JPH0551485A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JPH0551485A JPH0551485A JP3235724A JP23572491A JPH0551485A JP H0551485 A JPH0551485 A JP H0551485A JP 3235724 A JP3235724 A JP 3235724A JP 23572491 A JP23572491 A JP 23572491A JP H0551485 A JPH0551485 A JP H0551485A
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- oil
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 タイヤとして必要な諸性能を損うことなく、
油分膨潤による耐摩耗性の低下を防止することである。 【構成】 ジエン系ゴム 100重量部に対し、窒素吸着比
表面積が 140 m2 /g以上のカーボンブラックが 10 〜
70重量部、純度80%以上のシリカが10〜30重量部(但し
カーボンブラックとシリカとの合計量を40〜80重量部と
する) 、シランカップリング剤がシリカ配合量の5〜20
%配合されたゴム組成物であって、24℃雰囲気下で JIS
1号スピンドル油中に60時間浸漬させた際の重量変化が
35%以下となるゴム組成物をトレッドに有する空気入り
タイヤ。
油分膨潤による耐摩耗性の低下を防止することである。 【構成】 ジエン系ゴム 100重量部に対し、窒素吸着比
表面積が 140 m2 /g以上のカーボンブラックが 10 〜
70重量部、純度80%以上のシリカが10〜30重量部(但し
カーボンブラックとシリカとの合計量を40〜80重量部と
する) 、シランカップリング剤がシリカ配合量の5〜20
%配合されたゴム組成物であって、24℃雰囲気下で JIS
1号スピンドル油中に60時間浸漬させた際の重量変化が
35%以下となるゴム組成物をトレッドに有する空気入り
タイヤ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気入りタイヤに関す
るものであり、さらに詳しくは、初期耐摩耗性、操縦安
定性等を損うことなく耐油分膨潤性の改良された自動車
用空気入りタイヤに関するものである。
るものであり、さらに詳しくは、初期耐摩耗性、操縦安
定性等を損うことなく耐油分膨潤性の改良された自動車
用空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用タイヤに要求される性能として
耐摩耗性の向上は重要なポイントであり、従来より多く
の検討、改良が成されてきている。例えば、タイヤトレ
ッド部のゴム物性に限定してみた場合、有力な手法とし
てはカーボンブラックの粒径、ストラクチャー等のコロ
イダル物性の制御、最適化や、カーボンブラック自体の
充填量を耐摩耗性以外の他性能とのバランスをみながら
増量させる等、ゴム補強相の強化、最適化により耐摩耗
の向上を図ってきた。また、原料ゴムの天然ゴム(N
R), スチレンブタジエンゴム(SBR),ブタジエン
ゴム(BR)を適当にブレンドすることによって、転が
り摩擦抵抗を低減させたり、カーボンブラックの分散性
を向上させることなどにっても耐摩耗性の向上を図って
きた。
耐摩耗性の向上は重要なポイントであり、従来より多く
の検討、改良が成されてきている。例えば、タイヤトレ
ッド部のゴム物性に限定してみた場合、有力な手法とし
てはカーボンブラックの粒径、ストラクチャー等のコロ
イダル物性の制御、最適化や、カーボンブラック自体の
充填量を耐摩耗性以外の他性能とのバランスをみながら
増量させる等、ゴム補強相の強化、最適化により耐摩耗
の向上を図ってきた。また、原料ゴムの天然ゴム(N
R), スチレンブタジエンゴム(SBR),ブタジエン
ゴム(BR)を適当にブレンドすることによって、転が
り摩擦抵抗を低減させたり、カーボンブラックの分散性
を向上させることなどにっても耐摩耗性の向上を図って
きた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、路面か
ら油分がトレッド面へ浸透し得る使用条件下、実際には
舗装路面中に低分子オイル成分を比較的多く含むエジプ
