JPH0556512U - 自動車用空気調和装置のヒータユニット - Google Patents

自動車用空気調和装置のヒータユニット

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JPH0556512U
JPH0556512U JP74292U JP74292U JPH0556512U JP H0556512 U JPH0556512 U JP H0556512U JP 74292 U JP74292 U JP 74292U JP 74292 U JP74292 U JP 74292U JP H0556512 U JPH0556512 U JP H0556512U
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temperature
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mix door
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ウォームアップやクールダウンを短時間で行
い、しかもプログラム設定や変更等の作業を短時間でか
つ容易に行う。 【構成】エンジン冷却水が循環するヒータコア2と迂回
路3とを通過する空気量の比率を調節するミックスドア
4をヒータコアの上流側に回動自在に設け、ヒータユニ
ットケース1のヒータコアの下流側の混合室5に複数の
吹出口6〜8を開設した自動車用空気調和装置のヒータ
ユニットであって、ミックスドアを所定の速度・方向に
回動させるミックスドア駆動手段9と、所望の温度を選
択する温度設定器10と、車室内の温度を検知する室温
センサ11と、温度設定器と室温センサから得られた温
度データの差温を演算する温度差演算手段12と、温度
差演算手段により得られた温度差データで予め設定され
たファジィ制御則からミックスドア駆動手段の動作速度
と回転方向とを推論するファジィ推論手段13とを有す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車用空気調和装置に関し、特にウォームアップおよびクールダ ウンを短時間で行うことができ、しかもプログラム設定、変更等の作業が容易な ものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の自動車用空気調和装置では、安全性の向上等を目的としたオートエアコ ンが普及している。従来のオートエアコンは、乗員が所望の設定温度を指示する だけで、自動的に調和空気の温度、コンプレッサの作動・停止、制御ドアの吹出 しモードの設定、内外気の選択、および風量の切替えを行うようになっている。 かかる制御は、自動車や空気調和装置等の所定の位置に設けられた各種センサか らの入力信号を制御手段に取り込むことによって、この制御手段で予め決められ た判断基準にしたがって演算されるように構成されている。
【0003】 例えば、吹出し空気温度の制御について説明すると、図15に示すように、セ ンサ群として温度設定器30、外気温センサ31、日射センサ32、室温センサ 33、吹出し温センサ34、およびドア開度検出手段35を有している。温度設 定器30は室内のコントロールパネルに設けられており、乗員が所望の温度を選 択でき、外気温センサ31は室外の例えばフロントグリル周辺に取り付けられ、 外気温度を検知する。また、日射センサ32は室内のインストルメントパネルの 上面に設けられて室内に入射する日射量を検知する。一方、室温センサ33はイ ンストルメントパネルの前面等に設けられて、現在の室内温度を検知し、また、 吹出し温センサ34はエバポレータ直後の空気温度を検知する。さらに、ドア開 度検出手段35は現在のミックスドアの開度を検知する例えばPBR等から構成 されている。これらのセンサ群からの情報は制御手段36に取り込まれた後に、 図16に示す制御手順にしたがって演算処理が行われ、得られた演算結果をミッ クスドアアクチュエータ37に出力し、ミックスドアを所定の方向および開度に 作動させる。
