びWa
7ner等、 +988.同上)。
6、1.2. 細胞及び細胞培養
RD(ヒト横絞筋肉腫)細胞及びHT1080(ヒト線維肉腫)細胞を^me+
1can T7pe Cu1ture Co11ection (メリーランド
州ロックビル)から入手した。健常な提供者からの末梢血液単核細胞(PBMC
) 、血小板及び顆粒球ポピユレーションを公知の方法(Ku++1cki等、
198g、同上; Wx7net等、 1918、同上)で処理した。急性リ
ンパ球の、大顆粒リンパ球(L G L)または骨髄性白血球患者の末梢血液細
胞をDr、 l、 Bernsjein及びDr、 T、 Loughran(
Fred Hujcbinson Cxncet Re5earch Cent
er)から入手した。ヒトのリンフ才力イン(500U/ml I L −2)
活性キラー(LAK)細胞及びモノクローンHLA B7特異ヒト細胞素性Tリ
ンパ球(CTL)細胞系ClC4を標準プロトコル(G+imm等、 19g2
.J、Exp、Med、、155 : 1923−1941 ; Glaseb
rook、^、L、及びFitch、 F、W、、 1980. J、 E!p
、Mad、、 151 : 876−895 ; Brooks、 1983.
Nature、 305 : 155−158 ; Way++er、 E、
A、及びBroaks、 C,G、、 1984. J、 1mman。
ClC4CTL系の製造に使用される提供者の肺臓がらEBV転換B IJ ン
パ球細胞系(BLCL)ST−1を得た。その他の細胞系及び細胞培養条件はす
べて公知の通りであった(Wayner、 E、^ 及びCarter、 W、
G、 、 1987.同上; VIHnet、等、 1988. 同上)。
61.3 抗 体
フィブロネクチン・レセプターα5β1の細胞質領域に対して製造されたラビッ
トのポリクローン抗体AB33を使用して局部接着におけるα5β1を検出した
。VLAレセプター (Hemle+等、 1987. 同上)の共通インテグ
リン(Hyne5 R,O,、1987、同上)βlサブユニットに対するモノ
クローン抗体AlA3及びVLA4αサブユニット(Heile+等、+987
. 同上)に対するモノクローン抗体B5−GIOをDana −Fa+be+
Cancer In5t (7サチユーセツツ州ボストン)のD+、Ma+I
on Hem1uから入手した。
インデグリン・レセプターα3β1(PIB5)、α2β1 (PIH5)及び
α5β1 (PID6)に対するモノクローン抗体はこの研究所で開発された。
PIH5及びPID6はコラーゲン及びフィブロネクチン被覆基質への線維芽細
胞及び血小板の接着をそれぞれ抑止する(Wayner、 E、 A、及びCa
rIer、 W、 G、 、 1987. 同上; hnicki等、 19a
8.同上; Wayner等、+988. 同上)。
リンパ球接着レセプターに対するモノクローン抗体をたOi、V、T、及びHe
r+enbe+g、L、A、、l980. ”1mmanoglobulin
producing hyb「id cell 1ines” )及びTagg
a+を及びSamloll (Taggart、R,T及び5a1oj1.1.
M、 、 1983.5cience、皿: 1228−1230 )の方法
により、上述のように製造した(Wa7ne+及びCartel、 1987;
Wa7ner等、 +988) 。8721928球100μmで免疫処置され
たR B F/D Nマウスから肺臓を摘出し、N5−1/FOX−NY骨髄腫
細胞と混合した。アデニン/アミノプテリン/チミジンを添加されたRPMI中
で生存可能なヘテロ核を選択した。リンパ球接着レセプターをターゲットとする
抗体を生成するハイブリドーマをフィブロネクチン被覆表面へのリンパ球接着抑
止特性でスクリーニングし、限界希釈度によってクローン化した。
A I A 5 (Hemler等、 19&7. J、 Bial、 Che
m、 、 262 : 330(1−3309)はリンテグリン・レセプターの
β1サブユニットと特定的に反応し、細胞接着を抑止すると報告されているが(
竹田等、 1988. J、Ce1l、Biochem、 、 37 : 38
5−393 )、観察の結果、この試薬はいかなる表面へのリンパ球接着も抑止
しない。そこで上述した技術を利用し、複数のりガントへの細胞接着抑止をスク
リーニングすることによって、機能が解明されている抗−β1モノクローン抗体
P4C111を製造した。P4O10はフィブロネクチン。
cs−1,コラーゲン及びラミニン被覆表面への細胞接着を抑止し、標準的な生
化学基準によればβ1と反応する。
精製血漿フィブロネクチン、トリプシン・フラグメント及びcsペプチドへの細
胞接着に影響する抗体を公知の方法で(Wa7net及びCuter、 198
7 )同定した。即ち、48ウエルの未使用スチレン・プレートをヒト血漿フィ
ブロネクチン(5μl/ml)で被覆し、IOB/ml熱変質BSA (HBS
A)を添加したPBSでブロックし、Tリンパ球またはHT1080細胞をN
a 2 ”Cr 04(50μIci /+nl、2−4時間)で標識し、洗浄
し、5X]Q’HT 1080または培養T細胞または5 xlOloP B
L/ウェルを1ffH/ml熱変質BSAを添加したPBSで1:2希釈した)
ハイブリドーマ培養上澄みまたは対照骨髄腫細胞培養上澄みと共に室温で15分
間保温した。ハイブリドーマの存在において15−30分間(HT 1080)
または2−4時間(リンパ球)に亘り37℃で蛋白被覆表面に細胞を接着させた
。非接着細胞をPBS洗浄によって除去し、接着細胞をSDS/NaOHに溶解
させ、結合している”Cr−cpmをガンマ−・カウンターで測定した。
生存可能な細胞を公知の方法(WHner及びCarter、 1987)に従
って125−沃素で表面標識し、次いで50mMフォスフェート緩衝塩pH7,
2に1%V/V )リドンX−100洗浄剤または0.3%CHAPS洗浄剤を
溶かした溶液で抽出した。場合によってはこのリーシス緩衝塩にIIl1MのC
aCl2を添加した。1mMのフェニルメチル・スルホンφフルオライド、1m
MのN−エチルマレイミド、1μm/m1のロイペプチン及び1μg/mlの大
豆トリプシンをプロテアーゼ抑制剤として使用した。免疫沈降試験及び逐次免疫
沈降試験は公知の方法(W27ner及びCamel。
1987、同上)に従って実施した。ペプチド分析はC1evaland等の基
本的な方法(1977、1,Biol、 Chem、 、252 : 1102