トや中近東地域等では、油分膨潤が耐摩耗性を著しく低
下させるという問題が生じる。こうした油分膨潤による
耐摩耗性低下に対しては、従来耐摩耗性を向上させるた
めに採られてきたカーボンブラックによる補強相の強化
や、ポリマーブレンドによるカーボンブラックの分散性
向上といった手法のみでは十分な対策になり得なかっ
た。
ら油分がトレッド面へ浸透し得る使用条件下、実際には
舗装路面中に低分子オイル成分を比較的多く含むエジプ
トや中近東地域等では、油分膨潤が耐摩耗性を著しく低
下させるという問題が生じる。こうした油分膨潤による
耐摩耗性低下に対しては、従来耐摩耗性を向上させるた
めに採られてきたカーボンブラックによる補強相の強化
や、ポリマーブレンドによるカーボンブラックの分散性
向上といった手法のみでは十分な対策になり得なかっ
た。
【0004】一般に耐油性を向上させるゴム組成物配合
例として、ニトリルゴムのように、その極性がパラフィ
ン系、アロマ系、スピンドル系の各オイルと大きく異な
ることでオイル分に対しての耐溶解性が高いゴムを原料
ポリマーとして配合する手法が考えられ、実施されてい
る。しかし、こうした手法にしても、空気入りタイヤの
トレッド部として採用すると、耐油分膨潤性以外に、タ
イヤに要求される性能、例えば、初期耐摩耗性、操縦安
定性等とのバランスを取ることができず、実際への適用
は困難となっているのが実状である。
例として、ニトリルゴムのように、その極性がパラフィ
ン系、アロマ系、スピンドル系の各オイルと大きく異な
ることでオイル分に対しての耐溶解性が高いゴムを原料
ポリマーとして配合する手法が考えられ、実施されてい
る。しかし、こうした手法にしても、空気入りタイヤの
トレッド部として採用すると、耐油分膨潤性以外に、タ
イヤに要求される性能、例えば、初期耐摩耗性、操縦安
定性等とのバランスを取ることができず、実際への適用
は困難となっているのが実状である。
【0005】そこで本発明の目的は、初期耐摩耗性や操
縦安定性等のタイヤの諸性能を低下させることなく耐油
分膨潤性を改良することにある。
縦安定性等のタイヤの諸性能を低下させることなく耐油
分膨潤性を改良することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、自動車用
タイヤの諸性能を低下させることなく、油分膨潤より生
ずる耐摩耗性の低下を抑える手法につき鋭意検討したと
ころ、油分膨潤がもたらす耐摩耗性の低下は、主として
トレッド部を構成するゴム組成物のカーボンブラック補
強相、特に、原料ポリマー分子鎖とカーボンブラックと
の相互作用が密である相の形態変化が原因であることを
見い出した。従って、こうした油分侵入によるポリマー
とカーボンブラックの相互作用相の形態変化を阻止する
手法を導入することで、タイヤとして必要となる基本性
能を維持したまま、油分膨潤による耐摩耗性の低下を大
幅に改善することができるとの知見に基づき本発明を完
成するに至った。
タイヤの諸性能を低下させることなく、油分膨潤より生
ずる耐摩耗性の低下を抑える手法につき鋭意検討したと
ころ、油分膨潤がもたらす耐摩耗性の低下は、主として
トレッド部を構成するゴム組成物のカーボンブラック補
強相、特に、原料ポリマー分子鎖とカーボンブラックと
の相互作用が密である相の形態変化が原因であることを
見い出した。従って、こうした油分侵入によるポリマー
とカーボンブラックの相互作用相の形態変化を阻止する
手法を導入することで、タイヤとして必要となる基本性
能を維持したまま、油分膨潤による耐摩耗性の低下を大
幅に改善することができるとの知見に基づき本発明を完
成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の空気入りタイヤは、ジ
エン系ゴム 100重量部に対して、窒素吸着比表面積(N2
SA) が 140m2/g以上のカーボンブラックが10〜70重量
部、純度80%以上のシリカが10〜30重量部及びシランカ
ップリング剤がシリカ配合量の5〜20%配合され、カー
ボンブラックとシリカの配合合計量が40〜80重量部であ
るゴム組成物であって、かつ24℃雰囲気下で JIS1号ス
ピンドル油中に 60 時間浸漬させた際の重量変化が35%
以下となるゴム組成物をトレッドに有することを特徴と
するものである。
エン系ゴム 100重量部に対して、窒素吸着比表面積(N2