【0004】 具体的には、図15に示すようにドア開度検出手段35から現在のミックスド アの開度を検出し、この情報を制御手段36に取り込み(ステップ1)、吹出口 モードがB/LのときはX=X+0.08に補正した後に(ステップ2,3)、 演算式 S=(A+D)TPTC +BTAMB +CQSUN −DTINC +E−(FX+G)(82−TINT )−TINT …(1) にしたがってS値を演算する(ステップ4)。(1)式において、A,B,C, D,E,F,Gは空気調和装置を搭載する車両特有の補正定数で、予め車両毎に 決定された値である。また、TPTC は、乗員が選択した設定温度、TAMB は、外 気温、QSUN は、日射量、TINC は、室内温度、TINT は、吹出し温度である。 このようにして求められたS値を基準値と比較して(ステップ5)、例えば、 S<−2の場合はミックスドアをCOLD側へ回動させ(ステップ6)、S>2 の場合はミックスドアをHOT側へ回動させる(ステップ8)。また、−2≦S ≦2の場合はミックドアをそのままの位置に維持する(ステップ7)。これによ って、設定温度に対する現在の室内温度を考慮して短時間で設定温度に到達する ような温度の空気を吹出すことになる。
【0005】 また、ベントドア、デフドア、フットドアからなる制御ドアの吹出しモードの 自動選択制御は図17および図18に示すようにして行われている。すなわち、 吹出し空気温度の制御と同様に、温度設定器30、外気温センサ31、日射セン サ32、室温センサ33、吹出し温センサ34からなるセンサ群から各情報を制 御手段36に取り込んで、その演算結果を制御ドアを駆動するモードアクチュエ ータ38に出力する。
【0006】 具体的には、図18に示すように、まず現在の日射量を制御手段36に入力し て(ステップ1)、この日射量の大小によって予め決められた定数H,I,J, Kの組み合わせを選択する(ステップ3,4)。そして、センサ群から得られた 情報に基づいて、上述した吹出し空気温度の制御と同様に、演算式、 S=(A+D)TPTC +BTAMB +CQSUN −DTINC +E−(FX+G)(82−TINT )−TINT …(1) にてS値を演算し、さらにこのS値と演算式、 Xm=(FX+G)(82−TINT )+TINT +S …(2) によってXm値を求める(ステップ5)。このようにして求められたXm値と上 述した定数H〜Kによって吹出しモードを判断し、モードアクチュエータ38を 作動させる(ステップ6)。これにより、設定温度に対する現在の室内温度を考 慮して最適な吹出しモードを自動的に選択することができる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のオートエアコンでは、吹出し空気温度の制御では演算式 (1)、吹出しモードの制御では演算式(2)を用いており、何れも一つの温調 式で判断しているため、冷暖房時間を短縮しようとした場合に限界があった。つ まり、ウォームアップおよびクールダウンの初期は急速温調を行って最短時間で 設定温度に近付け、設定温度にある程度近付くと徐々に制御を緩和して違和感な く設定温度に到達するように制御することが最も好ましいが、一つの温調式で判 断すると、このような室内の状態に適した非線形制御が困難であった。
【0008】 複数の温調式を用いて制御することも試みられたが、制御が複雑になって定数 の決定などの微調整作業に長時間を要することとなった。
【0009】 さらに、一つの温調式といえども複雑な内容であるため、演算式の理解に熟練 を必要とし、プログラム作業の正確さを確保することが困難であった。また、部 分的な微調整を行うと演算式全体をも微調整する必要があり、車両毎に設定する 定数等のプログラム作業に長時間を要していた。
【0010】 本考案は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ウォー ムアップやクールダウンを短時間で行うことができ、しかもプログラム設定や変 更等の作業を短時間でかつ容易に行うことができる自動車用空気調和装置のヒー タユニットを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本考案は、ヒータユニットケース内にエンジン冷却 水が循環するヒータコアを設け、前記ヒータユニットケースに流下した取り入れ 空気が前記ヒータコアを迂回する迂回路を該ヒータユニットケース内に形成し、 前記ヒータコアと前記迂回路とを通過する空気量の比率を調節するミックスドア を前記ヒータコアの上流側に回動自在に設け、前記ヒータユニットケースのヒー タコアの下流側に形成した混合室に複数の吹出口を開設してなる自動車用空気調 和装置のヒータユニットにおいて、前記ミックスドアを所定の速度および方向に 回動させるミックスドア駆動手段と、所望の温度を選択する温度設定器と、車室 内の温度を検知する室温センサと、これら温度設定器と室温センサとから得られ た温度データの差温を演算する温度差演算手段と、この温度差演算手段により得 られた温度差データで予め設定されたファジィ制御則から前記ミックスドア駆動 手段の動作速度と回転方向とを推論するファジィ推論手段とを有することを特徴 とする自動車用空気調和装置のヒータユニットである。