−1106 )にこれも公知の改良を加えた方法(Wayne+及びCarte
r、 1987 )に従って実施した。Laemmliの基本的なスラブキング
・ゲル方式(1970,Nature、 227 : 680−685 )に従
って硫酸ナトリウム・ドデシルを含有するポリアクリルアミド・スラブ・ゲル(
SDS−PAGEゲル)を製造した。
ヒト血漿フィブロネクチンはD++、 Horovi tz及びSchulma
n (New yolk Blood Cen1e+、NY)から供与された。
フィブロネクチンをTPCK−)リプシンと共に37℃で90分間温浸処理し、
これを公知の方法(Ga+cia−Pa+do等、 1987、8iochem
、 ]、、 241 + 923−928 ; Ga+cia−Pa+do等1
989. E及びイオン交換クロマトグラフィーによって分留した。
ヒト・フィブロネクチン■C8部位の初期48残基にまたがる2つのオーバラッ
プ・ペプチド(c s −i及びC8−2)を公知の方法(Humphries
等、 1986.及びHumphrie+等、 1987. I、 Biol、
Chem、、 262 : 6886−6892 )で合成し、ラビットIg
Gと結合した。
617、レセプター発現の蛍光分析
懸濁液中における細胞上のECMRs発現をEPIC8750デュアル・レーザ
ー・セルソーダー(Cen1e+ 。
フロリダ州ハイアリ−)による1色または2色フローサイトメトリーによって分
析した。ポジティブ蛍光を301ogスケールで測定し、蛍光の強さくlog
F I)を平均チャンネル・ナンバー(0−255)によって表わした。非免疫
1gG負対照に対するバックグラウンド蛍光を各細胞ポピユレーションごとに測
定し、これを差引いた。接着細胞をトリプシン処理し、フローサイトメトリーに
使用する前に、血清の存在において37℃で15分間回復するにまかせた。1色
または2色蛍光測定を行うため、懸濁液中の106個の細胞を蛋白G−セファロ
ーゼ精製ヤギIgG(20μg /ml)と共に30分間、次いで第1段抗体と
共に60分間、4℃に保温し、l0mg/mlのHBSA及び002%アジ化ナ
トリウムを含有するハンクス平衡塩溶液(Hanks / B S A/ S
A)中て洗浄し、Hanks / B S A/SA中でFITC配合ラビッう
抗マウスIgGと共に60分間4℃に保温した。次いでこれを(調製したばかり
の)2%パラホルムアルデヒドの冷PBS溶液中で洗浄し、固定した。2色蛍光
の場合には、精製したビオチニル置換モノクローン抗体を、Hanks /BS
A/SA中の最終濃度が1μg/mlとなるまで、FITC着色された固定細胞
に添加し、60分間、4°Cに保温した。あらかじめ2%パラホルムアルデヒド
で固定したことはリンパ球インテグリン・レセプターの発現にほとんど影響しな
かった。固定細胞を洗浄し、1150希釈比でフィコエリスリン配合ストレパビ
ジン(Bionejics )を含有する0、 5mM Hanks / B
S A/ S A中で30分間、4℃に保温した。
最後に着色細胞を洗浄し、再びパラホルムアルデヒド2九PBS溶液中に固定し
、EP I CSフローサイトメーターによる分析のため暗処で4℃に維持した
。
接着細胞をトリプシン処理し、1μg/m1BsA及び100μg/ml大豆ト
リプシン抑制剤を添加したRPMI中で洗浄し、酸洗浄及びシラン処理を施した
フィブロネクチン、ラミニンまたはコラーゲン(20μg/ml)被覆ガラス・
カバー・スリップに、1−4時間に亘り、血清不在の条件下で接着するにまかせ
た。保温後、非接着細胞を除去し、接着細胞を100mMのカコジル酸ナトリウ
ム、100mMのスクロース、4.5mMのCaC1:+、2%ホルムアルデヒ
ド中で20分間に亘って固定した。5分間に亘り0.5%トリトンX−100で
可浸透化したのち、ヤギ血清の25%PBS溶液で洗浄し、ブロックした。可浸
透化細胞を特定レセプターに対する抗体で着色しく室温で60分間)、洗浄し、
FITC配合ヤギ抗マウスまたはローダミン)配合ヤギ抗ラビットIgGと共に
(45分間に亘って室温に)保温し、再び洗浄した。公知の方法で(lxza「
d、 S、 C,及びLochner、 L、 R,、1975,J、 Ce1
1. Sci、、 21 : 129−159)カバー・スリップをガラス・ス
ライド上に伏せ、蛍光試験及び干渉反射顕微鏡検(IRM)した。
6.1.92組織着色
低温切片を蛍光鏡検することにより組織中αインテグリン・レセプター分布を検
討した。低温切片(6μm)はイソペンタン/液体窒素中で急冷したのちOCT
媒中に埋没させたヒトの皮膚、扁桃、または腫瘍サンプルから作成した。公知の
方法で(Cxrter及びWa7ner、 1988. I。
Biol、Chem、、263 : 4193−4201 )すべての切片をパ
ラホルムアルデヒド4九PBS溶液中に固定してから1次抗体及び2次蛍光抗体
と共に保温した。対照実験では、フルオレセイン・フィルターを使用したところ
、ローダミンの蛍光は全く検出されなかった。
培養1928球(Mo l t 4) 、K562 、RD (横絞肉腫)及び
HTI080(線維肉腫)細胞及び新鮮な(図示しない)PBLがフィブロネク
チン被覆表面に接着した(図1=白抜きバー)。ただしMo1t4及びRD細胞
は低レベルまたは検出不能レベルの、モノクローン抗体PID6によって認識さ
れる基本型フィブロネクチン・レセプター(インテグリンα5β1)を発現させ
た(図1:縞付きバー)。これと符号して、フィブロネクチンへのMo1t4及
びRD細胞の接着をPID6によって完全には抑止できなかった(図1:塗りつ
ぶしレバー)。
しかし、豊富なα5β1を発現させた細胞(HT 1080及びに552 )の
フィブロネクチンへの接着はPID6によって効果的に抑止された。また、合成
ペプチドRGDSは血漿フィブロネクチンへの1928球の接着を完全には抑止
しなかった(Molt4またはJu+kat細胞では50−70%、線維芽細胞
では80−90%、K562−1細胞では100%)。これらのデータに照らし
て、1928球のようないくつかの細胞はα5β1以外のフィブロネクチン接着
レセプターを発現させると考えられる。
そこで発明者等は培養1928球に対するモノクローン抗体を作成し、フィブロ
ネクチン被覆表面へのリンパ球の接着を特定的に抑止するが線維芽細胞の接着は
抑止しない性質に関してこれらの抗体をスクリーニングすることにより、推定さ
れる他のフィブロネクチン・レセプターの同定を試みた。このようなプロトコル
