JPH0554494B2 - - Google Patents
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- JPH0554494B2 JPH0554494B2 JP60094683A JP9468385A JPH0554494B2 JP H0554494 B2 JPH0554494 B2 JP H0554494B2 JP 60094683 A JP60094683 A JP 60094683A JP 9468385 A JP9468385 A JP 9468385A JP H0554494 B2 JPH0554494 B2 JP H0554494B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は、透明性及び、滑り性を兼ね備えた熱
可塑性樹脂フイルム及びその製造法に関する。 (従来の技術) 熱可塑性樹脂フイルム、特に2軸延伸された、
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートフ
イルム等は、その優れた寸法安定性、機械的強
度、透明性等の性質から、包装材料用、金属蒸着
用、写真用、製図用、電気用、磁気テープ用その
他の各種の工業用途等の非常に多岐にわたる分野
での応用がなされている。しかしこれらいずれの
場合においても熱可塑性樹脂フイルムがすべての
性質において満足されているわけではない。殆ん
どの用途の場合、フイルムは単体で用いられるこ
とは少なく、何等かの2次加工がなされる。この
ためその加工時における作業性、製品の性能及び
品質の安定性等の点から、特に、表面の滑り性、
透明性等の特性は重要な課題とされている。例え
ば、滑り性においては、フイルム巻反の送り出
し、巻き取り、スリツト、カツテイング、コーテ
イング等、あらゆる目的の2次加工に必須の工程
である基本作業の能率を著しく左右するのみなら
ず製膜上特に巻取りが困難になると共に、得られ
たフイルムのユーザーにおける作業能率、例えば
包装用途であれば自動包装機における能率が、事
務用、製図用等のカツト用途であれば、つき揃い
性、送り性等の作業能率等が大きく左右される。
このため、従来からフイルム表面の滑り性を改善
する目的で、ワツクス系や脂肪酸アミド、脂肪酸
金属塩等の高級脂肪酸系化合物、有機ポリシロキ
サン或は、二酸化チタン、炭酸カルシウム、タル
ク、カオリン、硫酸バリウム、酸化アルミニウ
ム、二酸化硅素その他各種の不活性な無機化合物
粒子等のいわゆる滑剤をフイルム用合成樹脂中に
分散させることにより、その改善がはかられて来
た。 また、特にポリエステルフイルムの場合に限れ
ば上記以外の滑剤として、ポリエステル製造時に
使用する金属化合物触媒たとえば、アルカリ金属
化合物、アルカリ土類金属化合物等によつて微粒
子を形成せしめる方法や、ポリエステル製造時の
原料の1種であるテレフタル酸とカルシウム、リ
チウム等の金属とによる塩による粒子を発生させ
るいわゆる内部粒子法、これらの化合物粒子を予
め合成しておき、ポリエステル製造系へ添加する
方法等もあげられる。しかし、これら従来の滑剤
添加法による場合は、いずれの方法を用いても、
滑り性が向上すると同時に必らず透明性が低下す
るという難点を有しており、この相反する両者、
滑り性と透明性を共に完全な意味で満足すること
は不可能とされ、常に某しかの妥協が強いられて
来た。すなわち、透明性を無添加のものとほぼ同
一にして該フイルムの摩擦係数を大巾に低下させ
たフイルムは存在しなかつたのである。 更にナール加工等の形態的加工を巻きとる前に
施す方法があるが、二次加工でのスリツトでナー
ル加工部分がトリミングされたり、片側のみに存
在するようになるなど、従来の製造法は種々の問
題を有していた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意研
究の結果、滑剤量が特定以下の熱可塑性樹脂より
得られるフイルムに、水に不溶性である特定のポ
リエステル共重合体と水溶性有機化合物及び水、
更に不活性粒子、及び要すれば他の添加物を含有
したコーテイング剤をコート法によつて積層する
ことによつてフイルムの再性利用ができ、かつコ
ーテイング工程において防爆安定性がよい透明且
つ易滑性が同時に改善されたコーテイングフイル
ム及びその製造法を提供するものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明の第1は熱可塑性樹脂フイルムの少なく
とも片面(A)全ジカルボン酸成分に対し0.5〜15モ
ル%のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸類と
多価アルコール類とから成る水不溶性ポリエステ
ル共重合体、(B)沸点が60〜200℃である水溶性有
機化合物、(C)水、(D)平均粒径が0.01〜10μmの不
活性微粒子とから成る水系ポリエステル樹脂分散
液を塗布してなる熱可塑性樹脂フイルムにおい
て、該水溶性有機化合物(B)の一部と水(C)の一部を
予め混合した水溶液中に所要量の不活性微粒子(D)
を予め添加し、ついで十分な分散前処理を施した
後、該分散液に対し所要量の水不溶性ポリエステ
ル樹脂(A)と残りの水溶性有機化合物(B)及び水(C)と
から成る樹脂分散液を添加し、それぞれの混合比
率が重量比で次式(1)、(2)、(3)をそれぞれ同時に満
足するごとく配合されてなることを特徴とする易
滑透明性フイルムである。 (A)/(B)=100/20〜5000 ……(1) (B)/(C)=100/50〜10000 ……(2) (A)/(D)=100000/5〜3000 ……(3) また本発明の第2は溶融押出し法により得られ
た未延伸または一軸方向に延伸された熱可塑性樹
脂フイルムの少なくとも片面に、(A)全ジカルボン
酸成分に対し0.5〜15モル%のスルホン酸金属塩
基含有ジカルボン酸類と多価アルコール類とから
成る水不溶性ポリエステル共重合体、(B)沸点が60
〜200℃である水溶性有機化合物、(C)水、(D)平均
粒径が0.01〜10μmの不活性微粒子とから成る水
系ポリエステル樹脂分散液を、予め該水溶性有機
化合物(B)の一部と水(C)の一部を混合した水溶液中
に所定量の不活性微粒子(D)を添加し、十分な分散
処理した後、該分散液に対し所要量の水不溶性ポ
リエステル樹脂(A)と残りの水溶性有機化合物(B)お
よび水(C)とから成る樹脂分散液を添加し、それぞ
れの混合比率が重量比で次式(1)、(2)、(3)をそれぞ
れ同時に満足するごとく配合方法で作製し、塗
布、乾燥後、少なくとも一軸方向に延伸処理する
事を特徴とする易滑透明性フイルムの製造法であ
る。 (A)/(B)=100/20〜5000 ……(1) (B)/(C)=100/50〜10000 ……(2) (A)/(D)=100000/5〜3000 ……(3) 上記第1の発明の好ましい実施態様(1)は第1の
発明において熱可塑性樹脂フイルムが、滑剤含有
量が0.05重量%以下のポリエステルからなるフイ
ルムである。 上記第2の発明の好ましい実施態様(2)は第2の
発明において熱可塑性樹脂フイルムが、滑剤含有
が0.05重量%以下のポリエステルからなる製造法
である。上記第2の発明の別の好ましい、あるい
は実施態様(2)のより好ましい実施態様(3)は第2の
発明あるは実施態様(2)において分散前処理が超音
波分散処理である製造法である。 この発明の水系分散液に含有されるポリエステ
ル共重合体(A)は、スルホン酸金属塩基含有ジカル
ボン酸0.5〜15モル%と、スルホン酸金属塩基を
含有しないジカルボン酸85〜99.5モル%との混合
ジカルボン酸をグリコール成分と反応させて得ら
れた実質的に水不溶性のポリエステル共重合体で
ある。実質的に水不溶性とは、ポリエステル共重
合体を80℃の熱水中で撹拌しても熱水中にポリエ
ステル共重合体が消散しないことを意味し、具体
的にはポリエステル共重合体を過剰の80℃熱水中
で24時間撹拌処理した後のポリエステル共重合体
の重量減少が5重量%以下のものである。 上記のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸と
しては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフ
タル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタ
レン−2,7−ジカルボン酸、5〔4−スルホフ
エノキシ〕イソフタル酸等の金属塩があげられ、
特に好ましいのは5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸である。こ
れらのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分
は、全ジカルボン酸成分に対して0.5〜15モル%
であり、15モル%を越えると水に対する分散性は
向上するがポリエステル共重合体の耐水性が著し
く低下し、また0.5モル%未満では水に対する分
散性が著しく低下する。ポリエステル共重合体の
水に対する分散性は、共重合組成分、水溶性有機
化合物の種類および配合比などによつて異なる
が、上記スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸は
水に対する分散性を損わない限り、少量の方が好
ましい。 スルホン酸金属塩基を含まないジカルボン酸と
しては、芳香族、脂肪族、脂環族のジカルボン酸
が使用できる。芳香族ジカルボン酸としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等をあげること
ができる。 これらの芳香族ジカルボン酸は全ジカルボン酸
成分の40モル%以上であることが好ましく、40モ
ル%未満ではポリエステル共重合体の機械的強度
や耐水性が低下する。脂肪族および脂環族のジカ
ルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−
シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸などがあげられる。これらの
非芳香族ジカルボン酸成分を加えると、場合によ
つては接着性能が高められるが、一般的にはポリ
エステル共重合体の機械的強度や耐水性を低下さ
せる。 上記混合ジカルボン酸と反応させるグリコール
成分としては、炭素数2〜8個の脂肪族グリコー
ルまたは炭素数6〜12個の脂環族グリコールであ
り、具体的には、エチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シ
クロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキ
サンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、p−キシリレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコールなどであ
る。またポリエーテルとして、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールなどがあげられる。 ポリエステル共重合体は、通常の溶融重縮合に
よつて得られる。すなわち上記のジカルボン酸成
分およびグリコール成分を直接反応させて水を留
去しエステル化したのち、重縮合を行なう直接エ
ステル化法、あるいは上記ジカルボン酸成分のジ
メチルエステルとグリコール成分を反応させてメ
チルアルコールを留出しエステル交換を行なわせ
たのち重縮合を行なうエステル交換法などによつ
て得られる。その他、溶液重縮合、界面重縮合な
ども使用され、この発明のポリエステル共重合体
は重縮合の方法によつて限定されるものではな
い。 上記のポリエステル共重合体の水系分散液を得
るには、水溶性有機化合物とともに水に分散する
ことが必要である。例えば、上記ポリエステル共
重合体と水溶性有機化合物とを50〜200℃であら
かじめ混合し、この混合物に水を加え撹拌して分
散する方法、あるいは逆に、混合物を水に加え撹
拌して分散する方法、あるいはポリエステル共重
合体と水溶性有機化合物と水とを共存させて40〜
120℃で撹拌する方法がある。 上記水溶性有機化合物は、20℃で1の水に対
する溶解度が20g以上の有機化合物であり、具体
的に脂肪族および脂環族のアルコール、エーテ
ル、エステル、ケトン化合物であり、例えばメタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブ
タノール等の1価アルコール類、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のグリコール類、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、n−ブチ
ルセロソルブ等のグリコール誘導体、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エ
チル等のエステル類、メチルエチルケトン等のケ
トン類である。これら水溶性有機化合物は、単独
または2種以上を併用することができる。上記化
合物のうち、水への分散性、フイルムへの塗布性
からみて、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ
が好適である。 上記(A)のポリエステル共重合体、(B)水溶性有機
化合物および(C)水の配合重量割合は (A)/(B)=100/20〜5000 (B)/(C)=100/50〜10000 を満足することが重要である。ポリエステル共重
合体に対して水溶性有機化合物が少なく(A)/(B)が
100/20を越える場合は、水系分散液の分散性が
低下する。この場合、界面活性剤を添加すること
によつて、分散性を補助することができるが、界
面活性剤の量が多過ぎると接着性、耐水性が低下
する。逆に(A)/(B)が100/5000未満の場合、また
は(B)/(C)が100/50を越える場合は、水系分散液
の水溶性有機化合物量が多くなりコート時に溶剤
による爆発の危険性が生じ、このために防爆対策
を講ずる必要があり、さらに環境汚染、コスト高
となるので化合物回収を考慮する必要がある。
(B)/(C)が100/10000未満の場合は、水系分散液の
表面張力が大きくなり、フイルムへの濡れ性が低
下し、塗布斑を生じ易くなる。この場合、界面活
性剤の添加によつて濡れ性を改良することができ
るが、界面活性剤の量が多過ぎると上記したと同
様に接着性や耐水性が低下する。 更に、この分散液に添加する(D)不活性粒子とし
ては、胡粉、チヨーク、重質炭カル、軽微性炭カ
ル、極微細炭カル、塩基性炭酸マグネシウム、ド
ロマイト、特殊炭酸カルシウム、カオリン、焼成
クレー、バイロフイライト、ベントナイト、セリ
サライト、ゼオライト、ネフエリン、シナイト、
タルク、アタバルジヤナイト、合成珪酸アルミ、
合成珪酸カルシウム、珪藻土、珪石粉、含水微粉
珪酸、無水微粉珪酸、水酸化アルミニウム、酸化
アルミニウム、バライト、沈降性硫酸バリウム、
天性石膏、石膏、亜硫酸カルシウム、球状ガラス
微細粒子、中空ガラス球微粒子、その他各種の無
機系粒子または有機系微粒子、例えばベンゾグア
ナミン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系
樹脂等の架橋体等が挙げられる。これらは、透明
性と滑り性との関連において、いずれを用いても
良いが、特に好ましいのは、珪酸の微粒子であ
り、白色の酸化チタン、黒色のカーボンブラツク
等の粒子は、透明性の低下が著しく、好ましくな
い。用いるべき粒径は、0.01μ〜10μのものを用い
るのが好ましく、より好ましくは0.015〜5μであ
る。0.01μ以下の粒径のものでは、多量に用いな
ければならず、10μ以上では粗大突起が生じ表面
平滑性が要求される用途には好ましくなく、ま
た、突起密度が減少することから逆にすべり性は
悪くなる場合がある。 (A)に対して(D)の用いる量は重量比で(A)/(D)=
100000/5〜3000の割合が良く、好ましくは(A)/
(D)=100000/20〜500である。 (A)/(D)が100000/5を越えると、滑り性の向上
効果は得られず、また100000/3000未満の場合に
は透明性が悪化するため好ましくない。 また、必要により混合し得る(A)〜(D)以外の添加
剤としては、有機系、無機系の制電剤、接着性向
上剤、離型性向上剤その他の機能性付与剤が挙げ
られるが、これらは基本的に本発明の主旨である
透明性及び滑り性いずれをも大きく疎害しない限
りその添加物、添加量については何等制限するも
のではない。 以上の水系樹脂分散液組成物を、合成樹脂フイ