【0012】 また、ヒータユニットケース内にエンジン冷却水が循環するヒータコアを設け 、前記ヒータユニットケースに流下した取り入れ空気が前記ヒータコアを迂回す る迂回路を該ヒータユニットケース内に形成し、前記ヒータコアと前記迂回路と を通過する空気量の比率を調節するミックスドアを前記ヒータコアの上流側に回 動自在に設け、前記ヒータユニットケースのヒータコアの下流側に形成した混合 室に複数の吹出口を開設し、該それぞれの吹出口に制御ドアを開閉自在に設け、 これら複数の制御ドアの開閉位置を組み合わせることにより複数種類の吹出しモ ードを構成してなる自動車用空気調和装置のヒータユニットにおいて、 前記複数の制御ドアの開閉位置を選択するモードドア駆動手段と、前記ミック スドアの回動位置を検知するミックスドア位置検出手段と、このミックスドア位 置検出手段により得られた位置データで予め設定されたファジィ制御則から前記 モードドア駆動手段の動作位置を推論するファジィ推論手段とを有することを特 徴とする自動車用空気調和装置のヒータユニットによっても上記目的を達成する ことができる。
【0013】
【作用】
第1の考案では、温度設定器と室温センサから得られた温度データを基に、ま ず温度差演算手段でその差温を演算し、この差温に基づいてファジィ推論手段に 予め設定されたファジィ制御則によってミックスドア駆動手段の動作速度と回転 方向とを推論する。
【0014】 また、第2の考案では、ミックスドア位置検出手段により得られた位置データ でファジィ推論手段に予め設定されたファジィ制御則からモードドア駆動手段の 動作位置を推論する。
【0015】 ファジィ制御則は制御方法を定義したルールの集合体であるファジィルールと 、曖昧量を表現するメンバーシップ関数を有し、ファジィルールは制御のために 必要な基本的ノウハウを表現するために用い、一方メンバーシップ関数は推論結 果を具体的な数値として取り扱うために用いる。
【0016】 第1の考案では、温度差演算手段で演算された差温をメンバーシップ関数(図 2,図7)を用いて曖昧量にて表現し、これをファジィルール(図3)の前件部 にあてはめて後件部の結果を出し、この曖昧量で表現された結果をメンバーシッ プ関数(図4,図5)を用いてミックスドア駆動手段の動作速度と回転方向の出 力値に変換する。
【0017】 また、第2の考案では、ミックスドア位置検出手段により得られた位置データ をメンバーシップ関数(図12)を用いて曖昧量にて表現し、これをファジィル ール(図13)の前件部にあてはめて後件部の結果を出し、この曖昧量で表現さ れた結果をメンバーシップ関数(図14)を用いてモードドア駆動手段の動作位 置の出力値に変換する。
【0018】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 図1は本考案の一実施例に係る自動車用空気調和装置のヒータユニットを示す ブロック図、図2は同実施例の前件部変数に係るメンバーシップ関数を示す図、 図3は同実施例のファジィ推論手段に記憶されているファジィルールを示す図、 図4は同実施例の後件部変数に係るメンバーシップ関数を示す図、図5は同実施 例の後件部変数に係るメンバーシップ関数を示す図、図6は同実施例の外気温お よび日射量による差温の補正内容を示すグラフである。
【0019】 本実施例は、吹出し空気温度の制御をファジィ制御を用いて構成したヒータユ ニットである。まず、図1に基づいて構成を説明すると、ヒータユニットケース 1には、エンジン冷却水が循環して空気を加熱するためのヒータコア2が内設さ れており、このヒータコア2の近傍に、取り入れ空気が該ヒータコアを迂回して 混合室5に至る迂回路3が形成されている。また、ヒータコア2の上流側には、 ヒータコア2を通過する空気の量と迂回路3を通過する空気の量との比率を調節 するためのミックスドア4が回動自在に設けられており、このミックスドア4は 電動アクチュエータなどのミックスドアアクチュエータ9(ミックスドア駆動手 段)によって回動するようになっている。これにより、ヒータユニットケース1 のヒータコア2の下流に形成された混合室5には、ヒータコア2を通過して加熱 された温風と、迂回路3を通過して非加熱の冷風とが流下することになり、ここ で両者が混合して適当な温度にミックスされた後に、該混合室5に開設されたデ フ吹出口6、ベント吹出口7、フット吹出口8の何れかの吹出口から車室内に供 給される。ここで、デフ吹出口6は温風をフロントガラス内面に導いてガラスの 曇りを除去するための吹出口であり、ベント吹出口7は調和空気を乗員の上半身 に吹出して室内の温調を司るための吹出口である。また、フット吹出口8は、主 に温風を乗員の足元に導いて乗員の暖房感を高めるための吹出口である。これら の吹出口6,7,8には、それぞれデフドア6D、ベントドア7Dおよびフット ドア8Dが回動自在に設けられており、コントロールケーブルなどによる手動操 作、あるいは電動アクチュエータなどによる自動操作によって所望のドア開度と なる。
