JPH0551403A - ビニル化合物の重合防止剤および重合防止方法 - Google Patents

ビニル化合物の重合防止剤および重合防止方法

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JPH0551403A
JPH0551403A JP3290230A JP29023091A JPH0551403A JP H0551403 A JPH0551403 A JP H0551403A JP 3290230 A JP3290230 A JP 3290230A JP 29023091 A JP29023091 A JP 29023091A JP H0551403 A JPH0551403 A JP H0551403A
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一彦 坂元
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陽治 赤沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビニル化合物の製造装置の長期連続操業を可
能にし、しかも前記装置の腐食を少なくするとともに、
ビニル化合物製品の輸送時や貯蔵時等の重合防止にも優
れた重合防止剤および重合防止方法を提供する。 【構成】 ジチオカルバミン酸マンガン塩またはチウラ
ム類を有効成分として含ませるようにして重合防止剤を
構成し、この重合防止剤を単独で用いるか、または併用
するほか、銅塩や他のマンガン塩やキノン類を加えて用
いるようにする。あるいは、ジチオカルバミン酸銅塩
と、マンガン塩とを重合防止剤として併せて用いるか、
またはこれらにキノン類を加えて用いるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ビニル化合物の重合
防止剤および重合防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビニル化合物は、一般に、光や熱等によ
り重合しやすい性質を有する。そのため、従来、ビニル
化合物の重合を防止するために、ビニル化合物の置かれ
る条件に応じて、種々の重合防止剤が単独で、あるい
は、複数種組み合わせて用いられている。
【0003】以下に、ビニル化合物の中でも特に重合し
やすい(メタ)アクリル酸(この明細書中では、アクリ
ル酸とメタクリル酸に共通な事柄を述べる場合に、これ
らの酸を「(メタ)アクリル酸」と総称する。)を例に
挙げて詳しく説明する。従来、(メタ)アクリル酸を製
造する方法としては、たとえば、プロピレンおよび/ま
たはアクロレインの接触気相酸化反応によりアクリル酸
を製造する方法、イソブチレンおよび/またはメタクロ
レインの接触気相酸化反応によりメタクリル酸を製造す
る方法、等がよく用いられている。これらの方法では、
接触気相酸化反応で得られた反応生成ガスを冷却し水で
捕集して、酢酸およびアルデヒド等の副生成物を含む
(メタ)アクリル酸の水溶液を得た後、この水溶液から
(メタ)アクリル酸を、蒸留、溶剤抽出等の工程を組み
合わせることにより分離、精製するようにしており、上
記接触気相酸化反応による(メタ)アクリル酸の製造方
法には、蒸留により(メタ)アクリル酸を分離、濃縮、
精製等する工程が含まれている。また、上記以外の(メ
タ)アクリル酸の製造方法としては、レッペ法によりア
クリル酸を製造する方法や、アセトンシアンヒドリン法
によりメタクリル酸を製造する方法等も知られている。
これらの製造方法においても、蒸留により(メタ)アク
リル酸を分離、濃縮、精製等する工程が含まれている。
【0004】(メタ)アクリル酸は、光や熱等により非
常に重合しやすい性質を持つ。そのため、特に、上述し
た蒸留工程等のような高温状態での処理においては(メ
タ)アクリル酸の重合性が極めて大きくなる。したがっ
て、このように重合性の大きい(メタ)アクリル酸を工
業的に製造する場合、蒸留工程でのこれらの酸の重合に
よるトラブルを防止することは、プロセス操作上、非常
に重要な項目であり、特に、これらの酸を高温下で扱う
蒸留工程において有効な重合防止技術を確立すること
は、そのプロセスを長期間連続的に、かつ、安定して運
転する上で必要不可欠の事項である。本発明者らの知見
によれば、上述した蒸留工程のうち、脱水工程(水分離
工程)時が最も重合が起こりやすく、このことが蒸留塔
を含む製造装置の連続操業を妨げる主要因となってい
る。
【0005】(メタ)アクリル酸を蒸留塔を用いて分
離、濃縮、精製等の操作に付した際に、これらの酸が重
合して重合物を生成しやすい箇所は、トレーの裏側、泡
鐘の内側、ダウンカマーの裏側、塔の内側の窪み等のよ
うに液にぬれにくい場所や、トレー組み込み用の金具
(ボルト、ナット等)やパッキング部等のように液の淀
みがちな箇所がほとんどである。前記重合物は、(メ
タ)アクリル酸、水、通常の有機溶媒等に溶けにくく、
また、一度塔内に生成すると、それが重合の核となって
次第に蓄積し、最後には、塔内がそれによって閉塞され
てしまい、製造装置の運転続行が不可能となる。しか
も、これらの蓄積された重合物は、その除去に非常な困
難を伴う。
【0006】従来、(メタ)アクリル酸を製造する際の
蒸留工程における(メタ)アクリル酸の重合を防止する
対策としては、重合防止剤の存在下で蒸留を行う方法が
採られている。そのような重合防止剤としては、ハイド
ロキノン、メトキノン(p−メトキシフェノール)、ク
レゾール、フェノール、t−ブチルカテコール、ジフェ
ニルアミン、フェノチアジン、およびメチレンブルーか
らなる群の中から選ばれた少なくとも1種の化合物と、
ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバ
ミン酸銅、およびジブチルジチオカルバミン酸銅からな
る群の中から選ばれた少なくとも1種のジチオカルバミ
ン酸銅塩と、分子状酸素とからなる重合防止剤(A)が
知られている(アクリル酸については特開昭49−85
016号公報参照、メタクリル酸については特公昭57
−61015号公報参照)。また、(メタ)アクリル酸
の上記以外の重合防止剤としては、酢酸マンガン等のマ
ンガン塩からなる重合防止剤(B−1)、酢酸マンガン
等のマンガン塩とハイドロキノンおよび/またはメトキ
ノンとからなる重合防止剤(B−2)、酢酸マンガン等
のマンガン塩と分子状酸素とからなる重合防止剤(B−
3)、酢酸マンガン等のマンガン塩とハイドロキノンお