ルムにコーテイングするための該分散液の混合手
順は、水溶性有機化合物(B)の一部、好ましくは(B)
の合計所要量の98〜50重量%と、水(C)の一部好ま
しくは(C)の合計所要量の85〜30重量%とを予め混
合した水溶性有機化合物(B)の水溶液を作製し、該
水溶液中に不活性粒子(D)の所要量を添加し十分な
分散処理を行ない、可能な限り該不活性粒子の一
次粒子径を再現させた二次凝集粒子を含まない粒
子分散液(1)を作製する。この際の粒子分散方法と
しては、ホモミキサーに代表されるごときの高速
インペラー撹拌型分散機、ステンレス、ガラスそ
の他のボールまたはビーズ等を用い撹拌を行う方
式のミル型分散機、高圧力差による噴出力を応用
した高圧型均質分散機、超音波発振による微少振
動エネルギーを利用した超音波分散機その他各種
の方式の分散機を用いることが可能であり、いず
れも有効であるが特に本発明におけるごとく、合
計液量に対し被分散粒子量が比較的少ないごとき
希薄濃度系の分散法として本発明者等が鋭意検討
の結果超音波分散機を用いることが好適であるこ
とを見出した。その理由としては、高速インペラ
ー撹拌型、ボールミル方式、高圧式等の粒子衝
突・高剪断力下における分散方式は、粒子衝突確
立の高い高濃度系においてこそその効果を有効に
発揮するものの、本発明のごとき希薄濃度系にお
いてはむしろ効率が悪く、粒子濃度に拘らず粒子
に直接衝撃振動が与えられる超音波分散法が有利
に作用するものと考えられる。勿論本発明の効果
を損なわない程度に、超音波分散処理と同時ある
いは処理后に上記他の方式の分散法を併用しても
何等差しつかえない。 このようにして得られた粒子分散液(1)に対し、
一方前述の方法により予め重合された水不溶性共
重合体(A)と、残りの水溶性有機化合物(B)、好まし
くは合計所要量の2〜50重量%と残りの水(C)、好
ましくは合計所要量の15〜70重量%とから得られ
たポリエステル共重合体樹脂水系分散液()を
添加混合する方法により、熱可塑性樹脂フイルム
特にポリエステル系フイルムコーテイング用とし
て好適な分散液組成物を得ることが出来る。 本発明の特徴の一つは、この水溶性有機化合物
(B)と水(C)をそれぞれ分割して粒子分散液()と
ポリエステル共重合体樹脂水系分散液()を、
別々に分割調合した後に均一混合液として塗布用
分散液組成物を得る点にあり、超音波分散に供す
る前の未分散不活性粒子(D)が、濃厚なポリエステ
ル共重合体樹脂分散液と接触するのを避け、超音
波分散処理によつて不活性粒子(D)を十分一次粒子
状態に分散した後に、希釈された該ポリエステル
共重合体樹脂と接触させる場合にのみ従来到底達
し得なかつたごとき粒子微分散樹脂液が得られる
ことを見出した点にある。 本コーテイング組成物は熱可塑性樹脂フイルム
全般に適用可能であるが、ポリプロピレン、ポリ
エステル、ポリアミド系等の延伸配向処理されて
なるフイルムに効果的に用いられ、特にポリエチ
レンテレフタレートを主体とするごときポリエス
テル系配向フイルムにおいて、密着性その他の点
で良好な効果を発揮するものである。 また本発明の特徴を最も効果的に発揮するため
には、該ポリエステル系配向フイルム中には、含
有せる滑剤の量が0.05重量%以下であることが透
明性の点から好ましい。 本発明におけるコーテイング用分散液組成物の
塗布方法は、通常の方法によつて行なうことが可
能であるが、特に熱可塑性樹脂が溶融押出しされ
た後の未延伸フイルム、あるいは、縦または、横
方向へ一軸に延伸された後のフイルムに塗布を行
ない、次いで二軸または一軸方向に延伸を行なつ
た後熱処理を行なうことにより二軸配向されたコ
ートフイルムを得る方法がコート被膜の密着性、
透明性及び経済性の見地から好ましい。特に塗膜
の乾燥性、作業性等を考慮した場合、一軸方向に
延伸した後塗布する方式が好ましく、縦方向に一
軸延伸された後塗布し、更に横方向に延伸するこ
とにより二軸配向フイルムを得る方法が特に好ま
しい。塗布されるべき面および塗布量は得られる
フイルムの目的、用途によつて異なるが、片面塗
布または両面塗布のいずれかが可能であり、塗布
量は二軸延伸後のフイルム上に存在する量として
0.005〜5g/m2が好ましく0.01〜3m/m2が特
に好ましい。塗布量が0.005g/m2未満の場合は
所期の効果が得られず、5g/m2を越えると、ブ
ロツキング等の弊害を生じやすい。 また、上記ポリエステル共重合体の水系分散液
を塗布する前に、ポリエステルフイルムにコロナ
放電処理を施すことによつて、水系分散液の塗布
性がよくなり、かつポリエステルフイルムとポリ
エステル共重合体塗膜との間の接着強度が改善さ
れる。 またインラインコート後あるいは二軸延伸後の
ポリエステル共重合体層に、コロナ放電処理、窒
素雰囲気下でのコロナ放電処理、紫外線照射処理
などを施すことによつてフイルム表面の濡れ性や
接着性を向上させることができる。 (実施例) 以下、実施例によつて本発明を説明する。例中
の部、%はいずれも特にことわらないかぎりすべ
て重量基準を意味する。 実施例 1 (1) 透明ポリエチレンテレフタレートの製造 エチレングリコール200ml中に水酸化鉛pbo・
pb(OH)22.2g(pb0.95×10-2モル)を溶解、こ
の溶液にGeO22.0g(1.9×10-2モル)を添加して
197℃のエチレングリコールの沸点で還流加熱す
ると約30分で透明な溶液が得られた。次にこの溶
液を重縮合触媒とするポリエチレンテレフタレー
トの製造を行なつた。ジメチルテレフタレート
620部、エチレングリコール480部、エステル交換
触媒として酢酸亜鉛Zn(OAc)2・2H2O0.036部を
エステル交換反応器にとり、エステル交換反応は
150℃より230℃に徐々に昇温しつつ行ない、120
分を要してメタノールの溜出を終つた。次いで内
容物を重縮合装置に移し、重縮合触媒として上記
触媒溶液2.7部を加え徐々に昇温すると共に減圧
し、1時間を要して280℃とし0.5mmHgの高減圧
下の重縮合反応を25分間行なつて得られたポリマ
ーは極限粘度0.63、融点262℃であつた。 (2) ポリエステル共重合体の製造 ジメチルテレフタレート117部(49モル%)、ジ
メチルイソフタレート117部(49モル%)、エチレ
ングリコール103部(50モル%)、ジエチレングリ
コール58部(50モル%)、酢酸亜鉛0.08部、三酸
化アンチモン0.08部を反応容器中で40〜220℃に
昇温させて3時間エステル交換反応させ、次いで
5−スルホイソフタル酸ナトリウム9部(2モル
%)を添加して220〜260℃、1時間エステル化反
応させ、更に減圧下(10〜0.2mmHg)で2時間重
縮合反応を行ない、平均分子量18000、軟化点140
℃のポリエステル共重合体を得た。 (3) ポリエステル共重合体水系分散液の製造 上記(2)により得られたポリエステル共重合体
300部とn−ブチルセロソルブ140部とを容器中で
150〜170℃、約3時間撹拌して、均一にして粘稠
な溶融液を得、この溶融液に水560部を徐々に添
加し約1時間後に均一な淡白色の固形分濃度30%
の安定な水分散液を得た。 (4) 塗布用分散液の調合 n−ブチルセロソルブ10部、イソプロピルアル
コール45部、イオン交換水45部とをそれぞれ混合
し、水系混合溶媒を作製し、これに平均粒径2.5μ
の無水珪酸0.015部を添加した後、超音波分散機
(日本精機(株)製)を用いて高周波出力600W、発振
周波数20KHzで15分間の分散処理を行い、十分分
散された無水珪酸粒子分散液を得た。次いで該粒
子分散液80部に対し、前記(3)で得られたポリエス
テル共重合体水系分散液20部を混合し、均一にな
るまで良く撹拌し塗布液とした。塗布液中の共重
合ポリエステル樹脂/無水珪酸粒子の割合は
100000/200であつた。 (5) コートフイルムの製造 (1)で製造したポリエチレンテレフタレートを
280〜300℃で溶融押出し、15℃の冷却ロールで冷
却して厚さ約1000ミクロンの未延伸フイルムを
得、この未延伸フイルムを周速の異なる85℃の一
対のロール間で縦方向に3.5倍延伸した。次いで
前記の塗布液をロールコーター方式で塗布し、70
℃の熱風で乾燥し、次いでテンターで98℃で横方
向に3.5倍延伸し、さらに200〜210℃で熱固定し
厚さ100ミクロンの二軸延伸コーテイングポリエ
ステルフイルムを得た。コート剤塗布量は0.06