を使用して、フィブロネクチンへの培養1928球の接着を抑止するがHT 1
08G細胞の接着は抑止しないいくつかのモノクローン抗体(P4O2,P3E
3.P2O3)を同定した(表■)。
表 ■
モノクローン抗体P3E3.P4C2及びP2O3による血漿フィブロネクチン
へのリンパ球接着の特異な抑止作用
フィブロネクチン接着
(対照の%)
P B L 100% 43% 38% 10% 52%J u r k a
t 100% 22% 33% 12% 48%Malt 4 100% 18
% 12% 8% 39%)(T1080 100% 5% 98% 93%
104%125■表面標識PBL (図示しない)、Mo1t4またはHT10
80(図2)細胞をトリトンX −100洗浄剤に加えた溶液からの免疫沈降は
抑止性モノクローン抗体(P3E3に関するデータを図示)が還元剤の存在にお
いて(図示しない)または不在の条件下で(図2) M150.00反応するこ
とを示唆した。このような免疫沈降条件下でp150には明白なα−βサブユニ
ツト構造が欠けており、インテグリン・レセプターα2β1またはα3β1のα
またはβサブユニットと共に移動しなかった(図2)。
慢性的に活性化したCD8+キラ−Tリンパ球(LAK)またはCTL (図示
しない)をトリトンX−100洗浄剤に添加して得た抽出物から免疫沈降した抗
原はp 150のほかに、還元剤の存在において(図示しない)または不在の条
件下でM2O,000及び70.000で移動する比較的多量の2種類の小蛋白
を含有していた。V8プロテアーゼ・ペプチド・マツピンクの結果、p80及び
p70がp150の蛋白分解性フラグメントであることが判明した。これらの低
分子量フラグメントは洗浄剤抽出物が複数のプロテアーゼ抑制因子(図2、リガ
ンド)の存在において調製された場合でも慢性活性化T細胞から免疫沈降させる
ことができた。静止PBL、培養T(Molt4、Jorkat)またはB細胞
性白血病細胞及びRD細胞で調製した抽出物からはp80及びp70はほとんど
検出されなかった。
p150の生化学的特性はVLA4との関連性(Hemler等、19g?)を
示唆した。このことはVLA4特異モノクローン抗体B5−GIOを使用した逐
次免疫沈降(図示しない)によって確認された。1mMのCa”の存在において
125I表面標識Tリンパ球をCHAPS洗浄剤(0,3%)で可溶化したα5
免疫沈降試験を実施した結果、β1との関連性により、p150はインテグリン
・スーパー・ファミリーのαサブユニットであることが明らかになった。このよ
うな条件下でα4はβ1と共にヘテロダイマーとして沈降した。β1であること
は■8プロテアー・ペプチド・マツピング(図示しない)によって確認された。
抑止性モノクローン抗体(P3E3.P4C2及びP4G9)と共に1923球
から免疫沈降したα4β1ヘテロダイマーはPID6と共に免疫沈降した基本型
フィブロネクチン・レセプターα5β1とは次の3点で異なることが判明した。
1) 1923球の洗浄剤抽出物中に存在するα4β1及びα5β1の相対量は
α5β1に比較してα4β1の存在が高レベルである点が目立ち(図3)、この
ことはフローサイトメトリーを利用して得たデータとも一致した(図1)。2)
逐次免疫沈降試験において、α4β1に対するモノクローン抗体はα5β1をプ
レクリアしなかった。3)モノクローン抗体P3E3及びPID6と共に沈降し
たα4及びα5サブユニツトから得られた■8プロテアーゼ・ペプチド・マツプ
は互いにはっきりと区別できるものであった(図示しない)。さらにまた、Ju
rkat細胞からのα4β1の配合体(図3)を可溶化するため設定された条件
(0,3%CHAPS及び1mM CaCL)下で、分子量が比較的高い他の蛋
白(p180)もモノクローン抗体と反応するか、またはα4β1と共に沈降し
た。PID6モノクローン抗体(図3)で調製された抽出物、非リンパ細胞また
はCa”+不在の条件下で調製されたトリトンX −100洗浄剤抽出物からは
p180が検出されなかった。p180と他のインテグリンとの関係は未知であ
る。Ca”が不在の条件下でT細胞をトリトンX −100で可溶化したのちα
4をβ1抜きで免疫沈降させることができるから、抑止性モノクローン抗体がα
4サブユニツトに存在するエピトープを認識することは明らかである(図2)。
既に報告されているように(Hemler、 同上)、α4β1は有核造血細胞
に広く分布していた(表■)。
α4β1及びα5β1の分布
相対
蛍光強さ
細 胞 α4β1 α5βI
LGL (CD3−、CDl6+) +++ +/−または一単球(CD16+
) ++ ++
顆粒球 子
鹿小板 十
牌 臓 ++++
扁 桃 ++++
Mo l t 4 (CD3+、 CD4+) +++ +Jurka (CD
3+、 CD4+) +++ ++YT (CD3−) ++ −
PHA芽細胞(CD4+) ++++ ++CTL (CD3+、 CD8+)
++++ +++LAK (CD3+、 CD8+) ++++ +++HT
1080 + ++
2色フローサイトメリーは肺臓、扁桃及び末梢血液から得られたリンパ球サブポ
ピユレーションがいずれも豊富なα4β1を発現させることを明らかにした。さ
らに、急性リンパ球(TまたはB)白血病細胞からの末梢血液単球、大顆粒リン
パ球(L G L)及び骨髄性白血病及び培養T及びBリンパ球細胞系はいずれ
も豊富なα4β1を発現させる(表■)。健常なヒトの血小板及び顆粒球はα4
β1に関してはネガティブであった(表■)。これとは対照的に、α5β1を発
現させた造血細胞ポピユレーションは活性化T細胞、血小板、単球、顆粒球、急
性リンパ性(TまたはB)及び骨髄性白血病細胞及び培養に562 、HL−6
0及びU937細胞であった。ある種の培養T(Molt4またはJuttaj
)及びB (ST−1)細胞系はPID6モノクローン抗体による検出される低
レベルのα5β1を発現させる。数人の健常者ではフローサイトメトリーによっ
て検出されるPID6蛍光に関してPBLサブポピユレーションがポジティブで
あった。
発明者等はα5β1を発現させるこのPBLサブポピユレーションの性質を究明
中である。TY細胞、CD3T細胞リンパ腫はフローサイトメトリーによればP
ID6に関して完全にネガティブであった。これらの結果は静止Tリンパ球によ
って発現させられる主要フィブロネクチン・レセプターがα4β1であり、発明
者等が既に報告したように(Wa7nεT等、 191111) 、Tリンパ球
中のα5β1の発現は白血病または活性化培養細胞に限られることを示唆してい