SA) が 140m2/g以上のカーボンブラックが10〜70重量
部、純度80%以上のシリカが10〜30重量部及びシランカ
ップリング剤がシリカ配合量の5〜20%配合され、カー
ボンブラックとシリカの配合合計量が40〜80重量部であ
るゴム組成物であって、かつ24℃雰囲気下で JIS1号ス
ピンドル油中に 60 時間浸漬させた際の重量変化が35%
以下となるゴム組成物をトレッドに有することを特徴と
するものである。
【0008】本発明において使用するジエン系ゴムと
は、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジ
エンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム等、モノ
マーとして共役ジエンを含むものを挙げることができ
る。
は、例えば天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジ
エンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム等、モノ
マーとして共役ジエンを含むものを挙げることができ
る。
【0009】また本発明において使用するN2SAが140 m2
/g以上のカーボンブラックとしては、例えばN 110(SA
F)が用いられる。また、よりN2SAが高いカラー用カーボ
ンブラックまたはそれと類似するものを用いてもよい。
尚、ここで、N2SAの測定はASTM D3037-88 法による。
/g以上のカーボンブラックとしては、例えばN 110(SA
F)が用いられる。また、よりN2SAが高いカラー用カーボ
ンブラックまたはそれと類似するものを用いてもよい。
尚、ここで、N2SAの測定はASTM D3037-88 法による。
【0010】また上記シランカップリング剤とは、一般
に RSiX3なる化学構造を有し、同一分子中にゴム成分と
結合する置換基をもつ有機官能性基Rと、シリカと反応
する加水分解性基Xを有している。Rはグリシドキシ
基、メルカプト基、ビニル基、メタクリル基、アミノ基
等であり、Xは主にアルコキシ基と塩素等のハロゲン基
である。これらのうち特に下記の表1に示すものを好適
に使用することができる。
に RSiX3なる化学構造を有し、同一分子中にゴム成分と
結合する置換基をもつ有機官能性基Rと、シリカと反応
する加水分解性基Xを有している。Rはグリシドキシ
基、メルカプト基、ビニル基、メタクリル基、アミノ基
等であり、Xは主にアルコキシ基と塩素等のハロゲン基
である。これらのうち特に下記の表1に示すものを好適
に使用することができる。
【0011】
【表1】
【0012】表1に示すγ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシランの市販品としては、A−187 ( 日本ユニ
カー、U.C.C. (米) )、KBM 403 (信越化学)、トーレ
・シリコーン SH 6040シラン(トーレ・シリコーン,Do
w Corning(米) ),FinishGF 81 (Wacker-Chemie (西
独))があり、メルカプトプロピルトリメトキシシラン
の市販品としては、トーレ・シリコーン SH 6062 シラ
ン(トーレ・シリコーン,Dow Corning(米) )があり、
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの市販品と
しては、189 ( 日本ユニカー、U.C.C. (米) )がある。
メトキシシランの市販品としては、A−187 ( 日本ユニ
カー、U.C.C. (米) )、KBM 403 (信越化学)、トーレ
・シリコーン SH 6040シラン(トーレ・シリコーン,Do
w Corning(米) ),FinishGF 81 (Wacker-Chemie (西
独))があり、メルカプトプロピルトリメトキシシラン
の市販品としては、トーレ・シリコーン SH 6062 シラ
ン(トーレ・シリコーン,Dow Corning(米) )があり、
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランの市販品と
しては、189 ( 日本ユニカー、U.C.C. (米) )がある。
【0013】尚、本発明に係るゴム組成物には、通常用