g/m2であつた。 得られたフイルムの評価結果を表−1に示し
た。 実施例 2 分散用ポリエステル共重合体における5−スル
ホイソフタル酸ナトリウムを10モル%、ジメチル
テレフタレートを45モル%、ジメチルイソフタレ
ートを45モル%に変更する以外は、実施例1とま
つたく同様の方法で二軸延伸コーテイングポリエ
ステルフイルムを得た。 得られたフイルムの評価結果を表−1に示し
た。 比較例 1 分散用ポリエステル共重合体における5−スル
ホイソフタル酸ナトリウムを0.2モル%とし、ジ
メチルテレフタレート、ジメチルイソフタレート
をそれぞれ49.9モル%とする以外は実施例と同様
にしてポリエステル共重合体を得た。得られたポ
リエステル共重合体を実施例1と同様の方法で水
系分散液を製造することを試みたが、水に対する
分散性が著しく不良であり安定な水系分散液を得
ることが出来なかつた。 比較例 2 分散用ポリエステル共重合体における5−スル
ホイソフタル酸ナトリウムを20モル%とし、ジメ
チルテレフタレート、ジメチルイソフタレートを
それぞれ40モル%とする以外は、実施例1とまつ
たく同様の方法で二軸延伸コーテイングポリエス
テルフイルムを得た。得られたフイルムの評価結
果を表−1に示した。 実施例 3 用いる無水珪酸粒子の平均粒径を0.04μとし添
加量を0.03部とし、共重合ポリエステル/無水珪
酸粒子の割合を100000/400とする以外は、実施
例1とまつたく同様の方法で二軸延伸コーテイン
グポリエステルフイルムを得た。得られたフイル
ムの評価結果を表−1に示した。 比較例 3 用いる無水珪酸粒子の平均粒径を20μとする以
外は、実施例1とまつたく同様の方法で二軸延伸
コーテイングポリエステルフイルムを得た。 得られたフイルムの評価結果を表−1に示す。 比較例 4 用いる無水珪酸粒子の平均粒径を0.007μとする
以外は、実施例1とまつたく同様の方法で二軸延
伸コーテイングポリエステルフイルムを得た。 得られたフイルムの評価結果を表−1に示す。 実施例 4 超音波分散機による分散処理を、ホモミキサー
(特殊機化工業(株)製)により3600rpm×15分間の
分散処理に変更する以外は、実施例1とまつたく
同様の方法で二軸延伸コーテイングポリエステル
フイルムを得た。得られたフイルムの評価結果を
表−1に示す。 比較例 5 n−ブチルセロソルブ、イソプロピルアルコー
ル、イオン交換水から成る水系混合溶媒中に無水
珪酸粒子を添加した後分散処理を行なわない以外
は、実施例1とまつたく同様の方法で二軸延伸コ
ーテイングポリエステルフイルムを得た。得られ
たフイルムの評価結果を表−1に示す。 比較例 6 塗布用分散液の調合手順を、ポリエステル共重
合体水系分散液20部中に2.5μ無水珪酸粒子0.015
部を直接添加した後超音波分散処理を行ない、次
いでn−ブチルセロソルブ、イソプロピルアルコ
ール及び水とから成る水系混合溶媒80部と混合す
るごとく変更する以外は、実施例1とまつたく同
様の方法で二軸延伸コーテイングポリエステルフ
イルムを得た。得られたフイルムの評価結果を表
−1に示す。 比較例 7 塗布用分散液の調合手順を、ポリエステル共重
合体水系分散液20部とn−ブチルセロソルブ、イ
ソプロピルアルコール、水からなる水系混合溶媒
80部とを混合した後、2.5μの無水珪酸粒子を添加
し、次いで超音波分散処理を行なうごとく変更す
る以外は実施例1とまつたく同様の方法で二軸延
伸コーテイングポリエステルフイルムを得た。得
られたフイルムの評価結果を表−1に示す。 比較例 8 塗布用分散液の調合手順をn−ブチルセロソル
ブ、イソプロピルアルコール、水からなる水系混
合溶媒80部中に2.5μの無水珪酸を添加した後ポリ
エステル共重合体水系分散液20部を混合し、次い
で超音波分散処理を行なう方法に変更する以外
は、実施例1とまつたく同様の方法で二軸延伸コ
ーテイングフイルムを得た。得られたフイルムの
評価結果を表−1に示す。 表中、TPAはテレフタル酸換算、IPAはイソ
フタル酸換算、SSIは5−スルホイソフタル酸ナ
トリウムを示す。 表中ヘーズはJIS K6714に準じ、日本精密光学
社製ヘーズメーターを用いて測定した。 摩擦係数は、ASTM−1894に準じ、東洋精機
社製テンシロンを使用し、塗布面と未塗布面とを
合わせて測定した値である。 ブロツキング性は、塗布面と未塗布面とを密着
させて8×12cmに切断し、これを2枚のシリコー
ンゴムシートで挟着し、更にガラス板で挟み、ガ
ラス板上から2Kgの荷重を掛け、これを40℃、80
%RHの雰囲気中で24時間放置し、しかる後にフ
イルムを取外してフイルム間のブロツキング状態
を目視で判定し、ブロツキング面積の5%以下を
〇、0.5〜20%を△、20%以上を×で示した。塗
工面状態の判定は、得られたコーテイングフイル
ム表面を目視判定及び微分干渉顕微鏡写真撮影に
より行ない、次の様にランク分けした。
可塑性樹脂フイルム及びその製造法に関する。 (従来の技術) 熱可塑性樹脂フイルム、特に2軸延伸された、
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートフ
イルム等は、その優れた寸法安定性、機械的強
度、透明性等の性質から、包装材料用、金属蒸着
用、写真用、製図用、電気用、磁気テープ用その
他の各種の工業用途等の非常に多岐にわたる分野
での応用がなされている。しかしこれらいずれの
場合においても熱可塑性樹脂フイルムがすべての
性質において満足されているわけではない。殆ん
どの用途の場合、フイルムは単体で用いられるこ
とは少なく、何等かの2次加工がなされる。この
ためその加工時における作業性、製品の性能及び
品質の安定性等の点から、特に、表面の滑り性、
透明性等の特性は重要な課題とされている。例え
ば、滑り性においては、フイルム巻反の送り出
し、巻き取り、スリツト、カツテイング、コーテ
イング等、あらゆる目的の2次加工に必須の工程
である基本作業の能率を著しく左右するのみなら
ず製膜上特に巻取りが困難になると共に、得られ
たフイルムのユーザーにおける作業能率、例えば
包装用途であれば自動包装機における能率が、事
務用、製図用等のカツト用途であれば、つき揃い
性、送り性等の作業能率等が大きく左右される。
このため、従来からフイルム表面の滑り性を改善
する目的で、ワツクス系や脂肪酸アミド、脂肪酸
金属塩等の高級脂肪酸系化合物、有機ポリシロキ
サン或は、二酸化チタン、炭酸カルシウム、タル
ク、カオリン、硫酸バリウム、酸化アルミニウ
ム、二酸化硅素その他各種の不活性な無機化合物
粒子等のいわゆる滑剤をフイルム用合成樹脂中に
分散させることにより、その改善がはかられて来
た。 また、特にポリエステルフイルムの場合に限れ
ば上記以外の滑剤として、ポリエステル製造時に
使用する金属化合物触媒たとえば、アルカリ金属
化合物、アルカリ土類金属化合物等によつて微粒
子を形成せしめる方法や、ポリエステル製造時の
原料の1種であるテレフタル酸とカルシウム、リ
チウム等の金属とによる塩による粒子を発生させ
るいわゆる内部粒子法、これらの化合物粒子を予
め合成しておき、ポリエステル製造系へ添加する
方法等もあげられる。しかし、これら従来の滑剤
添加法による場合は、いずれの方法を用いても、
滑り性が向上すると同時に必らず透明性が低下す
るという難点を有しており、この相反する両者、
滑り性と透明性を共に完全な意味で満足すること
は不可能とされ、常に某しかの妥協が強いられて
来た。すなわち、透明性を無添加のものとほぼ同
一にして該フイルムの摩擦係数を大巾に低下させ
たフイルムは存在しなかつたのである。 更にナール加工等の形態的加工を巻きとる前に
施す方法があるが、二次加工でのスリツトでナー
ル加工部分がトリミングされたり、片側のみに存
在するようになるなど、従来の製造法は種々の問
題を有していた。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意研
究の結果、滑剤量が特定以下の熱可塑性樹脂より
得られるフイルムに、水に不溶性である特定のポ
リエステル共重合体と水溶性有機化合物及び水、
更に不活性粒子、及び要すれば他の添加物を含有
したコーテイング剤をコート法によつて積層する
ことによつてフイルムの再性利用ができ、かつコ
ーテイング工程において防爆安定性がよい透明且
つ易滑性が同時に改善されたコーテイングフイル
ム及びその製造法を提供するものである。 (問題点を解決するための手段) 本発明の第1は熱可塑性樹脂フイルムの少なく