る。興味深いことに、線維芽細胞の多(は低レベルのα4β1を発現させたが、
フローサイトメトリーによれば、大脈管内皮細胞(HUVEs)及び培養上皮細
胞はα4β1に関してネガティブであった。
組織においては、成人の肺臓、リンパ節、及び扁桃にα4β1が存在し、その他
の組織にはほとんど存在しなかった。さらに、特定の組織領域において細胞が発
現させるフィブロネクチン接着レセプターの相対量には大きいばらつきが見られ
た。例えば、扁桃、皮質及び胚芽中心部におけるPBL及びリンパ球は多量のα
4β1を発現させたが、α5β1はほとんど発現させなかった。α4β1は成人
のリンパ組織中にも見られたが、このことがこの部位のリンパ球湿潤の結果なの
か、あるいはリンパ上皮細胞によるα4β1発現なのかは不明であった。
細胞が血清不在の条件下で適当なリガンドを中心に成長すると細胞表面接着レセ
プターに特異な組織変化が生じて局部接着が形成される(Barridge等、
19g8.Ann、RevCell Biol、、 ! ; 487−525
) 、線維芽細胞にはα4β1を発現させるものがあるから、発明者等はフィ
ブロネクチンが接着基質として使用された場合、このレセプターが局部接着に分
布するかどうかを検討した。図4 (A及びC)から明らかなように、主要な局
部的接触部位または接着部位を、RDがフィブロネクチン中で成長する時に干渉
反射顕微鏡検によって視認することができた(Izza+d、 S、 C,及び
Lochne+、 L、 R,、1976、]、 Ce11. Sci、、 2
1 : 129−159 )。発明者等及び他の研究者が既に報告したように(
Roman、 J、 、 LaChance、 R,、Broekelman、
T、J、 、 Roberts、 C、I、 、 Wa7ner、 E、^、
、 Carter、 W、 G、 及びMacdonald、 J、 、 1
9811゜1、Ce1l Biol、、1011 : 2529−2543 )
、血漿不在の条件下でRD細胞がフィブロネクチンで(図4B、矢印)ただし
ラミニン被覆表面においてでなく成長すると、α5β1が局部的接着部位に集中
した。同様に、モノクローン抗体P4G9 (図4D、矢印)で着色した結果、
細胞がフィブロネクチンで、ただしラミニン被覆表面でなく成長するとα4β1
も局部的接着部位に集中した(図示しない)。これらの結果に局部接着部位、即
ち、培養細胞の主要接着構造に存在するフィブロネクチンとα4β1の特異な相
互作用を示すものである。
局部的接触部位に両レセプターが存在することでα4β1及びα5β1がフィブ
ロネクチンの別々の接着部と結合する可能性が示唆された。事実、この可能性は
P2O3及びPID6を同時に使用して完全な血漿フィブロネクチンへの細胞接
着を抑止した時に実証された。−緒に使用すると、PID6及びP2O3は完全
な血漿フィブロネクチンへの1928球の接着を完全に抑止し、RD細胞の接着
を部分的に抑止した(表V)。
表 ■
フィブロネクチンへの1928球及びRD細胞の接着に対するモノクローン抗体
PID6及びP2O3の複合効果興味深いことに、1928球と異なり、PID
6だけでもP2O3だけでも完全な血漿フィブロネクチンへのRD細胞接着に対
するすぐれた抑止因子とはならなかった。
フィブロネクチンへのRD細胞接着はPID6及びP2O3を併用することで効
率よ(抑止できた。
上記結果(表■2表v1図12図4)から明らかなように、血漿フィブロネクチ
ンへの細胞接着は2つの互いに独立の細胞表面レセプターα4β1及びα5β1
によって仲介される。フィブロネクチン中のα5β1に対応するリガンドが80
kDa細胞結合領域であり、該領域がRGD鎖を含有することは既に発表されて
いる(P7jela、 R,、Pierschbacher、 L D、 、及
びRouslanti、 E、、 1985. CeI+、40 : 191−
198 )。α4β1と相互作用するフィブロネクチンの部位を突き止めるため
、(図5A及びB参照)発明者等は血漿フィブロネクチンの種々の蛋白分解性フ
ラグメントへの培養1928球の接着と、これらのフラグメントへのリンパ球接
着に対するモノクローン抗体PID6及びP2O3の作用を検討した。図6に示
すように、Jurkat、YT及びMo1t4細胞は含RGD7ラグメント(8
0kDa)に対してよりもヘパリン(He p)■領域を含有する38kDaフ
ラグメントに対して効率よく接着する。Jurkat及びMo1t4細胞は、5
8kDaフラグメントを含有する他のHepI[領域にも依存態様で接着してい
る。ただし、58kDaへの細胞接着は最大でも38kDaフイブロネクチン・
フラグメントによって達成される接着の30%に過ぎない。このことは38kD
aフラグメントが1923球との高親和力接着部位を含むことを示唆する。19
23球は血漿フィブロネクチンのHepI領域を含有するN−末端29kDaフ
ラグメントには接着しなかった。一般に、新鮮なPBLはJurkatまたはM
o1t4細胞と同様の接着パターンを示し、新鮮なPBLが80kDaフラグメ
ントと結合する能力はα5β1の発現と相関した。他の造血細胞系、例えばに5
62細胞(図6)は血漿フィブロネクチンの80kDaフラグメントを優先的に
選択し、RD細胞はN−末端29kDaフラグメント以外のすべての血漿フィブ
ロネクチン・フラグメントと無差別に接着した。RDG S (1mg/ ml
)は完全フィブロネクチンへのJu+kat細胞の接着を部分的に(50%)抑
止し、80kDaフラグメントへの接着を完全に(100%)抑止した。38k
DaフラグメントへのJurka+細胞接着は(1mg/mlまでの)RFDS
には影響されなかった。
表3及び図1に示すように、α4β1及びα5β1に対するモノクローン抗体は
完全な血漿フィブロネクチンへのT IJンパ球接着を部分的に抑止した(図7
、上)。
予期した通り、PID6はRGD接着接着金有する80kDaフラグメントへの
T細胞接着を完全に抑止した(図7、中)。PID6は38kDa (図7、下
)または58kDaフラグメントへのTリンパ球接着を抑止しなかった。これと
は対照的に、P2O3は38kDaフラグメントへのTリンパ球接着を完全に抑
止し、80kDaフラグメントへの接着には全く作用しなかった(図7)。また
、Hepnを含有する58kDaフラグメントへのTリンパ球接着はP2O3に
よって抑止できなかった。いずれの場合にも、(例えばJurkat細胞のよう
に)α4β1及びα5β1の双方を発現させる他の1928球細胞系はMo1t