いられる配合剤、例えば硫黄、加硫促進剤、軟化剤、老
化防止剤等を適宜配合することができるのは勿論のこと
である。
いられる配合剤、例えば硫黄、加硫促進剤、軟化剤、老
化防止剤等を適宜配合することができるのは勿論のこと
である。
【0014】
【作用】ゴム組成物中への油分浸透により、ポリマー分
子鎖がカーボンブラックに物理的に吸着してとりまいて
いる相互作用相の形態が変化し、カーボンブラックのポ
リマーに対する補強効果は著しく低下する。こうした油
分侵入による補強性低下を防止する手法としてカーボン
ブラックの比表面積の大きいもの、具体的にはN2SAが 1
40m2/g以上のものを使用し、補強相の体積を拡大して
おくことが有効である。
子鎖がカーボンブラックに物理的に吸着してとりまいて
いる相互作用相の形態が変化し、カーボンブラックのポ
リマーに対する補強効果は著しく低下する。こうした油
分侵入による補強性低下を防止する手法としてカーボン
ブラックの比表面積の大きいもの、具体的にはN2SAが 1
40m2/g以上のものを使用し、補強相の体積を拡大して
おくことが有効である。
【0015】しかし、N2SAが 140m2/g以上のカーボン
ブラックの充填のみによる改善では、局部的に大幅な油
分膨潤を生じたりするため不十分であり、またカーボン
ブラックのみの比表面積の拡大や充填量の増加だけで耐
油分膨潤性を維持、向上させようとすると、ゴム組成物
中でのカーボンブラックの分散性を維持することが困難
となり、逆に耐摩耗性の低下や製造上の困難をひき起こ
してしまう。このため、本発明においては、カーボンブ
ラックとは別の化学的な結合による補強性を有するシリ
カ及びシランカップリング剤から成る補強相を、N2SAが
140m2/g以上のカーボンブラックと組合わせ各々適当
量使用することで、かかる問題の解決を図ろうとするも
のである。尚、ここで言う適当量とは、油分浸透時の耐
摩耗性の低下防止以外に、油分浸透以外に基づく耐摩耗
性の低下防止との関係で決まる量をいう。具体的には、
ゴム成分 100重量部に対し、N2SAが 140m2/g以上のカ
ーボンブラック10〜70重量部に対して、10〜30重量部の
シリカ(SiO2)を加え、これらの合計量が40〜80重量部と
なる、図1に示す領域内の量である。この際に、SiO2配
合量の5〜20%のシラン系化合物の配合が別に必要であ
る。
ブラックの充填のみによる改善では、局部的に大幅な油
分膨潤を生じたりするため不十分であり、またカーボン
ブラックのみの比表面積の拡大や充填量の増加だけで耐
油分膨潤性を維持、向上させようとすると、ゴム組成物
中でのカーボンブラックの分散性を維持することが困難
となり、逆に耐摩耗性の低下や製造上の困難をひき起こ
してしまう。このため、本発明においては、カーボンブ
ラックとは別の化学的な結合による補強性を有するシリ
カ及びシランカップリング剤から成る補強相を、N2SAが
140m2/g以上のカーボンブラックと組合わせ各々適当
量使用することで、かかる問題の解決を図ろうとするも
のである。尚、ここで言う適当量とは、油分浸透時の耐
摩耗性の低下防止以外に、油分浸透以外に基づく耐摩耗
性の低下防止との関係で決まる量をいう。具体的には、
ゴム成分 100重量部に対し、N2SAが 140m2/g以上のカ
ーボンブラック10〜70重量部に対して、10〜30重量部の
シリカ(SiO2)を加え、これらの合計量が40〜80重量部と
なる、図1に示す領域内の量である。この際に、SiO2配
合量の5〜20%のシラン系化合物の配合が別に必要であ
る。
【0016】図1について説明すると、Aの領域では、
耐油分膨潤性のみならず、通常要求される耐摩耗性につ
いても十分である。一方、Bの領域では、通常必要とな
るタイヤ性能については満足するが、耐油分膨潤性の面
で十分な改良効果が得られない。Cの領域では、これと
は逆に耐油分膨潤性については大幅な改善が可能となる
が、通常要求される耐摩耗性でやゝ劣る。Dの領域とな
ると、補強性粒子の充填量が過剰となるため、タイヤと
して必要な操縦安定性等の諸性能が保持できないばかり
か、ゴム配合物中におけるカーボンブラックやシリカを
均一に分散させることが製造上困難となる。
耐油分膨潤性のみならず、通常要求される耐摩耗性につ
いても十分である。一方、Bの領域では、通常必要とな
るタイヤ性能については満足するが、耐油分膨潤性の面