よび/またはメトキノンと分子状酸素とからなる重合防
止剤(B−4)が知られている(いずれも特開昭51−
98211号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、その後の検
討で、前述した公知の重合防止剤(A)および(B−
1)〜(B−4)は、以下のような問題点を有すること
がわかった。すなわち、前述した特開昭49−8501
6号公報および特公昭57−61015号公報に記載の
重合防止剤(A)は、接触気相酸化反応により(メタ)
アクリル酸を製造する際の蒸留工程における(メタ)ア
クリル酸の水溶液の共沸分離塔(水分離塔)のように、
フィード組成中に水、酢酸、およびアルデヒド類を含む
ために(メタ)アクリル酸の重合が極めて起こりやすい
場合においては、重合防止効果が低く、そのため、蒸留
中にポップコーンポリマーや粘性ポリマーが発生して、
蒸留塔を含む製造装置の長期連続操業ができなくなると
いう問題があった。この重合防止剤(A)は、また、腐
食性を有する銅塩を含んでいるため、長期間連続操業し
ているうちに蒸留塔が腐食しやすいという問題があっ
た。
【0008】一方、前記特開昭51−98211号公報
に記載の重合防止剤(B−1)〜(B−4)は、腐食性
の低いマンガン塩を含んでいるため、蒸留塔の腐食につ
いては何ら問題がない。しかし、この重合防止剤(B−
1)〜(B−4)は、(メタ)アクリル酸の製品に対し
ては充分な重合防止効果はあるが、上記重合防止剤
(A)の場合と同様に、接触気相酸化反応により(メ
タ)アクリル酸を製造する際の蒸留工程における(メ
タ)アクリル酸の水溶液の共沸分離塔のように(メタ)
アクリル酸の重合が極めて起こりやすい場合において
は、重合防止効果が充分でなく、そのため、蒸留中にポ
ップコーンポリマーや粘性ポリマーが発生して、製造装
置の長期連続操業ができなくなるという問題があった。
【0009】また、(メタ)アクリル酸以外のビニル化
合物の従来の重合防止剤および重合防止方法について
も、前記と同様の問題があった。このような事情に鑑
み、この発明は、ビニル化合物の製造装置の長期連続操
業を可能にし、しかも前記装置の腐食を少なくするとと
もに、ビニル化合物製品の輸送時や貯蔵時等の重合防止
にも優れた重合防止剤および重合防止方法を提供するこ
とを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、発明者らは、種々検討を重ねた。その結果、重合防
止剤に含まれる有効成分として、後で詳しく述べるジチ
オカルバミン酸マンガン塩またはチウラム類を用いるこ
ととし、このようにすれば、前述した従来の重合防止剤
に比べて重合防止効果がアップして製造装置の長期連続
操業が可能になり、しかも前記装置の腐食が少なくなる
ことを実験により確認して、この発明を完成した。
【0011】したがって、この発明にかかるビニル化合
物の重合防止剤は、第1に、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、およびフェニル基からなる群の中か
ら選ばれた同一または互いに異なる2個の炭化水素基が
窒素原子に結合しているとともに前記プロピル基または
ブチル基が直鎖状のものであっても分枝を有するもので
あってもよいジチオカルバミン酸マンガン塩のうちの少
なくとも1種(以下、これを単に「ジチオカルバミン酸
マンガン塩」と称する。)を有効成分として含むもので
ある。
【0012】この発明にかかるビニル化合物の重合防止
剤は、第2に、下記一般式(1): (ただし、R1 、R2 、R3 およびR4 は各々独立し
て、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基のいずれか
1種である。)で表されるチウラム類(以下、これを単
に「チウラム類」と称する。)を有効成分として含むも
のであってもよい。
【0013】この発明で用いられるチウラム類として
は、具体的に例示すると、テトラメチルチウラムジスル
フィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラプ
ロピルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジ
スルフィド、テトラオクチルチウラムジスルフィド、テ
トラフェニルチウラムジスルフィド等が挙げられる。こ
の発明にかかるビニル化合物の重合防止方法は、第1
に、前記ジチオカルバミン酸マンガン塩を含む重合防止
剤を用いるようにするものである(以下、これを「第1
の重合防止方法」と称する。)。
【0014】この発明にかかるビニル化合物の重合防止
方法は、第2に、前記チウラム類を含む重合防止剤を用
いるようにするものであってもよい(以下、これを「第
2の重合防止方法」と称する。)。この発明にかかるビ
ニル化合物の重合防止方法は、上記のものに限定されな
い。すなわち、発明者らは、前記検討の過程で、重合防
止剤として、ジチオカルバミン酸銅塩と、マンガン塩と
を併用することとし、このようにすれば、腐食性の強い
ジチオカルバミン酸銅塩の使用量を少なくすることが出
来て、ジチオカルバミン酸銅塩による製造装置の腐食が
抑えられることを実験により確認した。
【0015】したがって、この発明にかかるビニル化合
物の重合防止方法は、第3に、ジチオカルバミン酸銅塩
と、マンガン塩とを重合防止剤として併せて用いるよう
にするものであってもよいのである(以下、これを「第
3の重合防止方法」と称する。)。この発明の第1の重
合防止方法では、有効成分としてジチオカルバミン酸マ
ンガン塩のみを含む重合防止剤を用いても充分優れた重
合防止効果が得られるが、必要に応じては、銅塩と、ジ
チオカルバミン酸マンガン塩以外のマンガン塩(以下、
これを単に「その他のマンガン塩」と称する。)とのう
ちの少なくとも1種を重合防止剤として併せて用いても
よく、その場合は、さらに優れた重合防止効果が得られ
る。
【0016】この発明の第2の重合防止方法でも、同様
に、必要に応じては、チウラム類に加えて、マンガン塩
および銅塩のうちの少なくとも1種を重合防止剤として
併せて用いてもよく、その場合は、さらに優れた重合防
止効果が得られる。この発明の第1の重合防止方法にお
いて必要に応じて用いられるその他のマンガン塩として
は、有機酸塩および無機酸塩のうちのいずれであっても
よく、特に限定はされないが、たとえば、有機酸塩とし
ては、蟻酸マンガン、酢酸マンガン、オクタン酸マンガ