4細胞と全く同様の挙動を示した(図7)。表4から明らかなように、K562
細胞はα5β1だけを発現させた。38(図6)及び58kDaフラグメントへ
のに562細胞の接着は80kDaフラグメント(図6)への接着に比較しては
るかに少なかった。
完全な血漿フィブロネクチン(図1)または80kDaフラグメントへのこれら
の細胞の接着はPID6によって完全に抑止することができた。他方、α5β1
を発現させないYT細胞(表■)は完全血漿フィブロネクチン及び80kDaフ
ラグメント(図6)に対して接着し難い。これらの細胞が血漿フィブロネクチン
被覆表面に接着するにはJurkatまたはMo1t4細胞よりも2〜3倍長い
時間がかかる。ただし、YT細胞は38kDaフラグメント(図6)に効率よく
、かつ投与量に応じて接着し、38kDaフラグメントへのこの細胞の接着はP
2O3によって完全に抑止することができた。以上のデータはα4β1の発現と
HepII及び■C8領域を含む血漿フィブロネクチン・フラグメントへの接着
能力との間に直接的な相関関係が存在することを示唆するものである。これらの
データはまた、α4β1がこのオルターナティブ細胞接着領域に対応するレセプ
ターとして作用することを明白に示す。
血漿フィブロネクチンA鎖に存在する■C8領域(図5)はフィブロネクチンへ
の細胞接着を仲介する少なくとも2つの部位を含む(Humphries等、
1986. J、 Ce1l Bi。
連のオーバラップ合成ペプチド(CSペプチド)を使用して、Humph+ie
sとその協力書違はC8−1(N−末端)ペプチドがマウス黒色腫細胞によって
認識される接着部を含むことを立証した(Humphrieg等、 1986.
1987) 、発明者等は38kDaフラグメントがヒトTリンパ球によって認
識される高親和力接着部位を含み、α4β1が33kDaへのTリンパ球接着を
仲介するレセプターであることを立証した。このフラグメントはC3−5部位を
含まず、黒色腫細胞に対する高親和力接着部位として確認されている(Hump
hries等、1987,1.Biol、Chem、、262 :6886−6
892 )全C3−1領域を含む(Garcia−Pa+do等。
1987、 Biochem、 J、、 ユ41 : 923−928 ) 。
従って、Tリンノ々球がcs−iを認識し、これに接着するかどうか、α4β1
がこの相互作用に関与するレセプターであるかどうかを確認することが重要であ
った。
1923球(IorkajまたはMo l t 4細胞)はCS−1(ラビット
IgG配合)被覆プラスチック表面を認識し、これに接着する(表■)。192
8球(Jutka+)はC3−2(ラビットIgG配合)被覆表面またはラビッ
ト1gGだけで被覆したプラスチック表面には接着しない。また、α4β1に対
するモノクローン抗体(P4C2)はC3−1へのTリンパ球接着0抑全に抑止
したが、α5β1に対する抗体(P I D 6)は全く作用しなかった(表■
)。既に示した通り、α4β1に対する抗体は38kDaフラグメントへの19
28球の接着を完全にかつ特定的に抑止しく表■)、α5β1に対する抗体は8
0kDaフラグメントを含むRGDへの接着を特定的に抑止した。
表 ■
α4β1に対するモノクローン抗体によるC3−1ペプチドへのTリンパ球接着
0抑止
抗体1
リガンド IgG P4C2PID6
80kDa 8580±214 7154±398 202±10538 k
D a 22680±1014 114±78 24917±352C3−14
4339±513 841±555 42891±728CS −22576±
214 535±258 435±1686.3. 検 討
モノクローン抗体技術(Wa7ner、 E、^、 、 Carter、 W、
G、 。
Pioj+ovicx、 R,及びKunicki、 T、 1.、1988.
J、 Ce1l Bial、。
10 : j8111−1891 )を利用して、発明者等は新しいフィブロネ
クチン・レセプターα4β1を同定した。モノクローン抗体P3E3.P4C2
及びP4G9はα4サブユニツトのエピトープを認識し、カルボキシ末端ヘパリ
ン■領域及びタイプ■連結セグメント(I[C3)の一部を含有する血漿フィブ
ロネクチンの38kDa)リプシン・フラグメントへの末梢血液及び培養192
8球の接着を完全に抑止した。α4β1に対応する■C3中のリガンドは黒色腫
細胞接着部位として既に確認されているC3−1領域であった。α4に対する既
に機能の明らかなモノクローン抗体は完全血漿フィブロネクチンへのTリンパ球
接着0抑分的に抑止し、RGD接着接着金む80kDa トリプシン・フラグメ
ントへの接着には全く作用しなかった。上述したフィブロネクチン・レセプター
α5β1に対するモノクローン抗体(PID6及びPIF8)は80kDaフラ
グメントへのTリンパ球接着0抑全に抑止したが38kDaフラグメントまたは
C3−4への接着には全く作用しなかった。α4β1も、α5β1これらのレセ
プターを発現させる線維芽細胞がフィブロネクチン被覆表面で成長する時、局部
的接着部位に集中した。以上の知見から局部的接触部位における両レセプターと
フィブロネクチンとの特異な相互作用が裏付けられた。
最近になって、いくつかの8928球細胞系がカルボキシ末端HepII領域内
の血漿フィブロネクチン部位と胞にインテグリン状のレセプターを同定した(1
987. 同上)。しかし、彼等が報告した蛋白がα4β1.α2β1、α5β
1のいずれであるかは明確でない。Bernardi等(1987、同上)も8
928球によって発現されるフィブロネクチン・レセプターを同定した。この研
究では、HepIIを含むフラグメントに接着するB細胞がα4β1に似たレセ
プターを発現させたのに対し、細胞接着領域を含むRGDに接着する細胞はα5
β1に似たレセプターを発現させた。ただし、これらのデータから接着に関与す
るレセプターを明らかにすることは不可能であった。これらのリポートと本発明
の知見を総合すれば、1)血漿フィブロネクチンのカルボキシ末端にオルターナ
ティブ接着部位が存在することと、11)α4β1がこのオルターナティブ接着
部位に対応するレセプターの役割を有することを立証することができる。α4β
1とフィブロネクチンの相互作用に関与する正確なアミノ酸鎖を解明できれば有
意義である。38kDaフラグメントも58kDaフラグメントもC3−1もR
GD鎖を含まないから(KornbliH等、1985.同上; Garcia
−Pardo等、 19871 同上; Humphries等、1986.同
上;及びHumphries等、1987、同上)、α4β〕、に対応のリガン
ドを特徴づけることでフィブロネクチンへの細胞接着に不可欠な新しいアミノ酸
鎖を同定できることは明らかである。38kDaフラグメントはC3−5を含ま
ないから(Garcia−Pardo。
1987、同上)、38kDaへのTリンパ球接着0抑与する最小限のアミノ酸
鎖、従ってこれらの細胞中のα4β1に対応のリガンドはarg−glu−as
p−valでもREDVでみない(lumphries等、1986.同上)。
α2β1と同様に、α4サブユニツトもβ1サブユニットとの関連性が弱い。図
2に示すデータと発明者等がこれまでに得た知見(Wx7net、 E、 A、
及びCarter、 W、 G、 、 1987、同上;及びWa7ner等、
1988.同上)を総合すると、α2β1及びα4β1に対する既に機能が解
明されているモノクローン抗体がサブユニット分離後、β1抜きでα2またはα
4の免疫沈降に基づき、αサブユニットに存在するエピトープと選択的に相互作
用することは明らかである。この結果は各α〜β錯体のリガンド結合特異性を決
定するのがユニークなαサブユニットであることを示唆する。このことはいずれ
もβ1と錯体を形成するα5及び4がフィブロネクチンの特定部位との接着を仲
介するという所見によっても裏付けられる。これはβサブユニットが接着に重要
でないというのではなく、レセプター/リガンド相互作用の特異性がαまたはユ
ニークなα−β錯体によって決定されることを示唆する。
LAK細胞は豊富な細胞表面α4β1を発現させたが機能的レセプターとは考え
られず、フィブロネクチンへのLAK細胞接着をPID6が完全に抑止したこと
は興味深い。おそらくはLAK細胞が劣化した形のα4(図2参照)を発現させ
るからであろう。また、LAK細胞は活性化状態にあるから、静止末梢血液また
は白血病T細胞に比較してα5β1を過剰に発現させる(表■)。
α4β1に比較して多量のα5β1を発現させる他の細胞(K562−1及びH
T 1080)では、α5β1を介した80kDaの含RGD領域への接着が支
配的である(図6、 K562−1細胞を参照)。このことはレセプター発現の
制御によって細胞がフィブロネクチンの種々の部位を認識し、これに接着する能
力が決定されることを意味する。さらに、フィブロネクチンに対応する2つのレ
セプターを同時発現させることにより、細胞の結合親和力を増大させることがで
き、例えば、Jurkat及びRD細胞はα4β1だけを発現させるYT細胞よ
りも無差別にフィブロネクチンに接着する。
フィブロネクチンへの細胞接着制御はα5β1及びα4β1が互いに独立に機能
し、フィブロネクチンの2つの結合部位との相互作用中にオーバラップしないと
いう最も単純な状態においても複雑になり易い。この単純な状態からのバリエー
ションによって細胞接着の極めて敏感な制御を行う可能性がある。最も単純なレ
ベルでこの制御は1)リガンドの結合部位の合成及び/または露出の制御とii
)レセプターの機能的発現の制御に大別される。種々のレベルで制御例は既に公
知であり、例えば、リンフ才力イン及び特定抗原が1928球におけるα5β1
発現を誘発するとフィブロネクチンへの細胞接着が増大するという所見がある(
Wa7net等、+988.同上)。傷の癒合または炎症の過程でフィブロネク
チン■C8領域におけるm RN Aスプライシングを制御することによって、
静止または活性T細胞におけるレセプター/リガンド結合の特異性を決定するこ
とができる(Kornbliblt等、+985.同上)。単純な状態からのバ
リエーションは興味深いが多様なメカニズムを究明するだけでもさらに実験を重
ねる必要がある。
結論として、培養1928球がフィブロネクチンへの接着時に2つの独立レセプ
ターを使用することと、i)α5β1が含RGD細胞接着領域に対応するレセプ
ターであり、ii)α4β1がヘパリン■及び■C8領域を含むカルボキシ末端
細胞接着領域に対応するレセプターであることは上記知見から明白である。さら
にまた、これらのデータは1928球がフィブロネクチンプレmRNAのオルタ
ーナティブ・スプラインによって形成されるI[3C8(C3−1)における分
子異質性領域を優先選択することと、α4β1がこの接着部位に対応するレセプ
ターであることを示唆する。
7、[実施例コ
活性化血管内皮細胞へのリンパ球接着はフィブロネクチンのオルターナテイブ・
スプライシングされた■C8領域におけるインテグリン・レセプタ以下にの述べ
る実験により、炎症応答に関連する種々の細胞分裂、例えばIL−1、腫瘍壊死
因子α(TNFα)、腫瘍壊死因子β(TNFβ)で活性化された培養大脈管皮
内細胞へのT細胞接着を仲介するα4βルセプター及びそのリガンドC3−1の
役割を明らかにした。
さらに、α4β1を介してリンパ球が皮内細胞に接着するのを阻止するモノクロ
ーン抗体及びペプチドの能力をも明らかにした。
使用した試薬は6.1.1節に記載した通りであった。
7、1.2. 細胞及び細胞培養
Jurtxt (ヒトT細胞白血病)はDr、Pa1l Can1on (1m
munex、 Corp、、ワシントン州シアトル)から、lamos (ヒト
B細胞白血病)はAmerican T7pe Cu1ture Co11ec
tion(メリーランド州ロックビル)からそれぞれ入手した。
LAD (白血病接着欠乏)及び5T−IB細胞はヒトBリンパ球のEBウィル
ス変換によって調製した。LAD細胞系はβ2インテグリン系接着レセプター欠
乏患者のB細胞から発生させたものであり、Dr、John Harlan (
Ha+bo+wiev Medicil Center、ワシントン州シアトル
)から入手した。ヒト屓静脈内皮細胞(HUVEs)はCe1l 57sjel
n、ワシントン州シアトルから購入した。HUVEsは同じ(Ce1l 57s
le+nから購入した規定の(無血清)メディア(CS−10flメデイア)中
に維持した。
!L−1β(lng/ml)またはいくつかの実験ではTN F a (IQn
g/ml)と共にHUVEsを6−24時間に亘り保温した。この保温が終った
時点でHUVE単層を洗浄し、接着試験に使用した。
?、1.4. CSペプチドの合成
血漿フィブロネクチンC3−1領域から誘導されるペプチドはOncogen
CaIp、、ワシントン州シアトルにおいてDr、Iames Blλkeが標
準プロトコルに従って合成し、HPLC精製した。CS−ペプチドは同じ(fJ
「、]2mes Blakeが標準プロトコルに従ってラビット血清アルブミン