とも片面(A)全ジカルボン酸成分に対し0.5〜15モ
ル%のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸類と
多価アルコール類とから成る水不溶性ポリエステ
ル共重合体、(B)沸点が60〜200℃である水溶性有
機化合物、(C)水、(D)平均粒径が0.01〜10μmの不
活性微粒子とから成る水系ポリエステル樹脂分散
液を塗布してなる熱可塑性樹脂フイルムにおい
て、該水溶性有機化合物(B)の一部と水(C)の一部を
予め混合した水溶液中に所要量の不活性微粒子(D)
を予め添加し、ついで十分な分散前処理を施した
後、該分散液に対し所要量の水不溶性ポリエステ
ル樹脂(A)と残りの水溶性有機化合物(B)及び水(C)と
から成る樹脂分散液を添加し、それぞれの混合比
率が重量比で次式(1)、(2)、(3)をそれぞれ同時に満
足するごとく配合されてなることを特徴とする易
滑透明性フイルムである。 (A)/(B)=100/20〜5000 ……(1) (B)/(C)=100/50〜10000 ……(2) (A)/(D)=100000/5〜3000 ……(3) また本発明の第2は溶融押出し法により得られ
た未延伸または一軸方向に延伸された熱可塑性樹
脂フイルムの少なくとも片面に、(A)全ジカルボン
酸成分に対し0.5〜15モル%のスルホン酸金属塩
基含有ジカルボン酸類と多価アルコール類とから
成る水不溶性ポリエステル共重合体、(B)沸点が60
〜200℃である水溶性有機化合物、(C)水、(D)平均
粒径が0.01〜10μmの不活性微粒子とから成る水
系ポリエステル樹脂分散液を、予め該水溶性有機
化合物(B)の一部と水(C)の一部を混合した水溶液中
に所定量の不活性微粒子(D)を添加し、十分な分散
処理した後、該分散液に対し所要量の水不溶性ポ
リエステル樹脂(A)と残りの水溶性有機化合物(B)お
よび水(C)とから成る樹脂分散液を添加し、それぞ
れの混合比率が重量比で次式(1)、(2)、(3)をそれぞ
れ同時に満足するごとく配合方法で作製し、塗
布、乾燥後、少なくとも一軸方向に延伸処理する
事を特徴とする易滑透明性フイルムの製造法であ
る。 (A)/(B)=100/20〜5000 ……(1) (B)/(C)=100/50〜10000 ……(2) (A)/(D)=100000/5〜3000 ……(3) 上記第1の発明の好ましい実施態様(1)は第1の
発明において熱可塑性樹脂フイルムが、滑剤含有
量が0.05重量%以下のポリエステルからなるフイ
ルムである。 上記第2の発明の好ましい実施態様(2)は第2の
発明において熱可塑性樹脂フイルムが、滑剤含有
が0.05重量%以下のポリエステルからなる製造法
である。上記第2の発明の別の好ましい、あるい
は実施態様(2)のより好ましい実施態様(3)は第2の
発明あるは実施態様(2)において分散前処理が超音
波分散処理である製造法である。 この発明の水系分散液に含有されるポリエステ
ル共重合体(A)は、スルホン酸金属塩基含有ジカル
ボン酸0.5〜15モル%と、スルホン酸金属塩基を
含有しないジカルボン酸85〜99.5モル%との混合
ジカルボン酸をグリコール成分と反応させて得ら
れた実質的に水不溶性のポリエステル共重合体で
ある。実質的に水不溶性とは、ポリエステル共重
合体を80℃の熱水中で撹拌しても熱水中にポリエ
ステル共重合体が消散しないことを意味し、具体
的にはポリエステル共重合体を過剰の80℃熱水中
で24時間撹拌処理した後のポリエステル共重合体
の重量減少が5重量%以下のものである。 上記のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸と
しては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフ
タル酸、4−スルホフタル酸、4−スルホナフタ
レン−2,7−ジカルボン酸、5〔4−スルホフ
エノキシ〕イソフタル酸等の金属塩があげられ、
特に好ましいのは5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸、ナトリウムスルホテレフタル酸である。こ
れらのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分
は、全ジカルボン酸成分に対して0.5〜15モル%
であり、15モル%を越えると水に対する分散性は
向上するがポリエステル共重合体の耐水性が著し
く低下し、また0.5モル%未満では水に対する分
散性が著しく低下する。ポリエステル共重合体の
水に対する分散性は、共重合組成分、水溶性有機
化合物の種類および配合比などによつて異なる
が、上記スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸は
水に対する分散性を損わない限り、少量の方が好
ましい。 スルホン酸金属塩基を含まないジカルボン酸と
しては、芳香族、脂肪族、脂環族のジカルボン酸
が使用できる。芳香族ジカルボン酸としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等をあげること
ができる。 これらの芳香族ジカルボン酸は全ジカルボン酸
成分の40モル%以上であることが好ましく、40モ
ル%未満ではポリエステル共重合体の機械的強度
や耐水性が低下する。脂肪族および脂環族のジカ
ルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−
シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸などがあげられる。これらの
非芳香族ジカルボン酸成分を加えると、場合によ
つては接着性能が高められるが、一般的にはポリ
エステル共重合体の機械的強度や耐水性を低下さ
せる。 上記混合ジカルボン酸と反応させるグリコール
成分としては、炭素数2〜8個の脂肪族グリコー
ルまたは炭素数6〜12個の脂環族グリコールであ
り、具体的には、エチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シ
クロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキ
サンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、p−キシリレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコールなどであ
る。またポリエーテルとして、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールなどがあげられる。 ポリエステル共重合体は、通常の溶融重縮合に
よつて得られる。すなわち上記のジカルボン酸成
分およびグリコール成分を直接反応させて水を留
去しエステル化したのち、重縮合を行なう直接エ
ステル化法、あるいは上記ジカルボン酸成分のジ
メチルエステルとグリコール成分を反応させてメ
チルアルコールを留出しエステル交換を行なわせ
たのち重縮合を行なうエステル交換法などによつ
て得られる。その他、溶液重縮合、界面重縮合な
ども使用され、この発明のポリエステル共重合体
は重縮合の方法によつて限定されるものではな
い。 上記のポリエステル共重合体の水系分散液を得
るには、水溶性有機化合物とともに水に分散する
ことが必要である。例えば、上記ポリエステル共
重合体と水溶性有機化合物とを50〜200℃であら
かじめ混合し、この混合物に水を加え撹拌して分
散する方法、あるいは逆に、混合物を水に加え撹
拌して分散する方法、あるいはポリエステル共重
合体と水溶性有機化合物と水とを共存させて40〜
120℃で撹拌する方法がある。 上記水溶性有機化合物は、20℃で1の水に対
する溶解度が20g以上の有機化合物であり、具体
的に脂肪族および脂環族のアルコール、エーテ
ル、エステル、ケトン化合物であり、例えばメタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブ
タノール等の1価アルコール類、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール等のグリコール類、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、n−ブチ