ン等の炭素数1〜8の飽和または不飽和のカルボン酸の
マンガン塩や、ナフテン酸マンガン等のその他のカルボ
ン酸マンガン塩等が挙げられ、無機酸塩としては、過マ
ンガン酸カリウム等が挙げられる。
【0017】この発明の第2および第3の重合防止方法
において用いられるマンガン塩としては、特に限定はさ
れないが、たとえば、前述のジチオカルバミン酸マンガ
ン塩やその他のマンガン塩等が挙げられる。この発明の
第1および第2の重合防止方法において必要に応じて用
いられる銅塩としては、特に限定はされないが、たとえ
ば、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカ
ルバミン酸銅、ジプロピルジチオカルバミン酸銅、ジブ
チルジチオカルバミン酸銅、ジフェニルジチオカルバミ
ン酸銅等のジチオカルバミン酸銅塩の他に、酢酸銅、オ
クタン酸銅等の炭素数1〜8の飽和または不飽和のカル
ボン酸の銅塩等が挙げられる。
【0018】以上に述べたマンガン塩および銅塩は、そ
れぞれ、単独で、あるいは、複数種を併せて用いられ
る。第1の重合方法、第2の重合方法および第3の重合
防止方法においては、必要に応じ、それぞれの単独使用
または併用の上記重合防止剤に加えて、ハイドロキノン
等のベンゼン化合物や分子状酸素を併用するようにすれ
ば、これら重合防止剤の相乗効果によって、前述した従
来の重合防止方法に比べて重合防止効果がさらに向上
し、製造装置の長期連続操業が可能になる。前記ベンゼ
ン化合物としては、ハイドロキノンのほかに、メトキノ
ン(p−メトキシフェノール)、クレゾール、フェノー
ル、t−ブチルカテコール、ジフェニルアミン、フェノ
チアジン、およびメチレンブルー等が挙げられる。前記
ベンゼン化合物の中でも、特に、ハイドロキノンおよび
/またはメトキノンの使用が好ましい。
【0019】この発明の重合防止剤および重合防止方法
により重合を防止することのできるビニル化合物として
は、特に限定はされないが、たとえば、(メタ)アクリ
ル酸の他、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、アクリロニトリル、スチレン等が挙げられる。この
発明の重合防止剤および重合防止方法の適用範囲は、特
に限定されない。たとえば、ビニル化合物の製造時の反
応器、蒸留塔、凝縮塔、あるいは、精製したビニル化合
物の貯蔵槽等に適用できる。具体的には、たとえば、接
触気相酸化反応により(メタ)アクリル酸を製造する場
合に関して説明すれば、(メタ)アクリル酸の精留塔、
(メタ)アクリル酸と溶剤との分離塔、(メタ)アクリ
ル酸と酢酸等の軽質分との分離塔などの諸蒸留工程、ア
クロレインやメタクロレイン等の軽質分のストリッパー
等の蒸留操作を含む諸工程において、重合防止剤を(メ
タ)アクリル酸と共存させることによって有効に適用さ
れる。
【0020】この発明の重合防止方法では、通常、各重
合防止成分をビニル化合物またはその溶液に添加して用
いる。その添加方法は、特に限定されない。たとえば、
ジチオカルバミン酸マンガン塩またはチウラム類は、ビ
ニル化合物に易溶であるため、それを固体または粉体等
の形で直接添加してもよいし、あるいは、適当な有機溶
剤に溶解した溶液の形で添加してもよい。また、他の重
合防止成分についても、その種類に応じて、固体または
粉体等の形で直接添加してもよいし、あるいは、適当な
有機溶剤に溶解した溶液の形で添加してもよい。なお、
後で述べる、必要に応じて用いられる分子状酸素につい
ては、エアーバブリング法等により、ビニル化合物また
はその溶液に直接混入してもよいし、あるいは、他の重
合防止成分の溶液に溶けた形でビニル化合物またはその
溶液に間接的に混入してもよい。
【0021】各重合防止成分の添加時期については、何
ら限定されず、ビニル化合物またはその溶液に別個に添
加してもよいし、あるいは、同時に、たとえば、一つの
溶液の形で添加してもよい。具体的には、たとえば、
(メタ)アクリル酸の製造時の蒸留工程においては、分
子状酸素以外の重合防止成分は、(メタ)アクリル酸、
および、これらの酸の製造工程において用いられる有機
溶剤に比較的溶解しやすいので、供給液や還流液に溶か
して工程中へ導入することができる。また、分子状酸素
は、蒸留塔や分離塔の塔底および/またはリボイラーか
らガス状で送入される。
【0022】この発明にかかるビニル化合物の第1また
は第2の重合防止方法において、重合防止剤の使用量に
ついては、一般に、重合防止剤の構成(組み合わせる重
合防止剤成分の種類)、操作条件等により変化し、特に
限定はされない。たとえば、ジチオカルバミン酸マンガ
ン塩またはチウラム類を単独で用いる場合は、その添加
量を、ビニル化合物の蒸発蒸気量に対して10〜50pp
m (重量基準)とするのが好ましい。さらに、ジチオカ
ルバミン酸マンガン塩またはチウラム類(A)に加え
て、マンガン塩(第1の重合防止方法の場合は、ジチオ
カルバミン酸マンガン塩以外のマンガン塩)あるいは銅
塩(B)を併用する場合は、それらの総添加量(A+
B) を、ビニル化合物の蒸発蒸気量に対して10〜10
0ppm (重量基準)とするのが好ましい。さらに、ジチ
オカルバミン酸マンガン塩またはチウラム類(A)に加
えて、マンガン塩(第1の重合防止方法の場合は、ジチ
オカルバミン酸マンガン塩以外のマンガン塩)あるいは
銅塩(B)と、ハイドロキノンあるいはメトキノン等の
ベンゼン化合物(C)も併用する場合は、それらの総添
加量(A+B+C) を、ビニル化合物の蒸発蒸気量に対
して10〜500ppm (重量基準)とするのが好まし
い。また、この発明の重合防止方法を実施する場合、分
子状酸素の存在下で行うと効果が持続する傾向にある。
したがって、ビニル化合物の蒸発蒸気量に対して0.0
5〜0.5容量%程度の分子状酸素を投入するのが好ま
しい。
【0023】この発明の第3の重合防止方法で用いられ
るジチオカルバミン酸銅塩およびマンガン塩、ならび
に、必要に応じて用いられるハイドロキノンあるいはメ
トキノン等のベンゼン化合物および分子状酸素の使用量
については、一般に、使用されるそれら重合防止剤の種
類、操作条件等により変化し、特に限定はされないが、
たとえば、ジチオカルバミン酸銅塩(x1)、マンガン塩
(x2)およびベンゼン化合物(x3 )の総添加量(x1
+x2 +x3 )を、ビニル化合物の蒸発蒸気量に対して
20〜500ppm (重量基準)とし、投入分子状酸素量
を、ビニル化合物の蒸発蒸気量に対して0.05〜0.