で十分な改良効果が得られない。Cの領域では、これと
は逆に耐油分膨潤性については大幅な改善が可能となる
が、通常要求される耐摩耗性でやゝ劣る。Dの領域とな
ると、補強性粒子の充填量が過剰となるため、タイヤと
して必要な操縦安定性等の諸性能が保持できないばかり
か、ゴム配合物中におけるカーボンブラックやシリカを
均一に分散させることが製造上困難となる。
【0017】上述のようにして規定されるカーボンブラ
ック、シリおよびシランカップリング剤の配合系によっ
て、タイヤの他の性能を低下させることなく、耐油分膨
潤性、すなわち油分のトレッドへの浸透膨潤より生じる
耐摩耗性の低下に対しての改善が可能となる。
ック、シリおよびシランカップリング剤の配合系によっ
て、タイヤの他の性能を低下させることなく、耐油分膨
潤性、すなわち油分のトレッドへの浸透膨潤より生じる
耐摩耗性の低下に対しての改善が可能となる。
【0018】しかしながら、かかる配合系によってもポ
リマーとカーボンブラックの相互作用相の形態変化は完
全には止められず、長期に亘たる油分浸透が続いた場合
には、改良効果が保証され得ないケースはあり得る。そ
こで本発明者らは、タイヤ使用寿命中に亘り浸透する油
分量で耐摩耗性が問題となってくる水準はどこかについ
て更に鋭気検討した。その結果、24℃雰囲気下で、JIS
1号スピンドル油中に加硫後のゴム配合サンプルを浸漬
させるシュミレーションテストより、浸漬後60時間経過
後に、サンプルの重量増分が35%以下であれば、通常比
10%以上の耐摩耗性の低下をひき起こす程度の、カーボ
ンブラック−ポリマー相互作用相形態変化速度が、通常
の使用条件下でトレッド部が完全に摩耗してしまう速度
以下となるため、実際には問題の発生をみることがない
ことを突き止めた。
リマーとカーボンブラックの相互作用相の形態変化は完
全には止められず、長期に亘たる油分浸透が続いた場合
には、改良効果が保証され得ないケースはあり得る。そ
こで本発明者らは、タイヤ使用寿命中に亘り浸透する油
分量で耐摩耗性が問題となってくる水準はどこかについ
て更に鋭気検討した。その結果、24℃雰囲気下で、JIS
1号スピンドル油中に加硫後のゴム配合サンプルを浸漬
させるシュミレーションテストより、浸漬後60時間経過
後に、サンプルの重量増分が35%以下であれば、通常比
10%以上の耐摩耗性の低下をひき起こす程度の、カーボ
ンブラック−ポリマー相互作用相形態変化速度が、通常
の使用条件下でトレッド部が完全に摩耗してしまう速度
以下となるため、実際には問題の発生をみることがない
ことを突き止めた。
【0019】上述したカーボンブラック、シリカ、およ
びシランカップリング剤の配合系以外の配合物について
は特に規定するものではないが、カーボンブラック、シ
リカおよびシランカップリング剤が上記規定内になって
も、例えば、硫黄量が不足して充分な網目構想が形成さ
れないと、要求に足る耐油分膨潤性に達しないおそれが
ある。こうした意味においても、本発明においては、カ
ーボンブラック、シリカおよびシランカップリング剤に
ついて上記要件を満足した上で、24℃雰囲気下、JIS 1
号スピンドル油中への60時間浸漬による重量変化が35%
以下とする要件を満たすものでなければならない。
びシランカップリング剤の配合系以外の配合物について
は特に規定するものではないが、カーボンブラック、シ
リカおよびシランカップリング剤が上記規定内になって
も、例えば、硫黄量が不足して充分な網目構想が形成さ
れないと、要求に足る耐油分膨潤性に達しないおそれが
ある。こうした意味においても、本発明においては、カ
ーボンブラック、シリカおよびシランカップリング剤に
ついて上記要件を満足した上で、24℃雰囲気下、JIS 1
号スピンドル油中への60時間浸漬による重量変化が35%
以下とする要件を満たすものでなければならない。
【0020】このように上記重量変化を抑えるために
は、上述のカーボンブラック、シリカ、シランカップリ
ング剤の配合に加えて、加硫促進剤を硫黄量より多く、
例えば(加硫促進剤/硫黄)比1.0 を超え、2.5 以下で
用いることが好ましい。加硫促進剤を硫黄量より多くす
れば、硫黄架橋形態のうちモノサルファイドが多くな
り、ゴム架橋網目が堅固となるからである。またゴム組
成物の耐熱劣化性も改善されるので、タイヤの長期使用
によっても耐油分膨潤性が維持され、高温使用条件下で