ルセロソルブ等のグリコール誘導体、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エ
チル等のエステル類、メチルエチルケトン等のケ
トン類である。これら水溶性有機化合物は、単独
または2種以上を併用することができる。上記化
合物のうち、水への分散性、フイルムへの塗布性
からみて、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブ
が好適である。 上記(A)のポリエステル共重合体、(B)水溶性有機
化合物および(C)水の配合重量割合は (A)/(B)=100/20〜5000 (B)/(C)=100/50〜10000 を満足することが重要である。ポリエステル共重
合体に対して水溶性有機化合物が少なく(A)/(B)が
100/20を越える場合は、水系分散液の分散性が
低下する。この場合、界面活性剤を添加すること
によつて、分散性を補助することができるが、界
面活性剤の量が多過ぎると接着性、耐水性が低下
する。逆に(A)/(B)が100/5000未満の場合、また
は(B)/(C)が100/50を越える場合は、水系分散液
の水溶性有機化合物量が多くなりコート時に溶剤
による爆発の危険性が生じ、このために防爆対策
を講ずる必要があり、さらに環境汚染、コスト高
となるので化合物回収を考慮する必要がある。
(B)/(C)が100/10000未満の場合は、水系分散液の
表面張力が大きくなり、フイルムへの濡れ性が低
下し、塗布斑を生じ易くなる。この場合、界面活
性剤の添加によつて濡れ性を改良することができ
るが、界面活性剤の量が多過ぎると上記したと同
様に接着性や耐水性が低下する。 更に、この分散液に添加する(D)不活性粒子とし
ては、胡粉、チヨーク、重質炭カル、軽微性炭カ
ル、極微細炭カル、塩基性炭酸マグネシウム、ド
ロマイト、特殊炭酸カルシウム、カオリン、焼成
クレー、バイロフイライト、ベントナイト、セリ
サライト、ゼオライト、ネフエリン、シナイト、
タルク、アタバルジヤナイト、合成珪酸アルミ、
合成珪酸カルシウム、珪藻土、珪石粉、含水微粉
珪酸、無水微粉珪酸、水酸化アルミニウム、酸化
アルミニウム、バライト、沈降性硫酸バリウム、
天性石膏、石膏、亜硫酸カルシウム、球状ガラス
微細粒子、中空ガラス球微粒子、その他各種の無
機系粒子または有機系微粒子、例えばベンゾグア
ナミン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系
樹脂等の架橋体等が挙げられる。これらは、透明
性と滑り性との関連において、いずれを用いても
良いが、特に好ましいのは、珪酸の微粒子であ
り、白色の酸化チタン、黒色のカーボンブラツク
等の粒子は、透明性の低下が著しく、好ましくな
い。用いるべき粒径は、0.01μ〜10μのものを用い
るのが好ましく、より好ましくは0.015〜5μであ
る。0.01μ以下の粒径のものでは、多量に用いな
ければならず、10μ以上では粗大突起が生じ表面
平滑性が要求される用途には好ましくなく、ま
た、突起密度が減少することから逆にすべり性は
悪くなる場合がある。 (A)に対して(D)の用いる量は重量比で(A)/(D)=
100000/5〜3000の割合が良く、好ましくは(A)/
(D)=100000/20〜500である。 (A)/(D)が100000/5を越えると、滑り性の向上
効果は得られず、また100000/3000未満の場合に
は透明性が悪化するため好ましくない。 また、必要により混合し得る(A)〜(D)以外の添加
剤としては、有機系、無機系の制電剤、接着性向
上剤、離型性向上剤その他の機能性付与剤が挙げ
られるが、これらは基本的に本発明の主旨である
透明性及び滑り性いずれをも大きく疎害しない限
りその添加物、添加量については何等制限するも
のではない。 以上の水系樹脂分散液組成物を、合成樹脂フイ
ルムにコーテイングするための該分散液の混合手
順は、水溶性有機化合物(B)の一部、好ましくは(B)
の合計所要量の98〜50重量%と、水(C)の一部好ま
しくは(C)の合計所要量の85〜30重量%とを予め混
合した水溶性有機化合物(B)の水溶液を作製し、該
水溶液中に不活性粒子(D)の所要量を添加し十分な
分散処理を行ない、可能な限り該不活性粒子の一
次粒子径を再現させた二次凝集粒子を含まない粒
子分散液(1)を作製する。この際の粒子分散方法と
しては、ホモミキサーに代表されるごときの高速
インペラー撹拌型分散機、ステンレス、ガラスそ
の他のボールまたはビーズ等を用い撹拌を行う方
式のミル型分散機、高圧力差による噴出力を応用
した高圧型均質分散機、超音波発振による微少振
動エネルギーを利用した超音波分散機その他各種
の方式の分散機を用いることが可能であり、いず
れも有効であるが特に本発明におけるごとく、合
計液量に対し被分散粒子量が比較的少ないごとき
希薄濃度系の分散法として本発明者等が鋭意検討
の結果超音波分散機を用いることが好適であるこ
とを見出した。その理由としては、高速インペラ
ー撹拌型、ボールミル方式、高圧式等の粒子衝
突・高剪断力下における分散方式は、粒子衝突確
立の高い高濃度系においてこそその効果を有効に
発揮するものの、本発明のごとき希薄濃度系にお
いてはむしろ効率が悪く、粒子濃度に拘らず粒子
に直接衝撃振動が与えられる超音波分散法が有利
に作用するものと考えられる。勿論本発明の効果
を損なわない程度に、超音波分散処理と同時ある
いは処理后に上記他の方式の分散法を併用しても
何等差しつかえない。 このようにして得られた粒子分散液(1)に対し、
一方前述の方法により予め重合された水不溶性共
重合体(A)と、残りの水溶性有機化合物(B)、好まし
くは合計所要量の2〜50重量%と残りの水(C)、好
ましくは合計所要量の15〜70重量%とから得られ
たポリエステル共重合体樹脂水系分散液()を
添加混合する方法により、熱可塑性樹脂フイルム
特にポリエステル系フイルムコーテイング用とし
て好適な分散液組成物を得ることが出来る。 本発明の特徴の一つは、この水溶性有機化合物
(B)と水(C)をそれぞれ分割して粒子分散液()と
ポリエステル共重合体樹脂水系分散液()を、
別々に分割調合した後に均一混合液として塗布用
分散液組成物を得る点にあり、超音波分散に供す
る前の未分散不活性粒子(D)が、濃厚なポリエステ
ル共重合体樹脂分散液と接触するのを避け、超音
波分散処理によつて不活性粒子(D)を十分一次粒子
状態に分散した後に、希釈された該ポリエステル
共重合体樹脂と接触させる場合にのみ従来到底達
し得なかつたごとき粒子微分散樹脂液が得られる
ことを見出した点にある。 本コーテイング組成物は熱可塑性樹脂フイルム
全般に適用可能であるが、ポリプロピレン、ポリ
エステル、ポリアミド系等の延伸配向処理されて
なるフイルムに効果的に用いられ、特にポリエチ
レンテレフタレートを主体とするごときポリエス
テル系配向フイルムにおいて、密着性その他の点
で良好な効果を発揮するものである。 また本発明の特徴を最も効果的に発揮するため
には、該ポリエステル系配向フイルム中には、含
有せる滑剤の量が0.05重量%以下であることが透
明性の点から好ましい。 本発明におけるコーテイング用分散液組成物の
塗布方法は、通常の方法によつて行なうことが可
能であるが、特に熱可塑性樹脂が溶融押出しされ
た後の未延伸フイルム、あるいは、縦または、横
方向へ一軸に延伸された後のフイルムに塗布を行
ない、次いで二軸または一軸方向に延伸を行なつ
た後熱処理を行なうことにより二軸配向されたコ
ートフイルムを得る方法がコート被膜の密着性、
透明性及び経済性の見地から好ましい。特に塗膜
の乾燥性、作業性等を考慮した場合、一軸方向に
延伸した後塗布する方式が好ましく、縦方向に一
軸延伸された後塗布し、更に横方向に延伸するこ
とにより二軸配向フイルムを得る方法が特に好ま
しい。塗布されるべき面および塗布量は得られる
フイルムの目的、用途によつて異なるが、片面塗
布または両面塗布のいずれかが可能であり、塗布
量は二軸延伸後のフイルム上に存在する量として
0.005〜5g/m2が好ましく0.01〜3m/m2が特
に好ましい。塗布量が0.005g/m2未満の場合は
所期の効果が得られず、5g/m2を越えると、ブ
ロツキング等の弊害を生じやすい。 また、上記ポリエステル共重合体の水系分散液
を塗布する前に、ポリエステルフイルムにコロナ