5容量%とするのが好ましい。また、ジチオカルバミン
酸銅塩とマンガン塩との使用量の比については、特に限
定されるわけではないが、マンガン塩中のマンガン原子
と、ジチオカルバミン酸銅塩中の銅原子との重量比Mn
/Cuが1以上10以下となるようにするのが好まし
く、2以上4以下となるようにするのがより好ましい。
重量比Mn/Cuが1未満の場合は、装置の腐食が問題
となり、重量比Mn/Cuが10を超える場合は、操作
条件によっては、重合防止効果が充分でなくなるからで
ある。
【0024】
【作用】有効成分としてジチオカルバミン酸マンガン塩
またはチウラム類を含むようにすると、従来の重合防止
剤に比べて重合防止効果がより向上し、ビニル化合物が
極めて重合しやすい条件下でもビニル化合物の重合を充
分防止するため、ビニル化合物の蒸留塔を含むビニル化
合物の製造装置の長期連続操業を可能にするとともに、
ビニル化合物製品の輸送時や貯蔵時等にも優れた重合防
止効果を発揮する。また、前記ジチオカルバミン酸マン
ガン塩およびチウラム類は、腐食性が弱いものであるた
め、前記製造装置の腐食を少なくする。
【0025】また、ジチオカルバミン酸銅塩と、マンガ
ン塩とを重合防止剤として併せて用いるようにしても、
それら重合防止剤の相乗効果によって、前記と同様に、
ビニル化合物の重合を充分防止するため、ビニル化合物
の製造装置の長期連続操業を可能にするとともに、ビニ
ル化合物製品の輸送時や貯蔵時等にも優れた重合防止効
果を発揮する。また、マンガン塩がジチオカルバミン酸
銅塩の腐食性を弱めるため、上記装置の腐食を少なくす
る。
【0026】
【実施例】以下に、この発明の具体的な実施例を比較例
と併せて示すが、この発明は、下記実施例に限定されな
い。なお、下記実施例および比較例中の単位ppm は、い
ずれも重量を基準とする。 −実施例1.1− 精製したアクリル酸(ビニル化合物)に、重合防止剤と
してジブチルジチオカルバミン酸マンガンをアクリル酸
に対して1ppm 添加して、アクリル酸溶液を調製した。
【0027】次に、分子状酸素が重合防止効果に及ぼす
影響を除き、ジブチルジチオカルバミン酸マンガンのみ
による重合防止効果をみるために、このアクリル酸溶液
5mlを20mlの試験管にとり、窒素ガスのバブリングを
30ml/分の流量で1分間行うことによりアクリル酸溶
液中の溶存酸素を除去し、試験管の口を封じた。この試
験管を、130℃に保ったオイルバス中に浸漬し、アク
リル酸の重合開始時間を測定した。ただし、重合開始時
間は、試験管をオイルバスに浸漬してから試験管内封液
が白濁するまでの時間とした。その結果を下記表1に示
した。
【0028】−実施例1.2〜1.16および比較例
1.1〜1.23− 実施例1.1において、ビニル化合物の種類、重合防止
剤の種類および添加量、加熱温度、重合開始剤(AIB
N:アゾイソブチロニトリル)添加の有無を下記表1〜
8の記載にみるように変更した以外は実施例1.1と同
様にして、ビニル化合物の重合開始時間を測定した。そ
の結果を下記表1〜8に示した。
【0029】なお、下記表1〜8中、各例の「分子状酸
素の併用の有無」の欄の「なし」は、実施例1.1と同
様に、ビニル化合物の溶液に窒素ガスを30ml/分の流
量で1分間バブリングすることによって、重合防止効果
に及ぼす分子状酸素の影響を除去したことを示し、同欄
の「あり」は、窒素ガスの代わりに空気を30ml/分の
流量で1分間バブリングすることによって、分子状酸素
を重合防止剤として併用したことを示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【表7】
【0037】
【表8】
【0038】上記表1〜8にみる結果から、下記1.
(a)〜1.(d)が確認された。 1.(a)ジブチルジチオカルバミン酸マンガンを含む
実施例にかかる重合防止剤は、ジブチルジチオカルバミ
ン酸マンガンを含まない比較例にかかる重合防止剤に比
べて、各種ビニル化合物に対する重合防止効果が高い。 1.(b)ジブチルジチオカルバミン酸マンガンを単独
で使用した場合でも充分重合防止効果がある。
【0039】1.(c)ジブチルジチオカルバミン酸マ
ンガンに加えて、ハイドロキノンと分子状酸素のうちの
いずれか一方を併用すると、重合防止効果がさらに高ま
る。 1.(d)ジブチルジチオカルバミン酸マンガンに加え
て、ハイドロキノンと分子状酸素の両方を併用すると、
重合防止効果が最高になる。 −実施例1.17− 50段のステンレス製シーブトレイを段間隔147mmで
内装し、上部に留出管を備え、中央部に原料供給管を備
えた内径105mmの蒸留塔を使用し、アクリル酸水溶液
の共沸分離の連続運転を行った。
【0040】使用した重合防止成分は、ジブチルジチオ
カルバミン酸マンガン、ハイドロキノンおよび分子状酸
素であった。ジブチルジチオカルバミン酸マンガンおよ
びハイドロキノンは、いずれもフィード段および塔頂の
2箇所から塔内へ導入し、フィード段からは、後で述べ
る供給原料に所定量添加溶解した形で、塔頂からは、後
で述べる還流液に所定量添加溶解した形で、塔内へ導入
した。分子状酸素は、塔底部に所定量供給した。各重合
防止成分の使用量は、アクリル酸蒸発蒸気量に対して、
ジブチルジチオカルバミン酸マンガンが20ppm 、ハイ
ドロキノンが200ppm であった。また、投入酸素量
は、アクリル酸蒸発蒸気量に対して0.3容量%とし
た。
【0041】重合防止効果は、塔内の圧損失、フラッデ
ィングまたは塔の解体点検によって確認した。供給原料
として、プロピレンの接触気相酸化反応によって得られ
た、水を30重量%および酢酸を2.5重量%含むアク
リル酸を用い、還流液としてメチルイソブチルケトンを
用い、塔頂温度46℃、塔底温度97℃、塔頂圧112
mmHg、供給液量10.56リットル/hr、還流比(R/
D)=0.92(モル基準)の条件下で蒸留した。
【0042】定常状態における塔底抜き出し液組成は、
アクリル酸97.0重量%、酢酸0.5重量%、その他
2.5重量%であった。還流液は、留出油相をリサイク
ルして用いた。この条件で約14日間連続運転したとこ
ろ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内
の点検を行った結果においても重合物の発生は全く認め
られなかった。
【0043】また、あらかじめ塔内に設置しておいたSU
S316試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転終了
後、全く認められず、mdd値は0であった。ここで、
mdd値とは、試験片の重量減少量を表し、装置の腐食
の有無の目安となるものである。その単位はmg/(dm2*da
y)であり、その値の大小に応じ、下記、、に従っ
て評価される(以下の実施例および比較例におけるmd
d値も同様)。
【0044】 mdd<1の時 :充分使用に耐え
る。 1≦mdd<5の時:使用に耐える。 mdd≧5の時 :やや使用困難である。 −実施例1.18− 50段のステンレス製シーブトレイを段間隔147mmで
内装し、上部に留出管を備え、中央部に原料供給管を備
えた内径105mmの蒸留塔を使用し、メタクリル酸の連
続蒸留運転を行った。
【0045】使用した重合防止成分は、ジメチルジチオ
カルバミン酸マンガン、ハイドロキノンおよび分子状酸
素であった。ジメチルジチオカルバミン酸マンガンおよ
びハイドロキノンは、いずれもフィード段および塔頂の
2箇所から塔内へ導入し、フィード段からは、後で述べ
る供給原料に所定量添加溶解した形で、塔頂からは、後
で述べる還流液に所定量添加溶解した形で、塔内へ導入
した。分子状酸素は、塔底部に所定量供給した。各重合
防止成分の使用量は、メタクリル酸蒸発蒸気量に対し
て、ジメチルジチオカルバミン酸マンガンが20ppm 、
ハイドロキノンが200ppm であった。また、投入酸素
量は、メタクリル酸蒸発蒸気量に対して0.3容量%と
した。
【0046】重合防止効果は、塔内の圧損失、フラッデ
ィングまたは塔の解体点検によって確認した。供給原料
としては、イソブチレンの接触気相酸化反応によって得
られた、メタクリル酸を37重量%、酢酸を9.05重
量%、および水を50重量%含むメタクリル酸水溶液か
らn−ヘプタンにより抽剤比1.3で抽出操作をして得
られた、n−ヘプタンを76.4重量%、メタクリル酸
を21.8重量%、および酢酸を1.3重量%含むn−
ヘプタン相を用いた。還流液としては、留出したn−ヘ
プタンを用いた。塔頂温度42℃、塔底温度122℃、
塔頂圧105mmHg、還流比=1.0(重量基準)の条件
下で蒸留した。
【0047】定常状態における塔底抜き出し液組成は、
メタクリル酸99.7重量%であった。この条件で約1
4日間連続運転したところ、常に安定した状態が得ら
れ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行った結果において
も重合物の発生は全く認められなかった。
【0048】また、あらかじめ塔内に設置しておいたSU
S316試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転終了
後、全く認められず、mdd値は0であった。 −実施例1.19− 実施例1.17において、ジチオカルバミン酸マンガン
塩としてジブチルジチオカルバミン酸マンガンの代わり
にジエチルジチオカルバミン酸マンガンを用いるように
した以外は実施例1.17と同様の装置および条件下で
アクリル酸水溶液の蒸留を行った。
【0049】約14日間連続運転したところ、常に安定
した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行っ
た結果においても重合物の発生は全く認められなかっ
た。また、あらかじめ塔内に設置しておいたSUS316試験
片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転終了後、全く認
められず、mdd値は0であった。 −実施例1.20− 実施例1.17において、ジチオカルバミン酸マンガン
塩としてジブチルジチオカルバミン酸マンガンの代わり
にジフェニルジチオカルバミン酸マンガンを用いるよう
にした以外は実施例1.17と同様の装置および条件下
でアクリル酸水溶液の蒸留を行った。
【0050】約14日間連続運転したところ、常に安定
した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行っ
た結果においても重合物の発生は全く認められなかっ
た。また、あらかじめ塔内に設置しておいたSUS316試験
片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転終了後、全く認
められず、mdd値は0であった。 −実施例1.21− 実施例1.17において、アクリル酸蒸発蒸気量に対し
て10ppm のジブチルジチオカルバミン酸銅を重合防止
成分として追加した以外は実施例1.17と同様の装置
および条件下でアクリル酸水溶液の蒸留を行った。
【0051】約14日間連続運転したところ、常に安定
した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行っ
た結果においても重合物の発生は全く認められなかっ
た。また、あらかじめ塔内に設置しておいたSUS316試験
片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転終了後、全く認
められず、mdd値は0であった。 −実施例1.22− 内径105mmの蒸発釜を使用し、アクリル酸溶液の連続
蒸留運転を行った。
【0052】使用した重合防止成分は、ジブチルジチオ
カルバミン酸マンガン、メトキノン、および分子状酸素
であった。ジブチルジチオカルバミン酸マンガンおよび
メトキノンは、いずれも、後で述べる供給原料に所定量
を添加溶解した形でフィードおよびコンデンサーの2箇
所から釜内へ導入した。分子状酸素は、釜底部に所定量
供給した。各重合防止成分の使用量は、アクリル酸蒸発
蒸気量に対して、ジブチルジチオカルバミン酸マンガン
が12ppm 、メトキノンが120ppm であった。また、
投入酸素量は、アクリル酸蒸発蒸気量に対して0.3容
量%とした。
【0053】重合防止効果は、塔内の圧損失または解体
点検によって確認した。供給原料としては、ヒドラジン
を500ppm 含む純度99.0重量%の粗製アクリル酸
を用い、塔頂温度63℃、操作圧35mmHgの条件下で蒸
留した。定常状態における留出液組成は、アクリル酸9
9.9重量%であった。この条件で約14日間連続運転
したところ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、
蒸留釜内の点検を行った結果においても重合物の発生は
全く認められなかった。
【0054】また、あらかじめ塔内に設置しておいたSU
S316試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転終了
後、全く認められず、mdd値は0であった。 −比較例1.24− 実施例1.17において、ジブチルジチオカルバミン酸
マンガンの代わりにジブチルジチオカルバミン酸銅を、
アクリル酸の蒸発蒸気量に対して20ppm 用いるように
した以外は実施例1.17と同様の装置および条件下で
アクリル酸水溶液の蒸留を行った。
【0055】約14日間連続運転した後、蒸留塔内の点
検を行った結果、釜内にわずかにポップコーンポリマー
の発生が認められた。また、あらかじめ塔内に設置して
おいたSUS316試験片(日本冶金工業社製)が腐食してお
り、mdd値5.0を示した。この結果から、ジチオカ
ルバミン酸マンガン塩の代わりにジチオカルバミン酸銅
塩を用いると、重合防止効果が低下し、しかも装置の腐
食が問題となることが確認された。
【0056】−比較例1.25− 実施例1.17において、ジブチルジチオカルバミン酸
マンガンの代わりに酢酸マンガンを、アクリル酸の蒸発
蒸気量に対して20ppm 用いるようにした以外は実施例
1.17と同様の装置および条件下でアクリル酸水溶液
の蒸留を行った。
【0057】その結果、運転開始から2日後に塔内の圧
損失が認められ、運転を継続することが困難であった。
運転を停止し、解体点検を実施したところ、塔内に粘性
ポリマーの生成を認めた。この結果から、ジチオカルバ
ミン酸マンガン塩以外のマンガン塩を用いると、蒸留時
の重合防止効果が低下することが確認された。
【0058】−実施例2.1− 精製したアクリル酸に、重合防止剤としてテトラブチル
チウラムジスルフィド(以下、TBTDSと略す)をア
クリル酸に対して2ppm 添加したアクリル酸溶液を調製
し、このアクリル酸溶液5mlを20mlの試験管にとり、
空気を30ml/分の流量で1分間バブリングしてアクリ
ル酸溶液中に酸素を溶存させた後、試験管の口を封じ
た。この試験管を、130℃に保ったオイルバス中に浸
漬し、アクリル酸の重合開始時間を測定した。ただし、
重合開始時間は、試験管をオイルバス中に浸漬してから
試験管内封液が白濁するまでの時間とした。得られた結
果を下記表9に示した。
【0059】−比較例2.1および2.2− 重合防止剤としてTBTDSの代わりにハイドロキノン
またはメトキノンを各々50ppm 添加した他は実施例
2.1と同様にして、アクリル酸の重合開始時間を測定
した。得られた結果を下記表9に示した。 −実施例2.2− 重合防止剤としてTBTDSおよび酢酸マンガンを各々
2ppm および1ppm 添加した他は実施例2.1と同様に
して、アクリル酸の重合開始時間を測定した。得られた
結果を下記表9に示した。
【0060】−実施例2.3− 重合防止剤としてTBTDS、酢酸マンガンおよびハイ
ドロキノンを各々2ppm 、1ppm および50ppm 添加し
た他は実施例2.1と同様にして、アクリル酸の重合開
始時間を測定した。得られた結果を下記表9に示した。 −比較例2.3および2.4− 重合防止剤としてTBTDSを添加しなかった他は実施
例2.2または2.3と同様にして、アクリル酸の重合
開始時間を測定した。得られた結果を下記表9に示し
た。
【0061】−比較例2.5− 重合防止剤としてTBTDSの代わりにジブチルジチオ
カルバミン酸銅およびハイドロキノンを各々1ppm およ
び50ppm 添加した他は実施例2.1と同様にして、ア
クリル酸の重合開始時間を測定した。得られた結果を下
記表9に示した。
【0062】−実施例2.4− 重合防止剤としてTBTDSおよび酢酸マンガンを各々
2ppm および1ppm 添加し、空気の代わりに窒素をバブ
リングしてアクリル酸溶液中の酸素を除去した他は実施
例2.1と同様にして、アクリル酸の重合開始時間を測
定した。得られた結果を下記表10に示した。
【0063】−実施例2.5− 重合防止剤としてTBTDS、酢酸マンガンおよびハイ
ドロキノンを各々2ppm 、1ppm および50ppm 添加
し、空気の代わりに窒素をバブリングしてアクリル酸溶
液中の酸素を除去した他は実施例2.1と同様にして、
アクリル酸の重合開始時間を測定した。得られた結果を
下記表10に示した。
【0064】−比較例2.6および2.7− 重合防止剤としてTBTDSを添加しなかった他は実施
例2.4または2.5と同様にして、アクリル酸の重合
開始時間を測定した。得られた結果を下記表10に示し
た。
【0065】
【表9】
【0066】
【表10】
【0067】−実施例2.6〜2.10および比較例
2.8〜2.14− アクリル酸の代わりにメタクリル酸を用い、加熱温度を
160℃にし、重合防止剤の種類と添加量、酸溶液にバ
ブリングするガスの種類を下記表11〜12に示した通
りに変更した以外は実施例2.1と同様にして、メタク
リル酸の重合開始時間を測定した。得られた結果を下記
表11〜12に示した。
【0068】
【表11】
【0069】
【表12】
【0070】−実施例2.11〜2.15および比較例
2.15〜2.19− ビニル化合物の種類、重合防止剤の種類と添加量、ビニ
ル化合物溶液にバブリングするガスの種類、加熱温度を
下記表13〜14に示した通りに変更した以外は実施例
2.1と同様にして、ビニル化合物の重合開始時間を測
定した。ただし、実施例2.13〜2.15および比較
例2.17〜2.19では、重合防止剤の他に、下記表
13〜14に示した量の重合開始剤〔アゾイソブチロニ
トリル(表13〜14ではAIBNと略す)〕を添加し
た。得られた結果を下記表13〜14に示した。
【0071】
【表13】
【0072】
【表14】
【0073】−実施例2.16− 50段のステンレス製シーブトレイを段間隔147mmで
内装し、上部に留出管を備え、中央部に原料供給管を備
えた内径105mmの蒸留塔を使用し、重合防止剤として
TBTDS、酢酸マンガンおよびハイドロキノンを用い
て、アクリル酸水溶液の共沸分離の連続運転を行った。
【0074】プロピレンの接触気相酸化反応によって得
られた、アクリル酸66.5重量%、水30重量%およ
び酢酸2.5重量%を含むアクリル酸水溶液を蒸留塔の
中段に供給し、共沸溶媒としてメチルイソブチルケトン
を用い、留出液は、油相と水相に分離させ、水相は抜き
出し、油相(メチルイソブチルケトン相)を還流液とし
て用い、塔頂温度46℃、塔底温度97℃、塔頂圧11
2mmHg、供給液量10.56リットル/hr、還流比(R
/D)=0.92(モル基準)の条件下で蒸留した。こ
の間、酢酸マンガンは、留出水相に添加・溶解させた形
で、TBTDSとハイドロキノンは、還流液に添加・溶
解させた形で、いずれも塔頂から塔内へ導入した。ま
た、分子状酸素は、塔底部に供給した。各重合防止剤の
使用量は、アクリル酸蒸発蒸気量に対して、TBTDS
が18ppm 、酢酸マンガンが11ppm 、ハイドロキノン
が200ppm であった。また、投入酸素量は、アクリル
酸蒸発蒸気量に対して0.3容量%であった。この条件
で約14日間連続運転したところ、塔内の圧損失、フラ
ッディング等の異常もなく、常に安定した状態が得られ
た。運転停止後、蒸留塔内の点検を行った結果において
も重合物の発生は全く認められなかった。
【0075】また、この実験に当たって、装置材質の腐
食をみるため、あらかじめ塔内にSUS316試験片(日本冶
金工業社製)を設置しておいた。運転停止後、この試験
片を取り出したところ、腐食は全く認められず、mdd
値は0であった。 −実施例2.17− 50段のステンレス製シーブトレイを段間隔147mmで
内装し、上部に留出管を備え、中央部に原料供給管を備
えた内径105mmの蒸留塔を使用し、重合防止剤として
TBTDS、酢酸マンガンおよびハイドロキノンを用い
て、メタクリル酸の連続蒸留運転を行った。
【0076】蒸留塔に供給する原料として、イソブチレ
ンの接触気相酸化反応生成ガスを捕集して得られたメタ
クリル酸水溶液からn−ヘプタンにより抽出して得られ
た、n−ヘプタン76.4重量%、メタクリル酸21.
8重量%および酢酸1.3重量%を含むn−ヘプタン相
を用いた。この原料を原料供給管から蒸留塔の中段に供
給し、塔頂温度42℃、塔底温度122℃、塔頂圧10
5mmHg、還流比=1.0(重量基準)の条件下で蒸留し
た。この間、酢酸マンガンは、水に添加・溶解させた形
で、TBTDSとハイドロキノンは、還流液に添加・溶
解させた形で、いずれも塔頂から塔内へ導入した。ま
た、分子状酸素は、塔底部に供給した。各重合防止剤の
使用量は、メタクリル酸蒸発蒸気量に対して、TBTD
Sが18ppm 、酢酸マンガンが11ppm 、ハイドロキノ
ンが200ppm であった。また、投入酸素量は、メタク
リル酸蒸発蒸気量に対して0.3容量%であった。定常
状態における塔底からの抜き出し液の組成は、メタクリ
ル酸99.7重量%であった。 この条件で約14日間
連続運転したところ、塔内の圧損失、フラッディング等
の異常もなく、常に安定した状態が得られた。運転停止
後、蒸留塔内の点検を行った結果においても重合物の発
生は全く認められなかった。
【0077】また、この実験に当たって、装置材質の腐
食をみるため、あらかじめ塔内にSUS316試験片(日本冶
金工業社製)を設置しておいた。運転停止後、この試験
片を取り出したところ、腐食は全く認められず、mdd
値は0であった。 −実施例2.18− 内径105mmの蒸発釜を使用し、重合防止剤としてTB
TDS、酢酸マンガンおよびメトキノンを用いて、アク
リル酸溶液の連続蒸留運転を行った。
【0078】供給原料として、ヒドラジンを500ppm
含む純度99.0重量%の粗製アクリル酸を用い、塔頂
温度63℃、操作圧35mmHgの条件下で蒸留した。この
間、アクリル酸蒸発蒸気量に対して、TBTDS11pp
m 、酢酸マンガン7ppm 、メトキノン120ppm に相当
する量を供給原料に添加・溶解させた形で原料とともに
蒸留塔に供給した。また、塔底部から、アクリル酸蒸発
蒸気量に対して0.3容量%に相当する分子状酸素を供
給した。定常状態における留出液組成は、アクリル酸9
9.9重量%であった。
【0079】この条件で約14日間連続運転したとこ
ろ、塔内の圧損失、フラッディング等の異常もなく、常
に安定した状態が得られた。運転停止後、蒸留塔内の点
検を行った結果においても重合物の発生は全く認められ
なかった。また、あらかじめ塔内に設置しておいたSUS3
16試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転終了後、
全く認められず、mdd値は0であった。
【0080】−実施例2.19− 実施例2.16において、酢酸マンガンの代わりに酢酸
銅を用いた以外は実施例2.16と同様の装置および条
件下でアクリル酸水溶液の蒸留を行った。約14日間連
続運転したところ、塔内の圧損失、フラッディング等の
異常もなく、常に安定した状態が得られた。しかし、あ
らかじめ塔内に設置しておいたSUS316試験片(日本冶金
工業社製)を調べたところ、mdd値5.0を示した。
この結果から、TBTDSと酢酸銅との併用は、TBT
DSと酢酸マンガンとの併用に比べて、装置の腐食がや
や大きいことが確認された。
【0081】以上の結果から、下記2.(a)〜2.