の耐油分膨潤性も改善されることになる。一方、上記比
が 2.5を超えると耐亀裂成長性が低下するので、クラッ
ク発生等により耐油分膨潤性のより一層の向上が困難と
なる。
は、上述のカーボンブラック、シリカ、シランカップリ
ング剤の配合に加えて、加硫促進剤を硫黄量より多く、
例えば(加硫促進剤/硫黄)比1.0 を超え、2.5 以下で
用いることが好ましい。加硫促進剤を硫黄量より多くす
れば、硫黄架橋形態のうちモノサルファイドが多くな
り、ゴム架橋網目が堅固となるからである。またゴム組
成物の耐熱劣化性も改善されるので、タイヤの長期使用
によっても耐油分膨潤性が維持され、高温使用条件下で
の耐油分膨潤性も改善されることになる。一方、上記比
が 2.5を超えると耐亀裂成長性が低下するので、クラッ
ク発生等により耐油分膨潤性のより一層の向上が困難と
なる。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により説明
する。N2SAが 145m2/gのカーボンブラック(比較例と
して N2SA が 121m2/gのカーボンブラック使用) を、
次式、 〔(C2H5O)3 SiC3H6 〕2S4 で示されるシランカップリング剤(西独デグッサ社製、
商品名:Si 69)と共に以下の表2に示す配合割合(重量
部)でゴム成分と配合して、各種試験ゴム組成物を作成
た。
する。N2SAが 145m2/gのカーボンブラック(比較例と
して N2SA が 121m2/gのカーボンブラック使用) を、
次式、 〔(C2H5O)3 SiC3H6 〕2S4 で示されるシランカップリング剤(西独デグッサ社製、
商品名:Si 69)と共に以下の表2に示す配合割合(重量
部)でゴム成分と配合して、各種試験ゴム組成物を作成
た。
【0022】これら試験ゴム組成物につき、以下に示す
油浸漬後の重量変化、初期ランボーン摩耗指数、油浸漬
後ランボーン摩耗指数を測定した。 (イ)油浸漬後重量変化:24℃雰囲気下、JIS 1号スピ
ンドル油中に、加硫後のゴム組成物サンプルを浸漬さ
せ、60時間経過後のサンプルの重量変化率を測定した。 (ロ) 初期ランボーン摩耗指数 :表2の配合剤を混合
し、加硫後直ちにランボーン摩耗指数を測定した。数値
が大きい程結果が良好である。 (ハ)油浸漬後のランボーン摩耗指数 :表2の配合剤を
混合し、上記(イ)の油浸漬後重量変化と同様の条件下
でスピンドル油中に浸漬した後に、ランボーン摩耗指数
を測定した。数値が大きい程結果が良好である。 各測定結果を表2に併記する。
油浸漬後の重量変化、初期ランボーン摩耗指数、油浸漬
後ランボーン摩耗指数を測定した。 (イ)油浸漬後重量変化:24℃雰囲気下、JIS 1号スピ
ンドル油中に、加硫後のゴム組成物サンプルを浸漬さ
せ、60時間経過後のサンプルの重量変化率を測定した。 (ロ) 初期ランボーン摩耗指数 :表2の配合剤を混合
し、加硫後直ちにランボーン摩耗指数を測定した。数値
が大きい程結果が良好である。 (ハ)油浸漬後のランボーン摩耗指数 :表2の配合剤を
混合し、上記(イ)の油浸漬後重量変化と同様の条件下
でスピンドル油中に浸漬した後に、ランボーン摩耗指数
を測定した。数値が大きい程結果が良好である。 各測定結果を表2に併記する。
【0023】
【表2】
【0024】表2に示す測定結果より次のことが確認さ
れた。比較例1は、本発明の要求を満足するような N2S
A 値を有しないカーボンブラックを用いた従来のゴム組
成物(対照)を示すが、このゴム組成物に本発明の必須
成分であるシリカを過大に添加し、カーボンブラックの
添加量を過少にしたもの(比較例2)、シリカの添加量
を過少にしたもの(比較例3)、カーボンブラックとシ
リカとの合計量がゴムに対して過少なもの(比較例
4)、過大なもの(比較例5)は、いずれも耐油分膨潤
性、初期耐摩耗性、作業性に問題があった。本発明の要
求を満足するような N2SA 値を有しないカーボンブラッ
クを用いたもの(比較例6)は、初期における耐摩耗性
ですでに問題があった。シランの配合割合が過少なもの
(比較例7)、硫黄の配合割合が過少なもの(比較例
8)も耐摩耗性に問題があった。これに対し、本発明の
要求を満足する N2SA 値 140 m2 /g以上を有するカー
ボンブラック、シランカップリング剤及びシリカを併
用、混合したゴム組成物では、NR系、NR−SBR系
及びNR−SBR−BR系のすべてにおいて、またカー
ボンブラック及びシリカの配合割合を本発明の要求を満
足するような範囲内で変量させたもののすべてにおい
て、比較例のゴム組成物に比し顕著な耐油分膨潤性の改
良効果が認められ、しかも、初期耐摩耗性を損うことも
なかった。
れた。比較例1は、本発明の要求を満足するような N2S
A 値を有しないカーボンブラックを用いた従来のゴム組
成物(対照)を示すが、このゴム組成物に本発明の必須
成分であるシリカを過大に添加し、カーボンブラックの
添加量を過少にしたもの(比較例2)、シリカの添加量
を過少にしたもの(比較例3)、カーボンブラックとシ
リカとの合計量がゴムに対して過少なもの(比較例
4)、過大なもの(比較例5)は、いずれも耐油分膨潤
性、初期耐摩耗性、作業性に問題があった。本発明の要
求を満足するような N2SA 値を有しないカーボンブラッ
クを用いたもの(比較例6)は、初期における耐摩耗性
ですでに問題があった。シランの配合割合が過少なもの
(比較例7)、硫黄の配合割合が過少なもの(比較例
8)も耐摩耗性に問題があった。これに対し、本発明の
要求を満足する N2SA 値 140 m2 /g以上を有するカー
ボンブラック、シランカップリング剤及びシリカを併
用、混合したゴム組成物では、NR系、NR−SBR系
及びNR−SBR−BR系のすべてにおいて、またカー
ボンブラック及びシリカの配合割合を本発明の要求を満
足するような範囲内で変量させたもののすべてにおい
て、比較例のゴム組成物に比し顕著な耐油分膨潤性の改
良効果が認められ、しかも、初期耐摩耗性を損うことも
なかった。
【0025】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のゴム
組成物では、操縦安定性等タイヤとして必要な諸性能を
損うことなく、油分浸透による耐摩耗性の低下を防止す
ることができるという効果が得られる。従って、本発明
のゴム組成物を路面から油分のトレッド面への浸透が起
こり得る条件下に適用した場合にも、耐摩耗性の低下を
防止することができる。
組成物では、操縦安定性等タイヤとして必要な諸性能を
損うことなく、油分浸透による耐摩耗性の低下を防止す
ることができるという効果が得られる。従って、本発明
のゴム組成物を路面から油分のトレッド面への浸透が起
こり得る条件下に適用した場合にも、耐摩耗性の低下を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤ用ゴム組成物におけるシリカと
カーボンブラックとの配合割合について、満足しうる領
域を示したグラフである。
カーボンブラックとの配合割合について、満足しうる領
域を示したグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジエン系ゴム 100重量部に対して、窒素
吸着比表面積(N2SA) が 140 m2 /g以上のカーボンブ
ラックが10〜70重量部、純度80%以上のシリカが10〜30
重量部及びシランカップリング剤がシリカ配合量の5〜
20%配合され、カーボンブラックとシリカの配合合計量
が40〜80重量部であるゴム組成物であって、かつ24℃雰
囲気下で JIS1号スピンドル油中に 60 時間浸漬させた
際の重量変化が35%以下となるゴム組成物をトレッドに
有することを特徴とする空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3235724A JPH0551485A (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3235724A JPH0551485A (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0551485A true JPH0551485A (ja) | 1993-03-02 |
Family
ID=16990290
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3235724A Pending JPH0551485A (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0551485A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH05271477A (ja) * | 1992-03-30 | 1993-10-19 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | トレッドゴム組成物 |
| EP0663421A1 (de) | 1994-01-14 | 1995-07-19 | Uniroyal Englebert Reifen GmbH | Kautschukmischung und Reifenlaufstreifen auf Basis derselben |
| JPH08134272A (ja) * | 1994-02-25 | 1996-05-28 | Nippon Zeon Co Ltd | ゴム組成物の製造方法 |
| US5851321A (en) * | 1995-01-13 | 1998-12-22 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire including cap tread portion |
| JPH11180107A (ja) * | 1997-12-19 | 1999-07-06 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
| JP2002097304A (ja) * | 2000-09-21 | 2002-04-02 | Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
| JP2002322318A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-08 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤトレッド用ゴム組成物 |
| JP2003213044A (ja) * | 2002-01-22 | 2003-07-30 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ用トレッドゴム |
| JP2003221466A (ja) * | 2002-01-29 | 2003-08-05 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ用トレッドゴム |
| DE112007001162T5 (de) | 2006-05-11 | 2009-04-02 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Mercaptosilan, das mit einer Vinylethergruppe geblockt ist (Kupplungsmittel), und Kautschukzusammensetzung und Luftreifen, die dieses verwenden |
-
1991
- 1991-08-23 JP JP3235724A patent/JPH0551485A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| DE112007001162T5 (de) | 2006-05-11 | 2009-04-02 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Mercaptosilan, das mit einer Vinylethergruppe geblockt ist (Kupplungsmittel), und Kautschukzusammensetzung und Luftreifen, die dieses verwenden |
| US7737203B2 (en) | 2006-05-11 | 2010-06-15 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Mercaptosilane blocked with vinyl ether group (coupling agent) and rubber composition and pneumatic tire using the same |
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