放電処理を施すことによつて、水系分散液の塗布
性がよくなり、かつポリエステルフイルムとポリ
エステル共重合体塗膜との間の接着強度が改善さ
れる。 またインラインコート後あるいは二軸延伸後の
ポリエステル共重合体層に、コロナ放電処理、窒
素雰囲気下でのコロナ放電処理、紫外線照射処理
などを施すことによつてフイルム表面の濡れ性や
接着性を向上させることができる。 (実施例) 以下、実施例によつて本発明を説明する。例中
の部、%はいずれも特にことわらないかぎりすべ
て重量基準を意味する。 実施例 1 (1) 透明ポリエチレンテレフタレートの製造 エチレングリコール200ml中に水酸化鉛pbo・
pb(OH)22.2g(pb0.95×10-2モル)を溶解、こ
の溶液にGeO22.0g(1.9×10-2モル)を添加して
197℃のエチレングリコールの沸点で還流加熱す
ると約30分で透明な溶液が得られた。次にこの溶
液を重縮合触媒とするポリエチレンテレフタレー
トの製造を行なつた。ジメチルテレフタレート
620部、エチレングリコール480部、エステル交換
触媒として酢酸亜鉛Zn(OAc)2・2H2O0.036部を
エステル交換反応器にとり、エステル交換反応は
150℃より230℃に徐々に昇温しつつ行ない、120
分を要してメタノールの溜出を終つた。次いで内
容物を重縮合装置に移し、重縮合触媒として上記
触媒溶液2.7部を加え徐々に昇温すると共に減圧
し、1時間を要して280℃とし0.5mmHgの高減圧
下の重縮合反応を25分間行なつて得られたポリマ
ーは極限粘度0.63、融点262℃であつた。 (2) ポリエステル共重合体の製造 ジメチルテレフタレート117部(49モル%)、ジ
メチルイソフタレート117部(49モル%)、エチレ
ングリコール103部(50モル%)、ジエチレングリ
コール58部(50モル%)、酢酸亜鉛0.08部、三酸
化アンチモン0.08部を反応容器中で40〜220℃に
昇温させて3時間エステル交換反応させ、次いで
5−スルホイソフタル酸ナトリウム9部(2モル
%)を添加して220〜260℃、1時間エステル化反
応させ、更に減圧下(10〜0.2mmHg)で2時間重
縮合反応を行ない、平均分子量18000、軟化点140
℃のポリエステル共重合体を得た。 (3) ポリエステル共重合体水系分散液の製造 上記(2)により得られたポリエステル共重合体
300部とn−ブチルセロソルブ140部とを容器中で
150〜170℃、約3時間撹拌して、均一にして粘稠
な溶融液を得、この溶融液に水560部を徐々に添
加し約1時間後に均一な淡白色の固形分濃度30%
の安定な水分散液を得た。 (4) 塗布用分散液の調合 n−ブチルセロソルブ10部、イソプロピルアル
コール45部、イオン交換水45部とをそれぞれ混合
し、水系混合溶媒を作製し、これに平均粒径2.5μ
の無水珪酸0.015部を添加した後、超音波分散機
(日本精機(株)製)を用いて高周波出力600W、発振
周波数20KHzで15分間の分散処理を行い、十分分
散された無水珪酸粒子分散液を得た。次いで該粒
子分散液80部に対し、前記(3)で得られたポリエス
テル共重合体水系分散液20部を混合し、均一にな
るまで良く撹拌し塗布液とした。塗布液中の共重
合ポリエステル樹脂/無水珪酸粒子の割合は
100000/200であつた。 (5) コートフイルムの製造 (1)で製造したポリエチレンテレフタレートを
280〜300℃で溶融押出し、15℃の冷却ロールで冷
却して厚さ約1000ミクロンの未延伸フイルムを
得、この未延伸フイルムを周速の異なる85℃の一
対のロール間で縦方向に3.5倍延伸した。次いで
前記の塗布液をロールコーター方式で塗布し、70
℃の熱風で乾燥し、次いでテンターで98℃で横方
向に3.5倍延伸し、さらに200〜210℃で熱固定し
厚さ100ミクロンの二軸延伸コーテイングポリエ
ステルフイルムを得た。コート剤塗布量は0.06
g/m2であつた。 得られたフイルムの評価結果を表−1に示し
た。 実施例 2 分散用ポリエステル共重合体における5−スル
ホイソフタル酸ナトリウムを10モル%、ジメチル
テレフタレートを45モル%、ジメチルイソフタレ
ートを45モル%に変更する以外は、実施例1とま
つたく同様の方法で二軸延伸コーテイングポリエ
ステルフイルムを得た。 得られたフイルムの評価結果を表−1に示し
た。 比較例 1 分散用ポリエステル共重合体における5−スル
ホイソフタル酸ナトリウムを0.2モル%とし、ジ
メチルテレフタレート、ジメチルイソフタレート
をそれぞれ49.9モル%とする以外は実施例と同様
にしてポリエステル共重合体を得た。得られたポ
リエステル共重合体を実施例1と同様の方法で水
系分散液を製造することを試みたが、水に対する
分散性が著しく不良であり安定な水系分散液を得
ることが出来なかつた。 比較例 2 分散用ポリエステル共重合体における5−スル
ホイソフタル酸ナトリウムを20モル%とし、ジメ
チルテレフタレート、ジメチルイソフタレートを
それぞれ40モル%とする以外は、実施例1とまつ
たく同様の方法で二軸延伸コーテイングポリエス
テルフイルムを得た。得られたフイルムの評価結
果を表−1に示した。 実施例 3 用いる無水珪酸粒子の平均粒径を0.04μとし添
加量を0.03部とし、共重合ポリエステル/無水珪
酸粒子の割合を100000/400とする以外は、実施
例1とまつたく同様の方法で二軸延伸コーテイン
グポリエステルフイルムを得た。得られたフイル
ムの評価結果を表−1に示した。 比較例 3 用いる無水珪酸粒子の平均粒径を20μとする以
外は、実施例1とまつたく同様の方法で二軸延伸
コーテイングポリエステルフイルムを得た。 得られたフイルムの評価結果を表−1に示す。 比較例 4 用いる無水珪酸粒子の平均粒径を0.007μとする
以外は、実施例1とまつたく同様の方法で二軸延
伸コーテイングポリエステルフイルムを得た。 得られたフイルムの評価結果を表−1に示す。 実施例 4 超音波分散機による分散処理を、ホモミキサー
(特殊機化工業(株)製)により3600rpm×15分間の
分散処理に変更する以外は、実施例1とまつたく
同様の方法で二軸延伸コーテイングポリエステル
フイルムを得た。得られたフイルムの評価結果を
表−1に示す。 比較例 5 n−ブチルセロソルブ、イソプロピルアルコー
ル、イオン交換水から成る水系混合溶媒中に無水
珪酸粒子を添加した後分散処理を行なわない以外
は、実施例1とまつたく同様の方法で二軸延伸コ
ーテイングポリエステルフイルムを得た。得られ
たフイルムの評価結果を表−1に示す。 比較例 6 塗布用分散液の調合手順を、ポリエステル共重
合体水系分散液20部中に2.5μ無水珪酸粒子0.015
部を直接添加した後超音波分散処理を行ない、次
いでn−ブチルセロソルブ、イソプロピルアルコ
ール及び水とから成る水系混合溶媒80部と混合す
るごとく変更する以外は、実施例1とまつたく同
様の方法で二軸延伸コーテイングポリエステルフ
イルムを得た。得られたフイルムの評価結果を表
−1に示す。 比較例 7 塗布用分散液の調合手順を、ポリエステル共重
合体水系分散液20部とn−ブチルセロソルブ、イ
ソプロピルアルコール、水からなる水系混合溶媒
80部とを混合した後、2.5μの無水珪酸粒子を添加
し、次いで超音波分散処理を行なうごとく変更す
る以外は実施例1とまつたく同様の方法で二軸延
伸コーテイングポリエステルフイルムを得た。得
られたフイルムの評価結果を表−1に示す。 比較例 8 塗布用分散液の調合手順をn−ブチルセロソル
ブ、イソプロピルアルコール、水からなる水系混
合溶媒80部中に2.5μの無水珪酸を添加した後ポリ
エステル共重合体水系分散液20部を混合し、次い
で超音波分散処理を行なう方法に変更する以外
は、実施例1とまつたく同様の方法で二軸延伸コ
ーテイングフイルムを得た。得られたフイルムの
評価結果を表−1に示す。 表中、TPAはテレフタル酸換算、IPAはイソ
フタル酸換算、SSIは5−スルホイソフタル酸ナ
トリウムを示す。 表中ヘーズはJIS K6714に準じ、日本精密光学
社製ヘーズメーターを用いて測定した。 摩擦係数は、ASTM−1894に準じ、東洋精機
社製テンシロンを使用し、塗布面と未塗布面とを
合わせて測定した値である。 ブロツキング性は、塗布面と未塗布面とを密着
させて8×12cmに切断し、これを2枚のシリコー
ンゴムシートで挟着し、更にガラス板で挟み、ガ
ラス板上から2Kgの荷重を掛け、これを40℃、80