【0020】 なお、本実施例に係るヒータユニット1の上流には、外気あるいは内気を選択 的に取り入れるインテークユニット17が設けられており、モータ18によって 所定の速度で回転するファン19を有している。また、このインテークユニット 17とヒータユニット1との間には、冷房サイクルを構成するエバポレータ20 が内設されたクーラユニット21が接続されており、エアコンスイッチを入力し てコンプレッサが作動すると冷媒がエバポレータ20内を循環して取り入れ空気 を冷却する。ただし、本考案においてこのクーラユニット21は必須のものでは なく、インテークユニット17とヒータユニット1とを直接接続しても良い。
【0021】 本実施例のヒータユニット1は、センサ群24として温度設定器10、室温セ ンサ11、外気温センサ22、および日射センサ23を有している。温度設定器 10は、室内のコントロールパネルに設けられており、乗員が所望の温度を選択 でき、室温センサ11はインストルメントパネルの前面等に設けられて現在の室 内温度を検知する。また、外気温センサ22は室外の例えばフロントグリル周辺 に取り付けられて外気温度を検知し、日射センサ23は室内のインストルメント パネルの上面に設けられて室内に入射する日射量を検知する。
【0022】 さらに、本実施例では、これらのセンサ群24を構成する各種センサのうち、 温度設定器10と室温センサ11からの温度データを取り込んで、両者の差温を 演算する温度差演算手段12を備えており、(室温)−(設定温度)を演算して 温度差信号x1 をファジィ推論手段13に出力する。このとき、本実施例では、 外気温と日射量とによってこの温度差を補正するように補正手段25を有してい る。つまり、図6(A)に示すように、外気温が氷点下の場合には温度差演算手 段12により得られた温度差に3度加算し、外気温が10℃以上の場合には2度 加算する。また、外気温が0〜10℃の場合は、同図に示すように直線的に換算 した温度を加算する。さらに、日射量によっても温度差を補正することが好まし い。例えば、図6(B)に示すように、日射量660kcalに対して1度の割 合で温度差演算手段12により得られた温度差に加算する。これにより、単なる 設定温度と室内温度との差とは異なる実質的な温度差を実現することができ、よ り乗員の感性に近い温調環境を得ることができる。なお、本考案は、かかる補正 手段25を省略することも可能である。
【0023】 一方、本実施例のファジィ推論手段13は、上記温度差演算手段12からの温 度差信号x1 のアナログ信号を2〜8ビットのデジタル信号に変換するA/D変 換器と、ファジィ推論用のメンバーシップ関数を格納するROMと、ファジィ推 論のロジックが格納されているファジィ推論部と、動作速度と回転方向とを算出 して信号合成手段26へ出力する演算部から構成されている。
【0024】 このファジィ推論手段13では、ファジィ推論によってミックスドア4の動作 速度と回転方向とが決定されるが、これらの操作量はROMに予め格納された各 制御則から求められた確からしさの値(CF値)により実行される。すなわち、 図2は前件部変数に係るメンバーシップ関数であり、温度差演算手段12から出 力された温度差信号x1 を横軸に、これに応じたCF値を縦軸に示している。 このとき、ファジィラベルすなわち曖昧さを含んだ概念でCF値を表わすと、 温度差が+1度以上の場合は「暑い(VH)」、0〜+3度が「やや暑い(MH )」、−1〜+1度が「快適(GD)」、0〜−1度が「やや寒い(MC)」、 −1度以下が「寒い(VC)」となる。一方、図4は後件部変数に係るメンバー シップ関数であって、ミックスドアアクチュエータ9への印加電圧を横軸に、ミ ックスドア4の動作速度のCF値を縦軸に示している。また、図5は同じく後件 部変数に係るメンバーシップ関数であって、ミックスドアアクチュエータ9の回 転方向を決定する出力信号の電圧値を横軸に、これに応じた回転方向のCF値を 縦軸に示している。
【0025】 さらに、図3はファジィ推論部に格納されたファジィルールであり、これらの 制御則は言語により定性的に説明されている。すなわち、もし温度差信号x1 が VC(寒い)ならば、ミックスドアの動作速度をFS(高速)にし、かつ回転方 向をCW(HOT側)にする。以下同様に、もし温度差信号x1 がMC(やや寒 い)ならば、ミックスドアの動作速度をSL(低速)にし、かつ回転方向をCW (HOT側)にする。もし、温度差信号x1 がGD(快適)ならば、ミックスド アの動作速度をSL(低速)にし、かつミックスドアの回転をST(停止)にす る。もし、温度差信号x1 がMH(やや暑い)ならば、ミックスドアの動作速度 をSL(低速)にし、かつ回転方向をCCW(COLD側)にする。そして、も し温度差信号x1 がVH(暑い)ならば、ミックスドアの動作速度をFS(高速 )にし、かつ回転方向をCCW(COLD側)にする。
【0026】 そして、図2に示すメンバーシップ関数と図3に示すファジィルールとによっ てファジィ推論を行う。これにはまず、入力値を用いて各ルールに対して前件部 のメンバーシップ関数の値を求める。この結果から、後件部のメンバーシップ関 数の形を修正する。制御に用いる出力値は各ルール毎に求めたメンバーシップ関 数の形を総合して求める。この出力値を求める操作をデファジィファイア処理と いうが、最もよく用いられている方法は、得られた後件部のメンバシップ関数の 形を全て重ね合わせた図形を作り、重心位置の横軸座標を求め、これをファジィ 推論の出力値とする、いわゆる重心法である。
【0027】 なお、ファジィ推論手段に記憶されている制御則は上述した実施例のみに限定 されることなく種々に改変することができる。図7は本考案の他の実施例の前件 部変数に係るメンバーシップ関数を示す図、図8は同実施例のファジィ推論手段 に記憶されているファジィルールを示す図、図9は同実施例の後件部変数に係る メンバーシップ関数を示す図、図10は同実施例の後件部変数に係るメンバーシ ップ関数を示す図である。
【0028】 本実施例では、温度差演算手段12から得られた温度差データにより決定され るCF値をさらに細かく分類している。すなわち、図7に示すように、温度差が +3度以上の場合は「かなり暑い」、+1〜+5度が「暑い(VH)」、0〜+ 3度が「やや暑い(MH)」、−1〜+1度が「快適(GD)」、0〜−1度が 「やや寒い(MC)」、−1〜−5度が「寒い(VC)」、−3度以下が「かな り寒い」としている。
【0029】 また、図8に示すファジィルールについても図7に示すメンバーシップ関数の CF値に対応して、もし温度差信号x1 がVVC(かなり寒い)ならば、ミック スドアの動作速度をFS(高速)にし、かつ回転方向をCW(HOT側)にする 。以下同様に、もし温度差信号x1 がVC(寒い)ならば、ミックスドアの動作 速度をMD(中速)にし、かつ回転方向をCW(HOT側)にする。もし温度差 信号x1 がMC(やや寒い)ならば、ミックスドアの動作速度をSL(低速)に し、かつ回転方向をCW(HOT側)にする。もし、温度差信号x1 がGD(快 適)ならば、ミックスドアの動作速度をSL(低速)にし、かつミックスドアの 回転をST(停止)にする。もし、温度差信号x1 がMH(やや暑い)ならば、 ミックスドアの動作速度をSL(低速)にし、かつ回転方向をCCW(COLD 側)にする。もし温度差信号x1 がVH(暑い)ならば、ミックスドアの動作速 度をMD(中速)にし、かつ回転方向をCCW(COLD側)にする。そして、 もし温度差信号x1 がVVH(かなり暑い)ならば、ミックスドアの動作速度を FS(高速)にし、かつ回転方向をCCW(COLD側)にする。
【0030】 このようにCF値を細分化すると、さらに人間の感性に近付いた制御を行うこ とができる。
【0031】 さらに、本考案は上述した吹出し温度の制御のみならず、例えば吹出しモード の制御にも適用することができる。図11は第2の考案の実施例に係る自動車用 空気調和装置のヒータユニットを示すブロック図、図12は同実施例の前件部変 数に係るメンバーシップ関数を示す図、図13は同実施例のファジィ推論手段に 記憶されているファジィルールを示す図、図14は同実施例の後件部変数に係る メンバーシップ関数を示す図である。
【0032】 図11に示すヒータユニットケース1、ヒータコア2、迂回路3、ミックスド ア4、混合室5、デフ吹出口6およびデフドア6D、ベント吹出口7およびベン トドア7D、フット吹出口8およびフットドア8D、インテークユニット17、 クーラユニット21は上述した第1の考案に係る実施例と同様であるため、共通 する部材には図1と同一の符号を付してその説明は省略する。
【0033】 本実施例においては、デフドア6D、ベントドア7D、フットドア8Dの3つ の制御ドアをリンク機構(不図示)を介してモードアクチュエータ14で開閉す るように構成している。吹出しモードは、例えば、ベントドア7Dのみを開放す るベントモード、フットドア8Dとデフドア6Dをそれぞれ半開するフットモー ド、ベントドア7Dとフットドア8Dをそれぞれ半開するバイレベルモードから なる。なお、このような吹出しモードは本実施例にのみ限定されることなく種々 に設定することができる。
【0034】 また、本実施例では、現在のミックスドアの開度を検知する例えばPBR等か らなるミックスドア位置検出手段15を備えている。このミックスドア位置検出 手段15は、ミックスドアが現在COOL側、HOT側、あるいは中間の何れの 位置にあるかを検知してファジィ推論手段16に出力するようになっている。
【0035】 一方、本実施例のファジィ推論手段16は、上記ミックスドア位置検出手段1 5からの位置アナログ信号を2〜8ビットのデジタル信号に変換するA/D変換 器と、ファジィ推論用のメンバーシップ関数を格納するROMと、ファジィ推論 のロジックが格納されているファジィ推論部と、動作位置(モードアクチュエー タ14への印加電圧)を算出して信号変換手段27へ出力する演算部から構成さ れている。
【0036】 このファジィ推論手段16では、ファジィ推論によってモードアクチュエータ 14の動作位置が決定されるが、この操作量はROMに予め格納された各制御則 から求められた確からしさの値(CF値)により実行される。すなわち、図12 は前件部変数に係るメンバーシップ関数であり、ミックスドア位置検出手段であ るPBR15から出力された温度差信号、すなわちPBR電圧を横軸に、これに 応じたCF値を縦軸に示している。このとき、ファジィラベル、すなわち曖昧さ を含んだ概念でCF値を表わすと、PBR電圧が2V以上の場合は「HOT側」 、1.7〜2.5Vが「中間位置」、2V以下が「COOL側」としている。一 方、図14は後件部変数に係るメンバーシップ関数であって、モードアクチュエ ータ14への印加電圧を横軸に、吹出しモードを縦軸に示している。
【0037】 さらに、図13はファジィ推論部に格納されたファジィルールであり、もしP BR電圧がCOOL側ならば、吹出しモードをベントモードにする。また、もし PBR電圧が中間位置であれば、吹出しモードをバイレベルモードにし、さらに 、もし、PBR電圧がHOT側ならば、吹出しモードをフットモードにする。
【0038】 そして、図12に示すメンバーシップ関数と図13に示すファジィルールとに よってファジィ推論を行う。
【0039】 ファジィ推論は、人間の感覚で表現される「ほぼ」とか「ちょっと」などのよ うな曖昧量を集合論を用いて数学的に解く理論であり、これにより人間の感覚に 近い制御を行うことができる。また、ウォームアップやクールダウンを短時間で 行うことができ、しかも定性的表現でプログラミングできるためプログラム設定 や変更等の作業を短時間でかつ容易に行うことができるという効果がある。
【0040】
【考案の効果】
以上述べたように本考案によれば、所望の温度を選択する温度設定器と、車室 内の温度を検知する室温センサと、これら温度設定器と室温センサとから得られ た温度データの差温を演算する温度差演算手段とにより得られた温度差データで 、予め設定されたファジィ制御則から、ミックスドア駆動手段の動作速度と回転 方向とを推論するため、あるいは、ミックスドアの回動位置を検知するミックス ドア位置検出手段により得られた位置データで予め設定されたファジィ制御則か らモードドア駆動手段の動作位置を推論するため、ウォームアップやクールダウ ンを短時間で行うことができ、しかもプログラム設定や変更等の作業を短時間で かつ容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、第1の考案の一実施例に係る自動車用空気
調和装置のヒータユニットを示すブロック図、
【図2】は、同実施例の前件部変数に係るメンバーシッ
プ関数を示す図、
【図3】は、同実施例のファジィ推論手段に記憶されて
いるファジィルールを示す図、
【図4】は、同実施例の後件部変数に係るメンバーシッ
プ関数を示す図、
【図5】は、同実施例の後件部変数に係るメンバーシッ
プ関数を示す図、
【図6】は、同実施例の外気温および日射量による差温
の補正内容を示すグラフ、
【図7】は、第1の考案の他の実施例の前件部変数に係
るメンバーシップ関数を示す図、
【図8】は、同実施例のファジィ推論手段に記憶されて
いるファジィルールを示す図、
【図9】は、同実施例の後件部変数に係るメンバーシッ