(e)が確認された。 2.(a): 前記一般式(1)で表されるチウラム類を
単独で使用した場合でも重合防止効果がある。 2.(b): 前記一般式(1)で表されるチウラム類に
加えて、マンガン塩または銅塩を併用すると、重合防止
効果がさらに上がる。
【0082】2.(c): 前記2.(b)の構成に加え
て、ハイドロキノンおよび/またはメトキノンも併用す
ると、重合防止効果がさらに上がる。 2.(d): 前記一般式(1)で表されるチウラム類を
用いた実施例においては、これに代えてハイドロキノン
等を用いた比較例に比べて、各種ビニル化合物に対する
重合防止効果が高い。
【0083】2.(e): 前記一般式(1)で表される
チウラム類と、マンガン塩とを併用する場合、優れた重
合防止効果に加えて、装置の腐食が少なく、ビニル化合
物の製造装置の長期連続操業が可能になる。 −実施例3.1− 50段のステンレス製シーブトレイを段間隔147mmで
内装し、上部に留出管を備え、中央部に原料供給管を備
えた内径105mmの蒸留塔を使用し、アクリル酸水溶液
の共沸分離の連続運転を行った。
【0084】使用した重合防止剤系は、酢酸マンガン、
ジブチルジチオカルバミン酸銅、ハイドロキノンおよび
分子状酸素であった。ジブチルジチオカルバミン酸銅
は、後で述べる還流液に所定量添加溶解した形で、塔頂
から塔内へ導入した。酢酸マンガンは、フィード段およ
び塔頂の2箇所から塔内へ導入し、フィード段からは、
後で述べる供給原料に所定量添加溶解した形で、塔頂か
らは、水に所定量添加溶解した形で、塔内へ導入した。
ハイドロキノンは、フィード段および塔頂の2箇所から
塔内へ導入し、フィード段からは、後で述べる供給原料
に所定量添加溶解した形で、塔頂からは、後で述べる還
流液に所定量添加溶解した形で、塔内へ導入した。分子
状酸素は、塔底部に所定量供給した。各重合防止剤の使
用量は、アクリル酸蒸発蒸気量に対して、酢酸マンガン
が30ppm 、ジブチルジチオカルバミン酸銅が20ppm
、ハイドロキノンが200ppm であった。この時の銅
原子に対するマンガン原子の重量比Mn/Cuは、3.
5であった。また、投入酸素量は、アクリル酸蒸発蒸気
量に対して0.3容量%とした。
【0085】重合防止効果は、塔内の圧損失、フラッデ
ィングまたは塔の解体点検によって確認した。供給原料
として、プロピレンの接触気相酸化反応によって得られ
た、水を30重量%および酢酸を2.5重量%含むアク
リル酸を用い、還流液としてメチルイソブチルケトンを
用い、塔頂温度46℃、塔底温度97℃、塔頂圧112
mmHg、塔底圧153mmHg、供給液量10.56リットル
/hr、還流比(R/D)=0.92(モル基準)の条件
下で蒸留した。
【0086】定常状態における塔底抜き出し液組成は、
アクリル酸97.0重量%、酢酸0.5重量%、その他
2.5重量%であった。還流液は、留出油相をリサイク
ルして用いた。上記の定常状態においては、酢酸の留出
率は、85.2%であり、本蒸留実験は、水を30重量
%および酢酸を2.5重量%含むアクリル酸から水とと
もに酢酸をも分離する条件となっていた。
【0087】この条件で約14日間連続運転したとこ
ろ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内
の点検を行った結果においても重合物の発生はほとんど
認められなかった。また、あらかじめ塔内に設置してお
いたSUS316試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転
終了後、全く認められず、mdd値は0であった。
【0088】−実施例3.2− 実施例3.1において、アクリル酸をメタクリル酸に変
えた以外は実施例3.1と同様にして、連続蒸留運転を
行った。ただし、供給原料としては、イソブチレンの接
触気相酸化反応によって得られた、メタクリル酸を37
重量%、酢酸を9.07重量%および水を50重量%含
むメタクリル酸水溶液からn−ヘプタンにより抽剤比
1.3で抽出操作をして得られた、n−ヘプタンを7
6.4重量%、メタクリル酸を21.8重量%および酢
酸を1.3重量%含むn−ヘプタン相を用い、塔頂温度
42℃、塔底温度122℃、塔頂圧105mmHg、還流比
=1.0(重量基準)の条件下で蒸留した。
【0089】定常状態における塔底抜き出し液組成は、
メタクリル酸99.7重量%であった。この条件で約1
4日間連続運転したところ、常に安定した状態が得ら
れ、運転停止後、蒸留塔内の点検を行った結果において
も、重合物の発生は全く認められなかった。
【0090】また、あらかじめ塔内に設置しておいたSU
S316試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転終了
後、全く認められず、mdd値は0であった。 −実施例3.3− 実施例3.1において、マンガン塩として酢酸マンガン
の代わりにオクタン酸マンガンを用いるようにした以外
は実施例3.1と同様にして、連続蒸留運転を行った。
ただし、オクタン酸マンガンの使用量は、アクリル酸蒸
発蒸気量に対して60ppm であり、この時の銅原子に対
するマンガン原子の重量比Mn/Cuは、3.5であっ
た。
【0091】この条件で約14日間連続運転したとこ
ろ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内
の点検を行った結果においても、重合物の発生はほとん
ど認められなかった。また、あらかじめ塔内に設置して
おいたSUS316試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運
転終了後、全く認められず、mdd値は0であった。
【0092】−実施例3.4− 実施例3.1において、マンガン塩として酢酸マンガン
の代わりに過マンガン酸カリウムを用いるようにした以
外は実施例3.1と同様にして、連続蒸留運転を行っ
た。ただし、過マンガン酸カリウムの使用量は、アクリ
ル酸蒸発蒸気量に対して30ppm であり、この時の銅原
子に対するマンガン原子の重量比Mn/Cuは、3.8
であった。
【0093】この条件で約14日間連続運転したとこ
ろ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内
の点検を行った結果においても、重合物の発生はほとん
ど認められなかった。また、あらかじめ塔内に設置して
おいたSUS316試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運
転終了後、全く認められず、mdd値は0であった。
【0094】−実施例3.5− 実施例3.1において、ジチオカルバミン酸銅塩として
ジブチルジチオカルバミン酸銅の代わりにジメチルジチ
オカルバミン酸銅を用いるようにした以外は実施例3.