%RHの雰囲気中で24時間放置し、しかる後にフ
イルムを取外してフイルム間のブロツキング状態
を目視で判定し、ブロツキング面積の5%以下を
〇、0.5〜20%を△、20%以上を×で示した。塗
工面状態の判定は、得られたコーテイングフイル
ム表面を目視判定及び微分干渉顕微鏡写真撮影に
より行ない、次の様にランク分けした。
【表】
【表】
【表】
* 水不溶性ポリエステル共重合体(A)に対する量
(発明の効果) 以上実施例で示したごとく、本発明の方法によ
つて得られたフイルムは、いずれも透明性及び滑
り性が共に優れ、均一性、作業性にも優れている
ことがわかる。また水不溶性ポリエステル共重合
体のカルボン酸成分中スルホン酸金属塩基含有成
分が少なすぎると分散性が不良となること(比較
例1)、多すぎるとブロツキング性が不良となる
こと(比較例2)がわかる。添加すべき不活性粒
子の粒径が大きすぎると、透明性、滑り性共に不
充分となり塗工面の粗大突起が多くなること(比
較例3)また粒径が小さすぎると、滑り性が不充
分となり凝集を生じやすいこと(比較例4)がわ
かる。また塗布用分散液の調合方法が本発明法と
異なる場合(比較例5〜8)は、同一組成の場合
であつても、粒子分散性が不充分となり良好な塗
工面が得られ難いことが判る。
(発明の効果) 以上実施例で示したごとく、本発明の方法によ
つて得られたフイルムは、いずれも透明性及び滑
り性が共に優れ、均一性、作業性にも優れている
ことがわかる。また水不溶性ポリエステル共重合
体のカルボン酸成分中スルホン酸金属塩基含有成
分が少なすぎると分散性が不良となること(比較
例1)、多すぎるとブロツキング性が不良となる
こと(比較例2)がわかる。添加すべき不活性粒
子の粒径が大きすぎると、透明性、滑り性共に不
充分となり塗工面の粗大突起が多くなること(比
較例3)また粒径が小さすぎると、滑り性が不充
分となり凝集を生じやすいこと(比較例4)がわ
かる。また塗布用分散液の調合方法が本発明法と
異なる場合(比較例5〜8)は、同一組成の場合
であつても、粒子分散性が不充分となり良好な塗
工面が得られ難いことが判る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性樹脂フイルムの少なくとも片面に(A)
全ジカルボン酸成分に対し0.5〜15モル%のスル
ホン酸金属塩基含有ジカルボン酸類と多価アルコ
ール類とから成る水不溶性ポリエステル共重合
体、(B)沸点が60〜200℃である水溶性有機化合物、
(C)水、(D)平均粒径が0.01〜10μmの不活性微粒子
とから成る水系ポリエステル樹脂分散液を塗布し
てなる熱可塑性樹脂フイルムにおいて、該水溶性
有機化合物(B)の一部と水(C)の一部を予め混合した
水溶液中に所要量の不活性微粒子(D)を予め添加
し、ついで十分な分散前処理を施した後、該分散
液に対し所要量の水不溶性ポリエステル樹脂(A)と
残りの水溶性有機化合物(B)及び水(C)とから成る樹
脂分散液を添加し、それぞれの混合比率が重量比
で次式(1)、(2)、(3)をそれぞれ同時に満足するごと
く配合されてなることを特徴とする易滑透明性フ
イルム。 (A)/(B)=100/20〜5000 ……(1) (B)/(C)=100/50〜10000 ……(2) (A)/(D)=100000/5〜3000 ……(3) 2 熱可塑性樹脂フイルムが、滑剤含有量が0.05
重量%以下のポリエステルからなる特許請求の範
囲第1項記載のフイルム。 3 溶融押出し法により得られた未延伸または一
軸方向に延伸された熱可塑性樹脂フイルムの少な
くとも片面に、(A)全ジカルボン酸成分に対し0.5
〜15モル%のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン
酸類と多価アルコール類とから成る水不溶性ポリ
エステル共重合体、(B)沸点が60〜200℃である水
溶性有機化合物、(C)水、(D)平均粒径が0.01〜
10μmの不活性微粒子とから成る水系ポリエステ
ル樹脂分散液を、予め該水溶性有機化合物(B)の一
部と水(C)の一部を混合した水溶液中に所定量の不
活性微粒子(D)を添加し、十分な分散処理した後、
該分散液に対し所要量の水不溶性ポリエステル樹
脂(A)と残りの水溶性有機化合物(B)および水(C)とか
ら成る樹脂分散液を添加し、それぞれ混合比率が
重量比で次式(1)、(2)、(3)をそれぞれ同時に満足す
るごとき配合方法で作製し、塗布、乾燥後、少な
くとも一軸方向に延伸処理する事を特徴とする易
滑透明性フイルムの製造法。 (A)/(B)=100/20〜5000 ……(1) (B)/(C)=100/50〜10000 ……(2) (A)/(D)=100000/5〜3000 ……(3) 4 熱可塑性樹脂フイルムが滑剤含有量が0.05重
量%以下のポリエステルからなる特許請求の範囲
第3項記載の製造法。 5 分散前処理が超音波分散処理である特許請求
の範囲第3項ないし第4項いずれかに記載の製造
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9468385A JPS61254637A (ja) | 1985-05-02 | 1985-05-02 | 易滑透明性フイルム及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9468385A JPS61254637A (ja) | 1985-05-02 | 1985-05-02 | 易滑透明性フイルム及びその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61254637A JPS61254637A (ja) | 1986-11-12 |
| JPH0554494B2 true JPH0554494B2 (ja) | 1993-08-12 |
Family
ID=14117003
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9468385A Granted JPS61254637A (ja) | 1985-05-02 | 1985-05-02 | 易滑透明性フイルム及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61254637A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62152850A (ja) * | 1985-12-27 | 1987-07-07 | 東洋紡績株式会社 | 熱可塑性樹脂フイルム積層物及びその製法 |
| JPS63265636A (ja) * | 1987-04-23 | 1988-11-02 | Toray Ind Inc | 積層ポリエステルフイルム |
| JPH01236247A (ja) * | 1988-03-16 | 1989-09-21 | Toyobo Co Ltd | ポリエステル系被覆フィルム |
| JP3929569B2 (ja) * | 1997-10-02 | 2007-06-13 | 日本合成化学工業株式会社 | 防眩処理層の製造法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5688454A (en) * | 1979-12-21 | 1981-07-17 | Toyobo Co Ltd | Aqueous dispersion |
| JPS6044148B2 (ja) * | 1980-11-14 | 1985-10-02 | 東レ株式会社 | 複合フイルム |
| JPS5829626A (ja) * | 1981-08-18 | 1983-02-21 | Teijin Ltd | 易接着性ポリエステルフイルムの製造法 |
| JPS5842675A (ja) * | 1981-09-08 | 1983-03-12 | Toyobo Co Ltd | 水性ポリエステルホツトメルト接着剤 |
-
1985
- 1985-05-02 JP JP9468385A patent/JPS61254637A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61254637A (ja) | 1986-11-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |