JPH0555581B2 - - Google Patents
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- JPH0555581B2 JPH0555581B2 JP62288346A JP28834687A JPH0555581B2 JP H0555581 B2 JPH0555581 B2 JP H0555581B2 JP 62288346 A JP62288346 A JP 62288346A JP 28834687 A JP28834687 A JP 28834687A JP H0555581 B2 JPH0555581 B2 JP H0555581B2
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- magnetization
- magnet
- coercive force
- koe
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/032—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
- H01F1/04—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys
- H01F1/047—Alloys characterised by their composition
- H01F1/053—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals
- H01F1/055—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5
- H01F1/057—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B
- H01F1/0571—Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 and IIIa elements, e.g. Nd2Fe14B in the form of particles, e.g. rapid quenched powders or ribbon flakes
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- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
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- Hard Magnetic Materials (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、R2Co17金属間化合物(ただし、R
はSmを主体とする希土類金属)を主体とし、着
磁性にすぐれたR−Co−Cu−Fe−Zr−B系永久
磁石材料及びその製造方法に関するものである。 本系磁石はR2Co17型と総称されるが、その代
表であるSm2Co17型磁石は高磁気特性を示すため
に小型で高性能を要求される電磁変換機器(モー
ター等)に広範に使用されている。 〔従来の技術〕 Sm2Co17型のSm−Co−Cu−Fe−Zr系永久磁
石は少量のZrの添加によつて高性能化が達成さ
れた磁石である(特公昭55−48094号公報)。従来
のSmCo5型磁石に比較してSm2Co17型磁石はその
保有する飽和磁化が大きく、高い磁気特性が得ら
れる。しかしながら、Sm2Co17型磁石は、磁壁の
ピンニングによつて保磁力が発生するために、逆
磁区の発生が保磁力を決めるタイプのSmCo5型
磁石に比較して着磁性がよくない。したがつて、
実用上着磁磁場の大きさに限界があるような場合
には、Sm2Co17型磁石の性能を十分に発揮できな
い場合がある。例えば、リング状磁石に多極着磁
をする場合には、着磁性のよいSmCo5型磁石の
方がSm2Co17型磁石よりも高い表面磁束密度を与
えるという報告がある(野口他、第9回日本応用
磁気学会学術講演概要集、1985、35頁)。種々の
磁石部品の性能としてSm2Co17型磁石がすぐれる
ためには、その磁石の着磁性を改善しなければな
らない。従来、この問題に取り組み有効な手段を
示した報告はない。 〔発明が解決しようとする問題点〕 種々の磁石部品の着磁において通常得られる着
磁磁場は20〜25kOeである。したがつて、磁石の
磁気特性はその着磁磁場で十分に発揮されるもの
でなければならない。 Sm2Co17型磁石のSm−Co−Cu−Fe−Zr系に
おいては、低Cu(10wt%以下)、高Fe(15wt%以
上)の成分系で高特性が得られる。本発明者らは
重量百分率(wt%)でCo−25.5wt%Sm−6wt%
Cu−(17〜21)wt%Fe−2wt%Zrで表わされる合
金の異方性ボンド磁石の高性能化を計る過程で、
保磁力iHcと最大エネルギー積(BH)maxが最
大となる熱処理条件のもとでは着磁性が著しく悪
くなることを見い出した。これは、上記熱処理条
件のもとでは本系合金特有の微細セル組織(セル
間隔〜50nm)以外に粗大な析出相(zonal
structure、以下X相、〜0.5μm)が出現したた
めであることをつきとめた。Xiao Yaofuと
Zhang Zhengyiの報告(Proc.8th Inter.