またはKLHに配合された。RGDS対照ペプチドはPen1n+ula La
boratories (カリフォルニア州ベルモント)から入手した。
7、1.5. モノクローン抗体
下記の抗体は発明者等のラボラトリ−において開発された:α2βルセプターを
認識するP I H5(Wa7nerブタ−を認識するPIB5 (同上) ;
P7tela等が報告したα5β1基本型フィブロネクチン・レセプターを認
識するP I D 6 (Ce11. 40 : 191−198 ) ;β1
サブユニットを認識するP4CIO;及びβ2 (CD1g)を認識するP4H
9゜これらは参考のため本願明細書中に引用し、表■にも掲げたWa7ner等
の方法を使用して開発した(Wa上記方法により、48ウエル・プレートでヒト
腑静脈内皮細胞(HUVEs)を培養した。HUVE単層力ルチュアへのリンパ
球接着を測定するため、リンパ球にNa2”Cr0a (50μCi /ml)
を2−4時間に亘って標識付けしたのち、洗浄し、次いで抑止性抗体またはC3
−1誘導ペプチドの存在において、または不在の条件下で105 リンパ球をH
UVE単層と共に保温した。37℃で30分間に亘りリンパ球を接着させた。非
接着細胞をPBS洗浄によって除去し、接着細胞をS D S / N a O
Hに溶解させた。結合”Crcpmをガンマカウンターで測定した。いくつかの
実験では、接着試験に先立ち、規定のC5−100メデイア(Cell SS7
5te、 ’7シントン州シアトル)中でIL−1β(lng/ml)またはT
NF−β(10ng/ml)と共に6−24時間に亘り保温することによって内
皮細胞を活性化した。
遊出の過程でリンパ球がいかなるメカニズムを用いるかを知るため、発明者等は
先ずインテグリン・レセプターに対する健常及びLADリンパ球の表面表現型を
観察した。このデータは表■に示した通りであり、LAD細胞が含β1インテグ
リンに対して正常な細胞表面表現型を有することを示唆している。予期した通り
、LAD患者からのB細IH1β2についてネガティブであったから、LADリ
ンパ球が内皮細胞に接着し、かつこれを通過する過程で含β1インテグリンを使
用することは明白である。
表 ■
健常及びLADリンパ球によるインテグリン・レセプター発現の蛍光分析
a、蛍光の強さは30 logスケールで測定さね、任意の単位で表わされ、各
+は0−255 (チャンネル・ナンバー)からの5a単位を示す。+/−はバ
ックグランド(<5a単位)以上の再現可能なずれを示す。
表 ■
静止型及び活性型HUVE単一層への
T及び8928球の接着
LAD (B) 29360 9458GST−1(B) 11572 143
860Ramos (B) 1088 11168J u r k a t (
T) 74196 352028YT (T) 43396 189384a、
cps =カウンター/1nn0データは1つの代表的な実験から得たもので
ある。
各種細胞系からのCr−標識リンパ球を静止または活性化内皮細胞に接着する能
力に関してテストした(表■)。テストした細胞系はいずれもある程度静止内皮
細胞に接着するが、IL−1またはTNFによって活性化した内皮細胞へのT及
びBリンパ原液着は10倍も顕著であることが判明した。内皮細胞へのLAD患
者リンパ球の接着は健常なり細胞からの5T−1細胞系と大差がなかった。IL
−1活性化内皮細胞とTNF活性化内皮細胞への接着については細胞系間に差は
見られなかった。
7、2.3. 内皮細胞へのリンパ球接着に対する抗レセプター抗体の作用
ハイブリドーマ上澄みの存在において内皮細胞へのCr−標識リンパ球接着をテ
ストしたところ、α4β1またはβ1ターゲットとするモノクローン抗体だけが
接着を抑止し、基本型フィブロネクチン・レセプターやα3βルセプターなどの
ような他のレセプターをターゲットとするモノクローン抗体はほとんど抑止動作
を示さなかった(表■)。(α4β1をターゲットとする)モノクローン抗体P
4C2及び(β1をターゲットとする)モノクローン抗体P4CIQの存在にお
いて内皮細胞へのCr−標識リンパ球接着は完全に制止された。興味深いことに
、LAD細胞の接着も抗−α4β1抗体(P4C2)によって抑止され、CDl
8レセプターが接着性に関与していないことを示唆した。また、α2β1.α5
β1(表■)及び(表には示されていない)β2がリンパ球によって発現させら
れたが、これらのレセプターに対する抗体は静止型または活性化HUVEsへの
リンパ球接着を抑止しなかった(表■参照)。これらのデータはインテグリン・
レセプターの表面発現及びこのレセプターと抑止性抗体の結合が必ずしも内皮細
胞へのリンパ球接着の抑止とはならないことを示唆するものである。これは遊出
の初期段階として内皮細胞へのリンパ球接着を仲介するα4β1の特異な役割を
暗示する。また、α4β1に対する抗体が内皮細胞へのリンパ球接着を抑止した
ことはα4β1に対応のリガンドであるアミノ酸鎖EILDVPST (表Xl
! )も内皮細胞表面に発現するリガンド中に存在するこのアミノ酸鎖へのα4
β1結合を介してリンパ球遊出に関与する可能性を示唆した。
表 ■
(IL−1β活性化)HUVE単一層へのリンパ球接着に対する抑止性モノクロ
ーン抗体の作用接着(cpm )
細胞系 抗体 特異性 静穆+ I L −I BLAD (B) SP2 1
9542 104672PID6 α、β、 15688 113696PIB
5 α2β、 19064 90912P4C2α4β、 6458 3111
32P4C10β、 6360 52552Ramos (B) SP2 97
2 12157PID6 α、β、 11011 11196PIB5 α2β
、 124 10028P4C2α4β、 456 3688
P4C10β、 604 3152
Jurkat (T) SP2 83924 372159PID6 α、β、
83956 417588PIB5 α2β、 6658[14g9952P
4C2α4β、 23108 136632P4C10β、 36892 23
0416?、 2.4. 内皮細胞へのリンパ球接着における活性化内皮細胞へ
のCr−標識リンパ球の接着を抑止する合成C3−1及び誘導ペプチドの能力を
各種ペプチドを使用して測定した。静止または活性化内皮細胞単層へのTまたは
Bリンパ原液着に対して合成C5−1ペプチドは強力な抑止作用を示した(表X
及びXI)。興味深いことに、E I LDVPST鎖は静止または活性化HU
VEsへのリンパ球接着に必要な最小ペプチドであった(表X及びXI)。Ra