プ関数を示す図、
【図10】は、同実施例の後件部変数に係るメンバーシ
ップ関数を示す図、
【図11】は、第2の考案の一実施例に係る自動車用空
気調和装置のヒータユニットを示すブロック図、
【図12】は、同実施例の前件部変数に係るメンバーシ
ップ関数を示す図、
【図13】は、同実施例のファジィ推論手段に記憶され
ているファジィルールを示す図、
【図14】は、同実施例の後件部変数に係るメンバーシ
ップ関数を示す図、
【図15】は、従来のオートエアコンの吹出し温度制御
を示すブロック図、
【図16】は、同じく吹出し温度制御を示すフローチャ
ート、
【図17】は、従来のオートエアコンの吹出モード制御
を示すブロック図、
【図18】は、同じく吹出しモード制御を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】 1…ヒータユニットケース、 2…ヒータコア、 3…迂回路、 4…ミックスドア、 5…混合室、 6…デフ吹出口、 7…ベント吹出口、 8…フット吹出口、 6D…デフドア、 7D…ベントドア、 8D…フットドア、 9…ミックスドアアクチュエータ 10…温度設定器、 (ミックスドア駆動手段) 11…室温センサ、 12…温度差演算手段、 13,16…ファジィ推論手段、 14…モードドアアクチュエータ、 (モードドア駆動手段) 15…ミックスドア位置検出手段。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータユニットケース(1)内にエンジ
    ン冷却水が循環するヒータコア(2)を設け、前記ヒー
    タユニットケースに流下した取り入れ空気が前記ヒータ
    コアを迂回する迂回路(3)を該ヒータユニットケース
    内に形成し、前記ヒータコアと前記迂回路とを通過する
    空気量の比率を調節するミックスドア(4)を前記ヒー
    タコアの上流側に回動自在に設け、前記ヒータユニット
    ケースのヒータコアの下流側に形成した混合室(5)に
    複数の吹出口(6,7,8)を開設してなる自動車用空
    気調和装置のヒータユニットにおいて、 前記ミックスドアを所定の速度および方向に回動させる
    ミックスドア駆動手段(9)と、所望の温度を選択する
    温度設定器(10)と、車室内の温度を検知する室温セ
    ンサ(11)と、これら温度設定器と室温センサとから
    得られた温度データの差温を演算する温度差演算手段
    (12)と、この温度差演算手段により得られた温度差
    データで予め設定されたファジィ制御則から前記ミック
    スドア駆動手段の動作速度と回転方向とを推論するファ
    ジィ推論手段(13)とを有することを特徴とする自動
    車用空気調和装置のヒータユニット。
  2. 【請求項2】 ヒータユニットケース(1)内にエンジ
    ン冷却水が循環するヒータコア(2)を設け、前記ヒー
    タユニットケースに流下した取り入れ空気が前記ヒータ
    コアを迂回する迂回路(3)を該ヒータユニットケース
    内に形成し、前記ヒータコアと前記迂回路とを通過する
    空気量の比率を調節するミックスドア(4)を前記ヒー
    タコアの上流側に回動自在に設け、前記ヒータユニット
    ケースのヒータコアの下流側に形成した混合室(5)に
    複数の吹出口(6,7,8)を開設し、該それぞれの吹
    出口に制御ドア(6D,7D,8D)を開閉自在に設
    け、これら複数の制御ドアの開閉位置を組み合わせるこ
    とにより複数種類の吹出しモードを構成してなる自動車
    用空気調和装置のヒータユニットにおいて、 前記複数の制御ドアの開閉位置を選択するモードドア駆
    動手段(14)と、前記ミックスドアの回動位置を検知
    するミックスドア位置検出手段(15)と、このミック
    スドア位置検出手段により得られた位置データで予め設
    定されたファジィ制御則から前記モードドア駆動手段の
    動作位置を推論するファジィ推論手段(16)とを有す
    ることを特徴とする自動車用空気調和装置のヒータユニ
    ット。
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JPS6422617A (en) * 1987-07-17 1989-01-25 Nissan Motor Air conditioner for vehicle
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