Workshop on Rare−Earth Magnets and
Their Applications、1985、P257)に示される
ように、このX相はSmCo5型の結晶構造(或い
は本発明者らの研究によればSm2Co7型の結晶構
造)を有し、強い磁壁のピンニングサイトとして
働く。微細セル組織はセル内部のSm2(CoFe)17
相とセル境界のSm(CoCu)5相で構成される。そ
の両相の相境界は磁壁のピンニングサイトとして
働くことは周知であるが、X相はその相境界より
も強い磁壁のピンニングを行うと考えられる。事
実、Xiao YaofuとZhang Zhengyiの上記文献に
よればX相が出現する場合には保磁力は30kOe以
上に達している。したがつてこのような場合には
20−25kOeの着磁磁場では十分に本系磁石の特性
を引き出すことができない。本発明は、上記した
X相の出現を抑制し、もつて着磁性を改善するこ
とを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の要旨とするところは、下記のとおりで
ある。 (1) 重量百分率(wt%)でR(ただしRはSmを
主体とする希土類元素):23〜28%、Cu:4〜
10%、Fe:15〜25%、Zr:0.2〜5%、B:
0.005〜0.06%、残部がCo並びに不可避的不純
物からなることを特徴とする永久磁石材料。 (2) 重量百分率(wt%)でR(ただしRはSmを
主体とする希土類元素)が23〜28%、Cuが4
〜10%、Feが15〜25%、Zrが0.2〜5%、Bが
0.005〜0.06%、残部がCo並びに不可避的不純
物からなる合金溶湯を、板厚3mm以下の薄板に
直接連続鋳造急冷処理を行うことを特徴とする
永久磁石材料の製造方法。 以下、本発明を詳細に説明する。 合金中の析出は微量元素の添加によつて影響を
受けることが多い。また合金の冷却条件によつて
も左右される。本発明者らは、Sm−Co−Cu−
Fe−Zr合金に微量のBを添加し、板厚3mm以下
の薄板に直接連続鋳造急冷処理を行うことにより
X相の析出が抑制されることを新たに見い出し
た。ここで、Bの添加量は微量であるので飽和磁
化の低下はほとんどない。したがつて、B添加に
よつて磁気特性を損うことなく着磁性を改善する
ことができる。 以下、本発明の磁石合金R−Co−Cu−Fe−Zr
−B系の成分について言及する。 本発明のR−Co−Cu−Fe−Zr−B系において
RはSmを主体とする希土類元素であるが、それ
が23wt%未満では十分な保磁力が得られず、
28wt%超では飽和磁化が低い。Cuは4wt%未満
では十分な保磁力が得られず、10wt%超では飽
和磁化が低くなる。Feは15wt%未満では飽和磁
化の十分に高いものが得られず、25wt%超では
保磁力が低い。Zrは特公昭55−48094号公報によ
り公知のごとく低Cuで高Feの本系磁石合金にお
いては0.2〜5wt%の範囲で添加する必要がある。
すなわち、Zrが0.2wt%未満では十分な保磁力が
得られず、5wt%超では飽和磁化の低下が著し
い。本発明の主眼となるBは、0.005wt%未満で
は着磁性改善の効果が少く、0.06wt%超では飽和
磁化(すなわち残留磁化)の低下が無視できない
ほど大きくなる。 BをSm2Co17系磁石合金に添加した例は特開昭
55−115304号公報、特開昭56−44741号公報、特
公昭59−10562号公報、特開昭60−238436号公報、
特開昭60−238437号公報記載のものなどがある
が、いずれも保磁力を高める目的でBを添加して
おり、本発明のように着磁性の改善を狙つたもの
ではない。又、前記公知文献においてはBの添加
量が著しく多い。本発明はこれらの発明と異つ
て、Sm−Co−Cu−Fe−Zr−B系合金溶湯を又
ロールなどの公知の薄板直接連続鋳造装置によつ
て鋳造し、水冷を施して板厚3mm以下の薄板状急
冷鋳片を製造した。それによつて、添加したBが
均一にマトリツクスに分散することになり、極小
量の添加量で効果的にX相の析出を防止すること
を可能にしたものである。通常の徐冷法による合
金鋳塊の場合は、Bは結晶粒界に化合物として晶
出(又は析出)し、着磁性改善の効果は少ない。 〔作用〕 微量のBの添加はSm2Co17型磁石合金における
X相の析出を抑制し、もつて着磁性を改善する。
第1図にSm−Co−Cu−Fe−Zr合金Sとそれに
0.03wt%のBを添加した合金Tとの最大印加磁界
(着磁磁場)24kOeにおける減磁曲線を示す。実
施例に詳しく説明するが、合金Sの場合は着磁が
不十分であるものが、合金Tにおいてはほぼ完全
に着磁が行なわれている。第2図に合金SとTの
光学顕微鏡によるミクロ組織を示す。図から微量
のBの添加によつて粒内のX相の析出が抑制され
ているのがわかる。 〔実施例〕 実施例 1 第1表に示す成分のSm−Co−Cu−Fe−Zr合
金Sとそれに0.03wt%のBを添加した合金Tを高
周波真空溶解により溶製した。次にAr雰囲気中
で高周波誘導加熱により合金鋳片を再溶解し、直
径300mmの銅製ロール2本を並設した双ロール式
薄板連続鋳造装置を用い、ロール回転速度
20RPMにて連続鋳造し、ガイドロール直下より
水冷して板厚1.5mmの薄板直接鋳造材を得た。
はSmを主体とする希土類金属)を主体とし、着
磁性にすぐれたR−Co−Cu−Fe−Zr−B系永久
磁石材料及びその製造方法に関するものである。 本系磁石はR2Co17型と総称されるが、その代
表であるSm2Co17型磁石は高磁気特性を示すため
に小型で高性能を要求される電磁変換機器(モー
ター等)に広範に使用されている。 〔従来の技術〕 Sm2Co17型のSm−Co−Cu−Fe−Zr系永久磁
石は少量のZrの添加によつて高性能化が達成さ
れた磁石である(特公昭55−48094号公報)。従来
のSmCo5型磁石に比較してSm2Co17型磁石はその
保有する飽和磁化が大きく、高い磁気特性が得ら
れる。しかしながら、Sm2Co17型磁石は、磁壁の
ピンニングによつて保磁力が発生するために、逆
磁区の発生が保磁力を決めるタイプのSmCo5型
磁石に比較して着磁性がよくない。したがつて、
実用上着磁磁場の大きさに限界があるような場合
には、Sm2Co17型磁石の性能を十分に発揮できな
い場合がある。例えば、リング状磁石に多極着磁
をする場合には、着磁性のよいSmCo5型磁石の
方がSm2Co17型磁石よりも高い表面磁束密度を与
えるという報告がある(野口他、第9回日本応用
磁気学会学術講演概要集、1985、35頁)。種々の
磁石部品の性能としてSm2Co17型磁石がすぐれる
ためには、その磁石の着磁性を改善しなければな
らない。従来、この問題に取り組み有効な手段を
示した報告はない。 〔発明が解決しようとする問題点〕 種々の磁石部品の着磁において通常得られる着
磁磁場は20〜25kOeである。したがつて、磁石の
磁気特性はその着磁磁場で十分に発揮されるもの
でなければならない。 Sm2Co17型磁石のSm−Co−Cu−Fe−Zr系に
おいては、低Cu(10wt%以下)、高Fe(15wt%以
上)の成分系で高特性が得られる。本発明者らは
重量百分率(wt%)でCo−25.5wt%Sm−6wt%
Cu−(17〜21)wt%Fe−2wt%Zrで表わされる合
金の異方性ボンド磁石の高性能化を計る過程で、
保磁力iHcと最大エネルギー積(BH)maxが最
大となる熱処理条件のもとでは着磁性が著しく悪
くなることを見い出した。これは、上記熱処理条
件のもとでは本系合金特有の微細セル組織(セル
間隔〜50nm)以外に粗大な析出相(zonal
structure、以下X相、〜0.5μm)が出現したた
めであることをつきとめた。Xiao Yaofuと
Zhang Zhengyiの報告(Proc.8th Inter.
Workshop on Rare−Earth Magnets and
Their Applications、1985、P257)に示される
ように、このX相はSmCo5型の結晶構造(或い
は本発明者らの研究によればSm2Co7型の結晶構
造)を有し、強い磁壁のピンニングサイトとして
働く。微細セル組織はセル内部のSm2(CoFe)17
相とセル境界のSm(CoCu)5相で構成される。そ
の両相の相境界は磁壁のピンニングサイトとして
働くことは周知であるが、X相はその相境界より
も強い磁壁のピンニングを行うと考えられる。事
実、Xiao YaofuとZhang Zhengyiの上記文献に
よればX相が出現する場合には保磁力は30kOe以
上に達している。したがつてこのような場合には
20−25kOeの着磁磁場では十分に本系磁石の特性
を引き出すことができない。本発明は、上記した
X相の出現を抑制し、もつて着磁性を改善するこ
とを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明の要旨とするところは、下記のとおりで
ある。 (1) 重量百分率(wt%)でR(ただしRはSmを
主体とする希土類元素):23〜28%、Cu:4〜
10%、Fe:15〜25%、Zr:0.2〜5%、B:
0.005〜0.06%、残部がCo並びに不可避的不純
物からなることを特徴とする永久磁石材料。 (2) 重量百分率(wt%)でR(ただしRはSmを
主体とする希土類元素)が23〜28%、Cuが4
〜10%、Feが15〜25%、Zrが0.2〜5%、Bが
0.005〜0.06%、残部がCo並びに不可避的不純
物からなる合金溶湯を、板厚3mm以下の薄板に
直接連続鋳造急冷処理を行うことを特徴とする
永久磁石材料の製造方法。 以下、本発明を詳細に説明する。 合金中の析出は微量元素の添加によつて影響を
受けることが多い。また合金の冷却条件によつて
も左右される。本発明者らは、Sm−Co−Cu−
Fe−Zr合金に微量のBを添加し、板厚3mm以下
の薄板に直接連続鋳造急冷処理を行うことにより
X相の析出が抑制されることを新たに見い出し
た。ここで、Bの添加量は微量であるので飽和磁
化の低下はほとんどない。したがつて、B添加に
よつて磁気特性を損うことなく着磁性を改善する
ことができる。 以下、本発明の磁石合金R−Co−Cu−Fe−Zr
−B系の成分について言及する。 本発明のR−Co−Cu−Fe−Zr−B系において
RはSmを主体とする希土類元素であるが、それ
が23wt%未満では十分な保磁力が得られず、
28wt%超では飽和磁化が低い。Cuは4wt%未満
では十分な保磁力が得られず、10wt%超では飽
和磁化が低くなる。Feは15wt%未満では飽和磁
化の十分に高いものが得られず、25wt%超では
保磁力が低い。Zrは特公昭55−48094号公報によ
り公知のごとく低Cuで高Feの本系磁石合金にお
いては0.2〜5wt%の範囲で添加する必要がある。
すなわち、Zrが0.2wt%未満では十分な保磁力が
得られず、5wt%超では飽和磁化の低下が著し
い。本発明の主眼となるBは、0.005wt%未満で
は着磁性改善の効果が少く、0.06wt%超では飽和
磁化(すなわち残留磁化)の低下が無視できない
ほど大きくなる。 BをSm2Co17系磁石合金に添加した例は特開昭
55−115304号公報、特開昭56−44741号公報、特
公昭59−10562号公報、特開昭60−238436号公報、
特開昭60−238437号公報記載のものなどがある
が、いずれも保磁力を高める目的でBを添加して
おり、本発明のように着磁性の改善を狙つたもの
ではない。又、前記公知文献においてはBの添加
量が著しく多い。本発明はこれらの発明と異つ
て、Sm−Co−Cu−Fe−Zr−B系合金溶湯を又
ロールなどの公知の薄板直接連続鋳造装置によつ
て鋳造し、水冷を施して板厚3mm以下の薄板状急
冷鋳片を製造した。それによつて、添加したBが
均一にマトリツクスに分散することになり、極小
量の添加量で効果的にX相の析出を防止すること
を可能にしたものである。通常の徐冷法による合
金鋳塊の場合は、Bは結晶粒界に化合物として晶
出(又は析出)し、着磁性改善の効果は少ない。 〔作用〕 微量のBの添加はSm2Co17型磁石合金における
X相の析出を抑制し、もつて着磁性を改善する。
第1図にSm−Co−Cu−Fe−Zr合金Sとそれに
0.03wt%のBを添加した合金Tとの最大印加磁界
(着磁磁場)24kOeにおける減磁曲線を示す。実
施例に詳しく説明するが、合金Sの場合は着磁が
不十分であるものが、合金Tにおいてはほぼ完全
に着磁が行なわれている。第2図に合金SとTの
光学顕微鏡によるミクロ組織を示す。図から微量
のBの添加によつて粒内のX相の析出が抑制され
ているのがわかる。 〔実施例〕 実施例 1 第1表に示す成分のSm−Co−Cu−Fe−Zr合
金Sとそれに0.03wt%のBを添加した合金Tを高
周波真空溶解により溶製した。次にAr雰囲気中
で高周波誘導加熱により合金鋳片を再溶解し、直
径300mmの銅製ロール2本を並設した双ロール式
薄板連続鋳造装置を用い、ロール回転速度
20RPMにて連続鋳造し、ガイドロール直下より
水冷して板厚1.5mmの薄板直接鋳造材を得た。
【表】
合金S、Tそれぞれについて最適の溶体化温度
(Sは1150℃、Tは1130℃)を決め、その温度で
合金薄板を16時間溶体化した。溶体化後急冷し、
時効処理として850℃で1時間保持後に400℃まで
1℃/minで冷却した。次に合金薄板を粗粉砕後
に、ボールミルによつて微粉砕し、粉砕粒子の粒
径が平均90μmになるように調整した。この粉末
にエポキシ樹脂を2.6wt%添加して混練し、その
混練物を16kOeの磁場中にて4ton/cm2の圧力で試
験片形状(10×10×20mm)に圧縮成形した。成形
体を熱硬化させ、自記磁束計により磁気特性を測
定した。第1図に、最大印加磁場(着磁磁場)
24KOeにおける減磁曲線を示す。図から明らか
なように、B添加合金Tの方がB無添加の合金S
よりも残留磁束密度Brが1.1kG高い。第2表に、
着磁磁場24kOeにおける磁気特性を60kOeのパル
ス着磁を行つて測定した磁気特性と比較して示
す。60kOeのパルス着磁を行うと合金SとTの間
でBrと(BH)maxにほとんど差がなくなる。合
金Sは着磁性が悪く、24kOeの着磁磁場では
(BH)maxの飽和値(14.3MGOe)の72%しか得
られていない。一方、Bを添加した合金Tでは、
24kOeの着磁磁場において(BH)maxの飽和値
(14.1MGOe)が得られており極めて着磁性がよ
い。 第2図aは合金S(B:0%)、同bは合金T
(B:0.03%)の時効処理後の光学顕微鏡写真で
ある。合金Sにおいては前述のごとく着磁性を悪
くするX相が結晶粒内に出現しているが、合金T
ではそれが見られない。
(Sは1150℃、Tは1130℃)を決め、その温度で
合金薄板を16時間溶体化した。溶体化後急冷し、
時効処理として850℃で1時間保持後に400℃まで
1℃/minで冷却した。次に合金薄板を粗粉砕後
に、ボールミルによつて微粉砕し、粉砕粒子の粒
径が平均90μmになるように調整した。この粉末
にエポキシ樹脂を2.6wt%添加して混練し、その
混練物を16kOeの磁場中にて4ton/cm2の圧力で試
験片形状(10×10×20mm)に圧縮成形した。成形
体を熱硬化させ、自記磁束計により磁気特性を測
定した。第1図に、最大印加磁場(着磁磁場)
24KOeにおける減磁曲線を示す。図から明らか
なように、B添加合金Tの方がB無添加の合金S
よりも残留磁束密度Brが1.1kG高い。第2表に、
着磁磁場24kOeにおける磁気特性を60kOeのパル
ス着磁を行つて測定した磁気特性と比較して示
す。60kOeのパルス着磁を行うと合金SとTの間
でBrと(BH)maxにほとんど差がなくなる。合
金Sは着磁性が悪く、24kOeの着磁磁場では
(BH)maxの飽和値(14.3MGOe)の72%しか得
られていない。一方、Bを添加した合金Tでは、
24kOeの着磁磁場において(BH)maxの飽和値
(14.1MGOe)が得られており極めて着磁性がよ
い。 第2図aは合金S(B:0%)、同bは合金T
(B:0.03%)の時効処理後の光学顕微鏡写真で
ある。合金Sにおいては前述のごとく着磁性を悪
くするX相が結晶粒内に出現しているが、合金T
ではそれが見られない。
【表】
実施例 2
着磁性に及ぼすBの添加量の効果を調べた。
Co−25.5wt%Sm−6wt%Cu−19wt%Fe−2wt%
Zr合金をベースにBの添加量を変えた合金を溶
製した。実施例1と同様の方法でボンド磁石を作
製し、磁気特性を評価した。ここで、溶体化温度
はおのおのの合金組成で最高の保磁力を出す温度
を選び、溶体化時間は8時間とした。時効条件は
実施例1と同じである。 第3図に着磁磁場が24kOeと60kOeの場合の磁
気特性を示す。Bの添加量が0.015〜0.03wt%に
おいて、高い(BH)maxを維持したまま着磁性
が改善されている。ここで、Bの添加によつて保
磁力は減少する。 実施例 3 Feの含有量の異る合金を溶製し、B添加の効
果を調べた。すなわち、Co−25.5wt%Sm−6wt
%Cu−(17〜21)wt%Fe−2wt%Zr合金とそれら
に0.03wt%のBを添加した合金を溶製し、実施例
1と同様の方法でボンド磁石を作製した。ここで
溶体化温度はそれぞれの組成で最高の保磁力を出
す温度とし、溶体化時間は8時間とした。 第4図に着磁磁場が24kOeと60kOeの場合の磁
気特性の結果を示す。Fe含有量が変化した場合
でもBの添加によつて着磁性が改善されている。 実施例 4 第1表に示す成分の合金を用いて以下の手順に
従つて焼結磁石を作製した。まず、実施例1と同
様の方法で作製した合金薄板からボールミル粉砕
によつて微細合金粉を得、それを16kOeの磁場中
にて2ton/cm2の圧力で圧縮成形した。次に、成形
体を1160〜1220℃の範囲の最適温度で1時間焼結
し、引き続き1110〜1160℃の範囲の最適温度で16
時間溶体化した。溶体化後の時効処理として、
850℃で1〜4時間保定し、その後1℃/minで
400℃まで冷却した。850℃での保定時間を長くす
ることによつて保磁力が向上する。得られた保磁
力iHcに対して残留磁束密度Brを示すと第5図の
ようになる。図には、着磁磁場Hmが24kOeと
60kOeの場合のBrを示した。Hmが60kOeの場合
には、ほぼ完全に着磁されており、B添加の有無
によつてBrに差はない。一方、Hmが24kOeの場
合には、保磁力が高くなるに従つて着磁が不完全
になり、Brが低下する。一般に着磁性は保磁力
によつて異なるために、より適性に磁石の着磁性
を評価するためには、同程度の保磁力を有する磁
石においてBrを比較する必要がある。第5図の
Hmが24kOeの場合から明らかなように、同程度
の保磁力の所でBの添加によつて1〜1.5kG高い
Brが得られており、著しく着磁性が改善されて
いる。保磁力として約10kOeを示す条件での合金
S(B無添加)とT(0.03%B添加)の磁気特性を
第3表に示す。表から明らかなように、B添加合
金においては著しく着磁性が改善されているのみ
ならず、B添加による減磁曲線の角形性の改善に
より高い(BH)maxが得られている。B無添加
合金の場合に着磁性が悪い理由は、ボンド磁石と
同様に焼結磁石においても第2図に示すようなX
相が出現しているためである。見かけ上保磁力が
同じでもX相のような強い磁壁のピンニングサイ
トがある場合には、着磁性が著しく悪くなる。B
添加はX相の出現を抑制し、均一な微細セル組織
を実現することにより着磁性を向上させる。
Co−25.5wt%Sm−6wt%Cu−19wt%Fe−2wt%
Zr合金をベースにBの添加量を変えた合金を溶
製した。実施例1と同様の方法でボンド磁石を作
製し、磁気特性を評価した。ここで、溶体化温度
はおのおのの合金組成で最高の保磁力を出す温度
を選び、溶体化時間は8時間とした。時効条件は
実施例1と同じである。 第3図に着磁磁場が24kOeと60kOeの場合の磁
気特性を示す。Bの添加量が0.015〜0.03wt%に
おいて、高い(BH)maxを維持したまま着磁性
が改善されている。ここで、Bの添加によつて保
磁力は減少する。 実施例 3 Feの含有量の異る合金を溶製し、B添加の効
果を調べた。すなわち、Co−25.5wt%Sm−6wt
%Cu−(17〜21)wt%Fe−2wt%Zr合金とそれら
に0.03wt%のBを添加した合金を溶製し、実施例
1と同様の方法でボンド磁石を作製した。ここで
溶体化温度はそれぞれの組成で最高の保磁力を出
す温度とし、溶体化時間は8時間とした。 第4図に着磁磁場が24kOeと60kOeの場合の磁
気特性の結果を示す。Fe含有量が変化した場合
でもBの添加によつて着磁性が改善されている。 実施例 4 第1表に示す成分の合金を用いて以下の手順に
従つて焼結磁石を作製した。まず、実施例1と同
様の方法で作製した合金薄板からボールミル粉砕
によつて微細合金粉を得、それを16kOeの磁場中
にて2ton/cm2の圧力で圧縮成形した。次に、成形
体を1160〜1220℃の範囲の最適温度で1時間焼結
し、引き続き1110〜1160℃の範囲の最適温度で16
時間溶体化した。溶体化後の時効処理として、
850℃で1〜4時間保定し、その後1℃/minで
400℃まで冷却した。850℃での保定時間を長くす
ることによつて保磁力が向上する。得られた保磁
力iHcに対して残留磁束密度Brを示すと第5図の
ようになる。図には、着磁磁場Hmが24kOeと
60kOeの場合のBrを示した。Hmが60kOeの場合
には、ほぼ完全に着磁されており、B添加の有無
によつてBrに差はない。一方、Hmが24kOeの場
合には、保磁力が高くなるに従つて着磁が不完全
になり、Brが低下する。一般に着磁性は保磁力
によつて異なるために、より適性に磁石の着磁性
を評価するためには、同程度の保磁力を有する磁
石においてBrを比較する必要がある。第5図の
Hmが24kOeの場合から明らかなように、同程度
の保磁力の所でBの添加によつて1〜1.5kG高い
Brが得られており、著しく着磁性が改善されて
いる。保磁力として約10kOeを示す条件での合金
S(B無添加)とT(0.03%B添加)の磁気特性を
第3表に示す。表から明らかなように、B添加合
金においては著しく着磁性が改善されているのみ
ならず、B添加による減磁曲線の角形性の改善に
より高い(BH)maxが得られている。B無添加
合金の場合に着磁性が悪い理由は、ボンド磁石と
同様に焼結磁石においても第2図に示すようなX
相が出現しているためである。見かけ上保磁力が
同じでもX相のような強い磁壁のピンニングサイ
トがある場合には、着磁性が著しく悪くなる。B
添加はX相の出現を抑制し、均一な微細セル組織
を実現することにより着磁性を向上させる。
本発明による微量のBの添加によつてSm2Co17
型磁石の着磁性は著しく改善された。実施例で取
り上げた異方性のボンド磁石は、リング状磁石と
なし半径方向に異方性をもたせることができるの
で近年その用途が広がりつつある。ここで、リン
グの円周方向に多極に着磁する場合には、着磁磁
場の大きさもおのずと制限されるが、本発明の着
磁性のよい磁石合金を用いることによりその問題
は解消される。 本発明の磁石合金を用いて焼結磁石を作製した
場合にも著しく着磁性が改善され、実際の磁石部
品の着磁が容易になることが期待される。
型磁石の着磁性は著しく改善された。実施例で取
り上げた異方性のボンド磁石は、リング状磁石と
なし半径方向に異方性をもたせることができるの
で近年その用途が広がりつつある。ここで、リン
グの円周方向に多極に着磁する場合には、着磁磁
場の大きさもおのずと制限されるが、本発明の着
磁性のよい磁石合金を用いることによりその問題
は解消される。 本発明の磁石合金を用いて焼結磁石を作製した
場合にも著しく着磁性が改善され、実際の磁石部
品の着磁が容易になることが期待される。
第1図はSm−Co−Cu−Fe−Zr合金とそれに
Bを添加した合金の減磁曲線を示す図、第2図
a,bはB添加によつてX相の析出が抑制される
ことを示す金属組織顕微鏡写真、第3図は着磁性
に及ぼすB添加量の効果を示す図、第4図はFe
の添加量の異る合金におけるB添加の効果を示す
図、第5図は焼結磁石におけるB添加の効果を示
す図である。
Bを添加した合金の減磁曲線を示す図、第2図
a,bはB添加によつてX相の析出が抑制される
ことを示す金属組織顕微鏡写真、第3図は着磁性
に及ぼすB添加量の効果を示す図、第4図はFe
の添加量の異る合金におけるB添加の効果を示す
図、第5図は焼結磁石におけるB添加の効果を示
す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量百分率(wt%)でR(ただしRはSmを
主体とする希土類元素):23〜28%、Cu:4〜10
%、Fe:15〜25%、Zr:0.2〜5%、B:0.005〜
0.06%、残部がCo並びに不可避的不純物からなる
ことを特徴とする永久磁石材料。 2 B:0.015〜0.03%である特許請求の範囲第
1項記載の永久磁石材料。 3 重量百分率(wt%)でR(ただしRはSmを
主体とする希土類元素)が23〜28%、Cuが4〜
10%、Feが15〜25%、Zrが0.2〜5%、Bが0.005
〜0.06%、残部がCo並びに不可避的不純物からな
る合金溶湯を、板厚3mm以下の薄板に直接連続鋳
造急冷処理を行うことを特徴とする永久磁石材料
の製造方法。 4 Bが0.015〜0.03%であることを特徴とする
特許請求の範囲第3項記載の永久磁石材料の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62-288346A JPH01247A (ja) | 1987-03-12 | 1987-11-17 | 永久磁石材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62-57529 | 1987-03-12 | ||
| JP5752987 | 1987-03-12 | ||
| JP62-288346A JPH01247A (ja) | 1987-03-12 | 1987-11-17 | 永久磁石材料及びその製造方法 |
Publications (3)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS64247A JPS64247A (en) | 1989-01-05 |
| JPH01247A JPH01247A (ja) | 1989-01-05 |
| JPH0555581B2 true JPH0555581B2 (ja) | 1993-08-17 |
Family
ID=
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7166503B2 (en) | 1993-10-01 | 2007-01-23 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method of manufacturing a TFT with laser irradiation |
| US7615786B2 (en) | 1993-10-01 | 2009-11-10 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Thin film transistor incorporating an integrated capacitor and pixel region |
| US8946717B2 (en) | 2002-04-09 | 2015-02-03 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor element and display device using the same |
| US9366930B2 (en) | 2002-05-17 | 2016-06-14 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device with capacitor elements |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7166503B2 (en) | 1993-10-01 | 2007-01-23 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method of manufacturing a TFT with laser irradiation |
| US7615786B2 (en) | 1993-10-01 | 2009-11-10 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Thin film transistor incorporating an integrated capacitor and pixel region |
| US8946717B2 (en) | 2002-04-09 | 2015-02-03 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor element and display device using the same |
| US8946718B2 (en) | 2002-04-09 | 2015-02-03 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor element and display device using the same |
| US9366930B2 (en) | 2002-05-17 | 2016-06-14 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device with capacitor elements |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS64247A (en) | 1989-01-05 |
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