mos細胞系などの場合にはHUVESへの接着をE I LDVPSTペプチ
ドによって完全に抑止することができた。対照実験(表X+)において、基本型
フィブロネクチン・レセプターα5β1に対抗するリガンドであるRGDS鎖は
静止または活性化HUVESへのリンパ球接着を抑止しなかった。
表 X
HUVE’Sへのリンパ球接着に対するcs−1及びcs−1誘導ペプチドの作
用
接着(cps )
細胞系 ペプチド# 鎖 静止型 +IL−1βLAD (B) 293A 無
関係 20856 74096344 C5−1175002fi+72350
VPST ND 127H
352E I LDVPST ND 2984351 GPEILDVPST
ND 272+9Ramos (B) 239A 無関係 1856 1113
2341 CS−116602B28
350 VPST ND 4568
352 EILDVPST ND 2584354 GPEILDVPST N
D 2265J u rka t (T) 239A 無関係 51081 1
29864314 CS −12956875772350VPST ND 1
27541
354− EILDVPST ND 93056表 X+
HUYESへのリンパ球接着に対するcs−1及びペプチドまたはRGDSの作
用C3−IFI導接着(cpH)
細胞系 ペプチド# 鎖 静止型 +IL−IBJurkat(T) −−16
1092314848−RGDS 298688 357616344 CS−
182404248976350V P S T 2G3716 322208
351 LDVPST 166948 326260352 EILDVPST
84456 234796LAD (B) −
−RGDS 70652 1fi2f176344 CS−1229765+5
60350 VPST 3B176 98860351 L D V P S
T 39700 92792352 EILDVPST 29964 5g78
4− RGDS 16920 28104344 CS −118445+60
350 V P S T 4168 15320351 L D V P S
T 3532 15092352 EILDVPST 1696 4964表
X11
C3−1−B12優等ペプチドによるフィブロネクチンへのリンパ球接着の抑止
ペプチド 鎖 抑止
AI3 DELPQLVTLPHPN −BI3 LHGPEILDVPST
+++352 EILDVPST +++
354 GPEILDVPST +++7.3゜検 討
(上記第6節にのべた)実験所見は血漿フィブロネクチン中の対Tリンパ0高親
和力結合部位が■C8領域のC8−1部位にあることを強く示唆した。C3−1
部分は25個のアミノ酸から成る(図■)。従って、リンパ球α4βルセプター
とフィブロネクチンの結合に関与する最小ペプチド鎖を突き止めねばならなかっ
た。最初のステップとして、発明者等はC8−1ペプチドを2つの小さいペプチ
ドA13及びB12に分割しく図■)、そのいずれかがα4βルセプターとの結
合に関してフィブロネクチンと競合してフィブロネクチンへのリンパ球接着を抑
止するかどうかを検査した。検査データによれば、抑止作用がC5−1のカルボ
キシ末端部分から誘導されるB12ペプチドにあることが明らかになった。次の
ステップとして、発明者等はフィブロネクチン及びC5−1(R8A配合)被覆
表面へのリンパ球接着に対するB12のカルボキシ末端部分からの誘導ペプチド
の抑止能力を鎖が短い方から順次測定した。測定データによれば、血漿フィブロ
ネクチン及びC3−1へのリンパ球接着に関して、α4β1の結合に必要な最小
アミノ酸鎖はEILDVPSTである。
白血球接着欠乏(LAD)患者からの多形核白血球(好中球)はβ2インテグリ
ン・サブユニットの発現が不足であり、従って、血管内皮細胞への接着に際して
含β2レセプター(LFA−1,Mac−1またはp15Q/95)を使用でき
ない。従って、これらの患者からの好中球は周辺組織への血流を妨げる。ただし
、LADリンパ球は遊出によって内皮細胞を通過し、この疾病を有する患者から
得られる組織中に見出される。従って、このことはリンパ球が血流から周辺組織
へ移る際に含β2インテグリンとは別のメカニズムを利用することを暗示する。
以下に述べる一連の実験は遊出の過程で末梢血液リンパ球が利用するメカニズム
を解明するために発明者等が試みたものである。
この実験で、血管内皮細胞へのリンパ球接着におけるα4βルセプターの重要な
役割が明らかになった。
テストされたリンパ球細胞系はいずれも蛍光分析の結果によればα4β1及び/
またはα5β1を発現させ、培養されたヒト請静脈内皮細胞に接着するのが観察
された。この接着はα4β1をターゲットとするモノクローン抗体によってのみ
抑止され、その他のレセプターをターゲットとする抗体はほとんど抑止作用を持
たず、リンパ球と内皮細胞の接着相互作用におけるα4βルセプターの重要性が
明らかになった。
さらにまた、合成C5−1及び誘導ペプチド(表■。
X及びXI)は内皮細胞へのリンパ球接着を抑止した。アミノ酸鎖EILDVP
STは相互作用にとって特に重要であることが判明した。なお、リンパ球α4β
1が内皮細胞表面のフィブロネクチンと実際に相互作用するかどうかを判断でき
なかったことを強調しなければならない。
α4β1が他の非フィブロネクチン蛋白との関連においてペプチドE I LD
VPSTまたは同様の鎖を認識するということも考えられる。
8、細胞系の寄託
下記の細胞系をATCC,メリーランド州ロックビルに寄託し、下記受入れ番号
を与えられた:細胞系 受入れ番号
P 4 C2HB −IQ2+5
P 4 G 9 HB −10213
P 3 E 3 HB −10212
P 4 C10HB −10214
本発明は以上に例示した遺伝子及び蛋白または寄託された微生物によってその範
囲を制限されるものではなく、これらは説明の便宜上記述したに過ぎない。以上
の説明及び添付図面から多様な変更実施態様を創出できることは当業者にとって
明白であろう。このような変更は後記する請求の範囲に包含されるものとする。
八
仝
卿
藝
FiG、2
還元剤不在
PIB5 Pi)15 P3E3
FIG、3
FIG、4A FIG。48
FIG、4CFIG、4D
堰く
智−一
FIG、5B
FIG、8
DELPQLVTLPHPNLHGPEILDVPSTVQKTPFVTHPG
YDTGNGIQLP5−t
FIG、9B
国際調査報告
I崗+−me+l A帥瞬−1馴−1K丁/US匍l倶978PrT/I°S9
01049711