1と同様にして、連続蒸留運転を行った。ただし、ジメ
チルジチオカルバミン酸銅の使用量は、アクリル酸蒸発
蒸気量に対して20ppm であり、この時の銅原子に対す
るマンガン原子の重量比Mn/Cuは、3.2であっ
た。
【0095】この条件で約14日間連続運転したとこ
ろ、常に安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内
の点検を行った結果においても、重合物の発生はほとん
ど認められなかった。また、あらかじめ塔内に設置して
おいたSUS316試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運
転終了後、全く認められず、mdd値は0であった。
【0096】−実施例3.6− 実施例3.1において、ハイドロキノンの代わりにメト
キノンを用いるようにした以外は実施例3.1と同様に
して、連続蒸留運転を行った。ただし、メトキノンの使
用量は、アクリル酸蒸発蒸気量に対して200ppm であ
った。この条件で約14日間連続運転したところ、常に
安定した状態が得られ、運転停止後、蒸留塔内の点検を
行った結果においても、重合物の発生はほとんど認めら
れなかった。
【0097】また、あらかじめ塔内に設置しておいたSU
S316試験片(日本冶金工業社製)の腐食は、運転終了
後、全く認められず、mdd値は0であった。 −実施例3.7− 実施例3.1において、酢酸マンガンの使用量のみを1
00ppm に増やし、マガン原子と銅原子との重量比Mn
/Cuを12にした以外は実施例3.1と同様の装置お
よび条件下でアクリル酸水溶液の蒸留を行った。蒸留開
始から5日後に、塔内の圧損失が、わずかながら認めら
れた。この結果から、マンガン原子と銅原子との重量比
Mn/Cuが高すぎると、重合防止効果が低下すること
が確認された。
【0098】−比較例3.1− 実施例3.1において、酢酸マンガンを用いないように
した以外は実施例3.1と同様の装置および条件下でア
クリル酸水溶液の蒸留を行った。約14日間連続運転し
た後、蒸留塔内の点検を行った結果、釜内にわずかにポ
ップコーンポリマーの発生が認められた。 また、あら
かじめ塔内に設置しておいたSUS316試験片(日本冶金工
業社製)が腐食しており、mdd値は5.0を示した。
この結果から、マンガン塩を用いず、ジチオカルバミン
酸銅塩とフェノール性化合物と分子状酸素だけの使用で
は、重合防止効果が低下し、装置の腐食が問題となるこ
とが確認された。
【0099】−比較例3.2− 実施例3.1において、ジブチルジチオカルバミン酸銅
を用いないようにした以外は実施例3.1と同様の装置
および条件下でアクリル酸水溶液の蒸留を行った。運転
開始から2日後に、塔内の圧損失が認められ、運転を継
続することが困難であった。運転を停止し、解体点検を
実施したところ、塔内に粘性ポリマーの生成を認めた。
この結果から、ジチオカルバミン酸銅塩を用いず、ジチ
オカルバミン酸マンガン塩以外のマンガン塩とフェノー
ル性化合物と分子状酸素だけの使用では、蒸留時の重合
防止効果が低いことが確認された。
【0100】
【発明の効果】この発明にかかるビニル化合物の重合防
止剤および重合防止方法によれば、ビニル化合物が極め
て重合しやすい条件下でもビニル化合物の重合が充分に
防止されてビニル化合物の蒸留塔を含むビニル化合物の
製造装置の長期連続操業が可能になるとともに、前記製
造装置の腐食が少なくてすむ。また、このビニル化合物
の重合防止剤および重合防止方法は、ビニル化合物の製
造時ばかりでなく、製品の輸送時や貯蔵時等にも適用で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 57/075 6742−4H 67/62 8018−4H 69/54 Z 8018−4H 253/32 255/08 8519−4H (31)優先権主張番号 特願平3−143585 (32)優先日 平3(1991)6月14日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 赤沢 陽治 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒姫路製造所内 (72)発明者 馬場 将夫 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒姫路製造所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
    ル基、およびフェニル基からなる群の中から選ばれた同
    一または互いに異なる2個の炭化水素基が窒素原子に結
    合しているとともに前記プロピル基またはブチル基が直
    鎖状のものであっても分枝を有するものであってもよい
    ジチオカルバミン酸マンガン塩のうちの少なくとも1種
    を有効成分として含む、ビニル化合物の重合防止剤。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1): (ただし、R1 、R2 、R3 およびR4 は各々独立し
    て、炭素数1〜8のアルキル基、フェニル基のいずれか
    1種である。)で表されるチウラム類を有効成分として
    含む、ビニル化合物の重合防止剤。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の重合防止剤を用いるよう
    にするビニル化合物の重合防止方法。
  4. 【請求項4】 ジチオカルバミン酸マンガン塩以外のマ
    ンガン塩、銅塩およびベンゼン化合物からなる群から選
    ばれる少なくとも1種の化合物を重合防止剤として併せ
    て用いるようにする請求項3記載のビニル化合物の重合
    防止方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の重合防止剤を用いるよう
    にするビニル化合物の重合防止方法。
  6. 【請求項6】 マンガン塩、銅塩およびベンゼン化合物
    からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を重合
    防止剤として併せて用いるようにする請求項5記載のビ
    ニル化合物の重合防止方法。
  7. 【請求項7】 ジチオカルバミン酸銅塩と、マンガン塩
    とを重合防止剤として併せて用いるようにするビニル化
    合物の重合防止方法。
  8. 【請求項8】 ベンゼン化合物をも重合防止剤として併
    せて用いるようにする請求項7記載のビニル化合物の重
    合防止方法。
  9. 【請求項9】 ビニル化合物が、アクリル酸、メタクリ
    ル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ア
    クリロニトリルおよびスチレンからなる群から選ばれた
    いずれかである請求項3から8までのいずれかに記載の
    ビニル化合物の重合防止方法。
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